JP2000109478A - 新規なエ―テル化合物およびそれを用いた硬化樹脂 - Google Patents

新規なエ―テル化合物およびそれを用いた硬化樹脂

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JP2000109478A
JP2000109478A JP22455099A JP22455099A JP2000109478A JP 2000109478 A JP2000109478 A JP 2000109478A JP 22455099 A JP22455099 A JP 22455099A JP 22455099 A JP22455099 A JP 22455099A JP 2000109478 A JP2000109478 A JP 2000109478A
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Shoichi Ametani
章一 雨谷
Motoharu Takeuchi
基晴 竹内
Tokuki Niimi
徳基 新美
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄い肉厚および低い色収差さらには優れた染
色性と耐酸化性を同時に有する光学材料を提供するこ
と。 【解決手段】 特定のエピスルフィド構造を有するエ−
テル化合物およびこれを重合した硬化樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明のエ−テル化合物を重合し
て得られる硬化樹脂は、光学特性と耐酸化性さらには染
色性に優れ、多用途の硬化樹脂として有用であり、中で
もプラスチックレンズ、プリズム、光ファイバー、情報
記録基盤、フィルター等の光学材料として使用される。
特に眼鏡用プラスチックレンズとして好適に使用され
る。
【0002】
【従来の技術】プラスチック材料は軽量かつ靭性に富む
ことから、各種光学材料、特に眼鏡レンズに近年多用さ
れている。光学材料、特に、眼鏡レンズに要求される性
能は、低比重に加えるに、高屈折率と高アッベ数(光学
性能と総称することがある)、および高耐熱性と高強度
である。高屈折率はレンズの薄肉化を可能とし、高アッ
ベ数はレンズの色収差を低減しさらに、高耐熱性、高強
度は二次加工を容易にするとともに、安全性等の観点か
ら重要である。また、耐酸化性も重要であるこれは、プ
ラスチックレンズ等の光学材料はアニールおよびコート
処理時に熱処理を必要としこの時酸化により着色するか
らである。さらには、サングラスを容易に製造するため
には良染色性も要求される。従来技術における初期の代
表的なプラスチック材料は、ジエチレングリコールビス
アリルカーボネートであり、これの屈折率は1.5程度
であった。このためレンズの肉厚が厚くなり、結果とし
て軽量性が失われていた。従って、高屈折率を有する材
料が望まれ、屈折率を1.6あるいはこれ以上とする種
々の努力がこれまでになされてきた。近年では、ポリチ
オール化合物とポリイソシアネート化合物との反応によ
り得られるチオウレタン構造を有する熱硬化型光学材料
が特公平4−58489号公報、特開平5−14834
0号公報に提案されている。これらチオウレタン構造を
有する光学材料により屈折率およびアッベ数の改良はあ
る程度なされたがいまだ不十分であった。さらには、エ
ポキシ樹脂またはエピスルフィド樹脂を2官能以上の化
合物と重合しレンズを得る技術も、特開平1−9861
5公報、特開平3−81320号公報、国際公開wo8
9/10575に提案されている。しかしながらこれら
従来技術のエポキシ、エピスルフィド化合物を硬化重合
して得られる光学材料の屈折率は十分ではなくまたアッ
ベ数も低く、屈折率とアッベ数のバランスも不満足なも
のであった。いずれにしても、これら従来技術の含硫黄
化合物等により、より薄い肉厚、軽量化の問題はある程
度解決されたが、さらに高い屈折率が望ましいことは言
うまでもない。また、高屈折率と高アッベ数の同時実現
も望まれている。しかしながら、一般に、アッベ数は屈
折率の上昇に伴い低下する傾向を示し、ジエチレングリ
コールビスアリルカーボネートおよび、ポリチオール化
合物とポリイソシアネート化合物、エポキシ、エピスル
フィド化合物等に代表される従来技術の化合物を原料と
するプラスチック材料では、屈折率1.50から1.5
5の場合アッベ数は約50から55が、屈折率1.60
の場合40、屈折率1.65の場合30程度が限界であ
り、屈折率1.60で場合40以上、屈折率1.65で
35程度以上の屈折率/アッベ数バランスは不可能であ
った。また、本発明者等は既に硫黄と炭素原子を主成分
とする屈折率/アッベ数バランスに優れた材料を見いだ
している(例えば、特開平9−110979号公報)
が、これらの材料によっては十分な染色性が得られず、
また耐酸化性も不十分であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、薄い肉厚および低い色収差さらには優れた
染色性と耐酸化性を同時に有する光学材料を見いだすこ
とにある。従来技術の、ポリチオール化合物とイソシア
ネート化合物、エピスルフィド化合物より得られる硬化
樹脂に代表される光学材料では、高屈折率化には限界が
あり、さらに、高屈折率化はアッベ数の低下をもたらし
た。また、高硫黄含有構造による高屈折率化とアッベ数
とのバランスの改良は染色性と耐酸化性の低下を来た
し、このため、十分に高い屈折率とアッベ数のバランス
さらには良好な染色性および耐酸化性が得られないこと
にあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、下記
(1)式と、下記(2)式および/または下記(3)式
の構造を有するエ−テル化合物、
【0005】
【化5】
【0006】
【化6】
【0007】
【化7】 (上記(1)、(2)および(3)式中、XはSまたは
Oを表し、このSの個数は3員環を構成するSとOの合
計に対して平均で50%以上である。Yは、S、Seま
たはTeを表す。R4 、R8 およびR12はそれぞれ炭素
数0〜10の炭化水素基を表す。R1 〜R3 、R5 〜R
7 およびR9 〜R11はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水
素基または水素を表す。)および下記(4)式で表され
るエ−テル化合物。
【0008】
【化8】 (但し、式中のR16及びR17は炭素数0〜10の炭化水
素基、R13、R14、R15、R18、R19およびR20はそれ
ぞれ炭素数1〜10の炭化水素基または水素を表す。X
はSまたはOを表し、このSの個数は3員環を構成する
SとOの合計に対して平均で50%以上である。) さらには、上記化合物を重合して得られる硬化樹脂、光
学材料およびこれを製造する方法により解決された。す
なわち、本硬化樹脂より得られる光学材料は、従来技術
の有する樹脂光学材料の課題を解決することが明らかと
なった。
【0009】本発明に使用されるエーテル化合物の中
で、例えばジエピスルフィド化合物は、グリシジルエー
テルに代表される下記(5)式の化合物をチア化剤と反
応させ、エポキシ基をチア化することにより製造され
る。
【0010】
【化9】 (式中R1 およびR5 は炭素数0〜10の炭化水素基、
2 、R3 、R4 、R6、R7 およびR8 はそれぞれ炭
素数1〜10の炭化水素基または水素を表す。) チア化剤としては、チオシアン酸塩、チオ尿素、トリフ
ェニルホスフィンスルフィド、3−メチルベンゾチアゾ
ール−2−チオン等が挙げられ、特に好ましくはチオシ
アン酸塩、チオ尿素が挙げられる。
【0011】上記(5)式で表される化合物より本発明
のエーテル化合物を製造する方法において、チア化剤と
してチオシアン酸塩を使用する場合、好ましいチオシア
ン酸塩は、アルカリまたはアルカリ土類金属の塩であ
り、より好ましいものは、チオシアン酸カリウム、チオ
シアン酸ナトリウムである。また、チア化剤であるチオ
シアン酸塩、チオ尿素は量論的には(5)式のエポキシ
化合物のエポキシ基数に対応するモル数を使用するが、
生成物の純度、反応速度、経済性等を重視するのであれ
ば、これ以下でもこれ以上の量を使用してもかまわな
い。好ましくは量論〜量論の5倍モル使用し反応する。
より好ましくは量論〜量論の2.5倍モルを使用し反応
する。反応は、無溶媒あるいは溶媒中のいずれでもかま
わないが、溶媒を使用するときは、チオシアン酸塩ある
いはチオ尿素さらには(5)式のグリシジル化合物いず
れかが可溶のものを使用することが望ましい。具体例と
しては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル等のアルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル類;メチルセルソル
ブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ等のヒドロキ
シエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素類;ジクロロエタン、クロロホルム、クロロ
ベンゼン等のハロゲン化炭化水素類等があげられ、これ
らの併用使用、例えば、エーテル類、ヒドロキシエーテ
ル類、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類とアル
コール類の組み合わせ等は効果的である。また、反応液
中に酸および酸無水物等を重合抑制剤として添加するこ
とは、反応成績を上げる面から有効な手段である。酸お
よび酸無水物等の具体例としては、硝酸、塩酸、硫酸、
発煙硫酸、ホウ酸、ヒ酸、燐酸、青酸、酢酸、過酢酸、
チオ酢酸、蓚酸、酒石酸、プロピオン酸、酪酸、コハク
酸、マレイン酸、安息香酸、無水硝酸、無水硫酸、酸化
ホウ素、五酸化ヒ酸、五酸化燐、無水クロム酸、無水酢
酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水コハク酸、無水
マレイン酸、無水安息香酸、無水フタル酸、シリカゲ
ル、シリカアルミナ、塩化アルミニウム等があげられ、
これらのいくつかを併用することも可能である。添加量
は通常反応液総量に対して0.001〜10wt%の範
囲で用いられるが、好ましくは0.01〜1wt%であ
る。反応温度は通常0〜100℃で実施されるが、好ま
しくは20〜70℃である。反応時間は上記の各種条件
下で反応が完結する時間であればかまわないが、通常2
0時間以下が適当である。反応生成物は酸性水溶液を用
いた洗浄によって、得られる化合物の安定性を向上せし
めることが可能である。酸性水溶液に用いる酸の具体例
としては、硝酸、塩酸、硫酸、ホウ酸、ヒ酸、燐酸、青
酸、酢酸、過酢酸、チオ酢酸、蓚酸、酒石酸、コハク
酸、マレイン酸等があげられる。また、これらは単独で
も2種類以上を混合して用いても良い。これらの酸の水
溶液は通常pH6以下で効果を現すが、より効果的な範
囲はpH3以下である。
【0012】以上とは別の製法として、上記(5)式の
エポキシ化合物を対応する例えば不飽和アルキルエーテ
ル化合物の有機過酸、アルキルヒドロペルオキサイド、
過酸化水素等による不飽和結合の酸化により製造し、こ
れを上述の方法によりエーテル化合物とする方法もあげ
られる。
【0013】さらに、別法としては下記(6)式等に示
されるハロメルカプタン化合物より脱ハロゲン化水素反
応により製造することも有力な方法である。
【0014】
【化10】 (上記(6)式においてR1 、R5 は炭素数0〜10の
炭化水素基、R2 、R3、R4 、R6 、R7 およびR8
はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基または水素を表
し、Zは塩素あるいは臭素原子を表す。)
【0015】本発明のエーテル化合物の好ましい例とし
て、下記に示されるジエピスルフィドエ−テル化合物が
挙げられる。
【0016】
【化11】 これらの中でより好ましいものは、式(7)〜式(1
2)で表されるエ−テル化合物であり、さらに好ましい
ものは、式(7)、式(9)および式(10)で表され
るエ−テル化合物である。
【0017】本発明の新規な硬化樹脂光学材料は前述の
ジエピスルフィドエーテル化合物を硬化触媒の存在下あ
るいは不存在下に、加熱重合し製造することができる。
好ましい方法は硬化触媒を使用する方法であり、硬化触
媒はアミン類、フォスフィン類、鉱酸類、ルイス酸類、
有機酸類、ケイ酸類、四フッ化ホウ酸等が使用される。
具体例としては、 (1)エチルアミン、n−プロピルチオアミン、sec
−プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチル
アミン、i−ブチルアミン、t−ブチルアミン、ペンチ
ルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチル
アミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミスチリルア
ミン、1,2−ジメチルヘキシルアミン、3−ペンチル
アミン、2−エチルヘキシルアミン、アリルアミン、ア
ミノエタノール、1−アミノプロパノール、2−アミノ
プロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノー
ル、アミノヘキサノール、3−エトキシプロピルアミ
ン、3−プロポキシプロピルアミン、3−イソプロポキ
シプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−
イソブトキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシ
ロキシ)プロピルアミン、アミノシクロペンタン、アミ
ノシクロヘキサン、アミノノルボルネン、アミノメチル
シクロヘキサン、アミノベンゼン、ベンジルアミン、フ
ェネチルアミン、α−フェニルエチルアミン、ナフチル
アミン、フルフリルアミン等の1級モノアミン;エチレ
ンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジア
ミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジア
ミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミ
ノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジア
ミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、ジメチルア
ミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、
ビス−(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス
(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3−ビス(3−
アミノプロポキシ)−2,2’−ジメチルプロパン、ア
ミノエチルエタノールアミン、1,2−、1,3−ある
いは1,4−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−ある
いは1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3
−あるいは1,4−ビスアミノエチルシクロヘキサン、
1,3−あるいは1,4−ビスアミノプロピルシクロヘ
キサン、水添4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2
−あるいは4−アミノピペリジン、2−あるいは4−ア
ミノメチルピペリジン、2−あるいは4−アミノエチル
ピペリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノ
プロピルピペリジン、N−アミノエチルモルホリン、N
−アミノプロピルモルホリン、イソホロンジアミン、メ
ンタンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジ
ン、o−、m−、あるいはp−フェニレンジアミン、
2,4−あるいは2,6−トリレンジアミン、2,4−
トルエンジアミン、m−アミノベンジルアミン、4−ク
ロロ−o−フェニレンジアミン、テトラクロロ−p−キ
シリレンジアミン、4−メトキシ−6−メチル−m−フ
ェニレンジアミン、m−、あるいはp−キシリレンジア
ミン、1,5−あるいは、2,6−ナフタレンジアミ
ン、ベンジジン、4,4’−ビス(o−トルイジン)、
ジアニシジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−チ
オジアニリン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4’−ジアミノジトリルスルホン、メチレンビ
ス(o−クロロアニリン)、3,9−ビス(3−アミノ
プロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン、ジエチレントリアミン、イミノ
ビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミ
ン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレン
テトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレ
ンヘキサミン、N−アミノエチルピペラジン、N−アミ
ノプロピルピペラジン、1,4−ビス(アミノエチルピ
ペラジン)、1,4−ビス(アミノプロピルピペラジ
ン)、2,6−ジアミノピリジン、ビス(3,4−ジア
ミノフェニル)スルホン等の1級ポリアミン;ジエチル
アミン、ジプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ
−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−n
−ペンチルアミン、ジ−3−ペンチルアミン、ジヘキシ
ルアミン、オクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)
アミン、メチルヘキシルアミン、ジアリルアミン、ピロ
リジン、ピペリジン、2−、3−、4−ピコリン、2,
4−、2,6−、3,5−ルペチジン、ジフェニルアミ
ン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、ジベン
ジルアミン、メチルベンジルアミン、ジナフチルアミ
ン、ピロール、インドリン、インドール、モルホリン等
の2級モノアミン;N,N’−ジメチルエチレンジアミ
ン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、
N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,
N’−ジメチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−
ジメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジメチ
ル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−
1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジメチル−1,
6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジメチル−1,7−
ジアミノヘプタン、N,N’−ジエチルエチレンジアミ
ン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノプロパン、
N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,
N’−ジエチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−
ジエチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジエチ
ル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−
1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、2−メチルピ
ペラジン、2,5−あるいは2,6−ジメチルピペラジ
ン、ホモピペラジン、1,1−ジ−(4−ピペリジル)
メタン、1,2−ジ−(4−ピペリジル)エタン、1,
3−ジ−(4−ピペリジル)プロパン、1,4−ジ−
(4−ピペリジル)ブタン、テトラメチルグアニジン等
の2級ポリアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−iso−プロピ
ルアミン、トリ−1,2−ジメチルプロピルアミン、ト
リ−3−メトキシプロピルアミン、トリ−n−ブチルア
ミン、トリ−iso−ブチルアミン、トリ−sec−ブ
チルアミン、トリ−ペンチルアミン、トリ−3−ペンチ
ルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−オク
チルアミン、トリ−2−エチルヘキシルアミン、トリド
デシルアミン、トリラウリルアミン、トリシクロヘキシ
ルアミン、ジシクロヘキシルエチルアミン、モノシクロ
ヘキシルジエチルアミン、N,N−ジメチルヘキシルア
ミン、N−メチルジヘキシルアミン、N,N−ジメチル
シクロヘキシルアミン、N−メチルジシクロヘキシルア
ミン、トリエタノールアミン、N、N−ジエチルエタノ
ールアミン、N−エチルジエタノールアミン、トリベン
ジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ジエチ
ルベンジルアミン、トリフェニルアミン、N,N−ジメ
チルアミノ−p−クレゾール、N,N−ジメチルアミノ
メチルフェノール、2−(N,N−ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、N,N−ジメチルアニリン、N,N−
ジエチルアニリン、ピリジン、キノリン、N−メチルモ
ルホリン、N−メチルピペリジン、2−(2−ジメチル
アミノエトキシ)−4−メチル−1,3,2−ジオキサ
ボルナン等の3級モノアミン;テトラメチルエチレンジ
アミン、ピラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、
N,N’−ビス((2−ヒドロキシ)プロピル)ピペラ
ジン、ヘキサメチレンテトラミン、N,N,N’,N’
−テトラメチル−1,3−ブタンアミン、2−ジメチル
アミノ−2−ヒドロキシプロパン、ジエチルアミノエタ
ノール、N,N,N−トリス(3−ジメチルアミノプロ
ピル)アミン、2,4,6−トリス(N,N−ジメチル
アミノメチル)フェノール、ヘプタメチルイソビグアニ
ド等の3級ポリアミン;イミダゾール、N−メチルイミ
ダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダ
ゾール、、N−エチルイミダゾール、2−エチルイミダ
ゾール、4−エチルイミダゾール、N−ブチルイミダゾ
ール、2−ブチルイミダゾール、N−ウンデシルイミダ
ゾール、2−ウンデシルイミダゾール、N−フェニルイ
ミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−ベンジル
イミダゾール、2−ベンジルイミダゾール、1−ベンジ
ル−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチ
ル)−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエ
チル)−2−ウンデシルイミダゾール、N−(2’−シ
アノエチル)−2−フェニルイミダゾール、3,3−ビ
ス−(2−エチル−4−メチルイミダゾリル)メタン、
アルキルイミダゾールとイソシアヌール酸の付加物、ア
ルキルイミダゾールとホルムアルデヒドの縮合物等の各
種イミダゾール類;1,8−ジアザビシクロ(5,4,
0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,
3,0)ノネン−5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジ
アザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のアミジ
ン類;以上に代表されるアミン系化合物。 (2)(1)のアミン類とハロゲン、鉱酸、ルイス酸、
有機酸、ケイ酸、四フッ化ホウ酸等との4級アンモニウ
ム塩。 (3)(1)のアミン類とボランおよび三フッ化ホウ素
とのコンプレックス。 (4)トリメチルフォスフィン、トリエチルフォスフィ
ン、トリ−iso−プロピルフォスフィン、トリ−n−
ブチルフォスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、
トリフェニルフォスフィン、トリベンジルホスフィン、
ジメチルフェニルフォスフィン、ジエチルフェニルフォ
スフィン、エチルジフェニルフォスフィン、クロロジフ
ェニルフォスフィン等のフォスフィン類。塩酸、硫酸、
硝酸、燐酸、炭酸等の鉱酸類およびこれらの半エステル
類。3フッ化硼素、3フッ化硼素のエーテラート等に代
表されるルイス酸類。カルボン酸に代表される有機酸類
およびこれらの半エステル類。ケイ酸、四フッ化ホウ酸
等である。これらのなかで硬化物の着色が少なく好まし
いものは、1級モノアミン、2級モノアミン、3級モノ
アミン、3級ポリアミン、イミダゾール類、アミジン
類、4級アンモニウム塩、フォスフィン類である、より
好ましいものは、エピスルフィド基と反応し得る基を1
個以下有する、2級モノアミン、3級モノアミン、3級
ポリアミン、イミダゾール類、アミジン類、4級アンモ
ニウム塩、フォスフィン類である。また、これらは単独
でも2種類以上を混合して用いても良い。以上の硬化触
媒は、ジエピスルフィドエーテル化合物1モルに対して
通常0.0001モルから1.0モル使用するが、好ま
しくは、0.0001モルから0.5モル、より好まし
くは、0.0001モルから0.1モル未満、最も好ま
しくは、0.0001モルから0.05モル使用する。
硬化触媒の量がこれより多いと硬化物の屈折率、耐熱性
が低下し、また着色する。これより少ないと十分に硬化
せず耐熱性が不十分となる。
【0018】また、本発明のエ−テル化合物を重合硬化
した材料にさらに耐酸化性を付与せしめるために、坑酸
化成分としてSH基1個以上有する化合物を単独もしく
は公知の酸化防止剤と併用して使用することも可能であ
る。ここで言うSH基を1個以上有する化合物とは、メ
ルカプタン類、チオフェノール類、および、ビニル、芳
香族ビニル、メタクリル、アクリル、アリル等の不飽和
基を有するメルカプタン類、チオフェノール類等があげ
られる。より具体的には、メルカプタン類としては、メ
チルメルカプタン、エチルメルカプタン、n−プロピル
メルカプタン、n−ブチルメルカプタン、アリルメルカ
プタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメル
カプタン、n−デシルメルカプタン、n−ドデシルメル
カプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−ヘキサ
デシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタン、
シクロヘキシルメルカプタン、イソプロピルメルカプタ
ン、tert−ブチルメルカプタン、tert−ノニル
メルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、ベン
ジルメルカプタン、4−クロロベンジルメルカプタン、
メチルチオグリコーレート、エチルチオグリコーレー
ト、n−ブチルチオグリコーレート、n−オクチルチオ
グリコーレート、メチル(3−メルカプトプロピオネー
ト)、エチル(3−メルカプトプロピオネト)、3−メ
トキシブチル(3−メルカプトプロピオネート)、n−
ブチル(3−メルカプトプロピオネート)、2−エチル
ヘキシル(3−メルカプトプロピオネート)、n−オク
チル(3−メルカプトプロピオネート)等のモノメルカ
プタン類;メタンジチオール、1,2−ジメルカプトエ
タン、1,2−ジメルカプトプロパン、2,2−ジメル
カプトプロパン、1,3−ジメルカプトプロパン、1,
2,3−トリメルカプトプロパン、1,4−ジメルカプ
トブタン、1,6−ジメルカプトヘキサン、ビス(2−
メルカプトエチル)スルフィド、1,2−ビス(2−メ
ルカプトエチルチオ)エタン、1,5−ジメルカプト−
3−オキサペンタン、1,8−ジメルカプト−3,6−
ジオキサオクタン、2,2−ジメチルプロパン−1,3
−ジチオール、3,4−ジメトキシブタン−1,2−ジ
チオール、2−メルカプトメチル−1,3−ジメルカプ
トプロパン、2−メルカプトメチル−1,4−ジメルカ
プトブタン、2−(2−メルカプトエチルチオ)−1,
3−ジメルカプトプロパン、1,2−ビス(2−メルカ
プトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、1,1,
1−トリス(メルカプトメチル)プロパン、テトラキス
(メルカプトメチル)メタン、エチレングリコールビス
(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビ
ス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ブタン
ジオールビス(2−メルカプトアセテート)、1,4−
ブタンジオールビス(3−メルカプトプロピオネー
ト)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプト
アセテート)、トリメチロールプロパントリス(3−メ
ルカプトプロピオネート)、 ペンタエリスリトールテ
トラキス(2−メルカプトセテート)、ペンタエリスリ
トールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、
1,1−ジメルカプトシクロヘキサン、1,4−ジメル
カプトシクロヘキサン、1,3−ジメルカプトシクロヘ
キサン、1,2−ジメルカプトシクロヘキサン、1,4
−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、1,3−
ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、2,5−ビ
ス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、2,5−
ビス(2−メルカプトエチル)−1,4−ジチアン、
2,5−ビス(メルカプトメチル)−1−チアン、2,
5−ビス(2−メルカプトエチル)−1−チアン、1,
4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス
(メルカプトメチル)ベンゼン、ビス(4−メルカプト
フェニル)スルフィド、ビス(4−メルカプトフェニ
ル)エーテル、2,2−ビス(4−メルカプトフェニ
ル)プロパン、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)
スルフィド、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)エ
ーテル、2,2−ビス(4−メルカプトメチルフェニ
ル)プロパン、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チ
アジアゾール、3,4−チオフェジチオール等のポリメ
ルカプタン類をあげることができる。チオフェノール類
としては、チオフェノール、4−tert−ブチルチオ
フェノール、2−メチルチオフェノール、3−メチルチ
オフェノール、4−メチルチオフェノール、1,2−ジ
メルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプトベンゼン、
1,4−ジメルカプトベンゼン等のチオフェノール類を
あげることができる。また、不飽和基を有するメルカプ
タン類、チオフェノール類を以下に具体的に示す。不飽
和基を有するメルカプタン類としては、アリルメルカプ
タン、2−ビニルベンジルメルカプタン、3−ビニルベ
ンジルメルカプタン、4−ビニルベンジルメルカプタン
等があげられる。不飽和基を有するチオフェノール類と
しては、2−ビニルチオフェノール、3−ビニルチオフ
ェノール、4−ビニルチオフェノール等をあげることが
できる。
【0019】また、本発明の組成物を重合硬化した材料
にさらに染色性を改良するために、活性水素を1分子あ
たり1個以上有する化合物で、活性水素のうち少なくと
も1個がSH基以外の活性水素である化合物を使用可能
である。本発明で言うところの活性水素とはSH基以外
の反応性を有する水素を意味し、たとえば水酸基、カル
ボキシル基、アミド基の水素および1,3−ジケトン、
1,3−ジカルボン酸およびそのエステル、3−ケトカ
ルボン酸およびそのエステル類の2位の水素等であり、
(b)で示される活性水素を1分子あたり1個以上有す
る化合物とは、アルコール類、フェノール類、メルカプ
トアルコール類、ヒドロキシチオフェノール類、カルボ
ン酸類、メルカプトカルボン酸類、ヒドロキシカルボン
酸類、アミド類、1,3−ジケトン類、1,3−ジカル
ボン酸およびそのエステル類、3−ケトカルボン酸およ
びそのエステル類、および、ビニル、芳香族ビニル、メ
タクリル、アクリル、アリル等の不飽和基を有するアル
コール類、フェノール類、メルカプトアルコール類、ヒ
ドロキシチオフェノール類、カルボン酸類、メルカプト
カルボン酸類、ヒドロキシカルボン酸類、アミド類、
1,3−ジケトン類、1,3−ジカルボン酸およびその
エステル類、3−ケトカルボン酸およびそのエステル類
等があげられる。より具体的には、アルコール類として
は、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t
ert−ブチルアルコール、n−ペンチルアルコール、
イソペンチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n
−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、n−
ノニルアルコール、n−デシルアルコール、n−ドデシ
ルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノー
ル、2−メチルチオエタノール、2−エチルチオエタノ
ール、2−(n−ドデシルチオ)エタノール、n−ドデ
シル ヒドロキシエチル スルフォキシド等の1価のア
ルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジ
オール、ネオペンチルグリコール、ポリプロピレングリ
コール、グリセロール、ペンタエリスリトールモノメタ
クリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、
ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリス
リトールジアクリレート、2,5−ジメチル−3−ヘキ
シン−2,5−ジオール、2,5−ジメチルヘキサン−
2,5−ジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール、水添ビスフェノールA、2−ヒドロキシ
エチルイソシアヌレート、2−ヒドロキシエチルシアヌ
レート、等の多価アルコール類;等をあげることができ
る。フェノール類としては、フェノール、o−クレゾー
ル、m−クレゾール、p−クレゾール、カテコール、レ
ゾルシノール、ハイドロキノン、o−ヒドロキシベンズ
アルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒ
ドロキシベンズアルデヒド、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールZ等のフェノール類等をあ
げることができる。メルカプトアルコ−ル類としては、
2−メルカプトエタノール、3−メルカプトプロパノー
ル、2−メルカプトプロパノール、2−ヒドロキシプロ
ピルメルカプタン、2−フェニル−2−メルカプトエタ
ノール、2−フェニル−2−ヒドリキシエチルメルカプ
タン、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、2
−メルカプト−1,3−プロパンジオール、2,3−ジ
メルカプトプロパノール、1,3−ジメルカプト−2−
プロパノール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジ
チオール、グリセリルジチオグリコーレート等をあげる
ことができる。ヒドロキシチオフェノール類としては、
2−ヒドロキシチオフェノール、3−ヒドロキシチオフ
ェノール、4−ヒドロキシチオフェノール等があげられ
る。カルボン酸類としては、蟻酸、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、メチルメ
ルカプトプロピオネート、蓚酸、マロン酸、琥珀酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、シクロヘキサンカルボン酸、安
息香酸、o−トルイル酸、m−トルイル酸、p−トルイ
ル酸、2−メトキシ安息香酸、3−メトキシ安息香酸、
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、チオジプロピ
オン酸、ジチオジプロピオン酸等をあげることができ
る。メルカプトカルボン酸類としては、チオグリコール
酸、2−チオプロピオン酸、3−チオプロピオン酸、チ
オ乳酸、メルカプトコハク酸、チオリンゴ酸、N−(2
−メルカプトプロピオニル)グリシン、2−メルカプト
安息香酸、2−メルカプトニコチン酸、3,3−ジチオ
イソ酪酸、ジチオグリコール酸、ジチオプロピオン酸等
をあげることができる。ヒドロキシカルボン酸類として
は、ヒドロキシ酢酸、α−ヒドロキシプロピオン酸、β
−ヒドロキシプロピオン酸、α−ヒドロキシ酪酸、β−
ヒドロキシ酢酸、γ−ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、3
−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸等があ
げられるアミド類としては、ホルムアミド、N−メチル
ホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミ
ド、フタルアミド、イソフタルアミド、テレフタルアミ
ド、ベンズアミド、トルアミド、4−ヒドロキシベンズ
アミド、3−ヒドロキシベンズアミド等をあげることが
できる。1,3−ジケトン類としては、アセチルアセト
ン、シクロヘキサン−1,3,5−トリオン等があげら
れる。1,3−ジカルボン酸およびそのエステル類とし
ては、マロン酸、2−メチルマロン酸等およびそれらの
モノ、ジエステル類があげられる。3−ケトカルボン酸
およびそのエステル類としては、アセト酢酸およびその
エステル類等があげられる。また、不飽和基を有するア
ルコール類、フェノール類、メルカプタン類、チオフェ
ノール類、メルカプトアルコール類、カルボン酸類、ア
ミド類を以下に具体的に示す。不飽和基を有するアルコ
ール類としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキ
シプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
2−ヒドロキシプロピルアクリレート、1,3−ジメタ
クリロキシ−2−プロパノール、1,3−ジアクリロキ
シ−2−プロパノール、1−アクリロキシ−3−メタク
リロキシ−2−プロパノール、ペンタエリスリトールト
リメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレ
ート、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エー
テルのペンタメタクリレート、ビス(2,2,2−トリ
メチロールエチル)エーテルのペンタアクリレート、ト
リメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロー
ルプロパンジアクリレート、アリルアルコール、クロチ
ルアルコール、メチルビニルカルビノール、シンナミル
アルコール、4−ビニルベンジルアルコール、3−ビニ
ルベンジルアルコール、2−(4−ビニルベンジルチ
オ)エタノール、2−(3−ビニルベンジルチオ)エタ
ノール、1,3−ビス(4−ビニルベンジルチオ)−2
−プロパノール、1,3−ビス(3−ビニルベンジルチ
オ)−2−プロパノール、2,3−ビス(4−ビニルベ
ンジルチオ)−1−プロパノール、2,3−ビス(3−
ビニルベンジルチオ)−1−プロパノール、3−フェノ
キシ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルイソシアヌレートビス(アクリレート)、
2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートビス(メタクリ
レート)、2−ヒドロキシエチルシアヌレートビス(ア
クリレート)、2−ヒドロキシエチルシアヌレートビス
(メタクリレート)、3−メチル−1−ブチン−3−オ
ール、3−メチル−1−ペンチン−3オール、プロパギ
ルアルコール等のモノヒドロキシ化合物;ペンタエリス
リトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジア
クリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールモノアクリレート、トリメチ
ロールプロパンモノメタクリレート、トリメチロールプ
ロパンモノアクリレート、2−ヒドロキシエチルイソシ
アヌレートモノ(アクリレート)、2−ヒドロキシエチ
ルイソシアヌレートモノ(メタクリレート)、2−ヒド
ロキシエチルシアヌレートモノ(アクリレート)、2−
ヒドロキシエチルシアヌレートモノ(メタクリレー
ト)、等のポリヒドロキシ化合物、また、2,2−ビス
〔4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロポキ
シ)フェニル〕プロパン等の後述するエポキシ化合物と
アクリル酸またはメタクリル酸の付加反応で生成する不
飽和ポリヒドロキシ化合物等をあげることができる。不
飽和基を有するフェノール類としては、2−ビニルフェ
ノール、3−ビニルフェノール、4−ビニルフェノール
等をあげることができる。不飽和基を有すメルカプトア
ルコール類としては、2−(4−ビニルベンジルチオ)
−2−メルカプトエタノール、2−(3−ビニルベンジ
ルチオ)−2−メルカプトエタノール等をあげることが
できる。不飽和基を有するカルボン酸類としては、アク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フタル酸モノヒド
ロキシエチルアクリレート、マレイン酸、フマル酸、フ
タル酸モノアリルエステル、ケイ皮酸等をあげることが
できる。不飽和基を有するアミド類としては、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ
ル酸等のα、β−不飽和カルボン酸類のアミド、N−ビ
ニルホルムアミド等をあげることができる。耐熱性を向
上させるという観点から、好ましい化合物はメルカプト
アルコール類、ヒドロキシチオフェノール類、不飽和基
を有するアルコール類である。これらは単独でも、2種
類以上を混合して使用してもかまわない。
【0020】また、本発明のエ−テル化合物はエピスル
フィド基および/またはエポキシ基と反応可能な官能基
を1個以上有する化合物、あるいは、これらの官能基1
個以上と他の単独重合可能な官能基を1個以上有する化
合物、もしくはこれらの単独重合可能な官能基を1個以
上有する化合物と硬化重合して製造することもできる。
【0021】エピスルフィド基および/またはエポキシ
基と反応可能な官能基を1個以上有する化合物として
は、エポキシ化合物、公知のエピスルフィド化合物、多
価カルボン酸無水物等があげられる。一方、エピスルフ
ィド基および/またはエポキシ基と反応可能な官能基1
個以上と他の単独重合可能な官能基を1個以上有する化
合物としては、メタクリル、アクリル、アリル、ビニ
ル、芳香族ビニル基等の不飽和基を有するエポキシ化合
物、エピスルフィド化合物、カルボン酸無水物等があげ
られる。単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物
としては、メタクリル、アクリル、アリル、ビニル、芳
香族ビニル基等の不飽和基を有する化合物があげられ
る。
【0022】さらには、エポキシ基あるいはエピスルフ
ィド基を1個有する化合物をあげることができる。より
具体的には、エチレンオキサイド、プロピレオキサイ
ド、グリシドール等のモノエポキシ化合物類、酢酸、プ
ロピオン酸、安息香酸等のモノカルボン酸のグリシジル
エステル類、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシ
ジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、ブチルグ
リシジルエーテル等のグリシジルエーテル類あるいは、
エチレンスルフィド、プロピレンスルフィド等のモノエ
ピスルフィド化合物、上述のモノカルボン酸とチオグリ
シドール(1、2−エピチオ−3−ヒドロキシプロパ
ン)から誘導される構造を有するチオグリシジルエステ
ル類、メチルチオグリシジルエーテル(1、2−エピチ
オプロピルオキシメタン)、エチルチオグリシジルエー
テル、プロピルチオグリシジルエーテル、ブチルチオグ
リシジルエーテル等のチオグリシジルエーテル類をあげ
ることができる。これらの中でより好ましいものはエピ
スルフィド基を1個有する化合物である。
【0023】多価カルボン酸無水物の具体例としては下
述のエポキシ化合物のところで説明しているエピハロヒ
ドリンと反応させる相手の原料として下述したアジピン
酸、セバチン酸、ドデカンジカルボン酸、ダイマー酸、
フタル酸、イソ、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタ
ル酸、ヘット酸、ナジック酸、マレイン酸、コハク酸、
フマール酸、トリメリット酸、ベンゼンテトラカルボン
酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ナフタリンジカ
ルボン酸、ジフェニルジカルボン酸等の多価カルボン酸
化合物の無水物をあげることができる。
【0024】以下にエピスルフィド基と反応可能な官能
基を2個以上有する化合物の具体例を示す。エポキシ化
合物の具体例としては、ヒドロキノン、カテコール、レ
ゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビス
フェノールスルフォン、ビスフェノールエーテル、ビス
フェノールスルフィド、ハロゲン化ビスフェノールA、
ノボラック樹脂等の多価フェノール化合物とエピハロヒ
ドリンの縮合により製造されるフェノール系エポキシ化
合物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、1、3−プロパンジオール、1、4
−ブタンジオール、1、6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレート、ペンタエリスリトール、1、3
−および1、4−シクロヘキサンジオール、1、3−お
よび1、4−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフ
ェノールA、ビスフェノルA・エチレンオキサイド付加
物、ビスフェノルA・プロピレンオキサイド付加物等の
多価アルコール化合物とエピハロヒドリンの縮合により
製造されるアルコール系エポキシ化合物;アジピン酸、
セバチン酸、ドデカンジカルボン酸、ダイマー酸、フタ
ル酸、イソ、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メ
チルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘ
キサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、
ヘット酸、ナジック酸、マレイン酸、コハク酸、フマー
ル酸、トリメリット酸、ベンゼンテトラカルボン酸、ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸、ナフタリンジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸等の多価カルボン酸化合物
とエピハロヒドリンの縮合により製造されるグリシジル
エステル系エポキシ化合物;エチレンジアミン、1,2
−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,
2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,4
−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6
−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,
8−ジアミノオクタン、ビス−(3−アミノプロピル)
エーテル、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エ
タン、1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,
2’−ジメチルプロパン、1,2−、1,3−あるいは
1,4−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−あるいは
1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3−あ
るいは1,4−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,
3−あるいは1,4−ビスアミノプロピルシクロヘキサ
ン、水添4,4’−ジアミノジフェニルメタン、イソホ
ロンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジ
ン、m−、あるいはp−フェニレンジアミン、2,4−
あるいは2,6−トリレンジアミン、m−、あるいはp
−キシリレンジアミン、1,5−あるいは、2,6−ナ
フタレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−
(4,4’−ジアミノジフェニル)プロパン等の一級ジ
アミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,
N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’
−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジ
メチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル
−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,
4−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,5−ジ
アミノペンタン、N,N’−ジメチル−1,6−ジアミ
ノヘキサン、N,N’−ジメチル−1,7−ジアミノヘ
プタン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,
N’−ジエチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’
−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジ
エチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル
−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,
4−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,6−ジ
アミノヘキサン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、
2,5−あるいは2,6−ジメチルピペラジン、ホモピ
ペラジン、1,1−ジ−(4−ピペリジル)−メタン、
1,2−ジ−(4−ピペリジル)−エタン、1,3−ジ
−(4−ピペリジル)−プロパン、1,4−ジ−(4−
ピペリジル)−ブタン等の2級ジアミンとエピハロヒド
リンの縮合により製造されるアミン系エポキシ化合物;
3、4−エポキシシクロヘキシル−3、4−エポキシシ
クロヘキサンカルボキシレート、ビニルシクリヘキサン
ジオキサイド、2−(3、4−エポキシシクロヘキシ
ル)−5、5−スピロ−3、4−エポキシシクロヘキサ
ン−メタ−ジオキサン、ビス(3、4−エポキシシクロ
ヘキシル)アジペート等の脂環式エポキシ化合物;シク
ロペンタジエンエポキシド、エポキシ化大豆油、エポキ
シ化ポリブタジエン、ビニルシクロヘキセンエポキシド
等の不飽和化合物のエポキシ化により製造されるエポキ
シ化合物;上述の多価アルコール、フェノール化合物と
ジイソシアネートおよびグリシドール等から製造される
ウレタン系エポキシ化合物等をあげることができる。
【0025】エピスルフィド化合物の具体例としては、
以上のエポキシ化合物のエポキシ基の一部あるいは全て
をエピスルフィド化して得られるエピスルフィド化合物
および下記(19)式で表される構造を1分子中に1個
以上有するエピチオアルキルチオ化合物をあげることが
できる。
【0026】
【化12】 (式中、R15は、炭素数1〜10の炭化水素基、R16
17およびR18はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基
または水素を示す。XはSまたはOを示し、Sの割合は
三員環を構成するSとOの合計に対して平均で50%以
上である。) エピチオアルキルチオ基を1個以上有する有機化合物の
好ましい具体例は、メルカプト基を有する化合物とエピ
ハロヒドリンから誘導されるエポキシ化合物のエポキシ
アルキルチオ基(具体的には、β−エポキシプロピルチ
オ基)の1個以上をエピチオアルキルチオ基に置換した
化合物を代表例としてあげることができる。より具体的
な例示方法をとるならば、以下のものを代表例としてあ
げることができる。
【0027】鎖状脂肪族骨格を有する有機化合物:ビス
(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピ
チオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチ
オプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオ
プロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオ
プロピルチオ)プロパン、1−(β−エピチオプロピル
チオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)プロ
パン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタ
ン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタ
ン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−3−(β−エ
ピチオプロピルチオメチル)ブタン、1,5−ビス(β
−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1−(β−エピチ
オプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメ
チル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピル
チオ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−
5−(β−エピチオプロピルチオメチル)ヘキサン、1
−(β−エピチオプロピルチオ)−2−〔(2−β−エ
ピチオプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−
エピチオプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エピ
チオプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタン、
テトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタ
ン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメ
チル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピル
チオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3
−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピル
チオ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチ
ル)−3−チアペンタン、1−(β−エピチオプロピル
チオ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルチオメチ
ル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エ
ピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチ
オメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エ
ピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチ
オメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス
(β−エピチオプロピルチオ)−4,5ビス(β−エピ
チオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、
1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,4−
ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジ
チアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチ
オ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルチオ
メチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β
−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エピチ
オプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、
1,9−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β
−エピチオプロピルチオメチル)−5−〔(2−β−エ
ピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,7−ジ
チアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルチ
オ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルチオ
エチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,1
1−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス
(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−ト
リチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロ
ピルチオ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルチオ
メチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11
−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−〔(2
−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−
3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β
−エピチオプロピルチオ)−4,7−ビス(β−エピチ
オプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデ
カン等。 エステル基とエピチオアルキルチオ基を有する鎖状化合
物:テトラ〔2−(β−エピチオプロピルチオ)アセチ
ルメチル〕メタン、1、1、1−トリ〔2−(β−エピ
チオプロピルチオ)アセチルメチル〕プロパン、テトラ
〔2−(β−エピチオプロピルチオメチル)アセチルメ
チル〕メタン、1、1、1−トリ〔2−(β−エピチオ
プロピルチオメチル)アセチルメチル〕プロパン等。
【0028】脂肪族環状骨格を有する化合物:1,3お
よび1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロ
ヘキサン、1,3および1,4−ビス(β−エピチオプ
ロピルチオメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−
エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,
2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘ
キシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピル
チオ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β
−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、
2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメ
チル)−1,4−ジチアン等
【0029】芳香族骨格を有する化合物:1,3および
1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、
1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ
メチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピル
チオ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エ
ピチオプロピルチオ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−
(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィド、
ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕ス
ルフォン、4,4’−ビス(β−エピチオプロピルチ
オ)ビフェニル等。さらには、これらの化合物のβ−エ
ピチオプロピル基の水素の少なくとも1個がメチル基で
置換された化合物も具体例となる。
【0030】また、以下にエピスルフィド基および/ま
たはエポキシ基と反応可能な官能基1個以上と他の単独
重合可能な官能基を1個以上有する化合物の代表的具体
例を示す。不飽和基を有するエポキシ化合物としては、
ビニルフェニルグリシジルエーテル、ビニルベンジルグ
リシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、グリシ
ジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル等をあげ
ることができる。不飽和基を有するエピスルフィド化合
物としては上記の不飽和基を有するエポキシ化合物のエ
ポキシ基をエピスルフィド化した化合物、例えば、ビニ
ルフェニルチオグリシジルエーテル、ビニルベンジルチ
オグリシジルエーテル、チオグリシジルメタクリレー
ト、チオグリシジルアクリレート、アリルチオグリシジ
ルエーテル等をあげることができる。
【0031】単独重合可能な官能基を1個以上有する化
合物の具体例としては、メチルアクリレート、メチルメ
タクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレ
ート、エチレングリコールジアクリレート、エチレング
リコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジア
クリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、
トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、
1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサン
ジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジ
アクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジメタクリレート、2,2−ビス
〔4−(アクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニ
ル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ・ジ
エトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−
(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フ
ェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキ
シ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレー
ト、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エーテ
ルのヘキサアクリレート、ビス(2,2,2−トリメチ
ロールエチル)エーテルのヘキサメタクリレート等の1
価以上のアルコールとアクリル酸、メタクリル酸のエス
テル構造を有する化合物;アリルスルフィド、ジアリル
フタレート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネ
ート等のアリル化合物;アクロレイン、アクリロニトリ
ル、ビニルスルフィド等のビニル化合物;スチレン、α
−メチルスチレン、メチルビニルベンゼン、エチルビニ
ルベンゼン、α−クロロスチレン、クロロビニルベンゼ
ン、ビニルベンジルクロライド、パラジビニルベンゼ
ン、メタジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物等が
あげられる。
【0032】本発明の組成物の(a)中のエピスルフィ
ド基および/またはエポキシ基と反応可能な官能基を2
個以上有する化合物あるいは、これらの官能基1個以上
と他の単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物と
は、硬化重合触媒の存在下、硬化重合し製造することが
できる。硬化触媒は、前述のアミン類、ホスフィン類、
酸類等が使用される。具体例としては、前述のものがこ
こでも使用される。
【0033】さらに、不飽和基を有する化合物を使用す
る際には、重合促進剤として、ラジカル重合開始剤を使
用する事は好ましい方法である。ラジカル重合開始剤と
は、加熱あるいは紫外線や電子線によってラジカルを生
成するものであれば良く、例えば、クミルパーオキシネ
オデカノエート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネ
ート、ジアリルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プ
ロピルパーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオ
キシジカーボネート、クミルパーオキシネオヘキサノエ
ート、ter−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、
ter−ブチルパーオキシネオデカノエート、ter−
ヘキシルパーオキシネオヘキサノエート、ter−ブチ
ルパーオキシネオヘキサノエート、2,4−ジクロロベ
ンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、
ジクミルパーオキサイド、ジ−ter−ブチルパーオキ
サイド等のパーオキサイド類;クメンヒドロパーオキサ
イド、ter−ブチルヒドロパーオキサイド等のヒドロ
パーオキサイド類;2,2’−アゾビス(4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾ
ビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−
〔(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ〕ホルムアミ
ド、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチ
ル−バレロニトリル2、2’−アゾビス(2−メチルプ
ロパン)、2、2’−アゾビス(2、4、4−トリメチ
ルペンタン)等のアゾ系化合物等の公知の熱重合触媒、
ベンゾフェノン、ベンゾインベンゾインメチルエーテル
等の公知の光重合触媒が挙げられる。これらのなかで好
ましいものは、パーオキサイド類、ヒドロパーオキサイ
ド類、アゾ系化合物であり、より好ましいものは、パー
オキサイド類、アゾ系化合物であり、最も好ましいもの
は、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シク
ロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メ
チルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘ
キサン−1−カルボニトリル)、1−〔(1−シアノ−
1−メチルエチル)アゾ〕ホルムアミド、2−フェニル
アゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチル−バレロニトリ
ル、2、2’−アゾビス(2−メチルプロパン)2、
2’−アゾビス、(2、4、4−トリメチルペンタン)
等のアゾ系化合物である。またこれらは、全て混合使用
することができる。ラジカル重合開始剤の配合量は、組
成物の成分や硬化方法によって変化するので一慨には決
められないが、通常は組成物総量に対して0.01wt
%〜5.0wt%、好ましくは0.1wt%〜2.0w
t%の範囲である。
【0034】また、本発明の組成物を重合硬化して光学
材料を得るに際して、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤
等の添加剤を加えて、得られる材料の実用性をより向上
せしめることはもちろん可能である。また、本発明の組
成物は重合中に型から剥がれやすい傾向があり、場合に
よっては公知の外部および/または内部密着性改善剤を
使用または添加して、得られる硬化材料と型の密着性を
制御向上せしめることも必要である。ここに言う内部密
着性改善剤とはたとえば、3−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン等のシラン化合物等を言い、本発明
の組成物100重量部に対して0.0001〜5重量部
使用することができる。さらには公知の外部および/ま
たは内部離型剤を使用または添加して、得られる硬化材
料の型からの離型性を向上せしめることも可能である。
ここに言う内部離型剤とは、フッ素系ノニオン界面活性
剤、シリコン系ノニオン界面活性剤、アルキル第4級ア
ンモニウム塩、燐酸エステル、酸性燐酸エステル、オキ
シアルキレン型酸性燐酸エステル、酸性燐酸エステルの
アルカリ金属塩、オキシアルキレン型酸性燐酸エステル
のアルカリ金属塩、、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸
エステル、パラフィン、ワックス、高級脂肪族アミド、
高級脂肪族アルコール、ポリシロキサン類、脂肪族アミ
ンエチレンオキシド付加物等があげられる
【0035】本発明の新規な硬化樹脂光学材料を重合硬
化して得るに際し、本発明のジエピスルフィドエーテル
化合物と坑酸化成分としてSH基1個以上有する化合
物、染色性を改良するための活性水素を1分子あたり1
個以上有する化合物で、活性水素のうち少なくとも1個
がSH基以外の活性水素である化合物、さらには、モー
ルド密着剤、離型剤、公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤
等の副原料および添加剤を混合後、次の様にして重合硬
化してレンズ等の光学材料とされる。即ち、混合後の原
料をガラスや金属製の型に注入し、加熱によって重合硬
化反応を進めた後、型から外し製造される。硬化時間は
0.1〜100時間、通常1〜48時間であり、硬化温
度は−10〜160℃、通常−10〜140℃である。
また、硬化終了後、材料を50から150℃の温度で1
0分から5時間程度アニール処理を行う事は、本発明の
光学材料の歪を除くために好ましい処理である。さらに
必要に応じてハードコート、反射防止、防曇性付与等表
面処理を行うことができる。本発明の硬化樹脂光学材料
の製造方法は、さらに詳しく述べるならば以下の通りで
ある。前述の様に、主原料および副原料を混合後、型に
注入硬化して製造されるが、主原料であるジエピスルフ
ィドエーテル化合物と各種副原料は全て同一容器内で同
時に撹拌下に混合しても、各原料を段階的に添加混合し
ても、数成分を別々に混合後さらに同一容器内で再混合
しても良い。混合にあたり、設定温度、これに要する時
間等は基本的には各成分が十分に混合される条件であれ
ばよいが、過剰の温度、時間は各原料、添加剤間の好ま
しくない反応が起こり、さらには粘度の上昇を来たし注
型操作を困難にする等適当ではない。混合温度は−10
0℃から100℃程度の範囲で行われるべきであり、好
ましい温度範囲は−50℃から50℃、さらにに好まし
いのは、−5℃から30℃である。混合時間は、1分か
ら5時間、好ましくは5分から2時間、さらに好ましく
は5分から30分、最も好ましいのは5分から15分程
度である。各原料、添加剤の混合前、混合時あるいは混
合後に、減圧下に脱ガス操作を行う事は、後の注型重合
硬化中の気泡発生を防止する点からは好ましい方法であ
る。この時の減圧度は0.1mmHgから700mmH
g程度で行うが、好ましいのは10mmHgから300
mmHgである。さらに、主原料、副原料を個別にある
いは混合後に0.1〜5ミクロ程度の孔径を有するミク
ロフィルター等で不純物等を濾過し除去することは本発
明の光学材料の品質をさらに高める上からも好ましい。
【0036】
【発明の効果】本発明のエーテル化合物を重合硬化して
得られる硬化樹脂光学材料により、従来技術の化合物を
原料とする限り困難であった十分に高い屈折率とアッベ
数のバランスさらには良好な染色性および耐酸化性が実
現された。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、得られた重合物の物性測定は2mm厚の平板試験片
を用い、以下の測定法で行った。 屈折率(nD)、アッベ数(νD):25℃でアッベ屈折計を用いた。 染色性:下記の組成の染色浴に95℃で30分浸漬し、以下を染色性とした。 染色性=100−染色後の全光線透過率(%) 染色浴組成(水溶液): セイコープラックス ダイヤコート ブラウンD 0.2重量% セイコープラックス 染色助剤 0.3重量% ベンジルアルコール 2.0重量% 色調:分光色彩計によりb値を測定した。b値は低いほど黄色度が低い。 耐酸化性:大気下で120℃で3時間加熱処理後のb値の増加量を測定した。
【0038】実施例1 撹拌機、滴下ロ−ト、温度計、窒素導入管を装着したフ
ラスコにビス(β−エポキシプロピル)エーテル390
gとチオ尿素1kgさらに溶媒としてトルエン2.5L
およびメタノール2.5L仕込み、30℃で9時間反応
した。反応後不溶分を濾過し、濾液からトルエン抽出、
1%硫酸水溶液で洗浄、水洗後過剰の溶媒を留去し無色
透明のオイルを得た。元素分析、質量分析、IR分析か
ら、得られたオイルは、ビス(β−エピチオプロピル)
エーテルと判明した。元素分析は以下の値を示し、マス
スペクトルでM+ 162(理論分子量162)を示し、
IR分析では、1100cm-1にエーテル結合の伸縮振
動および620cm-1にエピスルフィド環の伸縮振動が
認められた。 C H S 分析値(%) 44.21 6.45 39.40 計算値(%) 44.41 6.21 39.52
【0039】実施例2 撹拌機、滴下ロ−ト、温度計、窒素導入管を装着したフ
ラスコにビス(β−メチル−β−エポキシプロピル)エ
ーテル475gとチオ尿素1kgさらに溶媒としてトル
エン2.5Lおよびメタノール2.5L仕込み、30℃
で9時間反応した。反応後不溶分を濾過し、濾液からト
ルエン抽出、1%硫酸水溶液で洗浄、水洗後過剰の溶媒
を留去し無色透明のオイルを得た。元素分析、質量分析
IR分析から、得られたオイルは、ビス(β−メチル−
β−エピチオプロピル)エーテルと判明した。元素分析
は以下の値を示し、マススペクトルでM+ 190(理論
分子量190)を示し、IR分析では、1100cm-1
にエーテル結合の伸縮振動および620cm-1にエピス
ルフィド環の伸縮振動が認められた。 C H S 分析値(%) 50.31 7.58 33.54 計算値(%) 50.48 7.41 33.70
【0040】実施例3 撹拌機、滴下ロ−ト、温度計、窒素導入管を装着したフ
ラスコに(β−エポキシプロピル)(β−メチル−β−
エポキシプロピル)エーテル433gとチオ尿素1kg
さらに溶媒としてトルエン2.5Lおよびメタノール
2.5L仕込み、30℃で9時間反応した。反応後不溶
分を濾過し、濾液からトルエン抽出、1%硫酸水溶液で
洗浄、水洗後過剰の溶媒を留去し無色透明のオイルを得
た。元素分析、質量分析、IR分析から、得られたオイ
ルは、(β−エピチオプロピル)(β−メチル−β−エ
ピチオプロピル)エーテルと判明した。元素分析は以下
の値を示し、マススペクトルでM+ 176(理論分子量
176)を示し、IR分析では、1100cm-1にエー
テル結合の伸縮振動および620cm-1にエピスルフィ
ド環の伸縮振動が認められた。 C H S 分析値(%) 47.51 7.00 36.25 計算値(%) 47.69 6.86 36.38
【0041】実施例4 撹拌機、滴下ロ−ト、温度計、窒素導入管を装着したフ
ラスコに(β−エポキシプロピル)(β−エポキシプロ
ピルチオエチル)エーテル571gとチオ尿素1kgさ
らに溶媒としてトルエン2.5Lおよびメタノール2.
5Lを仕込み、30℃で9時間反応した。反応後不溶分
を濾過し、濾液からトルエン抽出、1%硫酸水溶液で洗
浄、水洗後過剰の溶媒を留去し無色透明のオイルを得
た。元素分析、質量分析、IR分析から、得られたオイ
ルは、(β−エピチオプロピル)(β−エピチオプロピ
ルチオエチル)エーテルと判明した。元素分析は以下の
値を示し、マススペクトルではM+ 222(理論分子量
222)を示し、IR分析では、1100cm-1にエー
テル結合の伸縮振動および620cm-1にエピスルフィ
ド環の伸縮振動が認められた。 C H S 分析値(%) 43.00 6.48 43.11 計算値(%) 43.21 6.21 43.26
【0042】実施例5 ビス(β−エピチオプロピル)(β−エピチオプロピル
チオエチル)エーテル100重量部に触媒として、N,
N−ジエチルエタノールアミン0.2重量部を配合後、
均一液とした。さらに10mmHgの減圧下に十分脱気
を行った。ついでモールドに注入後、オーブン中で40
℃から100℃まで10時間かけて昇温し重合硬化し
た。得られた平板状試験片の物性を表1に示した。屈折
率、アッベ数ともに従来技術では、達成されなかった高
い値を示し、さらに染色性も十分に優れ、さらに透明性
に優れ黄色度の低いものであった。
【0043】実施例6 ビス(β−エピチオプロピル)エーテル100重量部を
10mmHgの減圧下に十分脱気を行った。さらに触媒
としてピペリジンを1重量部配合後均一液とした。つい
でモールドに注入後、オーブン中で40℃から100℃
まで10時間かけて昇温し重合硬化した。得られた平板
状試験片の物性を表1に示した。屈折率、アッベ数とも
に従来技術では、達成されなかった高い値を示し、さら
に染色性も十分に優れ、さらに透明性に優れ黄色度の低
いものであった。
【0044】実施例7 ビス(β−エピチオプロピル)エーテル100重量部を
10mmHgの減圧下に十分脱気を行った。さらに触媒
としてトリエチルアミンを0.2重量部配合後均一液と
した。ついでモールドに注入後、オーブン中で40℃か
ら100℃まで10時間かけて昇温し重合硬化した。
得られた平板状試験片の物性を表1に示した。
【0045】実施例8 ビス(β−エピチオプロピル)エーテル100重量部に
触媒としてN,N−ジエチルエタノールアミン0.58
重量部配合後均一液とした。さらに10mmHgの減圧
下に脱気を行った。ついでモールドに注入後、オーブン
中で40℃から100℃まで10時間かけて昇温し重合
硬化した。得られた平板状試験片の物性を表1に示し
た。
【0046】実施例9 ビス(β−メチル−β−エピチオプロピル)エーテル1
00重量部に触媒としてN,N−ジエチルエタノールア
ミン0.58重量部配合後均一液とした。さらに10m
mHgの減圧下に脱気を行った。ついでモールドに注入
後、オーブン中で40℃から100℃まで10時間かけ
て昇温し重合硬化した。得られた平板状試験片の物性を
表1に示した。
【0047】実施例10 (β−エピチオプロピル)(β−メチル−β−エピチオ
プロピル)エーテル100重量部に触媒としてN,N−
ジエチルエタノールアミン0.58重量部配合後均一液
とした。さらに10mmHgの減圧下に脱気を行った。
ついでモールドに注入後、オーブン中で40℃から10
0℃まで10時間かけて昇温し重合硬化した。得られた
平板状試験片の物性を表1に示した。
【0048】比較例1 ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド100重量部
を10mmHgの減圧下に十分脱気を行った。さらに触
媒としてトリエチルアミンを0.2重量部配合後均一液
とした。ついでモールドに注入後、オーブン中で40℃
から100℃まで10時間かけて昇温し重合硬化した。
得られた平板状試験片の物性を表1に示した。エーテル
結合がないために良好な染色性が得られなかった。
【0049】比較例2 ビス(β−メチル−β−エピチオプロピル)スルフィド
100重量部を10mmHgの減圧下に十分脱気を行っ
た。さらに触媒としてトリエチルアミンを0.2重量部
配合後均一液とした。ついでモールドに注入後、オーブ
ン中で40℃から100℃まで10時間かけて昇温し重
合硬化した。得られた平板状試験片の物性を表1に示し
た。エーテル結合がないために良好な染色性が得られな
かった。
【0050】比較例3 1,8−ジメルカプト−4−メルカプトメチル−3,6
−ジチアオクタン48重量部とメタキシリレンジイソシ
アネート52重量部の混合物に硬化触媒としてジブチル
スズクロライドを混合物100重量部に対して0.1重
量部配合後均一液とし、さらに10mmHgの減圧下十
分に脱気を行った。ついでモールドに注入後、オーブン
中で80℃、20時間重合硬化した。得られた平板状試
験片の物性を表1に示した。屈折率とアッベ数のバラン
スがとれなかった。
【0051】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 75/06 C08G 75/06 G02B 1/04 G02B 1/04 G02C 7/04 G02C 7/04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(1)式と、下記(2)式および/又
    は下記(3)式の構造を有するエ−テル化合物。 【化1】 【化2】 【化3】 (上記(1)、(2)および(3)式中、XはSまたは
    Oを表し、このSの個数は3員環を構成するSとOの合
    計に対して平均で50%以上である。Yは、S、Seま
    たはTeを表す。R4 、R8 およびR12はそれぞれ炭素
    数0〜10の炭化水素基を表す。R1 〜R3 、R5 〜R
    7 およびR9 〜R11はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水
    素基または水素を表す。)
  2. 【請求項2】下記(4)式で表されるエ−テル化合物。 【化4】 (但し、式中のR16、R17は炭素数0〜10の炭化水素
    基、R13、R14、R15、R18、R19、R20はそれぞれ炭
    素数1〜10の炭化水素基または水素を表す。Xは、S
    またはOを表し、このSの個数は3員環を構成するSと
    Oの合計に対して平均で50%以上である。)
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の化合物を重合して得
    られる硬化樹脂。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載の化合物を重合して硬
    化樹脂を製造する方法。
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