JP2000109446A - ソルビン酸の製造法 - Google Patents

ソルビン酸の製造法

Info

Publication number
JP2000109446A
JP2000109446A JP10282250A JP28225098A JP2000109446A JP 2000109446 A JP2000109446 A JP 2000109446A JP 10282250 A JP10282250 A JP 10282250A JP 28225098 A JP28225098 A JP 28225098A JP 2000109446 A JP2000109446 A JP 2000109446A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sorbic acid
hot water
activated carbon
treatment
polyester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10282250A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3001097B1 (ja
Inventor
Akira Yamashita
彰 山下
Mitsuhiro Kono
充宏 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP10282250A priority Critical patent/JP3001097B1/ja
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to PCT/JP1999/005126 priority patent/WO2000020367A1/ja
Priority to DE69917240T priority patent/DE69917240T2/de
Priority to US09/555,294 priority patent/US6462233B1/en
Priority to DK99943429T priority patent/DK1065195T3/da
Priority to CN99801635.7A priority patent/CN1221507C/zh
Priority to EP99943429A priority patent/EP1065195B1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3001097B1 publication Critical patent/JP3001097B1/ja
Publication of JP2000109446A publication Critical patent/JP2000109446A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/09Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides from carboxylic acid esters or lactones
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/42Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C51/47Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by solid-liquid treatment; by chemisorption

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリエステルの分解によって副生するタール
状物質などの不純物を簡便な手段で効率的に除去し、純
度の高いソルビン酸を生産性よく製造する。 【解決手段】 クロトンアルデヒドとケテンとの反応に
より生成するポリエステルを分解して得られる粗ソルビ
ン酸を100℃を超える熱水に加えて、(A)ソルビン
酸を熱水抽出する熱水抽出処理、及び(B)熱水中での
活性炭処理から選択された少なくとも1つの処理を行
う。前記熱水の温度は、例えば120℃以下である。ソ
ルビン酸の処理量は、例えば、処理温度におけるソルビ
ン酸の熱水に対する飽和溶解量以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食品添加物などとし
て有用なソルビン酸の製造法に関し、より詳細には、ク
ロトンアルデヒドとケテンとの重合反応生成物であるポ
リエステルを分解してソルビン酸を得るに際し、副生す
るタール状物質などの不純物を効率よく除去して、純度
の高いソルビン酸を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ソルビン酸及びその塩は防腐作用、防黴
作用を有する上、通常の使用濃度においては、人体に対
して殆ど毒性を示さないため、食品添加物として有用で
ある。ソルビン酸の製造方法としては様々な方法が知ら
れているが、クロトンアルデヒドとケテンとを重合反応
させて中間体であるポリエステルを生成させ、次いでこ
のポリエステルを分解してソルビン酸を得る経路が工業
的には重要である。ポリエステルの分解方法としては熱
分解する方法、アルカリまたは酸触媒の共存下で加水分
解する方法などがあるが、その中でも鉱酸、特に塩酸を
用いた加水分解では、得られるソルビン酸の収率や品質
の上で良好な結果が得られる点で好ましい方法である。
【0003】ところが、いずれの方法においても分解反
応中に副生物質が生成し、それがソルビン酸中に不純物
として混入すると、着色原因となって製品の品質を低下
させてしまうため、該不純物を除去するために特別な精
製工程を必要とするという問題がある。この問題は比較
的良好な分解成績を示すといわれる鉱酸を用いた加水分
解においても同様に存在し、ポリエステルを分解してソ
ルビン酸を得る方法を用いる限り、他のいかなる操作条
件の付加をもってしても避けられないものとなってい
る。そこで、効率的に副生不純物を除去する精製工程が
望まれ、様々な方法が実施されている。通常、2以上の
異なる方法を組み合わせることで、より精製度の高いソ
ルビン酸を得ることができるが、茶〜黒褐色を呈するタ
ール状物質の大部分を最初の精製で除去してしまう必要
がある。
【0004】ポリエステルを分解して得られた粗ソルビ
ン酸の湿ケーキを熱水中に溶解せしめ、熱水に不溶のタ
ール状物質は分液除去し、熱水に溶解するタール状物質
については活性炭を用いて除去するという方法は、特別
な溶剤を用いることも無く、大量のタール状物質を除去
するためには簡便で好ましい方法である。しかし、ソル
ビン酸の水への溶解度は100℃近くの熱水に対しても
高々3%程度であり、大量の粗ソルビン酸を処理するた
めには装置自体の大型化が必要であり、生産効率の上で
不利なものとなっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ポリエステルの分解によって副生するタール状物質
などの不純物を簡便な手段で効率的に除去し、純度の高
いソルビン酸を生産性よく製造する方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を行った結果、熱水温度が1
00℃を超えるとソルビン酸の溶解度が急激に上昇する
ことを利用し、粗ソルビン酸を100℃を超える温度の
熱水で抽出したり、100℃を超える熱水中で活性炭処
理すると、タール状物質を効率よく除去できることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、クロトンアルデヒド
とケテンとの反応により生成するポリエステルを分解し
て得られる粗ソルビン酸を100℃を超える熱水に加え
て、(A)ソルビン酸を熱水抽出する熱水抽出処理、及
び(B)熱水中での活性炭処理から選択された少なくと
も1つの処理を行うソルビン酸の製造法を提供する。前
記熱水の温度は、例えば120℃以下である。ソルビン
酸の処理量は、例えば、処理温度におけるソルビン酸の
熱水に対する飽和溶解量以下とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明では、ポリエステルを分解してソル
ビン酸を生成させる。前記ポリエステルは、クロトンア
ルデヒドとケテンとを重合反応させることにより得られ
る。より具体的には、例えば、酢酸亜鉛、イソ酪酸亜
鉛、α−ピコリンなどの触媒の存在下、例えば20〜1
00℃程度の温度で、クロトンアルデヒドにケテンを吹
込んでポリエステルを合成する。通常、反応混合物から
余剰のクロトンアルデヒドを蒸発操作により除いた後、
分解反応に供される。
【0009】ポリエステルの分解は、酸又はアルカリに
よる加水分解及び熱分解の何れであってもよいが、収率
などの点から、鉱酸、特に塩酸を用いた加水分解が好ま
しい。ポリエステルを加水分解する際の反応温度は、例
えば10〜110℃程度である。また、塩酸によりポリ
エステルを加水分解する場合の塩酸濃度は、例えば15
〜40重量%程度、好ましくは23〜36重量%程度で
ある。
【0010】ポリエステルを分解して得られる反応混合
物には、ソルビン酸、反応に用いた触媒のほか、反応で
副生したタール状物質等の不純物が含まれているため、
高品質のソルビン酸を得るには精製工程を必要とする。
【0011】本発明の重要な特徴は、前記ポリエステル
の分解により生成したソルビン酸を100℃を超える熱
水に加えて、(A)ソルビン酸を熱水抽出する熱水抽出
処理、及び(B)熱水中での活性炭処理から選択された
少なくとも1つの処理を行う点にある。
【0012】熱水抽出処理(A)では、粗ソルビン酸と
熱水とを攪拌などにより充分に混合した後、静置させ、
ソルビン酸を含む水層と熱水に不溶の副生タール状物質
などを含む有機層とに分液させることにより、ソルビン
酸とタール状物質等の不純物とを分離できる。また、活
性炭処理(B)では、熱水に溶解したタール状物質等の
不純物を活性炭に吸着させ、該活性炭を濾別することに
より、純度の高いソルビン酸を得ることができる。
【0013】これらの処理(A)及び(B)は、ポリエ
ステルの分解反応工程の後、ソルビン酸の精製工程の任
意の時点で行うことができる。例えば、ポリエステルを
酸の存在下で加水分解した場合には、反応混合物は、通
常、ソルビン酸が水中に分散したスラリー状であるた
め、該スラリー状の反応混合物を吸引濾過、加圧濾過な
どの固液分離に付し、得られた粗ソルビン酸湿ケーキを
熱水に加え、上記の処理を行う場合が多い。なお、前記
粗ソルビン酸湿ケーキはタール状物質を含んでおり、通
常、茶褐〜黒褐色を呈している。
【0014】上記の熱水抽出処理(A)、活性炭処理
(B)を行うに際し、熱水の温度が100℃以下では、
ソルビン酸の溶解度が小さいため、装置が大型化し、ソ
ルビン酸の生産効率が大きく低下する。また、これを避
けるため粗ソルビン酸の添加量を多くすると、ソルビン
酸が水に溶解せず、濾過操作などの際に大きなロスが生
じる。また、活性炭によるタール状物質の除去効果も低
下し、色相の優れたソルビン酸を得ることができない。
これに対し、100℃を超える温度域(好ましくは10
3℃以上、さらに好ましくは108℃以上)では水に対
するソルビン酸の溶解度が急激に上昇するため、水が同
量でも大量の粗ソルビン酸を処理することができる。こ
のため、小型の製造設備においても、ソルビン酸を生産
性よく製造できる。また、活性炭によるタール状物質の
除去効果も高く、色相に優れた高品質のソルビン酸を得
ることができる。
【0015】ソルビン酸の融点は134.5℃と一般に
言われているが、水共存下では120℃よりも若干低い
温度付近まで降下しており、120℃を超える温度では
水層に溶解しきれなかった余剰のソルビン酸は液化して
水と分液すると考えられる。そのため、熱水抽出処理
(A)では、ソルビン酸が有機層に移行してロスしやす
い。また、活性炭処理(B)では、液化したソルビン酸
はそれ自身が溶媒としてタール状物質を溶解して活性炭
による除去処理を困難にし、冷却されると結晶内にター
ル状物質を取り込み、色相悪化の原因になりやすい。し
たがって、ソルビン酸の収率を低下させることなく、タ
ール状物質を効率よく除去するには、熱水の温度の上限
を120℃とするのが好ましく、また、ソルビン酸の処
理量を処理温度におけるソルビン酸の熱水に対する飽和
溶解量以下とするのが望ましい。
【0016】活性炭処理(B)に用いる活性炭として
は、特に限定されず、木材、鋸屑、ヤシ殻などの植物を
原料とする活性炭、泥炭、褐炭、亜炭などの鉱物を原料
とする活性炭、フェノール樹脂などを原料とする活性炭
等を使用できる。活性炭の比表面積は、例えば、200
〜3500m2/g、好ましくは400〜2000m2
g、さらに好ましくは1000〜2000m2/g程度
である。また、活性炭の全細孔容積は、例えば0.1〜
2ml/g、好ましくは0.2〜1.6ml/g、さら
に好ましくは0.8〜1.6ml/g程度である。
【0017】活性炭の使用量は、精製効率等を損なわな
い範囲で適宜選択できるが、一般には、活性炭処理に供
されるソルビン酸100重量部に対して、1〜20重量
部、好ましくは2〜15重量部程度である。
【0018】活性炭による処理時間は、例えば10分〜
5時間程度、好ましくは15分〜2時間程度である。活
性炭処理後、活性炭を濾別し、濾液を冷却することによ
りソルビン酸を析出させ、濾過、乾燥することにより精
製ソルビン酸を得ることができる。
【0019】熱水抽出処理(A)及び活性炭処理(B)
は、何れか一方のみを行ってもよく、両方の処理を行っ
てもよい。例えば、タール状物質の量が少ない場合に
は、活性炭処理(B)のみにより、色相に優れたソルビ
ン酸を得ることができる。熱水抽出処理(A)と活性炭
処理(B)とを共に行う場合、少なくとも一方の処理に
おいて100℃を超える熱水を用いればよいが、両処理
共100℃を超える熱水を用いるのが好ましい。また、
熱水抽出処理(A)と活性炭処理(B)とは、段階的に
行ってもよいが、1工程で行うこともできる。
【0020】上記処理後、必要に応じて、さらに、晶
析、濾過、遠心分離、蒸留、再結晶などの慣用の分離精
製操作を行うことにより、ソルビン酸の色相や純度をよ
り向上させることができる。
【0021】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明
する。なお、以下、「部」とあるのは、特にことわりの
無い限り、重量基準を表す。
【0022】実施例1 クロトンアルデヒド600部中に、触媒としてイソ酪酸
亜鉛2部を添加し、30〜40℃にて、ケテンガス17
0部を導入して反応を行わせた。反応終了後、過剰のク
ロトンアルデヒドを減圧下で留去し、高粘度のポリエス
テルを得た。
【0023】上記ポリエステル100部に対して濃塩酸
380部を添加し、温度80℃に加熱し、その後75℃
で60分熟成を行い、ポリエステルを分解した。反応混
合物を1時間かけて25℃に冷却し、粗ソルビン酸の結
晶を析出させた。これを減圧濾過及び水リンスを行って
得られた粗ソルビン酸湿ケーキには、水20重量%、タ
ール状物質3重量%が含まれていた。この粗ソルビン酸
湿ケーキ100部を活性炭3部とともに、水1500部
を入れた反応缶に投入し、攪拌しながら110℃まで昇
温して30分保持した。活性炭と不溶性タール状物質を
濾過分離し、濾液のみを反応缶より取出し、25℃に冷
却してソルビン酸を析出させた。このとき、最初に水中
に投入した粗ソルビン酸湿ケーキ中のソルビン酸純分に
対する回収された精製ソルビン酸の収率は91.0%で
あった。こうして得られたソルビン酸1g(乾燥時)を
8.8mlの1N−NaOH水溶液に溶解した溶液及び
前記濾液の波長400nmにおける光の透過率(色価)
を分光光度計で測定したところ、それぞれ79.8%及
び91.3%であった。
【0024】比較例1 実施例1において、活性炭処理時の反応缶の昇温を10
0℃までとする以外は同様な操作を行ったところ、最初
に水中に投入した粗ソルビン酸湿ケーキ中のソルビン酸
純分に対する回収された精製ソルビン酸の収率は60.
5%であった。回収したソルビン酸1g(乾燥時)を
8.8mlの1N−NaOH水溶液で溶解した溶液、及
び活性炭を濾過して得られた濾液の波長400nmにお
ける光の透過率(色価)を分光光度計で測定したとこ
ろ、それぞれ、70.1%及び89.8%であった。
【0025】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ソルビン酸の溶
解度が急激に上昇する温度域の熱水を用いて熱水抽出処
理及び/又は活性炭処理を行うため、ポリエステルの分
解によって副生するタール状物質などの不純物を、装置
を大型化することなく、簡便な手段で効率的に除去でき
る。このため、色相に優れた高純度のソルビン酸を生産
性よく製造することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月11日(1999.8.1
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を行った結果、熱水温度が1
03℃以上となるとソルビン酸の溶解度が急激に上昇す
ることを利用し、粗ソルビン酸を103℃以上の温度の
熱水で抽出したり、103℃以上の熱水中で活性炭処理
すると、タール状物質を効率よく除去できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】すなわち、本発明は、クロトンアルデヒド
とケテンとの反応により生成するポリエステルを分解し
て得られる粗ソルビン酸を103℃以上の温度域で、
(A)ソルビン酸を熱水抽出する熱水抽出処理、及び
(B)熱水中での活性炭処理から選択された少なくとも
1つの処理に付すソルビン酸の製造法を提供する。前記
熱水の温度は、例えば120℃以下である。ソルビン酸
の処理量は、例えば、処理温度におけるソルビン酸の熱
水に対する飽和溶解量以下とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明の重要な特徴は、前記ポリエステル
の分解により生成したソルビン酸を103℃以上の温度
域で、(A)ソルビン酸を熱水抽出する熱水抽出処理、
及び(B)熱水中での活性炭処理から選択された少なく
とも1つの処理に付す点にある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】上記の熱水抽出処理(A)、活性炭処理
(B)を行うに際し、103℃未満の温度域では、ソル
ビン酸の溶解度が小さいため、装置が大型化し、ソルビ
ン酸の生産効率が大きく低下する。また、これを避ける
ため粗ソルビン酸の添加量を多くすると、ソルビン酸が
水に溶解せず、濾過操作などの際に大きなロスが生じ
る。また、活性炭によるタール状物質の除去効果も低下
し、色相の優れたソルビン酸を得ることができない。こ
れに対し、103℃以上(好ましくは108℃以上)の
温度域では水に対するソルビン酸の溶解度が急激に上昇
するため、水が同量でも大量の粗ソルビン酸を処理する
ことができる。このため、小型の製造設備においても、
ソルビン酸を生産性よく製造できる。また、活性炭によ
るタール状物質の除去効果も高く、色相に優れた高品質
のソルビン酸を得ることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】熱水抽出処理(A)及び活性炭処理(B)
は、何れか一方のみを行ってもよく、両方の処理を行っ
てもよい。例えば、タール状物質の量が少ない場合に
は、活性炭処理(B)のみにより、色相に優れたソルビ
ン酸を得ることができる。熱水抽出処理(A)と活性炭
処理(B)とを共に行う場合、少なくとも一方の処理を
103℃以上の温度域で行えばよいが、両処理共103
℃以上の温度域で行うのが好ましい。また、熱水抽出処
理(A)と活性炭処理(B)とは、段階的に行ってもよ
いが、1工程で行うこともできる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロトンアルデヒドとケテンとの反応に
    より生成するポリエステルを分解して得られる粗ソルビ
    ン酸を100℃を超える熱水に加えて、(A)ソルビン
    酸を熱水抽出する熱水抽出処理、及び(B)熱水中での
    活性炭処理から選択された少なくとも1つの処理を行う
    ソルビン酸の製造法。
  2. 【請求項2】 熱水の温度が120℃以下である請求項
    1記載のソルビン酸の製造法。
  3. 【請求項3】 ソルビン酸の処理量を、処理温度におけ
    るソルビン酸の熱水に対する飽和溶解量以下とする請求
    項1記載のソルビン酸の製造法。
JP10282250A 1998-10-05 1998-10-05 ソルビン酸の製造法 Expired - Lifetime JP3001097B1 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10282250A JP3001097B1 (ja) 1998-10-05 1998-10-05 ソルビン酸の製造法
DE69917240T DE69917240T2 (de) 1998-10-05 1999-09-21 Verfahren zur Herstellung von gereinigter Sorbinsäure
US09/555,294 US6462233B1 (en) 1998-10-05 1999-09-21 Process for the preparation of sorbic acid
DK99943429T DK1065195T3 (da) 1998-10-05 1999-09-21 Fremgangsmåde til fremstilling af renset sorbinsyre
PCT/JP1999/005126 WO2000020367A1 (fr) 1998-10-05 1999-09-21 Procede de preparation d'acide sorbique
CN99801635.7A CN1221507C (zh) 1998-10-05 1999-09-21 生产山梨酸的方法
EP99943429A EP1065195B1 (en) 1998-10-05 1999-09-21 process for the preparation of purified sorbic acid

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10282250A JP3001097B1 (ja) 1998-10-05 1998-10-05 ソルビン酸の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3001097B1 JP3001097B1 (ja) 2000-01-17
JP2000109446A true JP2000109446A (ja) 2000-04-18

Family

ID=17650010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10282250A Expired - Lifetime JP3001097B1 (ja) 1998-10-05 1998-10-05 ソルビン酸の製造法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US6462233B1 (ja)
EP (1) EP1065195B1 (ja)
JP (1) JP3001097B1 (ja)
CN (1) CN1221507C (ja)
DE (1) DE69917240T2 (ja)
DK (1) DK1065195T3 (ja)
WO (1) WO2000020367A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110642698A (zh) * 2019-10-31 2020-01-03 江苏润普食品科技股份有限公司 山梨酸聚酯酸解制备山梨酸的生产方法
CN114478238A (zh) * 2021-12-29 2022-05-13 南通醋酸化工股份有限公司 一种山梨酸水解液连续萃取提纯的方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4426646B1 (ja) * 1966-07-27 1969-11-07
NL7008878A (ja) * 1969-06-20 1970-12-22
DE2331668C2 (de) 1973-06-22 1982-07-29 Hoechst Ag, 6000 Frankfurt Verfahren zur Reinigung von Sorbinsäure
JPS54103821A (en) 1978-01-17 1979-08-15 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The Method of recovering sorbic acid from its dilute solution

Also Published As

Publication number Publication date
DE69917240D1 (de) 2004-06-17
DK1065195T3 (da) 2004-07-26
EP1065195A4 (en) 2001-04-04
WO2000020367A1 (fr) 2000-04-13
DE69917240T2 (de) 2004-09-09
CN1221507C (zh) 2005-10-05
JP3001097B1 (ja) 2000-01-17
US6462233B1 (en) 2002-10-08
EP1065195A1 (en) 2001-01-03
EP1065195B1 (en) 2004-05-12
CN1286676A (zh) 2001-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4256777B2 (ja) 2,2,2−トリフルオロエタノールの製造方法
GB2032920A (en) Process for preparing terephthalic acid
JPH0131435B2 (ja)
JP2007063141A (ja) メチオニンの製造方法
KR20210067555A (ko) 결정화를 포함하는 폐플라스틱의 화학적 재활용 방법
JPH0331258A (ja) トリプトファンの精製方法
KR20010085545A (ko) 염-함유 반응 혼합물로부터의 촉매 전이 금속의 회수방법
JP3001097B1 (ja) ソルビン酸の製造法
JP2007031328A (ja) L−カルノシンの製造方法
JPS61106535A (ja) 安息香酸の回収法
KR101853169B1 (ko) 고순도 안티몬트리글리콜레이트(ATG, Antimony triglycolate)의 제조 방법
US4394364A (en) Separation of boric acid from mixtures thereof with sulphuric acid
JP2000103759A (ja) ソルビン酸又はその塩の製造法
JP2000095728A (ja) ソルビン酸の製造法
JPS6131047B2 (ja)
JP3157724B2 (ja) インドールの精製方法
JP4626031B2 (ja) 高純度ピロメリット酸および高純度無水ピロメリット酸の製造方法
EP0035759B1 (en) Process for producing dithionites
JPS5920665B2 (ja) フエニルヒドラジンの精製方法
JPH05194313A (ja) 2,6−ジヒドロキシ安息香酸の製造方法
US3016401A (en) Naphthalene separation process
KR20050087544A (ko) 디메틸 테레프탈레이트 제조공정의 부산물로부터메틸-4-포밀벤조에이트와 디메틸 테레프탈레이트의분리회수방법
JP2022066806A (ja) 1,4-ジヒドロキシベンゼン二量体の製造方法
CN115806481A (zh) L-薄荷基甲酸的分离提纯方法
US1930753A (en) Chlorination of cresidine