JP2000108705A - 車両用シフトパターン - Google Patents

車両用シフトパターン

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JP2000108705A
JP2000108705A JP10281065A JP28106598A JP2000108705A JP 2000108705 A JP2000108705 A JP 2000108705A JP 10281065 A JP10281065 A JP 10281065A JP 28106598 A JP28106598 A JP 28106598A JP 2000108705 A JP2000108705 A JP 2000108705A
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Japan
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range
shift
shift lever
transmission
manual
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Application number
JP10281065A
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English (en)
Inventor
Michiaki Nakao
道彰 中尾
Takao Oi
崇夫 大井
Masanobu Yamada
正信 山田
Shinji Ogawa
真治 小川
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シフトレバーをマニュアルシフトレンジに操
作して前進走行している最中に、シフトレバーに腕や足
が当たるなどして運転者の意に反して誤って他の操作レ
ンジへ移動させられることを防止する。 【解決手段】 S(マニュアルシフトレンジ)とN(ニ
ュートラルレンジ)との間のシフトレバー170の移動
経路が略L字形状を成し、略直角に折れ曲がる第1折れ
曲がり部(S)を備えているとともに、Sから(S)ま
での間では付勢装置186によりシフトレバー170が
S側へ付勢される。また、NとR(リバースレンジ)と
の間のシフトレバー170の移動経路も略L字形状を成
し、略直角に折れ曲がる第2折れ曲がり部(N)を備え
ているとともに、Nから(N)までの間では付勢装置1
88によりシフトレバー170がN側へ付勢される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用シフトパター
ンに係り、特に、前進走行時のシフトレバーの誤操作を
防止する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジン等の車両走行用駆動源の回転を
変速して車輪に伝達する車両用変速機の一種に、(a) 複
数の前進変速段と動力伝達遮断状態と後進変速段とを成
立させる変速機構と、(b) 前記変速機構を切り換える油
圧シリンダ等の変速アクチュエータとを有し、(c) 運転
者のシフトレバー操作をスイッチで検出して前記変速ア
クチュエータにより変速機構を切り換えるようにしたも
のが提案されている。このような車両用変速機のシフト
レバーのシフトパターンは、一般に変速機の複数の前進
変速段を手動操作でアップダウンできるマニュアルシフ
トレンジを備えており、例えばマニュアルシフトレンジ
を挟んで互いに反対側に定められたアップ位置またはダ
ウン位置へシフトレバーが操作されることにより、変速
機の複数の前進変速段をアップダウンするようになって
いる。また、変速機を動力伝達遮断状態にするニュート
ラルレンジや後進変速段にするリバースレンジを有する
のが普通で、例えば実開平5−71537号公報に記載
の装置では、マニュアルシフトレンジの真横(車両の車
幅方向)にニュートラルレンジが設けられており、上記
アップ位置およびダウン位置が設定された車両の前後方
向に対して略直角な車幅方向へシフトレバーが移動させ
られることによりニュートラルレンジへ操作され、変速
機が動力伝達遮断状態に切り換えられるようになってい
る。なお、上記マニュアルシフトレンジ、ニュートラル
レンジ等の操作レンジは、シフトレバーを位置決めして
保持する操作位置を意味している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のシフトパターンでは、シフトレバーをマニュ
アルシフトレンジに操作して前進走行している最中に、
運転者の膝などが誤ってシフトレバーに当たって横へ移
動させられると、シフトレバーがニュートラルレンジに
入り、運転者の意に反して変速機が動力伝達遮断状態に
切り換えられて駆動力が抜けてしまう可能性があった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、シフトレバーをマニ
ュアルシフトレンジに操作して前進走行している最中
に、シフトレバーに腕や足が当たるなどして運転者の意
に反して誤って他の操作レンジへ移動させられることを
防止することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、変速機の複数の前進変速段を手動操
作でアップダウンできるマニュアルシフトレンジと、そ
の変速機を動力伝達遮断状態にするニュートラルレンジ
とを備えている車両用変速機のシフトレバーのシフトパ
ターンにおいて、(a) 前記マニュアルシフトレンジと前
記ニュートラルレンジとの間のシフトレバーの移動経路
は、そのマニュアルシフトレンジから一方向へそのシフ
トレバーを移動させるだけではそのニュートラルレンジ
まで移動させることができないように、その一方向に第
1折れ曲がり部が設けられている一方、(b) そのマニュ
アルシフトレンジからその第1折れ曲がり部までの間で
は、前記シフトレバーがそのマニュアルシフトレンジ側
へ付勢されるとともに前記変速機はそのシフトレバーが
そのマニュアルシフトレンジに保持されている場合と同
じ前進変速段に維持されることを特徴とする。
【0006】第2発明は、第1発明の車両用シフトパタ
ーンにおいて、(a) 前記変速機を後進変速段にするリバ
ースレンジを有するとともに、(b) そのリバースレンジ
と前記ニュートラルレンジとの間の前記シフトレバーの
移動経路は、そのニュートラルレンジから一方向へその
シフトレバーを移動させるだけではそのリバースレンジ
まで移動させることができないように、その一方向に第
2折れ曲がり部が設けられている一方、(c) そのニュー
トラルレンジからその第2折れ曲がり部までの間では、
前記シフトレバーがそのニュートラルレンジ側へ付勢さ
れるとともに前記変速機はそのシフトレバーがそのニュ
ートラルレンジに保持されている場合と同じ動力伝達遮
断状態に維持されることを特徴とする。
【0007】第3発明は、第1発明または第2発明の車
両用シフトパターンにおいて、(a)前記第1折れ曲がり
部と前記ニュートラルレンジとの間、および前記第2折
れ曲がり部と前記リバースレンジとの間の少なくとも一
方には、前記シフトレバーの移動操作に節度を付与する
節度機構が設けられていることを特徴とする。
【0008】第4発明は、変速機の複数の前進変速段を
手動操作でアップダウンできるマニュアルシフトレンジ
と、その変速機を動力伝達遮断状態にするニュートラル
レンジなどのその他の操作レンジとを備えている車両用
変速機のシフトレバーのシフトパターンにおいて、(a)
前記マニュアルシフトレンジと前記その他の操作レンジ
との間の前記シフトレバーの移動経路は、そのマニュア
ルシフトレンジから一方向へそのシフトレバーを移動さ
せるだけでは何れの操作レンジへも移動させることがで
きないように折れ曲がり部を有して設定されている一
方、(b) そのマニュアルシフトレンジからその一方向の
移動範囲では、前記シフトレバーがそのマニュアルシフ
トレンジ側へ付勢されるとともに前記変速機はそのシフ
トレバーがそのマニュアルシフトレンジに保持されてい
る場合と同じ前進変速段に維持されることを特徴とす
る。
【0009】
【発明の効果】第1発明の車両用シフトパターンにおい
ては、マニュアルシフトレンジとニュートラルレンジと
の間のシフトレバーの移動経路に第1折れ曲がり部が設
けられているとともに、マニュアルシフトレンジから第
1折れ曲がり部までの間ではシフトレバーがマニュアル
シフトレンジ側へ付勢されるため、シフトレバーをマニ
ュアルシフトレンジに操作して前進走行している最中
に、シフトレバーが運転者の意に反して誤ってニュート
ラルレンジまで移動させられ、変速機が動力伝達遮断状
態になって駆動力が抜けることが可及的に防止される。
また、マニュアルシフトレンジから第1折れ曲がり部ま
での間では、変速機はシフトレバーがマニュアルシフト
レンジに保持されている場合と同じ前進変速段に維持さ
れるため、シフトレバーが運転者の意に反して誤って一
方向へ第1折れ曲がり部まで移動させられても、マニュ
アルシフトレンジに保持されている場合と同じ走行状態
が維持される。
【0010】第2発明はリバースレンジを有する場合
で、ニュートラルレンジとリバースレンジとの間のシフ
トレバーの移動経路に第2折れ曲がり部が設けられてい
るとともに、ニュートラルレンジから第2折れ曲がり部
までの間ではシフトレバーがニュートラルレンジ側へ付
勢されるため、シフトレバーが運転者の意に反して誤っ
てニュートラルレンジからリバースレンジまで移動させ
られることが可及的に防止される。また、ニュートラル
レンジから第2折れ曲がり部までの間では、変速機はシ
フトレバーがニュートラルレンジに保持されている場合
と同じ動力伝達遮断状態に維持されるため、シフトレバ
ーが運転者の意に反して誤って一方向へ第2折れ曲がり
部まで移動させられても、ニュートラルレンジに保持さ
れている場合と同じ車両状態が維持される。
【0011】第3発明では、第1折れ曲がり部とニュー
トラルレンジとの間、或いは第2折れ曲がり部とリバー
スレンジとの間に節度機構が設けられ、シフトレバーの
移動操作に所定の操作抵抗が付与されるため、マニュア
ルシフトレンジからニュートラルレンジへの誤操作、或
いはニュートラルレンジからリバースレンジへの誤操作
が更に効果的に防止されるとともに、その逆方向の誤操
作も抑制される。
【0012】第4発明では、マニュアルシフトレンジと
その他の操作レンジとの間のシフトレバーの移動経路
が、マニュアルシフトレンジから一方向へ移動させるだ
けでは何れの操作レンジへも移動させることができない
ように折れ曲がり部を有して設定されているとともに、
マニュアルシフトレンジからその一方向の移動範囲で
は、シフトレバーがマニュアルシフトレンジ側へ付勢さ
れるため、シフトレバーをマニュアルシフトレンジに操
作して前進走行している最中に、シフトレバーが運転者
の意に反して誤ってその他の操作レンジまで移動させら
れ、変速機が切り換えられて車両の走行状態が変化する
ことが可及的に防止される。また、マニュアルシフトレ
ンジから一方向の移動範囲では、変速機はシフトレバー
がマニュアルシフトレンジに保持されている場合と同じ
前進変速段に維持されるため、シフトレバーが運転者の
意に反して誤って一方向へ移動させられても、マニュア
ルシフトレンジに保持されている場合と同じ走行状態が
維持される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の車両用シフトパターン
は、シフトレバーが運転席の横に配設されている場合や
斜め前方のインストルメントパネル等に配設されている
場合に好適に適用されるが、ステアリングコラムなどそ
の他の場所に配設されている場合にも適用され得る。シ
フトパターンは、前記マニュアルシフトレンジの他に、
アクセル操作量(またはスロットル弁開度)および車速
などの運転状態をパラメータとして予め定められた変速
条件に従って変速段を自動的に切り換える自動変速レン
ジを備えていても良い。
【0014】変速機は、少なくとも複数の前進変速段を
有するとともに動力伝達遮断状態を実現できるものであ
れば、平行な2軸間にギヤ比が異なる複数の変速ギヤ対
が配設されるとともに、それ等の変速ギヤ対に対応して
複数の噛合クラッチが設けられた2軸噛合式変速機や、
複数の遊星歯車装置およびその回転要素の一部を相互に
連結したり位置固定のハウジング等に連結したりする複
数のクラッチやブレーキを有する遊星歯車式変速機、或
いはベルト式等の無段変速機の変速比を段階的に変化さ
せるものなど、種々の変速機を採用できる。
【0015】前記マニュアルシフトレンジは、例えば隣
接して設けられたアップ位置およびダウン位置へシフト
レバーが操作されることにより、それをスイッチで検出
して変速機の変速段をアップダウンするように構成され
るが、シフトレバーとは別にハンドル等に設けられたマ
ニュアルシフトスイッチが操作されることによって変速
機の変速段をアップダウンするものでも良い。シフトパ
ターンにアップ位置およびダウン位置が設けられる場合
は、自動的にシフトレバーがマニュアルシフトレンジへ
戻されるようにスプリング等の付勢装置を備えて構成さ
れる。
【0016】本発明のシフトパターンは略平坦な平面内
で構成されるが、前記折れ曲がり部(第1折れ曲がり
部、第2折れ曲がり部を含む)では単にシフトレバーの
移動方向(操作方向)の変化だけでなく、シフトレバー
の押込み操作や引上げ操作、或いは押釦操作など他の操
作を必要とするものでも良い。
【0017】第3発明の節度機構は、シフトレバーの移
動操作過程においてスプリング等の付勢装置およびカ
ム、或いは凹凸形状を有する板ばねなどにより必要操作
力の山を付与するもので、その必要操作力の山を越えて
操作されることにより操作レンジが変更される。
【0018】第4発明では、マニュアルシフトレンジか
ら一方向へシフトレバーを移動させるだけでは、何れの
操作レンジへも切り換えることができないが、第1発明
では、マニュアルシフトレンジからシフトレバーが一方
向へ前記第1折れ曲がり部を越えて移動させられた位置
に、ニュートラルレンジ以外の操作レンジ、例えば変速
機の前進変速段を自動で切り換える自動変速レンジが設
けられても良い。
【0019】第1発明のシフトパターンの好適な態様
は、(a) マニュアルシフトレンジと、そのマニュアルシ
フトレンジを挟んで互いに反対側に定められたアップ位
置およびダウン位置とが、例えば車両の前後方向である
略一直線の変速シフト線上に設けられ、マニュアルシフ
トレンジからそのアップ位置またはダウン位置へシフト
レバーが操作されることにより変速機の複数の前進変速
段をアップダウンする一方、(b) その変速機を動力伝達
遮断状態にするニュートラルレンジを有する車両用変速
機のシフトレバーのシフトパターンにおいて、(c) 前記
マニュアルシフトレンジと前記ニュートラルレンジとの
間の前記シフトレバーの移動経路は、そのマニュアルシ
フトレンジから前記変速シフト線と交差する方向に設け
られた第1直線部と、その第1直線部と交差する第2直
線部とを備えている一方、(d) そのマニュアルシフトレ
ンジからその第1直線部と第2直線部とが交差する第1
折れ曲がり部までの間では、前記シフトレバーがそのマ
ニュアルシフトレンジ側へ付勢されるとともに前記変速
機はそのシフトレバーがそのマニュアルシフトレンジに
保持されている場合と同じ前進変速段に維持されるよう
に構成される。
【0020】更に望ましくは、上記第1直線部は変速シ
フト線に対して略直角(例えば車両幅方向)に設けられ
るとともに、第2直線部は変速シフト線と略平行(車両
前後方向)に設けられ、その第2直線部にニュートラル
位置が設けられる。
【0021】第2発明についても、例えば(a) 前記ニュ
ートラルレンジは前記第2直線部に設けられているとと
もに、前記変速機を後進変速段にするリバースレンジを
有し、(b) そのリバースレンジと前記ニュートラルレン
ジとの間の前記シフトレバーの移動経路は、そのリバー
スレンジから前記第2直線部と交差する方向に設けられ
た第3直線部と、その第3直線部と交差する第4直線部
とを備えている一方、(c) そのニュートラルレンジから
その第3直線部と第4直線部とが交差する第2折れ曲が
り部までの間では、前記シフトレバーがそのニュートラ
ルレンジ側へ付勢されるとともに前記変速機はそのシフ
トレバーがそのニュートラルレンジに保持されている場
合と同じ動力伝達遮断状態に維持されるように構成され
る。
【0022】更に望ましくは、上記第3直線部は第2直
線部に対して略直角(例えば車両幅方向)で且つ前記変
速シフト線から離間する方向に設けられるとともに、第
4直線部は変速シフト線と略平行(車両前後方向)に設
けられ、その第4直線部にリバース位置が設けられる。
【0023】第4発明の好適な態様は、(a) マニュアル
シフトレンジと、そのマニュアルシフトレンジを挟んで
互いに反対側に定められたアップ位置およびダウン位置
とが、例えば車両の前後方向である略一直線の変速シフ
ト線上に設けられ、マニュアルシフトレンジからそのア
ップ位置またはダウン位置へシフトレバーが操作される
ことにより変速機の複数の前進変速段をアップダウンす
る一方、(b) その変速機を動力伝達遮断状態にするニュ
ートラルレンジなどのその他の操作レンジを有する車両
用変速機のシフトレバーのシフトパターンであって、
(c) 前記マニュアルシフトレンジと前記その他の操作レ
ンジとの間の前記シフトレバーの移動経路は、そのマニ
ュアルシフトレンジに前記シフトレバーが位置する状態
から前記変速シフト線と交差する一方向へ移動させるだ
けでは、何れの操作レンジへも移動させることができな
いように複数の直線部と折れ曲がり部とを有する一方、
(d)そのマニュアルシフトレンジからその一方向の移動
範囲では、前記シフトレバーがそのマニュアルシフトレ
ンジ側へ付勢されるとともに前記変速機はそのシフトレ
バーがそのマニュアルシフトレンジに保持されている場
合と同じ前進変速段に維持されるように構成される。上
記複数の直線部は、好適には略直角に交差させられる。
【0024】本発明の実施に際しては、上記のようにシ
フトレバーの移動経路は複数の直線部で構成されること
が望ましく、また、第1折れ曲がり部等の折れ曲がり部
は略90°前後屈曲していることが望ましいが、湾曲部
などを有するものであっても良い。折れ曲がり部は、基
本的には一方向へシフトレバーを移動させるだけではニ
ュートラルレンジ等の所定の操作レンジまで移動させる
ことができない程度であれば良く、例えば45°程度の
角度変化であっても、移動抵抗などで簡単に他の操作レ
ンジまで移動させることができなければ折れ曲がり部に
該当する。また、移動経路が緩やかに湾曲している場合
でも、例えば60°程度以上の湾曲になると、一方向へ
の移動では完全にシフトレバーを移動させることは困難
で、本発明の折れ曲がり部に該当する。
【0025】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、車両用駆動装置10の概略構
成を説明する骨子図で、FF(フロントエンジン・フロ
ントドライブ)車両用のものであり、走行用駆動源とし
てのエンジン12、自動クラッチ14、変速機16、差
動歯車装置18を備えている。自動クラッチ14は、例
えば図2に示す乾式単板式の摩擦クラッチで、エンジン
12のクランクシャフト20に取り付けられたフライホ
イール22、クラッチ出力軸24に配設されたクラッチ
ディスク26、クラッチハウジング28に配設されたプ
レッシャプレート30、プレッシャプレート30をフラ
イホイール22側へ付勢することによりクラッチディス
ク26を挟圧して動力伝達するダイヤフラムスプリング
32、クラッチレリーズシリンダ34によりレリーズフ
ォーク36を介して図の左方向へ移動させられることに
より、ダイヤフラムスプリング32の内端部を図の左方
向へ変位させてクラッチを開放(遮断)するレリーズス
リーブ38を有して構成されている。クラッチレリーズ
シリンダ34は、図3に示す油圧ポンプ94およびクラ
ッチソレノイドバルブ98を有する油圧回路に接続され
ており、油圧PO の制御や回路の切換えによって作動状
態が制御される。
【0026】変速機16は差動歯車装置18と共に共通
のハウジング40内に配設されてトランスアクスルを構
成しており、そのハウジング40内に所定量だけ充填さ
れた潤滑油に浸漬され、差動歯車装置18と共に潤滑さ
れるようになっている。変速機16は、(a) 平行な一対
の入力軸42、出力軸44間にギヤ比が異なる複数の変
速ギヤ対46a〜46eが配設されるとともに、それ等
の変速ギヤ対46a〜46eに対応して複数の噛合クラ
ッチ48a〜48eが設けられた2軸噛合式の変速機構
と、(b) それ等の噛合クラッチ48a〜48eの3つの
クラッチハブスリーブ50a、50b、50cの何れか
を選択的に移動させて変速段を切り換えるシフト・セレ
クトシャフト52とを備えており、前進5段の変速段が
成立させられるようになっている。入力軸42および出
力軸44には更に後進ギヤ対54が配設され、図示しな
いカウンタシャフトに配設された後進用アイドル歯車と
噛み合わされることにより後進変速段が成立させられる
ようになっている。なお、入力軸42は、スプライン嵌
合55によって前記自動クラッチ14のクラッチ出力軸
24に連結されているとともに、出力軸44には出力歯
車56が配設されて差動歯車装置18のリングギヤ58
と噛み合わされている。
【0027】上記クラッチハブスリーブ50bは噛合ク
ラッチ48bおよび48cに共通のもので、クラッチハ
ブスリーブ50cは噛合クラッチ48dおよび48eに
共通のものである。シフト・セレクトシャフト52は、
軸心まわりの回動可能且つ軸方向の移動可能に配設さ
れ、セレクトシリンダ76(図3参照)により軸心まわ
りの3位置、すなわち前記クラッチハブスリーブ50c
と係合可能な第1セレクト位置、クラッチハブスリーブ
50bと係合可能な第2セレクト位置、およびクラッチ
ハブスリーブ50aと係合可能な第3セレクト位置に位
置決めされる。また、シフトシリンダ78(図3参照)
により軸方向の3位置、すなわち噛合クラッチ48a〜
48eが何れも遮断され且つ後進変速段も成立しない中
央の中立位置(図1の状態)と、その軸方向における両
側の第1シフト位置(図1の右側)および第2シフト位
置(図1の左側)とに位置決めされる。中立位置では、
入力軸42と出力軸44との間の動力伝達が遮断される
動力伝達遮断状態になる。
【0028】上記第1セレクト位置の第1シフト位置で
は、噛合クラッチ48eが連結されることにより変速比
e(=入力軸42の回転数NIN/出力軸44の回転数N
OUT)が最も大きい第1変速段が成立させられ、第1セ
レクト位置の第2シフト位置では、噛合クラッチ48d
が連結されることにより変速比eが2番目に大きい第2
変速段が成立させられる。第2セレクト位置の第1シフ
ト位置では、噛合クラッチ48cが連結されることによ
り変速比eが3番目に大きい第3変速段が成立させら
れ、第2セレクト位置の第2シフト位置では、噛合クラ
ッチ48bが連結されることにより変速比eが4番目に
大きい第4変速段が成立させられる。この第4変速段の
変速比eは略1である。第3セレクト位置の第1シフト
位置では、噛合クラッチ48aが連結されることにより
変速比eが最も小さい第5変速段が成立させられ、第3
セレクト位置の第2シフト位置では後進変速段が成立さ
せられる。シフト・セレクトシャフト52を移動させる
セレクトシリンダ76およびシフトシリンダ78は変速
アクチュエータとして機能しており、前記クラッチレリ
ーズシリンダ34と共通の油圧回路に接続され、前記油
圧ポンプ94による油圧PO の制御やセレクトソレノイ
ドバルブ102、シフトソレノイドバルブ104(図3
参照)による回路の切換えによってそれぞれ作動状態や
作動速度(変速速度)などが制御される。
【0029】前記差動歯車装置18は傘歯車式のもの
で、一対のサイドギヤ80R、80Lにはそれぞれドラ
イブシャフト82R、82Lがスプライン嵌合などによ
って連結され、左右の前輪(駆動輪)84R、84Lを
回転駆動する。
【0030】図3は、本実施例の車両用駆動装置10の
制御系統を説明するブロック線図で、エンジン用ECU
(Electronic Control Unit)114、変速機用ECU1
16、ABS(Antilock Brake System)用ECU118
を備えているとともに、それ等の間で必要な情報をやり
取りする。これ等のECU114、116、118は、
何れもマイクロコンピュータを含んで構成されており、
RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶さ
れたプログラムに従って信号処理を行う。エンジン用E
CU114には、イグニッションスイッチ120、エン
ジン回転数(N E )センサ122、車速(V)センサ1
24、スロットル弁開度(θTH)センサ126、吸入空
気量(Q)センサ128、吸入空気温(TA )センサ1
30、エンジン冷却水温(TW )センサ132などが接
続され、それぞれイグニッションスイッチ120の操作
位置、エンジン回転数NE 、車速V(出力軸44の回転
数NOUT に対応)、スロットル弁開度θTH、吸入空気量
Q、吸入空気温(外気温)TA 、エンジン冷却水温TW
などを表す信号が供給されるようになっており、それ等
の信号に従ってスタータ(電動モータ)134を回転駆
動してエンジン12を始動したり、燃料噴射弁136の
燃料噴射量や噴射時期を制御したり、イグナイタ138
により点火プラグの点火時期を制御したりする。イグニ
ッションスイッチ120は、「ON」および「スター
ト」位置を備えており、「スタート」位置へ操作される
ことによりエンジン用ECU114はスタータ134を
作動させてエンジン12を始動する。
【0031】変速機用ECU116には、レバーポジシ
ョン(PSH)センサ140、マニュアルシフトスイッチ
142、ブレーキスイッチ144、入力回転数(NIN
入力軸42の回転数)センサ146、ギヤ位置(PG
センサ148、クラッチストローク(SCL)センサ15
0、油圧(PO )センサ110、オートモードスイッチ
156などが接続され、それぞれシフトレバー170
(図4参照)の操作レンジであるレバーポジション
SH、マニュアルシフトによるアップダウン(±)、ブ
レーキのON、OFF、入力回転数NIN、変速機16の
変速段であるギヤ位置PG 、自動クラッチ14のストロ
ークすなわちクラッチレリーズシリンダ34のストロー
クSCL、前記油圧回路の油圧PO 、オートモードのO
N、OFFなどを表す信号が供給されるようになってい
る。そして、それ等の信号や、前記エンジン制御用EC
U114、ABS用ECU118から必要な信号を取り
込むことにより、前記油圧ポンプ94の作動を制御した
り、クラッチソレノイドバルブ98、セレクトソレノイ
ドバルブ102、シフトソレノイドバルブ104を切換
え制御したりすることにより、セレクトシリンダ76お
よびシフトシリンダ78の作動状態を切り換えて変速機
16の変速制御(前後進切換え制御を含む)を行うとと
もに、クラッチレリーズシリンダ34の作動状態を切り
換えて変速時に自動クラッチ14の遮断、接続制御など
を行う。
【0032】シフトレバー170は、例えば運転席の横
に配設されており、図4に示すように「R」、「N」、
および「S」の3つの操作レンジに選択操作されて位置
決め保持されるようになっており、レバーポジションセ
ンサ140は、例えば複数のスライドスイッチや各操作
レンジに配設された複数のON−OFFスイッチ等によ
ってその操作レンジを検出する。そして、シフトレバー
170が「R」レンジへ操作されると、変速機16は後
進変速段に切り換えられ、「N」レンジへ操作されると
動力伝達遮断状態に切り換えられる。「R」レンジはリ
バースレンジで、「N」レンジはニュートラルレンジに
相当する。また、「S」レンジはマニュアルシフトレン
ジで、「S」レンジの上下、すなわち車両の前後方向位
置には、「(+)」位置および「(−)」位置が設けら
れており、その「(+)」位置または「(−)」位置へ
シフトレバー170が操作されると、そのことがマニュ
アルシフトスイッチ142によって検出され、変速機1
6の複数の前進変速段がアップダウンされる。
「(+)」位置はアップ位置で、一回の操作毎に変速段
はアップすなわち変速比eが小さい高速段側へ1段ずつ
変速される一方、「(−)」位置はダウン位置で、一回
の操作毎に変速段はダウンすなわち変速比eが大きい低
速側の変速段へ1段ずつ変速される。マニュアルシフト
スイッチ142は、「(+)」位置、「(−)」位置に
配設された一対の自動復帰型スイッチなどによって構成
される。なお、「(+)」位置、「(−)」位置につい
ても、「R」レンジ、「N」レンジ、「S」レンジを検
出するレバーポジションセンサ140によって検出でき
るようにしても良い。
【0033】また、前記オートモードは、スロットル弁
開度θTHおよび車速Vなどの運転状態をパラメータとし
て予め定められた変速条件に従って変速機16の前進変
速段を自動的に切り換える自動変速モードで、シフトレ
バー170が「S」レンジに操作され且つオートモード
スイッチ156がON操作(押圧操作)されることによ
ってオートモードになる。オートモードスイッチ156
は自動復帰型のスイッチで、図4の(a) に示されている
ようにシフトレバー170の近傍に配設されており、再
操作されるかまたはシフトレバー170が「(+)」位
置、「(−)」位置や他の操作レンジへ操作されること
により、オートモードは解除される。
【0034】図3において、前記ABS用ECU118
には、4本の車輪にそれぞれ配設された車輪速(NW
センサ152から車輪速NW を表す信号が供給され、そ
れ等の車輪速NW を比較することによりスリップの有無
を検出し、ブレーキ油圧制御弁154を制御して各車輪
のブレーキ油圧を制御することによりスリップの発生を
抑制する。
【0035】ここで、前記図4の(a) はシフトレバー1
70の斜視図で、(b) はそのシフトレバー170のシフ
トパターン172を示す図である。シフトパターン17
2は、略水平な二次元の平面内で定められており、図4
の(b) の実線はシフトレバー170の移動経路を表して
いる。前記「S」レンジおよび「(+)」位置、
「(−)」位置は、車両の前後方向である略一直線の変
速シフト線上に設けられており、前記「S」レンジと
「N」レンジとの間のシフトレバー170の移動経路
は、「S」レンジから上記変速シフト線と略直角な車両
の左方向に設けられた第1直線部174と、その第1直
線部174と略直角に交差して車両前方側へ前記変速シ
フト線と略平行に設けられた第2直線部176とを備え
ており、その第2直線部176上に「N」レンジが設け
られている。また、「N」レンジと「R」レンジとの間
のシフトレバー170の移動経路は、「N」レンジから
上記第2直線部176と略直角で前記変速シフト線から
離間する車両の左方向に設けられた第3直線部178
と、その第3直線部178と略直角に交差して車両前方
側へ前記変速シフト線と略平行に設けられた第4直線部
180とを備えており、その第4直線部180上に
「R」レンジが設けられている。
【0036】図4(b) のシフトレバー170の操作位置
のうち、括弧付きで示されている「(+)」位置、
「(−)」位置、第1直線部174と第2直線部176
とが交差するL字型の第1折れ曲がり部「(S)」、お
よび第3直線部178と第4直線部180とが交差する
L字型の第2折れ曲がり部「(N)」は何れも不安定位
置で、「(+)」位置、「(−)」位置へ操作されたシ
フトレバー170はそれぞれ矢印で示す付勢装置18
2、184により自動的に「S」レンジへ戻されて安定
するとともに、第1折れ曲がり部「(S)」、第2折れ
曲がり部「(N)」上のシフトレバー170は同じく矢
印で示す付勢装置186、188により自動的にそれぞ
れ「S」レンジ、「N」レンジへ移動させられて安定す
る。「(+)」位置、「(−)」位置への操作は、他の
操作位置と同様にシフトレバー170を平行移動させる
ものでも良いが、前方および後方へ所定角度だけ倒す
(下端部を中心とする回動)ものでも良い。また、シフ
トレバー170が「S」レンジから第1折れ曲がり部
「(S)」まで移動させられても、前記レバーポジショ
ンセンサ140の信号は変化せず、変速機16はシフト
レバー170が「S」レンジに保持されている場合と同
じ前進変速段に維持されるとともに、シフトレバー17
0が「N」レンジから第2折れ曲がり部「(N)」まで
移動させられても、前記レバーポジションセンサ140
の信号は変化せず、変速機16はシフトレバー170が
「N」レンジに保持されている場合と同じ動力伝達遮断
状態に維持される。付勢装置182〜188は、それぞ
れスプリングなどを備えて構成される。
【0037】また、上記第1折れ曲がり部「(S)」と
「N」レンジとの間、および第2折れ曲がり部
「(N)」と「R」レンジとの間には、それぞれ節度機
構190、192が設けられ、シフトレバー170の移
動操作過程においてスプリング等の付勢装置およびカム
などにより必要操作力の山が付与されるようになってお
り、その必要操作力の山を越えて操作されることにより
操作レンジが変更される。
【0038】このような本実施例のシフトパターン17
2によれば、マニュアルシフトレンジである「S」レン
ジとニュートラルレンジである「N」レンジとの間のシ
フトレバー170の移動経路が略L字形状を成し、略直
角に折れ曲がる第1折れ曲がり部「(S)」を備えてい
るとともに、「S」レンジから第1折れ曲がり部
「(S)」までの間ではシフトレバー170が「S」レ
ンジ側へ付勢されるため、シフトレバー170を「S」
レンジに操作して前進走行している最中に、シフトレバ
ー170が運転者の意に反して誤って一方向、すなわち
第1直線部174に沿って車両の左方向へ移動させられ
た場合、第1折れ曲がり部「(S)」までは移動するも
のの、「N」レンジまで移動して変速機16が動力伝達
遮断状態となって駆動力が抜けることが可及的に防止さ
れる。特に、本実施例では第1折れ曲がり部「(S)」
と「N」レンジとの間に節度機構190が設けられ、シ
フトレバー170の移動操作に所定の操作抵抗が付与さ
れるため、「S」レンジから「N」レンジへの誤操作が
更に効果的に防止されるとともに、逆の「N」レンジか
ら「S」レンジへの誤操作も抑制される。
【0039】また、「S」レンジから第1折れ曲がり部
「(S)」までの間では、変速機16はシフトレバー1
70が「S」レンジに保持されている場合と同じ前進変
速段に維持されるため、シフトレバー170が運転者の
意に反して誤って第1折れ曲がり部「(S)」まで移動
させられても、「S」レンジに保持されている場合と同
じ走行状態が維持される。
【0040】一方、ニュートラルレンジである「N」レ
ンジとリバースレンジである「R」レンジとの間のシフ
トレバー170の移動経路も略L字形状を成し、略直角
に折れ曲がる第2折れ曲がり部「(N)」を備えている
とともに、「N」レンジから第1折れ曲がり部
「(N)」までの間ではシフトレバー170が「N」レ
ンジ側へ付勢されるため、シフトレバー170が運転者
の意に反して誤って一方向、すなわち第3直線部178
に沿って車両の左方向へ移動させられた場合、第2折れ
曲がり部「(N)」までは移動するものの、「R」レン
ジまで移動させられることが可及的に防止される。特
に、本実施例では第2折れ曲がり部「(N)」と「R」
レンジとの間に節度機構192が設けられ、シフトレバ
ー170の移動操作に所定の操作抵抗が付与されるた
め、「N」レンジから「R」レンジへの誤操作が更に効
果的に防止されるとともに、逆の「R」レンジから
「N」レンジへの誤操作も抑制される。
【0041】また、「N」レンジから第2折れ曲がり部
「(N)」までの間では、変速機16はシフトレバー1
70が「N」レンジに保持されている場合と同じ動力伝
達遮断状態に維持されるため、シフトレバー170が運
転者の意に反して誤って第2折れ曲がり部「(N)」ま
で移動させられても、「N」レンジに保持されている場
合と同じ車両状態が維持される。
【0042】更に、本実施例のシフトパターン172
は、マニュアルシフトレンジである「S」レンジとその
他の操作レンジ、具体的には「N」レンジ、「R」レン
ジとの間のシフトレバー170の移動経路が、複数の折
れ曲がり部「(S)」、「(N)」を有して設定されて
いるため、「S」レンジから一方向すなわち車両の左方
向へ第1直線部174に沿って移動させるだけでは何れ
の操作レンジ「N」または「R」へも移動させることが
できないとともに、その一方向の移動範囲すなわち
「S」レンジから第1折れ曲がり部「(S)」までの範
囲では、シフトレバー170が「S」レンジ側へ付勢さ
れるため、シフトレバー170を「S」レンジに操作し
て前進走行している最中に、シフトレバー170が運転
者の意に反して誤ってその他の操作レンジ「N」または
「R」まで移動させられ、変速機16が切り換えられて
車両の走行状態が変化することが可及的に防止される。
また、「S」レンジから一方向の移動範囲すなわち第1
折れ曲がり部「(S)」までの範囲では、変速機16は
シフトレバー170が「S」レンジに保持されている場
合と同じ前進変速段に維持されるため、シフトレバー1
70が運転者の意に反して誤って一方向、すなわち第1
直線部174に沿って車両の左方向へ移動させられて
も、「S」レンジに保持されている場合と同じ走行状態
が維持される。
【0043】本実施例のシフトパターン172は、第1
発明〜第4発明の一実施例に相当する。
【0044】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において前記実施例と実質的に共通す
る部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0045】図5の(a) のシフトパターン200は、前
記シフトパターン172に比較して「S」レンジを挟ん
で第1折れ曲がり部「(S)」と反対側すなわち車両の
右方向であって前記第1直線部174の延長線上に直線
部202が設けられるとともに「E」レンジが設定さ
れ、この「E」レンジへシフトレバー170が操作され
ることによりオートモードに切り換えられる。前記レバ
ーポジションセンサ140は、シフトレバー170が
「E」レンジへ操作されたことも検出できるように構成
される。「S」レンジと「E」レンジとの間には、節度
機構204が設けられ、シフトレバー170の移動操作
過程においてスプリング等の付勢装置およびカムなどに
より必要操作力の山が付与されるようになっており、そ
の必要操作力の山を越えて操作されることにより操作レ
ンジが変更される。この場合は、シフトレバー170を
「S」レンジに操作して前進走行している最中に、シフ
トレバー170が運転者の意に反して誤って一方向、す
なわち車両の左右方向へ移動させられた場合に、「E」
レンジに入ってオートモードに切り換えられる可能性が
あるが、何れも前進走行を行う操作レンジであるため問
題はない。上記「E」レンジは自動変速レンジに相当
し、前記オートモードスイッチ156は不要となる。こ
のシフトパターン200は、第1発明〜第3発明の実施
例に相当する。
【0046】図5の(b) のシフトパターン206は、上
記(a) のシフトパターン200に比較して「E」レンジ
の位置が異なるだけであり、第1折れ曲がり部
「(S)」を挟んで「N」レンジと反対側すなわち車両
の後方側であって前記第2直線部176の延長線上に直
線部208が設けられるとともに「E」レンジが設定さ
れ、この「E」レンジと第1折れ曲がり部「(S)」と
の間に節度機構210が設けられている。このシフトパ
ターン206は、第1発明〜第4発明の実施例に相当す
る。
【0047】図5の(c) のシフトパターン212は、図
5(a) のシフトパターン200に比較して「E」レンジ
の位置が異なるだけであり、第2折れ曲がり部
「(N)」を挟んで「R」レンジと反対側すなわち車両
の後方側であって前記第4直線部180の延長線上に直
線部214が設けられるとともに「E」レンジが設定さ
れ、この「E」レンジと第2折れ曲がり部「(N)」と
の間に節度機構216が設けられている。このシフトパ
ターン212は、第1発明〜第4発明の一実施例に相当
する。
【0048】図5の(d) のシフトパターン218は、図
5(a) のシフトパターン200に比較して「E」レンジ
の位置が異なるだけであり、「N」レンジを挟んで第1
折れ曲がり部「(S)」と反対側すなわち車両の前方側
であって前記第2直線部176の延長線上に直線部22
0が設けられるとともに「E」レンジが設定され、この
「E」レンジと「N」レンジとの間に節度機構222が
設けられている。このシフトパターン218は、第1発
明〜第4発明の一実施例に相当する。
【0049】図5の(e) のシフトパターン224は、図
5(a) のシフトパターン200に比較して「E」レンジ
の位置が異なるだけであり、第2折れ曲がり部
「(N)」を挟んで「N」レンジと反対側すなわち車両
の左方向であって前記第3直線部178の延長線上に直
線部226が設けられるとともに「E」レンジが設定さ
れ、この「E」レンジと第2折れ曲がり部「(N)」と
の間に節度機構228が設けられている。このシフトパ
ターン224は、第1発明〜第4発明の一実施例に相当
する。
【0050】図5の(f) のシフトパターン230は、図
5(a) のシフトパターン200に比較して「E」レンジ
の位置が異なるだけであり、「N」レンジを挟んで第2
折れ曲がり部「(N)」と反対側すなわち車両の右方向
であって前記第3直線部178の延長線上に直線部23
2が設けられるとともに「E」レンジが設定され、この
「E」レンジと「N」レンジとの間に節度機構234が
設けられている。このシフトパターン230は、第1発
明〜第4発明の一実施例に相当する。
【0051】図5の(g) のシフトパターン236は、図
5(a) のシフトパターン200に比較して「E」レンジ
の位置が異なるだけであり、第1折れ曲がり部
「(S)」を挟んで「S」レンジと反対側すなわち車両
の左方向であって前記第1直線部174の延長線上に直
線部238が設けられるとともに「E」レンジが設定さ
れ、この「E」レンジと第1折れ曲がり部「(S)」と
の間に節度機構240が設けられている。この場合は、
シフトレバー170を「S」レンジに操作して前進走行
している最中に、シフトレバー170が運転者の意に反
して誤って一方向、すなわち車両の左右方向へ移動させ
られた場合に、「E」レンジに入ってオートモードに切
り換えられる可能性があるが、何れも前進走行を行う操
作レンジであるため問題はない。このシフトパターン2
36は、第1発明〜第3発明の実施例に相当する。
【0052】図5の(h) のシフトパターン242は、前
記シフトパターン172の「S」レンジを挟んで前記第
1折れ曲がり部「(S)」と反対側すなわち車両の右方
向であって前記第1直線部174の延長線上に
「(E)」位置が設けられ、シフトレバー170が
「(E)」位置へ操作されることによりオートモードに
切り換えられる。「(E)」位置は、前記「(+)」位
置、「(−)」位置と同様な不安定位置で、「(E)」
位置へ操作されたシフトレバー170は付勢装置244
により自動的に「S」レンジへ戻されて安定する。この
「(E)」位置への操作は、例えばシフトレバー170
を右側へ所定角度だけ倒す(下端部を中心とする回動)
ことによって達成され、「(E)」位置に配設されたオ
ートモードスイッチ(自動復帰型スイッチなど)によっ
て検出される。この場合も、シフトレバー170を
「S」レンジに操作して前進走行している最中に、シフ
トレバー170が運転者の意に反して誤って一方向、す
なわち車両の左右方向へ移動させられた場合に、
「(E)」位置へ移動してオートモードに切り換えられ
る可能性があるが、何れも前進走行を行う操作位置であ
るため問題はない。上記「(E)」位置は自動変速位置
に相当し、前記オートモードスイッチ156は不要とな
る。このシフトパターン242は、第1発明〜第3発明
の一実施例に相当する。
【0053】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であ
り、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良
を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である車両用シフトパターン
を有する車両用駆動装置の概略構成を示す骨子図であ
る。
【図2】図1の車両用駆動装置の自動クラッチの一例を
説明する図である。
【図3】図1の車両用駆動装置の制御系統を説明するブ
ロック線図である。
【図4】図1の車両用駆動装置におけるシフトレバーお
よびシフトパターンを説明する図である。
【図5】本発明の車両用シフトパターンの幾つかの別の
実施態様を説明する図である。
【符号の説明】
16:変速機 170:シフトレバー 172、200、206、212、218、224、2
30、236、242:シフトパターン 186、188:付勢装置 190、192:節度機構 S:マニュアルシフトレンジ N:ニュートラルレンジ R:リバースレンジ E:自動変速レンジ (S):第1折れ曲がり部 (N):第2折れ曲がり部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 正信 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 小川 真治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D036 AA04 AA09 GB15 GD01 GH23 GJ01 3D040 AA13 AA23 AA24 AB01 AC58 AC66 AF07 3J052 AA08 GA01 GA12 GA13 GA16 HA01 LA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機の複数の前進変速段を手動操作で
    アップダウンできるマニュアルシフトレンジと、該変速
    機を動力伝達遮断状態にするニュートラルレンジとを備
    えている車両用変速機のシフトレバーのシフトパターン
    において、 前記マニュアルシフトレンジと前記ニュートラルレンジ
    との間のシフトレバーの移動経路は、該マニュアルシフ
    トレンジから一方向へ該シフトレバーを移動させるだけ
    では該ニュートラルレンジまで移動させることができな
    いように、該一方向に第1折れ曲がり部が設けられてい
    る一方、 該マニュアルシフトレンジから該第1折れ曲がり部まで
    の間では、前記シフトレバーが該マニュアルシフトレン
    ジ側へ付勢されるとともに前記変速機は該シフトレバー
    が該マニュアルシフトレンジに保持されている場合と同
    じ前進変速段に維持されることを特徴とする車両用シフ
    トパターン。
  2. 【請求項2】 前記変速機を後進変速段にするリバース
    レンジを有するとともに、 該リバースレンジと前記ニュートラルレンジとの間の前
    記シフトレバーの移動経路は、該ニュートラルレンジか
    ら一方向へ該シフトレバーを移動させるだけでは該リバ
    ースレンジまで移動させることができないように、該一
    方向に第2折れ曲がり部が設けられている一方、 該ニュートラルレンジから該第2折れ曲がり部までの間
    では、前記シフトレバーが該ニュートラルレンジ側へ付
    勢されるとともに前記変速機は該シフトレバーが該ニュ
    ートラルレンジに保持されている場合と同じ動力伝達遮
    断状態に維持されることを特徴とする請求項1に記載の
    車両用シフトパターン。
  3. 【請求項3】 前記第1折れ曲がり部と前記ニュートラ
    ルレンジとの間、および前記第2折れ曲がり部と前記リ
    バースレンジとの間の少なくとも一方には、前記シフト
    レバーの移動操作に節度を付与する節度機構が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両
    用シフトパターン。
  4. 【請求項4】 変速機の複数の前進変速段を手動操作で
    アップダウンできるマニュアルシフトレンジと、該変速
    機を動力伝達遮断状態にするニュートラルレンジなどの
    その他の操作レンジとを備えている車両用変速機のシフ
    トレバーのシフトパターンにおいて、 前記マニュアルシフトレンジと前記その他の操作レンジ
    との間の前記シフトレバーの移動経路は、該マニュアル
    シフトレンジから一方向へ該シフトレバーを移動させる
    だけでは何れの操作レンジへも移動させることができな
    いように折れ曲がり部を有して設定されている一方、 該マニュアルシフトレンジから該一方向の移動範囲で
    は、前記シフトレバーが該マニュアルシフトレンジ側へ
    付勢されるとともに前記変速機は該シフトレバーが該マ
    ニュアルシフトレンジに保持されている場合と同じ前進
    変速段に維持されることを特徴とする車両用シフトパタ
    ーン。
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