JP2000108726A - 自動クラッチ車両の加速制御装置 - Google Patents

自動クラッチ車両の加速制御装置

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JP2000108726A
JP2000108726A JP10284425A JP28442598A JP2000108726A JP 2000108726 A JP2000108726 A JP 2000108726A JP 10284425 A JP10284425 A JP 10284425A JP 28442598 A JP28442598 A JP 28442598A JP 2000108726 A JP2000108726 A JP 2000108726A
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clutch
speed
automatic clutch
vehicle
throttle valve
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JP10284425A
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English (en)
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Yasuhiko Mishio
靖彦 三塩
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両発進時にスロットル弁開度の大きさに拘
らず適切な発進性能が得られるようにする。 【解決手段】 車両発進時にスロットル弁開度θTHをパ
ラメータとして目標係合回転数MNE を求める(S2)
とともに、スロットル弁開度の変化率ΔθTHをパラメー
タとして補正量αを算出し、それ等の目標係合回転数M
E と補正量αとを加算して最終的な目標係合回転数M
E * を設定する(S4)。そして、エンジン回転数N
E がその目標係合回転数MNE * になった時に自動クラ
ッチが完全接続するように、言い換えればエンジン回転
数NE =入力軸回転数NINになるように自動クラッチの
係合トルクを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動クラッチ車両の
加速制御装置に係り、特に、加速時に自動クラッチを完
全接続する目標係合回転数に関するものである。
【0002】
【従来の技術】(a) エンジンと車輪との間に配設されて
動力伝達を接続、遮断するとともに係合トルクを連続的
に制御可能な自動クラッチと、(b) 前記エンジンのスロ
ットル弁が開操作されて前記自動クラッチを遮断状態か
ら接続する場合に、そのエンジンの回転数が所定の目標
係合回転数になった時に自動クラッチが完全接続するよ
うにその自動クラッチの係合トルクを制御して車両を発
進させる発進時接続制御手段とを有する自動クラッチ車
両の発進制御装置が知られている。例えば特開平9−3
29161号公報に記載されている装置はその一例で、
目標係合回転数は、エンジンのスロットル弁開度および
エンジン回転数に基づいて設定されるようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の発進制御装置においては、例えばスロットル
弁開度が小さい場合に適切な発進性能が得られるように
すると、スロットル弁開度が大きい時に十分な発進性能
が得られず、スロットル弁開度が大きい場合に適切な発
進性能が得られるようにすると、スロットル弁開度が小
さい時に飛び出し感が生じるなど、必ずしも十分に満足
できる発進性能が得られなかった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、車両発進時或いはパ
ワーON変速時に自動クラッチを遮断状態から接続する
際に、スロットル弁開度の大きさに拘らず適切な加速性
能が得られるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、(a) エンジンと車輪との間に配設され
て動力伝達を接続、遮断するとともに係合トルクを連続
的に制御可能な自動クラッチと、(b) 前記エンジンのス
ロットル弁が開操作された車両発進時または変速時に前
記自動クラッチを遮断状態から接続する際に、そのエン
ジンの回転数が所定の目標係合回転数になった時に自動
クラッチが完全接続するようにその自動クラッチの係合
トルクを制御して車両を加速させる加速時接続制御手段
とを有する自動クラッチ車両の加速制御装置において、
(c) 前記エンジンのスロットル弁開度の変化率をパラメ
ータとして前記目標係合回転数を設定する目標係合回転
数設定手段を有することを特徴とする。
【0006】
【発明の効果】このような自動クラッチ車両において
は、車両発進時或いはパワーON変速時に自動クラッチ
を遮断状態から接続する際に、スロットル弁開度の変化
率をパラメータとして目標係合回転数が設定されるた
め、従来装置に比較して加速性能(発進性能を含む)が
改善され、スロットル弁開度が小さい場合から大きい場
合まで良好な加速性能を得ることができるようになる。
【0007】
【発明の実施の形態】ここで、上記スロットル弁は、例
えばアクセルペダル等のアクセル操作部材に連結され、
その操作量に応じて機械的に開閉されるように構成され
るが、アクセル操作部材の操作量を電気的に検出してス
ロットルアクチュエータにより開閉制御されるものでも
良く、スロットル弁の開操作はその両方を含む。スロッ
トル弁開度の変化率の代わりに、アクセル操作部材の操
作量(アクセル操作量)や吸入空気量の変化率など、ス
ロットル弁開度の変化率に対応する他の物理量を用いた
場合も本発明に含まれる。
【0008】目標係合回転数設定手段は、少なくともス
ロットル弁開度の変化率をパラメータとして目標係合回
転数を設定するものであれば良く、この他にスロットル
弁開度やエンジン回転数、アクセル操作量などをパラメ
ータとして含んでいても良い。例えば、スロットル弁開
度に基づいて目標係合回転数を求めるとともに、その目
標係合回転数をスロットル弁開度の変化率に基づいて補
正するものでも良い。補正の態様は、目標回転数に1.
0前後の補正係数を掛算するものでも良いし、0前後の
補正値を加算するものでも良いなど、適宜定められる。
【0009】本発明の車両加速時の自動クラッチ接続制
御は、車両発進時に好適に適用されるが、アクセル操作
部材が操作された状態での変速時に新たな変速段が成立
した後に自動クラッチを接続制御する場合にも適用され
得る。すなわち、第2変速段や他の変速段を成立させる
場合など、発進ではないが低速から加速していく時に半
クラッチ領域を使用する場面での自動クラッチの接続制
御にも適用され得るのである。また、車両を前進させる
場合だけでなく、車両を後進させる場合に適用すること
も可能である。なお、本発明を車両発進時の自動クラッ
チ接続制御に適用する場合は、複数の変速段を有する変
速機は必ずしも必須のものではない。
【0010】自動クラッチとしては、摩擦係合式クラッ
チや磁粉式電磁クラッチが好適に用いられる。摩擦係合
式クラッチは、例えばダイヤフラムスプリング等のスプ
リングの付勢力に従って摩擦係合させられるとともに、
クラッチレリーズシリンダによりレリーズスリーブをス
ライドさせることによって開放(遮断)されるように構
成される。
【0011】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、本発明が適用された車両用駆
動装置10の概略構成を説明する骨子図で、FF(フロ
ントエンジン・フロントドライブ)車両用のものであ
り、走行用駆動源としてのエンジン12、自動クラッチ
14、変速機16、差動歯車装置18を備えている。自
動クラッチ14は、例えば図3に示す乾式単板式の摩擦
クラッチで、エンジン12のクランクシャフト20に取
り付けられたフライホイール22、クラッチ出力軸24
に配設されたクラッチディスク26、クラッチハウジン
グ28に配設されたプレッシャプレート30、プレッシ
ャプレート30をフライホイール22側へ付勢すること
によりクラッチディスク26を挟圧して動力伝達するダ
イヤフラムスプリング32、クラッチレリーズシリンダ
34によりレリーズフォーク36を介して図の左方向へ
移動させられることにより、ダイヤフラムスプリング3
2の内端部を図の左方向へ変位させてクラッチを開放
(遮断)するレリーズスリーブ38を有して構成されて
いる。
【0012】上記クラッチレリーズシリンダ34は、図
4に示す油圧回路90によって油圧が供給されるように
なっている。油圧回路90は、リザーバ92から作動油
を汲み上げて吐出する電動式の油圧ポンプ94、油圧ポ
ンプ94から吐出された作動油を蓄積するアキュムレー
タ96、クラッチレリーズシリンダ34に対する作動油
の供給、排出を切り換える3ポートリニアスプール式等
のクラッチソレノイドバルブ98を備えており、クラッ
チソレノイドバルブ98からクラッチレリーズシリンダ
34に作動油が供給されることによって自動クラッチ1
4は遮断され、クラッチレリーズシリンダ34の作動油
の流出が許容されると、自動クラッチ14のダイヤフラ
ムスプリング32の付勢力に従ってクラッチレリーズシ
リンダ34のピストンが押し返されるとともに、自動ク
ラッチ14が接続(係合)状態になる。自動クラッチ1
4の係合トルクは、クラッチレリーズシリンダ34のピ
ストンストロークSCLによって連続的に制御可能であ
る。なお、図中の106はリリーフ弁、108は逆止
弁、110は作動油の油圧PO を検出する油圧センサで
ある。
【0013】図1に戻って前記変速機16は、図2に具
体的に示されているように、差動歯車装置18と共に共
通のハウジング40内に配設されてトランスアクスルを
構成しており、そのハウジング40内に所定量だけ充填
された潤滑油に浸漬され、差動歯車装置18と共に潤滑
されるようになっている。変速機16は、(a) 平行な一
対の入力軸42、出力軸44間にギヤ比が異なる複数の
変速ギヤ対46a〜46eが配設されるとともに、それ
等の変速ギヤ対46a〜46eに対応して複数の噛合ク
ラッチ48a〜48eが設けられた2軸噛合式の変速機
構と、(b) それ等の噛合クラッチ48a〜48eの3つ
のクラッチハブスリーブ50a、50b、50cの何れ
かを選択的に移動させて変速段を切り換えるシフト・セ
レクトシャフト52とを備えており、前進5段の変速段
が成立させられるようになっている。入力軸42および
出力軸44には更に後進ギヤ対54が配設され、図示し
ないカウンタシャフトに配設された後進用アイドル歯車
と噛み合わされることにより後進変速段が成立させられ
るようになっている。なお、入力軸42は、スプライン
嵌合55によって前記自動クラッチ14のクラッチ出力
軸24に連結されているとともに、出力軸44には出力
歯車56が配設されて差動歯車装置18のリングギヤ5
8と噛み合わされている。図2は、上記変速機16およ
び差動歯車装置18の具体的構成を示す断面図で、図
1、図2共に、入力軸42、出力軸44、およびリング
ギヤ58の軸心を共通の平面内に示した展開図である。
【0014】上記噛合クラッチ48a〜48eは何れも
シンクロメッシュタイプで、図5に噛合クラッチ48a
について具体的に例示するように、キースプリング60
によってクラッチハブスリーブ50aに係合させられた
シフティングキー62と、所定の遊びを有する状態でシ
フティングキー62と共に回転させられるシンクロナイ
ザリング64と、変速ギヤ対46aの入力歯車66に設
けられたコーン部68とを備えている。クラッチハブス
リーブ50aの内周面にはスプライン歯70が設けられ
て入力軸42とスプライン嵌合され、入力軸42と常に
一体的に回転させられるようになっており、そのクラッ
チハブスリーブ50aが図の右方向へ移動させられる
と、シフティングキー62を介してシンクロナイザリン
グ64がコーン部68に押圧されてテーパ嵌合させら
れ、それ等の間の摩擦によって入力歯車66に動力伝達
が行われるようになる。クラッチハブスリーブ50aが
更に右方向へ移動させられると、スプライン歯70は、
シンクロナイザリング64に設けられたスプライン歯7
2、更には入力歯車66に設けられたスプライン歯74
と噛み合わされ、これにより入力軸42と入力歯車66
とが一体的に連結されて、変速ギヤ対46aを介して動
力伝達が行われる。図5の(a) 、(b) は噛合クラッチ4
8aが遮断された状態で、図5の(c) 、(d) は噛合クラ
ッチ48aが連結された状態である。なお、図5の(a)
、(c) は、軸心を含む一平面の断面図で、(b) 、(d)
は(a) 、(c) の状態を外周側から見たクラッチハブスリ
ーブ50aの円筒部分を除く展開図である。
【0015】他の噛合クラッチ48b〜48eも上記噛
合クラッチ48aと実質的に同じ構成であるが、クラッ
チハブスリーブ50bは噛合クラッチ48bおよび48
cに共通のもので、クラッチハブスリーブ50cは噛合
クラッチ48dおよび48eに共通のものである。
【0016】シフト・セレクトシャフト52は、軸心ま
わりの回動可能且つ軸方向の移動可能に配設され、セレ
クトシリンダ76(図6参照)により軸心まわりの3位
置、すなわち前記クラッチハブスリーブ50cと係合可
能な第1セレクト位置、クラッチハブスリーブ50bと
係合可能な第2セレクト位置、およびクラッチハブスリ
ーブ50aと係合可能な第3セレクト位置に位置決めさ
れる。また、シフトシリンダ78(図6参照)により軸
方向の3位置、すなわち噛合クラッチ48a〜48eが
何れも遮断され且つ後進変速段も成立しない中央の中立
位置(図1の状態;ニュートラル)と、その軸方向にお
ける両側の第1シフト位置(図1の右側)および第2シ
フト位置(図1の左側)とに位置決めされる。上記セレ
クトシリンダ76およびシフトシリンダ78は変速アク
チュエータに相当し、それぞれセレクトソレノイドバル
ブ102、シフトソレノイドバルブ104を介して前記
図4の油圧回路90に接続され、油圧PO の制御や回路
の切換えによって作動状態が制御される。
【0017】上記第1セレクト位置の第1シフト位置で
は、噛合クラッチ48eが連結されることにより変速比
e(=入力軸42の回転数NIN/出力軸44の回転数N
OUT)が最も大きい第1変速段が成立させられ、第1セ
レクト位置の第2シフト位置では、噛合クラッチ48d
が連結されることにより変速比eが2番目に大きい第2
変速段が成立させられる。第2セレクト位置の第1シフ
ト位置では、噛合クラッチ48cが連結されることによ
り変速比eが3番目に大きい第3変速段が成立させら
れ、第2セレクト位置の第2シフト位置では、噛合クラ
ッチ48bが連結されることにより変速比eが4番目に
大きい第4変速段が成立させられる。この第4変速段の
変速比eは略1である。第3セレクト位置の第1シフト
位置では、噛合クラッチ48aが連結されることにより
変速比eが最も小さい第5変速段が成立させられ、第3
セレクト位置の第2シフト位置では後進変速段が成立さ
せられる。
【0018】前記差動歯車装置18は傘歯車式のもの
で、一対のサイドギヤ80R、80Lにはそれぞれドラ
イブシャフト82R、82Lがスプライン嵌合などによ
って連結され、左右の前輪(駆動輪)84R、84Lを
回転駆動する。
【0019】図6は、本実施例の車両用駆動装置10の
制御系統を説明するブロック線図で、エンジン用ECU
(Electronic Control Unit)114、変速機用ECU1
16、ABS(Antilock Brake System)用ECU118
を備えているとともに、それ等の間で必要な情報をやり
取りする。これ等のECU114、116、118は、
何れもマイクロコンピュータを含んで構成されており、
RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶さ
れたプログラムに従って信号処理を行う。エンジン用E
CU114には、イグニッションスイッチ120、エン
ジン回転数(N E )センサ122、車速(V)センサ1
24、スロットル弁開度(θTH)センサ126、吸入空
気量(Q)センサ128、吸入空気温(TA )センサ1
30、エンジン冷却水温(TW )センサ132などが接
続され、それぞれイグニッションスイッチ120の操作
位置、エンジン回転数NE 、車速V(出力軸44の回転
数NOUT に対応)、スロットル弁開度θTH、吸入空気量
Q、吸入空気温(外気温)TA 、エンジン冷却水温TW
などを表す信号が供給されるようになっており、それ等
の信号に従ってスタータ(電動モータ)134を回転駆
動してエンジン12を始動したり、燃料噴射弁136の
燃料噴射量や噴射時期を制御したり、イグナイタ138
により点火プラグの点火時期を制御したりする。エンジ
ン12のスロットル弁は図1に示すようにアクセルペダ
ル(アクセル操作部材)139に機械的に連結され、そ
の操作量(アクセル操作量)θACC に対応して変化させ
られるようになっているが、アクセル操作量θACC を電
気的に検出して電動モータ等のスロットルアクチュエー
タによりスロットル弁を開閉制御することもできる。
【0020】変速機用ECU116には、レバーポジシ
ョン(PL )センサ140、ブレーキスイッチ144、
入力軸回転数(NIN:入力軸42の回転数)センサ14
6、ギヤ位置(PG )センサ148、クラッチストロー
ク(SCL)センサ150、油圧(PO )センサ110な
どが接続され、それぞれシフトレバー160(図7参
照)の操作位置であるレバーポジションPL 、ブレーキ
のON、OFF、入力軸回転数NIN、変速機16の変速
段であるギヤ位置PG 、自動クラッチ14のストローク
すなわちクラッチレリーズシリンダ34のストロークS
CL、前記油圧回路90の油圧PO などを表す信号が供給
されるようになっている。そして、それ等の信号や、前
記エンジン制御用ECU114、ABS用ECU118
から必要な信号を取り込むことにより、前記油圧ポンプ
94の作動を制御したり、クラッチソレノイドバルブ9
8、セレクトソレノイドバルブ102、シフトソレノイ
ドバルブ104を切換え制御したりすることにより、セ
レクトシリンダ76およびシフトシリンダ78の作動状
態を切り換えて変速機16の変速制御を行うとともに、
クラッチレリーズシリンダ34の作動状態を切り換えて
自動クラッチ14の遮断、接続制御を行う。
【0021】前記シフトレバー160は、例えば運転席
の横に配設されており、図7に示すように「R(リバー
ス)」、「N(ニュートラル)」、「D(ドライ
ブ)」、および「S(シーケンシャル)」、の4つの操
作位置に選択操作されて位置決め保持されるとともに、
「S」位置では、車両の前後方向に設けられた
「(+)」位置および「(−)」位置へ操作されるよう
になっており、レバーポジションセンサ140は、例え
ば各操作位置に配設された複数のON−OFFスイッチ
等によってその操作位置(レバーポジション)を検出す
る。そして、シフトレバー160が「R」位置へ操作さ
れると、変速機16は後進変速段に切り換えられ、
「N」位置へ操作されると動力伝達遮断状態(ニュート
ラル)に切り換えられる。
【0022】シフトレバー160が「D」位置へ操作さ
れると自動変速モードになり、スロットル弁開度θTH
よび車速Vなどの運転状態をパラメータとして予め定め
られた変速マップに従って変速機16の複数の前進変速
段が自動的に切り換えられる。また、「S」位置は複数
の前進変速段を運転者の変速意思により手動操作で変更
するマニュアルシフトモードで、「(+)」位置または
「(−)」位置へシフトレバー160が操作されると、
変速機16の複数の前進変速段がアップダウンされる。
「(+)」位置はアップ位置で、一回の操作毎に変速段
はアップすなわち変速比eが小さい高速段側へ1段ずつ
変速される一方、「(−)」位置はダウン位置で、一回
の操作毎に変速段はダウンすなわち変速比eが大きい低
速段側へ1段ずつ変速される。
【0023】上記「R」位置と「N」位置との間、
「N」位置と「D」位置との間、「D」位置と「S」位
置との間にはそれぞれ節度機構が設けられ、スプリング
等の付勢装置およびカムなどにより必要操作力の山が付
与されることにより、シフトレバー操作に節度感が与え
られるようになっている。また、「S」位置の前後に設
けられた「(+)」位置、「(−)」位置は何れも不安
定で、それ等の「(+)」位置、「(−)」位置へ操作
されたシフトレバー160はスプリング等の付勢装置に
より自動的に「S」位置へ戻される。
【0024】図6において、前記ABS用ECU118
には、4本の車輪にそれぞれ配設された車輪速(NW
センサ152から車輪速NW を表す信号が供給され、そ
れ等の車輪速NW を比較することによりスリップの有無
を検出し、ブレーキ油圧制御弁154を制御して各車輪
のブレーキ油圧を制御することによりスリップの発生を
抑制する。
【0025】次に、車速V≒0の停止状態からアクセル
ペダル139が踏込み操作されて発進する際の自動クラ
ッチ14の接続制御を説明する。変速機用ECU116
は、図8に示すように機能的に発進時接続制御手段16
2、および目標係合回転数設定手段164を備えてお
り、全体として図9のフローチャートに従って信号処理
を行う。図9のフローチャートのうち、ステップS1、
S5〜S8は発進時接続制御手段162によって実行さ
れ、ステップS2〜S4は目標係合回転数設定手段によ
って実行される。発進時接続制御手段162は加速時接
続制御手段に相当する。
【0026】ステップS1では、予め定められた発進制
御開始条件を満足するか否かを判断し、満足する場合は
ステップS2以下を実行する。発進制御開始条件は、例
えばシフトレバー160の操作位置が「R」、「D」、
および「S」の何れかで、車速Vが予め定められた所定
の低車速V0 以下で、自動クラッチ14が開放(遮断)
状態で、且つスロットル弁が閉状態から開操作された
(スロットル弁開度θTHの0→プラス変化)ことなどで
ある。
【0027】ステップS2では、スロットル弁開度セン
サ126からスロットル弁開度θTHを表す信号を読み込
み、予め記憶されたマップ或いは演算式などから目標係
合回転数MNE を算出する。図10は、スロットル弁開
度θTHをパラメータとして目標係合回転数MNE を求め
るデータマップや演算式の一例で、この例ではスロット
ル弁開度θTHに比例して増大する目標係合回転数MNE
が算出されるように定められている。ステップS3では
スロットル弁開度θTHの変化率ΔθTHを求め、ステップ
S4では、予め記憶されたマップ或いは演算式などから
補正量αを算出するとともに、上記目標係合回転数MN
E に補正量αを足し算して目標係合回転数MNE * を算
出する。変化率ΔθTHは、例えば所定のサンプリング周
期で繰り返し読み込まれるスロットル弁開度θTH の1
回前の読込み値との差などを用いれば良い。また、図1
1は、変化率ΔθTHをパラメータとして補正量αを求め
るデータマップや演算式の一例で、変化率ΔθTHが所定
値ΔθTH0 より大きい範囲では正、すなわち目標係合回
転数MNE * が大きくなる一方、所定値ΔθTH0 より小
さい範囲では負、すなわち目標係合回転数MNE * が小
さくなるように、図10の関係などを考慮して運転者の
加速意思を反映するように設定されている。
【0028】次のステップS5では、エンジン回転数セ
ンサ122からエンジン回転数NEを表す信号を読み込
み、ステップS6では、入力軸回転数センサ146から
入力軸回転数NINを表す信号を読み込む。そして、ステ
ップS7では、エンジン回転数NE が前記目標係合回転
数MNE * になった時に自動クラッチ14が完全接続す
るように、言い換えれば目標係合回転数MNE * までは
自動クラッチ14をスリップさせてエンジン回転数NE
および車速Vがバランス良く上昇するように、エンジン
回転数NE や入力軸回転数NIN、それ等の変化率などに
基づいて、自動クラッチ14の係合トルクすなわちクラ
ッチレリーズシリンダ34のストロークSCLをクラッチ
ソレノイドバルブ98によって制御する。最後のステッ
プS8では、エンジン回転数NE =入力軸回転数NIN
なったか否か、言い換えれば自動クラッチ14が完全接
続したか否かを判断し、NE =NINになるまでステップ
S2以下を繰り返すとともに、NE =NINになったら一
連の発進時クラッチ接続制御を終了する。
【0029】ここで、本実施例の自動クラッチ車両にお
いては、車両発進時にスロットル弁開度θTHをパラメー
タとして目標係合回転数MNE を求めるとともに、変化
率ΔθTHをパラメータとして補正量αを算出して最終的
な目標係合回転数MNE * を設定するため、従来装置に
比較して発進性能が改善され、スロットル弁開度θTH
小さい場合から大きい場合まで良好な発進性能を得るこ
とができるようになる。
【0030】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、
本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加
えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である発進制御装置(加速制
御装置)を備えている自動クラッチ車両用の駆動装置の
概略構成を示す骨子図である。
【図2】図1の車両用駆動装置における変速機および差
動歯車装置の具体的構成を示す断面図である。
【図3】図1の車両用駆動装置の自動クラッチの一例を
説明する図である。
【図4】図3の自動クラッチを遮断、接続制御する油圧
回路の一例を説明する回路図である。
【図5】図1の車両用駆動装置の変速機の噛合クラッチ
を説明する図である。
【図6】図1の車両用駆動装置の制御系統を説明するブ
ロック線図である。
【図7】図1の車両用駆動装置におけるシフトレバーの
一例を示す斜視図である。
【図8】図6の変速機用ECUが備えている車両発進時
の自動クラッチ接続制御の機能を説明するブロック線図
である。
【図9】図8の各機能によって制御される車両発進時に
おける自動クラッチの接続作動を説明するフローチャー
トである。
【図10】図9のステップS2で用いられるスロットル
弁開度θTHと目標係合回転数MN E との関係の一例を示
す図である。
【図11】図9のステップS4で用いられるスロットル
弁開度の変化率ΔθTHと補正量αとの関係の一例を示す
図である。
【符号の説明】
12:エンジン 14:自動クラッチ 116:変速機用ECU 162:発進時接続制御手段(加速時接続制御手段) 164:目標係合回転数設定手段 θTH:スロットル弁開度 ΔθTH:スロットル弁開度の変化率 α:補正量 MNE * :目標係合回転数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D041 AA59 AB01 AC11 AC15 AC17 AC18 AD02 AD04 AD18 AD23 AD51 AE15 AE23 AF01 AF09 3G084 BA00 CA00 DA15 EB08 EB12 EC03 FA06 FA10 FA33 3J057 AA07 BB03 GA21 GB02 GB04 GE05 HH01 JJ01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンと車輪との間に配設されて動力
    伝達を接続、遮断するとともに係合トルクを連続的に制
    御可能な自動クラッチと、 前記エンジンのスロットル弁が開操作された車両発進時
    または変速時に前記自動クラッチを遮断状態から接続す
    る際に、該エンジンの回転数が所定の目標係合回転数に
    なった時に該自動クラッチが完全接続するように該自動
    クラッチの係合トルクを制御して車両を加速させる加速
    時接続制御手段とを有する自動クラッチ車両の加速制御
    装置において、 前記エンジンのスロットル弁開度の変化率をパラメータ
    として前記目標係合回転数を設定する目標係合回転数設
    定手段を有することを特徴とする自動クラッチ車両の加
    速制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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