JP2000106575A - デジタル直交変調器 - Google Patents

デジタル直交変調器

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JP2000106575A
JP2000106575A JP10275139A JP27513998A JP2000106575A JP 2000106575 A JP2000106575 A JP 2000106575A JP 10275139 A JP10275139 A JP 10275139A JP 27513998 A JP27513998 A JP 27513998A JP 2000106575 A JP2000106575 A JP 2000106575A
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寿一 中田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリアスルーリークが生じない。 【解決手段】 FIRフィルタ32,33のデジタルの
I,Q出力は、そのサンプリング周波数f0 の2倍の周
波数でスイッチ36により交互に取出され、スイッチ3
6の出力はf0 の周波数で端子38と39に分配され、
端子39よりの信号は符号反転され、端子38よりの信
号と1系列の信号に合成され、その合成出力はD/Aで
アナログ信号に変換され、直交変調出力を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は無線送信器内の直
交変調器、信号発生器及びデジタルフェージングシミュ
レータなどに用いられる直交変調器に関する。
【0002】
【従来の技術】フェージングシミュレータとしてはアナ
ログ方式のものとデジタル方式のものとがある。アナロ
グ方式のものは性能が良いが高価である。近年デジタル
方式の製品が出て来た。これは図4に示すように、入力
端子11,12からベースバンドのアナログの同相成分
(I)信号と、直交成分(Q)信号とが入力され、それ
ぞれAD変換器13,14でデジタル信号に変換された
後、フェージング処理部15に入力されて、デジタル処
理により電力をランダムに変化させるフェージング処理
がなされ、これらフェージング処理されたI信号、Q信
号はDA変換器16,17でそれぞれアナログ信号に変
換され、これら両アナログ信号により、搬送波信号源1
8の搬送波信号が、直交変調器19で直交変調される。
直交変調器19においては、DA変換器16の出力と、
搬送波信号とが乗算器21で乗算され、搬送波信号を移
相器22で90°移相したものとDA変換器17の出力
とが乗算器23で乗算され、乗算器21,23の出力が
加算器24で加算されて、直交変調器19の出力とな
る。この直交変調器19の出力は必要に応じてアップコ
ンバータ25で高周波信号源26の信号で更に高い周波
数帯の信号に変換されて出力端子27へ出力される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のアナログの直交
変調器においては、搬送波信号が出力側に多少なりとも
漏れて、出力端子27の出力信号に混入して来る。この
混入する量は一定であるが、DA変換器16,17の各
出力は大きなダイナミックレンジで変化するため、直交
変調器19に対する入力が小信号の時も、一定電力以上
が出力されてしまうという問題があった。直交変調器1
9は本来は搬送波信号が出力されないものが理想的なも
のであり、搬送波信号が漏れるということは、直交変調
器を用いる他の機器一般についても、好ましくない。
【0004】この発明の目的は搬送波信号成分の漏れが
ない直交変調器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、デジ
タル化され、サンプルが互いに同期した同相成分信号と
直交成分信号とが入力され、直交成分信号は同相成分信
号に対し、1/2サンプル周期だけ遅延され、この遅延
された直交成分信号と、遅延されない同相成分信号とが
そのサンプル速度の2倍の速度で交互に、第1スイッチ
手段で取出され、この第1スイッチ手段の出力はそのサ
ンプル速度の1/2の速度で第2スイッチ手段により2
系統に分離され、これら2系統の一方は符号が反転さ
れ、その符号反転された系統と、前記2系統の他方とが
一系統に、合成される。
【0006】このように純デジタル処理され、搬送波成
分の周期は、入力デジタル信号のサンプル周期の2倍で
あるが、この搬送波成分が出力側に現われるおそれはな
い。
【0007】
【発明の実施の形態】図1にこの発明をフェージングシ
ミュレータに適用した場合の実施例を示し、図4と対応
する部分に同一符号を付けてある。入力端子11,12
よりの同相成分信号、直交成分信号はそれぞれAD変換
器13,14でデジタル信号に変換されてフェージング
処理部15に入力され、フェージング処理部15の出力
はこの発明によるデジタル変調器31に入力される。
【0008】この実施例ではフェージング処理部15の
同相成分出力、直交成分出力はそれぞれFIRフィルタ
32,33に供給されてフィルタ処理される。直交成分
出力が供給されるFIRフィルタ33はその出力が、F
IRフィルタ32の出力に対し、そのサンプル周期の1
/2だけ遅延されるように、FIRフィルタ33のフィ
ルタ係数が決定されている。従ってFIRフィルタ32
から図2Aに示すようなサンプル信号系列I(0),I
(1),I(2),・・・が出力され、FIRフィルタ
33から図2Bに示すようなサンプル信号系列Q(0.
5),Q(1.5),Q(2.5),・・・が出力され
る。I(a),Q(b)の各a,bはそれぞれのサンプ
ル時刻を示す。FIRフィルタ32のフィルタ係数は例
えば図3Aに示すようなものであり、これに対し、FI
Rフィルタ33のフィルタ係数は図3Bに示すようにそ
のピーク点が、1/(2f0 )だけずれたものとすれば
よい。f0 は例えば32MHzとする。なお、AD変換
器13,14は、クロック発生器34のクロックが分周
器35で1/2された周波数f0 のクロックによりサン
プリングされてデジタル信号に変換される。
【0009】FIRフィルタ32の出力信号とFIRフ
ィルタ33の出力信号とは、そのサンプリング速度の2
倍の速度で、切替えスイッチ36により交互に取出され
て、図2Cに示すように1系統の信号とされる。切替え
スイッチ36は、クロック発生器34よりの周波数2f
0 のクロックによりFIRフィルタ32,33の各出力
側に交互に接続される。
【0010】切替えスイッチ36の1系統とされた出力
は切替えスイッチ37により端子38側と端子39側と
に、交互に接続され、その交互接続は分周器35の出力
により制御される。つまり1系統とされた信号のサンプ
ル速度の2分の1の速度で端子38側と端子39側との
2系統に分離される。この分離された信号は図2Dに示
すI(0)Q(0.5) I(2)Q(2.5)
I(4)Q(4.5)・・・と、図2Eに示すI
(1)Q(1.5) I(3)Q(3.5)I
(5)Q(5.5)・・・となる。
【0011】この分離された一方、図では端子39側の
信号は符号反転器41で符号が反転され、この符号反転
された信号と、他方の端子38側の信号とが合成部42
で合成され、図2Fに示す1系統の信号とされる。この
1系統の信号は、クロック発生器34の周波数2f0
クロックで制御され、DA変換器43でアナログ信号に
変換される。このDA変換器43の出力はアップコンバ
ータ25で高周波帯の信号に変換されて出力端子27へ
供給される。
【0012】所で直交変調において、変調入力I,Qが
共に振幅1とすると、直交変調はIcosωt + Q si
nωtである。その cosωtについてωt=nπ(n=
0,1,2,・・・)の所に注目するとI cosωtは図
2Gに示すように1,−1,1,−1,・・・の系列と
なる。sin ωtについてωt=(n+0.5)πの所に
注目すると、Q sinωtは図2Hに示すように1,−
1,1,−1,・・・の系列となる。従ってI cosωt
+Q sinωtは1,1,−1,−1,1,1,−1,−
1,・・・の系列となる。I=1、Q=1としたが、
I,Qはそれぞれ各時刻における値を有するから、前記
注目点について見ると、I(nπ)、Q((n+0.
5)π)であるから、I(nπ)cos ωt+Q((n+
0.5)π)sin ωtは、前記注目点についての系列は
I(0),Q(0.5),−I(1),−Q(1.
5),I(2),Q(2.5),−I(3),−Q
(3.5),・・・となる。これは図2Fに示した系列
と同一である。つまり、図1に示したデジタル直交変調
器31での処理によれば、直交変調出力が得られること
が理解されよう。この時の搬送波信号の周波数はf0
2となる。
【0013】このように直交変調器31では全てデジタ
ル処理を行っているので搬送波の漏れは生じない。この
発明はフェージングシミュレータの一部に適用する場合
に限らず、例えばFIRフィルタ32,33にそれぞれ
I,Qのデジタル変調データを入力し、FIRフィルタ
32,33のフィルタ係数を、送信機の送信フィルタの
フィルタ特性係数にすることにより、デジタル変調送信
機に適用することもできる。その他各種の適用が考えら
れる。
【0014】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば全て
デジタル処理を行っているため、搬送波信号の漏洩とい
う問題は生じようもない。また同様にデジタル処理であ
るため、直交変調器の校正は不用となり、更に直交度や
IQバランスもデジタル処理であるため高精度かつ高安
定のものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明をフェージングシミュレータに適用し
た実施例の機能構成を示す図。
【図2】図1の動作説明に用いる図。
【図3】FIRフィルタ32,33のフィルタ係数の例
を示す図。
【図4】従来のフェージングシミュレータを示すブロッ
ク図。
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月19日(1998.10.
19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル化された同相成分信号と、これ
    とサンプルタイミングが同期したデジタル化された直交
    成分信号とが入力され、 上記同相成分信号に対し、上記直交成分信号を、そのサ
    ンプル周期の1/2だけ遅延を与える遅延手段と、 上記同相成分信号と上記遅延された遅延成分とを、その
    サンプル速度の2倍の速さで交互に取出す第1スイッチ
    手段と、 上記第1スイッチ手段の出力を、そのサンプル速度の1
    /2の速度で2系統に分離する第2スイッチ手段と、 上記第2スイッチ手段よりの2系統の出力の一方を符号
    反転する符号反転手段と、 その符号反転手段の出力と、上記2系統の出力の他方と
    を1系統に合成して出力する手段と、 を具備するデジタル直交変調器。
  2. 【請求項2】 上記同相成分信号をフィルタ処理して
    上記第1スイッチ手段へ供給する第1FIRフィルタ
    と、 上記直交成分信号をフィルタ処理して上記第1スイッチ
    手段へ供給し、上記遅延手段を兼ねる第2FIRフィル
    タとを備えることを特徴とする請求項1記載のデジタル
    直交変調器。
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