JP2000105355A - 光アイソレータ及びその製造方法 - Google Patents

光アイソレータ及びその製造方法

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JP2000105355A
JP2000105355A JP10291541A JP29154198A JP2000105355A JP 2000105355 A JP2000105355 A JP 2000105355A JP 10291541 A JP10291541 A JP 10291541A JP 29154198 A JP29154198 A JP 29154198A JP 2000105355 A JP2000105355 A JP 2000105355A
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Japan
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faraday rotator
optical isolator
magnetized
permanent magnet
thick film
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JP10291541A
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English (en)
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Tadakuni Sato
忠邦 佐藤
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化、軽量化、低価格化を同時に図った光
アイソレータを提供すること。 【解決手段】 ファラデー回転子2が、着磁された硬磁
性のガーネット厚膜からなり、ファラデー回転子2を内
包し、磁界を印加する永久磁石4と、ファラデー回転子
2は、互いに逆向きに着磁されている光アイソレータ1
を構成する。光アイソレータ1は、ファラデー回転子2
および永久磁石4の間の位置を固定した後に、ファラデ
ー回転子2を着磁し、その後、永久磁石4を、ファラデ
ー回転子2の保磁力以下で、かつ、永久磁石4の保磁力
よりも200Oe以上高い磁界で、かつファラデー回転
子と逆向きに着磁することによって得られる。ファラデ
ー回転子2を構成する硬磁性のガーネット厚膜の磁化反
転温度をTとするとき、永久磁石4を、T±35℃の温
度範囲内で着磁してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信機器、光情
報処理機器等に用いられ、光を一方向にのみ透過させ、
逆方向には遮断する光素子である光アイソレータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】光源からの出射光を、光学系を用いて伝
達しようとするとき、光学系中の光学素子の端面で反射
した光は、光源に戻ってくる。例えば、光通信において
は、レーザ光源から出射した光は、結合レンズによって
収束され、光ファイバの端面に集められる。大部分の光
は、光ファイバ中に入り、その中を伝搬するが、一部は
光ファイバの端面で反射され、光アイソレータを用いな
い場合は、レーザ光源に戻る。レーザ光源に戻った光
は、一般に位相も偏光方向もレーザ光源の出射光とは異
なり、これによって、レーザ発振が乱され、出射光のノ
イズとなったり、さらには、レーザ発振の停止に至る場
合もある。
【0003】このような戻り光を遮断するために、光ア
イソレータが用いられる。光アイソレータでは、戻り光
の遮断特性(アイソレーション、消光比)が高いこと、
入射光の挿入損失が低いことが要求される。
【0004】図2は、従来技術による光アイソレータの
断面図である。図2において、光アイソレータ11は、
ファラデー回転子12、2個の偏光素子13、永久磁石
14、ホルダ15、および筐体16から構成されてい
る。これらは、ホルダ15や永久磁石14を介して、接
着剤や半田、レーザ溶接等により、筐体16に固定され
ている。
【0005】図2に示す光アイソレータ11において、
ファラデー回転子12を構成する磁性材料を、一方向に
十分に磁化する磁界強度を必要とするため、永久磁石1
4には、一定の体積を要する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】永久磁石14は、ま
た、ファラデー回転子12を内包する構造をなしている
ため、光アイソレータ11の外径は、常に永久磁石14
の肉厚に相当する分だけ、余分に大きくなってしまう。
光アイソレータ11には、他の光部品と同様に、より一
層の小型化、軽量化、低価格化が求められている。高性
能な希土類磁石の使用は、小型化のために有効である
が、低価格化に対しては課題として残されていた。
【0007】本発明の目的は、小型化、軽量化、低価格
化を同時に図った光アイソレータを提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による光アイソレ
ータは、ファラデー回転子が、着磁された硬磁性のビス
マス置換型希土類鉄ガーネット厚膜(以下においてガー
ネット厚膜という)からなり、ファラデー回転子を内包
し、ファラデー回転子に磁界を印加する永久磁石と、フ
ァラデー回転子は、互いに逆向きに着磁されていること
が特徴である。
【0009】本発明による光アイソレータは、ファラデ
ー回転子および永久磁石の間の位置を固定した後に、フ
ァラデー回転子を着磁し、その後、永久磁石を、ファラ
デー回転子の保磁力以下で、かつ、永久磁石の保磁力よ
りも200Oe以上高い磁界で、かつファラデー回転子
と逆向きに着磁することによって得られる。ファラデー
回転子を構成する硬磁性のガーネット厚膜の磁化反転温
度をTとするとき、永久磁石を、T±35℃の温度範囲
内で着磁してもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面を参照して説明する。
【0011】図1は、本発明の実施の形態による光アイ
ソレータの断面図である。図1において、光アイソレー
タ1は、ファラデー回転子2、2個の偏光素子3、およ
び永久磁石4から構成されている。永久磁石4は筐体を
兼ねている。ファラデー回転子2、および偏光素子3
は、接着剤や半田、レーザ溶接等により、永久磁石4に
固定されている。偏光素子3には、ガラス偏光子(商品
名ポーラコア)が好適である。
【0012】ファラデー回転子2は、液相エピタキシャ
ル法(LPE法)によって育成したガーネット厚膜から
なる。ガーネット厚膜の組成は、(EuXHo2-XBi)
(Fe5-yGay)O12とするとき、x=0.7〜1.1、
y=0.6〜1.2であることが望ましい。本実施の形態
においては、EPMA分析および原子吸光分析により決
定され、(Eu0.9Ho1.1Bi1.0)(Fe4.1
0.9)O12で表される組成を有するガーネット厚膜を
用いた。また、低い挿入損失とするために、ガーネット
厚膜に含有されるB23およびPbOは、約3wt%以
下であることが好ましい。ガーネット厚膜は、波長1.
55μmで、ファラデー回転角が約45degとなるよ
うに、厚さ約500μmに研磨され、反射防止のために
ARコート処理され、ファラデー回転子2とされる。
【0013】ファラデー回転子2を構成するガーネット
厚膜の磁気特性は、振動型磁力計による測定によれば、
飽和磁化(4πMs)および残留磁化(Br)が約12
0G、保磁力(iHc)が約400Oeであった。ガー
ネット厚膜は、膜厚方向に磁気異方性を有する角形性の
良好な磁化曲線を有し、硬磁性の材料となっていること
がわかる。
【0014】光アイソレータ1は、円筒状(外径4m
m、内径3mm)の永久磁石4の内部に、光の入射面の
一辺が約2mmの正方形のガーネット厚膜が、両面に偏
光素子3を配して固定されている。図1に示すように、
光アイソレータ1は、ガーネット厚膜からなるファラデ
ー回転子2と円筒状の永久磁石4の着磁方向が相反する
ように構築されている。
【0015】一方向に磁化されたガーネット厚膜でも、
応力が残存していると、温度サイクルによる熱膨張にと
もない、応力の変化のために、磁化量の変化および磁壁
エネルギーの変化が重畳し、逆磁区が発生し易くなる。
【0016】ファラデー回転子2を構成するガーネット
厚膜と、ガーネット厚膜に磁界を印加する永久磁石4の
間に、共通の磁路が形成されるように、両者を互いに逆
向きに着磁して配置することによって、ガーネット厚膜
の静磁エネルギーが低減され、逆磁区の発生が防止され
る。
【0017】
【実施例】本実施の形態の詳細を、以下に実施例をもっ
て説明する。
【0018】(実施例1)図1に示す構成の光アイソレ
ータ1を表1に示す各磁石材種からなる円筒状の永久磁
石4を用いてそれぞれ作製した。表1に、各磁石材種の
磁気特性を示す。
【0019】
【表1】
【0020】これらの光アイソレータ(表1記載のLを
除く。以下において同じ。)の特性は、アイソレーショ
ンが40dB以上、挿入損失が0.3dB以下、消光比
が40dB以上であった。
【0021】次に、上記の各光アイソレータを、各々5
0ヶ作製し、−40〜+80℃/Hrの冷却・加熱速度
で、10回繰り返す温度サイクルを与え、光アイソレー
タの特性劣化発生率について調べた。ここで、光アイソ
レータの特性劣化とは、アイソレーションが40dB以
下、挿入損失が0.3dB以上、消光比が40dB以下
のいずれかの範囲になったことをいう。光アイソレータ
の特性劣化の発生率を表1に併せて示す。
【0022】表1から、本実施例による光アイソレータ
について、温度サイクルによる光アイソレータの特性劣
化の発生率が著しく低いことがわかる。
【0023】(実施例2)未着磁状態で、鉄クロムコバ
ルト磁石(Br7000G、iHc500Oe)からな
る永久磁石4を、図1に示す構成となるように組み込ん
だ。電磁石を使用して、まず、室温にて約5kOeの磁
界を印加して、ファラデー回転子2の着磁方向となるよ
うに全体を着磁した。次に、ファラデー回転子2をなす
ガーネット厚膜の保磁力(iHc)が1500Oeとな
るように温度を下げ、前述の着磁操作とは逆方向に、5
00Oe〜2500Oeの磁界を印加して光アイソレー
タ1を構築した。
【0024】表2は、本実施例の光アイソレータの挿入
損失の良・不良、および温度サイクルによる光アイソレ
ータの特性劣化発生率を示す表である。表2において、
ΔHA、およびHBは、それぞれ、ΔHA=(ガーネット
厚膜の保磁力−逆方向印加磁界)、ΔHB=(逆方向印
加磁界−磁石の保磁力)である。
【0025】
【0026】表2に示すように、ガーネット厚膜を着磁
後、逆方向に印加する磁界強度を、その時点のガーネッ
ト厚膜の保磁力以下で、永久磁石4の保磁力より200
Oe以上高くして着磁することにより、光アイソレータ
の挿入損失不良がなく、温度サイクルによる特性劣化の
発生率が著しく低いことが確認された。
【0027】(実施例3)実施例2と同様に、図1に示
すように構築した後、ガーネット厚膜の磁化反転温度近
傍の温度において、約20kOeの磁界を印加してファ
ラデー回転子2をなすガーネット厚膜を着磁した。さら
に、同じ温度において、逆方向に約1kOeの磁界を印
加し、光アイソレータ1の挿入損失および温度サイクル
による光アイソレータ1の特性劣化発生率を測定した。
ΔT=(着磁温度−磁化反転温度)で定義する、着磁温
度とガーネット厚膜の磁化反転温度の差ΔTと、光アイ
ソレータ1の挿入損失の良・不良、および温度サイクル
による光アイソレータの特性劣化の発生率の関係を表3
に示す。
【0028】
【0029】表3から、前記着磁操作のうち、逆方向の
約1kOeの磁界を、ガーネット厚膜の磁化反転温度±
35℃の範囲内で印加することによって、光アイソレー
タの挿入損失を高めることなく、温度サイクルによる特
性劣化の発生率を著しく低減できることがわかる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
小型化、軽量化、低価格化を同時に図った光アイソレー
タを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による光アイソレータの断
面図。
【図2】従来技術による光アイソレータの断面図。
【符号の説明】
1 光アイソレータ 2 ファラデー回転子 3 偏光素子 4 永久磁石 11 光アイソレータ 12 ファラデー回転子 13 偏光素子 14 永久磁石 15 ホルダ 16 筐体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年12月22日(1998.12.
22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着磁された硬磁性の ビスマス置換型希
    土類鉄ガーネット厚膜からなるファラデー回転子を有す
    る光アイソレータにおいて、前記ファラデー回転子を内
    包し、該ファラデー回転子に磁界を印加する永久磁石
    と、前記ファラデー回転子は、互いに逆向きに着磁され
    ていることを特徴とする光アイソレータ。
  2. 【請求項2】 前記ファラデー回転子および前記永久磁
    石の間の配置を固定した後に、前記ファラデー回転子を
    着磁し、その後、前記永久磁石を、前記ファラデー回転
    子の保磁力以下であって、該永久磁石の保磁力よりも2
    00Oe以上高い磁界で、かつ前記ファラデー回転子と
    逆向きに着磁することを特徴とする請求項1に記載した
    光アイソレータを製造する方法。
  3. 【請求項3】 前記ファラデー回転子を構成する硬磁性
    のビスマス置換型希土類鉄ガーネット厚膜の磁化反転温
    度をTとするとき、前記永久磁石を、T±35℃の温度
    範囲内で着磁することを特徴とする請求項2記載の光ア
    イソレータの製造方法。
JP10291541A 1998-09-28 1998-09-28 光アイソレータ及びその製造方法 Pending JP2000105355A (ja)

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