JP2000241766A - 光アイソレータ、ファラデー回転素子、硬磁性ガーネット厚膜材料およびその製造方法 - Google Patents
光アイソレータ、ファラデー回転素子、硬磁性ガーネット厚膜材料およびその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 小型化、軽量化、低価格化を同時に図った光
アイソレータ、そのファラデー回転素子、及び当該回転
素子に用いる硬磁性ガーネット厚膜材料とその製造方法
を提供すること。 【解決手段】 着磁された硬磁性のガーネット厚膜から
なり、光入射面の面積をS、厚さをtとするとき、S
1/2/t≦3.5の関係を満たすファラデー回転素子を有
する光アイソレータ。また、光入射面が略正方形で、一
辺の長さa、と厚さtの比が、a/t≦3.5のファラ
デー回転素子を有する光アイソレータ。ファラデー回転
素子には、SGGG結晶を基板とするLPE法により育
成され、B 2O3およびPbOの濃度が3wt%以下で、
化学式が(EuXHo2-XBi)(Fe5-yGay)O12、
0.7≦x≦1.1、0.6≦y≦1.2で表される組成を
有する硬磁性ガーネット厚膜材料を用いる。その製造で
は、酸素濃度が10%以上の雰囲気中、700〜110
0℃の温度範囲で保持する熱処理を施す。
アイソレータ、そのファラデー回転素子、及び当該回転
素子に用いる硬磁性ガーネット厚膜材料とその製造方法
を提供すること。 【解決手段】 着磁された硬磁性のガーネット厚膜から
なり、光入射面の面積をS、厚さをtとするとき、S
1/2/t≦3.5の関係を満たすファラデー回転素子を有
する光アイソレータ。また、光入射面が略正方形で、一
辺の長さa、と厚さtの比が、a/t≦3.5のファラ
デー回転素子を有する光アイソレータ。ファラデー回転
素子には、SGGG結晶を基板とするLPE法により育
成され、B 2O3およびPbOの濃度が3wt%以下で、
化学式が(EuXHo2-XBi)(Fe5-yGay)O12、
0.7≦x≦1.1、0.6≦y≦1.2で表される組成を
有する硬磁性ガーネット厚膜材料を用いる。その製造で
は、酸素濃度が10%以上の雰囲気中、700〜110
0℃の温度範囲で保持する熱処理を施す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信機器、光情
報処理機器等に用いられ、光を一方向にのみ透過させ、
逆方向には遮断する光アイソレータ、該光アイソレータ
を構成するファラデー回転素子、及び該ファラデー回転
素子として用いられる硬磁性ガーネット厚膜材料とその
製造方法に関する。
報処理機器等に用いられ、光を一方向にのみ透過させ、
逆方向には遮断する光アイソレータ、該光アイソレータ
を構成するファラデー回転素子、及び該ファラデー回転
素子として用いられる硬磁性ガーネット厚膜材料とその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光源からの出射光を、光学系を用いて伝
達するとき、光学系中の光学素子の端面で反射した光
は、光源に戻ってくる。例えば、光通信においては、レ
ーザ光源から出射した光は、結合レンズによって収束さ
れ、光ファイバの端面に集められる。大部分の光は、光
ファイバ中に入り、光ファイバの中を伝搬するが、一部
は光ファイバの端面で反射されて、光アイソレータを用
いない場合には、レーザ光源に戻る。レーザ光源に戻っ
た光は、一般に、位相も偏光方向もレーザ光源の出射光
とは異なり、これによってレーザ発振が乱され、出射光
のノイズとなったり、さらにはレーザ発振の停止に至る
場合もある。
達するとき、光学系中の光学素子の端面で反射した光
は、光源に戻ってくる。例えば、光通信においては、レ
ーザ光源から出射した光は、結合レンズによって収束さ
れ、光ファイバの端面に集められる。大部分の光は、光
ファイバ中に入り、光ファイバの中を伝搬するが、一部
は光ファイバの端面で反射されて、光アイソレータを用
いない場合には、レーザ光源に戻る。レーザ光源に戻っ
た光は、一般に、位相も偏光方向もレーザ光源の出射光
とは異なり、これによってレーザ発振が乱され、出射光
のノイズとなったり、さらにはレーザ発振の停止に至る
場合もある。
【0003】このような戻り光を遮断するために、光ア
イソレータが用いられる。光アイソレータでは、戻り光
の遮断特性(アイソレーション、消光比)が高いこと、
入射光の挿入損失が低いことが要求される。図6は、従
来の光アイソレータの断面図である。図6において、光
アイソレータは、ファラデー回転素子3、2個の偏光素
子1、永久磁石4、ホルダ2、および筐体5から構成さ
れている。これらは、ホルダ2や永久磁石4を介して、
接着剤や半田、レーザ溶接等により、筐体5に固定され
ている。
イソレータが用いられる。光アイソレータでは、戻り光
の遮断特性(アイソレーション、消光比)が高いこと、
入射光の挿入損失が低いことが要求される。図6は、従
来の光アイソレータの断面図である。図6において、光
アイソレータは、ファラデー回転素子3、2個の偏光素
子1、永久磁石4、ホルダ2、および筐体5から構成さ
れている。これらは、ホルダ2や永久磁石4を介して、
接着剤や半田、レーザ溶接等により、筐体5に固定され
ている。
【0004】図6に示す光アイソレータにおいて、ファ
ラデー回転素子3を構成する磁性材料を、一方向に十分
に磁化する磁界強度を必要とするため、永久磁石4に
は、一定の体積を要する。
ラデー回転素子3を構成する磁性材料を、一方向に十分
に磁化する磁界強度を必要とするため、永久磁石4に
は、一定の体積を要する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】光アイソレータの永久
磁石4は、また、ファラデー回転素子3を内包する構造
をなしているため、光アイソレータの外径は、少なくと
も永久磁石4の肉厚に相当する分だけ、余分に大きくな
ってしまう。近年、光アイソレータにも、他の光部品と
同様に、より一層の小型化、軽量化、低価格化が求めら
れている。高性能な希土類磁石の使用は、小型化のため
には有効であるが、低価格化に対しては課題として残さ
れていた。
磁石4は、また、ファラデー回転素子3を内包する構造
をなしているため、光アイソレータの外径は、少なくと
も永久磁石4の肉厚に相当する分だけ、余分に大きくな
ってしまう。近年、光アイソレータにも、他の光部品と
同様に、より一層の小型化、軽量化、低価格化が求めら
れている。高性能な希土類磁石の使用は、小型化のため
には有効であるが、低価格化に対しては課題として残さ
れていた。
【0006】本発明の第1の目的は、小型化、軽量化、
低価格化を同時に図った光アイソレータを提供すること
にある。
低価格化を同時に図った光アイソレータを提供すること
にある。
【0007】本発明の第2の目的は、上記の如き光アイ
ソレータを実現するに好適な、すなわち、磁界印加用の
永久磁石を必要としないファラデー回転素子を提供する
ことにある。
ソレータを実現するに好適な、すなわち、磁界印加用の
永久磁石を必要としないファラデー回転素子を提供する
ことにある。
【0008】本発明の第3の目的は、上記の如きファラ
デー回転素子に用いる硬磁性ガーネット厚膜材料および
その製造方法を提供することにある。
デー回転素子に用いる硬磁性ガーネット厚膜材料および
その製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本発明による光アイソレータは、光アイソレー
タを構成するファラデー回転素子が、着磁された硬磁性
のビスマス置換型希土類鉄ガーネット厚膜(以下におい
て、ガーネット厚膜という)からなり、ファラデー回転
素子の光入射面の面積をS、厚さをtとするとき、S
1/2/t≦3.5の関係を満たすことが特徴である。
るため、本発明による光アイソレータは、光アイソレー
タを構成するファラデー回転素子が、着磁された硬磁性
のビスマス置換型希土類鉄ガーネット厚膜(以下におい
て、ガーネット厚膜という)からなり、ファラデー回転
素子の光入射面の面積をS、厚さをtとするとき、S
1/2/t≦3.5の関係を満たすことが特徴である。
【0010】ファラデー回転素子は、液相エピタキシャ
ル成長法(以下、LPE法)によって育成され、化学式
が、(EuXHo2-XBi)(Fe5-yGay)O12、で表
され、組成範囲が、0.7≦x≦1.1、0.6≦y≦1.
2であるようなガーネット厚膜からなり、厚さ方向に磁
気異方性を有している。
ル成長法(以下、LPE法)によって育成され、化学式
が、(EuXHo2-XBi)(Fe5-yGay)O12、で表
され、組成範囲が、0.7≦x≦1.1、0.6≦y≦1.
2であるようなガーネット厚膜からなり、厚さ方向に磁
気異方性を有している。
【0011】本発明によるファラデー回転素子は、ガー
ネット厚膜に含まれるB2O3または/およびPbOを、
それぞれ3wt%以下と規定する。
ネット厚膜に含まれるB2O3または/およびPbOを、
それぞれ3wt%以下と規定する。
【0012】上記第2の目的を達成するため、本発明に
よる光アイソレータは、光アイソレータを構成するファ
ラデー回転素子が、着磁された硬磁性のビスマス置換型
希土類鉄ガーネット厚膜(以下において、ガーネット厚
膜という)からなり、ファラデー回転素子の光入射面の
形状が略正方形であり、一辺の長さおよび厚さを、それ
ぞれa、tとするとき、a/t≦3.5であることが特
徴である。
よる光アイソレータは、光アイソレータを構成するファ
ラデー回転素子が、着磁された硬磁性のビスマス置換型
希土類鉄ガーネット厚膜(以下において、ガーネット厚
膜という)からなり、ファラデー回転素子の光入射面の
形状が略正方形であり、一辺の長さおよび厚さを、それ
ぞれa、tとするとき、a/t≦3.5であることが特
徴である。
【0013】また、本発明による光アイソレータは、光
アイソレータを構成するファラデー回転素子が、着磁さ
れた硬磁性のガーネット厚膜からなり、ファラデー回転
素子の光入射面の形状が略長方形であり、各辺の長さを
aおよびb、厚さをtとするとき、a/t≦3.5、b
/t≦3.5、かつ、b/a≦3.0であることが特徴で
ある。
アイソレータを構成するファラデー回転素子が、着磁さ
れた硬磁性のガーネット厚膜からなり、ファラデー回転
素子の光入射面の形状が略長方形であり、各辺の長さを
aおよびb、厚さをtとするとき、a/t≦3.5、b
/t≦3.5、かつ、b/a≦3.0であることが特徴で
ある。
【0014】ファラデー回転素子は、液相エピタキシャ
ル成長法(以下、LPE法)によって育成され、化学式
が、(EuXHo2-XBi)(Fe5-yGay)O12、で表
され、組成範囲が、0.7≦x≦1.1、0.6≦y≦1.
2であるようなガーネット厚膜からなり、厚さ方向に磁
気異方性を有している。本発明において、ファラデー回
転素子は、ガーネット厚膜に含まれるB2O3または/お
よびPbOを、それぞれ3wt%以下と規定される。
ル成長法(以下、LPE法)によって育成され、化学式
が、(EuXHo2-XBi)(Fe5-yGay)O12、で表
され、組成範囲が、0.7≦x≦1.1、0.6≦y≦1.
2であるようなガーネット厚膜からなり、厚さ方向に磁
気異方性を有している。本発明において、ファラデー回
転素子は、ガーネット厚膜に含まれるB2O3または/お
よびPbOを、それぞれ3wt%以下と規定される。
【0015】上記第3の目的を達成するため、本発明に
よる硬磁性ガーネット厚膜材料は、化学式(EuXHo
2-XBi)(Fe5-yGay)O12、0.7≦x≦1.1、
0.6≦y≦1.2で表される組成を有する。本発明の硬
磁性ガーネット厚膜材料は、SGGG結晶(Ca、M
g、Zr置換GGG、格子定数12.496オングスト
ローム)を基板とする液相エピタキシャル成長法(以
下、LPE法という)により育成され、3wt%以下の
濃度のB 2O3または/およびPbOが、それぞれ含まれ
る。本発明の硬磁性ガーネット厚膜材料は、酸素濃度が
10%以上の雰囲気中、700〜1100℃の温度範囲
で保持する熱処理によって、光の挿入損失を低く保たれ
る。
よる硬磁性ガーネット厚膜材料は、化学式(EuXHo
2-XBi)(Fe5-yGay)O12、0.7≦x≦1.1、
0.6≦y≦1.2で表される組成を有する。本発明の硬
磁性ガーネット厚膜材料は、SGGG結晶(Ca、M
g、Zr置換GGG、格子定数12.496オングスト
ローム)を基板とする液相エピタキシャル成長法(以
下、LPE法という)により育成され、3wt%以下の
濃度のB 2O3または/およびPbOが、それぞれ含まれ
る。本発明の硬磁性ガーネット厚膜材料は、酸素濃度が
10%以上の雰囲気中、700〜1100℃の温度範囲
で保持する熱処理によって、光の挿入損失を低く保たれ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の第1の実施の形
態について、図面を参照して説明する。本実施の形態に
おいて、ファラデー回転素子を構成する硬磁性ガーネッ
ト厚膜材料は、LPE法によって、膜厚方向に磁気異方
性を有するように育成される。硬磁性ガーネット厚膜材
料は、いったん外部磁界を印加して厚さ方向に着磁する
ことにより、磁化を保持するための永久磁石を必要とせ
ず、一方向に良好に磁化されたファラデー回転素子とし
て用いられる。永久磁石なしで構成される光アイソレー
タは、そのまま、小型化、軽量化、および低価格化を実
現する。
態について、図面を参照して説明する。本実施の形態に
おいて、ファラデー回転素子を構成する硬磁性ガーネッ
ト厚膜材料は、LPE法によって、膜厚方向に磁気異方
性を有するように育成される。硬磁性ガーネット厚膜材
料は、いったん外部磁界を印加して厚さ方向に着磁する
ことにより、磁化を保持するための永久磁石を必要とせ
ず、一方向に良好に磁化されたファラデー回転素子とし
て用いられる。永久磁石なしで構成される光アイソレー
タは、そのまま、小型化、軽量化、および低価格化を実
現する。
【0017】本発明における硬磁性のガーネット厚膜
は、化学式が、(EuXHo2-XBi)(Fe5-yGay)
O12で表され、0.7≦x≦1.1、0.6≦y≦1.2、
の組成を有する。本発明における硬磁性ガーネット厚膜
材料は、結晶育成が容易なことと併せて、高濃度のBi
を主成分とするため、高いファラデー回転能を示し、薄
い膜厚でもファラデー回転素子として必要とするファラ
デー回転角が得られる。硬磁性ガーネット厚膜材料にお
けるEu、Ho、Fe、Gaの組成は、磁化の大きさに
影響し、磁化が大きくなると逆向きの磁化をもつ磁区
(以下、逆磁区という)が発生して光アイソレータの特
性(アイソレーション、消光比、挿入損失)が劣化す
る。このため、硬磁性ガーネット厚膜材料は、(EuX
Ho2-XBi)(Fe5-yGay)O12において、x=0.
7〜1.1、y=0.6〜1.2で表される範囲の組成で
あることが望ましい。
は、化学式が、(EuXHo2-XBi)(Fe5-yGay)
O12で表され、0.7≦x≦1.1、0.6≦y≦1.2、
の組成を有する。本発明における硬磁性ガーネット厚膜
材料は、結晶育成が容易なことと併せて、高濃度のBi
を主成分とするため、高いファラデー回転能を示し、薄
い膜厚でもファラデー回転素子として必要とするファラ
デー回転角が得られる。硬磁性ガーネット厚膜材料にお
けるEu、Ho、Fe、Gaの組成は、磁化の大きさに
影響し、磁化が大きくなると逆向きの磁化をもつ磁区
(以下、逆磁区という)が発生して光アイソレータの特
性(アイソレーション、消光比、挿入損失)が劣化す
る。このため、硬磁性ガーネット厚膜材料は、(EuX
Ho2-XBi)(Fe5-yGay)O12において、x=0.
7〜1.1、y=0.6〜1.2で表される範囲の組成で
あることが望ましい。
【0018】硬磁性ガーネット厚膜材料は、以下に述べ
るように、LPE法によって育成される。まず、白金る
つぼの中で、フラックス成分としての酸化鉛(PbO)
および酸化ホウ素(B2O3)、酸化ビスマス(Bi
2O3)等、硬磁性ガーネット厚膜材料成分として高純度
の酸化ユーロピウム(Eu2O3)、酸化ホルミウム(H
o 2O3)、酸化第2鉄(α−Fe2O3)、酸化ガリウム
(Ga2O3)等を、約900〜1100℃の温度で溶解
して溶液を作製した後、降温し過冷却状態(過飽和溶液
状態)とする。その溶液に浸漬し、一定時間回転させた
基板上に、硬磁性ガーネット厚膜材料を育成する。フラ
ックス成分としてのBi2O3は、硬磁性ガーネット厚膜
材料の主成分にもなっている。硬磁性ガーネット厚膜材
料は、PbO−Bi2O3−B2O3系をフラックスとして
育成されるため、多くの場合、ある程度のB2O3および
PbOを含有させることができる。硬磁性ガーネット厚
膜材料中の高濃度のB2O3、PbOの存在は、光の挿入
損失を高める。しかし、適切な濃度で含まれるB2O3、
PbOは、それぞれ、結晶格子の歪みの緩和や、イオン
バランスの改善に寄与すると考えられる。本発明におい
て、硬磁性ガーネット厚膜材料に含有されるB2O3また
は/およびPbOは、それぞれ3wt%以下とされる。
逆磁区の発生は、硬磁性ガーネット厚膜材料の形状に依
存して変化する磁化量と静磁エネルギーによって強く影
響を受ける。さらに、硬磁性ガーネット厚膜材料は、基
板となるSGGG結晶よりも20%程度大きい熱膨張率
をもつ。基板結晶を削除しても、硬磁性ガーネット厚膜
材料には、応力が残存する。このため、温度サイクル
(通常の当該部品では−40℃〜+80℃の温度範囲)
により、硬磁性ガーネット厚膜材料には、応力の変化の
ほか、磁化量および磁壁エネルギーの変化が重畳し、逆
磁区が発生し易い原因は残る。
るように、LPE法によって育成される。まず、白金る
つぼの中で、フラックス成分としての酸化鉛(PbO)
および酸化ホウ素(B2O3)、酸化ビスマス(Bi
2O3)等、硬磁性ガーネット厚膜材料成分として高純度
の酸化ユーロピウム(Eu2O3)、酸化ホルミウム(H
o 2O3)、酸化第2鉄(α−Fe2O3)、酸化ガリウム
(Ga2O3)等を、約900〜1100℃の温度で溶解
して溶液を作製した後、降温し過冷却状態(過飽和溶液
状態)とする。その溶液に浸漬し、一定時間回転させた
基板上に、硬磁性ガーネット厚膜材料を育成する。フラ
ックス成分としてのBi2O3は、硬磁性ガーネット厚膜
材料の主成分にもなっている。硬磁性ガーネット厚膜材
料は、PbO−Bi2O3−B2O3系をフラックスとして
育成されるため、多くの場合、ある程度のB2O3および
PbOを含有させることができる。硬磁性ガーネット厚
膜材料中の高濃度のB2O3、PbOの存在は、光の挿入
損失を高める。しかし、適切な濃度で含まれるB2O3、
PbOは、それぞれ、結晶格子の歪みの緩和や、イオン
バランスの改善に寄与すると考えられる。本発明におい
て、硬磁性ガーネット厚膜材料に含有されるB2O3また
は/およびPbOは、それぞれ3wt%以下とされる。
逆磁区の発生は、硬磁性ガーネット厚膜材料の形状に依
存して変化する磁化量と静磁エネルギーによって強く影
響を受ける。さらに、硬磁性ガーネット厚膜材料は、基
板となるSGGG結晶よりも20%程度大きい熱膨張率
をもつ。基板結晶を削除しても、硬磁性ガーネット厚膜
材料には、応力が残存する。このため、温度サイクル
(通常の当該部品では−40℃〜+80℃の温度範囲)
により、硬磁性ガーネット厚膜材料には、応力の変化の
ほか、磁化量および磁壁エネルギーの変化が重畳し、逆
磁区が発生し易い原因は残る。
【0019】本実施形態は、これらの光アイソレータ特
性劣化の原因となる逆磁区発生を防止するために、硬磁
性のガーネット厚膜の形状を規定する。すなわち、平板
状のファラデー回転素子の光入射面の面積をS、厚さを
tとするとき、S1/2/t≦3.5の関係を満たすように
する。その結果、温度変化により誘発される逆磁区の発
生を抑制することができ、温度サイクルによる光アイソ
レータの特性劣化の発生を著しく低減することができ
る。
性劣化の原因となる逆磁区発生を防止するために、硬磁
性のガーネット厚膜の形状を規定する。すなわち、平板
状のファラデー回転素子の光入射面の面積をS、厚さを
tとするとき、S1/2/t≦3.5の関係を満たすように
する。その結果、温度変化により誘発される逆磁区の発
生を抑制することができ、温度サイクルによる光アイソ
レータの特性劣化の発生を著しく低減することができ
る。
【0020】尚、特開平9−185027号公報(対応
米国特許、U.S.P.5608570)には、硬磁性ガ
ーネット厚膜材料について、磁界を取り去っても所定の
磁化を保持する、いわゆるラッチング挙動に関して記述
されている。しかし、この文献には、光アイソレータ特
性の劣化とファラデー回転素子の形状に関連する記述は
なく、あるいは、示唆もされていない。
米国特許、U.S.P.5608570)には、硬磁性ガ
ーネット厚膜材料について、磁界を取り去っても所定の
磁化を保持する、いわゆるラッチング挙動に関して記述
されている。しかし、この文献には、光アイソレータ特
性の劣化とファラデー回転素子の形状に関連する記述は
なく、あるいは、示唆もされていない。
【0021】
【実施例1】本実施の形態の詳細を、以下に実施例1を
もって説明する。LPE法によって、PbO−Bi2O3
−B2O3系をフラックスとし、SGGG結晶基板(C
a、Mg、Zr置換GGG、格子定数12.496オン
グストローム)上に、ガーネット厚膜を育成した。ガー
ネット厚膜の厚さは約600μmで、組成は、(Eu0.
9Ho1.1B1.0)(Fe4.2Ga0.8)O12で表され、B2
O3が約1wt%、PbOが約2wt%含有されてい
た。ガーネット厚膜の組成、B2O3、および、PbOの
含有濃度は、別途、EPMA分析および原子吸光分析に
よって求めた。
もって説明する。LPE法によって、PbO−Bi2O3
−B2O3系をフラックスとし、SGGG結晶基板(C
a、Mg、Zr置換GGG、格子定数12.496オン
グストローム)上に、ガーネット厚膜を育成した。ガー
ネット厚膜の厚さは約600μmで、組成は、(Eu0.
9Ho1.1B1.0)(Fe4.2Ga0.8)O12で表され、B2
O3が約1wt%、PbOが約2wt%含有されてい
た。ガーネット厚膜の組成、B2O3、および、PbOの
含有濃度は、別途、EPMA分析および原子吸光分析に
よって求めた。
【0022】ガーネット厚膜の挿入損失は、含有される
B2O3、PbOの濃度に依存する。B2O3、PbOの含
有濃度が3wt%以下であるとき、ガーネット厚膜の挿
入損失は低く保たれる。なお、3wt%を超えると、ガ
ーネット厚膜の結晶格子に歪みが増大し、挿入損失が増
える。
B2O3、PbOの濃度に依存する。B2O3、PbOの含
有濃度が3wt%以下であるとき、ガーネット厚膜の挿
入損失は低く保たれる。なお、3wt%を超えると、ガ
ーネット厚膜の結晶格子に歪みが増大し、挿入損失が増
える。
【0023】本発明のファラデー回転素子を構成するガ
ーネット厚膜の磁気特性は、振動型磁力計による測定に
よれば、飽和磁化(4πMs)および残留磁化(Br)
が約120G、保磁力(iHc)が約400Oeであっ
た。ガーネット厚膜は、膜厚方向に磁気異方性を有する
角形性の良好な磁化曲線を有し、硬磁性の材料となって
いる。
ーネット厚膜の磁気特性は、振動型磁力計による測定に
よれば、飽和磁化(4πMs)および残留磁化(Br)
が約120G、保磁力(iHc)が約400Oeであっ
た。ガーネット厚膜は、膜厚方向に磁気異方性を有する
角形性の良好な磁化曲線を有し、硬磁性の材料となって
いる。
【0024】基板を除去し、厚さ約500μmに研磨
し、ガーネット厚膜のファラデー回転角が波長1.55
μmで約45degとなるように調整した。つぎに、2
枚のガラス偏光子(商品名ポーラコア)の偏光面が、互
いに45degとなすように調整し、これらの間にファ
ラデー回転素子を配置し、ガーネット厚膜をファラデー
回転素子とする光アイソレータを作製した。
し、ガーネット厚膜のファラデー回転角が波長1.55
μmで約45degとなるように調整した。つぎに、2
枚のガラス偏光子(商品名ポーラコア)の偏光面が、互
いに45degとなすように調整し、これらの間にファ
ラデー回転素子を配置し、ガーネット厚膜をファラデー
回転素子とする光アイソレータを作製した。
【0025】電磁石を使用して、光アイソレータに約1
0kOeの磁界を印加して、ガーネット厚膜を磁化し
た。これによって、磁界印加用の磁石を配置せずに、波
長1.55μm用の光アイソレータが得られた。この光
アイソレータの特性は、アイソレーションが40dB以
上、挿入損失が0.3dB以下、消光比が40dB以上
であった。光アイソレータの作製にあたっては、種々の
形状のガーネット厚膜、それぞれ100ヶを使用した。
作製した各光アイソレータには、−40〜+80℃間を
各1時間で冷却と加熱を行い、これを10回繰り返す温
度サイクルを与え、特性劣化発生率について調べた。こ
こで、光アイソレータ特性劣化とは、アイソレーション
が40dB以下、挿入損失が0.3dB以上、消光比が
40dB以下のいずれかの範囲になった状態をいう。
0kOeの磁界を印加して、ガーネット厚膜を磁化し
た。これによって、磁界印加用の磁石を配置せずに、波
長1.55μm用の光アイソレータが得られた。この光
アイソレータの特性は、アイソレーションが40dB以
上、挿入損失が0.3dB以下、消光比が40dB以上
であった。光アイソレータの作製にあたっては、種々の
形状のガーネット厚膜、それぞれ100ヶを使用した。
作製した各光アイソレータには、−40〜+80℃間を
各1時間で冷却と加熱を行い、これを10回繰り返す温
度サイクルを与え、特性劣化発生率について調べた。こ
こで、光アイソレータ特性劣化とは、アイソレーション
が40dB以下、挿入損失が0.3dB以上、消光比が
40dB以下のいずれかの範囲になった状態をいう。
【0026】三角形、四角形、六角形、八角形、長円
形、円形等、あるいはこれらに近似した様々の形状に加
工したガーネット厚膜からなるファラデー回転素子を用
いて、光アイソレータを作製した。図1は、本実施例に
もとづいて作製した光アイソレータの、温度サイクルに
よる光アイソレータ特性劣化発生率と(S)1/2/tの
関係を示す図である。ここで、Sはファラデー回転素子
の面積、tは厚さ(約500μm)である。光アイソレ
ータ特性劣化発生率は、(S)1/2/tの値が3.5以下
の領域では、極めて低く保たれているが、(S)1/2/
tの値が3.5を超えると、著しく増加している。この
ことは、(S)1/2/tの値が3.5以下の領域で有用で
あることを意味する。なお、(S)1/2/tの最小値
は、ファラデー回転素子の大きさや、端部の加工精度等
にも依存し、通常0.1程度と推定される。
形、円形等、あるいはこれらに近似した様々の形状に加
工したガーネット厚膜からなるファラデー回転素子を用
いて、光アイソレータを作製した。図1は、本実施例に
もとづいて作製した光アイソレータの、温度サイクルに
よる光アイソレータ特性劣化発生率と(S)1/2/tの
関係を示す図である。ここで、Sはファラデー回転素子
の面積、tは厚さ(約500μm)である。光アイソレ
ータ特性劣化発生率は、(S)1/2/tの値が3.5以下
の領域では、極めて低く保たれているが、(S)1/2/
tの値が3.5を超えると、著しく増加している。この
ことは、(S)1/2/tの値が3.5以下の領域で有用で
あることを意味する。なお、(S)1/2/tの最小値
は、ファラデー回転素子の大きさや、端部の加工精度等
にも依存し、通常0.1程度と推定される。
【0027】次に、本発明の第2の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。本実施形態におけるEu
−Ho−Bi系のガーネット厚膜は、厚さ方向に磁気異
方性を有する硬磁性を示す。ガーネット厚膜の組成、育
成方法等は、上述した第1の実施形態のものと同様であ
る。
て、図面を参照して説明する。本実施形態におけるEu
−Ho−Bi系のガーネット厚膜は、厚さ方向に磁気異
方性を有する硬磁性を示す。ガーネット厚膜の組成、育
成方法等は、上述した第1の実施形態のものと同様であ
る。
【0028】本実施形態では、上述したアイソレータの
特性劣化の原因となる逆磁区発生を防止するために、硬
磁性のガーネット厚膜の形状を規定する。すなわち、フ
ァラデー回転素子の光入射面の状を略正方形とし、一辺
の長さaおよび厚さtの関係において、これらの比a/
tを、3.5以下の形状とする。ファラデー回転素子の
光入射面が略長方形の場合は、各辺の長さをaおよびb
とするとき、aおよびbの比、b/aが3.0以下の形
状とする。b/a≦3.0にすることより、温度サイク
ルによるアイソレータの特性劣化の発生率を著しく低減
することができる。
特性劣化の原因となる逆磁区発生を防止するために、硬
磁性のガーネット厚膜の形状を規定する。すなわち、フ
ァラデー回転素子の光入射面の状を略正方形とし、一辺
の長さaおよび厚さtの関係において、これらの比a/
tを、3.5以下の形状とする。ファラデー回転素子の
光入射面が略長方形の場合は、各辺の長さをaおよびb
とするとき、aおよびbの比、b/aが3.0以下の形
状とする。b/a≦3.0にすることより、温度サイク
ルによるアイソレータの特性劣化の発生率を著しく低減
することができる。
【0029】
【実施例2】本実施の形態の詳細を、以下に実施例2を
もって説明する。 (実施例2)LPE法によって、PbO−Bi2O3−B2
O3系をフラックスとし、SGGG結晶基板(Ca、M
g、Zr置換GGG、格子定数12.496オングスト
ローム)上に、ガーネット厚膜を育成した。ガーネット
厚膜の厚さは約600μmで、組成は、(Eu0.9Ho
1.1B1.0)(Fe4.2Ga0.8)O12で表され、B2O3が
約1wt%、PbOが約1wt%含有されていた。ガー
ネット厚膜の組成、B 2O3、および、PbOの含有濃度
は、別途、EPMA分析および原子吸光分析によって求
めた。
もって説明する。 (実施例2)LPE法によって、PbO−Bi2O3−B2
O3系をフラックスとし、SGGG結晶基板(Ca、M
g、Zr置換GGG、格子定数12.496オングスト
ローム)上に、ガーネット厚膜を育成した。ガーネット
厚膜の厚さは約600μmで、組成は、(Eu0.9Ho
1.1B1.0)(Fe4.2Ga0.8)O12で表され、B2O3が
約1wt%、PbOが約1wt%含有されていた。ガー
ネット厚膜の組成、B 2O3、および、PbOの含有濃度
は、別途、EPMA分析および原子吸光分析によって求
めた。
【0030】ガーネット厚膜に入射された光の挿入損失
は、含有されるB2O3、PbOの濃度に依存する。B2
O3、PbOの含有濃度が3wt%以下であるとき、ガ
ーネット厚膜の挿入損失は低く保たれる。なお、3wt
%を超えると、ガーネット厚膜の結晶格子に歪みが増大
するとともに、挿入損失が増える。
は、含有されるB2O3、PbOの濃度に依存する。B2
O3、PbOの含有濃度が3wt%以下であるとき、ガ
ーネット厚膜の挿入損失は低く保たれる。なお、3wt
%を超えると、ガーネット厚膜の結晶格子に歪みが増大
するとともに、挿入損失が増える。
【0031】本発明のファラデー回転素子を構成するガ
ーネット厚膜の磁気特性は、振動型磁力計による測定に
よれば、飽和磁化(4πMs)および残留磁化(Br)
が約120G、保磁力(iHc)が約400Oeであっ
た。ガーネット厚膜は、膜厚方向に磁気異方性を有する
角形性の良好な磁化曲線を有し、硬磁性の材料となって
いる。
ーネット厚膜の磁気特性は、振動型磁力計による測定に
よれば、飽和磁化(4πMs)および残留磁化(Br)
が約120G、保磁力(iHc)が約400Oeであっ
た。ガーネット厚膜は、膜厚方向に磁気異方性を有する
角形性の良好な磁化曲線を有し、硬磁性の材料となって
いる。
【0032】基板を除去し、厚さ約500μmに研磨
し、ガーネット厚膜のファラデー回転角が波長1.55
μmで約45degとなるように調整した。つぎに、2
枚のガラス偏光子(商品名ポーラコア)を、互いの偏光
面が45degとなるように調整し、これらの間にファ
ラデー回転素子を配置し、ガーネット厚膜をファラデー
回転素子とする光アイソレータを構築した。
し、ガーネット厚膜のファラデー回転角が波長1.55
μmで約45degとなるように調整した。つぎに、2
枚のガラス偏光子(商品名ポーラコア)を、互いの偏光
面が45degとなるように調整し、これらの間にファ
ラデー回転素子を配置し、ガーネット厚膜をファラデー
回転素子とする光アイソレータを構築した。
【0033】電磁石を使用して、光アイソレータに約1
0kOeの磁界を印加して、ガーネット厚膜を磁化し
た。これによって、磁界印加用の磁石を配置せずに、波
長1.55μm用の光アイソレータとして機能する。こ
の光アイソレータの特性のうち、アイソレーションが4
0dB以上、挿入損失が0.3dB以下、消光比が40
dB以上であった。光アイソレータの作製にあたって
は、種々の形状のガーネット厚膜をそれぞれ100個、
使用した。作製した各光アイソレータには、−40〜+
80℃/Hrの冷却・加熱速度で、10回繰り返す温度
サイクルを与え、特性劣化発生率について調べた。ここ
で、光アイソレータの特性劣化とは、アイソレーション
が40dB以下、挿入損失が0.3dB以上、消光比が
40dB以下のいずれかの範囲になった状態をいう。
0kOeの磁界を印加して、ガーネット厚膜を磁化し
た。これによって、磁界印加用の磁石を配置せずに、波
長1.55μm用の光アイソレータとして機能する。こ
の光アイソレータの特性のうち、アイソレーションが4
0dB以上、挿入損失が0.3dB以下、消光比が40
dB以上であった。光アイソレータの作製にあたって
は、種々の形状のガーネット厚膜をそれぞれ100個、
使用した。作製した各光アイソレータには、−40〜+
80℃/Hrの冷却・加熱速度で、10回繰り返す温度
サイクルを与え、特性劣化発生率について調べた。ここ
で、光アイソレータの特性劣化とは、アイソレーション
が40dB以下、挿入損失が0.3dB以上、消光比が
40dB以下のいずれかの範囲になった状態をいう。
【0034】まず、ファラデー回転素子を構成するガー
ネット厚膜の形状を正方形とし、厚さt(本実施例では
約500μm)に対する一辺の長さaを種々の値として
光アイソレータを作製した。図2は、正方形をなすガー
ネット厚膜を有する光アイソレータの、温度サイクルに
よる特性劣化発生率を示す図である。図2によれば、a
/tが3.5を超えた領域で特性劣化発生率が著しく増
加している。このことは、a/tが3.5以下の領域で
有用であることを意味する。なお、ガーネット厚膜の一
辺の長さの最小値は、端部の加工精度等にも依存し、
0.05mm程度と推定される。
ネット厚膜の形状を正方形とし、厚さt(本実施例では
約500μm)に対する一辺の長さaを種々の値として
光アイソレータを作製した。図2は、正方形をなすガー
ネット厚膜を有する光アイソレータの、温度サイクルに
よる特性劣化発生率を示す図である。図2によれば、a
/tが3.5を超えた領域で特性劣化発生率が著しく増
加している。このことは、a/tが3.5以下の領域で
有用であることを意味する。なお、ガーネット厚膜の一
辺の長さの最小値は、端部の加工精度等にも依存し、
0.05mm程度と推定される。
【0035】他方において、ファラデー回転素子を構成
するガーネット厚膜の形状を長方形とし、各辺の長さを
a,b(a≠b)、厚さをt(本実施例では約500μ
m)とし、b/aが種々の値をとる光アイソレータを作
製した。図3は、a/t=1.5のときの、長方形をな
すガーネット厚膜を有する光アイソレータの、温度サイ
クルによる特性劣化発生率を示す図である。図3によれ
ば、b/aが3.0を超えた領域で特性劣化発生率が著
しく増加している。このことは、b/aが3.0以下の
領域で有用であることを意味する。なお、ガーネット厚
膜の一辺の長さの最小値は、端部の加工精度等にも依存
し、0.08mm程度と推定される。
するガーネット厚膜の形状を長方形とし、各辺の長さを
a,b(a≠b)、厚さをt(本実施例では約500μ
m)とし、b/aが種々の値をとる光アイソレータを作
製した。図3は、a/t=1.5のときの、長方形をな
すガーネット厚膜を有する光アイソレータの、温度サイ
クルによる特性劣化発生率を示す図である。図3によれ
ば、b/aが3.0を超えた領域で特性劣化発生率が著
しく増加している。このことは、b/aが3.0以下の
領域で有用であることを意味する。なお、ガーネット厚
膜の一辺の長さの最小値は、端部の加工精度等にも依存
し、0.08mm程度と推定される。
【0036】次に、本発明の第3の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。本実施形態では、硬磁性
ガーネット厚膜材料に所定の条件下で熱処理を施すこと
により上述した光アイソレータの特性劣化を防止する。
即ち、LPE法によって育成した硬磁性ガーネット厚膜
材料に、酸素濃度10%以上の雰囲気中で、700〜1
100℃の温度範囲で保持する熱処理を施すと、硬磁性
を保ったまま、温度サイクルによる光アイソレータの特
性劣化発生率が著しく低減することが明らかになった。
700〜1100℃の温度範囲での熱処理によって、L
PE法で育成した硬磁性ガーネット厚膜材料に残留した
応力を緩和し、保磁力と磁化曲線の角型性の向上をもた
らし、温度サイクル等を与えても、逆磁区の発生が低減
する。700℃よりも低い温度での熱処理では、応力緩
和の効果は低い。また、1100℃を超える温度では、
硬磁性ガーネット厚膜材料の構成元素の拡散が顕著とな
り、磁化曲線の角型性の低下が進む。このため、硬磁性
ガーネット厚膜材料の磁気異方性の減少、保磁力の低下
としてあらわれ、外部磁界の印加なしには耐えられない
までに、光アイソレータの特性が劣化してしまう。
て、図面を参照して説明する。本実施形態では、硬磁性
ガーネット厚膜材料に所定の条件下で熱処理を施すこと
により上述した光アイソレータの特性劣化を防止する。
即ち、LPE法によって育成した硬磁性ガーネット厚膜
材料に、酸素濃度10%以上の雰囲気中で、700〜1
100℃の温度範囲で保持する熱処理を施すと、硬磁性
を保ったまま、温度サイクルによる光アイソレータの特
性劣化発生率が著しく低減することが明らかになった。
700〜1100℃の温度範囲での熱処理によって、L
PE法で育成した硬磁性ガーネット厚膜材料に残留した
応力を緩和し、保磁力と磁化曲線の角型性の向上をもた
らし、温度サイクル等を与えても、逆磁区の発生が低減
する。700℃よりも低い温度での熱処理では、応力緩
和の効果は低い。また、1100℃を超える温度では、
硬磁性ガーネット厚膜材料の構成元素の拡散が顕著とな
り、磁化曲線の角型性の低下が進む。このため、硬磁性
ガーネット厚膜材料の磁気異方性の減少、保磁力の低下
としてあらわれ、外部磁界の印加なしには耐えられない
までに、光アイソレータの特性が劣化してしまう。
【0037】また、熱処理の雰囲気の酸素濃度が10%
よりも低い雰囲気では、硬磁性ガーネット厚膜材料内に
+2価イオンを生成し、挿入損失の増大を招く。
よりも低い雰囲気では、硬磁性ガーネット厚膜材料内に
+2価イオンを生成し、挿入損失の増大を招く。
【0038】
【実施例3及び4】本実施の形態の詳細を、以下に実施
例3及び4をもって説明する。 (実施例3)LPE法によって、PbO−Bi2O3−B
2O3系をフラックスとし、SGGG結晶基板上に、(E
u0.9Ho1.1Bi)(Fe4.2Ga0.8)O12で表される
組成の硬磁性ガーネット厚膜材料を育成した。硬磁性ガ
ーネット厚膜材料は、500〜800μmの厚さをも
ち、PbOを約1wt%、B2O3を約1wt%それぞれ
含有していた。硬磁性ガーネット厚膜材料の組成、Pb
O、および、B2O3の含有濃度は、EPMA分析および
原子吸光分析によって求めた。
例3及び4をもって説明する。 (実施例3)LPE法によって、PbO−Bi2O3−B
2O3系をフラックスとし、SGGG結晶基板上に、(E
u0.9Ho1.1Bi)(Fe4.2Ga0.8)O12で表される
組成の硬磁性ガーネット厚膜材料を育成した。硬磁性ガ
ーネット厚膜材料は、500〜800μmの厚さをも
ち、PbOを約1wt%、B2O3を約1wt%それぞれ
含有していた。硬磁性ガーネット厚膜材料の組成、Pb
O、および、B2O3の含有濃度は、EPMA分析および
原子吸光分析によって求めた。
【0039】本発明の硬磁性ガーネット厚膜材料の磁気
特性は、振動型磁力計(VSM)による測定によれば、
飽和磁化(4πMs)および残留磁化(Br)は約15
0G、保磁力(iHc)は約350Oeで、膜厚方向に
磁気異方性を有する角形性の良好な磁化曲線を示し、硬
磁性となっていることがわかった。
特性は、振動型磁力計(VSM)による測定によれば、
飽和磁化(4πMs)および残留磁化(Br)は約15
0G、保磁力(iHc)は約350Oeで、膜厚方向に
磁気異方性を有する角形性の良好な磁化曲線を示し、硬
磁性となっていることがわかった。
【0040】本発明の硬磁性ガーネット厚膜材料を、約
50%の酸素濃度雰囲気中で、600〜1150℃の各
温度で4時間保持し、熱処理した。
50%の酸素濃度雰囲気中で、600〜1150℃の各
温度で4時間保持し、熱処理した。
【0041】図4は、各温度で熱処理した硬磁性ガーネ
ット厚膜材料を用いて作製した、各々100個の光アイ
ソレータについて、10回の温度サイクル(−40℃〜
+80℃/Hr)を経た後の特性劣化発生率を示す図で
ある。ここで特性劣化とは、光アイソレータのアイソレ
ーションが40dB以下、挿入損失が0.3dB以上、
消光比が40dB以下のいずれかの状態になったことを
いう。
ット厚膜材料を用いて作製した、各々100個の光アイ
ソレータについて、10回の温度サイクル(−40℃〜
+80℃/Hr)を経た後の特性劣化発生率を示す図で
ある。ここで特性劣化とは、光アイソレータのアイソレ
ーションが40dB以下、挿入損失が0.3dB以上、
消光比が40dB以下のいずれかの状態になったことを
いう。
【0042】図4によれば、熱処理温度が700℃を超
えると、特性劣化発生率は低減し、熱処理温度が110
0℃を超えた温度では、著しく増加している。熱処理温
度が700℃〜1100℃の範囲では、特性劣化発生率
は低く、700℃〜1100℃での熱処理が有用である
ことがわかる。1150℃で熱処理した試料において
は、膜厚方向の磁気異方性が著しく低下した磁化曲線を
示した。
えると、特性劣化発生率は低減し、熱処理温度が110
0℃を超えた温度では、著しく増加している。熱処理温
度が700℃〜1100℃の範囲では、特性劣化発生率
は低く、700℃〜1100℃での熱処理が有用である
ことがわかる。1150℃で熱処理した試料において
は、膜厚方向の磁気異方性が著しく低下した磁化曲線を
示した。
【0043】つぎに、硬磁性ガーネット厚膜材料のファ
ラデー回転角が、波長1.55μmで約45degとな
るように膜厚を調整した。通常、膜厚は約500μmと
なる。硬磁性ガーネット厚膜材料を、研磨し、ARコー
トを施し、一辺が2mmの正方形に切断加工し、平板状
のファラデー回転素子を加工した。互いの偏光面が45
degとなるように配置した2枚のガラス偏光子(商品
名ポーラコア)の間にファラデー回転素子を装填し、光
アイソレータを作製した。この光アイソレータは、いっ
たん電磁石により約10kOeの磁界を印加すれば、磁
界を除いても、ファラデー回転素子自体の磁化により、
磁界印加用磁石をもたない光アイソレータとして機能す
る。この光アイソレータの特性は、アイソレーションが
40dB以上、挿入損失が0.3dB以下、消光比が4
0dB以上であった。
ラデー回転角が、波長1.55μmで約45degとな
るように膜厚を調整した。通常、膜厚は約500μmと
なる。硬磁性ガーネット厚膜材料を、研磨し、ARコー
トを施し、一辺が2mmの正方形に切断加工し、平板状
のファラデー回転素子を加工した。互いの偏光面が45
degとなるように配置した2枚のガラス偏光子(商品
名ポーラコア)の間にファラデー回転素子を装填し、光
アイソレータを作製した。この光アイソレータは、いっ
たん電磁石により約10kOeの磁界を印加すれば、磁
界を除いても、ファラデー回転素子自体の磁化により、
磁界印加用磁石をもたない光アイソレータとして機能す
る。この光アイソレータの特性は、アイソレーションが
40dB以上、挿入損失が0.3dB以下、消光比が4
0dB以上であった。
【0044】600℃以上の温度における熱処理では、
特性劣化発生率は減少し、1100℃を越えた温度で
は、特性劣化発生率は著しく増加する。熱処理温度が7
00℃〜1100℃の範囲では特性劣化発生率は低く保
たれる。したがって、温度範囲700℃〜1100℃に
おける熱処理が有用である。
特性劣化発生率は減少し、1100℃を越えた温度で
は、特性劣化発生率は著しく増加する。熱処理温度が7
00℃〜1100℃の範囲では特性劣化発生率は低く保
たれる。したがって、温度範囲700℃〜1100℃に
おける熱処理が有用である。
【0045】(実施例4)実施例3と同様にして、組成
が(Eu0.9Ho1.1Bi1.0)(Fe4.1Ga0.9)O12
で表され、B2O3およびPbOを、それぞれ約1wt%
含有する硬磁性ガーネット厚膜材料を育成した。つぎ
に、この硬磁性ガーネット厚膜材料を900℃の温度
で、各酸素濃度雰囲気中で4時間保持した。
が(Eu0.9Ho1.1Bi1.0)(Fe4.1Ga0.9)O12
で表され、B2O3およびPbOを、それぞれ約1wt%
含有する硬磁性ガーネット厚膜材料を育成した。つぎ
に、この硬磁性ガーネット厚膜材料を900℃の温度
で、各酸素濃度雰囲気中で4時間保持した。
【0046】この硬磁性ガーネット厚膜材料は、4πM
s及びBrは約120G、iHcは約400Oeの磁気
特性を有し、膜厚方向に磁気異方性を有する角形性の良
好な磁化曲線を示した。つぎに、これら硬磁性ガーネッ
ト厚膜材料を、波長1.55μmにおけるファラデー回
転角が約45degとなる厚さ(約450μm)に調製
した後、ARコートを施し、挿入損失を測定した。図5
は、本発明の硬磁性ガーネット厚膜材料の挿入損失に及
ぼす熱処理雰囲気の酸素濃度の影響を示す図である。図
5によれば、熱処理雰囲気の酸素濃度が10〜100%
の範囲で、挿入損失が低減することがわかる。
s及びBrは約120G、iHcは約400Oeの磁気
特性を有し、膜厚方向に磁気異方性を有する角形性の良
好な磁化曲線を示した。つぎに、これら硬磁性ガーネッ
ト厚膜材料を、波長1.55μmにおけるファラデー回
転角が約45degとなる厚さ(約450μm)に調製
した後、ARコートを施し、挿入損失を測定した。図5
は、本発明の硬磁性ガーネット厚膜材料の挿入損失に及
ぼす熱処理雰囲気の酸素濃度の影響を示す図である。図
5によれば、熱処理雰囲気の酸素濃度が10〜100%
の範囲で、挿入損失が低減することがわかる。
【0047】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1乃至4
記載の発明によれば、小型化、軽量化、低価格化を同時
に図ることが可能な光アイソレータが得られる。
記載の発明によれば、小型化、軽量化、低価格化を同時
に図ることが可能な光アイソレータが得られる。
【0048】また、請求項5乃至10記載の発明によれ
ば、光アイソレータの小型化、軽量化、低価格化を同時
に実現するのに好適な、すなわち、磁界印加用の永久磁
石を必要としないファラデー回転素子が得られる。
ば、光アイソレータの小型化、軽量化、低価格化を同時
に実現するのに好適な、すなわち、磁界印加用の永久磁
石を必要としないファラデー回転素子が得られる。
【0049】更に、請求項11乃至15記載の発明によ
れば、小型化、軽量化、低価格化を同時に図った光アイ
ソレータを構成するためのファラデー回転素子に用いる
硬磁性ガーネット厚膜材料を得ることができる。
れば、小型化、軽量化、低価格化を同時に図った光アイ
ソレータを構成するためのファラデー回転素子に用いる
硬磁性ガーネット厚膜材料を得ることができる。
【0050】
【図1】光アイソレータの、温度サイクルによる光アイ
ソレータ特性劣化発生率と(S)1/2/tの関係を示す
図。
ソレータ特性劣化発生率と(S)1/2/tの関係を示す
図。
【図2】正方形をなすガーネット厚膜を有する光アイソ
レータの、温度サイクルによる特性劣化発生率を示す
図。
レータの、温度サイクルによる特性劣化発生率を示す
図。
【図3】a/t=1.5のときの、長方形をなすガーネ
ット厚膜を有する光アイソレータの、温度サイクルによ
る特性劣化発生率を示す図。
ット厚膜を有する光アイソレータの、温度サイクルによ
る特性劣化発生率を示す図。
【図4】特性劣化発生率の熱処理温度依存性を示す図。
【図5】硬磁性ガーネット厚膜材料の挿入損失に及ぼす
熱処理雰囲気の酸素濃度の影響を示す図。
熱処理雰囲気の酸素濃度の影響を示す図。
【図6】従来の光アイソレータの断面図。
1 偏光素子 2 ホルダ 3 ファラデー回転素子 4 永久磁石 5 筐体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H079 AA03 BA02 CA06 DA13 DA22 EA11 EB18 KA05 2H099 AA01 BA02 CA11 DA05 4G077 AA03 BC25 BC27 CG01
Claims (15)
- 【請求項1】 着磁された硬磁性のビスマス置換型希土
類鉄ガーネット厚膜からなるファラデー回転素子を有す
る光アイソレータにおいて、前記ファラデー回転素子の
光入射面の面積をS、厚さをtとするとき、S1/2/t
≦3.5の関係を満たすことを特徴とする光アイソレー
タ。 - 【請求項2】 前記ビスマス置換型希土類鉄ガーネット
厚膜は、液相エピタキシャル成長法によって育成された
ことを特徴とする請求項1記載の光アイソレータ。 - 【請求項3】 前記ビスマス置換型希土類鉄ガーネット
厚膜は、Eu、Ho、Bi、Fe、および、Gaを主成
分とし、化学式が、(EuXHo2-XBi)(Fe5-yG
ay)O12、ここで、0.7≦x≦1.1、0.6≦y≦
1.2、で表される組成を有することを特徴とする請求
項1ないし請求項2記載の光アイソレータ。 - 【請求項4】 前記ガーネット厚膜に含有されるB
2O3、または/および、PbOの濃度は、それぞれ3w
t%以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項
3のいずれかに記載の光アイソレータ。 - 【請求項5】 着磁された硬磁性のビスマス置換型希土
類鉄ガーネット厚膜からなるファラデー回転素子を有す
る光アイソレータにおいて、前記ファラデー回転素子の
光入射面の形状が略正方形であり、一辺の長さおよび厚
さを、それぞれa、tとするとき、a/t≦3.5であ
ることを特徴とする光アイソレータ。 - 【請求項6】 着磁された硬磁性のビスマス置換型希土
類鉄ガーネット厚膜からなるファラデー回転素子を有す
る光アイソレータにおいて、前記ファラデー回転素子の
光入射面の形状が略長方形であり、各辺の長さをaおよ
びb、厚さをtとするとき、a/t≦3.5、b/t≦
3.5、かつ、b/a≦3.0であることを特徴とする光
アイソレータ。 - 【請求項7】 前記ビスマス置換型希土類鉄ガーネット
厚膜は、厚さ方向に磁気異方性を有することを特徴とす
る請求項5または請求項6記載のファラデー回転素子。 - 【請求項8】 前記ビスマス置換型希土類鉄ガーネット
厚膜は、液相エピタキシャル成長法によって育成された
ことを特徴とする請求項5ないし請求項7記載のファラ
デー回転素子。 - 【請求項9】 前記ビスマス置換型希土類鉄ガーネット
厚膜は、化学式が、(EuXHo2-XBi)(Fe5-yG
ay)O12、ここで、0.7≦x≦1.1、0.6≦y≦
1.2、で表される組成を有することを特徴とする請求
項5ないし請求項8記載のファラデー回転素子。 - 【請求項10】 前記ガーネット厚膜に含有されるB2
O3、または/および、PbOの濃度は、それぞれ3w
t%以下であることを特徴とする請求項5ないし請求項
9記載のファラデー回転素子。 - 【請求項11】 硬磁性ガーネット厚膜材料であって、
化学式(EuXHo2 -XBi)(Fe5-yGay)O12、
0.7≦x≦1.1、0.6≦y≦1.2で表される組成を
有することを特徴とする硬磁性ガーネット厚膜材料。 - 【請求項12】 B2O3、または/および、PbOが含
有され、それぞれの濃度は3wt%以下であることを特
徴とする請求項11記載の硬磁性ガーネット厚膜材料。 - 【請求項13】 SGGG結晶を基板とする液相エピタ
キシャル成長法により育成することを特徴とする請求項
11または請求項12記載の硬磁性ガーネット厚膜材料
の製造方法。 - 【請求項14】 700〜1100℃の温度範囲で保持
する熱処理を行うことを特徴とする請求項11ないし請
求項13のいずれかに記載の硬磁性ガーネット厚膜材料
の製造方法。 - 【請求項15】 酸素濃度が10%以上の雰囲気中で保
持する熱処理を行うことを特徴とする請求項11ないし
請求項14のいずれかに記載の硬磁性ガーネット厚膜材
料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11301229A JP2000241766A (ja) | 1998-10-23 | 1999-10-22 | 光アイソレータ、ファラデー回転素子、硬磁性ガーネット厚膜材料およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31999998 | 1998-10-23 | ||
JP34099598 | 1998-11-12 | ||
JP10-319999 | 1998-12-21 | ||
JP10-340995 | 1998-12-21 | ||
JP10-376421 | 1998-12-21 | ||
JP37642198 | 1998-12-21 | ||
JP11301229A JP2000241766A (ja) | 1998-10-23 | 1999-10-22 | 光アイソレータ、ファラデー回転素子、硬磁性ガーネット厚膜材料およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000241766A true JP2000241766A (ja) | 2000-09-08 |
Family
ID=27479800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11301229A Pending JP2000241766A (ja) | 1998-10-23 | 1999-10-22 | 光アイソレータ、ファラデー回転素子、硬磁性ガーネット厚膜材料およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000241766A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003337312A (ja) * | 2002-03-14 | 2003-11-28 | Tdk Corp | 光デバイスの製造方法、光デバイス、ファラデー回転子の製造方法、光通信システム |
-
1999
- 1999-10-22 JP JP11301229A patent/JP2000241766A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003337312A (ja) * | 2002-03-14 | 2003-11-28 | Tdk Corp | 光デバイスの製造方法、光デバイス、ファラデー回転子の製造方法、光通信システム |
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