JPH11125798A - 光学用アイソレータ - Google Patents

光学用アイソレータ

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JPH11125798A
JPH11125798A JP30937497A JP30937497A JPH11125798A JP H11125798 A JPH11125798 A JP H11125798A JP 30937497 A JP30937497 A JP 30937497A JP 30937497 A JP30937497 A JP 30937497A JP H11125798 A JPH11125798 A JP H11125798A
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JP
Japan
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magnet
based magnet
isolation
case
shape
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JP30937497A
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English (en)
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Tadakuni Sato
忠邦 佐藤
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アイソレーションの温度変化を低減する光学
用アイソレータを提供すること。 【解決手段】 ファラデー回転素子に、磁界を印加する
Sm2Co17系磁石において、その着磁方向をLとし、
それに直交する断面積をSとした場合、L/(S)1/2
を0.6〜5.5の範囲とした光学用アイソレータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信システムや
光計測器に用いられる光学部品であり、光源から出射し
た光が光学系の中の光学素子の端面で反射し、光源に戻
るのを防ぐために主に用いられる光学用アイソレータに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】光源からの出射光を光学系を用いて伝達
しようとするとき、光学系中の光学素子の端面で反射し
た光は、光源に戻ってくる。例えば、光通信においては
光源のレーザから出射した光は結合レンズによって収束
され、光ファイバの端面に集められる。大部分の光は光
ファイバの中に入り、その中を伝搬するが、一部の光は
ファイバ端面で反射されて、光源のレーザに戻る。レー
ザ中に戻った光は、一般に位相も偏光方向もレーザ中の
光とは異なり、これによってレーザ発振が乱され、レー
ザ光のノイズとなる。
【0003】このようなノイズを防ぐため、戻り光を遮
断する光学用アイソレータが用いられる。光学用アイソ
レータでは、戻り光の遮断特性(アイソレーション)の
高いこと、入射光の透過損失(挿入損失)が少ないこと
が要求される。
【0004】光学用アイソレータの典型的な構造を図5
に示す。図5に示すように、板状のファラデー回転素子
3の両側に偏光子1と検光子1aを配置し、ファラデー
回転素子3の周囲には、この素子を一方向に磁化させる
ための筒型の永久磁石4が配置され、これらの光学素
子、磁石等はそれぞれ金属製ホルダ2に半田づけ等によ
って固定され、金属製ホルダ2相互は位置決め後レーザ
溶接されているのが普通である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特に、信号処理系に使
用される光学用アイソレータは、温度によるアイソレー
ションの変動が小さいことが要求される。一般に、アイ
ソレーションの温度変化等を改善する場合は直接作用す
る物質(ここでは、ファラデー回転素子)の温度特性を
改善するのが通例である。
【0006】しかしながら、低挿入損失、高ファラデー
回転能、結晶育成の容易性等を考慮すると、ファラデー
回転素子の組成は限定され、温度特性改善の自由度は極
めて低い状態となる。
【0007】従って本発明は、上記の課題を鑑み、アイ
ソレーションの温度変化を低減する光学用アイソレータ
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ファラデー回
転素子と、該ファラデー回転素子に磁界を印加するSm
2Co17系永久磁石とから構成される光学用アイソレー
タにおいて、前記磁石の着磁方向をLとし、それに直交
する断面積をSとした場合、L/(S)1/2を0.6〜
5.5の範囲であることを特徴とする光学用アイソレー
タであり、ファラデー回転素子と、該ファラデー回転素
子に磁界を印加するNd−Fe−B系永久磁石とから構
成される光学用アイソレータにおいて、前記磁石の着磁
方向をLとし、それに直交する底面積をSとした場合、
L/(S)1/2を0.7〜5.5の範囲であることを特徴
とする光学用アイソレータである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0010】本発明は、次善策として、ファラデー回転
素子に磁界を印加する磁石の形状を特定の範囲に限定す
ることにより、光学用アイソレータのアイソレーション
の温度変化を低減できることを見い出した。
【0011】ファラデー回転素子を内在して磁場を印加
するように構成したSm2Co17系磁石及びNd−Fe
−B系磁石の着磁方向の長さをLとし、それに直交する
ような断面積をSとした場合、L/(S)1/2を、Sm2
Co17系磁石の場合0.6〜5.5、Nd−Fe−B系磁
石の場合0.7〜5.5の範囲とするものである。L/
(S)1/2がSm2Co17系磁石の場合0.6以下、Nd
−Fe−B系磁石の場合0.7以下では、アイソレーシ
ョンの減少率が明らかに上昇し、Sm2Co17系磁石及
びNd−Fe−B系磁石とも5.5を越えると、形状が
大きくなることと磁場の有効利用率から工業的な有用性
が低下するためである。
【0012】本発明によれば、磁石の磁化曲線の温度変
化(Br、Hc、角型性)と、形状による反磁場との関
係で、ファラデー回転素子に印加する磁束の減少を低減
することができる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0014】(実施例1)Sm2Co17系磁石材種がM
PR200/66V(規格値Br=1.02〜1.12
T、BHc=510〜800kA/m、(BH)max
=175〜225kJ/m3)を使用して、外形寸法が
3.0〜6.0mmの円状または正方状で、内形寸法が
1.5〜3.0mmの円状または正方状で、長さが2.5
〜5.0mmの筒状で、異方性方向が長さ方向となる永
久磁石を作製した。
【0015】この筒状Sm2Co17系磁石の底面の面積
をSとし、磁石の長さをLとすると、L/(S)1/2
0.45,0.6,1.0,1.5,2.0,3.0,4.
0,5.0,5.5,6.0となるように設定してある。
【0016】次に、CdMnHgTe化合物単結晶を厚
さ2mmに研磨した後、波長0.98μmに対応するA
Rコートを施し、ポーラコアと組み合わせ、光透過方向
の寸法が1.4×1.4mmとなる直方体状のファラデー
回転素子を作製した。
【0017】次に、このファラデー回転素子を前記筒状
磁石の内部に挿入固定した後、磁石の長さ方向に約20
kOeの磁界を印加して着磁し、光学用アイソレータと
した。
【0018】次に、これらアイソレータについて、0.
98μmでのアイソレーションを、室温(25℃)と8
0℃で測定した。
【0019】25℃におけるアイソレーションは全て2
0dB以上であった。
【0020】ここで、25℃におけるアイソレーション
の測定値をIRT(dB)とし、80℃のおけるアイソレ
ーションの測定値をI80(dB)とし、[IRT−I
80(dB)]/IRT(dB)×100(%)をアイソレ
ーション減少率とし、磁石の形状に関するL/(S)
1/2との関係を図1に示す。
【0021】L/(S)1/2の値が0.6以上では、アイ
ソレーションの減少率が著しく低減している。
【0022】一方、アイソレータの小型化や磁石から発
生する磁界を利用したファラデー回転素子への磁場印加
効率を考慮すると、L/(S)1/2の上限は5.5程度が
妥当と考えられる。したがって、L/(S)1/2は、0.
6から5.5の範囲が工業上有用といえる。
【0023】(実施例2)Sm2Co17系磁石材種がM
PR110/60V(規格値Br=0.65〜1.00
T、BHc=320〜450kA/m、(BH)max=
80〜140kJ/m3)を使用して、実施例1と同様の
磁石を作製した。
【0024】次に、波長1.31μmでファラデー回転
が45degとなるように研磨したTbBi系ガーネッ
ト単結晶(約400μm)にARコート処理した後、ル
チルと組み合わせ、光透過方向の寸法が1.2×1.2m
mとなる直方体状のファラデー回転素子を作製した。
【0025】次に、実施例1と同様にして、アイソレー
タを構成後、波長1.31μmでのアイソレーションを
測定した。ちなみに室温におけるアイソレーションは全
て35dB以上であった。
【0026】図2にアイソレーション減少値(%)と磁
石の形状に関するL/(S)1/2の関係を示す。
【0027】L/(S)1/2が0.6以上では、アイソレ
ーションの減少率が著しく低減している。したがって、
L/(S)1/2の値は、0.6〜5.5の範囲が工業上、
有用といえる。
【0028】(実施例3)Nd−Fe−B系焼結磁石
で、磁石特性がBr11.5kG、BHc11kOe、I
c17kOe、(BH)max32M・G・Oe近傍を示
す材料を使用して、外形寸法が3.0〜6.0mmの円状
又は正方状で、長さが2.0〜5.0mmの筒状で、異方
性方向が長さ方向となる磁石を作製した。この筒状磁石
の底面の面積をSとし、磁石の長さをLとすると、L/
(S)1/2は0.45,0.7,1.0,1.5,2.0,
3.0,4.0,5.0,5.5となるように設定してあ
る。
【0029】次に、CdMnHgTe化合物単結晶を厚
さ2mmに研磨した後、波長0.98μmに対応するA
Rコートを施し、ポーラコアと組み合わせ、光透過方向
の寸法が1.4×1.4mmとなる直方体状のファラデー
回転素子を作製した。
【0030】次に、このファラデー回転素子を前記筒状
磁石に挿入固定した後、磁石の長さ方向に約30kOe
の磁界を印加して着磁し、光用アイソレータとした。
【0031】次に、これらアイソレータについて、0.
98μmでのアイソレーションを室温(25℃)と80
℃で測定した。25℃におけるアイソレーションは、全
て20dB以上であった。ここで、25℃におけるアイ
ソレーションの測定値をIRT(dB)とし、80℃のお
けるアイソレーションの測定値をI80(dB)とし、
[IRT−I80(dB)]/IRT(dB)×100(%)
をアイソレーション減少値とし、磁石の形状に関するL
/(S)1/2との関係を図3に示す。
【0032】L/(S)1/2の値が0.7以上では、アイ
ソレーションの減少率が著しく低減している。一方アイ
ソレータの小型化や、磁石から発生する磁界を利用した
ファラデー回転素子への磁場印加効率を考慮すると、L
/(S)1/2の上限は5.5程度が妥当と考えられる。し
たがって、L/(S)1/2は0.7〜5.5の範囲が工業
上、有用といえる。
【0033】(実施例4)Nd−Fe−B系焼結磁石
で、磁石特性がBr13.0kG、BHc10kOe、I
c11kOe、(BH)max40M・G・Oe近傍を示
す材料を使用して、実施例2と同様の永久磁石を作製し
た。
【0034】次に、波長1.31μmでファラデー回転
が45degとなるように研磨したTbBi系ガーネッ
ト単結晶(約400μm)にARコート処理した後、ル
チルと組み合わせ、光透過方向の寸法が1.2×1.2m
mとなる直方体状のファラデー回転素子を作製した。
【0035】次に、実施例3と同様にして、アイソレー
タ構成後、波長1.31μmでのアイソレーションを測
定した。ちなみに、室温におけるアイソレーションは全
て35dB以上であった。
【0036】図4に、アイソレーション減少値と磁石の
形状に関するL/(S)1/2の関係を示す。L/(S)
1/2が0.7dB以上では、アイソレーションの減少率が
著しく低減している。したがって、L/(S)1/2の値
は、0.7〜5.5の範囲が工業上、有用といえる。
【0037】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明によれば、
アイソレーションの温度変化を低減する光学用アイソレ
ータを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のアイソレータに組み込まれたSm2
Co17系磁石の形状に関するL/(S)1/2と80℃に
昇温した場合のアイソレーション減少率を示す図。
【図2】実施例2のアイソレータに組み込まれたSm2
Co17系磁石の形状に関するL/(S)1/2と80℃に
昇温した場合のアイソレーション減少率を示す図。
【図3】実施例3のアイソレータに組み込まれたNd−
Fe−B系磁石の形状に関するL/(S)1/2と80℃
に昇温した場合のアイソレーション減少率を示す図。
【図4】実施例4のアイソレータに組み込まれたNd−
Fe−B系磁石の形状に関するL/(S)1/2と80℃
に昇温した場合のアイソレーション減少率を示す図。
【図5】光学用アイソレータの典型的な構成を示す断面
図。
【符号の説明】
1 偏光子 1a 検光子 2 金属製ホルダ 3 ファラデー回転素子 4 永久磁石

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファラデー回転素子と、該ファラデー回
    転素子に磁界を印加するSm2Co17系永久磁石とから
    構成される光学用アイソレータにおいて、前記磁石の着
    磁方向をLとし、それに直交する断面積をSとした場
    合、L/(S)1/2を0.6〜5.5の範囲であることを
    特徴とする光学用アイソレータ。
  2. 【請求項2】 ファラデー回転素子と、該ファラデー回
    転素子に磁界を印加するNd−Fe−B系永久磁石とか
    ら構成される光学用アイソレータにおいて、前記磁石の
    着磁方向をLとし、それに直交する底面積をSとした場
    合、L/(S)1/2を0.7〜5.5の範囲であることを
    特徴とする光学用アイソレータ。
JP30937497A 1997-10-22 1997-10-22 光学用アイソレータ Withdrawn JPH11125798A (ja)

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