JP2000103980A - キナクリドン類の製造方法 - Google Patents

キナクリドン類の製造方法

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JP2000103980A
JP2000103980A JP10275421A JP27542198A JP2000103980A JP 2000103980 A JP2000103980 A JP 2000103980A JP 10275421 A JP10275421 A JP 10275421A JP 27542198 A JP27542198 A JP 27542198A JP 2000103980 A JP2000103980 A JP 2000103980A
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quinacridone
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Eiichi Kiuchi
栄一 木内
Koji Ono
晃司 大野
Kasho Yo
家昌 姚
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B48/00Quinacridones

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間で高純度,高収率にキナクリドン類を
得るための製造方法を提供する。 【解決手段】 あらかじめ加熱した有機溶媒中に、置換
基を有しても良い2,5−ジアニリノテレフタル酸と有
機溶媒,触媒をあらかじめスラリー状に分散させた分散
液を徐々に滴下することにより、短時間のうちに高収率
で高純度のキナクリドン類を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤色顔料として一
般的なキナクリドン類の新規製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般的に知られているキナクリドン類の
製造方法は、(1)2,5−ジアニリノテレフタル酸
類、および2,5−ジアニリノテレフタル酸ジアルキル
エステル類の閉環,(2)ジヒドロキナクリドン類の酸
化,(3)キナクリドンキノン類の還元の3方法であ
る。
【0003】中でも(1)は、米国特許第3,342,
823号、米国特許第3,257,405号、米国特許
第3,265,699号および米国特許第3,940,
349号に記載されているように、ポリリン酸存在下に
おいて2,5−ジアニリノテレフタル酸を閉環させ、溶
解液を水およびアルコール中で晶出させ、キナクリドン
を得ている。
【0004】しかし、この方法では、排水中のリン酸の
処理は、非常に困難な作業である。さらに、未回収のリ
ン酸が排水中に漏洩すれば、環境汚染の問題も発生す
る。
【0005】また、米国特許第3,020,279号に
記載されているように、ニトロベンゼン等の溶媒を酸触
媒と共に用いる方法、また、英国特許第978,091
号、特公昭60−34585号に記載されている製造方
法では、2,5−ジアニリノテレフタル酸とエチレング
リコールのみ、またはエチレングリコールと他のパーク
ロロエチレンまたは芳香族系有機溶媒との混合系,酸触
媒を混合し、加熱してキナクリドンを得ている。しか
し、これらの製造方法で得られるキナクリドンは、収
率,純度とも低く、実用レベルには達していない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、経済性を考慮した工業的製造方法として、
キナクリドン類を短時間の内に高収率、高純度で製造す
ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明者らは検討を重ねた結果、室温において原料
を仕込んで環化に必要な温度に熱するのではなくて、あ
らかじめ加熱した有機溶媒中に、置換基を有しても良い
2,5−ジアニリノテレフタル酸を必須成分として仕込
むことにより、短時間のうちに高収率で高純度のキナク
リドン類が得られることを見い出し、本発明を完成させ
るに至った。
【0008】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、次の発明を提供する。 1. エチレングリコールを必須成分とする有機溶媒
(A)中で、置換基を有しても良い2,5−ジアニリノ
テレフタル酸(B)を環化させるキナクリドン類の製造
方法であって、予め前記溶媒(A)を環化に必要な温度
に熱しておいてから、そこに前記酸(B)を加えて環化
するキナクリドン化合物の製造方法。
【0009】2. 前記環化に必要な温度が、130℃
〜200℃である上記1記載の製造方法。
【0010】3. 前記酸(B)の全量を少量ずつ連続
的に加える上記1記載の製造方法。
【0011】4. 前記溶媒(A)が、エチレングリコ
ール単独かそれと有機溶媒との混合溶媒である上記1記
載の製造方法。
【0012】5. 前記酸(B)として、酸(B)と触
媒(C)とを含む有機溶媒スラリーを用いる上記1記載
の製造方法。
【0013】
【発明の実施形態】以下、本発明について詳細に説明す
る。本発明の製造方法で使用する、キナクリドン類の前
駆体である、置換基を有しても良い2,5−ジアニリノ
テレフタル酸(B)としては、置換基を有さない2,5
−ジアニリノテレフタル酸の他、それのアニリノ基に含
まれる芳香環上の水素原子が、環化に寄与しない他の置
換基で置換された誘導体が挙げられるが、例えば以下の
式(I)で表されるものが使用できる。
【0014】式(I)
【化1】
【0015】上記式(I)中、X1,X2は、同一でも
異なっていてもよい、水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、ニトロ基、スルファモイル基であ
る。
【0016】ハロゲン原子としては、例えば塩素原子ま
たは臭素原子等、アルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基等
が、アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキ
シ基等が、挙げられる。
【0017】本発明の製造方法で使用する有機溶媒は、
エチレングリコールを必須成分とする有機溶媒(A)で
あり、具体的には、エチレングリコール単独、または、
エチレングリコールと(それ以外の)有機溶媒の組み合
わせ(混合溶媒)が可能である。
【0018】エチレングリコール以外の有機溶媒として
は、例えば130℃から200℃に沸点を有する、エー
テル類、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール等の
溶媒が使用可能である。なかでも、ο−ジクロロベンゼ
ン、フェノール等の芳香族系溶媒が特に好ましい。
【0019】本発明の製造方法で使用する触媒(C)と
しては、前記酸(B)でない有機酸があり、例えばベン
ゼン、トルエン、キシレン、パラジクロロベンゼン、ナ
フタレン、ニトロベンゼン、およびクロロパラキシレン
のモノ−もしくはジ−スルホン酸があるが、それらに限
定されるものではない。またメタンスルホン酸のごとき
アルキルスルホン酸も使用できる。また硫酸自体を触媒
として用いることもできる。
【0020】本発明を実施するに当たっては、溶媒
(A)中で、酸(B)を環化させるキナクリドン化合物
の製造方法であって、予め前記溶媒(A)を環化に必要
な温度に熱しておいてから、そこに前記酸(B)を加え
て環化する。
【0021】環化に必要な温度に熱された溶媒(A)に
加えるのは、酸(B)のみであっても良いが、酸(B)
と触媒(C)とを含む有機溶媒スラリーを用いるのが良
く、なかでも、有機溶媒と、置換基を有しても良い2,
5−ジアニリノテレフタル酸(B)と、前記触媒(C)
とがスラリー状に均一分散した分散液を加える様にする
のが好ましい。
【0022】この分散液を調製するに当たっての有機溶
媒は、公知慣用のものがいずれも使用可能であるが、反
応系に加えるに当たり、溶媒(A)と前記分散液とが容
易に均一混合できる点で、前記溶媒(A)であることが
好ましい。
【0023】この分散液を調製する際は、酸(B)10
0重量部当たり、触媒(C)1〜20重量部、有機溶媒
200〜600重量部とを混合することが好ましい。
【0024】環化に必要な溶媒(A)の温度は、用いる
酸(B)の種類や、触媒(C)の種類や使用量により異
なるが、通常100〜200℃、好ましくは130〜2
00℃とするのが反応速度的に、より大きくなる点で好
ましい。
【0025】ここで用いる溶媒(A)の使用量は、酸
(B)として分散液を用いるか否かでも異なるし、環化
の反応系が攪拌可能な程度の粘度となる範囲であれば特
に限定されるものではないが、後に加えられる酸(B)
100重量部当たり200〜600重量部とするのが好
ましい。
【0026】酸(B)の溶媒(A)への添加方法は、特
に制限されるものではないが、例えば、酸(B)の全量
を分割して加える方法や一括で加える方法がある。酸
(B)の全量を少量ずつ連続的に加える方法、具体的に
は徐々に滴下する方法が、溶媒(A)の温度が変化しに
くい点で好ましい。理論的には、本発明とは逆に、熱し
た溶媒(A)を酸(B)の方に加える方法も考えられる
が、好ましくない。
【0027】この酸(B)を溶媒(A)へ加えるに当た
っては、溶媒(A)表面,溶媒(A)液中のどちらでも
かまわない。好ましくは、液中に導入する。酸(B)の
送液法も、特に限定されるものではなく、例えばチュー
ブポンプ、スクリューポンプ等スラリー状物質が送液で
きる装置がいずれも使用できる。
【0028】こうして環化反応が行われるが、この反応
時間は環化が終了するまで行えばよく、例えば環化に伴
うカルボキシル基の減少で追跡でき、それがゼロとなる
かまたはゼロ近くで一定になることで確認することが出
来る。この反応時間は、通常30分〜5時間程度であ
る。
【0029】こうして得られた反応混合物は、目的とす
るキナクリドン類のみを分離することにより、使用に供
することが出来る。一般に、キナクリドン類は常温固体
であるので、キナクリドン類は濾別することが出来る。
【0030】こうして得られたキナクリドン類は、必要
に応じて、それを溶解しないが原料等を溶解する溶媒に
分散し攪拌し濾過したり、必要に応じて無機または有機
のアルカリを含む熱せられていてもよい水に分散し攪拌
してから濾過したり、これらの操作を繰り返したりする
ことにより、精製することが出来る。
【0031】こうして得られたウエットケーキは、乾燥
することにより着色剤粉末として使用に供することが出
来る。
【0032】また、本発明の製造方法で得たキナクリド
ン類は色材としての性能を得るため、粒子サイズの調
整、結晶変換操作として、機械的磨砕、あるいは有機溶
媒,有機溶媒+水系において加熱処理してもよい。
【0033】機械的磨砕法としては、例えば、ペイント
シェーカー、サンドグラインダー、ボールミル、ロール
ミル、アトライター、ニーダー、振動ミル、コロイドミ
ル等を用いることができる。磨砕は乾式でおこなっても
よいし、液状物質を用いて湿式で行ってもよい。食塩、
芒硝等の磨砕助剤を用いることもできる。
【0034】加熱処理として用いられる有機溶剤として
は、例えばアルコール、エステル、ケトン、及び脂肪族
及び芳香族炭化水素およびそれらの誘導体のような有機
溶媒等公知の有機溶媒を使用して、粒子制御をしてもよ
い。また、これらの有機溶媒は、水との混合系で使用し
てもかまわない。
【0035】本発明で得られたキナクリドン類は、印刷
用インク、着色紙、又は着色高分子物質との混合物のよ
うな、非常に堅牢な着色系に対する着色剤として(又は
2種類以上の着色剤類の1種類として)使用することが
できる。「その他の物質との混合物」の術語は、例え
ば、二酸化チタン(ルチル)又はセメントのような無機
の白色顔料、又はその他の無機顔料との混合物を含むと
理解することができる。
【0036】キナクリドン組成物の例は、有機流体又は
ペーストとのフラッシペースト並びに、水、分散剤及
び、適当なら、保存剤との分散物、を含む。本発明のキ
ナクリドン類を使用することができる塗料の例は、例え
ば、物理的又は酸化的乾燥ラッカー、焼き付けエナメ
ル、反応性塗料、二成分塗料、溶媒性もしくは水性塗
料、防水塗装のためのエマルション塗料、並びに水性塗
料を含む。印刷用インクは、紙、織物、及びブリキ板印
刷における使用のために既知のものを含む。
【0037】高分子物質は、ゴムのような自然界からの
もの;アセチルセルロース、酪酸セルロール、又はビス
コースのような化学的誘導により得られるもの;あるい
は、ポリマー、重付加生成物、及び重縮合物のような合
成により生成されるものを含む。合成により生成される
高分子物質の例は、塩化ポリビニル、酢酸ポリビニル、
及びプロピオン酸ポリビニルのようなプラスチック物
質;ポリエチレン及びポリプロピレンのようなポリオレ
フィン類;高分子量のポリアミド類;アクリル酸、メタ
クリ酸、アクリロニトリル、アクリルアミド、ブタジエ
ン、又はスチレン、のポリマー及びコポリマー;ポリウ
レタン;並びにポリカーボネートを含む。本発明のキナ
クリドン類で染色された物質はあらゆる所望の形状又は
形態をもつことができる。
【0038】本発明により得られたキナクリドン類は、
著しく水抵抗性、油抵抗性、酸抵抗性、石灰抵抗性、ア
ルカリ抵抗性、溶媒抵抗性、過剰ラッカー吹き付けに堅
牢、過剰噴霧に堅牢、昇華に堅牢、熱抵抗性で、そして
加硫耐性であり、しかも非常に良好な着色製品をもたら
しそして分散が容易である。
【0039】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて本発明を具
体的に説明する。前記の明細書中に提示された本発明
は、その精神又は範囲においてこれらの実施例により制
約されない。当業者は、以下の方法の条件で既知の変法
を使用することができることは容易に理解するであろ
う。特記されない限り、すべての温度は摂氏で、「部」
は『重量部』を表わす。
【0040】(実施例1)反応装置に、エチレングリコ
ール75部を加え150℃に加熱した。そこに、2,5
−ジアニリノテレフタル酸15部,p-トルエンスルフォ
ン酸2部,エチレングリコール75部をスラリー状にし
た分散液を反応温度が低下しないように、徐々に添加し
た。全量添加終了後、還流状態で2時間反応させた。
【0041】反応混合物をろ過し、得られた固体をN,
N−ジメチルフォルムアミド200部に分散させ、室温
で撹拌した。更に固体をろ過し、水200部,水酸化ナ
トリウム20部で調整した強アルカリ溶液中に分散させ
70℃、1hr撹拌した後、ろ過した。そして、アルカ
リがなくなるまで熱水で洗浄し、90℃にて乾燥した。
【0042】X線回折により、得られた固体はγ−キナ
クリドンで、12.8部を得た。UV測定による純度
は、95%であった。
【0043】(実施例2)実施例1において、p-トルエ
ンスルフォン酸2部に代えて硫酸1部を使用した以外
は、実施例1と同様にして、キナクリドンを得た。得ら
れた固体はγ−キナクリドンで、12.8部を得た。U
V測定による純度は、96%であった。
【0044】(実施例3)実施例1において、p-トルエ
ンスルフォン酸2部に代えて、ベンゼンスルフォン酸
9.2部を使用した以外は、実施例1と同様にして、キ
ナクリドンを得た。得られた固体はγ−キナクリドン
で、12.7部を得た。UV測定による純度は、94%
であった。
【0045】(実施例4)実施例1において、p-トルエ
ンスルフォン酸10部に代えて、メタンスルフォン酸1
0部を使用した以外は、実施例1と同様にして、キナク
リドンを得た。得られた固体はγ−キナクリドンで、1
2.5部を得た。UV測定による純度は、94%であっ
た。
【0046】(実施例5)実施例1において、エチレン
グリコール75部に代えて、エチレングリコール40
部,ο−ジクロロベンゼン35部を使用た以外は、実施
例1と同様にして、キナクリドンを得た。得られた固体
は、β−キナクリドンで、13.0部を得た。UV測定
による純度は、94%であった。
【0047】(実施例6)実施例1において、エチレン
グリコール75部に代えて、エチレングリコール40
部,フェノール35部を使用た以外は、実施例1と同様
にして、キナクリドンを得た。得られた固体は、β−キ
ナクリドンで、13部を得た。UV測定による純度は、
98%であった。
【0048】(実施例8)実施例1において、2,5−
ジアニリノテレフタル酸15部の代わりに、2,5−ジ
トルイジノテレフタル酸(前記式IのX1及びX2がい
ずれもメチル基の化合物)16.2部を使用した以外
は、実施例1と同様にして、キナクリドンを得た。得ら
れた固体は、β−ジメチルキナクリドンで、13.8部
を得た。UV測定による純度は、92%であった。
【0049】(比較例1)反応装置に、2,5−ジアニ
リノテレフタル酸15部,p-トルエンスルフォン酸2
部,エチレングリコール150部を入れ、還流状態で2
時間反応させた。
【0050】反応混合物をろ過し、得られた固体をN,
N−ジメチルフォルムアミド200部に分散させ、室温
で撹拌した。更に固体をろ過し、水200部,水酸化ナ
トリウ20部で調整した強アルカリ溶液中に分散させ7
0℃、1hr撹拌した後、ろ過した。そして、アルカリ
がなくなるまで熱水で洗浄し、90℃にて乾燥した。
【0051】X線回折により、得られた固体はγ−キナ
クリドンで、14部を得た。UV測定による純度75%
であった。
【0052】(比較例2)比較例1において、p-トルエ
ンスルフォン酸2部に代えて、硫酸1部を使用した以外
は、比較例1と同様にして、キナクリドンを得た。得ら
れた固体は、γ−キナクリドンで、13.7部を得た。
UV測定による純度は、69%であった。
【0053】(比較例3)比較例1において、2,5−
ジアニリノテレフタル酸15部の代わりに、2,5−ジ
トルイジノテレフタル酸16.2部を使用した以外は、
比較例1と同様にして、キナクリドンを得た。得られた
固体は、β−ジメチルキナクリドンで、15部を得た。
UV測定による純度は、65%であった。
【0054】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、一括に原料
を仕込んで昇温して環化するのではなく、予め溶媒系を
環化温度まで昇温しておいてから原料をそこに仕込んで
環化させるので、キナクリドン類を、より短時間で、よ
り高純度,より高収率で製造することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレングリコールを必須成分とする有
    機溶媒(A)中で、置換基を有しても良い2,5−ジア
    ニリノテレフタル酸(B)を環化させるキナクリドン類
    の製造方法であって、予め前記溶媒(A)を環化に必要
    な温度に熱しておいてから、そこに前記酸(B)を加え
    て環化するキナクリドン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記環化に必要な温度が、130℃〜2
    00℃である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記酸(B)の全量を少量ずつ連続的に
    加える請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記溶媒(A)が、エチレングリコール
    単独かそれと有機溶媒との混合溶媒である請求項1記載
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記酸(B)として、酸(B)と触媒
    (C)とを含む有機溶媒スラリーを用いる請求項1記載
    の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2058373A2 (en) 2003-09-22 2009-05-13 FUJIFILM Corporation Organic pigment fine-particle, and method of producing the same

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