JP2000102225A - 回転電機用整流子およびこの整流子を有する電動送風機 - Google Patents
回転電機用整流子およびこの整流子を有する電動送風機Info
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- JP2000102225A JP2000102225A JP10272774A JP27277498A JP2000102225A JP 2000102225 A JP2000102225 A JP 2000102225A JP 10272774 A JP10272774 A JP 10272774A JP 27277498 A JP27277498 A JP 27277498A JP 2000102225 A JP2000102225 A JP 2000102225A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、整流子片の取り付け強度を充分に確
保することができ、高回転下での使用においても整流子
片の浮き上がりを確実に防止できる回転電機用整流子の
提供を目的とする。 【解決手段】回転電機用整流子61は、軸回り方向に回転
駆動される整流子ベース65と;整流子ベースの外周部に
周方向に間隔を存して配置された多数の金属製の整流子
片66と;を備えている。そして、整流子ベースの外周部
に、整流子片を支持するための多数の凸部68を形成し、
これら凸部は整流子ベースの外周部から放射状に突出さ
れているとともに、整流子片は、凸部を外側から包み込
むようにして、この凸部に嵌め込まれている。
保することができ、高回転下での使用においても整流子
片の浮き上がりを確実に防止できる回転電機用整流子の
提供を目的とする。 【解決手段】回転電機用整流子61は、軸回り方向に回転
駆動される整流子ベース65と;整流子ベースの外周部に
周方向に間隔を存して配置された多数の金属製の整流子
片66と;を備えている。そして、整流子ベースの外周部
に、整流子片を支持するための多数の凸部68を形成し、
これら凸部は整流子ベースの外周部から放射状に突出さ
れているとともに、整流子片は、凸部を外側から包み込
むようにして、この凸部に嵌め込まれている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電動機や直流
発電機のような回転電機に用いられる整流子、およびこ
の整流子付きのロータを有する電動送風機に関する。
発電機のような回転電機に用いられる整流子、およびこ
の整流子付きのロータを有する電動送風機に関する。
【0002】
【従来の技術】電気掃除機に搭載される電動送風機は、
ファンを回転駆動する整流子電動機を装備している。こ
の種の整流子電動機は、図11に示すようなロータ1を
有している。このロータ1は、ロータ軸2と、このロー
タ軸2上に支持された電機子鉄心3と、この電機子鉄心
3に巻き付けられた電機子巻線4と、このロータ軸2と
一体に回転する整流子5とで構成されている。
ファンを回転駆動する整流子電動機を装備している。こ
の種の整流子電動機は、図11に示すようなロータ1を
有している。このロータ1は、ロータ軸2と、このロー
タ軸2上に支持された電機子鉄心3と、この電機子鉄心
3に巻き付けられた電機子巻線4と、このロータ軸2と
一体に回転する整流子5とで構成されている。
【0003】図12に示すように、整流子5は、円筒状
の整流子ベース7と、この整流子ベース7の外周部に周
方向に間隔を存して配置された多数の金属製の整流子片
8とを備えている。整流子ベース7は、ガラス繊維を含
むフェノール樹脂のような電気絶縁材料にて構成されて
おり、その中心部にロータ軸2が通る貫通孔7aが形成
されている。
の整流子ベース7と、この整流子ベース7の外周部に周
方向に間隔を存して配置された多数の金属製の整流子片
8とを備えている。整流子ベース7は、ガラス繊維を含
むフェノール樹脂のような電気絶縁材料にて構成されて
おり、その中心部にロータ軸2が通る貫通孔7aが形成
されている。
【0004】また、整流子ベース7の外周部には、軸方
向に延びる多数の装着溝9が周方向に間隔を存して形成
されている。装着溝9は、図13に最も良く示されるよ
うに、整流子ベース7の外周部に開口された開口部9a
と、この開口部9aに連なる溝底部9bとを有し、この
溝底部9bから開口部9aの方向に進むに従い溝幅が減
じられている。
向に延びる多数の装着溝9が周方向に間隔を存して形成
されている。装着溝9は、図13に最も良く示されるよ
うに、整流子ベース7の外周部に開口された開口部9a
と、この開口部9aに連なる溝底部9bとを有し、この
溝底部9bから開口部9aの方向に進むに従い溝幅が減
じられている。
【0005】この整流子ベース7に支持される整流子片
8は、整流子ベース7の外周部に露出されるブラシ摺接
部10aと、このブラシ摺接部10aの裏面から突出さ
れた抜け止め部10bとを有している。抜け止め部10
bは、装着溝9にきっちりと嵌め込まれるような断面形
状を有し、この装着溝9に一体的に埋め込まれている。
そのため、整流子片8のブラシ摺接部10aは、抜け止
め部10bを介して整流子ベース7に保持されており、
これらブラシ摺接部10aが整流子ベース7の外周部か
ら突出されているとともに、隣り合うブラシ摺接部10
aの間には、絶縁用の隙間11が確保されている。そし
て、各整流子片8のブラシ摺接部10aは、ブラシ12
に摺動可能に接している。
8は、整流子ベース7の外周部に露出されるブラシ摺接
部10aと、このブラシ摺接部10aの裏面から突出さ
れた抜け止め部10bとを有している。抜け止め部10
bは、装着溝9にきっちりと嵌め込まれるような断面形
状を有し、この装着溝9に一体的に埋め込まれている。
そのため、整流子片8のブラシ摺接部10aは、抜け止
め部10bを介して整流子ベース7に保持されており、
これらブラシ摺接部10aが整流子ベース7の外周部か
ら突出されているとともに、隣り合うブラシ摺接部10
aの間には、絶縁用の隙間11が確保されている。そし
て、各整流子片8のブラシ摺接部10aは、ブラシ12
に摺動可能に接している。
【0006】ところで、多数の整流子片8は、整流子ベ
ース7と一体化される以前の段階では、図14にその一
部を拡大して示すように、周方向に連続するような円筒
状をなしている。そして、この円筒状の母材14を樹脂
成形用金型にセットしてフェノール樹脂を充填すること
により、この母材14の内側に整流子ベース7が成形さ
れる。この際、整流子ベース7の外周部に母材14の内
面から突出する抜け止め部10bがモールドされ、母材
14と整流子ベース7とが一体化されるようになってい
る。
ース7と一体化される以前の段階では、図14にその一
部を拡大して示すように、周方向に連続するような円筒
状をなしている。そして、この円筒状の母材14を樹脂
成形用金型にセットしてフェノール樹脂を充填すること
により、この母材14の内側に整流子ベース7が成形さ
れる。この際、整流子ベース7の外周部に母材14の内
面から突出する抜け止め部10bがモールドされ、母材
14と整流子ベース7とが一体化されるようになってい
る。
【0007】この後、図14に示すように、カッタ15
を母材14に当てて、その軸方向に移動させて上記隙間
11を順次切り込んでいくことにより、隣り合う整流子
片8のブラシ摺接部10aが互いに電気的に独立するよ
うに分離されるようになっている。したがって、整流子
片8のブラシ摺接部10aの側面は、カッタ15によっ
て切削加工されており、このブラシ摺接部10aの側面
が隙間11に臨んでいる。
を母材14に当てて、その軸方向に移動させて上記隙間
11を順次切り込んでいくことにより、隣り合う整流子
片8のブラシ摺接部10aが互いに電気的に独立するよ
うに分離されるようになっている。したがって、整流子
片8のブラシ摺接部10aの側面は、カッタ15によっ
て切削加工されており、このブラシ摺接部10aの側面
が隙間11に臨んでいる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の整流子5による
と、その整流子片8は、ブラシ摺接部10aの裏面の抜
け止め部10bが整流子ベース7の外周部にモールドさ
れてはいるものの、ブラシ12に接するブラシ摺接部1
0aは、絶縁用の隙間11の存在によって整流子ベース
7に保持されることなく、その外周部から突出されてい
る。
と、その整流子片8は、ブラシ摺接部10aの裏面の抜
け止め部10bが整流子ベース7の外周部にモールドさ
れてはいるものの、ブラシ12に接するブラシ摺接部1
0aは、絶縁用の隙間11の存在によって整流子ベース
7に保持されることなく、その外周部から突出されてい
る。
【0009】しかも、図13から明らかなように、抜け
止め部10bを包む込む装着溝9は、その開口部9aに
進むに従い溝幅を減じるように絞られた形状を有するた
め、フェノール樹脂を充填する際に、この樹脂材料が開
口部9aの付近に流れ込み難くなることがあり得る。そ
のため、装着溝9と抜け止め部10bとの間に隙間が生
じて、抜け止め部10bをしっかりと保持することがで
きなくなり、上記ブラシ摺接部10aが整流子ベース7
に保持されないことと合わせて、整流子片8の取り付け
強度を充分に確保することができなくなる恐れがある。
止め部10bを包む込む装着溝9は、その開口部9aに
進むに従い溝幅を減じるように絞られた形状を有するた
め、フェノール樹脂を充填する際に、この樹脂材料が開
口部9aの付近に流れ込み難くなることがあり得る。そ
のため、装着溝9と抜け止め部10bとの間に隙間が生
じて、抜け止め部10bをしっかりと保持することがで
きなくなり、上記ブラシ摺接部10aが整流子ベース7
に保持されないことと合わせて、整流子片8の取り付け
強度を充分に確保することができなくなる恐れがある。
【0010】すると、最近の電気掃除機に用いられる電
動送風機は、真空度を高めることを目的として40,0
00rpm以上の高速回転で運転するため、その分、整流
子5に作用する遠心力が増大する傾向にある。このた
め、整流子5に加わる遠心力が整流子片8の取り付け強
度を上回り、整流子片8が整流子ベース7から浮き上が
る恐れがあり得る。
動送風機は、真空度を高めることを目的として40,0
00rpm以上の高速回転で運転するため、その分、整流
子5に作用する遠心力が増大する傾向にある。このた
め、整流子5に加わる遠心力が整流子片8の取り付け強
度を上回り、整流子片8が整流子ベース7から浮き上が
る恐れがあり得る。
【0011】このように整流子片8が浮き上がると、ブ
ラシ12との接触圧が過大となり、このブラシ12の摩
耗を早めたり、異常なスパークを発生させる等して、ブ
ラシ12の寿命や整流作用を著しく低下させる原因とな
るといった不具合が生じてくる。
ラシ12との接触圧が過大となり、このブラシ12の摩
耗を早めたり、異常なスパークを発生させる等して、ブ
ラシ12の寿命や整流作用を著しく低下させる原因とな
るといった不具合が生じてくる。
【0012】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、整流子片の取り付け強度を充分に確保す
ることができ、この整流子片を整流子ベースの外周部に
しっかりと保持して、高回転下での使用においても整流
子片の浮き上がりを確実に防止できる回転電機用整流子
およびこの整流子を有する電動送風機の提供を目的とす
る。
されたもので、整流子片の取り付け強度を充分に確保す
ることができ、この整流子片を整流子ベースの外周部に
しっかりと保持して、高回転下での使用においても整流
子片の浮き上がりを確実に防止できる回転電機用整流子
およびこの整流子を有する電動送風機の提供を目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る本発明の回転電機用整流子は、電気
絶縁材料にて構成され、軸回り方向に回転駆動される整
流子ベースと;この整流子ベースの外周部に周方向に間
隔を存して配置された多数の金属製の整流子片と;を備
えている。
め、請求項1に係る本発明の回転電機用整流子は、電気
絶縁材料にて構成され、軸回り方向に回転駆動される整
流子ベースと;この整流子ベースの外周部に周方向に間
隔を存して配置された多数の金属製の整流子片と;を備
えている。
【0014】そして、上記整流子ベースの外周部に、上
記整流子片を支持するための多数の支持部を形成し、こ
れら支持部は整流子ベースの外周部から放射状に突出さ
れているとともに、上記整流子片は、上記支持部を外側
から包み込むようにして、この支持部に嵌め込まれてい
ることを特徴としている。
記整流子片を支持するための多数の支持部を形成し、こ
れら支持部は整流子ベースの外周部から放射状に突出さ
れているとともに、上記整流子片は、上記支持部を外側
から包み込むようにして、この支持部に嵌め込まれてい
ることを特徴としている。
【0015】このような構成によれば、整流子片は、支
持部を包み込んだ状態で整流子ベースに支持されるの
で、整流子片の一部をモールドする従来の整流子との比
較において、整流子片と支持部との接触範囲が増大する
とともに、これら両者の接触状態が安定する。そのた
め、整流子ベースに対する整流子片の取り付け強度が向
上し、整流子の回転時に整流子片に作用する遠心力に対
しても充分に対抗することができる。
持部を包み込んだ状態で整流子ベースに支持されるの
で、整流子片の一部をモールドする従来の整流子との比
較において、整流子片と支持部との接触範囲が増大する
とともに、これら両者の接触状態が安定する。そのた
め、整流子ベースに対する整流子片の取り付け強度が向
上し、整流子の回転時に整流子片に作用する遠心力に対
しても充分に対抗することができる。
【0016】請求項2によると、請求項1に記載された
整流子片は、支持部を挟み込む一対の挟持部と、これら
挟持部の間に跨って上記支持部の外周面を覆うブラシ摺
接部とを有し、これら整流子片の挟持部およびブラシ摺
接部で上記支持部が包み込まれているとともに、上記挟
持片は、上記支持部に引っ掛かって整流子ベースの径方
向への整流子片の位置決めをなす抜け止め部を備えてい
ることを特徴としている。
整流子片は、支持部を挟み込む一対の挟持部と、これら
挟持部の間に跨って上記支持部の外周面を覆うブラシ摺
接部とを有し、これら整流子片の挟持部およびブラシ摺
接部で上記支持部が包み込まれているとともに、上記挟
持片は、上記支持部に引っ掛かって整流子ベースの径方
向への整流子片の位置決めをなす抜け止め部を備えてい
ることを特徴としている。
【0017】このような構成によれば、整流子片は、整
流子ベースの内部に埋め込まれることなく、その大部分
が凸部の外方に露出されるので、整流子片と外気との接
触面積を充分に確保することができ、整流子片の放熱性
が良好となる。このため、整流子ベースが合成樹脂製の
場合に、整流子片から整流子ベースの熱伝導に伴う合成
樹脂材料の熱劣化や支持部の変形を抑制することができ
る。よって、整流子片の取り付け強度を長期に亘り一定
に保持することができ、整流子回転時の整流子片の浮き
上がりを確実に防止することができる。
流子ベースの内部に埋め込まれることなく、その大部分
が凸部の外方に露出されるので、整流子片と外気との接
触面積を充分に確保することができ、整流子片の放熱性
が良好となる。このため、整流子ベースが合成樹脂製の
場合に、整流子片から整流子ベースの熱伝導に伴う合成
樹脂材料の熱劣化や支持部の変形を抑制することができ
る。よって、整流子片の取り付け強度を長期に亘り一定
に保持することができ、整流子回転時の整流子片の浮き
上がりを確実に防止することができる。
【0018】請求項3によると、請求項2に記載された
ブラシ摺接部の肉厚は、挟持部の肉厚よりも厚く設定さ
れていることを特徴としている。
ブラシ摺接部の肉厚は、挟持部の肉厚よりも厚く設定さ
れていることを特徴としている。
【0019】このような構成によれば、最も発熱するブ
ラシ摺接部の表面積が増大するので、外気との接触面積
が増えるとともに、肉厚の増大に伴って熱容量も大きな
ものとなる。このため、ブラシ摺接部の放熱性をより高
めることができ、整流子ベースの温度上昇を抑える上で
より好都合となる。
ラシ摺接部の表面積が増大するので、外気との接触面積
が増えるとともに、肉厚の増大に伴って熱容量も大きな
ものとなる。このため、ブラシ摺接部の放熱性をより高
めることができ、整流子ベースの温度上昇を抑える上で
より好都合となる。
【0020】上記目的を達成するため、請求項4に係る
本発明の回転電機用整流子は、軸回り方向に回転駆動さ
れる金属製の整流子ベースと;この整流子ベースの外周
部に周方向に間隔を存して配置された多数の金属製の整
流子片と;を具備している。
本発明の回転電機用整流子は、軸回り方向に回転駆動さ
れる金属製の整流子ベースと;この整流子ベースの外周
部に周方向に間隔を存して配置された多数の金属製の整
流子片と;を具備している。
【0021】そして、上記整流子ベースは、その外周部
に放射状に突出された多数の凸部を有し、これら凸部を
外側から包み込むようにして上記整流子片が取り付けら
れているとともに、これら整流子片と凸部との間には電
気絶縁手段が介在されていることを特徴としている。
に放射状に突出された多数の凸部を有し、これら凸部を
外側から包み込むようにして上記整流子片が取り付けら
れているとともに、これら整流子片と凸部との間には電
気絶縁手段が介在されていることを特徴としている。
【0022】このような構成によれば、整流子片は、凸
部を包み込んだ状態で整流子ベースに支持されるので、
整流子片の一部をモールドする従来の整流子との比較に
おいて、整流子片と凸部との接触範囲が増大するととも
に、これら両者の接触状態が安定する。そのため、整流
子ベースに対する整流子片の取り付け強度が向上し、整
流子の回転時に整流子片に作用する遠心力に対しても充
分に対抗することができる。
部を包み込んだ状態で整流子ベースに支持されるので、
整流子片の一部をモールドする従来の整流子との比較に
おいて、整流子片と凸部との接触範囲が増大するととも
に、これら両者の接触状態が安定する。そのため、整流
子ベースに対する整流子片の取り付け強度が向上し、整
流子の回転時に整流子片に作用する遠心力に対しても充
分に対抗することができる。
【0023】しかも、整流子ベースと整流子片とは共に
金属製であるので、これら両者間の熱膨張率の大幅な相
違がなく、整流子片からの熱伝導により整流子ベースの
温度が上昇した場合でも、整流子片の取り付け部に熱膨
張に伴う弛みや応力が生じ難くなる。このため、整流子
片の取り付け強度の変動が少なく抑えられ、整流子回転
時の整流子片の浮き上がりを確実に防止できる。
金属製であるので、これら両者間の熱膨張率の大幅な相
違がなく、整流子片からの熱伝導により整流子ベースの
温度が上昇した場合でも、整流子片の取り付け部に熱膨
張に伴う弛みや応力が生じ難くなる。このため、整流子
片の取り付け強度の変動が少なく抑えられ、整流子回転
時の整流子片の浮き上がりを確実に防止できる。
【0024】また、整流子ベース自体が金属製であるの
で、この整流子ベースを合成樹脂製としたものに比べ
て、整流子片から伝わる熱を外気との接触に伴う自然対
流により効率良く外部に放出することができ、整流子の
過熱を防止できる。
で、この整流子ベースを合成樹脂製としたものに比べ
て、整流子片から伝わる熱を外気との接触に伴う自然対
流により効率良く外部に放出することができ、整流子の
過熱を防止できる。
【0025】請求項5によると、請求項4に記載された
整流子ベースと整流子片とは、互いに同種の金属材料に
て構成されていることを特徴としている。
整流子ベースと整流子片とは、互いに同種の金属材料に
て構成されていることを特徴としている。
【0026】このような構成によれば、整流子ベースと
整流子片との熱膨張率が同等となるので、整流子片の取
り付け部に熱膨張に伴う弛みや応力がより一層生じ難く
なり、整流子片の取り付け強度の変動を確実に防止でき
る。
整流子片との熱膨張率が同等となるので、整流子片の取
り付け部に熱膨張に伴う弛みや応力がより一層生じ難く
なり、整流子片の取り付け強度の変動を確実に防止でき
る。
【0027】上記目的を達成するため、請求項6に係る
本発明の回転電機用整流子は、軸回り方向に回転駆動さ
れる整流子ベースと;この整流子ベースの外周部に周方
向に間隔を存して配置され、上記整流子ベースの外方に
露出されたブラシ摺接部と、このブラシ摺接部に連なる
根本部とを有する多数の整流子片と;を備えている。
本発明の回転電機用整流子は、軸回り方向に回転駆動さ
れる整流子ベースと;この整流子ベースの外周部に周方
向に間隔を存して配置され、上記整流子ベースの外方に
露出されたブラシ摺接部と、このブラシ摺接部に連なる
根本部とを有する多数の整流子片と;を備えている。
【0028】そして、上記整流子ベースは、その外周部
に周方向に間隔を存して配置された多数の嵌合凹部を有
し、これら嵌合凹部に整流子ベースの外側から上記整流
子片が嵌め込まれているとともに、上記嵌合凹部は、上
記整流子片のブラシ摺接部の側面を挟み込んで保持する
挟持部と、上記整流子片の根元部に係合されて上記整流
子ベースの径方向への整流子片の位置決めをなす抜け止
め部と、を備えていることを特徴としている。
に周方向に間隔を存して配置された多数の嵌合凹部を有
し、これら嵌合凹部に整流子ベースの外側から上記整流
子片が嵌め込まれているとともに、上記嵌合凹部は、上
記整流子片のブラシ摺接部の側面を挟み込んで保持する
挟持部と、上記整流子片の根元部に係合されて上記整流
子ベースの径方向への整流子片の位置決めをなす抜け止
め部と、を備えていることを特徴としている。
【0029】このような構成によれば、整流子片は、ブ
ラシ摺接部の側面から根元部に至るまでの広い範囲にお
いて整流子ベースの嵌合凹部に嵌め込まれているので、
整流子片の一部をモールドする従来の整流子に比べて、
整流子片と整流子ベースとの接触範囲が増大するととも
に、これら両者の接触状態が安定する。そのため、整流
子ベースに対する整流子片の取り付け強度が向上し、整
流子の回転時に整流子片に作用する遠心力に対しても充
分に対抗することができる。
ラシ摺接部の側面から根元部に至るまでの広い範囲にお
いて整流子ベースの嵌合凹部に嵌め込まれているので、
整流子片の一部をモールドする従来の整流子に比べて、
整流子片と整流子ベースとの接触範囲が増大するととも
に、これら両者の接触状態が安定する。そのため、整流
子ベースに対する整流子片の取り付け強度が向上し、整
流子の回転時に整流子片に作用する遠心力に対しても充
分に対抗することができる。
【0030】上記目的を達成するため、請求項7に係る
本発明の電動送風機は、電動機ケースと;この電動機ケ
ースの内部に収容され、ステータコイルが巻き付けられ
たステータコアを有するステータと;このステータのス
テータコアを貫通して配置されるとともに、上記電動機
ケースに回転自在に支持されたロータと;このロータと
一体に回転するファンと;上記ロータと一体に回転する
上記請求項1ないし6のいずれかに記載の整流子と;こ
の整流子を挟んで配置され、この整流子の整流子片に摺
動可能に接触するブラシと;を備えていることを特徴と
している。
本発明の電動送風機は、電動機ケースと;この電動機ケ
ースの内部に収容され、ステータコイルが巻き付けられ
たステータコアを有するステータと;このステータのス
テータコアを貫通して配置されるとともに、上記電動機
ケースに回転自在に支持されたロータと;このロータと
一体に回転するファンと;上記ロータと一体に回転する
上記請求項1ないし6のいずれかに記載の整流子と;こ
の整流子を挟んで配置され、この整流子の整流子片に摺
動可能に接触するブラシと;を備えていることを特徴と
している。
【0031】このような構成によると、ロータと一体に
回転する整流子は、その整流子片と整流子ベースとの接
触範囲の増大に伴って、整流子ベースに対する整流子片
の取り付け強度が大幅に高められているので、ロータの
回転時に整流子片に作用する遠心力に対しても充分に対
抗することができる。したがって、整流子ベースの外周
部からの整流子片の浮き上がりを確実に防止でき、ブラ
シの早期摩耗や異常なスパークの発生を抑制することが
できる。
回転する整流子は、その整流子片と整流子ベースとの接
触範囲の増大に伴って、整流子ベースに対する整流子片
の取り付け強度が大幅に高められているので、ロータの
回転時に整流子片に作用する遠心力に対しても充分に対
抗することができる。したがって、整流子ベースの外周
部からの整流子片の浮き上がりを確実に防止でき、ブラ
シの早期摩耗や異常なスパークの発生を抑制することが
できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下本発明の第1の実施の形態
を、図1ないし図3にもとづいて説明する。
を、図1ないし図3にもとづいて説明する。
【0033】図1は、電気掃除機用の電動送風機21を
示している。電動送風機21は、金属製の電動機ケース
22を備えている。この電動機ケース22は、ケース本
体23とケース端板24とで構成されている。
示している。電動送風機21は、金属製の電動機ケース
22を備えている。この電動機ケース22は、ケース本
体23とケース端板24とで構成されている。
【0034】ケース本体23は、円筒状をなす周壁23
aと、この周壁23aの一端に連なる底壁23bとを有
している。ケース本体23の底壁23bとは反対側の端
部は、そのまま開口されて空気導入口25となってお
り、この空気導入口25に臨むケース本体23の端部に
は、径方向外側に向けて張り出すフランジ部26が形成
されている。このフランジ部26の先端には、円筒状の
支持壁27が形成されている。支持壁27は、ケース本
体23と同軸状に配置されており、この支持壁27の先
端には、径方向外側に張り出す突縁28が形成されてい
る。
aと、この周壁23aの一端に連なる底壁23bとを有
している。ケース本体23の底壁23bとは反対側の端
部は、そのまま開口されて空気導入口25となってお
り、この空気導入口25に臨むケース本体23の端部に
は、径方向外側に向けて張り出すフランジ部26が形成
されている。このフランジ部26の先端には、円筒状の
支持壁27が形成されている。支持壁27は、ケース本
体23と同軸状に配置されており、この支持壁27の先
端には、径方向外側に張り出す突縁28が形成されてい
る。
【0035】また、周壁23aの底壁23b側の端部に
は、複数の排気孔29(一つのみ図示)が形成されてい
るとともに、底壁23bにも同様の排気孔(図示せず)
が形成されている。この底壁23bの中央部には、ケー
ス本体23の外側に向けて突出する第1の軸支持部30
が形成されており、この第1の軸支持部30には軸受3
1が収容されている。
は、複数の排気孔29(一つのみ図示)が形成されてい
るとともに、底壁23bにも同様の排気孔(図示せず)
が形成されている。この底壁23bの中央部には、ケー
ス本体23の外側に向けて突出する第1の軸支持部30
が形成されており、この第1の軸支持部30には軸受3
1が収容されている。
【0036】ケース端板24は、ケース本体23の径方
向に延びる帯板状をなしている。このケース端板24
は、ケース本体23の空気導入孔25を横断するように
配置されており、その両端部がフランジ部26の上面に
ねじ止めされている。そのため、ケース本体23の空気
導入孔25は、ケース端板24によって二分割されてい
る。また、ケース端板24の長手方向の沿う中央部に
は、第2の軸支持部32が形成されている。第2の軸支
持部32は、第1の軸支持部30と向かい合うととも
に、ケース本体23の外側に向けて突出されており、こ
の第2の軸支持部32には軸受33が収容されている。
向に延びる帯板状をなしている。このケース端板24
は、ケース本体23の空気導入孔25を横断するように
配置されており、その両端部がフランジ部26の上面に
ねじ止めされている。そのため、ケース本体23の空気
導入孔25は、ケース端板24によって二分割されてい
る。また、ケース端板24の長手方向の沿う中央部に
は、第2の軸支持部32が形成されている。第2の軸支
持部32は、第1の軸支持部30と向かい合うととも
に、ケース本体23の外側に向けて突出されており、こ
の第2の軸支持部32には軸受33が収容されている。
【0037】ケース本体23の内部には、ステータ35
およびロータ36が収容されている。ステータ35は、
四角形枠状のステータコア37を有し、このステータコ
ア37の内面から突出された突極(図示せず)にステー
タコイル38が巻き付けられている。そして、ステータ
コア37は、ケース本体23の内側に保持されており、
このステータコア37の外周面と周壁23aの内面との
間には、導風通路39が形成されている。導風通路39
は、上記空気導入口25や排気孔29に連なっている。
およびロータ36が収容されている。ステータ35は、
四角形枠状のステータコア37を有し、このステータコ
ア37の内面から突出された突極(図示せず)にステー
タコイル38が巻き付けられている。そして、ステータ
コア37は、ケース本体23の内側に保持されており、
このステータコア37の外周面と周壁23aの内面との
間には、導風通路39が形成されている。導風通路39
は、上記空気導入口25や排気孔29に連なっている。
【0038】図1および図2に示すように、上記ロータ
36は、ロータ軸41と、このロータ軸41の外周面に
保持された電機子鉄心42と、この電機子鉄心42に巻
き付けられた電機子巻線43とを備えている。
36は、ロータ軸41と、このロータ軸41の外周面に
保持された電機子鉄心42と、この電機子鉄心42に巻
き付けられた電機子巻線43とを備えている。
【0039】ロータ軸41は、その両端部が上記軸受3
1,33を介して電動機ケース22に回転自在に支持さ
れている。ロータ軸41の一端は、第2の軸支持部32
を貫通して電動機ケース22の外方に突出されている。
このロータ軸41の突出端に遠心ファン44がナット4
5を介して固定されており、この遠心ファン44は、上
記ロータ軸41と一体に回転するようになっている。そ
して、遠心ファン44は、中央部に吸い込み口46を有
するとともに、外周部に吐き出し口47を有している。
1,33を介して電動機ケース22に回転自在に支持さ
れている。ロータ軸41の一端は、第2の軸支持部32
を貫通して電動機ケース22の外方に突出されている。
このロータ軸41の突出端に遠心ファン44がナット4
5を介して固定されており、この遠心ファン44は、上
記ロータ軸41と一体に回転するようになっている。そ
して、遠心ファン44は、中央部に吸い込み口46を有
するとともに、外周部に吐き出し口47を有している。
【0040】遠心ファン44は、ファンカバー48で覆
われている。ファンカバー48は、ケース本体23の支
持壁27の外側に被せられており、このファンカバー4
8の内面に支持壁27の突縁28が引っ掛かっている。
そのため、ファンカバー48は、遠心ファン44ばかり
でなく、電動機ケース22の空気導入口25も覆ってい
る。
われている。ファンカバー48は、ケース本体23の支
持壁27の外側に被せられており、このファンカバー4
8の内面に支持壁27の突縁28が引っ掛かっている。
そのため、ファンカバー48は、遠心ファン44ばかり
でなく、電動機ケース22の空気導入口25も覆ってい
る。
【0041】ファンカバー48は、空気を吸い込むため
の開口部50を有している。開口部50は、電機掃除機
の集塵室や遠心ファン44の吸い込み口46に連なって
いる。したがって、ロータ36を介して遠心ファン44
が回転駆動されると、開口部50および吸い込み口46
を通じて集塵室の空気が吸引され、この空気は吐き出し
口47を通じてファンカバー48の内部に吐き出され
る。
の開口部50を有している。開口部50は、電機掃除機
の集塵室や遠心ファン44の吸い込み口46に連なって
いる。したがって、ロータ36を介して遠心ファン44
が回転駆動されると、開口部50および吸い込み口46
を通じて集塵室の空気が吸引され、この空気は吐き出し
口47を通じてファンカバー48の内部に吐き出され
る。
【0042】遠心ファン44とケース端板24との間に
は、整流板51が配置されている。整流板51は、遠心
ファン44から吐き出された空気を整流するとともに、
この整流過程で空気の圧力を動圧から静圧に変化させる
ためのもので、上記ケース端板24にねじ止めされてい
る。そして、整流板51により整流された空気は、電動
機ケース22の内部の導風通路39を流通した後、排気
孔29から電動機ケース22の外方に排出されるように
なっており、この送風作用により、電気掃除機の集塵室
の真空度が維持される。
は、整流板51が配置されている。整流板51は、遠心
ファン44から吐き出された空気を整流するとともに、
この整流過程で空気の圧力を動圧から静圧に変化させる
ためのもので、上記ケース端板24にねじ止めされてい
る。そして、整流板51により整流された空気は、電動
機ケース22の内部の導風通路39を流通した後、排気
孔29から電動機ケース22の外方に排出されるように
なっており、この送風作用により、電気掃除機の集塵室
の真空度が維持される。
【0043】ところで、上記ロータ36のロータ軸41
上には、本発明の第1の実施の形態に係る整流子61が
取り付けられている。整流子61は、上記電機子巻線4
3に隣接されており、この整流子61の周囲には、一対
のブラシ装置62a,62bが配置されている。ブラシ
装置62a,62bは、整流子61を挟んで互いに向か
い合うように上記ケース本体23に支持されている。ブ
ラシ装置62a,62bは、夫々カーボンブラシ63
a,63bを有し、これらカーボンブラシ63a,63
bの先端が整流子61の外周面に摺動可能に押し付けら
れている。
上には、本発明の第1の実施の形態に係る整流子61が
取り付けられている。整流子61は、上記電機子巻線4
3に隣接されており、この整流子61の周囲には、一対
のブラシ装置62a,62bが配置されている。ブラシ
装置62a,62bは、整流子61を挟んで互いに向か
い合うように上記ケース本体23に支持されている。ブ
ラシ装置62a,62bは、夫々カーボンブラシ63
a,63bを有し、これらカーボンブラシ63a,63
bの先端が整流子61の外周面に摺動可能に押し付けら
れている。
【0044】図2や図3に示すように、上記整流子61
は、円筒状の整流子ベース65と、この整流子ベース6
5の外周部に配置された多数の整流子片66とを備えて
いる。整流子ベース65は、例えばガラス繊維を含むフ
ェノール樹脂のような電気絶縁材料を型成形することに
より構成されている。この整流子ベース65は、ロータ
軸41に同軸状に固定されて、ロータ軸41と一体に回
転するようになっている。
は、円筒状の整流子ベース65と、この整流子ベース6
5の外周部に配置された多数の整流子片66とを備えて
いる。整流子ベース65は、例えばガラス繊維を含むフ
ェノール樹脂のような電気絶縁材料を型成形することに
より構成されている。この整流子ベース65は、ロータ
軸41に同軸状に固定されて、ロータ軸41と一体に回
転するようになっている。
【0045】整流子ベース65の外周面には、支持部と
しての多数の凸部68が一体に形成されている。凸部6
8は、整流子ベース65の軸方向に沿って一直線状に延
びている。そして、これら凸部68は、整流子ベース6
5の周方向に間隔を存して放射状に突設されており、隣
り合う凸部68の間には、整流子ベース65の軸方向に
延びる溝69が形成されている。溝69の一端は、整流
子ベース65の電機子巻線43側の端部に開口されてい
るとともに、溝69の他端は、整流子ベース65の電機
子巻線43とは反対側の端部に開口されることなく、こ
の端部の直前で閉じられている。この溝69の溝底面6
9aは、整流子ベース65の外周面にて構成されてい
る。
しての多数の凸部68が一体に形成されている。凸部6
8は、整流子ベース65の軸方向に沿って一直線状に延
びている。そして、これら凸部68は、整流子ベース6
5の周方向に間隔を存して放射状に突設されており、隣
り合う凸部68の間には、整流子ベース65の軸方向に
延びる溝69が形成されている。溝69の一端は、整流
子ベース65の電機子巻線43側の端部に開口されてい
るとともに、溝69の他端は、整流子ベース65の電機
子巻線43とは反対側の端部に開口されることなく、こ
の端部の直前で閉じられている。この溝69の溝底面6
9aは、整流子ベース65の外周面にて構成されてい
る。
【0046】図3に示すように、凸部68は、溝69に
臨む一対の側面70a,70bと、これら側面70a,
70bの間に跨る外周面70cとを備えている。側面7
0a,70bは、溝底面69aに連なっており、この溝
底面69aに連なる側面70a,70bの端部には、夫
々係合凹部71が形成されている。そのため、凸部68
は、その整流子ベース65の外周面に連なる部分が、肉
厚を減じるように括れた形状をなしている。
臨む一対の側面70a,70bと、これら側面70a,
70bの間に跨る外周面70cとを備えている。側面7
0a,70bは、溝底面69aに連なっており、この溝
底面69aに連なる側面70a,70bの端部には、夫
々係合凹部71が形成されている。そのため、凸部68
は、その整流子ベース65の外周面に連なる部分が、肉
厚を減じるように括れた形状をなしている。
【0047】また、凸部68の外周面70cは、円弧状
に湾曲されており、この外周面70cの円弧の中心は、
整流子ベース65の回転中心と一致している。
に湾曲されており、この外周面70cの円弧の中心は、
整流子ベース65の回転中心と一致している。
【0048】整流子片66は、銅系合金のような導電性
を有する金属材料にて構成されている。整流子片66
は、整流子ベース65の軸方向に延びる細長い帯状をな
している。この整流子片66は、ブラシ摺接部74と、
このブラシ摺接部74の幅方向に沿う両端に連なる一対
の挟持部75a,75bとを有している。
を有する金属材料にて構成されている。整流子片66
は、整流子ベース65の軸方向に延びる細長い帯状をな
している。この整流子片66は、ブラシ摺接部74と、
このブラシ摺接部74の幅方向に沿う両端に連なる一対
の挟持部75a,75bとを有している。
【0049】ブラシ摺接部74は、凸部68の外周面7
0cに沿うような断面円弧状に湾曲されている。このブ
ラシ摺接部74は、凸部68の外周面70cに接してい
るとともに、この外周面70cを整流子ベース65の径
方向外側から覆っている。挟持部75a,75bは、凸
部68の側面70a,70bに接触してこの凸部68を
挟み込んでいる。そして、挟持部75a,75bは、側
面70a,70bから遠ざかる方向、つまり整流子ベー
ス65の周方向に沿って弾性変形が可能となっている。
そのため、挟持部75a,75bは、整流子ベース65
の周方向への整流子片66の位置決めをなしている。
0cに沿うような断面円弧状に湾曲されている。このブ
ラシ摺接部74は、凸部68の外周面70cに接してい
るとともに、この外周面70cを整流子ベース65の径
方向外側から覆っている。挟持部75a,75bは、凸
部68の側面70a,70bに接触してこの凸部68を
挟み込んでいる。そして、挟持部75a,75bは、側
面70a,70bから遠ざかる方向、つまり整流子ベー
ス65の周方向に沿って弾性変形が可能となっている。
そのため、挟持部75a,75bは、整流子ベース65
の周方向への整流子片66の位置決めをなしている。
【0050】挟持部75a,75bのブラシ摺接部74
とは反対側の端部には、夫々上記係合凹部71に入り込
む抜け止め部76が形成されている。抜け止め部76
は、整流子ベース65の径方向に沿って弾性変形が可能
となっており、この抜け止め部76の先端には、断面円
形の係合部77が形成されている。係合部77は、係合
凹部71の終端に弾性的に引っ掛かっており、このこと
により整流子ベース65の径方向への整流子片66の位
置決めがなされている。
とは反対側の端部には、夫々上記係合凹部71に入り込
む抜け止め部76が形成されている。抜け止め部76
は、整流子ベース65の径方向に沿って弾性変形が可能
となっており、この抜け止め部76の先端には、断面円
形の係合部77が形成されている。係合部77は、係合
凹部71の終端に弾性的に引っ掛かっており、このこと
により整流子ベース65の径方向への整流子片66の位
置決めがなされている。
【0051】したがって、整流子片66は、凸部68を
外側から包み込んだ状態で整流子ベース65に取り付け
られており、この整流子片66の電機子巻線43とは反
対側の端部は、溝69の他端に突き当てられている。
外側から包み込んだ状態で整流子ベース65に取り付け
られており、この整流子片66の電機子巻線43とは反
対側の端部は、溝69の他端に突き当てられている。
【0052】このような構成の整流子片66は、整流子
ベース65の径方向に沿う外側あるいは軸方向に沿う外
側から凸部68に嵌め込むことで、この整流子ベース6
5に対し移動不能に固定される。
ベース65の径方向に沿う外側あるいは軸方向に沿う外
側から凸部68に嵌め込むことで、この整流子ベース6
5に対し移動不能に固定される。
【0053】すなわち、整流子片66を整流子ベース6
5の径方向外側から凸部68に嵌め込んでいくと、ま
ず、係合部77が凸部68の外周面70cの両端部に接
触する。この接触により、挟持部75a,75bが互い
に離間する方向に弾性的に変形し、その係合部77が凸
部68の側面70a,70bに沿って係合凹部71の方
向に移動する。そして、係合部77が側面70a,70
bを乗り越えると、この係合部77が挟持部75a,7
5bおよび抜け止め部76の弾性に基づいて係合凹部7
1に嵌まり込む。これにより、挟持部75a,75bが
凸部68の側面70a,70bに接触するとともに、ブ
ラシ摺接部74が凸部68の外周面70cに接触する。
この結果、整流子片66は、整流子ベース65の周方向
および径方向への位置決めがなされた状態で凸部68に
保持される。
5の径方向外側から凸部68に嵌め込んでいくと、ま
ず、係合部77が凸部68の外周面70cの両端部に接
触する。この接触により、挟持部75a,75bが互い
に離間する方向に弾性的に変形し、その係合部77が凸
部68の側面70a,70bに沿って係合凹部71の方
向に移動する。そして、係合部77が側面70a,70
bを乗り越えると、この係合部77が挟持部75a,7
5bおよび抜け止め部76の弾性に基づいて係合凹部7
1に嵌まり込む。これにより、挟持部75a,75bが
凸部68の側面70a,70bに接触するとともに、ブ
ラシ摺接部74が凸部68の外周面70cに接触する。
この結果、整流子片66は、整流子ベース65の周方向
および径方向への位置決めがなされた状態で凸部68に
保持される。
【0054】一方、整流子片66を整流子ベース65の
軸方向から凸部68に嵌め込むには、まず、整流子片6
6の長手方向に沿う一端を溝69の一端が開口された整
流子ベース65の端部に位置させる。そして、整流子片
66の抜け止め部76を係合凹部71に位置合わせした
状態で整流子片66を整流子ベース65の軸方向に沿っ
て順次押し込んでいく。この押し込みにより、整流子片
66は、整流子ベース65の周方向および径方向への位
置決めがなされた状態で凸部68に保持される。
軸方向から凸部68に嵌め込むには、まず、整流子片6
6の長手方向に沿う一端を溝69の一端が開口された整
流子ベース65の端部に位置させる。そして、整流子片
66の抜け止め部76を係合凹部71に位置合わせした
状態で整流子片66を整流子ベース65の軸方向に沿っ
て順次押し込んでいく。この押し込みにより、整流子片
66は、整流子ベース65の周方向および径方向への位
置決めがなされた状態で凸部68に保持される。
【0055】なお、整流子片66を整流子ベース65の
径方向に沿う外側あるいは軸方向に沿う外側から凸部6
8に嵌め込むいずれの場合も、整流子片66の端部は、
閉塞された溝69の他端に突き当てられており、これに
より整流子ベース65の軸方向に沿う整流子片66の位
置決めがなされる。
径方向に沿う外側あるいは軸方向に沿う外側から凸部6
8に嵌め込むいずれの場合も、整流子片66の端部は、
閉塞された溝69の他端に突き当てられており、これに
より整流子ベース65の軸方向に沿う整流子片66の位
置決めがなされる。
【0056】また、整流子ベース65の凸部68に全て
の整流子片66の取り付けが完了した時点で、各整流子
片66のブラシ摺接部74には、芯出し用の研削加工が
施されている。この加工により、ロータ軸41と整流子
61との同芯度が確保されており、この整流子61のブ
ラシ摺接部74に上記ブラシ装置62a,62bのカー
ボンブラシ63a,63bが押し付けられるようになっ
ている。
の整流子片66の取り付けが完了した時点で、各整流子
片66のブラシ摺接部74には、芯出し用の研削加工が
施されている。この加工により、ロータ軸41と整流子
61との同芯度が確保されており、この整流子61のブ
ラシ摺接部74に上記ブラシ装置62a,62bのカー
ボンブラシ63a,63bが押し付けられるようになっ
ている。
【0057】このような構成の整流子61によれば、整
流子片66は、その挟持部75a,75bで凸部68の
側面70a,70bを挟み込むとともに、これら挟持部
75a,75bに連なる係合部77を凸部68の側面7
0a,70bの係合凹部71に弾性的に引っ掛けること
で、この凸部68に保持されている。そのため、整流子
片66は、ブラシ摺接部74および挟持部75a,75
bで凸部10を全体的に包み込んだ状態で整流子ベース
65に取り付けられることになり、整流子片66の一部
を整流子ベース65にモールドするだけの従来の整流子
に比べて、整流子片66と凸部68との接触範囲が増大
し、これら両者の接触状態が安定する。
流子片66は、その挟持部75a,75bで凸部68の
側面70a,70bを挟み込むとともに、これら挟持部
75a,75bに連なる係合部77を凸部68の側面7
0a,70bの係合凹部71に弾性的に引っ掛けること
で、この凸部68に保持されている。そのため、整流子
片66は、ブラシ摺接部74および挟持部75a,75
bで凸部10を全体的に包み込んだ状態で整流子ベース
65に取り付けられることになり、整流子片66の一部
を整流子ベース65にモールドするだけの従来の整流子
に比べて、整流子片66と凸部68との接触範囲が増大
し、これら両者の接触状態が安定する。
【0058】したがって、整流子ベース65に対する整
流子片66の取り付け強度が向上し、この整流子61を
備えたロータ36を高速回転させた場合でも、整流子片
66に作用する遠心力に対しても充分に対抗することが
でき、整流子ベース65の外周部からの整流子片66の
浮き上がりを確実に防止することができる。
流子片66の取り付け強度が向上し、この整流子61を
備えたロータ36を高速回転させた場合でも、整流子片
66に作用する遠心力に対しても充分に対抗することが
でき、整流子ベース65の外周部からの整流子片66の
浮き上がりを確実に防止することができる。
【0059】よって、カーボンブラシ63a,63bの
早期摩耗や異常なスパークの発生が抑制され、電動送風
機21の性能を長期に亘り良好に維持することができ
る。
早期摩耗や異常なスパークの発生が抑制され、電動送風
機21の性能を長期に亘り良好に維持することができ
る。
【0060】また、整流子片66の挟持部75a,75
bは、溝69を通じて整流子ベース65の外方に露出さ
れているので、この整流子片66は、整流子ベース65
に埋め込まれることなく、その大部分が凸部68の外方
に露出されていることになる。そのため、整流子片68
と外気との接触面積を充分に確保することができ、その
分、整流子片68の放熱性が良好となる。
bは、溝69を通じて整流子ベース65の外方に露出さ
れているので、この整流子片66は、整流子ベース65
に埋め込まれることなく、その大部分が凸部68の外方
に露出されていることになる。そのため、整流子片68
と外気との接触面積を充分に確保することができ、その
分、整流子片68の放熱性が良好となる。
【0061】この結果、整流子ベース65が合成樹脂製
であるにも拘わらず、整流子片66からの熱伝導による
整流子ベース65の熱劣化や凸部68の熱変形を抑制す
ることができる。したがって、整流子片68の取り付け
強度を一定に保持することができ、整流子61の回転時
の整流子片68の浮き上がりを確実に防止することがで
きる。
であるにも拘わらず、整流子片66からの熱伝導による
整流子ベース65の熱劣化や凸部68の熱変形を抑制す
ることができる。したがって、整流子片68の取り付け
強度を一定に保持することができ、整流子61の回転時
の整流子片68の浮き上がりを確実に防止することがで
きる。
【0062】加えて、上記構成の整流子61によれば、
予め所望の形状に形成された整流子ベース65に整流子
片66を機械的に取り付けているので、格別な樹脂成形
用の金型を用いたインサート成形が不要となる。そのた
め、整流子ベース65を合成樹脂材料ばかりでなく、例
えばセラミックスのようなその他の電気絶縁材料によっ
て形成することもでき、整流子ベース65の材料を選択
する上での自由度が増大する。
予め所望の形状に形成された整流子ベース65に整流子
片66を機械的に取り付けているので、格別な樹脂成形
用の金型を用いたインサート成形が不要となる。そのた
め、整流子ベース65を合成樹脂材料ばかりでなく、例
えばセラミックスのようなその他の電気絶縁材料によっ
て形成することもでき、整流子ベース65の材料を選択
する上での自由度が増大する。
【0063】さらに、整流子片66は、整流子ベース6
5の径方向に沿う外側又は軸方向に沿う外側のいずれの
方向からでも凸部68に嵌め込むことができるので、整
流子61を組み立てる際の作業性が良好となる。それと
ともに、整流子61の挟持部75a,75bは、凸部6
8との接触に伴って弾性変形が可能であるから、これら
挟持部75a,75bの間に凸部68を容易に導くこと
ができ、この点でも整流子61の組み立て性の向上に寄
与することになる。
5の径方向に沿う外側又は軸方向に沿う外側のいずれの
方向からでも凸部68に嵌め込むことができるので、整
流子61を組み立てる際の作業性が良好となる。それと
ともに、整流子61の挟持部75a,75bは、凸部6
8との接触に伴って弾性変形が可能であるから、これら
挟持部75a,75bの間に凸部68を容易に導くこと
ができ、この点でも整流子61の組み立て性の向上に寄
与することになる。
【0064】なお、上記第1の実施の形態においては、
多数の凸部68に個々に整流子片66を嵌め込むように
したが、本発明はこれに特定されるものではない。例え
ば隣り合う整流子片66のブラシ摺接部74が図3の
(A)に示すような円弧状の連結部78によって連結さ
れた円筒状の母材79を用意し、この母材79を整流子
ベース65の軸方向に沿う外側から整流子ベース65の
外周部に嵌め込んだ後に、図示しないカッタを用いて上
記連結部78を切断除去するようにしても良い。
多数の凸部68に個々に整流子片66を嵌め込むように
したが、本発明はこれに特定されるものではない。例え
ば隣り合う整流子片66のブラシ摺接部74が図3の
(A)に示すような円弧状の連結部78によって連結さ
れた円筒状の母材79を用意し、この母材79を整流子
ベース65の軸方向に沿う外側から整流子ベース65の
外周部に嵌め込んだ後に、図示しないカッタを用いて上
記連結部78を切断除去するようにしても良い。
【0065】また、本発明は、上記第1の実施の形態に
特定されるものではなく、図4に本発明の第2の実施の
形態を示す。
特定されるものではなく、図4に本発明の第2の実施の
形態を示す。
【0066】この第2の実施の形態は、主に整流子片6
6の抜け止め部81の構成が上記第1の実施の形態と相
違しており、それ以外の構成は上記第1の実施の形態と
同様である。
6の抜け止め部81の構成が上記第1の実施の形態と相
違しており、それ以外の構成は上記第1の実施の形態と
同様である。
【0067】図4に示すように、整流子片66の挟持部
75a,75bは、そのブラシ摺接部74とは反対側の
端部に、夫々係合凹部71に弾性的に係合する抜け止め
部81を備えている。抜け止め部81は、挟持部75
a,75bの端部から係合凹部71に向けて延びる第1
のアーム部82aと、この第1のアーム部82aの先端
から溝69の溝底面69aに向けて逆向きに折れ曲がる
第2のアーム部82bとを有している。
75a,75bは、そのブラシ摺接部74とは反対側の
端部に、夫々係合凹部71に弾性的に係合する抜け止め
部81を備えている。抜け止め部81は、挟持部75
a,75bの端部から係合凹部71に向けて延びる第1
のアーム部82aと、この第1のアーム部82aの先端
から溝69の溝底面69aに向けて逆向きに折れ曲がる
第2のアーム部82bとを有している。
【0068】これら第1および第2のアーム部82a,
82bは、互いに協働して鋭角に尖る角部83を構成し
ており、この角部83が係合凹部71の終端に接するよ
うになっている。そして、第1および第2のアーム部8
2a,82bは、互いに接離する方向に弾性変形が可能
となっており、第1のアーム部82aの基端が係合凹部
71の開口縁部に接しているとともに、第2のアーム部
82bの先端が溝69の溝底面69aに接している。
82bは、互いに協働して鋭角に尖る角部83を構成し
ており、この角部83が係合凹部71の終端に接するよ
うになっている。そして、第1および第2のアーム部8
2a,82bは、互いに接離する方向に弾性変形が可能
となっており、第1のアーム部82aの基端が係合凹部
71の開口縁部に接しているとともに、第2のアーム部
82bの先端が溝69の溝底面69aに接している。
【0069】このような構成の整流子片66において、
整流子片66を整流子ベース65の径方向外側から凸部
68に嵌め込んでいくと、まず、第2のアーム部82b
が凸部68の外周面70cの両端部に接触する。この接
触により、挟持部75a,75bが互いに離間する方向
に弾性的に変形し、抜け止め部81の角部83が凸部6
8の側面70a,70bに沿って係合凹部71の方向に
移動する。そして、角部83が側面70a,70bを乗
り越えると、挟持部75a,75bの弾性によって抜け
止め部81が係合凹部71に嵌まり込む。これにより、
挟持部75a,75bが凸部68の側面70a,70b
に接触するとともに、ブラシ摺接部74が凸部68の外
周面70cに接触する。この結果、整流子片66は、整
流子ベース65の周方向および径方向への位置決めがな
された状態で凸部68に保持される。
整流子片66を整流子ベース65の径方向外側から凸部
68に嵌め込んでいくと、まず、第2のアーム部82b
が凸部68の外周面70cの両端部に接触する。この接
触により、挟持部75a,75bが互いに離間する方向
に弾性的に変形し、抜け止め部81の角部83が凸部6
8の側面70a,70bに沿って係合凹部71の方向に
移動する。そして、角部83が側面70a,70bを乗
り越えると、挟持部75a,75bの弾性によって抜け
止め部81が係合凹部71に嵌まり込む。これにより、
挟持部75a,75bが凸部68の側面70a,70b
に接触するとともに、ブラシ摺接部74が凸部68の外
周面70cに接触する。この結果、整流子片66は、整
流子ベース65の周方向および径方向への位置決めがな
された状態で凸部68に保持される。
【0070】整流子片66を整流子ベース65の軸方向
から凸部68に嵌め込むには、まず、整流子片66の長
手方向に沿う一端を溝69の一端が開口された整流子ベ
ース65の端部に位置させる。そして、整流子片66の
抜け止め部81を係合凹部71に位置合わせした状態で
整流子片66を整流子ベース65の軸方向に沿って順次
押し込んでいく。この押し込みにより、整流子片66
は、整流子ベース65の周方向および径方向への位置決
めがなされた状態で凸部68に保持される。
から凸部68に嵌め込むには、まず、整流子片66の長
手方向に沿う一端を溝69の一端が開口された整流子ベ
ース65の端部に位置させる。そして、整流子片66の
抜け止め部81を係合凹部71に位置合わせした状態で
整流子片66を整流子ベース65の軸方向に沿って順次
押し込んでいく。この押し込みにより、整流子片66
は、整流子ベース65の周方向および径方向への位置決
めがなされた状態で凸部68に保持される。
【0071】このような構成によると、整流子片66は
凸部68を全体的に包み込んだ状態で整流子ベース65
に保持されるので、整流子片66と凸部68との接触範
囲が増大し、上記第1の実施の形態と同様に整流子片6
6を整流子ベース65にしっかりと取り付けることがで
きる。
凸部68を全体的に包み込んだ状態で整流子ベース65
に保持されるので、整流子片66と凸部68との接触範
囲が増大し、上記第1の実施の形態と同様に整流子片6
6を整流子ベース65にしっかりと取り付けることがで
きる。
【0072】また、図5は、本発明の第3の実施の形態
を開示している。
を開示している。
【0073】この第3の実施の形態は、整流子ベース6
5の凸部91の形状およびこの凸部91に取り付けられ
る整流子片92の形状が上記第1の実施の形態と相違し
ており、それ以外の整流子61の基本的な構成は、第1
の実施の形態と同様である。
5の凸部91の形状およびこの凸部91に取り付けられ
る整流子片92の形状が上記第1の実施の形態と相違し
ており、それ以外の整流子61の基本的な構成は、第1
の実施の形態と同様である。
【0074】図5に示すように、凸部91は、整流子ベ
ース65の周方向に間隔を存して放射状に突出されてい
る。凸部91は、整流子ベース65の軸方向に延びる一
対の側面93a,93bと、これら側面93a,93b
の間に跨る外周面94とを有し、外周面94は、整流子
ベース65の軸心を中心とするような円弧状に湾曲され
ている。
ース65の周方向に間隔を存して放射状に突出されてい
る。凸部91は、整流子ベース65の軸方向に延びる一
対の側面93a,93bと、これら側面93a,93b
の間に跨る外周面94とを有し、外周面94は、整流子
ベース65の軸心を中心とするような円弧状に湾曲され
ている。
【0075】隣り合う凸部91の間には、溝96が形成
されている。溝96の溝底面96aは、整流子ベース6
5の外周面にて構成されており、この溝底面96aに
は、夫々第1の係合凹部97aと第2の係合凹部97b
とが形成されている。第1の係合凹部97aは、凸部9
1の一方の側面93aに連なっているとともに、第2の
係合凹部97bは、上記側面93aと向かい合う隣の凸
部91の他方の側面93bに連なっている。
されている。溝96の溝底面96aは、整流子ベース6
5の外周面にて構成されており、この溝底面96aに
は、夫々第1の係合凹部97aと第2の係合凹部97b
とが形成されている。第1の係合凹部97aは、凸部9
1の一方の側面93aに連なっているとともに、第2の
係合凹部97bは、上記側面93aと向かい合う隣の凸
部91の他方の側面93bに連なっている。
【0076】図5の(B)に示すように、第2の係合凹
部97bの深さ寸法d1は、第1の係合凹部97aの深
さ寸法d2よりも大きく定められている。これら第1お
よび 第2の係合凹部97a,97bの終端には、夫々
凸部91の方向に略直角に折れ曲がる嵌合部98が形成
されている。嵌合部98は、凸部91毎に互いに向かい
合っており、これら嵌合部98の間隔Lは、第1および
第2の係合凹部97a,97bの深さ寸法d1,d2の
相違に伴って充分に大きく設定されている。
部97bの深さ寸法d1は、第1の係合凹部97aの深
さ寸法d2よりも大きく定められている。これら第1お
よび 第2の係合凹部97a,97bの終端には、夫々
凸部91の方向に略直角に折れ曲がる嵌合部98が形成
されている。嵌合部98は、凸部91毎に互いに向かい
合っており、これら嵌合部98の間隔Lは、第1および
第2の係合凹部97a,97bの深さ寸法d1,d2の
相違に伴って充分に大きく設定されている。
【0077】この凸部91に取り付けられる整流子片9
2は、整流子ベース65の軸方向に延びる細長い帯状を
なしている。この整流子片92は、ブラシ摺接部100
と、このブラシ摺接部100の幅方向に沿う両端に連な
る第1および第2の挟持部101a,101bとを有し
ている。
2は、整流子ベース65の軸方向に延びる細長い帯状を
なしている。この整流子片92は、ブラシ摺接部100
と、このブラシ摺接部100の幅方向に沿う両端に連な
る第1および第2の挟持部101a,101bとを有し
ている。
【0078】ブラシ摺接部100は、断面円弧状に湾曲
されて上記凸部91の外周面94に接しているととも
に、この外周面94を整流子ベース65の径方向外側か
ら覆っている。第1および第2の挟持部101a,10
1bは、凸部91の側面93a,93bに接触してこの
凸部91を挟み込んでおり、整流子ベース65の周方向
への整流子片92の位置決めをなしている。そして、第
1および第2の挟持部101a,101bは、凸部91
の側面93a,93bから遠ざかる方向、つまり整流子
ベース65の周方向に沿って弾性変形が可能となってい
る。
されて上記凸部91の外周面94に接しているととも
に、この外周面94を整流子ベース65の径方向外側か
ら覆っている。第1および第2の挟持部101a,10
1bは、凸部91の側面93a,93bに接触してこの
凸部91を挟み込んでおり、整流子ベース65の周方向
への整流子片92の位置決めをなしている。そして、第
1および第2の挟持部101a,101bは、凸部91
の側面93a,93bから遠ざかる方向、つまり整流子
ベース65の周方向に沿って弾性変形が可能となってい
る。
【0079】第1および第2の挟持部101a,101
bは、そのブラシ摺接部100とは反対側の端部に夫々
アーム部102a,102bを有している。アーム部1
02a,102bは、上記第1および第2の係合凹部9
7a,97bに挿入されるもので、第2の係合凹部97
bに対応するアーム部102bに全長は、第1の係合凹
部97aに対応するアーム部102aの全長よりも大き
く定められている。
bは、そのブラシ摺接部100とは反対側の端部に夫々
アーム部102a,102bを有している。アーム部1
02a,102bは、上記第1および第2の係合凹部9
7a,97bに挿入されるもので、第2の係合凹部97
bに対応するアーム部102bに全長は、第1の係合凹
部97aに対応するアーム部102aの全長よりも大き
く定められている。
【0080】アーム部102a,102bの先端には、
夫々抜け止め部103が形成されている。抜け止め部1
03は、嵌合部98に弾性的に引っ掛かっており、この
ことにより整流子ベース65の径方向への整流子片92
の位置決めがなされている。
夫々抜け止め部103が形成されている。抜け止め部1
03は、嵌合部98に弾性的に引っ掛かっており、この
ことにより整流子ベース65の径方向への整流子片92
の位置決めがなされている。
【0081】また、本実施の形態の場合、整流子片92
のブラシ摺接部100の肉厚t1は、挟持部101a,
101bの肉厚t2よりも大きく設定されている。
のブラシ摺接部100の肉厚t1は、挟持部101a,
101bの肉厚t2よりも大きく設定されている。
【0082】このような構成においても、整流子片92
は、整流子ベース65の凸部91を包み込んだ状態で整
流子ベース65に保持されているので、整流子片92と
凸部91との接触範囲が増大し、これら整流子片92を
整流子ベース65にしっかりと取り付けることができ
る。
は、整流子ベース65の凸部91を包み込んだ状態で整
流子ベース65に保持されているので、整流子片92と
凸部91との接触範囲が増大し、これら整流子片92を
整流子ベース65にしっかりと取り付けることができ
る。
【0083】しかも、整流子ベース65の第1および第
2の係合凹部97a,97bの深さ寸法d1,d2を互
いに異ならせたことにより、これら係合凹部97a,9
7bの先端の嵌合部98の間隔Lを充分に確保すること
ができる。そのため、整流子ベース65を合成樹脂材料
を用いて型成形する場合に、樹脂材料が凸部91の部分
にも万遍なく導かれることになり、凸部91を含む整流
子ベース65の寸法精度が向上するのは勿論のこと、凸
部91回りの強度を充分に確保できる。
2の係合凹部97a,97bの深さ寸法d1,d2を互
いに異ならせたことにより、これら係合凹部97a,9
7bの先端の嵌合部98の間隔Lを充分に確保すること
ができる。そのため、整流子ベース65を合成樹脂材料
を用いて型成形する場合に、樹脂材料が凸部91の部分
にも万遍なく導かれることになり、凸部91を含む整流
子ベース65の寸法精度が向上するのは勿論のこと、凸
部91回りの強度を充分に確保できる。
【0084】加えて、上記構成の整流子片92による
と、カーボンブラシ63a,63bとの摺接により最も
発熱するブラシ摺接部100の肉厚t1を、挟持部10
1a,101bの肉厚t2よりも厚く設定したので、こ
のブラシ摺接部100の表面積 が増大するとともに、
その熱容量が大きくなる。このため、ブラシ摺接部10
0の放熱性をより高めることができ、整流子ベース65
への熱影響を抑える上で好都合となる。
と、カーボンブラシ63a,63bとの摺接により最も
発熱するブラシ摺接部100の肉厚t1を、挟持部10
1a,101bの肉厚t2よりも厚く設定したので、こ
のブラシ摺接部100の表面積 が増大するとともに、
その熱容量が大きくなる。このため、ブラシ摺接部10
0の放熱性をより高めることができ、整流子ベース65
への熱影響を抑える上で好都合となる。
【0085】また、図6は、本発明の第4の実施の形態
を開示している。
を開示している。
【0086】この第4の実施の形態は、整流子ベース6
5の材質に関する事項が上記第1の実施の形態と相違し
ており、それ以外の整流子61の基本的な構成は、上記
第1の実施の形態と同様である。
5の材質に関する事項が上記第1の実施の形態と相違し
ており、それ以外の整流子61の基本的な構成は、上記
第1の実施の形態と同様である。
【0087】すなわち、整流子ベース65は、銅系合金
材料の型成形品にて構成され、この整流子ベース65の
外周面に多数の凸部68が放射状に配置されている。そ
のため、整流子ベース65と整流子片66とは、同種の
金属材料にて構成され、その熱膨張率が同等となってい
る。
材料の型成形品にて構成され、この整流子ベース65の
外周面に多数の凸部68が放射状に配置されている。そ
のため、整流子ベース65と整流子片66とは、同種の
金属材料にて構成され、その熱膨張率が同等となってい
る。
【0088】そして、整流子片66は、電気絶縁性を有
する樹脂フィルム111を介して整流子ベース65の凸
部68に取り付けられている。樹脂フィルム111は、
合成樹脂の中で化学的に最も安定した四ふっ化エチレン
樹脂;テフロン(商品名)が用いられている。したがっ
て、本実施の形態では、上記樹脂フィルム111が整流
子ベース65と整流子片66とを電気的に絶縁する手段
として機能している。
する樹脂フィルム111を介して整流子ベース65の凸
部68に取り付けられている。樹脂フィルム111は、
合成樹脂の中で化学的に最も安定した四ふっ化エチレン
樹脂;テフロン(商品名)が用いられている。したがっ
て、本実施の形態では、上記樹脂フィルム111が整流
子ベース65と整流子片66とを電気的に絶縁する手段
として機能している。
【0089】このような構成によれば、整流子片66
は、整流子ベース65の凸部68を包み込んだ状態で整
流子ベース65に保持されているので、整流子片66と
凸部68との接触面積が増大し、これら整流子片66を
整流子ベース65にしっかりと取り付けることができ
る。
は、整流子ベース65の凸部68を包み込んだ状態で整
流子ベース65に保持されているので、整流子片66と
凸部68との接触面積が増大し、これら整流子片66を
整流子ベース65にしっかりと取り付けることができ
る。
【0090】しかも、整流子ベース65と整流子片66
とは、共に銅系合金材料にて構成され、これら両者の熱
膨張率が等しくなっているので、整流子片66の熱影響
を受けて整流子ベース65の温度が上昇した場合でも、
整流子片66の嵌め込み部分に熱膨張に伴う弛みや応力
が生じ難くなる。このため、整流子片66の取り付け強
度の変動が少なくなり、整流子61の回転時の整流子片
66の浮き上がりを確実に防止することができる。
とは、共に銅系合金材料にて構成され、これら両者の熱
膨張率が等しくなっているので、整流子片66の熱影響
を受けて整流子ベース65の温度が上昇した場合でも、
整流子片66の嵌め込み部分に熱膨張に伴う弛みや応力
が生じ難くなる。このため、整流子片66の取り付け強
度の変動が少なくなり、整流子61の回転時の整流子片
66の浮き上がりを確実に防止することができる。
【0091】また、整流子ベース65が放熱性に優れた
銅系合金材料にて構成されているので、この整流子ベー
ス65を合成樹脂製とした場合に比べて、整流子片66
から伝わる熱を空気との接触に伴う自然対流により効率
良く外部に放出することができ、整流子61の過熱を防
止できる。
銅系合金材料にて構成されているので、この整流子ベー
ス65を合成樹脂製とした場合に比べて、整流子片66
から伝わる熱を空気との接触に伴う自然対流により効率
良く外部に放出することができ、整流子61の過熱を防
止できる。
【0092】なお、上記第4の実施の形態では、整流子
片66と凸部68との間に樹脂フィルム111を介在さ
せるようにしたが、本発明はこれに特定されるものでは
なく、図7に示す本発明の第5の実施の形態のように、
凸部68を含む整流子ベース65の外周面に上記テフロ
ン(商品名)のような合成樹脂材料をコーティングする
ことで、この外周面を電気絶縁性の樹脂層113で被覆
したり、あるいは図8に示す本発明の第6の実施の形態
のように、整流子片66のうち凸部65と接する部分を
上記樹脂層113で被覆しても良い。
片66と凸部68との間に樹脂フィルム111を介在さ
せるようにしたが、本発明はこれに特定されるものでは
なく、図7に示す本発明の第5の実施の形態のように、
凸部68を含む整流子ベース65の外周面に上記テフロ
ン(商品名)のような合成樹脂材料をコーティングする
ことで、この外周面を電気絶縁性の樹脂層113で被覆
したり、あるいは図8に示す本発明の第6の実施の形態
のように、整流子片66のうち凸部65と接する部分を
上記樹脂層113で被覆しても良い。
【0093】また、これら第5および第6の実施の形態
においては、夫々凸部68の外周面70cに断面円弧状
の窪み114が形成されているとともに、整流子片66
のブラシ摺接部74の裏面には、窪み114に嵌まり込
む突部115が形成されている。この窪み114と突部
115との存在により、整流子ベース65の周方向への
整流子片66の位置決めがなされると同時に、整流子片
66と凸部68との接触面積が増大することになり、整
流子片66をよりしっかりと凸部68に固定することが
できる。
においては、夫々凸部68の外周面70cに断面円弧状
の窪み114が形成されているとともに、整流子片66
のブラシ摺接部74の裏面には、窪み114に嵌まり込
む突部115が形成されている。この窪み114と突部
115との存在により、整流子ベース65の周方向への
整流子片66の位置決めがなされると同時に、整流子片
66と凸部68との接触面積が増大することになり、整
流子片66をよりしっかりと凸部68に固定することが
できる。
【0094】その上、整流子片66と凸部68との接触
面積の増大に伴って、最も発熱するブラシ摺接部74の
熱を効率良く凸部68から整流子ベース65に逃すこと
ができ、ブラシ摺接部74の過熱を防止することができ
る。
面積の増大に伴って、最も発熱するブラシ摺接部74の
熱を効率良く凸部68から整流子ベース65に逃すこと
ができ、ブラシ摺接部74の過熱を防止することができ
る。
【0095】図9は、本発明の第7の実施の形態を開示
している。
している。
【0096】この第7の実施の形態は、主に整流子片1
21の形状およびこの整流子片121を支持する整流子
ベース122の構成が上記第1の実施の形態と相違して
いる。
21の形状およびこの整流子片121を支持する整流子
ベース122の構成が上記第1の実施の形態と相違して
いる。
【0097】図9に示すように、整流子ベース122
は、ガラス繊維を含むフェノール樹脂を用いた型成形品
であり、この整流子ベース122の外周部には、軸方向
に延びる多数の嵌合凹部123が形成されている。嵌合
凹部123は、整流子ベース122の周方向に間隔を存
して配置されている。嵌合凹部123の一端は、図示し
ないが上記第1の実施の形態と同様に、整流子ベース1
22の電機子巻線43側の端部に開口されているととも
に、嵌合凹部123の他端は、整流子ベース122の電
機子巻線43とは反対側の端部に開口されることなく、
この端部の直前で閉じられている。
は、ガラス繊維を含むフェノール樹脂を用いた型成形品
であり、この整流子ベース122の外周部には、軸方向
に延びる多数の嵌合凹部123が形成されている。嵌合
凹部123は、整流子ベース122の周方向に間隔を存
して配置されている。嵌合凹部123の一端は、図示し
ないが上記第1の実施の形態と同様に、整流子ベース1
22の電機子巻線43側の端部に開口されているととも
に、嵌合凹部123の他端は、整流子ベース122の電
機子巻線43とは反対側の端部に開口されることなく、
この端部の直前で閉じられている。
【0098】各嵌合凹部123は、互いに向かい合う一
対の側面124a,124bと、これら側面124a,
124bに連なる底面125と、この底面125と向か
い合い、整流子ベース122の外周面に開口されたスリ
ット状の開口部126とを有している。
対の側面124a,124bと、これら側面124a,
124bに連なる底面125と、この底面125と向か
い合い、整流子ベース122の外周面に開口されたスリ
ット状の開口部126とを有している。
【0099】側面124a,124bには、夫々挟持部
128a,128bと、抜け止め部129a,129b
とが形成されている。挟持部128a,128bは、嵌
合凹部123の内方に向けて張り出しており、夫々その
先端に互いに向かい合う平坦な押圧面130を有してい
る。抜け止め部129a,129bは、挟持部128
a,128bよりも開口部126側にずれた位置におい
て、嵌合凹部123の内方に向けて張り出している。こ
れら抜け止め部129a,129bの先端には、押圧面
130よりも嵌合凹部123の内側に突出する係合部1
31が形成されている。そして、抜け止め部129a,
129bは、嵌合凹部123の深さ方向に弾性変形が可
能となっている。
128a,128bと、抜け止め部129a,129b
とが形成されている。挟持部128a,128bは、嵌
合凹部123の内方に向けて張り出しており、夫々その
先端に互いに向かい合う平坦な押圧面130を有してい
る。抜け止め部129a,129bは、挟持部128
a,128bよりも開口部126側にずれた位置におい
て、嵌合凹部123の内方に向けて張り出している。こ
れら抜け止め部129a,129bの先端には、押圧面
130よりも嵌合凹部123の内側に突出する係合部1
31が形成されている。そして、抜け止め部129a,
129bは、嵌合凹部123の深さ方向に弾性変形が可
能となっている。
【0100】上記整流子片121は、銅系合金のような
金属材料にて構成されている。この整流子片121は、
ブラシ摺接部133と、このブラシ摺接部133の裏面
から突出された根元部134とを有している。ブラシ摺
接部133は、上記嵌合凹部123の開口部126に嵌
まり合うような細長い棒状をなしている。このブラシ摺
接部133は、整流子ベース122の外周部に露出され
る外周面135と、この外周面135の幅方向の両端に
連なる一対の側面136a,136bとを有している。
側面136a,136bは、嵌合凹部123の側面12
4a,124bに接している。
金属材料にて構成されている。この整流子片121は、
ブラシ摺接部133と、このブラシ摺接部133の裏面
から突出された根元部134とを有している。ブラシ摺
接部133は、上記嵌合凹部123の開口部126に嵌
まり合うような細長い棒状をなしている。このブラシ摺
接部133は、整流子ベース122の外周部に露出され
る外周面135と、この外周面135の幅方向の両端に
連なる一対の側面136a,136bとを有している。
側面136a,136bは、嵌合凹部123の側面12
4a,124bに接している。
【0101】根元部134は、ブラシ摺接部133より
も幅寸法が小さく設定されている。この根元部134
は、底面125に接する先端面138と、この先端面1
38の幅方向の両端に連なる側面139a,139bと
を備えている。根元部134の側面139a,139b
は、上記嵌合凹部123の抜け止め部129a,129
bの間に介在されて、その押圧面130に接している。
も幅寸法が小さく設定されている。この根元部134
は、底面125に接する先端面138と、この先端面1
38の幅方向の両端に連なる側面139a,139bと
を備えている。根元部134の側面139a,139b
は、上記嵌合凹部123の抜け止め部129a,129
bの間に介在されて、その押圧面130に接している。
【0102】そのため、整流子片121は、そのブラシ
摺接部133が嵌合凹部123の側面124a,124
bによって挟み込まれているとともに、根元部134が
挟持部128a,128bの押圧面130によって挟み
込まれており、このことにより、整流子ベース122の
周方向への整流子片121の位置決めがなされている。
摺接部133が嵌合凹部123の側面124a,124
bによって挟み込まれているとともに、根元部134が
挟持部128a,128bの押圧面130によって挟み
込まれており、このことにより、整流子ベース122の
周方向への整流子片121の位置決めがなされている。
【0103】ブラシ摺接部133と根元部134との間
には、括れ部141が形成されている。括れ部141
は、側面124a,124bおよび139a,139b
に連なる一対の係合凹部142a,142bを有し、こ
れら係合凹部142a,142bに上記抜け止め部12
9a,129bが弾性的に嵌まり込んでいる。そのた
め、根元部134は、嵌合凹部123の底面125と抜
け止め部129a,129bとの間で嵌合凹部123の
深さ方向に挟み込まれており、このことにより、整流子
ベース122の径方向に沿う整流子片121の位置決め
がなされている。
には、括れ部141が形成されている。括れ部141
は、側面124a,124bおよび139a,139b
に連なる一対の係合凹部142a,142bを有し、こ
れら係合凹部142a,142bに上記抜け止め部12
9a,129bが弾性的に嵌まり込んでいる。そのた
め、根元部134は、嵌合凹部123の底面125と抜
け止め部129a,129bとの間で嵌合凹部123の
深さ方向に挟み込まれており、このことにより、整流子
ベース122の径方向に沿う整流子片121の位置決め
がなされている。
【0104】このような構成の整流子片121は、整流
子ベース122の径方向に沿う外側あるいは軸方向に沿
う外側から嵌合凹部123に嵌め込むことで、整流子ベ
ース122に対し移動不能に固定される。
子ベース122の径方向に沿う外側あるいは軸方向に沿
う外側から嵌合凹部123に嵌め込むことで、整流子ベ
ース122に対し移動不能に固定される。
【0105】すなわち、整流子片121を整流子ベース
122の径方向外側から嵌合凹部123に嵌め込んでい
くと、まず、根元部134が抜け止め部129a,12
9bの係合部131に接触する。この接触により、抜け
止め部129a,129bが底面125の方向に弾性的
に変形し、根元部134の通過を許容する。そして、根
元部134が抜け止め部129a,129bを乗り越え
ると、これら抜け止め部129a,129bが弾性的に
復帰するとともに、その係合部131が括れ部141の
係合凹部142a,142bに係合し、これら係合部1
31と底面125との間で根元部134が挟み込まれ
る。
122の径方向外側から嵌合凹部123に嵌め込んでい
くと、まず、根元部134が抜け止め部129a,12
9bの係合部131に接触する。この接触により、抜け
止め部129a,129bが底面125の方向に弾性的
に変形し、根元部134の通過を許容する。そして、根
元部134が抜け止め部129a,129bを乗り越え
ると、これら抜け止め部129a,129bが弾性的に
復帰するとともに、その係合部131が括れ部141の
係合凹部142a,142bに係合し、これら係合部1
31と底面125との間で根元部134が挟み込まれ
る。
【0106】また、これと同時に根元部134が挟持部
128a,128bの押圧面130によって挟み込まれ
るとともに、ブラシ摺接部133が嵌合凹部123の側
面124a,124bによって挟み込まれる。この結
果、整流子片121は、整流子ベース122の周方向お
よび径方向への位置決めがなされた状態で嵌合凹部12
3に保持される。
128a,128bの押圧面130によって挟み込まれ
るとともに、ブラシ摺接部133が嵌合凹部123の側
面124a,124bによって挟み込まれる。この結
果、整流子片121は、整流子ベース122の周方向お
よび径方向への位置決めがなされた状態で嵌合凹部12
3に保持される。
【0107】整流子片121を整流子ベース122の軸
方向の外側から嵌合凹部123に嵌め込むには、まず、
整流子片121の長手方向に沿う一端を嵌合凹部123
の一端が開口された整流子ベース122の端部に位置さ
せる。そして、括れ部141の係合凹部142a,14
2bを抜け止め部129a,129bの係合部131に
位置合わせした状態で整流子片121を整流子ベース1
22の軸方向に沿って順次押し込んでいく。この押し込
みにより、整流子片121は、整流子ベース122の周
方向および径方向への位置決めがなされた状態で嵌合凹
部123に保持される。
方向の外側から嵌合凹部123に嵌め込むには、まず、
整流子片121の長手方向に沿う一端を嵌合凹部123
の一端が開口された整流子ベース122の端部に位置さ
せる。そして、括れ部141の係合凹部142a,14
2bを抜け止め部129a,129bの係合部131に
位置合わせした状態で整流子片121を整流子ベース1
22の軸方向に沿って順次押し込んでいく。この押し込
みにより、整流子片121は、整流子ベース122の周
方向および径方向への位置決めがなされた状態で嵌合凹
部123に保持される。
【0108】このような構成によれば、整流子片121
は、ブラシ摺接部133の側面136a,136bから
根元部134に至るまでの広い範囲において整流子ベー
ス122の嵌合凹部123に嵌め込まれているので、整
流子片121と整流子ベース122との接触範囲が増大
するとともに、これら両者の接触状態が安定する。
は、ブラシ摺接部133の側面136a,136bから
根元部134に至るまでの広い範囲において整流子ベー
ス122の嵌合凹部123に嵌め込まれているので、整
流子片121と整流子ベース122との接触範囲が増大
するとともに、これら両者の接触状態が安定する。
【0109】そのため、整流子ベース122に対する整
流子片121の取り付け強度が向上し、整流子61の回
転時に整流子片121に作用する遠心力に対しても充分
に対抗することができる。したがって、従来の整流子片
の一部を整流子ベースにモールドするものとの比較にお
いて、整流子ベース122の外周部からの整流子片12
1の浮き上がりを確実に防止することができる。
流子片121の取り付け強度が向上し、整流子61の回
転時に整流子片121に作用する遠心力に対しても充分
に対抗することができる。したがって、従来の整流子片
の一部を整流子ベースにモールドするものとの比較にお
いて、整流子ベース122の外周部からの整流子片12
1の浮き上がりを確実に防止することができる。
【0110】なお、上記第7の実施の形態では、整流子
ベース122を合成樹脂材料にて構成したが、本発明は
これに特定されるものではなく、上記整流子ベース12
2を整流子片121と同様の銅系合金のような金属材料
にて構成しても良い。
ベース122を合成樹脂材料にて構成したが、本発明は
これに特定されるものではなく、上記整流子ベース12
2を整流子片121と同様の銅系合金のような金属材料
にて構成しても良い。
【0111】この場合、整流子片121は、整流子ベー
ス122の軸方向に沿う外側から嵌合凹部123に嵌め
込まれるとともに、図9に二点鎖線で示すように、整流
子片121の嵌合凹部123との接触部分をテフロン
(商品名)のような電気絶縁性の樹脂層143で被覆
し、整流子片121と整流子ベース122とを電気的に
絶縁する必要があることは勿論である。
ス122の軸方向に沿う外側から嵌合凹部123に嵌め
込まれるとともに、図9に二点鎖線で示すように、整流
子片121の嵌合凹部123との接触部分をテフロン
(商品名)のような電気絶縁性の樹脂層143で被覆
し、整流子片121と整流子ベース122とを電気的に
絶縁する必要があることは勿論である。
【0112】また、図10は、本発明の第8の実施の形
態を開示している。
態を開示している。
【0113】この第8の実施の形態は、主に整流子ベー
ス151の構成が上記第7の実施の形態と相違してお
り、この整流子ベース151に取り付けられる整流子片
121の構成は、上記第7の実施の形態と同様である。
ス151の構成が上記第7の実施の形態と相違してお
り、この整流子ベース151に取り付けられる整流子片
121の構成は、上記第7の実施の形態と同様である。
【0114】図10に示すように、整流子ベース151
は、板金材をプレス成形することにより構成されてい
る。この整流子ベース151は、円筒状をなす外周壁1
52を有し、この外周壁152には軸方向に延びる多数
の嵌合凹部153が一体に成形されている。嵌合凹部1
53は、外周壁152の周方向に間隔を存して配置され
ている。
は、板金材をプレス成形することにより構成されてい
る。この整流子ベース151は、円筒状をなす外周壁1
52を有し、この外周壁152には軸方向に延びる多数
の嵌合凹部153が一体に成形されている。嵌合凹部1
53は、外周壁152の周方向に間隔を存して配置され
ている。
【0115】各嵌合凹部153は、互いに向かい合う側
面154a,154bと、これら側面154a,154
bに連なる底面155と、この底面155と向かい合
い、上記外周壁152に開口されたスリット状の開口部
156とを有している。
面154a,154bと、これら側面154a,154
bに連なる底面155と、この底面155と向かい合
い、上記外周壁152に開口されたスリット状の開口部
156とを有している。
【0116】側面154a,154bの開口部156に
連なる端部は、ブラシ摺接部133の側面136a,1
36bに接している。また、これら側面154a,15
4bには、夫々抜け止め部158a,158bが一体に
形成されている。挟持部158a,158bは、嵌合凹
部153の内方に向けて張り出すとともに、上記整流子
片121の係合凹部142a,142bに係合されてい
る。この係合により、根元部134が嵌合凹部153の
底面155と抜け止め部158a,158bとの間で嵌
合凹部153の深さ方向に挟み込まれているとともに、
括れ部141が抜け止め部158a,158bの先端部
間で挟み込まれている。
連なる端部は、ブラシ摺接部133の側面136a,1
36bに接している。また、これら側面154a,15
4bには、夫々抜け止め部158a,158bが一体に
形成されている。挟持部158a,158bは、嵌合凹
部153の内方に向けて張り出すとともに、上記整流子
片121の係合凹部142a,142bに係合されてい
る。この係合により、根元部134が嵌合凹部153の
底面155と抜け止め部158a,158bとの間で嵌
合凹部153の深さ方向に挟み込まれているとともに、
括れ部141が抜け止め部158a,158bの先端部
間で挟み込まれている。
【0117】したがって、整流子片121は、そのブラ
シ摺接部133が嵌合凹部153の側面154a,15
4bで挟み込まれていることと合わせて、整流子ベース
151の周方向および径方向への位置決めがなされた状
態で嵌合凹部153に嵌め込まれている。
シ摺接部133が嵌合凹部153の側面154a,15
4bで挟み込まれていることと合わせて、整流子ベース
151の周方向および径方向への位置決めがなされた状
態で嵌合凹部153に嵌め込まれている。
【0118】そして、整流子ベース151を板金製とし
た場合、整流子片121は、括れ部141の係合凹部1
42a,142bを抜け止め部158a,158bに位
置合わせした状態で整流子ベース151の軸方向に沿っ
て順次押し込んでいくことで、嵌合凹部153に保持さ
れる。
た場合、整流子片121は、括れ部141の係合凹部1
42a,142bを抜け止め部158a,158bに位
置合わせした状態で整流子ベース151の軸方向に沿っ
て順次押し込んでいくことで、嵌合凹部153に保持さ
れる。
【0119】このような構成によれば、整流子片121
は、ブラシ摺接部133の側面136a,136bから
根元部134に至るまでの広い範囲において整流子ベー
ス151の嵌合凹部153に嵌め込まれるので、整流子
ベース151に対する整流子片121の取り付け強度が
向上し、整流子61の回転時に整流子片121に作用す
る遠心力に対しても充分に対抗することができる。
は、ブラシ摺接部133の側面136a,136bから
根元部134に至るまでの広い範囲において整流子ベー
ス151の嵌合凹部153に嵌め込まれるので、整流子
ベース151に対する整流子片121の取り付け強度が
向上し、整流子61の回転時に整流子片121に作用す
る遠心力に対しても充分に対抗することができる。
【0120】また、整流子ベース151は、板金材のプ
レス成形品であるので、軽量であるのは勿論のこと、加
工性が良好となり、整流子61のコストを軽減できると
いった利点がある。
レス成形品であるので、軽量であるのは勿論のこと、加
工性が良好となり、整流子61のコストを軽減できると
いった利点がある。
【0121】
【発明の効果】本発明に係る回転電機用整流子によれ
ば、整流子片と凸部との接触範囲が増大するとともに、
これら両者の接触状態が安定するので、整流子ベースに
対する整流子片の取り付け強度が向上する。このため、
整流子の回転時に整流子片に作用する遠心力に対しても
充分に対抗することができ、整流子ベースの外周部から
の整流子片の浮き上がりを確実に防止できる。
ば、整流子片と凸部との接触範囲が増大するとともに、
これら両者の接触状態が安定するので、整流子ベースに
対する整流子片の取り付け強度が向上する。このため、
整流子の回転時に整流子片に作用する遠心力に対しても
充分に対抗することができ、整流子ベースの外周部から
の整流子片の浮き上がりを確実に防止できる。
【0122】また、本発明に係る電動送風機によれば、
整流子ベースに対する整流子片の取り付け強度が向上
し、ロータの回転時に整流子片に作用する遠心力に対し
ても充分に対抗することができるので、整流子ベースの
外周部からの整流子片の浮き上がりを確実に防止するこ
とができる。よって、ブラシの早期摩耗や異常なスパー
クの発生が抑えられ、電動送風機の性能を長期に亘り良
好に維持することができる。
整流子ベースに対する整流子片の取り付け強度が向上
し、ロータの回転時に整流子片に作用する遠心力に対し
ても充分に対抗することができるので、整流子ベースの
外周部からの整流子片の浮き上がりを確実に防止するこ
とができる。よって、ブラシの早期摩耗や異常なスパー
クの発生が抑えられ、電動送風機の性能を長期に亘り良
好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電動送風機を
一部断面で示す側面図。
一部断面で示す側面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る整流子が取り
付けられたロータを一部断面で示す側面図。
付けられたロータを一部断面で示す側面図。
【図3】(A)は、整流子ベースの凸部に整流子片を取
り付けた状態を示す断面図。(B)は、整流子ベースの
凸部および整流子片の形状を示す断面図。
り付けた状態を示す断面図。(B)は、整流子ベースの
凸部および整流子片の形状を示す断面図。
【図4】本発明の第2の実施の形態において、整流子ベ
ースの凸部に整流子片を取り付けた状態を示す断面図。
ースの凸部に整流子片を取り付けた状態を示す断面図。
【図5】(A)は、本発明の第3の実施の形態におい
て、整流子ベースの凸部に整流子片を取り付けた状態を
示す断面図。(B)は、整流子ベースの凸部および整流
子片の形状を示す断面図。
て、整流子ベースの凸部に整流子片を取り付けた状態を
示す断面図。(B)は、整流子ベースの凸部および整流
子片の形状を示す断面図。
【図6】本発明の第4の実施の形態において、整流子ベ
ースの凸部に整流子片を取り付けた状態を示す断面図。
ースの凸部に整流子片を取り付けた状態を示す断面図。
【図7】本発明の第5の実施の形態において、整流子ベ
ースの凸部に整流子片を取り付けた状態を示す断面図。
ースの凸部に整流子片を取り付けた状態を示す断面図。
【図8】本発明の第6の実施の形態において、整流子ベ
ースの凸部に整流子片を取り付けた状態を示す断面図。
ースの凸部に整流子片を取り付けた状態を示す断面図。
【図9】本発明の第7の実施の形態において、整流子ベ
ースの凸部に整流子片を取り付けた状態を示す断面図。
ースの凸部に整流子片を取り付けた状態を示す断面図。
【図10】本発明の第8の実施の形態において、整流子
ベースの凸部に整流子片を取り付けた状態を示す断面
図。
ベースの凸部に整流子片を取り付けた状態を示す断面
図。
【図11】従来の整流子が取り付けられたロータを一部
断面で示す側面図。
断面で示す側面図。
【図12】図11の11F−11F線に沿う断面図。
【図13】従来の整流子ベースと整流子片との取り付け
構造を示す断面図。
構造を示す断面図。
【図14】整流子の製造過程を示す断面図。
21…電動送風機 22…電動機ケース 35…ステータ 36…ロータ 37…ステータコア 38…ステータコイル 61…整流子 63a,63b…ブラシ(カーボンブラシ) 65,122,151…整流子ベース 66,92,121…整流子片 68,91…支持部、凸部 111,113…電気絶縁手段(樹脂フィルム、樹脂
層) 123,153…嵌合凹部 128a,128b…挟持部 129a,129b,158a,158b…抜け止め部
層) 123,153…嵌合凹部 128a,128b…挟持部 129a,129b,158a,158b…抜け止め部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池上 達也 神奈川県秦野市堀山下43番地 株式会社テ ック秦野工場内 (72)発明者 大島 郁夫 神奈川県秦野市堀山下43番地 株式会社テ ック秦野工場内 Fターム(参考) 5H613 AA01 AA03 BB04 BB10 BB15 BB27 GA03 GA06 GA07 GB01 GB02 GB09 GB11 GB14 GB17 KK01 KK03 KK05 KK10 KK11 PP05 PP07 PP08 QQ07 SS01 SS13
Claims (7)
- 【請求項1】 電気絶縁材料にて構成され、軸回り方向
に回転駆動される整流子ベースと;この整流子ベースの
外周部に周方向に間隔を存して配置された多数の金属製
の整流子片と;を備えている回転電機用整流子におい
て、 上記整流子ベースの外周部に、上記整流子片を支持する
ための多数の支持部を形成し、これら支持部は整流子ベ
ースの外周部から放射状に突出されているとともに、 上記整流子片は、上記支持部を外側から包み込むように
して、この支持部に嵌め込まれていることを特徴とする
回転電機用整流子。 - 【請求項2】 請求項1の記載において、上記整流子片
は、上記支持部を挟み込む一対の挟持部と、これら挟持
部の間に跨って上記支持部の外周面を覆うブラシ摺接部
とを有し、これら整流子片の挟持部およびブラシ摺接部
で上記支持部が包み込まれているとともに、上記挟持片
は、上記支持部に引っ掛かって上記整流子ベースの径方
向への整流子片の位置決めをなす抜け止め部を備えてい
ることを特徴とする回転電機用整流子。 - 【請求項3】 請求項2の記載において、上記ブラシ摺
接部の肉厚は、上記挟持部の肉厚よりも厚く設定されて
いることを特徴とする回転電機用整流子。 - 【請求項4】 軸回り方向に回転駆動される金属製の整
流子ベースと;この整流子ベースの外周部に周方向に間
隔を存して配置された多数の金属製の整流子片と;を具
備し、 上記整流子ベースは、その外周部に放射状に突出された
多数の凸部を有し、これら凸部を外側から包み込むよう
にして上記整流子片が取り付けられているとともに、こ
れら整流子片と凸部との間には電気絶縁手段が介在され
ていることを特徴とする回転電機用整流子。 - 【請求項5】 請求項4の記載において、上記整流子ベ
ースと整流子片とは、互いに同種の金属材料にて構成さ
れていることを特徴とする回転電機用整流子。 - 【請求項6】 軸回り方向に回転駆動される整流子ベー
スと;この整流子ベースの外周部に周方向に間隔を存し
て配置され、上記整流子ベースの外方に露出されたブラ
シ摺接部と、このブラシ摺接部に連なる根本部とを有す
る多数の整流子片と;を備えている回転電機用整流子に
おいて、 上記整流子ベースは、その外周部に周方向に間隔を存し
て配置された多数の嵌合凹部を有し、これら嵌合凹部に
整流子ベースの外側から上記整流子片が嵌め込まれてい
るとともに、 上記嵌合凹部は、上記整流子片のブラシ摺接部の側面を
挟み込んで保持する挟持部と、上記整流子片の根元部に
係合されて上記整流子ベースの径方向への整流子片の位
置決めをなす抜け止め部と、を備えていることを特徴と
する回転電機用整流子。 - 【請求項7】 電動機ケースと;この電動機ケースの内
部に収容され、ステータコイルが巻き付けられたステー
タコアを有するステータと;このステータのステータコ
アを貫通して配置されるとともに、上記電動機ケースに
回転自在に支持されたロータと;このロータと一体に回
転するファンと;上記ロータと一体に回転する上記請求
項1ないし6のいずれかに記載の整流子と;この整流子
を挟んで配置され、この整流子の整流子片に摺動可能に
接触するブラシと;を備えていることを特徴とする電動
送風機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10272774A JP2000102225A (ja) | 1998-09-28 | 1998-09-28 | 回転電機用整流子およびこの整流子を有する電動送風機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10272774A JP2000102225A (ja) | 1998-09-28 | 1998-09-28 | 回転電機用整流子およびこの整流子を有する電動送風機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000102225A true JP2000102225A (ja) | 2000-04-07 |
Family
ID=17518567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10272774A Pending JP2000102225A (ja) | 1998-09-28 | 1998-09-28 | 回転電機用整流子およびこの整流子を有する電動送風機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000102225A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008154347A (ja) * | 2006-12-15 | 2008-07-03 | Mitsuba Corp | コンミテータ、コンミテータ製造用金型およびコンミテータの製造方法 |
JP2010057215A (ja) * | 2008-08-26 | 2010-03-11 | Mitsuba Corp | 回転電機用整流子の製造方法 |
CN108286529A (zh) * | 2018-01-30 | 2018-07-17 | 鹤壁市科技创新研究院 | 一种排风发电一体式排风扇及其排风发电的方法 |
JP2019134643A (ja) * | 2018-02-02 | 2019-08-08 | 東京パーツ工業株式会社 | 整流子とこの整流子を備えたブラシ付きモータ |
CN113708543A (zh) * | 2021-08-18 | 2021-11-26 | 华能通辽风力发电有限公司 | 一种发电机 |
-
1998
- 1998-09-28 JP JP10272774A patent/JP2000102225A/ja active Pending
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CN110137762B (zh) * | 2018-02-02 | 2021-05-11 | 东京零件工业股份有限公司 | 换向器和具有该换向器的带刷电机 |
JP7090874B2 (ja) | 2018-02-02 | 2022-06-27 | 東京パーツ工業株式会社 | 整流子とこの整流子を備えたブラシ付きモータ |
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