JP2760038B2 - モールド整流子の製造方法 - Google Patents
モールド整流子の製造方法Info
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- JP2760038B2 JP2760038B2 JP1103836A JP10383689A JP2760038B2 JP 2760038 B2 JP2760038 B2 JP 2760038B2 JP 1103836 A JP1103836 A JP 1103836A JP 10383689 A JP10383689 A JP 10383689A JP 2760038 B2 JP2760038 B2 JP 2760038B2
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- commutator
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- Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電動工具や家庭用電気掃除機等のモータに
使用するモールド整流子の製造方法に関するものであ
る。
使用するモールド整流子の製造方法に関するものであ
る。
従来の技術 従来この種のモールド整流子は、整流子片を銅などの
導電材を引抜加工により所定の形状を得た上、治具に配
列しフェノール等の絶縁材料により成形金型でモールド
成形され、その後相隣る整流子片間を溝状に切除し各整
流子間を分離させる。一方各整流子片に形成したウエッ
ジ部や突起等により、遠心に対して各整流子片とモール
ド材とが離脱しないようにしているのが通例である。
導電材を引抜加工により所定の形状を得た上、治具に配
列しフェノール等の絶縁材料により成形金型でモールド
成形され、その後相隣る整流子片間を溝状に切除し各整
流子間を分離させる。一方各整流子片に形成したウエッ
ジ部や突起等により、遠心に対して各整流子片とモール
ド材とが離脱しないようにしているのが通例である。
しかるに、近年になってモータの小型軽量化性能向
上,高入力化,高速化に伴い上記整流子片の浮き上がり
によりブラシ寿命が極短に短かくなる現象や著しい場合
には、上記整流子片が飛びだすという問題が生じこの対
策が必要となっている。
上,高入力化,高速化に伴い上記整流子片の浮き上がり
によりブラシ寿命が極短に短かくなる現象や著しい場合
には、上記整流子片が飛びだすという問題が生じこの対
策が必要となっている。
以下、図面を参照しながら上述した従来のモールド整
流子の製造方法について説明を行なう。
流子の製造方法について説明を行なう。
第4図は従来のモールド整流子の構成を示すもので整
流子片をモールド後、所望の加工を施したモールド整流
子完成品を回転軸に垂直な面で切断した断面である。1
は銅合金よりなる整流子片でありウエッジ部4および突
起部3が引抜により形成されて所要の長さに切断された
ものがモールド材4により同心状に保持されている。各
々の整流子片間は加工された溝6により電気的に絶縁さ
れている。また外径は切削加工により真円に、且つなめ
らかに仕上げられている。その内径に回転子の回転軸が
圧入される。第5図は製造の一過程を示すものでモール
ド成形直後のモールド整流子を回転軸に垂直な面で切断
した断面図の一部である。7は治具の圧入リングであり
所望の形状に引抜かれた整流子片1を必要個数同心に配
列し、その外周が圧力リング7に密接するように圧入
し、整流子片1が圧入された圧入リング7とボス5とを
成形金型内に配置し、モールド材4により一体に成形さ
れるものである。このようにして製造されたモールド整
流子は、モータ回転子の回転軸に固定され、当接される
ブラシとの間で摺動し、通電作用を行なうものである。
従って整流子の表面は凸凹がなく平滑であることが要求
される。
流子片をモールド後、所望の加工を施したモールド整流
子完成品を回転軸に垂直な面で切断した断面である。1
は銅合金よりなる整流子片でありウエッジ部4および突
起部3が引抜により形成されて所要の長さに切断された
ものがモールド材4により同心状に保持されている。各
々の整流子片間は加工された溝6により電気的に絶縁さ
れている。また外径は切削加工により真円に、且つなめ
らかに仕上げられている。その内径に回転子の回転軸が
圧入される。第5図は製造の一過程を示すものでモール
ド成形直後のモールド整流子を回転軸に垂直な面で切断
した断面図の一部である。7は治具の圧入リングであり
所望の形状に引抜かれた整流子片1を必要個数同心に配
列し、その外周が圧力リング7に密接するように圧入
し、整流子片1が圧入された圧入リング7とボス5とを
成形金型内に配置し、モールド材4により一体に成形さ
れるものである。このようにして製造されたモールド整
流子は、モータ回転子の回転軸に固定され、当接される
ブラシとの間で摺動し、通電作用を行なうものである。
従って整流子の表面は凸凹がなく平滑であることが要求
される。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような整流子片の外周を圧入リン
グの内径に密接した構成では、密閉した状態の圧入リン
グ内にモールド材を注型する為金型内のガスや余分なモ
ールド材の逃げ場がなく、未充填部が発生するおそれが
有る。未充填が発生した場合、整流子片の保持力が低下
し、整流子片へのコイルのヒュージング接続時の熱スト
レスや運転中のスパークによる温度上昇,遠心力等によ
り、隣接する整流子片間に段差が生じ整流子表面は平滑
さを失うことになる。これらはモータの高入力化,高速
化が増す程、大きな問題となり異常スパークの発生、ブ
ラシ異常摩耗を生じることとなりモータ運転に支障をき
たすことになる。
グの内径に密接した構成では、密閉した状態の圧入リン
グ内にモールド材を注型する為金型内のガスや余分なモ
ールド材の逃げ場がなく、未充填部が発生するおそれが
有る。未充填が発生した場合、整流子片の保持力が低下
し、整流子片へのコイルのヒュージング接続時の熱スト
レスや運転中のスパークによる温度上昇,遠心力等によ
り、隣接する整流子片間に段差が生じ整流子表面は平滑
さを失うことになる。これらはモータの高入力化,高速
化が増す程、大きな問題となり異常スパークの発生、ブ
ラシ異常摩耗を生じることとなりモータ運転に支障をき
たすことになる。
また最悪の場合には、整流子片が飛び出してしまうと
いう事態も引き起こしかねない問題があった。
いう事態も引き起こしかねない問題があった。
本発明は上記問題点に鑑み、高入力,高速回転時にお
いても整流子片間段差を発生させずに円滑な整流作用を
図れる回転性能の向上したモールド整流子を提供するも
のである。
いても整流子片間段差を発生させずに円滑な整流作用を
図れる回転性能の向上したモールド整流子を提供するも
のである。
課題を解決するための手段 この目的を達成する為に、本発明は、外周円弧の曲率
が圧入リングの内側曲率より小さい整流子片を、前記圧
入リングの内部に配列し、モールド成形後外径を切削
し、真円形状に仕上げるものである。
が圧入リングの内側曲率より小さい整流子片を、前記圧
入リングの内部に配列し、モールド成形後外径を切削
し、真円形状に仕上げるものである。
作用 本発明は、上記構成によって成形時の密閉された圧入
リング内に、モールド材を充填した時圧入リング内径と
整流子片外径部の両側との間に空間ができ、この空間部
で成形時のガス抜きが完全に行なわれるため未充填部が
発生することなく、成形性が安定向上するとともに整流
子片をより確実に保持し、整流子片間の段差発生を防止
し、円滑な通電作用を図るものである。
リング内に、モールド材を充填した時圧入リング内径と
整流子片外径部の両側との間に空間ができ、この空間部
で成形時のガス抜きが完全に行なわれるため未充填部が
発生することなく、成形性が安定向上するとともに整流
子片をより確実に保持し、整流子片間の段差発生を防止
し、円滑な通電作用を図るものである。
実施例 以下本発明の一実施例のモールド整流子について、図
面を参照しながら説明する。
面を参照しながら説明する。
第1図は、本発明の一実施例におけるモールド整流子
の構成を示すもので、モールド整流子を回転軸に垂直な
面で切断した切断面である。4はモールド材、5はボ
ス、6は加工された溝であり、これらは第4図,第5図
の構成と同じもので同じ番号を付与し、説明を省略す
る。第2図はこのモールド整流子の製造の一過程を示す
もので1aは銅合金よりなる整流子片であり、各々の整流
子片1aの外周部の円弧の半径は、整流子全体の外径の半
径よりも小さく形成されておりこの整流子片1aを圧入リ
ング7の内径に配列するとき、圧入リング7の内径と整
流子片1aの外周部の両側に空間8が形成されるようにし
ている。また、第3図は他の実施例を示すもので、1bは
銅合金よりなる整流子片であり各々の整流子片1bの外周
部に凸部9を設け、圧入リング7の内径と隣り合う整流
子片1bの部分に空間8が形成されるようにしている。
の構成を示すもので、モールド整流子を回転軸に垂直な
面で切断した切断面である。4はモールド材、5はボ
ス、6は加工された溝であり、これらは第4図,第5図
の構成と同じもので同じ番号を付与し、説明を省略す
る。第2図はこのモールド整流子の製造の一過程を示す
もので1aは銅合金よりなる整流子片であり、各々の整流
子片1aの外周部の円弧の半径は、整流子全体の外径の半
径よりも小さく形成されておりこの整流子片1aを圧入リ
ング7の内径に配列するとき、圧入リング7の内径と整
流子片1aの外周部の両側に空間8が形成されるようにし
ている。また、第3図は他の実施例を示すもので、1bは
銅合金よりなる整流子片であり各々の整流子片1bの外周
部に凸部9を設け、圧入リング7の内径と隣り合う整流
子片1bの部分に空間8が形成されるようにしている。
以上のように本実施例は、各々の整流子片1aの外周部
の円弧の半径を整流子全体の外径の半径よりも小さく形
成したものを複数個同心に配列し、圧入リング7の内径
に圧入するとき圧入リング7の内径と整流子片1aの外周
部に空間8が形成され、この空間8で成形時のガス抜き
を完全に行なうものである。ガス抜きが完全に行なわれ
ることによりモールド材の流れがよくなり成形性が安定
向上し、かつ、モールド材と整流子片との固着がより強
固になり、回転時における整流子片間の段差発生を防止
し、円滑な通電作業を図ることができる。なおモールド
後整流子片の外径は切削により真円に仕上げられる。
の円弧の半径を整流子全体の外径の半径よりも小さく形
成したものを複数個同心に配列し、圧入リング7の内径
に圧入するとき圧入リング7の内径と整流子片1aの外周
部に空間8が形成され、この空間8で成形時のガス抜き
を完全に行なうものである。ガス抜きが完全に行なわれ
ることによりモールド材の流れがよくなり成形性が安定
向上し、かつ、モールド材と整流子片との固着がより強
固になり、回転時における整流子片間の段差発生を防止
し、円滑な通電作業を図ることができる。なおモールド
後整流子片の外径は切削により真円に仕上げられる。
なお本発明はガス抜きの為の空間を形成する整流子片
を用いることであり、整流子片の外周部に凸部を形成か
頂部を形成することによっても、ガス抜きの為の空間を
形成できることは言うまでもない。
を用いることであり、整流子片の外周部に凸部を形成か
頂部を形成することによっても、ガス抜きの為の空間を
形成できることは言うまでもない。
発明の効果 以上のように本発明は、外周円弧の曲率が圧入リング
の内側曲率より小さい整流子片を用いてガス抜きの為の
空間を形成することにより、成形性を安定向上させ、し
いては回転性能を向上させ整流子片間の段差発生を防止
することにより、従来よりもさらに高入力,高速回転の
モータにも使用することができる多大な実用的効果を奏
するものである。
の内側曲率より小さい整流子片を用いてガス抜きの為の
空間を形成することにより、成形性を安定向上させ、し
いては回転性能を向上させ整流子片間の段差発生を防止
することにより、従来よりもさらに高入力,高速回転の
モータにも使用することができる多大な実用的効果を奏
するものである。
第1図は、本発明の一実施例におけるモールド整流子を
回転軸に垂直な面で切断した断面図、第2図は第1図の
モールド整流子の製造の一過程を示す回転軸に垂直な面
で切断した切断図、第3図は他の実施例におけるモール
ド整流子の回転軸に垂直な面で切断した断面図、第4図
は従来のモールド整流子を回転軸に垂直な面で切断した
断面図、第5図は第4図のモールド整流子の製造の一過
程を示す回転軸に垂直な面で切断した断面図である。 1,1a,1b……整流子片、4……モールド材、5……ボ
ス、6……溝部、7……圧入リング、8……空間、9…
…凸部。
回転軸に垂直な面で切断した断面図、第2図は第1図の
モールド整流子の製造の一過程を示す回転軸に垂直な面
で切断した切断図、第3図は他の実施例におけるモール
ド整流子の回転軸に垂直な面で切断した断面図、第4図
は従来のモールド整流子を回転軸に垂直な面で切断した
断面図、第5図は第4図のモールド整流子の製造の一過
程を示す回転軸に垂直な面で切断した断面図である。 1,1a,1b……整流子片、4……モールド材、5……ボ
ス、6……溝部、7……圧入リング、8……空間、9…
…凸部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02K 13/00 H01R 43/10 H01R 39/04
Claims (2)
- 【請求項1】外周円弧の曲率が圧入リングの内側曲率よ
り小さい整流子片を、前記圧入リングの内部に配列し、
モールド成形した後、外径を真円形状に切削加工するモ
ールド整流子の製造方法。 - 【請求項2】整流子片の外周部に頂角又は突起部を設け
た整流子片を、圧入リングの内部に配列し、モールド成
形した後、外径を真円形状に切削加工するモールド整流
子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1103836A JP2760038B2 (ja) | 1989-04-24 | 1989-04-24 | モールド整流子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1103836A JP2760038B2 (ja) | 1989-04-24 | 1989-04-24 | モールド整流子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02285950A JPH02285950A (ja) | 1990-11-26 |
JP2760038B2 true JP2760038B2 (ja) | 1998-05-28 |
Family
ID=14364507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1103836A Expired - Fee Related JP2760038B2 (ja) | 1989-04-24 | 1989-04-24 | モールド整流子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2760038B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102810806A (zh) * | 2012-08-20 | 2012-12-05 | 瑞安市恒丰机电有限公司 | 一种换向片、该换向片制成的换向器及换向器的制造工艺 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5418366B2 (ja) * | 2010-03-30 | 2014-02-19 | 株式会社デンソー | 整流子の製造方法および製造装置 |
CN105977763B (zh) * | 2016-06-12 | 2018-02-06 | 瑞安市恒丰机电有限公司 | 一种换向器的制造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55162858A (en) * | 1979-06-06 | 1980-12-18 | Hitachi Ltd | Apparatus for manufacturing molded commutator |
-
1989
- 1989-04-24 JP JP1103836A patent/JP2760038B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102810806A (zh) * | 2012-08-20 | 2012-12-05 | 瑞安市恒丰机电有限公司 | 一种换向片、该换向片制成的换向器及换向器的制造工艺 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02285950A (ja) | 1990-11-26 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |