JP2000098649A - 記録媒体、記録媒体形成方法、記録媒体再生方法および記録媒体再生装置 - Google Patents

記録媒体、記録媒体形成方法、記録媒体再生方法および記録媒体再生装置

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JP2000098649A
JP2000098649A JP10271635A JP27163598A JP2000098649A JP 2000098649 A JP2000098649 A JP 2000098649A JP 10271635 A JP10271635 A JP 10271635A JP 27163598 A JP27163598 A JP 27163598A JP 2000098649 A JP2000098649 A JP 2000098649A
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rubber
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Hisao Kato
久雄 加藤
Yasuhiro Tanaka
康裕 田中
Haruo Tomono
晴夫 友野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙やOHPフィルム等の記録媒体を簡便に且
つ無限にリサイクルできる方法および装置、ならびに記
録媒体の表面状態に左右されることなく一定の画像形成
およびリサイクルが可能な方法および装置の提供。 【解決手段】 記録媒体上に除去可能な皮膜を形成し、
該皮膜表面に、画像形成材料を用いて画像形成し、記録
媒体を全く損傷することなく画像形成された記録媒体上
の画像形成材料を除去することにより記録媒体を再生す
る方法および再生する装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式、熱
転写方式またはインクジェット方式等を用いる画像形成
装置に関する。さらに詳しくは、紙やオーバヘッドプロ
ジェクター用フィルム(OHPフィルム)等の記録媒体上
に画像除去可能な皮膜を形成して該皮膜表面に、画像形
成装置を用いて画像形成材料による画像形成を行い、さ
らに該記録媒体を全く損傷することなく画像形成材料を
除去することにより再生が可能な、記録媒体再生方法お
よび再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子技術の発達において、ペーパ
ーレス時代の到来が予測されたのとは逆に、複写機、レ
ーザービームプリンターおよびインクジェットプリンタ
ー等の画像出力機の生産増強に伴って、コピー用紙やオ
ーバーヘッドプロジェクター(OHP)シートに代表され
る記録媒体の消費も増大している。
【0003】このような状況下、古紙のリサイクルが盛
んに行なわれ、オフィスで分別された古紙は古紙業者、
製紙工場等のルートを経て古紙の再生が行われている。
しかしながら、再生にかかる手間やコスト、さらには紙
の品質低下等多くの問題を生じているこのような問題を
解決する方法として、一度使用した用紙上に形成された
画像を化学的、或いは物理的に消去して再利用する方法
が提案されている。例えば電子写真方式で得られた画像
を消去する方法として、以下の公報に記載されている方
法を挙げることができる。
【0004】特開平7-301940号公報には、トナ
ー等の熱可塑性樹脂または熱溶解性樹脂から主として形
成された画像形成物質の除去を、画像除去促進液の膨潤
と物理的な剥離により行い、記録媒体の再生を行う方法
が示されている。しかしこの方法は、記録媒体が画像除
去促進液の溶媒で膨潤し、さらに物理的に画像形成物質
を剥離することから、記録媒体が劣化する問題を有して
いる。
【0005】また、特開平8-220792号公報に
は、電子写真用トナーとして独自に発明したトナーを用
い、それを用いた印字物に紫外線を照射した後、機械的
に擦過することにより印字部分を除去し、記録媒体の再
生を行う方法が示されている。しかしこの方法は、記録
媒体表面を物理的に擦過することから、記録媒体表面が
劣化する問題を有している。
【0006】さらに、特開平9-204061号公報に
は、用紙表面にトナー離型性のよい皮膜を形成すること
により、トナーを除去する技術が開示されている。この
方法は、主としてパルプ繊維で構成されている基材上
に、シリコーン化合物と酸化チタン等の微粒子を含む液
組成物を塗布または含浸し乾燥させて皮膜を形成し、こ
の皮膜上に画像が形成された後、熱ローラーに通紙する
ことによりトナーを除去するものである。しかしこの方
法は、皮膜と基材との結合に基材表面のOH基が必要と
なるため、使用可能な基材が限定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑み
なされたものであって、その目的は、下記の方法および
装置を提供することにある。すなわち、紙やOHPフィ
ルム等の記録媒体が、簡便に且つ無限にリサイクルでき
る方法および装置、ならびに記録媒体表面は除去可能な
皮膜で覆われていることから、記録媒体の表面状態に左
右されることなく、一定の画像形成およびリサイクルが
可能な方法および装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題・目的は、以
下に示す本発明によって解決・達成される。すなわち本
発明は、基材を有し画像形成に用いられる記録媒体にお
いて、該記録媒体表面が、画像除去可能な皮膜により被
覆されてなることを特徴とする記録媒体を開示するもで
ある。
【0009】また本発明は、基材を有し画像形成に用い
られる記録媒体を形成する方法において、該記録媒体表
面に画像除去可能な皮膜を形成することを特徴とする記
録媒体形成方法を開示するもである。
【0010】また本発明は、記録媒体表面に画像除去可
能な皮膜を有する記録媒体を再生させる方法において、
記録媒体上の皮膜上の画像を除去し、記録媒体を再生さ
せることを特徴とする記録媒体再生方法を開示するもで
ある。
【0011】さらに本発明は、記録媒体表面に画像除去
可能な皮膜を有する記録媒体を再生させる装置におい
て、記録媒体上の皮膜上の画像を除去し、記録媒体を再
生させることを特徴とする記録媒体再生装置を開示する
もである。
【0012】そして本発明の画像除去可能な皮膜は、画
像除去可能なフィルム或いはシートであることを特徴と
するものであり、もしくは、該画像除去可能なフィルム
或いはシートが、熱可塑性樹脂中に加硫ゴムを分散した
熱可塑性エラストマーから構成されてなることを特徴と
するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様を具体的
に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるもの
ではない。
【0014】本発明は紙等の記録媒体表面に画像除去可
能な皮膜を形成し、その皮膜表面上に電子写真方式、熱
転写方式或いはインクジェット方式等で画像形成した
後、その皮膜上の画像形成材料を除去することによっ
て、簡単に記録媒体を再生して再利用することができる
ことを特徴とする。
【0015】本発明に使用される皮膜は、熱可塑性樹脂
中の加硫ゴムが分散した熱可塑性エラストマーで構成さ
れる熱可塑性エラストマーのフィルムおよびシートが望
ましく、伸縮性、強度および記録媒体との密着性が必要
である。本発明に使用される熱可塑性エラストマーは、
熱可塑性を与えるに十分な熱可塑性樹脂と、ゴム状弾性
を与えるに十分な量の少なくとも一部は加硫されたゴム
とのブレンドからなり、熱可塑性樹脂成分のマトリック
ス層の中にゴム成分が分散層として存在するものであ
る。
【0016】かかる構造を有することにより、熱可塑の
加工が可能であるため通常の樹脂用成形機を使用して押
し出し成形やカレンダー成形によってフィルム化するこ
とができる。フィルム化の方法は、通常の熱可塑性樹脂
または熱可塑性エラストマーをフィルム化する方法でよ
い。フィルム状に成形された記録媒体は柔軟性に優れ、
長時間画像を保持するに十分な強度を有するものであ
る。
【0017】熱可塑性エラストマーに使用される熱可塑
性樹脂としては、通常の熱可塑性樹脂でよく、ポリオレ
フィン系樹脂(例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピ
レン(PP))、ポリアミド系樹脂(例えばナイロン6(N
6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、
ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロ
ン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイ
ロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/6
10共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6、
ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン6
6/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体)、ポ
リエステル系樹脂(例えばポリブチレンテレフタレート
(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
エチレンイソフタレート(PEI)、ポリブチレンテレフ
タレート/テトラメチレングリコール共重合体、PET/
PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレ
ンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキ
シアルキレンジイミドジ酸/ポリブチレンテレフタレー
ト共重合体等の芳香族ポリエステル)、ポリニトリル系
樹脂(例えばポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタ
クリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体
(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタ
クリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体)、ポリ
(メタ)アクリレート系樹脂(例えばポリメタクリル酸メ
チル(PMMA)、エチレンエチルアクリレート共重合体
(EEA)、エチレンアクリル酸共重合体(EAA)、エチ
レンメチルアクリレート樹脂(EMA)、ポリビニル系樹
脂(例えば酢酸ビニル(EVA)、ポリビニルアルコール
(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVO
H)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル
(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化
ビニリデン/メチルアクリレート共重合体)、セルロース
系樹脂(例えば酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース)、
フッ素系樹脂(例えばポリフッ化ビニリデン(PVD
F)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロ
エチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレ
ン共重合体(ETFE)、イミド系樹脂(例えば芳香族ポ
リイミド(PI))等を挙げることができる。
【0018】また、加硫されたゴムとしては、一般的な
ものでよく、ジエン系ゴムおよびその水添物(例えばN
R,IR、エポキシ化天然ゴム、SBR,BR(高シスB
Rおよび低シスBR)、NBR、水素化NBR、水素化
SBR)、オレフィン系ゴム(例えばエチレンプロピレン
ゴム(EPDM,EPM)、マレイン酸変性エチレンプロ
ピレンゴム(M-EPM)、ブチルゴム(IIR)、イソブ
チレンと芳香族ビニルまたはジエン系モノマー共重合
体、アクリルゴム(ACM)、含ハロゲンゴム(例えばBr
-IIR,Cl-IIR、イソブチレンパラメチルスチレン
共重合体の臭素化物(Br-IPMS),クロロプレンゴム
(CR)、ヒドリンゴム(CHC,CHR)、クロロスルホ
ン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(C
M)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M-CM))、
シリコンゴム(例えばメチルビニルシリコンゴム、ジメ
チルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴ
ム)、含イオウゴム(例えばポリスルフィドゴム)、フッ
素ゴム(例えばビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ
素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン-プ
ロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホ
スファゼン系ゴム)等を挙げることができる。
【0019】なお、これらの熱可塑性樹脂およびゴム成
分は、それぞれ単独に用いても任意の2種以上の混合物
を用いてもよいし、熱可塑性エラストマー(例えばスチ
レン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリ
エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポ
リアミド系エラストマー)に熱可塑性樹脂を混合しても
よい。
【0020】本発明の記録媒体は熱可塑性エラストマー
に顔料を混合することによって着色することで、より鮮
明な像を得ることができる。また、無色透明に仕上げる
ことでオーバーヘッドプロジェクタ(OHP)用シートと
しての使用も可能である。
【0021】顔料はどのようなものを用いてもよいが、
例えば白色顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛等が用
いられ、酸化チタンはアナターゼ形酸化チタン、ルチル
形酸化チタン等を用いることができる。酸化チタンの具
体例としては、チタン工業社製のKA-10,KA-20,
KA-15,KA-30,KA-35,KA-60,KA-80,
KA-90(以上アナターゼ型酸化チタン),KR-310,
KR-380,KR-460,KR-480(以上ルチル型酸
化チタン)等が挙げられる。白色顔料を熱可塑性エラス
トマーに含有させる場合、熱可塑性樹脂中への添加量
は、10〜80重量%が好ましい。
【0022】本発明の熱可塑性エラストマーからなるフ
ィルムを成形するには、予め熱可塑性樹脂と未加硫ゴム
とを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相を形成する
熱可塑性樹脂中にゴム成分を分散させる。ゴム成分を加
硫する場合には、混練下で加硫剤を添加し、ゴムを動的
に加硫させてもよい。また、熱可塑性樹脂またはゴム成
分への各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添加
してもよいが、混練の前に予め混合しておくことが好ま
しい。
【0023】熱可塑性樹脂とゴム成分の混練に使用する
混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、
ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等を挙げる
ことができる。中でも樹脂成分とゴム成分の混練および
ゴム成分の動的加硫には2軸混練押出機を使用するのが
好ましい。さらに、2種類以上の混練機を使用し、順次
混練してもよい。溶融混練の条件として、温度は熱可塑
性樹脂が溶融する温度以上であればよい。上記方法で作
製された熱可塑性エラストマーは、次に樹脂用押出機に
よる成形またはカレンダー成形によってフィルム化され
る。フィルム化の方法は、通常の熱可塑性樹脂または熱
可塑性エラストマーをフィルム化する方法によればよ
い。
【0024】本発明における熱可塑性エラストマーの特
定の熱可塑性樹脂成分とゴム成分との組成比は、フィル
ムの厚さ、柔軟性のバランスで適宜決めればよいが、好
ましい範囲は、20/80〜80/20、さらに好ましく
は、25/75〜70/30である。また、記録媒体とし
てのフィルムの厚さは50〜200μm、好ましくは1
00〜150μmである。
【0025】上記のように成形されたフィルム、或いは
シートを記録媒体に形成する方法としては、どのような
方法を用いてもよいが、比較的簡単に形成する方法とし
ては、熱圧着法がよい。具体的には、例えば紙の表面に
熱可塑性エラストマーフィルムを置き、ホットプレス機
で圧着する方法である。この方法を用いることにより、
皮膜の厚みはフィルムの厚みを変えることで任意に操作
でき、また紙の表面状態には左右されない。
【0026】次にこれらの表面がフィルム或いはシート
で形成された記録媒体は、従来の複写機やLBP等の電
子写真方式で使用可能であり、画像の定着性や鮮明度に
おいても全く問題はない。
【0027】ただし、インクジェット方式等の水溶性の
インキを使用した場合において、疎水性の樹脂フィル
ム、或いはシート面ではインクが弾ける等の問題があ
る。そこで、水溶性のインキを用い画像形成する方法で
は、親水性のポリマー、例えば、ポリビニルアルコール
(PVA)等をブレンドすることにより、インクの水分と
混和させ、にじみを防ぎ、鮮明な画像を得ることが可能
である。
【0028】画像形成後の記録媒体を再生する方法とし
て、画像が形成された記録媒体の記録面を高温の熱圧着
ローラに圧着させることで、画像を保持している樹脂の
粘度が下がり、画像形成材料はローラーに付着する。か
かる熱圧着ローラーは、表面が離型処理されていないゴ
ムローラー等でよい。記録媒体上の画像が除去された
後、膜厚制御ローラーを通すことで再び記録媒体上に熱
可塑性エラストマー膜が形成された状態に戻る。熱圧着
ローラーの温度は、熱可塑性エラストマーに使用されて
いる熱可塑性樹脂の融点より高い温度に調整すればよ
い。
【0029】本発明における記録媒体再生装置は図1に
示すように画像形成材料除去部と記録媒体再生部からな
る。画像形成材料除去部は搬送ローラー2,5、熱圧着
ローラー6、ブラシ8、および画像形成材料回収ボック
ス9で構成されている。記録媒体再生部は記録媒体の膜
厚制御と搬送を兼ねた制御ローラー7、ドライヤー1
0、ガイド11およびトレー12で構成されている。搬
送ローラーを介してケーシング内に挿入された記録媒体
3は、この搬送ローラー2に挟持され、前記熱圧着ロー
ラー6へ搬送される。
【0030】熱圧着ローラー6は予めローラーに埋め込
まれたヒーターによって、記録媒体3のマトリックス相
である熱可塑性樹脂の融点以上に温められている。記録
媒体3が搬送ローラー5と熱圧着ローラー6に挟持され
ると熱圧着ローラーに接した部分の熱可塑性樹脂が融解
し、画像形成材料4の保持が緩くなる。ここで熱圧着ロ
ーラー表面は粘着性があるため、画像形成材料4は熱圧
着ローラー側に移行し、記録媒体から画像が取り除かれ
る。
【0031】熱圧着ローラーに付着した画像形成材料は
ブラシ8によって掻き落され、画像形成材料回収ボック
ス9に溜る。画像形成材料が除去された記録媒体は脱着
ローラーに接した部分は溶融状態であるが、分散相のゴ
ム成分がフィルムとしての形状を維持するため、膜厚制
御ローラー7に搬送される。
【0032】ここで記録媒体の膜厚が調整され、さらに
ドライヤーによって冷却されることによって、熱可塑性
樹脂は再び固まり、記録媒体は元どおりに再生される。
再生された記録媒体3はガイド11を通って、トレー1
2に回収される。
【0033】
【実施例】以下に、実施例によって本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0034】[実施例1]オレフィン系熱可塑性エラスト
マー(住友TPE3712:住友化学(株))に酸化チタン
(KA-10:チタン工業(株))を重量比で2/1になるよ
う溶融混練し、押出機で100μm厚のフィルムを成形
した。このフィルムをホットプレスで市販のコピー用紙
に圧着し、記録媒体を作製した。
【0035】[実施例2]オレフィン系熱可塑性エラスト
マー(住友TPE3712:住友化学(株))にポリビニル
アルコール(ポバールCP-1110:(株)クラレ)と酸化
チタン(KA-10:チタン工業(株))を重量比で2/1/1
になるよう溶融混練し、押出機で100μm厚のフィル
ムを成形した。このフィルムをホットプレスで市販のコ
ピー用紙に圧着し、記録媒体を作製した。
【0036】[実施例3]東ソー(株)のエラステージ(E
S5000A)にポリプロピレン(EA110:昭和電工
(株))を重量比で2/1になるよう溶融混練し、押出機で
100μm厚のフィルムを成形した。このフィルムをホ
ットプレスで市販のOHP用紙に圧着し、記録媒体を作
製した。
【0037】実施例1〜3において形成した皮膜はすべ
て伸縮性が高く、紙またはOHPフィルムと充分に密着
しているため、紙を折り曲げた場合でも皮膜にひびが入
ったり、剥れることはなかった。
【0038】これらの皮膜処理した記録媒体を使用し
て、電子写真方式およびインクジェット方式における画
像の鮮明度と、記録媒体基材から画像形成材料の剥離性
を確認した。
【0039】先ず、電子写真方式として、ここではキャ
ノン(株)製のレーザービームプリンターLBP720を
使用した。前記レーザービームプリンターの用紙トレー
に皮膜処理を行った記録媒体をセットし、プリントを開
始する。プリントされた画像の鮮明度を実施例1〜2は
市販のコピー用紙、実施例3は市販のOHPフィルムを
使用した場合と比較した。
【0040】ここで画像の鮮明度は目視で判断し、コピ
ー用紙とOHPフィルムと比較して同等であれば「○」と
し、同等以下であれば「△」とした。同様に電子写真方式
として、複写機(キャノン(株)製FC230)で画像出力
した結果と、インクジェット方式として、キャノン(株)
製のバブルジェット(BJ)プリンターであるBJ600
Jを使用した結果を表1に示す。
【0041】
【表1】 *1:住友化学工業(株) *2:チタン工業(株) *3:(株)クラレ *4昭和電工(株) レーザービームプリンターおよび複写機で画像出力した
場合、実施例1〜3の全てにおいて鮮明な画像が得られ
た。しかし、インクジェットプリンターを使用した場
合、実施例1,3ではマトリックス相が疎水性であるた
めに水溶性インクが染み込まず、完全に定着しなかっ
た。これに対し、親水性のポリビニルアルコールを混合
した実施例2の場合はインクが皮膜に染み込み、鮮明な
画像が得られた。
【0042】次に、画像出力された記録媒体から画像形
成材料を除去するために、図1に示す記録媒体再生装置
に挿入し、熱圧着ローラーの温度を200℃にすること
により、記録媒体基材上に熱可塑性エラストマーの膜が
形成された記録媒体を再生することができた。
【0043】
【発明の効果】上記のように本発明によって、紙やOH
Pフィルム等の記録媒体のリサイクルがその場で可能と
なり、且つ無限にリサイクルできる優れた方法と装置と
を提供することが可能となる。
【0044】また、記録媒体表面が画像除去可能な有機
皮膜で覆われていることから、記録媒体基材の表面状態
に左右されることなく、電子写真方式、インクジェット
方式および熱転写方式の画像形成装置において、鮮明な
画像を形成することができる優れた方法と装置が提供さ
れ、顕著な効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録媒体再生装置の概要を示す模式説明図。
【符号の説明】
1 ケーシング 2,5 搬送ローラー 3 記録媒体 4 画像形成材料 6 熱圧着ローラー 7 膜厚制御ローラー 8 ブラシ 9 画像形成材料回収ボックス 10 ドライヤー 11 ガイド 12 トレー
フロントページの続き (72)発明者 友野 晴夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H034 FA00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材を有し画像形成に用いられる記録媒
    体において、該記録媒体表面が、画像除去可能な皮膜に
    より被覆されてなることを特徴とする記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記画像除去可能な皮膜が、画像除去可
    能なフィルム或いはシートであることを特徴とする、請
    求項1記載の記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記画像除去可能なフィルム或いはシー
    トが、熱可塑性樹脂中に加硫ゴムを分散した熱可塑性エ
    ラストマーから構成されてなることを特徴とする、請求
    項2記載の記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記基材が、主としてパルプ繊維で構成
    されてなることを特徴とする、請求項1記載の記録媒
    体。
  5. 【請求項5】 前記基材を有する記録媒体が、オーバー
    ヘッドプロジェクター(OHP)用記録紙であることを特
    徴とする、請求項1記載の記録媒体。
  6. 【請求項6】 基材を有し画像形成に用いられる記録媒
    体を形成する方法において、該記録媒体表面に画像除去
    可能な皮膜を形成することを特徴とする記録媒体形成方
    法。
  7. 【請求項7】 前記画像除去可能な皮膜の形成が、熱圧
    着法によることを特徴とする、請求項6記載の記録媒体
    形成方法。
  8. 【請求項8】 前記画像除去可能な皮膜が、画像除去可
    能なフィルム或いはシートであることを特徴とする、請
    求項6または7記載の記録媒体形成方法。
  9. 【請求項9】 記録媒体表面に画像除去可能な皮膜を有
    する記録媒体を再生させる方法において、記録媒体上の
    皮膜上の画像を除去し、記録媒体を再生させることを特
    徴とする記録媒体再生方法。
  10. 【請求項10】 前記画像除去可能な皮膜が、フィルム
    或いはシートであることを特徴とする、請求項9記載の
    記録媒体再生方法。
  11. 【請求項11】 記録媒体表面に画像除去可能な皮膜を
    有する記録媒体を再生させる装置において、記録媒体上
    の皮膜上の画像を除去し、記録媒体を再生させることを
    特徴とする記録媒体再生装置。
  12. 【請求項12】 前記画像除去可能な皮膜が、フィルム
    或いはシートであることを特徴とする、請求項11記載
    の記録媒体再生装置。
JP10271635A 1998-09-25 1998-09-25 記録媒体、記録媒体形成方法、記録媒体再生方法および記録媒体再生装置 Pending JP2000098649A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013091557A (ja) * 2011-10-26 2013-05-16 Sumitomo Rubber Ind Ltd 紙送りローラおよびゴム組成物

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