JP2000097373A - ボトル抜け止め手段を有する配管バンド及びその生産方法 - Google Patents

ボトル抜け止め手段を有する配管バンド及びその生産方法

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JP2000097373A
JP2000097373A JP10284803A JP28480398A JP2000097373A JP 2000097373 A JP2000097373 A JP 2000097373A JP 10284803 A JP10284803 A JP 10284803A JP 28480398 A JP28480398 A JP 28480398A JP 2000097373 A JP2000097373 A JP 2000097373A
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band
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Yoshiharu Takahashi
善晴 高橋
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Nichiei Intec Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L3/00Supports for pipes, cables or protective tubing, e.g. hangers, holders, clamps, cleats, clips, brackets
    • F16L3/08Supports for pipes, cables or protective tubing, e.g. hangers, holders, clamps, cleats, clips, brackets substantially surrounding the pipe, cable or protective tubing
    • F16L3/10Supports for pipes, cables or protective tubing, e.g. hangers, holders, clamps, cleats, clips, brackets substantially surrounding the pipe, cable or protective tubing divided, i.e. with two or more members engaging the pipe, cable or protective tubing
    • F16L3/1075Supports for pipes, cables or protective tubing, e.g. hangers, holders, clamps, cleats, clips, brackets substantially surrounding the pipe, cable or protective tubing divided, i.e. with two or more members engaging the pipe, cable or protective tubing with two members, the two members being joined with a hinge on one side and fastened together on the other side

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 片手で配管パイプを持ち,他の片手でその締
着固定を行なえるように配管バンドにボルトの抜け止め
を施す。 【解決手段】 配管バンドの一方の締着片3の内側に樹
脂の軟質シ−ト7を配置し,これにボルト9を強制的に
通過させ,この軟質シ−ト7によってボルト9を遥動自
在に抜け止め保持する。これにより配管バンドを固定部
材11に片持ち支持したとき,配管バンドの自重によっ
てボルト9が傾斜し,固定部材11のボルト透孔13に
引っ掛け状に係止して,その片持ち支持の状態のまま片
手によるナット締着の操作を可能とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,建物に配管を行な
うについて使用するボルト抜け止め手段を有する配管バ
ンド及びその生産方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種ボルト抜け止め手段を有する配管
バンドとして,本発明者は,特開平8−261367号
を提案済であり,これによれば,開閉自在に連結した一
対の湾曲バンド片の自由端側に対向設置したボルト遊嵌
孔を有する一対の締着片をタンバックル,取付け足固定
片を挟んでその一方のボルト遊嵌孔から上記固定片のボ
ルト孔を介して他方の締着片のボルト遊嵌孔にボルトを
挿通し該他方の締着片の外側のナットで締着することに
よって固定部材に対して固定するように使用する配管バ
ンドであって,上記固定部材の固定片を一対とするとと
もにこれら固定片間に,例えば発泡樹脂,ゴム,スプリ
ング金具等のピース部材を介設し又は固定片の外側にこ
れらピース部材を接着固定等によって添設したものとさ
れ,上記ボルトを該ボルト軸より径小のこれらの透孔に
して,その保持を行なうものとしてある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この場合ナット未締着
のボルトを上記ピース部材が保持して,固定部材に湾曲
バンド片の一対の締着片を重合状に支承し,配管バンド
を吊り持ち支持したり,片持ち支持したりすることが可
能になるから,この状態で配管パイプを片手で手持ちし
て,他方の片手で各配管バンドを閉成し,ナットの締着
を行なうことが可能になり,従ってに配管バンドの操作
を行なう作業者と配管パイプを手持ちする作業者の複数
の作業者を一般に必要とすることが多い従来の配管工事
に対して,手の使い分けによって単独の作業者が配管工
事を行ない得ることになるし,またボルトの抜けによる
作業の中断を回避し,ボルトの紛失も防止することが可
能となって,配管工事の作業性を向上するものとなる
が,上記はゴム,発泡樹脂,スプリング金具等のピース
部材を用いるから,その分のコスト上昇を招く上,その
設置を固定部材に対して行なうについて,一対の固定片
間への挿入介設や接着固定等の煩雑な工程を経る必要が
あるため,同じくコスト上昇を招くという問題点が残さ
れ,更にこのピース部材を使用した場合,挿通したボル
トがその長手方向の中間位置においてピース部材に保持
されるため,ボルトが定位置に固定的に保持される傾向
を招くことがあり,上記配管バンドの閉成時に,ボルト
の先端が他方の締着片のボルト遊嵌孔にスムーズに挿通
せず,その挿通のためにボルト先端を手で上下する等の
位置合わせ作業が必要になったりするという問題点が残
されている。
【0004】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で,その解決課題とするところは,ボルトの抜け止め保
持とこれによる単独の作業者による配管工事を可能とす
るとともに可及的に低コストにして,作業性を良好に確
保し得るボルト抜け止め手段を有する配管吊バンドを提
供し,またそのための効率的な生産方法を提供するにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題に添って実験検
討を行なったところ,配管バンドの一方の締着片に挿通
したボルトを遥動自在に抜け止め保持するようにして,
タンバックルや取付け足等の固定部材に開成した配管バ
ンドを吊り支持し,又は片持ち支持すると,上記一方の
締着片から固定部材の固定片におけるボルト透孔に挿通
したボルトは,配管バンドの自重を受けて傾斜する結
果,該ボルトは固定部材の固定片における上記ボルト透
孔に引っ掛かり状に係止して,固定部材に対する配管バ
ンドの上記支持の状態が確実に維持される事実並びに上
記ボルトの抜け止め保持を,それ自体低コストの柔軟性
を有する軟質シートを用い,これをボルト挿通側一方の
締着片の内側に添設状にして,ボルトをこれに強制通過
することによって行なうことによって,上記遥動自在性
を好適に確保してボルトの上記傾斜による引っ掛かり状
の係止や上記他方の締着片のボルト遊嵌孔への挿通をス
ムーズ且つ確実になし得る事実を見出した。本発明はか
かる知見に基づいてなされたものであって,即ち請求項
1に記載の発明を,開閉自在に連結した一対の湾曲バン
ド片の自由端側に対向設置したボルト遊嵌孔を有する一
対の締着片をタンバックル,取付け足等固定部材の固定
片を挟んでその一方のボルト遊嵌孔から上記固定片のボ
ルト孔を介して他方の締着片のボルト遊嵌孔にボルトを
挿通し該他方の締着片の外側のナットで締着することに
よって固定部材に対して固定するように使用する配管バ
ンドであって,上記一対のうち上記ボルト挿通側一方の
締着片の内側に軟質樹脂シート,不織布,織布,和紙等
による軟質シートを添設状に配置するとともに該軟質シ
ートを強制通過して上記一方の締着片のボルト遊嵌孔か
ら挿通したボルトを遥動自在として該締着片に抜け止め
保持してなることを特徴とするボルト抜け止め手段を有
する配管バンドとし,請求項2に記載の発明は,これに
加えて,配管バンドの出荷形態を,配管バンドの種類,
用途等に合わせて適宜に選択できるように,これを,上
記配管バンドを単体とし又は上記ボルトとナットによっ
て固定部材を一体的に具備して出荷形態としてなること
を特徴とする請求項1に記載のボルト抜け止め手段を有
する配管バンドとし,請求項3に記載の発明は,同じく
上記に加えて,配管バンドの形態を,特に径大の配管パ
イプに適合するようにしたものとするように,これを,
上記一対の締着片がそれぞれ一対のボルト遊嵌孔を備
え,上記軟質シートの添設状の配置をそのボルト挿通側
一方の締着片にその一対のボルト遊嵌孔を覆うように行
ない,上記ボルトの遥動自在の抜け止め保持を単一の軟
質シートによって行なってなることを特徴とする請求項
1又は2に記載のボルト抜け止め手段を有する配管バン
ドとし,請求項4に記載の発明は,同じく上記に加え
て,上記軟質シートに対するボルトの強制通過を容易に
し且つ強制通過に伴う軟質シートの無用の破損等を防止
し得るように,これを,上記ボルトの強制通過を,該ボ
ルトの軸径より小径の透孔を有する軟質シートに対して
行なってなることを特徴とする請求項1,2又は3に記
載のボルト抜け止め手段を有する配管バンドとし,請求
項5に記載の発明は,これらボルト抜け止め手段を有す
る配管バンドの効率的な生産方法を提供するように,こ
れを,開閉自在に連結した一対の湾曲バンド片の自由端
側に対向配置したボルト遊嵌孔を有する一対の締着片を
タンバックル,取付け足等の固定部材の固定片を挟んで
その一方のボルト遊嵌孔から上記固定片のボルト孔を介
して他方の締着片のボルト遊嵌孔にボルトを挿通し該他
方の締着片の外側のナットで締着することによって固定
部材に対して固定するように使用し,上記一対のうち上
記ボルト挿通側一方の締着片の内側に軟質樹脂シート,
不織布,織布,和紙等による軟質シートを添設状に配置
するとともに該軟質シートを強制通過して上記一方の締
着片の遊嵌孔から挿通したボルトを遥動自在として該締
着片に抜け止め保持してなる配管バンドにおいて,上記
軟質シートの添設状の配置とボルトの強制通過を,ボル
ト受入孔を形成した治具を用い,該治具上に軟質シート
を載置した後,開成した配管吊りバンドの上記ボルト挿
通側一方の締着片をその内側を治具に向けて該治具上に
載置し,ボルトを該ボルト挿通側一方の締着片のボルト
遊嵌孔から上記軟質シートを介して治具のボルト受入孔
に対して押圧挿入することによって行ない,然る後配管
バンドを閉成し又は固定片を介して閉成し,他方の締着
片の外側においてボルトにナットを螺装設置することを
特徴とするボルト抜け止め手段を有する配管バンドの生
産方法とし,これらをそれぞれ発明の要旨として上記課
題解決の手段としたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下図面の例に従って本発明を更
に具体的に説明すれば,1は配管バンド,立バンドのう
ちから,本例において立バンドとした配管バンドであ
り,該配管吊りバンド1は,開閉自在に連結した一対の
湾曲バンド片2の自由端側に対向設置したボルト遊嵌孔
4を有する一対の締着片3を,タンバックル,取付け足
のうちから,本例において上記立バンドに合わせて取付
け足とした固定部材11の固定片12を挟んでその一方
のボルト遊嵌孔4から上記固定片12のボルト孔13を
介して他方の締着片3のボルト遊嵌孔4にボルト9を挿
通し該他方の締着片3の外側のナット10で締着するこ
とによって固定部材11の固定片12に固定するように
使用するものとしてあり,該配管バンド1は,上記一対
のうち上記ボルト挿通側一方の締着片3の内側に軟質シ
ート7を添設状に配置するとともに該軟質シート7を強
制通過して上記一方の締着片3のボルト遊嵌孔4から挿
通したボルト9を遥動自在として該締着片3に抜け止め
保持したボルト抜け止め手段を有するものとしてあり,
このとき該配管バンド1は,その上記一対の締着片3が
それぞれ一対のボルト遊嵌孔4を備え,上記軟質シート
7の添設状の配置をそのボルト挿通側一方の締着片3に
その一対のボルト遊嵌孔4を覆うように行ない,上記ボ
ルト9の遥動自在の抜け止め保持を単一の軟質シート7
によって行なってなるものとしてある。
【0007】配管バンド1における上記軟質シート7
は,本例にあって塩化ビニール,ポリエチレン等の軟質
樹脂シートを用いてあり,このときその厚さを,例えば
0.1〜0.3mmのものとし,本例においては0.2mm
の薄肉のものを使用して,これを上記一対のうちボルト
挿通側一方の締着片3の内側に添設状に配置してあり,
このとき軟質シート7は,該締着片3からその外周に食
み出さないように締着片3よりやや小さな面積にして,
そのボルト遊嵌孔,本例にあっては上記一対のボルト遊
嵌孔4をカバーする面積を有するものとし,これにボル
ト,本例にあって同じく一対のボルト9を強制通過し
て,該軟質シート7の柔軟性によってボルト9の遥動自
在性を確保した保持と軟質シート7の上記添設状の配置
を行なったものとしてある。
【0008】本例にあってこのボルト9の強制通過は,
これを,該ボルト9の軸径より小径の透孔8を有する軟
質シート7に対して行なってあり,これによって,軟質
シート7に大きな亀裂等の無用な破損を回避し,ボルト
9の保持と軟質シート7の添設状の配置を確実に行な
い,ボルト9が外れたり,軟質シート7がずれたりする
ことのないようにしてある。
【0009】この軟質シート7の添設状の配置とボルト
9の強制通過は,これを手作業で行なうことが可能であ
るが,本例にあっては治具20を使用して効率的に行な
うようにしてあり,これを配管バンド1の生産方法によ
って説明すれば,本例において上記軟質シート7の添設
状の配置とボルト9の強制通過は,これを,ボルト受入
孔22を形成した治具20を用い,該治具20上に軟質
シート7を載置した後,開成した配管バンド1の上記ボ
ルト挿通側一方の締着片3をその内側を治具20に向け
て該治具20上に載置し,ボルト9を該ボルト挿通側一
方の締着片3のボルト遊嵌孔4から上記軟質シート7を
介して治具20のボルト受入孔22に対して押圧挿入す
ることによって行ない,然る後配管バンド1を閉成し又
は固定片12を介して閉成し,他方の締着片3の外側に
おいてボルト9にナット10を螺装設置することによっ
て,その生産を行なうものとしてある。
【0010】即ち本例にあって上記治具20は,例えば
アルミ材,鋼材,硬質樹脂材等のブロックにして,上面
に上記締着片3を受入載置してその位置決めを行なう,
本例において締着片3幅方向両端における立上りリブ2
1を備えたものとするとともに,締着片3の受入載置に
よって締着片3のボルト遊嵌孔4位置に対応する位置
に,例えばボルト9の軸径と同等乃至やや径大の径を有
するボルト受入孔,本例にあっては上記一対のボルト遊
嵌孔4に対応する一対のボルト受入孔22を穿孔して透
設したものとしてあり,その上記上面に,軟質シート7
のボルト9の軸径より小径の透孔,本例にあっては一対
のボルト遊嵌孔4に対応した同じく一対の透孔8を上記
ボルト受入孔22に位置合わせして該軟質シート7を載
置し,これに重合するように上記ボルト挿入側一方の締
着片3を内側を治具20に向けて載置して,然るのち,
例えば手作業によってボルト9を該締着片3のボルト遊
嵌孔4を介して治具20のボルト受入孔22に差込み状
にして,該ボルト受入孔22に対して押圧挿入するよう
にすればよく,これにより軟質シート7は,締着片3と
治具20間に挟まれて,そのボルト遊嵌孔4にボルト9
を強制通過させられて,ボルト9の軸を確実に保持する
ことになるから,該締着片3を治具20から外して,配
管バンド1を閉成,即ちその一対の湾曲バンド片2を閉
成して,他方の締着片3のボルト遊嵌孔4に上記保持し
たボルト9の先端を挿通し,該締着片3の外側にナット
10を螺装設置するようにすればよく,これによって配
管バンド1として完成したものとすることができ,この
とき上記配管バンド1を単体とし又は上記ボルト9とナ
ット10によって固定部材11を一体的に具備して,そ
の出荷形態を定めることができる。
【0011】以上の配管バンド1を用いて,例えば配管
パイプ14を縦方向に向けて配管を行なうには,例えば
上記ナット10を予め外して,ボルト9を固定部材11
の固定片12におけるボルト透孔13に挿通することに
よって配管バンド1を該固定部材11にボルト9により
片持ち状に支持した状態とし,配管パイプ14を一方の
湾曲バンド片,特に固定部材11側の湾曲バンド片2に
あてがうようにし,他方の湾曲バンド片2を閉成して,
上記ボルト9を該他方の湾曲バンド片2の締着片3に挿
通し,該締着片3の外側において該ボルト9の先端に上
記外したナット10を螺装することによって,その締着
を行なうようにすればよい。
【0012】このとき上記ナット10を外した状態で,
上記固定部材11への片持ち支持,配管パイプ14あて
がい後の湾曲バンド片2の閉成等を行なっても,配管バ
ンド1を固定部材11に支持したボルト9は,ボルト挿
通側一方の締着片3の内側に添設状に配置し,ボルト9
を強制通過した軟質シート7によって遥動自在性を確保
して確実に抜け止め保持されるため,該一方の締着片3
から抜け方向に移動したりするのを可及的に防止される
とともに,ボルト9は該一方の締着片3に保持されたま
ま配管吊りバンド1の自重を受けて上向きの傾斜状態と
なり,該ボルト9が固定部材11におけるボルト透孔1
3内に挿通した状態のままその雄ネジによってその縁部
に引っ掛かり状に係止するために,配管バンド1の固定
部材11による支持が確実になされて,上記一方の締着
片3のボルト遊嵌孔4に挿通したボルト9が外れて落下
したり,これにより固定部材11から配管バンド1が外
れて落下したりすることを防止し,単独の作業者による
配管工事を可能にし,またこのときボルト9の保持は上
記軟質シート7による遥動自在性によって,その先端を
自由に振れ動かすことができるから,その他方の締着片
3のボルト遊嵌孔4への挿通もスムーズになし得て,配
管工事の作業性を損なうことなく,その効率化をはかる
ことができ,更に軟質シートを用いたためそのコストを
可及的に低いものとすることができる。
【0013】図中5は本例のボルト挿通側一方の締着片
3に,例えばプレス加工によって形成したボルト9の回
り止めリブ,6は配管バンド1の一対の湾曲バンド片2
を開閉自在に連結したヒンジを示す。
【0014】図示した例は以上のとおりとしたが,吊り
バンドの配管バンドとするとき,その一対のうちボルト
挿通側一方の湾曲バンド片を,配管バンドの中心点を通
る垂線を基準として湾曲方向に1/2円以上の円弧長さ
とすることにより,該湾曲バンド片に配管パイプの仮置
き載置を可能とした仮置き用のものとし,他方の湾曲バ
ンド片をその残余の円弧長さの配管パイプの押え用のも
のとして,その開閉自在の連結を湾曲方向の中央位置か
ら上記押え用の湾曲バンド片側に偏位した中間位置と
し,タンバックルの固定部材に吊り持ち支持したとき,
該押え用の湾曲バンド片を開成した状態で,配管パイプ
を上記仮置き用の湾曲バンド片に仮置き載置して,複数
の配管バンド間に配管パイプを架設状に保持可能とした
ものとすること,開閉自在の連結を,一対の湾曲バンド
片を着脱自在にして開閉自在に,例えば嵌め合い等によ
って連結する開閉連結を行なうようにすること,締着片
のボルト遊嵌孔を,上記上下に一対とすることなく単一
のものとすること,軟質シートを,上記軟質樹脂シート
に代えて,不織布,織布,和紙等の,軟質にして,例え
ば1mm程度以下或いは2mm程度以下の適宜の厚さにして
ボルトの保持強度を確保し得るとともにその遥動自在の
保持を可能とするその他のシート材料を用いた軟質シー
トによるものとすること,軟質シートに対するボルトの
強制通過を,透孔のない状態でボルトをこれに圧入する
ことによって行なうこと,上記治具を用いて軟質シート
の上記添設とボルトの強制通過を行なうとき,軟質シー
トの供給及びこれに対するボルトの強制通過を自動化機
械によって行なうこと,固定部材の固定片におけるボル
ト透孔の,上記ボルトの引っ掛かり状の係止を行なう縁
部を,例えばプレス加工によって薄肉化した薄肉縁部と
して,上記ボルトの係止を容易且つ確実にすること等を
含めて,本発明の実施に当って,配管バンド,固定部
材,軟質シート等の各具体的材質,形状,構造,種類,
これらの関係,これらに対する付加,これらの生産方法
等は,上記発明の要旨に反しない限り様々の形態のもの
とすることができる。
【0015】
【発明の効果】本発明は以上のとおりに構成したので,
請求項1に記載の発明は,軟質シートを用いて,ボルト
を配管バンドの一方の締着片に遥動自在性を確保して抜
け止め保持することによって,固定部材による配管バン
ドの支持を,ボルトによる固定部材への引っ掛かり状の
係止によって確実に行なうとともに配管バンドの他方の
締着片におけるボルト遊嵌孔への挿通をスムーズに行な
うことを可能とし,可及的に低コストにして,配管工事
を単独の作業者がなし得るようにし且つ可及的に作業性
を良好にしたボルト抜け止め手段を有する配管バンドを
提供することができ,請求項2に記載の発明は,上記に
加えて,配管バンドの出荷の形態を,配管バンドの種
類,用途等に合わせて適宜に選択できるものとし,請求
項3に記載の発明は,同じく上記に加えて,配管バンド
の形態を,特に径大の配管パイプに適合するようにした
ものとし,請求項4に記載の発明は,同じく上記に加え
て,上記軟質シートに対するボルトの強制通過を容易に
し且つ強制通過に伴う軟質シートの無用の破損等を防止
したものとし,請求項5に記載の発明は,これらボルト
抜け止め手段を有する配管バンドの効率的な生産方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】配管バンドの固定部材への片持ち支持状態を示
す斜視図である。
【図2】配管バンドと固定部材の関係を示す拡大分解斜
視図である。
【図3】配管バンドと固定部材の関係を示す拡大縦断面
図である。
【図4】配管バンドの締着片とボルトとの関係を示す拡
大斜視図である。
【図5】治具を用いた軟質シートの配置とボルトの強制
通過の方法を示す説明斜視図である。
【図6】ボルトの強制通過の方法を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 配管バンド 2 湾曲バンド片 3 締着片 4 ボルト遊嵌孔 7 軟質シート 9 ボルト 10 ナット 11 固定部材 13 ボルト透孔 14 配管パイプ 20 治具 22 ボルト受入孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉自在に連結した一対の湾曲バンド片
    の自由端側に対向設置したボルト遊嵌孔を有する一対の
    締着片をタンバックル,取付け足等固定部材の固定片を
    挟んでその一方のボルト遊嵌孔から上記固定片のボルト
    孔を介して他方の締着片のボルト遊嵌孔にボルトを挿通
    し該他方の締着片の外側のナットで締着することによっ
    て固定部材に対して固定するように使用する配管バンド
    であって,上記一対のうち上記ボルト挿通側一方の締着
    片の内側に軟質樹脂シート,不織布,織布,和紙等によ
    る軟質シートを添設状に配置するとともに該軟質シート
    を強制通過して上記一方の締着片のボルト遊嵌孔から挿
    通したボルトを遥動自在として該締着片に抜け止め保持
    してなることを特徴とするボルト抜け止め手段を有する
    配管バンド。
  2. 【請求項2】 上記配管バンドを単体とし又は上記ボル
    トとナットによって固定部材を一体的に具備して出荷形
    態としてなることを特徴とする請求項1に記載のボルト
    抜け止め手段を有する配管バンド。
  3. 【請求項3】 上記一対の締着片がそれぞれ一対のボル
    ト遊嵌孔を備え,上記軟質シートの添設状の配置をその
    ボルト挿通側一方の締着片にその一対のボルト遊嵌孔を
    覆うように行ない,上記ボルトの遥動自在の抜け止め保
    持を単一の軟質シートによって行なってなることを特徴
    とする請求項1又は2に記載のボルト抜け止め手段を有
    する配管バンド。
  4. 【請求項4】 上記ボルトの強制通過を,該ボルトの軸
    径より小径の透孔を有する軟質シートに対して行なって
    なることを特徴とする請求項1,2又は3に記載のボル
    ト抜け止め手段を有する配管バンド。
  5. 【請求項5】 開閉自在に連結した一対の湾曲バンド片
    の自由端側に対向配置したボルト遊嵌孔を有する一対の
    締着片をタンバックル,取付け足等の固定部材の固定片
    を挟んでその一方のボルト遊嵌孔から上記固定片のボル
    ト孔を介して他方の締着片のボルト遊嵌孔にボルトを挿
    通し該他方の締着片の外側のナットで締着することによ
    って固定部材に対して固定するように使用し,上記一対
    のうち上記ボルト挿通側一方の締着片の内側に軟質樹脂
    シート,不織布,織布,和紙等による軟質シートを添設
    状に配置するとともに該軟質シートを強制通過して上記
    一方の締着片の遊嵌孔から挿通したボルトを遥動自在と
    して該締着片に抜け止め保持してなる配管バンドにおい
    て,上記軟質シートの添設状の配置とボルトの強制通過
    を,ボルト受入孔を形成した治具を用い,該治具上に軟
    質シートを載置した後,開成した配管バンドの上記ボル
    ト挿通側一方の締着片をその内側を治具に向けて該治具
    上に載置し,ボルトを該ボルト挿通側一方の締着片のボ
    ルト遊嵌孔から上記軟質シートを介して治具のボルト受
    入孔に対して押圧挿入することによって行ない,然る後
    配管バンドを閉成し又は固定片を介して閉成し,他方の
    締着片の外側においてボルトにナットを螺装設置するこ
    とを特徴とするボルト抜け止め手段を有する配管バンド
    の生産方法。
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