JP2000097244A - 動力伝達機構 - Google Patents
動力伝達機構Info
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- JP2000097244A JP2000097244A JP11197726A JP19772699A JP2000097244A JP 2000097244 A JP2000097244 A JP 2000097244A JP 11197726 A JP11197726 A JP 11197726A JP 19772699 A JP19772699 A JP 19772699A JP 2000097244 A JP2000097244 A JP 2000097244A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D1/00—Couplings for rigidly connecting two coaxial shafts or other movable machine elements
- F16D1/10—Quick-acting couplings in which the parts are connected by simply bringing them together axially
- F16D2001/103—Quick-acting couplings in which the parts are connected by simply bringing them together axially the torque is transmitted via splined connections
Abstract
やセレーション軸の静的強度および疲労強度の向上を達
成可能とする。 【解決手段】 軸部材1と軸部材1の外周側に配置した
外周部材2は、軸部材1側の歯31と外周部材2側の歯32
とを嵌合させたスプライン3で結合される。スプライン
3の軸方向一端側では、軸部材1側の歯31の谷部31を拡
径させて拡径領域S1を形成し、この拡径領域S1内
に、軸部材1側の歯31と外周部材2側の歯32との嵌合部
Fを設ける。
Description
ルクの伝達を行う動力伝達機構に関する。
動軸は、自動車や産業機械等の多くの機械部品に使用さ
れている。軸には中実や中空のものがあり、これらはバ
ー材やパイプ材に直接切削や塑性加工を加えたり、ある
いは近年、粉末を焼結処理することよって製造される場
合もある。
ション軸は、一般に塑性加工性や機械加工性およびコス
トを考慮し、中炭素鋼や低合金鋼(肌焼鋼、窒化用鋼
等)に、浸炭焼入れ・高周波焼入れ・窒化等の表面硬化
処理や調質等の熱処理を施し、軸強度を高めて使用され
ている。また、最近では、非調質鋼を使用して調質を廃
止したものや、さらに強度を向上させるため、高合金化
や高清浄度化(介在物の低減、Pの低減等)した材料の
使用や、疲労強度を向上させるためのショットピーニン
グ処理を併用したものも存在する。
例で、自動車のドライブシャフトに使用される等速自在
継手を示す。この等速自在継手は、軸11の外周にスプ
ライン13を介して内輪12を嵌合した構造で、軸11
のトルクはスプライン13の凹凸嵌合を介して内輪12
に伝達される。
中C)の形状には種々のタイプがある(「終端側」と
は、内輪12内径部への軸11の挿入時に、内輪12に
最初に嵌合する軸端面を入口側とした場合の反対側をい
う)。図6乃至図9はその一例を示すもので、図6は、
スプライン13の谷部11aをそのまま軸11の外周面に
抜いたタイプ(「切抜けタイプ」と仮称する)、図7乃
至図9は、スプライン谷部11aを滑らかに拡径させて軸
11の外周面につなげたタイプ(「切上りタイプ」と仮
称する)である。切上りタイプには、半径R1の円弧で
拡径させたもの(図7)、図7より大きい半径R2の円
弧(R2>R1)で拡径させたもの(図8参照)、半径
SRの球状に拡径させたもの(図9参照)等が知られて
いる。
嵌合状況を示すもので、内輪12のスプライン山部12b
の終端側に内径を大きくした逃げ領域T’を設け、かつ
逃げ領域T’以外の山部12bを軸11側の拡径領域S’
以外の谷部11aに嵌合させて、これらの嵌合部F’(散
点模様を付している)が軸11側の谷部11aの拡径領域
S’に入らないようにしている。
クローズアップされるのに伴い、自動車でも排ガス規制
の強化や燃費の向上が強く求められており、その対策と
して軽量化が進められている。自動車にはトランスミッ
ション、デファレンシャル、ドライブシャフト、プロペ
ラシャフト等にスプラインやセレーション(以下、スプ
ライン軸で代表する)が多用されているが、このスプラ
イン軸の軽量化が自動車の軽量化に大きく寄与するた
め、スプライン軸の高強度化、すなわち静的強度と疲労
強度の両面での強度アップが強く要求されている。
としては、上記のような高合金化や高清浄度化が考えら
れるが、これらは材料コストの増大や加工性の大幅な低
下を伴うため、製品コスト面で得策ではない。また、シ
ョットピーニング処理は疲労強度の向上に効果がある
が、静的強度については十分な効果が認められず、高コ
ストを招く。
せたもの(図8)や球状に拡径させたもの(図9)は、
図13の実験結果からも明らかなように、図7のタイプ
に比べ、静的強度の向上は達成されるが、疲労強度の向
上には十分な効果が認められない。また、加工工具(ホ
ブカッタ、転造ラック等)を新規に製作する必要がある
ためにコスト高である。一方、図6の切抜けタイプは、
図12の実験結果からも明らかなように、図7の切上り
タイプに比べて静的強度および疲労強度の両面で劣るた
め、軽量化対策には不向きである。
面若しくは強度面の何れかで課題があり、これらを両立
させたものは見受けられないのが実状である。
なく、スプライン軸やセレーション軸の静的強度および
疲労強度の向上を達成可能とすることを目的とする。
図7のタイプのスプライン軸(諸元は図14参照)に内
輪のボス部を嵌合し、これを捩り試験に供試して破壊モ
ードを鋭意解析した結果、図11に示すように、破面は
二つの主破面A、Bから構成され、軸11側の谷部11a
の底に沿った破面(A:軸方向破断面)と、軸方向に対
して45°傾いた破面(B:主応力破面)からなること
がわかった。軸方向破断面Aは軸方向に作用するせん断
力によるせん断破面で、主応力破面Bは捩りの主応力に
よる引張り破面であると考えられる。
ずらし、各位置でスプライン軸の強度を測定したとこ
ろ、図15(A)に示す結果を得た。同図の横軸はボス
の嵌合位置X[mm]を、縦軸左は、疲労破断に至るまで
の繰り返し数の比率Y1(負荷せん断応力は±665M
Pa[67.8kgf /mm2 ]に設定した)を、縦軸右
は、捩り破断強度の増加率Y2[%]をそれぞれ表わ
す。ここで横軸のXは、同図(B)に示すように軸11
の谷部11aの終端部11a1から、ボス12の山部12b終端
に形成された立ち上り部12b1の外周面が軸11の外周レ
ベルLと交差する点(●)までの距離を表わす。測定
は、X=a、b、…eの各位置で行い、繰返し数の比率
Y1および増加率Y2は、a位置(X=6mm)を基準
(Y1=1、Y2=0)とした。また、図15(A)中
の(2)、(4)、(6)、(10)、および(12)は、
それぞれ軸方向せん断亀裂の長さ[mm]を表わす。
1の終端側(図面左)に近づくほど、軸方向せん断破面
(軸方向せん断亀裂)は減少し、強度が増加することが
判明した。これは、捩り試験中にボスと嵌合していない
スプライン(非嵌合部)が局所的に捩られるが、非嵌合
部の長さが減少すると局所的な捩れが減少し、非嵌合部
の軸側谷部に作用するせん断応力が減少するためと考え
られる。
疲労強度は、ボスの嵌合位置がスプライン軸の終端直前
の特定位置に達してから急激に増大することがわかる。
疲労強度が急激に増加する臨界位置は、同図(B)中の
b点とc点との間の領域に存在するが、この領域は、ボ
スの山部12b終端の立ち上り部12b1が、軸11の谷部11
aの拡径領域S’と交差し始める位置(山部12bの立ち
上り部12b1が拡径領域S’中の谷部11aと嵌合し始める
位置)に概ね一致する。これは、前述した非嵌合部の歯
底部のせん断応力の減少に加え、拡径領域S’では谷部
11aが拡径することにより歯底径が増加してこの部分で
の応力が減少するためと考えられる。
で、軸部材と軸部材の外周側に配置した外周部材とが、
軸部材側の歯と外周部材側の歯との嵌合により、相互に
トルク伝達可能に結合され、少なくとも軸方向一端側
で、軸部材側の歯の谷部を拡径させたものにおいて、上
記谷部の拡径領域内に、軸部材側の歯と外周部材側の歯
との嵌合部を有する動力伝達機構を提供するものであ
る。この場合、軸部材と外周部材とはスプラインまたは
セレーションで結合される。
谷部と外周部材側の歯の山部とを接触させておけば、嵌
合部の面積が十分に確保され、強度の大幅な向上が達成
される。この場合、軸部材側の歯の谷部と接触する外周
部材側の歯の山部に、円弧状のチャンファ部を設けてお
けば、拡径領域中で両者を面接触させることができ、嵌
合部の面積拡大によりさらなる強度アップを図ることが
できる。
部)に、外周部材側の歯の山部を接触させてもよく、こ
れより嵌合部の面積が十分に確保され、軸強度の大幅な
向上が達成される。この場合、外周部材のガタ止めとし
て、外周部材の軸方向他端側への移動を防止する拘束手
段を具備させるのが望ましい。
圧する押圧手段や、軸部材側の歯と外周部材側の歯とを
円周方向で相互に圧接させる圧接手段で構成することが
できる。
至図22に基いて説明する。
達機構は、軸部材1と軸部材1の外周に配置したボス等
の外周部材2とを、軸部材1側の歯31と外周部材2側の
歯32とを嵌合させたスプライン3(セレーションでもよ
い)で結合させたものである。歯31、32は、軸方向に沿
って延びている。
31aおよび山部31bのうち、谷部31aの終端側(図1右
側)は、円弧状に滑らかに拡径する拡径領域S1を有
し、拡径領域S1の終端部31a1(大径端)では当該谷部
31aが軸部材1の平滑部1a(セレーション3の終端側
に隣接して形成される)の外周面につながっている。一
方、軸部材1側の山部31bの終端は、僅かに縮径して谷
部31aの終端部31a1と同一箇所で軸部材1の平滑部1a
外周面につながっている。軸部材1の強度面を考慮する
と、平滑部1aの外径は、山部31bの外径寸法と等しく
するか若しくはこれに近似させておくのが望ましい。拡
径領域S1の谷部31aは、円弧のみで形成する他、図2
に示すように、円弧と直線の組合わせにしてもよい(円
弧を入口側に配置する)。
の外周に形成された肩部1bに当接させ、かつ入口側
(図面左側)の内径端を止め輪(14:図5参照)で係
止することによって軸部材1に対して位置決めされる。
外周部材2の内周部に形成された歯32(ハッチングで表
わす)の谷部32aおよび山部32bのうち、谷部32aは、
同径のまま外周部材2の終端までストレートに形成され
る。一方、山部32bの終端側は、傾斜した立ち上り部32
b1を介し、入口側よりも内径を大きくした逃げ領域Tに
なっている。逃げ領域Tの内径は、軸部材1の平滑部1
aの外径よりも大きく、軸部材1側の肩部1bの外径よ
りも小さい。
2側の歯32との嵌合部F(散点模様で表わす)をスプラ
イン有効領域S2(拡径領域S1を除く谷部をいう)の
みならず、谷部31aの拡径領域S1にも設け、両歯31、
32を拡径領域S1中で互いに円周方向で接触させること
とした。これは、図10に示す従来品が、拡径領域S’
を避けて嵌合部F’を設けていたのと著しい対照をな
す。
1の静的強度および疲労強度を向上させることができ
る。強度向上のためには、外周部材2の軸部材1に対す
る嵌合位置をできるだけ終端側とするのがよく、従っ
て、図1に示すように、軸部材1側の歯31の谷部31aと
外周部材2側の歯32の山部32bとを拡径領域S1中で接
触させておくのが好ましい。この場合、図3に示すよう
に、谷部31aと接触する外周部材2側の山部32bの立ち
上り部32b1に円弧状のチャンファ(半径r)を設けてお
けば、嵌合部Fの面積の拡大によるさらなる強度アップ
が図れる。
波焼入れを施すのが好ましい。その場合、図4(A)か
らも明らかなように表面硬さは硬い方が望ましく、使用
する材料の最高硬さを狙うことが望ましい。また、焼入
れ深さは硬化比(有効深さまでの深さ/軸半径)で0.
5付近を狙うのが望ましい(図4(B)参照)。
理を施して疲労強度のさらなる向上を図ってもよく、ま
た、既存の高強度化対策、例えば、図8に示すように谷
部31aの拡径領域Sを大きな円弧で形成したり、あるい
は図9に示すように拡径領域Sの谷部31aを球面に形成
する等の対策を併用してもよい。
31aの拡径領域S1の終端部(大径端)31a1に、外周部
材2側の歯32の山部32b、特にその終端のテーパ状の立
ち上り部32b1を接触させた例であり、図1に示す場合と
同様に軸部材1の強度(静的および疲労強度)の向上が
達成される。図17は、外周部材2側の歯32のうち、山
部32b終端の立ち上り部32b1を円弧状のチャンファと
し、かつチャンファの曲率rを谷部31の拡径領域S1の
曲率Rよりも大きくして図16と同様に立ち上り部32b1
を谷部31aの終端部31a1に接触させたものである。何れ
の場合も、立ち上り部32b1と終端部31a1との接触で外周
部材2が軸方向終端側に位置決めされるため、外周部材
2と軸部材1の肩部1bとは非接触にすることができ
る。
端を止め輪14で係止することによって軸部材1に対して
固定される。この場合、加工誤差等により、図18に示
すように外周部材2の入口側内径端と止め輪14との間に
隙間15が生じ、外周部材2が軸方向にがたつく場合があ
る。このようなガタツキがあると、図16および図17
に示す構造においてX=0を保持することができず、軸
強度にバラツキを生じる要因となる。
すように、軸部材1と外周部材2との間に、外周部材2
の軸方向他端側(入口側)への移動を防止する拘束手段
16a、16bを設けるのがよい。この拘束手段16a、16b
は、外周部材2を軸方向一端側(終端側)に押圧する押
圧手段16aや、軸部材1側の歯31と外周部材2側の歯32
とを円周方向で相互に圧接させる圧接手段16bで構成す
ることができる。図19乃至図21は、上記押圧手段16
aの例であり、このうち図19は、2つの止め輪14a、
14bを圧接状態で配置し、一方の止め輪14aを外周部材
2の抜け止め、他方の止め輪14bを軸部材1と外周部材
2のガタ止めとした構造(ダブルクリップ方式)、図2
0および図21は何れも止め輪14に変えて圧縮状態の
弾性部材17a、17b(図20はコイルバネ17aを使用し
たコイルバネ方式、図21はウェーブワッシャ17bを使
用したウェーブワッシャ方式)を使用し、その弾性力で
外周部材2に軸方向終端側への予圧を付与する構造を示
す。上記圧接手段16bとしては、図22に示すように、
例えば、軸部材1あるいは外周部材2の歯31、32に捻れ
角θを設け(捻れ角θは誇張して描いている。また、図
面は外周部材2側の歯32の山部32bに捻れ角θを設けた
場合を例示する)、X=0となるまで外周部材2に軸部
材1を圧入する構造が考えられる。
に示すように、軸部材1側の歯31の谷部31aと外周部材
2側の歯32の山部32bとを拡径領域S1中で接触させた
場合にも同様に適用することができる(この場合、図1
6および図17と同様に外周部材1と軸部材1の肩部1
bを非接触とすることができる)。
イン軸あるいはセレーション軸の静的強度および疲労強
度を大幅に向上させることができる。しかも、高合金鋼
や高清浄度鋼を使用する場合のように、加工性が低下し
たり、コストの増加を招く等の不具合も生じず、また、
ショットピーニング処理のような設備の導入コストの著
しい増加を招くことがない。これにより低コストにスプ
ライン軸の軽量化が可能となり、本発明では例えば19
%の高強度化が達成され得るから、12%の軽量化が達
成可能となる。
である。
ある。
ある。
面硬さの影響、(B)図は、捩り強度と捩り疲労強度に
及ぼす焼入れ深さ(硬化比)の影響の各実験データを表
わす図である。
断面図である。
示す軸方向の断面図である。
示す軸方向の断面図である。
示す軸方向の断面図である。
示す軸方向の断面図である。
る。
である。
ータを示す図である。
較データを示す図である。
図である。
(B)図は(A)図を説明するための動力伝達機構の拡
大断面図である。
である。
である。
ある。
Claims (9)
- 【請求項1】 軸部材と軸部材の外周側に配置した外周
部材とが、軸部材側の歯と外周部材側の歯との嵌合によ
り、相互にトルク伝達可能に結合され、少なくとも軸方
向一端側で、軸部材側の歯の谷部を拡径させたものにお
いて、上記谷部の拡径領域内に、軸部材側の歯と外周部
材側の歯との嵌合部を有する動力伝達機構。 - 【請求項2】 軸部材の外周レベルよりも内径側に、上
記嵌合部を有する請求項1記載の動力伝達機構。 - 【請求項3】 上記谷部の拡径領域中で、軸部材側の歯
の谷部と外周部材側の歯の山部とを接触させた請求項1
記載の動力伝達機構。 - 【請求項4】 軸部材側の歯の谷部と接触する外周部材
側の歯の山部に、円弧状のチャンファ部を設けた請求項
3記載の動力伝達機構。 - 【請求項5】 上記谷部の拡径領域の大径端に、外周部
材側の歯の山部を接触させた請求項1記載の動力伝達機
構。 - 【請求項6】 外周部材の軸方向他端側への移動を防止
する拘束手段を具備する請求項3または5記載の動力伝
達機構。 - 【請求項7】 拘束手段が、外周部材を軸方向一端側に
押圧する押圧手段で構成されている請求項6記載の動力
伝達機構。 - 【請求項8】 拘束手段が、軸部材側の歯と外周部材側
の歯とを円周方向で相互に圧接させる圧接手段で構成さ
れている請求項6記載の動力伝達機構。 - 【請求項9】 軸部材と外周部材とがスプラインまたは
セレーションで結合されている請求項1乃至8記載の動
力伝達機構。
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