JP2000093674A - 刺繍装置及び刺繍装置用データ記録媒体 - Google Patents

刺繍装置及び刺繍装置用データ記録媒体

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JP2000093674A
JP2000093674A JP10269332A JP26933298A JP2000093674A JP 2000093674 A JP2000093674 A JP 2000093674A JP 10269332 A JP10269332 A JP 10269332A JP 26933298 A JP26933298 A JP 26933298A JP 2000093674 A JP2000093674 A JP 2000093674A
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pattern
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Shintaro Tomita
信太郎 冨田
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 刺繍模様における糸色の組み合わせを適切に
替えることができ、その組み合わせの確認を容易に行う
ことのできる刺繍装置及び刺繍装置用データ記録媒体を
提供すること。 【解決手段】 外部ROMカードには、刺繍模様毎に、
糸色コードを異なる組み合わせで複数種類記録し、又、
刺繍模様を構成する部分模様によっては1つの部分模様
に対して複数の糸色コードを記録する。図10に示す選
択模様表示画面にて色替えキー37が押下される毎に異
なる組み合わせの糸色コードをカードから読み取り、読
み取った糸色コードに対応する糸色名を糸色名表示領域
4dに一斉に表示する。又、例えば左端の部分模様35
が押下された場合には色リスト40を表示し、当該部分
模様に対して切り替え可能な糸色名を表示する。「2.
黄」が押下された場合には、左端の部分模様35の糸色
名のみを黄に切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシン等の刺繍装
置及び刺繍装置用のデータ記録媒体の技術分野に属する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の刺繍ミシンは、刺繍模様に関する
データを外部ROMカードから読み取り可能に構成され
ており、外部ROMカードを交換することによって非常
に多くの種類の美しい刺繍模様を誰でも簡単に縫うこと
ができる。
【0003】例えば、複数色から構成される刺繍模様
は、刺繍模様を構成する適宜の部分毎に、異なる色の糸
に替えて縫う必要があるため、従来の外部ROMカード
には、刺繍模様全体の縫製用データだけでなく、前記適
宜の部分を表す糸色毎の表示データと、各表示データに
対応する糸色を示すデータとが含まれている。この糸色
を示すデータは、例えば糸色を示す糸色コードであり、
刺繍ミシンの内蔵ROMには当該糸色コードに対応した
糸色名を表示するフォントデータが予め記録されてい
る。そして、何れかの刺繍模様が選択されると、外部R
OMカードから当該刺繍模様の前記糸色毎の表示データ
が読み出され、LCDパネルに表示される。また、前記
糸色毎の表示データと共に、各表示データに対応する前
記糸色コードが外部ROMカードから読み出され、各糸
色コードに対応するフォントデータが内蔵ROMから読
み出されて、LCDパネルには各表示データに対応した
糸色名の表示が行われる。また、選択された刺繍模様の
縫製用データも外部ROMカードから読み出され、スタ
ートキーを押下することにより、当該刺繍模様の自動縫
いが実行される。縫製用のデータには、糸色の切り替わ
る部分に区切りデータを含んでおり、この区切りデータ
が読み出された時点で自動縫いは一時中断される。この
時点においては、最初の糸色に係る表示データに対応す
る部分が縫い上げられている。この時、LCDパネル上
からは当該最初の糸色に係る表示データが削除されるの
で、作業者は最初の糸色の部分の自動縫いが終了したこ
とを認識することができる。また、LCDパネルには、
次の糸色に係る表示データと糸色名が表示されているの
で、作業者はこの表示に従って、次の色の糸に交換し、
再びスタートキーを押下する。以下このような操作を繰
り返し、LCDパネルの表示に従って、糸を交換し、自
動縫いを行わせることにより、多色の刺繍模様を縫い上
げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
刺繍ミシンにおいては、1つの刺繍模様に対しては当該
刺繍模様を構成する適宜の部分毎に1つの糸色名表示し
か行われていなかった。従って、糸色の組み合わせを全
て替えたり、いくつかの部分の糸色のみを替えたいと使
用者が希望する場合でも、刺繍糸には非常に多数の色が
用意されており、使用者が適切な糸色の組み合わせを見
い出すのは困難であった。
【0005】また、使用者が既存の糸色の組み合わせと
は別の組み合わせを考えた場合には、実際に刺繍模様を
縫い終えないと、その組み合わせが適切か否かを判断す
ることができず、作業の効率が低下するという問題があ
った。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、刺繍模様における糸色の組み合わせを
適切に替えることができ、その組み合わせの確認を容易
に行うことのできる刺繍装置及び刺繍装置用データ記録
媒体を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の刺繍装
置は、前記課題を解決するために、刺繍情報を表示する
表示手段と、前記刺繍情報として、刺繍模様を構成する
異なる糸色の部分模様の表示に用いられる部分模様デー
タ並びに各部分模様に対応した糸色名の表示に用いられ
る糸色データが記録された記録手段と、表示の切替入力
を行う切替入力手段と、前記記録手段から各データを読
み取り前記表示手段に前記刺繍情報を表示させる制御手
段とを備え、前記記録手段には、前記糸色データが各部
分模様に対応して一または複数記録されており、前記制
御手段は、前記切替入力手段により表示の切替入力が行
われた際には、糸色データが複数記録されている部分模
様に対しては、前記切替入力に応じて前回とは異なる新
たな糸色データを前記記録手段から読み取り、読み取っ
た糸色データに基づいて新たな糸色名を前記表示手段に
表示させることを特徴とする。
【0008】請求項1に記載の刺繍装置によれば、制御
手段により、部分模様データ及び糸色データが記録手段
から読み取られ、これらのデータに基づいて部分模様及
び糸色名が刺繍情報として表示手段に表示される。従っ
て、刺繍模様の縫製に用いられる糸の色と、それぞれの
色の糸により縫製される部分的な模様の形状との関係が
明らかになる。しかも、切替入力手段により表示の切替
入力が行われた場合には、前記制御手段は、糸色データ
が複数記録されている部分模様に対しては、前記切替入
力に応じて前回とは異なる新たな糸色データを前記記録
手段から読み取り、読み取った糸色データに基づいて新
たな糸色名を前記表示手段に表示させる。その結果、表
示手段上においては切替入力手段の切替入力に応じて複
数の組み合わせの糸色名の表示が行われることになり、
刺繍模様の様々な配色パターンの比較検討が容易にな
る。また、これらの表示に基づいて縫製処理が行われる
場合には、同じ刺繍模様であっても様々な配色の刺繍模
様の作成が容易になる。
【0009】請求項2に記載の刺繍装置は、前記課題を
解決するために、請求項1に記載の刺繍装置において、
前記切替入力手段は、一つの刺繍模様を構成する部分模
様の糸色名の表示を一斉に切替させる切替入力を行う手
段であり、前記制御手段は、前記切替入力が行われた際
には、前記刺繍模様を構成する部分模様のうち、糸色デ
ータが複数記録されている部分模様の全てに対して、前
記切替入力に応じて前回とは異なる新たな糸色データを
前記記録手段から読み取り、読み取った新たな糸色デー
タに基づく新たな糸色名を、部分模様に対応させて一斉
に前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0010】請求項2に記載の刺繍装置によれば、切替
入力手段による切替入力が行われると、制御手段は、前
記刺繍模様を構成する部分模様のうち、糸色データが複
数記録されている部分模様の全てに対して、前記切替入
力に応じて前回とは異なる新たな糸色データを前記記録
手段から読み取る。そして、読み取った新たな糸色デー
タに基づく新たな糸色名を、部分模様に対応させて一斉
に前記表示手段に表示させる。その結果、刺繍模様が複
数の部分模様で構成される場合でも、迅速に様々な配色
パターンの表示を行う。
【0011】請求項3に記載の刺繍装置は、前記課題を
解決するために、請求項1に記載の刺繍装置において、
前記切替入力手段は、一つの刺繍模様を構成する部分模
様の糸色名の表示を個別に切替させる切替入力を行う手
段であり、前記制御手段は、前記切替入力が行われた際
には、糸色データが複数記録されている部分模様に対し
ては、前記切替入力に応じて前回とは異なる新たな糸色
データを前記記録手段から個別に読み取り、読み取った
新たな糸色データに基づく新たな糸色名を、部分模様に
対応させて個別に前記表示手段に表示させることを特徴
とする。
【0012】請求項3に記載の刺繍装置によれば、切替
入力手段による切替入力が行われると、制御手段は、糸
色データが複数記録されている部分模様に対しては、前
記切替入力に応じて前回とは異なる新たな糸色データを
前記記録手段から個別に読み取り、読み取った新たな糸
色データに基づく新たな糸色名を、部分模様に対応させ
て個別に前記表示手段に表示させる。その結果、刺繍模
様の配色パターンの切り替えを部分模様単位で行えるの
で、刺繍模様の様々な配色パターンの比較検討をより細
かく行わせる。
【0013】請求項4に記載の刺繍装置は、前記課題を
解決するために、請求項1に記載の刺繍装置において、
前記切替入力手段は、一つの刺繍模様を構成する部分模
様の糸色名の表示を一斉に切替させる切替入力を行う第
1の入力手段と、当該部分模様の糸色名の表示を個別に
切替させる切替入力を行う第2の入力手段とを備えてお
り、前記制御手段は、前記第1の入力手段による切替入
力が行われた際には、前記刺繍模様を構成する部分模様
のうち、糸色データが複数記録されている部分模様の全
てに対して、前記切替入力に応じて前回とは異なる新た
な糸色データを前記記録手段から読み取り、読み取った
新たな糸色データに基づく新たな糸色名を、部分模様に
対応させて一斉に前記表示手段に表示させ、また、前記
第2の入力手段による切替入力が行われた際には、糸色
データが複数記録されている部分模様に対しては、前記
切替入力に応じて前回とは異なる新たな糸色データを前
記記録手段から個別に読み取り、読み取った新たな糸色
データに基づく新たな糸色名を、部分模様に対応させて
個別に前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0014】請求項4に記載の刺繍装置によれば、第1
の入力手段による切替入力が行われると、制御手段は、
前記刺繍模様を構成する部分模様のうち、糸色データが
複数記録されている部分模様の全てに対して、前記切替
入力に応じて前回とは異なる新たな糸色データを前記記
録手段から読み取る。そして、読み取った新たな糸色デ
ータに基づく新たな糸色名を、部分模様に対応させて一
斉に前記表示手段に表示させる。また、第2の入力手段
による切替入力が行われると、制御手段は、糸色データ
が複数記録されている部分模様に対しては、前記切替入
力に応じて前回とは異なる新たな糸色データを前記記録
手段から個別に読み取り、読み取った新たな糸色データ
に基づく新たな糸色名を、部分模様に対応させて個別に
前記表示手段に表示させる。その結果、刺繍模様が複数
の部分模様で構成される場合でも、迅速に様々な配色パ
ターンの表示を行って刺繍模様の様々な配色パターンの
比較検討を容易にすると共に、当該比較検討をより細か
く行わせる。
【0015】請求項5に記載の刺繍装置は、前記課題を
解決するために、請求項3または請求項4に記載の刺繍
装置において、部分模様の糸色名の表示を個別に切替さ
せる切替入力処理を開始させる指示入力を行う開始指示
入力手段を更に備え、前記制御手段は、該開始指示入力
手段により前記切替入力処理を開始させる指示入力が行
われた場合には、前記表示手段の同一画面上に、前記部
分模様の表示及び糸色名の表示を行わせると共に、前記
部分模様に対して記録されている糸色データに対応する
糸色名を配列して表示させ、前記切替入力手段は、当該
配列して表示された糸色名を選択させる指示入力を行う
手段であることを特徴とする。
【0016】請求項5に記載の刺繍装置によれば、開始
指示入力手段により部分模様の糸色名の表示を個別に切
替させる切替入力処理を開始させる指示入力が行われた
場合には、前記表示手段の同一画面上に、前記部分模様
の表示及び糸色名の表示を行わせると共に、前記部分模
様に対して記録されている糸色データに対応する糸色名
を配列して表示させ、当該配列して表示された糸色名を
選択させる。その結果、糸色名表示を部分模様毎に個別
に切り替える際に、切り替え可能な糸色名を迅速に把握
させ、また、個別の糸色名の切り替えを迅速に行わせ
る。
【0017】請求項6に記載の刺繍装置は、前記課題を
解決するために、請求項1乃至請求項5の何れか一項に
記載の刺繍装置において、前記表示手段はカラー画像を
表示する手段であり、前記制御手段は、前記記録手段に
記録された前記部分模様データ自体が有する色情報ある
いは前記部分模様データに対応する糸色データに基づい
て算出される色情報に基づいて、部分模様をカラー表示
させると共に、前記切替入力に応じて新たな糸色名を表
示させる場合には、読み取った新たな糸色データに基づ
いて算出される新たな色情報により部分模様をカラー表
示させる手段であることを特徴とする。
【0018】請求項6に記載の刺繍装置によれば、制御
手段により前記記録手段に記録された前記部分模様デー
タ自体が有する色情報あるいは前記部分模様データに対
応する糸色データが読み出され、これらのデータに基づ
いて算出される色情報に基づいて、カラー画像を表示す
る表示手段に部分模様がカラー表示させる。また、前記
切替入力に応じて新たな糸色名を表示させる場合には、
読み取った新たな糸色データに基づいて算出される新た
な色情報により部分模様をカラー表示させる。従って、
従って、刺繍模様の様々な配色パターンを、糸色名だけ
でなく、色彩により確認可能なので、配色パターンの比
較検討がより一層容易になる。
【0019】請求項7に記載の刺繍装置は、前記課題を
解決するために、請求項6に記載の刺繍装置において、
前記記録手段には、刺繍模様の全体である全体模様を表
示する全体模様データが記録されており、前記制御手段
は、当該全体模様データ自体が有する色情報に基づい
て、あるいはカラー表示させる部分模様を合成すること
により、前記全体模様を、前記部分模様及び糸色名と前
記表示手段の同一画面上にカラー表示させると共に、前
記切替入力に応じて新たな糸色名を表示させ、新たな色
情報により部分模様をカラー表示させる場合には、当該
新たな色情報による部分模様のカラー表示を前記全体模
様のカラー表示に上書きすることにより反映させること
を特徴とする。
【0020】請求項7に記載の刺繍装置によれば、制御
手段により記録手段から刺繍模様の全体である全体模様
を表示する全体模様データが読み出され、当該全体模様
データ自体が有する色情報に基づいて、あるいはカラー
表示させる部分模様を合成することにより、前記全体模
様を、前記部分模様及び糸色名と前記表示手段の同一画
面上にカラー表示させる。また、前記切替入力に応じて
新たな糸色名を表示させ、新たな色情報により部分模様
をカラー表示させる場合には、当該新たな色情報による
部分模様のカラー表示を前記全体模様のカラー表示に上
書きすることにより反映させる。その結果、刺繍模様の
完成状態の画像を、様々な配色パターンを切り替えなが
ら確認できるので、配色パターンの比較検討がより一層
容易になるだけでなく、縫製処理後に確認する場合に比
べて作業効率を著しく改善する。
【0021】請求項8に記載の刺繍装置は、前記課題を
解決するために、請求項7に記載の刺繍装置において、
刺繍模様の選択入力を行う選択入力手段を更に備え、前
記制御手段は、複数の刺繍模様についの全体模様を前記
表示手段の同一画面上に一覧表示させ、前記選択入力手
段による刺繍模様の選択入力が行われた場合には、当該
選択に係る刺繍模様の全体模様及び部分模様及び糸色名
の表示を行わせると共に、前記切替入力に応じて新たな
糸色名に対応した色情報による部分模様のカラー表示を
前記全体模様のカラー表示に上書きすることにより反映
させる場合には、前記一覧表示される全体模様のカラー
表示に対しても同様に反映させることを特徴とする。
【0022】請求項8に記載の刺繍装置によれば、制御
手段により、複数の刺繍模様についの全体模様を前記表
示手段の同一画面上に一覧表示させるので、複数の刺繍
模様の中からの選択を容易にする。そして、選択入力手
段により刺繍模様の選択入力が行われた場合には、当該
選択に係る刺繍模様の全体模様及び部分模様及び糸色名
の表示を行わせるので、刺繍模様の縫製に用いられる糸
の色と、それぞれの色の糸により縫製される部分的な模
様の形状との関係が明らかになる。更に、前記切替入力
に応じて新たな糸色名に対応した色情報による部分模様
のカラー表示を前記全体模様のカラー表示に上書きする
ことにより反映させる場合には、前記一覧表示される全
体模様のカラー表示に対しても同様に反映させる。その
結果、刺繍模様の完成状態の画像を、様々な配色パター
ンを切り替えながら確認できるだけでなく、決定した配
色パターンを一覧表示において確認可能にするので、当
該刺繍模様を次回に選択する際の作業を迅速に行わせ
る。また、一覧表示により、配色パターンを切り替えた
刺繍模様の他の刺繍模様との比較検討を、完成状態の画
像にて行わせるので、的確な比較検討が可能になる。
【0023】請求項9に記載の刺繍装置は、前記課題を
解決するために、請求項1乃至請求項8の少なくとも何
れか一項に記載の刺繍装置において、前記制御手段は、
前記切替入力手段による切替入力に応じて表示内容を初
期状態から変更した場合には、変更後の表示の元になる
データを指し示す情報あるいは変更後の表示データ自体
を前記記録手段に記録し、当該変更後の表示を次回の初
期状態表示とすることを特徴とする。
【0024】請求項9に記載の刺繍装置によれば、制御
手段は、前記切替入力手段による切替入力に応じて表示
内容を初期状態から変更した場合には、変更後の表示の
元になるデータを指し示す情報あるいは変更後の表示デ
ータ自体を前記記録手段に記録する。そして、当該変更
後の表示を次回の初期状態表示とする。その結果、当該
刺繍模様を次回に選択する際の作業を迅速に行わせる。
【0025】請求項10に記載の刺繍装置は、前記課題
を解決するために、請求項1乃至請求項9の少なくとも
何れか一項に記載の刺繍装置において、前記制御手段
は、前記切替入力手段による切替入力に応じて表示内容
を初期状態から変更した場合には、当該変更が行われた
ことを報知するための報知表示を行わせることを特徴と
する。
【0026】請求項10に記載の刺繍装置によれば、制
御手段は、前記切替入力手段による切替入力に応じて表
示内容を初期状態から変更した場合には、報知表示を行
わせ、当該変更が行われたことを報知する。その結果、
作業者に当該変更が行われたことを迅速かつ確実に認識
させ、作業状況を的確に把握させる。
【0027】請求項11に記載の刺繍装置は、前記課題
を解決するために、請求項1乃至請求項10の少なくと
も何れか一項に記載の刺繍装置において、表示内容を初
期状態に切り替える表示初期化入力手段を更に備え、前
記制御手段は、該表示初期化入力手段による入力が行わ
れた場合には、前記記録手段から予め定められた各デー
タの初期値を読み取り、当該初期値に基づいて表示を行
わせることを特徴とする。
【0028】請求項11に記載の刺繍装置によれば、制
御手段は、表示初期化入力手段により表示内容を初期状
態に切り替える入力が行われた場合には、前記記録手段
から予め定められた各データの初期値を読み取り、当該
初期値に基づいて表示を行わせる。従って、糸色名表示
を複数回に亘って切り替えている場合でも、迅速かつ確
実に表示内容を初期状態に戻す。
【0029】請求項12に記載の刺繍装置は、前記課題
を解決するために、請求項1乃至請求項11の少なくと
も何れか一項に記載の刺繍装置において、前記各入力手
段は、前記表示手段の表示画面上に重ねて取り付けられ
た光透過性の部材からなるスイッチ手段であり、当該ス
イッチ手段の作動部は、前記表示手段の画面上の文字ま
たは模様の表示位置に略一致するように設けられている
ことを特徴とする。
【0030】請求項12に記載の刺繍装置によれば、前
記表示手段の表示画面上に重ねて取り付けられた光透過
性の部材からなるスイッチ手段が、前記表示手段の画面
上の文字または模様の表示位置に略一致するように当該
スイッチ手段の作動部を有しているので、ハードウェア
としてスイッチ手段を増加させることなく、様々な種類
の入力手段を設けることができる。その結果、装置の大
型化及び高コスト化を招くことなく、極めて多種類の入
力を行わせる。
【0031】請求項13に記載の刺繍装置は、前記課題
を解決するために、請求項1乃至請求項12の少なくと
も何れか一項に記載の刺繍装置において、前記記録手段
は、前記刺繍装置または前記刺繍装置に接続した周辺装
置に着脱自在、あるいは前記刺繍装置とネットワークを
介して接続自在な刺繍装置用データ記録媒体であること
を特徴とする。
【0032】請求項13に記載の刺繍装置によれば、前
記部分模様データ及び糸色データ等の刺繍情報は、前記
刺繍装置または前記刺繍装置に接続した周辺装置に着脱
自在、あるいは前記刺繍装置とネットワークを介して接
続自在な刺繍装置用データ記録媒体に記録されている。
従って、新たな刺繍情報が記録された刺繍装置用データ
記録媒体を用意することにより、新たな刺繍情報に簡単
にアクセスすることができる。
【0033】請求項14に記載の刺繍装置用データ記録
媒体は、前記課題を解決するために、刺繍模様を構成す
る異なる糸色の部分模様の表示に用いられる部分模様デ
ータ及び各部分模様に対応させて糸色名を表示するため
の糸色データが記録されたコンピュータ読み取り可能な
刺繍装置用データ記録媒体であって、個々の刺繍模様毎
に確保された糸色データ記録領域を有し、一の刺繍模様
を構成する全ての部分模様に対する糸色名の一斉表示の
組み合わせ数についてのデータ及び各部分模様毎の糸色
名の個別の表示数についてのデータが記録され、前記糸
色データは、各糸色データ記録領域毎に、各刺繍模様の
各部分模様と対応付けて、各部分模様毎の糸色名の個別
の表示順序及び一の刺繍模様を構成する全ての部分模様
に対する糸色名の一斉表示の組み合わせ順序に従って記
録されていることを特徴とする。
【0034】請求項14に記載の刺繍装置用データ記録
媒体を、コンピュータに読み取らせることにより、ま
ず、選択された刺繍模様に対応する糸色データ記録領域
が特定され、次に、糸色名の一斉表示の組み合わせが選
択されると、その選択された組み合わせに対応する糸色
データ記録領域が特定され、各部分模様毎の糸色データ
が読み取られる。この時、各部分模様毎の糸色名の個別
の表示数についてのデータが参照され、複数の表示数が
設定されている場合には、その表示数を考慮して次の表
示順序の部分模様に対応する糸色データの記録領域が特
定され、糸色データが読み取られる。このように、糸色
データの組み合わせを複数記録し、また1つの部分模様
に複数の糸色データを割り当てて記録した場合でも、迅
速かつ確実に所望の糸色データが得られる。
【0035】請求項16に記載の刺繍装置用データ記録
媒体は、前記課題を解決するために、請求項14または
請求項15に記載の刺繍装置用データ記録媒体におい
て、読み書き自在なデータ記録媒体であって、初期表示
用の糸色データ保存領域が、各刺繍模様の各部分模様毎
に形成されていることを特徴とする。
【0036】請求項16に記載の刺繍装置用データ記録
媒体によれば、糸色名の切り替え処理を行った場合で
も、各刺繍模様の各部分模様毎に形成された初期表示用
の糸色データ保存領域に、当該処理に係る糸色データを
記録することができる。そして、当該刺繍装置用データ
記録媒体を、コンピュータに読み取らせることにより、
前記初期表示用の糸色データ保存領域から、前記処理に
係る糸色データを読み出すことができ、前記処理処理後
の状態を再現するように初期表示を行うことができる。
その結果、電源を切断した後においても、切り替えた糸
色名の表示を再現することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面を参照しながら説明する。
【0038】図1は、本発明の刺繍装置の一実施形態と
しての刺繍ミシンの概略構成を示す斜視図、図2は刺繍
ミシンの制御部の概略構成を示すブロック図である。
【0039】図1に示すように、本実施形態の刺繍ミシ
ン1は、メインモータ、主軸あるいはクランク等の駆動
伝達機構、及び針棒の駆動機構等が、筐体2内に収容さ
れており、該筐体2の壁面部には、表面にタッチパネル
3を備えたLCDパネル4が設けられている。
【0040】表示手段としてのLCDパネル4上には、
刺繍模様や縫製パターン等の刺繍情報が表示され、これ
らの表示位置に対応して設けられた切替入力手段として
のタッチパネル3のキーを押下することにより、刺繍模
様や縫製パターン等を選択可能になっている。
【0041】また、前記LCDパネル4が設けられた側
を刺繍ミシン1の正面とした場合に、当該正面に向かっ
て左手側の刺繍ミシン1の下部には、縫製の際に布が固
定される布固定台5が設けられており、該布固定台5の
内部には、送り歯、パルスモータ、送り歯の駆動機構、
及び下糸を格納する釜等が収容されている。
【0042】また、布固定台5には、刺繍ユニット6が
取り付けられており、該刺繍ユニット6には刺繍枠7を
支持した枠支持部材8が取り付けられている。
【0043】更に、前記送り歯の上方位置には、前記送
り歯と対向するように、針棒9によって上下動作あるい
は針振り動作を行う縫い針10が設けられており、前記
筐体2の当該縫い針10に近接した位置には、メインモ
ータの駆動の開始と停止を切り換えるスタート・ストッ
プキー11が設けられている。
【0044】また、前記刺繍ミシン1の右手側には、刺
繍模様の縫製用のデータ等が記録された記録媒体として
の外部ROMカード12が刺繍ミシン1の本体に対して
着脱自在に設けられている。
【0045】更に、外部ROMカード12の装着部の下
方には、刺繍ミシン1の電源のオン・オフを行うための
電源スイッチ13が設けられている。
【0046】次に、以上のような本実施形態における刺
繍ミシン1の制御系統の構成について、図2のブロック
を用いて説明する。なお、図2においては、図1に記載
された手段に相当する箇所には図1と同一符号を付すも
のとする。
【0047】図2に示すように、本実施形態の刺繍ミシ
ン1には、制御手段としてのCPU20と、読み取り専
用の記録手段としてのROM21と、読み書き可能な記
録手段としてのRAM22とから構成される制御ユニッ
ト23が備えられている。CPU20はROM21に記
録された制御プログラムに基づいて、各入出力手段によ
る信号の入出力、LCDパネル4における表示、あるい
は駆動源及び駆動機構による縫製動作等を制御してい
る。また、ROM21には、制御プログラムだけでな
く、刺繍模様の表示用のデータ、糸色データに対応した
糸色名表示のためのフォントデータ、あるいは縫製用の
データ等のデータが記録されており、CPU20は随時
ROM21からデータを読み込むことによって制御処理
を行う。更に、CPU20は、随時RAM22に対して
データ等の退避あるいは記録を行う。
【0048】また、CPU20の有するアドレス空間に
は、前記ROM21及びRAM22と同様に、外部RO
Mカード12の領域が割り当てられており、外部ROM
カード12の装着時においては、外部ROMカード12
に割り当てられたアドレスにアクセスすることにより、
外部ROMカード12から刺繍模様の表示用のデータ、
糸色データ、あるいは縫製用のデータ等を読み出すこと
が可能である。
【0049】CPU20に対する信号の入力は、CPU
20に対して直接に、あるいは図示しない入力インター
フェースを介して接続されたタッチパネル3、スタート
・ストップキー11、及びその他の各種キー24により
行われる。CPU20は、常時キースキャン処理を行っ
ており、何れかのキーからの入力を検出した場合には、
そのキー入力に応じた処理を行う。
【0050】スタート・ストップキー11は、メインモ
ータ25の駆動の開始と停止を切り換えるためのキーで
あり、メインモータ25の停止中に押下すると、メイン
モータ25の駆動が開始され、メインモータ25の駆動
中に押下すると、メインモータ25の駆動は停止され
る。
【0051】タッチパネル3は、LCDパネル4上に重
ねて設けた光透過性の部材からなる平面状のスイッチで
あり、図示しない入力インターフェースにより、押下さ
れた位置がわかるようになっている。従って、LCDパ
ネル4にキーの表示を行い、そのキーの位置に相当する
タッチパネル3のスイッチが押下された時にそのキーが
押下されたものとして処理を行うことができる。
【0052】その他、本実施形態の刺繍ミシン1には、
図1には図示を省略するが、縫い針10を上下させるキ
ー、糸切りキー等の多数の各種キー24が備えられてお
り、それぞれのキーの押下によって所定の処理が行われ
る。
【0053】CPU20からの信号の出力は、CPU2
0に直接に、あるいは図示しない出力インターフェース
を介して接続されたメインモータ25、X方向パルスモ
ータ26、Y方向パルスモータ27、及びLCDパネル
4に対して行われる。
【0054】メインモータ25は、縫い針10及び図示
しない送り歯を動作させるための動力源であり、CPU
20は、スタート・ストップキー11の押下を検出する
と、図示しない出力インターフェースを介してメインモ
ータ25を駆動させ、このメインモータ25は図示しな
い主軸を回転させる。そして、主軸の回転は、図示しな
い針棒上下動機構に伝達され、当該針棒上下動機構によ
る上下動が、針棒9に伝達されて、縫い針10が上下動
することになる。
【0055】また、前記主軸の回転は、図示しない送り
歯前後動機構及び送り歯上下動機構にも伝達され、これ
らの機構によって、送り歯は針棒9の上下動に連動して
前後上下に動作することになる。この送り歯の前後上下
の動きによって、布を移動させると共に、縫い針10を
上下に動かし、更に釜を回転させることにより、縫い目
を形成する。
【0056】但し、図1に示すように、布固定台5に刺
繍ユニット6が装着されている場合には、布14は刺繍
枠7に取り付けられるため、布14の移動は、刺繍ユニ
ット6及び枠支持部材8により、刺繍枠7を図1に示す
X方向及びY方向に移動させることにより行われる。刺
繍枠7のX方向の移動は、刺繍ユニット6に備えられた
X方向パルスモータ26により行われる。また、刺繍枠
7のY方向の移動は、枠支持部材8に備えられたY方向
パルスモータ27により行われる。これらのパルスモー
タ26,27は、CPU20と出力インターフェースを
介して接続されており、CPU20から所定のパルス信
号を出力することにより制御されている。
【0057】つまり、CPU20は、後述するように刺
繍模様が選択されると、当該刺繍模様の縫製データに基
づいて、各種の針棒駆動機構、及びX方向パルスモータ
25、Y方向パルスモータ27を制御し、当該刺繍模様
の自動縫いを行う。
【0058】また、LCDパネル4による表示の切り換
えも、CPU20により制御されており、CPU20は
ROM21あるいは外部ROMカード12から読み取っ
たデータに基づいて、刺繍模様、刺繍模様を構成する糸
色毎の部分模様、及び糸色名等を表示させる。
【0059】次に、図3のフローチャート及び図7乃至
図11の表示画面を示す図を用いて、本実施形態の刺繍
ミシン1において行われる表示処理及び縫製処理等の各
種の処理の概略について説明する。
【0060】まず、電源スイッチ13の押下により電源
が投入されると(ステップS1)、縫い針10、刺繍枠
7、及び枠支持部材8等の初期位置への移動、並びにL
CDパネル4の初期表示等の各種のイニシャル処理が行
われる(ステップS2)。次に、刺繍模様を選択させる
ための選択画面の表示を行う(ステップS3)。ここで
は説明を簡略化するためにイニシャル処理後に直ちに選
択画面表示を行っているが、実際には初期画面表示にお
いて、各種の縫製処理等を選択する選択キー表示が行わ
れ、これらの選択キー表示の中から、刺繍縫いを示す選
択キーの位置に対応するタッチパネル3を押下すること
により、選択画面表示が行われる。この選択画面表示の
例を図7に示す。
【0061】図7に示すように、LCDパネル4上の刺
繍模様表示エリア4aには、複数の刺繍模様30が表示
され、その他にも、前ページ切り換えキー31、次ペー
ジ切り換えキー32、戻るキー33、選択キー34が表
示される。刺繍模様30の表示用のデータは、ROM2
1及び外部ROMカード12に記録されており、CPU
20は何れかから表示用のデータを読み取ってLCDパ
ネル4の刺繍模様表示エリア4aに表示させる。
【0062】作業者は、これらの刺繍模様の一覧表示を
見ることにより、ROM21及び外部ROMカード12
に記録されている刺繍模様の種類及び各刺繍模様の全体
像を認識することができる。
【0063】なお、本実施形態においては、刺繍模様の
一覧表示の他に前ページ切り換えキー31と次ページ切
り換えキー32の表示を行っている。図7のように刺繍
模様を一覧表示した状態で、次ページ切り換えキー32
の位置に相当するタッチパネル3が押下された場合に
は、次ページの刺繍表示領域4aにおいて刺繍模様の一
覧表示が行われる。最初は切り換えたページに表示すべ
きデータがないので、再び刺繍模様の表示用データの読
み取りを行う。また、前ページ切り換えキー31の位置
に相当するタッチパネル3が押下された場合には、前ペ
ージの刺繍表示領域4aにおける刺繍模様の一覧表示が
行われる。更に、戻るキー33の位置に相当するタッチ
パネル3が押下された場合には、この刺繍模様の選択画
面表示を、例えばデータ読み取り先の選択画面表示に戻
す。このデータ読み取り先の選択画面表示においては、
データ読み取り先としてROM21と外部ROMカード
12の何れかが選択可能になっている。
【0064】次に、このような刺繍模様の選択画面表示
(ステップS3)を行った後は、選択入力手段としての
選択キー34が押下されたか否かの判断が行われる(ス
テップS4)。本実施形態においては、刺繍模様表示エ
リア4aに一覧表示された刺繍模様の位置に相当するタ
ッチパネル3を押下して、何れかの刺繍模様を選択すれ
ば、その刺繍模様の表示が反転表示また点滅表示され、
選択キー34の押下を受け付けるように構成されてい
る。
【0065】そして、作業者が、刺繍模様の一覧表示の
中から一つの刺繍模様を選択し、選択キー34の位置に
相当するタッチパネル3を押下すると(ステップS4;
YES)、CPU20は刺繍模様が選択されたと判断
し、選択模様表示処理(ステップS5)を実行する。
【0066】選択模様表示の例を図8に示す。図8は、
図7に示す選択画面表示から、刺繍模様30aを選択し
た場合を示している。図8に示すように、選択模様表示
においては、拡大表示領域4bに選択した刺繍模様が拡
大表示され、その下の部分模様表示領域4cには、各刺
繍模様における異なる色の糸により構成される部分の模
様(以下、部分模様とする)35の表示が行われる。更
に、その下の糸色名表示領域4dには各部分模様の糸の
色に対応した糸色名36が表示される。また、色替えキ
ー37、戻るキー34等の表示が行われる。
【0067】選択模様表示処理(ステップS5)が終了
すると、CPU20はキースキャン処理により何等かの
キーの押下があるまで待機する(ステップS6)。
【0068】例えば、作業者が、図8に示す糸色名表示
を参考にして、表示された色の刺繍糸を刺繍ミシン1に
セットし、スタート・ストップキー11を押下したとす
ると、このスタート・ストップキー11の押下はCPU
20により検出され、縫製の開始が選択されたと判断さ
れる(ステップS6;YES)。これによりメインモー
タ25の駆動を開始して(ステップS7)、刺繍模様の
縫製処理を開始する(ステップS8)。
【0069】縫製処理が開始されると、CPU20は、
ROM21または外部ROMカード12から縫製データ
を読み取り、RAM22に格納する。そして、格納した
縫製データに基づいて、X方向パルスモータ26、Y方
向パルスモータ27の駆動を制御し、刺繍模様の縫製処
理を行う。
【0070】縫製データには、各部分模様毎に区切りデ
ータが含まれており、この区切りデータが読み取られる
と、CPU20は停止要求があったと判断して(ステッ
プS9;YES)、各モータの駆動を停止する(ステッ
プS10)。つまり、一つの部分模様の縫製が終了する
毎に、縫製動作は中断される。この時、部分模様表示領
域4c及び糸色名表示領域4dにおいては、縫製の終了
した部分模様35及びそれに対応する糸色名36の表示
を削除して、次の縫製に係る部分模様36及びそれに対
応する糸色名36の表示を左側にシフトさせる。これに
より、作業者は次に左端に表示された部分模様の縫製が
行われることを認識できるので、その部分模様に対応す
る糸色名表示に従って刺繍糸の交換を行い、再びスター
ト・ストップキー11を押下する。CPU20はこの押
下により縫製の再開が選択されたと判断し(ステップS
6;YES)、再びモータの駆動を開始して次の部分模
様の縫製処理を開始する(ステップS7,S8)。
【0071】以上のような処理を繰り返すことにより、
選択された刺繍模様の縫製が終了すると、再びキー入力
の受付状態となり、例えば戻るキー38が押下された場
合には(ステップS11;YES)、図7のように再び
選択画面表示が行われる(ステップS3)。そして、色
替えキー37が押下された場合には(ステップS12;
YES)、色替処理が実行される(ステップS13)。
なお、この色替処理については後述する。一方、色替え
キー37ではなく、部分模様表示領域4cに表示された
何れかの部分模様の表示位置に対するタッチパネル3が
押下された場合には(ステップS14;YES)、個別
色替処理が実行される(ステップS15)。この個別色
替処理についても詳細は後述する。更に、スタート・ス
トップキー11、戻るキー38、色替えキー37、及び
部分模様の表示位置に対するタッチパネル3の何れでも
なく、図示しない他のキーの表示位置に対するタッチパ
ネル3が押下された場合には(ステップS14;N
O)、そのキーに応じた処理を行う(ステップS1
6)。
【0072】以上が本実施形態における刺繍ミシン1の
処理の概略である。次に、上述した各処理のうち、選択
画面表示処理(ステップS3)、選択模様表示処理(ス
テップS5)、色替処理(ステップS13)、及び個別
色替処理(ステップS15)について詳しく説明する。
【0073】<選択画面表示処理>まず、図7に示すよ
うな選択画面表示を行う処理について図12の外部RO
Mカード12のメモリマップ構造図を参照して説明す
る。なお、選択画面表示用のデータは、ROM21及び
外部ROMカード12の何れにも記録されているが、こ
こでは、一例として、外部ROMカード12から表示用
のデータを読み取る場合を例に挙げて説明する。ROM
21と外部ROMカード12の選択は、上述したように
データ読み取り先の選択画面表示において行う。
【0074】図12は、外部ROMカード12のメモリ
マップ100の構造を概略的に示す図である。図12に
示すように、外部ROMカード12には、ヘッダー領域
110が設けられており、CPU20は先ずこのヘッダ
ー領域110から各種データの先頭アドレスを読み取
る。例えば、模様2値表示ヘッダー113には、刺繍模
様30の表示データを格納する表示データ格納領域15
0における各刺繍模様毎の先頭アドレスが格納された2
値表示データアドレス記録領域120の先頭アドレスが
格納されている。2値表示データアドレス記録領域12
0の先頭には、1番目の刺繍模様である模様1について
の2値表示データアドレス記録領域121が設けられて
おり、CPU20はこの模様2値表示ヘッダー113の
内容である先頭アドレスを読み取り、矢印Cに示すよう
に、この先頭アドレスが示す2値表示データアドレス記
録領域121の内容を参照する。その結果、矢印Eに示
すように、模様1の2値表示データの記録領域151の
内容を参照することができ、模様1についての2値の選
択画面用表示データ(以下、2値選択画面用表示データ
とする)を得ることができる。この2値選択画面用表示
データは、図7に示すように刺繍模様30の全体を縮小
表示させるためのデータであり、例えばビットマップ形
式で格納されている。
【0075】前記2値表示データアドレス記録領域12
0には、前記模様1の2値表示データアドレス記録領域
121に続いて、模様2の2値表示データアドレス記録
領域122、及び模様3の2値表示データアドレス記録
領域123というように、刺繍模様の番号順に2値表示
データアドレス記録領域が設けられている。従って、順
次これらの記録領域の内容を参照することにより、表示
データ記録領域150における各刺繍模様の2値表示デ
ータの記録領域にアクセスすることができ、各刺繍模様
の2値選択画面用表示データを得ることができる。
【0076】このようにして、各刺繍模様の2値選択画
面用表示データが1ページ分読み取られ、RAM22に
格納される。ここで、1ページとは、図7に示す刺繍模
様表示領域4aに一度に表示できる大きさをいう。そし
て、RAM22に格納された各刺繍模様の2値選択画面
用表示データに基づいて、図7に示すように、刺繍模様
表示領域4aにおける各刺繍模様の一覧表示が行われ
る。
【0077】なお、本実施形態の外部ROMカード12
には、複数ページ分の刺繍模様の2値選択画面用表示デ
ータが記録されており、図7に示す次ページ切り換えキ
ー32の表示位置に対応したタッチパネル3が押下され
ると、別のページ分の刺繍模様の2値選択画面用表示デ
ータが読み取られる。
【0078】また、以上のようにして取得した各刺繍模
様の2値表示データアドレス記録領域のアドレスはRA
M22に格納しておく。
【0079】<選択模様表示処理>次に、図7に示す選
択画面表示において何れかの刺繍模様を選択した際に実
行される図8に示す選択模様表示処理について図4のフ
ローチャート及び図12の外部ROMカード12のメモ
リマップ構造図を参照して説明する。
【0080】本実施形態においては、拡大表示領域4b
における表示は、RAM22に格納した2値選択画面用
表示データを拡大処理することにより行われる。
【0081】一方、部分模様表示領域4cに表示するた
めの部分模様の2値表示データについては、改めて外部
ROMカード12からの読み取り処理を行う必要があ
る。この部分模様の2値表示データは、上述したよう
に、各刺繍模様毎に、表示データ記録領域150におけ
る2値選択画面用表示データの記録領域に続く記録領域
に各色毎に格納されている。選択画面表示された刺繍模
様の2値選択画面用表示データの記録領域のアドレス
は、既にRAM22に格納されているので、格納された
アドレスの中から選択された刺繍模様の2値選択画面用
表示データの記録領域のアドレスを読み取ることによ
り、前記部分模様に対する2値表示データの記録領域の
アドレスを容易に取得することができ、表示に必要な2
値表示データを容易に読み取ることができる。
【0082】2値表示データの読み取りは、刺繍模様を
構成する部分模様の種類数分だけ行われる。各刺繍模様
を構成する部分模様の種類数の情報は、各刺繍模様毎に
色数情報記録領域130に格納されており、ヘッダー領
域110には、当該色数情報記録領域130の先頭アド
レスを格納した模様色数ヘッダー111が設けられてい
る。従って、CPU20は模様色数ヘッダー111の内
容である先頭アドレスを読み取り、矢印Aに示すよう
に、この先頭アドレスが示す色数データ記録領域131
の内容を参照することにより、模様1についての色数デ
ータ、即ち部分模様の種類数のデータを得ることができ
る。
【0083】そして、模様1についての色数データ記録
領域のアドレスが判れば、他の刺繍模様についての色数
データ記録領域のアドレスは、加算処理により求めるこ
とができる。これは、図12に示すように、色数データ
記録領域に続く記録領域には、後述する組合わせ種類数
データ、及び後述する糸色コード種類数データが格納さ
れているためである。模様1の場合には、色数データ記
録領域131の次に、組合わせ種類数データ記録領域1
32、更にその次に糸色コード種類数データ記録領域1
33〜138が設けられている。糸色コード種類数デー
タ記録領域の個数は、色数データ記録領域の内容と組合
わせ種類数データ記録領域の内容の積であるから、結
局、表示対象の刺繍模様の番号をmとすると、 (番号[m−1]の刺繍模様の色数データ記録領域のアドレス)+{(番号[ m−1]の刺繍模様の色数データ記録領域の内容)×(番号[m−1]の刺繍模 様の組合わせ種類数データ記録領域の内容)}+2 …(1) を求めれば良い。但し、m=1の場合は、色数データ記
録領域のアドレスは、色数情報記録領域130の先頭ア
ドレスと一致するため、(1)式による計算は行わな
い。また、(1)式による計算は、m=3以上の場合に
は、m=2からその数に至るまで逐次行うものとし、求
めた色数データの記録領域のアドレスは順次RAM22
に格納して、次の計算に用いることととする。例えば、
m=5の場合には、m=2、3、4の時の計算をそれぞ
れ行う。
【0084】このように、(1)式により、表示対象の
刺繍模様の色数データ記録領域のアドレスを取得すれ
ば、表示対象の刺繍模様の色数データを読み取ることが
できる。
【0085】本実施形態では、選択模様表示処理が開始
されると、拡大表示領域4bに選択された刺繍模様の拡
大表示を行い(ステップS20)、次に、前記(1)式
により、選択された刺繍模様の色数データを求め、レジ
スタMに格納する(ステップS21)。
【0086】そして、RAM22に格納してある2値選
択画面用表示データの記録領域のアドレスから、部分模
様に対する2値表示データの記録領域のアドレスを取得
し、レジスタMを参照しつつ、各部分模様の2値表示デ
ータを読み取る(ステップS22)。これらの2値表示
データも例えばビットマップ形式のデータである。
【0087】例えば、図8に示す刺繍模様30aが、図
12における1番目の刺繍模様である模様1に相当する
場合には、RAM22より、模様1に対応する2値選択
画面用表示データの記録領域151のアドレスを読み取
り、このアドレスに1を加算することにより、1色目の
部分模様の2値表示データ記録領域152から1色目の
部分模様の2値表示データを読み取る。以下、順次アド
レスに1を加算することにより、2値表示データ記録領
域153から2色目の部分模様の2値表示データ、及び
2値表示データ記録領域154から3色目の部分模様の
2値表示デーを読み取り、それぞれRAM22に格納す
る。そして、RAM22に格納した部分模様の2値表示
データに基づいて、図8に示すように、部分模様表示領
域4cにそれぞれの部粉模様35を表示する(ステップ
S22)。
【0088】部粉模様35の表示終了後には、色名表示
処理を行う(ステップS23)。この色名表示処理は、
図8に示す糸色名表示領域4dに各部分模様の刺繍縫い
に使用される糸の色名を表示するもので、表示は糸色コ
ードに基づいて行われる。
【0089】本実施形態においては、1色目からn色目
までの部分模様に対する糸色コードが図12に示す糸色
コード記録領域140に刺繍模様毎に記録されている。
1色目からn色目までの糸色コードの組み合わせは、1
つの刺繍模様に対して複数種類数割り当てられており、
更に、1つの組み合わせ内においても、部分模様によっ
ては複数種類の糸色コードが割り当てられている。従っ
て、糸色コード記録領域140の先頭アドレス、各刺繍
模様の色数データ、各刺繍模様の糸色コードの組み合わ
せ種類数、各部分模様毎の糸色コードの種類数、及び刺
繍模様の番号がわかれば、選択された刺繍模様の糸色コ
ード記録領域のアドレスを得ることができる。例えば、
選択された刺繍模様の番号をm、当該刺繍模様の糸色コ
ードの組み合わせ種類数をnとすれば、 (番号[m−1]の刺繍模様に対応する糸色コード記録領域の先頭アドレス) +{(番号[m−1]の刺繍模様における第1組目の色数データ分の糸色コード 種類数の総数)+(番号[m−1]の刺繍模様における第2組目の色数データ分 の糸色コード種類数の総数)+…+(番号[m−1]の刺繍模様における第n組 目の色数データ分の糸色コード種類数の総数)} …(1) により、選択された刺繍模様の糸色コード記録領域のア
ドレスが求められる。但し、m=1の場合は、糸色コー
ド記録領域のアドレスは、糸色コード記録領域140の
先頭アドレスと一致するため、(1)式による計算は行
わない。また、(1)式による計算は、m=3以上の場
合には、番号[m−1]の刺繍模様に対応する糸色コー
ド記録領域の先頭アドレスがわかっていることが前提と
なるので、2からmまでの計算を順に行い、求めた糸色
コード記録領域のアドレスを順次RAM22に格納し
て、次の計算に用いることととする。例えば、m=5の
場合には、m=2,3,4,5の順序でそれぞれ計算を
行う。
【0090】計算には、刺繍模様の色数データ、糸色コ
ードの組み合わせ種類数、及び糸色コード種類数が必要
となる。まず、色数データについては、各刺繍模様の色
数データの記録領域のアドレスが、選択画面表示が終了
した時点で既にRAM22に格納されているので、この
格納されたアドレスの中から、選択された刺繍模様に対
応する色数データ記録領域のアドレスを取得し、取得し
たアドレスの色数データ記録領域から読み取る。
【0091】次に、糸色コードの組み合わせ種類数、及
び各部分模様毎の糸色コードの種類数については、色数
情報記録130において、前記色数データ記録領域に続
いて記録されている。従って、上述したようにRAM2
2から色数データ記録領域のアドレスを取得した後、当
該アドレスに続くアドレスの糸色コード組み合わせ種類
数記録領域、及び糸色コード種類数データ記録領域のそ
れぞれから読み取る。例えば、図12に示すように模様
1を例に挙げると、組み合わせ種類数データは組み合わ
せ種類数データ記録領域132に「2」と記録され、模
様1には糸色コードの組み合わせが2組割り当てられて
いることがわかる。また、糸色コード種類数データは各
組毎に記録されており、まず第1組目の1色目の部分模
様に対する糸色コード種類数データは記録領域133に
「2」、2色目の部分模様に対する糸色コード種類数デ
ータは記録領域134に「1」、3色目の部分模様に対
する糸色コード種類数データは記録領域135に「1」
と記録されており、これらの糸色コード種類数データの
総数は「4」となる。また、第2組目の1色目の部分模
様に対する糸色コード種類数データは記録領域136に
「2」、2色目の部分模様に対する糸色コード種類数デ
ータは記録領域137に「2」、3色目の部分模様に対
する糸色コード種類数データは記録領域138に「1」
と記録されており、これらの総数は「5」となる。従っ
て、模様2の糸色コード記録領域の先頭アドレスは、 模様1の糸色コード記録領域の先頭アドレス(=記録領
域141のアドレス)+「4」+「5」 を計算することにより求めることができる。
【0092】なお、(1)式により、選択された刺繍模
様の糸色コード記録領域のアドレスを取得した後は、当
該刺繍模様の糸色コードの組み合わせ種類数、及び各部
分模様毎の糸色コードの種類数をRAM22に格納す
る。
【0093】そして、取得したアドレスが示す糸色コー
ド記録領域から、レジスタMに格納した色数データ分の
部分模様に対する糸色データを順次読み取ることによ
り、表示に必要な糸色データを取得することができる。
【0094】但し、本実施形態においては、上述したよ
うに、糸色コードの組み合わせは、1つの刺繍模様に対
して複数種類数割り当てられており、更に、1つの組み
合わせ内においても、部分模様によっては複数種類の糸
色コードが割り当てられている。従って、糸色名の表示
を行うに当たっては、糸色コードの組み合わせの選択
と、部分模様毎の糸色コードの選択を行う必要がある
が、後述する色替処理及び個別色替処理が行われていな
い場合には、先頭側、即ちアドレスが小さい側の記録領
域から糸色コードを読み取る。
【0095】例えば、図12において模様1が選択され
たとすると、模様1には、記録領域141〜144の第
1の組と、記録領域145〜149の第2の組とが設け
られているが、アドレスの小さい第1の組から読み取り
が行われる。また、模様1の第1の組の1色目の部分模
様に対しては、1番目の記録領域141と2番目の記録
領域142の二つの記録領域が割り当てられているが、
この場合、アドレスの小さい側の記録領域141から糸
色データの読み取りを行い、2番目の記録領域142か
らは糸色データの読み取りを行わない。そして、2色目
の部分模様に対する糸色コードの記録領域は記録領域1
43のみなので、この記録領域143から糸色コード読
み取り、同様に3色目の部分模様に対する糸色コードに
ついても記録領域144から読み取る。
【0096】その結果、模様1については、1色目の部
分模様に対しては赤に相当する「1」、2色目の部分模
様に対して茶に相当する「4」、3色目の部分模様に対
しては緑に相当する「3」の糸色コードが読み取られ、
これらの糸色コードがRAM22に設けられた糸色コー
ド格納領域に格納される。
【0097】1つの部分模様に対する糸色コード記録領
域が複数存在するか否かは、当該部分模様に対応する糸
色コード種類数データ記録領域の内容から判別すること
ができる。この糸色コート種類数データ記録領域の内容
は、上述したように(1)式の計算の際に読み取られ、
RAM22に格納されている。
【0098】例えば、模様1の場合には、RAM22に
は、1色目の糸色コード種類数データとして「2」、2
色目の糸色コード種類数データとして「1」、3色目の
糸色コード種類数データとして「1」という糸色コード
種類数データが格納される。これらのデータを読み取る
ことにより、例えば1色目の部分模様については2つの
糸色コードが割り当てられており、記録領域もそれに応
じて2つ分設けられていることがわかる。従って、2色
目の部分模様の糸色コード記録領域のアドレスは、1色
目の糸色コード記録領域のアドレスに「2」を加算すれ
ば求めることができる。
【0099】このように、糸色コードの読み取りの際に
は、糸色コード種類数データを糸色コード記録領域のア
ドレスに加算することにより、次に色の糸色コード記録
領域のアドレスを得ることができる。例えば、記録領域
141の1色目の糸色コードの読み取り後は、記録領域
141のアドレスに「2」を加算して2色目の糸色コー
ドの記録領域143のアドレスを取得し、当該記録領域
143からの糸色コードの読み取り後は、記録領域14
3のアドレスに「1」を加算して3色目の糸色コードの
記録領域144のアドレスを取得する。
【0100】このように、1つの刺繍模様に対して糸色
コードの組み合わせが複数種類数割り当てられており、
更に、1つの組み合わせ内にて部分模様毎に複数種類の
糸色コードが割り当てられている場合でも、各部分模様
に対する糸色コードの記録領域のアドレスを正確に得る
ことができる。
【0101】次に、以上のようにして読み取った糸色コ
ードは、RAM22の糸色コード格納領域へ格納する。
CPU20は、格納された糸色コードに対応するフォン
トデータをROM21から読み取り、このフォントデー
タを用いて表示を行う。その結果、図8に示すように、
糸色名表示領域4dに、赤、茶、緑の糸色名36の表示
が行われる。
【0102】糸色名表示処理(ステップS23)の終了
後においては、図8に示す色替えキー37あるいは戻る
キー38等の種々のキーの表示を行う(ステップS2
4)。この色替えキー37とは、上述した色替処理の実
行を選択するためのキーである。また、戻るキー38
は、表示を図7に示す選択画面表示に戻すためのキーで
ある。図8には図示を省略するが、他にも種々のキーの
表示が行われる。
【0103】なお、1つの刺繍模様に対して糸色コード
の組み合わせが複数種類存在し、1つの部分模様に対す
る糸色コード記録領域が複数存在する構成において、色
替処理及び個別色替処理が行われなかった場合には、先
頭側の記録領域から糸色コードを読み取る例について説
明したが、模様選択画面表示から選択模様表示への切り
替え直後においては、色替処理及び個別色替処理の有無
に拘わらず、常に自動的に先頭側の記録領域から糸色コ
ードを読み取って糸色名を表示させ、切り替え直後の糸
色名の初期表示が常に変わらないように構成しても良
い。
【0104】但し、次に説明する色替処理または個別色
替処理が行われた場合には、各部分模様に対して読み取
るべき糸色コードが指定される。従って、色替処理また
は個別色替処理が一度でも実行され、その後に模様選択
画面表示に表示が切り替えられ、更にその後に再び同じ
刺繍模様が選択されて選択模様表示への切り替えされた
直後においては、自動的に先頭側の記録領域から糸色コ
ードを読み取るのではなく、選択された糸色コードを読
み取るようにしても良い。このような処理を実現するた
めの具体的な構成については後述する。
【0105】<色替処理>次に、本実施形態における色
替処理について図5のフローチャート、及び図8と図9
の画面表示を示す図、並びに図12の外部ROMカード
12のメモリマップ構造図を参照して説明する。
【0106】従来は、各部分模様について1つの糸色コ
ードだけが割り当てられており、1つの刺繍模様におけ
る糸色表示の組み合わせは1種類のみであった。
【0107】しかし、本実施形態においては、上述した
ように、糸色コードの記録領域を糸色コードの組み合わ
せ毎に分け、少なくとも1つ部分模様に対しては、組み
合わせによって異なる糸色コードを割り当てたので、1
つの刺繍模様に対して複数種類の組み合わせで糸色表示
を行うことができるように構成した。
【0108】以下、本実施形態の色替処理の具体的な処
理内容について説明する。なお、以下の説明において用
いられる括弧書きのステップ番号は図5のフローチャー
トに対応したものである。
【0109】本実施形態においては、図12に示すよう
に、糸色コード記録領域140に部分模様の表示順序に
従って糸色コードを記録して第1の組とし、更にこの第
1の組に続けて同じ部分模様の順序で異なる糸色コード
を記録して第2の組とし、以下同様にして糸色コードの
組み合わせを変えて、複数組の糸色コードを記録する。
糸色コードの組み合わせの種類数は刺繍模様によって異
なる。また、糸色コードの組み合わせは、実際に刺繍模
様を縫い上げた状態で適切な配色となるように、予めメ
ーカー側で確認の上、決定される。
【0110】例えば図12に示す模様1の場合は、第1
の組と、第2の組の2つの組み合わせを有している。第
1の組は、最初に縫製処理が行われる部分模様に対応す
る1色目の糸色コードと、次に縫製処理が行われる部分
模様に対応する2色目の糸色コードと、最後に縫製処理
が行われる部分模様に対応する3色目の糸色コードとか
ら構成され、記録領域141(または142)に記録さ
れた1色目の糸色コードは赤に相当する「1」(または
黄に相当する「2」)であり、記録領域143に記録さ
れた2色目の糸色コードは茶に相当する「4」であり、
記録領域144に記録された3色目の糸色コードは緑に
相当する「3」となっている。
【0111】また、第2の組は、記録領域145(また
は146)に記録された1色目の糸色コードが黄に相当
する「2」(または赤に相当する「1」)、記録領域1
47(または148)に記録された2色目の糸色コード
が黒に相当する「5」(または白に相当する「6」)、
記録領域149に記録された3色目の糸色コードが緑に
相当する「3」となっている。
【0112】第1の組の糸色コードに基づく糸色名表示
が、基本形の表示であり、例えば一度も色替処理または
個別色替処理が行われていない状態で、図7に示す選択
画面表示において刺繍模様を選択し、初めて図8に示す
選択模様表示が行われた場合には、この基本形の表示が
行われる。また、第1の組の糸色コードが、1つの部分
模様に対して複数割り当てられている場合には、先頭
側、即ちアドレスの小さい側の記録領域に記録された糸
色コードに基づく表示が基本形の表示である。
【0113】図8は模様1についての基本形の糸色名表
示を表している。この状態において色替えキー37が押
下されると、色替処理が開始され、次の糸色名表示に用
いる糸色データの組が切り替えられる(ステップS3
0)。
【0114】原則的には組の番号が増加する方向で切り
替えられ、図8に示すように模様1の第1の組に基づく
糸色名表示が行われていた場合には、第2の組に切り替
えられる。但し、最後の組の糸色データに基づく糸色名
表示を行っている時に色替えキー37が押下された場合
には、再び第1の組に切り替えられる。従って、模様1
の第2の組に基づく糸色名表示が行われていた場合に
は、第1の組に切り替えられる。
【0115】次に、切り替えた組の糸色データが記録さ
れた記録領域の先頭アドレスを取得する(ステップS3
1)。本実施形態においては、既に糸色名表示に用いた
糸色データの組については、その組の糸色データ記録領
域のアドレスをRAM22に格納するように構成してい
るので、切り替えた組が、既に表示に用いた組であれ
ば、格納したアドレスを再び読み取り、このアドレス用
いて次の糸色名表示に用いる糸色データの読み取りを行
う。しかし、切り替えた組が、未だ表示に用いられてい
ない組であれば、その組の糸色コード記録領域のアドレ
スについては、現在表示に用いている組の糸色コード記
録領域の先頭アドレスに、この組における糸色コードの
総数を加算することにより求めることができる。この糸
色データの総数は、各組の糸色コード種類数データを加
算することにより求めることができる。糸色コード種類
数データは、上述したように、色数情報記録領域130
の糸色コード種類数データ記録領域に記録されており、
選択模様表示処理における糸色名表示処理の際に、当該
糸色コード種類数データ記録領域から読み取られ、RA
M22に格納されている。従って、CPU20は、RA
M22から、現在表示に用いている組の糸色コード種類
数データを読み取り、 (現在表示に用いている組の糸色コード記録領域の先頭アドレス)+(現在表 示に用いている組の糸色コード種類数データの合計) …(2) を計算することにより、切り替えた組の糸色データが記
録された記録領域のアドレスを取得することができる。
【0116】例えば、図12に示す模様1の場合を例に
挙げて説明すると、現在、第1の組の糸色コードを用い
て図8のように糸色表示が行われていた場合に、色替キ
ー37が押下されると、CPU20は、第1の組の糸色
コード総数を求める。第1の組の糸色コード種類数デー
タは、記録領域133〜135に記録されているよう
に、1色目が「2」、2色目が「1」、3色目が「1」
である。従って、第1の組の糸色コード総数は「4」と
なる。そして、この第1の組の糸色データ総数である
「4」を、第1の組の糸色データ記録領域の先頭アドレ
スである記録領域141のアドレスに加算すれば、第2
の組の糸色データ記録領域145の先頭アドレスを得
る。
【0117】以上のようにして、切り替えた組の糸色デ
ータ記録領域の先頭アドレスを取得した後は、切り替え
た組の糸色コードを当該糸色データ記録領域から読み取
る(ステップS32)。この時、1つの部分模様に対し
て複数の糸色コードが割り当てられている場合に、先頭
側、即ちアドレスが小さい側の記録領域から糸色コード
を読み取るのは、基本形の表示の場合と同様である。ま
た、読み取りの際に、記録領域のアドレスにRAM22
から読み取った糸色コード種類数データを加算するのも
基本形の表示の場合と同様である。
【0118】例えば、前記の例の場合には、1色目の部
分模様に対する糸色コードとして先頭側の記録領域14
5から黄に相当する「2」を読み取る。第2の組におけ
る1色目の部分模様における糸色コード種類数はRAM
22から「2」とわかるので、前記糸色データ記録領域
145のアドレスに「2」を加算して、2色目の部分模
様に対する先頭側の糸色コード記録領域147のアドレ
スを得る。そして、この糸色コード記録領域147か
ら、2色目の部分模様に対する糸色コードとして黒に相
当する「5」を読み取る。第2の組における2色目の部
分模様における糸色データ種類数もRAM22から
「2」とわかるので、前記糸色データ記録領域147の
アドレスに「2」を加算して、3色目の部分模様に対す
る先頭側の糸色コード記録領域149のアドレスを得
る。そして、この糸色コード記録領域149から、3色
目の部分模様に対する糸色コードとして緑に相当する
「3」を読み取る。
【0119】次に、RAM22の糸色コード格納領域の
内容を、読み取った糸色コードで書き替え、書き替えた
糸色コードに対応するフォントデータをROM21から
読み取り(ステップS33)、当該フォントデータを用
いて糸色名表示領域4dの糸色名表示を書き替える(ス
テップS34)。
【0120】例えば、前記の例では、図9に示すよう
に、糸色名表示領域4dに、黄、黒、緑の新たな組み合
わせの糸色名35が一斉に表示される。
【0121】このように、1つの刺繍模様に対して、複
数の組み合わせで糸色名表示を行うことができるので、
作業者は、色の組み合わせの異なる刺繍模様を容易に作
成することができる。しかも、色替処理により表示され
る糸色名は、予めメーカー側において適切な組み合わせ
として確認済みのものであるから、美しい刺繍模様の作
成が可能である。また、非常に多くの種類の糸色を組み
合わせることが可能な場合には、選択肢が多すぎて刺繍
模様の配色を決められないという事態も生じ得るが、本
実施形態の構成によれば、適切な糸色の組み合わせを色
替えキーの操作を行うだけで迅速に提示することができ
るので、作業者は適切な組み合わせを容易に見い出すこ
とができる。
【0122】また、以上のような色替処理の結果を後の
処理に反映させるために、選択された刺繍模様の番号、
切り替えた組の番号、及び切り替えた組の糸色コード記
録領域の先頭アドレス等をRAM22に格納しておく。
そして、この後に再び選択模様表示処理が実行される際
には、CPU20は、選択された刺繍模様の番号とRA
M22に格納した刺繍模様の番号が一致するか否かの判
定を行い、一致する場合には、RAM22に格納した糸
色コード記録領域の先頭アドレスを参照して、糸色コー
ドを読み取り、糸色名表示を行う。このように構成する
ことにより、作業者は、先に指定した新たな糸色名の組
み合わせを迅速に表示させることができる。
【0123】更に、記録媒体として外部RAMカードを
用い、当該カードに選択された刺繍模様の番号、切り替
えた組の番号、及び切り替えた組の糸色コード記録領域
の先頭アドレス等の記録領域を設け、糸色名表示処理の
際に当該記録領域を参照することにより、刺繍ミシン1
の電源をオフした後においても、このカードを用いれ
ば、再び先に指定した新たな糸色名の組み合わせを迅速
に表示させることができる。
【0124】また、基本形表示以外の組み合わせを選択
した際には、報知表示としてその旨を示すマーク等を表
示するように構成しても良い。あるいは基本形表示時に
おいては基本形であることを示すマークを報知表示とし
て表示し、基本形表示以外の組み合わせを選択した際に
当該マークを消滅させるように構成しても良い。そし
て、画面には表示初期化入力手段として基本形に戻すキ
ーの表示を行い、この戻すキーの位置のタッチパネル3
が押下された場合には、表示を強制的に基本形に戻す。
このように構成することにより、色替処理を複数回行っ
た場合でも、工場出荷時の表示状態に迅速に戻すことが
でき、複数の作業者が使用する場合でも適切な作業環境
を与えることができる。
【0125】<個別色替処理>次に、本実施形態におけ
る個別色替処理について図6のフローチャート、及び図
10と図11の画面表示を示す図、並びに図12の外部
ROMカード12のメモリマップ構造図を参照して説明
する。
【0126】本実施形態では、糸色名の組み合わせを一
斉に切り替えることができるだけでなく、各部分模様毎
に個別に切り替えることができるように構成した。以
下、本実施形態の個別色替処理の具体的な処理内容につ
いて説明する。なお、以下の説明において用いられる括
弧書きのステップ番号は図6のフローチャートに対応し
たものである。
【0127】本実施形態においては、図12に示すよう
に、糸色コード記録領域140を各組の記録領域毎に分
けるだけでなく、各組内において、部分模様によっては
複数の糸色コードを割り当てた。1つの部分模様に割り
当てる糸色コードの種類数はは刺繍模様によって異な
る。また、複数の糸色コードは、何れの糸色コードが選
択された場合でも、実際に刺繍模様を縫い上げた状態で
適切な配色となるように、予めメーカー側で確認の上、
決定される。
【0128】例えば、図12に示す模様1の場合には、
第1の組における1色目の糸色コードは、記録領域14
1には赤に相当する「1」が記録され、これに続く記録
領域142には黄に相当する「2」が記録されている。
同様に、第2の組においても、1色目の糸色コードは、
記録領域145には黄に相当する「2」が記録され、こ
れに続く記録領域146には赤に相当する「1」が記録
されている。また、2色目の糸色コードは、記録領域1
47には黒に相当する「5」が記録され、これに続く記
録領域148には白に相当する「6」が記録されてい
る。
【0129】個別色替処理への移行は、図10に示すよ
うに、開始指示入力手段としての何れかの部分模様34
の位置のタッチパネル3を作業者の指等で押下すること
により行われる。この位置のタッチパネル3が押下され
ると、CPU20は、個別色替処理が選択されたと判断
し、個別色替処理を開始する。
【0130】個別色替処理が開始されると、まず、表示
画面上に、図10に示すように切替入力手段としての色
リスト40が表示される(ステップS40)。この色リ
ストには、「色変更」の表示の下に、押下された部分模
様に対する糸色コード記録領域に記録された糸色コード
に基づく糸色名が一覧表示される。例えば、図10の場
合では、1色目の部分模様の位置のタッチパネル3が押
下されたため、CPU20は、模様1の1色目の部分模
様に対する糸色データ記録領域141から赤に相当する
「1」を読み取り、次に、データ記録領域142から黄
に相当する「2」を読み取る。そして、読み取った糸色
コードを図10に示すように色リスト40に表示する。
この時、色リスト40に表示する糸色コードの種類数
は、各組の糸色コード種類数データに基づいて決定され
る。糸色コード種類数データは、上述したように、色数
情報記録領域130の糸色コード種類数データ記録領域
133〜138から読み取られ、既にRAM22に格納
されている。また、色リスト40に表示する糸色名の順
序は、糸色コード記録領域における記録順序と一致させ
る。
【0131】次に、キー入力の待機状態となり、仮にこ
こで戻るキー37が押下された場合には(ステップS4
1;No)、色リスト40の表示を消して、選択模様表
示の状態に戻す(ステップS42)。
【0132】しかし、作業者により、色リスト40に表
示した何れかの糸色名の位置のタッチパネル3が押下さ
れた場合には(ステップS41;Yes)、その糸色名
に対応する糸色コードを記録領域から読み取る(ステッ
プS43)。上述したように、色リスト40における糸
色名の表示順序は、糸色コード記録領域における記録順
序と一致しており、現在表示に用いている糸色コードの
記録領域の先頭アドレスもわかっているので、直ちに押
下された糸色名に対応する糸色コードの記録領域にアク
セスすることができる。
【0133】例えば、図10の例において、「2.黄」
の位置のタッチパネル3が押下された場合には、現在表
示に用いている糸色コード記録領域の先頭アドレスは記
録領域141のアドレスであるから、この記録領域14
1に続く2番目の記録領域142から黄に対応する糸色
コード「2」を読み取る。
【0134】次に、RAM22の糸色コード格納領域の
内容を、読み取った糸色コードで書き替え、書き替えた
糸色コードに対応するフォントデータをROM21から
読み取り(ステップS44)、当該フォントデータを用
いて糸色名表示領域4dの糸色名表示を書き替える(ス
テップS45)。
【0135】例えば、前記の例では、図11に示すよう
に、糸色名表示領域4dに、黄、茶、緑の新たな組み合
わせの糸色名35が表示される。
【0136】なお、表示の際には、糸色名を白抜き文字
等で表示する。このように構成することにより、作業者
に個別色替処理が実行済みであることを知らせることが
できる。また、色替処理と同様に、個別色替処理の実行
前の表示に戻すキーを表示し、このキーの表示位置のタ
ッチパネル3が押下された場合に、個別色替処理の実行
前の表示に戻すようにすれば良い。このように構成する
ことにより、個別色替処理を複数回行った場合でも、個
別色替処理の実行前の表示状態に迅速に戻すことがで
き、複数の作業者が使用する場合でも適切な作業環境を
与えることができる。
【0137】このように、糸色名表示を部分模様毎に個
別に切り替えることができるので、作業者は、より一層
多彩な刺繍模様を容易に作成することができる。しか
も、個別色替処理により表示される糸色名についても、
予めメーカー側において適切な組み合わせとして確認済
みのものであるから、美しい刺繍模様の作成が可能であ
る。
【0138】また、以上のような個別色替処理の結果を
後の処理に反映させるために、上述した色替処理の際に
RAM22に格納した情報、つまり、選択された刺繍模
様の番号、切り替えた組の番号、及び切り替えた組の糸
色コード記録領域の先頭アドレス等の他に、新たに、各
部分模様について切り替えた糸色名情報として、例えば
色リスト40に表示する番号等をRAM22に格納す
る。そして、この後に再び選択模様表示処理が実行され
る際には、CPU20は、選択された刺繍模様の番号と
RAM22に格納した刺繍模様の番号が一致するか否か
の判定を行い、一致する場合には、RAM22に格納し
た糸色コード記録領域の先頭アドレスを参照して、更に
格納された色リスト40の番号を参照して糸色コードを
読み取り、糸色名表示を行う。このように構成すること
により、作業者は、先に指定した新たな糸色名の組み合
わせを迅速に表示させることができる。
【0139】更に、記録媒体として外部RAMカードを
用い、当該カードに選択された刺繍模様の番号、切り替
えた組の番号、及び切り替えた組の糸色コード記録領域
の先頭アドレス等の記録領域を設け、糸色名表示処理の
際に当該記録領域を参照することにより、刺繍ミシン1
の電源をオフした後においても、このカードを用いれ
ば、再び先に指定した新たな糸色名の組み合わせを迅速
に表示させることができる。また、外部RAMカードに
おける情報の記録形式は、ポインタを用いて、切り替え
た組の糸色コード記録領域の先頭アドレス、あるいは複
数の糸色コードが存在する場合の何れかの糸色コード記
録領域の先頭アドレスを記録するようにしても良い。
【0140】なお、本実施形態においては、色リスト4
0に個別に切り替え可能な糸色名を表示するように構成
したが、本発明はこれに限られるものではなく、図9の
部分模様表示領域4cにおける何れかの部分模様の位置
のタッチパネル3を押下することにより、糸色名表示領
域4dに直接新たな糸色名を表示させるようにしても良
い。この場合、糸色名が一覧表示されないため、作業者
は部分模様の位置のタッチパネル3を複数回押下して、
糸色名を順次表示させることが予想される。そこで、確
定用のキーを新たに設け、この確定用のキーが押下され
た時に新たな糸色名が選択されたと判断すれば良い。
【0141】以上のように、本実施形態によれば、外部
ROMカード12に、それぞれの刺繍模様に対して複数
の組み合わせの糸色コードを記録し、更に、部分模様に
よっては個々の組み合わせ内において複数の糸色コード
を記録して、これらの糸色コードの組み合わせを作業者
による操作に基づいて行うことができるように構成した
ので、作業者は、画面に表示される糸色名に従って刺繍
糸を交換するだけで、同じ刺繍模様であっても配色の異
なる美しい刺繍模様を容易に作成することができる。
【0142】また、本実施形態の外部ROMカード12
におけるデータの記録形式は、従来の外部ROMカード
に対する上位互換を有した形式となっている。例えば、
図12に示す色数情報記録領域130には色数データ記
録領域131が設けられているが、この領域のカードの
メモリマップ上における相対的位置は、従来のカードの
色数データ記録領域の位置と一致するように設定されて
いる。但し、本実施形態のカード12では、色数データ
記録領域131に続いて、組み合わせ種類数データ記録
領域132、糸色コード種類数データ記録領域133〜
138が追加記録されている。また、糸色コード記録領
域140の先頭の前記相対的位置も、従来のカードと一
致するように構成されている。そして、本実施形態の外
部ROMカード12のメモリマップ上の先頭位置には、
糸色データ属性記録領域101が設けられており、この
領域には特定のコードが記録されている。これに対し、
従来のカードの当該領域に相当する位置には例えばゼロ
が記録されている。従って、本実施形態の刺繍ミシン1
においては、CPU20により、初期設定時等において
カードの先頭位置のコードを読み取り、前記特定のコー
ドが記録されていると判別した場合には、上述したよう
な色替処理や個別色替処理を行う。しかし、前記先頭位
置に前記特定のコードが記録されていないと判別した場
合には、色替処理や個別色替処理を行わず、従来通りの
処理を行う。
【0143】このように、本実施形態の刺繍ミシンによ
れば、糸色データ属性領域101に特定のコードが記録
されていない従来の外部ROMカードを使用した場合で
も、従来と同様に糸色名の表示と刺繍模様の縫製を行う
ことができ、既存の資源を無駄にすることがない。
【0144】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を図13及び図14に基づいて説明する。な
お、第1の実施形態との共通箇所には同一符号を付して
説明を省略する。
【0145】第1の実施形態においては、表示手段とし
て、モノクロのLCDパネルを用いたが、本実施形態で
は、カラーLCDパネルを備えている。従って、糸色名
だけでなく、刺繍模様及び部分模様の表示、更には選択
画面表示も、新しい糸色コードに対応した色で表示する
ことができる。以下、本実施形態の具体的な処理につい
て説明する。
【0146】本実施形態においては、図示を省略する
が、外部ROMカード12の表示データ記録領域150
に、多値の表示データ、つまり、多値選択画面用表示デ
ータ、各部分模様に対する多値表示データが記録されて
いる。そして、刺繍ミシン1のROM21には、カラー
表示に対応した糸色名のフォントデータが記録されてい
る。
【0147】このような構成により、図7に示す選択画
面表示では、各刺繍模様がカラーで表示され、図8に示
す選択模様表示では、カラーの拡大表示、カラーの部分
模様表示、及び糸色名に対応したカラーの糸色名表示が
行われる。
【0148】次に、作業者が色替えキー37を押下して
色替処理を選択したとすると、色替えキー37の押下回
数に応じて所定の組の糸色コードを取得する(ステップ
S50。図13参照。以下、同様)。ここまでは、第1
の実施形態の場合と共通である。
【0149】この後、本実施形態では、取得した糸色コ
ードをRAM22の糸色コード格納領域に格納し、糸色
コードに対応するカラーのフォントデータを読み取る
(ステップS51)。
【0150】次に、本実施形態では、それぞれの部分模
様の多値表示データを取得した糸色コードに対応した色
情報を有するデータに書き替える(ステップS52)。
それぞれの部分模様の多値表示データは、色情報を有す
るビットマップ形式のデータであり、RAM22の表示
データ領域に格納されている。各部分模様の多値表示デ
ータは、単一色の色情報を有しているので、データは
「0」かあるいは表示色に対応したデータである。そこ
で、「0」ではないビットのデータを、糸色コードに対
応した色情報のデータに書き替える作業を行う。この作
業を、全ての部分模様について実行する。
【0151】次に、以上のようにして新しい色情報のデ
ータを備えた各部分模様の多値表示データを用いて、選
択画面表示用の多値表示データを合成する(ステップS
53)。選択画面表示用の多値表示データについても、
RAM22の表示データ領域に格納されており、当該領
域を、部分模様の表示順序、即ち図8における左側の部
分模様から右側の部分模様の順序で上書きする。この
時、色情報が重なるビットが存在する場合には、後に書
いた方の色情報を優先させる。表示順序が後の部分模様
は、表示順序が前の部分模様の上に縫われるので、表示
順序の後の部分模様の色の方が表に現れるからである。
【0152】次に、以上のようにして合成した選択画面
表示用の多値表示データを用いて、図8の選択模様表示
における拡大表示領域4bの表示データを作成する(ス
テップS54)。この処理自体は第1の実施形態と同様
である。
【0153】そして、カラーのフォントデータ、書き替
えた部分模様の多値表示データ、及び作成した拡大表示
用の表示データを用いて、選択画面表示を行う(ステッ
プS54)。
【0154】また、個別色替処理においても同様な処理
を行う。作業者が何れかの部分模様の位置のタッチパネ
ル3を押下して個別色替処理を選択したとすると、色リ
スト40を表示する。そして、色リスト40の何れかの
糸色名の位置のタッチパネル3を押下すると、その糸色
名に対応した糸色コードを取得する(ステップS60。
図14参照。以下、同様)。ここまでは、第1の実施形
態の場合と共通である。
【0155】この後、本実施形態では、取得した糸色コ
ードをRAM22の糸色コード格納領域に格納し、糸色
コードに対応するカラーのフォントデータを読み取る
(ステップS61)。
【0156】次に、本実施形態では、個別色替処理に係
る部分模様の多値表示データを取得した糸色コードに対
応した色情報を有するデータに書き替える(ステップS
62)。この処理は色替処理の場合と共通である。
【0157】そして、以上のようにして新しい色情報の
データを備えた部分模様の多値表示データを用いて、選
択画面表示用の多値表示データを合成する(ステップS
63)。つまり、RAM22の選択画面表示用の多値表
示データ格納領域の内容を、部分模様の表示順序、即ち
図8における左側の部分模様から右側の部分模様の順序
で上書きする。この時、色情報が重なるビットが存在す
る場合には、後に書いた方の色情報を優先させる。これ
も色替処理の場合と共通である。
【0158】次に、以上のようにして合成した選択画面
表示用の多値表示データを用いて、図8の選択模様表示
における拡大表示領域4bに表示させる表示データを作
成する(ステップS64)。また、カラーのフォントデ
ータ、書き替えた部分模様の多値表示データ、及び作成
した拡大表示用の表示データを用いて、選択画面表示を
行う(ステップS64)。これらの処理自体も色替処理
と共通である。
【0159】このように構成することにより、色替処理
または個別色替処理を行って糸色名を変更するだけで、
部分模様表示領域4cにおける各部分模様の色を確認す
ることができるだけでなく、拡大表示領域4bには、合
成された縫い上がりの刺繍模様の表示が行われるので、
実際に刺繍模様の縫製処理を実行しなくても、縫い上が
りの状態を確認すことができる。一般に刺繍模様の縫製
処理は長時間を有するため、縫い終わってから配色を確
かめたのでは、何れかの部分模様の色を他の色に変更し
たい場合等には、最終的に気に入った刺繍模様を得るま
でには極めて長時間を要してしまう。しかし、本実施形
態によれば、縫い上がりの確認を、糸色名の切り替えを
行う表示画面と同一の画面上で行うことができるので、
好みの色を迅速に決定して時間の無駄を生じさせること
なく美しい刺繍模様を得ることができ、作業効率を著し
く改善することができるという、極めて優れた効果を発
揮することができる。
【0160】また、この表示状態から戻るキー38を押
下した場合には、図7に示す選択画面表示が行われる
が、選択画面表示においても前記のように合成した選択
画面表示用の多値表示データを用いて表示が行われるの
で、色替処理に対応した刺繍模様のカラー表示を行うこ
とができる。
【0161】更に、記録媒体として外部RAMカードを
用い、当該カードに選択された刺繍模様の番号、切り替
えた組の番号、切り替えた組の糸色コード記録領域の先
頭アドレス、色リストの番号、及び書き替えた表示デー
タ等の記録領域を設け、選択画面表示処理、及び選択模
様表示処理の際に当該記録領域を参照することにより、
刺繍ミシン1の電源をオフした後においても、このカー
ドを用いれば、再び先に指定した新たな糸色名の組み合
わせを迅速に表示させることができる。
【0162】また、第1の実施形態と同様に、基本形の
表示と、色替処理後の表示、あるいは個別色替処理後の
表示とをの区別するためのマーク等の表示を行い、更に
は表示を処理前あるいは基本形に戻すためのキーの表示
を行って、当該キーの位置のタッチパネル3が押下され
た場合には、表示を処理前あるいは基本形の表示に戻す
ようにしても良い。
【0163】この場合、基本形の表示に戻すには、外部
ROMカード12に記録されていた元の表示データを用
いてRAM22の各データの格納領域の内容を書き替え
れば良い。一部の表示を元に戻す場合や、基本形以外の
表示に戻すには、上述したような部分模様表示データの
書き替え処理、選択画面表示データの合成処理、拡大表
示データの再作成処理が必要である。
【0164】また、本実施形態においては、糸色名の表
示データとしてのフォントデータは、刺繍ミシン1のR
OM21に記録する例について説明したが、本発明はこ
れに限られるものではなく、外部ROMカード12に、
フォントデータを記録するようにしても良い。カラー表
示可能なミシン用には、フォントデータ自体に色の情報
を持たせることができるので、糸色コードの記録を省略
しても良い。
【0165】また、上述した各実施形態においては、色
替処理により切り替えられる糸色名の組み合わせの種類
数、及び個別色替処理により切り替えられる糸色名の種
類数を、説明を簡単にするためにそれぞれ2種類とした
場合について説明したが、本発明はこれに限られるもの
ではなく、更に多種類としても良い。また、部分模様の
種類数も3種類の場合についてのみ説明したが、本発明
はこれに限られるものではなく、更に多種類としても良
い。
【0166】また、以上の説明においては、刺繍装置の
一例として刺繍ミシンを用いたが、本発明はこれに限ら
れるものではなく、縫製機構を持たない刺繍データだけ
を処理する装置、例えば手書きの模様をスキャナで読み
込んで刺繍データを作成する装置にも適用可能である。
この装置においては、作業者自身が部分模様の分け方を
決定し、各部分模様について糸色名を割り当てて刺繍デ
ータを作成し、この刺繍データを外部RAMカードに記
憶させる。従って、この場合には、外部RAMカードに
基本形以外の複数の糸色名に対応した糸色コードの記録
領域を予め設けると共に、刺繍装置側でもこれらの記録
領域に複数の糸色コードを記録するように構成する。但
し、外部RAMカードにおけるデータ記録形式は従来の
カードとの上位互換性を保つようにする。また、外部R
AMカードにおける情報の記録形式は、ポインタを用い
て、切り替えた組の糸色コード記録領域の先頭アドレ
ス、あるいは複数の糸色コードが存在する場合の何れか
の糸色コード記録領域の先頭アドレスを記録するように
しても良い。
【0167】また、作業者自身が各部分模様について糸
色名を割り当てる際に、その候補となる糸色名を表示さ
せ、この表示を一斉に切り替えて複数の糸色名候補を表
示させたり、部分模様毎に個別に糸色名候補の表示を切
り替えるように構成しても良い。
【0168】このようなスキャナを用いる刺繍装置は、
単体で製造・販売される装置として構成しても良いし、
また、パーソナルコンピュータ、スキャナ井装置、及び
外部RAMカード等のドライブ装置等を組み合わせて構
成しても良い。
【0169】また、上述の説明においては、刺繍装置用
のデータ記録媒体として、外部ROMカードを用いた
が、本発明はこれに限られるものではなく、外部RAM
カード、フロッピィディスク、CD−ROM、CD−R
AM等の記録媒体を使用することができる。
【0170】また、本実施形態のミシンは、縫い針に対
して刺繍枠を前後左右に移動させる方式を採用したが、
本発明はこのようなミシンのみに適用されるものではな
く、縫い針の方を刺繍枠に対して前後左右に移動させた
り、あるいは布を送り歯にて前後左右に移動させて刺繍
を縫製するミシンにも適用可能である。
【0171】また、本実施形態のミシンは、内蔵ROM
または外部ROMカードに、表示データと縫製データと
を別々のデータとして記録したが、本発明はこれに限ら
れるものではなく、縫製データから表示用のデータを作
成して表示を行うミシンにも適用することができる。こ
のようにして作成される表示用のデータに基づいて糸色
名の表示を行う場合には、従来の糸色コードに対応した
旧縫製データと、新しい糸色コードに対応した新縫製デ
ータとを外部ROMカード等に記録しておけば良い。
【0172】また、表示データから縫製データを作成し
て縫製を行うミシンにも適用することができる。この場
合には、新旧の表示データを外部ROMカード等に記録
しておけば良い。
【0173】更には、共通したデータから、表示データ
と縫製データの両方のデータを作成するミシンにも適用
可能である。この場合には、新旧の共通したデータを外
部ROMカード等に記録しておけば良い。
【0174】
【発明の効果】請求項1に記載の刺繍装置によれば、切
替入力手段により表示の切替入力が行われた際には、糸
色データが複数記録されている部分模様に対しては、前
記切替入力に応じて前回とは異なる新たな糸色データを
前記記録手段から読み取り、読み取った糸色データに基
づいて新たな糸色名を前記表示手段に表示させるので、
表示手段上にて切替入力に応じた複数の組み合わせの糸
色名の表示を行うことができ、刺繍模様の様々な配色パ
ターンの比較検討を容易に行うことができる。また、こ
れらの表示に基づいて縫製処理が行われる場合には、同
じ刺繍模様であっても様々な配色の刺繍模様を容易に作
成することができる。
【0175】請求項2に記載の刺繍装置によれば、前記
切替入力が行われた際には、前記刺繍模様を構成する部
分模様のうち、糸色データが複数記録されている部分模
様の全てに対して、前記切替入力に応じて前回とは異な
る新たな糸色データを前記記録手段から読み取り、読み
取った新たな糸色データに基づく新たな糸色名を、部分
模様に対応させて一斉に前記表示手段に表示させるの
で、刺繍模様が複数の部分模様で構成される場合でも、
迅速に様々な配色パターンの表示を行うことができる。
【0176】請求項3に記載の刺繍装置によれば、前記
切替入力が行われた際には、糸色データが複数記録され
ている部分模様に対しては、前記切替入力に応じて前回
とは異なる新たな糸色データを前記記録手段から個別に
読み取り、読み取った新たな糸色データに基づく新たな
糸色名を、部分模様に対応させて個別に前記表示手段に
表示させるので、刺繍模様の配色パターンの切り替えを
部分模様単位で行えるので、刺繍模様の様々な配色パタ
ーンの比較検討をより細かく行わせることができる。
【0177】請求項4に記載の刺繍装置によれば、第1
の入力手段による切替入力に対しては、前記刺繍模様を
構成する部分模様のうち、糸色データが複数記録されて
いる部分模様の全てに、前記切替入力に応じた前回とは
異なる新たな糸色データを前記記録手段から読み取り、
読み取った新たな糸色データに基づく新たな糸色名を、
部分模様に対応させて一斉に前記表示手段に表示させ
る。また、第2の入力手段による切替入力に対しては、
糸色データが複数記録されている部分模様について、前
記切替入力に応じた前回とは異なる新たな糸色データを
前記記録手段から個別に読み取り、読み取った新たな糸
色データに基づく新たな糸色名を、部分模様に対応させ
て個別に前記表示手段に表示させる。その結果、刺繍模
様が複数の部分模様で構成される場合でも、迅速に様々
な配色パターンの表示を行って刺繍模様の様々な配色パ
ターンを容易に比較検討できると共に、当該比較検討を
より細かく行わせることができる。
【0178】請求項5に記載の刺繍装置によれば、開始
指示入力手段により前記切替入力処理を開始させる指示
入力が行われた場合には、前記表示手段の同一画面上
に、前記部分模様の表示及び糸色名の表示を行わせると
共に、前記部分模様に対して記録されている糸色データ
に対応する糸色名を配列して表示させ、当該配列して表
示された糸色名を選択させるので、糸色名表示を部分模
様毎に個別に切り替える際に、切り替え可能な糸色名を
迅速に把握させ、また、個別の糸色名の切り替えを迅速
に行わせることができる。
【0179】請求項6に記載の刺繍装置によれば、前記
記録手段に記録された前記部分模様データ自体が有する
色情報あるいは前記部分模様データに対応する糸色デー
タに基づいて算出される色情報に基づいて、部分模様を
カラー表示させると共に、前記切替入力に応じて新たな
糸色名を表示させる場合には、読み取った新たな糸色デ
ータに基づいて算出される新たな色情報により部分模様
をカラー表示させるので、刺繍模様の様々な配色パター
ンを、糸色名だけでなく、色彩により確認可能なので、
配色パターンの比較検討がより一層容易にすることがで
きる。
【0180】請求項7に記載の刺繍装置によれば、全体
模様データ自体が有する色情報に基づいて、あるいはカ
ラー表示させる部分模様を合成することにより、前記全
体模様を、前記部分模様及び糸色名と前記表示手段の同
一画面上にカラー表示させると共に、前記切替入力に応
じて新たな糸色名を表示させ、新たな色情報により部分
模様をカラー表示させる場合には、当該新たな色情報に
よる部分模様のカラー表示を前記全体模様のカラー表示
に上書きすることにより反映させるので、刺繍模様の完
成状態の画像を、様々な配色パターンを切り替えながら
確認でき、配色パターンの比較検討がより一層容易にな
るだけでなく、縫製処理後に確認する場合に比べて作業
効率を著しく改善することができる。
【0181】請求項8に記載の刺繍装置によれば、複数
の刺繍模様についの全体模様を前記表示手段の同一画面
上に一覧表示させ、選択入力手段による刺繍模様の選択
入力が行われた場合には、当該選択に係る刺繍模様の全
体模様及び部分模様及び糸色名の表示を行わせると共
に、前記切替入力に応じて新たな糸色名に対応した色情
報による部分模様のカラー表示を前記全体模様のカラー
表示に上書きすることにより反映させる場合には、前記
一覧表示される全体模様のカラー表示に対しても同様に
反映させるので、刺繍模様の完成状態の画像を、様々な
配色パターンを切り替えながら確認できるだけでなく、
決定した配色パターンを一覧表示において確認可能に
し、当該刺繍模様を次回に選択する際の作業を迅速に行
わせることができる。また、一覧表示により、配色パタ
ーンを切り替えた刺繍模様の他の刺繍模様との比較検討
を、完成状態の画像にて行わせるので、的確な比較検討
が可能になる。
【0182】請求項9に記載の刺繍装置によれば、切替
入力手段による切替入力に応じて表示内容を初期状態か
ら変更した場合には、変更後の表示の元になるデータを
指し示す情報あるいは変更後の表示データ自体を前記記
録手段に記録し、当該変更後の表示を次回の初期状態表
示とするので、当該刺繍模様を次回に選択する際の作業
を迅速に行わせることができる。
【0183】請求項10に記載の刺繍装置によれば、切
替入力手段による切替入力に応じて表示内容を初期状態
から変更した場合には、当該変更が行われたことを報知
するための報知表示を行わせるので、作業者に当該変更
が行われたことを迅速かつ確実に認識させ、作業状況を
的確に把握させることができる。
【0184】請求項11に記載の刺繍装置によれば、表
示内容を初期状態に切り替える表示初期化入力手段を更
に備え、該表示初期化入力手段による入力が行われた場
合には、前記記録手段から予め定められた各データの初
期値を読み取り、当該初期値に基づいて表示を行わせる
ので、糸色名表示を複数回に亘って切り替えている場合
でも、迅速かつ確実に表示内容を初期状態に戻すことが
できる。
【0185】請求項12に記載の刺繍装置によれば、前
記各入力手段を、前記表示手段の表示画面上に重ねて取
り付けられた光透過性の部材からなるスイッチ手段と
し、当該スイッチ手段の作動部を、前記表示手段の画面
上の文字または模様の表示位置に略一致するように設け
たので、装置の大型化及び高コスト化を招くことなく、
極めて多種類の入力を行わせることができる。
【0186】請求項13に記載の刺繍装置によれば、前
記記録手段を、前記刺繍装置または前記刺繍装置に接続
した周辺装置に着脱自在、あるいは前記刺繍装置とネッ
トワークを介して接続自在な刺繍装置用データ記録媒体
としたので、新たな刺繍情報が記録された刺繍装置用デ
ータ記録媒体を用意することにより、新たな刺繍情報に
簡単にアクセスすることができる。
【0187】請求項14に記載の刺繍装置用データ記録
媒体を、コンピュータに読み取らせることにより、選択
された刺繍模様に対応する糸色データ記録領域、更に選
択された組み合わせに対応する糸色データ記録領域、更
に各部分模様毎の糸色名の個別の表示数に応じた糸色デ
ータの記録領域が特定され、糸色データが読み取られる
ので、糸色データの組み合わせを複数記録し、また1つ
の部分模様に複数の糸色データを割り当てて記録した場
合でも、迅速かつ確実に所望の糸色データを得ることが
できる。
【0188】請求項16に記載の刺繍装置用データ記録
媒体によれば、糸色名の切り替え処理を行った場合で
も、各刺繍模様の各部分模様毎に形成された初期表示用
の糸色データ保存領域に、当該処理に係る糸色データを
記録することができる。そして、当該刺繍装置用データ
記録媒体を、コンピュータに読み取らせることにより、
前記初期表示用の糸色データ保存領域から、前記処理に
係る糸色データを読み出すことができ、前記処理処理後
の状態を再現するように初期表示を行うことができる。
その結果、電源を切断した後においても、切り替えた糸
色名の表示を再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における刺繍装置の外
観を示す斜視図である。
【図2】図1の刺繍装置における制御系統を示すブロッ
ク図である。
【図3】図1の刺繍装置における表示処理及び縫製処理
等の各種の処理の概略を示すフローチャートである。
【図4】図1の刺繍装置における選択模様表示処理を示
すフローチャートである。
【図5】図1の刺繍装置における色替処理を示すフロー
チャートである。
【図6】図1の刺繍装置における個別色替処理を示すフ
ローチャートである。
【図7】図1の刺繍装置における選択画面表示を示す図
である。
【図8】図1の刺繍装置における選択模様表示を示す図
である。
【図9】図1の刺繍装置における色替処理後の選択模様
表示を示す図である。
【図10】図1の刺繍装置における個別色替処理時の選
択模様表示を示す図である。
【図11】図1の刺繍装置における個別色替処理後の選
択模様表示を示す図である。
【図12】図1の刺繍装置に用いられる刺繍装置用デー
タ記録媒体のメモリマップの構造を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態における刺繍装置の
色替処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第2の実施形態における刺繍装置の
個別色替処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 刺繍ミシン 3 タッチパネル 4 LCDパネル 4a 刺繍模様表示領域 4b 拡大表示領域 4c 部分模様表示領域 4d 糸色名表示領域 6 刺繍ユニット 12 外部ROMカード 20 CPU 21 ROM 22 RAM 30 刺繍模様 35 部分模様 36 糸色名 37 色替えキー 40 色リスト 101 糸色データ属性領域 110 ヘッダー 131 色数データ記録領域 132 組み合わせ種類数データ記録領域 133〜138 糸色コード種類数データ記録領域 140 糸色コード記録領域 150 表示データ記録領域

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刺繍情報を表示する表示手段と、 前記刺繍情報として、刺繍模様を構成する異なる糸色の
    部分模様の表示に用いられる部分模様データ並びに各部
    分模様に対応した糸色名の表示に用いられる糸色データ
    が記録された記録手段と、 表示の切替入力を行う切替入力手段と、 前記記録手段から各データを読み取り前記表示手段に前
    記刺繍情報を表示させる制御手段とを備え、 前記記録手段には、前記糸色データが各部分模様に対応
    して一または複数記録されており、 前記制御手段は、前記切替入力手段により表示の切替入
    力が行われた際には、糸色データが複数記録されている
    部分模様に対しては、前記切替入力に応じて前回とは異
    なる新たな糸色データを前記記録手段から読み取り、読
    み取った糸色データに基づいて新たな糸色名を前記表示
    手段に表示させる、 ことを特徴とする刺繍装置。
  2. 【請求項2】 前記切替入力手段は、一つの刺繍模様を
    構成する部分模様の糸色名の表示を一斉に切替させる切
    替入力を行う手段であり、前記制御手段は、前記切替入
    力が行われた際には、前記刺繍模様を構成する部分模様
    のうち、糸色データが複数記録されている部分模様の全
    てに対して、前記切替入力に応じて前回とは異なる新た
    な糸色データを前記記録手段から読み取り、読み取った
    新たな糸色データに基づく新たな糸色名を、部分模様に
    対応させて一斉に前記表示手段に表示させることを特徴
    とする請求項1に記載の刺繍装置。
  3. 【請求項3】 前記切替入力手段は、一つの刺繍模様を
    構成する部分模様の糸色名の表示を個別に切替させる切
    替入力を行う手段であり、前記制御手段は、前記切替入
    力が行われた際には、糸色データが複数記録されている
    部分模様に対しては、前記切替入力に応じて前回とは異
    なる新たな糸色データを前記記録手段から個別に読み取
    り、読み取った新たな糸色データに基づく新たな糸色名
    を、部分模様に対応させて個別に前記表示手段に表示さ
    せることを特徴とする請求項1に記載の刺繍装置。
  4. 【請求項4】 前記切替入力手段は、一つの刺繍模様を
    構成する部分模様の糸色名の表示を一斉に切替させる切
    替入力を行う第1の入力手段と、当該部分模様の糸色名
    の表示を個別に切替させる切替入力を行う第2の入力手
    段とを備えており、前記制御手段は、前記第1の入力手
    段による切替入力が行われた際には、前記刺繍模様を構
    成する部分模様のうち、糸色データが複数記録されてい
    る部分模様の全てに対して、前記切替入力に応じて前回
    とは異なる新たな糸色データを前記記録手段から読み取
    り、読み取った新たな糸色データに基づく新たな糸色名
    を、部分模様に対応させて一斉に前記表示手段に表示さ
    せ、また、前記第2の入力手段による切替入力が行われ
    た際には、糸色データが複数記録されている部分模様に
    対しては、前記切替入力に応じて前回とは異なる新たな
    糸色データを前記記録手段から個別に読み取り、読み取
    った新たな糸色データに基づく新たな糸色名を、部分模
    様に対応させて個別に前記表示手段に表示させることを
    特徴とする請求項1に記載の刺繍装置。
  5. 【請求項5】 部分模様の糸色名の表示を個別に切替さ
    せる切替入力処理を開始させる指示入力を行う開始指示
    入力手段を更に備え、前記制御手段は、該開始指示入力
    手段により前記切替入力処理を開始させる指示入力が行
    われた場合には、前記表示手段の同一画面上に、前記部
    分模様の表示及び糸色名の表示を行わせると共に、前記
    部分模様に対して記録されている糸色データに対応する
    糸色名を配列して表示させ、前記切替入力手段は、当該
    配列して表示された糸色名を選択させる指示入力を行う
    手段であることを特徴とする請求項3または請求項4に
    記載の刺繍装置。
  6. 【請求項6】 前記表示手段はカラー画像を表示する手
    段であり、前記制御手段は、前記記録手段に記録された
    前記部分模様データ自体が有する色情報あるいは前記部
    分模様データに対応する糸色データに基づいて算出され
    る色情報に基づいて、部分模様をカラー表示させると共
    に、前記切替入力に応じて新たな糸色名を表示させる場
    合には、読み取った新たな糸色データに基づいて算出さ
    れる新たな色情報により部分模様をカラー表示させる手
    段であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れ
    か一項に記載の刺繍装置。
  7. 【請求項7】 前記記録手段には、刺繍模様の全体であ
    る全体模様を表示する全体模様データが記録されてお
    り、前記制御手段は、当該全体模様データ自体が有する
    色情報に基づいて、あるいはカラー表示させる部分模様
    を合成することにより、前記全体模様を、前記部分模様
    及び糸色名と前記表示手段の同一画面上にカラー表示さ
    せると共に、前記切替入力に応じて新たな糸色名を表示
    させ、新たな色情報により部分模様をカラー表示させる
    場合には、当該新たな色情報による部分模様のカラー表
    示を前記全体模様のカラー表示に上書きすることにより
    反映させることを特徴とする請求項6に記載の刺繍装
    置。
  8. 【請求項8】 刺繍模様の選択入力を行う選択入力手段
    を更に備え、前記制御手段は、複数の刺繍模様についの
    全体模様を前記表示手段の同一画面上に一覧表示させ、
    前記選択入力手段による刺繍模様の選択入力が行われた
    場合には、当該選択に係る刺繍模様の全体模様及び部分
    模様及び糸色名の表示を行わせると共に、前記切替入力
    に応じて新たな糸色名に対応した色情報による部分模様
    のカラー表示を前記全体模様のカラー表示に上書きする
    ことにより反映させる場合には、前記一覧表示される全
    体模様のカラー表示に対しても同様に反映させることを
    特徴とする請求項7に記載の刺繍装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、前記切替入力手段によ
    る切替入力に応じて表示内容を初期状態から変更した場
    合には、変更後の表示の元になるデータを指し示す情報
    あるいは変更後の表示データ自体を前記記録手段に記録
    し、当該変更後の表示を次回の初期状態表示とすること
    を特徴とする請求項1乃至請求項8の少なくとも何れか
    一項に記載の刺繍装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、前記切替入力手段に
    よる切替入力に応じて表示内容を初期状態から変更した
    場合には、当該変更が行われたことを報知するための報
    知表示を行わせることを特徴とする請求項1乃至請求項
    9の何れか一項に記載の刺繍装置。
  11. 【請求項11】 表示内容を初期状態に切り替える表示
    初期化入力手段を更に備え、前記制御手段は、該表示初
    期化入力手段による入力が行われた場合には、前記記録
    手段から予め定められた各データの初期値を読み取り、
    当該初期値に基づいて表示を行わせることを特徴とする
    請求項1乃至請求項10の何れか一項に記載の刺繍装
    置。
  12. 【請求項12】 前記各入力手段は、前記表示手段の表
    示画面上に重ねて取り付けられた光透過性の部材からな
    るスイッチ手段であり、当該スイッチ手段の作動部は、
    前記表示手段の画面上の文字または模様の表示位置に略
    一致するように設けられていることを特徴とする請求項
    1乃至請求項11の何れか一項に記載の刺繍装置。
  13. 【請求項13】 前記記録手段は、前記刺繍装置または
    前記刺繍装置に接続した周辺装置に着脱自在、あるいは
    前記刺繍装置とネットワークを介して接続自在な刺繍装
    置用データ記録媒体であることを特徴とする請求項1乃
    至請求項12の何れか一項に記載の刺繍装置。
  14. 【請求項14】 刺繍模様を構成する異なる糸色の部分
    模様の表示に用いられる部分模様データ及び各部分模様
    に対応させて糸色名を表示するための糸色データが記録
    されたコンピュータ読み取り可能な刺繍装置用データ記
    録媒体であって、 個々の刺繍模様毎に確保された糸色データ記録領域を有
    し、 一の刺繍模様を構成する全ての部分模様に対する糸色名
    の一斉表示の組み合わせ数についてのデータ及び各部分
    模様毎の糸色名の個別の表示数についてのデータが記録
    され、 前記糸色データは、各糸色データ記録領域毎に、各刺繍
    模様の各部分模様と対応付けて、各部分模様毎の糸色名
    の個別の表示順序及び一の刺繍模様を構成する全ての部
    分模様に対する糸色名の一斉表示の組み合わせ順序に従
    って記録されている、 ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な刺繍装置
    用データ記録媒体。
  15. 【請求項15】 読み書き自在なデータ記録媒体であっ
    て、前記組み合わせのうちの何れか一つの組み合わせを
    示す組み合わせポインタと、当該組み合わせポインタに
    より示される組み合わせ内における各部分模様毎の糸色
    データのうちの何れか一つの糸色データを示す糸色デー
    タポインタとが記録されることを特徴とする請求項14
    に記載のコンピュータ読み取り可能な刺繍装置用データ
    記録媒体。
  16. 【請求項16】 読み書き自在なデータ記録媒体であっ
    て、初期表示用の糸色データ保存領域が、各刺繍模様の
    各部分模様毎に形成されていることを特徴とする請求項
    14または請求項15に記載のコンピュータ読み取り可
    能な刺繍装置用データ記録媒体。
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