JP2000089110A - ズームレンズ - Google Patents
ズームレンズInfo
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Abstract
を持ち、しかも全変倍範囲に渡り色収差を含む諸収差を
良好に補正する高い光学性能を有するズームレンズを得
る。 【解決手段】 物体側から順にズーミング中に可動の負
の屈折力の第1レンズ群L1、ズーミング中に可動の正
の屈折力の第2レンズ群L2とから成る変倍群、正の屈
折力の第3レンズ群L3を有し、広角端から望遠端への
変倍に際して第2レンズ群L2を物体側に移動させると
共に、第1レンズ群L1により変倍に伴う像面変動を補
正する。第1レンズ群L1は物体側に凸面を向けたメニ
スカス形状の負のレンズ1a、物体側に凸面を向けたメ
ニスカス形状の負のレンズ1b、物体側に凸面を向けた
メニスカス形状の正のレンズ1cを有し、第1レンズ群
L1、第2レンズ群L2はそれぞれ少なくとも1枚の非
球面を有する。
Description
メラそして電子スチルカメラ等に使用されるコンパクト
なズームレンズに関するものである。
化に伴い、撮像用ズームレンズの小型化にも目ざましい
進歩が見られ、特に全長の短縮化や前玉径の小型化、構
成の簡略化に力が注がれている。
て、光学系としてはズーム倍率つまりズーム比を2〜3
倍として、2群構成や3群構成の簡易な構成のズームレ
ンズが知られている。
特開昭56‐158316号公報等では、物体側から順
に負の第1レンズ群、正の第2レンズ群、正の第3レン
ズ群を有し、第2レンズ群を移動させて変倍を行い、第
1レンズ群で変倍に伴う像面変動を補正する3群構成の
ズームレンズが開示されている。
に配された所謂ネガティブリード型のズームレンズは、
広角端の広角化が比較的容易であるため、撮影画界60
°以上を有するズームレンズには多く用いられている。
来例においては、近年ではビデオカメラ等、特に電子ス
チルカメラには高解像を達成できる良好な光学性能を有
する小型のズームレンズが要望されている。
レンズ群から発生する収差を小さくすればよいが、これ
には各レンズ群を構成するレンズの枚数を多くして、各
レンズ群の収差分担を小さくする。しかしながら、この
方法はレンズ系の小型化には逆行する。
ンズの構成枚数の削減のための1つの方法として、非球
面を用いる方法が知られている。非球面を用いるとレン
ズ枚数の削減と球面系では得られない収差補正の効果、
例えば球面収差、倍率色収差、周辺光束の横収差の補正
が期待できる。
ためには、諸収差の除去と同様に色収差の良好なる補正
が重要である。しかしながら、前述した非球面では色収
差の補正は難しい。
は、主変倍群である第2レンズ群の移動によって色収差
のズーミングに伴う変動が大きくなる傾向がある。その
ため、従来では第2レンズ群を構成するレンズは、高分
散の材質から成る負レンズと、低分散の材質から成る正
レンズとを、それぞれ1枚又は2枚以上用いて色消しを
行っている。
おいても、少ないレンズ枚数のズームレンズを提案して
いる。この公報中の実施例は変倍比3程度の実施例を開
示しているが、第1レンズ群のレンズ構成が1枚又は2
枚と少なく、色収差を含め第1レンズ群で発生する収差
補正が必ずしも十分ではない。また、画角が狭く十分に
広角化されて設計になっていない。
ては、最も物体側に負レンズ群、この負レンズ群よりも
像面側に正レンズ群を有するズームレンズにおいて、第
1レンズ群の構成が正負の2枚、又は負正の2枚、又は
負メニスカスレンズ・両凹レンズ・凸メニスカスレンズ
の3枚、又は負メニスカスレンズ・両凸レンズ・両凹レ
ンズの3枚構成となっており、第1レンズ群で発生する
収差補正が必ずしも十分ではない。
は、負正正の3群構成のズームレンズが開示されている
が、第1レンズ群の構成が負メニスカスレンズ・両凹レ
ンズ・凸メニスカスレンズの3枚構成となっており、第
1レンズ群で発生する収差補正が必ずしも十分ではな
い。
ては、負正正の3群構成のズームレンズが開示されてい
るが、第1レンズ群、第2レンズ群は共に非球面を配さ
ない構成となっており、第1レンズ群で発生する歪曲収
差、広角端周辺の横収差の補正、第2レンズ群で発生す
る球面収差・非点収差の補正が必ずしも十分ではない。
いては、物体側から順に負正の群を含む構成のズームレ
ンズ開示されているが、第2レンズ群の構成が非球面を
配さない構成となっており、第2レンズ群で発生する球
面収差、非点収差の補正が必ずしも十分ではない。
配された所謂ネガティブリード型のズームレンズは、広
角端の広角化、レンズ系の小型化が比較的容易である。
しかしながら、ネガテイブリード型のズームレンズにお
いて、レンズ系の小型化を図りながら、撮影画角60°
以上の広角化を図り、全画面に渡り良好な光学性能を得
るには各レンズ群の屈折力配置やレンズの構成を適切に
設定しないと変倍の際の収差変動が増大し、画面全体に
渡り良好な画質の映像を得ることが難しくなってくる。
各レンズ群のレンズ構成及び非球面を適切に用いること
によりレンズ全長の短縮化を図りながら、広い画界を持
ち、しかも全変倍範囲に渡り色収差を含む諸収差を良好
に補正する高い光学性能を有するズームレンズを提供す
ることにある。
の本発明に係るズームレンズは、物体側から順にズーミ
ング中に可動の負の屈折力の第1レンズ群と、ズーミン
グ中に可動の正の屈折力の第2レンズ群とから成る変倍
群と、正の屈折力の第3レンズ群とを有し、広角端から
望遠端への変倍に際して前記第2レンズ群を物体側に移
動させると共に、前記第1レンズ群により変倍に伴う像
面変動を補正するズームレンズにおいて、前記第1レン
ズ群は物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レン
ズ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズ、
物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正レンズを有
し、前記第1レンズ群、第2レンズ群にはそれぞれ少な
くとも1枚の非球面を有し、f1を前記第1レンズ群の
焦点距離、f2を前記第2レンズ群の焦点距離、fwを
広角端における全系の焦点距離としたとき、 −3≦f1/fw≦−2 2≦f2/fw≦3 を満足することを特徴とする。
ームレンズは、前記第3レンズ群の望遠端での結像倍率
をβ2Tとするとき、 −2≦β2T≦−1 を満足する。
ンズは、前記第2レンズ群を構成する複数の正レンズの
屈折率平均をn2ave とすると、 1.65≦n2ave ≦2.0 を満足する。
詳細に説明する。図1、図2、図3、図4はそれぞれ第
1、第2、第3、第4の実施例の広角端の断面図を示
し、物体側から順にズーミング中に可動の負の屈折力の
第1レンズ群L1、ズーミング中に可動の正の屈折力の
第2レンズ群L2とから成る変倍群、正の屈折力の第3
レンズ群L3を有し、広角端から望遠端への変倍に際し
て図示のように第2レンズ群L2を物体側に移動させる
と共に、第1レンズ群L1を移動させ変倍に伴う像面変
動を補正する。
2の間に絞りSが設けられ、この絞りSを第2レンズ群
L2と一体で移動することが望ましい。絞りSの配置を
可動にすると、レンズ系を撮影状態からカメラボディ内
に沈胴して収納するカメラシステムの場合に、沈胴収納
の制約とならず、撮影レンズ系の沈胴収納時のレンズ系
全長の小型化に寄与する。また、絞りSを第2レンズ群
L2と一体で動かすことにより、独立した絞りSの移動
機構を持つ必要がなく、収納時も第2レンズ群L2を収
納する機構で絞りSも共に収納できる。更に、第3レン
ズ群L3の像面側にCCDにおけるフェイスプレート或
いはフィルタ等の光学部材Gが配置されている。
メニスカス形状の負のレンズ1a、物体側に凸面を向け
たメニスカス形状の負のレンズ1b、物体側に凸面を向
けたメニスカス形状の正のレンズ1cを有し、第1レン
ズ群L1、第2レンズ群L2はそれぞれ少なくとも1枚
の非球面を有する。
離、f2を第2レンズ群L2の焦点距離、fwを広角端
における全系の焦点距離としたとき、次の条件式を満足
する。 −3≦f1/fw≦−2 …(1) 2≦f2/fw≦3 …(2)
向けたメニスカス形状の負レンズ1a、物体側に凸面を
向けたメニスカス形状の負レンズ1b、物体側に凸面を
向けたメニスカス形状の正レンズ1cという構成は、第
1レンズ群L1で発生する歪曲収差と像面湾曲に関する
ものである。この構成を採用することにより、第1レン
ズ群L1で発生する歪曲収差を少なくすることができ、
像面湾曲とのバランスも良い。また、上記以外の構成、
例えば両凹の負レンズ、物体側に凸面を向けたメニスカ
ス形状の正レンズという構成は、像面湾曲には有効であ
るが、歪曲収差を悪化するので好ましくない。更に、上
記以外の構成、例えば物体側に凸面を向けたメニスカス
形状の負レンズ、両凸の正レンズという構成は、歪曲収
差には有効であるが、像面湾曲を悪化するので望ましく
ない。
に対する第1レンズ群L1の屈折力の比に関し、主にバ
ックフォーカスを一定量確保すると共に、諸収差の発生
量を少なくするための広角ズームレンズとしての基本的
な屈折力配分に関するものである。この下限値を超え
て、第1レンズ群L1の屈折力が弱くなり過ぎるとバッ
クフォーカスを十分に確保することが難しくなり、また
広角端におけるレンズ全長と前玉レンズ径が増大してく
るので望ましくない。また、上限値を超えて第1レンズ
群L1の屈折力が強くなり過ぎると、諸収差例えば像面
湾曲と歪曲収差をバランス良く補正することが困難とな
る。
に対する第2レンズ群L2の屈折力の比に関し、主にバ
ックフォーカスを一定量確保すると共に、諸収差の発生
量を少なくするための広角ズームレンズとしての基本的
な屈折力配分に関するものである。この下限値を超えて
第2レンズ群L2の屈折力が強くなり過ぎると、バック
フォーカスを十分に確保することが難しくなり望ましく
ない。
屈折力が弱くなり過ぎると、バックフォーカスを確保す
るためには有効であるが、全系の広角化を図ることが困
難となり、所望の広角化を図るためには第1レンズ群L
1の負の屈折力を強める必要がある。すると、像面湾曲
が大きくなると共に、コマ収差の発生量が大きくなり、
その補正が困難となる。
倍率をβ2Tとすると、次の条件式を満足することが好
ましい。 −2≦β2T≦−1 …(3)
L2の横倍率に関する条件式であり、レンズ系の小型化
を図りながら良好な光学性能を得るための屈折力配分に
関するものである。この下限値を超えると広角端から望
遠端へのズーミングに際して第1レンズ群L1の往復の
移動量が増加する傾向にあり、その往復移動量が増加
し、特に望遠側で無駄な空間が大きくなると共に、レン
ズ全系の屈折力に対する負の屈折力を強くする必要があ
るため、ペッツバール和が負に大きくなり像面湾曲が大
きくなってくる。また、上限値を超えると広角端付近で
第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の間隔が大きくな
り、第1レンズ群L1の移動量が増加するため、広角端
でのレンズ系全長が増加するので望ましくない。
正レンズの屈折率の平均をn2aveとすると、次の条件
式を満足することが好ましい。 1.65≦n2ave ≦2.0 …(4)
レンズの屈折率平均値を示し、第1レンズ群L1で発生
する負のペッツバール和、諸収差の適正な補正を行うた
めの屈折率範囲に関するものである。下限値を超えると
第2レンズ群L2における各正レンズの曲率が強くなっ
てくるため、球面収差の補正が困難となってくる。ま
た、上限値を超えると、正レンズの屈折率が高くなり、
第1レンズ群L1で発生する負のペッツバール和を補正
することが困難となってくる。
をズーミング中に可動とすると共に、第3レンズ群L3
とズーミング中に可動とすることが好ましく、これによ
り射出瞳の補正、MTFを考慮したときの像面補正に効
果的である。
レンズ群L2の最も物体側の面に配することが好まし
い。ネガティブリードのズームレンズの場合に、負の第
1レンズ群L1から発散光束が射出されるので、絞りS
近傍が第2レンズ群L2中で最も軸上光束が幅広く、球
面収差の補正に最適であるため、そこに非球面を配する
ことが効果的である。
ズに配することが望ましい。第2レンズ群L2は全体と
して正の屈折力を持っており、第1レンズ群L1から発
散光束が第2レンズ群L2に入射するとき、第2レンズ
群L2の最も物体側のレンズが凹レンズであると、更に
光束が発散して第2レンズ群L2の径を増大させるので
望ましくない。第2レンズ群L2の最も物体側のレンズ
が凸レンズの場合には、第1レンズ群L1からの発散光
束が第2レンズ群L2に入射するとき、光束が収束して
第2レンズ群L2の径を小型化させるので望ましく、従
って非球面を配するのに適しているのは、絞りS近傍の
凸レンズの凸面である。
レンズ群L2の最も像面側の面に配することが好まし
い。ネガティブリードのズームレンズの場合に、広角端
のとき負の第1レンズ群L1では軸外光線高は高く、絞
りSの近傍で最も低くなり、第2レンズ群L2から第3
レンズ群L3にかけて再び高くなる。また、軸上光束は
第2レンズ群L2の最も物体側の面で光束幅が最大とな
り、像面に向かうにつれて収束する。このとき、軸上光
線、軸外光線の両方の収差を効率良く補正するには、第
2レンズ群L2中で最も軸外光束が高く、横収差の補正
に最適であり、また軸上光束も第2レンズ群L2中で最
も物体側の面には足りないが、第3レンズ群L3よりも
軸上光束の高さが高い第2レンズ群L2の最も像面側の
面に非球面を配することが効果的である。
向の座標、hを光軸と垂直方向の座標、光の進行方向を
正とし、Rを近軸曲率半径、K、B、C、D、E、Fを
それぞれ非球面係数としたとき、次式で表される。
K)(h/R)2}1/2] +Bh4 +Ch6+Dh8 +Eh10
+Fh12
施例1〜4を示す、なお、riは物体側より順に第i番目
のレンズ面の曲率半径、diは、物体側より順に第i番目
のレンズ厚及び空気間隔、niとνi はそれぞれ物体側か
ら順に第i番目のレンズの屈折率とアッベ数である。ま
た、*は非球面を表している。
における広角端、中間部、望遠端における収差図、図
8、図9、図10はそれぞれ第2の実施例における広角
端、中間部、望遠端における収差図、図11、図12、
図13はそれぞれ第3の実施例における広角端、中間
部、望遠端における収差図、図14、図15、図16は
それぞれ第4の実施例における広角端、中間部、望遠端
における収差図である。
線、破線はg線を示し、非点収差において実線はサジタ
ル焦線ΔS、破線はメリジオナル焦線ΔMを示してお
り、図6〜図16においても同様である。
レンズは、負の屈折力のレンズ群が先行するネガティブ
リード型のズームレンズにおいて、各レンズ群のレンズ
構成及び非球面を適切に用いることによりレンズ全長の
短縮化を図りながら、広い画界を持ち、しかも全変倍範
囲に渡り色収差を含む諸収差を良好に補正した高い光学
性能を有する。
Claims (8)
- 【請求項1】 物体側から順にズーミング中に可動の負
の屈折力の第1レンズ群と、ズーミング中に可動の正の
屈折力の第2レンズ群とから成る変倍群と、正の屈折力
の第3レンズ群とを有し、広角端から望遠端への変倍に
際して前記第2レンズ群を物体側に移動させると共に、
前記第1レンズ群により変倍に伴う像面変動を補正する
ズームレンズにおいて、前記第1レンズ群は物体側に凸
面を向けたメニスカス形状の負レンズ、物体側に凸面を
向けたメニスカス形状の負レンズ、物体側に凸面を向け
たメニスカス形状の正レンズを有し、前記第1レンズ
群、第2レンズ群にはそれぞれ少なくとも1枚の非球面
を有し、f1を前記第1レンズ群の焦点距離、f2を前
記第2レンズ群の焦点距離、fwを広角端における全系
の焦点距離としたとき、 −3≦f1/fw≦−2 2≦f2/fw≦3 を満足することを特徴とするズームレンズ。 - 【請求項2】 前記第3レンズ群の望遠端での結像倍率
をβ2Tとするとき、 −2≦β2T≦−1 を満足する請求項1に記載のズームレンズ。 - 【請求項3】 前記第2レンズ群を構成する複数の正レ
ンズの屈折率平均をn2ave とすると、 1.65≦n2ave ≦2.0 を満足する請求項1に記載のズームレンズ。 - 【請求項4】 前記第3レンズ群はズーミング中に可動
とした請求項1に記載のズームレンズ。 - 【請求項5】 前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の
間に絞りを有し、該絞りは前記第2レンズ群と一体で移
動する請求項1に記載のズームレンズ。 - 【請求項6】 前記第2レンズ群の非球面は前記第2レ
ンズ群の最も物体側の面にある請求項1に記載のズーム
レンズ。 - 【請求項7】 前記第2レンズ群の非球面は凸レンズに
配する請求項5に記載のズームレンズ。 - 【請求項8】 前記第2レンズ群の非球面は前記第2レ
ンズ群の最も像面側の面にある請求項1に記載のズーム
レンズ。
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