JP2000088303A - 換気構造 - Google Patents

換気構造

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JP2000088303A
JP2000088303A JP25620598A JP25620598A JP2000088303A JP 2000088303 A JP2000088303 A JP 2000088303A JP 25620598 A JP25620598 A JP 25620598A JP 25620598 A JP25620598 A JP 25620598A JP 2000088303 A JP2000088303 A JP 2000088303A
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ventilation
curtain plate
building
hood
ventilation hood
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JP25620598A
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Tatsu Shimura
龍 志村
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Misawa Homes Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 換気フードを幕板の高さと同じ高さに設定す
ることにより、正面側から見て、幕板との一体感を増す
ことができて、良好な建物外観を得ることができる換気
構造を提供する。 【解決手段】 建物躯体の上下階の外壁仕上げ材(90)同
士の継ぎ目に位置して水平方向に渡された幕板(20)と、
この幕板(20)の長手方向の端部間に位置して建物内部と
連通する換気口(30)の反建物躯体側を覆う換気フード(1
0)とを備えた換気構造であって、前記換気フード(10)
は、幕板(20)の高さと同じ高さに形成され、換気フード
(10)の上下端と幕板(20)の上下端とは、正面から見て略
面一となるように形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、幕板に形成され
た換気口を覆う換気フードを備えた換気構造に関するも
のである。
【0002】
【先行技術】従来、幕板は、木造の和風住宅の場合、モ
ルタル外壁と例えば二階床際に位置する胴差しとの間に
発生する隙間を覆うために使用されていた。また、洋風
住宅の場合、幕板は、上下階の外壁仕上げ材間の継ぎ目
に位置して、建物の外壁の外観デザイン上のアクセント
として使用したり、建物の外壁仕上げ材の上下の色の切
り替えをするために使用されていた。
【0003】一方、建物の内部の換気をするために建物
の外壁仕上げ材の高さ方向の途中には、その表裏に貫通
して建物の内部と連通する換気口が形成されていた。そ
して、近年では、外壁仕上げ材に換気口を形成する手間
を省いて現場施工を容易にし、更に、良好な建物外観を
得るため、幕板に換気口を形成する場合があった。図6
は従来の幕板に換気口を形成した換気構造の縦断面図を
示すものである。
【0004】建物の外側の周囲の壁を形成する壁パネル
180において、その室内111側の表面には室内111側の表
面を化粧する室内壁仕上げ材191が形成されている。そ
して、壁パネル180の室外112側の表面には、水平方向に
長手方向を有する木質からなる胴縁192が形成され、そ
の胴縁192の室外112側の表面には壁パネル180の室外112
側の表面を化粧する外壁仕上げ材190が形成されてい
る。そして、壁パネル180の室外112側の表面には、建物
の一階と二階との上下の外壁仕上げ材190同士の継ぎ目
に位置して、水平方向に延設する縦断面形状がコ字状の
幕板110が形成されている。そして、壁パネル180には、
幕板110が形成されている部分であって、水平長手方向
の所定の位置に壁パネル180の表裏に貫通して室内111と
室外112との間を連通する貫通孔181が形成されている。
【0005】その幕板110は、一階の外壁仕上げ材190の
上端及び二階の外壁仕上げ材190の下端の壁パネル180か
ら室外112側に延設された二個の突出部130と、両突出部
130の室外112側の先端間を結ぶとともに室外112側に面
する平板状の前面部140とから形成されている。そし
て、幕板110の水平長手方向の所定の位置であって、幕
板110の前面部140の中央には、建物内部との換気をする
ために建物内部と連通する換気口160を備えている。
【0006】その換気口160は、円筒状であって壁パネ
ル180の貫通孔181の内部に位置するとともに長手方向の
途中に鍔167を有する鍔付スリーブ166と、その鍔付スリ
ーブ166の内部の室内111側に位置する換気扇171と、鍔
付スリーブ166の室外112側に位置して室外112からの風
雨が直接に換気口160の内部に入り込まないように換気
口160の前面上部を覆うフード150とを備えている。
【0007】前記鍔付スリーブ166の鍔167は、その径が
貫通孔181の径より大きく設定され、壁パネル180の室外
112側の表面に当接してねじ168により壁パネル180に固
定されている。前記換気扇171は、室内111の空気を強制
的に室外112に排気するために電動モーター(図示せ
ず)により回転するファン169と、このファン169の室内
111側を覆うファンカバー170とを備えている。このファ
ンカバー170は、図示しないが表裏に貫通して空気が自
由に移動可能な孔を有しているものである。
【0008】前記フード150は、幕板110の前面部140に
取り付けられる方形箱形状の方形状取付部151と、その
方形状取付部151の室外112に形成される半球状の半球状
フード部150と、前記方形状取付部151から鍔付スリーブ
166の内部に挿入されている円筒状の筒状挿入部152とを
備えている。そして、方形状取付部151と半球状フード
部150との間には、室外112からの虫等の室内112への浸
入を阻止するために細いワイヤを縦横に編んで形成した
網状の金網164と、水平方向に配列したルーバー165とを
備えている。また、半球状フード部150の下側には、表
裏に貫通して空気が自由に移動する開口部162が形成さ
れている。
【0009】なお、幕板110と、外壁仕上げ材190、鍔付
スリーブ166及びフード150との間には、外部から建物の
内部に水の浸入を抑えるためにコーキング193が形成さ
れている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の換気構
造において、上記したように幕板の前面部140の表面に
半球状の半球状フード部150を形成することは、幕板の
表面に異物が形成された感じとなって幕板外観の調和を
乱し、幕板の外観を見劣りするものにするという第一の
問題点があった。
【0011】また、従来の換気構造において、半球状フ
ード部150の下側に開口する開口部162を形成している
が、下方側から上方に向かって風が吹くと、開口部162
から空気が入り込む。そして、この入り込んだ空気は、
室外112に通り抜けるような抜け道となる通路が無いた
め、換気口160内部の鍔付きスリーブ166内に移動して、
ファン169により形成された強制的な室内からの排気と
衝突して、排気が逆流する場合もあった。これにより、
換気効率を低下させるという第二の問題点があった。
【0012】そこで、請求項1記載の発明は、上記した
従来の技術の有する第一の問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、正面側から見て、幕
板との一体感を増すことができて、良好な建物外観を得
ることができる換気構造を提供しようとするものであ
る。これに加え、請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明を具体的に特定したもので、正面側から見て、幕
板との一体感が得られ、良好な建物外観を得ることがで
きる換気構造を提供しようとするものである。
【0013】これに加え、請求項3記載の発明は、上記
した従来の技術の有する第二の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、換気フードの外
観表面をきれいに維持することができるとともに、換気
効率が低下するのを防止することができる換気構造を提
供しようとするものである。これに加え、請求項4記載
の発明は、複数の換気口を一つの換気フードにより覆う
ことができて、より良好な建物外観を得ることができる
換気構造を提供しようとするものである。
【0014】これに加え、請求項5記載の発明は、換気
フードと幕板との継ぎ目に生じる隙間を外部から見えな
いように隠すことができて、建物外観や防水性を良好に
することができ、現場施工を簡易なものにすることがで
きる換気構造を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものである。請求項1記載の発明は、
建物躯体の上下階の外壁仕上げ材(90)同士の継ぎ目に位
置して水平方向に渡された幕板(20)と、この幕板(20)の
長手方向の端部間に位置して建物内部と連通する換気口
(30)の反建物躯体側を覆う換気フード(10)とを備えた換
気構造であって、前記換気フード(10)は、幕板(20)の高
さと同じ高さに形成され、換気フード(10)の上下端と幕
板(20)の上下端とは、正面から見て略面一となるように
形成されていることを特徴とする。
【0016】なお、ここで、「換気フード(10)は、幕板
(20)の高さと同じ高さに形成され」とは、換気フード(1
0)の縦方向の長さと、幕板(20)の縦方向の長さとが略同
一に形成されていることを意味するものである。また、
「換気フード(10)の上下端と幕板(20)の上下端とは、正
面から見て略面一となるように形成されている」とは、
換気フード(10)の上端と幕板(20)の上端とが、正面側か
ら見て略面一となるように形成され、かつ、換気フード
(10)の下端と幕板(20)の下端とが、正面側から見て略面
一となるように形成されていることを意味するものであ
る。
【0017】本発明は、換気フード(10)が、幕板(20)の
長手方向の端部間に位置して建物内部と連通する換気口
(30)の反建物躯体側を覆い、この換気フード(10)は、幕
板(20)の高さと同じ高さに形成されている。そして、換
気フード(10)の上下端と幕板(20)の上下端とは、正面か
ら見て略面一となるように形成されている。このため、
幕板(20)の正面側から換気フード(10)を見ると、換気フ
ード(10)の上端面及び下端面が、この換気フード(10)の
左右に隣接して形成されている幕板(20)の上端面及び下
端面に対して直線状に連続して形成されているように見
える。これにより、幕板(20)の長手方向の端部間に位置
する換気フード(10)を、正面から見て、幕板(20)の外観
に対して何の違和感もなく、とけ込ませることができ、
幕板(20)との一体感を増すことができて、良好な建物外
観を得ることができる。
【0018】請求項2記載の発明は、上記した請求項1
記載の特徴点に加え、換気フード(10)は、換気口(30)の
反建物躯体側を覆う略半円筒状の半円筒状ボックス部(4
0)を備えたことを特徴とする。本発明は、換気フード(1
0)が、半円筒状ボックス部(40)を備えている。このた
め、換気フード(10)を正面側から見ると、半円筒状ボッ
クス部(40)の側面からなる縦方向の二本の線のみが現れ
るのみで、それ以外の換気フード(10)の外観は、その左
右の幕板(20)間に連続して形成されることとなる。これ
により、正面から見て換気フード(10)の外観をすっきり
としたものにすることができて、両者の一体感を増すこ
とができ、良好な建物外観を得ることができる。
【0019】請求項3記載の発明は、上記した請求項2
記載の特徴点に加え、換気フード(10)は、半円筒上ボッ
クス部の上面に位置して、その上面の一部を塞ぐととも
に、反建物躯体側に向かって下り傾斜となるように形成
したボックス上面板(50)を備え、このボックス上面板(5
0)の外周下端と半円筒状ボックス部(40)の内面との間に
は、上方に向かって開口する隙間状の上面側開口部(51)
を形成し、前記半円筒状ボックス部(40)の下面には、換
気口(30)からの排気を外部に排出するために下方に向か
って開口する下面側開口部(52)を形成し、前記上面側開
口部(51)と下面側開口部(52)との間には、半円筒状ボッ
クス部(40)の内部を上下に連通する連通路(53)を形成し
ていることを特徴とする。
【0020】本発明は、換気フード(10)が半円筒状ボッ
クス部(40)の上面の一部を塞ぐとともに、反建物躯体側
に向かって下り傾斜となるように形成したボックス上面
板(50)を備えている。そして、このボックス上面板(50)
の外周下端と半円筒状ボックス部(40)の内面との間に
は、上方に向かって開口する上面側開口部(51)を形成し
ている。このため、ボックス上面板(50)の表面に降り注
いだ雨水や、上方からボックス上面板(50)の表面に流れ
落ちてきた雨水等は、ボックス上面板(50)の外周下端か
ら上面側開口部(51)に入り込んで、半円筒状ボックス部
(40)の内部を落下する。これにより、かかる雨水が半円
筒状ボックス部(40)の外側表面に沿って垂れ落ちること
を抑えることができる。これにより、雨水に含まれる塵
や泥等を換気フード(10)の外側表面に沿って流してかか
る塵や泥等を半円筒状ボックス部(40)の外側表面に付着
させることを抑えることができる。また、かかる塵や泥
等を付着させないため、換気フード(10)の外側表面にカ
ビを発生させることを抑えることができる。したがっ
て、換気フード(10)の外観表面をきれいに維持すること
ができ、建物外観を良好にすることができる。
【0021】さらに、この換気フード(10)は、上面側開
口部(51)と下面側開口部(52)との間に半円筒状ボックス
部(40)の内部を上下に連通する連通路(53)を形成してい
る。このため、下方から上方に向かって強い風が吹い
て、下面側開口部(52)から空気が入り込んでも、かかる
入り込んだ空気は連通路(53)の内部を通って、上面側開
口部(51)を抜けて上方に通り抜けることができる。これ
により、下方から入り込んだ空気が換気口(30)に入り込
んで逆流して建物内部に入り込むようなことや、排気の
流れを阻止するようなことを防止することができ、換気
効率が低下するのを防止することができる。これによ
り、換気の流れをスムーズなものにすることができ、良
好な換気性能を得ることができる。
【0022】請求項4記載の発明は、上記した請求項
1、請求項2または請求項3記載の特徴点に加え、換気
フード(10)は、建物内部の異なる場所からの複数の換気
口(30)の反建物躯体側を一体で覆っていることを特徴と
する。なお、ここで、「建物内部の異なる場所からの複
数の換気口(30)」とは、建物内部の異なる室内から換気
ダクトにより引っ張られてきた複数の換気口(30)のこと
を意味するものであって、例えば、台所のレンジフード
からの換気口(30)と、浴室の排気をするため換気口(30)
と、リビングルームの排気をするための換気口(30)との
三つの換気口(30)が並んで形成されるようなものを含む
ものである。また、かかる「複数の換気口(30)」を「一
体で覆っている」とは、かかる「複数の換気口(30)」の
全体を一つの換気フード(10)により覆っている状態を意
味するものである。
【0023】本発明は、建物内部の異なる場所からの複
数の換気口(30)を一つの換気フード(10)により一体とし
て覆っている。このため、それぞれの換気口(30)にそれ
ぞれ換気フード(10)を形成する場合と比較して、必要と
する部品数を低減することができるとともに、一カ所に
形成することにより、幕板(20)表面をすっきりとしたも
のにすることができて、より良好な建物外観を得ること
ができる。
【0024】請求項5記載の発明は、上記した請求項
1、請求項2、請求項3または請求項4記載の特徴点に
加え、換気フード(10)の両側面の建物躯体側には、幕板
(20)の端部を正面側から隠すために換気フード(10)の両
側面から内部に入り込んで幕板(20)の端部を差し込み可
能な凹部(41)を形成したことを特徴とする。本発明は、
換気フード(10)の両側面の建物躯体側に、幕板(20)の端
部を正面側から隠すために換気フード(10)の両側面から
内部に入り込んで幕板(20)の端部を差し込み可能な凹部
(41)を形成している。このため、換気フード(10)と幕板
(20)との継ぎ目に隙間が発生しても、この凹部(41)の内
部で、かかる隙間を発生させることにより、その隙間を
建物外部の正面側から見えないように隠すことができ、
建物外観を良好にすることができる。また、幕板(20)の
端部を凹部(41)の内部に差し込むことにより、幕板(20)
端部の露出を抑えて、幕板(20)の端部から雨水等が浸入
することを抑えることができ、建物躯体の防水性を担保
することができる。
【0025】また、上述したように、幕板(20)と換気フ
ード(10)との間の隙間を見えないように隠すことができ
るため、かかる隙間を埋めるための特別な作業を施す必
要がなく、また、幕板(20)の端部から浸入する雨水を抑
えるために別途、防水作業を施す必要がない。これによ
り、現場施工における作業を簡易なものにすることがで
きる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて、更に詳しく説明する。図1乃至図3は、本
発明の第一の実施の形態であって、図1は換気構造の縦
断面図、図2は換気構造の概略外観斜視図、図3は換気
構造の概略正面図をそれぞれ示す。
【0027】まず、本実施の形態の構成について説明す
る。本実施の形態に係る換気構造は、建物躯体の上下階
の外壁仕上げ材90同士の継ぎ目に位置して水平方向に渡
された幕板20と、この幕板20の長手方向の端部間に位置
して建物内部と連通する換気口30の反建物躯体側を覆う
換気フード10とを備えているものである。
【0028】前記外壁仕上げ材90は、建物躯体の外側の
周囲の壁を形成する壁パネル92の室外側表面を化粧する
ものであって、壁パネル92の室外側表面の横方向に固定
された木質の胴縁91に固定されている。この外壁仕上げ
材90は、いわゆるサイディングとも呼ばれて建物躯体の
外壁表面に形成される化粧部材や仕上げ板材等であっ
て、セラミック材等からなり、外部の熱や光や風雨から
建物躯体を守るためのものであって、表面には、幾何学
的な縦横の溝や、自然の岩石等に似せた凹凸模様等を形
成して、建物外観を良好なものにすることができるもの
である。なお、前記壁パネル92は、特に図示しないが、
木質の四角枠状の枠材と、その枠内を塞ぐ木質の面材と
から四角パネル状に形成されているものである。そし
て、この壁パネル92の幕板20の端部間に相当する位置に
は、壁パネル92の表裏に貫通して室外95と室内94との間
を連通する貫通孔93が形成されている。
【0029】前記幕板20は、上下階の外壁仕上げ材90間
の横方向の継ぎ目に位置して、建物の外壁の外観デザイ
ン上のアクセントとして使用されているものである。具
体的には、この幕板20は、塩ビ鋼板からなり縦断面形状
が略コ字状に形成されているものである。前記換気口30
は、室内94の汚染された空気を外部に強制的に排出する
ためのものであって、室内94と室外95との間を連通する
ものである。この換気口30は、円筒状であって壁パネル
92の貫通孔93の内部に位置するとともにその長手方向の
途中に鍔82を有する鍔付きスリーブ81と、この鍔付きス
リーブ81の内部の室内94側に位置する換気扇83とを備え
ている。そして、前記鍔付きスリーブ81の鍔82は、その
外径が貫通孔93の内径より大きく設定され、壁パネル92
の室外95側の表面に当接してねじ84により壁パネル92に
固定されている。そして、前記換気扇83は、室内94の汚
染された空気を強制的に室外95に排出するために電動モ
ーター(図示せず)により回転するファン85と、このフ
ァン85の室内94側を覆うファンカバー86とを備えてい
る。このファンカバー86は、特に図示しないが、表裏に
貫通して空気が自由に移動可能な多数の微小孔を有して
いるものである。
【0030】前記換気フード10は、幕板20と同一材質及
び同一外観色の塩ビ鋼板からなり前記換気口30の室外95
側を覆うものであって、幕板20の高さと同じ高さに形成
されている。そして、換気フード10の上下端と幕板20の
上下端とは、幕板20の正面側から見て略面一となるよう
に形成されている。すなわち、換気フード10の上端と幕
板20の上端とが、正面側から見て略面一となるように形
成され、かつ、換気フード10の下端と幕板20の下端と
が、正面側から見て略面一となるように形成されてい
る。
【0031】そして、換気フード10は、具体的には、換
気口30の反建物躯体側を覆うとともにその中心軸が縦方
向となる略半円筒状の半円筒状ボックス部40と、この半
円筒状ボックス部40の上面に位置して、その上面の一部
を塞ぐとともに、反建物躯体側に向かって下り傾斜とな
るように形成した略半円状のボックス上面板50と、前記
半円筒状ボックス部40の下面に水平に配置されて、その
下面の壁パネル92側の一部を塞ぐボックス下面板54とを
備えている。そして、このボックス上面板50の外周下端
と半円筒状ボックス部40の内面との間には、上方に向か
って開口する隙間状の上面側開口部51を形成している。
そして、前記半円筒状ボックス部40の下面には、換気口
30からの排気を外部に排出するために下方に向かって開
口する半円状の下面側開口部52を形成している。そし
て、前記上面側開口部51と下面側開口部52との間には、
半円筒状ボックス部40の内部を上下に連通する連通路53
を形成している。
【0032】前記換気フード10の両側面の建物躯体側に
は、幕板20の端部を正面側から隠すために換気フード10
の両側面から内部に凹状に入り込んで幕板20の端部を差
し込み可能な凹部41を形成している。また、ボックス上
面板50の上面と上階側の外壁仕上げ材90の下端との間、
並びにボックス下面板54の下面と下階側の外壁仕上げ材
90の上端との間には、外部から建物の内部に水の浸入を
抑えるためのコーキング96が形成され、建物躯体の防水
性を担保している。
【0033】次に、上記した実施の形態の作用及び効果
について説明する。本実施の形態は、換気フード10が、
幕板20の長手方向の端部間に位置して建物内部と連通す
る換気口30の反建物躯体側を覆い、この換気フード10
は、幕板20の高さと同じ高さに形成されている。そし
て、換気フード10の上下端と幕板20の上下端とは、正面
から見て略面一となるように形成されている。このた
め、幕板20の正面側から換気フード10を見ると、換気フ
ード10の上端面及び下端面が、この換気フード10の左右
に隣接して形成されている幕板20の上端面及び下端面に
対して直線状に連続して形成されているように見える。
これにより、幕板20の長手方向の端部間に位置する換気
フード10を、正面から見て、幕板20の外観に対して何の
違和感もなく、とけ込ませることができ、幕板20との一
体感を増すことができて、良好な建物外観を得ることが
できる。しかも、換気フード10は、幕板20と同一材質で
同一外観色に形成されているため、より一層、両者の一
体感を増すことができる。
【0034】また、本実施の形態は、換気フード10が、
半円筒状ボックス部40を備えている。このため、換気フ
ード10を正面側から見ると、半円筒状ボックス部40の側
面からなる縦方向の二本の線のみが現れるのみで、それ
以外の換気フード10の外観は、その左右の幕板20間に連
続して形成されることとなる。これにより、正面から見
て換気フード10の外観をすっきりとしたものにすること
ができて、両者の一体感を増すことができ、良好な建物
外観を得ることができる。
【0035】そして、本実施の形態は、換気フード10が
半円筒状ボックス部40の上面の一部を塞ぐとともに、反
建物躯体側に向かって下り傾斜となるように形成したボ
ックス上面板50を備えている。そして、このボックス上
面板50の外周下端と半円筒状ボックス部40の内面との間
には、上方に向かって開口する上面側開口部51を形成し
ている。このため、ボックス上面板50の表面に降り注い
だ雨水や、上方からボックス上面板50の表面に流れ落ち
てきた雨水等は、ボックス上面板50の外周下端から上面
側開口部51に入り込んで、半円筒状ボックス部40の内部
を落下する。これにより、かかる雨水が半円筒状ボック
ス部40の外側表面に沿って垂れ落ちることを抑えること
ができる。これにより、雨水に含まれる塵や泥等を換気
フード10の外側表面に沿って流してかかる塵や泥等を半
円筒状ボックス部40の外側表面に付着させることを抑え
ることができる。また、かかる塵や泥等を付着させない
ため、換気フード10の外側表面にカビを発生させること
を抑えることができる。したがって、換気フード10の外
観表面をきれいに維持することができ、建物外観を良好
にすることができる。
【0036】さらに、この換気フード10は、上面側開口
部51と下面側開口部52との間に半円筒状ボックス部40の
内部を上下に連通する連通路53を形成している。このた
め、下方から上方に向かって強い風が吹いて、下面側開
口部52から空気が入り込んでも、かかる入り込んだ空気
は、連通路53の内部を通って、上面側開口部51を抜けて
上方に通り抜けることができる。これにより、下方から
入り込んだ空気が換気口30に入り込んで逆流して建物内
部に入り込むようなことや、排気の流れを阻止するよう
なことを防止することができ、換気効率が低下するのを
防止することができる。これにより、換気の流れをスム
ーズなものにすることができ、良好な換気性能を得るこ
とができる。
【0037】そして、本実施の形態は、換気フード10の
両側面の建物躯体側に、幕板20の端部を正面側から隠す
ために換気フード10の両側面から内部に入り込んで幕板
20の端部を差し込み可能な凹部41を形成している。この
ため、換気フード10と幕板20との継ぎ目に隙間が発生し
ても、この凹部41の内部で、かかる隙間を発生させるこ
とにより、その隙間を建物外部の正面側から見えないよ
うに隠すことができ、建物外観を良好に維持することが
できる。また、幕板20の端部を凹部41の内部に差し込む
ことにより、幕板20端部の露出を抑えて、幕板20の端部
から雨水等が浸入することを抑えることができ、建物躯
体の防水性を担保することができる。
【0038】また、上述したように、幕板20と換気フー
ド10との間の隙間を見えないように隠すことができるた
め、かかる隙間を埋めるための特別な作業を施す必要が
なく、また、幕板20の端部から浸入する雨水を抑えるた
めに別途、防水作業を施す必要がない。これにより、現
場施工における作業を簡易なものにすることができる。
【0039】次に、第二の実施の形態について説明す
る。図4は、本発明の第二の実施の形態であって、換気
構造の概略外観斜視図を示すものである。本実施の形態
は、換気フード10が、建物内部の異なる場所からの三個
の換気口30の反建物躯体側を一体で覆っていることを特
徴とするものである。この三個の換気口30は、台所のレ
ンジフードからの換気口30と、浴室の排気をするため換
気口30と、リビングルームの排気をするための換気口30
との三つの換気口30が並んで形成されているものであ
る。そして、この三個の換気口30を一つの横長の半楕円
筒状ボックス部44により覆っている。その他の構成は、
第一の実施の形態と同様であって、同一の構成には同一
の部品番号を付与して説明を省略する。
【0040】本実施の形態によれば、建物内部の異なる
場所からの複数の換気口30を一つの換気フード10である
半楕円筒状ボックス部44により一体として覆っている。
このため、それぞれの換気口30にそれぞれ換気フード10
を形成する場合と比較して、必要とする部品数を低減す
ることができるとともに、一カ所に形成することによ
り、幕板20表面をすっきりとしたものにすることができ
て、より良好な建物外観を得ることができる。
【0041】次に、第三の実施の形態について説明す
る。図5は、本発明の第三の実施の形態であって、換気
構造の概略外観斜視図を示すものである。本実施の形態
は、第一の実施の形態の半円筒状ボックス部40の代わり
に、換気口30から真下に折れ曲がった箱状の折曲状ボッ
クス部42を有する換気フード10を形成したものである。
その折曲状ボックス部42の下面には、下方側に向かって
開口する方形状の下面側方形開口部43が形成されてい
る。なお、本実施の形態では第一及び第二の実施の形態
に係る換気フード10における連通路53は有していない
が、その他の構成は、第一の実施の形態と同様であっ
て、同一の部品には、同一の部品番号を付与して説明を
省略する。
【0042】本実施の形態においても、第一の実施の形
態と同様に、幕板20の正面側から見ると、換気フード10
の上端面及び下端面が、この換気フード10の左右に隣接
して形成されている幕板20の上端面及び下端面に対して
直線状に連続して形成されているように見える。これに
より、幕板20の長手方向の端部間に位置する換気フード
10を、正面から見て、幕板20の外観に対して何の違和感
もなく、とけ込ませることができ、幕板20との一体感を
増すことができて、良好な建物外観を得ることができ
る。
【0043】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。請求項1
記載の発明によれば、正面側から見て、幕板との一体感
を増すことができて、良好な建物外観を得ることができ
る換気構造を提供することができる。
【0044】請求項2記載の発明によれば、正面側から
見て、幕板との一体感が得られ、良好な建物外観を得る
ことができる換気構造を提供することができる。請求項
3記載の発明によれば、換気フードの外観表面をきれい
に維持することができるとともに、換気効率が低下する
のを防止することができる換気構造を提供することがで
きる。
【0045】請求項4記載の発明によれば、複数の換気
口を一つの換気フードにより覆うことができて、より良
好な建物外観を得ることができる換気構造を提供するこ
とができる。請求項5記載の発明によれば、複数の換気
口を一つの換気フードにより覆うことができて、より良
好な建物外観を得ることができる換気構造を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態であって、換気構造
を示す縦断面図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態であって、換気構造
を示す概略外観斜視図である。
【図3】本発明の第一の実施の形態であって、換気構造
を示す概略正面図である。
【図4】本発明の第二の実施の形態であって、換気構造
を示す概略外観斜視図である。
【図5】本発明の第三の実施の形態であって、換気構造
を示す概略外観斜視図である。
【図6】従来の幕板に換気口を形成した換気構造を示す
縦断面図である。
【符号の説明】
10 換気フード 20 幕板 30 換気口 40 半円筒状ボックス部 41 凹部 42 折曲状ボックス部 43 下面側方形開口部 44 半楕円筒状ボックス
部 50 ボックス上面板 51 上面側開口部 52 下面側開口部 53 連通路 54 ボックス下面板 81 鍔付きスリーブ 82 鍔 83 換気扇 84 ねじ 85 ファン 86 ファンカバー 90 外壁仕上げ材 91 胴縁 92 壁パネル 93 貫通孔 94 室内 95 室外 96 コーキング 97 室内壁仕上げ材 110 幕板 111 室内 112 室外 130 突出部 140 前面部 150 フード 151 方形状取付部 152 筒状挿入部 153 半球状フード部 160 換気口 162 開口部 164 金網 165 ルーバー 166 鍔付スリーブ 167 鍔 168 ねじ 169 ファン 170 ファンカバー 171 換気扇 180 壁パネル 181 貫通孔 190 外壁仕上げ材 191 室内壁仕上げ材 192 胴縁 193 コーキング

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物躯体の上下階の外壁仕上げ材同士の
    継ぎ目に位置して水平方向に渡された幕板と、 この幕板の長手方向の端部間に位置して建物内部と連通
    する換気口の反建物躯体側を覆う換気フードとを備えた
    換気構造であって、 前記換気フードは、幕板の高さと同じ高さに形成され、 換気フードの上下端と幕板の上下端とは、正面から見て
    略面一となるように形成されていることを特徴とする換
    気構造。
  2. 【請求項2】 換気フードは、換気口の反建物躯体側を
    覆う略半円筒状の半円筒状ボックス部を備えたことを特
    徴とする請求項1記載の換気構造。
  3. 【請求項3】 換気フードは、半円筒上ボックス部の上
    面に位置して、その上面の一部を塞ぐとともに、反建物
    躯体側に向かって下り傾斜となるように形成したボック
    ス上面板を備え、 このボックス上面板の外周下端と半円筒状ボックス部の
    内面との間には、上方に向かって開口する隙間状の上面
    側開口部を形成し、 前記半円筒状ボックス部の下面には、換気口からの排気
    を外部に排出するために下方に向かって開口する下面側
    開口部を形成し、 前記上面側開口部と下面側開口部との間には、半円筒状
    ボックス部の内部を上下に連通する連通路を形成してい
    ることを特徴とする請求項2記載の換気構造。
  4. 【請求項4】 換気フードは、建物内部の異なる場所か
    らの複数の換気口の反建物躯体側を一体で覆っているこ
    とを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載
    の換気構造。
  5. 【請求項5】 換気フードの両側面の建物躯体側には、
    幕板の端部を正面側から隠すために換気フードの両側面
    から内部に入り込んで幕板の端部を差し込み可能な凹部
    を形成したことを特徴とする請求項1、請求項2、請求
    項3または請求項4記載の換気構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007255786A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 屋外フード
JP2007292369A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Shin Etsu Polymer Co Ltd 建物用換気装置およびその取付方法

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