JP2000087556A - 浮体コンクリートの打設方法 - Google Patents

浮体コンクリートの打設方法

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JP2000087556A
JP2000087556A JP26047098A JP26047098A JP2000087556A JP 2000087556 A JP2000087556 A JP 2000087556A JP 26047098 A JP26047098 A JP 26047098A JP 26047098 A JP26047098 A JP 26047098A JP 2000087556 A JP2000087556 A JP 2000087556A
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concrete
formwork
floated
water
sea
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JP26047098A
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English (en)
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Takayoshi Hirata
隆祥 平田
Shigeyuki Sogo
茂幸 十河
Ryuichi Chikamatsu
竜一 近松
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Obayashi Corp
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Obayashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水に浮くコンクリートの浮力特性を利用して
直接水面に打設する。 【解決手段】 浮体構造物の外郭形状に枠組されるとと
もに、フロート3に支持されて水上に浮ぶ型枠2の内部
に、水面を型枠底面として、比重がほぼ1以下のコンク
リート7を打設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比重がほぼ1以下
の浮体コンクリートを用いて浮体構造物を構築する上
で、水面上に直接打設出来るようにした浮体コンクリー
トとの打設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水に浮くコンクリートとしては、コンク
リート中の骨材として火山れきや、膨張スラグ、人工軽
量骨材等の軽量の骨材を使う軽量コンクリートや、アル
ミニウム粉末や、気泡剤を添加して発泡させた気泡コン
クリート等があり、コンクリートの比重を1以下とする
ことで、コンクリート自体を水に浮かせることが出来
る。
【0003】従来、この種の軽量コンクリートは、橋
梁、海洋構造物、プラットフォーム、カーテンウォー
ル、その他各種建築材料として用いられているが、特に
好適な用途としては、その軽量性の利点を生かして海上
エアポートのごとき浮体構造物などが掲げられる。
【0004】また、従来のこの種の浮体構造物の製造方
法としては、プレキャスト部材として、振動台の上で型
枠内に打込んで成型したり、現場型枠内での打設作業に
よっていた。すなわち、地上や剛性構造体上で作られる
のが一般的であった。
【0005】ところが、前記浮体構造物を以上のコンク
リートで構築する場合、地上で施工してから海上に搬送
する方法では、その施工規模に限界があった。この課題
を着目したものとして、例えば特開昭53−69434
号公報には、予め水上にコンクリートプラント船を浮べ
そのドック内に軽量コンクリートを打設し、養生後にド
ックゲートを開けて脱型と同時に水面に浮揚させ、これ
をユニットとして曳船で目的の施工位置に曳航し、他の
ユニットと接続する工法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この工
法にあっても、各ユニットはドックの面積に応じた構築
規模となり、一度に大面積の浮体構造物を施工すること
ができないという課題があった。
【0007】本発明は、以上の課題を解決するもので、
その目的は、前述のごとき水に浮くコンクリートの浮力
特性を利用して直接水面に打設出来、これによって大規
模浮体構造物が得られるようにした浮体コンクリートの
打設方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明は、構築が予定されている浮体構造物の外郭
形状に枠組されるとともに水上に浮ぶ型枠内部に、水面
を型枠底面として、比重がほぼ1以下のコンクリートを
打設することを特徴とするものである。従って、本発明
方法にあっては、単に型枠によって締切られた内側にコ
ンクリートを流し込むだけの作業によって、浮揚状態を
保ったまま型枠形状に沿った形状に充填され、養生硬化
により、型枠規模に応じたコンクリート版が得られる。
【0009】型枠がフロートに支持されていれば、簡易
かつ安価な構造でこれを水上に浮かべることができる。
また、前記コンクリート内に水中不分離性の混和剤が添
加されていることにより、打設されたフレッシュコンク
リートの水中拡散が防止され、歩留り良くコンクリート
版を構築できると同時に、水中拡散による水中汚染も防
止される。さらに、前記型枠の内側に補強材メッシュが
組込まれることにより、この補強材メッシュは打設後の
コンクリートに一体化され、鉄筋と同様な補強効果のあ
るコンクリート版となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1
は、コンクリートの打設手順を示し、また図2はその一
部を拡大した断面図を示すものである。
【0011】同図において、埠頭(あるいは桟橋)1の
入隅部の海上面には長方形状に枠組された型枠2が配置
される。この型枠2は、複数の型枠プレートを横につな
ぎ合せ、得ようとする浮体構造物の外郭形状に枠組した
もので、その外側部には、多数のフロート3が配置さ
れ、型枠2の全体を海上に浮んだ状態に保持しているほ
か、図示しない複数のアンカー、あるいは結索などを介
して埠頭1の入隅部に係留固定している。
【0012】この型枠2の内側には予め縦横等間隔で補
強メッシュ4が張設されている。この補強メッシュ4と
しては、例えばワイヤーメッシュ、あるいは軽量補強繊
維のメッシュであり、鉄筋と同様な補強効果を得るもの
である。なお、同図の配置の他に、複数段の補強メッシ
ュを配置してもよい。
【0013】そして、埠頭1上において、型枠2の近傍
には複数のコンクリートミキサー車5、及びコンクリー
ト打設車6が横付され、コンクリートミキサー車5から
受渡されたフレッシュコンクリート7をコンクリート打
設車6の打設管6aを通じて前記型枠2で仕切られた内
側の海上面に順次投入することで、型枠形状に応じた浮
体コンクリート版を得ることが出来る。
【0014】このコンクリート7は、前述するごとく、
軽量細骨材、粗骨材の使用により、比重が1以下の軽量
コンクリートであって、増粘剤の添加によって水の洗い
作用を受けても分離抵抗性を保持し、さらには自己充填
性を有するようにスランプフロー値を45cm以上とし
たものが望ましく、このような配合設計を行ったコンク
リート7は海面を型枠底面として順次海面上に広がりつ
つ、前記型枠2の形状に形成され、養生硬化によって海
上に浮き、浮体構造物の基礎部分であるコンクリート底
板が完成する。
【0015】なお、打設に当っては、海面が静水面であ
ることが望ましく、静水面に流されたコンクリート7は
セルフレベリング性により均一な厚みで拡散するため、
従来のコンクリート打設作業に比べてバイブレータが不
要であり、また、硬化後は、型枠2を構成するプレート
を順次取外せば良いため(永久型枠を使用した場合は取
り外さなくてもよい)、一般的な脱型作業が不要とな
る。
【0016】この際、補強メッシュ4の型枠外側部分の
結合を解除することで、補強メッシュ4は得られたコン
クリート底板の内部に一体化された状態となり、従来の
鉄筋補強と同等な引張り強度をコンクリート底板に与え
る。
【0017】図3は、以上の打設方法によって得られた
浮体コンクリート底板を足がかりとして浮体構造物を
構築する場合の手順を示すもので、まず得られたコンク
リート底板の周囲及び内側に外壁及び仕切り壁部を
形成して浮力を確保した後に、上部側コンクリート版
を型枠などを用いて構築すれば、内部が密閉された浮体
構造物が完成する。また、この施工により喫水線WLは
順次上昇するが、内部中空であるため、十分な浮力が確
保され、最終的にも浮体として機能する。
【0018】この浮体構造物は、海上エアポート、海上
発電所、海上廃棄物処理施設などの大規模構造物の基礎
として使用でき、施工後の移動も曳船などによって自由
に移動できることになる。
【0019】なお、以上の浮体構造物に大きな強度を要
求されない場合には、モルタルやペーストの形態でも打
設することができる。
【0020】次に以上のコンクリート、グラウト(モル
タル・ペースト)の詳しい配合例及びその物性について
説明する。
【0021】
【表1】
【0022】但し表中の記号は以下の材料であり、また
使用材料の詳しい特性、商品名、及び製造会社も以下に
併記する。 W:水道水;比重1.0 C:高炉セメントB種;比重3.04 S:軽量粗骨材;比重0.69(中空微小セラミックス
フィラー:イースフィアーズ、秩父小野田社) G:軽量粗骨材;比重0.82(構造用人工軽量骨材・
造粒タイプ:アサノスーハ゜ーライト 日本セメント社) A1:水中不分離性混和剤(セルロース系)(セルロー
ス系水中不分離性混和剤:アスカクリーン、信越化学) A2:水中不分離性混和剤(アクリル系)(アクリル系
水中不分離性混和剤:三共化成社) A3:気泡剤;比重1.02(ポリカルボン酸系高性能
AE減水剤:SP−8HE、NMB社) A4:気泡剤;比重1.02(アルキルエーテル系気泡
剤:ファインフォーム707、NMB社)
【0023】また、以上の配合によって得られるコンク
リート、グラウト7の物性は次の通りである。
【0024】
【表2】
【0025】従って、以上の組成のコンクリート、グラ
ウトは海上打設に十分好適な特性であって、その圧縮強
度などの海上構造物としての要求性能を十分満足でき
る。
【0026】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明による浮体コンクリートの打設方法にあっては、水に
浮くコンクリートの浮力特性を利用して直接水面に打設
出来、これによって大規模浮体構造物を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンクリート打設方法を示す概略説明
図である。
【図2】図1のA部拡大部分断面図である。
【図3】浮体コンクリート版を基礎とした浮体構造物の
構築手順を示す断面説明図である。
【符号の説明】
2 型枠 3 フロート 4 補強メッシュ 7 コンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近松 竜一 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 Fターム(参考) 2D059 BB11 BB15 DD19 GG01 GG61 2E172 AA03 DA00 DE06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構築が予定されている浮体構造物の外郭
    形状に枠組されるとともに水上に浮ぶ型枠内部に、水面
    を型枠底面として、比重がほぼ1以下のコンクリートを
    打設することを特徴とする浮体コンクリートの打設方
    法。
  2. 【請求項2】 前記型枠がフロートに支持されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の浮体コンクリートの打
    設方法。
  3. 【請求項3】 前記コンクリート内に水中不分離性の混
    和剤が添加されていることを特徴とする請求項1に記載
    の浮体コンクリートの打設方法。
  4. 【請求項4】 前記型枠の内側に補強材メッシュが組込
    まれることを特徴とする請求項1または2に記載の浮体
    コンクリートの打設方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003193420A (ja) * 2001-12-28 2003-07-09 Kajima Corp 載荷金属管の補強工法
KR101571422B1 (ko) 2013-10-10 2015-11-24 삼성중공업 주식회사 부유블록 및 이를 포함하는 해상부유구조물
JP2016141986A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 清水建設株式会社 浮体式構造物の基礎部の施工システムおよび浮体式構造物の基礎部の施工方法
CN113931451A (zh) * 2021-10-21 2022-01-14 董大勇 一种混凝土施工方法

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KR101571422B1 (ko) 2013-10-10 2015-11-24 삼성중공업 주식회사 부유블록 및 이를 포함하는 해상부유구조물
JP2016141986A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 清水建設株式会社 浮体式構造物の基礎部の施工システムおよび浮体式構造物の基礎部の施工方法
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