JP2000087126A - 溶銑の脱燐精錬方法 - Google Patents

溶銑の脱燐精錬方法

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JP2000087126A JP25061398A JP25061398A JP2000087126A JP 2000087126 A JP2000087126 A JP 2000087126A JP 25061398 A JP25061398 A JP 25061398A JP 25061398 A JP25061398 A JP 25061398A JP 2000087126 A JP2000087126 A JP 2000087126A
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Hideshige Tanaka
秀栄 田中
Yoshimi Komatsu
喜美 小松
Ichiro Kikuchi
一郎 菊地
Manabu Arai
学 新井
Satoshi Kodaira
悟史 小平
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Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発生スラグを低減しながら、より短時間に溶
銑を脱燐精錬する方法を目的とする。 【解決手段】 (a)転炉に溶銑を装入し、(b)造滓
材として、焼石灰と通常精錬で発生したスラグ(以下通
常スラグという)を装入し、溶銑の燐(以下Pと記す
る)含有量を粗鋼で要求されているP含有量(鋼の成分
規格値)以下に脱燐精錬する。溶銑のSi含有量は0.
3wt%以下であることが望ましい。溶銑のSi含有量
が0.3wt%を超える場合には、溶銑を脱珪素処理を
行うことが望ましい。上記脱燐精錬方法により脱燐精錬
された溶銑は他の転炉において主に脱炭精錬を行うこと
により鋼を生産できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に高炉溶銑を脱
燐精錬し、次いで脱炭精錬して鋼を製造する方法におけ
る脱燐精錬の精錬方法に関する。
【0002】
【従来の技術】伝統的転炉製鋼法においては、同一の転
炉において高炉溶銑の脱燐精錬と脱炭精錬とを行なっ
て、製鋼作業を行っていた。しかし、近年の鋼材の品質
に対する要求が高くなる一方、連続鋳造の拡大や、真空
脱ガス、取鍋精錬等の溶鋼の二次精錬が普及するに伴
い、転炉における出鋼温度が上昇し、転炉に於ける脱燐
能力が低下してきた。この理由は、脱燐反応は高温ほど
不利に進行するからである。
【0003】そこで、一の転炉において溶銑を脱燐精錬
し、燐(以下、Pと記する)成分をある程度除去してか
ら他の転炉において主に脱炭精錬する製鋼方法が発展し
てきた。かかる技術として、特開平2−200715号
公報、特公平2−14404号公報、特公昭61−23
243号公報の提案がある。
【0004】また、本願の出願人も、既に従来の製鋼方
法を改良し、一の転炉で脱燐精錬をした溶銑を他の転炉
に装入し、ここで脱炭精錬を行ない鋼を製造する製鋼方
法を開発している(特開平6−41624号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記製鋼方法
は、常に少なくとも2基の転炉を必要とする。通常、一
の転炉は一定の期間操業すると炉体耐火物が損耗するの
で、この耐火物を修理、若しくは張り替える所謂炉修理
が必要となる。
【0006】このような場合には、1基の転炉で鋼を製
造せざるを得ない。この場合、1基の転炉で通常精錬、
即ち脱燐精錬と脱炭精錬を同一チャージで行う通常精錬
を行う。このような場合が4か月(120日)に1回、
約20日生じる。この通常の精錬で発生するスラグ(以
下、通常スラグという)は、溶鋼1ton当たり約10
0kg発生する。その成分組成は、例えば、T.Fe:
18wt%,CaO:42wt%,SiO2 :11wt
%,CaO/SiO2 :3.8、P:1wt%である。
通常このスラグは再利用せず投棄処分していた。
【0007】一方、上記脱燐精錬と脱炭精錬とを別個に
行うことにより鋼を製造する場合、脱燐精錬で発生する
スラグ(以下、脱燐スラグという)は、溶鋼1ton当
たり約40kg発生し、その成分組成は、例えば、T.
Fe:5wt%,CaO:52wt%,SiO2 :13
wt%,CaO/SiO2 :4、P:3wt%である。
【0008】脱燐精錬と脱炭精錬とを比較すると、前者
はPが1wt%であり、更なる脱燐能力があり、また
T.Feが高いので鉄分の回収をすることが望ましく、
焼石灰に比較して溶解性も高い。そこで、省資源の観点
からも通常スラグを新たな焼石灰と共に再利用すること
が望ましい。
【0009】他方、二基の転炉を用いた製鋼方法におい
ては、転炉で溶銑の脱燐精錬を行ない直ちに出湯し、こ
れを他の転炉等で脱炭精錬して鋼を製造する、本発明前
における340ton転炉における脱燐精錬の概要を図
8に示す。上記溶銑の脱燐精錬は低温(1250〜14
00℃)で行われており、スラグが粒鉄を含むのでスラ
グがフォーミングしており、図に示す様に鎮静時間を4
分程度要していた。そのため、脱燐精錬時間は、例えば
平均約36分であった。
【0010】この脱燐溶銑を他の転炉に装入し、脱炭精
錬する時間は種々の改良により平均29分、スラグコー
ティングをしない場合には27分である。従って、脱炭
精錬炉は少なくとも7分、最大9分遊び時間が発生し、
従ってそれだけ製鋼能率が低下していた。この7分間の
遊び時間を短縮すると約20%の生産向上が得られる。
また、この遊び時間において脱炭精錬炉の炉内温度の低
下があり、煉瓦の損耗等も発生し、転炉寿命の低下の原
因にもなっていた。
【0011】そこで、本発明は、前述の通常精錬で発生
する通常スラグの積極的再利用を図るとともに、脱燐精
錬時間を短縮し、上記脱炭精錬炉の遊び時間を無くし、
円滑な製鋼作業を確保し、全体として製鋼能率の向上を
目的とする。また、上記脱燐精錬においては、従来の脱
炭精錬に比べ精錬温度が低いため滓化が不安定になり、
終点のP含有量が安定しなかった。そこで、溶銑のP含
有量を粗鋼成分のP含有量、即ち規格値以下(通常0.
02wt%以下)に精錬し、脱炭精錬においては実質的
に脱燐精錬をせず、製鋼能率の向上を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題について種々研
究した結果、脱燐精錬の造滓材として、焼石灰の他に通
常精錬で発生するスラグを併せて装入して精錬を行うこ
とによって、P含有量を通常の粗鋼成分のP含有量以下
(所謂規格値以下、通常0.02wt%以下)まで精錬
することができ、脱燐精錬をより促進することができる
との知見を得て下記の発明をするに至った。
【0013】本発明は、下記の工程を備えたことを特徴
とする溶銑の脱燐精錬方法である。 (a)転炉に溶銑を装入し、(b)造滓材として、焼石
灰と通常精錬で発生したスラグ(以下通常スラグとい
う)を装入し、溶銑のP含有量を粗鋼で要求されている
P含有量(鋼の成分規格値)以下に脱燐精錬する。
【0014】上記発明においては、溶銑を転炉に装入
し、造滓材として、焼石灰に加えて、通常精錬スラグも
併せて使用するので、スラグの早期生成を促進し、溶銑
の燐(以下Pと記する)含有量を粗鋼で要求されている
P含有量(鋼の成分規格値)以下に脱燐精錬することが
可能となる。
【0015】更に、脱燐溶銑を脱炭精錬して発生した脱
炭精錬スラグをも合わせて装入することにより、脱燐精
錬を促進することもできる。上記脱燐精錬を行う溶銑の
Si含有量はスラグ発生量を制限する点から0.3wt
%以下が望ましい。溶銑のSi含有量が0.3wt%を
超える場合には、高炉鋳床における脱珪素処理及び/又
は溶銑鍋における脱珪素処理を行い、Si含有量を0.
3wt%以下とすることが望ましい。
【0016】また、前記脱珪素処理は、脱燐精錬を行う
転炉でSi含有量を0.3wt%以下に精錬し、生成し
たスラグを排出し、引き続いて脱燐精錬を行うことも実
施できる。
【0017】上記脱燐精錬により、時間的余裕が生じる
ので、上記脱燐精錬を行う転炉において、溶銑の装入に
先立ちスクラップも装入することができる。更に、本発
明は上記脱燐精錬により精錬された脱燐溶銑を、他の転
炉において脱炭精錬して鋼を製造する方法が可能であ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、転炉における従来の溶銑の
脱燐精錬の概要を図8において説明する。図8は、例え
ば溶銑340tonの転炉における脱燐精錬の操業態様
(送酸量、ランス高さ、底吹きガス量、焼石灰等の造滓
材装入時間、装入量等)を示す。スクラップ装入に続い
て溶銑340tonを装入後、造滓材としての焼石灰
(6ton/ch)、ホタル石(0.6ton/c
h)、場合により生ドロマイト等を装入しながら、酸素
吹錬を約13分間行う。
【0019】その後、溶銑とスラグの分離を行うためリ
ンスを3分間程度行う。その後、従来はスラグフォーミ
ングの鎮静化のため約4分を待ち、その後出湯する。図
に示すように脱燐精錬時間は約36分である。一方、こ
の脱燐精錬を脱炭精錬する時間は約29分であり、脱炭
精錬する転炉(以下、脱炭転炉という)は約7分間の非
稼働時間があった。
【0020】本発明における340ton転炉における
脱燐精錬の概要を図1に示す。図1に示すように送酸
量、ランス高さ、底吹ガス量、鉄鉱石、スケール等の副
原料等は従来と異ならない。本発明では焼石灰である造
滓材と共に通常の転炉精錬で発生する通常スラグ、即ち
通常転炉滓を装入する点が特徴である。
【0021】図2に焼石灰のみを造滓材とした場合と、
脱炭スラグ及び通常スラグを最大10kg/ton添加
した場合の脱燐精錬後のP含有量を示す。前述の焼石灰
のみを装入した場合(12.7kg/ton)には終点
のP含有量は平均約0.022wt%で、バラツキも大
きかった。
【0022】他方、上記焼石灰と通常スラグを約3kg
/ton以上、望ましくは5kg/ton以上装入する
と終点のP含有量は平均0.011wt%に脱燐され、
バラツいても規格範囲内となる。なお、通常スラグを約
10kg/ton以上装入すると、スラグ量が多くなり
スラグフォーミング高さが大きくなり、炉口からスラグ
が排出されるので望ましくない。
【0023】また、従来、既に実施されている脱燐溶銑
を脱炭する脱炭精錬において発生するスラグ(以下、脱
炭スラグという)を通常スラグに替えて使用した場合の
終点P含有量も示してある。この脱炭スラグは、脱炭精
錬された溶鋼1ton当たり約15から30kg発生す
る場合があり、その成分組成は、例えばT.Fe:1
3.2wt%,CaO:48.3wt%,SiO2
8.7wt%,CaO/SiO2 :5.6,P:0.5
wt%である。上記焼石灰とこの脱炭スラグを5kg/
ton以上装入すると、約0.013wt%に脱燐され
た。
【0024】この図から通常スラグの効果には及ばない
が、脱炭スラグもある程度の効果もあるので、スラグの
需給バランスによっては、通常スラグの一部を脱炭スラ
グに替えて使用できる。即ち、通常スラグはT.Feが
高く、CaO/SiO2も低いので滓化促進効果がある
ためである。以上の通り、上記脱燐精錬においては、P
が通常粗鋼で要求されている規格値(0.02wt%)
以下に安定して精錬される。
【0025】次に、溶銑のSi含有量と精錬時間との関
係を図3と図4に示す。従来例においては高炉からの溶
銑のSi含有量は0.3〜0.5wt%程度であった
が、本発明では望ましくは0.3wt%以下の溶銑を使
用するので、脱珪時間が少なくなり、スラグ量を低減
し、スラグフォーミングが減少するので、スラグの鎮静
時間が不要となり、脱燐精錬時間は32.2分以下とな
り、少なくとも約10%の生産性の向上が得られる。
【0026】次に、溶銑のSi含有量であるが、最近の
高炉操業の定常的操業においては溶銑のSi含有量は
0.3wt%以下であるので、本発明の実施に問題はな
い。しかし、非定常的な操業(高炉休風後等)ではSi
が0.3wt%を超えることがあるが、このような場合
には溶銑鍋等で予め脱珪素を行ない、脱燐精錬時間の延
長を防止することができる。
【0027】予備脱珪の方法としては、溶銑鍋脱珪素方
法、高炉鋳床脱珪素、あるいは、脱燐精錬を行う転炉に
おいて酸素吹錬して脱珪素し、発生したスラグを排滓
後、引き続いて脱燐精錬を行う方法等があり、いずれの
方法も使用できる。
【0028】図5には従来精錬と本発明の精錬における
精錬時間を比較して示す。従来例に比較して精錬時間は
36分から32.2分に短縮されている。そのため製鋼
時間は約10%短縮されている。本発明において望まし
くはSi含有量が0.3wt%以下の溶銑を使用するた
め、スラグ量は図6に示すように、本発明においては従
来の脱燐精錬(40〜50kg/ton)より少なく
(20〜40kg/ton以下)、精錬中におけるスラ
グフォーミングも少ないので鎮静時間(従来4分)を要
せず、図1に示すように、脱燐精錬時間は従来の36分
から32.2分に短縮でき、脱炭精錬時間に接近した。
【0029】以上の通り、本発明における脱燐精錬にお
いては、十分な脱燐精錬と精錬時間の短縮を確保するこ
とができる。なお、必要によりスラグフォーミングを抑
制するため、コークスを0.5ton/ch以下程度装
入する。
【0030】また、脱燐精錬においては、脱燐精錬を促
進するためにはスラグ中のFeO濃度を高くする。この
ため、吹錬中期に鉄鉱石或いはミルスケールを装入する
(図1参照)。しかし、スラグのFeOが高すぎると、
酸素吹錬終了後においてスラグフォーミングが大きくな
る。そこで酸素吹錬終了時刻の5分間以前において鉄鉱
石装入が終了しているように鉄鉱石装入を行うことが望
ましい。
【0031】次に、図7に上記脱燐精錬された溶銑を脱
炭精錬する場合の状況を示す。この精錬においては主に
脱炭精錬を目的とするため、吹錬する酸素量を多くす
る。溶銑のP含有量は既に規格値(0.02wt%)以
下となっているため、従来多く使用している焼石灰等の
造滓材を一連の吹錬の最初のチャージ以外は原則として
装入しない。
【0032】従って、炉内に生成するスラグ量は図6に
示すように10〜30kg/tonと少ない。しかも、
出鋼後において原則として炉内にスラグを残留させるた
め排出するスラグ量は従来と比較し大きく減少する。
【0033】また、本発明では脱炭精錬において脱燐を
する必要がない。そこで、本発明ではマンガン鉱石(例
えば、Mn約50wt%,Fe約10wt%以下,Si
2約10wt%以下)を装入し、脱炭精錬終了時の溶
鋼のMn含有量を高めることができ、より経済的に製鋼
作業が可能となる。
【0034】更に、本発明における脱炭精錬において
は、脱燐精錬された溶銑の装入に先立ち、スラグ固化剤
を装入することができる。スラグ固化剤としては、煉瓦
屑、焼石灰、軽焼ドロマイト、生ドロマイト等がある。
上記スラグ固化剤のうち、軽焼ドロマイト、生ドロマイ
トは、溶解性、経済性、更には炉体寿命を延長する点か
ら望ましい。
【0035】さらに、溶鋼を出鋼後において炉体を傾動
して炉内に残留したスラグを炉体内張り煉瓦に付着さ
せ、所謂スラグコーテイングを行う。このスラグコーテ
イングは炉体寿命の延長に大きく貢献し、脱燐精錬炉と
同程度の炉体寿命となる。
【0036】更に、本発明においては、脱燐精錬時間を
従来より短縮できるので、脱燐精錬を行う転炉に、溶銑
を装入するに先立ち必要なスクラップの全量を装入する
ことが時間的に可能である。また、脱燐精錬は低い温度
(1300〜1400℃)で行われるが、溶銑の炭素量
が高いために、スクラップを容易に溶解するので、スク
ラップの装入が可能である。スクラップの装入量は熱バ
ランスの点から溶銑量の約10wt%以内である。スク
ラップの装入は、脱燐精錬溶銑の生産量を増加させる効
果がある。
【0037】以上述べた通り、本発明においては、脱炭
精錬は脱燐精錬時間以内において行うことができるの
で、脱燐精錬された溶銑は待ち時間なしに脱炭精錬を行
うことができ、製鋼能率を向上させることができる。ま
た、本発明における転炉とは、上吹き酸素転炉、底吹き
酸素転炉、及び上底吹き酸素転炉にいずれであってもよ
い。
【0038】
【発明の効果】本発明においては、焼石灰の他に通常精
錬で発生するスラグを併用して脱燐精錬することによ
り、従来よりも終点の燐含有量を安定して低くすること
ができる。また、脱炭精錬時間より長かった脱燐精錬を
短縮でき、脱炭精錬時間により近づくことができる。従
って全体として所謂製鋼時間を約10%短縮することが
できる。
【0039】更に、本発明においては、望ましくはSi
含有量が0.3wt%以下の溶銑を使用するのでスラグ
発生量を従来よりも低くすることができる。また、溶銑
の燐含有量を粗鋼で要求されているP含有量(鋼の成分
規格値)以下に精錬し、他の転炉では主に脱炭精錬を行
う。従って、脱炭精錬を行う転炉において、マンガン鉱
石を装入し、Mn含有量を高めることが可能となり、極
めて経済的な製鋼方法が実現できる。また、この製鋼方
法は発生するスラグの再利用をすることにより省資源の
効果もある。よって本発明の産業上の効果は著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における脱燐精錬工程の全体を示す図で
ある。
【図2】通常スラグ使用量と脱燐精錬後の溶銑のP含有
量との関係を示す図である。
【図3】本発明における溶銑Si含有量と脱燐精錬時間
との関係を示す図である。
【図4】溶銑のSi量と脱燐精錬時間との関係の1例を
示す図である。
【図5】本発明における脱燐精錬時間、脱炭精錬時間を
示す図である。
【図6】従来と本発明の脱燐精錬、脱炭精錬の成分組成
の変化、スラグ発生量を比較して示す図である。
【図7】脱燐精錬された溶銑の脱炭精錬工程を示す図で
ある。
【図8】従来の脱燐精錬工程を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 菊地 一郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 新井 学 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 小平 悟史 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4K014 AA01 AA03 AB01 AB03 AD00 AD23 AD25 AE01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程を備えたことを特徴とする溶
    銑の脱燐精錬方法。(a)転炉に溶銑を装入し、(b)
    造滓材として、焼石灰と通常精錬で発生したスラグ(以
    下通常スラグという)を装入し、溶銑の燐(以下Pと記
    する)含有量を粗鋼で要求されているP含有量(鋼の成
    分規格値)以下に脱燐精錬する。
  2. 【請求項2】 前記溶銑のSi含有量が0.3wt%以
    下であることを特徴とする請求項1又は2記載の溶銑の
    脱燐精錬方法。
  3. 【請求項3】 前記溶銑のSi含有量が0.3wt%を
    超える場合には、該溶銑を、高炉鋳床における脱珪素処
    理及び/又は溶銑鍋における脱珪素処理を行い、該溶銑
    のSi含有量を0.3wt%以下とすることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の溶銑の脱燐精錬方法。
  4. 【請求項4】 前記溶銑のSi含有量が0.3wt%を
    超える場合には、脱燐精錬を行う転炉でSi含有量を
    0.3wt%以下に精錬し、生成したスラグを排出し、
    引き続いて脱燐精錬を行うことを特徴とする請求項1又
    は2記載の溶銑の脱燐精錬方法。
  5. 【請求項5】 前記溶銑の装入に先立ちスクラップを装
    入することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記
    載の溶銑の脱燐精錬方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010138443A (ja) * 2008-12-11 2010-06-24 Jfe Steel Corp 溶銑の脱燐処理方法

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JP2010138443A (ja) * 2008-12-11 2010-06-24 Jfe Steel Corp 溶銑の脱燐処理方法

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