JP2000086334A - スライディングノズル装置用れんが - Google Patents
スライディングノズル装置用れんがInfo
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Abstract
が、下部ノズルれんが及びプレートれんがにおいて、特
に200〜700℃の中間温度域における耐酸化性の向
上を図り、従来使用中のれんが外周部に生じていたボロ
ツキ現象を軽減し、その結果れんが自体の耐用性を向上
させる。 【解決手段】耐火性原料と金属からなるスライディング
ノズル用れんがの配合物に、比表面積が24m2/g以
下のカーボンブラックを外掛けで0.1〜10重量%添
加し、さらに有機バインダーを添加し、混練、成形後、
150〜1000℃の温度で加熱処理を施す。
Description
られ溶融金属量のコントロールに使用するスライディン
グノズル装置に適用される上部ノズル、下部ノズル及び
プレートれんが等に関する。
れんがは大きく分けて上部ノズル、固定プレートや摺動
プレートからなるプレートれんが、及び下部ノズルの3
種類がある。
る急激な熱衝撃と物理的または化学的な侵食作用を受け
るので、耐スポーリング性と耐食性がこれらのれんがの
具備すべき最も重要な性質である。
は、溶融金属あるいはスラグに対する耐食性や耐スポー
リング性を付与するために炭素質原料を添加した、アル
ミナ−カーボン材質が多く使用され、焼成タイプと不焼
成タイプがある。
め、れんが使用時の熱による品質の変化が少ないという
特徴を有するが、その分製造コストが高くなる。
温度で熱処理したもので、通常は有機バインダーとして
フェノール樹脂等の結合力で強度をもたせたものであ
る。フェノール樹脂は、粘稠な液状物であり、混練物に
可塑性を与え、また150〜300℃の加熱により重合
し、強固な組織を作る。更に、高温では、単独あるいは
金属と反応したりして、結合組織を生成する。この不焼
成タイプは、焼成タイプに比較して、焼成コストが抑え
られる、リードタイムが短い、耐食性に優れる、並びに
熱間強度が高い等の長所を持ち、広く使用されている。
して、この不焼成タイプのれんがは、れんが温度が70
0℃以上になると、使用している金属あるいは金属酸化
物の反応により無機結合が生成し強度は向上するが、特
にれんが外周部などにおいて700℃以下の低温領域に
長時間さらされる場合には、炭素質原料や有機バインダ
ー等の酸化により、れんが表面にいわゆるボロツキ現象
が見られ、耐用性が損なわれる問題がある。
7487号明細書において、耐火性骨材と融点1000
℃以下の金属からなる配合物に、熱硬化性樹脂の1種も
しくは2種以上と珪素樹脂を添加して混練、成形後、1
000℃以下の加熱処理を施すことにより200〜70
0℃の中間温度域での強度劣化、耐スポーリング性およ
び耐食性を改善したスライディングノズルプレートれん
がが開示されている。また特公昭58−20901号公
報には、耐火性骨材と珪素粉末からなる配合物に、カー
ボンブラックを添加し有機質バインダーを用いて混合、
成形した後に還元焼成することにより、プレートれんが
摺動面の安定性を改善したスライディングノズル用プレ
ートれんがが開示されている。
防止するために、金属、低融点ガラス、炭化物等が微粉
としてあらかじめ原料配合に添加して使用されている。
この中で金属粉として一般に広く使用されているアルミ
ニウムには、700℃以下の低温域での酸化防止効果は
ほとんどない。低融点ガラスは、ガラスが溶融すること
で組織中の気孔を塞いで空気の浸入を遮断するために使
用されるが、700℃以下ではその働きは不十分であ
る。また、炭化物等の微粉原料の添加も試みられている
が顕著な酸化防止効果は得られていない。
化性に優れる珪素樹脂を結合材として使用することによ
り、耐酸化性に対する改善効果が得られている。しかし
ながら、その後の改善効果により、より一層耐用性が延
びてくると再び、炭素質原料や有機バインダーが中間温
度領域で酸化されることによる強度低下が問題となって
きている。
均粒子径100μm以下、平均比表面積50m2/g以
上の微細粒でしかも溶鋼に溶解しがたいカーボンブラッ
クをマトリックス部分に均一に分散させることによる、
プレートれんが摺動面の面荒れ現象に対する改善効果は
著しいものがあるものの、一方、嵩比重、強度、耐スポ
ール性等の品質は、従来品と比較してさしたる差異は見
られていない。また、この技術を不焼成れんがに適用す
る場合、使用しているカーボンブラックが微細粒である
ため反応性に富み、中間温度域でのれんが外周部におい
て酸化によるボロツキ現象が懸念される。
うとする課題は、スライディングノズル装置用れんがに
おいて、れんが組織の緻密性及び耐スポーリング性を改
善するとともに耐酸化性の向上、特に200〜700℃
の中間温度域での耐酸化性を向上することによりれんが
自体の耐用性の向上を図ることである。
ノズル装置用れんがは、スライディングノズル装置に使
用される不焼成れんが用として一般に考えられる、耐火
性原料と金属からなる配合物に、比表面積が24m2/
g以下のカーボンブラックを外掛けで0.1〜10重量
%添加し、さらに有機バインダーを添加し、混練、成形
後、150〜1000℃の温度で加熱処理を施すことに
より得られる。
ラックを外掛けで0.1〜10重量%添加することで、
その粒子形状が大きくかつ球状であること、さらにその
単純分子構造により充填性が良好となることかられんが
組織が緻密化し、低気孔率化する。加えてカーボンブラ
ック自体が耐酸化性に優れることからその相乗効果とし
て、特に中間温度域における耐酸化性が向上するもので
ある。
ァーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブ
ラック、サーマルブラック、ランプブラックに分類され
る。この中で、本発明に使用できるカーボンブラックと
しては、ファーネス法により製造されるファーネスブラ
ックでは、サーマル(ブラック)級またはファインサー
マル(ブラック)級と呼ばれる特殊品(以下サーマル級
という)、あるいは、サーマル法により製造されるファ
インサーマル、ミディアムサーマル等のサーマルブラッ
ク等がある。
径は数nm〜500nmの範囲にわたっている。しかし
ながら、本発明に適用されるサーマル級及びサーマルブ
ラック種のカーボンブラックは、その分子構造がより単
純であり、その粒子形状は球状をなしており、かつ粒子
径が80〜500nmとカーボンブラックのなかでも大
きいほうに属しており、その比表面積は24m2/g以
下である。
大粒径かつ球状をなす粒子のカーボンブラックは、他の
カーボンブラックと比較して、酸化温度が高いこと及び
これらを使用することによりれんが組織も緻密になりれ
んが自体の耐酸化性を著しく向上することを見いだし本
発明に至ったものである。
面積とは、カーボンブラック単位重量(g)当たりの粒
子の総表面積(m2)で表され、窒素ガス吸着法から算
出したものである。
るサーマル級もしくはサーマルブラック種のカーボンブ
ラックを、スライディングノズルに使用する従来のれん
がの原料配合に対して外掛けで0.1〜10重量%添加
し、さらに有機バインダーを添加して、通常の方法で混
練して得られる坏土を従来の方法で成形した後,150
〜1000℃の温度で加熱処理を施すことによって、本
発明のスライディングノズル装置用れんがが得られる。
つまり、従来のれんが配合の内、炭素質原料として本発
明のカーボンブラックを使用するか、または炭素質原料
の一部を置換する形で使用することができ、本発明技術
の適用範囲は広い。
常上部ノズル、下部ノズルおよびプレートれんがに使用
されている耐火原料粉末が特に問題なく使用することが
できる。例えば、珪石、珪砂、溶融シリカ、含水無定形
シリカ、無水無定形シリカ等のシリカ質、ムライト、ボ
ーキサイト、バン土頁岩、シリマナイト、カイヤナイ
ト、焼結アルミナ、電融アルミナ、仮焼アルミナ等のア
ルミナ質、ロー石、シャモット、陶石、粘土等のアルミ
ナ−シリカ質、ジルコン、ジルコニア等のジルコニア
質、電融マグネシア、焼結マグネシア、アルミナ−マグ
ネシアスピネル、酸化カルシウム等の塩基性質、酸化ク
ロム、クロム鉄鉱等のクロム質等がある。また、炭化珪
素、炭化硼素、炭化アルミニウム、炭化ジルコニウム等
の炭化物、窒化ジルコニウム、窒化珪素、窒化珪素鉄、
窒化硼素、窒化アルミニウム等の窒化物、コークス、天
然黒鉛、人造黒鉛、仮焼無煙炭、ピッチ粉、カーボンれ
んが及び電極屑などの炭素質、以上の他に硼化物、珪化
物等全ての耐火原料からなる群より選択し、必要に応じ
て1種または2種以上を併用することができる。
リコン、マグネシウムやそれらの合金の1種または2種
以上を併用することができる。
機高分子樹脂である。例えば、フェノール樹脂、アクリ
ル樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、珪素樹脂等の1種
または2種以上が使用できる。
ては、耐火配合物に対して外掛けで0.1〜10重量%
が望ましい。0.1重量%未満では、溶融金属あるいは
スラグに対する耐食性を付与することができず、10重
量%を越えて添加した場合は、耐火原料粉末に対するカ
ーボンブラックの比率が大きくなりすぎるため、カーボ
ンブラックの内一部酸化される部分の総量も自ずと増え
るため耐火物全体としての耐酸化性が低下する。
ンダーを添加して混練し、通常の条件で成形した後、加
熱処理する。加熱処理は通常150〜500℃の温度で
行われるが、れんがの強度が更に必要な場合は、添加さ
れている金属を溶融あるいは他の骨材と反応させるため
に、500〜1000℃の温度でかつ非酸化雰囲気の下
で加熱処理を行う。
る。
機バインダーとしてフェノール樹脂と珪素樹脂を選び、
下回りミキサーにより混練した。
ート形状に成形し、500℃以下の温度で24時間硬化
させて製造したスライディングノズルプレートの特性を
表1に示す(+は外掛け添加を示す)。
1902 Part 1A 1966 Sect.14
付録Cに定められる、サンプル表面にアルミナ砥粒を
吹き付け、その体積減少量を測定する摩耗試験を行なっ
た。なおサンプルは、500℃×2時間で酸化処理を行
なったものを使用した。この試験において、酸化してい
ない部分の結合は強固であり、れんが表面の酸化した脆
弱部分のみが剥がれ落ちるため、耐酸化性の評価として
も有効である。
に優れ、その値は以下の計算式による。
100/かさ比重
れている。
加しているため、有機バインダーも増量させなければな
らず、カーボンブラック自体の酸化と有機バインダーの
酸化度合いが増えることにより、れんがとしての耐酸化
性が低い。
が24m2/g以上のカーボンブラックを添加したた
め、れんがの耐酸化性が低い。
と比較して、中間温度域での耐酸化性が良好であること
が確認された。
例の配合割合で対処できる。
50トン、鋳込時間が約60分での連続鋳造に用いられ
ている鍋用スライディングノズル装置に適用した。
トれんが摺動面外周部のボロツキにより摺動抵抗が上昇
し、3chを越えて使用されることは困難であったが、
本発明を適用したプレートれんがは、このボロツキ現象
が著しく軽減され、さらに1chの耐用を延ばし、平均
寿命4chに到達することができた。
Claims (1)
- 【請求項1】 耐火性骨材と金属からなる配合物に、比
表面積が24m2/g以下のカーボンブラックを外掛け
で0.1〜10重量%添加し、さらに有機バインダーを
添加し、混練、成形後、150〜1000℃の温度で加
熱処理を施したことを特徴とするスライディングノズル
装置用れんが。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10255790A JP2000086334A (ja) | 1998-09-09 | 1998-09-09 | スライディングノズル装置用れんが |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10255790A JP2000086334A (ja) | 1998-09-09 | 1998-09-09 | スライディングノズル装置用れんが |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000086334A true JP2000086334A (ja) | 2000-03-28 |
Family
ID=17283678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10255790A Pending JP2000086334A (ja) | 1998-09-09 | 1998-09-09 | スライディングノズル装置用れんが |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000086334A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7060642B2 (en) | 2001-03-08 | 2006-06-13 | Tsunemi Ochiai | Refractory raw materials, method for production thereof and refractory using the material |
CN106495715A (zh) * | 2016-10-26 | 2017-03-15 | 马鞍山利尔开元新材料有限公司 | 一种ZrB2‑SiC复合粉体改性转炉挡渣用滑动水口外水口砖及其制备方法 |
Citations (5)
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JPH0717773A (ja) * | 1993-06-30 | 1995-01-20 | Kurosaki Refract Co Ltd | 特定炭素含有不定形耐火物 |
-
1998
- 1998-09-09 JP JP10255790A patent/JP2000086334A/ja active Pending
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Legal Events
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