JP2000084598A - 汚泥の凝集造粒装置及び汚泥の脱水方法 - Google Patents

汚泥の凝集造粒装置及び汚泥の脱水方法

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JP2000084598A
JP2000084598A JP10253939A JP25393998A JP2000084598A JP 2000084598 A JP2000084598 A JP 2000084598A JP 10253939 A JP10253939 A JP 10253939A JP 25393998 A JP25393998 A JP 25393998A JP 2000084598 A JP2000084598 A JP 2000084598A
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昭男 大山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 嫌気性消化汚泥を効率的に凝集、濃縮、脱水
処理して、含水率が十分に低減された脱水ケーキを得
る。 【解決手段】 汚泥に無機凝集剤と両性ポリマーとを添
加混合して凝集濃縮槽12でフロックを形成すると共
に、水を分離して濃縮し、濃縮汚泥に両性ポリマーを添
加混合した後、凝集造粒槽13で造粒し、造粒汚泥を脱
水機で脱水する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は汚泥の凝集造粒装置
及び汚泥の脱水方法に係り、特に、汚泥を強固で粗大な
フロックに凝集、造粒することができる汚泥の凝集造粒
装置、並びに、無機凝集剤と両性有機高分子凝集剤(以
下「両性ポリマー」と称す。)とを用いて汚泥を凝集、
脱水処理することにより、高い処理効率にて低含水率の
脱水ケーキを得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、下水、し尿又は有機性産業廃水な
どの処理工程で発生する嫌気性消化汚泥の脱水方法とし
ては、汚泥にカチオンポリマーを1.5〜2重量%(対
SS)程度添加、反応させて凝集した後、脱水機で脱水
する方法が一般的である。この脱水機としては、遠心脱
水機、ベルトプレス脱水機、スクリュープレス脱水機、
真空脱水機、フィルタープレス脱水機などが主として用
いられている。なお、汚泥の脱水性を高めるために凝集
汚泥(フロック)を含む液を攪拌槽内に導入し、攪拌機
によって緩く攪拌してフロックを成長させることが行わ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、各種処理工程で
発生する嫌気性消化汚泥の性状は増々悪化する傾向にあ
り、その脱水性についても年々悪くなりつつある。
【0004】これに対して、カチオンポリマーを用いる
従来の汚泥の脱水方法では、相当に多量のカチオンポリ
マーを添加する必要があり、また、得られる脱水ケーキ
の含水率が高く、投棄許容限界の85%程度になる場合
もあった。このように含水率の高い脱水ケーキでは、運
搬に支障をきたす上に、投棄処分費用が高騰する。
【0005】本発明は上記従来の問題点を解決し、嫌気
性消化汚泥を凝集、造粒して、脱水性に優れた強固で粗
大なフロックとすることができる汚泥の凝集造粒装置、
並びに、嫌気性消化汚泥を効率的に凝集、濃縮、脱水処
理して、含水率が十分に低減された脱水ケーキを得るこ
とができる汚泥の脱水方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の汚泥の凝集造粒
装置は、下部に被処理汚泥が導入され、上部から造粒汚
泥が排出される槽体と、該槽体の下部に設けられた軸流
型攪拌羽根と、該軸流型攪拌羽根の上方に設けられた第
1の放射流型攪拌羽根と、該第1の放射流型攪拌羽根の
上方に設けられた第2の放射流型攪拌羽根と、これらの
攪拌羽根を回転させる駆動装置と、該第1の放射流型攪
拌羽根と第2の放射流型攪拌羽根との間の高さに設けら
れた仕切板とを備えてなることを特徴とする。
【0007】この汚泥の凝集造粒装置であれば、上下方
向に3段に設けられた攪拌羽根により、汚泥を効果的に
凝集、造粒して、脱水性に優れた強固で粗大なフロック
を得ることができる。なお、第1の軸流型攪拌羽根と第
2の軸流型攪拌羽根との間には、仕切板が設けられてい
るため、上段の第2の軸流型攪拌羽根による攪拌領域に
おいて、中段の第1の軸流型攪拌羽根による攪拌領域の
影響を受けることなく、フロックを効果的に熟成させる
ことができる。また、この仕切板の下部には、放射流型
攪拌羽根と第1の軸流型攪拌羽根とで攪拌羽根が2段に
設けられているため、強力な攪拌を行って汚泥の凝集、
造粒を促進することができる。一方、仕切板の上部に
は、第2の軸流型攪拌羽根が1段に設けられているた
め、比較的弱い攪拌でフロックの良好な熟成を行える。
【0008】本発明の汚泥の脱水方法は、汚泥に無機凝
集剤と両性有機高分子凝集剤とを添加混合してフロック
を形成すると共に、水を分離して濃縮し、この濃縮汚泥
にさらに両性有機高分子凝集剤を添加混合した後、凝集
造粒装置で造粒し、この造粒汚泥を脱水機で脱水するこ
とを特徴とする。
【0009】本発明の汚泥の脱水方法では、下記〜
の条件を採用することで、強固で脱水性が著しく良好な
高濃縮造粒汚泥を得、この造粒汚泥を効率的に脱水する
ことで含水率が著しく低減された脱水ケーキを得ること
ができる。
【0010】 汚泥の凝集性の向上と含水率低下に有
効な無機凝集剤と汚泥の凝集性の向上に有効な両性ポリ
マーを併用する。 2段凝集を行うことで、汚泥と無機凝集剤との反応
と、汚泥と両性ポリマーとの反応を効果的に行う。 脱水性をより向上させるために凝集汚泥を濃縮す
る。 脱水性を更に向上させるために濃縮汚泥を造粒す
る。本発明の汚泥の脱水方法では、特に、凝集造粒装置
として、請求項1の凝集造粒装置を用いるのが好適であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0012】図1(a)は本発明の汚泥の凝集造粒装置
の実施の形態を示す縦断面図、図1(b)は図1(a)
のB−B線に沿う断面図である。図2は本発明の汚泥の
脱水方法の実施の形態を示す系統図、図3は本発明に係
る凝集濃縮槽の実施の形態を示す断面図である。
【0013】まず、図1を参照して、本発明の汚泥の凝
集造粒装置について説明する。
【0014】図1において、10は凝集造粒槽であって
下部に被処理汚泥(本実施例では、両性ポリマーが添加
された濃縮汚泥)の導入配管1が接続され、上部に造粒
汚泥の排出配管2が接続されている。この凝集造粒槽1
0内には下から順に軸流型攪拌羽根(本実施例では、平
羽根をねじった形状のタービン羽根)3と第1の放射流
型攪拌羽根(本実施例では、羽子板羽根)4と第2の放
射流型攪拌羽根(本実施例では平羽根)5が設けられて
いる。これらの攪拌羽根3,4,5は、共通の回転軸6
に取り付けられており、図示しない駆動装置により回転
される。また、第1の放射流型攪拌羽根4と第2の放射
流型攪拌羽根5との間の高さ位置には仕切板7が設けら
れている。7Aはこの仕切板7の中央に設けられた開口
であり、この開口7Aに回転軸6が挿通されると共に、
この開口7Aを経て造粒汚泥が槽内を上方へ流動する。
【0015】軸流型攪拌羽根3は、回転により主として
軸流方向の液流を生じさせるものであり、角度付ファン
タービン(平板よりなる羽根を水平回転面に対し斜交さ
せたタービン)や、プロペラが用いられる。
【0016】放射流型攪拌羽根4,5は、回転により主
として放射方向の液流を生じさせるものであり、羽根の
面は水平回転面に対し実質的に垂直となっている。
【0017】中段に配置される第1の放射流型攪拌羽根
4は、図1の通り、放射方向に延在する取付軸4Aと、
この取付軸4Aの先端側に設けられた平板4Bよりな
り、この平板4Bが回転方向に対し若干の後退角θを有
しているものが好適である。この羽根4は周方向に等間
隔に2〜4枚程度設けるのが好ましい。後退角θは15
°〜20°程度が好ましい。
【0018】上段に配置される第2の放射流型攪拌羽根
5は、同様に取付軸5Aと平板5Bとからなるものが用
いられる。この第2の放射流型攪拌羽根5は第1の放射
流型攪拌羽根4に比べ板幅が小さく(例えば30〜40
%)、長さが大きい(例えば120〜130%)ものが
好ましい。第2の放射流型攪拌羽根5は、周方向に等間
隔に2〜4枚設けられるのが好ましい。
【0019】この凝集造粒槽10内に上下3段に設けら
れる攪拌羽根のうち、下段の軸流型攪拌羽根3は、凝集
造粒槽10の槽底部から有効槽高さの1/20〜1/2
5程度の高さ位置に、中段の第1の放射流型攪拌羽根4
は凝集造粒槽10の槽底部から有効槽高さの1/3〜1
/3.5程度の高さ位置に、上段の第2の放射流型攪拌
羽根5は凝集造粒槽10の槽底部から有効槽高さの1/
1.4〜1/1.5程度の高さ位置に、それぞれ設けら
れていることが好ましい。
【0020】また、第1の放射流型攪拌羽根4と第2の
放射流型攪拌羽根5との間に設けられる仕切板7は、造
粒濃縮槽10の槽底部から有効槽高さの約1/2の高さ
に位置することが好ましく、この仕切板7に設けられる
開口7Aの面積は、被処理汚泥の導入配管2の断面積と
同等か或いは若干大きい程度とするのが好ましい。
【0021】このような凝集造粒槽10であれば、槽下
部から導入された被処理汚泥がまず下段の軸流型攪拌羽
根3による攪拌で凝集、フロック化された後、中段の第
1の放射流型攪拌羽根4による攪拌で更にフロックが粗
大化された後、仕切板7の開口7Aを経て上昇し、更に
上段の第2の放射流型攪拌羽根5による攪拌でフロック
が熟成されることで、強固で粗大な造粒粒子を得ること
ができる。
【0022】次に、図2を参照して本発明の汚泥の脱水
方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0023】図2に示す方法では、まず、原泥槽11の
原泥(被処理汚泥)がポンプP1により配管21を経て
凝集濃縮槽12に導入される。この導入配管21には、
無機凝集剤の注入配管22が設けらており、無機凝集剤
が添加され、配管21内での輸送中に凝集反応した凝集
汚泥が凝集濃縮槽12に導入される。
【0024】この無機凝集剤としては、塩化第二鉄、硫
酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニ
ウム(PAC)、ポリ硫酸鉄などを用いることができ、
原泥への無機凝集剤の添加量は使用する化合物の種類や
原泥の性状にもよるが、汚泥SS(汚泥の乾燥重量)に
対して30〜40重量%とするのが好ましい。
【0025】図2に示す如く、凝集濃縮槽12に導入さ
れる汚泥に予め無機凝集剤を添加して凝集反応させ、そ
の後、凝集濃縮槽12で両性ポリマーと凝集反応させる
ことにより、より効果的な凝集反応を行うことができ
る。なお、この無機凝集剤による凝集反応時間、即ち、
汚泥に無機凝集剤が添加されてから凝集濃縮槽12に導
入されるまでの配管21内の汚泥の移送時間は、20〜
30秒程度とするのが好適である。
【0026】無機凝集剤で凝集された凝集汚泥は、凝集
濃縮槽12において配管23から導入される両性ポリマ
ーと凝集反応し、フロックが粗大化されると共に濃縮さ
れ、濃縮汚泥及び分離水はそれぞれ配管24,25より
取り出される。
【0027】図3は、本発明に好適な凝集濃縮槽を示
し、この凝集濃縮槽12の下部には凝集汚泥の導入配管
21及び両性ポリマーの導入配管23が接続され、槽内
には、放射流型攪拌羽根(本実施例では平羽根)31,
32,33が上下方向に3段に設けられている。これら
の攪拌羽根31,32,33は共通の回転軸34に取り
付けられており、図示しない駆動装置により回転され
る。この放射流型攪拌羽根31,32,33は、各々取
付軸31A,32A,33Aと平板31B,32B,3
3Bとからなり、各々周方向に2〜4枚(本実施例で
は、各2枚)設けられている。
【0028】上段の攪拌羽根31の直上部には、同芯円
状の水切りスクリーン35が設けられており、濃縮汚泥
排出配管24はこのスクリーン35の下部に、また、分
離水排水配管25はこのスクリーン35の上部に取り付
けられている。そして、攪拌羽根31の上部には、この
スクリーン35をクリーニングするためのスクレーパ3
6が取り付けられている。
【0029】このように、攪拌羽根が多段に設けられた
凝集濃縮槽12であれば、槽内を上昇する汚泥の凝集反
応を効率的に進行させてフロックの粗大化を図ることが
でき、上部のスクリーン35で水を分離して凝集汚泥を
濃縮することができる。
【0030】本実施例では、このような凝集濃縮槽12
を用い、槽下部に前述の凝集汚泥及び両性ポリマーをそ
れぞれ配管21,23より導入し、フロックの粗大化を
図る。
【0031】使用する両性ポリマーとしては、カチオン
性構成単位(カチオン基)量(以下「カチオン量」と称
す。)を示すpH3でコロイド滴定したコロイド当量値
(a値)が1.0〜3.7meq/g、アニオン性構成
単位(アニオン基)量(以下「アニオン量」と称す。)
とカチオン性構成単位量の差を示すpH7でコロイド滴
定したコロイド当量値(b値)が−1.7〜0.7me
q/gであり、かつアニオン量/カチオン量の比を示す
(a−b)/aの値が0.8〜1.8の範囲にあるもの
が好ましい。
【0032】このような両性ポリマーとしては、例え
ば、アニオン性のモノマー成分及びカチオン性のモノマ
ー成分の共重合体、アニオン性のモノマー成分、カチオ
ン性のモノマー成分及びノニオン性のモノマー成分の共
重合体、或いは、アニオン性のモノマー成分とノニオン
性のモノマー成分の共重合体のマンニッヒ変性物又はホ
フマン分解物などを挙げることができる。
【0033】ここで、アニオン性のモノマー成分として
は、例えばアクリル酸(AA)、アクリル酸ナトリウム
(NaA)、メタクリル酸、メタクリル酸ナトリウムな
どを挙げることができる。カチオン性のモノマー成分と
しては、例えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート(DAM)、
ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、及びそ
れらの四級化物などを挙げることができる。四級化物と
しては、具体的にはジメチルアミノエチルアクリレート
四級化物(DAA)などを挙げることができる。また、
ジメチルアミノプロピルアクリルアミドの塩酸塩(DA
PAAm)を用いても良い。ノニオン性のモノマー成分
としては、例えばアクリルアミド(AAm)、メタアク
リルアミド、N,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ドなどを挙げることができる。また、これらの化合物の
共重合体として、具体的にはDAA/AA/AAm共重
合体、DAM/AA/AAm共重合体、DAPAAm/
AA/AAm共重合体、DAA/AA共重合体、又はN
aA/AAm共重合体のマンニッヒ変性物などを挙げる
ことができる。また、ビニルホルムアミド又はビニルア
セトアミドと、(メタ)アクリル酸との共重合体を加水
分解したものも使用できる。
【0034】凝集濃縮槽12への上記両性ポリマーの添
加量は、汚泥SSに対して0.5〜1.0重量%とする
のが好ましい。
【0035】この凝集濃縮槽12においては、無機凝集
剤による凝集汚泥を更に両性ポリマーで凝集することに
より、5〜10mm程度の粗大なフロックを形成するこ
とができる。
【0036】この凝集濃縮槽12では、流入する凝集汚
泥量から、流出する濃縮汚泥量(この量は、後段の凝集
造粒槽13の汚泥引き抜きポンプP2の吐出量に相当す
る。)を差し引いた量に相当する分離水が配管25より
排出され、この分離水に見合う分だけ汚泥が濃縮され
る。この汚泥の濃縮割合は、1.5〜2.0倍程度とす
るのが好ましい。
【0037】凝集濃縮槽12からの濃縮汚泥は、配管2
6より両性ポリマーが添加された後、凝集造粒槽13に
導入される。この凝集造粒槽13としては、図1に示し
た攪拌羽根3,4,5が3段に配置され仕切板7を備え
る凝集造粒槽10を用いる。
【0038】この濃縮汚泥には、凝集濃縮槽12におい
て用いたものと同じ両性ポリマーを添加することがで
き、その添加量は汚泥SSに対して0.1〜0.3重量
%とするのが好ましい。
【0039】ここで、両性ポリマーは、凝集造粒槽13
に直接添加することもできるが、図示の如く、濃縮汚泥
の導入配管24に添加して、凝集造粒槽13に導入され
る前に早期に凝集を開始させることにより、より一層凝
集効率を高めることができる。
【0040】この両性ポリマーが添加されてから凝集造
粒槽13に導入されるまでの配管24内の汚泥の移送時
間は3〜4秒程度とするのが好適である。
【0041】なお、両性ポリマーを凝集造粒槽13に直
接添加する場合には、凝集造粒槽13の仕切板(図1の
仕切板7)の下方、好ましくは槽下部に添加し、フロッ
クの熟成領域となる仕切板の上部には添加しないように
する。
【0042】凝集造粒槽13では、前段の如く、下段の
攪拌羽根(図1の軸流型攪拌羽根3)による攪拌で、凝
集濃縮槽12から移送される間に若干破壊されたフロッ
クの再凝集が行われ、次いで、中段の攪拌羽根(図1の
第1の放射流型攪拌羽根4)による攪拌でフロックの粗
大化が図られ、フロックは粒径10mm程度の粗大なフ
ロックに成長する。更に、成長したフロックは仕切板の
開口(図1の仕切板7の開口7A)を通過して上昇し、
上段の攪拌羽根(図1の第2の放射流型攪拌羽根5)に
よる攪拌で熟成される。この凝集造粒槽13における反
応時間は2〜5分程度とするのが好ましい。
【0043】このように3段に設けられた攪拌羽根によ
る攪拌で強固で粗大なフロックが形成された造粒汚泥
は、凝集造粒槽13の上部から汚泥引き抜きポンプP2
により配管27を経て引き抜かれ、脱水機へ送給され、
脱水処理される。この脱水機としては、ベルトプレス脱
水機、遠心脱水機、スクリュープレス脱水機等を用いる
ことができる。
【0044】本発明によれば、無機凝集剤と両性ポリマ
ーとを併用する2段凝集により、著しく脱水性に優れた
造粒汚泥を得ることができるため、このような脱水機に
よる脱水で、含水率68〜82%程度の低含水率の脱水
ケーキを得ることができる。
【0045】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
【0046】実施例1 図2に示す本発明の汚泥の脱水方法により、下水嫌気性
消化汚泥の脱水処理を行った。
【0047】原泥(濃度1%)に無機凝集剤を添加した
後、凝集濃縮槽12に導入し、両性ポリマーを混合して
凝集し、2倍に濃縮した。次いで、濃縮汚泥に両性ポリ
マーを添加した後、凝集造粒槽13に導入して造粒し、
造粒汚泥を脱水した。
【0048】なお、無機凝集剤としてはポリ硫酸鉄を用
い、純分38%の製品を汚泥SSに対する製品重量とし
て40重量%添加し、無機凝集剤添加後の配管内での反
応時間は20秒とした。また、両性ポリマーとしては、
pH3におけるコロイド当量(a)値が2.6meq/
g、pH7におけるコロイド当量(b)値が0meq/
gで(a−b)/aの値が1のDAA/AA/AAm共
重合体を用い、凝集濃縮槽12においては汚泥SSに対
して0.8重量%添加し、反応時間は2分とした。ま
た、凝集造粒槽13の入口側においては、汚泥SSに対
して、0.1重量%添加し、配管内反応時間は3秒、凝
集造粒槽13内滞留時間は5分とした。
【0049】凝集濃縮槽12としては、有効高さ2m
で、槽底部から0.5mの高さ、1mの高さ、1.5m
の高さにそれぞれ平板羽根を2枚取り付けた攪拌羽根を
設けたものを用いた。この攪拌羽根は、いずれも羽根面
積(平板部分の面積)が40cm×10cmのものであ
る。
【0050】また、凝集造粒槽13としては、図1に示
す如く、有効高さ1.8mで槽底部から0.1mの高さ
にタービン羽根を、0.6mの高さに羽子板羽根を、
1.7mの高さに平羽根を設け、槽底部から0.9mの
高さに仕切板を設けたものを用いた。この仕切板の開口
の面積は濃縮汚泥の導入配管の断面積とほぼ同一であ
る。タービン羽根は槽の直径方向の長さが20cmのも
のを2枚取り付けたものであり、羽子板羽根は取付軸の
長さが15cmで、平板部分が約30cm×25cmで
後退角θが15°のものを2枚取り付けたものである。
平羽根は取付軸の長さが5cmで平板部分が約40cm
×10cmのものを2枚取り付けたものである。
【0051】造粒汚泥の脱水にはベルトプレス脱水機を
用い、濾過速度130kg/m・hr(濾布幅1m当
り、1時間に130kg処理)で脱水を行った。
【0052】得られた脱水ケーキの含水率は79%であ
り、著しく低含水率の脱水ケーキを得ることができた。
【0053】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の汚泥の凝集
造粒装置及び汚泥の脱水方法によれば、汚泥を効率的に
凝集、濃縮、脱水処理して、含水率が十分に低減された
脱水ケーキを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の汚泥の凝集造粒装置の実
施の形態を示す縦断面図、図1(b)は図1(a)のB
−B線に沿う断面図である。
【図2】本発明の汚泥の脱水方法の実施の形態を示す系
統図である。
【図3】本発明に係る凝集濃縮槽の実施の形態を示す断
面図である。
【符号の説明】
3 軸流型攪拌羽根 4 第1の放射流型攪拌羽根 5 第2の放射流型攪拌羽根 7 仕切板 10 凝集造粒槽 11 原泥槽 12 凝集濃縮槽(第1の凝集反応槽) 13 凝集造粒槽(第2の凝集反応槽)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部に被処理汚泥が導入され、上部から
    造粒汚泥が排出される槽体と、 該槽体の下部に設けられた軸流型攪拌羽根と、 該軸流型攪拌羽根の上方に設けられた第1の放射流型攪
    拌羽根と、 該第1の放射流型攪拌羽根の上方に設けられた第2の放
    射流型攪拌羽根と、 これらの攪拌羽根を回転させる駆動装置と、 該第1の放射流型攪拌羽根と第2の放射流型攪拌羽根と
    の間の高さに設けられた仕切板とを備えてなる汚泥の凝
    集造粒装置。
  2. 【請求項2】 汚泥に無機凝集剤と両性有機高分子凝集
    剤とを添加混合してフロックを形成すると共に、水を分
    離して濃縮し、この濃縮汚泥にさらに両性有機高分子凝
    集剤を添加混合した後、凝集造粒装置で造粒し、この造
    粒汚泥を脱水機で脱水することを特徴とする汚泥の脱水
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項2の方法において、凝集造粒装置
    として請求項1に記載の凝集造粒装置を用いることを特
    徴とする汚泥の脱水方法。
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JP2019084512A (ja) * 2017-11-09 2019-06-06 メタウォーター株式会社 撹拌装置、脱水システム及び撹拌ユニット

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