JP3248188B2 - 有機性汚泥の脱水方法 - Google Patents
有機性汚泥の脱水方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機性汚泥の脱水方法に
係り、特に、有機性汚泥に有機凝集剤を添加して造粒濃
縮後、これを機械脱水機で脱水する方法において、得ら
れる脱水ケーキ含水率の大幅な低下及び脱水機の作動安
定性の向上を図る有機性汚泥の脱水方法に関する。
係り、特に、有機性汚泥に有機凝集剤を添加して造粒濃
縮後、これを機械脱水機で脱水する方法において、得ら
れる脱水ケーキ含水率の大幅な低下及び脱水機の作動安
定性の向上を図る有機性汚泥の脱水方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、下水、し尿又は有機性産業廃水な
どの処理により生ずる有機性汚泥の脱水方法として、汚
泥にカチオン系有機高分子凝集剤(カチオンポリマー)
を添加して脱水する方法があり、脱水処理により得られ
るケーキ含水率の低下、剥離性の改善等を目的として、
様々な改良がなされている。具体的には、次の、の
方法が知られている。 汚泥にカチオンポリマーを添
加、混合し、生成したフロック又はペレットを部分脱水
し、得られた脱水生成物に更にカチオンポリマーを添
加、混合して機械脱水する方法(特公平1−1776
0)。汚泥にカチオンポリマーを添加、混合し、これ
をベルトプレス型脱水機で脱水する際、脱水機の重力脱
水部に鉄塩の水溶液をシャワー又はスプレーすることに
より添加する方法(特開昭61−149300)。
どの処理により生ずる有機性汚泥の脱水方法として、汚
泥にカチオン系有機高分子凝集剤(カチオンポリマー)
を添加して脱水する方法があり、脱水処理により得られ
るケーキ含水率の低下、剥離性の改善等を目的として、
様々な改良がなされている。具体的には、次の、の
方法が知られている。 汚泥にカチオンポリマーを添
加、混合し、生成したフロック又はペレットを部分脱水
し、得られた脱水生成物に更にカチオンポリマーを添
加、混合して機械脱水する方法(特公平1−1776
0)。汚泥にカチオンポリマーを添加、混合し、これ
をベルトプレス型脱水機で脱水する際、脱水機の重力脱
水部に鉄塩の水溶液をシャワー又はスプレーすることに
より添加する方法(特開昭61−149300)。
【0003】また、汚泥の脱水手段として、造粒濃縮法
が知られている。
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法のう
ち、の方法では、部分脱水を行なう際、フロック又は
ペレットが壊れてしまう、得られた脱水生成物に更にカ
チオンポリマーを添加、混合する際、ニーダーや撹拌槽
などの設備が必要であるなどの欠点がある。一方、の
方法では、鉄塩水溶液調製のための希釈装置や重力脱水
部への散布装置を必要とする上に、均一散布が困難であ
り、また、散布による環境悪化がしばしば起こるなどの
欠点がある。このため、従来においては、十分な脱水性
能が得られていないのが現状である。
ち、の方法では、部分脱水を行なう際、フロック又は
ペレットが壊れてしまう、得られた脱水生成物に更にカ
チオンポリマーを添加、混合する際、ニーダーや撹拌槽
などの設備が必要であるなどの欠点がある。一方、の
方法では、鉄塩水溶液調製のための希釈装置や重力脱水
部への散布装置を必要とする上に、均一散布が困難であ
り、また、散布による環境悪化がしばしば起こるなどの
欠点がある。このため、従来においては、十分な脱水性
能が得られていないのが現状である。
【0005】ところで、造粒濃縮法は、汚泥の改質効果
が高く、有力な脱水手段であるが、得られるフロック強
度が不足することによって、後工程の機械脱水、例えば
ベルトプレス等において、汚泥のサイドリークや濾布か
らの目漏れが発生する場合がある。このような場合に
は、汚泥処理量を極端に下げる必要がある。また、脱水
ケーキ含水率のより一層の低下が望まれる場合にも、従
来の造粒濃縮法では、汚泥処理量を大幅に下げる必要が
ある。このため、処理効率は大幅に低下する。
が高く、有力な脱水手段であるが、得られるフロック強
度が不足することによって、後工程の機械脱水、例えば
ベルトプレス等において、汚泥のサイドリークや濾布か
らの目漏れが発生する場合がある。このような場合に
は、汚泥処理量を極端に下げる必要がある。また、脱水
ケーキ含水率のより一層の低下が望まれる場合にも、従
来の造粒濃縮法では、汚泥処理量を大幅に下げる必要が
ある。このため、処理効率は大幅に低下する。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決し、有機
性汚泥に有機凝集剤を添加、混合して脱水する方法にお
いて、得られる脱水ケーキの含水率の低下、剥離性の向
上を図り、脱水機の運転管理を容易にすることができ、
有機性汚泥を高い処理効率にて脱水することができる有
機性汚泥の脱水方法を提供することを目的とする。
性汚泥に有機凝集剤を添加、混合して脱水する方法にお
いて、得られる脱水ケーキの含水率の低下、剥離性の向
上を図り、脱水機の運転管理を容易にすることができ、
有機性汚泥を高い処理効率にて脱水することができる有
機性汚泥の脱水方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の有機性汚泥の脱
水方法は、有機性汚泥に有機凝集剤を添加して造粒濃縮
後、これを機械脱水機で脱水する方法において、有機性
汚泥のpHが3.0〜5.0の範囲となるように無機凝
集剤を添加した後、有機凝集剤を添加して造粒濃縮し、
造粒濃縮後の汚泥スラリーを機械脱水機に移送する移送
管に、移送される汚泥スラリーのSSに対して10〜1
5重量%の無機凝集剤をライン注入することを特徴とす
る。
水方法は、有機性汚泥に有機凝集剤を添加して造粒濃縮
後、これを機械脱水機で脱水する方法において、有機性
汚泥のpHが3.0〜5.0の範囲となるように無機凝
集剤を添加した後、有機凝集剤を添加して造粒濃縮し、
造粒濃縮後の汚泥スラリーを機械脱水機に移送する移送
管に、移送される汚泥スラリーのSSに対して10〜1
5重量%の無機凝集剤をライン注入することを特徴とす
る。
【0008】以下、本発明について図面を参照して詳細
に説明する。第1図は本発明の一例を示すフローチャー
トである。第1図において、有機性汚泥は原汚泥貯留槽
1に投入され、貯留される。1aは撹拌機である。この
貯留槽1内の汚泥は、ポンプ2a及び配管2bを経て助
剤反応槽3の底部に導入され、撹拌される。3aは撹拌
機である。この助剤反応槽3へは助剤希釈タンク4内の
無機凝集剤が助剤注入ポンプ5a及び配管5bを介して
注入されており、汚泥はこの無機凝集剤と十分に混合さ
れる。後で詳述する通り、この無機凝集剤の添加によ
り、汚泥の荷電中和とフロック核の増強が行なわれる。
なお、この助剤反応槽3には、後述のベルトプレス13
で発生する濾液が配管15を経て返送されている。
に説明する。第1図は本発明の一例を示すフローチャー
トである。第1図において、有機性汚泥は原汚泥貯留槽
1に投入され、貯留される。1aは撹拌機である。この
貯留槽1内の汚泥は、ポンプ2a及び配管2bを経て助
剤反応槽3の底部に導入され、撹拌される。3aは撹拌
機である。この助剤反応槽3へは助剤希釈タンク4内の
無機凝集剤が助剤注入ポンプ5a及び配管5bを介して
注入されており、汚泥はこの無機凝集剤と十分に混合さ
れる。後で詳述する通り、この無機凝集剤の添加によ
り、汚泥の荷電中和とフロック核の増強が行なわれる。
なお、この助剤反応槽3には、後述のベルトプレス13
で発生する濾液が配管15を経て返送されている。
【0009】無機凝集剤が混和された汚泥は、次いで配
管(供給管)6を経て造粒濃縮槽7に導入される。この
造粒濃縮槽7へは撹拌機9付きのポリマー溶解槽8内の
両性有機高分子凝集剤がポンプ10a及び配管(薬注
管)10を経て導入されており、該造粒濃縮槽7内で撹
拌機7aの回転により液が旋回されるのに伴って汚泥が
造粒され造粒物(ペレット)となる。造粒濃縮槽7内で
ペレット化しなかった液体は、濾過部7bを通過し、分
離液として配管11を経て初沈槽(図示せず)へ送られ
る。造粒物は、少量の液と共に汚泥引き抜きポンプ12
a及び配管(移送管)12を経て機械脱水機、本実施例
ではベルトプレス13へ送られる。
管(供給管)6を経て造粒濃縮槽7に導入される。この
造粒濃縮槽7へは撹拌機9付きのポリマー溶解槽8内の
両性有機高分子凝集剤がポンプ10a及び配管(薬注
管)10を経て導入されており、該造粒濃縮槽7内で撹
拌機7aの回転により液が旋回されるのに伴って汚泥が
造粒され造粒物(ペレット)となる。造粒濃縮槽7内で
ペレット化しなかった液体は、濾過部7bを通過し、分
離液として配管11を経て初沈槽(図示せず)へ送られ
る。造粒物は、少量の液と共に汚泥引き抜きポンプ12
a及び配管(移送管)12を経て機械脱水機、本実施例
ではベルトプレス13へ送られる。
【0010】本発明では、この移送管12内の汚泥スラ
リーに前述の助剤希釈タンク4内の無機凝集剤を助剤注
入ポンプ14a及び配管(注入管)14を介して添加す
る。無機凝集剤が添加された汚泥スラリーは、ベルトプ
レス13にて効率的に脱水処理され、含水率の極めて低
い脱水ケーキが得られる。このベルトプレス13の脱水
濾液は、前述の如く、配管15を経て助剤反応槽3に返
送されて処理される。16はベルトプレス13の濾布の
洗浄排水の排出管である。
リーに前述の助剤希釈タンク4内の無機凝集剤を助剤注
入ポンプ14a及び配管(注入管)14を介して添加す
る。無機凝集剤が添加された汚泥スラリーは、ベルトプ
レス13にて効率的に脱水処理され、含水率の極めて低
い脱水ケーキが得られる。このベルトプレス13の脱水
濾液は、前述の如く、配管15を経て助剤反応槽3に返
送されて処理される。16はベルトプレス13の濾布の
洗浄排水の排出管である。
【0011】本発明において、移送管12への無機凝集
剤の注入ラインについては特別な条件を要せず、移送さ
れる汚泥スラリーに無機凝集剤が均一に混合注入される
ものであれば良い。一般には、移送管12の汚泥引き抜
きポンプ12aの前又は後に無機凝集剤の注入管を接続
するが、移送管12にU字形のバイパス管を設け、この
バイパス管に無機凝集剤の注入管を接続することもでき
る。
剤の注入ラインについては特別な条件を要せず、移送さ
れる汚泥スラリーに無機凝集剤が均一に混合注入される
ものであれば良い。一般には、移送管12の汚泥引き抜
きポンプ12aの前又は後に無機凝集剤の注入管を接続
するが、移送管12にU字形のバイパス管を設け、この
バイパス管に無機凝集剤の注入管を接続することもでき
る。
【0012】この移送管内の汚泥スラリーへの無機凝集
剤の添加量は、多い程、得られる脱水ケーキの含水率が
低下するが、効果と薬剤コストとの関係上、通常の場
合、移送される汚泥スラリーのSSに対して10〜15
重量%とする。
剤の添加量は、多い程、得られる脱水ケーキの含水率が
低下するが、効果と薬剤コストとの関係上、通常の場
合、移送される汚泥スラリーのSSに対して10〜15
重量%とする。
【0013】なお、本発明で使用する無機凝集剤として
は、塩化第二鉄、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウ
ム、ポリ塩化アルミニウム、ポリ硫酸鉄などを挙げるこ
とができる。
は、塩化第二鉄、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウ
ム、ポリ塩化アルミニウム、ポリ硫酸鉄などを挙げるこ
とができる。
【0014】本発明において、処理対象となる有機性汚
泥は、特には限定されないが、例えば下水の最初沈殿池
汚泥、し尿、下水等の三次処理で発生する凝集汚泥、各
種産業廃水の凝集汚泥、し尿の嫌気性消化汚泥、し尿の
好気性消化汚泥、し尿浄化槽汚泥、し尿消化脱離液、下
水、各種産業廃水の活性汚泥処理における余剰汚泥など
の有機性汚泥を挙げることができる。
泥は、特には限定されないが、例えば下水の最初沈殿池
汚泥、し尿、下水等の三次処理で発生する凝集汚泥、各
種産業廃水の凝集汚泥、し尿の嫌気性消化汚泥、し尿の
好気性消化汚泥、し尿浄化槽汚泥、し尿消化脱離液、下
水、各種産業廃水の活性汚泥処理における余剰汚泥など
の有機性汚泥を挙げることができる。
【0015】また、前記無機凝集剤の助剤反応槽3への
添加量は使用する化合物の種類にもよるが、処理対象と
なる有機性汚泥のpHが3.0〜5.0の範囲になるよ
うに添加する。例えば、塩化第二鉄やポリ硫酸鉄などの
鉄系の無機凝集剤はpH3.5〜4.5、硫酸アルミニ
ウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウムなどの
アルミニウム系の無機凝集剤はpH4.0〜5.0にな
るように添加した時に最も高い添加効果を示す。無機凝
集剤の添加後のpHが5より大きいときは、酸を添加し
てpHを調整してもよい。
添加量は使用する化合物の種類にもよるが、処理対象と
なる有機性汚泥のpHが3.0〜5.0の範囲になるよ
うに添加する。例えば、塩化第二鉄やポリ硫酸鉄などの
鉄系の無機凝集剤はpH3.5〜4.5、硫酸アルミニ
ウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウムなどの
アルミニウム系の無機凝集剤はpH4.0〜5.0にな
るように添加した時に最も高い添加効果を示す。無機凝
集剤の添加後のpHが5より大きいときは、酸を添加し
てpHを調整してもよい。
【0016】本発明で用いる有機高分子凝集剤は、カチ
オン性構成単位(カチオン基)量(以下「カチオン量」
と称す。)を示すpH3でコロイド滴定したコロイド当
量値(a値)が1.0〜3.7meq/g、アニオン性
構成単位(アニオン基)量(以下、「アニオン量」と称
す。)とカチオン性構成単位量の差を示すpH7でコロ
イド滴定したコロイド当量値(b値)が−1.7〜0.
7meq/gであり、かつアニオン量/カチオン量の比
を示す(a−b)/aの値が0.8〜1.8の範囲にあ
る両性有機高分子凝集剤であることが好ましい。
オン性構成単位(カチオン基)量(以下「カチオン量」
と称す。)を示すpH3でコロイド滴定したコロイド当
量値(a値)が1.0〜3.7meq/g、アニオン性
構成単位(アニオン基)量(以下、「アニオン量」と称
す。)とカチオン性構成単位量の差を示すpH7でコロ
イド滴定したコロイド当量値(b値)が−1.7〜0.
7meq/gであり、かつアニオン量/カチオン量の比
を示す(a−b)/aの値が0.8〜1.8の範囲にあ
る両性有機高分子凝集剤であることが好ましい。
【0017】pH3の条件下では、両性有機高分子中の
アニオン基は殆ど解離せず、逆に、カチオン基は大部分
解離するものと考えられるので、pH3の条件下でコロ
イド滴定して求めたコロイド当量値(a値)は、両性有
機高分子の全カチオン量とみなすことができる。
アニオン基は殆ど解離せず、逆に、カチオン基は大部分
解離するものと考えられるので、pH3の条件下でコロ
イド滴定して求めたコロイド当量値(a値)は、両性有
機高分子の全カチオン量とみなすことができる。
【0018】一方、アニオン基のコロイド当量値は、通
常pH10.5で滴定するが、このpHでは両性有機高
分子中のカチオン基が加水分解してアニオン基となる場
合があるため、本発明においてはpH7で滴定した値を
用いる。この場合、両性有機高分子中のカチオン基とア
ニオン基は両者とも解離するため、コロイド滴定の結果
はカチオンとアニオンが相殺された余分のアニオン量又
はカチオン量が測定されることになる。従って、両性有
機高分子中の全アニオン量はpH3で滴定されたコロイ
ド当量値とpH7で滴定されたコロイド当量値の差(a
−b)とみなすことができる。
常pH10.5で滴定するが、このpHでは両性有機高
分子中のカチオン基が加水分解してアニオン基となる場
合があるため、本発明においてはpH7で滴定した値を
用いる。この場合、両性有機高分子中のカチオン基とア
ニオン基は両者とも解離するため、コロイド滴定の結果
はカチオンとアニオンが相殺された余分のアニオン量又
はカチオン量が測定されることになる。従って、両性有
機高分子中の全アニオン量はpH3で滴定されたコロイ
ド当量値とpH7で滴定されたコロイド当量値の差(a
−b)とみなすことができる。
【0019】本発明で使用できる両性有機高分子凝集剤
としては、pH3におけるコロイド当量値(a)が1.
0〜3.7meq/g、pH7におけるコロイド当量値
(b)が−1.7〜0.7meq/gで、かつアニオン
量/カチオン量比((a−b)/a)が0.8〜1.8
の範囲にある両性有機高分子であればいずれのものでも
使用できる。このようなものとして、例えばアニオン性
のモノマー成分及びカチオン性のモノマー成分の共重合
体、アニオン性のモノマー成分、カチオン性のモノマー
成分及びノニオン性のモノマー成分の共重合体、或いは
アニオン性のモノマー成分とノニオン性のモノマー成分
の共重合体のマンニッヒ変性物又はホフマン分解物など
を挙げることができる。
としては、pH3におけるコロイド当量値(a)が1.
0〜3.7meq/g、pH7におけるコロイド当量値
(b)が−1.7〜0.7meq/gで、かつアニオン
量/カチオン量比((a−b)/a)が0.8〜1.8
の範囲にある両性有機高分子であればいずれのものでも
使用できる。このようなものとして、例えばアニオン性
のモノマー成分及びカチオン性のモノマー成分の共重合
体、アニオン性のモノマー成分、カチオン性のモノマー
成分及びノニオン性のモノマー成分の共重合体、或いは
アニオン性のモノマー成分とノニオン性のモノマー成分
の共重合体のマンニッヒ変性物又はホフマン分解物など
を挙げることができる。
【0020】アニオン性のモノマー成分としては、例え
ばアクリル酸(AA)、アクリル酸ナトリウム(Na
A)、メタクリル酸、メタクリル酸ナトリウムなどを挙
げることができる。カチオン性のモノマー成分として
は、例えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート(DAM)、ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリレート、及びそれら
の四級化物などを挙げることができる。四級化物として
は、具体的にはジメチルアミノエチルアクリレートメチ
ルクロライド四級化物(DAA)などを挙げることがで
きる。また、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドの
塩酸塩(DAPAAm)を用いても良い。ノニオン性の
モノマー成分としては、例えばアクリルアミド(AA
m)、メタアクリルアミド、N,N´−ジメチル(メ
タ)アクリルアミドなどを挙げることができる。また、
これらの化合物の共重合体として、具体的にはDAA/
AA/AAm共重合体、DAM/AA/AAm共重合
体、DAPAAm/AA/AAm共重合体、DAA/A
A共重合体、又はNaA/AAm共重合体のマンニッヒ
変性物などを挙げることができる。
ばアクリル酸(AA)、アクリル酸ナトリウム(Na
A)、メタクリル酸、メタクリル酸ナトリウムなどを挙
げることができる。カチオン性のモノマー成分として
は、例えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート(DAM)、ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリレート、及びそれら
の四級化物などを挙げることができる。四級化物として
は、具体的にはジメチルアミノエチルアクリレートメチ
ルクロライド四級化物(DAA)などを挙げることがで
きる。また、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドの
塩酸塩(DAPAAm)を用いても良い。ノニオン性の
モノマー成分としては、例えばアクリルアミド(AA
m)、メタアクリルアミド、N,N´−ジメチル(メ
タ)アクリルアミドなどを挙げることができる。また、
これらの化合物の共重合体として、具体的にはDAA/
AA/AAm共重合体、DAM/AA/AAm共重合
体、DAPAAm/AA/AAm共重合体、DAA/A
A共重合体、又はNaA/AAm共重合体のマンニッヒ
変性物などを挙げることができる。
【0021】以上のような両性有機高分子凝集剤は、有
機性汚泥のSSに対して0.5〜2.0重量%の割合で
添加するのが好ましい。
機性汚泥のSSに対して0.5〜2.0重量%の割合で
添加するのが好ましい。
【0022】また、本発明において、機械脱水機として
は、図示のベルトプレスの他、遠心脱水機、真空脱水
機、スクリュープレス又はフィルタプレス等の従来より
使用されている脱水機をいずれも使用可能である。
は、図示のベルトプレスの他、遠心脱水機、真空脱水
機、スクリュープレス又はフィルタプレス等の従来より
使用されている脱水機をいずれも使用可能である。
【0023】
【作用】造粒濃縮された汚泥は、粒状又は割れた粒状で
あり、粒子間にある母液量は少ない。この造粒汚泥を含
むスラリーに無機凝集剤をライン注入すると、無機凝集
剤が分散・溶解されると共に、造粒汚泥に作用し、水切
れされた造粒汚泥粒子表面の疎水化、及び、それによる
脱水性の改善が図れる。
あり、粒子間にある母液量は少ない。この造粒汚泥を含
むスラリーに無機凝集剤をライン注入すると、無機凝集
剤が分散・溶解されると共に、造粒汚泥に作用し、水切
れされた造粒汚泥粒子表面の疎水化、及び、それによる
脱水性の改善が図れる。
【0024】同時に、機械脱水、例えばベルトプレス等
において、汚泥のサイドリークや濾布からの汚泥の目漏
れが防止され、更に、脱水ケーキの剥離性も改善され
る。この結果、単位時間当りの処理能力が増大し、ま
た、脱水機の運転管理が容易となる。
において、汚泥のサイドリークや濾布からの汚泥の目漏
れが防止され、更に、脱水ケーキの剥離性も改善され
る。この結果、単位時間当りの処理能力が増大し、ま
た、脱水機の運転管理が容易となる。
【0025】しかも、無機凝集剤は、造粒濃縮後の汚
泥、即ち、分離液が予め除去された汚泥に添加されるた
め、全体としての助剤添加量を低減することができ、ま
た、脱水濾液の回収再利用も可能となる。
泥、即ち、分離液が予め除去された汚泥に添加されるた
め、全体としての助剤添加量を低減することができ、ま
た、脱水濾液の回収再利用も可能となる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明する。なお、以下において、「%」は「重量%」
を示している。
に説明する。なお、以下において、「%」は「重量%」
を示している。
【0027】実施例1 表1に示す3社の工場から排出された有機性汚泥に、第
1図に示す方法で、表1に示す量の無機凝集剤をライン
注入して処理し、得られた脱水ケーキの含水率を求め、
無機凝集剤のライン注入を行なわなかった場合の脱水ケ
ーキ含水率と比較し、結果を表1に示した。また、発生
汚泥のSSについての調査結果を表1に示した。
1図に示す方法で、表1に示す量の無機凝集剤をライン
注入して処理し、得られた脱水ケーキの含水率を求め、
無機凝集剤のライン注入を行なわなかった場合の脱水ケ
ーキ含水率と比較し、結果を表1に示した。また、発生
汚泥のSSについての調査結果を表1に示した。
【0028】なお、用いた薬剤は次の通りである。 無機凝集剤=塩化第二鉄 有機凝集剤 溶解槽8=両性有機高分子凝集剤 また、助剤反応槽3への無機凝集剤の添加量は15%/
SS、造粒濃縮槽7への溶解槽8の両性有機高分子凝集
剤の添加量は1.5%/SSとした。
SS、造粒濃縮槽7への溶解槽8の両性有機高分子凝集
剤の添加量は1.5%/SSとした。
【0029】
【表1】
【0030】表1より、無機凝集剤のライン注入によ
り、脱水ケーキの含水率が約2〜6%と大幅に低減され
ることが明らかである。
り、脱水ケーキの含水率が約2〜6%と大幅に低減され
ることが明らかである。
【0031】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の有機性汚泥
の脱水方法によれば、脱水ケーキ含水率が著しく低減
される。 機械脱水において、濾布からの汚泥のサイ
ドリークや目漏れが防止される。 脱水ケーキの剥離
性が大幅に改善される。 、より、脱水機の作動
が安定化され、運転管理が容易になる。助剤の総添加
量の低減が図れ、脱水濾液の回収再利用も可能とされ
る。 特開昭61−149300の助剤散布法の如
く、環境悪化の問題がなく、また、散布のための設備も
不要とされる。等の優れた効果が達成され、処理効率、
脱水効率の向上及び処理コストの低廉化が図れる。
の脱水方法によれば、脱水ケーキ含水率が著しく低減
される。 機械脱水において、濾布からの汚泥のサイ
ドリークや目漏れが防止される。 脱水ケーキの剥離
性が大幅に改善される。 、より、脱水機の作動
が安定化され、運転管理が容易になる。助剤の総添加
量の低減が図れ、脱水濾液の回収再利用も可能とされ
る。 特開昭61−149300の助剤散布法の如
く、環境悪化の問題がなく、また、散布のための設備も
不要とされる。等の優れた効果が達成され、処理効率、
脱水効率の向上及び処理コストの低廉化が図れる。
【図1】第1図は本発明の有機性汚泥の脱水方法の一実
施方法を示すフローチャートである。
施方法を示すフローチャートである。
1 原汚泥貯留槽 3 助剤反応槽 4 助剤希釈タンク 7 造粒濃縮槽 7a 撹拌機 7b 濾過部 8 ポリマー溶解槽 9 撹拌機 13 ベルトプレス
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−56288(JP,A) 実開 昭59−94797(JP,U) 実開 昭52−111742(JP,U) 実開 昭53−78675(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 11/14 C02F 11/12 C02F 1/52 - 1/56 B01D 21/01
Claims (1)
- 【請求項1】 有機性汚泥に有機凝集剤を添加して造粒
濃縮後、これを機械脱水機で脱水する方法において、有機性汚泥のpHが3.0〜5.0の範囲となるように
無機凝集剤を添加した後、有機凝集剤を添加して造粒濃
縮し、 造粒濃縮後の汚泥スラリーを機械脱水機に移送す
る移送管に、移送される汚泥スラリーのSSに対して1
0〜15重量%の無機凝集剤をライン注入することを特
徴とする有機性汚泥の脱水方法。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP04964791A JP3248188B2 (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 有機性汚泥の脱水方法 |
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- 1991-03-14 JP JP04964791A patent/JP3248188B2/ja not_active Expired - Fee Related
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