JP2000083534A - 釣り用リールのスプール - Google Patents

釣り用リールのスプール

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JP2000083534A
JP2000083534A JP10263177A JP26317798A JP2000083534A JP 2000083534 A JP2000083534 A JP 2000083534A JP 10263177 A JP10263177 A JP 10263177A JP 26317798 A JP26317798 A JP 26317798A JP 2000083534 A JP2000083534 A JP 2000083534A
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Japan
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spool
bobbin trunk
coating
hole
paint
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JP10263177A
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English (en)
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Yasushi Nishimura
泰 西村
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Original Assignee
Shimano Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 釣り用リールのスプールにおいて、均一な塗
膜を形成できるようにする。 【解決手段】 スプール4は、糸巻き胴部4aと、糸巻
き胴部4aの両側に形成された鍔部4bと、糸巻き胴部
4aの内周側のスプール軸10に装着され筒状のボス部
4dと、糸巻き胴部4aとボス部4dとを連結する連結
部4cとを備えている。またスプール4はマグネシウム
合金で一体成形されており、その表面には表面処理及び
塗装が施されている。糸巻き胴部4a、鍔部4b及び連
結部4cには、塗装用の貫通孔4e、4f、4gがそれ
ぞれ形成されている。スプール4に吹き付け塗装や電着
塗装等を行う場合は、スプール4の各部材に貫通孔4
e、4f、4gが設けられているので、吹き付けられた
塗料が貫通孔4e、4f、4gを通って拡散、排出し、
均一な塗膜が形成されやすくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スプール、特に、
釣り用リールのリール本体のスプール軸に装着されたス
プールに関する。
【0002】
【従来の技術】釣り竿に装着されて釣り糸を巻き取る釣
り用リールには、主にスピニングリールと両軸受リール
と片軸受リールとがある。この種の釣り用リールは、釣
り竿に装着されるリール本体と、リール本体に装着され
た糸巻き用のスプールとを有している。両軸受リールや
片軸受リールでは、スプールはリール本体に回転自在に
支持され、スピニングリールでは、リール本体に前後移
動自在に装着されている。この種の釣り用リールのスプ
ールには、従来、軽量化を図るためアルミニウム合金や
合成樹脂などが用いられている。また最近では、さらに
軽量化を図るためにマグネシウム合金が使用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スプールがマグネシウ
ム合金により形成されている場合には、従来のアルミニ
ウム合金等よりも軽量かつ高強度を実現できる。しかし
マグネシウム合金は、本来、耐食性に乏しいので表面処
理をする必要がある。マグネシウム合金の表面処理法と
しては、たとえば陽極酸化法や化成処理法などの酸化膜
形成法がある。これらの酸化膜形成法を用いた場合は、
アルミニウム合金のような調色が出ないので、美観の向
上のために塗装が必要である。
【0004】両軸受リール、特に、ベイトキャスト用の
リールでは、キャスティング時にスプールが高速回転す
るので、その回転バランスを維持するために、スプール
に均一な塗膜を形成することが望ましい。スプールに塗
装を施す場合、一般に吹き付け塗装や電着塗装等が行わ
れる。しかし吹き付け塗装では、特にスプールの内側に
塗料が拡散しにくいため、コーナー部分等に塗料が溜ま
り、均一に塗装することが難しい。また、電着塗装のよ
うに塗料槽にスプールを浸漬して塗装する場合、スプー
ルの内側に塗料が残りやすく、均一に塗装しにくい。
【0005】本発明の課題は、釣り用リールのスプール
において、均一な塗膜を形成できるようにすることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明1に係るスプール
は、両軸受リールのリール本体のスプール軸に装着され
表面が塗装されたスプールであって、外周に釣り糸が巻
き付けられる円筒状の糸巻き胴部と、スプール軸に装着
される筒状のボス部と、糸巻き胴部とボス部とを連結す
る連結部と、糸巻き胴部の両端に配置され糸巻き胴部の
外径より大径の鍔部とを備えている。ここで、糸巻き胴
部、連結部及び鍔部のいずれかには、塗装用の貫通孔が
形成されている。
【0007】スプールの内側に吹き付け塗装を行う場合
は、糸巻き胴部側方の開口部から塗料を吹き付ける。こ
のときスプールには貫通孔が設けられているので、塗料
が外側に拡散し、コーナー部分等に塗料が溜まるのを防
止できる。また、電着塗装を行う場合は、貫通孔により
塗料が排出されやすくなる。これにより、均一な塗膜が
形成されやすくなる。
【0008】発明2に係るスプールは、発明1に記載の
スプールにおいて、貫通孔は糸巻き胴部を貫通して形成
されている。この場合、吹き付け塗装により糸巻き胴部
の内側に吹き付けられた塗料は貫通孔を通って糸巻き胴
部の外側に拡散する。また、電着塗装を行う場合は、貫
通孔により塗料が排出される。したがって、均一な塗膜
が形成されやすくなる。
【0009】発明3に係るスプールは、発明1又は2に
記載のスプールにおいて貫通孔は連結部を貫通して形成
されている。この場合、吹き付け塗装により糸巻き胴部
の内側に吹き付けられた塗料は貫通孔を通って反対側に
拡散する。また、電着塗装を行う場合は、貫通孔により
塗料が排出される。したがって、均一な塗膜が形成され
やすくなる。
【0010】発明4に係るスプールは、発明1から3の
いずれかに記載のスプールにおいて、貫通孔は鍔部を貫
通して形成されている。この場合、吹き付け塗装により
鍔部及び糸巻き胴部の外側に吹き付けられた塗料は、貫
通孔を通って反対側に拡散する。このため、鍔部と糸巻
き胴部との間のコーナー部分に塗料が溜まるのを防止で
きる。また、電着塗装を行う場合は、貫通孔により塗料
が排出される。したがって、均一な塗膜が形成されやす
くなる。
【0011】発明5に係るスプールは、スピニングリー
ルのリール本体のスプール軸に装着され表面が塗装され
たスプールであって、外周に釣り糸が巻き付けられる円
筒状の糸巻き胴部と、スプール軸に支持される筒状のボ
ス部と、糸巻き胴部とボス部とを連結する連結部と、糸
巻き胴部の前端の外周側に設けられたフランジ部と、糸
巻き胴部の後端に配置され糸巻き胴部より大径で円筒状
のスカート部とを備えている。ここで糸巻き胴部、連結
部及びスカート部のいずれかには、塗装用の貫通孔が形
成されている。
【0012】スプールの内側に吹き付け塗装を行う場合
は、両軸受リールの場合と同様に、糸巻き胴部側方の開
口部から塗料を吹き付ける。このときスプールには貫通
孔が設けられているので、塗料が外側に拡散し、コーナ
ー部分等に塗料が溜まるのを防止できる。また、電着塗
装を行う場合は、貫通孔により塗料が排出されやすくな
る。これにより、均一な塗膜が形成されやすくなる。
【0013】発明6に係るスプールは、発明5に記載の
スプールにおいて、貫通孔は糸巻き胴部を貫通して形成
されている。この場合、吹き付け塗装により糸巻き胴部
の内側に吹き付けられた塗料は貫通孔を通って糸巻き胴
部の外側に拡散し、また糸巻き胴部の外側に吹き付けら
れた塗料は貫通孔を通って内側に拡散する。このため、
スプール内側及び外側のコーナー部分に塗料が溜まるの
を防止できる。また、電着塗装を行う場合は、貫通孔に
より塗料が排出される。したがって、均一な塗膜が形成
されやすくなる。
【0014】発明7に係るスプールは、発明5又は6に
記載のスプールにおいて、貫通孔は連結部を貫通して形
成されている。この場合、吹き付け塗装により糸巻き胴
部の内側に吹き付けられた塗料は貫通孔を通って反対側
に拡散する。また、電着塗装を行う場合は、貫通孔によ
り塗料が排出される。したがって、均一な塗膜が形成さ
れやすくなる。
【0015】発明8に係るスプールは、発明5から7の
いずれかに記載のスプールにおいて、貫通孔はスカート
部を貫通して形成されている。この場合、吹き付け塗装
によりスカート部の内側に吹き付けられた塗料は、貫通
孔を通って外側に拡散する。このため、スカート部内側
のコーナー部分に塗料が溜まるのを防止できる。また、
電着塗装を行う場合は、貫通孔により塗料が排出され
る。したがって、均一な塗膜が形成されやすくなる。
【0016】発明9に係るスプールは、発明1から8の
いずれかに記載のスプールにおいて、スプールの各部材
の少なくとも一部がマグネシウム合金で形成されてい
る。マグネシウム合金製のスプールの表面には、耐食性
の強化及び美観の向上のために塗装を施す必要がある
が、吹き付け塗装や電着塗装等を行う場合、各部材に貫
通孔を設けることで塗料が拡散、排出し、均一な塗膜が
形成されやすくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕本発明の第1実
施形態を採用した両軸受リールは、図1に示すように、
ベイトキャスト用のロープロフィール型のリールであ
る。この両軸受リールは、アルミニウム合金製のリール
本体1と、リール本体1の側方に配置されたスプール回
転用のハンドル組立体2と、リール本体1の内部に回転
自在かつ着脱自在に装着された糸巻き用のスプール4と
を備えている。ハンドル組立体2のリール本体1側に
は、ドラグ調整用のスタードラグ3が設けられている。
【0018】リール本体1は、フレーム5と、フレーム
5の両側方に装着された側カバー6と、フレーム5の前
方を覆う前カバー7と、上部を覆うサムレスト8とを有
している。リール本体1を構成する各部材は、アルミニ
ウム合金製であり、各部材の表面には、めっき処理が施
されている。また、側カバー6の一部及びサムレスト8
には、艶消し処理による半光沢部が形成されている。す
なわち、図1において網掛けで示すように、側カバー6
の一部には半光沢部6a、6b、6cが形成され、網掛
けで示されていない部分は光沢部6dとなっている。半
光沢部6aは、側カバー6の下部において、前後方向に
全体にわたって帯状に延びて形成されている。また半光
沢部6b、6cは、側カバー6の上部に、前端部から前
後方向の長さに帯状に延びて形成されている。なお、図
1に表れていない側の側カバーも同様に半光沢部と光沢
部とが構成されている。またサムレスト8は、その全体
にわたって前記同様の半光沢部が形成されている。
【0019】スプール4は、図2及び図3に示すよう
に、外周に釣り糸が巻き付けられる円筒状の糸巻き胴部
4aと、糸巻き胴部4aの両側に形成された糸巻き胴部
4aの外径より大径の鍔部4bと、糸巻き胴部4aの内
周側のスプール軸10に装着され筒状のボス部4dと、
糸巻き胴部4aとボス部4dとを連結する連結部4cと
を備えている。またスプール4はマグネシウム合金で一
体成形されており、その表面には表面処理及び塗装が施
されている。
【0020】糸巻き胴部4a、鍔部4b及び連結部4c
には、塗装用の貫通孔4e、4f、4gがそれぞれ形成
されている。貫通孔4eは連結部4cの両側において、
糸巻き胴部4aの円周方向に4箇所、計8箇所形成され
ている。貫通孔4fは、図3に示すように、鍔部4bの
両側にそれぞれ等角度間隔で4箇所、計8箇所形成され
ている。貫通孔4gは、連結部4cに等角度間隔で4箇
所形成されている。
【0021】またボス部4dの内周側には、アルミニウ
ム合金製のスリーブ12が圧入されている。このスリー
ブ12は、マグネシウム合金製のスプール4の電解腐食
を防止するために介装されている。スプール4に圧入さ
れたスリーブ12は、このスリーブ12を貫通するステ
ンレス製の棒状部材からなるスプール軸10にセレーシ
ョン結合により回転不能に固定されている。この固定方
法はセレーション結合等の凹凸による固定法に限定され
ず、接着やインサート成形等、種々の結合方法を用いる
ことができる。
【0022】またマグネシウム合金製のスプール4の表
面には耐食性を向上させるために表面処理膜15が形成
されている。この表面処理膜15は、耐食性を向上させ
るために複数層から形成されており、スリーブ12上に
も形成されている。表面処理膜15は、図4に示すよう
に、スプール4及びスリーブ12上に形成された酸化膜
層16と、酸化膜層16上に形成された下塗り層17
と、下塗り層17上に形成された中間塗膜層18と、中
間塗膜層18上に形成された表面塗膜層19とを有して
いる。
【0023】酸化膜層16は、たとえば、陽極酸化法に
より形成されている。この酸化膜層16の膜厚は、たと
えば0.5μmから15μmの範囲である。下塗り層1
7は、たとえばポリアミン樹脂を主成分とするカチオン
形電着塗料を用いた電着塗装法により形成されている。
この下塗り層17の膜厚は、たとえば5μmから25μ
mの範囲である。このように電着塗装法で下塗り層17
を形成しているので、酸化膜層16に塗料が均一に付着
しやすくなる。中間塗膜層18は、たとえばウレタン樹
脂系の塗料を用いた吹き付け塗装法により形成されてい
る。この中間塗膜層18の膜厚は、たとえば10μmか
ら20μmの範囲である。表面塗膜層19は、たとえば
紫外線硬化塗料を用いて形成されている。この表面塗膜
層19の膜厚は、たとえば5μmから15μmの範囲で
ある。
【0024】表面塗膜層19は透明であり、中間塗膜層
18及び下塗り層17は、着色されている。したがっ
て、透明な塗料で形成された表面塗膜層19により表面
の光沢を出すことができるとともに、スプール4の色は
色数が豊富な塗料で形成された中間塗膜層18及び下塗
り層17により決定される。スプール4に塗装をすると
きは、吹き付け塗装法や電着塗装法等により、スプール
4の内側及び外側に塗膜を形成する。
【0025】スプール4の内側に吹き付け塗装を行う場
合は、糸巻き胴部4a側方の開口部4hから塗装を吹き
付ける。このとき糸巻き胴部4a及び連結部4cにはそ
れぞれ貫通孔4e、4gが設けられているので、塗料が
外側に拡散し、均一な塗膜が形成されやすくなる。スプ
ール4の外側に吹き付け塗装を行う場合は、糸巻き胴部
4aの外側から塗料を吹き付ける。このとき糸巻き胴部
4a及び鍔部4bの外側に吹き付けられた塗料は、貫通
孔4e、4fを通って反対側に拡散する。このため、糸
巻き胴部4aと鍔部4bとの間のコーナー部分に塗料が
溜まるのを防止でき、均一な塗膜が形成されやすくな
る。
【0026】また、スプール4に電着塗装を行う場合
は、スプール4を塗料槽に浸漬させ、スプール4を陽極
(カチオン形電着塗料を用いた場合は陰極)、塗料層に設
けた電極板を陰極(陽極)として、直流電圧をかけること
により、塗料を電気的に塗着させる。このとき、スプー
ル4に設けられた貫通孔4e、4f、4gにより塗料が
排出されるので、均一な塗膜を形成しやすくなる。
【0027】〔第2実施形態〕本発明の第2実施形態を
採用したスピニングリールは、図5に示すように、ハン
ドル101と、ハンドル101を回転自在に支持するリ
ール本体102と、ロータ103と、スプール104と
を備えている。ロータ103は、リール本体102の前
部に回転自在に支持されている。スプール104は、釣
り糸を外周面に巻き取るものであり、ロータ103の前
部に前後移動自在に配置されている。
【0028】ハンドル101は、T字状の把手部101
aと、先端に把手部101aが回転自在に装着されたL
字状のクランクアーム101bとを有している。クラン
クアーム101bは、基端側においてワンタッチで折れ
曲がり可能である。なお、ハンドル101は、図5に示
す右位置と、図6に示す左位置との左右どちらの装着位
置でもリール本体102に装着可能である。
【0029】リール本体102は、図6に示すように、
側部に開口を有するリールボディ102aと、リールボ
ディ102aから斜め上前方に一体で延びるT字状の竿
取付脚102bと、リールボディ102aの開口を閉塞
するための蓋体とを有している。リールボディ102a
は、内部に空間を有しており、その空間内には、ロータ
103をハンドル101の回転に連動して回転させるロ
ータ駆動機構105と、スプール104を前後に移動さ
せて釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機
構106とが設けられている。
【0030】ロータ駆動機構105は、ハンドル101
が回転不能に装着されたハンドル軸110と、ハンドル
軸110とともに回転するフェースギア111と、この
フェースギア111に噛み合うピニオンギア112とを
有している。ハンドル軸110の両端は、軸受を介して
リールボディ102aに回転自在に支持されている。オ
シレーティング機構106は、スプール104の中心部
にドラグ機構160を介して連結されたスプール軸11
5を前後方向に移動させてスプール104を同方向に移
動させるための機構である。オシレーティング機構10
6は、スプール軸115の略直下方に平行に配置された
螺軸121と、螺軸121に沿って前後方向に移動する
スライダ122と、螺軸121の先端に固定された中間
ギア123とを有している。スライダ122にはスプー
ル軸115の後端が回転不能に固定されている。中間ギ
ア123は、ピニオンギア112に噛み合っている。
【0031】ロータ103は、円筒部130と、円筒部
130の側方に互いに対向して設けられた第1及び第2
ロータアーム131、132と、釣り糸をスプール10
4に案内するためのベールアーム144とを有してい
る。円筒部130と両ロータアーム131、132と
は、たとえばアルミニウム合金製であり一体成形されて
いる。ベールアームは、両ロータアーム131、132
の先端に糸案内姿勢と糸開放姿勢との間で揺動自在に装
着されている。
【0032】第1ロータアーム131の先端の外周側に
は、ベールアーム144を構成する第1ベール支持部材
140が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部
材140の先端には、釣り糸をスプール104に案内す
るためのラインローラ141と、ラインローラ141を
挟んで第1ベール支持部材140に固定された固定軸カ
バー147とが装着されている。ラインローラ141
は、第1ベール支持部材140の先端に回転自在に装着
されている。固定軸カバー147は、先端がとがった変
形円錐形状である。また第2ロータアーム132の先端
内周側には、ベールアーム144を構成する第2ベール
支持部材142が揺動自在に装着されている。
【0033】固定軸カバー147の先端部と第2ベール
支持部材142との間には線材を略U状に湾曲させた形
状のベール143が固定されている。これらの第1及び
第2ベール支持部材140、142、ラインローラ14
1、ベール143及び固定軸カバー147により釣り糸
をスプール104に案内するベールアーム144が構成
される。第1ベール支持部材140の外周側にはカバー
145が装着されており、カバー145の内部にはベー
ルアーム144を糸開放姿勢から糸案内姿勢にロータ1
03の回転に連動して復帰させるとともに、両姿勢でそ
の状態を保持するベール反転機構146が配置されてい
る。
【0034】スプール104は、図6及び図7に示すよ
うに、ロータ103の第1ロータアーム131と第2ロ
ータアーム132との間に配置されており、スプール軸
115の先端にドラグ機構160を介して装着されてい
る。スプール104は、外周に釣り糸が巻き付けられる
円筒状の糸巻き胴部104aと、スプール軸115に支
持された筒状のボス部104dと、糸巻き胴部104a
とボス部104dとを連結する連結部104eと、糸巻
き胴部104aの前端の外周側に設けられたフランジ部
104cと、糸巻き胴部104aの後端に配置され糸巻
き胴部104aより大径で円筒状のスカート部104b
とを有している。スプール104はアルミニウム合金で
一体成形されており、その表面には塗装が施されてい
る。
【0035】糸巻き胴部104aは、ストレートな円筒
状の部材であり、外周面はスプール軸115と平行な周
面で構成されている。糸巻き胴部104aは、2つの軸
受156、157によりスプール軸115に回転自在に
装着されている。フランジ部104cは、糸巻き胴部1
04aの内周面に固定されたスプールリングカラー15
5により糸巻き胴部104aに固定されている。
【0036】また、糸巻き胴部104a、連結部104
e及びスカート部104bには、塗装用の貫通孔104
f、104g、104hがそれぞれ4箇所ずつ形成され
ている。スプール104の表面には、図8に示すよう
に、塗装による塗膜が形成されている。この塗膜は複数
層から形成されており、スプール104上に形成された
下塗り層117と、下塗り層117上に形成された中間
塗膜層118と、中間塗膜層118上に形成された表面
塗膜層119とを有している。
【0037】スプール104に塗装をするときは、吹き
付け塗装法や電着塗装法等により、スプール104の内
側及び外側に塗膜を形成する。スプール104の内側に
吹き付け塗装を行う場合は、糸巻き胴部104a側の開
口部104i及びスカート部104b側の開口部104
jから塗装を吹き付ける。このとき糸巻き胴部104
a、スカート部104b及び連結部104eにはそれぞ
れ貫通孔104f、104g、104hが設けられてい
るので、塗料が外側に拡散する。このため、糸巻き胴部
104aと連結部104e、またはスカート部104b
と連結部104eとの間のコーナー部分に塗料が溜まる
のを防止でき、均一な塗膜が形成されやすくなる。
【0038】スプール104の外側に吹き付け塗装を行
う場合、糸巻き胴部104a及びスカート部104bの
外側に吹き付けられた塗料は、貫通孔104f、104
gを通って内側に拡散し、均一な塗膜が形成されやすく
なる。また、スプール104に電着塗装を行う場合は、
前記第1実施形態と同様である。ここでは、スプール1
04に設けられた貫通孔104f、104g、104h
により塗料が排出されるので、均一な塗膜を形成しやす
くなる。
【0039】〔他の実施形態〕 (a)前記第1実施形態では、糸巻き胴部4a、鍔部4
b及び連結部4cに塗装用の貫通孔4e、4f、4gを
それぞれ形成していたがこれに限定されるものではな
い。 (b)前記第2実施形態では、糸巻き胴部104a、連
結部104e及びスカート部104bに塗装用の貫通孔
104f、104g、104hをそれぞれ形成していた
がこれに限定されるものではない。 (c)前記第2実施形態ではスプール104をアルミニ
ウム合金で形成したが、マグネシウム合金で形成しても
よい。 (d)前記第1及び第2実施形態では、塗装用の貫通孔
4e、4f、4g及び104f、104g、104hの
形状は円形であったが、これに限定されるものではな
い。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、釣り用リールのスプー
ルにおいて、スプールの各部材には塗装用の貫通孔が形
成されている。したがって、スプール表面に吹き付け塗
装や電着塗装等を行う場合、塗料が貫通孔から拡散、排
出することで、均一な塗膜が形成されやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を採用した両軸受リール
の斜視図。
【図2】前記両軸受リールのスプールの正面断面図。
【図3】前記スプールの側面断面図。
【図4】前記スプール表面の断面模式図。
【図5】本発明の第2実施形態によるスピニングリール
の側面図。
【図6】前記スピニングリールの側面断面図。
【図7】前記スピニングリールのスプールの側面断面
図。
【図8】前記スピニングリールのスプール表面の断面模
式図。
【符号の説明】
4、104 スプール 4a、104a 糸巻き胴部 4b 鍔部 4c、104e 連結部 4d、104d ボス部 4e、4f、4g、104f、104g、104h 貫
通孔 4h、104i、104j 開口部 10、115 スプール軸 12 スリーブ 15 表面処理膜 104b スカート部 104c フランジ部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両軸受リールのリール本体のスプール軸に
    装着され表面が塗装されたスプールであって、 外周に釣り糸が巻き付けられる円筒状の糸巻き胴部と、 前記スプール軸に装着される筒状のボス部と、 前記糸巻き胴部と前記ボス部とを連結する連結部と、 前記糸巻き胴部の両端に配置され前記糸巻き胴部の外径
    より大径の鍔部とを備え、 前記糸巻き胴部、前記連結部及び前記鍔部のいずれかに
    は塗装用の貫通孔が形成されているスプール。
  2. 【請求項2】前記貫通孔は前記糸巻き胴部を貫通して形
    成されている、請求項1に記載のスプール。
  3. 【請求項3】前記貫通孔は前記連結部を貫通して形成さ
    れている、請求項1又は2に記載のスプール。
  4. 【請求項4】前記貫通孔は前記鍔部を貫通して形成され
    ている、請求項1から3のいずれかに記載のスプール。
  5. 【請求項5】スピニングリールのリール本体のスプール
    軸に装着され表面が塗装されたスプールであって、 外周に釣り糸が巻き付けられる円筒状の糸巻き胴部と、 前記スプール軸に支持される筒状のボス部と、 前記糸巻き胴部とボス部とを連結する連結部と、 前記糸巻き胴部の前端の外周側に設けられたフランジ部
    と、 前記糸巻き胴部の後端に配置され前記糸巻き胴部より大
    径で円筒状のスカート部とを備え、 前記糸巻き胴部、前記連結部及び前記スカート部のいず
    れかには塗装用の貫通孔が形成されているスプール。
  6. 【請求項6】前記貫通孔は前記糸巻き胴部を貫通して形
    成されている、請求項5に記載のスプール。
  7. 【請求項7】前記貫通孔は前記連結部を貫通して形成さ
    れている、請求項5又は6に記載のスプール。
  8. 【請求項8】前記貫通孔は前記スカート部を貫通して形
    成されている、請求項5から7のいずれかに記載のスプ
    ール。
  9. 【請求項9】前記各部材の少なくとも一部がマグネシウ
    ム合金で形成されている、請求項1から8のいずれかに
    記載のスプール。
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