JP2000082695A - プラズマエッチング法及び半導体装置 - Google Patents
プラズマエッチング法及び半導体装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】プラズマエッチングにおけるプラズマ放電の前
にプラズマエッチング装置のチャンバー内に存在する未
解離のハロゲン系ガスと銅とが反応する結果、銅薄膜を
エッチングできなくなるといった現象の発生を確実に抑
制することができるプラズマエッチング法を提供する。 【解決手段】銅薄膜のプラズマエッチング法において
は、基体40,41上に形成された銅薄膜43の露出面
43Aがプラズマ放電前のハロゲン系ガスと接触しない
ように銅薄膜43の露出面43Aを保護膜44で被覆し
た後、該ハロゲン系ガスを使用して該保護膜44をプラ
ズマエッチングし、引き続き、銅薄膜43をプラズマエ
ッチングする。
にプラズマエッチング装置のチャンバー内に存在する未
解離のハロゲン系ガスと銅とが反応する結果、銅薄膜を
エッチングできなくなるといった現象の発生を確実に抑
制することができるプラズマエッチング法を提供する。 【解決手段】銅薄膜のプラズマエッチング法において
は、基体40,41上に形成された銅薄膜43の露出面
43Aがプラズマ放電前のハロゲン系ガスと接触しない
ように銅薄膜43の露出面43Aを保護膜44で被覆し
た後、該ハロゲン系ガスを使用して該保護膜44をプラ
ズマエッチングし、引き続き、銅薄膜43をプラズマエ
ッチングする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基体上に形成され
た銅薄膜のプラズマエッチング法及び半導体装置、ある
いは又、基体上に形成されたバリアメタル層及びその上
に形成された銅薄膜のプラズマエッチング法及び半導体
装置に関する。
た銅薄膜のプラズマエッチング法及び半導体装置、ある
いは又、基体上に形成されたバリアメタル層及びその上
に形成された銅薄膜のプラズマエッチング法及び半導体
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の超LSIにおいては、数mm角の
チップに数百万個以上の素子を集積することが要求され
ている。それ故、従来のような平面的な素子の微細化に
よってこのような高集積化を実現することは極めて困難
であり、配線を二重、三重に積み上げる多層配線技術が
不可欠である。一方、素子の高機能化、デバイスの動作
速度の高速化に対する要求も止まるところを知らず、こ
れらの要求を満たす半導体装置プロセス技術の整備が急
がれている。
チップに数百万個以上の素子を集積することが要求され
ている。それ故、従来のような平面的な素子の微細化に
よってこのような高集積化を実現することは極めて困難
であり、配線を二重、三重に積み上げる多層配線技術が
不可欠である。一方、素子の高機能化、デバイスの動作
速度の高速化に対する要求も止まるところを知らず、こ
れらの要求を満たす半導体装置プロセス技術の整備が急
がれている。
【0003】これらの要求を満たす技術の1つとして、
次世代以降の配線材料として銅(Cu)を用いる技術が
注目されて久しい。銅は、従来から使用されているアル
ミニウム系合金よりも抵抗値が低く、しかもエレクトロ
マイグレーションに対する耐性が高い等、半導体装置の
配線材料として優れた特性を有する。その反面、加工が
難しいことから、その実用化が遅れている。
次世代以降の配線材料として銅(Cu)を用いる技術が
注目されて久しい。銅は、従来から使用されているアル
ミニウム系合金よりも抵抗値が低く、しかもエレクトロ
マイグレーションに対する耐性が高い等、半導体装置の
配線材料として優れた特性を有する。その反面、加工が
難しいことから、その実用化が遅れている。
【0004】即ち、例えば、半導体基板上に設けられた
絶縁層上に形成された銅薄膜をプラズマエッチングする
場合、一般にプラズマエッチングに用いられるハロゲン
系ガスと銅とのエッチング生成物の蒸気圧は低い。それ
故、蒸気圧の低いエッチング生成物を気化させるため
に、銅薄膜を高温加熱しながらプラズマエッチングを行
う必要がある。ここで、プラズマエッチングを行う際に
は、エッチング装置のチャンバー内に配置された基体載
置ステージ(ウエハステージと呼ばれる場合がある)上
に半導体基板を載置・固定する。そして、銅薄膜の加熱
は、通常、基体載置ステージに内蔵されたヒータによっ
て行う。ところが、プラズマエッチングが進行するに従
い、銅薄膜へのプラズマ照射によって銅薄膜に大きな入
熱があり、その結果、銅薄膜、更には半導体基板の温度
が大幅に上昇する。そのため、従来の技術においては、
例えば250゜Cにて銅薄膜のプラズマエッチングを実
施する場合、プラズマ照射による銅薄膜の温度上昇が1
00゜Cであるとすれば、プラズマエッチング開始時、
この温度上昇分だけ銅薄膜の温度を下げた状態で、即
ち、基体載置ステージの設定温度を例えば150゜Cに
設定した状態で、プラズマエッチングを開始している。
絶縁層上に形成された銅薄膜をプラズマエッチングする
場合、一般にプラズマエッチングに用いられるハロゲン
系ガスと銅とのエッチング生成物の蒸気圧は低い。それ
故、蒸気圧の低いエッチング生成物を気化させるため
に、銅薄膜を高温加熱しながらプラズマエッチングを行
う必要がある。ここで、プラズマエッチングを行う際に
は、エッチング装置のチャンバー内に配置された基体載
置ステージ(ウエハステージと呼ばれる場合がある)上
に半導体基板を載置・固定する。そして、銅薄膜の加熱
は、通常、基体載置ステージに内蔵されたヒータによっ
て行う。ところが、プラズマエッチングが進行するに従
い、銅薄膜へのプラズマ照射によって銅薄膜に大きな入
熱があり、その結果、銅薄膜、更には半導体基板の温度
が大幅に上昇する。そのため、従来の技術においては、
例えば250゜Cにて銅薄膜のプラズマエッチングを実
施する場合、プラズマ照射による銅薄膜の温度上昇が1
00゜Cであるとすれば、プラズマエッチング開始時、
この温度上昇分だけ銅薄膜の温度を下げた状態で、即
ち、基体載置ステージの設定温度を例えば150゜Cに
設定した状態で、プラズマエッチングを開始している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このよう
に、銅薄膜の温度を下げた状態(例えば150゜C)か
らプラズマエッチングを開始すると、銅薄膜のプラズマ
エッチングを開始した後、銅薄膜の表面に難エッチング
層である銅−ハロゲン化合物層(例えば、ハロゲン系ガ
スとしてCl2ガスを用いた場合、CuClX層)が形成
される。このような難エッチング層が形成されると、そ
れ以降、銅薄膜のプラズマエッチングが進行しなくな
る。一方、プラズマエッチング開始前から半導体基板を
設定温度(例えば250゜C)に保持した場合には、プ
ラズマからの入熱によってプラズマエッチング中に銅薄
膜の温度が上昇する。その結果、銅薄膜とエッチング用
ガスとの間の化学反応は進行し易くなるものの、エッチ
ングされた銅薄膜の形状制御が困難となり、エッチング
加工精度が大幅に低下するという問題がある。
に、銅薄膜の温度を下げた状態(例えば150゜C)か
らプラズマエッチングを開始すると、銅薄膜のプラズマ
エッチングを開始した後、銅薄膜の表面に難エッチング
層である銅−ハロゲン化合物層(例えば、ハロゲン系ガ
スとしてCl2ガスを用いた場合、CuClX層)が形成
される。このような難エッチング層が形成されると、そ
れ以降、銅薄膜のプラズマエッチングが進行しなくな
る。一方、プラズマエッチング開始前から半導体基板を
設定温度(例えば250゜C)に保持した場合には、プ
ラズマからの入熱によってプラズマエッチング中に銅薄
膜の温度が上昇する。その結果、銅薄膜とエッチング用
ガスとの間の化学反応は進行し易くなるものの、エッチ
ングされた銅薄膜の形状制御が困難となり、エッチング
加工精度が大幅に低下するという問題がある。
【0006】通常、銅薄膜のプラズマエッチングにおい
ては、プラズマエッチングのためのプラズマ放電の前
に、チャンバー内にハロゲン系ガスを導入し、チャンバ
ー内のハロゲン系ガス圧力が安定した後に高周波を印加
してプラズマ放電を開始するといったシークエンスを辿
る。従って、たとえ、プラズマエッチング開始前から半
導体基板を設定温度(例えば250゜C)に保持し、し
かも、プラズマエッチング中にプラズマからの入熱によ
る銅薄膜の温度上昇を抑制することができたとしても、
プラズマエッチングにおけるプラズマ放電の前に、チャ
ンバー内に未解離のハロゲン系ガス成分が存在してお
り、銅とハロゲン系ガスとが反応し、銅薄膜表面に反応
生成物である銅−ハロゲン化合物が生成し、かかる銅の
ハロゲン化が銅薄膜表面から内部へと進行してしまい、
銅薄膜がエッチングできなくなるといった現象が認めら
れている。
ては、プラズマエッチングのためのプラズマ放電の前
に、チャンバー内にハロゲン系ガスを導入し、チャンバ
ー内のハロゲン系ガス圧力が安定した後に高周波を印加
してプラズマ放電を開始するといったシークエンスを辿
る。従って、たとえ、プラズマエッチング開始前から半
導体基板を設定温度(例えば250゜C)に保持し、し
かも、プラズマエッチング中にプラズマからの入熱によ
る銅薄膜の温度上昇を抑制することができたとしても、
プラズマエッチングにおけるプラズマ放電の前に、チャ
ンバー内に未解離のハロゲン系ガス成分が存在してお
り、銅とハロゲン系ガスとが反応し、銅薄膜表面に反応
生成物である銅−ハロゲン化合物が生成し、かかる銅の
ハロゲン化が銅薄膜表面から内部へと進行してしまい、
銅薄膜がエッチングできなくなるといった現象が認めら
れている。
【0007】銅薄膜の温度制御を行いながら、半導体基
板上に設けられた絶縁層上に形成された銅薄膜をプラズ
マエッチングする場合、半導体基板を基体載置ステージ
に十分に密着させる必要がある。そのための簡便な手段
としてクランプがあるが、クランプを使用した場合、ク
ランプと接する部分の銅薄膜に対するエッチングを行う
ことができない。また、半導体基板の周辺部のみにおい
て半導体基板を基体載置ステージに押し付けるため、半
導体基板の大口径化に伴い、半導体基板の中央部と周辺
部とでの均一なる基体載置ステージへの密着が難しいと
いった問題を有する。
板上に設けられた絶縁層上に形成された銅薄膜をプラズ
マエッチングする場合、半導体基板を基体載置ステージ
に十分に密着させる必要がある。そのための簡便な手段
としてクランプがあるが、クランプを使用した場合、ク
ランプと接する部分の銅薄膜に対するエッチングを行う
ことができない。また、半導体基板の周辺部のみにおい
て半導体基板を基体載置ステージに押し付けるため、半
導体基板の大口径化に伴い、半導体基板の中央部と周辺
部とでの均一なる基体載置ステージへの密着が難しいと
いった問題を有する。
【0008】半導体基板を基体載置ステージに十分に密
着させる別の手段として、静電チャックがある。この静
電チャックは、文字通り、静電吸着によって半導体基板
を基体載置ステージに吸着するための装置である。即
ち、静電チャックは、通常、基体載置ステージの表面に
設けられた誘電体部材から成り、この誘電体部材に直流
電圧を印加することによって誘電体部材に静電吸着力を
生じさせる。静電チャックを使用すれば、クランプを使
用した場合と異なり、半導体基板の全面を基体載置ステ
ージに確実に密着させることができる。
着させる別の手段として、静電チャックがある。この静
電チャックは、文字通り、静電吸着によって半導体基板
を基体載置ステージに吸着するための装置である。即
ち、静電チャックは、通常、基体載置ステージの表面に
設けられた誘電体部材から成り、この誘電体部材に直流
電圧を印加することによって誘電体部材に静電吸着力を
生じさせる。静電チャックを使用すれば、クランプを使
用した場合と異なり、半導体基板の全面を基体載置ステ
ージに確実に密着させることができる。
【0009】ところで、従来の静電チャックを備えた基
体載置ステージを高温に加熱すると、基体載置ステージ
の線膨張率と誘電体部材の線膨張率との相違に起因し
て、誘電体部材にクラックが発生してしまい、静電チャ
ックとしての機能が失われてしまう。このような問題を
解決する手段が、例えば、特開平10−32239号公
報に開示されている。この特許公開公報に開示された静
電チャックステージは、静電チャック用セラミックス焼
結体プレートと、セラミックとアルミニウムとの複合プ
レートとを接合して成る。この静電チャックステージを
使用することによって、高温で優れた温度制御下、銅薄
膜のプラズマエッチングが可能である。しかしながら、
この特許公開公報には、具体的な銅薄膜のプラズマエッ
チング法について記載も示唆もなされていない。また、
プラズマエッチングにおけるプラズマ放電の前に、銅と
ハロゲン系ガスとが反応し、銅薄膜をエッチングできな
くなるといった問題、あるいはこのような問題を解決す
るための手段について記載も示唆もなされていない。
体載置ステージを高温に加熱すると、基体載置ステージ
の線膨張率と誘電体部材の線膨張率との相違に起因し
て、誘電体部材にクラックが発生してしまい、静電チャ
ックとしての機能が失われてしまう。このような問題を
解決する手段が、例えば、特開平10−32239号公
報に開示されている。この特許公開公報に開示された静
電チャックステージは、静電チャック用セラミックス焼
結体プレートと、セラミックとアルミニウムとの複合プ
レートとを接合して成る。この静電チャックステージを
使用することによって、高温で優れた温度制御下、銅薄
膜のプラズマエッチングが可能である。しかしながら、
この特許公開公報には、具体的な銅薄膜のプラズマエッ
チング法について記載も示唆もなされていない。また、
プラズマエッチングにおけるプラズマ放電の前に、銅と
ハロゲン系ガスとが反応し、銅薄膜をエッチングできな
くなるといった問題、あるいはこのような問題を解決す
るための手段について記載も示唆もなされていない。
【0010】従って、本発明の第1の目的は、プラズマ
エッチングにおけるプラズマ放電の前にプラズマエッチ
ング装置のチャンバー内に存在する未解離のハロゲン系
ガスと銅とが反応する結果、銅薄膜をエッチングできな
くなるといった現象の発生を確実に抑制することができ
るプラズマエッチング法、及びかかるプラズマエッチン
グ法を適用した半導体装置を提供することにある。更
に、本発明の第2の目的は、安定した高い温度にて銅薄
膜の異方性加工を良好に且つ確実に行うことができるプ
ラズマエッチング法を提供することにある。
エッチングにおけるプラズマ放電の前にプラズマエッチ
ング装置のチャンバー内に存在する未解離のハロゲン系
ガスと銅とが反応する結果、銅薄膜をエッチングできな
くなるといった現象の発生を確実に抑制することができ
るプラズマエッチング法、及びかかるプラズマエッチン
グ法を適用した半導体装置を提供することにある。更
に、本発明の第2の目的は、安定した高い温度にて銅薄
膜の異方性加工を良好に且つ確実に行うことができるプ
ラズマエッチング法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的は、基
体上に形成された銅薄膜の露出面がプラズマ放電前のハ
ロゲン系ガスと接触しないように銅薄膜の露出面を保護
膜で被覆した後、該ハロゲン系ガスを使用して該保護膜
をプラズマエッチングし、引き続き、銅薄膜をプラズマ
エッチングすることを特徴とする本発明の第1の態様に
係るプラズマエッチング法によって達成することができ
る。尚、保護膜をプラズマエッチングした後、プラズマ
放電を中断することなく銅薄膜をプラズマエッチングす
ることが肝要である。
体上に形成された銅薄膜の露出面がプラズマ放電前のハ
ロゲン系ガスと接触しないように銅薄膜の露出面を保護
膜で被覆した後、該ハロゲン系ガスを使用して該保護膜
をプラズマエッチングし、引き続き、銅薄膜をプラズマ
エッチングすることを特徴とする本発明の第1の態様に
係るプラズマエッチング法によって達成することができ
る。尚、保護膜をプラズマエッチングした後、プラズマ
放電を中断することなく銅薄膜をプラズマエッチングす
ることが肝要である。
【0012】屡々、銅薄膜の下には、高融点金属若しく
はその化合物から成るバリアメタル層を形成しておく。
バリアメタル層を形成しない場合、銅が基体に拡散する
虞がある。ところで、バリアメタル層を構成する材料に
よっては、あるいは又、プラズマエッチング装置によっ
ては、銅薄膜のプラズマエッチング条件とバリアメタル
層のプラズマエッチング条件とを大幅に異ならせない
と、バリアメタル層をプラズマエッチングできない場合
がある。尚、プラズマエッチング条件を大幅に異ならせ
るとは、プラズマエッチングに使用するハロゲン系ガス
の流量やプラズマエッチング雰囲気の圧力を変えること
により、プラズマ放電が乱れ、高周波のマッチングが取
れなくなる程度に、プラズマエッチング条件を変えるこ
とを意味する。このような場合には、銅薄膜をプラズマ
エッチングした後、プラズマ放電を一旦停止し、プラズ
マエッチング条件を変更した後にプラズマ放電を再開
し、バリアメタル層をプラズマエッチングする必要があ
る。従って、このような場合には、上記の第1の目的を
達成するために、基体上に形成された高融点金属若しく
はその化合物から成るバリアメタル層、及び該バリアメ
タル層の上に形成された銅薄膜のプラズマエッチング法
であって、(イ)銅薄膜の露出面がプラズマ放電前のハ
ロゲン系ガスと接触しないように銅薄膜の露出面を第1
の保護膜で被覆した後、該ハロゲン系ガスを使用して該
第1の保護膜をプラズマエッチングし、引き続き、銅薄
膜をプラズマエッチングする工程と、(ロ)銅薄膜の露
出面がプラズマ放電前のハロゲン系ガスと接触しないよ
うに銅薄膜の露出面を第2の保護膜で被覆した後、該ハ
ロゲン系ガスを使用して該第2の保護膜をプラズマエッ
チングし、引き続き、バリアメタル層をプラズマエッチ
ングする工程、から成ることを特徴とする本発明の第2
の態様に係るプラズマエッチング法を採用する必要があ
る。尚、第1の保護膜をプラズマエッチングした後、プ
ラズマ放電を中断することなく銅薄膜をプラズマエッチ
ングし、第2の保護膜をプラズマエッチングした後、プ
ラズマ放電を中断することなくバリアメタル層をプラズ
マエッチングすることが肝要である。
はその化合物から成るバリアメタル層を形成しておく。
バリアメタル層を形成しない場合、銅が基体に拡散する
虞がある。ところで、バリアメタル層を構成する材料に
よっては、あるいは又、プラズマエッチング装置によっ
ては、銅薄膜のプラズマエッチング条件とバリアメタル
層のプラズマエッチング条件とを大幅に異ならせない
と、バリアメタル層をプラズマエッチングできない場合
がある。尚、プラズマエッチング条件を大幅に異ならせ
るとは、プラズマエッチングに使用するハロゲン系ガス
の流量やプラズマエッチング雰囲気の圧力を変えること
により、プラズマ放電が乱れ、高周波のマッチングが取
れなくなる程度に、プラズマエッチング条件を変えるこ
とを意味する。このような場合には、銅薄膜をプラズマ
エッチングした後、プラズマ放電を一旦停止し、プラズ
マエッチング条件を変更した後にプラズマ放電を再開
し、バリアメタル層をプラズマエッチングする必要があ
る。従って、このような場合には、上記の第1の目的を
達成するために、基体上に形成された高融点金属若しく
はその化合物から成るバリアメタル層、及び該バリアメ
タル層の上に形成された銅薄膜のプラズマエッチング法
であって、(イ)銅薄膜の露出面がプラズマ放電前のハ
ロゲン系ガスと接触しないように銅薄膜の露出面を第1
の保護膜で被覆した後、該ハロゲン系ガスを使用して該
第1の保護膜をプラズマエッチングし、引き続き、銅薄
膜をプラズマエッチングする工程と、(ロ)銅薄膜の露
出面がプラズマ放電前のハロゲン系ガスと接触しないよ
うに銅薄膜の露出面を第2の保護膜で被覆した後、該ハ
ロゲン系ガスを使用して該第2の保護膜をプラズマエッ
チングし、引き続き、バリアメタル層をプラズマエッチ
ングする工程、から成ることを特徴とする本発明の第2
の態様に係るプラズマエッチング法を採用する必要があ
る。尚、第1の保護膜をプラズマエッチングした後、プ
ラズマ放電を中断することなく銅薄膜をプラズマエッチ
ングし、第2の保護膜をプラズマエッチングした後、プ
ラズマ放電を中断することなくバリアメタル層をプラズ
マエッチングすることが肝要である。
【0013】本発明の第1若しくは第2の態様に係るプ
ラズマエッチング法においては、保護膜(若しくは第1
の保護膜及び第2の保護膜)を、プラズマ放電前のハロ
ゲン系ガスによってエッチングされることがなく、且
つ、プラズマ放電後のハロゲン系ガスによってプラズマ
エッチングされ得る材料から構成する必要がある。
ラズマエッチング法においては、保護膜(若しくは第1
の保護膜及び第2の保護膜)を、プラズマ放電前のハロ
ゲン系ガスによってエッチングされることがなく、且
つ、プラズマ放電後のハロゲン系ガスによってプラズマ
エッチングされ得る材料から構成する必要がある。
【0014】本発明の第1若しくは第2の態様に係るプ
ラズマエッチング法においては、プラズマエッチング前
の銅薄膜の露出面は保護膜(若しくは第1の保護膜)で
被覆されているので、プラズマエッチング装置のチャン
バー内に未解離のハロゲン系ガス成分が存在していて
も、銅とハロゲン系ガスとが反応することがない。ま
た、保護膜(若しくは第1の保護膜)をプラズマエッチ
ングし、引き続き、銅薄膜をプラズマエッチングするの
で、このときにも、未解離のハロゲン系ガス成分と銅と
が反応することはない。従って、銅−ハロゲン化合物が
生成し、かかる銅のハロゲン化が銅薄膜表面から内部へ
と進行してしまうといった現象の発生を防止することが
できる。
ラズマエッチング法においては、プラズマエッチング前
の銅薄膜の露出面は保護膜(若しくは第1の保護膜)で
被覆されているので、プラズマエッチング装置のチャン
バー内に未解離のハロゲン系ガス成分が存在していて
も、銅とハロゲン系ガスとが反応することがない。ま
た、保護膜(若しくは第1の保護膜)をプラズマエッチ
ングし、引き続き、銅薄膜をプラズマエッチングするの
で、このときにも、未解離のハロゲン系ガス成分と銅と
が反応することはない。従って、銅−ハロゲン化合物が
生成し、かかる銅のハロゲン化が銅薄膜表面から内部へ
と進行してしまうといった現象の発生を防止することが
できる。
【0015】また、本発明の第2の態様に係るプラズマ
エッチング法においては、プラズマエッチングされた銅
薄膜の露出面(例えば、パターニングされた銅薄膜の側
面)は第2の保護膜で被覆されているので、バリアメタ
ル層のプラズマエッチング前に、プラズマエッチング装
置のチャンバー内に未解離のハロゲン系ガス成分が存在
していても、銅とハロゲン系ガスとが反応することがな
い。
エッチング法においては、プラズマエッチングされた銅
薄膜の露出面(例えば、パターニングされた銅薄膜の側
面)は第2の保護膜で被覆されているので、バリアメタ
ル層のプラズマエッチング前に、プラズマエッチング装
置のチャンバー内に未解離のハロゲン系ガス成分が存在
していても、銅とハロゲン系ガスとが反応することがな
い。
【0016】本発明の第1若しくは第2の態様に係るプ
ラズマエッチング法においては、保護膜(若しくは第1
及び/又は第2の保護膜)をプラズマCVD法にて形成
することができる。この場合、保護膜(若しくは第1及
び/又は第2の保護膜)を構成する材料を、ハロゲン元
素を含まない炭素系ポリマー、又は、ハロゲン元素とし
てフッ素のみを含む炭素系ポリマー(例えば、フルオロ
カーボン)とすることができる。あるいは又、保護膜
(若しくは第1及び/又は第2の保護膜)を構成する材
料を、ハロゲン元素を含まない硫黄、又は、ハロゲン元
素としてフッ素のみを含む硫黄とすることができる。
尚、フッ素以外のハロゲン元素を含む炭素系ポリマーあ
るいは硫黄から保護膜(若しくは第1及び/又は第2の
保護膜)を構成した場合、ハロゲン系ガスによって保護
膜(若しくは第1及び/又は第2の保護膜)をプラズマ
エッチングできなくなる虞がある。例えば、保護膜(若
しくは第1及び/又は第2の保護膜)をフルオロカーボ
ン[(−CF2−)n]から構成する場合、フルオロカー
ボン膜をプラズマCVD法にて成膜するための原料ガス
として、C2F4、C2F6、C3F8、C4F8、C6F6、C
H2F2、CHF3等を挙げることができる。
ラズマエッチング法においては、保護膜(若しくは第1
及び/又は第2の保護膜)をプラズマCVD法にて形成
することができる。この場合、保護膜(若しくは第1及
び/又は第2の保護膜)を構成する材料を、ハロゲン元
素を含まない炭素系ポリマー、又は、ハロゲン元素とし
てフッ素のみを含む炭素系ポリマー(例えば、フルオロ
カーボン)とすることができる。あるいは又、保護膜
(若しくは第1及び/又は第2の保護膜)を構成する材
料を、ハロゲン元素を含まない硫黄、又は、ハロゲン元
素としてフッ素のみを含む硫黄とすることができる。
尚、フッ素以外のハロゲン元素を含む炭素系ポリマーあ
るいは硫黄から保護膜(若しくは第1及び/又は第2の
保護膜)を構成した場合、ハロゲン系ガスによって保護
膜(若しくは第1及び/又は第2の保護膜)をプラズマ
エッチングできなくなる虞がある。例えば、保護膜(若
しくは第1及び/又は第2の保護膜)をフルオロカーボ
ン[(−CF2−)n]から構成する場合、フルオロカー
ボン膜をプラズマCVD法にて成膜するための原料ガス
として、C2F4、C2F6、C3F8、C4F8、C6F6、C
H2F2、CHF3等を挙げることができる。
【0017】あるいは又、本発明の第1若しくは第2の
態様に係るプラズマエッチング法においては、保護膜
(若しくは第1及び/又は第2の保護膜)を構成する材
料を、スパッタ法又はCVD法にて形成された、高融点
金属若しくはその化合物、又は、絶縁材料とすることが
できる。保護膜(若しくは第1及び/又は第2の保護
膜)を構成するこれらの材料を具体的に例示すれば、T
i、TiO2、TiN、TiSiX、Ti−Si−N、B
N、Ta、TaN、Ta−Si−N、TaC、W、W
N、WSiX、Al、アルミニウム合金、Mo、MoS
iX、MoN、Co、CoSiX、CoN、SiO2、S
iN、SOG、SiON及び低誘電率絶縁材料から成る
群から選択された少なくとも1種類の材料を挙げること
ができる。
態様に係るプラズマエッチング法においては、保護膜
(若しくは第1及び/又は第2の保護膜)を構成する材
料を、スパッタ法又はCVD法にて形成された、高融点
金属若しくはその化合物、又は、絶縁材料とすることが
できる。保護膜(若しくは第1及び/又は第2の保護
膜)を構成するこれらの材料を具体的に例示すれば、T
i、TiO2、TiN、TiSiX、Ti−Si−N、B
N、Ta、TaN、Ta−Si−N、TaC、W、W
N、WSiX、Al、アルミニウム合金、Mo、MoS
iX、MoN、Co、CoSiX、CoN、SiO2、S
iN、SOG、SiON及び低誘電率絶縁材料から成る
群から選択された少なくとも1種類の材料を挙げること
ができる。
【0018】あるいは又、本発明の第1若しくは第2の
態様に係るプラズマエッチング法においては、窒素プラ
ズマにて銅薄膜表面を窒化することによって保護膜(若
しくは第1及び/又は第2の保護膜)を形成してもよ
い。
態様に係るプラズマエッチング法においては、窒素プラ
ズマにて銅薄膜表面を窒化することによって保護膜(若
しくは第1及び/又は第2の保護膜)を形成してもよ
い。
【0019】本発明の第2の態様に係るプラズマエッチ
ング法におけるバリアメタル層を構成する高融点金属若
しくはその化合物は、Ti、TiN、Ta、TaN、
W、WN、Mo及びMoNから成る群から選択された少
なくとも1種の材料であることが好ましい。具体的に
は、バリアメタル層を構成する高融点金属若しくはその
化合物として、Ti、TiN、Ta、TaN、W、W
N、Mo又はMoNの単層構成、Ti/TiN、Ta/
TaN、W/WN、Ti/WN、Mo/MoNの積層構
成を例示することができる。尚、積層構成においては、
「/」の前の材料が下層を示し、「/」の後の材料が上
層を示す。以下においても同様である。
ング法におけるバリアメタル層を構成する高融点金属若
しくはその化合物は、Ti、TiN、Ta、TaN、
W、WN、Mo及びMoNから成る群から選択された少
なくとも1種の材料であることが好ましい。具体的に
は、バリアメタル層を構成する高融点金属若しくはその
化合物として、Ti、TiN、Ta、TaN、W、W
N、Mo又はMoNの単層構成、Ti/TiN、Ta/
TaN、W/WN、Ti/WN、Mo/MoNの積層構
成を例示することができる。尚、積層構成においては、
「/」の前の材料が下層を示し、「/」の後の材料が上
層を示す。以下においても同様である。
【0020】本発明の第1の態様に係るプラズマエッチ
ング法においては、保護膜及び銅薄膜をプラズマエッチ
ングするためのハロゲン系ガスとして、Cl2ガスを挙
げることができる。
ング法においては、保護膜及び銅薄膜をプラズマエッチ
ングするためのハロゲン系ガスとして、Cl2ガスを挙
げることができる。
【0021】銅が基体に拡散することを抑制するため
に、屡々、銅薄膜の下に高融点金属若しくはその化合物
から成るバリアメタル層を形成しておく。本発明の第1
の態様に係るプラズマエッチング法において、このよう
な場合には、即ち、基体上と銅薄膜との間にバリアメタ
ル層が形成されている場合には、銅薄膜のプラズマエッ
チングに引き続き、バリアメタル層をプラズマエッチン
グする。そして、この場合、プラズマ放電を中断するこ
となく、保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマ
エッチングする必要がある。ところで、バリアメタル層
を構成する材料によっては、即ち、スパッタ法又はCV
D法にて形成された高融点金属の窒化物(例えばTi
N、TaN、WN及びMoNから成る群から選択された
少なくとも1種類の材料)からバリアメタル層を構成し
た場合、バリアメタル層のエッチング速度が銅薄膜のエ
ッチング速度よりも遅く、銅薄膜のプラズマエッチング
条件とバリアメタル層のプラズマエッチング条件とを異
ならせないと、バリアメタル層をプラズマエッチングで
きない場合がある。あるいは又、バリアメタル層のエッ
チング速度が銅薄膜のエッチング速度よりも遅いため、
バリアメタル層のエッチング反応に費やされずに残った
過剰のラジカルが銅薄膜とバリアメタル層との界面に侵
入し、銅薄膜がエッチングされる結果、銅薄膜とバリア
メタル層との界面から剥離が生じる場合がある。
に、屡々、銅薄膜の下に高融点金属若しくはその化合物
から成るバリアメタル層を形成しておく。本発明の第1
の態様に係るプラズマエッチング法において、このよう
な場合には、即ち、基体上と銅薄膜との間にバリアメタ
ル層が形成されている場合には、銅薄膜のプラズマエッ
チングに引き続き、バリアメタル層をプラズマエッチン
グする。そして、この場合、プラズマ放電を中断するこ
となく、保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマ
エッチングする必要がある。ところで、バリアメタル層
を構成する材料によっては、即ち、スパッタ法又はCV
D法にて形成された高融点金属の窒化物(例えばTi
N、TaN、WN及びMoNから成る群から選択された
少なくとも1種類の材料)からバリアメタル層を構成し
た場合、バリアメタル層のエッチング速度が銅薄膜のエ
ッチング速度よりも遅く、銅薄膜のプラズマエッチング
条件とバリアメタル層のプラズマエッチング条件とを異
ならせないと、バリアメタル層をプラズマエッチングで
きない場合がある。あるいは又、バリアメタル層のエッ
チング速度が銅薄膜のエッチング速度よりも遅いため、
バリアメタル層のエッチング反応に費やされずに残った
過剰のラジカルが銅薄膜とバリアメタル層との界面に侵
入し、銅薄膜がエッチングされる結果、銅薄膜とバリア
メタル層との界面から剥離が生じる場合がある。
【0022】このような場合、本発明の第1の態様に係
るプラズマエッチング法においては、銅薄膜をプラズマ
エッチングする条件でバリアメタル層をプラズマエッチ
ングした場合以上のエッチングレートが得られる条件に
てバリアメタル層をプラズマエッチングすることが好ま
しい。尚、銅薄膜をプラズマエッチングする条件でバリ
アメタル層をプラズマエッチングした場合のエッチング
レートをER11(単位:μm/分)、バリアメタル層を
プラズマエッチングした場合のエッチングレートをER
12(単位:μm/分)としたとき、ER12≧ER11、好
ましくはER12≧1.1ER11であることが望ましい。
バリアメタル層をこのようなスパッタ法又はCVD法に
て形成された高融点金属の窒化物(例えば、TiN、T
aN、WN及びMoNから成る群から選択された少なく
とも1種類の材料)から構成する場合、保護膜、銅薄膜
及びバリアメタル層をプラズマエッチングするためのハ
ロゲン系ガスとして、BCl3ガス及びCl2ガス、又
は、Cl2ガス及びカーボン含有ガスを用いることが好
ましく、プラズマ放電を中断することなく、保護膜、銅
薄膜及びバリアメタル層をプラズマエッチングする必要
がある。カーボン含有ガスとして、CHF3ガス、CH2
F2ガス、C5F8ガスを例示することができる。高融点
金属の窒化物(例えばTiN、TaN、WN及びMoN
から成る群から選択された少なくとも1種類の材料)か
らバリアメタル層を構成する場合、かかるバリアメタル
層と基体との間に高融点金属層を形成してもよい。即
ち、バリアメタル層を、Ti/TiN、Ta/TaN、
W/WN、Ti/WN、Mo/MoNから構成してもよ
い。
るプラズマエッチング法においては、銅薄膜をプラズマ
エッチングする条件でバリアメタル層をプラズマエッチ
ングした場合以上のエッチングレートが得られる条件に
てバリアメタル層をプラズマエッチングすることが好ま
しい。尚、銅薄膜をプラズマエッチングする条件でバリ
アメタル層をプラズマエッチングした場合のエッチング
レートをER11(単位:μm/分)、バリアメタル層を
プラズマエッチングした場合のエッチングレートをER
12(単位:μm/分)としたとき、ER12≧ER11、好
ましくはER12≧1.1ER11であることが望ましい。
バリアメタル層をこのようなスパッタ法又はCVD法に
て形成された高融点金属の窒化物(例えば、TiN、T
aN、WN及びMoNから成る群から選択された少なく
とも1種類の材料)から構成する場合、保護膜、銅薄膜
及びバリアメタル層をプラズマエッチングするためのハ
ロゲン系ガスとして、BCl3ガス及びCl2ガス、又
は、Cl2ガス及びカーボン含有ガスを用いることが好
ましく、プラズマ放電を中断することなく、保護膜、銅
薄膜及びバリアメタル層をプラズマエッチングする必要
がある。カーボン含有ガスとして、CHF3ガス、CH2
F2ガス、C5F8ガスを例示することができる。高融点
金属の窒化物(例えばTiN、TaN、WN及びMoN
から成る群から選択された少なくとも1種類の材料)か
らバリアメタル層を構成する場合、かかるバリアメタル
層と基体との間に高融点金属層を形成してもよい。即
ち、バリアメタル層を、Ti/TiN、Ta/TaN、
W/WN、Ti/WN、Mo/MoNから構成してもよ
い。
【0023】あるいは又、このような場合、本発明の第
1の態様に係るプラズマエッチング法においては、銅薄
膜をプラズマエッチングするために使用するハロゲン系
ガスと異なるハロゲン系ガスを使用してバリアメタル層
をプラズマエッチングし、バリアメタル層をプラズマエ
ッチングするために使用するハロゲン系ガスのバリアメ
タル層に対するエッチングレートER22(単位:μm/
分)は、銅薄膜をプラズマエッチングするために使用す
るハロゲン系の銅薄膜に対するエッチングレートER21
(単位:μm/分)以上であることが好ましい。即ち、
ER22≧ER21、好ましくはER22≧1.1ER21であ
ることが望ましい。バリアメタル層をこのようなスパッ
タ法又はCVD法にて形成された高融点金属の窒化物
(例えば、TiN、TaN、WN及びMoNから成る群
から選択された少なくとも1種類の材料)から構成する
場合、保護膜をプラズマエッチングするためのハロゲン
系ガスとしてCl2ガス、BCl3ガス及びCl2ガス、
又は、Cl2ガス及びカーボン含有ガスを用い、銅薄膜
をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとして
Cl2ガスを用い、バリアメタル層をプラズマエッチン
グするためのハロゲン系ガスとしてBCl3ガス及びC
l2ガス、又は、Cl2ガス及びカーボン含有ガスを用い
ることが好ましく、プラズマ放電を中断することなく、
保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマエッチン
グする必要がある。カーボン含有ガスとして、CHF3
ガス、CH2F2ガス、C5F8ガスを例示することができ
る。高融点金属の窒化物(例えばTiN、TaN、WN
及びMoNから成る群から選択された少なくとも1種類
の材料)からバリアメタル層を構成する場合、かかるバ
リアメタル層と基体との間に高融点金属層を形成しても
よい。即ち、バリアメタル層を、Ti/TiN、Ta/
TaN、W/WN、Ti/WN、Mo/MoNから構成
してもよい。
1の態様に係るプラズマエッチング法においては、銅薄
膜をプラズマエッチングするために使用するハロゲン系
ガスと異なるハロゲン系ガスを使用してバリアメタル層
をプラズマエッチングし、バリアメタル層をプラズマエ
ッチングするために使用するハロゲン系ガスのバリアメ
タル層に対するエッチングレートER22(単位:μm/
分)は、銅薄膜をプラズマエッチングするために使用す
るハロゲン系の銅薄膜に対するエッチングレートER21
(単位:μm/分)以上であることが好ましい。即ち、
ER22≧ER21、好ましくはER22≧1.1ER21であ
ることが望ましい。バリアメタル層をこのようなスパッ
タ法又はCVD法にて形成された高融点金属の窒化物
(例えば、TiN、TaN、WN及びMoNから成る群
から選択された少なくとも1種類の材料)から構成する
場合、保護膜をプラズマエッチングするためのハロゲン
系ガスとしてCl2ガス、BCl3ガス及びCl2ガス、
又は、Cl2ガス及びカーボン含有ガスを用い、銅薄膜
をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとして
Cl2ガスを用い、バリアメタル層をプラズマエッチン
グするためのハロゲン系ガスとしてBCl3ガス及びC
l2ガス、又は、Cl2ガス及びカーボン含有ガスを用い
ることが好ましく、プラズマ放電を中断することなく、
保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマエッチン
グする必要がある。カーボン含有ガスとして、CHF3
ガス、CH2F2ガス、C5F8ガスを例示することができ
る。高融点金属の窒化物(例えばTiN、TaN、WN
及びMoNから成る群から選択された少なくとも1種類
の材料)からバリアメタル層を構成する場合、かかるバ
リアメタル層と基体との間に高融点金属層を形成しても
よい。即ち、バリアメタル層を、Ti/TiN、Ta/
TaN、W/WN、Ti/WN、Mo/MoNから構成
してもよい。
【0024】プラズマエッチング時、バリアメタル層が
高融点金属の窒化物から構成されている場合、かかる高
融点金属原子が窒素原子と結びついているため、高融点
金属原子とハロゲン系ガスを構成するハロゲン原子との
反応が生じ難い場合がある。そして、これに起因して、
バリアメタル層のエッチング速度が銅薄膜のエッチング
速度よりも遅くなる。ハロゲン系ガスとしてBCl3ガ
ス及びCl2ガスを用いると、ホウ素原子とバリアメタ
ル層を構成する窒素原子とが結びつきBNとなることに
よって、高融点金属原子とClとの反応が容易に生ずる
ようになる。また、ハロゲン系ガスとしてCl2ガス及
びカーボン含有ガスを用いると、炭素原子とバリアメタ
ル層を構成する窒素原子とが結びつきC−N系あるいは
C−H−N系の反応生成物が生じ、高融点金属原子とC
lとの反応が容易に生ずるようになる。これによって、
バリアメタル層のエッチング速度を早めることが可能と
なる。その結果、バリアメタル層のエッチング反応に費
やされずに残る過剰のラジカルが少なくなり、銅薄膜と
バリアメタル層との界面から剥離が生じることを抑制す
ることができる。
高融点金属の窒化物から構成されている場合、かかる高
融点金属原子が窒素原子と結びついているため、高融点
金属原子とハロゲン系ガスを構成するハロゲン原子との
反応が生じ難い場合がある。そして、これに起因して、
バリアメタル層のエッチング速度が銅薄膜のエッチング
速度よりも遅くなる。ハロゲン系ガスとしてBCl3ガ
ス及びCl2ガスを用いると、ホウ素原子とバリアメタ
ル層を構成する窒素原子とが結びつきBNとなることに
よって、高融点金属原子とClとの反応が容易に生ずる
ようになる。また、ハロゲン系ガスとしてCl2ガス及
びカーボン含有ガスを用いると、炭素原子とバリアメタ
ル層を構成する窒素原子とが結びつきC−N系あるいは
C−H−N系の反応生成物が生じ、高融点金属原子とC
lとの反応が容易に生ずるようになる。これによって、
バリアメタル層のエッチング速度を早めることが可能と
なる。その結果、バリアメタル層のエッチング反応に費
やされずに残る過剰のラジカルが少なくなり、銅薄膜と
バリアメタル層との界面から剥離が生じることを抑制す
ることができる。
【0025】以上に説明した本発明の第1の態様に係る
プラズマエッチング法においては、ハロゲン系ガスを使
用して保護膜をプラズマエッチングする前に、銅薄膜を
プラズマエッチングする際の基体加熱温度において分解
しない材料、例えばSiO2、SiNあるいはSiON
から構成されたエッチング用のマスクパターンを保護膜
(場合によっては、銅薄膜)上に形成する。これによっ
て、銅薄膜(場合によっては、更にバリアメタル層)を
所望の形状にパターニングすることができる。尚、次に
述べる、炭素原子を含有し、且つ、銅薄膜をプラズマエ
ッチングする際の基体加熱温度において分解しない材料
からエッチング用のマスクパターンを構成することもで
きる。
プラズマエッチング法においては、ハロゲン系ガスを使
用して保護膜をプラズマエッチングする前に、銅薄膜を
プラズマエッチングする際の基体加熱温度において分解
しない材料、例えばSiO2、SiNあるいはSiON
から構成されたエッチング用のマスクパターンを保護膜
(場合によっては、銅薄膜)上に形成する。これによっ
て、銅薄膜(場合によっては、更にバリアメタル層)を
所望の形状にパターニングすることができる。尚、次に
述べる、炭素原子を含有し、且つ、銅薄膜をプラズマエ
ッチングする際の基体加熱温度において分解しない材料
からエッチング用のマスクパターンを構成することもで
きる。
【0026】あるいは又、本発明の第1の態様に係るプ
ラズマエッチング法において、基体上と銅薄膜との間に
バリアメタル層が形成されている場合、ハロゲン系ガス
を使用して保護膜をプラズマエッチングする前に、炭素
原子を含有し、且つ、銅薄膜をプラズマエッチングする
際の基体加熱温度において分解しない材料から構成され
たエッチング用のマスクパターンを保護膜(場合によっ
ては、銅薄膜)上に形成する形態とすることもできる。
このように、炭素原子を含有する材料からエッチング用
のマスクパターンを構成することによって、バリアメタ
ル層のプラズマエッチング時、エッチング用のマスクパ
ターンから供給される炭素原子とバリアメタル層を構成
する窒素原子とが結びつきC−N系あるいはC−H−N
系の反応生成物が生じ、高融点金属原子とClとの反応
が容易に生ずるようになる。これによって、バリアメタ
ル層のエッチング速度を早めることが可能となる。その
結果、バリアメタル層のエッチング反応に費やされずに
残る過剰のラジカルが少なくなり、銅薄膜とバリアメタ
ル層との界面から剥離が生じることを抑制することがで
きる。尚、バリアメタル層を構成する材料は、スパッタ
法又はCVD法にて形成された、高融点金属の窒化物、
より具体的には、TiN、TaN、WN及びMoNから
成る群から選択された少なくとも1種類の材料とするこ
とができる。また、このようなエッチング用のマスクパ
ターンを使用する場合には、保護膜、銅薄膜及びバリア
メタル層をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガ
スとして、上述の全てのハロゲン系ガスを用いることが
できるが、中でも、Cl2ガスのみを用いることが好ま
しい。尚、エッチング用のマスクパターンを構成する材
料を、比誘電率が3.5以下の低誘電率絶縁材料、例え
ば、ポリアリールエーテル、シクロパーフルオロカーボ
ンポリマー及びベンゾシクロブテンから成る群から選択
された少なくとも1種の材料とすることができる。ここ
で、エッチング用のマスクパターンを構成する材料の熱
分解温度は、少なくとも300゜C、好ましくは少なく
とも350゜Cであることが望ましい。あるいは又、エ
ッチング用のマスクパターンを構成する材料のガラス転
移温度Tgは、少なくとも300゜C、好ましくは少な
くとも400゜C、一層好ましくは少なくとも450゜
Cであることが望ましい。
ラズマエッチング法において、基体上と銅薄膜との間に
バリアメタル層が形成されている場合、ハロゲン系ガス
を使用して保護膜をプラズマエッチングする前に、炭素
原子を含有し、且つ、銅薄膜をプラズマエッチングする
際の基体加熱温度において分解しない材料から構成され
たエッチング用のマスクパターンを保護膜(場合によっ
ては、銅薄膜)上に形成する形態とすることもできる。
このように、炭素原子を含有する材料からエッチング用
のマスクパターンを構成することによって、バリアメタ
ル層のプラズマエッチング時、エッチング用のマスクパ
ターンから供給される炭素原子とバリアメタル層を構成
する窒素原子とが結びつきC−N系あるいはC−H−N
系の反応生成物が生じ、高融点金属原子とClとの反応
が容易に生ずるようになる。これによって、バリアメタ
ル層のエッチング速度を早めることが可能となる。その
結果、バリアメタル層のエッチング反応に費やされずに
残る過剰のラジカルが少なくなり、銅薄膜とバリアメタ
ル層との界面から剥離が生じることを抑制することがで
きる。尚、バリアメタル層を構成する材料は、スパッタ
法又はCVD法にて形成された、高融点金属の窒化物、
より具体的には、TiN、TaN、WN及びMoNから
成る群から選択された少なくとも1種類の材料とするこ
とができる。また、このようなエッチング用のマスクパ
ターンを使用する場合には、保護膜、銅薄膜及びバリア
メタル層をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガ
スとして、上述の全てのハロゲン系ガスを用いることが
できるが、中でも、Cl2ガスのみを用いることが好ま
しい。尚、エッチング用のマスクパターンを構成する材
料を、比誘電率が3.5以下の低誘電率絶縁材料、例え
ば、ポリアリールエーテル、シクロパーフルオロカーボ
ンポリマー及びベンゾシクロブテンから成る群から選択
された少なくとも1種の材料とすることができる。ここ
で、エッチング用のマスクパターンを構成する材料の熱
分解温度は、少なくとも300゜C、好ましくは少なく
とも350゜Cであることが望ましい。あるいは又、エ
ッチング用のマスクパターンを構成する材料のガラス転
移温度Tgは、少なくとも300゜C、好ましくは少な
くとも400゜C、一層好ましくは少なくとも450゜
Cであることが望ましい。
【0027】本発明の第2の態様に係るプラズマエッチ
ング法においては、第1の保護膜及び銅薄膜をプラズマ
エッチングするためのハロゲン系ガスとして、Cl2ガ
ス、BCl3ガス及びCl2ガス、又は、Cl2ガス及び
カーボン含有ガスを挙げることができる。また、第2の
保護膜及びバリアメタル層をプラズマエッチングするた
めのハロゲン系ガスとして、Cl2ガス、BCl3ガス及
びCl2ガス、又は、Cl2ガス及びカーボン含有ガスを
挙げることができる。第1の保護膜及び銅薄膜をプラズ
マエッチングするためのハロゲン系ガスと、第2の保護
膜及びバリアメタル層をプラズマエッチングするための
ハロゲン系ガスとを、同じハロゲン系ガスとしてもよい
し、異なるハロゲン系ガスとしてもよい。カーボン含有
ガスとして、CHF3ガス、CH2F2ガス、C5F8ガス
を例示することができる。
ング法においては、第1の保護膜及び銅薄膜をプラズマ
エッチングするためのハロゲン系ガスとして、Cl2ガ
ス、BCl3ガス及びCl2ガス、又は、Cl2ガス及び
カーボン含有ガスを挙げることができる。また、第2の
保護膜及びバリアメタル層をプラズマエッチングするた
めのハロゲン系ガスとして、Cl2ガス、BCl3ガス及
びCl2ガス、又は、Cl2ガス及びカーボン含有ガスを
挙げることができる。第1の保護膜及び銅薄膜をプラズ
マエッチングするためのハロゲン系ガスと、第2の保護
膜及びバリアメタル層をプラズマエッチングするための
ハロゲン系ガスとを、同じハロゲン系ガスとしてもよい
し、異なるハロゲン系ガスとしてもよい。カーボン含有
ガスとして、CHF3ガス、CH2F2ガス、C5F8ガス
を例示することができる。
【0028】本発明の第2の態様に係るプラズマエッチ
ング法においても、ハロゲン系ガスを使用して第1の保
護膜をプラズマエッチングする前に、銅薄膜をプラズマ
エッチングする際の基体加熱温度において分解しない材
料、例えばSiO2、SiNあるいはSiONから構成
されたエッチング用のマスクパターンを第1の保護膜
(場合によっては、銅薄膜)上に形成し、あるいは又、
上述の、炭素原子を含有し、且つ、銅薄膜をプラズマエ
ッチングする際の基体加熱温度において分解しない材料
からエッチング用のマスクパターンを第1の保護膜(場
合によっては、銅薄膜)上に形成する。尚、上述の全て
のハロゲン系ガスを用いることができるが、エッチング
用のマスクパターンを構成する材料として後者の材料を
用いる場合には、中でも、Cl2ガスのみを用いてプラ
ズマエッチングを行うことが好ましい。
ング法においても、ハロゲン系ガスを使用して第1の保
護膜をプラズマエッチングする前に、銅薄膜をプラズマ
エッチングする際の基体加熱温度において分解しない材
料、例えばSiO2、SiNあるいはSiONから構成
されたエッチング用のマスクパターンを第1の保護膜
(場合によっては、銅薄膜)上に形成し、あるいは又、
上述の、炭素原子を含有し、且つ、銅薄膜をプラズマエ
ッチングする際の基体加熱温度において分解しない材料
からエッチング用のマスクパターンを第1の保護膜(場
合によっては、銅薄膜)上に形成する。尚、上述の全て
のハロゲン系ガスを用いることができるが、エッチング
用のマスクパターンを構成する材料として後者の材料を
用いる場合には、中でも、Cl2ガスのみを用いてプラ
ズマエッチングを行うことが好ましい。
【0029】本発明の第1の態様に係るプラズマエッチ
ング法において、基体上と銅薄膜との間にバリアメタル
層が形成されている場合であって、ハロゲン系ガスを使
用して保護膜をプラズマエッチングする前に、炭素原子
を含有し、且つ、銅薄膜をプラズマエッチングする際の
基体加熱温度において分解しない材料から構成されたエ
ッチング用のマスクパターンを保護膜(場合によって
は、銅薄膜)上に形成する形態によって得られる本発明
の半導体装置、あるいは又、本発明の第2の態様に係る
プラズマエッチング法において、炭素原子を含有し、且
つ、銅薄膜をプラズマエッチングする際の基体加熱温度
において分解しない材料からエッチング用のマスクパタ
ーンを第1の保護膜(場合によっては、銅薄膜)上に形
成する形態によって得られる本発明の半導体装置は、
(A)基体上に形成された、バリアメタル層、及び銅薄
膜から成る配線と、(B)該配線の上に残されたエッチ
ング用のマスクパターンと、(C)基体、配線及びエッ
チング用のマスクパターンを被覆する層間絶縁層、を有
し、該エッチング用のマスクパターンは、炭素原子を含
有し、銅薄膜をプラズマエッチングする際の基体加熱温
度において分解せず、且つ、比誘電率が3.5以下の低
誘電率絶縁材料から構成されており、層間絶縁層は、比
誘電率が3.5以下の低誘電率絶縁材料から構成されて
いることを特徴とする。
ング法において、基体上と銅薄膜との間にバリアメタル
層が形成されている場合であって、ハロゲン系ガスを使
用して保護膜をプラズマエッチングする前に、炭素原子
を含有し、且つ、銅薄膜をプラズマエッチングする際の
基体加熱温度において分解しない材料から構成されたエ
ッチング用のマスクパターンを保護膜(場合によって
は、銅薄膜)上に形成する形態によって得られる本発明
の半導体装置、あるいは又、本発明の第2の態様に係る
プラズマエッチング法において、炭素原子を含有し、且
つ、銅薄膜をプラズマエッチングする際の基体加熱温度
において分解しない材料からエッチング用のマスクパタ
ーンを第1の保護膜(場合によっては、銅薄膜)上に形
成する形態によって得られる本発明の半導体装置は、
(A)基体上に形成された、バリアメタル層、及び銅薄
膜から成る配線と、(B)該配線の上に残されたエッチ
ング用のマスクパターンと、(C)基体、配線及びエッ
チング用のマスクパターンを被覆する層間絶縁層、を有
し、該エッチング用のマスクパターンは、炭素原子を含
有し、銅薄膜をプラズマエッチングする際の基体加熱温
度において分解せず、且つ、比誘電率が3.5以下の低
誘電率絶縁材料から構成されており、層間絶縁層は、比
誘電率が3.5以下の低誘電率絶縁材料から構成されて
いることを特徴とする。
【0030】このように、比誘電率が3.5以下の低誘
電率絶縁材料からエッチング用のマスクパターンを構成
することによって、エッチング用のマスクパターンを構
成する材料としてSiO2(比誘電率は4.2〜4.
4)やSiN、SiONを用いる場合よりも、寄生容量
を小さくすることができる。しかも、層間絶縁層も比誘
電率が3.5以下の低誘電率絶縁材料から構成されてい
るので、一層、寄生容量を小さくすることができる。層
間絶縁層を構成する材料として、例えば、ポリアリール
エーテル、シクロパーフルオロカーボンポリマー及びベ
ンゾシクロブテンから成る群から選択された少なくとも
1種の材料を挙げることができる。尚、層間絶縁層を構
成する材料と、エッチング用のマスクパターンを構成す
る材料とは、同じ材料であっても異なる材料であっても
よい。
電率絶縁材料からエッチング用のマスクパターンを構成
することによって、エッチング用のマスクパターンを構
成する材料としてSiO2(比誘電率は4.2〜4.
4)やSiN、SiONを用いる場合よりも、寄生容量
を小さくすることができる。しかも、層間絶縁層も比誘
電率が3.5以下の低誘電率絶縁材料から構成されてい
るので、一層、寄生容量を小さくすることができる。層
間絶縁層を構成する材料として、例えば、ポリアリール
エーテル、シクロパーフルオロカーボンポリマー及びベ
ンゾシクロブテンから成る群から選択された少なくとも
1種の材料を挙げることができる。尚、層間絶縁層を構
成する材料と、エッチング用のマスクパターンを構成す
る材料とは、同じ材料であっても異なる材料であっても
よい。
【0031】本発明の半導体装置においても、バリアメ
タル層を構成する材料は、TiN、TaN、WN及びM
oNから成る群から選択された少なくとも1種類の材料
であることが好ましい。また、エッチング用のマスクパ
ターンを構成する材料は、例えば、ポリアリールエーテ
ル、シクロパーフルオロカーボンポリマー及びベンゾシ
クロブテンから成る群から選択された少なくとも1種の
材料とすることができる。ここで、エッチング用のマス
クパターンを構成する材料の熱分解温度は、少なくとも
300゜C、好ましくは少なくとも350゜Cであるこ
とが望ましい。あるいは又、エッチング用のマスクパタ
ーンを構成する材料のガラス転移温度T gは、少なくと
も300゜C、好ましくは少なくとも400゜C、一層
好ましくは少なくとも450゜Cであることが望まし
い。
タル層を構成する材料は、TiN、TaN、WN及びM
oNから成る群から選択された少なくとも1種類の材料
であることが好ましい。また、エッチング用のマスクパ
ターンを構成する材料は、例えば、ポリアリールエーテ
ル、シクロパーフルオロカーボンポリマー及びベンゾシ
クロブテンから成る群から選択された少なくとも1種の
材料とすることができる。ここで、エッチング用のマス
クパターンを構成する材料の熱分解温度は、少なくとも
300゜C、好ましくは少なくとも350゜Cであるこ
とが望ましい。あるいは又、エッチング用のマスクパタ
ーンを構成する材料のガラス転移温度T gは、少なくと
も300゜C、好ましくは少なくとも400゜C、一層
好ましくは少なくとも450゜Cであることが望まし
い。
【0032】尚、本発明の半導体装置の製造においても
保護膜、若しくは第1の保護膜及び第2の保護膜を使用
するが、製造方法に依存して、半導体装置に保護膜ある
いは第1の保護膜が残される場合もあり、残されない場
合もある。尚、半導体装置に保護膜(若しくは第1の保
護膜)が残される場合には、銅薄膜とエッチング用のマ
スクパターンとの間に保護膜(若しくは第1の保護膜)
が残される。半導体装置に第2の保護膜は残されない。
保護膜、若しくは第1及び/又は第2の保護膜を構成す
る材料として、本発明の第1若しくは第2の態様に係る
プラズマエッチング法において説明した全ての材料を用
いることができる。また、ハロゲン系ガスも、本発明の
第1若しくは第2の態様に係るプラズマエッチング法に
おいて説明した全てのハロゲン系ガスを用いることがで
きるが、中でも、Cl2ガスのみを用いてプラズマエッ
チングを行うことが好ましい。
保護膜、若しくは第1の保護膜及び第2の保護膜を使用
するが、製造方法に依存して、半導体装置に保護膜ある
いは第1の保護膜が残される場合もあり、残されない場
合もある。尚、半導体装置に保護膜(若しくは第1の保
護膜)が残される場合には、銅薄膜とエッチング用のマ
スクパターンとの間に保護膜(若しくは第1の保護膜)
が残される。半導体装置に第2の保護膜は残されない。
保護膜、若しくは第1及び/又は第2の保護膜を構成す
る材料として、本発明の第1若しくは第2の態様に係る
プラズマエッチング法において説明した全ての材料を用
いることができる。また、ハロゲン系ガスも、本発明の
第1若しくは第2の態様に係るプラズマエッチング法に
おいて説明した全てのハロゲン系ガスを用いることがで
きるが、中でも、Cl2ガスのみを用いてプラズマエッ
チングを行うことが好ましい。
【0033】銅薄膜のプラズマエッチングにおいては、
銅薄膜を230゜C乃至300゜C、好ましくは230
゜C乃至270゜Cに加熱した状態とすることが好まし
い。このように、銅薄膜の温度を230乃至300゜C
に保持した状態で銅薄膜のプラズマエッチングを行え
ば、プラズマエッチングの進行が妨げられることがなく
なる。尚、銅薄膜の温度を230゜C未満としたので
は、銅薄膜表面に難エッチング層が形成され、プラズマ
エッチングの進行が妨げられる虞がある。一方、銅薄膜
の温度が300゜Cを越えると、基体とエッチング用ガ
スとの反応速度が早くなりすぎ、プラズマエッチングの
進行の制御が困難になる場合がある。
銅薄膜を230゜C乃至300゜C、好ましくは230
゜C乃至270゜Cに加熱した状態とすることが好まし
い。このように、銅薄膜の温度を230乃至300゜C
に保持した状態で銅薄膜のプラズマエッチングを行え
ば、プラズマエッチングの進行が妨げられることがなく
なる。尚、銅薄膜の温度を230゜C未満としたので
は、銅薄膜表面に難エッチング層が形成され、プラズマ
エッチングの進行が妨げられる虞がある。一方、銅薄膜
の温度が300゜Cを越えると、基体とエッチング用ガ
スとの反応速度が早くなりすぎ、プラズマエッチングの
進行の制御が困難になる場合がある。
【0034】本発明のプラズマエッチング法あるいは半
導体装置においては、基体として、基板及びその上に設
けられた絶縁層を挙げることができる。更には、本発明
のプラズマエッチング法においては、基体として、例え
ばポリイミドフィルム等のプラスチックフィルム等、半
導体装置の製造分野以外の分野における材料を挙げるこ
とができる。基体を構成する基板としては、シリコン半
導体基板、GaAs基板等の化合物半導体若しくは半絶
縁性基板、SOI構造を有する半導体基板、ガラスや石
英等の絶縁性基板を挙げることができる。また、基体を
構成する絶縁層しては、SiO2、BPSG、PSG、
BSG、AsSG、PbSG、SbSG、NSG、SO
G、LTO(Low Temperature Oxide、低温CVD−S
iO2)、SiN、SiON、フルオロカーボン等の公
知の材料、あるいはこれらの材料を積層したものを例示
することができる。
導体装置においては、基体として、基板及びその上に設
けられた絶縁層を挙げることができる。更には、本発明
のプラズマエッチング法においては、基体として、例え
ばポリイミドフィルム等のプラスチックフィルム等、半
導体装置の製造分野以外の分野における材料を挙げるこ
とができる。基体を構成する基板としては、シリコン半
導体基板、GaAs基板等の化合物半導体若しくは半絶
縁性基板、SOI構造を有する半導体基板、ガラスや石
英等の絶縁性基板を挙げることができる。また、基体を
構成する絶縁層しては、SiO2、BPSG、PSG、
BSG、AsSG、PbSG、SbSG、NSG、SO
G、LTO(Low Temperature Oxide、低温CVD−S
iO2)、SiN、SiON、フルオロカーボン等の公
知の材料、あるいはこれらの材料を積層したものを例示
することができる。
【0035】プラズマは、例えば、ECRプラズマ法、
ICP(Inductive Coupled Plasma)プラズマ法、ヘリ
コン波プラズマ法によって生成させることができる。
ICP(Inductive Coupled Plasma)プラズマ法、ヘリ
コン波プラズマ法によって生成させることができる。
【0036】上記の第2の目的を達成するためには、基
体を、基板及びその上に設けられた絶縁層から構成し、
静電チャック機能を有し、且つ、温度制御手段を備えた
基体載置ステージに基体を載置した状態で、保護膜及び
銅薄膜のプラズマエッチングを行い、あるいは又、第1
の保護膜、銅薄膜、第2の保護膜及びバリアメタル層の
プラズマエッチングを行うことが好ましい。この場合、
基体載置ステージは、セラミックス部材の組織中にアル
ミニウム系材料が充填された母材と、該母材の表面に設
けられたセラミックス層とから成る複合材料から構成さ
れていることが望ましい。そして、基体載置ステージを
電極として用い、セラミックス層は静電チャック機能と
しての機能を発揮させることが好ましい。基体載置ステ
ージを構成する母材それ自体を電極としてもよいし、セ
ラミックス層内部に電極を形成してもよい。尚、基体載
置ステージには温度制御手段が配設され、この温度制御
手段はヒータから構成されていることが好ましい。ヒー
タを複合材料の外部に配設してもよいし、母材の内部に
配設してもよく、後者の場合、母材の線膨張率をα
1[単位:10-6/K]としたとき、ヒータを構成する
材料の線膨張率αH[単位:10-6/K]は(α1−4)
≦αH≦(α1+4)の関係を満足することが好ましい。
ここで、ヒータを構成する材料とは、母材と接するヒー
タの部分(例えば鞘管)を構成する材料を意味する。以
下においても同様である。あるいは又、基体載置ステー
ジには温度制御手段が配設され、この温度制御手段を、
母材の内部に配設された温度制御用熱媒体を流す配管か
ら構成することもでき、この場合、母材の線膨張率をα
1[単位:10-6/K]としたとき、配管の線膨張率αP
[単位:10-6/K]は(α1−4)≦αP≦(α1+
4)の関係を満足することが好ましい。尚、一般に、線
膨張率αは、物体の長さをL、0゜Cにおける物体の長
さをL0、θを温度としたとき、α=(dL/dθ)/
L0で表すことができ、単位はK-1(1/K)である
が、本明細書では、10-6/Kを単位として線膨張率を
表現している。以下、線膨張率を説明するとき、単位を
省略して説明する場合もある。
体を、基板及びその上に設けられた絶縁層から構成し、
静電チャック機能を有し、且つ、温度制御手段を備えた
基体載置ステージに基体を載置した状態で、保護膜及び
銅薄膜のプラズマエッチングを行い、あるいは又、第1
の保護膜、銅薄膜、第2の保護膜及びバリアメタル層の
プラズマエッチングを行うことが好ましい。この場合、
基体載置ステージは、セラミックス部材の組織中にアル
ミニウム系材料が充填された母材と、該母材の表面に設
けられたセラミックス層とから成る複合材料から構成さ
れていることが望ましい。そして、基体載置ステージを
電極として用い、セラミックス層は静電チャック機能と
しての機能を発揮させることが好ましい。基体載置ステ
ージを構成する母材それ自体を電極としてもよいし、セ
ラミックス層内部に電極を形成してもよい。尚、基体載
置ステージには温度制御手段が配設され、この温度制御
手段はヒータから構成されていることが好ましい。ヒー
タを複合材料の外部に配設してもよいし、母材の内部に
配設してもよく、後者の場合、母材の線膨張率をα
1[単位:10-6/K]としたとき、ヒータを構成する
材料の線膨張率αH[単位:10-6/K]は(α1−4)
≦αH≦(α1+4)の関係を満足することが好ましい。
ここで、ヒータを構成する材料とは、母材と接するヒー
タの部分(例えば鞘管)を構成する材料を意味する。以
下においても同様である。あるいは又、基体載置ステー
ジには温度制御手段が配設され、この温度制御手段を、
母材の内部に配設された温度制御用熱媒体を流す配管か
ら構成することもでき、この場合、母材の線膨張率をα
1[単位:10-6/K]としたとき、配管の線膨張率αP
[単位:10-6/K]は(α1−4)≦αP≦(α1+
4)の関係を満足することが好ましい。尚、一般に、線
膨張率αは、物体の長さをL、0゜Cにおける物体の長
さをL0、θを温度としたとき、α=(dL/dθ)/
L0で表すことができ、単位はK-1(1/K)である
が、本明細書では、10-6/Kを単位として線膨張率を
表現している。以下、線膨張率を説明するとき、単位を
省略して説明する場合もある。
【0037】母材の線膨張率α1とヒータを構成する材
料や配管の線膨張率αH,αPとがこれらの関係を満足す
ることによって、セラミックス層に損傷が発生すること
を効果的に防止することができる。
料や配管の線膨張率αH,αPとがこれらの関係を満足す
ることによって、セラミックス層に損傷が発生すること
を効果的に防止することができる。
【0038】また、母材の線膨張率をα1[単位:10
-6/K]としたとき、セラミックス層の線膨張率α
2[単位:10-6/K]は(α1−4)≦α2≦(α1+
4)の関係を満足することが好ましい。これによって、
例えば300゜C程度の高温にて使用しても、母材の線
膨張率α1とセラミックス層の線膨張率α2の差に起因し
たセラミックス層の損傷発生をほぼ確実に防止すること
が可能となる。
-6/K]としたとき、セラミックス層の線膨張率α
2[単位:10-6/K]は(α1−4)≦α2≦(α1+
4)の関係を満足することが好ましい。これによって、
例えば300゜C程度の高温にて使用しても、母材の線
膨張率α1とセラミックス層の線膨張率α2の差に起因し
たセラミックス層の損傷発生をほぼ確実に防止すること
が可能となる。
【0039】尚、このような母材は、例えば、(A)セ
ラミックス部材の組織中にアルミニウム系材料を充填
し、以て、セラミックス部材の組織中にアルミニウム系
材料が充填された母材を作製する工程と、(B)この母
材の表面にセラミックス層を設ける工程に基づき作製す
ることができる。
ラミックス部材の組織中にアルミニウム系材料を充填
し、以て、セラミックス部材の組織中にアルミニウム系
材料が充填された母材を作製する工程と、(B)この母
材の表面にセラミックス層を設ける工程に基づき作製す
ることができる。
【0040】この場合、母材を構成するセラミックス部
材の組成をコージエライトセラミックスとし、母材を構
成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(A
l)及びケイ素(Si)とし、セラミックス層を構成す
る材料をAl2O3やAlNとすることができる。尚、セ
ラミックス層を構成する材料には、セラミックス層の線
膨張率や電気特性を調整するために、例えば、TiO2
を添加してもよい。(α1−4)≦α2≦(α1+4)の
関係を満足するように、コージエライトセラミックスと
アルミニウム系材料との容積比を決定することが望まし
い。あるいは又、コージエライトセラミックス/アルミ
ニウム系材料の容積比を、25/75乃至75/25、
好ましくは25/75乃至50/50とすることが望ま
しい。このような容積比にすることによって、母材の線
膨張率の制御だけでなく、母材は、純粋なセラミックス
の電気伝導度や熱伝導度よりも金属に近づいた値を有す
るようになる。その結果、このような母材には、電圧の
印加は勿論のこと、バイアスの印加も可能となる。更に
は、アルミニウム系材料を基準としたとき、アルミニウ
ム系材料には、ケイ素が12乃至35体積%、好ましく
は16乃至35体積%、一層好ましくは20乃至35体
積%含まれていることが、(α1−4)≦α2≦(α1+
4)の関係を満足する上で望ましい。尚、実際には、コ
ージエライトセラミックスから成るセラミックス部材の
組織中に、アルミニウム(Al)及びケイ素(Si)が
充填され、アルミニウム(Al)中にケイ素(Si)が
含まれているわけではないが、アルミニウム系材料にお
けるアルミニウム(Al)とケイ素(Si)の容積比を
表すために、アルミニウム系材料にはケイ素が含まれて
いるという表現を用いる。以下においても同様である。
材の組成をコージエライトセラミックスとし、母材を構
成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(A
l)及びケイ素(Si)とし、セラミックス層を構成す
る材料をAl2O3やAlNとすることができる。尚、セ
ラミックス層を構成する材料には、セラミックス層の線
膨張率や電気特性を調整するために、例えば、TiO2
を添加してもよい。(α1−4)≦α2≦(α1+4)の
関係を満足するように、コージエライトセラミックスと
アルミニウム系材料との容積比を決定することが望まし
い。あるいは又、コージエライトセラミックス/アルミ
ニウム系材料の容積比を、25/75乃至75/25、
好ましくは25/75乃至50/50とすることが望ま
しい。このような容積比にすることによって、母材の線
膨張率の制御だけでなく、母材は、純粋なセラミックス
の電気伝導度や熱伝導度よりも金属に近づいた値を有す
るようになる。その結果、このような母材には、電圧の
印加は勿論のこと、バイアスの印加も可能となる。更に
は、アルミニウム系材料を基準としたとき、アルミニウ
ム系材料には、ケイ素が12乃至35体積%、好ましく
は16乃至35体積%、一層好ましくは20乃至35体
積%含まれていることが、(α1−4)≦α2≦(α1+
4)の関係を満足する上で望ましい。尚、実際には、コ
ージエライトセラミックスから成るセラミックス部材の
組織中に、アルミニウム(Al)及びケイ素(Si)が
充填され、アルミニウム(Al)中にケイ素(Si)が
含まれているわけではないが、アルミニウム系材料にお
けるアルミニウム(Al)とケイ素(Si)の容積比を
表すために、アルミニウム系材料にはケイ素が含まれて
いるという表現を用いる。以下においても同様である。
【0041】母材を構成するセラミックス部材の組成を
コージエライトセラミックスとし、母材を構成するアル
ミニウム系材料の組成をアルミニウム(Al)及びケイ
素(Si)とする場合、上記の工程(A)は、容器の中
に多孔質のコージエライトセラミックスを組成としたセ
ラミックス部材を配し、容器内に溶融したアルミニウム
とケイ素とを組成としたアルミニウム系材料を流し込
み、高圧鋳造法にてセラミックス部材中にアルミニウム
系材料を充填する工程から成ることが好ましい。この場
合、セラミックス部材は、例えば、金型プレス成形法、
静水圧成形法(CIP法あるいはラバープレス成形法と
も呼ばれる)、鋳込み成形法(スリップキャスティング
法とも呼ばれる)、あるいは泥漿鋳込み成形法によって
コージエライトセラミックスを成形した後、焼成(焼
結)を行うことによって得ることができる。
コージエライトセラミックスとし、母材を構成するアル
ミニウム系材料の組成をアルミニウム(Al)及びケイ
素(Si)とする場合、上記の工程(A)は、容器の中
に多孔質のコージエライトセラミックスを組成としたセ
ラミックス部材を配し、容器内に溶融したアルミニウム
とケイ素とを組成としたアルミニウム系材料を流し込
み、高圧鋳造法にてセラミックス部材中にアルミニウム
系材料を充填する工程から成ることが好ましい。この場
合、セラミックス部材は、例えば、金型プレス成形法、
静水圧成形法(CIP法あるいはラバープレス成形法と
も呼ばれる)、鋳込み成形法(スリップキャスティング
法とも呼ばれる)、あるいは泥漿鋳込み成形法によって
コージエライトセラミックスを成形した後、焼成(焼
結)を行うことによって得ることができる。
【0042】尚、セラミックス部材を、コージエライト
セラミックス粉末を成形した後、焼成することにより作
製することができるが、コージエライトセラミックス粉
末とコージエライトセラミックス繊維との混合物を焼成
(焼結)することにより作製することが、多孔質のセラ
ミックス部材を得る上で、また、母材作製の際にセラミ
ックス部材に損傷が発生することを防ぐ上で、好まし
い。後者の場合、焼成体(焼結体)におけるコージエラ
イトセラミックス繊維の割合は、1乃至20体積%、好
ましくは1乃至10体積%、一層好ましくは1乃至5体
積%であることが望ましい。また、コージエライトセラ
ミックス粉末の平均粒径は1乃至100μm、好ましく
は5乃至50μm、一層好ましくは5乃至10μmであ
り、コージエライトセラミックス繊維の平均直径は2乃
至10μm、好ましくは3乃至5μmであり、平均長さ
は0.1乃至10mm、好ましくは1乃至2mmである
ことが望ましい。更には、コージエライトセラミックス
粉末とコージエライトセラミックス繊維との混合物を8
00乃至1200゜C、好ましくは800乃至1100
゜Cにて焼成(焼結)することが望ましい。また、セラ
ミックス部材の空孔率は25乃至75%、好ましくは5
0乃至75%であることが望ましい。
セラミックス粉末を成形した後、焼成することにより作
製することができるが、コージエライトセラミックス粉
末とコージエライトセラミックス繊維との混合物を焼成
(焼結)することにより作製することが、多孔質のセラ
ミックス部材を得る上で、また、母材作製の際にセラミ
ックス部材に損傷が発生することを防ぐ上で、好まし
い。後者の場合、焼成体(焼結体)におけるコージエラ
イトセラミックス繊維の割合は、1乃至20体積%、好
ましくは1乃至10体積%、一層好ましくは1乃至5体
積%であることが望ましい。また、コージエライトセラ
ミックス粉末の平均粒径は1乃至100μm、好ましく
は5乃至50μm、一層好ましくは5乃至10μmであ
り、コージエライトセラミックス繊維の平均直径は2乃
至10μm、好ましくは3乃至5μmであり、平均長さ
は0.1乃至10mm、好ましくは1乃至2mmである
ことが望ましい。更には、コージエライトセラミックス
粉末とコージエライトセラミックス繊維との混合物を8
00乃至1200゜C、好ましくは800乃至1100
゜Cにて焼成(焼結)することが望ましい。また、セラ
ミックス部材の空孔率は25乃至75%、好ましくは5
0乃至75%であることが望ましい。
【0043】また、容器内に溶融したアルミニウム系材
料を流し込む際のセラミックス部材の温度を500乃至
1000゜C、好ましくは700乃至800゜Cとし、
容器内に溶融したアルミニウム系材料を流し込む際のア
ルミニウム系材料の温度を700乃至1000゜C、好
ましくは750乃至900゜Cとし、高圧鋳造法にてセ
ラミックス部材中にアルミニウム系材料を充填する際に
加える絶対圧を200乃至1500kgf/cm2、好
ましくは800乃至1000kgf/cm2とすること
が望ましい。
料を流し込む際のセラミックス部材の温度を500乃至
1000゜C、好ましくは700乃至800゜Cとし、
容器内に溶融したアルミニウム系材料を流し込む際のア
ルミニウム系材料の温度を700乃至1000゜C、好
ましくは750乃至900゜Cとし、高圧鋳造法にてセ
ラミックス部材中にアルミニウム系材料を充填する際に
加える絶対圧を200乃至1500kgf/cm2、好
ましくは800乃至1000kgf/cm2とすること
が望ましい。
【0044】あるいは又、母材を構成するセラミックス
部材の組成を窒化アルミニウム(AlN)とし、母材を
構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(A
l)あるいはアルミニウム(Al)とケイ素(Si)と
し、セラミックス層を構成する材料をAl2O3やAlN
とすることができる。尚、セラミックス層を構成する材
料には、セラミックス層の線膨張率や電気特性を調整す
るために、例えば、TiO2やYxOyを添加してもよ
い。この場合、(α1−4)≦α2≦(α1+4)の関係
を満足するように、窒化アルミニウムとアルミニウム系
材料との容積比を決定することが好ましい。あるいは
又、窒化アルミニウム/アルミニウム系材料の容積比
を、40/60乃至80/20、好ましくは60/40
乃至70/30とすることが望ましい。このような容積
比にすることによって、母材の線膨張率の制御だけでな
く、母材は、純粋なセラミックスの電気伝導度や熱伝導
度よりも金属に近づいた値を有するようになり、このよ
うな母材には電圧の印加は勿論のこと、バイアスの印加
も可能となる。
部材の組成を窒化アルミニウム(AlN)とし、母材を
構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(A
l)あるいはアルミニウム(Al)とケイ素(Si)と
し、セラミックス層を構成する材料をAl2O3やAlN
とすることができる。尚、セラミックス層を構成する材
料には、セラミックス層の線膨張率や電気特性を調整す
るために、例えば、TiO2やYxOyを添加してもよ
い。この場合、(α1−4)≦α2≦(α1+4)の関係
を満足するように、窒化アルミニウムとアルミニウム系
材料との容積比を決定することが好ましい。あるいは
又、窒化アルミニウム/アルミニウム系材料の容積比
を、40/60乃至80/20、好ましくは60/40
乃至70/30とすることが望ましい。このような容積
比にすることによって、母材の線膨張率の制御だけでな
く、母材は、純粋なセラミックスの電気伝導度や熱伝導
度よりも金属に近づいた値を有するようになり、このよ
うな母材には電圧の印加は勿論のこと、バイアスの印加
も可能となる。
【0045】母材を構成するセラミックス部材の組成を
窒化アルミニウム(AlN)とし、母材を構成するアル
ミニウム系材料の組成をアルミニウム(Al)とした場
合、前述の工程(A)は、非加圧金属浸透法に基づき、
窒化アルミニウム粒子から成形されたセラミックス部材
に溶融したアルミニウムを組成としたアルミニウム系材
料を非加圧状態にて浸透させる工程から成ることが好ま
しい。尚、セラミックス部材は、例えば、金型プレス成
形法、静水圧成形法、鋳込み成形法、あるいは泥漿鋳込
み成形法によって成形した後、500乃至1000゜
C、好ましくは800乃至1000゜Cの温度で焼成
(焼結)を行うことによって得ることができる。この場
合、窒化アルミニウム粒子の平均粒径は10乃至100
μm、好ましくは10乃至50μm、一層好ましくは1
0乃至20μmであることが望ましい。
窒化アルミニウム(AlN)とし、母材を構成するアル
ミニウム系材料の組成をアルミニウム(Al)とした場
合、前述の工程(A)は、非加圧金属浸透法に基づき、
窒化アルミニウム粒子から成形されたセラミックス部材
に溶融したアルミニウムを組成としたアルミニウム系材
料を非加圧状態にて浸透させる工程から成ることが好ま
しい。尚、セラミックス部材は、例えば、金型プレス成
形法、静水圧成形法、鋳込み成形法、あるいは泥漿鋳込
み成形法によって成形した後、500乃至1000゜
C、好ましくは800乃至1000゜Cの温度で焼成
(焼結)を行うことによって得ることができる。この場
合、窒化アルミニウム粒子の平均粒径は10乃至100
μm、好ましくは10乃至50μm、一層好ましくは1
0乃至20μmであることが望ましい。
【0046】あるいは又、母材を構成するセラミックス
部材の組成を炭化ケイ素(SiC)とし、母材を構成す
るアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(Al)又
はアルミニウム(Al)とケイ素(Si)とし、セラミ
ックス層を構成する材料をAl2O3又は窒化アルミニウ
ム(AlN)とすることができる。尚、セラミックス層
を構成する材料には、セラミックス層の線膨張率や電気
特性を調整するために、例えば、TiO2を添加しても
よい。この場合、母材の線膨張率をα1[単位:10-6
/K]としたとき、セラミックス層の線膨張率α2[単
位:10-6/K]が(α1−4)≦α2≦(α1+4)を
満足するように、炭化ケイ素粒子とアルミニウム系材料
との容積比を決定することが望ましい。若しくは、炭化
ケイ素粒子/アルミニウム系材料の容積比は、40/6
0乃至80/20、好ましくは60/40乃至70/3
0であることが望ましい。このような容積比にすること
によって、母材の線膨張率の制御だけでなく、母材は、
純粋なセラミックスの電気伝導度や熱伝導度よりも金属
に近づいた値を有するようになり、このような母材には
電圧の印加は勿論のこと、バイアスの印加も可能とな
る。尚、母材を構成するアルミニウム系材料の組成をア
ルミニウム及びケイ素とする場合、アルミニウム系材料
にはケイ素が12乃至35体積%、好ましくは16乃至
35体積%、一層好ましくは20乃至35体積%含まれ
ていることが、(α1−4)≦α2≦(α1+4)を満足
する上で望ましい。
部材の組成を炭化ケイ素(SiC)とし、母材を構成す
るアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(Al)又
はアルミニウム(Al)とケイ素(Si)とし、セラミ
ックス層を構成する材料をAl2O3又は窒化アルミニウ
ム(AlN)とすることができる。尚、セラミックス層
を構成する材料には、セラミックス層の線膨張率や電気
特性を調整するために、例えば、TiO2を添加しても
よい。この場合、母材の線膨張率をα1[単位:10-6
/K]としたとき、セラミックス層の線膨張率α2[単
位:10-6/K]が(α1−4)≦α2≦(α1+4)を
満足するように、炭化ケイ素粒子とアルミニウム系材料
との容積比を決定することが望ましい。若しくは、炭化
ケイ素粒子/アルミニウム系材料の容積比は、40/6
0乃至80/20、好ましくは60/40乃至70/3
0であることが望ましい。このような容積比にすること
によって、母材の線膨張率の制御だけでなく、母材は、
純粋なセラミックスの電気伝導度や熱伝導度よりも金属
に近づいた値を有するようになり、このような母材には
電圧の印加は勿論のこと、バイアスの印加も可能とな
る。尚、母材を構成するアルミニウム系材料の組成をア
ルミニウム及びケイ素とする場合、アルミニウム系材料
にはケイ素が12乃至35体積%、好ましくは16乃至
35体積%、一層好ましくは20乃至35体積%含まれ
ていることが、(α1−4)≦α2≦(α1+4)を満足
する上で望ましい。
【0047】この場合、工程(A)は、非加圧金属浸透
法に基づき、炭化ケイ素粒子から成形されたセラミック
ス部材に溶融したアルミニウム又はアルミニウムとケイ
素とを組成としたアルミニウム系材料を非加圧状態にて
浸透させる工程から成ることが好ましい。あるいは、工
程(A)は、容器の中に炭化ケイ素を組成としたセラミ
ックス部材を配し、該容器内に溶融したアルミニウム又
はアルミニウムとケイ素とを組成としたアルミニウム系
材料を流し込み、高圧鋳造法にてセラミックス部材中に
アルミニウム系材料を充填する工程から成ることが好ま
しく、この場合、容器内に溶融したアルミニウム系材料
を流し込む際のセラミックス部材の温度を500乃至1
000゜Cとし、高圧鋳造法にてセラミックス部材中に
アルミニウム系材料を充填する際に加える絶対圧を20
0乃至1500kgf/cm2とすることが望ましい。
セラミックス部材は、例えば、金型プレス成形法、静水
圧成形法、鋳込み成形法、あるいは泥漿鋳込み成形法に
よって成形した後、500乃至1000゜C、好ましく
は800乃至1000゜Cの温度で焼成を行うことによ
って得ることができる。炭化ケイ素粒子の平均粒径は1
乃至100μm、好ましくは10乃至80μm、一層好
ましくは15乃至60μmであることが望ましい。
法に基づき、炭化ケイ素粒子から成形されたセラミック
ス部材に溶融したアルミニウム又はアルミニウムとケイ
素とを組成としたアルミニウム系材料を非加圧状態にて
浸透させる工程から成ることが好ましい。あるいは、工
程(A)は、容器の中に炭化ケイ素を組成としたセラミ
ックス部材を配し、該容器内に溶融したアルミニウム又
はアルミニウムとケイ素とを組成としたアルミニウム系
材料を流し込み、高圧鋳造法にてセラミックス部材中に
アルミニウム系材料を充填する工程から成ることが好ま
しく、この場合、容器内に溶融したアルミニウム系材料
を流し込む際のセラミックス部材の温度を500乃至1
000゜Cとし、高圧鋳造法にてセラミックス部材中に
アルミニウム系材料を充填する際に加える絶対圧を20
0乃至1500kgf/cm2とすることが望ましい。
セラミックス部材は、例えば、金型プレス成形法、静水
圧成形法、鋳込み成形法、あるいは泥漿鋳込み成形法に
よって成形した後、500乃至1000゜C、好ましく
は800乃至1000゜Cの温度で焼成を行うことによ
って得ることができる。炭化ケイ素粒子の平均粒径は1
乃至100μm、好ましくは10乃至80μm、一層好
ましくは15乃至60μmであることが望ましい。
【0048】あるいは又、母材を構成するセラミックス
部材の組成は酸化アルミニウム(Al2O3)であり、母
材を構成するアルミニウム系材料の組成はアルミニウム
(Al)又はアルミニウム(Al)とケイ素(Si)で
あり、セラミックス層を構成する材料はAl2O3とする
ことができる。尚、セラミックス層を構成する材料に
は、セラミックス層の線膨張率や電気特性を調整するた
めに、例えば、TiO2を添加してもよい。この場合、
(α1−4)≦α2≦(α1+4)を満足するように、酸
化アルミニウムとアルミニウム系材料との容積比を決定
することが好ましい。あるいは又、酸化アルミニウム/
アルミニウム系材料の容積比を、50/50乃至90/
10、好ましくは70/30乃至85/15とすること
が望ましい。このような容積比にすることによって、母
材の線膨張率の制御だけでなく、母材は、純粋なセラミ
ックスの電気伝導度や熱伝導度よりも金属に近づいた値
を有するようになり、このような母材には電圧の印加は
勿論のこと、バイアスの印加も可能となる。尚、母材を
構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム及び
ケイ素とする場合、アルミニウム系材料にはケイ素が1
2乃至35体積%、好ましくは16乃至35体積%、一
層好ましくは20乃至35体積%含まれていることが、
(α1−4)≦α2≦(α1+4)を満足する上で望まし
い。尚、酸化アルミニウムの平均粒径は1乃至100μ
m、好ましくは10乃至80μm、一層好ましくは10
乃至60μmであることが望ましい。
部材の組成は酸化アルミニウム(Al2O3)であり、母
材を構成するアルミニウム系材料の組成はアルミニウム
(Al)又はアルミニウム(Al)とケイ素(Si)で
あり、セラミックス層を構成する材料はAl2O3とする
ことができる。尚、セラミックス層を構成する材料に
は、セラミックス層の線膨張率や電気特性を調整するた
めに、例えば、TiO2を添加してもよい。この場合、
(α1−4)≦α2≦(α1+4)を満足するように、酸
化アルミニウムとアルミニウム系材料との容積比を決定
することが好ましい。あるいは又、酸化アルミニウム/
アルミニウム系材料の容積比を、50/50乃至90/
10、好ましくは70/30乃至85/15とすること
が望ましい。このような容積比にすることによって、母
材の線膨張率の制御だけでなく、母材は、純粋なセラミ
ックスの電気伝導度や熱伝導度よりも金属に近づいた値
を有するようになり、このような母材には電圧の印加は
勿論のこと、バイアスの印加も可能となる。尚、母材を
構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム及び
ケイ素とする場合、アルミニウム系材料にはケイ素が1
2乃至35体積%、好ましくは16乃至35体積%、一
層好ましくは20乃至35体積%含まれていることが、
(α1−4)≦α2≦(α1+4)を満足する上で望まし
い。尚、酸化アルミニウムの平均粒径は1乃至100μ
m、好ましくは10乃至80μm、一層好ましくは10
乃至60μmであることが望ましい。
【0049】母材を構成するセラミックス部材の組成を
酸化アルミニウムとし、母材を構成するアルミニウム系
材料の組成をアルミニウム(Al)及びケイ素(Si)
とする場合、上記の工程(A)は、容器の中に多孔質の
酸化アルミニウムを組成としたセラミックス部材を配
し、容器内に溶融したアルミニウムとケイ素とを組成と
したアルミニウム系材料を流し込み、高圧鋳造法にてセ
ラミックス部材中にアルミニウム系材料を充填する工程
から成ることが好ましく、この場合、容器内に溶融した
アルミニウム系材料を流し込む際のセラミックス部材の
温度を500乃至1000゜Cとし、高圧鋳造法にてセ
ラミックス部材中にアルミニウム系材料を充填する際に
加える絶対圧を200乃至1500kgf/cm2とす
ることが望ましい。あるいは又、前述の工程(A)は、
非加圧金属浸透法に基づき、酸化アルミニウム粒子から
成形されたセラミックス部材に溶融したアルミニウムと
ケイ素を組成としたアルミニウム系材料を非加圧状態に
て浸透させる工程から成ることが好ましい。尚、セラミ
ックス部材は、例えば、金型プレス成形法、静水圧成形
法、鋳込み成形法、あるいは泥漿鋳込み成形法によって
成形した後、焼成(焼結)を行うことによって得ること
ができる。
酸化アルミニウムとし、母材を構成するアルミニウム系
材料の組成をアルミニウム(Al)及びケイ素(Si)
とする場合、上記の工程(A)は、容器の中に多孔質の
酸化アルミニウムを組成としたセラミックス部材を配
し、容器内に溶融したアルミニウムとケイ素とを組成と
したアルミニウム系材料を流し込み、高圧鋳造法にてセ
ラミックス部材中にアルミニウム系材料を充填する工程
から成ることが好ましく、この場合、容器内に溶融した
アルミニウム系材料を流し込む際のセラミックス部材の
温度を500乃至1000゜Cとし、高圧鋳造法にてセ
ラミックス部材中にアルミニウム系材料を充填する際に
加える絶対圧を200乃至1500kgf/cm2とす
ることが望ましい。あるいは又、前述の工程(A)は、
非加圧金属浸透法に基づき、酸化アルミニウム粒子から
成形されたセラミックス部材に溶融したアルミニウムと
ケイ素を組成としたアルミニウム系材料を非加圧状態に
て浸透させる工程から成ることが好ましい。尚、セラミ
ックス部材は、例えば、金型プレス成形法、静水圧成形
法、鋳込み成形法、あるいは泥漿鋳込み成形法によって
成形した後、焼成(焼結)を行うことによって得ること
ができる。
【0050】セラミックス層は、溶射法にて母材の表面
に形成されており、あるいは又、ロウ付け法にて母材の
表面に取り付けられていることが好ましい。ここで、ロ
ウ材の線膨張率[単位:10-6/K]も、母材の線膨張
率をα1[単位:10-6/K]としたとき、(α1−4)
以上、(α1+4)以下の範囲内にあることが望まし
い。
に形成されており、あるいは又、ロウ付け法にて母材の
表面に取り付けられていることが好ましい。ここで、ロ
ウ材の線膨張率[単位:10-6/K]も、母材の線膨張
率をα1[単位:10-6/K]としたとき、(α1−4)
以上、(α1+4)以下の範囲内にあることが望まし
い。
【0051】エッチング用ガスを用いたプラズマエッチ
ング法によれば、銅薄膜の異方性加工が実現できる反
面、エッチング生成物の堆積物がエッチング装置のチャ
ンバーの側壁や天板に過剰に堆積し、その結果、この堆
積物がパーティクル源となってしまい、銅薄膜の加工を
損なう原因となる虞がある。即ち、エッチング生成物
は、エッチング装置に設けられた排気部に到達する以前
に、チャンバー側壁や天板に堆積してしまう。そのた
め、エッチングを繰り返すと、チャンバー側壁や天板に
堆積したエッチング生成物が剥がれ落ち、パーティクル
源となる結果、パーティクルレベルが悪化するといった
問題が生じる虞がある。
ング法によれば、銅薄膜の異方性加工が実現できる反
面、エッチング生成物の堆積物がエッチング装置のチャ
ンバーの側壁や天板に過剰に堆積し、その結果、この堆
積物がパーティクル源となってしまい、銅薄膜の加工を
損なう原因となる虞がある。即ち、エッチング生成物
は、エッチング装置に設けられた排気部に到達する以前
に、チャンバー側壁や天板に堆積してしまう。そのた
め、エッチングを繰り返すと、チャンバー側壁や天板に
堆積したエッチング生成物が剥がれ落ち、パーティクル
源となる結果、パーティクルレベルが悪化するといった
問題が生じる虞がある。
【0052】このような場合には、エッチング装置のチ
ャンバー側壁や天板の温度を銅薄膜の温度以上に保持し
た状態で、銅薄膜のプラズマエッチングを行うことが好
ましく、銅薄膜の温度をT1゜C、チャンバー側壁や天
板の温度をT2゜Cとしたとき、T1≦T2≦(T1+20
0)、好ましくは(T1+50)≦T2≦(T1+20
0)、一層好ましくは(T1+100)≦T2≦(T1+
200)の関係を満足することが望ましい。
ャンバー側壁や天板の温度を銅薄膜の温度以上に保持し
た状態で、銅薄膜のプラズマエッチングを行うことが好
ましく、銅薄膜の温度をT1゜C、チャンバー側壁や天
板の温度をT2゜Cとしたとき、T1≦T2≦(T1+20
0)、好ましくは(T1+50)≦T2≦(T1+20
0)、一層好ましくは(T1+100)≦T2≦(T1+
200)の関係を満足することが望ましい。
【0053】そして、チャンバー側壁や天板は、セラミ
ックス部材の組織中にアルミニウム系材料が充填された
母材と、この母材の表面に設けられたセラミックス層と
から成る複合材料から作製されていることが好ましい。
複合材料の基本的な構成は、基体載置ステージを構成す
る複合材料と同様とすることができる。尚、複合材料に
は温度制御手段が配設され、この温度制御手段はヒータ
から構成されていることが好ましい。ヒータを複合材料
の外部に配設してもよいし、母材の内部に配設してもよ
く、後者の場合、母材の線膨張率をα1[単位:10-6
/K]としたとき、ヒータを構成する材料の線膨張率α
H[単位:10-6/K]は(α1−4)≦αH≦(α1+
4)の関係を満足することが好ましい。
ックス部材の組織中にアルミニウム系材料が充填された
母材と、この母材の表面に設けられたセラミックス層と
から成る複合材料から作製されていることが好ましい。
複合材料の基本的な構成は、基体載置ステージを構成す
る複合材料と同様とすることができる。尚、複合材料に
は温度制御手段が配設され、この温度制御手段はヒータ
から構成されていることが好ましい。ヒータを複合材料
の外部に配設してもよいし、母材の内部に配設してもよ
く、後者の場合、母材の線膨張率をα1[単位:10-6
/K]としたとき、ヒータを構成する材料の線膨張率α
H[単位:10-6/K]は(α1−4)≦αH≦(α1+
4)の関係を満足することが好ましい。
【0054】このような複合材料から基体載置ステージ
やチャンバー側壁、天板を作製することによって、母材
はセラミックス部材とアルミニウム系材料との中間的な
性質を有するものとなり、例えば線膨張率に関してもこ
れらの中間的な値に調整することが可能となる。それ
故、母材とセラミックス層との熱膨張に起因したセラミ
ックス層の損傷発生を回避でき、複合材料から作製され
た基体載置ステージやチャンバー側壁、天板を高温で確
実に使用することが可能となる。しかも、母材は高い熱
伝導率を有しているので、基体載置ステージによって基
体を効率良く加熱することができ、あるいは又、チャン
バー側壁や天板を効率良く加熱することが可能となる。
更には、セラミックス層が設けられているので、金属汚
染の発生防止や、例えばハロゲン系ガスから成るエッチ
ング用ガスによる複合材料の腐蝕発生を防止することが
できる。また、チャンバー側壁や天板を、セラミックス
部材の組織中にアルミニウム系材料が充填された母材
と、この母材の表面に設けられたセラミックス層とから
成る複合材料から作製すれば、エッチング生成物がチャ
ンバー側壁や天板に堆積することを防止する十分に高い
温度にチャンバー側壁や天板を保持しても、セラミック
ス層に損傷が生じること無く、チャンバー側壁や天板を
確実に所望の温度に加熱することができる。
やチャンバー側壁、天板を作製することによって、母材
はセラミックス部材とアルミニウム系材料との中間的な
性質を有するものとなり、例えば線膨張率に関してもこ
れらの中間的な値に調整することが可能となる。それ
故、母材とセラミックス層との熱膨張に起因したセラミ
ックス層の損傷発生を回避でき、複合材料から作製され
た基体載置ステージやチャンバー側壁、天板を高温で確
実に使用することが可能となる。しかも、母材は高い熱
伝導率を有しているので、基体載置ステージによって基
体を効率良く加熱することができ、あるいは又、チャン
バー側壁や天板を効率良く加熱することが可能となる。
更には、セラミックス層が設けられているので、金属汚
染の発生防止や、例えばハロゲン系ガスから成るエッチ
ング用ガスによる複合材料の腐蝕発生を防止することが
できる。また、チャンバー側壁や天板を、セラミックス
部材の組織中にアルミニウム系材料が充填された母材
と、この母材の表面に設けられたセラミックス層とから
成る複合材料から作製すれば、エッチング生成物がチャ
ンバー側壁や天板に堆積することを防止する十分に高い
温度にチャンバー側壁や天板を保持しても、セラミック
ス層に損傷が生じること無く、チャンバー側壁や天板を
確実に所望の温度に加熱することができる。
【0055】尚、従来のエッチング装置においては、チ
ャンバー側壁は、通常、ステンレススチールやアルミニ
ウムから作製されている。そして、例えばエッチング処
理中に、これらがプラズマに直接曝されることに起因し
た金属汚染の発生防止や、ハロゲン系ガスによるチャン
バー側壁の腐蝕の発生防止のために、アルミニウムから
作製されたチャンバー側壁の表面にAl2O3層(アルマ
イト層)を形成している。また、ステンレススチールか
らチャンバー側壁が作製されている場合には、Al2O3
製のリフレクターをエッチング装置の内部のチャンバー
側壁近傍に配設している。このような状態でチャンバー
側壁の高温加熱を行うと、チャンバー側壁がアルミニウ
ムから作製されている場合、アルミニウムとAl2O3の
線膨張率の差に起因して、チャンバー側壁の表面に形成
されたAl2O3層に割れ等が生じ易い。また、Al2O3
製のリフレクターをエッチング装置の内部のチャンバー
側壁近傍に配設した場合、エッチング装置の外側からリ
フレクターを十分に加熱することは困難である。即ち、
リフレクターに入射したエッチング生成物をリフレクタ
ーから全て離脱させるような温度までリフレクターを加
熱することは難しく、高々100゜C程度までしかリフ
レクターを加熱することができない。
ャンバー側壁は、通常、ステンレススチールやアルミニ
ウムから作製されている。そして、例えばエッチング処
理中に、これらがプラズマに直接曝されることに起因し
た金属汚染の発生防止や、ハロゲン系ガスによるチャン
バー側壁の腐蝕の発生防止のために、アルミニウムから
作製されたチャンバー側壁の表面にAl2O3層(アルマ
イト層)を形成している。また、ステンレススチールか
らチャンバー側壁が作製されている場合には、Al2O3
製のリフレクターをエッチング装置の内部のチャンバー
側壁近傍に配設している。このような状態でチャンバー
側壁の高温加熱を行うと、チャンバー側壁がアルミニウ
ムから作製されている場合、アルミニウムとAl2O3の
線膨張率の差に起因して、チャンバー側壁の表面に形成
されたAl2O3層に割れ等が生じ易い。また、Al2O3
製のリフレクターをエッチング装置の内部のチャンバー
側壁近傍に配設した場合、エッチング装置の外側からリ
フレクターを十分に加熱することは困難である。即ち、
リフレクターに入射したエッチング生成物をリフレクタ
ーから全て離脱させるような温度までリフレクターを加
熱することは難しく、高々100゜C程度までしかリフ
レクターを加熱することができない。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発
明を説明する。
施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発
明を説明する。
【0057】(実施の形態1)実施の形態1は、本発明
の第1の態様に係るプラズマエッチング法に関する。実
施の形態1においては、保護膜を構成する材料をTaN
とし、スパッタ法にて形成する。尚、銅薄膜の下には、
TiNを構成材料とするバリアメタル層が形成されてい
る。実施の形態1においては、保護膜、銅薄膜及びバリ
アメタル層を、同じ条件で、しかもプラズマ放電を中断
すること無くプラズマエッチングする。バリアメタル層
は、シリコン半導体基板上に形成されたSiO2から成
る下地絶縁層上に形成されている。
の第1の態様に係るプラズマエッチング法に関する。実
施の形態1においては、保護膜を構成する材料をTaN
とし、スパッタ法にて形成する。尚、銅薄膜の下には、
TiNを構成材料とするバリアメタル層が形成されてい
る。実施の形態1においては、保護膜、銅薄膜及びバリ
アメタル層を、同じ条件で、しかもプラズマ放電を中断
すること無くプラズマエッチングする。バリアメタル層
は、シリコン半導体基板上に形成されたSiO2から成
る下地絶縁層上に形成されている。
【0058】実施の形態1での使用に適したヘリコン波
プラズマエッチング装置20(以下、単にエッチング装
置20と略称する)の概念図を図1に示す。エッチング
装置20のチャンバー21内には、シリコン半導体基板
40を保持・固定するための基体載置ステージ10が配
設されている。
プラズマエッチング装置20(以下、単にエッチング装
置20と略称する)の概念図を図1に示す。エッチング
装置20のチャンバー21内には、シリコン半導体基板
40を保持・固定するための基体載置ステージ10が配
設されている。
【0059】実施の形態1における基体載置ステージ1
0の模式的な断面図を、図2の(A)に示す。この基体
載置ステージ10は複合材料11から構成されている。
複合材料11は、セラミックス部材の組織中にアルミニ
ウム系材料が充填された母材12(温度調節ジャケット
に相当する)と、この母材12の表面に設けられたセラ
ミックス層13とから成る。この基体載置ステージ10
は、静電チャック機能を有し、且つ、温度制御手段を備
えている。具体的には、誘電体層であるセラミックス層
13は静電チャック機能を有する。また、母材12の下
面には、温度制御手段として、PBNヒータ(パイロリ
ティック・ボロン・ナイトライド・パイロリティック・
グラファイト・ヒータ)から成るヒータ14が取り付け
られている。尚、基体載置ステージ10には、セラミッ
クス層13上に載置、保持された例えばシリコン半導体
基板40を押し上げるためのプッシャーピン(図示せ
ず)が埋設されている。また、このプッシャーピンに
は、プッシャーピンをセラミックス層13の頂面上に突
出させあるいは頂面下に埋没させる機構(図示せず)が
取り付けられている。
0の模式的な断面図を、図2の(A)に示す。この基体
載置ステージ10は複合材料11から構成されている。
複合材料11は、セラミックス部材の組織中にアルミニ
ウム系材料が充填された母材12(温度調節ジャケット
に相当する)と、この母材12の表面に設けられたセラ
ミックス層13とから成る。この基体載置ステージ10
は、静電チャック機能を有し、且つ、温度制御手段を備
えている。具体的には、誘電体層であるセラミックス層
13は静電チャック機能を有する。また、母材12の下
面には、温度制御手段として、PBNヒータ(パイロリ
ティック・ボロン・ナイトライド・パイロリティック・
グラファイト・ヒータ)から成るヒータ14が取り付け
られている。尚、基体載置ステージ10には、セラミッ
クス層13上に載置、保持された例えばシリコン半導体
基板40を押し上げるためのプッシャーピン(図示せ
ず)が埋設されている。また、このプッシャーピンに
は、プッシャーピンをセラミックス層13の頂面上に突
出させあるいは頂面下に埋没させる機構(図示せず)が
取り付けられている。
【0060】実施の形態1における複合材料11は、具
体的には、コージエライトセラミックスから成るセラミ
ックス部材の組織中に、アルミニウム(Al)及びケイ
素(Si)から成るアルミニウム系材料が充填された母
材12と、この母材12の表面(チャンバー21側の面
及び側面)に設けられたAl2O3から成るセラミックス
層13とから構成されている。また、アルミニウム系材
料を基準として、アルミニウム系材料にはケイ素が20
体積%含まれている。母材12の形状は円盤状である。
ここで、コージエライトセラミックスとは、MgOが約
13重量%、SiO2が約52重量%、Al2O3が約3
5重量%となる組成比に調整されたセラミックスであ
る。コージエライトセラミックスの線膨張率は0.1×
10-6/Kである。
体的には、コージエライトセラミックスから成るセラミ
ックス部材の組織中に、アルミニウム(Al)及びケイ
素(Si)から成るアルミニウム系材料が充填された母
材12と、この母材12の表面(チャンバー21側の面
及び側面)に設けられたAl2O3から成るセラミックス
層13とから構成されている。また、アルミニウム系材
料を基準として、アルミニウム系材料にはケイ素が20
体積%含まれている。母材12の形状は円盤状である。
ここで、コージエライトセラミックスとは、MgOが約
13重量%、SiO2が約52重量%、Al2O3が約3
5重量%となる組成比に調整されたセラミックスであ
る。コージエライトセラミックスの線膨張率は0.1×
10-6/Kである。
【0061】セラミックス部材は、コージエライトセラ
ミックス粉末とコージエライトセラミックス繊維との混
合物の焼成体(焼結体)であり、この焼成体におけるコ
ージエライトセラミックス繊維の割合を5体積%とし
た。ここで、コージエライトセラミックス粉末の平均粒
径は10μmであり、コージエライトセラミックス繊維
の平均直径は5μmであり、平均長さは2mmである。
セラミックス部材の空孔率は約50%であり、空孔径は
約1乃至2μmである。従って、コージエライトセラミ
ックス/アルミニウム系材料の容積比は約1/1であ
る。このような構成の母材12の線膨張率は、100〜
300゜Cにおける平均値で、約10.6×10-6/K
である。即ち、α1=10.6である。また、コージエ
ライトセラミックス/アルミニウム系材料の容積比は約
1/1であるが故に、母材12は、純粋なセラミックス
の電気伝導度や熱伝導度よりも金属に近づいた値を有す
る。従って、このような母材12から作製された基体載
置ステージ10は、セラミックスのみから作製された基
体載置ステージよりも高い熱伝導性を有するし、電圧の
印加は勿論のこと、バイアスの印加も可能である。
ミックス粉末とコージエライトセラミックス繊維との混
合物の焼成体(焼結体)であり、この焼成体におけるコ
ージエライトセラミックス繊維の割合を5体積%とし
た。ここで、コージエライトセラミックス粉末の平均粒
径は10μmであり、コージエライトセラミックス繊維
の平均直径は5μmであり、平均長さは2mmである。
セラミックス部材の空孔率は約50%であり、空孔径は
約1乃至2μmである。従って、コージエライトセラミ
ックス/アルミニウム系材料の容積比は約1/1であ
る。このような構成の母材12の線膨張率は、100〜
300゜Cにおける平均値で、約10.6×10-6/K
である。即ち、α1=10.6である。また、コージエ
ライトセラミックス/アルミニウム系材料の容積比は約
1/1であるが故に、母材12は、純粋なセラミックス
の電気伝導度や熱伝導度よりも金属に近づいた値を有す
る。従って、このような母材12から作製された基体載
置ステージ10は、セラミックスのみから作製された基
体載置ステージよりも高い熱伝導性を有するし、電圧の
印加は勿論のこと、バイアスの印加も可能である。
【0062】セラミックス層13を構成する材料を、T
iO2が約2.5重量%添加されたAl2O3とした。厚
さ約0.2mmのセラミックス層13は、溶射法にて母
材12の表面に形成されている。このような組成のセラ
ミックス層13の線膨張率は、100〜300゜Cにお
ける平均値で、約9×10-6/Kである。従って、α 2
は約9であり、セラミックス層13の線膨張率α2は
(α1−4)≦α2≦(α1+4)の関係を満足してい
る。尚、Al2O3それ自体の線膨張率は約8×10-6/
Kである。
iO2が約2.5重量%添加されたAl2O3とした。厚
さ約0.2mmのセラミックス層13は、溶射法にて母
材12の表面に形成されている。このような組成のセラ
ミックス層13の線膨張率は、100〜300゜Cにお
ける平均値で、約9×10-6/Kである。従って、α 2
は約9であり、セラミックス層13の線膨張率α2は
(α1−4)≦α2≦(α1+4)の関係を満足してい
る。尚、Al2O3それ自体の線膨張率は約8×10-6/
Kである。
【0063】Al2O3にTiO2を約2.5重量%添加
することによって、セラミックス層13の体積固有抵抗
値を1011Ω/□オーダーに調整することができる。こ
れによって、セラミックス層13は誘電体として作用
し、静電チャックとしての機能を発揮することができ
る。このように体積固有抵抗値を調整する理由は、セラ
ミックス層13が1011Ω/□オーダーを越えると、静
電チャックとして用いた場合にセラミックス層13の吸
着力が弱くなりすぎ、シリコン半導体基板40をセラミ
ックス層13に充分吸着させることが困難になる虞があ
るからである。一方、セラミックス層13が1011Ω/
□オーダーを下回ると、基体載置ステージ10を高温で
用いた際、セラミックス層13の抵抗値が更に低くな
り、シリコン半導体基板40とセラミックス層13との
界面で電流が生じる虞がある。尚、使用条件によるが、
一般的には、TiO2を0〜約10重量%添加すること
によって、セラミックス層の体積固有抵抗値を1011〜
1016Ω/□とすることが望ましい。
することによって、セラミックス層13の体積固有抵抗
値を1011Ω/□オーダーに調整することができる。こ
れによって、セラミックス層13は誘電体として作用
し、静電チャックとしての機能を発揮することができ
る。このように体積固有抵抗値を調整する理由は、セラ
ミックス層13が1011Ω/□オーダーを越えると、静
電チャックとして用いた場合にセラミックス層13の吸
着力が弱くなりすぎ、シリコン半導体基板40をセラミ
ックス層13に充分吸着させることが困難になる虞があ
るからである。一方、セラミックス層13が1011Ω/
□オーダーを下回ると、基体載置ステージ10を高温で
用いた際、セラミックス層13の抵抗値が更に低くな
り、シリコン半導体基板40とセラミックス層13との
界面で電流が生じる虞がある。尚、使用条件によるが、
一般的には、TiO2を0〜約10重量%添加すること
によって、セラミックス層の体積固有抵抗値を1011〜
1016Ω/□とすることが望ましい。
【0064】複合材料11によって構成される基体載置
ステージ10の作製方法を、以下、説明する。複合材料
11は、(A)セラミックス部材の組織中にアルミニウ
ム系材料を充填し、以て、セラミックス部材の組織中に
アルミニウム系材料が充填された母材を作製する工程
と、(B)母材の表面にセラミックス層を設ける工程か
ら作製される。具体的には、この工程(A)は、容器の
中に多孔質のコージエライトセラミックスを組成とした
セラミックス部材を配し、容器内に溶融したアルミニウ
ムとケイ素とを組成としたアルミニウム系材料を流し込
み、高圧鋳造法にてセラミックス部材中にアルミニウム
系材料を充填する工程から成る。
ステージ10の作製方法を、以下、説明する。複合材料
11は、(A)セラミックス部材の組織中にアルミニウ
ム系材料を充填し、以て、セラミックス部材の組織中に
アルミニウム系材料が充填された母材を作製する工程
と、(B)母材の表面にセラミックス層を設ける工程か
ら作製される。具体的には、この工程(A)は、容器の
中に多孔質のコージエライトセラミックスを組成とした
セラミックス部材を配し、容器内に溶融したアルミニウ
ムとケイ素とを組成としたアルミニウム系材料を流し込
み、高圧鋳造法にてセラミックス部材中にアルミニウム
系材料を充填する工程から成る。
【0065】多孔質のコージエライトセラミックスを組
成としたセラミックス部材は、セラミックス部材を作製
する際の焼結過程において多孔質化される。実施の形態
1においては、多孔質のコージエライトセラミックスと
して、コージエライトセラミックス粉体とコージエライ
トセラミックス繊維とを焼結して得られる焼結体である
多孔質のコージエライトセラミックス・ファイバーボー
ド(以下、ファイバーボードと略称する)を用いた。一
般的な粉体焼結セラミックスが約1200゜Cで高温焼
結されるのに対して、ファイバーボードは約800゜C
で低温焼結されたものであり、コージエライトセラミッ
クス繊維の周りにコージエライトセラミックス粉体がバ
インダーを介して密着するように焼結され、多孔質化さ
れている。従って、例えば、コージエライトセラミック
ス粉体とコージエライトセラミックス繊維との容積比を
変えることによって、得られる多孔質のコージエライト
セラミックスを組成としたセラミックス部材の空孔率や
空孔径を調整することが可能である。
成としたセラミックス部材は、セラミックス部材を作製
する際の焼結過程において多孔質化される。実施の形態
1においては、多孔質のコージエライトセラミックスと
して、コージエライトセラミックス粉体とコージエライ
トセラミックス繊維とを焼結して得られる焼結体である
多孔質のコージエライトセラミックス・ファイバーボー
ド(以下、ファイバーボードと略称する)を用いた。一
般的な粉体焼結セラミックスが約1200゜Cで高温焼
結されるのに対して、ファイバーボードは約800゜C
で低温焼結されたものであり、コージエライトセラミッ
クス繊維の周りにコージエライトセラミックス粉体がバ
インダーを介して密着するように焼結され、多孔質化さ
れている。従って、例えば、コージエライトセラミック
ス粉体とコージエライトセラミックス繊維との容積比を
変えることによって、得られる多孔質のコージエライト
セラミックスを組成としたセラミックス部材の空孔率や
空孔径を調整することが可能である。
【0066】基体載置ステージ10を作製するには、先
ず、所定の円盤形状に成形されたファイバーボードを用
意する。そして、容器(鋳型)の底部にファイバーボー
ドを配置する。尚、ファイバーボードには、プッシャー
ピン等を埋設するための孔を予め加工しておく。
ず、所定の円盤形状に成形されたファイバーボードを用
意する。そして、容器(鋳型)の底部にファイバーボー
ドを配置する。尚、ファイバーボードには、プッシャー
ピン等を埋設するための孔を予め加工しておく。
【0067】次いで、ファイバーボードから成るセラミ
ックス部材を約800゜Cに予備加熱しておき、続い
て、容器(鋳型)内に約800〜850゜Cに加熱して
溶融状態としたアルミニウム系材料(Al80体積%−
Si20体積%)を流し込む。そして、容器(鋳型)内
に約1トン/cm2の高圧を加える高圧鋳造法を実行す
る。その結果、多孔質のファイバーボードには、即ち、
セラミックス部材の組織中には、アルミニウム系材料が
充填される。そして、アルミニウム系材料を冷却・固化
させることによって、母材12が作製される。
ックス部材を約800゜Cに予備加熱しておき、続い
て、容器(鋳型)内に約800〜850゜Cに加熱して
溶融状態としたアルミニウム系材料(Al80体積%−
Si20体積%)を流し込む。そして、容器(鋳型)内
に約1トン/cm2の高圧を加える高圧鋳造法を実行す
る。その結果、多孔質のファイバーボードには、即ち、
セラミックス部材の組織中には、アルミニウム系材料が
充填される。そして、アルミニウム系材料を冷却・固化
させることによって、母材12が作製される。
【0068】次に、母材12の上面、即ち、ヒータ側の
頂面、及び側面を研磨する。その後、この研磨面に、A
l2O3にTiO2を約2.5重量%混合した粒径が約1
0μmの混合粉末を真空溶射法によって溶融状態で吹き
付け、固化させる。これによって、体積固有抵抗値が1
011Ω/□オーダーの厚さ約0.2mmのセラミックス
層13を溶射法にて形成することができる。尚、セラミ
ックス層13の形成の前に、溶射下地層として例えばア
ルミニウムを約5重量%含んだニッケル(Ni−5重量
%Al)を溶射しておき、この溶射下地層上にセラミッ
クス層13を溶射法にて形成してもよい。その後、母材
12の下面、即ちセラミックス層13が設けられた面と
反対側の面にPBNヒータから成るヒータ14を取り付
け、基体載置ステージ10を得る。
頂面、及び側面を研磨する。その後、この研磨面に、A
l2O3にTiO2を約2.5重量%混合した粒径が約1
0μmの混合粉末を真空溶射法によって溶融状態で吹き
付け、固化させる。これによって、体積固有抵抗値が1
011Ω/□オーダーの厚さ約0.2mmのセラミックス
層13を溶射法にて形成することができる。尚、セラミ
ックス層13の形成の前に、溶射下地層として例えばア
ルミニウムを約5重量%含んだニッケル(Ni−5重量
%Al)を溶射しておき、この溶射下地層上にセラミッ
クス層13を溶射法にて形成してもよい。その後、母材
12の下面、即ちセラミックス層13が設けられた面と
反対側の面にPBNヒータから成るヒータ14を取り付
け、基体載置ステージ10を得る。
【0069】このようにして得られた基体載置ステージ
10は、多孔質のコージエライトセラミックス・ファイ
バーボードから成るセラミックス部材にAl80体積%
−Si20体積%のアルミニウム系材料を充填して得ら
れた母材(温度調節ジャケット)12によって構成され
ており、母材12の線膨張率α1はセラミックス層13
の線膨張率α2に近い値となっている。従って、基体載
置ステージ10の加熱・冷却による母材12とセラミッ
クス層13の伸縮の度合いは殆ど同じである。それ故、
これらの材料間の線膨張率α1,α2の差に起因して、高
温加熱時や、高温から常温に基体載置ステージ10を戻
したときに、セラミックス層13に割れ等の損傷が発生
することを確実に回避することができる。
10は、多孔質のコージエライトセラミックス・ファイ
バーボードから成るセラミックス部材にAl80体積%
−Si20体積%のアルミニウム系材料を充填して得ら
れた母材(温度調節ジャケット)12によって構成され
ており、母材12の線膨張率α1はセラミックス層13
の線膨張率α2に近い値となっている。従って、基体載
置ステージ10の加熱・冷却による母材12とセラミッ
クス層13の伸縮の度合いは殆ど同じである。それ故、
これらの材料間の線膨張率α1,α2の差に起因して、高
温加熱時や、高温から常温に基体載置ステージ10を戻
したときに、セラミックス層13に割れ等の損傷が発生
することを確実に回避することができる。
【0070】また、基体載置ステージ10の作製方法に
あっては、特に、多孔質のコージエライトセラミックス
・ファイバーボードを用いているが、高圧鋳造時にアル
ミニウム系材料がその空孔内に入り込む際の衝撃にファ
イバーボードは耐え得る。その結果、ファイバーボード
に割れが生じることを抑制することができる。即ち、通
常の粉末焼結法によって得られる多孔質のコージエライ
トセラミックスから成るセラミックス部材においては、
高圧鋳造時に割れが起こり易い。然るに、多孔質のコー
ジエライトセラミックス・ファイバーボードを用いるこ
とによって、高圧鋳造時におけるセラミックス部材の割
れ発生を抑えることができる。
あっては、特に、多孔質のコージエライトセラミックス
・ファイバーボードを用いているが、高圧鋳造時にアル
ミニウム系材料がその空孔内に入り込む際の衝撃にファ
イバーボードは耐え得る。その結果、ファイバーボード
に割れが生じることを抑制することができる。即ち、通
常の粉末焼結法によって得られる多孔質のコージエライ
トセラミックスから成るセラミックス部材においては、
高圧鋳造時に割れが起こり易い。然るに、多孔質のコー
ジエライトセラミックス・ファイバーボードを用いるこ
とによって、高圧鋳造時におけるセラミックス部材の割
れ発生を抑えることができる。
【0071】そして、高圧鋳造時にファイバーボードに
割れ等が発生することを回避できるので、母材の表面に
設けられたセラミックス層にクラック等の損傷が生じる
ことを一層確実に防止することができる。即ち、ファイ
バーボードに割れが発生したとしても、ファイバーボー
ドから成るセラミックス部材の組織中にアルミニウム系
材料を充填したとき、アルミニウム系材料が一種の接着
材として働く結果、母材を得ることはできる。しかしな
がら、このようにして得られた母材においては、ファイ
バーボードに発生した割れ等の隙間にアルミニウム系材
料から成る層が形成されてしまう。その結果、母材の表
面に設けられたセラミックス層が、基体載置ステージ1
0の使用時、温度変化に追従できなくなり、セラミック
ス層に割れが生じ易くなる。つまり、セラミックス層
は、粒径が約10μmの混合粉末が溶射されそして母材
と同化されているので、ファイバーボードにおける1〜
2μmの空孔内に充填されたアルミニウム系材料そのも
のの熱膨張からは殆ど影響を受けない。しかしながら、
ファイバーボードの割れた部分の隙間に存在するアルミ
ニウム系材料から成る層は、セラミックス層を形成する
粒子の径より大きい長さや幅を有する。従って、アルミ
ニウム系材料から成るかかる層の熱膨張によるセラミッ
クス層への影響は無視できないものとなり、セラミック
ス層13に割れが発生する確率が高くなる。
割れ等が発生することを回避できるので、母材の表面に
設けられたセラミックス層にクラック等の損傷が生じる
ことを一層確実に防止することができる。即ち、ファイ
バーボードに割れが発生したとしても、ファイバーボー
ドから成るセラミックス部材の組織中にアルミニウム系
材料を充填したとき、アルミニウム系材料が一種の接着
材として働く結果、母材を得ることはできる。しかしな
がら、このようにして得られた母材においては、ファイ
バーボードに発生した割れ等の隙間にアルミニウム系材
料から成る層が形成されてしまう。その結果、母材の表
面に設けられたセラミックス層が、基体載置ステージ1
0の使用時、温度変化に追従できなくなり、セラミック
ス層に割れが生じ易くなる。つまり、セラミックス層
は、粒径が約10μmの混合粉末が溶射されそして母材
と同化されているので、ファイバーボードにおける1〜
2μmの空孔内に充填されたアルミニウム系材料そのも
のの熱膨張からは殆ど影響を受けない。しかしながら、
ファイバーボードの割れた部分の隙間に存在するアルミ
ニウム系材料から成る層は、セラミックス層を形成する
粒子の径より大きい長さや幅を有する。従って、アルミ
ニウム系材料から成るかかる層の熱膨張によるセラミッ
クス層への影響は無視できないものとなり、セラミック
ス層13に割れが発生する確率が高くなる。
【0072】また、セラミックス層を母材上に溶射法に
て形成すれば、大面積の複合部材を作製することがで
き、基体の大面積化に容易に対処することができる。し
かも、母材12とセラミックス層13とがより一層一体
化する。これによって、母材12とセラミックス層13
との間の応力緩和が図れると共に、母材12からセラミ
ックス層13への熱伝導が速やかとなり、基体載置ステ
ージ10を構成するセラミックス層13に保持・固定さ
れた基体(あるいは銅薄膜)の温度制御を迅速に且つ確
実に行うことが可能となる。
て形成すれば、大面積の複合部材を作製することがで
き、基体の大面積化に容易に対処することができる。し
かも、母材12とセラミックス層13とがより一層一体
化する。これによって、母材12とセラミックス層13
との間の応力緩和が図れると共に、母材12からセラミ
ックス層13への熱伝導が速やかとなり、基体載置ステ
ージ10を構成するセラミックス層13に保持・固定さ
れた基体(あるいは銅薄膜)の温度制御を迅速に且つ確
実に行うことが可能となる。
【0073】尚、図2の(B)の模式的な断面図に示す
ように、セラミックス層を溶射法でなくロウ付け法によ
って母材12の表面(必要に応じて、更に側面)に設け
てもよい。この場合には、焼結法にて作製されたAl2
O3製セラミックス板から成るセラミックス層16を、
例えば、約600゜Cの温度にてAl−Mg−Ge系の
ロウ材17を用いたロウ付け法にて母材12の表面に取
り付ければよい。尚、ロウ材としては、その他、チタ
ン、錫、アンチモン、マグネシウムから成る合金を挙げ
ることができる。必要に応じて、基体載置ステージ10
の側面にセラミックス材料から成る環状のカバーを取り
付けてもよい。
ように、セラミックス層を溶射法でなくロウ付け法によ
って母材12の表面(必要に応じて、更に側面)に設け
てもよい。この場合には、焼結法にて作製されたAl2
O3製セラミックス板から成るセラミックス層16を、
例えば、約600゜Cの温度にてAl−Mg−Ge系の
ロウ材17を用いたロウ付け法にて母材12の表面に取
り付ければよい。尚、ロウ材としては、その他、チタ
ン、錫、アンチモン、マグネシウムから成る合金を挙げ
ることができる。必要に応じて、基体載置ステージ10
の側面にセラミックス材料から成る環状のカバーを取り
付けてもよい。
【0074】このような基体載置ステージ10を組み込
んだ実施の形態1のエッチング装置20は、更に、チャ
ンバー21と、RFアンテナ26と、マルチポール磁石
24を備えている。尚、このエッチング装置20におい
ては、プラズマエッチングすべき銅薄膜がシリコン半導
体基板40上に設けられた絶縁層上に形成されている場
合を例にとり説明する。
んだ実施の形態1のエッチング装置20は、更に、チャ
ンバー21と、RFアンテナ26と、マルチポール磁石
24を備えている。尚、このエッチング装置20におい
ては、プラズマエッチングすべき銅薄膜がシリコン半導
体基板40上に設けられた絶縁層上に形成されている場
合を例にとり説明する。
【0075】2つのRFアンテナ26は、チャンバー2
1の上部に設けられた直径350mmの円筒状石英菅か
ら成るベルジャー(チャンバー側壁)23の外側を周回
して配設され、M=1モードのプラズマを生成するアン
テナ形状を有し、マッチングネットワーク27を介して
ヘリコン波プラズマ発生源28に接続されている。これ
らのRFアンテナ26の外側には、内周コイルと外周コ
イルとから構成されたソレノイドコイル・アッセンブリ
25が配設されている。このソレノイドコイル・アッセ
ンブリ25のうち、内周コイルはヘリコン波の伝搬に寄
与し、外周コイルは生成したプラズマの輸送に寄与す
る。マルチポール磁石24は、チャンバー21の下部外
側に設けられており、エレクトロンがチャンバー21の
側壁にて消失することを抑制するためのカスプ磁場を形
成する。尚、参照番号22は、チャンバー21の天板で
ある。
1の上部に設けられた直径350mmの円筒状石英菅か
ら成るベルジャー(チャンバー側壁)23の外側を周回
して配設され、M=1モードのプラズマを生成するアン
テナ形状を有し、マッチングネットワーク27を介して
ヘリコン波プラズマ発生源28に接続されている。これ
らのRFアンテナ26の外側には、内周コイルと外周コ
イルとから構成されたソレノイドコイル・アッセンブリ
25が配設されている。このソレノイドコイル・アッセ
ンブリ25のうち、内周コイルはヘリコン波の伝搬に寄
与し、外周コイルは生成したプラズマの輸送に寄与す
る。マルチポール磁石24は、チャンバー21の下部外
側に設けられており、エレクトロンがチャンバー21の
側壁にて消失することを抑制するためのカスプ磁場を形
成する。尚、参照番号22は、チャンバー21の天板で
ある。
【0076】チャンバー21内には、シリコン半導体基
板40を保持・固定するための基体載置ステージ10
(図2の(A)参照)が配設されている。更に、チャン
バー21内のガスを排気するための排気口29が、真空
ポンプ等の負圧手段(図示せず)に接続されている。基
体載置ステージ10を構成する母材12には、シリコン
半導体基板40への入射イオンエネルギーを制御するた
めのバイアス電源31が接続され、更には、誘電体部材
であるセラミックス層13に静電吸着力を発揮させるた
めの直流電源32が接続されている。また、基体載置ス
テージ10のヒータ14は、電源33に接続されてい
る。更には、シリコン半導体基板40の温度を計測する
ための蛍光ファイバ温度計35が、エッチング装置20
には備えられている。尚、基体載置ステージ10の温度
制御は、蛍光ファイバ温度計35で検知された温度を制
御装置(PIDコントローラ)34で検出し、ヒータ1
4へ電力を供給するための電源33を制御することによ
って行うことができる。尚、図1において、エッチング
ガス導入部、ゲートバルブ等のエッチング装置の細部に
ついては、その図示を省略した。
板40を保持・固定するための基体載置ステージ10
(図2の(A)参照)が配設されている。更に、チャン
バー21内のガスを排気するための排気口29が、真空
ポンプ等の負圧手段(図示せず)に接続されている。基
体載置ステージ10を構成する母材12には、シリコン
半導体基板40への入射イオンエネルギーを制御するた
めのバイアス電源31が接続され、更には、誘電体部材
であるセラミックス層13に静電吸着力を発揮させるた
めの直流電源32が接続されている。また、基体載置ス
テージ10のヒータ14は、電源33に接続されてい
る。更には、シリコン半導体基板40の温度を計測する
ための蛍光ファイバ温度計35が、エッチング装置20
には備えられている。尚、基体載置ステージ10の温度
制御は、蛍光ファイバ温度計35で検知された温度を制
御装置(PIDコントローラ)34で検出し、ヒータ1
4へ電力を供給するための電源33を制御することによ
って行うことができる。尚、図1において、エッチング
ガス導入部、ゲートバルブ等のエッチング装置の細部に
ついては、その図示を省略した。
【0077】次に、エッチング装置20を用いた実施の
形態1におけるプラズマエッチング法を、図3の(A)
及び(B)を参照して説明する。
形態1におけるプラズマエッチング法を、図3の(A)
及び(B)を参照して説明する。
【0078】[工程−100]先ず、シリコン半導体基
板40の上に形成されたSiO2から成る下地絶縁層4
1の上に、銅薄膜を形成する。具体的には、先ず、シリ
コン半導体基板40の上に公知のCVD法で形成された
下地絶縁層41の上にTiN膜から成るバリアメタル層
42をスパッタ法によって形成した後、バリアメタル層
42の上にスパッタ法によって銅薄膜43を形成する。
板40の上に形成されたSiO2から成る下地絶縁層4
1の上に、銅薄膜を形成する。具体的には、先ず、シリ
コン半導体基板40の上に公知のCVD法で形成された
下地絶縁層41の上にTiN膜から成るバリアメタル層
42をスパッタ法によって形成した後、バリアメタル層
42の上にスパッタ法によって銅薄膜43を形成する。
【0079】[工程−110]次いで、その上に、Ta
Nを構成材料とする保護膜44をスパッタ法にて形成す
る。保護膜44のスパッタ法に基づく形成条件を、以下
の表1に例示する。
Nを構成材料とする保護膜44をスパッタ法にて形成す
る。保護膜44のスパッタ法に基づく形成条件を、以下
の表1に例示する。
【0080】
【表1】 ターゲット :Ta プロセスガス:Ar/N2=400/100sccm 圧力 :0.5Pa 基体温度 :室温 膜厚 :10nm
【0081】[工程−120]その後、CVD法により
SiN膜を形成し、更に公知のリソグラフィ技術及びエ
ッチング技術によってこのSiN膜をパターニングし、
SiN膜から成るエッチング用のマスクパターン45を
形成する。この状態を、図3の(A)の模式的な一部断
面図に示すが、銅薄膜43の露出面43Aは保護膜44
で被覆されている。尚、[工程−110]と[工程−1
20]の順序を逆にしてもよい。また、SiO2膜やS
iON膜から成るマスクパターン45を形成してもよ
い。通常使用される有機系レジスト材料からマスクパタ
ーンを形成したのでは、有機系レジスト材料の耐熱温度
が150゜C程度でしかないため、銅薄膜をプラズマエ
ッチングする際の基体加熱温度においてマスクパターン
が熱分解してしまう。それ故、銅薄膜をプラズマエッチ
ングする際の基体加熱温度においても熱分解することの
ない材料(好ましくは絶縁材料、例えば、SiN膜ある
いはSiO2膜、SiON膜)からマスクパターン45
を構成する必要がある。
SiN膜を形成し、更に公知のリソグラフィ技術及びエ
ッチング技術によってこのSiN膜をパターニングし、
SiN膜から成るエッチング用のマスクパターン45を
形成する。この状態を、図3の(A)の模式的な一部断
面図に示すが、銅薄膜43の露出面43Aは保護膜44
で被覆されている。尚、[工程−110]と[工程−1
20]の順序を逆にしてもよい。また、SiO2膜やS
iON膜から成るマスクパターン45を形成してもよ
い。通常使用される有機系レジスト材料からマスクパタ
ーンを形成したのでは、有機系レジスト材料の耐熱温度
が150゜C程度でしかないため、銅薄膜をプラズマエ
ッチングする際の基体加熱温度においてマスクパターン
が熱分解してしまう。それ故、銅薄膜をプラズマエッチ
ングする際の基体加熱温度においても熱分解することの
ない材料(好ましくは絶縁材料、例えば、SiN膜ある
いはSiO2膜、SiON膜)からマスクパターン45
を構成する必要がある。
【0082】[工程−130]次いで、マスクパターン
45を形成したシリコン半導体基板40を図1に示した
エッチング装置20内の基体載置ステージ10上に載置
し、セラミックス層13に静電吸着力を発揮させてシリ
コン半導体基板40を基体載置ステージ10上に保持・
固定する。そして、ヒータ14の作動によって基体載置
ステージ10の温度制御を行い、銅薄膜43を含むシリ
コン半導体基板40を以下の表2に示す設定温度に調整
する。
45を形成したシリコン半導体基板40を図1に示した
エッチング装置20内の基体載置ステージ10上に載置
し、セラミックス層13に静電吸着力を発揮させてシリ
コン半導体基板40を基体載置ステージ10上に保持・
固定する。そして、ヒータ14の作動によって基体載置
ステージ10の温度制御を行い、銅薄膜43を含むシリ
コン半導体基板40を以下の表2に示す設定温度に調整
する。
【0083】そして、マスクパターン45をエッチング
用マスクとして、以下の表2に示す条件にて、保護膜4
4、銅薄膜43及びバリアメタル層42に対してプラズ
マエッチング処理を行い、銅薄膜43から構成された配
線を得る。この状態を、図3の(B)の模式的な一部断
面図に示す。
用マスクとして、以下の表2に示す条件にて、保護膜4
4、銅薄膜43及びバリアメタル層42に対してプラズ
マエッチング処理を行い、銅薄膜43から構成された配
線を得る。この状態を、図3の(B)の模式的な一部断
面図に示す。
【0084】
【表2】 使用ガス :Cl2=10sccm 圧力 :0.1Pa 発生源28からのパワー:1.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :240゜C
【0085】プラズマエッチング処理においては、プラ
ズマの発生によって銅薄膜43(更にはシリコン半導体
基板40)に大きな入熱がある。しかしながら、蛍光フ
ァイバ温度計35で検知された温度を制御装置(PID
コントローラ)34で検出し、この検出値に基づいてヒ
ータ14を制御することによって、シリコン半導体基板
40の温度を設定温度(表2の基体加熱温度)に維持す
る。このように、銅薄膜43を含むシリコン半導体基板
40の温度を高精度で安定させることができるため、実
施の形態1においては、Cl2ガスの解離が十分に進
み、豊富な活性種と銅との反応が速やかに進行し、エッ
チング用ガスとしてCl2ガスを用いて良好な異方性形
状を有する配線を形成することができ、銅薄膜43の異
方性加工を良好に行うことができる。
ズマの発生によって銅薄膜43(更にはシリコン半導体
基板40)に大きな入熱がある。しかしながら、蛍光フ
ァイバ温度計35で検知された温度を制御装置(PID
コントローラ)34で検出し、この検出値に基づいてヒ
ータ14を制御することによって、シリコン半導体基板
40の温度を設定温度(表2の基体加熱温度)に維持す
る。このように、銅薄膜43を含むシリコン半導体基板
40の温度を高精度で安定させることができるため、実
施の形態1においては、Cl2ガスの解離が十分に進
み、豊富な活性種と銅との反応が速やかに進行し、エッ
チング用ガスとしてCl2ガスを用いて良好な異方性形
状を有する配線を形成することができ、銅薄膜43の異
方性加工を良好に行うことができる。
【0086】しかも、プラズマエッチング前の銅薄膜4
3の露出面43Aは保護膜で被覆されているので、プラ
ズマエッチング装置のチャンバー内に未解離のハロゲン
系ガス成分が存在していても、銅とハロゲン系ガスとが
反応することがない。また、保護膜をプラズマエッチン
グし、引き続き、プラズマ放電を中断することなく、銅
薄膜をプラズマエッチングするので、このときにも、未
解離のハロゲン系ガス成分と銅とが反応することはな
い。従って、銅−ハロゲン化合物が生成し、かかる銅の
ハロゲン化が銅薄膜表面から内部へと進行してしまうと
いった現象の発生を確実に防止することができる。
3の露出面43Aは保護膜で被覆されているので、プラ
ズマエッチング装置のチャンバー内に未解離のハロゲン
系ガス成分が存在していても、銅とハロゲン系ガスとが
反応することがない。また、保護膜をプラズマエッチン
グし、引き続き、プラズマ放電を中断することなく、銅
薄膜をプラズマエッチングするので、このときにも、未
解離のハロゲン系ガス成分と銅とが反応することはな
い。従って、銅−ハロゲン化合物が生成し、かかる銅の
ハロゲン化が銅薄膜表面から内部へと進行してしまうと
いった現象の発生を確実に防止することができる。
【0087】尚、エッチングのためのハロゲン系ガスを
チャンバー21内に導入し始める時期は、上述のよう
に、基体載置ステージ10に載置されたシリコン半導体
基板40の温度が設定温度に達し、安定した後であって
もよいし、基体載置ステージ10にシリコン半導体基板
40を載置した直後、あるいはシリコン半導体基板40
の加熱中であってもよい。
チャンバー21内に導入し始める時期は、上述のよう
に、基体載置ステージ10に載置されたシリコン半導体
基板40の温度が設定温度に達し、安定した後であって
もよいし、基体載置ステージ10にシリコン半導体基板
40を載置した直後、あるいはシリコン半導体基板40
の加熱中であってもよい。
【0088】(実施の形態2)実施の形態2での使用に
適したヘリコン波プラズマエッチング装置20Aの概念
図を図4に示す。実施の形態2においては、基体載置ス
テージ10Aの模式的な断面図を図5の(A)に示すよ
うに、温度制御手段を、母材12Aの内部に配設された
ヒータ14A、及び母材12Aの内部に配設された温度
制御用熱媒体を流す配管15Aから構成した。ヒータ1
4Aとして、母材12Aの面積(底面積)に応じた大型
で大容量のシーズヒータを使用した。ヒータ14Aは、
ヒータ本体(図示せず)と、ヒータ本体の外側に配設さ
れそしてヒータ本体を保護する鞘管(図示せず)から構
成された公知のヒータである。ヒータ14Aは、配線を
介して電源33(図4参照)に接続されている。ヒータ
14Aの熱膨張は、基体載置ステージ10Aに影響を与
える。従って、母材12Aやセラミックス層13Aの線
膨張率α1,α2に近い値を有する材料を用いることが好
ましい。具体的には、チタンやステンレススチール等、
線膨張率が9×10-6/K〜12×10-6/Kの材料か
ら作製された鞘管を用いることが好ましい。即ち、ヒー
タ14Aを構成する材料(母材12Aと接する鞘管の材
料)の線膨張率αH[単位:10-6/K]は、(α1−
4)≦αH≦(α1+4)の関係を満足することが好まし
い。尚、ヒータ14Aの本体の線膨張率は、基体載置ス
テージ10Aに影響を与えることがないので、特に制限
されない。
適したヘリコン波プラズマエッチング装置20Aの概念
図を図4に示す。実施の形態2においては、基体載置ス
テージ10Aの模式的な断面図を図5の(A)に示すよ
うに、温度制御手段を、母材12Aの内部に配設された
ヒータ14A、及び母材12Aの内部に配設された温度
制御用熱媒体を流す配管15Aから構成した。ヒータ1
4Aとして、母材12Aの面積(底面積)に応じた大型
で大容量のシーズヒータを使用した。ヒータ14Aは、
ヒータ本体(図示せず)と、ヒータ本体の外側に配設さ
れそしてヒータ本体を保護する鞘管(図示せず)から構
成された公知のヒータである。ヒータ14Aは、配線を
介して電源33(図4参照)に接続されている。ヒータ
14Aの熱膨張は、基体載置ステージ10Aに影響を与
える。従って、母材12Aやセラミックス層13Aの線
膨張率α1,α2に近い値を有する材料を用いることが好
ましい。具体的には、チタンやステンレススチール等、
線膨張率が9×10-6/K〜12×10-6/Kの材料か
ら作製された鞘管を用いることが好ましい。即ち、ヒー
タ14Aを構成する材料(母材12Aと接する鞘管の材
料)の線膨張率αH[単位:10-6/K]は、(α1−
4)≦αH≦(α1+4)の関係を満足することが好まし
い。尚、ヒータ14Aの本体の線膨張率は、基体載置ス
テージ10Aに影響を与えることがないので、特に制限
されない。
【0089】基体載置ステージ10Aの母材12A内に
配設された配管15Aは、配管36A,36Bを介して
温度制御用熱媒体供給装置38(図4参照)に接続され
ている。そして、金属あるいは合金から作製されてい
る。温度制御用熱媒体供給装置38から供給された温度
制御用熱媒体を基体載置ステージ10A内の配管15A
に流すことによって、基体載置ステージ10Aの温度制
御を行うことができる。配管15Aの熱膨張も、基体載
置ステージ10Aに影響を与える。従って、母材12A
やセラミックス層13Aの線膨張率α1,α2に近い値を
有する材料を用いることが好ましい。具体的には、チタ
ンやステンレススチール等、線膨張率が9×10-6/K
〜12×10-6/Kの材料から作製された配管15Aを
用いることが好ましい。即ち、配管15Aを構成する材
料の線膨張率αP[単位:10-6/K]は、(α1−4)
≦αP≦(α1+4)の関係を満足することが好ましい。
配設された配管15Aは、配管36A,36Bを介して
温度制御用熱媒体供給装置38(図4参照)に接続され
ている。そして、金属あるいは合金から作製されてい
る。温度制御用熱媒体供給装置38から供給された温度
制御用熱媒体を基体載置ステージ10A内の配管15A
に流すことによって、基体載置ステージ10Aの温度制
御を行うことができる。配管15Aの熱膨張も、基体載
置ステージ10Aに影響を与える。従って、母材12A
やセラミックス層13Aの線膨張率α1,α2に近い値を
有する材料を用いることが好ましい。具体的には、チタ
ンやステンレススチール等、線膨張率が9×10-6/K
〜12×10-6/Kの材料から作製された配管15Aを
用いることが好ましい。即ち、配管15Aを構成する材
料の線膨張率αP[単位:10-6/K]は、(α1−4)
≦αP≦(α1+4)の関係を満足することが好ましい。
【0090】温度制御用熱媒体供給装置38は、例え
ば、フロンガス等の低温(例えば0゜C)の温度制御用
熱媒体(冷媒)を供給するチラーから構成されている。
そして、温度制御用熱媒体供給装置38は、フロンガス
等の低温(例えば0゜C)の温度制御用熱媒体(冷媒)
(場合によってはシリコンオイル等の温度制御用熱媒
体)を、配管36Aを介して基体載置ステージ10Aの
配管15Aに供給し、配管36Bを介して配管15Aか
ら送り出された温度制御用熱媒体を受け入れ、更に、こ
の温度制御用熱媒体を所定温度に冷却する。このよう
に、温度制御用熱媒体を配管15A内に循環させること
によって、基体載置ステージ10A上に保持・固定され
た基体の温度制御を行うことができる。温度制御用熱媒
体供給装置38に接続された配管36Aには、高温での
動作が可能な制御バルブ37が配設されている。一方、
配管36Aと配管36Bとの間のバイパス配管36Cに
も制御バルブ37が配設されている。そして、このよう
な構成のもと、制御バルブ37の開閉度を制御すること
によって、配管15Aへの温度制御用熱媒体の供給量を
制御する。また、蛍光ファイバ温度計35で検知された
温度を制御装置(PIDコントローラ)34で検出し、
予め設定された基体の温度との差から、予め実験や計算
によって決定された供給量となるように、温度制御用熱
媒体の供給量が制御装置34によって決定される。
ば、フロンガス等の低温(例えば0゜C)の温度制御用
熱媒体(冷媒)を供給するチラーから構成されている。
そして、温度制御用熱媒体供給装置38は、フロンガス
等の低温(例えば0゜C)の温度制御用熱媒体(冷媒)
(場合によってはシリコンオイル等の温度制御用熱媒
体)を、配管36Aを介して基体載置ステージ10Aの
配管15Aに供給し、配管36Bを介して配管15Aか
ら送り出された温度制御用熱媒体を受け入れ、更に、こ
の温度制御用熱媒体を所定温度に冷却する。このよう
に、温度制御用熱媒体を配管15A内に循環させること
によって、基体載置ステージ10A上に保持・固定され
た基体の温度制御を行うことができる。温度制御用熱媒
体供給装置38に接続された配管36Aには、高温での
動作が可能な制御バルブ37が配設されている。一方、
配管36Aと配管36Bとの間のバイパス配管36Cに
も制御バルブ37が配設されている。そして、このよう
な構成のもと、制御バルブ37の開閉度を制御すること
によって、配管15Aへの温度制御用熱媒体の供給量を
制御する。また、蛍光ファイバ温度計35で検知された
温度を制御装置(PIDコントローラ)34で検出し、
予め設定された基体の温度との差から、予め実験や計算
によって決定された供給量となるように、温度制御用熱
媒体の供給量が制御装置34によって決定される。
【0091】図5の(A)に示した基体載置ステージ1
0Aにおいては、基体の設定温度にも依るが、通常は、
ヒータ14Aによる加熱によって主たる温度制御がなさ
れる。そして、温度制御用熱媒体による基体載置ステー
ジ10Aの温度制御は、基体の温度安定のための補助的
な温度制御である。即ち、プラズマエッチング処理を行
った場合、プラズマからの入熱を銅薄膜43、更にはシ
リコン半導体基板40が受ける結果、ヒータ14Aによ
る加熱だけでは銅薄膜43を設定温度に維持しておくこ
とが困難となる場合がある。このような場合、ヒータ1
4Aの加熱に加えて、銅薄膜43を設定温度に保つべく
プラズマからの入熱を相殺するように設定温度より低い
温度(例えば0゜C)の温度制御用熱媒体を配管15A
に流す。これによって、銅薄膜43を一層確実に設定温
度に安定させることができる。
0Aにおいては、基体の設定温度にも依るが、通常は、
ヒータ14Aによる加熱によって主たる温度制御がなさ
れる。そして、温度制御用熱媒体による基体載置ステー
ジ10Aの温度制御は、基体の温度安定のための補助的
な温度制御である。即ち、プラズマエッチング処理を行
った場合、プラズマからの入熱を銅薄膜43、更にはシ
リコン半導体基板40が受ける結果、ヒータ14Aによ
る加熱だけでは銅薄膜43を設定温度に維持しておくこ
とが困難となる場合がある。このような場合、ヒータ1
4Aの加熱に加えて、銅薄膜43を設定温度に保つべく
プラズマからの入熱を相殺するように設定温度より低い
温度(例えば0゜C)の温度制御用熱媒体を配管15A
に流す。これによって、銅薄膜43を一層確実に設定温
度に安定させることができる。
【0092】複合材料11Aによって構成される基体載
置ステージ10Aの作製方法を、以下、説明する。複合
材料11Aも、(A)セラミックス部材の組織中にアル
ミニウム系材料を充填し、以て、セラミックス部材の組
織中にアルミニウム系材料が充填された母材を作製する
工程と、(B)母材の表面にセラミックス層を設ける工
程から作製される。具体的には、この工程(A)は、容
器の中に多孔質のコージエライトセラミックスを組成と
したセラミックス部材を配し、容器内に溶融したアルミ
ニウムとケイ素とを組成としたアルミニウム系材料を流
し込み、高圧鋳造法にてセラミックス部材中にアルミニ
ウム系材料を充填する工程から成る。
置ステージ10Aの作製方法を、以下、説明する。複合
材料11Aも、(A)セラミックス部材の組織中にアル
ミニウム系材料を充填し、以て、セラミックス部材の組
織中にアルミニウム系材料が充填された母材を作製する
工程と、(B)母材の表面にセラミックス層を設ける工
程から作製される。具体的には、この工程(A)は、容
器の中に多孔質のコージエライトセラミックスを組成と
したセラミックス部材を配し、容器内に溶融したアルミ
ニウムとケイ素とを組成としたアルミニウム系材料を流
し込み、高圧鋳造法にてセラミックス部材中にアルミニ
ウム系材料を充填する工程から成る。
【0093】基体載置ステージ10Aを作製するには、
先ず、所定の円盤形状に成形された第1のファイバーボ
ードを用意する。尚、第1のファイバーボードには、ヒ
ータ14Aを配設するための溝を加工しておく。また、
第1のファイバーボードとは別の第2のファイバーボー
ドを用意する。この第2のファイバーボードには、配管
15Aを配設するための溝を加工しておく。そして、容
器(鋳型)の底部に第1のファイバーボードを配し、更
に、第1のファイバーボードに設けられた溝内にヒータ
14Aを配置する。次に、第1のファイバーボード上に
第2のファイバーボードを乗せ、第2のファイバーボー
ドに設けられた溝内に配管15Aを配置する。そして、
更に、この第2のファイバーボード上に第3のファイバ
ーボードを乗せる。尚、これらのファイバーボードに
は、プッシャーピン等を埋設するための孔を予め加工し
ておく。
先ず、所定の円盤形状に成形された第1のファイバーボ
ードを用意する。尚、第1のファイバーボードには、ヒ
ータ14Aを配設するための溝を加工しておく。また、
第1のファイバーボードとは別の第2のファイバーボー
ドを用意する。この第2のファイバーボードには、配管
15Aを配設するための溝を加工しておく。そして、容
器(鋳型)の底部に第1のファイバーボードを配し、更
に、第1のファイバーボードに設けられた溝内にヒータ
14Aを配置する。次に、第1のファイバーボード上に
第2のファイバーボードを乗せ、第2のファイバーボー
ドに設けられた溝内に配管15Aを配置する。そして、
更に、この第2のファイバーボード上に第3のファイバ
ーボードを乗せる。尚、これらのファイバーボードに
は、プッシャーピン等を埋設するための孔を予め加工し
ておく。
【0094】次いで、これらのファイバーボードから成
るセラミックス部材を約800゜Cに予備加熱してお
き、続いて、容器(鋳型)内に約800〜850゜Cに
加熱して溶融状態としたアルミニウム系材料(Al80
体積%−Si20体積%)を流し込む。そして、容器
(鋳型)内に約1トン/cm2の高圧を加える高圧鋳造
法を実行する。その結果、多孔質のファイバーボードに
は、即ち、セラミックス部材の組織中には、アルミニウ
ム系材料が充填される。そして、アルミニウム系材料を
冷却・固化させることによって、母材12Aが作製され
る。
るセラミックス部材を約800゜Cに予備加熱してお
き、続いて、容器(鋳型)内に約800〜850゜Cに
加熱して溶融状態としたアルミニウム系材料(Al80
体積%−Si20体積%)を流し込む。そして、容器
(鋳型)内に約1トン/cm2の高圧を加える高圧鋳造
法を実行する。その結果、多孔質のファイバーボードに
は、即ち、セラミックス部材の組織中には、アルミニウ
ム系材料が充填される。そして、アルミニウム系材料を
冷却・固化させることによって、母材12Aが作製され
る。
【0095】次に、母材12Aの上面、即ち、ヒータ側
の面を研磨する。その後、この研磨面に、Al2O3にT
iO2を約2.5重量%混合した粒径が約10μmの混
合粉末を真空溶射法によって溶融状態で吹き付け、固化
させる。
の面を研磨する。その後、この研磨面に、Al2O3にT
iO2を約2.5重量%混合した粒径が約10μmの混
合粉末を真空溶射法によって溶融状態で吹き付け、固化
させる。
【0096】この基体載置ステージ10Aを用いたプラ
ズマエッチング法は、実施の形態1にて説明した方法と
実質的には同様とすることができるので、詳細な説明は
省略する。
ズマエッチング法は、実施の形態1にて説明した方法と
実質的には同様とすることができるので、詳細な説明は
省略する。
【0097】尚、図5の(B)の模式的な断面図に示す
ように、基体載置ステージ10Bにおいては、セラミッ
クス層を溶射法でなくロウ付け法によって母材12Aの
表面に設けている。この場合には、焼結法にて作製され
たAl2O3製セラミックス板から成るセラミックス層1
6Aを、例えば、約600゜Cの温度にてAl−Mg−
Ge系のロウ材17Aを用いたロウ付け法にて母材12
Aの表面に取り付ければよい。必要に応じて、基体載置
ステージ10Bの側面にセラミックス材料から成る環状
のカバーを取り付けてもよい。また、場合によっては、
図5の(C)の模式的な断面図に示す基体載置ステージ
10Cのように、配管15Aを省略してもよいし、ヒー
タ14Aを省略して配管15Aのみとしてもよい。更に
は、ヒータを母材12Aに埋設する代わりに、母材の下
面に取り付けてもよい。
ように、基体載置ステージ10Bにおいては、セラミッ
クス層を溶射法でなくロウ付け法によって母材12Aの
表面に設けている。この場合には、焼結法にて作製され
たAl2O3製セラミックス板から成るセラミックス層1
6Aを、例えば、約600゜Cの温度にてAl−Mg−
Ge系のロウ材17Aを用いたロウ付け法にて母材12
Aの表面に取り付ければよい。必要に応じて、基体載置
ステージ10Bの側面にセラミックス材料から成る環状
のカバーを取り付けてもよい。また、場合によっては、
図5の(C)の模式的な断面図に示す基体載置ステージ
10Cのように、配管15Aを省略してもよいし、ヒー
タ14Aを省略して配管15Aのみとしてもよい。更に
は、ヒータを母材12Aに埋設する代わりに、母材の下
面に取り付けてもよい。
【0098】(実施の形態3)実施の形態3も、実施の
形態1の変形である。実施の形態3が実施の形態1と相
違する点は、複合材料における母材を構成するセラミッ
クス部材の組成を窒化アルミニウム(TiN)とし、母
材を構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム
(Al)とした点にある。尚、実施の形態3における基
体載置ステージ10の構造は、図2の(A)に模式的な
断面図を示したと同様である。
形態1の変形である。実施の形態3が実施の形態1と相
違する点は、複合材料における母材を構成するセラミッ
クス部材の組成を窒化アルミニウム(TiN)とし、母
材を構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム
(Al)とした点にある。尚、実施の形態3における基
体載置ステージ10の構造は、図2の(A)に模式的な
断面図を示したと同様である。
【0099】実施の形態3においては、母材12を構成
するセラミックス部材の組成を窒化アルミニウム(Al
N)とした。尚、窒化アルミニウムの線膨張率は5.1
×10-6/Kであり、熱伝導率は0.235cal/c
m・秒・Kである。また、母材を構成するアルミニウム
系材料の組成をアルミニウム(Al)とした。(α1−
4)≦α2≦(α1+4)の関係を満足するように窒化ア
ルミニウムとアルミニウムとの容積比は決定されてお
り、具体的には、窒化アルミニウム/アルミニウムの容
積比は70/30である。尚、母材12の線膨張率は、
100〜300゜Cにおける平均値で8.7×10-6/
Kである。即ち、α1は8.7である。セラミックス層
13を構成する材料を、TiO2が約2.5重量%添加
されたAl2O3とした。セラミックス層13は、溶射法
にて母材12の表面に形成されている。Al2O3にTi
O2を添加することによって、その線膨張率は、100
〜300゜Cにおける平均値で約9×10-6/K(α2
=約9)となり、母材12の線膨張率α1とほぼ同じ値
となる。これによって、母材12の高温加熱などによる
温度変化によってもセラミックス層13に割れ等の損傷
が発生することを効果的に防止し得る。また、Al2O3
にTiO2を添加することにより、セラミックス層13
の体積固有抵抗値を1011Ω/□のオーダーに調整する
ことができる。これによって、セラミックス層13が静
電チャックとしての機能を効果的に発揮する。即ち、基
体載置ステージ10の母材12に配線(図示せず)を介
して直流電圧を電源から印加すれば、母材12を電極と
して用いることができ、セラミックス層13が静電チャ
ックとして機能する。尚、この基体載置ステージ10に
は、セラミックス層13上に載置・保持された例えばシ
リコン半導体基板を押し上げるためのプッシャーピン
(図示せず)が埋設されている。また、このプッシャー
ピンには、プッシャーピンをセラミックス層13の頂面
上に突出させあるいは頂面下に埋没させる機構(図示せ
ず)が取り付けられている。
するセラミックス部材の組成を窒化アルミニウム(Al
N)とした。尚、窒化アルミニウムの線膨張率は5.1
×10-6/Kであり、熱伝導率は0.235cal/c
m・秒・Kである。また、母材を構成するアルミニウム
系材料の組成をアルミニウム(Al)とした。(α1−
4)≦α2≦(α1+4)の関係を満足するように窒化ア
ルミニウムとアルミニウムとの容積比は決定されてお
り、具体的には、窒化アルミニウム/アルミニウムの容
積比は70/30である。尚、母材12の線膨張率は、
100〜300゜Cにおける平均値で8.7×10-6/
Kである。即ち、α1は8.7である。セラミックス層
13を構成する材料を、TiO2が約2.5重量%添加
されたAl2O3とした。セラミックス層13は、溶射法
にて母材12の表面に形成されている。Al2O3にTi
O2を添加することによって、その線膨張率は、100
〜300゜Cにおける平均値で約9×10-6/K(α2
=約9)となり、母材12の線膨張率α1とほぼ同じ値
となる。これによって、母材12の高温加熱などによる
温度変化によってもセラミックス層13に割れ等の損傷
が発生することを効果的に防止し得る。また、Al2O3
にTiO2を添加することにより、セラミックス層13
の体積固有抵抗値を1011Ω/□のオーダーに調整する
ことができる。これによって、セラミックス層13が静
電チャックとしての機能を効果的に発揮する。即ち、基
体載置ステージ10の母材12に配線(図示せず)を介
して直流電圧を電源から印加すれば、母材12を電極と
して用いることができ、セラミックス層13が静電チャ
ックとして機能する。尚、この基体載置ステージ10に
は、セラミックス層13上に載置・保持された例えばシ
リコン半導体基板を押し上げるためのプッシャーピン
(図示せず)が埋設されている。また、このプッシャー
ピンには、プッシャーピンをセラミックス層13の頂面
上に突出させあるいは頂面下に埋没させる機構(図示せ
ず)が取り付けられている。
【0100】実施の形態3におけるヒータ14も、約5
00゜Cまでの加熱が可能なPBNヒータである。ヒー
タ14を母材12の外側表面に取り付けることにより、
母材12を常温から約500゜Cまでの範囲内で温度制
御することが可能となる。
00゜Cまでの加熱が可能なPBNヒータである。ヒー
タ14を母材12の外側表面に取り付けることにより、
母材12を常温から約500゜Cまでの範囲内で温度制
御することが可能となる。
【0101】複合材料11によって構成される基体載置
ステージ10の作製方法を、以下、説明する。複合材料
11は、基本的には、実施の形態1と同様に、(A)セ
ラミックス部材の組織中にアルミニウム系材料を充填
し、以て、セラミックス部材の組織中にアルミニウム系
材料が充填された母材を作製する工程と、(B)母材の
表面にセラミックス層を設ける工程から作製される。実
施の形態3においては、この工程(A)は、非加圧金属
浸透法に基づき、窒化アルミニウム粒子から成形された
セラミックス部材に溶融したアルミニウムを組成とした
アルミニウム系材料を非加圧状態にて浸透させる工程か
ら成る。
ステージ10の作製方法を、以下、説明する。複合材料
11は、基本的には、実施の形態1と同様に、(A)セ
ラミックス部材の組織中にアルミニウム系材料を充填
し、以て、セラミックス部材の組織中にアルミニウム系
材料が充填された母材を作製する工程と、(B)母材の
表面にセラミックス層を設ける工程から作製される。実
施の形態3においては、この工程(A)は、非加圧金属
浸透法に基づき、窒化アルミニウム粒子から成形された
セラミックス部材に溶融したアルミニウムを組成とした
アルミニウム系材料を非加圧状態にて浸透させる工程か
ら成る。
【0102】具体的には、平均粒径10μmのAlN粒
子を泥漿鋳込み成形法にて成形した後、約1000゜C
の温度で焼成(焼結)を行うことによって、AlN粒子
を成形したプリフォームであるセラミックス部材を作製
した。そして、このセラミックス部材を約800゜Cに
予備加熱しておき、約800゜Cに加熱して溶融したア
ルミニウムを非加圧でセラミックス部材に浸透させる。
これによって、AlN70体積%−Al体積30%の構
成の母材12を作製することができる。次いで、母材1
2を成形加工して円盤状とする。次いで、このようにし
て得られた母材12の頂面及び側面を研磨する。その
後、この研磨面に、Al2O3にTiO2を約2.5重量
%混合した粒径が約10μmの混合粉末を真空溶射法に
よって溶融状態で吹き付け、固化させる。その後、母材
12の下面、即ちセラミックス層13が設けられた面と
反対側の面にPBNヒータから成るヒータ14を取り付
け、基体載置ステージ10を得る。尚、セラミックス層
13の形成の前に、溶射下地層として例えばアルミニウ
ムを約5重量%含んだニッケル(Ni−5重量%Al)
を溶射しておき、この溶射下地層上にセラミックス層1
3を溶射法にて形成してもよい。
子を泥漿鋳込み成形法にて成形した後、約1000゜C
の温度で焼成(焼結)を行うことによって、AlN粒子
を成形したプリフォームであるセラミックス部材を作製
した。そして、このセラミックス部材を約800゜Cに
予備加熱しておき、約800゜Cに加熱して溶融したア
ルミニウムを非加圧でセラミックス部材に浸透させる。
これによって、AlN70体積%−Al体積30%の構
成の母材12を作製することができる。次いで、母材1
2を成形加工して円盤状とする。次いで、このようにし
て得られた母材12の頂面及び側面を研磨する。その
後、この研磨面に、Al2O3にTiO2を約2.5重量
%混合した粒径が約10μmの混合粉末を真空溶射法に
よって溶融状態で吹き付け、固化させる。その後、母材
12の下面、即ちセラミックス層13が設けられた面と
反対側の面にPBNヒータから成るヒータ14を取り付
け、基体載置ステージ10を得る。尚、セラミックス層
13の形成の前に、溶射下地層として例えばアルミニウ
ムを約5重量%含んだニッケル(Ni−5重量%Al)
を溶射しておき、この溶射下地層上にセラミックス層1
3を溶射法にて形成してもよい。
【0103】このようにして作製された基体載置ステー
ジ10にあっては、セラミックス層13の線膨張率α2
が母材12の線膨張率α1とほぼ同じ値となっている。
それ故、母材12の高温加熱などによる温度変化によっ
ても、セラミックス層13に割れ等の損傷は発生しな
い。また、窒化アルミニウムとアルミニウムとの容積比
を調整することによって、更には、必要に応じて、Al
2O3から成るセラミックス層13におけるTiO2の添
加率を調整することによって、母材12の線膨張率α1
とセラミックス層13の線膨張率α2を、(α1−4)≦
α2≦(α1+4)の関係を満足する関係とすることがで
きる。その結果、基体載置ステージ10の温度変化に起
因するセラミックス層13の割れ等の損傷発生を、効果
的に防止することができる。
ジ10にあっては、セラミックス層13の線膨張率α2
が母材12の線膨張率α1とほぼ同じ値となっている。
それ故、母材12の高温加熱などによる温度変化によっ
ても、セラミックス層13に割れ等の損傷は発生しな
い。また、窒化アルミニウムとアルミニウムとの容積比
を調整することによって、更には、必要に応じて、Al
2O3から成るセラミックス層13におけるTiO2の添
加率を調整することによって、母材12の線膨張率α1
とセラミックス層13の線膨張率α2を、(α1−4)≦
α2≦(α1+4)の関係を満足する関係とすることがで
きる。その結果、基体載置ステージ10の温度変化に起
因するセラミックス層13の割れ等の損傷発生を、効果
的に防止することができる。
【0104】また、セラミックス層13を母材12上に
溶射法にて形成すれば、大面積の複合部材を作製するこ
とができ、基体の大面積化に容易に対処することができ
る。しかも、母材12とセラミックス層13とがより一
層一体化する。これによって、母材12とセラミックス
層13との間の応力緩和が図れると共に、母材12から
セラミックス層13への熱伝導が速やかとなる。
溶射法にて形成すれば、大面積の複合部材を作製するこ
とができ、基体の大面積化に容易に対処することができ
る。しかも、母材12とセラミックス層13とがより一
層一体化する。これによって、母材12とセラミックス
層13との間の応力緩和が図れると共に、母材12から
セラミックス層13への熱伝導が速やかとなる。
【0105】複合材料11によって構成される基体載置
ステージ10を備えた実施の形態3のエッチング装置
は、実施の形態1にて説明したプラズマエッチング装置
と同様とすることができるので、詳細な説明は省略す
る。また、実施の形態3におけるプラズマエッチング法
は、実質的には、実施の形態1にて説明したプラズマエ
ッチング法と同様とすることができるので、詳細な説明
は省略する。尚、基体載置ステージ10の温度制御は、
蛍光ファイバ温度計35で検知された温度を制御装置
(PIDコントローラ)34で検出し、ヒータ14へ電
力を供給するための電源33を制御することによって行
うことができる。
ステージ10を備えた実施の形態3のエッチング装置
は、実施の形態1にて説明したプラズマエッチング装置
と同様とすることができるので、詳細な説明は省略す
る。また、実施の形態3におけるプラズマエッチング法
は、実質的には、実施の形態1にて説明したプラズマエ
ッチング法と同様とすることができるので、詳細な説明
は省略する。尚、基体載置ステージ10の温度制御は、
蛍光ファイバ温度計35で検知された温度を制御装置
(PIDコントローラ)34で検出し、ヒータ14へ電
力を供給するための電源33を制御することによって行
うことができる。
【0106】図2の(B)の模式的な断面図に示したと
同様に、セラミックス層を溶射法でなくロウ付け法によ
って母材12の表面(必要に応じて、更に側面)に設け
てもよい。この場合には、焼結法にて作製されたAl2
O3製セラミックス板から成るセラミックス層16を、
例えば、約600゜Cの温度にてAl−Mg−Ge系の
ロウ材17を用いたロウ付け法にて母材12の表面に取
り付ければよい。必要に応じて、基体載置ステージ10
の側面にセラミックス材料から成る環状のカバーを取り
付けてもよい。あるいは又、実施の形態2における基体
載置ステージと同様の温度制御手段とすることもでき
る。
同様に、セラミックス層を溶射法でなくロウ付け法によ
って母材12の表面(必要に応じて、更に側面)に設け
てもよい。この場合には、焼結法にて作製されたAl2
O3製セラミックス板から成るセラミックス層16を、
例えば、約600゜Cの温度にてAl−Mg−Ge系の
ロウ材17を用いたロウ付け法にて母材12の表面に取
り付ければよい。必要に応じて、基体載置ステージ10
の側面にセラミックス材料から成る環状のカバーを取り
付けてもよい。あるいは又、実施の形態2における基体
載置ステージと同様の温度制御手段とすることもでき
る。
【0107】尚、母材を構成するアルミニウム系材料の
組成をアルミニウムとしたが、その代わりに、母材を構
成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム及びケ
イ素(例えば、Al80体積%−Si20体積%)とす
ることができる。アルミニウム系材料の組成をアルミニ
ウム及びケイ素とすることによって、母材の線膨張率を
α1を制御することが可能となり、一層セラミックス層
の線膨張率α2との差を小さくすることが可能となる。
また、セラミックス層をAl2O3から構成する代わり
に、窒化アルミニウム(AlN)から構成してもよい。
組成をアルミニウムとしたが、その代わりに、母材を構
成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム及びケ
イ素(例えば、Al80体積%−Si20体積%)とす
ることができる。アルミニウム系材料の組成をアルミニ
ウム及びケイ素とすることによって、母材の線膨張率を
α1を制御することが可能となり、一層セラミックス層
の線膨張率α2との差を小さくすることが可能となる。
また、セラミックス層をAl2O3から構成する代わり
に、窒化アルミニウム(AlN)から構成してもよい。
【0108】(実施の形態4)実施の形態4も実施の形
態1の変形である。実施の形態4が実施の形態1と相違
する点は、複合材料における母材を構成するセラミック
ス部材の組成を炭化ケイ素(SiC)とし、母材を構成
するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(Al)
とした点にある。実施の形態4における基体載置ステー
ジ10の構造は、図2の(A)に模式的な断面図を示し
たと同様である。
態1の変形である。実施の形態4が実施の形態1と相違
する点は、複合材料における母材を構成するセラミック
ス部材の組成を炭化ケイ素(SiC)とし、母材を構成
するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(Al)
とした点にある。実施の形態4における基体載置ステー
ジ10の構造は、図2の(A)に模式的な断面図を示し
たと同様である。
【0109】実施の形態4においては、母材12を構成
するセラミックス部材の組成を炭化ケイ素(SiC)と
した。尚、炭化ケイ素の線膨張率は4×10-6/Kであ
り、熱伝導率は0.358cal/cm・秒・K(15
0W/m・K)である。また、母材を構成するアルミニ
ウム系材料の組成をアルミニウム(Al)とした。(α
1−4)≦α2≦(α1+4)を満足するように炭化ケイ
素とアルミニウムとの容積比は決定されており、具体的
には、炭化ケイ素/アルミニウムの容積比は70/30
である。尚、母材12の線膨張率は、100〜300゜
Cにおける平均値で、6.2×10-6/Kである。即
ち、α1=6.2である。セラミックス層13を構成す
る材料を、TiO2が約1.5重量%添加されたAl2O
3とした。セラミックス層13は、溶射法にて母材12
の頂面及び側面に形成されている。Al2O3は本来その
線膨張率が約8×10-6/Kであるが、Al2O3にTi
O2を添加することによって、その線膨張率は、100
〜300゜Cにおける平均値で、約8〜9×10-6/K
(α2は約8〜9)となり、母材12の線膨張率α1とセ
ラミックス層13の線膨張率α2の関係は、(α1−4)
≦α2≦(α1+4)を満足する。これによって、母材1
2の高温加熱などによる温度変化によってもセラミック
ス層13に割れ等の損傷が発生することを効果的に防止
し得る。また、Al2O3にTiO2を添加することによ
り、セラミックス層13の体積固有抵抗値を1011Ω/
□のオーダーに調整することができる。これによって、
セラミックス層13が静電チャックとしての機能を効果
的に発揮する。
するセラミックス部材の組成を炭化ケイ素(SiC)と
した。尚、炭化ケイ素の線膨張率は4×10-6/Kであ
り、熱伝導率は0.358cal/cm・秒・K(15
0W/m・K)である。また、母材を構成するアルミニ
ウム系材料の組成をアルミニウム(Al)とした。(α
1−4)≦α2≦(α1+4)を満足するように炭化ケイ
素とアルミニウムとの容積比は決定されており、具体的
には、炭化ケイ素/アルミニウムの容積比は70/30
である。尚、母材12の線膨張率は、100〜300゜
Cにおける平均値で、6.2×10-6/Kである。即
ち、α1=6.2である。セラミックス層13を構成す
る材料を、TiO2が約1.5重量%添加されたAl2O
3とした。セラミックス層13は、溶射法にて母材12
の頂面及び側面に形成されている。Al2O3は本来その
線膨張率が約8×10-6/Kであるが、Al2O3にTi
O2を添加することによって、その線膨張率は、100
〜300゜Cにおける平均値で、約8〜9×10-6/K
(α2は約8〜9)となり、母材12の線膨張率α1とセ
ラミックス層13の線膨張率α2の関係は、(α1−4)
≦α2≦(α1+4)を満足する。これによって、母材1
2の高温加熱などによる温度変化によってもセラミック
ス層13に割れ等の損傷が発生することを効果的に防止
し得る。また、Al2O3にTiO2を添加することによ
り、セラミックス層13の体積固有抵抗値を1011Ω/
□のオーダーに調整することができる。これによって、
セラミックス層13が静電チャックとしての機能を効果
的に発揮する。
【0110】ヒータ14は、実施の形態1と同様に、P
BNヒータである。ヒータ14を母材12である温度調
節ジャケットの裏面に取り付けることにより、母材12
を常温から約500゜Cまでの範囲内で温度制御するこ
とが可能となる。あるいは又、実施の形態2における基
体載置ステージと同様の温度制御手段とすることもでき
る。そして、基体載置ステージ10の母材12に配線
(図示せず)を介して直流電圧を印加すれば、母材12
を電極として用いることができ、セラミックス層13が
静電チャックとして機能する。尚、この基体載置ステー
ジ10には、セラミックス層13上に載置、保持された
例えばシリコン半導体基板を押し上げるためのプッシャ
ーピン(図示せず)が埋設されている。また、このプッ
シャーピンには、プッシャーピンをセラミックス層13
の頂面上に突出させあるいは頂面下に埋没させる機構
(図示せず)が取り付けられている。
BNヒータである。ヒータ14を母材12である温度調
節ジャケットの裏面に取り付けることにより、母材12
を常温から約500゜Cまでの範囲内で温度制御するこ
とが可能となる。あるいは又、実施の形態2における基
体載置ステージと同様の温度制御手段とすることもでき
る。そして、基体載置ステージ10の母材12に配線
(図示せず)を介して直流電圧を印加すれば、母材12
を電極として用いることができ、セラミックス層13が
静電チャックとして機能する。尚、この基体載置ステー
ジ10には、セラミックス層13上に載置、保持された
例えばシリコン半導体基板を押し上げるためのプッシャ
ーピン(図示せず)が埋設されている。また、このプッ
シャーピンには、プッシャーピンをセラミックス層13
の頂面上に突出させあるいは頂面下に埋没させる機構
(図示せず)が取り付けられている。
【0111】基体載置ステージ10の作製方法を、以
下、説明する。複合材料11は、基本的には、実施の形
態1と同様に、(A)セラミックス部材の組織中にアル
ミニウム系材料を充填し、以て、セラミックス部材の組
織中にアルミニウム系材料が充填された母材を作製する
工程と、(B)母材の表面にセラミックス層を設ける工
程から作製される。実施の形態4においては、この工程
(A)は、非加圧金属浸透法に基づき、炭化ケイ素粒子
から成形されたセラミックス部材に溶融したアルミニウ
ムを組成としたアルミニウム系材料を非加圧状態にて浸
透させる工程から成る。
下、説明する。複合材料11は、基本的には、実施の形
態1と同様に、(A)セラミックス部材の組織中にアル
ミニウム系材料を充填し、以て、セラミックス部材の組
織中にアルミニウム系材料が充填された母材を作製する
工程と、(B)母材の表面にセラミックス層を設ける工
程から作製される。実施の形態4においては、この工程
(A)は、非加圧金属浸透法に基づき、炭化ケイ素粒子
から成形されたセラミックス部材に溶融したアルミニウ
ムを組成としたアルミニウム系材料を非加圧状態にて浸
透させる工程から成る。
【0112】具体的には、平均粒径15μmのSiC粒
子と平均粒径60μmのSiC粒子とを容積比で1:4
にて混合したものを鋳込み泥漿成形法にて成形した後、
約800゜Cの温度で焼成を行うことによって、SiC
粒子を成形したプリフォームであるセラミックス部材を
作製した。そして、このセラミックス部材を約800゜
Cに予備加熱しておき、約800゜Cに加熱して溶融し
たアルミニウムを非加圧でセラミックス部材に浸透させ
る。これによって、SiC70体積%−Al30体積%
の構成の母材12を作製することができる。次いで、母
材12を成形加工して円盤状の温度調節ジャケットの形
状とする。尚、この母材12には、プッシャーピン等を
埋設するための孔も予め加工しておく。次いで、このよ
うにして得られた母材12の頂面及び側面を研磨する。
その後、この研磨面に、Al2O3にTiO2を約1.5
重量%混合した粒径が約10μmの混合粉末を真空溶射
法によって溶融状態で吹き付け、固化させる。これによ
って、体積固有抵抗値が1011Ω/□オーダーの厚さ約
0.2mmのセラミックス層13を形成することができ
る。その後、母材12の底面、即ちセラミックス層13
が設けられた頂面と反対側の面にPBNヒータから成る
ヒータ14を取り付け、基体載置ステージ10を得る。
尚、セラミックス層13の形成の前に、溶射下地層とし
て例えばアルミニウムを約5重量%含んだニッケル(N
i−5重量%Al)を溶射しておき、この溶射下地層上
にセラミックス層13を溶射法にて形成してもよい。
子と平均粒径60μmのSiC粒子とを容積比で1:4
にて混合したものを鋳込み泥漿成形法にて成形した後、
約800゜Cの温度で焼成を行うことによって、SiC
粒子を成形したプリフォームであるセラミックス部材を
作製した。そして、このセラミックス部材を約800゜
Cに予備加熱しておき、約800゜Cに加熱して溶融し
たアルミニウムを非加圧でセラミックス部材に浸透させ
る。これによって、SiC70体積%−Al30体積%
の構成の母材12を作製することができる。次いで、母
材12を成形加工して円盤状の温度調節ジャケットの形
状とする。尚、この母材12には、プッシャーピン等を
埋設するための孔も予め加工しておく。次いで、このよ
うにして得られた母材12の頂面及び側面を研磨する。
その後、この研磨面に、Al2O3にTiO2を約1.5
重量%混合した粒径が約10μmの混合粉末を真空溶射
法によって溶融状態で吹き付け、固化させる。これによ
って、体積固有抵抗値が1011Ω/□オーダーの厚さ約
0.2mmのセラミックス層13を形成することができ
る。その後、母材12の底面、即ちセラミックス層13
が設けられた頂面と反対側の面にPBNヒータから成る
ヒータ14を取り付け、基体載置ステージ10を得る。
尚、セラミックス層13の形成の前に、溶射下地層とし
て例えばアルミニウムを約5重量%含んだニッケル(N
i−5重量%Al)を溶射しておき、この溶射下地層上
にセラミックス層13を溶射法にて形成してもよい。
【0113】尚、基体載置ステージ10の作製方法は、
上述の方法に限定されない。上述の工程(A)を、実施
の形態1と同様に、容器(鋳型)の中に炭化ケイ素を組
成としたセラミックス部材を配し、この容器(鋳型)内
に溶融したアルミニウムを組成としたアルミニウム系材
料を流し込み、高圧鋳造法にてセラミックス部材中にア
ルミニウム系材料を充填する工程から構成することもで
きる。即ち、基体載置ステージ10を作製するには、先
ず、所定の円盤形状に成形されたSiCから成るプリフ
ォームを用意する。尚、プリフォームには、プッシャー
ピン等を埋設するための孔を予め加工しておく。次い
で、プリフォームから成るセラミックス部材を約800
゜Cに予備加熱しておき、続いて、容器(鋳型)内に約
800゜Cに加熱して溶融状態としたアルミニウムを流
し込む。そして、容器(鋳型)内に約1トン/cm2の
高圧を加える高圧鋳造法を実行する。その結果、セラミ
ックス部材の組織中には、アルミニウムが充填される。
そして、アルミニウムを冷却・固化させることによっ
て、母材12が作製される。以下、先に述べたと同様の
方法で基体載置ステージ10を作製すればよい。
上述の方法に限定されない。上述の工程(A)を、実施
の形態1と同様に、容器(鋳型)の中に炭化ケイ素を組
成としたセラミックス部材を配し、この容器(鋳型)内
に溶融したアルミニウムを組成としたアルミニウム系材
料を流し込み、高圧鋳造法にてセラミックス部材中にア
ルミニウム系材料を充填する工程から構成することもで
きる。即ち、基体載置ステージ10を作製するには、先
ず、所定の円盤形状に成形されたSiCから成るプリフ
ォームを用意する。尚、プリフォームには、プッシャー
ピン等を埋設するための孔を予め加工しておく。次い
で、プリフォームから成るセラミックス部材を約800
゜Cに予備加熱しておき、続いて、容器(鋳型)内に約
800゜Cに加熱して溶融状態としたアルミニウムを流
し込む。そして、容器(鋳型)内に約1トン/cm2の
高圧を加える高圧鋳造法を実行する。その結果、セラミ
ックス部材の組織中には、アルミニウムが充填される。
そして、アルミニウムを冷却・固化させることによっ
て、母材12が作製される。以下、先に述べたと同様の
方法で基体載置ステージ10を作製すればよい。
【0114】このようにして作製された基体載置ステー
ジ10にあっては、母材12の高温加熱などによる温度
変化によっても、セラミックス層13に割れ等の損傷は
発生しない。また、炭化ケイ素とアルミニウム系材料と
の容積比を調整することによって、更には、必要に応じ
て、Al2O3から成るセラミックス層13におけるTi
O2の添加率を調整することによって、母材12の線膨
張率α1とセラミックス層13の線膨張率α2を、(α1
−4)≦α2≦(α1+4)を満足する関係とすることが
できる。その結果、基体載置ステージ10の温度変化に
起因するセラミックス層13の割れ等の損傷発生を、効
果的に防止することができる。
ジ10にあっては、母材12の高温加熱などによる温度
変化によっても、セラミックス層13に割れ等の損傷は
発生しない。また、炭化ケイ素とアルミニウム系材料と
の容積比を調整することによって、更には、必要に応じ
て、Al2O3から成るセラミックス層13におけるTi
O2の添加率を調整することによって、母材12の線膨
張率α1とセラミックス層13の線膨張率α2を、(α1
−4)≦α2≦(α1+4)を満足する関係とすることが
できる。その結果、基体載置ステージ10の温度変化に
起因するセラミックス層13の割れ等の損傷発生を、効
果的に防止することができる。
【0115】また、セラミックス層13を母材12上に
溶射法にて形成すれば、大面積の複合部材を作製するこ
とができ、基体の大面積化に容易に対処することができ
る。しかも、母材12とセラミックス層13とがより一
層一体化する。これによって、母材12とセラミックス
層13との間の応力緩和が図れると共に、母材12から
セラミックス層13への熱伝導が速やかとなり、セラミ
ックス層13に保持・固定された基体(例えばシリコン
半導体基板)の温度制御を迅速に且つ確実に行うことが
可能となる。
溶射法にて形成すれば、大面積の複合部材を作製するこ
とができ、基体の大面積化に容易に対処することができ
る。しかも、母材12とセラミックス層13とがより一
層一体化する。これによって、母材12とセラミックス
層13との間の応力緩和が図れると共に、母材12から
セラミックス層13への熱伝導が速やかとなり、セラミ
ックス層13に保持・固定された基体(例えばシリコン
半導体基板)の温度制御を迅速に且つ確実に行うことが
可能となる。
【0116】図2の(B)の模式的な断面図に示すよう
に、セラミックス層を溶射法でなくロウ付け法によって
母材12の頂面(必要に応じて、更に側面)に設けても
よい。この場合には、焼結法にて作製されたAl2O3製
セラミックス板から成るセラミックス層16を、例え
ば、約600゜Cの温度にてAl−Mg−Ge系のロウ
材17を用いたロウ付け法にて母材の頂面に取り付けれ
ばよい。
に、セラミックス層を溶射法でなくロウ付け法によって
母材12の頂面(必要に応じて、更に側面)に設けても
よい。この場合には、焼結法にて作製されたAl2O3製
セラミックス板から成るセラミックス層16を、例え
ば、約600゜Cの温度にてAl−Mg−Ge系のロウ
材17を用いたロウ付け法にて母材の頂面に取り付けれ
ばよい。
【0117】尚、母材を構成するアルミニウム系材料の
組成をアルミニウムとしたが、その代わりに、母材を構
成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム及びケ
イ素(例えば、Al80体積%−Si20体積%)とす
ることができる。アルミニウム系材料の組成をアルミニ
ウム及びケイ素とすることによって、母材の線膨張率α
1を制御することが可能となり、一層セラミックス層の
線膨張率α2との差を小さくすることが可能となる。ま
た、セラミックス層をAl2O3から構成する代わりに、
窒化アルミニウム(AlN)から構成してもよい。
組成をアルミニウムとしたが、その代わりに、母材を構
成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム及びケ
イ素(例えば、Al80体積%−Si20体積%)とす
ることができる。アルミニウム系材料の組成をアルミニ
ウム及びケイ素とすることによって、母材の線膨張率α
1を制御することが可能となり、一層セラミックス層の
線膨張率α2との差を小さくすることが可能となる。ま
た、セラミックス層をAl2O3から構成する代わりに、
窒化アルミニウム(AlN)から構成してもよい。
【0118】(実施の形態5)実施の形態5も実施の形
態1の変形である。実施の形態5が実施の形態1と相違
する点は、複合材料における母材を構成するセラミック
ス部材の組成を酸化アルミニウム(Al2O3)とし、母
材を構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム
(Al)とした点にある。実施の形態5における基体載
置ステージ10の構造は、図2の(A)に模式的な断面
図を示したと同様である。
態1の変形である。実施の形態5が実施の形態1と相違
する点は、複合材料における母材を構成するセラミック
ス部材の組成を酸化アルミニウム(Al2O3)とし、母
材を構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム
(Al)とした点にある。実施の形態5における基体載
置ステージ10の構造は、図2の(A)に模式的な断面
図を示したと同様である。
【0119】実施の形態5においては、母材12を構成
するセラミックス部材の組成を酸化アルミニウム(Al
2O3)とした。尚、酸化アルミニウムの線膨張率は7.
8×10-6/Kであり、熱伝導率は0.069cal/
cm・秒・K(29W/m・K)である。また、母材を
構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(A
l)とした。(α1−4)≦α2≦(α1+4)を満足す
るように酸化アルミニウムアルミニウムとの容積比は決
定されており、具体的には、酸化アルミニウム/アルミ
ニウムの容積比は80/20である。尚、母材12の線
膨張率は、100〜300゜Cにおける平均値で、11
×10-6/Kである。即ち、α1=11である。セラミ
ックス層13を構成する材料を、TiO2が約1.5重
量%添加されたAl2O3とした。セラミックス層13
は、溶射法にて母材12の頂面及び側面に形成されてい
る。そして、母材12の線膨張率α1とセラミックス層
13の線膨張率α2の関係は、(α1−4)≦α2≦(α1
+4)を満足する。これによって、母材12の高温加熱
などによる温度変化によってもセラミックス層13に割
れ等の損傷が発生することを効果的に防止し得る。ま
た、Al2O3にTiO2を添加することにより、セラミ
ックス層13の体積固有抵抗値を1011Ω/□のオーダ
ーに調整することができる。これによって、セラミック
ス層13が静電チャックとしての機能を効果的に発揮す
る。
するセラミックス部材の組成を酸化アルミニウム(Al
2O3)とした。尚、酸化アルミニウムの線膨張率は7.
8×10-6/Kであり、熱伝導率は0.069cal/
cm・秒・K(29W/m・K)である。また、母材を
構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(A
l)とした。(α1−4)≦α2≦(α1+4)を満足す
るように酸化アルミニウムアルミニウムとの容積比は決
定されており、具体的には、酸化アルミニウム/アルミ
ニウムの容積比は80/20である。尚、母材12の線
膨張率は、100〜300゜Cにおける平均値で、11
×10-6/Kである。即ち、α1=11である。セラミ
ックス層13を構成する材料を、TiO2が約1.5重
量%添加されたAl2O3とした。セラミックス層13
は、溶射法にて母材12の頂面及び側面に形成されてい
る。そして、母材12の線膨張率α1とセラミックス層
13の線膨張率α2の関係は、(α1−4)≦α2≦(α1
+4)を満足する。これによって、母材12の高温加熱
などによる温度変化によってもセラミックス層13に割
れ等の損傷が発生することを効果的に防止し得る。ま
た、Al2O3にTiO2を添加することにより、セラミ
ックス層13の体積固有抵抗値を1011Ω/□のオーダ
ーに調整することができる。これによって、セラミック
ス層13が静電チャックとしての機能を効果的に発揮す
る。
【0120】実施の形態5の基体載置ステージ10の作
製方法を、以下、説明する。複合材料11は、基本的に
は、実施の形態3と同様に、(A)セラミックス部材の
組織中にアルミニウム系材料を充填し、以て、セラミッ
クス部材の組織中にアルミニウム系材料が充填された母
材を作製する工程と、(B)母材の表面に溶射法にてセ
ラミックス層を設ける工程から作製される。実施の形態
5においては、この工程(A)は、非加圧金属浸透法に
基づき、酸化アルミニウムから成形されたセラミックス
部材に溶融したアルミニウムを組成としたアルミニウム
系材料を非加圧状態にて浸透させる工程から成る。
製方法を、以下、説明する。複合材料11は、基本的に
は、実施の形態3と同様に、(A)セラミックス部材の
組織中にアルミニウム系材料を充填し、以て、セラミッ
クス部材の組織中にアルミニウム系材料が充填された母
材を作製する工程と、(B)母材の表面に溶射法にてセ
ラミックス層を設ける工程から作製される。実施の形態
5においては、この工程(A)は、非加圧金属浸透法に
基づき、酸化アルミニウムから成形されたセラミックス
部材に溶融したアルミニウムを組成としたアルミニウム
系材料を非加圧状態にて浸透させる工程から成る。
【0121】具体的には、平均粒径20μmのAl2O3
粒子と平均粒径80μmのAl2O3粒子とを容積比で
1:4にて混合したものを鋳込み泥漿成形法にて成形し
た後、約800゜Cの温度で焼成を行うことによって、
Al2O3粒子を成形したプリフォームであるセラミック
ス部材を作製した。そして、このセラミックス部材を約
800゜Cに予備加熱しておき、約800゜Cに加熱し
て溶融したアルミニウムを非加圧でセラミックス部材に
浸透させる。これによって、Al2O380体積%−Al
20体積%の構成の母材12を作製することができる。
次いで、母材12を成形加工して円盤状の温度調節ジャ
ケットの形状とする。尚、この母材12には、プッシャ
ーピン等を埋設するための孔も予め加工しておく。次い
で、このようにして得られた母材12の頂面及び側面を
研磨する。
粒子と平均粒径80μmのAl2O3粒子とを容積比で
1:4にて混合したものを鋳込み泥漿成形法にて成形し
た後、約800゜Cの温度で焼成を行うことによって、
Al2O3粒子を成形したプリフォームであるセラミック
ス部材を作製した。そして、このセラミックス部材を約
800゜Cに予備加熱しておき、約800゜Cに加熱し
て溶融したアルミニウムを非加圧でセラミックス部材に
浸透させる。これによって、Al2O380体積%−Al
20体積%の構成の母材12を作製することができる。
次いで、母材12を成形加工して円盤状の温度調節ジャ
ケットの形状とする。尚、この母材12には、プッシャ
ーピン等を埋設するための孔も予め加工しておく。次い
で、このようにして得られた母材12の頂面及び側面を
研磨する。
【0122】その後、この研磨面に、Al2O3にTiO
2を約1.5重量%混合した粒径が約10μmの混合粉
末を真空溶射法によって溶融状態で吹き付け、固化させ
る。これによって、体積固有抵抗値が1011Ω/□オー
ダーのセラミックス層を溶射法にて形成することができ
る。尚、セラミックス層の形成の前に、溶射下地層とし
て例えばアルミニウムを約5重量%含んだニッケル(N
i−5重量%Al)を溶射しておき、この溶射下地層上
にセラミックス層を溶射法にて形成してもよい。その
後、母材12の底面、即ちセラミックス層13が設けら
れた頂面と反対側の面にPBNヒータから成るヒータ1
4を取り付け、基体載置ステージ10を得る。
2を約1.5重量%混合した粒径が約10μmの混合粉
末を真空溶射法によって溶融状態で吹き付け、固化させ
る。これによって、体積固有抵抗値が1011Ω/□オー
ダーのセラミックス層を溶射法にて形成することができ
る。尚、セラミックス層の形成の前に、溶射下地層とし
て例えばアルミニウムを約5重量%含んだニッケル(N
i−5重量%Al)を溶射しておき、この溶射下地層上
にセラミックス層を溶射法にて形成してもよい。その
後、母材12の底面、即ちセラミックス層13が設けら
れた頂面と反対側の面にPBNヒータから成るヒータ1
4を取り付け、基体載置ステージ10を得る。
【0123】尚、基体載置ステージ10の作製方法は、
上述の方法に限定されない。上述の工程(A)を、実施
の形態1と同様に、容器(鋳型)の中に酸化アルミニウ
ムを組成としたセラミックス部材を配し、この容器(鋳
型)内に溶融したアルミニウムを組成としたアルミニウ
ム系材料を流し込み、高圧鋳造法にてセラミックス部材
中にアルミニウム系材料を充填する工程から構成するこ
ともできる。即ち、基体載置ステージ10を作製するに
は、先ず、所定の円盤形状に成形されたAl2O3から成
るプリフォームを用意する。尚、プリフォームには、プ
ッシャーピン等を埋設するための孔を予め加工してお
く。次いで、プリフォームから成るセラミックス部材を
約800゜Cに予備加熱しておき、続いて、容器(鋳
型)内に約800゜Cに加熱して溶融状態としたアルミ
ニウムを流し込む。そして、容器(鋳型)内に約1トン
/cm2の高圧を加える高圧鋳造法を実行する。その結
果、セラミックス部材の組織中には、アルミニウムが充
填される。そして、アルミニウムを冷却・固化させるこ
とによって、母材12が作製される。以下、先に述べた
と同様の方法で基体載置ステージ10を作製すればよ
い。
上述の方法に限定されない。上述の工程(A)を、実施
の形態1と同様に、容器(鋳型)の中に酸化アルミニウ
ムを組成としたセラミックス部材を配し、この容器(鋳
型)内に溶融したアルミニウムを組成としたアルミニウ
ム系材料を流し込み、高圧鋳造法にてセラミックス部材
中にアルミニウム系材料を充填する工程から構成するこ
ともできる。即ち、基体載置ステージ10を作製するに
は、先ず、所定の円盤形状に成形されたAl2O3から成
るプリフォームを用意する。尚、プリフォームには、プ
ッシャーピン等を埋設するための孔を予め加工してお
く。次いで、プリフォームから成るセラミックス部材を
約800゜Cに予備加熱しておき、続いて、容器(鋳
型)内に約800゜Cに加熱して溶融状態としたアルミ
ニウムを流し込む。そして、容器(鋳型)内に約1トン
/cm2の高圧を加える高圧鋳造法を実行する。その結
果、セラミックス部材の組織中には、アルミニウムが充
填される。そして、アルミニウムを冷却・固化させるこ
とによって、母材12が作製される。以下、先に述べた
と同様の方法で基体載置ステージ10を作製すればよ
い。
【0124】このようにして作製された基体載置ステー
ジ10にあっては、母材12の高温加熱などによる温度
変化によっても、セラミックス層13に割れ等の損傷は
発生しない。また、実施の形態5における基体載置ステ
ージにあっては、酸化アルミニウムとアルミニウム系材
料との容積比を調整することによって、更には、必要に
応じて、Al2O3から成るセラミックス層13における
TiO2の添加率を調整することによって、母材12の
線膨張率α1とセラミックス層13の線膨張率α2を、
(α1−4)≦α2≦(α1+4)を満足する関係とする
ことができる。その結果、基体載置ステージ10の温度
変化に起因するセラミックス層13の割れ等の損傷発生
を、効果的に防止することができる。
ジ10にあっては、母材12の高温加熱などによる温度
変化によっても、セラミックス層13に割れ等の損傷は
発生しない。また、実施の形態5における基体載置ステ
ージにあっては、酸化アルミニウムとアルミニウム系材
料との容積比を調整することによって、更には、必要に
応じて、Al2O3から成るセラミックス層13における
TiO2の添加率を調整することによって、母材12の
線膨張率α1とセラミックス層13の線膨張率α2を、
(α1−4)≦α2≦(α1+4)を満足する関係とする
ことができる。その結果、基体載置ステージ10の温度
変化に起因するセラミックス層13の割れ等の損傷発生
を、効果的に防止することができる。
【0125】また、セラミックス層13を母材12上に
溶射法にて形成すれば、大面積の複合部材を作製するこ
とができ、基体の大面積化に容易に対処することができ
る。しかも、母材12とセラミックス層13とがより一
層一体化するので、母材12とセラミックス層13との
間の応力緩和が図れると共に、母材12からセラミック
ス層13への熱伝導が速やかとなり、セラミックス層1
3に保持・固定された基体の温度制御を迅速に且つ確実
に行うことが可能となる。
溶射法にて形成すれば、大面積の複合部材を作製するこ
とができ、基体の大面積化に容易に対処することができ
る。しかも、母材12とセラミックス層13とがより一
層一体化するので、母材12とセラミックス層13との
間の応力緩和が図れると共に、母材12からセラミック
ス層13への熱伝導が速やかとなり、セラミックス層1
3に保持・固定された基体の温度制御を迅速に且つ確実
に行うことが可能となる。
【0126】尚、母材を構成するアルミニウム系材料の
組成をアルミニウムとしたが、その代わりに、母材を構
成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム及びケ
イ素(例えば、Al80体積%−Si20体積%)とす
ることができる。アルミニウム系材料の組成をアルミニ
ウム及びケイ素とすることによって、母材の線膨張率α
1を制御することが可能となり、一層セラミックス層の
線膨張率α2との差を小さくすることが可能となる。ま
た、セラミックス層をAl2O3から構成する代わりに、
窒化アルミニウム(AlN)から構成してもよい。
組成をアルミニウムとしたが、その代わりに、母材を構
成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム及びケ
イ素(例えば、Al80体積%−Si20体積%)とす
ることができる。アルミニウム系材料の組成をアルミニ
ウム及びケイ素とすることによって、母材の線膨張率α
1を制御することが可能となり、一層セラミックス層の
線膨張率α2との差を小さくすることが可能となる。ま
た、セラミックス層をAl2O3から構成する代わりに、
窒化アルミニウム(AlN)から構成してもよい。
【0127】図2の(B)の模式的な断面図に示すよう
に、セラミックス層を溶射法でなくロウ付け法によって
母材12の頂面(必要に応じて、更に側面)に設けても
よい。この場合には、焼結法にて作製されたAl2O3製
セラミックス板から成るセラミックス層16を、例え
ば、約600゜Cの温度にてAl−Mg−Ge系のロウ
材17を用いたロウ付け法にて母材の頂面に取り付けれ
ばよい。
に、セラミックス層を溶射法でなくロウ付け法によって
母材12の頂面(必要に応じて、更に側面)に設けても
よい。この場合には、焼結法にて作製されたAl2O3製
セラミックス板から成るセラミックス層16を、例え
ば、約600゜Cの温度にてAl−Mg−Ge系のロウ
材17を用いたロウ付け法にて母材の頂面に取り付けれ
ばよい。
【0128】実施の形態2にて説明した基体載置ステー
ジの構造を、実施の形態3〜実施の形態5にて説明した
基体載置ステージに適用することもできる。
ジの構造を、実施の形態3〜実施の形態5にて説明した
基体載置ステージに適用することもできる。
【0129】(実施の形態6)実施の形態6は、実施の
形態1の変形である。実施の形態6が実施の形態1と相
違する点は、保護膜を構成する材料をWNとし、CVD
法にて形成する点にある。この点を除き、実施の形態6
は実施の形態1と同様である。実施の形態6において
は、実施の形態1の[工程−110]の代わりに、以下
の表3に例示するCVD条件にてWNを銅薄膜上に形成
する。尚、保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層のプラズ
マエッチング条件は表2と同様とすればよい。
形態1の変形である。実施の形態6が実施の形態1と相
違する点は、保護膜を構成する材料をWNとし、CVD
法にて形成する点にある。この点を除き、実施の形態6
は実施の形態1と同様である。実施の形態6において
は、実施の形態1の[工程−110]の代わりに、以下
の表3に例示するCVD条件にてWNを銅薄膜上に形成
する。尚、保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層のプラズ
マエッチング条件は表2と同様とすればよい。
【0130】
【表3】 使用ガス :WF6/H2/Ar/N2=5/150/150/100sccm 圧力 :0.7Pa マイクロ波パワー:3kW 基体加熱温度 :400゜C 膜厚 :10nm
【0131】(実施の形態7)実施の形態7も、実施の
形態1の変形である。実施の形態7が実施の形態1と相
違する点は、保護膜をプラズマCVD法にて形成する
点、保護膜を構成する材料をハロゲン元素としてフッ素
のみを含む炭素系ポリマー、具体的にはフルオロカーボ
ンとする点にある。これらの点を除き、実施の形態7は
実施の形態1と同様である。実施の形態7においては、
実施の形態1の[工程−110]の代わりに、以下の表
4に例示するプラズマCVD条件にてフルオロカーボン
(−CF2)nを銅薄膜上に形成する。また、保護膜、銅
薄膜及びバリアメタル層のプラズマエッチング条件を以
下の表5に例示する。
形態1の変形である。実施の形態7が実施の形態1と相
違する点は、保護膜をプラズマCVD法にて形成する
点、保護膜を構成する材料をハロゲン元素としてフッ素
のみを含む炭素系ポリマー、具体的にはフルオロカーボ
ンとする点にある。これらの点を除き、実施の形態7は
実施の形態1と同様である。実施の形態7においては、
実施の形態1の[工程−110]の代わりに、以下の表
4に例示するプラズマCVD条件にてフルオロカーボン
(−CF2)nを銅薄膜上に形成する。また、保護膜、銅
薄膜及びバリアメタル層のプラズマエッチング条件を以
下の表5に例示する。
【0132】
【表4】 使用ガス :CH2F2=50sccm 圧力 :1Pa 発生源28からのパワー:1.5kW(13.56MHz) RFバイアス :なし 基体加熱温度 :240゜C 膜厚 :10nm
【0133】
【表5】 使用ガス :Cl2=10sccm 圧力 :0.05Pa 発生源28からのパワー:1.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :230゜C
【0134】(実施の形態8)実施の形態8も、実施の
形態1の変形である。実施の形態8が実施の形態1と相
違する点は、保護膜をプラズマCVD法にて形成する
点、保護膜を構成する材料をハロゲン元素を含まない硫
黄とする点にある。これらの点を除き、実施の形態8は
実施の形態1と同様である。実施の形態8においては、
実施の形態1の[工程−110]の代わりに、以下の表
6に例示するプラズマCVD条件にて硫黄を銅薄膜上に
形成する。また、保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層の
プラズマエッチング条件は、上記の表5と同様とすれば
よい。
形態1の変形である。実施の形態8が実施の形態1と相
違する点は、保護膜をプラズマCVD法にて形成する
点、保護膜を構成する材料をハロゲン元素を含まない硫
黄とする点にある。これらの点を除き、実施の形態8は
実施の形態1と同様である。実施の形態8においては、
実施の形態1の[工程−110]の代わりに、以下の表
6に例示するプラズマCVD条件にて硫黄を銅薄膜上に
形成する。また、保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層の
プラズマエッチング条件は、上記の表5と同様とすれば
よい。
【0135】
【表6】 使用ガス :H2S=50sccm 圧力 :1Pa 発生源28からのパワー:1.5kW(13.56MHz) RFバイアス :なし 基体加熱温度 :240゜C 膜厚 :15nm
【0136】尚、保護膜を、ハロゲン元素としてフッ素
のみを含む硫黄から構成してもよい。この場合には、プ
ラズマCVD法にて保護膜を成膜するための原料ガスと
して、S2F2、SF4等を挙げることができる。
のみを含む硫黄から構成してもよい。この場合には、プ
ラズマCVD法にて保護膜を成膜するための原料ガスと
して、S2F2、SF4等を挙げることができる。
【0137】(実施の形態9)実施の形態9も、実施の
形態1の変形である。実施の形態9が実施の形態1と相
違する点は、窒素プラズマにて銅薄膜表面を窒化するこ
とによって保護膜を形成する点にある。この点を除き、
実施の形態9は実施の形態1と同様である。実施の形態
9においては、実施の形態1の[工程−110]の代わ
りに、以下の表7に例示するプラズマ条件にて銅薄膜の
表面を窒化して窒化層を形成する。また、保護膜、銅薄
膜及びバリアメタル層のプラズマエッチング条件は、上
記の表5と同様とすればよい。
形態1の変形である。実施の形態9が実施の形態1と相
違する点は、窒素プラズマにて銅薄膜表面を窒化するこ
とによって保護膜を形成する点にある。この点を除き、
実施の形態9は実施の形態1と同様である。実施の形態
9においては、実施の形態1の[工程−110]の代わ
りに、以下の表7に例示するプラズマ条件にて銅薄膜の
表面を窒化して窒化層を形成する。また、保護膜、銅薄
膜及びバリアメタル層のプラズマエッチング条件は、上
記の表5と同様とすればよい。
【0138】
【表7】 使用ガス :N2=50sccm 圧力 :1Pa 発生源28からのパワー:1.5kW(13.56MHz) RFバイアス :なし 基体加熱温度 :240゜C 窒化層の厚さ :2nm
【0139】(実施の形態10)実施の形態10も、実
施の形態1の変形である。実施の形態10が実施の形態
1と相違する点は、 保護膜を構成する材料がスパッタ法にて形成された
高融点金属の窒化物(TiN)であり、バリアメタル層
を構成する材料がスパッタ法にて形成された高融点金属
の窒化物(TiN)である点 銅薄膜をプラズマエッチングする条件でバリアメタ
ル層をプラズマエッチングした場合のエッチングレート
(ER11)以上のエッチングレート(ER12)が得られ
る条件にてバリアメタル層をプラズマエッチングする点 保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマエッ
チングするためのハロゲン系ガスとして、BCl3ガス
及びCl2ガスを用いる点 の3点にある。
施の形態1の変形である。実施の形態10が実施の形態
1と相違する点は、 保護膜を構成する材料がスパッタ法にて形成された
高融点金属の窒化物(TiN)であり、バリアメタル層
を構成する材料がスパッタ法にて形成された高融点金属
の窒化物(TiN)である点 銅薄膜をプラズマエッチングする条件でバリアメタ
ル層をプラズマエッチングした場合のエッチングレート
(ER11)以上のエッチングレート(ER12)が得られ
る条件にてバリアメタル層をプラズマエッチングする点 保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマエッ
チングするためのハロゲン系ガスとして、BCl3ガス
及びCl2ガスを用いる点 の3点にある。
【0140】以下、エッチング装置20を用いた実施の
形態10におけるプラズマエッチング法を説明する。
形態10におけるプラズマエッチング法を説明する。
【0141】[工程−1000]先ず、シリコン半導体
基板の上に形成されたSiO2から成る下地絶縁層の上
に、銅薄膜を形成する。具体的には、先ず、シリコン半
導体基板の上に公知のCVD法で形成された下地絶縁層
の上にTiN膜から成るバリアメタル層を表8に例示す
るスパッタ法によって形成した後、バリアメタル層の上
にスパッタ法によって銅薄膜を形成する。
基板の上に形成されたSiO2から成る下地絶縁層の上
に、銅薄膜を形成する。具体的には、先ず、シリコン半
導体基板の上に公知のCVD法で形成された下地絶縁層
の上にTiN膜から成るバリアメタル層を表8に例示す
るスパッタ法によって形成した後、バリアメタル層の上
にスパッタ法によって銅薄膜を形成する。
【0142】
【表8】 ターゲット :Ti プロセスガス:窒素ガス/アルゴンガス=70/20sccm 圧力 :0.4Pa 成膜温度 :200゜C DCパワー :12kW
【0143】[工程−1010]次いで、その上に、T
iNを構成材料とする保護膜を表8に示した条件のスパ
ッタ法にて形成する。
iNを構成材料とする保護膜を表8に示した条件のスパ
ッタ法にて形成する。
【0144】[工程−1020]その後、CVD法によ
りSiN膜を形成し、更に公知のリソグラフィ技術及び
エッチング技術によってこのSiN膜をパターニング
し、SiN膜から成るエッチング用のマスクパターンを
形成する。銅薄膜の露出面は保護膜で被覆されている。
尚、[工程−1010]と[工程−1020]の順序を
逆にしてもよい。また、SiO2膜やSiON膜から成
るマスクパターンを形成してもよい。
りSiN膜を形成し、更に公知のリソグラフィ技術及び
エッチング技術によってこのSiN膜をパターニング
し、SiN膜から成るエッチング用のマスクパターンを
形成する。銅薄膜の露出面は保護膜で被覆されている。
尚、[工程−1010]と[工程−1020]の順序を
逆にしてもよい。また、SiO2膜やSiON膜から成
るマスクパターンを形成してもよい。
【0145】[工程−1030]次いで、マスクパター
ンを形成したシリコン半導体基板を図1に示したエッチ
ング装置20内の基体載置ステージ10上に載置し、セ
ラミックス層13に静電吸着力を発揮させてシリコン半
導体基板を基体載置ステージ10上に保持・固定する。
そして、ヒータ14の作動によって基体載置ステージ1
0の温度制御を行い、銅薄膜を含むシリコン半導体基板
を以下の表9に示す設定温度に調整する。
ンを形成したシリコン半導体基板を図1に示したエッチ
ング装置20内の基体載置ステージ10上に載置し、セ
ラミックス層13に静電吸着力を発揮させてシリコン半
導体基板を基体載置ステージ10上に保持・固定する。
そして、ヒータ14の作動によって基体載置ステージ1
0の温度制御を行い、銅薄膜を含むシリコン半導体基板
を以下の表9に示す設定温度に調整する。
【0146】そして、マスクパターンをエッチング用マ
スクとして、以下の表9に示す条件にて、保護膜、銅薄
膜及びバリアメタル層に対してプラズマエッチング処理
を行い、銅薄膜から構成された配線を得る。尚、保護膜
をプラズマエッチングした後、プラズマ放電を中断する
ことなく銅薄膜をプラズマエッチングし、銅薄膜をプラ
ズマエッチングした後、プラズマ放電を中断することな
くバリアメタル層をプラズマエッチングする。
スクとして、以下の表9に示す条件にて、保護膜、銅薄
膜及びバリアメタル層に対してプラズマエッチング処理
を行い、銅薄膜から構成された配線を得る。尚、保護膜
をプラズマエッチングした後、プラズマ放電を中断する
ことなく銅薄膜をプラズマエッチングし、銅薄膜をプラ
ズマエッチングした後、プラズマ放電を中断することな
くバリアメタル層をプラズマエッチングする。
【0147】
【表9】 使用ガス :BCl3/Cl2=10/10sccm 圧力 :0.1Pa 発生源28からのパワー:1.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :250゜C
【0148】TiNから成る保護膜、銅薄膜、及びTi
Nから成るバリアメタル層をプラズマエッチングするた
めのハロゲン系ガスとして、BCl3ガス及びCl2ガス
を用いる場合と、Cl2ガス単独の場合のエッチングレ
ートを表10に示す。尚、表10における値の単位は、
μm/分である。
Nから成るバリアメタル層をプラズマエッチングするた
めのハロゲン系ガスとして、BCl3ガス及びCl2ガス
を用いる場合と、Cl2ガス単独の場合のエッチングレ
ートを表10に示す。尚、表10における値の単位は、
μm/分である。
【0149】
【表10】 BCl3/Cl2 Cl2単独 保護膜 0.4〜0.5 0.15〜0.2 銅薄膜 ER11=0.6〜0.7 ER21=0.4〜0.5 バリアメタル層 ER12=ER22= 0.4〜0.5 0.15〜0.2
【0150】(実施の形態11)実施の形態11は、実
施の形態10の変形である。実施の形態11において
は、保護膜を構成する材料がスパッタ法にて形成された
高融点金属の窒化物(TiN)であり、バリアメタル層
を構成する材料がスパッタ法にて形成された高融点金属
の窒化物(TiN)である点は、実施の形態10と同じ
であるが、保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズ
マエッチングするためのハロゲン系ガスとして、Cl2
ガス及びカーボン含有ガス(具体的にはCHF3ガス)
を用いる点が相違する。保護膜、銅薄膜及びバリアメタ
ル層に対してプラズマエッチング処理を行うときの条件
を以下の表11に例示する。ここで、保護膜をプラズマ
エッチングした後、プラズマ放電を中断することなく銅
薄膜をプラズマエッチングし、銅薄膜をプラズマエッチ
ングした後、プラズマ放電を中断することなくバリアメ
タル層をプラズマエッチングする。尚、TiNから成る
保護膜、銅薄膜、及びTiNから成るバリアメタル層を
プラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとして、
CHF3ガス及びCl2ガスを用いる場合と、Cl2ガス
単独の場合のエッチングレートは、表10と概ね同じ値
である。
施の形態10の変形である。実施の形態11において
は、保護膜を構成する材料がスパッタ法にて形成された
高融点金属の窒化物(TiN)であり、バリアメタル層
を構成する材料がスパッタ法にて形成された高融点金属
の窒化物(TiN)である点は、実施の形態10と同じ
であるが、保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズ
マエッチングするためのハロゲン系ガスとして、Cl2
ガス及びカーボン含有ガス(具体的にはCHF3ガス)
を用いる点が相違する。保護膜、銅薄膜及びバリアメタ
ル層に対してプラズマエッチング処理を行うときの条件
を以下の表11に例示する。ここで、保護膜をプラズマ
エッチングした後、プラズマ放電を中断することなく銅
薄膜をプラズマエッチングし、銅薄膜をプラズマエッチ
ングした後、プラズマ放電を中断することなくバリアメ
タル層をプラズマエッチングする。尚、TiNから成る
保護膜、銅薄膜、及びTiNから成るバリアメタル層を
プラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとして、
CHF3ガス及びCl2ガスを用いる場合と、Cl2ガス
単独の場合のエッチングレートは、表10と概ね同じ値
である。
【0151】
【表11】 使用ガス :CHF3/Cl2=10/10sccm 圧力 :0.1Pa 発生源28からのパワー:1.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :230゜C
【0152】(実施の形態12)実施の形態12も、実
施の形態10の変形である。実施の形態12において
は、保護膜を構成する材料がスパッタ法にて形成された
高融点金属の窒化物(TiN)であり、バリアメタル層
を構成する材料がスパッタ法にて形成された高融点金属
の窒化物(TiN)である点は、実施の形態10と同じ
であるが、保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズ
マエッチングするためのハロゲン系ガスとして、Cl2
ガス及びカーボン含有ガス(具体的にはCH2F2ガス)
を用いる点が相違する。保護膜、銅薄膜及びバリアメタ
ル層に対してプラズマエッチング処理を行うときの条件
を以下の表12に例示する。ここで、保護膜をプラズマ
エッチングした後、プラズマ放電を中断することなく銅
薄膜をプラズマエッチングし、銅薄膜をプラズマエッチ
ングした後、プラズマ放電を中断することなくバリアメ
タル層をプラズマエッチングする。尚、TiNから成る
保護膜、銅薄膜、及びTiNから成るバリアメタル層を
プラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとして、
CH2F2ガス及びCl2ガスを用いる場合と、Cl2ガス
単独の場合のエッチングレートは、表10と概ね同じ値
である。
施の形態10の変形である。実施の形態12において
は、保護膜を構成する材料がスパッタ法にて形成された
高融点金属の窒化物(TiN)であり、バリアメタル層
を構成する材料がスパッタ法にて形成された高融点金属
の窒化物(TiN)である点は、実施の形態10と同じ
であるが、保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズ
マエッチングするためのハロゲン系ガスとして、Cl2
ガス及びカーボン含有ガス(具体的にはCH2F2ガス)
を用いる点が相違する。保護膜、銅薄膜及びバリアメタ
ル層に対してプラズマエッチング処理を行うときの条件
を以下の表12に例示する。ここで、保護膜をプラズマ
エッチングした後、プラズマ放電を中断することなく銅
薄膜をプラズマエッチングし、銅薄膜をプラズマエッチ
ングした後、プラズマ放電を中断することなくバリアメ
タル層をプラズマエッチングする。尚、TiNから成る
保護膜、銅薄膜、及びTiNから成るバリアメタル層を
プラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとして、
CH2F2ガス及びCl2ガスを用いる場合と、Cl2ガス
単独の場合のエッチングレートは、表10と概ね同じ値
である。
【0153】
【表12】 使用ガス :CH2F2/Cl2=10/10sccm 圧力 :0.05Pa 発生源28からのパワー:2.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :270゜C
【0154】尚、保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層を
プラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとして、
その他、例えばC5F8ガス/Cl2ガスを用いることも
できる。
プラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとして、
その他、例えばC5F8ガス/Cl2ガスを用いることも
できる。
【0155】実施の形態10〜実施の形態12において
は、銅薄膜をプラズマエッチングする条件でバリアメタ
ル層をプラズマエッチングした場合のエッチングレート
(ER11)以上のエッチングレート(ER12)が得られ
る条件にて、即ち、ハロゲン系ガスとしてBCl3ガス
/Cl2ガス、CHF3ガス/Cl2ガス、CH2F2ガス
/Cl2ガス等を使用することによって、バリアメタル
層をプラズマエッチングする。これによって、バリアメ
タル層のエッチング反応に費やされずに残る過剰のラジ
カルが少なくなり、銅薄膜とバリアメタル層や保護膜と
の界面から剥離が生じることを確実に抑制することがで
きる。
は、銅薄膜をプラズマエッチングする条件でバリアメタ
ル層をプラズマエッチングした場合のエッチングレート
(ER11)以上のエッチングレート(ER12)が得られ
る条件にて、即ち、ハロゲン系ガスとしてBCl3ガス
/Cl2ガス、CHF3ガス/Cl2ガス、CH2F2ガス
/Cl2ガス等を使用することによって、バリアメタル
層をプラズマエッチングする。これによって、バリアメ
タル層のエッチング反応に費やされずに残る過剰のラジ
カルが少なくなり、銅薄膜とバリアメタル層や保護膜と
の界面から剥離が生じることを確実に抑制することがで
きる。
【0156】(実施の形態13)実施の形態13も、実
施の形態1の変形である。実施の形態13が実施の形態
1と相違する点は、 保護膜を構成する材料がスパッタ法にて形成された
高融点金属の窒化物(TaN)であり、バリアメタル層
を構成する材料がスパッタ法にて形成された高融点金属
の窒化物(TaN)である点 銅薄膜をプラズマエッチングするために使用するハ
ロゲン系ガス(具体的にはCl2ガス)と異なるハロゲ
ン系ガス(具体的には、Cl2ガス及びカーボン含有ガ
ス、より具体的には、Cl2ガス及びCH2F2ガス)を
使用してバリアメタル層をプラズマエッチングし、バリ
アメタル層をプラズマエッチングするために使用するハ
ロゲン系ガスのバリアメタル層に対するエッチングレー
トER22は、銅薄膜をプラズマエッチングするために使
用するハロゲン系の銅薄膜に対するエッチングレートE
R21以上である点の2点にある。
施の形態1の変形である。実施の形態13が実施の形態
1と相違する点は、 保護膜を構成する材料がスパッタ法にて形成された
高融点金属の窒化物(TaN)であり、バリアメタル層
を構成する材料がスパッタ法にて形成された高融点金属
の窒化物(TaN)である点 銅薄膜をプラズマエッチングするために使用するハ
ロゲン系ガス(具体的にはCl2ガス)と異なるハロゲ
ン系ガス(具体的には、Cl2ガス及びカーボン含有ガ
ス、より具体的には、Cl2ガス及びCH2F2ガス)を
使用してバリアメタル層をプラズマエッチングし、バリ
アメタル層をプラズマエッチングするために使用するハ
ロゲン系ガスのバリアメタル層に対するエッチングレー
トER22は、銅薄膜をプラズマエッチングするために使
用するハロゲン系の銅薄膜に対するエッチングレートE
R21以上である点の2点にある。
【0157】保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層に対し
てプラズマエッチング処理を行うときの条件を以下の表
13に例示する。ここで、プラズマ放電を中断すること
なく、保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマエ
ッチングする。また、TaNから成る保護膜及びバリア
メタル層の成膜条件は、表1と同様とすればよい。尚、
TaNから成る保護膜及びTaNから成るバリアメタル
層をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとし
て、CH2F2ガス及びCl2ガスを用いる場合のエッチ
ングレート(ER22)と、Cl2ガス単独の場合のエッ
チングレートは、表10と概ね同じ値である。Cl2ガ
ス単独にて銅薄膜をプラズマエッチングする際のエッチ
ングレート(ER21)とエッチングレート(ER22)と
は、ER 22≧ER21の関係にある。
てプラズマエッチング処理を行うときの条件を以下の表
13に例示する。ここで、プラズマ放電を中断すること
なく、保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマエ
ッチングする。また、TaNから成る保護膜及びバリア
メタル層の成膜条件は、表1と同様とすればよい。尚、
TaNから成る保護膜及びTaNから成るバリアメタル
層をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとし
て、CH2F2ガス及びCl2ガスを用いる場合のエッチ
ングレート(ER22)と、Cl2ガス単独の場合のエッ
チングレートは、表10と概ね同じ値である。Cl2ガ
ス単独にて銅薄膜をプラズマエッチングする際のエッチ
ングレート(ER21)とエッチングレート(ER22)と
は、ER 22≧ER21の関係にある。
【0158】
【表13】 保護膜のプラズマエッチング条件 使用ガス :CH2F2/Cl2=10/10sccm 圧力 :0.05Pa 発生源28からのパワー:2.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :240゜C 銅薄膜のプラズマエッチング条件 使用ガス :Cl2=10sccm 圧力 :0.05Pa 発生源28からのパワー:1.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :240゜C バリアメタル層のプラズマエッチング条件 使用ガス :CH2F2/Cl2=10/10sccm 圧力 :0.05Pa 発生源28からのパワー:2.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :240゜C
【0159】(実施の形態14)実施の形態14は、実
施の形態13の変形である。実施の形態14において
は、保護膜を構成する材料がスパッタ法にて形成された
高融点金属の窒化物(WN)であり、バリアメタル層を
構成する材料がスパッタ法にて形成された高融点金属の
窒化物(WN)である点、及び、保護膜及びバリアメタ
ル層をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガスと
して、Cl2ガス及びカーボン含有ガス(具体的にはC
HF3ガス)を用いる点が、実施の形態13と相違す
る。保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層に対してプラズ
マエッチング処理を行うときの条件を以下の表14に例
示する。ここで、プラズマ放電を中断することなく、保
護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマエッチング
する。また、WNから成る保護膜及びバリアメタル層の
成膜条件は、表3と同様とすればよい。尚、WNから成
る保護膜及びWNから成るバリアメタル層をプラズマエ
ッチングするためのハロゲン系ガスとして、CHF3ガ
ス及びCl2ガスを用いる場合のエッチングレート(E
R22)と、Cl2ガス単独の場合のエッチングレート
は、表10と概ね同じ値である。Cl2ガス単独にて銅
薄膜をプラズマエッチングする際のエッチングレート
(ER21)とエッチングレート(ER22)とは、ER22
≧ER21の関係にある。
施の形態13の変形である。実施の形態14において
は、保護膜を構成する材料がスパッタ法にて形成された
高融点金属の窒化物(WN)であり、バリアメタル層を
構成する材料がスパッタ法にて形成された高融点金属の
窒化物(WN)である点、及び、保護膜及びバリアメタ
ル層をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガスと
して、Cl2ガス及びカーボン含有ガス(具体的にはC
HF3ガス)を用いる点が、実施の形態13と相違す
る。保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層に対してプラズ
マエッチング処理を行うときの条件を以下の表14に例
示する。ここで、プラズマ放電を中断することなく、保
護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマエッチング
する。また、WNから成る保護膜及びバリアメタル層の
成膜条件は、表3と同様とすればよい。尚、WNから成
る保護膜及びWNから成るバリアメタル層をプラズマエ
ッチングするためのハロゲン系ガスとして、CHF3ガ
ス及びCl2ガスを用いる場合のエッチングレート(E
R22)と、Cl2ガス単独の場合のエッチングレート
は、表10と概ね同じ値である。Cl2ガス単独にて銅
薄膜をプラズマエッチングする際のエッチングレート
(ER21)とエッチングレート(ER22)とは、ER22
≧ER21の関係にある。
【0160】
【表14】 保護膜のプラズマエッチング条件 使用ガス :CHF3/Cl2=10/10sccm 圧力 :0.05Pa 発生源28からのパワー:2.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :240゜C 銅薄膜のプラズマエッチング条件 使用ガス :Cl2=10sccm 圧力 :0.05Pa 発生源28からのパワー:1.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :240゜C バリアメタル層のプラズマエッチング条件 使用ガス :CHF3/Cl2=10/10sccm 圧力 :0.05Pa 発生源28からのパワー:2.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :240゜C
【0161】(実施の形態15)実施の形態15も、実
施の形態13の変形である。実施の形態15において
は、保護膜を構成する材料がスパッタ法にて形成された
高融点金属の窒化物(WN)であり、バリアメタル層を
構成する材料がスパッタ法にて形成された高融点金属の
窒化物(WN)である点、及び、保護膜及びバリアメタ
ル層をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガスと
して、Cl2ガス及びカーボン含有ガス(具体的にはC5
F8ガス)を用いる点が、実施の形態13と相違する。
保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層に対してプラズマエ
ッチング処理を行うときの条件を以下の表15に例示す
る。ここで、プラズマ放電を中断することなく、保護
膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマエッチングす
る。また、WNから成る保護膜及びバリアメタル層の成
膜条件は、表3と同様とすればよい。尚、WNから成る
保護膜及びWNから成るバリアメタル層をプラズマエッ
チングするためのハロゲン系ガスとして、C5F8ガス及
びCl2ガスを用いる場合のエッチングレート(E
R22)と、Cl2ガス単独の場合のエッチングレート
は、表10と概ね同じ値である。Cl2ガス単独にて銅
薄膜をプラズマエッチングする際のエッチングレート
(ER21)とエッチングレート(ER22)とは、ER22
≧ER21の関係にある。C5F8ガスは、二重結合部が紫
外線照射で容易に切断されて分解するため、地球温暖化
への影響が少ないガスとして知られており、C及びFを
含むエッチング用ガスとして将来への対応を含めて望ま
しいガスである。
施の形態13の変形である。実施の形態15において
は、保護膜を構成する材料がスパッタ法にて形成された
高融点金属の窒化物(WN)であり、バリアメタル層を
構成する材料がスパッタ法にて形成された高融点金属の
窒化物(WN)である点、及び、保護膜及びバリアメタ
ル層をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガスと
して、Cl2ガス及びカーボン含有ガス(具体的にはC5
F8ガス)を用いる点が、実施の形態13と相違する。
保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層に対してプラズマエ
ッチング処理を行うときの条件を以下の表15に例示す
る。ここで、プラズマ放電を中断することなく、保護
膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマエッチングす
る。また、WNから成る保護膜及びバリアメタル層の成
膜条件は、表3と同様とすればよい。尚、WNから成る
保護膜及びWNから成るバリアメタル層をプラズマエッ
チングするためのハロゲン系ガスとして、C5F8ガス及
びCl2ガスを用いる場合のエッチングレート(E
R22)と、Cl2ガス単独の場合のエッチングレート
は、表10と概ね同じ値である。Cl2ガス単独にて銅
薄膜をプラズマエッチングする際のエッチングレート
(ER21)とエッチングレート(ER22)とは、ER22
≧ER21の関係にある。C5F8ガスは、二重結合部が紫
外線照射で容易に切断されて分解するため、地球温暖化
への影響が少ないガスとして知られており、C及びFを
含むエッチング用ガスとして将来への対応を含めて望ま
しいガスである。
【0162】
【表15】 保護膜のプラズマエッチング条件 使用ガス :C5F8/Cl2=10/10sccm 圧力 :0.05Pa 発生源28からのパワー:2.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :240゜C 銅薄膜のプラズマエッチング条件 使用ガス :Cl2=10sccm 圧力 :0.05Pa 発生源28からのパワー:1.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :240゜C バリアメタル層のプラズマエッチング条件 使用ガス :C5F8/Cl2=10/10sccm 圧力 :0.05Pa 発生源28からのパワー:2.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :240゜C
【0163】尚、保護膜及びバリアメタル層をプラズマ
エッチングするためのハロゲン系ガスとして、その他、
例えばBCl3ガス及びCl2ガスを用いることもでき
る。保護膜をプラズマエッチングするためのハロゲン系
ガスとバリアメタル層をプラズマエッチングするための
ハロゲン系ガスとは同じガス系であってもよいし、同種
のガス系であってもよいし、異種のガス系であってもよ
い。
エッチングするためのハロゲン系ガスとして、その他、
例えばBCl3ガス及びCl2ガスを用いることもでき
る。保護膜をプラズマエッチングするためのハロゲン系
ガスとバリアメタル層をプラズマエッチングするための
ハロゲン系ガスとは同じガス系であってもよいし、同種
のガス系であってもよいし、異種のガス系であってもよ
い。
【0164】実施の形態13〜実施の形態15において
は、銅薄膜をプラズマエッチングするために使用するハ
ロゲン系ガスと異なるハロゲン系ガスを使用してバリア
メタル層をプラズマエッチングし、バリアメタル層をプ
ラズマエッチングするために使用するハロゲン系ガスの
バリアメタル層に対するエッチングレート(ER22)
を、銅薄膜をプラズマエッチングするために使用するハ
ロゲン系の銅薄膜に対するエッチングレート(ER21)
以上とする。これによって、バリアメタル層のエッチン
グ反応に費やされずに残る過剰のラジカルが少なくな
り、銅薄膜とバリアメタル層や保護膜との界面から剥離
が生じることを確実に抑制することができる。
は、銅薄膜をプラズマエッチングするために使用するハ
ロゲン系ガスと異なるハロゲン系ガスを使用してバリア
メタル層をプラズマエッチングし、バリアメタル層をプ
ラズマエッチングするために使用するハロゲン系ガスの
バリアメタル層に対するエッチングレート(ER22)
を、銅薄膜をプラズマエッチングするために使用するハ
ロゲン系の銅薄膜に対するエッチングレート(ER21)
以上とする。これによって、バリアメタル層のエッチン
グ反応に費やされずに残る過剰のラジカルが少なくな
り、銅薄膜とバリアメタル層や保護膜との界面から剥離
が生じることを確実に抑制することができる。
【0165】(実施の形態16)実施の形態16は、実
施の形態1の変形であり、また、本発明の半導体装置に
関する。実施の形態1においては、保護膜44の上にS
iN膜から成るエッチング用のマスクパターン45を形
成した。一方、実施の形態16においては、炭素原子を
含有し、且つ、銅薄膜をプラズマエッチングする際の基
体加熱温度において分解しない材料から構成されたエッ
チング用のマスクパターンを保護膜上に形成する。実施
の形態16においては、かかる材料を、具体的には、以
下の式に示すポリアリールエーテル(アライドシグナル
社製:商品名Flare)とする。尚、ポリアリールエ
ーテルの比誘電率は2.8、ガラス転移温度Tgは45
0゜Cである。
施の形態1の変形であり、また、本発明の半導体装置に
関する。実施の形態1においては、保護膜44の上にS
iN膜から成るエッチング用のマスクパターン45を形
成した。一方、実施の形態16においては、炭素原子を
含有し、且つ、銅薄膜をプラズマエッチングする際の基
体加熱温度において分解しない材料から構成されたエッ
チング用のマスクパターンを保護膜上に形成する。実施
の形態16においては、かかる材料を、具体的には、以
下の式に示すポリアリールエーテル(アライドシグナル
社製:商品名Flare)とする。尚、ポリアリールエ
ーテルの比誘電率は2.8、ガラス転移温度Tgは45
0゜Cである。
【0166】
【化1】
【0167】実施の形態16においては、保護膜及びバ
リアメタル層を構成する材料をスパッタ法にて形成され
た高融点金属の窒化物(TiN)とする。また、保護
膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマエッチングす
るためのハロゲン系ガスとしてCl2ガスを用い、プラ
ズマ放電を中断することなく、保護膜、銅薄膜及びバリ
アメタル層をプラズマエッチングする。
リアメタル層を構成する材料をスパッタ法にて形成され
た高融点金属の窒化物(TiN)とする。また、保護
膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマエッチングす
るためのハロゲン系ガスとしてCl2ガスを用い、プラ
ズマ放電を中断することなく、保護膜、銅薄膜及びバリ
アメタル層をプラズマエッチングする。
【0168】以下、エッチング装置20を用いた実施の
形態16におけるプラズマエッチング法を、図6を参照
して説明する。
形態16におけるプラズマエッチング法を、図6を参照
して説明する。
【0169】[工程−1600]先ず、シリコン半導体
基板40の上に形成されたSiO2から成る下地絶縁層
41の上にバリアメタル層42を形成し、次いで、バリ
アメタル層42の上に銅薄膜43を形成する。具体的に
は、先ず、シリコン半導体基板40の上に公知のCVD
法で形成された下地絶縁層41の上にTiN膜から成る
バリアメタル層42を表8に例示したスパッタ法によっ
て形成した後、バリアメタル層42の上にスパッタ法に
よって銅薄膜43を形成する。次いで、その上に、Ti
Nを構成材料とする保護膜44を表8に示した条件のス
パッタ法にて形成する。
基板40の上に形成されたSiO2から成る下地絶縁層
41の上にバリアメタル層42を形成し、次いで、バリ
アメタル層42の上に銅薄膜43を形成する。具体的に
は、先ず、シリコン半導体基板40の上に公知のCVD
法で形成された下地絶縁層41の上にTiN膜から成る
バリアメタル層42を表8に例示したスパッタ法によっ
て形成した後、バリアメタル層42の上にスパッタ法に
よって銅薄膜43を形成する。次いで、その上に、Ti
Nを構成材料とする保護膜44を表8に示した条件のス
パッタ法にて形成する。
【0170】[工程−1610]その後、ポリアリール
エーテル溶液を保護膜44上に3〜5cm3滴下し、シ
リコン半導体基板40を2500〜3000rpmにて
回転させて、ポリアリールエーテル溶液を保護膜44上
に均一に塗布する。その後、窒素ガス雰囲気中で150
゜C及び250゜Cでそれぞれ1分間、ベーキング処理
を、順次行う。そして、シリコン半導体基板40を硬化
炉に搬入し、窒素ガス雰囲気、425゜C、1時間の硬
化処理を行う。こうして、厚さ1μmのポリアリールエ
ーテル層を形成する。その後、リソグラフィ技術及びエ
ッチング技術を用いてポリアリールエーテル層をパター
ニングすることによって、ポリアリールエーテルから成
るエッチング用のマスクパターン45Aを保護膜44上
に形成することができる(図6の(A)参照)。尚、保
護膜44の形成とマスクパターン45Aの形成の順序を
逆にしてもよい。
エーテル溶液を保護膜44上に3〜5cm3滴下し、シ
リコン半導体基板40を2500〜3000rpmにて
回転させて、ポリアリールエーテル溶液を保護膜44上
に均一に塗布する。その後、窒素ガス雰囲気中で150
゜C及び250゜Cでそれぞれ1分間、ベーキング処理
を、順次行う。そして、シリコン半導体基板40を硬化
炉に搬入し、窒素ガス雰囲気、425゜C、1時間の硬
化処理を行う。こうして、厚さ1μmのポリアリールエ
ーテル層を形成する。その後、リソグラフィ技術及びエ
ッチング技術を用いてポリアリールエーテル層をパター
ニングすることによって、ポリアリールエーテルから成
るエッチング用のマスクパターン45Aを保護膜44上
に形成することができる(図6の(A)参照)。尚、保
護膜44の形成とマスクパターン45Aの形成の順序を
逆にしてもよい。
【0171】[工程−1620]次いで、マスクパター
ン45Aを形成したシリコン半導体基板40を図1に示
したエッチング装置20内の基体載置ステージ10上に
載置し、セラミックス層13に静電吸着力を発揮させて
シリコン半導体基板を基体載置ステージ10上に保持・
固定する。そして、ヒータ14の作動によって基体載置
ステージ10の温度制御を行い、銅薄膜43を含むシリ
コン半導体基板40を以下の表16に示す設定温度に調
整する。
ン45Aを形成したシリコン半導体基板40を図1に示
したエッチング装置20内の基体載置ステージ10上に
載置し、セラミックス層13に静電吸着力を発揮させて
シリコン半導体基板を基体載置ステージ10上に保持・
固定する。そして、ヒータ14の作動によって基体載置
ステージ10の温度制御を行い、銅薄膜43を含むシリ
コン半導体基板40を以下の表16に示す設定温度に調
整する。
【0172】そして、マスクパターンをエッチング用マ
スクとして、以下の表16に示す条件にて、保護膜4
4、銅薄膜43及びバリアメタル層42に対してプラズ
マエッチング処理を行い、銅薄膜43から構成された配
線を得る(図6の(B)参照)。尚、保護膜44をプラ
ズマエッチングした後、プラズマ放電を中断することな
く銅薄膜43をプラズマエッチングし、銅薄膜43をプ
ラズマエッチングした後、プラズマ放電を中断すること
なくバリアメタル層42をプラズマエッチングする。
スクとして、以下の表16に示す条件にて、保護膜4
4、銅薄膜43及びバリアメタル層42に対してプラズ
マエッチング処理を行い、銅薄膜43から構成された配
線を得る(図6の(B)参照)。尚、保護膜44をプラ
ズマエッチングした後、プラズマ放電を中断することな
く銅薄膜43をプラズマエッチングし、銅薄膜43をプ
ラズマエッチングした後、プラズマ放電を中断すること
なくバリアメタル層42をプラズマエッチングする。
【0173】
【表16】 使用ガス :Cl2=10sccm 圧力 :0.1Pa 発生源28からのパワー:1.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :250゜C
【0174】[工程−1630]銅薄膜43のパターニ
ングを完了した後、パターニングされた銅薄膜43を層
間絶縁層47で被覆する。この際、銅薄膜43上に残さ
れたマスクパターン45Aを除去する必要はない。即
ち、実施の形態16においては、基体である下地絶縁層
41、銅薄膜43から成る配線、及びエッチング用のマ
スクパターン45Aを、例えばポリアリールエーテルか
ら成る層間絶縁層47によって被覆する(図6の(C)
参照)。層間絶縁層47の形成は、実質的には、[工程
−1610]にて説明した方法と同様の方法にて行うこ
とができる。
ングを完了した後、パターニングされた銅薄膜43を層
間絶縁層47で被覆する。この際、銅薄膜43上に残さ
れたマスクパターン45Aを除去する必要はない。即
ち、実施の形態16においては、基体である下地絶縁層
41、銅薄膜43から成る配線、及びエッチング用のマ
スクパターン45Aを、例えばポリアリールエーテルか
ら成る層間絶縁層47によって被覆する(図6の(C)
参照)。層間絶縁層47の形成は、実質的には、[工程
−1610]にて説明した方法と同様の方法にて行うこ
とができる。
【0175】プラズマエッチング時、エッチング用マス
クをポリアリールエーテルから構成することによって、
スパッタリングされたエッチング用マスクからの炭素原
子によりバリアメタル層42を構成する窒素原子が引き
抜かれ、TiNから成るバリアメタル層42のエッチン
グレートが増加する。SiO2から成るエッチング用マ
スクを使用した場合のバリアメタル層のエッチングレー
トが約0.15μm/分であったのに対して、ポリアリ
ールエーテルから成るエッチング用マスクを使用した場
合のバリアメタル層42のエッチングレートは約0.3
μm/分であった。これによって、バリアメタル層42
のエッチング反応に費やされずに残る過剰のラジカルが
少なくなり、銅薄膜43とバリアメタル層42や保護膜
44との界面から剥離が生じることを確実に抑制するこ
とができる。また、ポリアリールエーテルは基体加熱温
度である250゜Cでも熱分解することがなく、エッチ
ング用マスクとしての機能を確実に果たすことができ
る。しかも、エッチング用のマスクパターン45Aを構
成する材料として比誘電率が3.5以下の低誘電率絶縁
材料を用いるので、エッチング用のマスクパターン45
Aを構成する材料としてSiO2やSiN、SiONを
用いる場合よりも、寄生容量を小さくすることができ
る。更には、層間絶縁層47も比誘電率が3.5以下の
低誘電率絶縁材料から構成されているので、一層、寄生
容量を小さくすることができる。
クをポリアリールエーテルから構成することによって、
スパッタリングされたエッチング用マスクからの炭素原
子によりバリアメタル層42を構成する窒素原子が引き
抜かれ、TiNから成るバリアメタル層42のエッチン
グレートが増加する。SiO2から成るエッチング用マ
スクを使用した場合のバリアメタル層のエッチングレー
トが約0.15μm/分であったのに対して、ポリアリ
ールエーテルから成るエッチング用マスクを使用した場
合のバリアメタル層42のエッチングレートは約0.3
μm/分であった。これによって、バリアメタル層42
のエッチング反応に費やされずに残る過剰のラジカルが
少なくなり、銅薄膜43とバリアメタル層42や保護膜
44との界面から剥離が生じることを確実に抑制するこ
とができる。また、ポリアリールエーテルは基体加熱温
度である250゜Cでも熱分解することがなく、エッチ
ング用マスクとしての機能を確実に果たすことができ
る。しかも、エッチング用のマスクパターン45Aを構
成する材料として比誘電率が3.5以下の低誘電率絶縁
材料を用いるので、エッチング用のマスクパターン45
Aを構成する材料としてSiO2やSiN、SiONを
用いる場合よりも、寄生容量を小さくすることができ
る。更には、層間絶縁層47も比誘電率が3.5以下の
低誘電率絶縁材料から構成されているので、一層、寄生
容量を小さくすることができる。
【0176】尚、保護膜44の形成とマスクパターン4
5Aの形成の順序を逆にしてもよい。この場合には、保
護膜44の全てがプラズマエッチングされる結果、最終
的に得られる半導体装置(図7参照)には保護膜44が
残されない。
5Aの形成の順序を逆にしてもよい。この場合には、保
護膜44の全てがプラズマエッチングされる結果、最終
的に得られる半導体装置(図7参照)には保護膜44が
残されない。
【0177】(実施の形態17)実施の形態17は実施
の形態16の変形である。実施の形態17においては、
エッチング用のマスクパターンを構成する材料として、
以下の式に示すシクロパーフルオロカーボンポリマー
(旭硝子株式会社製:商品名サイトップ)を使用する。
この点を除き、実施の形態17においては、実施の形態
16と同様の方法でプラズマエッチングを行う。ここ
で、式中、xは0又は1の値をとり、yは0又は1の値
をとり、zは0、1又は2の値をとる。尚、保護膜をプ
ラズマエッチングした後、プラズマ放電を中断すること
なく銅薄膜をプラズマエッチングし、銅薄膜をプラズマ
エッチングした後、プラズマ放電を中断することなくバ
リアメタル層をプラズマエッチングする。プラズマエッ
チング条件を、以下の表17に例示する。尚、シクロパ
ーフルオロカーボンポリマーの比誘電率は2.4、ガラ
ス転移温度Tgは400゜Cである。
の形態16の変形である。実施の形態17においては、
エッチング用のマスクパターンを構成する材料として、
以下の式に示すシクロパーフルオロカーボンポリマー
(旭硝子株式会社製:商品名サイトップ)を使用する。
この点を除き、実施の形態17においては、実施の形態
16と同様の方法でプラズマエッチングを行う。ここ
で、式中、xは0又は1の値をとり、yは0又は1の値
をとり、zは0、1又は2の値をとる。尚、保護膜をプ
ラズマエッチングした後、プラズマ放電を中断すること
なく銅薄膜をプラズマエッチングし、銅薄膜をプラズマ
エッチングした後、プラズマ放電を中断することなくバ
リアメタル層をプラズマエッチングする。プラズマエッ
チング条件を、以下の表17に例示する。尚、シクロパ
ーフルオロカーボンポリマーの比誘電率は2.4、ガラ
ス転移温度Tgは400゜Cである。
【0178】
【化2】
【0179】
【表17】 使用ガス :Cl2=20sccm 圧力 :0.1Pa 発生源28からのパワー:2.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :230゜C
【0180】プラズマエッチング時、エッチング用マス
クをシクロパーフルオロカーボンポリマーから構成する
ことによって、スパッタリングされたエッチング用マス
クからの炭素原子によりバリアメタル層を構成する窒素
原子が引き抜かれ、TiNから成るバリアメタル層のエ
ッチングレートが増加する。SiO2から成るエッチン
グ用マスクを使用した場合のバリアメタル層のエッチン
グレートが約0.15μm/分であったのに対して、シ
クロパーフルオロカーボンポリマーから成るエッチング
用マスクを使用した場合のバリアメタル層のエッチング
レートは約0.3μm/分であった。これによって、バ
リアメタル層のエッチング反応に費やされずに残る過剰
のラジカルが少なくなり、銅薄膜とバリアメタル層や保
護膜との界面から剥離が生じることを確実に抑制するこ
とができる。また、シクロパーフルオロカーボンポリマ
ーは基体加熱温度である230゜Cでも熱分解すること
がなく、エッチング用マスクとしての機能を確実に果た
すことができる。
クをシクロパーフルオロカーボンポリマーから構成する
ことによって、スパッタリングされたエッチング用マス
クからの炭素原子によりバリアメタル層を構成する窒素
原子が引き抜かれ、TiNから成るバリアメタル層のエ
ッチングレートが増加する。SiO2から成るエッチン
グ用マスクを使用した場合のバリアメタル層のエッチン
グレートが約0.15μm/分であったのに対して、シ
クロパーフルオロカーボンポリマーから成るエッチング
用マスクを使用した場合のバリアメタル層のエッチング
レートは約0.3μm/分であった。これによって、バ
リアメタル層のエッチング反応に費やされずに残る過剰
のラジカルが少なくなり、銅薄膜とバリアメタル層や保
護膜との界面から剥離が生じることを確実に抑制するこ
とができる。また、シクロパーフルオロカーボンポリマ
ーは基体加熱温度である230゜Cでも熱分解すること
がなく、エッチング用マスクとしての機能を確実に果た
すことができる。
【0181】(実施の形態18)実施の形態18も実施
の形態16の変形である。実施の形態18においては、
エッチング用のマスクパターンを構成する材料として、
以下の式に示すベンゾシクロブテンモノマーを使用す
る。また、バリアメタル層及び保護膜をTaNから構成
する。これらの点を除き、実施の形態18においては、
実施の形態16と同様の方法でプラズマエッチングを行
う。尚、保護膜をプラズマエッチングした後、プラズマ
放電を中断することなく銅薄膜をプラズマエッチング
し、銅薄膜をプラズマエッチングした後、プラズマ放電
を中断することなくバリアメタル層をプラズマエッチン
グする。プラズマエッチング条件を、以下の表18に例
示する。尚、ベンゾシクロブテンモノマーの比誘電率は
2.8、ガラス転移温度Tgは300゜Cである。
の形態16の変形である。実施の形態18においては、
エッチング用のマスクパターンを構成する材料として、
以下の式に示すベンゾシクロブテンモノマーを使用す
る。また、バリアメタル層及び保護膜をTaNから構成
する。これらの点を除き、実施の形態18においては、
実施の形態16と同様の方法でプラズマエッチングを行
う。尚、保護膜をプラズマエッチングした後、プラズマ
放電を中断することなく銅薄膜をプラズマエッチング
し、銅薄膜をプラズマエッチングした後、プラズマ放電
を中断することなくバリアメタル層をプラズマエッチン
グする。プラズマエッチング条件を、以下の表18に例
示する。尚、ベンゾシクロブテンモノマーの比誘電率は
2.8、ガラス転移温度Tgは300゜Cである。
【0182】
【化3】
【0183】
【表18】 使用ガス :Cl2=15sccm 圧力 :0.05Pa 発生源28からのパワー:2.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :270゜C
【0184】プラズマエッチング時、エッチング用マス
クをベンゾシクロブテンから構成することによって、ス
パッタリングされたエッチング用マスクからの炭素原子
によりバリアメタル層を構成する窒素原子が引き抜か
れ、TaNから成るバリアメタル層のエッチングレート
が増加する。SiO2から成るエッチング用マスクを使
用した場合のバリアメタル層のエッチングレートが約
0.05μm/分であったのに対して、ベンゾシクロブ
テンから成るエッチング用マスクを使用した場合のバリ
アメタル層のエッチングレートは約0.2μm/分であ
った。これによって、バリアメタル層のエッチング反応
に費やされずに残る過剰のラジカルが少なくなり、銅薄
膜とバリアメタル層や保護膜との界面から剥離が生じる
ことを確実に抑制することができる。また、ベンゾシク
ロブテンは基体加熱温度である270゜Cでも熱分解す
ることがなく、エッチング用マスクとしての機能を確実
に果たすことができる。
クをベンゾシクロブテンから構成することによって、ス
パッタリングされたエッチング用マスクからの炭素原子
によりバリアメタル層を構成する窒素原子が引き抜か
れ、TaNから成るバリアメタル層のエッチングレート
が増加する。SiO2から成るエッチング用マスクを使
用した場合のバリアメタル層のエッチングレートが約
0.05μm/分であったのに対して、ベンゾシクロブ
テンから成るエッチング用マスクを使用した場合のバリ
アメタル層のエッチングレートは約0.2μm/分であ
った。これによって、バリアメタル層のエッチング反応
に費やされずに残る過剰のラジカルが少なくなり、銅薄
膜とバリアメタル層や保護膜との界面から剥離が生じる
ことを確実に抑制することができる。また、ベンゾシク
ロブテンは基体加熱温度である270゜Cでも熱分解す
ることがなく、エッチング用マスクとしての機能を確実
に果たすことができる。
【0185】(実施の形態19)実施の形態19も実施
の形態16の変形である。実施の形態19においては、
エッチング用のマスクパターンを構成する材料として、
フッ化フラーレンを使用する。また、バリアメタル層を
WNから構成し、保護膜をTiNから構成する。また、
保護膜及び銅薄膜を表19に例示するプラズマエッチン
グ条件にて、保護膜をプラズマエッチングした後、プラ
ズマ放電を中断することなく銅薄膜をプラズマエッチン
グする。また、銅薄膜をプラズマエッチングした後、プ
ラズマ放電を中断することなく、バリアメタル層を表2
0に例示するプラズマエッチング条件に切り替えた後、
バリアメタル層をプラズマエッチングする。これらの点
を除き、実施の形態19においては、実施の形態16と
同様の方法でプラズマエッチングを行う。尚、バリアメ
タル層のプラズマエッチングにおいては、WNを一層早
いエッチングレートでプラズマエッチングするために、
Cl2ガスにSF6ガスを添加している。尚、フッ化フラ
ーレンの比誘電率は2.0、ガラス転移温度T gは40
0゜Cである。
の形態16の変形である。実施の形態19においては、
エッチング用のマスクパターンを構成する材料として、
フッ化フラーレンを使用する。また、バリアメタル層を
WNから構成し、保護膜をTiNから構成する。また、
保護膜及び銅薄膜を表19に例示するプラズマエッチン
グ条件にて、保護膜をプラズマエッチングした後、プラ
ズマ放電を中断することなく銅薄膜をプラズマエッチン
グする。また、銅薄膜をプラズマエッチングした後、プ
ラズマ放電を中断することなく、バリアメタル層を表2
0に例示するプラズマエッチング条件に切り替えた後、
バリアメタル層をプラズマエッチングする。これらの点
を除き、実施の形態19においては、実施の形態16と
同様の方法でプラズマエッチングを行う。尚、バリアメ
タル層のプラズマエッチングにおいては、WNを一層早
いエッチングレートでプラズマエッチングするために、
Cl2ガスにSF6ガスを添加している。尚、フッ化フラ
ーレンの比誘電率は2.0、ガラス転移温度T gは40
0゜Cである。
【0186】
【表19】 使用ガス :Cl2=15sccm 圧力 :0.05Pa 発生源28からのパワー:2.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :270゜C
【0187】
【表20】 使用ガス :SF6/Cl2=20/15sccm 圧力 :0.05Pa 発生源28からのパワー:2.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W 基体加熱温度 :270゜C
【0188】プラズマエッチング時、エッチング用マス
クをフッ化フラーレンから構成することによって、スパ
ッタリングされたエッチング用マスクからの炭素原子に
よりバリアメタル層を構成する窒素原子が引き抜かれ、
WNから成るバリアメタル層のエッチングレートが増加
する。SiO2から成るエッチング用マスクを使用した
場合のバリアメタル層のエッチングレートが約0.15
μm/分であったのに対して、フッ化フラーレンから成
るエッチング用マスクを使用した場合のバリアメタル層
のエッチングレートは約0.4μm/分であった。これ
によって、バリアメタル層のエッチング反応に費やされ
ずに残る過剰のラジカルが少なくなり、銅薄膜とバリア
メタル層や保護膜との界面から剥離が生じることを確実
に抑制することができる。尚、SiO2から成るエッチ
ング用マスクを使用した場合のTiNから成る保護膜の
エッチングレートが約0.05μm/分であったのに対
して、フッ化フラーレンから成るエッチング用マスクを
使用した場合の保護膜のエッチングレートは約0.2μ
m/分であった。また、フッ化フラーレンは基体加熱温
度である270゜Cでも熱分解することがなく、エッチ
ング用マスクとしての機能を確実に果たすことができ
る。
クをフッ化フラーレンから構成することによって、スパ
ッタリングされたエッチング用マスクからの炭素原子に
よりバリアメタル層を構成する窒素原子が引き抜かれ、
WNから成るバリアメタル層のエッチングレートが増加
する。SiO2から成るエッチング用マスクを使用した
場合のバリアメタル層のエッチングレートが約0.15
μm/分であったのに対して、フッ化フラーレンから成
るエッチング用マスクを使用した場合のバリアメタル層
のエッチングレートは約0.4μm/分であった。これ
によって、バリアメタル層のエッチング反応に費やされ
ずに残る過剰のラジカルが少なくなり、銅薄膜とバリア
メタル層や保護膜との界面から剥離が生じることを確実
に抑制することができる。尚、SiO2から成るエッチ
ング用マスクを使用した場合のTiNから成る保護膜の
エッチングレートが約0.05μm/分であったのに対
して、フッ化フラーレンから成るエッチング用マスクを
使用した場合の保護膜のエッチングレートは約0.2μ
m/分であった。また、フッ化フラーレンは基体加熱温
度である270゜Cでも熱分解することがなく、エッチ
ング用マスクとしての機能を確実に果たすことができ
る。
【0189】(実施の形態20)実施の形態20は、本
発明の第2の態様に係るプラズマエッチング法に関す
る。実施の形態20においては、第1の保護膜を構成す
る材料をTaNとし、第2の保護膜を構成する材料を硫
黄(S)とする。尚、銅薄膜の下には、TaNを構成材
料とするバリアメタル層が形成されている。TaNから
成るバリアメタル層のエッチングレートは、銅薄膜のエ
ッチングレートよりも低い。従って、バリアメタル層の
プラズマエッチング条件を銅薄膜のプラズマエッチング
条件と大幅に異ならせる必要がある場合がある。このよ
うな場合、銅薄膜のプラズマエッチングを完了した時点
で、一旦、プラズマ放電を停止し、エッチング条件を変
更した後、プラズマ放電を再開する必要がある。ところ
が、エッチング条件の変更からプラズマ放電の再開まで
の間に、チャンバー内に未解離のハロゲン系ガス成分が
存在するので、銅(特に、エッチングされた銅薄膜の側
面の部分における銅)とハロゲン系ガスとが反応し、銅
薄膜側面に反応生成物である銅−ハロゲン化合物が生成
し、かかる銅のハロゲン化が銅薄膜側面から内部へと進
行してしまったり、揮発しない銅ハロゲン化物が銅薄膜
側面に堆積するといった問題が生じる。このような問題
は、実施の形態20のプラズマエッチング法により解決
することができる。
発明の第2の態様に係るプラズマエッチング法に関す
る。実施の形態20においては、第1の保護膜を構成す
る材料をTaNとし、第2の保護膜を構成する材料を硫
黄(S)とする。尚、銅薄膜の下には、TaNを構成材
料とするバリアメタル層が形成されている。TaNから
成るバリアメタル層のエッチングレートは、銅薄膜のエ
ッチングレートよりも低い。従って、バリアメタル層の
プラズマエッチング条件を銅薄膜のプラズマエッチング
条件と大幅に異ならせる必要がある場合がある。このよ
うな場合、銅薄膜のプラズマエッチングを完了した時点
で、一旦、プラズマ放電を停止し、エッチング条件を変
更した後、プラズマ放電を再開する必要がある。ところ
が、エッチング条件の変更からプラズマ放電の再開まで
の間に、チャンバー内に未解離のハロゲン系ガス成分が
存在するので、銅(特に、エッチングされた銅薄膜の側
面の部分における銅)とハロゲン系ガスとが反応し、銅
薄膜側面に反応生成物である銅−ハロゲン化合物が生成
し、かかる銅のハロゲン化が銅薄膜側面から内部へと進
行してしまったり、揮発しない銅ハロゲン化物が銅薄膜
側面に堆積するといった問題が生じる。このような問題
は、実施の形態20のプラズマエッチング法により解決
することができる。
【0190】以下、エッチング装置20を用いたプラズ
マエッチング法を、図8及び図9を参照して説明する。
マエッチング法を、図8及び図9を参照して説明する。
【0191】[工程−2000]先ず、シリコン半導体
基板40の上に形成されたSiO2から成る下地絶縁層
41の上に、銅薄膜を形成する。具体的には、先ず、シ
リコン半導体基板40の上に公知のCVD法で形成され
た下地絶縁層41の上に、TaN膜から成るバリアメタ
ル層42Aを以下の表21に例示するCVD法によって
形成した後、バリアメタル層42Aの上に以下の表22
に例示するCVD法によって銅薄膜43を形成する。
尚、表22中、HFAとは、ヘキサフルオロアセチルア
セトネートの略である。
基板40の上に形成されたSiO2から成る下地絶縁層
41の上に、銅薄膜を形成する。具体的には、先ず、シ
リコン半導体基板40の上に公知のCVD法で形成され
た下地絶縁層41の上に、TaN膜から成るバリアメタ
ル層42Aを以下の表21に例示するCVD法によって
形成した後、バリアメタル層42Aの上に以下の表22
に例示するCVD法によって銅薄膜43を形成する。
尚、表22中、HFAとは、ヘキサフルオロアセチルア
セトネートの略である。
【0192】
【表21】 TaNから成るバリアメタル層の形成 使用ガス :TaBr5/H2/Ar/N2=10/500/400/ 100sccm 圧力 :0.5Pa マイクロ波パワー:3kW 基体加熱温度 :350゜C
【0193】
【表22】 銅のCVD成膜条件 使用ガス : Cu(HFA)2/H2=10/1000sccm 圧力 : 2.6×103Pa 基体加熱温度: 350゜C パワー : 500W
【0194】[工程−2010]次いで、その上に、T
aNを構成材料とする膜厚20nmの第1の保護膜44
Aを表21の条件に基づくCVD法にて形成する。
aNを構成材料とする膜厚20nmの第1の保護膜44
Aを表21の条件に基づくCVD法にて形成する。
【0195】[工程−2020]その後、CVD法にて
SiN膜を形成し、更に公知のリソグラフィ技術及びエ
ッチング技術によってこのSiN膜をパターニングし、
SiN膜から成るエッチング用のマスクパターン45を
形成する。この状態を、図8の(A)の模式的な一部断
面図に示すが、銅薄膜43の露出面43Aは第1の保護
膜44Aで被覆されている。尚、[工程−2010]と
[工程−2020]の順序を逆にしてもよい。また、S
iO2膜やSiON膜から成るマスクパターン45を形
成してもよい。更には、炭素原子を含有し、且つ、銅薄
膜をプラズマエッチングする際の基体加熱温度において
分解しない、比誘電率が3.5以下の低誘電率絶縁材料
(例えば、ポリアリールエーテル、シクロパーフルオロ
カーボンポリマー及びベンゾシクロブテンから成る群か
ら選択された少なくとも1種の材料)からエッチング用
のマスクパターンを構成してもよい。
SiN膜を形成し、更に公知のリソグラフィ技術及びエ
ッチング技術によってこのSiN膜をパターニングし、
SiN膜から成るエッチング用のマスクパターン45を
形成する。この状態を、図8の(A)の模式的な一部断
面図に示すが、銅薄膜43の露出面43Aは第1の保護
膜44Aで被覆されている。尚、[工程−2010]と
[工程−2020]の順序を逆にしてもよい。また、S
iO2膜やSiON膜から成るマスクパターン45を形
成してもよい。更には、炭素原子を含有し、且つ、銅薄
膜をプラズマエッチングする際の基体加熱温度において
分解しない、比誘電率が3.5以下の低誘電率絶縁材料
(例えば、ポリアリールエーテル、シクロパーフルオロ
カーボンポリマー及びベンゾシクロブテンから成る群か
ら選択された少なくとも1種の材料)からエッチング用
のマスクパターンを構成してもよい。
【0196】[工程−2030]次いで、マスクパター
ン45を形成したシリコン半導体基板40を図1に示し
たエッチング装置20内の基体載置ステージ10上に載
置し、セラミックス層13に静電吸着力を発揮させてシ
リコン半導体基板40を基体載置ステージ10上に保持
・固定する。そして、ヒータ14の作動によって基体載
置ステージ10の温度制御を行い、銅薄膜43を含むシ
リコン半導体基板40を表2に示した設定温度に調整す
る。
ン45を形成したシリコン半導体基板40を図1に示し
たエッチング装置20内の基体載置ステージ10上に載
置し、セラミックス層13に静電吸着力を発揮させてシ
リコン半導体基板40を基体載置ステージ10上に保持
・固定する。そして、ヒータ14の作動によって基体載
置ステージ10の温度制御を行い、銅薄膜43を含むシ
リコン半導体基板40を表2に示した設定温度に調整す
る。
【0197】そして、マスクパターン45をエッチング
用マスクとして、表2に示した条件にて、第1の保護膜
44A及び銅薄膜43に対してプラズマエッチング処理
を行い、銅薄膜43から構成された配線を得る。バリア
メタル層42Aが露出した時点でプラズマエッチングを
一旦中止する。この状態を、図8の(B)の模式的な一
部断面図に示す。
用マスクとして、表2に示した条件にて、第1の保護膜
44A及び銅薄膜43に対してプラズマエッチング処理
を行い、銅薄膜43から構成された配線を得る。バリア
メタル層42Aが露出した時点でプラズマエッチングを
一旦中止する。この状態を、図8の(B)の模式的な一
部断面図に示す。
【0198】[工程−2040]その後、プラズマエッ
チングを停止し、銅薄膜の露出面(側面)43Bを第2
の保護膜46で被覆する。第2の保護膜46は硫黄
(S)から成り、表6に示した条件にて形成することが
できる。これによって、銅薄膜43の露出面43Bがプ
ラズマ放電前のハロゲン系ガス(Cl2ガス)と接触し
ないように銅薄膜43の露出面43Bを第2の保護膜4
6で被覆することができる。この状態を、図9の(A)
の模式的な一部断面図に示す。
チングを停止し、銅薄膜の露出面(側面)43Bを第2
の保護膜46で被覆する。第2の保護膜46は硫黄
(S)から成り、表6に示した条件にて形成することが
できる。これによって、銅薄膜43の露出面43Bがプ
ラズマ放電前のハロゲン系ガス(Cl2ガス)と接触し
ないように銅薄膜43の露出面43Bを第2の保護膜4
6で被覆することができる。この状態を、図9の(A)
の模式的な一部断面図に示す。
【0199】[工程−2050]その後、ハロゲン系ガ
ス(Cl2ガス)を使用して第2の保護膜46をプラズ
マエッチングし、引き続き、プラズマ放電を中断するこ
と無くバリアメタル層42Aをプラズマエッチングす
る。この状態を、図9の(B)の模式的な一部断面図に
示す。また、プラズマエッチングの条件を、以下の表2
3に例示する。
ス(Cl2ガス)を使用して第2の保護膜46をプラズ
マエッチングし、引き続き、プラズマ放電を中断するこ
と無くバリアメタル層42Aをプラズマエッチングす
る。この状態を、図9の(B)の模式的な一部断面図に
示す。また、プラズマエッチングの条件を、以下の表2
3に例示する。
【0200】
【表23】 使用ガス :Cl2=30sccm 圧力 :0.1Pa 発生源28からのパワー:1.5kW(13.56MHz) RFバイアス :400W 基体加熱温度 :240゜C
【0201】尚、第1の保護膜、第2の保護膜、銅薄膜
及びバリアメタル層をプラズマエッチングするためのハ
ロゲン系ガスとして、Cl2以外にも、BCl3ガス/C
l2ガス、CHF3ガス/Cl2ガス、CH2F2ガス/C
l2ガス、C5F8ガス/Cl2ガスを使用してもよい。ま
た、第1の保護膜と銅薄膜をプラズマエッチングするた
めのハロゲン系ガスと、第2の保護膜とバリアメタル層
をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとは、
同じガス系であってもよいし、同種のガス系であっても
よいし、異種のガス系であってもよい。更には、銅薄膜
をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとして
Cl2ガスを用い、バリアメタル層、並びに第1及び第
2の保護膜をプラズマエッチングするためのハロゲン系
ガスとしてBCl3ガス及びCl2ガス、又は、Cl2ガ
ス及びカーボン含有ガス(例えば、CHF3ガス/Cl2
ガス、CH2F2ガス/Cl2ガス、C5F8ガス/Cl2ガ
ス)を用いてもよい。第1の保護膜、銅薄膜、第2の保
護膜及びバリアメタル層をプラズマエッチングするとき
に使用するハロゲン系ガスの好ましい組み合わせを以下
の表24に例示する。尚、表24中、「ガス1」はCl
2ガスを意味し、「ガス2」はBCl3ガス/Cl2ガス
を意味し、「ガス3」はCl2ガス/カーボン含有ガス
を意味する。
及びバリアメタル層をプラズマエッチングするためのハ
ロゲン系ガスとして、Cl2以外にも、BCl3ガス/C
l2ガス、CHF3ガス/Cl2ガス、CH2F2ガス/C
l2ガス、C5F8ガス/Cl2ガスを使用してもよい。ま
た、第1の保護膜と銅薄膜をプラズマエッチングするた
めのハロゲン系ガスと、第2の保護膜とバリアメタル層
をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとは、
同じガス系であってもよいし、同種のガス系であっても
よいし、異種のガス系であってもよい。更には、銅薄膜
をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとして
Cl2ガスを用い、バリアメタル層、並びに第1及び第
2の保護膜をプラズマエッチングするためのハロゲン系
ガスとしてBCl3ガス及びCl2ガス、又は、Cl2ガ
ス及びカーボン含有ガス(例えば、CHF3ガス/Cl2
ガス、CH2F2ガス/Cl2ガス、C5F8ガス/Cl2ガ
ス)を用いてもよい。第1の保護膜、銅薄膜、第2の保
護膜及びバリアメタル層をプラズマエッチングするとき
に使用するハロゲン系ガスの好ましい組み合わせを以下
の表24に例示する。尚、表24中、「ガス1」はCl
2ガスを意味し、「ガス2」はBCl3ガス/Cl2ガス
を意味し、「ガス3」はCl2ガス/カーボン含有ガス
を意味する。
【0202】
【表24】 第1の保護膜 銅薄膜 第2の保護膜 バリアメタル層 ガス1 → ガス1 → ガス1 → ガス1 ガス1 → ガス1 → ガス1 → ガス2 ガス1 → ガス1 → ガス1 → ガス3 ガス1 → ガス1 → ガス2 → ガス1 ガス1 → ガス1 → ガス2 → ガス2 ガス1 → ガス1 → ガス2 → ガス3 ガス1 → ガス1 → ガス3 → ガス1 ガス1 → ガス1 → ガス3 → ガス2 ガス1 → ガス1 → ガス3 → ガス3 ガス1 → ガス2 → ガス1 → ガス1 ガス1 → ガス2 → ガス1 → ガス2 ガス1 → ガス2 → ガス1 → ガス3 ガス1 → ガス2 → ガス2 → ガス1 ガス1 → ガス2 → ガス2 → ガス2 ガス1 → ガス2 → ガス2 → ガス3 ガス1 → ガス2 → ガス3 → ガス1 ガス1 → ガス2 → ガス3 → ガス2 ガス1 → ガス2 → ガス3 → ガス3 ガス1 → ガス3 → ガス1 → ガス1 ガス1 → ガス3 → ガス1 → ガス2 ガス1 → ガス3 → ガス1 → ガス3 ガス1 → ガス3 → ガス2 → ガス1 ガス1 → ガス3 → ガス2 → ガス2 ガス1 → ガス3 → ガス2 → ガス3 ガス1 → ガス3 → ガス3 → ガス1 ガス1 → ガス3 → ガス3 → ガス2 ガス1 → ガス3 → ガス3 → ガス3 ガス2 → ガス1 → ガス1 → ガス1 ガス2 → ガス1 → ガス1 → ガス2 ガス2 → ガス1 → ガス1 → ガス3 ガス2 → ガス1 → ガス2 → ガス1 ガス2 → ガス1 → ガス2 → ガス2 ガス2 → ガス1 → ガス2 → ガス3 ガス2 → ガス1 → ガス3 → ガス1 ガス2 → ガス1 → ガス3 → ガス2 ガス2 → ガス1 → ガス3 → ガス3 ガス2 → ガス2 → ガス1 → ガス1 ガス2 → ガス2 → ガス1 → ガス2 ガス2 → ガス2 → ガス1 → ガス3 ガス2 → ガス2 → ガス2 → ガス1 ガス2 → ガス2 → ガス2 → ガス2 ガス2 → ガス2 → ガス2 → ガス3 ガス2 → ガス2 → ガス3 → ガス1 ガス2 → ガス2 → ガス3 → ガス2 ガス2 → ガス2 → ガス3 → ガス3 ガス2 → ガス3 → ガス1 → ガス1 ガス2 → ガス3 → ガス1 → ガス2 ガス2 → ガス3 → ガス1 → ガス3 ガス2 → ガス3 → ガス2 → ガス1 ガス2 → ガス3 → ガス2 → ガス2 ガス2 → ガス3 → ガス2 → ガス3 ガス2 → ガス3 → ガス3 → ガス1 ガス2 → ガス3 → ガス3 → ガス2 ガス2 → ガス3 → ガス3 → ガス3 ガス3 → ガス1 → ガス1 → ガス1 ガス3 → ガス1 → ガス1 → ガス2 ガス3 → ガス1 → ガス1 → ガス3 ガス3 → ガス1 → ガス2 → ガス1 ガス3 → ガス1 → ガス2 → ガス2 ガス3 → ガス1 → ガス2 → ガス3 ガス3 → ガス1 → ガス3 → ガス1 ガス3 → ガス1 → ガス3 → ガス2 ガス3 → ガス1 → ガス3 → ガス3 ガス3 → ガス2 → ガス1 → ガス1 ガス3 → ガス2 → ガス1 → ガス2 ガス3 → ガス2 → ガス1 → ガス3 ガス3 → ガス2 → ガス2 → ガス1 ガス3 → ガス2 → ガス2 → ガス2 ガス3 → ガス2 → ガス2 → ガス3 ガス3 → ガス2 → ガス3 → ガス1 ガス3 → ガス2 → ガス3 → ガス2 ガス3 → ガス2 → ガス3 → ガス3 ガス3 → ガス3 → ガス1 → ガス1 ガス3 → ガス3 → ガス1 → ガス2 ガス3 → ガス3 → ガス1 → ガス3 ガス3 → ガス3 → ガス2 → ガス1 ガス3 → ガス3 → ガス2 → ガス2 ガス3 → ガス3 → ガス2 → ガス3 ガス3 → ガス3 → ガス3 → ガス1 ガス3 → ガス3 → ガス3 → ガス2 ガス3 → ガス3 → ガス3 → ガス3
【0203】尚、エッチング用のマスクパターン45A
を、炭素原子を含有し、銅薄膜をプラズマエッチングす
る際の基体加熱温度において分解せず、且つ、比誘電率
が3.5以下の低誘電率絶縁材料から構成すれば、図1
0の(A)に模式的な一部断面図を示す構造を有する本
発明の半導体装置を得ることができる。また、[工程−
2010]と[工程−2020]の順序を逆にした場合
には、図10の(B)に模式的な一部断面図を示す構造
を有する本発明の半導体装置を得ることができる。
を、炭素原子を含有し、銅薄膜をプラズマエッチングす
る際の基体加熱温度において分解せず、且つ、比誘電率
が3.5以下の低誘電率絶縁材料から構成すれば、図1
0の(A)に模式的な一部断面図を示す構造を有する本
発明の半導体装置を得ることができる。また、[工程−
2010]と[工程−2020]の順序を逆にした場合
には、図10の(B)に模式的な一部断面図を示す構造
を有する本発明の半導体装置を得ることができる。
【0204】以上、本発明を、発明の実施の形態に基づ
き説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。発明の実施の形態にて説明した、ドライエッチング
装置の構造は例示であり、適宜設計変更することができ
る。また、発明の実施の形態にて説明した各種の加工条
件も例示であり、適宜変更することができる。更には、
複合材料の組成やコージエライトセラミックス・ファイ
バーボードの物性も例示であり、適宜変更することがで
きる。発明の実施の形態6〜実施の形態20にて説明し
た本発明のプラズマエッチング法を、発明の実施の形態
2〜発明の実施の形態5にて説明した装置を用いて実施
することができる。
き説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。発明の実施の形態にて説明した、ドライエッチング
装置の構造は例示であり、適宜設計変更することができ
る。また、発明の実施の形態にて説明した各種の加工条
件も例示であり、適宜変更することができる。更には、
複合材料の組成やコージエライトセラミックス・ファイ
バーボードの物性も例示であり、適宜変更することがで
きる。発明の実施の形態6〜実施の形態20にて説明し
た本発明のプラズマエッチング法を、発明の実施の形態
2〜発明の実施の形態5にて説明した装置を用いて実施
することができる。
【0205】発明の実施の形態においては、専ら、一体
的に形成された母材から基体載置ステージを作製した
が、基体載置ステージは、例えばアルミニウム材料と母
材との組み合わせから作製することもできる。このよう
な基体載置ステージの模式的な断面図を図11及び図1
2に示す。基体載置ステージ110は、アルミニウム製
の円盤状部材118に複合材料111をロウ付け法又は
ビス止めにて固定して作製されている。尚、ロウ材ある
いはビスは図11、図12及び後述する図16〜図18
には図示していない。図11に示す構造においては、基
体載置ステージ110の頂面はセラミックス層113に
て被覆されている。尚、必要に応じて、基体載置ステー
ジ110の側面をセラミックス層113にて被覆してお
いてもよい。一方、図12に示す構造においては、基体
載置ステージ110の頂面には、例えばAl2O3製セラ
ミックス板から成るセラミックス層116がロウ材11
7によって取り付けられている。図11の(A)あるい
は図12の(A)においては、アルミニウム製の円盤状
部材118の内部に配管115が配設されている。ま
た、母材112が円盤状部材118の上面及び下面に固
定されている。円盤状部材118の上面に固定された複
合材料111の構造、及び円盤状部材118の下面に固
定された母材112の構成は、実施の形態1〜実施の形
態5にて説明した複合材料の構造、母材の構成と同様と
することができる。図11の(B)あるいは図12の
(B)においては、アルミニウム製の円盤状部材118
の下面には母材が省略されている。図11の(C)ある
いは図12の(C)においては、アルミニウム製の円盤
状部材118の下面にPBNヒータ114が取り付けら
れている。そして、複合材料111が円盤状部材118
の上面に固定されている。
的に形成された母材から基体載置ステージを作製した
が、基体載置ステージは、例えばアルミニウム材料と母
材との組み合わせから作製することもできる。このよう
な基体載置ステージの模式的な断面図を図11及び図1
2に示す。基体載置ステージ110は、アルミニウム製
の円盤状部材118に複合材料111をロウ付け法又は
ビス止めにて固定して作製されている。尚、ロウ材ある
いはビスは図11、図12及び後述する図16〜図18
には図示していない。図11に示す構造においては、基
体載置ステージ110の頂面はセラミックス層113に
て被覆されている。尚、必要に応じて、基体載置ステー
ジ110の側面をセラミックス層113にて被覆してお
いてもよい。一方、図12に示す構造においては、基体
載置ステージ110の頂面には、例えばAl2O3製セラ
ミックス板から成るセラミックス層116がロウ材11
7によって取り付けられている。図11の(A)あるい
は図12の(A)においては、アルミニウム製の円盤状
部材118の内部に配管115が配設されている。ま
た、母材112が円盤状部材118の上面及び下面に固
定されている。円盤状部材118の上面に固定された複
合材料111の構造、及び円盤状部材118の下面に固
定された母材112の構成は、実施の形態1〜実施の形
態5にて説明した複合材料の構造、母材の構成と同様と
することができる。図11の(B)あるいは図12の
(B)においては、アルミニウム製の円盤状部材118
の下面には母材が省略されている。図11の(C)ある
いは図12の(C)においては、アルミニウム製の円盤
状部材118の下面にPBNヒータ114が取り付けら
れている。そして、複合材料111が円盤状部材118
の上面に固定されている。
【0206】プラズマエッチング装置を、図13に示す
ように、例えば、ICP型のプラズマエッチング装置と
することもできる。エッチング装置20Bには、チャン
バー側壁52と天板53から構成されたチャンバー51
と、天板53を加熱するためのヒータ54と、チャンバ
ー側壁52の外側に配設された誘導結合コイル55が備
えられている。尚、チャンバー側壁52は石英製であ
り、天板53は後述するように複合材料から作製されて
いる。チャンバー51内には、基体であるシリコン半導
体基板40を保持・固定するための基体載置ステージ1
0(図2の(A)参照)が配設されている。更に、チャ
ンバー51内のガスを排気するための排気口59が、真
空ポンプ等の負圧手段(図示せず)に接続されている。
基体載置ステージ10には、シリコン半導体基板40へ
の入射イオンエネルギーを制御するためのバイアス電源
56が接続され、更には、母材12に相当する温度調節
ジャケットにはセラミックス層13に静電吸着力を発揮
させるための直流電源57が接続されている。また、基
体載置ステージ10の母材12に配設されたヒータ14
は、電源58に接続されている。更には、基体であるシ
リコン半導体基板40の温度を計測するための蛍光ファ
イバ温度計(図示せず)が、エッチング装置20には備
えられている。基体載置ステージ10の温度制御は、蛍
光ファイバ温度計で検知された温度を制御装置(PID
コントローラ)(図示せず)で検出し、ヒータ14へ電
力を供給するための電源58を制御することによって行
うことができる。
ように、例えば、ICP型のプラズマエッチング装置と
することもできる。エッチング装置20Bには、チャン
バー側壁52と天板53から構成されたチャンバー51
と、天板53を加熱するためのヒータ54と、チャンバ
ー側壁52の外側に配設された誘導結合コイル55が備
えられている。尚、チャンバー側壁52は石英製であ
り、天板53は後述するように複合材料から作製されて
いる。チャンバー51内には、基体であるシリコン半導
体基板40を保持・固定するための基体載置ステージ1
0(図2の(A)参照)が配設されている。更に、チャ
ンバー51内のガスを排気するための排気口59が、真
空ポンプ等の負圧手段(図示せず)に接続されている。
基体載置ステージ10には、シリコン半導体基板40へ
の入射イオンエネルギーを制御するためのバイアス電源
56が接続され、更には、母材12に相当する温度調節
ジャケットにはセラミックス層13に静電吸着力を発揮
させるための直流電源57が接続されている。また、基
体載置ステージ10の母材12に配設されたヒータ14
は、電源58に接続されている。更には、基体であるシ
リコン半導体基板40の温度を計測するための蛍光ファ
イバ温度計(図示せず)が、エッチング装置20には備
えられている。基体載置ステージ10の温度制御は、蛍
光ファイバ温度計で検知された温度を制御装置(PID
コントローラ)(図示せず)で検出し、ヒータ14へ電
力を供給するための電源58を制御することによって行
うことができる。
【0207】プラズマエッチング装置のチャンバー側壁
23あるいは天板22,53は、複合材料から作製され
ていることが好ましい。図1に示したプラズマエッチン
グ装置20におけるチャンバー21のチャンバー側壁2
3の模式的な一部断面図を、図14〜図18に示す。こ
のチャンバー側壁23は、セラミックス部材の組織中に
アルミニウム系材料が充填された母材212と、この母
材212の表面に設けられたセラミックス層213とか
ら成る複合材料211から作製されている。
23あるいは天板22,53は、複合材料から作製され
ていることが好ましい。図1に示したプラズマエッチン
グ装置20におけるチャンバー21のチャンバー側壁2
3の模式的な一部断面図を、図14〜図18に示す。こ
のチャンバー側壁23は、セラミックス部材の組織中に
アルミニウム系材料が充填された母材212と、この母
材212の表面に設けられたセラミックス層213とか
ら成る複合材料211から作製されている。
【0208】チャンバー側壁23の内部には、公知のシ
ーズヒータから成るヒータ214が配設されている(図
14の(A)及び(B)参照)。ヒータ214は、ヒー
タ本体(図示せず)と、ヒータ本体の外側に配設されそ
してヒータ本体を保護する鞘管(図示せず)から構成さ
れている。そして、ヒータ214は、配線を介して電源
(図示せず)に接続されている。ヒータ214の熱膨張
は、チャンバー側壁23に影響を与える。従って、母材
212やセラミックス層213の線膨張率α1,α2に近
い値を有する材料を用いることが好ましい。具体的に
は、チタンやステンレススチール等、線膨張率が9×1
0-6/K〜12×10-6/Kの材料から作製された鞘管
を用いることが好ましい。即ち、ヒータ214を構成す
る材料(母材212と接する鞘管の材料)の線膨張率α
H[単位:10-6/K]は、(α1−4)≦αH≦(α1+
4)の関係を満足することが好ましい。尚、ヒータ21
4の本体の線膨張率は、チャンバー側壁23に影響を与
えることがないので、特に制限されない。場合によって
は、ヒータ214を配設すると同時に、先に説明した配
管15Aと同様の構造の配管をチャンバー側壁23の内
部に配設してもよいし、ヒータ214を配設する代わり
に、配管をチャンバー側壁23の内部に配設してもよ
い。
ーズヒータから成るヒータ214が配設されている(図
14の(A)及び(B)参照)。ヒータ214は、ヒー
タ本体(図示せず)と、ヒータ本体の外側に配設されそ
してヒータ本体を保護する鞘管(図示せず)から構成さ
れている。そして、ヒータ214は、配線を介して電源
(図示せず)に接続されている。ヒータ214の熱膨張
は、チャンバー側壁23に影響を与える。従って、母材
212やセラミックス層213の線膨張率α1,α2に近
い値を有する材料を用いることが好ましい。具体的に
は、チタンやステンレススチール等、線膨張率が9×1
0-6/K〜12×10-6/Kの材料から作製された鞘管
を用いることが好ましい。即ち、ヒータ214を構成す
る材料(母材212と接する鞘管の材料)の線膨張率α
H[単位:10-6/K]は、(α1−4)≦αH≦(α1+
4)の関係を満足することが好ましい。尚、ヒータ21
4の本体の線膨張率は、チャンバー側壁23に影響を与
えることがないので、特に制限されない。場合によって
は、ヒータ214を配設すると同時に、先に説明した配
管15Aと同様の構造の配管をチャンバー側壁23の内
部に配設してもよいし、ヒータ214を配設する代わり
に、配管をチャンバー側壁23の内部に配設してもよ
い。
【0209】あるいは又、図14の(B)の模式的な断
面図に示すように、チャンバー側壁23においては、セ
ラミックス層216を溶射法でなくロウ付け法によって
母材212の表面に設けてもよい。この場合には、焼結
法にて作製されたAl2O3製セラミックス環状部材から
成るセラミックス層216を、例えば、約600゜Cの
温度にてAl−Mg−Ge系のロウ材217を用いたロ
ウ付け法にて母材212の表面に取り付ければよい。
尚、ロウ材としては、その他、チタン、錫、アンチモ
ン、マグネシウムから成る合金を挙げることができる。
面図に示すように、チャンバー側壁23においては、セ
ラミックス層216を溶射法でなくロウ付け法によって
母材212の表面に設けてもよい。この場合には、焼結
法にて作製されたAl2O3製セラミックス環状部材から
成るセラミックス層216を、例えば、約600゜Cの
温度にてAl−Mg−Ge系のロウ材217を用いたロ
ウ付け法にて母材212の表面に取り付ければよい。
尚、ロウ材としては、その他、チタン、錫、アンチモ
ン、マグネシウムから成る合金を挙げることができる。
【0210】あるいは又、図15の(A)や(B)の模
式的な断面図に示すように、ヒータ214を母材212
に埋設する代わりに、チャンバー側壁23の外面(チャ
ンバー21と面する面とは反対側の面)に、例えば、P
BNヒータから成るヒータ214Aを取り付けてもよ
い。
式的な断面図に示すように、ヒータ214を母材212
に埋設する代わりに、チャンバー側壁23の外面(チャ
ンバー21と面する面とは反対側の面)に、例えば、P
BNヒータから成るヒータ214Aを取り付けてもよ
い。
【0211】図16〜図18には、ステンレススチール
製あるいはアルミニウム製の中空円筒部材218に複合
材料211をロウ付け法又はビス止めにて固定して作製
されたプラズマエッチング装置の側壁の模式的な断面図
を示す。図16の(A)あるいは(B)においては、中
空円筒部材218の内部にヒータ214(配管であって
もよい)が配設されている。母材212は中空円筒部材
218の内面及び外面に固定されている。中空円筒部材
218の内面(チャンバー21側)に固定された複合材
料211の構造は、実施の形態にて説明した複合材料と
同様の構造を有する。図17の(A)あるいは(B)に
おいては、中空円筒部材218の外面の母材212が省
略されている。図18の(A)あるいは(B)において
は、中空円筒部材218の外面にPBNヒータ214B
が取り付けられている。そして、複合材料211が中空
円筒部材218の内面に固定されている。
製あるいはアルミニウム製の中空円筒部材218に複合
材料211をロウ付け法又はビス止めにて固定して作製
されたプラズマエッチング装置の側壁の模式的な断面図
を示す。図16の(A)あるいは(B)においては、中
空円筒部材218の内部にヒータ214(配管であって
もよい)が配設されている。母材212は中空円筒部材
218の内面及び外面に固定されている。中空円筒部材
218の内面(チャンバー21側)に固定された複合材
料211の構造は、実施の形態にて説明した複合材料と
同様の構造を有する。図17の(A)あるいは(B)に
おいては、中空円筒部材218の外面の母材212が省
略されている。図18の(A)あるいは(B)において
は、中空円筒部材218の外面にPBNヒータ214B
が取り付けられている。そして、複合材料211が中空
円筒部材218の内面に固定されている。
【0212】プラズマエッチング装置の天板22,53
も同様の構造とすればよい。尚、これらのプラズマエッ
チング装置のチャンバー側壁22あるいは天板22,5
3は、実施の形態1〜実施の形態5にて説明した複合材
料の製造方法と同様の方法に基づき作製することができ
るので、詳細な説明は省略する。
も同様の構造とすればよい。尚、これらのプラズマエッ
チング装置のチャンバー側壁22あるいは天板22,5
3は、実施の形態1〜実施の形態5にて説明した複合材
料の製造方法と同様の方法に基づき作製することができ
るので、詳細な説明は省略する。
【0213】実施の形態1においては、保護膜を構成す
る材料をTaNとし、スパッタ法にて形成したが、その
代わりに、CVD法にて形成することもできる。また、
保護膜を構成する材料として、その他、Ti、Ti
O2、TiN、TiSiX、Ti−Si−N、BN、T
a、Ta−Si−N、TaC、W、WN、WSiX、A
l、アルミニウム合金、Mo、MoSiX、MoN、C
o、CoSiX、CoN、SiO2、SiN、SOG、S
iONあるいは低誘電率絶縁材料(例えば、フルオロカ
ーボン、PAE、CPFP、パリレン、BCB)を挙げ
ることができ、これらの材料から構成された保護膜をス
パッタ法あるいはCVD法にて形成することができる。
尚、保護膜は単層であってもよいし、積層構造を有して
いてもよい。
る材料をTaNとし、スパッタ法にて形成したが、その
代わりに、CVD法にて形成することもできる。また、
保護膜を構成する材料として、その他、Ti、Ti
O2、TiN、TiSiX、Ti−Si−N、BN、T
a、Ta−Si−N、TaC、W、WN、WSiX、A
l、アルミニウム合金、Mo、MoSiX、MoN、C
o、CoSiX、CoN、SiO2、SiN、SOG、S
iONあるいは低誘電率絶縁材料(例えば、フルオロカ
ーボン、PAE、CPFP、パリレン、BCB)を挙げ
ることができ、これらの材料から構成された保護膜をス
パッタ法あるいはCVD法にて形成することができる。
尚、保護膜は単層であってもよいし、積層構造を有して
いてもよい。
【0214】また、実施の形態20においては、第1の
保護膜を構成する材料をTaNとし、プラズマCVD法
にて形成し、第2の保護膜を構成する材料を硫黄(S)
とし、CVD法にて形成したが、かかる材料あるいは形
成方法に限定するものではない。第1の保護膜の形成方
法を、プラズマCVD法、CVD法、スパッタ法、銅薄
膜表面の窒化法の少なくとも1つの方法から選択すれば
よいし、第2の保護膜の形成方法も、プラズマCVD
法、CVD法、スパッタ法、銅薄膜表面の窒化法の少な
くとも1つの方法から選択すればよい。即ち、第1の保
護膜と第2の保護膜の形成方法の組み合わせは、最低、
4×4=16通りとなる。また、第1の保護膜と第2の
保護膜を構成する材料は、同種又は同一の材料であって
も、異種又は異なる材料であってもよい。更には、第1
の保護膜及び/又は第2の保護膜は、単層であってもよ
いし、積層構造を有していてもよい。
保護膜を構成する材料をTaNとし、プラズマCVD法
にて形成し、第2の保護膜を構成する材料を硫黄(S)
とし、CVD法にて形成したが、かかる材料あるいは形
成方法に限定するものではない。第1の保護膜の形成方
法を、プラズマCVD法、CVD法、スパッタ法、銅薄
膜表面の窒化法の少なくとも1つの方法から選択すれば
よいし、第2の保護膜の形成方法も、プラズマCVD
法、CVD法、スパッタ法、銅薄膜表面の窒化法の少な
くとも1つの方法から選択すればよい。即ち、第1の保
護膜と第2の保護膜の形成方法の組み合わせは、最低、
4×4=16通りとなる。また、第1の保護膜と第2の
保護膜を構成する材料は、同種又は同一の材料であって
も、異種又は異なる材料であってもよい。更には、第1
の保護膜及び/又は第2の保護膜は、単層であってもよ
いし、積層構造を有していてもよい。
【0215】発明の実施の形態においては、基体載置ス
テージの母材を電極として用いることによってセラミッ
クス層が静電チャック機能を有する形態(単極形式)と
したが、セラミックス層の内部に電極を形成することに
よってセラミックス層が静電チャック機能を有する形態
(双極形式)とすることもできる。この場合には、母材
の表面に溶射法によってセラミックス層を設けるとき、
母材の表面に溶射法にて第1のセラミックス層を形成
し、この第1のセラミックス層上に溶射法、ロウ付け
法、メッキ法あるいは、導電性ペーストを印刷、硬化さ
せる印刷法等によって電極を形成し、次いで、溶射法に
基づき第2のセラミックス層にて全面を被覆することが
好ましい。このような構造を有する基体載置ステージ1
0Dの模式的な断面図を図19の(A)に示し、複合部
材の頂面端部の拡大断面図を図19の(B)に示す。
テージの母材を電極として用いることによってセラミッ
クス層が静電チャック機能を有する形態(単極形式)と
したが、セラミックス層の内部に電極を形成することに
よってセラミックス層が静電チャック機能を有する形態
(双極形式)とすることもできる。この場合には、母材
の表面に溶射法によってセラミックス層を設けるとき、
母材の表面に溶射法にて第1のセラミックス層を形成
し、この第1のセラミックス層上に溶射法、ロウ付け
法、メッキ法あるいは、導電性ペーストを印刷、硬化さ
せる印刷法等によって電極を形成し、次いで、溶射法に
基づき第2のセラミックス層にて全面を被覆することが
好ましい。このような構造を有する基体載置ステージ1
0Dの模式的な断面図を図19の(A)に示し、複合部
材の頂面端部の拡大断面図を図19の(B)に示す。
【0216】具体的には、例えば、実施の形態1におい
て、母材12を作製した後、母材12の頂面を研磨す
る。その後、この研磨面に、Al2O3にTiO2を約
2.5重量%混合した粒径が約10μmの混合粉末を真
空溶射法によって溶融状態で吹き付け、固化させる。こ
れによって、体積固有抵抗値が1011Ω/□オーダーの
第1のセラミックス層130Aを溶射法にて形成するこ
とができる。尚、第1のセラミックス層130Aの形成
の前に、溶射下地層として例えばアルミニウムを約5重
量%含んだニッケル(Ni−5重量%Al)を溶射して
おき、この溶射下地層上に第1のセラミックス層130
Aを溶射法にて形成してもよい。その後、ロウ材を用い
て電極19を第1のセラミックス層130A上に形成す
る。電極19の平面形状を模式的に図19の(C)に示
すが、電極19は、所謂櫛型電極形状を有し、双極形式
である。図19の(C)において、電極19を明確化す
るために、電極19に斜線を付した。尚、ロウ材とし
て、例えば、Al−Mg−Ge系、チタン、錫、アンチ
モンあるいはマグネシウムから成る合金を挙げることが
できるが、これらに限定するものではない。電極19を
構成するロウ材の線膨張率[単位:10-6/K]も、母
材の線膨張率をα1[単位:10-6/K]としたとき、
(α1−4)以上、(α1+4)以下の範囲内にあること
が望ましいが、電極の厚さが薄ければ、ロウ材の線膨張
率はこのような範囲から外れていても、問題は生じ難
い。その後、全面に、Al2O3にTiO2を約2.5重
量%混合した粒径が約10μmの混合粉末を真空溶射法
によって溶融状態で吹き付け、固化させることによっ
て、第2のセラミックス層130Bを溶射法にて形成す
る。こうして、内部に電極19が形成されたセラミック
ス層13(第1のセラミックス層130A及び第2のセ
ラミックス層130B)を形成することができる。この
ような構成の基体載置ステージ10の電極19に配線
(図示せず)を介して直流電圧を直流電源32から印加
することによって、セラミックス層13が静電チャック
として機能する。尚、図19の(A)、図20及び図2
1においては、セラミックス層13を1層で表した。図
20の(A)に模式的な断面図を示すように、セラミッ
クス層13を母材12の側面に形成してもよい。更に
は、電極19は、実施の形態2〜実施の形態5にて説明
した基体載置ステージにも適用することができる。例え
ば、図5の(A)及び図5の(C)を参照して説明した
基体載置ステージに電極19を設けた基体載置ステージ
10Eの模式的な断面図を図20の(B)及び(C)に
示す。また、図11の(A)、(B)及び(C)を参照
して説明した基体載置ステージに電極19を設けた基体
載置ステージ10Fの模式的な断面図を図21の
(A)、(B)及び(C)に示す。電極19の平面形状
は、所謂櫛型電極形状に限定されず、例えば、円を2分
割した2つの半円形状等、任意の一対の形状とすること
ができる。
て、母材12を作製した後、母材12の頂面を研磨す
る。その後、この研磨面に、Al2O3にTiO2を約
2.5重量%混合した粒径が約10μmの混合粉末を真
空溶射法によって溶融状態で吹き付け、固化させる。こ
れによって、体積固有抵抗値が1011Ω/□オーダーの
第1のセラミックス層130Aを溶射法にて形成するこ
とができる。尚、第1のセラミックス層130Aの形成
の前に、溶射下地層として例えばアルミニウムを約5重
量%含んだニッケル(Ni−5重量%Al)を溶射して
おき、この溶射下地層上に第1のセラミックス層130
Aを溶射法にて形成してもよい。その後、ロウ材を用い
て電極19を第1のセラミックス層130A上に形成す
る。電極19の平面形状を模式的に図19の(C)に示
すが、電極19は、所謂櫛型電極形状を有し、双極形式
である。図19の(C)において、電極19を明確化す
るために、電極19に斜線を付した。尚、ロウ材とし
て、例えば、Al−Mg−Ge系、チタン、錫、アンチ
モンあるいはマグネシウムから成る合金を挙げることが
できるが、これらに限定するものではない。電極19を
構成するロウ材の線膨張率[単位:10-6/K]も、母
材の線膨張率をα1[単位:10-6/K]としたとき、
(α1−4)以上、(α1+4)以下の範囲内にあること
が望ましいが、電極の厚さが薄ければ、ロウ材の線膨張
率はこのような範囲から外れていても、問題は生じ難
い。その後、全面に、Al2O3にTiO2を約2.5重
量%混合した粒径が約10μmの混合粉末を真空溶射法
によって溶融状態で吹き付け、固化させることによっ
て、第2のセラミックス層130Bを溶射法にて形成す
る。こうして、内部に電極19が形成されたセラミック
ス層13(第1のセラミックス層130A及び第2のセ
ラミックス層130B)を形成することができる。この
ような構成の基体載置ステージ10の電極19に配線
(図示せず)を介して直流電圧を直流電源32から印加
することによって、セラミックス層13が静電チャック
として機能する。尚、図19の(A)、図20及び図2
1においては、セラミックス層13を1層で表した。図
20の(A)に模式的な断面図を示すように、セラミッ
クス層13を母材12の側面に形成してもよい。更に
は、電極19は、実施の形態2〜実施の形態5にて説明
した基体載置ステージにも適用することができる。例え
ば、図5の(A)及び図5の(C)を参照して説明した
基体載置ステージに電極19を設けた基体載置ステージ
10Eの模式的な断面図を図20の(B)及び(C)に
示す。また、図11の(A)、(B)及び(C)を参照
して説明した基体載置ステージに電極19を設けた基体
載置ステージ10Fの模式的な断面図を図21の
(A)、(B)及び(C)に示す。電極19の平面形状
は、所謂櫛型電極形状に限定されず、例えば、円を2分
割した2つの半円形状等、任意の一対の形状とすること
ができる。
【0217】
【発明の効果】本発明のプラズマエッチング法によれ
ば、プラズマエッチングにおけるプラズマ放電の前にプ
ラズマエッチング装置のチャンバー内に存在する未解離
のハロゲン系ガスと銅とが反応する結果、銅薄膜をエッ
チングできなくなるといった現象の発生を確実に抑制す
ることができる。その結果、銅のハロゲン化が銅薄膜表
面から内部へと進行することを抑制することができ、プ
ラズマエッチングの進行が妨げられることがなくなる。
それ故、銅薄膜のエッチング加工精度の低下を抑えるこ
とができ、良好な異方性形状を有する銅薄膜パターンを
形成することができる。従って、このように銅薄膜の加
工を良好に行えることから、本発明のプラズマエッチン
グ法を例えばLSIにおける多層配線構造の形成に適用
することにより、配線の低抵抗化や耐エレクトロマイグ
レーション性の向上を図ることができる。
ば、プラズマエッチングにおけるプラズマ放電の前にプ
ラズマエッチング装置のチャンバー内に存在する未解離
のハロゲン系ガスと銅とが反応する結果、銅薄膜をエッ
チングできなくなるといった現象の発生を確実に抑制す
ることができる。その結果、銅のハロゲン化が銅薄膜表
面から内部へと進行することを抑制することができ、プ
ラズマエッチングの進行が妨げられることがなくなる。
それ故、銅薄膜のエッチング加工精度の低下を抑えるこ
とができ、良好な異方性形状を有する銅薄膜パターンを
形成することができる。従って、このように銅薄膜の加
工を良好に行えることから、本発明のプラズマエッチン
グ法を例えばLSIにおける多層配線構造の形成に適用
することにより、配線の低抵抗化や耐エレクトロマイグ
レーション性の向上を図ることができる。
【0218】また、本発明の第1の態様に係るプラズマ
エッチング法において、バリアメタル層を設ける場合、
銅薄膜をプラズマエッチングする条件でバリアメタル層
をプラズマエッチングした場合のエッチングレート以上
のエッチングレートが得られる条件にてバリアメタル層
をプラズマエッチングすることによって、あるいは又、
バリアメタル層をプラズマエッチングするために使用す
るハロゲン系ガスのバリアメタル層に対するエッチング
レートを、銅薄膜をプラズマエッチングするために使用
するハロゲン系の銅薄膜に対するエッチングレート以上
とすることによって、あるいは又、炭素原子を含有し、
且つ、銅薄膜をプラズマエッチングする際の基体加熱温
度において分解しない材料から構成されたエッチング用
のマスクパターンを例えば保護膜上に形成することによ
って、バリアメタル層のエッチング速度を早めることが
可能となる。その結果、バリアメタル層のエッチング反
応に費やされずに残る過剰のラジカルが少なくなり、銅
薄膜とバリアメタル層との界面から剥離が生じることを
確実に抑制することができ、銅薄膜の加工安定性の一層
の向上を図ることができる。それ故、半導体装置の製造
歩留まりの増加を得ることができる。
エッチング法において、バリアメタル層を設ける場合、
銅薄膜をプラズマエッチングする条件でバリアメタル層
をプラズマエッチングした場合のエッチングレート以上
のエッチングレートが得られる条件にてバリアメタル層
をプラズマエッチングすることによって、あるいは又、
バリアメタル層をプラズマエッチングするために使用す
るハロゲン系ガスのバリアメタル層に対するエッチング
レートを、銅薄膜をプラズマエッチングするために使用
するハロゲン系の銅薄膜に対するエッチングレート以上
とすることによって、あるいは又、炭素原子を含有し、
且つ、銅薄膜をプラズマエッチングする際の基体加熱温
度において分解しない材料から構成されたエッチング用
のマスクパターンを例えば保護膜上に形成することによ
って、バリアメタル層のエッチング速度を早めることが
可能となる。その結果、バリアメタル層のエッチング反
応に費やされずに残る過剰のラジカルが少なくなり、銅
薄膜とバリアメタル層との界面から剥離が生じることを
確実に抑制することができ、銅薄膜の加工安定性の一層
の向上を図ることができる。それ故、半導体装置の製造
歩留まりの増加を得ることができる。
【0219】本発明の半導体装置においては、比誘電率
が3.5以下の低誘電率絶縁材料からエッチング用のマ
スクパターンを構成するので、エッチング用のマスクパ
ターンを構成する材料としてSiO2やSiN、SiO
Nを用いる場合よりも、寄生容量を小さくすることがで
きる。
が3.5以下の低誘電率絶縁材料からエッチング用のマ
スクパターンを構成するので、エッチング用のマスクパ
ターンを構成する材料としてSiO2やSiN、SiO
Nを用いる場合よりも、寄生容量を小さくすることがで
きる。
【0220】また、複合材料を母材とセラミックス層と
から構成すれば、母材はセラミックス部材とアルミニウ
ム系材料との中間的な性質を有するものとなり、例えば
線膨張率に関してもこれらの中間的な値に調整が可能と
なる。それ故、母材とセラミックス層との熱膨張に起因
したセラミックス層の損傷発生を回避でき、複合材料を
高温で確実に使用することが可能となる。しかも、母材
は高い熱伝導率を有しているので、銅薄膜を効率よく加
熱することが可能であるし、例えば温度制御手段によっ
て効率よく複合材料を加熱することができる。また、従
来の技術では、セラミックス層の割れ等が原因で行うこ
とができなかった高温加熱時における高精度の温度制御
を行うことができ、これにより、プラズマエッチング処
理といった半導体装置の製造プロセスを高い精度で安定
して実行することができる。また、例えば、300mm
程度の大径の基体載置ステージも実現可能となり、これ
により将来のウエハの大径化にも十分対応が可能とな
る。更には、セラミックス層が設けられているので、金
属汚染の発生防止や、ハロゲン系ガスによる複合材料の
腐蝕発生を効果的に防止することができる。
から構成すれば、母材はセラミックス部材とアルミニウ
ム系材料との中間的な性質を有するものとなり、例えば
線膨張率に関してもこれらの中間的な値に調整が可能と
なる。それ故、母材とセラミックス層との熱膨張に起因
したセラミックス層の損傷発生を回避でき、複合材料を
高温で確実に使用することが可能となる。しかも、母材
は高い熱伝導率を有しているので、銅薄膜を効率よく加
熱することが可能であるし、例えば温度制御手段によっ
て効率よく複合材料を加熱することができる。また、従
来の技術では、セラミックス層の割れ等が原因で行うこ
とができなかった高温加熱時における高精度の温度制御
を行うことができ、これにより、プラズマエッチング処
理といった半導体装置の製造プロセスを高い精度で安定
して実行することができる。また、例えば、300mm
程度の大径の基体載置ステージも実現可能となり、これ
により将来のウエハの大径化にも十分対応が可能とな
る。更には、セラミックス層が設けられているので、金
属汚染の発生防止や、ハロゲン系ガスによる複合材料の
腐蝕発生を効果的に防止することができる。
【図1】発明の実施の形態1での使用に適したヘリコン
波プラズマエッチング装置の概念図である。
波プラズマエッチング装置の概念図である。
【図2】発明の実施の形態1における基体載置ステージ
の模式的な断面図である。
の模式的な断面図である。
【図3】発明の実施の形態1のプラズマエッチング法を
説明するための半導体基板等の模式的な一部断面図であ
る。
説明するための半導体基板等の模式的な一部断面図であ
る。
【図4】発明の実施の形態2での使用に適したヘリコン
波プラズマエッチング装置の概念図である。
波プラズマエッチング装置の概念図である。
【図5】発明の実施の形態2における基体載置ステージ
の模式的な断面図である。
の模式的な断面図である。
【図6】発明の実施の形態16のプラズマエッチング法
を説明するための半導体基板等の模式的な一部断面図、
及び本発明の半導体装置の模式的な一部断面図である。
を説明するための半導体基板等の模式的な一部断面図、
及び本発明の半導体装置の模式的な一部断面図である。
【図7】発明の実施の形態16のプラズマエッチング法
の変形によって得られる本発明の半導体装置の模式的な
一部断面図である。
の変形によって得られる本発明の半導体装置の模式的な
一部断面図である。
【図8】発明の実施の形態20のプラズマエッチング法
を説明するための半導体基板等の模式的な一部断面図で
ある。
を説明するための半導体基板等の模式的な一部断面図で
ある。
【図9】図8に引き続き、発明の実施の形態20のプラ
ズマエッチング法を説明するための半導体基板等の模式
的な一部断面図である。
ズマエッチング法を説明するための半導体基板等の模式
的な一部断面図である。
【図10】発明の実施の形態20のプラズマエッチング
法にて得られる本発明の半導体装置の模式的な一部断面
図である。
法にて得られる本発明の半導体装置の模式的な一部断面
図である。
【図11】基体載置ステージの別の形態の模式的な断面
図である。
図である。
【図12】基体載置ステージの別の形態の模式的な断面
図である。
図である。
【図13】ICP型のプラズマエッチング装置の概念図
である。
である。
【図14】チャンバー側壁の模式的な一部断面図であ
る。
る。
【図15】チャンバー側壁の模式的な一部断面図であ
る。
る。
【図16】チャンバー側壁の模式的な一部断面図であ
る。
る。
【図17】チャンバー側壁の模式的な一部断面図であ
る。
る。
【図18】チャンバー側壁の模式的な一部断面図であ
る。
る。
【図19】セラミックス層の内部に電極を有する双極形
式の基体載置ステージの模式的な断面図、及び電極の平
面形状を示す図である。
式の基体載置ステージの模式的な断面図、及び電極の平
面形状を示す図である。
【図20】セラミックス層の内部に電極を有する双極形
式の基体載置ステージの模式的な断面図である。
式の基体載置ステージの模式的な断面図である。
【図21】セラミックス層の内部に電極を有する双極形
式の基体載置ステージの模式的な断面図である。
式の基体載置ステージの模式的な断面図である。
10,10A,10B,10C,10D,10E,10
F,110・・・基体載置ステージ、11,11A,1
11,211・・・複合材料、12,12A,112,
212・・・母材、13,13A,113,130A,
130B,213・・・セラミックス層、14,14
A,114,214,214A,214B・・・ヒー
タ、15A,115・・・配管、16,16A,11
6,216・・・セラミックス層、118・・・円盤状
部材、218・・・中空円筒部材、17,17A,11
7,217・・・ロウ材、19・・・電極、20,20
A・・・ヘリコン波プラズマエッチング装置、20B・
・・ICP型プラズマエッチング装置、21・・・チャ
ンバー、22・・・天板、23・・・チャンバー側壁、
24・・・マルチポール磁石、25・・・ソレノイドコ
イル・アッセンブリ、26・・・RFアンテナ、27・
・・マッチングネットワーク、28・・・ヘリコン波プ
ラズマ発生源、29・・・排気口、31・・・バイアス
電源、32・・・直流電源、33・・・電源、34・・
・制御装置、35・・・蛍光ファイバ温度計、36A,
36B,36C・・・配管、37・・・制御バルブ、3
8・・・温度制御用熱媒体供給装置、40・・・シリコ
ン半導体基板、41・・・下地絶縁層、42,42A・
・・バリアメタル層、43・・・銅薄膜、44・・・保
護膜、44A・・・第1の保護膜、45・・・エッチン
グ用のマスクパターン、46・・・第2の保護膜、47
・・・層間絶縁層、51・・・チャンバー、52・・・
チャンバー側壁、53・・・天板、54・・・ヒータ、
55・・・誘導結合コイル、56・・・バイアス電源、
57・・・直流電源、58・・・電源、59・・・排気
口
F,110・・・基体載置ステージ、11,11A,1
11,211・・・複合材料、12,12A,112,
212・・・母材、13,13A,113,130A,
130B,213・・・セラミックス層、14,14
A,114,214,214A,214B・・・ヒー
タ、15A,115・・・配管、16,16A,11
6,216・・・セラミックス層、118・・・円盤状
部材、218・・・中空円筒部材、17,17A,11
7,217・・・ロウ材、19・・・電極、20,20
A・・・ヘリコン波プラズマエッチング装置、20B・
・・ICP型プラズマエッチング装置、21・・・チャ
ンバー、22・・・天板、23・・・チャンバー側壁、
24・・・マルチポール磁石、25・・・ソレノイドコ
イル・アッセンブリ、26・・・RFアンテナ、27・
・・マッチングネットワーク、28・・・ヘリコン波プ
ラズマ発生源、29・・・排気口、31・・・バイアス
電源、32・・・直流電源、33・・・電源、34・・
・制御装置、35・・・蛍光ファイバ温度計、36A,
36B,36C・・・配管、37・・・制御バルブ、3
8・・・温度制御用熱媒体供給装置、40・・・シリコ
ン半導体基板、41・・・下地絶縁層、42,42A・
・・バリアメタル層、43・・・銅薄膜、44・・・保
護膜、44A・・・第1の保護膜、45・・・エッチン
グ用のマスクパターン、46・・・第2の保護膜、47
・・・層間絶縁層、51・・・チャンバー、52・・・
チャンバー側壁、53・・・天板、54・・・ヒータ、
55・・・誘導結合コイル、56・・・バイアス電源、
57・・・直流電源、58・・・電源、59・・・排気
口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 3/68 H01L 21/88 D
Claims (63)
- 【請求項1】基体上に形成された銅薄膜の露出面がプラ
ズマ放電前のハロゲン系ガスと接触しないように銅薄膜
の露出面を保護膜で被覆した後、該ハロゲン系ガスを使
用して該保護膜をプラズマエッチングし、引き続き、銅
薄膜をプラズマエッチングすることを特徴とするプラズ
マエッチング法。 - 【請求項2】保護膜は、プラズマ放電前のハロゲン系ガ
スによってエッチングされることがなく、且つ、プラズ
マ放電後のハロゲン系ガスによってプラズマエッチング
され得る材料から構成されていることを特徴とする請求
項1に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項3】保護膜をプラズマエッチングした後、プラ
ズマ放電を中断することなく銅薄膜をプラズマエッチン
グすることを特徴とする請求項1に記載のプラズマエッ
チング法。 - 【請求項4】保護膜をプラズマCVD法にて形成するこ
とを特徴とする請求項1に記載のプラズマエッチング
法。 - 【請求項5】保護膜を構成する材料は、ハロゲン元素を
含まない炭素系ポリマー、又は、ハロゲン元素としてフ
ッ素のみを含む炭素系ポリマーであることを特徴とする
請求項4に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項6】保護膜を構成する材料は、ハロゲン元素を
含まない硫黄、又は、ハロゲン元素としてフッ素のみを
含む硫黄であることを特徴とする請求項4に記載のプラ
ズマエッチング法。 - 【請求項7】保護膜を構成する材料は、スパッタ法又は
CVD法にて形成された、高融点金属若しくはその化合
物、又は、絶縁材料であることを特徴とする請求項1に
記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項8】保護膜を構成する材料は、Ti、Ti
O2、TiN、TiSiX、Ti−Si−N、BN、T
a、TaN、Ta−Si−N、TaC、W、WN、WS
iX、Al、アルミニウム合金、Mo、MoSiX、Mo
N、Co、CoSi X、CoN、SiO2、SiN、SO
G、SiON及び低誘電率絶縁材料から成る群から選択
された少なくとも1種類の材料であることを特徴とする
請求項7に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項9】窒素プラズマにて銅薄膜表面を窒化するこ
とによって保護膜を形成することを特徴とする請求項1
に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項10】ハロゲン系ガスはCl2ガスであること
を特徴とする請求項1に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項11】基体上と銅薄膜との間にはバリアメタル
層が形成されており、 銅薄膜のプラズマエッチングに引き続き、バリアメタル
層をプラズマエッチングすることを特徴とする請求項1
に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項12】プラズマ放電を中断することなく、保護
膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプラズマエッチングす
ることを特徴とする請求項11に記載のプラズマエッチ
ング法。 - 【請求項13】銅薄膜をプラズマエッチングする条件で
バリアメタル層をプラズマエッチングした場合のエッチ
ングレート以上のエッチングレートが得られる条件にて
バリアメタル層をプラズマエッチングすることを特徴と
する請求項12に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項14】バリアメタル層を構成する材料は、スパ
ッタ法又はCVD法にて形成された、高融点金属の窒化
物であることを特徴とする請求項13に記載のプラズマ
エッチング法。 - 【請求項15】バリアメタル層を構成する材料は、Ti
N、TaN、WN及びMoNから成る群から選択された
少なくとも1種類の材料であることを特徴とする請求項
14に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項16】保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプ
ラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとして、B
Cl3ガス及びCl2ガス、又は、Cl2ガス及びカーボ
ン含有ガスを用いることを特徴とする請求項15に記載
のプラズマエッチング法。 - 【請求項17】銅薄膜をプラズマエッチングするために
使用するハロゲン系ガスと異なるハロゲン系ガスを使用
してバリアメタル層をプラズマエッチングし、バリアメ
タル層をプラズマエッチングするために使用するハロゲ
ン系ガスのバリアメタル層に対するエッチングレート
は、銅薄膜をプラズマエッチングするために使用するハ
ロゲン系の銅薄膜に対するエッチングレート以上である
ことを特徴とする請求項12に記載のプラズマエッチン
グ法。 - 【請求項18】バリアメタル層を構成する材料は、スパ
ッタ法又はCVD法にて形成された、高融点金属の窒化
物であることを特徴とする請求項17に記載のプラズマ
エッチング法。 - 【請求項19】バリアメタル層を構成する材料は、Ti
N、TaN、WN及びMoNから成る群から選択された
少なくとも1種類の材料であることを特徴とする請求項
18に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項20】保護膜をプラズマエッチングするための
ハロゲン系ガスとしてCl2ガス、BCl3ガス及びCl
2ガス、又は、Cl2ガス及びカーボン含有ガスを用い、
銅薄膜をプラズマエッチングするためのハロゲン系ガス
としてCl2ガスを用い、バリアメタル層をプラズマエ
ッチングするためのハロゲン系ガスとしてBCl3ガス
及びCl2ガス、又は、Cl2ガス及びカーボン含有ガス
を用いることを特徴とする請求項19に記載のプラズマ
エッチング法。 - 【請求項21】ハロゲン系ガスを使用して保護膜をプラ
ズマエッチングする前に、炭素原子を含有し、且つ、銅
薄膜をプラズマエッチングする際の基体加熱温度におい
て分解しない材料から構成されたエッチング用のマスク
パターンを形成することを特徴とする請求項12に記載
のプラズマエッチング法。 - 【請求項22】バリアメタル層を構成する材料は、スパ
ッタ法又はCVD法にて形成された、高融点金属の窒化
物であることを特徴とする請求項21に記載のプラズマ
エッチング法。 - 【請求項23】バリアメタル層を構成する材料は、Ti
N、TaN、WN及びMoNから成る群から選択された
少なくとも1種類の材料であることを特徴とする請求項
22に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項24】保護膜、銅薄膜及びバリアメタル層をプ
ラズマエッチングするためのハロゲン系ガスとしてCl
2ガスを用いることを特徴とする請求項23に記載のプ
ラズマエッチング法。 - 【請求項25】エッチング用のマスクパターンを構成す
る材料は、比誘電率が3.5以下の低誘電率絶縁材料で
あることを特徴とする請求項21に記載のプラズマエッ
チング法。 - 【請求項26】エッチング用のマスクパターンを構成す
る材料は、ポリアリールエーテル、シクロパーフルオロ
カーボンポリマー及びベンゾシクロブテンから成る群か
ら選択された少なくとも1種の材料であることを特徴と
する請求項25に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項27】基体は、基板及びその上に設けられた絶
縁層から成り、 静電チャック機能を有し、且つ、温度制御手段を備えた
基体載置ステージに基体を載置した状態で保護膜及び銅
薄膜のプラズマエッチングを行い、 該基体載置ステージは、セラミックス部材の組織中にア
ルミニウム系材料が充填された母材と、該母材の表面に
設けられたセラミックス層とから成る複合材料から構成
されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ
エッチング法。 - 【請求項28】基体載置ステージを電極として用い、セ
ラミックス層は静電チャック機能を有することを特徴と
する請求項27に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項29】基体載置ステージには温度制御手段が配
設され、該温度制御手段はヒータから構成されているこ
とを特徴とする請求項27に記載のプラズマエッチング
法。 - 【請求項30】ヒータは母材の内部に配設されており、 母材の線膨張率をα1[単位:10-6/K]としたと
き、ヒータを構成する材料の線膨張率αH[単位:10
-6/K]は(α1−4)≦αH≦(α1+4)を満足する
ことを特徴とする請求項29に記載のプラズマエッチン
グ法。 - 【請求項31】基体載置ステージには温度制御手段が配
設され、該温度制御手段は、母材の内部に配設された温
度制御用熱媒体を流す配管から構成されており、 母材の線膨張率をα1[単位:10-6/K]としたと
き、配管の線膨張率αP[単位:10-6/K]は(α1−
4)≦αP≦(α1+4)を満足することを特徴とする請
求項27に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項32】母材の線膨張率をα1[単位:10-6/
K]としたとき、セラミックス層の線膨張率α2[単
位:10-6/K]は(α1−4)≦α2≦(α1+4)を
満足することを特徴とする請求項27に記載のプラズマ
エッチング法。 - 【請求項33】母材を構成するセラミックス部材の組成
はコージエライトセラミックスであり、母材を構成する
アルミニウム系材料の組成はアルミニウムとケイ素であ
り、セラミックス層を構成する材料はAl2O3であるこ
とを特徴とする請求項32に記載のプラズマエッチング
法。 - 【請求項34】母材を構成するセラミックス部材の組成
は窒化アルミニウムであり、母材を構成するアルミニウ
ム系材料の組成はアルミニウム又はアルミニウムとケイ
素であり、セラミックス層を構成する材料はAl2O3又
は窒化アルミニウムであることを特徴とする請求項32
に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項35】母材を構成するセラミックス部材の組成
は炭化ケイ素であり、母材を構成するアルミニウム系材
料の組成はアルミニウム又はアルミニウムとケイ素であ
り、セラミックス層を構成する材料はAl2O3又は窒化
アルミニウムであることを特徴とする請求項32に記載
のプラズマエッチング法。 - 【請求項36】母材を構成するセラミックス部材の組成
は酸化アルミニウムであり、母材を構成するアルミニウ
ム系材料の組成はアルミニウム又はアルミニウムとケイ
素であり、セラミックス層を構成する材料はAl2O3で
あることを特徴とする請求項32に記載のプラズマエッ
チング法。 - 【請求項37】セラミックス層は、溶射法にて母材の表
面に形成されていることを特徴とする請求項27に記載
のプラズマエッチング法。 - 【請求項38】セラミックス層は、ロウ付け法にて母材
の表面に取り付けられていることを特徴とする請求項2
7に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項39】基体上に形成された高融点金属若しくは
その化合物から成るバリアメタル層、及び該バリアメタ
ル層の上に形成された銅薄膜及びバリアメタル層のプラ
ズマエッチング法であって、 (イ)銅薄膜の露出面がプラズマ放電前のハロゲン系ガ
スと接触しないように銅薄膜の露出面を第1の保護膜で
被覆した後、該ハロゲン系ガスを使用して該第1の保護
膜をプラズマエッチングし、引き続き、銅薄膜をプラズ
マエッチングする工程と、 (ロ)銅薄膜の露出面がプラズマ放電前のハロゲン系ガ
スと接触しないように銅薄膜の露出面を第2の保護膜で
被覆した後、該ハロゲン系ガスを使用して該第2の保護
膜をプラズマエッチングし、引き続き、バリアメタル層
をプラズマエッチングする工程、から成ることを特徴と
するプラズマエッチング法。 - 【請求項40】第1の保護膜及び第2の保護膜は、プラ
ズマ放電前のハロゲン系ガスによってエッチングされる
ことがなく、且つ、プラズマ放電後のハロゲン系ガスに
よってプラズマエッチングされ得る材料から構成されて
いることを特徴とする請求項39に記載のプラズマエッ
チング法。 - 【請求項41】第1の保護膜をプラズマエッチングした
後、プラズマ放電を中断することなく銅薄膜をプラズマ
エッチングし、第2の保護膜をプラズマエッチングした
後、プラズマ放電を中断することなくバリアメタル層を
プラズマエッチングすることを特徴とする請求項39に
記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項42】第1の保護膜及び/又は第2の保護膜を
プラズマCVD法にて形成することを特徴とする請求項
39に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項43】第1の保護膜及び/又は第2の保護膜を
構成する材料は、ハロゲン元素を含まない炭素系ポリマ
ー、又は、ハロゲン元素としてフッ素のみを含む炭素系
ポリマーであることを特徴とする請求項42に記載のプ
ラズマエッチング法。 - 【請求項44】第1の保護膜及び/又は第2の保護膜を
構成する材料は、ハロゲン元素を含まない硫黄、又は、
ハロゲン元素としてフッ素のみを含む硫黄であることを
特徴とする請求項42に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項45】第1の保護膜及び/又は第2の保護膜を
構成する材料は、スパッタ法又はCVD法にて形成され
た、高融点金属若しくはその化合物、又は、絶縁材料で
あることを特徴とする請求項39に記載のプラズマエッ
チング法。 - 【請求項46】第1の保護膜及び/又は第2の保護膜を
構成する材料は、Ti、TiO2、TiN、TiSiX、
Ti−Si−N、BN、Ta、TaN、Ta−Si−
N、TaC、W、WN、WSiX、Al、アルミニウム
合金、Mo、MoSiX、MoN、Co、CoSiX、C
oN、SiO2、SiN、SOG、SiON及び低誘電
率絶縁材料から成る群から選択された少なくとも1種類
の材料であることを特徴とする請求項45に記載のプラ
ズマエッチング法。 - 【請求項47】窒素プラズマにて銅薄膜表面を窒化する
ことによって第1の保護膜及び/又は第2の保護膜を形
成することを特徴とする請求項39に記載のプラズマエ
ッチング法。 - 【請求項48】ハロゲン系ガスはCl2ガスであること
を特徴とする請求項39に記載のプラズマエッチング
法。 - 【請求項49】基体は、基板及びその上に設けられた絶
縁層から成り、 静電チャック機能を有し、且つ、温度制御手段を備えた
基体載置ステージに基体を載置した状態で第1の保護
膜、銅薄膜、第2の保護膜及びバリアメタル層のプラズ
マエッチングを行い、 該基体載置ステージは、セラミックス部材の組織中にア
ルミニウム系材料が充填された母材と、該母材の表面に
設けられたセラミックス層とから成る複合材料から構成
されていることを特徴とする請求項39に記載のプラズ
マエッチング法。 - 【請求項50】基体載置ステージを電極として用い、セ
ラミックス層は静電チャック機能を有することを特徴と
する請求項49に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項51】基体載置ステージには温度制御手段が配
設され、該温度制御手段はヒータから構成されているこ
とを特徴とする請求項49に記載のプラズマエッチング
法。 - 【請求項52】ヒータは母材の内部に配設されており、 母材の線膨張率をα1[単位:10-6/K]としたと
き、ヒータを構成する材料の線膨張率αH[単位:10
-6/K]は(α1−4)≦αH≦(α1+4)を満足する
ことを特徴とする請求項51に記載のプラズマエッチン
グ法。 - 【請求項53】基体載置ステージには温度制御手段が配
設され、該温度制御手段は、母材の内部に配設された温
度制御用熱媒体を流す配管から構成されており、 母材の線膨張率をα1[単位:10-6/K]としたと
き、配管の線膨張率αP[単位:10-6/K]は(α1−
4)≦αP≦(α1+4)を満足することを特徴とする請
求項49に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項54】母材の線膨張率をα1[単位:10-6/
K]としたとき、セラミックス層の線膨張率α2[単
位:10-6/K]は(α1−4)≦α2≦(α1+4)を
満足することを特徴とする請求項49に記載のプラズマ
エッチング法。 - 【請求項55】母材を構成するセラミックス部材の組成
はコージエライトセラミックスであり、母材を構成する
アルミニウム系材料の組成はアルミニウムとケイ素であ
り、セラミックス層を構成する材料はAl2O3であるこ
とを特徴とする請求項54に記載のプラズマエッチング
法。 - 【請求項56】母材を構成するセラミックス部材の組成
は窒化アルミニウムであり、母材を構成するアルミニウ
ム系材料の組成はアルミニウム又はアルミニウムとケイ
素であり、セラミックス層を構成する材料はAl2O3又
は窒化アルミニウムであることを特徴とする請求項54
に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項57】母材を構成するセラミックス部材の組成
は炭化ケイ素であり、母材を構成するアルミニウム系材
料の組成はアルミニウム又はアルミニウムとケイ素であ
り、セラミックス層を構成する材料はAl2O3又は窒化
アルミニウムであることを特徴とする請求項54に記載
のプラズマエッチング法。 - 【請求項58】母材を構成するセラミックス部材の組成
は酸化アルミニウムであり、母材を構成するアルミニウ
ム系材料の組成はアルミニウム又はアルミニウムとケイ
素であり、セラミックス層を構成する材料はAl2O3で
あることを特徴とする請求項54に記載のプラズマエッ
チング法。 - 【請求項59】セラミックス層は、溶射法にて母材の表
面に形成されていることを特徴とする請求項49に記載
のプラズマエッチング法。 - 【請求項60】セラミックス層は、ロウ付け法にて母材
の表面に取り付けられていることを特徴とする請求項4
9に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項61】(A)基体上に形成された、バリアメタ
ル層、及び銅薄膜から成る配線と、 (B)該配線の上に残されたエッチング用のマスクパタ
ーンと、 (C)基体、配線及びエッチング用のマスクパターンを
被覆する層間絶縁層、を有する半導体装置であって、 該エッチング用のマスクパターンは、炭素原子を含有
し、銅薄膜をプラズマエッチングする際の基体加熱温度
において分解せず、且つ、比誘電率が3.5以下の低誘
電率絶縁材料から構成されており、 層間絶縁層は、比誘電率が3.5以下の低誘電率絶縁材
料から構成されていることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項62】バリアメタル層を構成する材料は、Ti
N、TaN、WN及びMoNから成る群から選択された
少なくとも1種類の材料であることを特徴とする請求項
61に記載の半導体装置。 - 【請求項63】エッチング用のマスクパターンを構成す
る材料は、ポリアリールエーテル、シクロパーフルオロ
カーボンポリマー及びベンゾシクロブテンから成る群か
ら選択された少なくとも1種の材料であることを特徴と
する請求項61に記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
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