JP2000331991A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2000331991A
JP2000331991A JP11137519A JP13751999A JP2000331991A JP 2000331991 A JP2000331991 A JP 2000331991A JP 11137519 A JP11137519 A JP 11137519A JP 13751999 A JP13751999 A JP 13751999A JP 2000331991 A JP2000331991 A JP 2000331991A
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Shingo Kadomura
新吾 門村
Shinsuke Hirano
信介 平野
Megumi Takatsu
恵 高津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シングルダマシン・プロセス、デュアルダマシ
ン・プロセス、あるいは埋込みプラグ・プロセスにおい
て、銅薄膜又は銀薄膜を用いた配線及び/又はプラグを
形成する場合のプロセス信頼性、及び製品歩留まりを改
善することが可能な半導体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】(イ)基体10上に絶縁層11を形成した
後、該絶縁層11に凹部を形成する工程と、(ロ)凹部
内を含む絶縁層11上に、上面の略平坦な金属薄膜を形
成する工程と、(ハ)金属薄膜をエッチバックすること
により、凹部の内部のみに金属薄膜を残す工程を有し、
金属薄膜として銅薄膜13又は銀薄膜を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関し、更に詳しくは、所謂シングルダマシン・プ
ロセス、デュアルダマシン・プロセス、あるいは埋込み
プラグ・プロセスにおいて、誘電率の低い絶縁層に銅薄
膜又は銀薄膜を埋め込んで配線及び/又はプラグを形成
する場合のプロセス信頼性を高める方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のULSIのように、数ミリ角のチ
ップに数百万個以上もの素子が形成された高集積化半導
体装置においては、集積度の上昇に伴うチップ面積の増
大を抑制するために、基体上に絶縁層と配線とを交互に
積み重ねる多層配線技術が不可欠とされている。また、
チップ面積に占める配線の面積の割合が増大し、且つ、
絶縁層の厚さの減少に伴い寄生容量が増大している状況
下では、信号遅延や消費電力の増大が深刻化するため、
配線については低抵抗化、絶縁層については低誘電率化
が強く求められている。
【0003】従来、半導体装置の配線用材料としては、
アルミニウム系合金(例えば、Al−0.5%Cu、A
l−1%Si−0.5%Cu)が広く用いられている
が、半導体装置の動作を更に高速化するためには、より
比抵抗の低い銅(Cu)や銀(Ag)等を用いる必要が
ある。銅の比抵抗は約1.7μΩ・cm、銀の比抵抗は
約1.6μΩ・cmと低く、いずれもエレクトロマイグ
レーション耐性がアルミニウム系合金に比べて1桁程度
高いため、アルミニウム系合金に替わる次世代の配線用
材料として期待されている。
【0004】一方、半導体装置の絶縁層材料としては、
従来より酸化シリコン系材料や窒化シリコン系材料が単
独で、あるいは適宜組み合わせて使用されてきた。しか
し、誘電率k(=ε/ε0)の値をみると、酸化シリコ
ン(SiO2)は約3.9、酸化フッ化シリコン(Si
OF)は3.4〜3.6、窒化シリコン(SiN)は約
7と、いずれも高い。近年、誘電率kの値が3よりも低
い有機系及び無機系の低誘電率材料を絶縁層材料として
用いる技術が提案されている。有機系の低誘電率材料と
しては、非フッ素系ポリマーやフッ素系ポリマーが知ら
れており、無機系の低誘電率材料としては、気泡を含有
する酸化シリコン系のキセロゲルやナノポーラスシリカ
等が知られている。
【0005】ところで、銅については、上述のような利
点により半導体装置の配線用材料として有望である反
面、例えば、エッチング反応生成物の蒸気圧が低く、通
常のドライエッチング法ではパターニングが困難である
といった理由から、実用化が遅れていた。しかし、絶縁
層に予め形成された凹部に金属薄膜を略平坦に埋め込む
だけであれば、ドライエッチング法によるパターニング
が不要となり、銅のようにエッチングし難い金属につい
ても配線用材料としての実用化が促進されると期待され
ている。このように、絶縁層に予め凹部を形成してお
き、この凹部を金属薄膜で略平坦に埋め込むプロセス
は、ダマシン・プロセスと呼ばれている。特に、凹部と
して配線形成用の溝部のみを形成し、配線を形成するプ
ロセスを、シングルダマシン・プロセスと称する。ま
た、配線形成用の溝部に加え、この溝部の底部に接続す
るプラグ形成用の孔部を凹部として形成し、プラグと配
線の双方を形成するプロセスを、デュアルダマシン・プ
ロセスと称する。尚、プラグのみを形成するプロセス
は、埋込みプラグ・プロセスと称されており、タングス
テン等の高融点金属を用いたプロセスが既に実用化され
ている。
【0006】シングルダマシン・プロセス又はデュアル
ダマシン・プロセスにおける一般的なプロセス・フロー
では、先ず、凹部の内部を含む絶縁層の全面に例えばめ
っき法により金属薄膜を形成し、次に、化学機械研磨
(CMP)法により絶縁層上の金属薄膜を除去すること
により、凹部の内部のみに金属薄膜を残す(即ち、凹部
を埋め込む)。埋込みプラグ・プロセスのプロセス・フ
ローは、シングルダマシン・プロセスにおける配線形成
用の溝部をプラグ形成用の孔部に置き換えて考えれば、
基本的にはシングルダマシン・プロセスのフローと同じ
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、絶縁層
上の金属薄膜をCMP法により除去する場合、絶縁層の
構成材料によっては、金属薄膜が絶縁層から剥離した
り、絶縁層そのものに損傷を生ずるといった問題が多発
している。特に、上述した低誘電率材料の多くは、金属
薄膜に対する密着性に劣る上に、機械強度も不足してお
り、このような問題を生じ易い。
【0008】そこで本発明は、シングルダマシン・プロ
セス、デュアルダマシン・プロセス、あるいは埋込みプ
ラグ・プロセスにおいて、配線用材料として銅薄膜又は
銀薄膜を用いた配線及び/又はプラグを形成する場合の
プロセス信頼性、及び製品歩留まりを改善することが可
能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の第1の態様に係る半導体装置の製造方法
(以下、第1の態様に係る製造方法と称する)は、
(イ)基体上に絶縁層を形成した後、該絶縁層に凹部を
形成する工程と、(ロ)凹部内を含む絶縁層上に、上面
が略平坦な金属薄膜を形成する工程と、(ハ)金属薄膜
をエッチバックすることにより、凹部の内部のみに金属
薄膜を残す工程、を有し、金属薄膜は、銅薄膜又は銀薄
膜であることを特徴とする。
【0010】金属薄膜のエッチバックは、通常の半導体
プロセスで採用されているプラズマエッチングの手法に
より行われる。つまり、本発明によれば、CMP法と異
なり、絶縁層に機械的な圧力を加えることなく絶縁層上
の金属薄膜を除去することができるため、絶縁層からの
金属薄膜の剥離や絶縁層の損傷を回避することができ
る。尚、以下の説明においては、凹部の内部のみに金属
薄膜を残すこと、又は金属薄膜が残された状態を、それ
ぞれ「埋め込む」又は「埋込み」と表現することがあ
る。
【0011】金属薄膜のエッチバックに用いられるエッ
チングガスとしては、HF、SF6、NF3等のフッ素系
ガス;Cl2、HCl、BCl3等の塩素系ガス;HB
r、Br2等の臭素系ガス(但し、Br2は気化器により
ガス化して使用);及び、HI等のヨウ素系ガスを挙げ
ることができる。本発明において金属薄膜として用いら
れる銅薄膜又は銀薄膜は、使用されるガスの種類に応じ
た銅ハロゲン化物又は銀ハロゲン化物の形で除去され
る。但し、これら銅ハロゲン化物又は銀ハロゲン化物は
一般に蒸気圧が低いため、基体の温度を200〜300
°C程度に保持した状態でエッチバックを行うことによ
り、銅ハロゲン化物又は銀ハロゲン化物の脱離を促進す
ることが好適である。エッチバックは、平行平板型RI
E(反応性イオンエッチング)装置、有磁場マイクロ波
プラズマエッチング装置、ヘリコン波プラズマエッチン
グ装置、誘導結合プラズマエッチング装置等、公知のプ
ラズマ装置を用いて行うことができる。
【0012】銅薄膜又は銀薄膜は、電解めっき法、無電
解めっき法、スパッタ法、CVD法を単独で行うか、あ
るいは適宜組み合わせて行うことにより形成することが
できる。複数の方法を組み合わせて行う場合とは、例え
ば無電解めっき法、スパッタ法、又はCVD法によりシ
ード層を薄く形成し、その後、電解めっき法により銅薄
膜又は銀薄膜を厚く形成する場合である。シード層と
は、電解めっき法で必要となる電流供給用の導電層であ
り、その構成材料としては、Cu、Ni、Ni系合金
(例えば、Ni−Co、Ni−Co−B、Ni−Co−
P、Ni−Fe−P、Ni−W−P)、Pt、Ti、C
r、Co、Co系合金(例えば、Co−Fe−P、Co
−W−P、Co−Sn−P、Co−Zn−P、Co−M
n−P)、Pd、Ag、Au、Zn、Sn、Rh、Ti
N/Ti、TiN/Rh、TiN/Pt、Zr、Hf、
Ta、Mo、W、In、Ge及びPbを例示することが
できる。
【0013】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る半導体装置の製造方法(以下、第2の態様
に係る製造方法と称する)は、銅薄膜又は銀薄膜の形成
方法として、特にめっき法を選択した場合に好適な製造
方法である。即ち、(イ)基体上に絶縁層を形成した
後、該絶縁層に複数の凹部を形成する工程と、(ロ)凹
部内を含む絶縁層上に、少なくともめっき法を用いて金
属薄膜を形成する工程と、(ハ)金属薄膜の表面段差を
吸収し、上面が略平坦な平坦化層を該金属薄膜上に形成
する工程と、(ニ)平坦化層のエッチング速度と金属薄
膜のエッチング速度とが略等しくなる条件下で該平坦化
層と該金属薄膜とをエッチバックすることにより、凹部
の内部のみに金属薄膜を残す工程、を有し、金属薄膜
は、銅薄膜又は銀薄膜であることを特徴とする。
【0014】第2の態様に係る製造方法において、複数
の凹部の少なくとも一部で開口面積が相異していると、
開口面積の相異する凹部間の領域において、金属薄膜の
表面段差が形成され易い。より具体的には、金属薄膜の
厚さは、開口面積の小さい凹部の上方で厚く、開口面積
の大きい凹部の上方で薄くなる傾向がある。このため、
仮に、金属薄膜上に平坦化層を形成せずに該金属薄膜の
エッチバックを行うと、開口面積の小さい凹部が金属薄
膜で過不足無く埋め込まれた時点で、開口面積の大きい
凹部内では金属薄膜の残膜厚が減少する場合がある。凹
部内に残る金属薄膜は半導体装置のプラグ及び/又は配
線であるから、係る残膜厚の減少はプラグ及び/又は配
線の電気抵抗値を増大させ、ひいては半導体装置の動作
特性を変動させる原因となる。然るに、第2の態様に係
る製造方法によれば、かかる残膜厚の減少を抑制するこ
とができ、すべての凹部をその開口面積の大小に拘わら
ず、金属薄膜で過不足無く埋め込むことが可能となる。
【0015】第2の態様に係る製造方法におけるエッチ
バックは、第1の態様に係る製造方法と同様、プラズマ
エッチングの手法により行うことができる。従って、平
坦化層の構成材料としては、対下地選択比を実用上十分
なレベルに保ちつつ銅薄膜又は銀薄膜のエッチング速度
と略等しいエッチング速度でエッチングすることがで
き、且つ、エッチング反応系にパーティクル源と成り得
る反応生成物をできるだけ生成しない材料を適宜選択す
ることが望ましい。かかる材料としては、銅や銀を例示
することができる。無論、平坦化層と金属薄膜とが同一
の材料から成る場合には、製膜方法により若干の差違が
生ずる可能性はあるものの、平坦化層のエッチング速度
と金属薄膜のエッチング速度とは実質的に等しくなる。
【0016】平坦化層は、スパッタ法により製膜される
ことが特に好適である。スパッタ法としては、公知のあ
らゆる方法を用いることができる。即ち、衝突粒子の生
成方式に基づく分類によれば、直流スパッタ法、高周波
スパッタ法、マグネトロン・スパッタ、ECR(電子サ
イクロトロン共鳴)スパッタ法等の方式が存在し、これ
ら各種のスパッタ方式に組み合わせられる種々の工夫に
応じて、バイアススパッタ法、コリメータスパッタ法、
イオンビームスパッタ法、高圧スパッタ法、高温スパッ
タ法等の方式が存在する。特に、バイアススパッタ法や
イオンビームスパッタ法のように、製膜過程と平坦化過
程とを協奏的に進行させるスパッタ法によれば、めっき
法により形成された金属薄膜の表面段差を緩和する平坦
化層を形成することができる。このような平坦化層は、
スパッタ法による製膜後に熱処理を行うことによって、
上面がより高度に平坦化される。尚、高温スパッタ法で
は、被製膜体を高温加熱して製膜種のマイグレーション
を促進しながら製膜を行うので、製膜後の熱処理を省略
することが可能である。
【0017】本発明の第1の態様及び第2の態様に係る
製造方法において、基体としては、下層配線として不純
物拡散領域が形成された半導体基板、パターニングされ
た下層配線が表面に形成された下層絶縁層、下層配線の
一部を露出させた孔部を有する下層絶縁層、プラグで埋
め込まれた孔部を有する下層絶縁層等、通常の半導体プ
ロセスのあらゆる段階における構成を有するものを使用
することができる。
【0018】本発明の第1の態様及び第2の態様に係る
製造方法において、絶縁層は、従来広く用いられている
酸化シリコン系材料や窒化シリコン系材料であっても構
わないが、所謂低誘電率材料を用いて構成した場合に、
本発明の実用上の効果が特に顕著となる。従って、低誘
電率材料の「低誘電率」の目安は、おおよそk≦3.
5、より好ましくはk≦3となる。かかる低誘電率材料
としては、BCB(ベンゾシクロブテン:k=2.
6)、ポリアリールエーテル(k=2.6〜2.8)、
ポリイミド(k=2.9)等の非フッ素系ポリマー;フ
ッ素添加ポリイミド(k=2.7)、テトラフルオロエ
チレン(k=2.1〜1.9)、シクロパーフルオロカ
ーボン(k=2.1)、フッ化ポリアリールエーテル
(k=2.6)、フッ素添加パリレン(k=2.4)等
のフッ素系ポリマー;有機SOG(k=2.7)、酸化
シリコン系のキセロゲル(k=2.0)、アモルファス
・カーボン(k=2.5)が例示される。
【0019】本発明の第1の態様及び第2の態様に係る
製造方法において、絶縁層と金属薄膜との密着性を高め
たり、あるいは絶縁層中へ金属薄膜の構成元素である銅
又は銀が拡散することを防止するために、工程(イ)を
終了後、凹部の内部を含む絶縁層上にバリヤ層を形成し
てもよい。絶縁層が気泡を多く含有する材料から成る場
合には、バリヤ層はほぼ必須である。バリヤ層の構成と
しては、Ti、TiN、TiW、TiSiN、W、W
N、WSiN、Rh、Pt、Ta、TaN、TaSiN
の単層構成、TiN/Ti、TiN/Rh、TiN/P
t、TaN/Taの2層構成、あるいはTa/TaN/
Taの3層構成が例示されるが、中でも、TiN、Ti
N/Ti、Ta、TaN、TaN/Ta及びTa/Ta
N/Taから成る群から選択された材料から構成されて
いることが好ましい。尚、「/」を含む表記は、複数の
種類の材料層の積層系に対して用い、「/」の手前は先
に形成される材料層、「/」の後ろは後から形成される
材料層をそれぞれ表す。バリヤ層は、例えばスパッタ法
やCVD法にて形成することができる。
【0020】バリヤ層を用いた場合には、金属薄膜のエ
ッチバックに引き続き、バリヤ層をエッチバックする必
要がある。このエッチバックは、第1の態様に係る製造
方法においては工程(ハ)において、また、第2の態様
に係る製造方法においては工程(ニ)において行う。バ
リヤ層のエッチバックは、その構成材料に応じ、金属薄
膜のエッチバック時と同じエッチング種を用いて行って
も、異なるエッチング種を用いて行ってもよい。また、
バリヤ層のエッチング反応生成物の蒸気圧の大きさに応
じ、金属薄膜のエッチバック時とバリヤ層のエッチバッ
ク時とで基体の保持温度を同じとしても、あるいは異な
る温度としてもよい。
【0021】本発明の第1の態様及び第2の態様に係る
製造方法において、凹部は、(a)配線形成用の溝部で
あっても、(b)プラグ形成用の孔部であっても、ある
いは(c)溝部と孔部の両方であってもよい。ケース
(a)は、所謂シングルダマシン・プロセスに相当す
る。ケース(b)は、慣用的には、所謂埋込みプラグと
称されているプロセスであるが、原理はシングルダマシ
ン・プロセスと同じである。ケース(c)は、更に、
(c−1)溝部と孔部とに一気に銅薄膜又は銀薄膜を埋
め込むケース、及び、(c−2)孔部の埋込みと溝部の
埋込みとを別工程にて行い、少なくともいずれかの埋込
みに銅薄膜又は銀薄膜を用いるケースに大別することが
できる。
【0022】上記ケース(c−1)は、所謂デュアルダ
マシン・プロセスに相当し、凹部のアスペクト比が概ね
4未満までの場合に可能である。ここで、凹部のアスペ
クト比とは、(溝部と孔部の深さの合計)/(孔部の直
径)と定義される。しかし、凹部のアスペクト比が4以
上となると、銅薄膜又は銀薄膜により溝部と孔部とを一
気に埋め込むことは一般に困難となり、ケース(c−
2)が有効となる。ケース(c−2)は、ケース(b)
の埋込みプラグ・プロセスと、ケース(c)のシングル
ダマシン・プロセスを連続して行うプロセスに相当す
る。ケース(c−2)では、孔部の埋込みと溝部の埋込
みの双方に銅薄膜及び/又は銀薄膜を用いてもよいが、
孔部と溝部のいずれか一方に銅薄膜又は銀薄膜を使用
し、他方の埋込みには銅と銀とを除く導電材料から成る
導電膜を使用してもよい。尚、ケース(c−2)におい
ては、孔部の埋込みを行う前、又は溝部の埋込みを行う
前の少なくともいずれかにおいて、バリヤ層を設けるこ
とができる。
【0023】ところで、金属薄膜として銅薄膜又は銀薄
膜をエッチバックする場合、基体の温度を200〜30
0°C程度に保持すると好ましいことを前述したが、か
かる温度に基体を保持するには、通常、エッチング装置
のチャンバー内に配置された基体載置ステージ(ウェハ
ステージと呼ばれる場合がある)上に基体を載置・固定
し、基体載置ステージに内蔵されたヒータから基体を経
由して熱を伝導させる。一方、基体を冷却するには、基
体載置ステージ中を循環する熱媒体(冷媒)を用い、基
体を経由して熱を奪うことによって行われる。従って、
基体載置ステージと基体との密着性が、基体の面内温度
分布を大きく左右する。近年の半導体基板のような大口
径の基体を取り扱う場合、面内温度分布の均一性はエッ
チバック・プロセスの成否を左右する要因となる。
【0024】そこで、近年のプラズマエッチング装置の
基体載置ステージは、静電チャック機能をほぼ標準的に
備えている。静電チャック機能とは、誘電体部材中に埋
設された内部電極に直流電圧を印加し、この誘電体部材
と基体との間に発現するクーロン力を利用して基体を密
着させる機能である。通常は、基体載置ステージの基体
載置面が誘電体部材にて構成され、静電チャック機能を
発揮する。ところが、従来の静電チャックを備えた基体
載置ステージを高温に加熱すると、基体載置ステージの
線膨張率と誘電体部材の線膨張率との相異に起因して誘
電体部材にクラックが発生し易くなり、静電チャックと
しての機能が失われてしまう虞れが大きかった。また、
金属薄膜とバリヤ層のエッチバックの最適温度が大きく
異っている場合は、スループットを考慮してエッチバッ
ク工程間で基体載置ステージの温度を急激(100°C
/分程度)に変化させようとすると、やはり誘電体部材
にクラックが発生する虞れが大きい。従って、単一のエ
ッチングチャンバー内で基体載置ステージ上に基体を載
置したまま、これらのエッチバック工程を連続的に行う
ことには、困難が予想される。しかし、これらのエッチ
バック工程をそれぞれ独立のエッチングチャンバー内で
行うことは、コストやスループットの観点から好ましく
ない。
【0025】本発明の第1の態様及び第2の態様に係る
製造方法では、以下の基体載置ステージを使用すること
で、この問題を解決することができる。即ち、セラミッ
クス部材の組織中にアルミニウム系材料が充填された母
材と、該母材の表面に設けられたセラミックス層とから
成る複合部材から構成され、静電チャック機能を有し、
且つ、温度制御手段を備えた基体載置ステージを使用す
る。この基体載置ステージは、急激に昇降温させてもセ
ラミックス層に損傷を発生することがなく、基体、更に
は、基体上に形成された被加工層を高温に加熱し、又は
低温に冷却することが可能となる。ここで、被加工層と
は、銅薄膜とバリヤ層、並びに、銀薄膜とバリヤ層とを
総称する語である。その結果、反応生成物の気化を促進
することができ、被加工層のエッチバックを速やかに、
且つ、精度良く行うことができる。しかも、基体載置ス
テージは静電チャック機能を有しているので、基体を基
体載置ステージに確実に密着させることができ、基体、
更には、基体上に形成された被加工層を、優れた温度制
御の下、効果的に高温に加熱、又は低温に冷却すること
ができる。
【0026】尚、基体載置ステージを構成する母材それ
自体を電極としてもよいし、セラミックス層内部に電極
を形成してもよく、かかる電極に直流電圧を印加するこ
とによって、基体載置ステージに静電チャック機能を付
与することができる。
【0027】基体載置ステージに配設された温度制御手
段を、ヒータから構成することができる。ヒータを複合
部材の外部に配設してもよいし、母材の内部に配設して
もよく、後者の場合、母材の線膨張率をα1[単位:1
-6/K]としたとき、ヒータを構成する材料の線膨張
率αH[単位:10-6/K]は(α1−4)≦αH≦(α1
+4)の関係を満足することが好ましい。ここで、ヒー
タを構成する材料とは、母材と接するヒータの部分(例
えば鞘管)を構成する材料を意味する。以下においても
同様である。尚、一般に、線膨張率αは、物体の長さを
L、0゜Cにおける物体の長さをL0、θを温度とした
とき、α=(dL/dθ)/L0で表すことができ、単
位はK-1(1/K)であるが、本明細書では、10-6
Kを単位として線膨張率を表現している。以下、線膨張
率を説明するとき、単位を省略して説明する場合もあ
る。
【0028】あるいは又、基体載置ステージに配設され
た温度制御手段を、母材の内部に配設された温度制御用
熱媒体(以下、単に熱媒体と称する)を流す配管から構
成することもできる。この場合、母材の線膨張率をα1
[単位:10-6/K]としたとき、配管の線膨張率αP
[単位:10-6/K]は(α1−4)≦αP≦(α1
4)の関係を満足することが好ましい。この配管は、前
述のヒータと併設することが特に好適である。
【0029】母材の線膨張率α1とヒータを構成する材
料や配管の線膨張率αH,αPとがこれらの関係を満足す
ることによって、セラミックス層に損傷が発生すること
を効果的に防止することができる。
【0030】また、母材の線膨張率をα1[単位:10
-6/K]としたとき、セラミックス層の線膨張率α
2[単位:10-6/K]は(α1−4)≦α2≦(α1
4)の関係を満足することが好ましい。これによって、
温度の異なるエッチバック・プロセス間で基体載置ステ
ージを急激に昇降温させても、母材の線膨張率α1とセ
ラミックス層の線膨張率α2の差に起因したセラミック
ス層の損傷発生を確実に防止することが可能となる。
【0031】尚、このような母材は、例えば、(A)セ
ラミックス部材の組織中にアルミニウム系材料を充填
し、以て、セラミックス部材の組織中にアルミニウム系
材料が充填された母材を作製する工程と、(B)この母
材の表面にセラミックス層を設ける工程に基づき作製す
ることができる。
【0032】この場合、母材を構成するセラミックス部
材の組成をコージエライトセラミックスとし、母材を構
成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(A
l)及びケイ素(Si)とし、セラミックス層を構成す
る材料を酸化アルミニウム(Al23)や窒化アルミニ
ウム(AlN)とすることができる。尚、セラミックス
層を構成する材料には、セラミックス層の線膨張率や電
気特性を調整するために、例えば、TiO2を添加して
もよい。(α1−4)≦α2≦(α1+4)の関係を満足
するように、コージエライトセラミックスとアルミニウ
ム系材料との容積比を決定することが望ましい。あるい
は又、コージエライトセラミックス/アルミニウム系材
料の容積比を、25/75乃至75/25、好ましくは
25/75乃至50/50とすることが望ましい。この
ような容積比にすることによって、母材の線膨張率の制
御だけでなく、母材は、純粋なセラミックスの電気伝導
度や熱伝導度よりも金属に近づいた値を有するようにな
る。その結果、このような母材には、電圧の印加は勿論
のこと、バイアスの印加も可能となり、反応生成物の気
化の促進を図ることができる。更には、アルミニウム系
材料を基準としたとき、アルミニウム系材料には、ケイ
素が12乃至35体積%、好ましくは16乃至35体積
%、一層好ましくは20乃至35体積%含まれているこ
とが、(α1−4)≦α2≦(α1+4)の関係を満足す
る上で望ましい。尚、実際には、コージエライトセラミ
ックスから成るセラミックス部材の組織中に、アルミニ
ウム(Al)及びケイ素(Si)が充填され、アルミニ
ウム(Al)中にケイ素(Si)が含まれているわけで
はないが、アルミニウム系材料におけるアルミニウム
(Al)とケイ素(Si)の容積比を表すために、アル
ミニウム系材料にはケイ素が含まれているという表現を
用いる。以下においても同様である。
【0033】母材を構成するセラミックス部材の組成を
コージエライトセラミックスとし、母材を構成するアル
ミニウム系材料の組成をアルミニウム(Al)及びケイ
素(Si)とする場合、上記の工程(A)は、容器の中
に多孔質のコージエライトセラミックスを組成としたセ
ラミックス部材を配し、容器内に溶融したアルミニウム
とケイ素とを組成としたアルミニウム系材料を流し込
み、高圧鋳造法にてセラミックス部材中にアルミニウム
系材料を充填する工程から成ることが好ましい。この場
合、セラミックス部材は、例えば、金型プレス成形法、
静水圧成形法(CIP法あるいはラバープレス成形法と
も呼ばれる)、鋳込み成形法(スリップキャスティング
法とも呼ばれる)、あるいは泥漿鋳込み成形法によって
コージエライトセラミックスを成形した後、焼成(焼
結)を行うことによって得ることができる。
【0034】尚、セラミックス部材を、コージエライト
セラミックス粉末を成形した後、焼成することにより作
製することができるが、コージエライトセラミックス粉
末とコージエライトセラミックス繊維との混合物を焼成
(焼結)することにより作製することが、多孔質のセラ
ミックス部材を得る上で、また、母材作製の際にセラミ
ックス部材に損傷が発生することを防ぐ上で、好まし
い。後者の場合、焼成体(焼結体)におけるコージエラ
イトセラミックス繊維の割合は、1乃至20体積%、好
ましくは1乃至10体積%、一層好ましくは1乃至5体
積%であることが望ましい。また、コージエライトセラ
ミックス粉末の平均粒径は1乃至100μm、好ましく
は5乃至50μm、一層好ましくは5乃至10μmであ
り、コージエライトセラミックス繊維の平均直径は2乃
至10μm、好ましくは3乃至5μmであり、平均長さ
は0.1乃至10mm、好ましくは1乃至2mmである
ことが望ましい。更には、コージエライトセラミックス
粉末とコージエライトセラミックス繊維との混合物を8
00乃至1200゜C、好ましくは800乃至1100
゜Cにて焼成(焼結)することが望ましい。また、セラ
ミックス部材の空孔率は25乃至75%、好ましくは5
0乃至75%であることが望ましい。
【0035】また、容器内に溶融したアルミニウム系材
料を流し込む際のセラミックス部材の温度を500乃至
1000゜C、好ましくは700乃至800゜Cとし、
容器内に溶融したアルミニウム系材料を流し込む際のア
ルミニウム系材料の温度を700乃至1000゜C、好
ましくは750乃至900゜Cとし、高圧鋳造法にてセ
ラミックス部材中にアルミニウム系材料を充填する際に
加える絶対圧を200乃至1500kgf/cm2、好
ましくは800乃至1000kgf/cm2とすること
が望ましい。
【0036】あるいは又、母材を構成するセラミックス
部材の組成を窒化アルミニウム(AlN)とし、母材を
構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(A
l)あるいはアルミニウム(Al)とケイ素(Si)と
し、セラミックス層を構成する材料を酸化アルミニウム
(Al23)や窒化アルミニウム(AlN)とすること
ができる。尚、セラミックス層を構成する材料には、セ
ラミックス層の線膨張率や電気特性を調整するために、
例えば、TiO2やYxyを添加してもよい。この場
合、(α1−4)≦α2≦(α1+4)の関係を満足する
ように、窒化アルミニウムとアルミニウム系材料との容
積比を決定することが好ましい。あるいは又、窒化アル
ミニウム/アルミニウム系材料の容積比を、40/60
乃至80/20、好ましくは60/40乃至70/30
とすることが望ましい。このような容積比にすることに
よって、母材の線膨張率の制御だけでなく、母材は、純
粋なセラミックスの電気伝導度や熱伝導度よりも金属に
近づいた値を有するようになり、このような母材には電
圧の印加は勿論のこと、バイアスの印加も可能となり、
反応生成物の気化の促進を図ることができる。尚、母材
を構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム及
びケイ素とする場合、アルミニウム系材料にはケイ素が
12乃至35体積%、好ましくは16乃至35体積%、
一層好ましくは20乃至35体積%含まれていること
が、(α1−4)≦α2≦(α1+4)を満足する上で望
ましい。
【0037】母材を構成するセラミックス部材の組成を
窒化アルミニウム(AlN)とし、母材を構成するアル
ミニウム系材料の組成をアルミニウム(Al)とした場
合、前述の工程(A)は、非加圧金属浸透法に基づき、
窒化アルミニウム粒子から成形されたセラミックス部材
に溶融したアルミニウムを組成としたアルミニウム系材
料を非加圧状態にて浸透させる工程から成ることが好ま
しい。尚、セラミックス部材は、例えば、金型プレス成
形法、静水圧成形法、鋳込み成形法、あるいは泥漿鋳込
み成形法によって成形した後、500乃至1000゜
C、好ましくは800乃至1000゜Cの温度で焼成
(焼結)を行うことによって得ることができる。この場
合、窒化アルミニウム粒子の平均粒径は10乃至100
μm、好ましくは10乃至50μm、一層好ましくは1
0乃至20μmであることが望ましい。
【0038】あるいは又、母材を構成するセラミックス
部材の組成を炭化ケイ素(SiC)とし、母材を構成す
るアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(Al)又
はアルミニウム(Al)とケイ素(Si)とし、セラミ
ックス層を構成する材料を酸化アルミニウム(Al
23)や窒化アルミニウム(AlN)とすることができ
る。尚、セラミックス層を構成する材料には、セラミッ
クス層の線膨張率や電気特性を調整するために、例え
ば、TiO2を添加してもよい。この場合、母材の線膨
張率をα1[単位:10-6/K]としたとき、セラミッ
クス層の線膨張率α2[単位:10-6/K]が(α1
4)≦α2≦(α1+4)を満足するように、炭化ケイ素
粒子とアルミニウム系材料との容積比を決定することが
望ましい。若しくは、炭化ケイ素粒子/アルミニウム系
材料の容積比は、40/60乃至80/20、好ましく
は60/40乃至70/30であることが望ましい。こ
のような容積比にすることによって、母材の線膨張率の
制御だけでなく、母材は、純粋なセラミックスの電気伝
導度や熱伝導度よりも金属に近づいた値を有するように
なり、このような母材には電圧の印加は勿論のこと、バ
イアスの印加も可能となり、反応生成物の気化の促進を
図ることができる。尚、母材を構成するアルミニウム系
材料の組成をアルミニウム及びケイ素とする場合、アル
ミニウム系材料にはケイ素が12乃至35体積%、好ま
しくは16乃至35体積%、一層好ましくは20乃至3
5体積%含まれていることが、(α1−4)≦α2≦(α
1+4)を満足する上で望ましい。
【0039】この場合、工程(A)は、非加圧金属浸透
法に基づき、炭化ケイ素粒子から成形されたセラミック
ス部材に溶融したアルミニウム又はアルミニウムとケイ
素とを組成としたアルミニウム系材料を非加圧状態にて
浸透させる工程から成ることが好ましい。あるいは、工
程(A)は、容器の中に炭化ケイ素を組成としたセラミ
ックス部材を配し、該容器内に溶融したアルミニウム又
はアルミニウムとケイ素とを組成としたアルミニウム系
材料を流し込み、高圧鋳造法にてセラミックス部材中に
アルミニウム系材料を充填する工程から成ることが好ま
しく、この場合、容器内に溶融したアルミニウム系材料
を流し込む際のセラミックス部材の温度を500乃至1
000゜Cとし、高圧鋳造法にてセラミックス部材中に
アルミニウム系材料を充填する際に加える絶対圧を20
0乃至1500kgf/cm2とすることが望ましい。
セラミックス部材は、例えば、金型プレス成形法、静水
圧成形法、鋳込み成形法、あるいは泥漿鋳込み成形法に
よって成形した後、500乃至1000゜C、好ましく
は800乃至1000゜Cの温度で焼成を行うことによ
って得ることができる。炭化ケイ素粒子の平均粒径は1
乃至100μm、好ましくは10乃至80μm、一層好
ましくは15乃至60μmであることが望ましい。
【0040】あるいは又、母材を構成するセラミックス
部材の組成は酸化アルミニウム(Al23)であり、母
材を構成するアルミニウム系材料の組成はアルミニウム
(Al)又はアルミニウム(Al)とケイ素(Si)で
あり、セラミックス層を構成する材料は酸化アルミニウ
ム(Al23)とすることができる。尚、セラミックス
層を構成する材料には、セラミックス層の線膨張率や電
気特性を調整するために、例えば、TiO2を添加して
もよい。この場合、(α1−4)≦α2≦(α1+4)を
満足するように、酸化アルミニウムとアルミニウム系材
料との容積比を決定することが好ましい。あるいは又、
酸化アルミニウム/アルミニウム系材料の容積比を、5
0/50乃至90/10、好ましくは70/30乃至8
5/15とすることが望ましい。このような容積比にす
ることによって、母材の線膨張率の制御だけでなく、母
材は、純粋なセラミックスの電気伝導度や熱伝導度より
も金属に近づいた値を有するようになり、このような母
材には電圧の印加は勿論のこと、バイアスの印加も可能
となり、反応生成物の気化の促進を図ることができる。
尚、母材を構成するアルミニウム系材料の組成をアルミ
ニウム及びケイ素とする場合、アルミニウム系材料には
ケイ素が12乃至35体積%、好ましくは16乃至35
体積%、一層好ましくは20乃至35体積%含まれてい
ることが、(α 1−4)≦α2≦(α1+4)を満足する
上で望ましい。酸化アルミニウムの平均粒径は1乃至1
00μm、好ましくは10乃至80μm、一層好ましく
は10乃至60μmであることが望ましい。
【0041】母材を構成するセラミックス部材の組成を
酸化アルミニウムとし、母材を構成するアルミニウム系
材料の組成をアルミニウム(Al)及びケイ素(Si)
とする場合、上記の工程(A)は、容器の中に多孔質の
酸化アルミニウムを組成としたセラミックス部材を配
し、容器内に溶融したアルミニウムとケイ素とを組成と
したアルミニウム系材料を流し込み、高圧鋳造法にてセ
ラミックス部材中にアルミニウム系材料を充填する工程
から成ることが好ましく、この場合、容器内に溶融した
アルミニウム系材料を流し込む際のセラミックス部材の
温度を500乃至1000゜Cとし、高圧鋳造法にてセ
ラミックス部材中にアルミニウム系材料を充填する際に
加える絶対圧を200乃至1500kgf/cm2とす
ることが望ましい。あるいは又、前述の工程(A)は、
非加圧金属浸透法に基づき、酸化アルミニウム粒子から
成形されたセラミックス部材に溶融したアルミニウムと
ケイ素を組成としたアルミニウム系材料を非加圧状態に
て浸透させる工程から成ることが好ましい。尚、セラミ
ックス部材は、例えば、金型プレス成形法、静水圧成形
法、鋳込み成形法、あるいは泥漿鋳込み成形法によって
成形した後、焼成(焼結)を行うことによって得ること
ができる。
【0042】セラミックス層は、溶射法にて母材の表面
に形成されていることが好ましい。これによって、母材
とセラミックス層との間の応力緩和が図れると共に、母
材からセラミックス層への熱伝導が速やかとなり、基体
載置ステージを構成するセラミックス層に保持・固定さ
れた基体の温度制御を迅速に且つ確実に行うことが可能
となる。あるいは又、セラミックス層は、ロウ付け法に
て母材の表面に取り付けられていることが好ましい。こ
こで、ロウ材の線膨張率[単位:10-6/K]も、母材
の線膨張率をα1[単位:10-6/K]としたとき、
(α1−4)以上、(α1+4)以下の範囲内にあること
が望ましい。
【0043】基体載置ステージの温度の制御は、最終的
には基体を経由した熱伝導により被加工層の温度制御に
反映されるが、基体載置ステージの温度そのものは、被
加工層の温度と必ずしも同一ではない。それは、被加工
層の温度が、プラズマ輻射熱やエッチング反応熱の影響
により時々刻々と変化するからである。そこで、例えば
蛍光ファイバ温度計を用い、温度の測定値に基づいたフ
ィードバック制御やフィードフォワード制御によって、
基体載置ステージの温度をリアルタイムに制御すること
が好ましい。
【0044】本発明の半導体装置の製造方法におけるエ
ッチバックの過程では、反応生成物(エッチング生成
物)の堆積物がエッチング装置のチャンバーの側壁や天
板に過剰に堆積し、その結果、この堆積物がパーティク
ル源となってしまい、被加工層の加工を損なう原因とな
る虞がある。即ち、反応生成物が、エッチング装置に設
けられた排気部に到達する以前に、チャンバー側壁や天
板に堆積してしまう。そのため、エッチングを繰り返す
と、チャンバー側壁や天板に堆積した反応生成物が剥が
れ落ち、パーティクル源となる結果、パーティクルレベ
ルが悪化するといった問題が生じる虞がある。
【0045】このような場合には、エッチング装置のチ
ャンバー側壁や天板の温度を被加工層の温度以上に保持
した状態で、銅薄膜又は銀薄膜のエッチバックを行うこ
とが好ましく、銅薄膜又は銀薄膜の温度をT1゜C、チ
ャンバー側壁や天板の温度をT2゜Cとしたとき、T1
2≦(T1+300)、好ましくは(T1+50)≦T2
≦(T1+300)、一層好ましくは(T1+100)≦
2≦(T1+300)の関係を満足することが望まし
い。
【0046】そして、チャンバー側壁や天板は、セラミ
ックス部材の組織中にアルミニウム系材料が充填された
母材と、この母材の表面に設けられたセラミックス層と
から成る複合部材から作製されていることが好ましい。
このような複合部材は、基体載置ステージを構成する複
合部材と実質的に同じ構成することができるし、かかる
複合部材と実質的に同じ作製方法にて作製することがで
きる。尚、複合部材には温度制御手段が配設され、この
温度制御手段はヒータあるいは配管から構成されている
ことが好ましい。ヒータを複合部材の外部に配設しても
よいし、母材の内部に配設してもよく、後者の場合、母
材の線膨張率をα’1[単位:10-6/K]としたと
き、ヒータを構成する材料の線膨張率α’H[単位:1
-6/K]は(α’1−4)≦α’H≦(α’1+4)の
関係を満足することが好ましい。また、配管の線膨張率
α’P[単位:10-6/K]は(α’1−4)≦α’P
(α’1+4)を満足することが好ましい。更には、セ
ラミックス層の線膨張率α’2[単位:10-6/K]は
(α’1−4)≦α’2≦(α’1+4)を満足すること
が望ましい。
【0047】このような複合部材からチャンバー側壁、
天板を作製することによって、母材はセラミックス部材
とアルミニウム系材料との中間的な性質を有するものと
なり、例えば線膨張率に関してもこれらの中間的な値に
調整することが可能となる。それ故、母材とセラミック
ス層との熱膨張に起因したセラミックス層の損傷発生を
回避でき、複合部材から作製されたチャンバー側壁、天
板を高温又は低温で確実に使用することが可能となる。
その結果、反応生成物がチャンバー側壁や天板に堆積す
ることを防止する十分に高い温度にチャンバー側壁や天
板を保持しても、セラミックス層に損傷が生じること無
く、チャンバー側壁や天板を確実に所望の温度に加熱す
ることができる。更には、セラミックス層が設けられて
いるので、金属汚染の発生防止や、例えばハロゲン系ガ
スから成るエッチングガスによる複合部材の腐蝕発生を
防止することができる。
【0048】尚、従来のエッチング装置においては、チ
ャンバー側壁は、通常、ステンレススチールやアルミニ
ウムから作製されている。そして、例えばエッチバック
中に、これらがプラズマに直接曝されることに起因した
金属汚染の発生防止や、ハロゲン系ガスによるチャンバ
ー側壁の腐蝕の発生防止のために、アルミニウムから作
製されたチャンバー側壁の表面にAl23層(アルマイ
ト層)を形成している。また、ステンレススチールから
チャンバー側壁が作製されている場合には、Al23
のリフレクターをエッチング装置の内部のチャンバー側
壁近傍に配設している。このような状態でチャンバー側
壁の高温加熱又は低温冷却を行うと、チャンバー側壁が
アルミニウムから作製されている場合、アルミニウムと
Al23の線膨張率の差に起因して、チャンバー側壁の
表面に形成されたAl23層に割れ等が生じ易い。ま
た、Al23製のリフレクターをエッチング装置の内部
のチャンバー側壁近傍に配設した場合、エッチング装置
の外側からリフレクターを十分に加熱することは困難で
ある。即ち、リフレクターに入射した反応生成物をリフ
レクターから全て離脱させるような温度までリフレクタ
ーを加熱することは難しく、高々100゜C程度までし
かリフレクターを加熱することができない。
【0049】あるいは又、エッチング装置に平行平板の
上部対向電極が備えられている場合、かかる上部対向電
極を、セラミックス部材の組織中にアルミニウム系材料
が充填された母材と、この母材の表面に設けられたセラ
ミックス層とから成る複合部材から作製することが好ま
しい。このような複合部材は、基体載置ステージを構成
する複合部材と実質的に同じ構成することができるし、
かかる複合部材と実質的に同じ作製方法にて作製するこ
とができる。尚、母材の線膨張率をα”1[単位:10
-6/K]としたとき、セラミックス層の線膨張率α”2
[単位:10-6/K]は、(α”1−4)≦α”2
(α”1+4)を満足することが好ましい。この場合、
上部対向電極には温度制御手段が配設されていることが
好ましく、更には、この温度制御手段はヒータから構成
されていることが好ましい。これによって、例えば、上
部対向電極の表面に入射したプリカーサーを上部対向電
極から離脱させるような温度まで、上部対向電極を加熱
することが可能となる。ヒータを複合部材の外部に配設
してもよいし、母材の内部に配設してもよく、後者の場
合、母材の線膨張率をα”1[単位:10-6/K]とし
たとき、ヒータを構成する材料の線膨張率α”H[単
位:10-6/K]は(α”1−4)≦α”H≦(α”1
4)を満足することが好ましい。母材の線膨張率α”1
とヒータを構成する材料の線膨張率α”Hとがこの関係
を満足することによって、セラミックス層に損傷が発生
することを効果的に防止することができる。尚、セラミ
ックス層を溶射法にて母材の表面に形成すれば、上部対
向電極の寸法が大きくとも、上部対向電極を容易に作製
することができる。場合によっては、板状のセラミック
ス層をロウ付け法にて母材の表面に取り付けてもよい。
エッチバックを行う際の上部対向電極の温度は、250
゜C至700゜C、好ましくは300゜C乃至700゜
C、一層好ましくは400゜C乃至500゜Cに制御さ
れていることが望ましい。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発
明を説明する。
【0051】(実施の形態1)実施の形態1では、先
ず、本発明の第1に態様に係る製造方法の基本的なパタ
ーンについて図1を参照しながら説明し、次に代表的パ
ターンとして、バリヤ層を併用したデュアルダマシン・
プロセスの具体的なプロセス・フローについて図2を参
照しながら説明する。
【0052】図1は、本発明の第1の態様に係る半導体
装置の製造方法の基本的なパターンを示す模式的断面図
であり、図1の(A)はシングルダマシン・プロセス、
図1の(B)は埋込みプラグ・プロセス、図1の(C)
はデュアルダマシン・プロセスにそれぞれ対応する。い
ずれのプロセスにおいても、左端の図は、基体10上に
絶縁層11を形成した後、該絶縁層11に凹部を形成す
る工程を示し、中央の図は、凹部内を含む絶縁層11上
に、上面が略平坦な金属薄膜として銅薄膜13を形成す
る工程を示し、右端の図は、銅薄膜13をエッチバック
することにより、凹部の内部のみに銅薄膜13を残す工
程を示す。図1の(A)のシングルダマシン・プロセス
では、凹部が溝部12であり、該溝部12に埋め込まれ
た銅薄膜13は配線13wとなる。図1の(B)の埋込
みプラグ・プロセスでは、凹部が孔部14であり、該孔
部14に埋め込まれた銅薄膜13はプラグ13pとな
る。更に、図1の(C)のデュアルダマシン・プロセス
では、凹部は孔部14と溝部12とから成り、該凹部に
埋め込まれた銅薄膜13は配線・プラグ13wp、即
ち、配線とプラグの双方を兼ねる部材となる。
【0053】ここで、絶縁層11を低誘電率材料を用い
て構成した場合、絶縁層11と銅薄膜13との密着性の
不足が顕著となる。本発明では、凹部の内部のみに銅薄
膜13を残す手法として、従来のCMPに替えてエッチ
バックを採用しているので、絶縁層11と銅薄膜13の
剥離は抑制される。しかし、実用上は、絶縁層11中へ
の銅の拡散防止や、絶縁層11と銅薄膜13との密着性
の更なる向上を目的として、銅薄膜13を形成する前
に、凹部の内部を含む絶縁層11上にバリヤ層を形成す
ることが一層好適である。図1の(C)のデュアルダマ
シン・プロセスにかかるバリヤ層を適用した例を、図2
を参照して説明する。
【0054】[工程−100]先ず、図2の(A)に示
すように、基体10上に絶縁層11を形成し、この絶縁
層11に孔部14と溝部12とから成る凹部を形成し、
更にこの凹部内を含む絶縁層11上に、コンフォーマル
なバリヤ層15を形成する。上記基体10は、通常の半
導体プロセスのあらゆる段階における構成を有していて
よい。例えば、基体10がシリコン等から成る半導体基
板である場合には、孔部14の直下には不純物拡散層が
下層配線として存在する。又、基体10が任意の素子
(図示せず)を被覆する下層絶縁層である場合には、孔
部14の直下には例えばその素子の電極が下層配線とし
て存在する。以下の説明では、基体10と該基体10の
上に形成される全ての部材を、シリコン半導体基板10
0と総称することがある。
【0055】絶縁層11は、例えばシクロパーフルオロ
カーボン・ポリマーとシロキサン・ポリマーの共重合体
(旭硝子社製,商品名ST−F,k=2.4)をスピン
コート法により基体10上に約1.0μmの厚さに塗布
し、約400°Cにてキュアを行うことにより形成す
る。凹部を形成するには、例えば先ず、レジストマスク
を用いて絶縁層11をエッチングすることにより、該絶
縁層11を貫通する直径約0.17μmの孔部14を形
成し、次に、孔部14を含む領域に開口を有する別のレ
ジストマスクを用いて絶縁層11の厚さの一部(0.5
μm)をエッチングすることにより、幅約0.34μm
の溝部12を形成する。尚、絶縁層の厚さ方向の中途部
に、上記共重合体とはエッチング特性の異なる層を予め
形成しておき、溝部を形成するためのエッチングがこの
層の表面で停止するようにしておいてもよい。その後、
例えばスパッタ法に基づき、凹部内を含む絶縁層11上
に、厚さが例えば50nmのTiNから成るバリヤ層1
5を形成する。バリヤ層15の形成条件の一例を、以下
の表1に示す。
【0056】[表1] ターゲット :Ti プロセスガス:Ar/N2=60/120 SCCM 圧力 :0.67Pa DC電力 :8kW スパッタ温度:200゜C
【0057】[工程−110]次に、図2の(B)に示
すように、凹部内を含む絶縁層11上、より具体的には
バリヤ層15上に、銅薄膜13を形成する。銅薄膜13
の形成に際しては、先ず、無電解めっき法によってシー
ド層(図示せず)を約50nmの厚さに形成する。この
シード層は、ステップカバレッジ及び厚さ均一性が良好
である。又、このシード層は通常、最稠密原子面の(1
11)面配向を示し、優れたエレクトロマイグレーショ
ン耐性に寄与する。続いて、電解めっき法により銅薄膜
13を約1.2μmの厚さに形成する。無電解めっきの
条件例を下記の表2に示し、電解めっきの条件例を下記
の表3に示す。
【0058】 [表2] めっき液 :硫酸銅(CuSO4・5H2O) 7g/リットル ホルマリン(37%HCHO) 20ml/リットル 水酸化ナトリウム(NaOH) 10g/リットル 酒石酸ナトリウムカリウム 20g/リットル めっき浴温度:50゜C
【0059】[表3] めっき液 :CuSO4・5H2O めっき液温度:30゜C 電圧 :10ボルト 電流密度 :20A/dm2 陽極板 :Cu板
【0060】[工程−130]次に、図2の(D)に示
すように、銅薄膜13とバリヤ層15をエッチバックす
る。このエッチバックに際しては、シリコン半導体基板
100を後述の実施の形態6で述べるプラズマエッチン
グ装置40(図6参照)内の基体載置ステージ30上に
載置し、一例として下記の表4に示す条件を採用する。
この条件によれば、銅薄膜13とバリヤ層15とはほぼ
等しい速度でエッチバックされるので、図2の(C)に
示す状態を経ずに、図2の(D)に示す配線・プラグ1
3wpが得られる。このエッチバック中、銅薄膜13が
絶縁層11から剥離することはない。
【0061】 [表4] エッチングガス :Cl2=10SCCM 圧力 :0.1Pa RFパワー (シングルループ・アンテナ):1.5kW(13.56MHz) RFパワー (ダブルループ・アンテナ) :1kW(13.56MHz) RFバイアスパワー :0.3kW(400kHz) エッチバック温度 :230゜C
【0062】(実施の形態2)実施の形態2は、実施の
形態1の変形例であり、絶縁層11の構成材料として酸
化シリコン系材料から成るキセロゲル膜(k=2.0)
を絶縁層11として使用し、銅薄膜13のエッチバック
とバリヤ層15のエッチバックを別条件で行う。実施の
形態2のプロセスを、図2を参照しながら、実施の形態
1と異なる部分を中心に説明する。
【0063】先ず、例えば酸化シリコン系のキセロゲル
膜(アライド・シグナル社製,商品名 Nanoglass,k=
2.0)をスピンコート法により基体10上に約1.0
μmの厚さに塗布し、約400°Cにてキュアを行うこ
とにより、絶縁層11を形成する。凹部としては、実施
の形態1と同様に、孔部14と溝部12を形成する。バ
リヤ層15としては、例えばスパッタ法に基づき、厚さ
が例えば50nmのTiNから成るTaN層を形成す
る。このバリヤ層15の形成条件の一例を、以下の表5
に示す。更に、実施の形態1と同様に銅薄膜13を形成
する。
【0064】[表5] ターゲット :Ta プロセスガス:Ar/N2=20/70 SCCM 圧力 :0.3Pa DC電力 :12kW スパッタ温度:200゜C
【0065】[工程−120]次に、前述の表4と同じ
条件で銅薄膜13をエッチバックし、配線・プラグ13
wpを形成する。このエッチバックは、図2の(C)に
示すように、絶縁層11の上面においてバリヤ層15が
露出した時点で終了する。
【0066】[工程−130]次に、一例として下記の
表6に示す条件に従い、バリヤ層15のエッチバックを
行う。このエッチバックは、絶縁層11の上面が露出し
た時点で終了する。尚、このエッチバック条件は、銅薄
膜13のエッチバック条件と基体載置ステージの温度が
200°C余りも異なるので、従来であれば別々のエッ
チングチャンバー内で行う必要があったが、実施の形態
5で後述するプラズマエッチング装置40(図6参照)
内の基体載置ステージ30上に基体10を載置して行え
ば、基体10を移載することなく、これらのエッチバッ
クを連続して行うことが可能である。
【0067】 [表6] エッチングガス :NF3/Ar=30/20SCCM 圧力 :1Pa RFパワー (シングルループ・アンテナ):1.5kW(13.56MHz) RFパワー (ダブルループ・アンテナ) :1kW(13.56MHz) RFバイアスパワー :0.3kW(400kHz) エッチバック温度 :−20゜C
【0068】(実施の形態3)実施の形態3は、実施の
形態1の変形例であり、金属薄膜として銅薄膜13の代
わりに、銀薄膜を使用する。図面を用いた説明は省略す
るが、図1及び図2における銅薄膜13を銀薄膜と考え
ればよい。
【0069】絶縁層11、凹部、バリヤ層15の形成
は、全て実施の形態1と同様に行う。次に、ニッケルか
ら成る厚さ10nmのシード層を形成する。このシード
層は、例えばキャタリスト(シプレー社製;商品名キャ
タリスト9F)を用いた処理、アクセレレータ(シプレ
ー社製;商品名アクセレレータ240)を用いた処理を
行った後、例えば、無電解ニッケルめっき液(ソニー株
式会社製;商品名CP1、CP2、CP3、CP4及び
CP5の混合液)を使用し、めっき浴の温度を50゜C
として、超音波を併用して基体を無電解ニッケルめっき
浴に1分間浸漬することによって形成することができ
る。続いて、電解めっき法により銀薄膜を約1.2μm
の厚さに形成する。電解めっきの条件例を下記の表7に
示す。
【0070】
【0071】次に、銀薄膜とバリヤ層15をエッチバッ
クする。このエッチバックに際しては、シリコン半導体
基板100を後述の実施の形態5で述べるプラズマエッ
チング装置40(図6参照)内の基体載置ステージ30
上に載置し、一例として下記の表8に示す条件を採用す
る。この条件によれば、銀薄膜とバリヤ層15とはほぼ
等しい速度でエッチバックすることができる。このエッ
チバック中、銀薄膜が絶縁層11から剥離することはな
い。
【0072】 [表8] エッチングガス :Cl2/O2=50/10SCCM 圧力 :0.3Pa RFパワー (シングルループ・アンテナ):1.5kW(13.56MHz) RFパワー (ダブルループ・アンテナ) :0.6kW(13.56MHz) RFバイアスパワー :0.2kW(400kHz) エッチバック温度 :250゜C
【0073】(実施の形態4)実施の形態4は、本発明
の第2の態様に係る製造方法に関する。先ず、第2の態
様に係る製造方法を提案するに至った技術的背景につい
て図3を参照して説明し、続いて第2の態様に係る製造
方法を図4を参照して説明する。尚、これらの図面で用
いる参照符号は図2と一部共通であり、共通部分につい
ては詳しい説明を省略する。
【0074】図3の(A)は、シングルダマシン・プロ
セスにおいて、銅薄膜13の形成までのプロセスが終了
した時点で生じ得る状態を示している。但し、絶縁層1
1に形成されている複数の溝部の少なくとも一部は、開
口面積が相異している。即ち、開口面積の小さい溝部1
2Aと開口面積の大きい溝部12Bとが混在している。
このような被製膜体上にめっき法により銅薄膜13を形
成すると、銅薄膜13の厚さは、開口面積の小さい溝部
12Aの上方で厚く、開口面積の大きい溝部12Bの上
方で薄くなり易く、その結果、開口面積の相異する溝部
12A,12B間の領域において銅薄膜13に表面段差
が発生することがある。このような表面段差を有する銅
薄膜13をそのままエッチバックすると、図3の(B)
に示すように、開口面積の小さい溝部12Aが銅薄膜1
3から成る配線13wで過不足無く埋め込まれた時点
で、開口面積の大きい溝部12B内では配線13wとな
る残膜厚が減少してしまう。図3の(C)は、バリヤ層
15をエッチバックしてシングルダマシン・プロセスを
終了した状態を示している。このような残膜厚の減少
は、シリコン半導体基板に新たな表面段差を発生させる
原因となり、以降のプロセスの信頼性に悪影響を与える
虞れが大きい。
【0075】実施の形態4の製造方法では、銅薄膜13
の表面段差を吸収し、上面が略平坦な平坦化層を該銅薄
膜13上に形成することにより、上記の問題に対処可能
である。以下、実施の形態4の製造方法を図4を参照し
て説明する。
【0076】[工程−200]先ず、実施の形態1と同
様に、基体10上に厚さ約1.0μmの絶縁層11を形
成し、次に、絶縁層11に凹部として溝部12A,12
Bを形成し、更にこの凹部内を含む絶縁層11上に、コ
ンフォーマルなバリヤ層15を実施の形態1と同様に形
成する。ここで、溝部12Aの幅を0.34μm、溝部
12Bの幅を5μmとし、深さは共に0.5μmとす
る。次に、実施の形態1と同様に、無電解めっき法によ
るシード層の形成を経て、電解めっき法により銅薄膜1
3を形成する。この時、開口面積の相異する溝部12
A,12B間の領域において、銅薄膜13に表面段差が
発生する。図4の(A)には、ここまでのプロセスを終
了した状態を示す。
【0077】[工程−210]次に、銅薄膜13上に、
一例としてイオンビームスパッタ法により銅層を形成
し、続いて400°C,30分間の熱処理を行い、平坦
化層16を形成する。このようにして形成される平坦化
層16は、図4の(B)に示すように、銅薄膜13の表
面段差を吸収し、上面が略平坦となっている。イオンビ
ームスパッタ法の条件の一例を、下記の表9に示す。
【0078】[表9] ターゲット :Cu プロセスガス:Ar=100SCCM 圧力 :0.3Pa DC電力 :12kW スパッタ温度:200゜C
【0079】[工程−230]次に、平坦化層16のエ
ッチング速度と銅薄膜13とのエッチング速度とが略等
しくなる条件下で、平坦化層16と銅薄膜13とをエッ
チバックする。このエッチバックは、実施の形態1と同
様に、即ち、表4に示した条件で行うことができる。こ
の条件によれば、平坦化層16と銅薄膜13のみなら
ず、バリヤ層15もほぼ等しい速度でエッチバックされ
るので、図4の(C)に示した状態を経ずに、図4の
(D)に示す配線13wが得られる。この配線13wに
よる溝部12A,12Bの埋込み状態は、開口面積の大
小に拘わらず均一である。
【0080】以上述べた実施の形態4では、実施の形態
1と共通するプロセスを多用したが、実施の形態2で述
べたプロセスを適宜採用してもよい。例えば、絶縁層1
1やバリヤ層15の構成材料や形成方法を、実施の形態
2で述べたと同様とすることができる。また、平坦化層
16と銅薄膜13とバリヤ層15とのエッチバックを表
4に示した条件に従って1段階で行う代わりに、実施の
形態2で前述したような2段階プロセスで行ってもよ
い。即ち、[工程−210]と[工程−230]の間に
[工程−220](図4の(C)を参照)を設け、表4
の条件でエッチバックを行って平坦化層16と銅薄膜1
3とをバリヤ層15が露出するまで除去し、続く[工程
−230]において、表6に示した条件でバリヤ層15
を除去することができる。
【0081】更に、銅薄膜13の代わりに銀薄膜を形成
し、且つ、銅層から成る平坦化層16の代わりにスパッ
タ法で形成された銀層から成る平坦化層16を用いても
よい。めっき法による銀薄膜の形成は実施の形態3で述
べたと同様に行い、スパッタ法による銀層の形成は、表
9に示した条件中、ターゲットをAgに替えて行い、銀
層から成る平坦化層16と銀薄膜とバリヤ層15のエッ
チバックは、実施の形態3で述べたと同様に行うことが
できる。
【0082】(実施の形態5)実施の形態5では、本発
明の半導体装置の製造方法に用いる基体載置ステージに
ついて図5を参照しながら説明し、この基体載置ステー
ジを備えたプラズマエッチング装置について図6を参照
しながら説明する。
【0083】複合部材によって構成される基体載置ステ
ージ30の模式的な断面図を、図5の(A)に示す。こ
の基体載置ステージ30は複合部材31から構成されて
いる。複合部材31は、セラミックス部材の組織中にア
ルミニウム系材料が充填された母材32(温度調節ジャ
ケットに相当する)と、この母材32の表面に設けられ
たセラミックス層33とから成る。母材32の形状は円
盤である。この基体載置ステージ30は、静電チャック
機能を有し、且つ、温度制御手段を備えている。具体的
には、誘電体層であるセラミックス層33は静電チャッ
ク機能を有する。また、母材32の内部には温度制御手
段が配設され(埋め込まれ)、この温度制御手段は、ヒ
ータ34及び熱媒体を流す配管35から構成されてい
る。
【0084】実施の形態5においては、母材32を構成
するセラミックス部材の組成をコージエライトセラミッ
クスとした。ここで、コージエライトセラミックスと
は、MgOが約13重量%、SiO2が約52重量%、
Al23が約35重量%となる組成比に調整されたセラ
ミックスである。コージエライトセラミックスの線膨張
率は0.1×10-6/Kである。
【0085】また、母材32を構成するアルミニウム系
材料の組成はアルミニウム(Al)及びケイ素(Si)
である。実施の形態5においては、アルミニウム系材料
を基準として、アルミニウム系材料にはケイ素が20体
積%含まれている。尚、セラミックス部材は、コージエ
ライトセラミックス粉末とコージエライトセラミックス
繊維との混合物の焼成体であり、この焼成体におけるコ
ージエライトセラミックス繊維の割合を5体積%とし
た。ここで、コージエライトセラミックス粉末の平均粒
径は10μmであり、コージエライトセラミックス繊維
の平均直径は3μmであり、平均長さは1mmである。
セラミックス部材の空孔率は約50%であり、空孔径は
約1乃至2μmである。従って、コージエライトセラミ
ックス/アルミニウム系材料の容積比は約1/1であ
る。このような構成の母材32の線膨張率は、100〜
300゜Cにおける平均値で、約10.6×10-6/K
である。即ち、α1=10.6である。コージエライト
セラミックス/アルミニウム系材料の容積比が約1/1
であるが故に、母材32は、純粋なセラミックスの電気
伝導度や熱伝導度よりも金属に近づいた値を有する。従
って、このような母材32から作製された基体載置ステ
ージ30には、電圧の印加は勿論のこと、バイアスの印
加も可能である。
【0086】セラミックス層33を構成する材料を、T
iO2が約2.5重量%添加されたAl23とした。厚
さ約0.2mmのセラミックス層33は、溶射法にて母
材32の表面に形成されている。このような組成のセラ
ミックス層33の線膨張率は、100〜300゜Cにお
ける平均値で、約9×10-6/Kである。従って、α 2
は約9であり、セラミックス層33の線膨張率α2
(α1−4)≦α2≦(α1+4)を満足している。尚、
Al23それ自体の線膨張率は約8×10-6/Kであ
る。また、Al23にTiO2を約2.5重量%添加す
ることによって、セラミックス層33の体積固有抵抗値
を1011Ω/□オーダーに調整することができる。これ
によって、セラミックス層33は誘電体として作用し、
静電チャックとしての機能を発揮することができる。こ
のように体積固有抵抗値を調整する理由は、セラミック
ス層33が1011Ω/□オーダーを越えると、静電チャ
ックとして用いた場合にセラミックス層33の吸着力が
弱くなりすぎ、基体をセラミックス層33に充分吸着さ
せることが困難となる虞れがあるからである。一方、セ
ラミックス層33が1011Ω/□オーダーを下回ると、
基体載置ステージ30を高温で用いた際、セラミックス
層33の抵抗値が更に低くなり、基体とセラミックス層
33との界面で電流が生じる虞がある。尚、使用条件に
よるが、一般的には、セラミックス層33の体積固有抵
抗値を1011〜1016Ω/□とすることが望ましい。
【0087】尚、図5の(B)の模式的な断面図に示す
ように、セラミックス層を溶射法でなくロウ付け法によ
って母材32の表面に設けてもよい。この場合には、焼
結法にて作製されたAl23製セラミックス板から成る
セラミックス層36を、例えば、約600゜Cの温度に
てAl−Mg−Ge系のロウ材37を用いたロウ付け法
にて母材32の表面に取り付ければよい。尚、ロウ材3
7としては、その他、チタン、錫、アンチモン、マグネ
シウムから成る合金を挙げることができる。ロウ材37
の線膨張率[単位:10-6/K]も、母材32の線膨張
率をα1[単位:10-6/K]としたとき、(α1−4)
以上、(α1+4)以下の範囲内にあることが望まし
い。必要に応じて、基体載置ステージ30の側面にセラ
ミックス材料から成る環状のカバーを取り付けてもよ
い。
【0088】ヒータ34として、母材32の面積(底面
積)に応じた大型で大容量のシーズヒータを使用した。
ヒータ34は、ヒータ本体(図示せず)と、ヒータ本体
の外側に配設されそしてヒータ本体を保護する鞘管(図
示せず)から構成された公知のヒータである。ヒータ3
4は、図示しない配線を介して電源に接続されている。
ヒータ34の熱膨張は、基体載置ステージ30に影響を
与える。従って、母材32やセラミックス層33の線膨
張率α1,α2に近い値を有する材料を用いることが好ま
しい。具体的には、チタンやステンレススチール等、線
膨張率が9×10-6/K〜12×10-6/Kの材料から
作製された鞘管を用いることが好ましい。即ち、ヒータ
34を構成する材料(母材32と接する鞘管の材料)の
線膨張率αH[単位:10-6/K]は、(α1−4)≦α
H≦(α1+4)を満足することが好ましい。尚、ヒータ
34の本体の線膨張率は、基体載置ステージ30に影響
を与えることがないので、特に制限されない。
【0089】配管35は、熱媒体供給装置(図6の符号
60)に接続されており、金属あるいは合金から作製さ
れている。熱媒体供給装置60から供給された熱媒体を
基体載置ステージ30内の配管35に流すことによっ
て、基体載置ステージ30の温度制御を行うことができ
る。配管35の熱膨張も、基体載置ステージ30に影響
を与える。従って、母材32やセラミックス層33の線
膨張率α1,α2に近い値を有する材料を用いることが好
ましい。具体的には、チタンやステンレススチール等、
線膨張率が9×10-6/K〜12×10-6/Kの材料か
ら作製された配管35を用いることが好ましい。即ち、
配管35を構成する材料の線膨張率αP[単位:10-6
/K]は、(α1−4)≦αP≦(α1+4)を満足する
ことが好ましい。
【0090】このような構成の基体載置ステージ30
(より具体的には母材32)には、配線(図示せず)を
介して直流電圧が印加される。従って、基体載置ステー
ジ30を電極として用いることにより、セラミックス層
33が静電チャックとして機能する。尚、この基体載置
ステージ30には、セラミックス層33上に載置、保持
された基体(例えばシリコン半導体基板)を押し上げる
ためのプッシャーピン(図示せず)が埋設されている。
また、このプッシャーピンには、プッシャーピンをセラ
ミックス層33の頂面上に突出させあるいは頂面下に埋
没させる機構(図示せず)が取り付けられている。
【0091】上述した基体載置ステージは、例えば図6
に示すプラズマエッチング装置40に組み込んで使用す
ることができる。このプラズマエッチング装置40は、
2系統のRFアンテナを用いてヘリコン波プラズマを生
成させるプラズマ生成部と、生成されたヘリコン波プラ
ズマを利用してプラズマエッチングを行う処理部とに大
別される。
【0092】プラズマ生成部は、例えば直径35cmの
円筒状の石英管から成るプラズマ容器41、プラズマ容
器41を周回して設けられ、RFパワーをプラズマへカ
ップリングさせるための2個のループを有するダブルル
ープ・アンテナ42、このダブルループ・アンテナ42
の更に外側においてプラズマ容器41を周回するソレノ
イドコイル・アセンブリ43、プラズマ容器41の上端
を閉鎖する非導電材料からなる天板44、プラズマ容器
41の外部において天板44に平行な面内で単一ループ
を成すシングルループ・アンテナ45を備える。ソレノ
イドコイル・アセンブリ43は、プラズマ容器41の軸
方向に沿った磁界を生成させ、主としてヘリコン波の伝
搬に寄与する内周側コイル43Aと、主としてヘリコン
波プラズマの輸送に寄与する外周側コイル43Bから成
る。
【0093】ダブルループ・アンテナ42の2個のルー
プは、伝搬させるヘリコン波の波長の約1/2に相当す
る距離だけ離間され、且つ、プラズマ容器41に対する
巻回方向を互いに逆とされている。ダブルループ・アン
テナ42には、第1RF電源47からインピーダンス整
合用のマッチング・ネットワーク46を経由してRFパ
ワーが供給され、これによってプラズマ容器41の内部
にm=0モードのヘリコン波プラズマが励起される。
又、シングルループ・アンテナ45には、第2RF電源
49からマッチング・ネットワーク48を経由してRF
パワーが供給され、これによってプラズマ容器41の内
部にm=0モードのヘリコン波プラズマが励起される。
これら2系統のアンテナにより、プラズマ容器41内に
おける飽和イオン電流密度分布が若干異なる2種類のヘ
リコン波プラズマが生成する。
【0094】上述のように、シングルループ・アンテナ
45とダブルループ・アンテナ42とをそれぞれ独立に
第1RF電源47と第2RF電源49とに接続すると、
2種類のヘリコン波プラズマを同時に励起させたり、あ
るいは一方を連続励起、他方を間歇励起とすることによ
り、プラズマ容器41内に所望の飽和イオン電流密度分
布を創出することができる。あるいは、シングルループ
・アンテナ45とダブルループ・アンテナ42とを共通
のRF電源に接続し、且つ、いずれか一方のアンテナと
RF電源との間に位相を2/πだけシフトさせるための
リレー回路を介在させておけば、2種類のプラズマを干
渉を避けながら交互に励起することができる。さらに、
ダブルループ・アンテナ42に替えてプラズマ容器41
を半周だけ周回するハーフターン・アンテナを配設すれ
ば、m=1モードのヘリコン波プラズマを励起させるこ
とができる。m=1モードとm=0モードのヘリコン波
プラズマの併用によっても、所望の飽和イオン電流密度
分布を創出することができる。
【0095】一方、処理部は、プラズマ容器41の下端
に接続された処理チャンバー50、処理チャンバー50
の壁面から電気的に絶縁された基体載置ステージ30、
処理チャンバー50をその外部において周回する多極磁
石51を備える。この多極磁石51は、基体載置ステー
ジ30近傍における発散磁界を収束させ、又、チャンバ
ー壁によるプラズマ中の電子や活性種の消滅を抑制する
ために、マルチカスプ磁場を生成してプラズマを閉じこ
める機能を有する。尚、多極磁石51の配設位置は、図
示される例に限られず、例えば基体載置ステージ30の
支柱の周囲等の他の場所であってもよい。あるいは、こ
れをミラー磁場形成用のソレノイドコイルに置き換えて
もよい。処理チャンバー50は排気口52を有し、この
排気口52は真空ポンプ等の負圧手段(図示せず)に接
続されている。尚、図6において、エッチングガス導入
部、ゲートバルブ等のエッチング装置の細部について
は、その図示を省略した。
【0096】基体載置ステージ30を構成する母材32
には、バイアス電源54がマッチング・ネットワーク5
3を介して接続されている。このバイアス電源54は、
プラズマ中から入射するイオンのエネルギーを制御する
ために、シリコン半導体基板100に基板バイアスを印
加する機能を有する。尚、基板バイアスに対する対向ア
ース電極の役目は、天板44が果たしている。更に、誘
電体部材であるセラミックス層33に静電吸着力を発揮
させるための直流電源55が接続されている。又、基体
載置ステージ30のヒータ34は、電源56に接続され
ている。基体載置ステージ30の中央部には、シリコン
半導体基板50の温度を計測するための蛍光ファイバ温
度計57が挿通されている。蛍光ファイバ温度計57で
検出された温度に基づいて、制御装置(PIDコントロ
ーラ)58がヒータ34への通電量を決定し、出力制御
信号を電源56に送ることによって、基体載置ステージ
30の温度制御が行われる。
【0097】基体載置ステージ30の母材32内に配設
された配管35は、配管59A,59Bを介して温度制
御用の熱媒体供給装置60に接続されている。熱媒体供
給装置60は、シリコンオイル、フルオロカーボン系等
の熱媒体を、配管59Aを介して基体載置ステージ30
の配管35に供給し、配管59Bを介して配管35から
送り出された熱媒体を受け入れ、更に、この熱媒体を所
定温度に加熱あるいは冷却する。場合によっては、熱媒
体供給装置60にチラーを組み込み、配管59A,3
5,59B内に低温(例えば0゜C以下)の熱媒体(冷
媒)を流してもよい。このように、熱媒体を配管35内
に循環させることによって、基体載置ステージ30上に
保持・固定された基体であるシリコン半導体基板100
の温度制御を行う。熱媒体供給装置60に接続された配
管59Aには、高温あるいは低温での動作が可能な制御
バルブ61が配設されている。一方、配管59Aと配管
59Bとの間のバイパス配管59Cにも制御バルブ61
が配設されている。そして、このような構成のもと、制
御バルブ61の開閉度を制御することによって、配管3
5への熱媒体の供給量を制御する。また、蛍光ファイバ
温度計57で検知された温度を制御装置(PIDコント
ローラ)58で検出し、予め設定されたシリコン半導体
基板100の温度との差から、予め実験や計算によって
決定された供給量となるように、熱媒体の供給量が制御
装置58によって決定される。
【0098】尚、図5の(A)に示した基体載置ステー
ジ30においては、基体であるシリコン半導体基板10
0の設定温度に応じて、ヒータ34への通電又は配管3
5に高温の熱媒体を流すことによる加熱、若しくは、配
管35に低温の熱媒体(冷媒)を流すことによる冷却を
通じて、主たる温度制御がなされる。エッチバック・プ
ロセス間で急激な昇降温を行う際は、加熱又は冷却の一
方のみを行う。エッチバック中に基体載置ステージ30
の温度を維持する際は、加熱又は冷却の一方のみを行っ
てもよいし、加熱と冷却を併用してもよい。エッチバッ
ク中の設定温度の維持は、フィードバック制御やフィー
ドフォワード制御によって、リアルタイムに制御するこ
とが好ましい。
【0099】かかるプラズマエッチング装置40を用
い、前述の実施の形態1の[工程−130]において銅
薄膜13とバリヤ層15をエッチバックする場合、又は
実施の形態2の[工程−120]において銅薄膜13エ
ッチバックする場合、又は実施の形態3において銀薄膜
をエッチバックする場合、更にあるいは実施の形態4の
[工程−230]において平坦化層16と銅薄膜13と
バリヤ層15をエッチバックする場合、シリコン半導体
基板100を基体載置ステージ30上に載置し、セラミ
ックス層33に静電吸着力を発揮させてシリコン半導体
基板100を基体載置ステージ30上に保持・固定す
る。基体載置ステージ30の昇温はヒータ34を用いて
行うが、エッチバック中の温度を230°Cに維持する
ための微調節は、ヒータ34への通電のオン/オフによ
って行ってもよいし、配管35への熱媒体の循環を併用
して行ってもよい。上述の基体載置ステージ30におい
ては、かかる高温下でもセラミックス層33にクラック
が生ずることがなく、よって静電チャック機能が良好に
維持される。
【0100】また、かかるプラズマエッチング装置40
を用い、実施の形態2の[工程−130]及び実施の形
態4の[工程−230]においてバリヤ層15をエッチ
バックする場合は、基体載置ステージ30の温度を20
°Cまで降下させる必要があるが、この際の降温は、ヒ
ータ34への通電を停止した上で配管35に熱媒体(冷
媒)を循環させることにより、100°C/分程度の高
速にて行うことができる。又、エッチバック中の基体載
置ステージ30を温度温度を20°Cに維持するための
微調節は、配管35への熱媒体(冷媒)の循環によって
行ってもよいし、ヒータ34への通電のオン/オフを併
用して行ってもよい。上述の基体載置ステージ30にお
いては、かかる急激な温度変化を与えてもセラミックス
層33にクラックが生ずることがなく、よって静電チャ
ック機能が良好に維持されることは勿論、温度差の大き
いエッチバック・プロセスを連続的に行うことが可能と
なる。
【0101】(実施の形態6)以下、実施の形態5で述
べた基体載置ステージ30(図5の(A)参照)の作製
方法の概要を説明する。
【0102】複合部材31は、(A)セラミックス部材
の組織中にアルミニウム系材料を充填し、以て、セラミ
ックス部材の組織中にアルミニウム系材料が充填された
母材を作製する工程と、(B)母材の表面にセラミック
ス層を設ける工程から作製される。実施の形態6におい
ては、この工程(A)は、容器(鋳型)の中に多孔質の
コージエライトセラミックスを組成としたセラミックス
部材を配し、容器(鋳型)内に溶融したアルミニウムと
ケイ素とを組成としたアルミニウム系材料を流し込み、
高圧鋳造法にてセラミックス部材中にアルミニウム系材
料を充填する工程から成る。
【0103】多孔質のコージエライトセラミックスを組
成としたセラミックス部材は、セラミックス部材を作製
する際の焼結過程において多孔質化される。実施の形態
6においては、多孔質のコージエライトセラミックスと
して、コージエライトセラミックス粉末とコージエライ
トセラミックス繊維とを焼結して得られる焼結体である
多孔質のコージエライトセラミックス・ファイバーボー
ド(以下、ファイバーボードと略称する)を用いた。一
般的な粉体焼結セラミックスが約1200゜Cで高温焼
結されるのに対して、ファイバーボードは約800゜C
で低温焼結されたものであり、コージエライトセラミッ
クス繊維の周りにコージエライトセラミックス粉末がバ
インダーを介して密着するように焼結され、多孔質化さ
れている。従って、例えば、コージエライトセラミック
ス粉末とコージエライトセラミックス繊維との容積比を
変えることによって、得られる多孔質のコージエライト
セラミックスを組成としたセラミックス部材の空孔率や
空孔径を調整することが可能である。
【0104】基体載置ステージ30を作製するには、先
ず、所定の円盤形状に成形された第1のファイバーボー
ドを用意する。尚、第1のファイバーボードには、ヒー
タ34を配設するための溝を加工しておく。また、第1
のファイバーボードとは別の第2のファイバーボードを
用意する。この第2のファイバーボードには、配管35
を配設するための溝を加工しておく。そして、容器(鋳
型)の底部に第1のファイバーボードを配し、更に、第
1のファイバーボードに設けられた溝内にヒータ34を
配置する。次に、第1のファイバーボード上に第2のフ
ァイバーボードを乗せ、第2のファイバーボードに設け
られた溝内に配管35を配置する。そして、更に、この
第2のファイバーボード上に第3のファイバーボードを
乗せる。尚、これらのファイバーボードには、プッシャ
ーピン等を埋設するための孔を予め加工しておく。
【0105】次いで、これらのファイバーボードから成
るセラミックス部材を約800゜Cに予備加熱してお
き、続いて、容器(鋳型)内に約800゜Cに加熱して
溶融状態としたアルミニウム系材料(Al80体積%−
Si20体積%)を流し込む。そして、容器(鋳型)内
に約1トン/cm2の高圧を加える高圧鋳造法を実行す
る。その結果、多孔質のファイバーボードには、即ち、
セラミックス部材の組織中には、アルミニウム系材料が
充填される。そして、アルミニウム系材料を冷却・固化
させることによって、母材32が作製される。
【0106】次いで、母材32の頂面、即ち、ヒータ側
の面を研磨する。その後、この研磨面に、Al23にT
iO2を約2.5重量%混合した粒径が約10μmの混
合粉末を真空溶射法によって溶融状態で吹き付け、固化
させる。これによって、体積固有抵抗値が1011Ω/□
オーダーの厚さ約0.2mmのセラミックス層33を溶
射法にて形成することができる。尚、セラミックス層3
3の形成の前に、溶射下地層として例えばアルミニウム
を約5重量%含んだニッケル(Ni−5重量%Al)を
溶射しておき、この溶射下地層上にセラミックス層33
を溶射法にて形成してもよい。
【0107】このようにして得られた基体載置ステージ
30のセラミックス層33の割れ防止効果を確認するた
めに、温風循環式のオーブンを用い、以下のようにして
基体載置ステージ30の熱サイクルテストを行った。
【0108】(1)基体載置ステージ30をオーブン内
に入れ、オーブン内を30分間かけて300゜Cに昇温
する。 (2)オーブン内を、300゜Cの温度で20分間保持
する。 (3)オーブン内を、40分間かけて降温し、常温に戻
す。 (4)オーブン内から基体載置ステージ30を取り出
し、外観を観察する。
【0109】このような(1)〜(4)の操作を10回
繰り返したところ、10回終了後においても基体載置ス
テージ30の外観には変化が認められず、セラミックス
層33に割れ等の破損は生じていないことが確認され
た。
【0110】このようにして得られた基体載置ステージ
30は、多孔質のコージエライトセラミックス・ファイ
バーボードから成るセラミックス部材にAl80体積%
−Si20体積%のアルミニウム系材料を充填して得ら
れた母材(温度調節ジャケット)32によって構成され
ており、母材32の線膨張率α1はセラミックス層13
の線膨張率α2に近い値となっている。従って、基体載
置ステージ30の加熱・冷却による母材32とセラミッ
クス層33の伸縮の度合いは殆ど同じである。それ故、
これらの材料間の線膨張率α1,α2の差に起因して、高
温加熱時や、基体載置ステージ30を急激に昇降温させ
た場合にセラミックス層33に割れ等の損傷が発生する
ことを確実に回避することができる。
【0111】また、実施の形態6にあっては、特に、多
孔質のコージエライトセラミックス・ファイバーボード
を用いているが、高圧鋳造時にアルミニウム系材料がそ
の空孔内に入り込む際の衝撃にファイバーボードは耐え
得る。その結果、ファイバーボードに割れが生じること
を抑制することができる。即ち、通常の粉末焼結法によ
って得られる多孔質のコージエライトセラミックスから
成るセラミックス部材においては、高圧鋳造時に割れが
起こり易い。然るに、多孔質のコージエライトセラミッ
クス・ファイバーボードを用いることによって、高圧鋳
造時におけるセラミックス部材の割れ発生を抑えること
ができる。
【0112】そして、高圧鋳造時にファイバーボードに
割れ等が発生することを回避できるので、母材32の表
面に設けられたセラミックス層33にクラック等の損傷
が生じることを一層確実に防止することができる。即
ち、ファイバーボードに割れが発生したとしても、ファ
イバーボードから成るセラミックス部材の組織中にアル
ミニウム系材料を充填したとき、アルミニウム系材料が
一種の接着材として働く結果、母材32を得ることはで
きる。しかしながら、このようにして得られた母材32
においては、ファイバーボードに発生した割れ等の隙間
にアルミニウム系材料から成る層が形成されてしまう。
その結果、母材32の表面に設けられたセラミックス層
33が、基体載置ステージ30の使用時、温度変化に追
従できなくなり、セラミックス層33に割れが生じ易く
なる。つまり、セラミックス層33は、粒径が約10μ
mの混合粉末が溶射されそして母材32と同化されてい
るので、ファイバーボードにおける1〜2μmの空孔内
に充填されたアルミニウム系材料そのものの熱膨張から
は殆ど影響を受けない。しかしながら、ファイバーボー
ドの割れた部分の隙間に存在するアルミニウム系材料か
ら成る層は、セラミックス層33を形成する粒子の径よ
り大きい長さや幅を有する。従って、アルミニウム系材
料から成るかかる層の熱膨張によるセラミックス層33
への影響は無視できないものとなり、セラミックス層3
3に割れが発生する確率が高くなる。
【0113】また、セラミックス層33を母材32上に
溶射法にて形成するので、母材32とセラミックス層3
3とがより一層一体化する。これによって、母材32と
セラミックス層33との間の応力緩和が図れると共に、
母材32からセラミックス層33への熱伝導が速やかと
なり、セラミックス層33に保持・固定された基体(例
えばシリコン半導体基板)の温度制御を迅速に且つ確実
に行うことが可能となる。
【0114】(実施の形態7)実施の形態7は、実施の
形態6の変形である。実施の形態7が実施の形態6と相
異する点は、複合部材における母材を構成するセラミッ
クス部材の組成を窒化アルミニウム(TiN)とし、母
材を構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム
(Al)とした点にある。尚、実施の形態7における基
体載置ステージ30Aの構造を、図7の(A)に模式的
な断面図で示す。
【0115】実施の形態7においては、母材32を構成
するセラミックス部材の組成を窒化アルミニウム(Al
N)とした。尚、窒化アルミニウムの線膨張率は5.1
×10-6/Kであり、熱伝導率は0.235cal/c
m・秒・Kである。また、母材を構成するアルミニウム
系材料の組成をアルミニウム(Al)とした。(α1
4)≦α2≦(α1+4)の関係を満足するように窒化ア
ルミニウムとアルミニウムとの容積比は決定されてお
り、具体的には、窒化アルミニウム/アルミニウムの容
積比は70/30である。尚、母材32の線膨張率は、
100〜300゜Cにおける平均値で8.7×10-6
Kである。即ち、α1は8.7である。セラミックス層
33を構成する材料を、TiO2が約2.5重量%添加
されたAl23とした。セラミックス層33は、溶射法
にて母材32の表面に形成されている。Al23にTi
2を添加することによって、その線膨張率は、100
〜300゜Cにおける平均値で約9×10-6/K(α2
=約9)となり、母材32の線膨張率α1とほぼ同じ値
となる。これによって、母材32の高温加熱などによる
温度変化によってもセラミックス層33に割れ等の損傷
が発生することを効果的に防止し得る。また、Al23
にTiO2を添加することにより、セラミックス層33
の体積固有抵抗値を1011Ω/□のオーダーに調整する
ことができる。これによって、セラミックス層33が静
電チャックとしての機能を効果的に発揮する。即ち、基
体載置ステージ30Aの母材32に配線(図示せず)を
介して直流電圧を電源から印加すれば、母材32を電極
として用いることができ、セラミックス層33が静電チ
ャックとして機能する。尚、この基体載置ステージ30
Aには、セラミックス層33上に載置・保持された例え
ばシリコン半導体基板を押し上げるためのプッシャーピ
ン(図示せず)が埋設されている。また、このプッシャ
ーピンには、プッシャーピンをセラミックス層33の頂
面上に突出させあるいは頂面下に埋没させる機構(図示
せず)が取り付けられている。
【0116】実施の形態7におけるヒータ34Aは、約
500゜Cまでの加熱が可能なPBNヒータ(パイロリ
ティック・ボロン・ナイトライド・パイロリティック・
グラファイト・ヒータ)である。ヒータ34Aを母材3
2の外側表面に取り付けることにより、母材32を常温
から約500゜Cまでの範囲内で温度制御することが可
能である。
【0117】複合部材31によって構成される基体載置
ステージ30Aの作製方法を、以下、説明する。複合部
材31は、基本的には、(A)セラミックス部材の組織
中にアルミニウム系材料を充填し、以て、セラミックス
部材の組織中にアルミニウム系材料が充填された母材を
作製する工程と、(B)母材の表面にセラミックス層を
設ける工程から作製される。実施の形態7においては、
この工程(A)は、非加圧金属浸透法に基づき、窒化ア
ルミニウム粒子から成形されたセラミックス部材に溶融
したアルミニウムを組成としたアルミニウム系材料を非
加圧状態にて浸透させる工程から成る。
【0118】具体的には、平均粒径10μmのAlN粒
子を泥漿鋳込み成形法にて成形した後、約1000゜C
の温度で焼成(焼結)を行うことによって、AlN粒子
を成形したプリフォームであるセラミックス部材を作製
した。そして、このセラミックス部材を約800゜Cに
予備加熱しておき、約800゜Cに加熱して溶融したア
ルミニウムを非加圧でセラミックス部材に浸透させる。
これによって、AlN70体積%−Al30体積%の構
成の母材32を作製することができる。次いで、母材3
2を成形加工して円盤状とする。次いで、このようにし
て得られた母材32の頂面及び側面を研磨する。その
後、この研磨面に、Al23にTiO2を約2.5重量
%混合した粒径が約10μmの混合粉末を真空溶射法に
よって溶融状態で吹き付け、固化させる。その後、母材
32の下面、即ちセラミックス層33が設けられた面と
反対側の面にPBNヒータから成るヒータ34Aを取り
付け、基体載置ステージ30Aを得る。尚、セラミック
ス層33の形成の前に、溶射下地層として例えばアルミ
ニウムを約5重量%含んだニッケル(Ni−5重量%A
l)を溶射しておき、この溶射下地層上にセラミックス
層33を溶射法にて形成してもよい。
【0119】このようにして作製された基体載置ステー
ジ30Aにあっては、セラミックス層33の線膨張率α
2が母材32の線膨張率α1とほぼ同じ値となっている。
それ故、母材32の高温加熱などによる温度変化によっ
ても、セラミックス層33に割れ等の損傷は発生しな
い。また、窒化アルミニウムとアルミニウムとの容積比
を調整することによって、更には、必要に応じて、Al
23から成るセラミックス層33におけるTiO2の添
加率を調整することによって、母材32の線膨張率α1
とセラミックス層33の線膨張率α2を、(α1−4)≦
α2≦(α1+4)の関係を満足する関係とすることがで
きる。その結果、基体載置ステージ30Aの温度変化に
起因するセラミックス層33の割れ等の損傷発生を、効
果的に防止することができる。
【0120】また、セラミックス層33を母材32上に
溶射法にて形成すれば、大面積の複合部材を作製するこ
とができ、基体の大面積化に容易に対処することができ
る。しかも、母材32とセラミックス層33とがより一
層一体化する。これによって、母材32とセラミックス
層33との間の応力緩和が図れると共に、母材32から
セラミックス層33への熱伝導が速やかとなる。尚、図
7の(B)に示すように、必要に応じて、母材32の側
面にセラミックス層を形成してもよい。
【0121】図5の(B)の模式的な断面図に示したと
同様に、セラミックス層を溶射法でなくロウ付け法によ
って母材32の表面(必要に応じて、更に側面)に設け
てもよい(図7の(C)参照)。この場合には、焼結法
にて作製されたAl23製セラミックス板から成るセラ
ミックス層36を、例えば、約600゜Cの温度にてA
l−Mg−Ge系のロウ材37を用いたロウ付け法にて
母材32の表面に取り付ければよい。必要に応じて、母
材32の側面にセラミックス材料から成る環状のカバー
(図示せず)を取り付けてもよい。また、実施の形態6
における基体載置ステージ30と同様の温度制御手段と
することもできる。
【0122】尚、母材を構成するアルミニウム系材料の
組成をアルミニウムとしたが、その代わりに、母材を構
成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム及びケ
イ素(例えば、Al80体積%−Si20体積%)とす
ることができる。アルミニウム系材料の組成をアルミニ
ウム及びケイ素とすることによって、母材の線膨張率を
α1を制御することが可能となり、一層セラミックス層
の線膨張率α2との差を小さくすることが可能となる。
また、セラミックス層をAl23から構成する代わり
に、窒化アルミニウム(AlN)から構成してもよい。
【0123】また、実施の形態7にて説明した基体載置
ステージの構造を実施の形態6にて説明した基体載置ス
テージに適用することもできるし、実施の形態6にて説
明した基体載置ステージの構造を実施の形態7にて説明
した基体載置ステージに適用することもできる。
【0124】(実施の形態8)実施の形態8は実施の形
態7の変形である。実施の形態8が実施の形態7と相異
する点は、複合部材における母材を構成するセラミック
ス部材の組成を炭化ケイ素(SiC)とし、母材を構成
するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(Al)
とした点にある。実施の形態8における基体載置ステー
ジ30Aの構造は、図7の(A)に模式的な断面図を示
したと同様である。
【0125】実施の形態8においては、母材32を構成
するセラミックス部材の組成を炭化ケイ素(SiC)と
した。尚、炭化ケイ素の線膨張率は4×10-6/Kであ
り、熱伝導率は0.358cal/cm・秒・K(15
0W/m・K)である。また、母材を構成するアルミニ
ウム系材料の組成をアルミニウム(Al)とした。(α
1−4)≦α2≦(α1+4)を満足するように炭化ケイ
素とアルミニウムとの容積比は決定されており、具体的
には、炭化ケイ素/アルミニウムの容積比は70/30
である。尚、母材32の線膨張率は、100〜300゜
Cにおける平均値で、6.2×10-6/Kである。即
ち、α1=6.2である。セラミックス層33を構成す
る材料を、TiO2が約1.5重量%添加されたAl2
3とした。セラミックス層33は、溶射法にて母材32
の頂面及び側面に形成されている。Al23は本来その
線膨張率が約8×10-6/Kであるが、Al23にTi
2を添加することによって、その線膨張率は、100
〜300゜Cにおける平均値で、約8〜9×10-6/K
(α2は約8〜9)となり、母材32の線膨張率α1とセ
ラミックス層33の線膨張率α2の関係は、(α1−4)
≦α2≦(α1+4)を満足する。これによって、母材3
2の高温加熱などによる温度変化によってもセラミック
ス層33に割れ等の損傷が発生することを効果的に防止
し得る。また、Al23にTiO2を添加することによ
り、セラミックス層33の体積固有抵抗値を1011Ω/
□のオーダーに調整することができる。これによって、
セラミックス層33が静電チャックとしての機能を効果
的に発揮する。
【0126】ヒータ34Aは、実施の形態7と同様に、
PBNヒータである。ヒータ34Aを母材32である温
度調節ジャケットの裏面に取り付けることにより、母材
32を常温から約500゜Cまでの範囲内で温度制御す
ることが可能である。あるいは又、実施の形態6におけ
る基体載置ステージと同様の温度制御手段とすることも
できる。そして、基体載置ステージ30Aの母材32に
配線(図示せず)を介して直流電圧を印加すれば、母材
32を電極として用いることができ、セラミックス層3
3が静電チャックとして機能する。尚、この基体載置ス
テージ30Aには、セラミックス層33上に載置、保持
された例えばシリコン半導体基板を押し上げるためのプ
ッシャーピン(図示せず)が埋設されている。また、こ
のプッシャーピンには、プッシャーピンをセラミックス
層33の頂面上に突出させあるいは頂面下に埋没させる
機構(図示せず)が取り付けられている。
【0127】基体載置ステージ30Aの作製方法を、以
下、説明する。複合部材31は、基本的には、(A)セ
ラミックス部材の組織中にアルミニウム系材料を充填
し、以て、セラミックス部材の組織中にアルミニウム系
材料が充填された母材を作製する工程と、(B)母材の
表面にセラミックス層を設ける工程から作製される。実
施の形態8においては、この工程(A)は、非加圧金属
浸透法に基づき、炭化ケイ素粒子から成形されたセラミ
ックス部材に溶融したアルミニウムを組成としたアルミ
ニウム系材料を非加圧状態にて浸透させる工程から成
る。
【0128】具体的には、平均粒径15μmのSiC粒
子と平均粒径60μmのSiC粒子とを容積比で1:4
にて混合したものを鋳込み泥漿成形法にて成形した後、
約800゜Cの温度で焼成を行うことによって、SiC
粒子を成形したプリフォームであるセラミックス部材を
作製した。そして、このセラミックス部材を約800゜
Cに予備加熱しておき、約800゜Cに加熱して溶融し
たアルミニウムを非加圧でセラミックス部材に浸透させ
る。これによって、SiC70体積%−Al30体積%
の構成の母材32を作製することができる。次いで、母
材32を成形加工して円盤状の温度調節ジャケットの形
状とする。尚、この母材32には、プッシャーピン等を
埋設するための孔も予め加工しておく。次いで、このよ
うにして得られた母材32の頂面を研磨する。その後、
この研磨面に、Al23にTiO 2を約1.5重量%混
合した粒径が約10μmの混合粉末を真空溶射法によっ
て溶融状態で吹き付け、固化させる。これによって、体
積固有抵抗値が1011Ω/□オーダーの厚さ約0.2m
mのセラミックス層33を形成することができる。その
後、母材32の底面、即ちセラミックス層33が設けら
れた頂面と反対側の面にPBNヒータから成るヒータ3
4Aを取り付け、基体載置ステージ30Aを得る。尚、
セラミックス層33の形成の前に、溶射下地層として例
えばアルミニウムを約5重量%含んだニッケル(Ni−
5重量%Al)を溶射しておき、この溶射下地層上にセ
ラミックス層33を溶射法にて形成してもよい。
【0129】尚、基体載置ステージ30Aの作製方法
は、上述の方法に限定されない。上述の工程(A)を、
実施の形態6と同様に、容器(鋳型)の中に炭化ケイ素
を組成としたセラミックス部材を配し、この容器(鋳
型)内に溶融したアルミニウムを組成としたアルミニウ
ム系材料を流し込み、高圧鋳造法にてセラミックス部材
中にアルミニウム系材料を充填する工程から構成するこ
ともできる。即ち、基体載置ステージ30Aを作製する
には、先ず、所定の円盤形状に成形されたSiCから成
るプリフォームを用意する。尚、プリフォームには、プ
ッシャーピン等を埋設するための孔を予め加工してお
く。次いで、プリフォームから成るセラミックス部材を
約800゜Cに予備加熱しておき、続いて、容器(鋳
型)内に約800゜Cに加熱して溶融状態としたアルミ
ニウムを流し込む。そして、容器(鋳型)内に約1トン
/cm2の高圧を加える高圧鋳造法を実行する。その結
果、セラミックス部材の組織中には、アルミニウムが充
填される。そして、アルミニウムを冷却・固化させるこ
とによって、母材32が作製される。以下、先に述べた
と同様の方法で基体載置ステージ30Aを作製すればよ
い。
【0130】このようにして作製された基体載置ステー
ジ30Aにあっては、母材32の高温加熱などによる温
度変化によっても、セラミックス層33に割れ等の損傷
は発生しない。また、炭化ケイ素とアルミニウム系材料
との容積比を調整することによって、更には、必要に応
じて、Al23から成るセラミックス層33におけるT
iO2の添加率を調整することによって、母材32の線
膨張率α1とセラミックス層33の線膨張率α2を、(α
1−4)≦α2≦(α1+4)を満足する関係とすること
ができる。その結果、基体載置ステージ30Aの温度変
化に起因するセラミックス層33の割れ等の損傷発生
を、効果的に防止することができる。
【0131】また、セラミックス層33を母材32上に
溶射法にて形成すれば、大面積の複合部材を作製するこ
とができ、基体の大面積化に容易に対処することができ
る。しかも、母材32とセラミックス層33とがより一
層一体化する。これによって、母材32とセラミックス
層33との間の応力緩和が図れると共に、母材32から
セラミックス層33への熱伝導が速やかとなり、セラミ
ックス層33に保持・固定された基体(例えばシリコン
半導体基板)の温度制御を迅速に且つ確実に行うことが
可能となる。
【0132】図5の(C)の模式的な断面図に示したと
同様に、セラミックス層を溶射法でなくロウ付け法によ
って母材32の頂面(必要に応じて、更に側面)に設け
てもよい。この場合には、焼結法にて作製されたAl2
3製セラミックス板から成るセラミックス層36を、
例えば、約600゜Cの温度にてAl−Mg−Ge系の
ロウ材37を用いたロウ付け法にて母材の頂面に取り付
ければよい。
【0133】尚、母材を構成するアルミニウム系材料の
組成をアルミニウムとしたが、その代わりに、母材を構
成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム及びケ
イ素(例えば、Al80体積%−Si20体積%)とす
ることができる。アルミニウム系材料の組成をアルミニ
ウム及びケイ素とすることによって、母材の線膨張率α
1を制御することが可能となり、一層セラミックス層の
線膨張率α2との差を小さくすることが可能となる。ま
た、セラミックス層をAl23から構成する代わりに、
窒化アルミニウム(AlN)から構成してもよい。
【0134】また、実施の形態8にて説明した基体載置
ステージの構造を実施の形態6にて説明した基体載置ス
テージに適用することもできるし、実施の形態6にて説
明した基体載置ステージの構造を実施の形態8にて説明
した基体載置ステージに適用することもできる。
【0135】(実施の形態9)実施の形態9も実施の形
態7の変形である。実施の形態9が実施の形態7と相異
する点は、複合部材における母材を構成するセラミック
ス部材の組成を酸化アルミニウム(Al23)とし、母
材を構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム
(Al)とした点にある。実施の形態9における基体載
置ステージ30Aの構造は、図7の(A)に模式的な断
面図を示したと同様である。
【0136】実施の形態9においては、母材32を構成
するセラミックス部材の組成を酸化アルミニウム(Al
23)とした。尚、酸化アルミニウムの線膨張率は7.
8×10-6/Kであり、熱伝導率は0.069cal/
cm・秒・K(29W/m・K)である。また、母材を
構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(A
l)とした。(α1−4)≦α2≦(α1+4)を満足す
るように酸化アルミニウム/アルミニウムとの容積比は
決定されており、具体的には、酸化アルミニウム/アル
ミニウムの容積比は80/20である。尚、母材32の
線膨張率は、100〜300゜Cにおける平均値で、1
1×10-6/Kである。即ち、α1=11である。セラ
ミックス層33を構成する材料を、TiO2が約1.5
重量%添加されたAl23とした。セラミックス層33
は、溶射法にて母材32の頂面及び側面に形成されてい
る。そして、母材32の線膨張率α1とセラミックス層
33の線膨張率α2の関係は、(α1−4)≦α2≦(α1
+4)を満足する。これによって、母材32の高温加熱
などによる温度変化によってもセラミックス層33に割
れ等の損傷が発生することを効果的に防止し得る。ま
た、Al23にTiO 2を添加することにより、セラミ
ックス層33の体積固有抵抗値を1011Ω/□のオーダ
ーに調整することができる。これによって、セラミック
ス層33が静電チャックとしての機能を効果的に発揮す
る。
【0137】実施の形態9の基体載置ステージ30Aの
作製方法を、以下、説明する。複合部材31は、基本的
には、(A)セラミックス部材の組織中にアルミニウム
系材料を充填し、以て、セラミックス部材の組織中にア
ルミニウム系材料が充填された母材を作製する工程と、
(B)母材の表面に溶射法にてセラミックス層を設ける
工程から作製される。実施の形態9においては、この工
程(A)は、非加圧金属浸透法に基づき、酸化アルミニ
ウムから成形されたセラミックス部材に溶融したアルミ
ニウムを組成としたアルミニウム系材料を非加圧状態に
て浸透させる工程から成る。
【0138】具体的には、平均粒径20μmのAl23
粒子と平均粒径80μmのAl23粒子とを容積比で
1:4にて混合したものを鋳込み泥漿成形法にて成形し
た後、約800゜Cの温度で焼成を行うことによって、
Al23粒子を成形したプリフォームであるセラミック
ス部材を作製した。そして、このセラミックス部材を約
800゜Cに予備加熱しておき、約800゜Cに加熱し
て溶融したアルミニウムを非加圧でセラミックス部材に
浸透させる。これによって、Al2380体積%−Al
20体積%の構成の母材32を作製することができる。
次いで、母材32を成形加工して円盤状の温度調節ジャ
ケットの形状とする。尚、この母材32には、プッシャ
ーピン等を埋設するための孔も予め加工しておく。次い
で、このようにして得られた母材32の頂面及び側面を
研磨する。
【0139】その後、この研磨面に、Al23にTiO
2を約1.5重量%混合した粒径が約10μmの混合粉
末を真空溶射法によって溶融状態で吹き付け、固化させ
る。これによって、体積固有抵抗値が1011Ω/□オー
ダーのセラミックス層を溶射法にて形成することができ
る。尚、セラミックス層の形成の前に、溶射下地層とし
て例えばアルミニウムを約5重量%含んだニッケル(N
i−5重量%Al)を溶射しておき、この溶射下地層上
にセラミックス層を溶射法にて形成してもよい。その
後、母材32の底面、即ちセラミックス層33が設けら
れた頂面と反対側の面にPBNヒータから成るヒータ3
4Aを取り付け、基体載置ステージ30Aを得る。
【0140】尚、基体載置ステージ30Aの作製方法
は、上述の方法に限定されない。上述の工程(A)を、
実施の形態5と同様に、容器(鋳型)の中に酸化アルミ
ニウムを組成としたセラミックス部材を配し、この容器
(鋳型)内に溶融したアルミニウムを組成としたアルミ
ニウム系材料を流し込み、高圧鋳造法にてセラミックス
部材中にアルミニウム系材料を充填する工程から構成す
ることもできる。即ち、基体載置ステージ30Aを作製
するには、先ず、所定の円盤形状に成形されたAl23
から成るプリフォームを用意する。尚、プリフォームに
は、プッシャーピン等を埋設するための孔を予め加工し
ておく。次いで、プリフォームから成るセラミックス部
材を約800゜Cに予備加熱しておき、続いて、容器
(鋳型)内に約800゜Cに加熱して溶融状態としたア
ルミニウムを流し込む。そして、容器(鋳型)内に約1
トン/cm2の高圧を加える高圧鋳造法を実行する。そ
の結果、セラミックス部材の組織中には、アルミニウム
が充填される。そして、アルミニウムを冷却・固化させ
ることによって、母材32が作製される。以下、先に述
べたと同様の方法で基体載置ステージ30Aを作製すれ
ばよい。
【0141】このようにして作製された基体載置ステー
ジ30Aにあっては、母材32の高温加熱などによる温
度変化によっても、セラミックス層33に割れ等の損傷
は発生しない。また、実施の形態9における基体載置ス
テージにあっては、酸化アルミニウムとアルミニウム系
材料との容積比を調整することによって、更には、必要
に応じて、Al23から成るセラミックス層33におけ
るTiO2の添加率を調整することによって、母材32
の線膨張率α1とセラミックス層33の線膨張率α2を、
(α1−4)≦α2≦(α1+4)を満足する関係とする
ことができる。その結果、基体載置ステージ30Aの温
度変化に起因するセラミックス層33の割れ等の損傷発
生を、効果的に防止することができる。
【0142】また、セラミックス層33を母材32上に
溶射法にて形成すれば、大面積の複合部材を作製するこ
とができ、基体の大面積化に容易に対処することができ
る。しかも、母材32とセラミックス層33とがより一
層一体化するので、母材32とセラミックス層33との
間の応力緩和が図れると共に、母材32からセラミック
ス層33への熱伝導が速やかとなり、セラミックス層3
3に保持・固定された基体の温度制御を迅速に且つ確実
に行うことが可能となる。
【0143】尚、母材を構成するアルミニウム系材料の
組成をアルミニウムとしたが、その代わりに、母材を構
成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム及びケ
イ素(例えば、Al80体積%−Si20体積%)とす
ることができる。アルミニウム系材料の組成をアルミニ
ウム及びケイ素とすることによって、母材の線膨張率α
1を制御することが可能となり、一層セラミックス層の
線膨張率α2との差を小さくすることが可能となる。ま
た、セラミックス層をAl23から構成する代わりに、
窒化アルミニウム(AlN)から構成してもよい。
【0144】図5の(C)の模式的な断面図に示したと
同様に、セラミックス層を溶射法でなくロウ付け法によ
って母材32の頂面(必要に応じて、更に側面)に設け
てもよい。この場合には、焼結法にて作製されたAl2
3製セラミックス板から成るセラミックス層36を、
例えば、約600゜Cの温度にてAl−Mg−Ge系の
ロウ材37を用いたロウ付け法にて母材の頂面に取り付
ければよい。
【0145】また、実施の形態9にて説明した基体載置
ステージの構造を実施の形態6にて説明した基体載置ス
テージに適用することもできるし、実施の形態6にて説
明した基体載置ステージの構造を実施の形態9にて説明
した基体載置ステージに適用することもできる。
【0146】以上、本発明を、発明の実施の形態に基づ
き説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。例えば、孔部の埋込みによるプラグの形成段階と、
溝部の埋め込みによる配線の形成段階は2段階に分けて
行うことができる。かかる2段階プロセスのフローを、
図8に示す。尚、図8では、金属薄膜として銅薄膜を例
示するが、銅薄膜に替えて銀薄膜を使用することもでき
る。図8の(A)は、銅薄膜13(図1を参照)を用い
たプラグ13pと、別の銅薄膜23を用いた配線23w
を形成するプロセスを示し、図8の(B)は、銅と銀と
を除く導電材料から成る導電膜24を用いたプラグ17
pと、銅薄膜23を用いた配線23wを形成するプロセ
スを示し、図8の(C)は、銅薄膜13を用いたプラグ
13pと、銅と銀とを除く導電材料から成る導電膜24
を用いた配線24wを形成するプロセスを示す。いずれ
のプロセスにおいても、左端の図は、基体10上に絶縁
層11を形成し、絶縁層11に形成された孔部14をプ
ラグ13p,17pで埋め込み、絶縁層11上に第2絶
縁層21を形成し、この第2絶縁層21に底部にプラグ
13p,17pを露出した溝部12を形成した状態を示
す。又、中央の図は、溝部12内を含む第2絶縁層21
上に、上面の略平坦な銅薄膜13又は導電膜24を形成
する工程を示し、更に右端の図は、銅薄膜13又は導電
膜24をエッチバックすることにより、凹部の内部のみ
に銅薄膜13又は導電膜24を残して配線23w,24
wを形成する工程を示す。尚、絶縁層11と第2絶縁層
21の構成材料は異なっていてもよい。又、絶縁層11
と第2絶縁層21は共に低誘電率材料から構成されるこ
とが最も好ましいが、いずれか一方が従来の酸化シリコ
ン系や窒化シリコン系の材料から構成されていてもよ
い。
【0147】図8の(A)に示すプロセスでは、プラグ
13pの形成と配線23wの形成の両方の段階において
エッチバックを行う。図8の(B)に示すプロセスで
は、配線23wの形成はエッチバックにより行うが、銅
と銀とを除く導電材料から成る導電膜を用いたプラグ1
7pの形成は、エッチバック又はCMPのいずれにより
行ってもよい。図8の(C)に示すプロセスでは、プラ
グ13pの形成はエッチバックにより行うが、銅と銀と
を除く導電材料から成る導電膜24を用いた配線24w
の形成は、エッチバック又はCMPのいずれにより行っ
てもよい。但し、絶縁層11を低誘電率材料を用いて構
成する場合、かかる絶縁層11は、銅と銀とを除く導電
材料から成る導電膜に対しても十分な密着性を発揮し得
ない場合が多い。従って、銅と銀とを除く導電材料から
成る導電膜を用いてプラグ17pや配線24wを形成す
る場合にも、CMPではなくエッチバックを行うことが
特に好ましい。
【0148】図9は、図8の(A)に示したプロセスに
おいて、更にバリヤ層を設ける場合の基本的なパターン
を示す。図9の(A)は孔部14の内部にバリヤ層15
を形成する例を示し、図9の(B)は溝部12の内部に
第2バリヤ層25を形成する例を示し、図9の(C)は
孔部14と溝部12の内部にそれぞれバリヤ層15及び
第2バリヤ層25を形成する例を示す。図8の(B)及
び図8の(C)に示したプロセスについても、同様のパ
ターンにてバリヤ層15及び/又は第2バリヤ層25を
設けることができる。いずれのパターンでバリヤ層15
及び/又は第2バリヤ層25を形成するかは、銅薄膜1
3と絶縁層11、又は、銅と銀とを除く導電材料から成
る導電膜と絶縁層11との密着性の良否、並びに、銅薄
膜23と第2絶縁層21、又は、銅と銀とを除く導電材
料から成る導電膜24と第2絶縁層21との密着性の良
否に応じて適宜選択すればよい。絶縁層11と第2絶縁
層21が共に低誘電率材料から構成される場合には、孔
部14と溝部12の内部にそれぞれバリヤ層15及び第
2バリヤ層25を形成することが最も好適である。
【0149】更に、発明の実施の形態にて説明した基体
載置ステージの構造の変形例の模式的な断面図を、図1
0〜図15に示す。図10の(A)に示す例において
は、図5の(A)に示した構造と異なり、ヒータ34が
省略されている。また、図10の(B)に示す例におい
ては、図5の(A)に示した構造と異なり、配管35が
省略されている。尚、図10の(A)及び(B)に示し
た構造を、図5の(B)に示した基体載置ステージに適
用することもできる。
【0150】発明の実施の形態においては、専ら、一体
的に形成された母材から基体載置ステージを作製した
が、基体載置ステージは、例えば金属材料と母材との組
み合わせから作製することもできる。このような基体載
置ステージの模式的な断面図を図11及び図12に示
す。基体載置ステージ30Bは、アルミニウム製あるい
はステンレススチール製の円盤状部材38に複合部材3
1をロウ付け法又はビス止めにて固定して作製されてい
る。尚、ロウ材あるいはビスは図11、図12及び後述
する図15、図19、図22、図23及び図24には図
示していない。
【0151】図11に示す構造においては、基体載置ス
テージ30Bの頂面及び基体載置ステージ30Bの側面
はセラミックス層33にて被覆されている。尚、必要に
応じて、基体載置ステージ30Bの側面をセラミックス
層33にて被覆しなくともよい。一方、図12に示す構
造においては、基体載置ステージ30Bの頂面には、例
えばAl23製セラミックス板から成るセラミックス層
36がロウ材37によって取り付けられている。図11
の(A)あるいは図12の(A)においては、アルミニ
ウム製の円盤状部材38の内部に配管35Bが配設され
ている。また、母材32が円盤状部材38の上面及び下
面に固定されている。円盤状部材38の上面に固定され
た複合部材31の構造、及び円盤状部材38の下面に固
定された母材32の構成は、実施の形態6〜実施の形態
9にて説明した複合部材の構造、母材の構成と同様とす
ることができる。図11の(B)あるいは図12の
(B)においては、アルミニウム製の円盤状部材38の
下面には母材が省略されている。図11の(C)あるい
は図12の(C)においては、アルミニウム製の円盤状
部材38の下面にPBNヒータ34Bが取り付けられて
いる。そして、複合部材31が円盤状部材38の上面に
固定されている。
【0152】発明の実施の形態においては、基体載置ス
テージの母材を電極として用いることによってセラミッ
クス層が静電チャック機能を有する形態(単極形式)と
したが、セラミックス層の内部に電極を形成することに
よってセラミックス層が静電チャック機能を有する形態
(双極形式)とすることもできる。この場合には、母材
の表面に溶射法によってセラミックス層を設けるとき、
母材の表面に溶射法にて第1のセラミックス層を形成
し、この第1のセラミックス層上に溶射法、ロウ付け
法、めっき法あるいは、導電性ペーストを印刷、硬化さ
せる印刷法等によって電極を形成し、次いで、溶射法に
基づき第2のセラミックス層にて全面を被覆することが
好ましい。このような構造を有する基体載置ステージ3
0Cの模式的な断面図を図13の(A)に示し、複合部
材の頂面端部の拡大断面図を図13の(B)に示す。
【0153】具体的には、例えば、実施の形態6におい
て、母材32を作製した後、母材32の頂面を研磨す
る。その後、この研磨面に、Al23にTiO2を約
2.5重量%混合した粒径が約10μmの混合粉末を真
空溶射法によって溶融状態で吹き付け、固化させる。こ
れによって、体積固有抵抗値が1011Ω/□オーダーの
第1のセラミックス層130Aを溶射法にて形成するこ
とができる。尚、第1のセラミックス層130Aの形成
の前に、溶射下地層として例えばアルミニウムを約5重
量%含んだニッケル(Ni−5重量%Al)を溶射して
おき、この溶射下地層上に第1のセラミックス層130
Aを溶射法にて形成してもよい。その後、ロウ材を用い
て電極39を第1のセラミックス層130A上に形成す
る。電極39の平面形状を模式的に図13の(C)に示
すが、電極39は、所謂櫛型電極形状を有し、双極形式
である。図13の(C)において、電極39を明確化す
るために、電極39に斜線を付した。尚、ロウ材とし
て、例えば、Al−Mg−Ge系、チタン、錫、アンチ
モンあるいはマグネシウムから成る合金を挙げることが
できるが、これらに限定するものではない。電極39を
構成するロウ材の線膨張率[単位:10-6/K]も、母
材の線膨張率をα1[単位:10-6/K]としたとき、
(α1−4)以上、(α1+4)以下の範囲内にあること
が望ましいが、電極39の厚さが薄ければ、ロウ材の線
膨張率はこのような範囲から外れていても、問題は生じ
難い。その後、全面に、Al23にTiO2を約2.5
重量%混合した粒径が約10μmの混合粉末を真空溶射
法によって溶融状態で吹き付け、固化させることによっ
て、第2のセラミックス層130Bを溶射法にて形成す
る。こうして、内部に電極39が形成されたセラミック
ス層33C(第1のセラミックス層130A及び第2の
セラミックス層130B)を形成することができる。
【0154】このような構成の基体載置ステージ30C
の電極39に配線(図示せず)を介して直流電圧を直流
電源55から印加することによって、セラミックス層3
3Cが静電チャックとして機能する。尚、図13の
(A)、図14及び図15においては、セラミックス層
33Cを1層で表した。図14の(B)に模式的な断面
図を示すように、セラミックス層33Cを母材32の側
面に形成してもよい。更には、電極39は、実施の形態
7〜実施の形態9にて説明した基体載置ステージにも適
用することができる。例えば、図9の(A)、図9の
(B)及び図10の(B)を参照して説明した基体載置
ステージに電極39を設けた基体載置ステージ30Cの
模式的な断面図を図14の(A)、(B)及び(C)に
示す。また、図11の(A)、(B)及び(C)を参照
して説明した基体載置ステージと略同じ構造を有する基
体載置ステージに電極39を設けた基体載置ステージ3
0Dの模式的な断面図を図15の(A)、(B)及び
(C)に示す。電極39の平面形状は、所謂櫛型電極形
状に限定されず、例えば、円を2分割した2つの半円形
状等、任意の一対の形状とすることができる。
【0155】プラズマエッチング装置も図6に示した構
造に限定されない。ICP型のプラズマエッチング装置
(以下、単にエッチング装置40Aと略称する)の概念
図を図16に示す。図16の参照符号は、図6と一部共
通である。エッチング装置40Aには、チャンバー側壁
72と天板73から構成されたチャンバー71と、天板
73を加熱するためのヒータ74と、チャンバー側壁7
2の外側に配設された誘導結合コイル75が備えられて
いる。誘導結合コイル75には、RF電源77が接続さ
れている。尚、チャンバー側壁72は石英製であり、天
板73は後述するように複合部材から作製されている。
チャンバー71内には、シリコン半導体基板100を保
持・固定するための基体載置ステージ30(図5の
(A)参照)が配設されている。更に、チャンバー71
内のガスを排気するための排気口76が、真空ポンプ等
の負圧手段(図示せず)に接続されている。基体載置ス
テージ30には、シリコン半導体基板100への入射イ
オンエネルギーを制御するためのバイアス電源54がマ
ッチング・ネットワーク53を介して接続され、更に
は、母材32に相当する温度調節ジャケットにはセラミ
ックス層33に静電吸着力を発揮させるための直流電源
55が接続されている。また、基体載置ステージ30の
母材32に配設されたヒータ34は、電源56に接続さ
れている。基体載置ステージを、図5の(B)に示した
構造とすることもできる。尚、図16において、エッチ
ングガス導入部、ゲートバルブ等のエッチング装置の細
部については、その図示を省略した。
【0156】複合部材によって構成された上部対向電極
80を備えた平行平板型プラズマエッチング装置(以
下、単にエッチング装置40Bと略称する)の概念図を
図17に示す。また、上部対向電極80の模式的な断面
図を図18の(A)に示す。
【0157】このエッチング装置40Bにおいては、下
部電極に相当する基体載置ステージ30と対向して、チ
ャンバー84内の上方に平行平板の上部対向電極80が
配置されている。この上部対向電極80は、マッチング
・ネットワーク81を介してRF電源82に接続されて
いる。ここで、参照番号85はチャンバー側壁、参照番
号86は天板、参照番号87はチャンバー84内のガス
を排気するための排気口である。尚、エッチング装置4
0Bにおいて、図6に示したエッチング装置40と同じ
参照番号を付した構成要素、部品は、図6に示したエッ
チング装置40と同じ構成要素、部品である。
【0158】上部対向電極80を構成する複合部材にお
いては、実施の形態6と同様に、母材112を構成する
セラミックス部材の組成をコージエライトセラミックス
とした。また、母材を構成するアルミニウム系材料の組
成はアルミニウム(Al)及びケイ素(Si)であり、
アルミニウム系材料を基準として、アルミニウム系材料
にはケイ素が20体積%含まれている。母材112は、
純粋なセラミックスの電気伝導度や熱伝導度よりも金属
に近づいた値を有する。従って、このような母材112
から作製された上部対向電極80には、高周波も問題な
く印加することができる。セラミックス層113を構成
する材料を、TiO2が約2.5重量%添加されたAl2
3とする。厚さ約0.2mmのセラミックス層113
は、溶射法にて母材112の表面に形成されている。こ
のような組成のセラミックス層113の線膨張率は、1
00〜300゜Cにおける平均値で、約9×10-6/K
である。従って、α”2は約9であり、セラミックス層
113の線膨張率α”2は(α”1−4)≦α”2
(α”1+4)を満足している。尚、Al23それ自体
の線膨張率は約8×10-6/Kである。尚、α”1は母
材112の線膨張率である。
【0159】上部対向電極80の内部には、公知のシー
ズヒータから成るヒータ114が配設されている。ヒー
タ114は、ヒータ本体(図示せず)と、ヒータ本体の
外側に配設されそしてヒータ本体を保護する鞘管(図示
せず)から構成されている。そして、ヒータ114は、
図示しない配線を介して電源83(図17参照)に接続
されている。ヒータ114の熱膨張は、上部対向電極8
0に影響を与える。従って、セラミックス層113や母
材112の線膨張率に近い値を有する材料を用いること
が好ましい。具体的には、チタンやステンレススチール
等、線膨張率が9×10-6/K〜12×10-6/Kの材
料から作製された鞘管を用いることが好ましい。即ち、
ヒータ114を構成する材料(母材112と接する鞘管
の材料)の線膨張率α”H[単位:10-6/K]は、
(α”1−4)≦α”H≦(α”1+4)を満足すること
が好ましい。尚、ヒータ114の本体の線膨張率は、上
部対向電極80に影響を与えることがないので、特に制
限されない。
【0160】複合部材によって構成される上部対向電極
80の作製方法は、実質的には、実施の形態6にて説明
した複合部材の製造方法と同様の方法で作製することが
できるので、詳細な説明は省略する。また、上部対向電
極80を実施の形態7〜実施の形態9にて説明した複合
部材の製造方法と同様の方法で作製することもできる。
更には、図18の(B)に示すように、セラミックス層
116をロウ付け法に基づきロウ材117にて母材11
2の表面に取り付けてもよい。
【0161】更には、図19に示すように、ステンレス
スチール製あるいはアルミニウム製の円盤状部材118
に複合部材111をロウ付け法又はビス止めにて固定し
て作製された上部対向電極80Aとすることもできる。
円盤状部材118の内部にヒータ114Aが配設されて
いる。複合部材111は円盤状部材118の上面及び下
面に固定されている(図19の(A)参照)。この複合
部材111の構造は、実施の形態6〜実施の形態9にて
説明した複合部材31と同様の構造を有する。図19の
(B)に示す構造においては、セラミックス層116が
ロウ材117により母材112の表面に取り付けられて
いる。また、図19の(C)においては、円盤状部材1
18の上面には複合部材が省略されている。
【0162】プラズマエッチング装置のチャンバー側壁
あるいは天板は、複合部材から作製されていることが好
ましい。図17に示したプラズマエッチング装置40B
におけるチャンバー側壁85の模式的な一部断面図を、
図20〜図24に示す。このチャンバー側壁85は、セ
ラミックス部材の組織中にアルミニウム系材料が充填さ
れた母材212と、この母材212の表面に設けられた
セラミックス層213とから成る複合部材211から作
製されている。
【0163】チャンバー側壁85の内部には、公知のシ
ーズヒータから成るヒータ214が配設されている(図
20の(A)及び(B)参照)。ヒータ214は、ヒー
タ本体(図示せず)と、ヒータ本体の外側に配設されそ
してヒータ本体を保護する鞘管(図示せず)から構成さ
れている。そして、ヒータ214は、配線を介して電源
(図示せず)に接続されている。ヒータ214の熱膨張
は、チャンバー側壁85に影響を与える。従って、母材
212やセラミックス層213の線膨張率α’ 1,α’2
に近い値を有する材料を用いることが好ましい。具体的
には、チタンやステンレススチール等、線膨張率が9×
10-6/K〜12×10-6/Kの材料から作製された鞘
管を用いることが好ましい。即ち、ヒータ214を構成
する材料(母材212と接する鞘管の材料)の線膨張率
α’H[単位:10-6/K]は、(α’1−4)≦α’H
≦(α’1+4)の関係を満足することが好ましい。ヒ
ータ214の本体の線膨張率は、チャンバー側壁85に
影響を与えることがないので、特に制限されない。場合
によっては、ヒータ214を配設すると同時に、先に説
明した配管35と同様の構造の配管をチャンバー側壁8
5の内部に配設してもよいし、ヒータ214を配設する
代わりに、配管をチャンバー側壁85の内部に配設して
もよい。
【0164】あるいは又、図20の(B)の模式的な断
面図に示すように、セラミックス層216を溶射法でな
くロウ付け法によって母材212の表面に設けてもよ
い。この場合には、焼結法にて作製されたAl23製セ
ラミックス環状部材から成るセラミックス層216を、
例えば、約600゜Cの温度にてAl−Mg−Ge系の
ロウ材217を用いたロウ付け法にて母材212の表面
(内面)に取り付ければよい。尚、ロウ材としては、そ
の他、チタン、錫、アンチモン、マグネシウムから成る
合金を挙げることができる。
【0165】あるいは又、図21の(A)や(B)の模
式的な断面図に示すように、ヒータを母材212に埋設
する代わりに、チャンバー側壁85の外面(チャンバー
84と面する面とは反対側の面)に、例えば、PBNヒ
ータから成るヒータ214Aを取り付けてもよい。
【0166】図22〜図24には、ステンレススチール
製あるいはアルミニウム製の中空円筒部材218に複合
部材211をロウ付け法又はビス止めにて固定して作製
されたプラズマエッチング装置の側壁の模式的な断面図
を示す。図22の(A)あるいは(B)においては、中
空円筒部材218の内部にヒータ214B(配管であっ
てもよい)が配設されている。母材212は中空円筒部
材218の内面及び外面に固定されている。中空円筒部
材218の内面(チャンバー84側)に固定された複合
部材211の構造は、実施の形態にて説明した複合部材
と同様の構造を有する。図23の(A)あるいは(B)
においては、中空円筒部材218の外面の母材212が
省略されている。図24の(A)あるいは(B)におい
ては、中空円筒部材218の外面にPBNヒータ214
Cが取り付けられている。そして、複合部材211が中
空円筒部材218の内面に固定されている。
【0167】プラズマエッチング装置の天板44,7
3,86も同様の構造とすればよい。尚、これらのプラ
ズマエッチング装置のチャンバー側壁あるいは天板は、
実施の形態6〜実施の形態9にて説明した複合部材の製
造方法と同様の方法に基づき作製することができるの
で、詳細な説明は省略する。
【0168】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の第1の態様及び第2の態様に係る半導体装置の製造
方法においては、配線形成用の溝部及び/又はプラグ形
成用の孔部を銅薄膜又は銀薄膜で埋め込む際の手法とし
てエッチバックを採用するので、銅薄膜又は銀薄膜との
密着性に劣る低誘電率材料を絶縁層の構成材料として用
いた場合にも、絶縁層からの銅薄膜又は銀薄膜の剥離を
防止することができる。従って、シングルダマシン・プ
ロセス、埋込みプラグ・プロセス、及びデュアルダマシ
ン・プロセスにおけるプロセス信頼性、及び半導体装置
の製品歩留まりを大幅に改善することが可能となる。更
に、このエッチバックを行う際に、構成材料の線膨張率
が所定の範囲に規定された基体載置ステージを用いた場
合には、高温加熱、あるいは急激な昇降温に対しても基
体載置ステージに損傷が生じず、よって、静電チャック
機能を有効に働かせながら高温下におけるエッチバック
を行ったり、あるいは温度の異なるエッチバック・プロ
セスを、単一のエッチングチャンバー内で連続して行う
ことが可能となり、スループットや経済性を大幅に改善
することができる。また、本発明の第2の態様に係る半
導体装置の製造方法によれば、開口面積の異なる複数の
凹部上に銅薄膜又は銀薄膜をめっき法により形成した場
合にも、凹部の埋込み状態を均一化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の態様に係る製造方法の基本的な
パターンを示す模式的断面図であり、(A)はシングル
ダマシン・プロセス、(B)は埋込みプラグ・プロセ
ス、(C)はデュアルダマシン・プロセスをそれぞれ表
す。
【図2】デュアルダマシン・プロセスにバリヤ層を適用
した例を示す工程図である。
【図3】本発明の第2の態様に係る製造方法を提案する
に至った技術的背景を説明する工程図である。
【図4】本発明の第2の態様に係る製造方法を示す工程
図である。
【図5】複合部材によって構成される基体載置ステージ
を示す模式的な断面図である。
【図6】本発明の半導体装置の製造方法に使用するヘリ
コン波プラズマ型のプラズマエッチング装置の概念図で
ある。
【図7】基体載置ステージを構成する複合部材の変形例
を示す模式的な断面図である。
【図8】孔部の埋込みと溝部の埋込みを別工程で行う場
合の基本的なパターンを示す模式的断面図である。
【図9】孔部の埋込みと溝部の埋込みを別工程で行う場
合のバリヤ層の形成パターンを示す模式的断面図であ
る。
【図10】基体載置ステージを構成する複合部材の変形
例を示す模式的な断面図である。
【図11】基体載置ステージを構成する複合部材の変形
例を示す模式的な断面図である。
【図12】基体載置ステージを構成する複合部材の変形
例を示す模式的な断面図である。
【図13】複合部材によって構成される基体載置ステー
ジの変形例を示す模式的な断面図である。
【図14】図13に示した基体載置ステージを構成する
複合部材の変形例を示す模式的な断面図である。
【図15】図13に示した基体載置ステージを構成する
複合部材の変形例を示す模式的な断面図である。
【図16】ICP型のプラズマエッチング装置の概念図
である。
【図17】上部対向電極を備えた平行平板型のプラズマ
エッチング装置の概念図である。
【図18】上部対向電極を構成する複合部材を示す模式
的な断面図である。
【図19】上部対向電極を構成する複合部材の変形例を
示す模式的な断面図である。
【図20】プラズマエッチング装置の側壁を構成する複
合部材を示す模式的な一部断面図である。
【図21】プラズマエッチング装置の側壁を構成する複
合部材の変形例を示す模式的な一部断面図である。
【図22】プラズマエッチング装置の側壁を構成する複
合部材の変形例を示す模式的な一部断面図である。
【図23】プラズマエッチング装置の側壁を構成する複
合部材の変形例を示す模式的な一部断面図である。
【図24】プラズマエッチング装置の側壁を構成する複
合部材の変形例を示す模式的な一部断面図である。
【符号の説明】
10・・・基体、11・・・絶縁層、12,12A,1
2B・・・溝部、13,23・・・銅薄膜、13p・・
・プラグ(銅)、13w,23w・・・配線(銅)、1
3wp・・・配線・プラグ(銅)、14・・・孔部、1
5・・・バリヤ層、16・・・平坦化層、17p・・・
プラグ(銅と銀とを除く)、21・・・第2絶縁層、2
4・・・導電膜、24w・・・配線(銅と銀とを除
く)、25・・・第2バリヤ層、30,30A,30
B,30C・・・基体載置ステージ、31,111,2
11・・・複合部材、32,112,212・・・母
材、33,33C,113,213・・・セラミックス
層、34,34A,34B,114・・・ヒータ、35
・・・配管、36,116,216・・・セラミックス
層、37,117,217・・・ロウ材、38,11
8,218・・・円盤状部材、39・・・電極、40,
40A,40B・・・プラズマエッチング装置、41・
・・プラズマ容器、42・・・ダブルループ・アンテ
ナ、43・・・ソレノイドコイル・アセンブリ、45・
・・シングルループ・アンテナ、47・・・第1RF電
源、49・・・第2RF電源、50・・・処理チャンバ
ー、51・・・多極磁石、54・・・バイアス電源、5
5・・・直流電源(静電チャック用)、56・・・電源
(ヒータ用)、57・・・蛍光ファイバ温度計、58・
・・制御装置、59A,59B・・・配管、59C・・
・バイパス配管、60・・・熱媒体供給装置、71・・
・チャンバー、75・・・誘導結合コイル、77,82
・・・RF電源、80・・・上部対向電極、82・・・
RF電源、84・・・チャンバー、85・・・チャンバ
ー側壁、100・・・シリコン半導体基板
フロントページの続き (72)発明者 高津 恵 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4M104 BB06 BB14 BB17 BB18 BB30 BB32 BB33 CC01 DD16 DD19 DD20 DD42 DD52 DD53 DD77 FF18 FF22 5F004 AA00 BA04 BA13 BA14 BA20 BB11 BB12 BB18 BB22 BB25 BB26 BB29 BB30 BC08 BD05 DA00 DA04 DA11 DA17 DA18 DA20 DA23 DA25 DB00 DB03 DB07 DB08 DB23 DB24 DB25 EB02 EB03 FA01 5F033 HH03 HH07 HH12 HH13 HH14 HH15 HH17 HH18 HH19 HH20 HH21 HH23 HH32 HH33 HH34 JJ03 JJ07 JJ12 JJ13 JJ14 JJ15 JJ17 JJ18 JJ19 JJ20 JJ21 JJ23 JJ32 JJ33 JJ34 MM01 MM02 MM12 MM13 NN06 NN07 PP15 PP16 PP27 PP28 PP33 QQ08 QQ09 QQ12 QQ13 QQ31 QQ37 RR09 RR23 RR24 SS22 WW00 XX00

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)基体上に絶縁層を形成した後、該絶
    縁層に凹部を形成する工程と、 (ロ)凹部内を含む絶縁層上に、上面が略平坦な金属薄
    膜を形成する工程と、 (ハ)金属薄膜をエッチバックすることにより、凹部の
    内部のみに金属薄膜を残す工程、を有し、 金属薄膜は、銅薄膜又は銀薄膜であることを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】絶縁層は、低誘電率材料から成ることを特
    徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】工程(イ)を終了後、凹部の内部を含む絶
    縁層上にバリヤ層を形成し、 工程(ハ)では、金属薄膜のエッチバックに引き続き、
    バリヤ層をエッチバックすることを特徴とする請求項1
    に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】凹部は、配線形成用の溝部及び/又はプラ
    グ形成用の孔部であることを特徴とする請求項1に記載
    の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】セラミックス部材の組織中にアルミニウム
    系材料が充填された母材と、該母材の表面に設けられた
    セラミックス層とから成る複合部材から構成され、静電
    チャック機能を有し、且つ、温度制御手段を備えた基体
    載置ステージを使用し、基体載置ステージ上に基体を載
    置して、金属薄膜のエッチバックを行うことを特徴とす
    る請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】温度制御手段はヒータから構成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方
    法。
  7. 【請求項7】ヒータは母材の内部に配設されており、 母材の線膨張率をα1[単位:10-6/K]としたと
    き、ヒータを構成する材料の線膨張率αH[単位:10
    -6/K]は(α1−4)≦αH≦(α1+4)を満足する
    ことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】温度制御手段は、母材の内部に配設された
    温度制御用熱媒体を流す配管から構成されており、 母材の線膨張率をα1[単位:10-6/K]としたと
    き、配管の線膨張率αP[単位:10-6/K]は(α1
    4)≦αP≦(α1+4)を満足することを特徴とする請
    求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】母材の線膨張率をα1[単位:10-6
    K]としたとき、セラミックス層の線膨張率α2[単
    位:10-6/K]は(α1−4)≦α2≦(α1+4)を
    満足することを特徴とする請求項5に記載の半導体装置
    の製造方法。
  10. 【請求項10】母材を構成するセラミックス部材の組成
    はコージエライトセラミックスであり、母材を構成する
    アルミニウム系材料の組成はアルミニウムとケイ素であ
    り、セラミックス層を構成する材料は酸化アルミニウム
    であることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の
    製造方法。
  11. 【請求項11】母材を構成するセラミックス部材の組成
    は窒化アルミニウムであり、母材を構成するアルミニウ
    ム系材料の組成はアルミニウム又はアルミニウムとケイ
    素であり、セラミックス層を構成する材料は酸化アルミ
    ニウム又は窒化アルミニウムであることを特徴とする請
    求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】母材を構成するセラミックス部材の組成
    は炭化ケイ素であり、母材を構成するアルミニウム系材
    料の組成はアルミニウム又はアルミニウムとケイ素であ
    り、セラミックス層を構成する材料は酸化アルミニウム
    又は窒化アルミニウムであることを特徴とする請求項9
    に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】母材を構成するセラミックス部材の組成
    は酸化アルミニウムであり、母材を構成するアルミニウ
    ム系材料の組成はアルミニウム又はアルミニウムとケイ
    素であり、セラミックス層を構成する材料は酸化アルミ
    ニウムであることを特徴とする請求項9に記載の半導体
    装置の製造方法。
  14. 【請求項14】セラミックス層は、溶射法にて母材の表
    面に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の
    半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】セラミックス層は、ロウ付け法にて母材
    の表面に取り付けられていることを特徴とする請求項5
    に記載の半導体装置の製造方法。
  16. 【請求項16】(イ)基体上に絶縁層を形成した後、該
    絶縁層に複数の凹部を形成する工程と、 (ロ)凹部内を含む絶縁層上に、少なくともめっき法を
    用いて金属薄膜を形成する工程と、 (ハ)金属薄膜の表面段差を吸収し、上面が略平坦な平
    坦化層を該金属薄膜上に形成する工程と、 (ニ)平坦化層のエッチング速度と金属薄膜のエッチン
    グ速度とが略等しくなる条件下で該平坦化層と該金属薄
    膜とをエッチバックすることにより、凹部の内部のみに
    金属薄膜を残す工程、を有し、 金属薄膜は、銅薄膜又は銀薄膜であることを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  17. 【請求項17】絶縁層は、低誘電率材料から成ることを
    特徴とする請求項16に記載の半導体装置の製造方法。
  18. 【請求項18】工程(イ)を終了後、凹部の内部を含む
    絶縁層上にバリヤ層を形成し、 工程(ニ)では、金属薄膜のエッチバックに引き続き、
    バリヤ層をエッチバックすることを特徴とする請求項1
    6に記載の半導体装置の製造方法。
  19. 【請求項19】凹部は、配線形成用の溝部及び/又はプ
    ラグ形成用の孔部であることを特徴とする請求項16に
    記載の半導体装置の製造方法。
  20. 【請求項20】複数の凹部の少なくとも一部は開口面積
    が相異し、金属薄膜の表面段差は、開口面積の相異する
    凹部間の領域に形成されることを特徴とする請求項16
    に記載の半導体装置の製造方法。
  21. 【請求項21】金属薄膜と平坦化層とが同一の材料から
    成ることを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の
    製造方法。
  22. 【請求項22】平坦化層は、スパッタ法により製膜され
    ることを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の製
    造方法。
  23. 【請求項23】平坦化層は、スパッタ法により製膜され
    た後に、熱処理により上面を平坦化されることを特徴と
    する請求項22に記載の半導体装置の製造方法。
  24. 【請求項24】セラミックス部材の組織中にアルミニウ
    ム系材料が充填された母材と、該母材の表面に設けられ
    たセラミックス層とから成る複合部材から構成され、静
    電チャック機能を有し、且つ、温度制御手段を備えた基
    体載置ステージを使用し、基体載置ステージ上に基体を
    載置して、金属薄膜のエッチバックを行うことを特徴と
    する請求項16に記載の半導体装置の製造方法。
  25. 【請求項25】温度制御手段はヒータから構成されてい
    ることを特徴とする請求項24に記載の半導体装置の製
    造方法。
  26. 【請求項26】ヒータは母材の内部に配設されており、 母材の線膨張率をα1[単位:10-6/K]としたと
    き、ヒータを構成する材料の線膨張率αH[単位:10
    -6/K]は(α1−4)≦αH≦(α1+4)を満足する
    ことを特徴とする請求項25に記載の半導体装置の製造
    方法。
  27. 【請求項27】温度制御手段は、母材の内部に配設され
    た温度制御用熱媒体を流す配管から構成されており、 母材の線膨張率をα1[単位:10-6/K]としたと
    き、配管の線膨張率αP[単位:10-6/K]は(α1
    4)≦αP≦(α1+4)を満足することを特徴とする請
    求項24に記載の半導体装置の製造方法。
  28. 【請求項28】母材の線膨張率をα1[単位:10-6
    K]としたとき、セラミックス層の線膨張率α2[単
    位:10-6/K]は(α1−4)≦α2≦(α1+4)を
    満足することを特徴とする請求項24に記載の半導体装
    置の製造方法。
  29. 【請求項29】母材を構成するセラミックス部材の組成
    はコージエライトセラミックスであり、母材を構成する
    アルミニウム系材料の組成はアルミニウムとケイ素であ
    り、セラミックス層を構成する材料は酸化アルミニウム
    であることを特徴とする請求項28に記載の半導体装置
    の製造方法。
  30. 【請求項30】母材を構成するセラミックス部材の組成
    は窒化アルミニウムであり、母材を構成するアルミニウ
    ム系材料の組成はアルミニウム又はアルミニウムとケイ
    素であり、セラミックス層を構成する材料は酸化アルミ
    ニウム又は窒化アルミニウムであることを特徴とする請
    求項28に記載の半導体装置の製造方法。
  31. 【請求項31】母材を構成するセラミックス部材の組成
    は炭化ケイ素であり、母材を構成するアルミニウム系材
    料の組成はアルミニウム又はアルミニウムとケイ素であ
    り、セラミックス層を構成する材料は酸化アルミニウム
    又は窒化アルミニウムであることを特徴とする請求項2
    8に記載の半導体装置の製造方法。
  32. 【請求項32】母材を構成するセラミックス部材の組成
    は酸化アルミニウムであり、母材を構成するアルミニウ
    ム系材料の組成はアルミニウム又はアルミニウムとケイ
    素であり、セラミックス層を構成する材料は酸化アルミ
    ニウムであることを特徴とする請求項28に記載の半導
    体装置の製造方法。
  33. 【請求項33】セラミックス層は、溶射法にて母材の表
    面に形成されていることを特徴とする請求項24に記載
    の半導体装置の製造方法。
  34. 【請求項34】セラミックス層は、ロウ付け法にて母材
    の表面に取り付けられていることを特徴とする請求項2
    4に記載の半導体装置の製造方法。
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Cited By (9)

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