JPH11111682A - ドライエッチング法 - Google Patents

ドライエッチング法

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JPH11111682A
JPH11111682A JP21936497A JP21936497A JPH11111682A JP H11111682 A JPH11111682 A JP H11111682A JP 21936497 A JP21936497 A JP 21936497A JP 21936497 A JP21936497 A JP 21936497A JP H11111682 A JPH11111682 A JP H11111682A
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JP
Japan
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base material
dry etching
substrate
aluminum
temperature
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JP21936497A
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Shingo Kadomura
新吾 門村
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】側壁保護膜を用いることなく、銅薄膜等の基体
の異方性加工を良好に行い得るドライエッチング法を提
供する。 【解決手段】ドライエッチング法においては、エッチン
グ装置のチャンバー内に配置された基体載置ステージ上
に基体を載置し、基体の温度を200乃至300゜Cに
保持した状態で、基体のドライエッチングを行う。基体
載置ステージ10は、温度調節ジャケット11と静電チ
ャック12から構成され、静電チャック12は、誘電体
部材13、誘電体部材13の下側に配設された窒化アル
ミニウム板15、誘電体部材13と窒化アルミニウム板
15との間に配設され、ロウ材にて形成された電極1
4、窒化アルミニウム板15の下側に配設されたヒータ
16、並びに、窒化アルミニウム板15の下側に配設さ
れ、且つ、ヒータ16の上側及び/又は下側に配設され
た金属板17A,17Bから構成されていることが好ま
しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば銅薄膜のド
ライエッチングに適したドライエッチング法に関し、更
に詳しくは、側壁保護膜を用いることなく例えば銅薄膜
を異方性加工することのできるドライエッチング法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年の超LSIにおいては、数mm角の
チップに数百万個以上の素子を集積することが要求され
ている。それ故、従来のような平面的な素子の微細化に
よってこのような高集積化を実現することは極めて困難
であり、配線を二重、三重に積み上げる多層配線技術が
不可欠である。一方、素子の高機能化、デバイスの動作
速度の高速化に対する要求も止まるところを知らず、こ
れらの要求を満たす半導体装置プロセス技術の整備が急
がれている。
【0003】これらの要求を満たす技術の1つとして、
次世代以降の配線材料として銅(Cu)を用いる技術が
注目されて久しい。銅は、従来から使用されているアル
ミニウム系合金よりも抵抗値が低く、しかもエレクトロ
マイグレーションに対する耐性が高い等、半導体装置の
配線材料として優れた特性を有する。その反面、加工が
難しいことから、その実用化が遅れている。
【0004】即ち、例えば、半導体基板上に設けられた
絶縁層上に形成された銅薄膜(以下、被処理材と呼ぶ場
合がある)をドライエッチングする場合、一般にドライ
エッチングに用いられるハロゲン系ガスと被処理材との
反応生成物の蒸気圧は低い。尚、以下、ドライエッチン
グを単にエッチングと呼ぶ場合がある。そのため、蒸気
圧の低い反応生成物を気化させるために、被処理材を高
温加熱しながらエッチングを行う必要がある。ここで、
エッチングを行う際には、エッチング装置のチャンバー
内に配置された基体載置ステージ(ウエハステージと呼
ばれる場合がある)上に半導体基板を載置・固定する。
そして、被処理材の加熱は、通常、基体載置ステージに
内蔵されたヒータによって行う。ところが、エッチング
が進行するに従い、被処理材へのプラズマ照射によって
被処理材に大きな入熱があり、その結果、被処理材、更
には半導体基板の温度が大幅に上昇する。そのため、従
来の技術においては、例えば250゜Cにて被処理材の
エッチングを実施する場合、プラズマ照射による被処理
材の温度上昇が100゜Cであるとすれば、エッチング
開始時、この温度上昇分だけ被処理材の温度を下げた状
態で、即ち、基体載置ステージの設定温度を例えば15
0゜Cに設定した状態で、エッチングを開始している。
【0005】ところが、このように、被処理材の温度を
下げた状態(例えば150゜C)からエッチングを開始
すると、被処理材のエッチングを開始した後、被処理材
の表面に難エッチ層であるハロゲン化銅層が形成されて
しまう。このような難エッチ層が形成されると、それ以
降、被処理材のエッチングが進行しなくなる。一方、エ
ッチング開始前から半導体基板を設定温度(例えば25
0゜C)に保持した場合には、プラズマからの入熱によ
ってエッチング中に被処理材の温度が上昇する。その結
果、被処理材とエッチング用ガスとの間の化学反応は進
行し易くなるものの、エッチングされた被処理材の形状
制御が困難となり、エッチング加工精度が大幅に低下す
るという問題がある。
【0006】従って、従来の技術においては、被処理材
である銅薄膜のエッチング加工精度の大幅な低下を抑え
るために、SiCl4にN2を添加したエッチング用ガス
が用いられている。このエッチング用ガスを用いること
によって、SiCl4とN2との反応生成物であるSiX
Y系の物質がエッチングされつつある被処理材の側壁
等に堆積し、かかる物質が側壁保護膜として機能する。
これによって、被処理材の異方性加工を行うことができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このエ
ッチング用ガスを用いたドライエッチング法によれば、
被処理材の異方性加工が実現できる反面、SiXY系の
堆積物が被処理材上だけでなく、エッチング装置のチャ
ンバー内にも過剰に堆積する。その結果、この堆積物が
パーティクル源となってしまい、被処理材の加工を損な
う原因となっている。従って、このようなエッチング用
ガスを用いたエッチング法は、現状では、実際の半導体
製造プロセスに用いることが困難である。
【0008】尚、以上においては、専ら半導体装置の製
造において銅薄膜を配線材料として用いる場合の問題点
を説明したが、上述の問題点を解決し得る技術、即ち、
側壁保護膜を用いるためにパーティクルが発生すること
を防止し得る技術が、種々の材料をドライエッチングす
る分野において強く要求されている。
【0009】また、被処理材の温度制御を行いながら、
半導体基板上に設けられた絶縁層上に形成された被処理
材をドライエッチングする場合、半導体基板を基体載置
ステージに十分に密着させる必要がある。そのための簡
便な手段としてクランプがあるが、クランプを使用した
場合、クランプと接する部分の被処理材に対するエッチ
ングを行うことができない。また、半導体基板の周辺部
のみにおいて半導体基板を基体載置ステージに押し付け
るため、半導体基板の大口径化に伴い、半導体基板の中
央部と周辺部とでの均一なる基体載置ステージへの密着
が難しいといった問題を有する。
【0010】半導体基板を基体載置ステージに十分に密
着させる別の手段として、静電チャックがある。この静
電チャックは、文字通り、静電吸着によって半導体基板
を基体載置ステージに吸着するための装置である。即
ち、静電チャックは、通常、基体載置ステージの表面に
設けられた誘電体部材から成り、この誘電体部材に直流
電圧を印加することによって誘電体部材に静電吸着力を
生じさせる。静電チャックを使用すれば、クランプを使
用した場合と異なり、半導体基板の全面を基体載置ステ
ージに確実に密着されることができる。
【0011】ところで、従来の静電チャックを備えた基
体載置ステージを高温に加熱すると、基体載置ステージ
の線膨張率と誘電体部材の線膨張率との相違に起因し
て、誘電体部材にクラックが発生してしまい、静電チャ
ックとしての機能が失われてしまう。
【0012】従って、本発明の目的は、側壁保護膜を用
いることなく、例えば銅薄膜といった基体の異方性加工
を良好に行うことのできるドライエッチング法を提供す
ることにある。本発明の更なる目的は、高温にて銅薄膜
といった基体の異方性加工を良好に且つ確実に行うこと
のできるドライエッチング法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明のドライエッチング法は、エッチング装置の
チャンバー内に配置された基体載置ステージ上に基体を
載置し、基体の温度を200乃至300゜C、好ましく
は230乃至270゜Cに保持した状態で、基体のドラ
イエッチングを行うことを特徴とする。
【0014】このように、基体の温度を200乃至30
0゜Cに保持した状態で基体のドライエッチングを行え
ば、基体の被エッチング面に、基体とエッチング用ガス
との反応生成物である例えばハロゲン化合物から成る難
エッチ層が形成されず、エッチングの進行が妨げられる
ことがなくなり、エッチング加工精度の低下を抑えるこ
とができる。尚、基体の温度を200゜C未満としたの
では、基体の被エッチング面に、基体とエッチング用ガ
スとの反応生成物から成る難エッチ層が形成され、エッ
チングの進行が妨げられる虞がある。一方、基体の温度
が300゜Cを越えると、基体とエッチング用ガスとの
反応速度が早くなりすぎ、エッチングの進行の制御が困
難になる場合がある。
【0015】本発明のドライエッチング法においては、
ドライエッチングすべき基体として、基板上に設けられ
た絶縁層上に形成された銅薄膜を挙げることができる。
あるいは又、例えばポリイミドフィルム等のプラスチッ
クフィルムである基板上に成膜あるいは積層された銅薄
膜等、半導体装置の製造分野以外の分野における材料を
挙げることができる。基板としては、シリコン半導体基
板、GaAs基板等の化合物半導体若しくは半絶縁性基
板、SOI構造を有する半導体基板、絶縁性基板を挙げ
ることができる。また、絶縁層しては、SiO2、BP
SG、PSG、BSG、AsSG、PbSG、SbS
G、NSG、SOG、LTO(Low Temperature Oxid
e、低温CVD−SiO2)、SiN、SiON等の公知
の材料、あるいはこれらの材料を積層したものを例示す
ることができる。
【0016】銅薄膜をドライエッチングする場合、エッ
チング用ガスとして、Cl2ガス、HClガス、HBr
ガス及びHIガスから成る群から選択された少なくとも
1種類のガスを使用することが好ましい。これらのエッ
チング用ガスは、単独で使用することもできるし、混合
して使用することもできる。このようなエッチング用ガ
スを用いることによって、SiCl4にN2を添加したエ
ッチング用ガスを用いた場合と異なり、側壁保護膜が形
成されることない。従って、エッチング装置のチャンバ
ー内でのパーティクルの発生を抑制することができる。
【0017】基体載置ステージは、冷却手段に接続され
た温度調節ジャケットと、温度調節ジャケットの表面に
設けられた静電チャックから構成され、静電チャック
は、(A)絶縁材料から成る誘電体部材、(B)誘電体
部材の下側に配設された窒化アルミニウム板、(C)誘
電体部材と窒化アルミニウム板との間に配設され、誘電
体部材と窒化アルミニウム板とを固定するためのロウ材
にて形成された電極、(D)窒化アルミニウム板の下側
に配設されたヒータ、並びに、(E)窒化アルミニウム
板の下側に配設され、且つ、ヒータの上側及び下側の少
なくとも一方に配設された金属板、から構成されている
形態(以下、第1の形態に係る基体載置ステージと呼ぶ
場合がある)とすることができる。
【0018】このような形態の基体載置ステージを用い
れば、静電チャックにヒータが一体化されているので、
ヒータによる加熱によって熱が速やかに電極や誘電体部
材を介して誘電体部材に伝わり、これにより誘電体部材
上に載置・保持された基体が速やかに加熱される。ま
た、冷却手段に接続された温度調節ジャケットが静電チ
ャックの下に配設されているので、ヒータによって基体
を速やかに加熱することに加え、温度調節ジャケットに
よって静電チャックを介して基体の温度制御、即ち、基
体の冷却を行うことが可能となる。従って、このような
形態の基体載置ステージを用いることにより、プラズマ
発生の有無に影響されることなく、基体の温度を設定温
度、即ち200〜300゜Cの範囲内の所定温度に安定
させることが可能となる。
【0019】あるいは又、基体載置ステージは、静電チ
ャック機能を有し、且つ、温度制御手段を備え、そし
て、(a)セラミックス部材の組織中にアルミニウム系
材料が充填された母材、及び、(b)この母材の表面に
設けられたセラミックス層、から成る複合材料から作製
されていることが好ましい。尚、以下、このような基体
載置ステージを、第2の形態に係る基体載置ステージと
呼ぶ場合がある。この場合、基体載置ステージを電極と
して用い、セラミックス層は静電チャック機能としての
機能を発揮する。
【0020】ここで、基体載置ステージには温度制御手
段が配設され、この温度制御手段はヒータから構成され
ていることが好ましい。この場合、ヒータは母材の内部
に配設されており、母材の線膨張率をα1[単位:10
-6/K]としたとき、ヒータを構成する材料の線膨張率
αH[単位:10-6/K]は(α1−3)≦αH≦(α1
3)の関係を満足する形態とすることができる。尚、ヒ
ータを構成する材料とは、母材と接するヒータの部分
(例えば鞘管)を構成する材料を意味する。以下におい
ても同様である。更には、温度制御手段は、母材の内部
に配設された温度制御用熱媒体を流す配管から更に構成
されており、母材の線膨張率をα1[単位:10-6
K]としたとき、配管の線膨張率αP[単位:10-6
K]は(α1−3)≦αP≦(α1+3)の関係を満足す
ることが好ましい。一般に、線膨張率αは、物体の長さ
をL、0゜Cにおける物体の長さをL0、θを温度とし
たとき、α=(dL/dθ)/L0で表すことができ、
単位はK-1(1/K)であるが、本明細書では、10-6
/Kを単位として線膨張率を表現している。以下、線膨
張率を説明するとき、単位を省略して説明する場合もあ
る。
【0021】母材の線膨張率α1とヒータを構成する材
料や配管の線膨張率αH,αPとがこれらの関係を満足す
ることによって、セラミックス層に損傷が発生すること
を効果的に防止することができる。
【0022】このような複合材料から基体載置ステージ
を作製することによって、母材はセラミックス部材とア
ルミニウム系材料との中間的な性質を有するものとな
り、例えば線膨張率に関してもこれらの中間的な値に調
整することが可能となる。それ故、母材とセラミックス
層との熱膨張に起因したセラミックス層の損傷発生を回
避でき、複合材料から作製された基体載置ステージを高
温で確実に使用することが可能となる。しかも、母材は
高い熱伝導率を有しているので、基体を効率良く加熱す
ることが可能である。また、このような母材には電圧の
印加は勿論のこと、バイアスの印加も可能となる。しか
も、セラミックス層が設けられているので、金属汚染の
発生防止や、例えばハロゲンガス等のエッチング用ガス
による複合材料の腐蝕発生を防止することができる。
【0023】尚、このような母材は、例えば、(イ)セ
ラミックス部材の組織中にアルミニウム系材料を充填
し、以て、セラミックス部材の組織中にアルミニウム系
材料が充填された母材を作製する工程と、(ロ)この母
材の表面にセラミックス層を設ける工程に基づき作製す
ることができる。
【0024】母材の線膨張率をα1[単位:10-6
K]としたとき、セラミックス層の線膨張率α2[単
位:10-6/K]は(α1−3)≦α2≦(α1+3)の
関係を満足することが好ましい。これによって、例えば
500゜C程度の高温に加熱しても、母材の線膨張率α
1とセラミックス層の線膨張率α2の差に起因したセラミ
ックス層の損傷発生をほぼ確実に防止することが可能で
ある。
【0025】この場合、母材を構成するセラミックス部
材の組成をコージエライトセラミックスとし、母材を構
成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(A
l)及びケイ素(Si)とし、セラミックス層を構成す
る材料をAl23とすることができる。セラミックス層
を構成する材料には、セラミックス層の線膨張率や電気
特性を調整するために、例えばTiO2を添加してもよ
い。尚、(α1−3)≦α2≦(α1+3)の関係を満足
するように、コージエライトセラミックスとアルミニウ
ム系材料との容積比を決定することが望ましい。あるい
は又、コージエライトセラミックス/アルミニウム系材
料の容積比を、25/75乃至75/25、好ましくは
25/75乃至50/50とすることが望ましい。この
ような容積比とすることによって、母材の線膨張率の制
御だけでなく、母材は、純粋なセラミックスの電気伝導
度や熱伝導度よりも金属に近づいた値を有するようにな
り、このような母材には電圧の印加は勿論のこと、バイ
アスの印加も可能となる。尚、アルミニウム系材料を基
準としたとき、アルミニウム系材料には、ケイ素が12
乃至35体積%、好ましくは16乃至35体積%、一層
好ましくは20乃至35体積%含まれていることが、
(α1−3)≦α2≦(α1+3)の関係を満足する上で
望ましい。尚、実際には、コージエライトセラミックス
から成るセラミックス部材の組織中に、アルミニウム
(Al)及びケイ素(Si)が充填され、アルミニウム
(Al)中にケイ素(Si)が含まれているわけではな
いが、アルミニウム系材料におけるアルミニウム(A
l)とケイ素(Si)の容積比を表すために、アルミニ
ウム系材料にはケイ素が含まれているという表現を用い
る。以下においても同様である。
【0026】母材を構成するセラミックス部材の組成を
コージエライトセラミックスとし、母材を構成するアル
ミニウム系材料の組成をアルミニウム(Al)及びケイ
素(Si)とする場合、上記の工程(イ)は、容器の中
に多孔質のコージエライトセラミックスを組成としたセ
ラミックス部材を配し、容器内に溶融したアルミニウム
とケイ素とを組成としたアルミニウム系材料を流し込
み、高圧鋳造法にてセラミックス部材中にアルミニウム
系材料を充填する工程から成ることが好ましい。この場
合、セラミックス部材は、例えば、金型プレス成形法、
静水圧成形法(CIP法あるいはラバープレス成形法と
も呼ばれる)、鋳込み成形法(スリップキャスティング
法とも呼ばれる)、あるいは泥漿鋳込み成形法によって
コージエライトセラミックスを成形した後、焼成を行う
ことによって得ることができる。
【0027】尚、セラミックス部材を、コージエライト
セラミックス粉末を成形した後、焼成することにより作
製することができるが、コージエライトセラミックス粉
末とコージエライトセラミックス繊維との混合物を焼成
することにより作製することが、多孔質のセラミックス
部材を得る上で、また、母材作製の際にセラミックス部
材に損傷が発生することを防ぐ上で、好ましい。この場
合、焼成体におけるコージエライトセラミックス繊維の
割合は、1乃至20体積%、好ましくは1乃至10体積
%、一層好ましくは1乃至5体積%であることが望まし
い。また、コージエライトセラミックス粉末の平均粒径
は1乃至100μm、好ましくは5乃至50μm、一層
好ましくは5乃至10μmであり、コージエライトセラ
ミックス繊維の平均直径は2乃至10μm、好ましくは
3乃至5μmであり、平均長さは0.1乃至10mm、
好ましくは1乃至2mmであることが望ましい。更に
は、コージエライトセラミックス粉末、あるいは又、コ
ージエライトセラミックス粉末とコージエライトセラミ
ックス繊維との混合物を800乃至1200゜C、好ま
しくは800乃至1100゜Cにて焼成することが望ま
しい。尚、セラミックス部材の空孔率は25乃至75
%、好ましくは50乃至75%であることが望ましい。
【0028】また、容器内に溶融したアルミニウム系材
料を流し込む際のセラミックス部材の温度を500乃至
1000゜C、好ましくは700乃至800゜Cとし、
容器内に溶融したアルミニウム系材料を流し込む際のア
ルミニウム系材料の温度を700乃至1000゜C、好
ましくは750乃至900゜Cとし、高圧鋳造法にてセ
ラミックス部材中にアルミニウム系材料を充填する際に
加える絶対圧を200乃至1500kgf/cm2、好
ましくは800乃至1000kgf/cm2とすること
が望ましい。
【0029】あるいは又、母材を構成するセラミックス
部材の組成を窒化アルミニウム(AlN)とし、母材を
構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム(A
l)とし、セラミックス層を構成する材料をAl23
することができる。セラミックス層を構成する材料に
は、セラミックス層の線膨張率や電気特性を調整するた
めに、例えば、TiO2を添加してもよい。この場合、
(α1−3)≦α2≦(α1+3)の関係を満足するよう
に、窒化アルミニウムとアルミニウムとの容積比を決定
することが好ましい。あるいは又、窒化アルミニウム/
アルミニウムの容積比を、40/60乃至80/20、
好ましくは60/40乃至70/30とすることが望ま
しい。このような容積比にすることによって、母材の線
膨張率の制御だけでなく、母材は、純粋なセラミックス
の電気伝導度や熱伝導度よりも金属に近づいた値を有す
るようになり、このような母材には電圧の印加は勿論の
こと、バイアスの印加も可能となる。
【0030】母材を構成するセラミックス部材の組成を
窒化アルミニウム(AlN)とし、母材を構成するアル
ミニウム系材料の組成をアルミニウム(Al)とした場
合、前述の工程(イ)は、非加圧金属浸透法に基づき、
窒化アルミニウム粒子から成形されたセラミックス部材
に溶融したアルミニウムを組成としたアルミニウム系材
料を非加圧状態にて浸透させる工程から成ることが好ま
しい。尚、セラミックス部材は、例えば、金型プレス成
形法、静水圧成形法、鋳込み成形法、あるいは泥漿鋳込
み成形法によって成形した後、500乃至1000゜
C、好ましくは800乃至1000゜Cの温度で焼成を
行うことによって得ることができる。この場合、窒化ア
ルミニウム粒子の平均粒径は10乃至100μm、好ま
しくは10乃至50μm、一層好ましくは10乃至20
μmであることが望ましい。
【0031】セラミックス層は、溶射法にて母材の表面
に形成されており、あるいは又、ロウ付け法にて母材の
表面に取り付けられていることが好ましい。尚、ロウ材
の線膨張率[単位:10-6/K]も、母材の線膨張率を
α1[単位:10-6/K]としたとき、(α1−3)以
上、(α1+3)以下の範囲内にあることが望ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発
明を説明する。
【0033】(実施の形態1)実施の形態1は、第1の
形態に係る基体載置ステージを組み込んだドライエッチ
ング装置を用いた本発明のドライエッチング法に関す
る。
【0034】この第1の形態に係る基体載置ステージ
(ウエハステージと呼ばれる場合もある)10の模式的
な断面図を図1に示す。この基体載置ステージ10は、
冷却手段に接続された温度調節ジャケット11と、静電
チャック12から構成されている。静電チャック12
は、温度調節ジャケット11の表面に設けられている。
より具体的には、静電チャック12は、温度調節ジャケ
ット11上に固定、密着されている。
【0035】アルミニウム製の温度調節ジャケット11
の内部には、温度制御用熱媒体を流すための配管(図示
せず)が設けられている。この配管は、後述する冷却手
段(図1には図示せず)に接続されており、これによっ
て、その上に設けられた静電チャック12の温度制御が
可能である。
【0036】略円柱(円盤)状の静電チャック12は、
絶縁材料から成る誘電体部材13と、電極14と、窒化
アルミニウム板15と、ヒータ16と、金属板17A,
17Bから構成されている。
【0037】略円板状の誘電体部材13は、熱伝導率の
高い絶縁材料(実施の形態1においては、熱伝導率0.
235cal/cm・秒・Kを有する窒化アルミニウ
ム)から作製されている。誘電体部材13の厚さを約
0.2mmとした。誘電体部材13は、窒化アルミニウ
ム粉末を焼結した焼結体から成る。誘電体部材13に
は、円板状の側周縁から下方に向かって延在する筒状部
分13Aが形成されている。また、円板状の誘電体部材
13の部分には、誘電体部材13上に載置・保持された
基体(図示せず)を押し上げるためのプッシャーピン
(図示せず)を誘電体部材13の頂面上に突出させるた
めの貫通孔13Bが形成されている。更に、誘電体部材
13の下面の貫通孔13Bの周辺部には、プッシャーピ
ンが電極14と接しないように、電極14の厚さと同じ
高さの筒部13Cが形成されている。尚、誘電体部材1
3は、窒化アルミニウム以外にも、例えばサファイア
(熱伝導率:0.1cal/cm・秒・K)やアルミナ
(熱伝導率:0.05cal/cm・秒・K)等のセラ
ミックス材料から作製することもできる。
【0038】電極14は、誘電体部材13と窒化アルミ
ニウム板15との間に配設され、誘電体部材13と窒化
アルミニウム板15とを固定するための厚さ約0.5m
mのロウ材から形成されている。ロウ材として、具体的
には、チタン、スズ、アンチモン、マグネシウムから成
る合金等を挙げることができる。電極14の側端は誘電
体部材13の筒状部分13Aによって覆われている。ま
た、電極14は、誘電体部材13の筒部13Cを避けて
設けられている。これによって、筒部13Cを通るプッ
シャーピンと電極14とは接触しない構造となってい
る。尚、電極14は、高圧電源(図1には図示せず)に
配線を介して接続されており、電極14に直流電圧が印
加されると誘電体部材13が静電吸着力を発揮する。
【0039】窒化アルミニウム板15は、誘電体部材1
3の下側に配設されている。窒化アルミニウム板15
は、実施の形態1においては、電極14に当接する円盤
部15Aと、この円盤部15Aの側周縁より下方に向か
って延在した筒状部15Bと、この筒状部15Bの下端
縁より外方に向かって延在する鍔部15Cから構成され
ており、全体が厚さ約2mmに形成されている。窒化ア
ルミニウム板15は高い熱伝導率(0.235cal/
cm・秒・K)を有するので、窒化アルミニウム板15
の下に配設されたヒータ16から、基体載置ステージ1
0上に載置・固定された基体への熱伝導は速やかであ
る。
【0040】ヒータ16は、窒化アルミニウム板15の
下側に配設され、基体載置ステージ10上に載置・固定
された基体を加熱するために設けられている。ヒータ1
6は、実施の形態1においては、Fe,Cr及びAlか
ら成る合金であるヒートロイから作製されている。厚さ
約0.1mmの薄膜のヒータ16の平面形状は螺旋状で
あり、幅は約2〜3mmである。ヒータ16は、図1に
は図示しない電源に配線を介して接続されており、これ
によって2kW程度の発熱がなされる。また、螺旋状の
ヒータパターンの間隙には、絶縁材18が埋め込まれて
いる。これによって、ヒータ16は、絶縁材18により
補強された状態の円盤形状を有する。尚、絶縁材18と
しては、実施の形態1においては窒化アルミニウムを用
いた。
【0041】円盤状の金属板17A,17Bは、窒化ア
ルミニウム板15の下側に配設されており、且つ、ヒー
タ16の上下両側に配設されている。即ち、隙間に絶縁
材18が埋め込まれた円盤形状のヒータ16の上面には
金属板17Aが、下面には金属板17Bがそれぞれ貼設
されている。金属板17A,17Bは、ヒータ16から
の熱を速やかに基体へと伝えるため、あるいは又、温度
調節ジャケット11からの熱を速やかに基体へと伝える
ため、熱伝導率の高い金属あるいは合金から作製するこ
とが好ましい。実施の形態1においては、厚さ約2mm
のモリブデン(Mo)板を使用した。尚、金属板17
A,17Bのヒータ16側の面には、酸化膜等から成る
絶縁被膜(図示せず)が設けられている。これによっ
て、ヒータ16から金属板17A,17Bに電流が流れ
ることが防止される。また、上方の金属板17Aは窒化
アルミニウム板15にロウ付けによって接合されてい
る。一方、下方の金属板17Bは温度調節ジャケット1
1にロウ付けによって接合されている。金属板17A,
17Bのロウ付けに用いられるロウ材としては、具体的
には、電極14を構成するロウ材と同様に、チタン、ス
ズ、アンチモン、マグネシウムから成る合金等を挙げる
ことができる。金属板17A,17Bに挟着されたヒー
タ16は、金属板17A,17Bと共に、窒化アルミニ
ウム板15の筒状部15B内に隙間なく納められてい
る。
【0042】尚、静電チャック12には、前述したよう
に誘電体部材13上に載置・保持された基体を押し上げ
るためのプッシャーピン(図示せず)が埋設され、更に
は、プッシャーピンを誘電体部材13の頂面上に突出さ
せあるいは頂面下に埋没させる機構(図示せず)が取り
付けられている。
【0043】このような構成の実施の形態1の基体載置
ステージ10にあっては、静電チャック12とヒータ1
6とが一体化されているので、ヒータ16による加熱に
よって熱が速やかに電極14、誘電体部材13を介し
て、基体載置ステージ10上に載置・保持された基体に
速やかに伝わり、基体を速やかに加熱することができ
る。また、冷却手段に接続された温度調節ジャケット1
1が静電チャック12の下に配設されているので、ヒー
タ16によって基体を速やかに加熱することに加え、温
度調節ジャケット11によって静電チャック12を介し
て基体の冷却を行うことができる。
【0044】しかも、静電チャック12においては、金
属板17A,17Bとしてモリブデン板を用いている。
モリブデンの線膨張率は5.7×10-6/Kであり、誘
電体部材13や窒化アルミニウム板15の線膨張率
(5.1×10-6/K)に近い値である。しかも、モリ
ブデンの熱伝導率は0.370cal/cm・秒・Kで
ある。従って、基体載置ステージ10が温度変化に伴う
熱ストレスを受けても、この熱ストレスに起因して、誘
電体部材13や窒化アルミニウム板15に割れや剥離が
生じることを抑制することができるし、速やかに基体の
加熱・冷却を行うことができる。
【0045】更に、温度調節ジャケット11と金属板1
7Bとの間、金属板17Aと窒化アルミニウム板15と
の間、更には、窒化アルミニウム板15と誘電体部材1
3との間を全てロウ付けで接合している。これらのロウ
材の線膨張率を、窒化アルミニウムの線膨張率とモリブ
デンの線膨張率との間の値となるように、あるいは又、
これらに近い値となるように調整することにより、基体
載置ステージ10の温度変化に伴う熱ストレスの影響を
より確実に緩和することができる。また、特に温度調節
ジャケット11と金属板17Bとの間、即ち、温度調節
ジャケット11と静電チャック12との間をロウ付けに
て接合しているので、温度調節ジャケット11と静電チ
ャック12との間の熱交換を速やかに行うことができ、
これにより基体の温度制御性を高めることができる。
【0046】また、電極14の側端は、誘電体部材13
の筒状部分13Aによって覆われており、更に、窒化ア
ルミニウム板15の上面と誘電体部材13との間におい
ては筒部13Cによってプッシヤーピンと電極14とは
絶縁されている。それ故、基体載置ステージ10を例え
ばプラズマエッチング装置によるプラズマエッチング処
理に用いたとき、プラズマによって電極14にリーク電
流が発生することを確実に防止することができる。
【0047】このような基体載置ステージ10を組み込
んだ実施の形態1のドライエッチング装置20(以下、
エッチング装置と略称する)の概念図を、図2に示す。
エッチング装置20は、更に、チャンバー21と、RF
アンテナ22,23と、マルチポール磁石24を備えて
いる。尚、このエッチング装置20においては、ドライ
エッチングすべき基体として、シリコン半導体基板40
上に設けられた絶縁層上に形成された銅薄膜を例にとり
説明する。
【0048】2つのRFアンテナ22は、チャンバー2
1の上部に設けられた直径350mmの円筒状石英菅か
ら成るベルジャー25の外側を周回して配設され、M=
1モードのプラズマを生成するアンテナ形状を有し、マ
ッチングネットワーク27を介してヘリコン波プラズマ
発生源28に接続されている。これらのRFアンテナ2
2の外側には、内周コイルと外周コイルとから構成され
たソレノイドコイル・アッセンブリ26が配設されてい
る。このソレノイドコイル・アッセンブリ26のうち、
内周コイルはヘリコン波の伝搬に寄与し、外周コイルは
生成したプラズマの輸送に寄与する。RFアンテナ23
は、チャンバー21の天板121(石英製である)の上
にループ状に設置されており、マッチングネットワーク
29を介して電源30に接続されている。マルチポール
磁石24は、チャンバー21の下部外側に設けられてお
り、エレクトロンがチャンバー21の側壁にて消失する
ことを抑制するためのカスプ磁場を形成する。
【0049】チャンバー21内には、シリコン半導体基
板40を保持・固定するための基体載置ステージ10
(図1の(A)参照)が配設されている。更に、チャン
バー21内のガスを排気するための排気口31が、真空
ポンプ等の負圧手段(図示せず)に接続されている。基
体載置ステージ10には、シリコン半導体基板40への
入射イオンエネルギーを制御するためのバイアス電源3
2が接続され、更には、誘電体部材13に静電吸着力を
発揮させるための直流電源33が接続されている。ま
た、基体載置ステージ10のヒータ16は、電源34に
接続されている。更には、シリコン半導体基板40の温
度を計測するための蛍光ファイバ温度計37が、エッチ
ング装置20には備えられている。
【0050】冷却手段は、配管35A,35B、温度制
御用熱媒体供給装置36及び制御バルブ38から構成さ
れている。基体載置ステージ10の温度調節ジャケット
11内に配設された配管(図示せず)は、配管35A,
35Bを介して温度制御用熱媒体供給装置36に接続さ
れている。温度制御用熱媒体供給装置36は、フロンガ
ス等の低温(例えば0゜C)の温度制御用熱媒体(冷
媒)を供給するチラーから構成されている。温度制御用
熱媒体供給装置36は、温度制御用熱媒体を、配管35
Aを介して基体載置ステージ10の温度調節ジャケット
11に供給し、配管35Bを介して温度調節ジャケット
11から送り出された温度制御用熱媒体を受け入れ、更
に、この温度制御用熱媒体を所定温度に冷却する。この
ように、温度制御用熱媒体を温度調節ジャケット11内
に循環させることによって、基体載置ステージ10上に
保持・固定されたシリコン半導体基板40の温度制御を
行うことができる。温度制御用熱媒体供給装置36に接
続された配管35Aには、高温での動作が可能な制御バ
ルブ38が配設されている。一方、配管35Aと配管3
5Bとの間のバイパス配管35Cにも制御バルブ38が
配設されている。そして、このような構成のもと、制御
バルブ38の開閉度を制御することによって、温度調節
ジャケット11への温度制御用熱媒体の供給量を制御す
る。基体の冷却の度合いは、温度制御用熱媒体供給装置
36から供給される温度制御用熱媒体の流量によって制
御される。即ち、基体載置ステージ10の温度調節ジャ
ケット11を冷却して基体の温度を所望の温度に調整す
るためには、蛍光ファイバ温度計37で検知された温度
を制御装置(PIDコントローラ)39で検出し、予め
設定された基体の温度との差から、予め実験や計算によ
って決定された供給量となるように、温度制御用熱媒体
の供給量が制御装置39によって決定される。尚、図2
においては、エッチングガス導入部、ゲートバルブ等の
エッチング装置の細部については、その図示を省略し
た。
【0051】次に、エッチング装置20を用いたドライ
エッチング法(具体的にはプラズマエッチング法)を、
図3の(A)及び(B)を参照して説明する。尚、この
ドライエッチング法においては、主に銅(Cu)薄膜4
3が基体に相当する。
【0052】先ず、シリコン半導体基板40の上に形成
されたSiO2から成る下地絶縁層41の上に、銅薄膜
を形成する。具体的には、先ず、シリコン半導体基板4
0の上に公知の方法で形成された下地絶縁層41の上
に、密着層としてTiN膜42をスパッタ法によって形
成した。続いて、TiN膜42の上にスパッタ法によっ
て基体に相当する銅薄膜43を形成し、更にその上にS
iN膜を形成し、更に公知のリソグラフィ技術及びエッ
チング技術によってこのSiN膜をパターニングし、S
iN膜から成るマスクパターン44を形成した。この状
態を、図3の(A)の模式的な一部断面図に示す。
【0053】次いで、マスクパターン44を形成したシ
リコン半導体基板40を図2に示したエッチング装置2
0内の基体載置ステージ10上に載置し、誘電体部材1
3に静電吸着力を発揮させてシリコン半導体基板40を
基体載置ステージ10上に保持・固定した。そして、ヒ
ータ16の作動及び温度制御用熱媒体を温度調節ジャケ
ット11に流すことによって基体載置ステージ10の温
度制御を行い、基体である銅薄膜43を含むシリコン半
導体基板40を以下の表1に示す設定温度に調整した。
ここで、シリコン半導体基板40の加熱調整について
は、静電チャック12中のヒータ16によってシリコン
半導体基板40が250゜Cを超えるように加熱すると
同時に、この越える分の熱量を相殺するように温度制御
用熱媒体供給装置36から温度制御用熱媒体(冷媒)を
温度調節ジャケット11に供給することによって行う。
【0054】そして、マスクパターン44をエッチング
用マスクとして、以下の表1に例示する条件にて、銅薄
膜43及びTiN膜42に対してプラズマエッチング処
理を行い、銅薄膜43から構成された配線を得た。この
状態を、図3の(B)の模式的な一部断面図に示す。
【0055】
【表1】 エッチングガス :Cl2=10sccm 圧力 :0.1Pa 電源28からのパワー(RFアンテナ22):2.5kW(13.56MHz) 電源30からのパワー(RFアンテナ23):2.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W シリコン半導体基板温度 :250゜C
【0056】プラズマエッチング処理においては、プラ
ズマの発生によって基体(更にはシリコン半導体基板4
0)に大きな入熱がある。しかしながら、蛍光ファイバ
温度計37で検知された温度を制御装置(PIDコント
ローラ)39で検出し、この検出値に基づいて温度制御
用熱媒体(冷媒)の流量を調整することにより、温度調
節ジャケット11に送る温度制御用熱媒体(冷媒)を多
くすることによってプラズマ発生によるシリコン半導体
基板40への入熱分を相殺し、シリコン半導体基板40
の温度を設定温度に維持した。このように、基体である
銅薄膜43を含むシリコン半導体基板40の温度を高精
度で安定させることができたため、エッチングガスとし
てCl2を単独で用いたにも拘わらず、良好な異方性形
状を有する配線を形成することができ、銅薄膜43の異
方性加工を良好に行うことができた。
【0057】尚、従来のヒータ加熱のみによる温度制御
方式では、プラズマからの入熱で100゜C近い温度上
昇がシリコン半導体基板に生じるため、このような温度
上昇分を見込んで予め基体載置ステージによる加熱の度
合いを低くしておく必要があった。然るに、実施の形態
1においては、ドライエッチング当初から、シリコン半
導体基板40を設定温度(250゜C)に調整した状態
でドライエッチング処理を行った。そして、このような
基体載置ステージ10を用いた温度制御方式において
は、プラズマ発生前から発生後までにかけてのシリコン
半導体基板40の最大温度上昇分ΔTを約10゜Cに抑
えることができた。
【0058】即ち、基体載置ステージ10を用いた銅薄
膜のプラズマエッチングの例では、従来の技術のよう
に、予め設定温度を低くしておきエッチングを開始する
必要がない。従って、エッチング開始直後に銅薄膜43
表面に銅の塩化物から成る難エッチ層が形成されること
がなく、エッチングの進行が妨げられるといった不都合
を回避することができた。また、シリコン半導体基板4
0の温度を設定温度にした後、プラズマ発生による入熱
を無視してエッチングを進行させた場合、エッチング進
行の制御が十分に行えずに所望の形状加工が行えなくな
るといった、従来の技術における問題も解消することが
できた。それ故、従来の技術のように、側壁保護膜を形
成するエッチング用ガスを用いる結果、チャンバー21
内にパーティクルの発生を招くといった不都合をも回避
することができた。
【0059】銅薄膜のドライエッチング処理において
は、エッチング用ガスとして、Cl2以外にも、HC
l、HBr、HIといったガスを単独で若しくは混合し
て用いることができる。HBrを使用したときの銅薄膜
のドライエッチング条件を、以下の表2に例示する。
【0060】
【表2】 エッチングガス :HBr=10sccm 圧力 :0.1Pa 電源28からのパワー(RFアンテナ22):2.5kW(13.56MHz) 電源30からのパワー(RFアンテナ23):2.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W シリコン半導体基板温度 :250゜C
【0061】このようなプラズマエッチングにおいて
も、プラズマ発生による基体を含むシリコン半導体基板
40への入熱分を温度制御用熱媒体(冷媒)の流量調整
によって相殺し、基体を含むシリコン半導体基板40の
温度を設定温度に維持することができ、良好な異方性形
状の銅薄膜のパターニングを行うことができた。尚、プ
ラズマ発生前から発生後までにかけてのシリコン半導体
基板40の最大温度上昇分ΔTを約10゜Cに抑えるこ
とができた。従って、難エッチ層が形成されてエッチン
グの進行が妨げられるといった不都合を回避することが
でき、また、側壁保護膜が形成されるエッチング用ガス
を用いる結果、チャンバー21内にパーティクルの発生
を招くといった不都合をも回避することができた。
【0062】このような本発明の基体のドライエッチン
グ法にあっては、基体載置ステージ10によって基体の
温度を200〜300゜Cの範囲に保持しつつ基体をド
ライエッチングするので、被エッチング面に例えばハロ
ゲン化合物から成る難エッチ層が形成されない。それ
故、エッチング加工精度の低下を抑えることができ、良
好な異方性形状のパターンを形成することができる。し
かも、側壁保護膜が形成されるエッチング用ガスを用い
る必要がないので、チャンバー21内にパーティクルが
発生し、これに起因して基体の加工が損なわれるといっ
た問題を解決することもできる。
【0063】(実施の形態2)実施の形態2は、第2の
形態に係る基体載置ステージを組み込んだドライエッチ
ング装置を用いた本発明のドライエッチング法に関す
る。この基体載置ステージ10Aの模式的な断面図を図
4の(A)に示す。この基体載置ステージ10Aは複合
材料51から構成されている。複合材料51は、セラミ
ックス部材の組織中にアルミニウム系材料が充填された
母材52(温度調節ジャケットに相当する)と、この母
材52の表面に設けられたセラミックス層53(実施の
形態1における誘電体部材に相当する)とから成る。母
材52の形状は円盤である。この基体載置ステージ10
Aは、静電チャック機能を有し、且つ、温度制御手段を
備えている。具体的には、誘電体層であるセラミックス
層53は静電チャック機能を有する。また、母材52の
内部には温度制御手段が配設され(埋め込まれ)、この
温度制御手段は、ヒータ54、及び温度制御用熱媒体を
流す配管55から構成されている。尚、基体載置ステー
ジ10Aには、セラミックス層53上に載置・保持され
た例えばシリコン半導体基板40を押し上げるためのプ
ッシャーピン(図示せず)が埋設されている。また、こ
のプッシャーピンには、プッシャーピンをセラミックス
層53の頂面上に突出させあるいは頂面下に埋没させる
機構(図示せず)が取り付けられている。
【0064】複合材料51は、コージエライトセラミッ
クスから成るセラミックス部材の組織中に、アルミニウ
ム(Al)及びケイ素(Si)から成るアルミニウム系
材料が充填された母材52と、この母材の表面に設けら
れたAl23から成るセラミックス層53とから構成さ
れている。また、アルミニウム系材料を基準として、ア
ルミニウム系材料にはケイ素が20体積%含まれてい
る。ここで、コージエライトセラミックスとは、MgO
が約13重量%、SiO2が約52重量%、Al23
約35重量%となる組成比に調整されたセラミックスで
ある。コージエライトセラミックスの線膨張率は0.1
×10-6/Kである。
【0065】セラミックス部材は、コージエライトセラ
ミックス粉末とコージエライトセラミックス繊維との混
合物の焼成体(焼結体)であり、この焼成体におけるコ
ージエライトセラミックス繊維の割合を5体積%とし
た。ここで、コージエライトセラミックス粉末の平均粒
径は10μmであり、コージエライトセラミックス繊維
の平均直径は5μmであり、平均長さは2mmである。
セラミックス部材の空孔率は約50%であり、空孔径は
約1乃至2μmである。従って、コージエライトセラミ
ックス/アルミニウム系材料の容積比は約1/1であ
る。このような構成の母材52の線膨張率は、100〜
300゜Cにおける平均値で、約10.6×10-6/K
である。即ち、α1=10.6である。また、コージエ
ライトセラミックス/アルミニウム系材料の容積比が約
1/1であるが故に、母材52は、純粋なセラミックス
の電気伝導度や熱伝導度よりも金属に近づいた値を有す
る。従って、このような母材52から作製された基体載
置ステージ10Aは、セラミックスのみから作製された
基体載置ステージよりも高い熱伝導性を有する。また、
このような母材52から作製された基体載置ステージ1
0Aには、電圧の印加は勿論のこと、バイアスの印加も
可能である。
【0066】セラミックス層53を構成する材料を、T
iO2が約2.5重量%添加されたAl23とした。厚
さ約0.2mmのセラミックス層53は、溶射法にて母
材52の表面に形成されている。このような組成のセラ
ミックス層53の線膨張率は、100〜300゜Cにお
ける平均値で、約9×10-6/Kである。従って、α2
は約9であり、セラミックス層53の線膨張率α2
(α1−3)≦α2≦(α1+3)の関係を満足してい
る。尚、Al23それ自体の線膨張率は約8×10-6
Kである。Al23にTiO2を約2.5重量%添加す
ることによって、高温領域でのセラミックス層53の体
積固有抵抗値を1011Ω/□オーダーに調整することが
できる。これによって、セラミックス層53は誘電体と
して作用し、静電チャックとしての機能を発揮すること
ができる。このように体積固有抵抗値を調整する理由
は、セラミックス層53が1011Ω/□オーダーを越え
ると、静電チャックとして用いた場合にセラミックス層
53の吸着力が弱くなりすぎ、シリコン半導体基板40
をセラミックス層53に充分吸着させることが困難とな
る虞があるからである。一方、セラミックス層53が1
11Ω/□オーダーを下回ると、基体載置ステージ10
を高温で用いた際、セラミックス層53の抵抗値が更に
低くなり、シリコン半導体基板40とセラミックス層5
3との界面で電流が生じる虞がある。尚、使用条件によ
るが、一般的には、セラミックス層の体積固有抵抗値を
1011〜1016Ω/□とすることが望ましい。
【0067】ヒータ54として、母材52の面積(底面
積)に応じた大型で大容量のシーズヒータを使用した。
ヒータ54は、ヒータ本体(図示せず)と、ヒータ本体
の外側に配設されそしてヒータ本体を保護する鞘管(図
示せず)から構成された公知のヒータである。ヒータ5
4は、配線を介して電源34(図2参照)に接続されて
いる。ヒータ54の熱膨張は、基体載置ステージ10A
に影響を与える。従って、母材52やセラミックス層5
3の線膨張率α1,α2に近い値を有する材料を用いるこ
とが好ましい。具体的には、チタンやステンレススチー
ル等、線膨張率が9×10-6/K〜12×10-6/Kの
材料から作製された鞘管を用いることが好ましい。即
ち、ヒータ54を構成する材料(母材52と接する鞘管
の材料)の線膨張率αH[単位:10-6/K]は、(α1
−3)≦αH≦(α1+3)の関係を満足することが好ま
しい。尚、ヒータ54の本体の線膨張率は、基体載置ス
テージ10Aに影響を与えることがないので、特に制限
されない。
【0068】基体載置ステージ10Aの母材52内に配
設された配管55は、配管35A,35B介して温度制
御用熱媒体供給装置36(図2参照)に接続されてい
る。そして、金属あるいは合金から作製されている。温
度制御用熱媒体供給装置36から供給された温度制御用
熱媒体を基体載置ステージ10A内の配管55に流すこ
とによって、基体載置ステージ10Aの温度制御を行う
ことができる。配管55の熱膨張も、基体載置ステージ
10Aに影響を与える。従って、母材52やセラミック
ス層53の線膨張率α1,α2に近い値を有する材料を用
いることが好ましい。具体的には、チタンやステンレス
スチール等、線膨張率が9×10-6/K〜12×10-6
/Kの材料から作製された配管55を用いることが好ま
しい。即ち、配管55を構成する材料の線膨張率α
P[単位:10-6/K]は、(α1−3)≦αP≦(α1
3)の関係を満足することが好ましい。
【0069】温度制御用熱媒体供給装置36は、フロン
ガス等の低温(例えば0゜C)の温度制御用熱媒体(冷
媒)を、配管35Aを介して基体載置ステージ10Aの
配管55に供給し、配管35Bを介して配管55から送
り出された温度制御用熱媒体を受け入れ、更に、この温
度制御用熱媒体を所定温度に冷却する。このように、温
度制御用熱媒体を配管55内に循環させることによっ
て、基体載置ステージ10A上に保持・固定された基体
の温度制御を行うことができる。温度制御用熱媒体供給
装置36に接続された配管35Aには、高温での動作が
可能な制御バルブ38が配設されている。一方、配管3
5Aと配管35Bとの間のバイパス配管35Cにも制御
バルブ38が配設されている。そして、このような構成
のもと、制御バルブ38の開閉度を制御することによっ
て、配管55への温度制御用熱媒体の供給量を制御す
る。また、蛍光ファイバ温度計37で検知された温度を
制御装置(PIDコントローラ)39で検出し、予め設
定された基体の温度との差から、予め実験や計算によっ
て決定された供給量となるように、温度制御用熱媒体の
供給量が制御装置39によって決定される。
【0070】図4の(A)に示した基体載置ステージ1
0Aにおいては、基体の設定温度にも依るが、通常は、
ヒータ54による加熱によって主たる温度制御がなされ
る。そして、温度制御用熱媒体による基体載置ステージ
10Aの温度制御は、基体の温度安定のための補助的な
温度制御である。即ち、プラズマエッチング処理等を行
った場合、プラズマからの入熱を基体、更にはシリコン
半導体基板40が受ける結果、ヒータ54による加熱だ
けでは基体を設定温度に維持しておくことが困難とな
る。このような場合、ヒータ54の加熱に加えて、基体
を設定温度に保つべくプラズマからの入熱を相殺するよ
うに設定温度より低い温度(例えば0゜C)の温度制御
用熱媒体を配管55に流す。これによって、基体を設定
温度に安定させることができる。
【0071】複合材料51によって構成される基体載置
ステージ10Aの作製方法を、以下、説明する。複合材
料51は、(イ)セラミックス部材の組織中にアルミニ
ウム系材料を充填し、以て、セラミックス部材の組織中
にアルミニウム系材料が充填された母材を作製する工程
と、(ロ)母材の表面にセラミックス層を設ける工程か
ら作製される。実施の形態2においては、この工程
(イ)は、容器の中に多孔質のコージエライトセラミッ
クスを組成としたセラミックス部材を配し、容器内に溶
融したアルミニウムとケイ素とを組成としたアルミニウ
ム系材料を流し込み、高圧鋳造法にてセラミックス部材
中にアルミニウム系材料を充填する工程から成る。
【0072】多孔質のコージエライトセラミックスを組
成としたセラミックス部材は、セラミックス部材を作製
する際の焼結過程において多孔質化される。実施の形態
2においては、多孔質のコージエライトセラミックスと
して、コージエライトセラミックス粉体とコージエライ
トセラミックス繊維とを焼結して得られる焼結体である
多孔質のコージエライトセラミックス・ファイバーボー
ド(以下、ファイバーボードと略称する)を用いた。一
般的な粉体焼結セラミックスが約1200゜Cで高温焼
結されるのに対して、ファイバーボードは約800゜C
で低温焼結されたものであり、コージエライトセラミッ
クス繊維の周りにコージエライトセラミックス粉体がバ
インダーを介して密着するように焼結され、多孔質化さ
れている。従って、例えば、コージエライトセラミック
ス粉体とコージエライトセラミックス繊維との容積比を
変えることによって、得られる多孔質のコージエライト
セラミックスを組成としたセラミックス部材の空孔率や
空孔径を調整することが可能である。
【0073】基体載置ステージ10Aを作製するには、
先ず、所定の円盤形状に成形された第1のファイバーボ
ードを用意する。尚、第1のファイバーボードには、ヒ
ータ54を配設するための溝を加工しておく。また、第
1のファイバーボードとは別の第2のファイバーボード
を用意する。この第2のファイバーボードには、配管5
5を配設するための溝を加工しておく。そして、容器
(鋳型)の底部に第1のファイバーボードを配し、更
に、第1のファイバーボードに設けられた溝内にヒータ
54を配置する。次に、第1のファイバーボード上に第
2のファイバーボードを乗せ、第2のファイバーボード
に設けられた溝内に配管55を配置する。そして、更
に、この第2のファイバーボード上に第3のファイバー
ボードを乗せる。尚、これらのファイバーボードには、
プッシャーピン等を埋設するための孔を予め加工してお
く。
【0074】次いで、これらのファイバーボードから成
るセラミックス部材を約800゜Cに予備加熱してお
き、続いて、容器(鋳型)内に約800〜850゜Cに
加熱して溶融状態としたアルミニウム系材料(Al80
体積%−Si20体積%)を流し込む。そして、容器
(鋳型)内に約1トン/cm2の高圧を加える高圧鋳造
法を実行する。その結果、多孔質のファイバーボードに
は、即ち、セラミックス部材の組織中には、アルミニウ
ム系材料が充填される。そして、アルミニウム系材料を
冷却・固化させることによって、母材52が作製され
る。
【0075】次いで、母材52の上面、即ち、ヒータ側
の面を研磨する。その後、この研磨面に、Al23にT
iO2を約2.5重量%混合した粒径が約10μmの混
合粉末を真空溶射法によって溶融状態で吹き付け、固化
させる。これによって、体積固有抵抗値が1011Ω/□
オーダーの厚さ約0.2mmのセラミックス層53を溶
射法にて形成することができる。尚、セラミックス層5
3の形成の前に、溶射下地層として例えばアルミニウム
を約5重量%含んだニッケル(Ni−5重量%Al)を
溶射しておき、この溶射下地層上にセラミックス層53
を溶射法にて形成してもよい。
【0076】このようにして得られた基体載置ステージ
10Aは、多孔質のコージエライトセラミックス・ファ
イバーボードから成るセラミックス部材にAl80体積
%−Si20体積%のアルミニウム系材料を充填して得
られた母材(温度調節ジャケット)52によって構成さ
れており、母材52の線膨張率α1はセラミックス層5
3の線膨張率α2に近い値となっている。従って、基体
載置ステージ10Aの加熱・冷却による母材52とセラ
ミックス層53の伸縮の度合いは殆ど同じである。それ
故、これらの材料間の線膨張率α1,α2の差に起因し
て、高温加熱時や、高温から常温に基体載置ステージ1
0Aを戻したときに、セラミックス層53に割れ等の損
傷が発生することを確実に回避することができる。
【0077】また、基体載置ステージ10の作製方法に
あっては、特に、多孔質のコージエライトセラミックス
・ファイバーボードを用いているが、高圧鋳造時にアル
ミニウム系材料がその空孔内に入り込む際の衝撃にファ
イバーボードは耐え得る。その結果、ファイバーボード
に割れが生じることを抑制することができる。即ち、通
常の粉末焼結法によって得られる多孔質のコージエライ
トセラミックスから成るセラミックス部材においては、
高圧鋳造時に割れが起こり易い。然るに、多孔質のコー
ジエライトセラミックス・ファイバーボードを用いるこ
とによって、高圧鋳造時におけるセラミックス部材の割
れ発生を抑えることができる。
【0078】そして、高圧鋳造時にファイバーボードに
割れ等が発生することを回避できるので、母材の表面に
設けられたセラミックス層にクラック等の損傷が生じる
ことを一層確実に防止することができる。即ち、ファイ
バーボードに割れが発生したとしても、ファイバーボー
ドから成るセラミックス部材の組織中にアルミニウム系
材料を充填したとき、アルミニウム系材料が一種の接着
材として働く結果、母材を得ることはできる。しかしな
がら、このようにして得られた母材においては、ファイ
バーボードに発生した割れ等の隙間にアルミニウム系材
料から成る層が形成されてしまう。その結果、母材の表
面に設けられたセラミックス層が、基体載置ステージ1
0Aの使用時、温度変化に追従できなくなり、セラミッ
クス層に割れが生じ易くなる。つまり、セラミックス層
は、粒径が約10μmの混合粉末が溶射されそして母材
と同化されているので、ファイバーボードにおける1〜
2μmの空孔内に充填されたアルミニウム系材料そのも
のの熱膨張からは殆ど影響を受けない。しかしながら、
ファイバーボードの割れた部分の隙間に存在するアルミ
ニウム系材料から成る層は、セラミックス層を形成する
粒子の径より大きい長さや幅を有する。従って、アルミ
ニウム系材料から成るかかる層の熱膨張によるセラミッ
クス層への影響は無視できないものとなり、セラミック
ス層53に割れが発生する確率が高くなる。
【0079】また、セラミックス層を母材上に溶射法に
て形成するので、母材とセラミックス層とがより一層一
体化する。これによって、母材とセラミックス層との間
の応力緩和が図れると共に、母材からセラミックス層へ
の熱伝導が速やかとなり、基体載置ステージ10Aを構
成するセラミックス層に保持・固定された基体(あるい
はシリコン半導体基板)の温度制御を迅速に且つ確実に
行うことが可能となる。
【0080】この基体載置ステージ10を用いた本発明
のドライエッチング法は、実施の形態1にて説明した方
法と実質的には同様とすることができるので、詳細な説
明は省略する。銅薄膜のドライエッチング条件を、以下
の表3に例示する。
【0081】
【表3】 エッチングガス :Cl2=10sccm 圧力 :0.1Pa 電源28からのパワー(RFアンテナ22):1.5kW(13.56MHz) 電源30からのパワー(RFアンテナ23):1.5kW(13.56MHz) RFバイアス :300W シリコン半導体基板温度 :230゜C
【0082】尚、図4の(B)の模式的な断面図に示す
ように、基体載置ステージ10Bにおいては、セラミッ
クス層を溶射法でなくロウ付け法によって母材52の表
面に設けてもよい。この場合には、焼結法にて作製され
たAl23製セラミックス板から成るセラミックス層5
6を、例えば、約600゜Cの温度にてAl−Mg−G
e系のロウ材57を用いたロウ付け法にて母材52の表
面に取り付ければよい。また、場合によっては、図4の
(C)の模式的な断面図に示す基体載置ステージ10C
のように、配管55を省略してもよい。更には、ヒータ
を母材52に埋設する代わりに、母材の下面に取り付け
てもよい。あるいは又、図6の(A)に示すと同様に、
母材52の下面に、例えばPBNヒータ(パイロリティ
ック・ボロン・ナイトライド・パイロリティック・グラ
ファイト・ヒータ)を取り付けてもよい。
【0083】(実施の形態3)実施の形態3は、実施の
形態2の変形である。実施の形態3が実施の形態2と相
違する点は、複合材料における母材を構成するセラミッ
クス部材の組成を窒化アルミニウム(TiN)とし、母
材を構成するアルミニウム系材料の組成をアルミニウム
(Al)とした点にある。
【0084】実施の形態3における基体載置ステージ1
0Dの模式的な断面図を、図6の(A)に示す。この基
体載置ステージ10Dも複合材料51Aから構成されて
いる。この複合材料51Aは、セラミックス部材の組織
中にアルミニウム系材料が充填された母材52A(温度
調節ジャケットに相当する)と、この母材52Aの表面
に設けられたセラミックス層53A(実施の形態1にお
ける誘電体部材に相当する)とから成る。母材52Aの
形状は円盤である。また、実施の形態2と異なり、母材
52Aの底面には、PBNヒータから成るヒータ54A
が取り付けられている。
【0085】実施の形態3においては、母材52Aを構
成するセラミックス部材の組成を窒化アルミニウム(A
lN)とした。尚、窒化アルミニウムの線膨張率は5.
1×10-6/Kであり、熱伝導率は0.235cal/
cm・秒・Kである。また、母材を構成するアルミニウ
ム系材料の組成をアルミニウム(Al)とした。(α1
−3)≦α2≦(α1+3)の関係を満足するように窒化
アルミニウムとアルミニウムとの容積比は決定されてお
り、具体的には、窒化アルミニウム/アルミニウムの容
積比は70/30である。尚、母材52Aの線膨張率
は、100〜300゜Cにおける平均値で8.7×10
-6/Kである。即ち、α1は8.7である。セラミック
ス層53Aを構成する材料を、TiO2が約2.5重量
%添加されたAl23とした。セラミックス層53A
は、溶射法にて母材52Aの表面に形成されている。A
23にTiO2を添加することによって、その線膨張
率は、100〜300゜Cにおける平均値で約9×10
-6/K(α2=約9)となり、母材52Aの線膨張率α1
とほぼ同じ値となる。これによって、母材52Aの高温
加熱などによる温度変化によってもセラミックス層53
Aに割れ等の損傷が発生することを効果的に防止し得
る。また、Al23にTiO2を添加することにより、
セラミックス層53Aの体積固有抵抗値を1011Ω/□
のオーダーに調整することができる。これによって、セ
ラミックス層53Aが静電チャックとしての機能を効果
的に発揮する。即ち、基体載置ステージ10Aの母材5
2Aに配線(図示せず)を介して直流電圧を電源から印
加すれば、母材52Aを電極として用いることができ、
セラミックス層53Aが静電チャックとして機能する。
尚、この基体載置ステージ10Aには、セラミックス層
53A上に載置・保持された例えばシリコン半導体基板
を押し上げるためのプッシャーピン(図示せず)が埋設
されている。また、このプッシャーピンには、プッシャ
ーピンをセラミックス層53Aの頂面上に突出させある
いは頂面下に埋没させる機構(図示せず)が取り付けら
れている。
【0086】実施の形態3におけるヒータ54Aは、約
400゜Cまでの加熱が可能なPBNヒータである。ヒ
ータ54Aを母材52Aの外側表面に取り付けることに
より、母材52Aを常温から約400゜Cまでの範囲内
で温度制御することが可能となる。
【0087】複合材料51Aによって構成される基体載
置ステージ10Dの作製方法を、以下、説明する。複合
材料51Aは、基本的には、実施の形態2と同様に、
(イ)セラミックス部材の組織中にアルミニウム系材料
を充填し、以て、セラミックス部材の組織中にアルミニ
ウム系材料が充填された母材を作製する工程と、(ロ)
母材の表面にセラミックス層を設ける工程から作製され
る。実施の形態3においては、この工程(イ)は、非加
圧金属浸透法に基づき、窒化アルミニウム粒子から成形
されたセラミックス部材に溶融したアルミニウムを組成
としたアルミニウム系材料を非加圧状態にて浸透させる
工程から成る。
【0088】具体的には、平均粒径10μmのAlN粒
子を泥漿鋳込み成形法にて成形した後、約1000゜C
の温度で焼成(焼結)を行うことによって、AlN粒子
を成形したプリフォームであるセラミックス部材を作製
した。そして、このセラミックス部材を約800゜Cに
予備加熱しておき、約800゜Cに加熱して溶融したア
ルミニウムを非加圧でセラミックス部材に浸透させる。
これによって、AlN70体積%−Al体積30%の構
成の母材52Aを作製することができる。次いで、母材
52Aを成形加工して円盤状とする。次いで、このよう
にして得られた母材52Aの頂面を研磨する。その後、
この研磨面に、Al23にTiO2を約2.5重量%混
合した粒径が約10μmの混合粉末を真空溶射法によっ
て溶融状態で吹き付け、固化させる。その後、母材52
Aの下面、即ちセラミックス層53Aが設けられた面と
反対側の面にPBNヒータから成るヒータ54Aを取り
付け、基体載置ステージ10Dを得る。尚、セラミック
ス層53Aの形成の前に、溶射下地層として例えばアル
ミニウムを約5重量%含んだニッケル(Ni−5重量%
Al)を溶射しておき、この溶射下地層上にセラミック
ス層53Aを溶射法にて形成してもよい。
【0089】このようにして作製された基体載置ステー
ジ10Dにあっては、セラミックス層53Aの線膨張率
α2が母材52Aの線膨張率α1とほぼ同じ値となってい
る。それ故、母材52Aの高温加熱などによる温度変化
によっても、セラミックス層53Aに割れ等の損傷は発
生しない。また、窒化アルミニウムとアルミニウムとの
容積比を調整することによって、更には、必要に応じ
て、Al23から成るセラミックス層53AにおけるT
iO2の添加率を調整することによって、母材52Aの
線膨張率α1とセラミックス層53Aの線膨張率α2を、
(α1−3)≦α2≦(α1+3)の関係を満足する関係
とすることができる。その結果、基体載置ステージ10
Dの温度変化に起因するセラミックス層53Aの割れ等
の損傷発生を、効果的に防止することができる。
【0090】また、セラミックス層53Aを母材52A
上に溶射法にて形成するので、母材52Aとセラミック
ス層53Aとがより一層一体化する。これによって、母
材52Aとセラミックス層53Aとの間の応力緩和が図
れると共に、母材52Aからセラミックス層53Aへの
熱伝導が速やかとなる。
【0091】複合材料51Aによって構成される基体載
置ステージ10Dを備えた実施の形態3のエッチング装
置20Aは、図5に概念図を示すように、配管35A等
及びこれに関連する設備を除き、実質的には実施の形態
1にて説明したドライエッチング装置と同様とすること
ができるので、詳細な説明は省略する。また、実施の形
態3におけるドライエッチング装置を用いたドライエッ
チング法は、実質的には、実施の形態2にて説明したド
ライエッチング法と同様とすることができるので、詳細
な説明は省略する。尚、基体載置ステージ10Dの温度
制御は、蛍光ファイバ温度計37で検知された温度を制
御装置(PIDコントローラ)39で検出し、ヒータ5
4Aへ電力を供給するための電源34を制御することに
よって行うことができる。
【0092】尚、図6の(B)の模式的な断面図に示す
ように、基体載置ステージ10Eにおいては、セラミッ
クス層を溶射法でなくロウ付け法によって母材52Aの
表面に設けてもよい。この場合には、焼結法にて作製さ
れたAl23製セラミックス板から成るセラミックス層
56Aを、例えば、約600゜Cの温度にてAl−Mg
−Ge系のロウ材57Aを用いたロウ付け法にて母材5
2Aの表面に取り付ければよい。あるいは又、実施の形
態2における基体載置ステージと同様に母材に配管を埋
設してもよい。
【0093】この基体載置ステージ10Dを用いた本発
明のドライエッチング法は、実施の形態1にて説明した
方法と実質的には同様とすることができるので、詳細な
説明は省略する。銅薄膜のドライエッチング条件は、例
えば表3に例示した条件と同様とすることができる。
【0094】以上、発明の実施の形態に基づき本発明を
説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。発明の実施の形態においては、基体を250゜Cあ
るいは230゜Cに設定してドライエッチングを行った
が、本発明のドライエッチング法においては、基体の温
度を200〜300゜Cの範囲内とすればよい。また、
エッチング用ガスとしてCl2及びHBrを用いた例を
示したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、
例えばHClやHI、更には、これらの混合ガスを用い
ることもできる。また、発明の実施の形態にて説明した
ドライエッチング装置の構造は例示であり、適宜設計変
更することができるし、発明の実施の形態にて説明した
各種の加工条件も例示であり、適宜変更することができ
る。更には、複合材料の組成、コージエライトセラミッ
クス・ファイバーボードの物性も例示であり、適宜変更
することができる。
【0095】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のドライ
エッチング法は、基体載置ステージによって基体の温度
を200〜300゜Cの範囲に保持しつつ基体をエッチ
ングするので、ドライエッチング処理の際、被エッチン
グ面に例えばハロゲン化合物から成る難エッチ層が形成
されない。それ故、基体のエッチング加工精度の低下を
抑えることができ、良好な異方性形状を有する基体パタ
ーンを形成することができる。しかも、側壁保護膜が形
成されるエッチング用ガスを用いる必要がないので、エ
ッチング装置のチャンバー内にパーティクルが発生する
こともなく、基体の加工が損なわれるといった不都合を
回避することもできる。従って、このように基体の加工
を良好に行えることから、本発明のドライエッチング法
を例えばLSIにおける多層配線構造の形成に適用する
ことにより、配線の低抵抗化や耐エレクトロマイグレー
ション性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の形態に係る基体載置ステージの模式的な
断面図である。
【図2】図1に示した基体載置ステージを組み込んだ発
明の実施の形態1におけるドライエッチング装置の概念
図である。
【図3】発明の実施の形態1のドライエッチング法を説
明するための半導体基板等の模式的な一部断面図であ
る。
【図4】第2の形態に係る基体載置ステージの模式的な
断面図である。
【図5】図6に示す基体載置ステージを組み込んだ発明
の実施の形態3におけるドライエッチング装置の概念図
である。
【図6】第3の形態に係る基体載置ステージの模式的な
断面図である。
【符号の説明】
10,10A,10B,10C,10D,10E・・・
基体載置ステージ、11・・・温度調節ジャケット、1
2・・・静電チャック、13・・・誘電体部材、13A
・・・筒状部分、13B・・・貫通孔、13C・・・筒
部、14・・・電極、15・・・窒化アルミニウム板、
15A・・・円盤部、15B・・・筒状部、15C・・
・鍔部、16・・・ヒータ、17A,17B・・・金属
板、18・・・絶縁材、20,20A・・・ドライエッ
チング装置、21・・・チャンバー、121・・・チャ
ンバーの天板、22,23・・・RFアンテナ、24・
・・マルチポール磁石、25・・・ベルジャー、26・
・・ソレノイドコイル・アッセンブリ、27・・・マッ
チングネットワーク、28・・・ヘリコン波プラズマ発
生源、29・・・マッチングネットワーク、30・・・
電源、31・・・排気口、32・・・バイアス電源、3
3・・・直流電源、34・・・電源、35A,35B,
35C・・・配管、36・・・温度制御用熱媒体供給装
置、37・・・蛍光ファイバ温度計、38・・・制御バ
ルブ、39・・・制御装置(PIDコントローラ)、4
0・・・シリコン半導体基板、41・・・下地絶縁層、
42・・・TiN膜、43・・・銅(Cu)薄膜、44
・・・マスクパターン、51,51A・・・複合材料、
52,52A・・・母材、53,53A,56,56A
・・・セラミックス層、54,54A・・・ヒータ、5
5・・・配管、57,57A・・・ロウ材

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エッチング装置のチャンバー内に配置され
    た基体載置ステージ上に基体を載置し、基体の温度を2
    00乃至300゜Cに保持した状態で、基体のドライエ
    ッチングを行うことを特徴とするドライエッチング法。
  2. 【請求項2】ドライエッチングすべき基体は、基板上に
    設けられた絶縁層上に形成された銅薄膜であることを特
    徴とする請求項1に記載のドライエッチング法。
  3. 【請求項3】エッチング用ガスとして、Cl2ガス、H
    Clガス、HBrガス及びHIガスから成る群から選択
    された少なくとも1種類のガスを使用することを特徴と
    する請求項2に記載のドライエッチング法。
  4. 【請求項4】基体載置ステージは、冷却手段に接続され
    た温度調節ジャケットと、温度調節ジャケットの表面に
    設けられた静電チャックから構成され、 静電チャックは、 (A)絶縁材料から成る誘電体部材、 (B)誘電体部材の下側に配設された窒化アルミニウム
    板、 (C)誘電体部材と窒化アルミニウム板との間に配設さ
    れ、誘電体部材と窒化アルミニウム板とを固定するため
    のロウ材にて形成された電極、 (D)窒化アルミニウム板の下側に配設されたヒータ、
    並びに、 (E)窒化アルミニウム板の下側に配設され、且つ、ヒ
    ータの上側及び下側の少なくとも一方に配設された金属
    板、から構成されていることを特徴とする請求項1に記
    載のドライエッチング法。
  5. 【請求項5】基体載置ステージは、静電チャック機能を
    有し、且つ、温度制御手段を備え、そして、 (a)セラミックス部材の組織中にアルミニウム系材料
    が充填された母材、及び、 (b)該母材の表面に設けられたセラミックス層、から
    成る複合材料から作製されていることを特徴とする請求
    項1に記載のドライエッチング法。
  6. 【請求項6】基体載置ステージを電極として用い、セラ
    ミックス層は静電チャック機能を有することを特徴とす
    る請求項5に記載のドライエッチング法。
  7. 【請求項7】基体載置ステージには温度制御手段が配設
    され、該温度制御手段はヒータから構成されていること
    を特徴とする請求項5に記載のドライエッチング法。
  8. 【請求項8】ヒータは母材の内部に配設されており、母
    材の線膨張率をα1[単位:10-6/K]としたとき、
    ヒータを構成する材料の線膨張率αH[単位:10-6
    K]は(α1−3)≦αH≦(α1+3)の関係を満足す
    ることを特徴とする請求項7に記載のドライエッチング
    法。
  9. 【請求項9】温度制御手段は、母材の内部に配設された
    温度制御用熱媒体を流す配管から更に構成されており、 母材の線膨張率をα1[単位:10-6/K]としたと
    き、配管の線膨張率αP[単位:10-6/K]は(α1
    3)≦αP≦(α1+3)の関係を満足することを特徴と
    する請求項7に記載のドライエッチング法。
  10. 【請求項10】母材の線膨張率をα1[単位:10-6
    K]としたとき、セラミックス層の線膨張率α2[単
    位:10-6/K]は(α1−3)≦α2≦(α1+3)の
    関係を満足することを特徴とする請求項5に記載のドラ
    イエッチング法。
  11. 【請求項11】母材を構成するセラミックス部材の組成
    はコージエライトセラミックスであり、母材を構成する
    アルミニウム系材料の組成はアルミニウム及びケイ素で
    あり、セラミックス層を構成する材料はAl23である
    ことを特徴とする請求項10に記載のドライエッチング
    法。
  12. 【請求項12】母材を構成するセラミックス部材の組成
    は窒化アルミニウムであり、母材を構成するアルミニウ
    ム系材料の組成はアルミニウムであり、セラミックス層
    を構成する材料はAl23であることを特徴とする請求
    項10に記載のドライエッチング法。
  13. 【請求項13】セラミックス層は、溶射法にて母材の表
    面に形成されていることを特徴とする請求項10に記載
    のドライエッチング法。
  14. 【請求項14】セラミックス層は、ロウ付け法にて母材
    の表面に取り付けられていることを特徴とする請求項1
    0に記載のドライエッチング法。
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