JP4522003B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4522003B2
JP4522003B2 JP2001049701A JP2001049701A JP4522003B2 JP 4522003 B2 JP4522003 B2 JP 4522003B2 JP 2001049701 A JP2001049701 A JP 2001049701A JP 2001049701 A JP2001049701 A JP 2001049701A JP 4522003 B2 JP4522003 B2 JP 4522003B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma processing
heat transfer
wall
transfer member
plasma
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001049701A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002252215A (ja
Inventor
俊久 野沢
Original Assignee
株式会社エフオーアイ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社エフオーアイ filed Critical 株式会社エフオーアイ
Priority to JP2001049701A priority Critical patent/JP4522003B2/ja
Publication of JP2002252215A publication Critical patent/JP2002252215A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4522003B2 publication Critical patent/JP4522003B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラズマエッチャーや,プラズマCVD,プラズマアッシャー等のプラズマ処理装置に関し、詳しくは、ICやLCDなど高精度の製造工程においてプラズマ処理を行うのに好適なプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8に基本的な2例を示したプラズマ処理装置は、何れも、真空チャンバ内でプラズマ処理空間を挟んで被処理物の保持部と誘電体の壁とを対向させ、その壁を介して外側から内側のプラズマ処理空間へプラズマ励起エネルギーを投入するものである。そのために、内部にプラズマ処理空間3aの形成されたチャンバ本体3に対して開閉可能なチャンバ上蓋1が組み合わせられた真空チャンバと、チャンバ本体3の内底に設けられサポート5a等で支持されていて処理対象の被処理物4を保持する保持部5と、チャンバ上蓋1とチャンバ本体3との間に来るように通常はチャンバ上蓋1側に装着して設けられチャンバ上蓋1を閉めた状態でプラズマ処理空間3aを挟んで保持部5の被処理物保持面と対向する絶縁体の対向壁2とを備えている。
【0003】
保持部5は、被処理物4を乗載させて又は/及び付勢させて保持するために、上面等の保持面が被処理物4に適合して例えば平坦に仕上げられ、必要であればそこに静電チャック等も付設される。また、チャンバ本体3の底壁や側壁の適宜なところには、真空チャンバ内のプラズマ処理空間3aを真空にするために、排気口3bが貫通形成され、そこには可変バルブ6aや真空ポンプ6が連結される。さらに、RF電源8からプラズマ励起用の高周波を導入するためのRFケーブル9aや、図示しないガス供給ユニットからプラズマ処理用のガスを供給するためのガス配管、被処理物4を搬入搬出するための図示しない開閉ゲート等も設けられている。そして、マイクロプロセッサシステム等の電子回路からなる図示しないコントローラの制御の下、プラズマ処理の手順や内容を規定した所謂レシピに則って、プラズマ7の形成に適した真空圧力制御やガス流量制御などが自動で遂行されるようになっている。
【0004】
それら2例のうち図8(a)のものは容量結合方式の基本装置であり、この場合、対向壁2の上面すなわち対向壁2の表裏面のうちで保持部5と対向しない裏面には、導電板9zが展着されるとともに、それにRFケーブル9aが接続されている。
これに対し、図8(b)のものは誘導結合方式の基本装置であり、この場合、対向壁2の上面には、コイル9が引き回されるとともに、それにRFケーブル9aが接続されている。
【0005】
また、図9に示したプラズマ処理装置は、特開平10−294307号公報等に開示されたものであるが、プラズマ発生空間21とプラズマ処理空間3aとが隣接状態で分離しており、プラズマ発生空間21は彫り込み等にて対向壁20に形成されて分散等したものとなっている。対向壁20の上面側・裏面側には、コイル9に加えて、電子を封じるための磁石22が付設され、プラズマ用ガス供給路23も形成されている。また、対向壁20の下面側・対向面側には、処理ガス供給口11やプラズマ噴出口12の形成された導電板10が付設されている。そして、プラズマ発生空間21内でプラズマ7を発生させ、それを多数の小さなプラズマ噴出口12からプラズマ処理空間3aへ送り込むようになっている。
【0006】
さらに、何れのプラズマ処理装置も(図8(a),図8(b),図9参照)、保持部5からの放熱を行ってその温度調節を可能とするために、保持部5に放熱手段(第1温度調節手段および第1温度調節装置)が付加されている。具体的には、冷却液を循環させるための液体流路5gが保持部5の内部に形成され、その冷却液を供給するための冷却装置53が真空チャンバ外に設置され、両者が配管5dにて連結されて、それらを冷却液が行き来するようになっている。エッチングを行う場合には大抵そのようにして放熱が行われる。これに対し、成膜(CVD)を行う場合には加熱装置を用いて温度調節するものが多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来のプラズマ処理装置では、被処理物を保持する保持部に対して温度調節を行うことにより、大きな温度変化や温度分布の乱れ等が被処理物に発現するのを抑制して、プラズマ処理の緻密さ・精密さが損なわれるのを回避している。
しかしながら、被処理物が搬入搬出されるものであって保持部に固設する訳にはいかないことや、プラズマ処理が真空雰囲気中で遂行されることから、被処理物を直接に温度調節するので無く、保持部を温度調節の直接対象として被処理物は間接的に温度調節するようになっているため、被処理物の温度を調節する能力には限界がある。
【0008】
ところで、プラズマ処理に関する微細化や高精度化の要請は厳しくなる一方であり、さらには処理効率の向上やプラズマ密度の可変範囲拡張等のためパワーアップの要請もある。そして、それらの要請に応えるには、被処理物に対する温度調節能力を高めることが重要である。
そこで、被処理物を直接には温度調節しえないという制約の下で、被処理物に対する温度調節能力を高めるには、装置構造等を如何様に改造すべきか、ということが技術的な課題となる。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、温度調節能力の高いプラズマ処理装置を実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために発明された第1乃至第3の解決手段について、その構成および作用効果を以下に説明する。
【0010】
[第1の解決手段]
第1の解決手段のプラズマ処理装置は、出願当初の請求項1に記載の如く、内部にプラズマ処理空間が形成された真空チャンバと、この真空チャンバ内に設けられ又は形成されていて被処理物を保持する保持部と、前記真空チャンバに付加して又は組み込んで設けられ前記プラズマ処理空間を挟んで前記保持部と対向する絶縁体の又は半導体の壁とを備えたプラズマ処理装置において、前記保持部からの放熱およびそれに対する加熱の何れか又は双方を行ってその温度調節を可能とする第1温度調節手段と、前記壁に対し前記プラズマ処理空間の反対側から即ち前記壁の表裏面のうち前記プラズマ処理空間とは接しない裏面に対し間隙充填材を全面に又は一部に介在させて展開状態で取着されている伝熱部材と、この伝熱部材からの放熱およびそれに対する加熱の何れか又は双方を行ってその温度調節を可能とする第2温度調節手段とを備えている、というものである。
【0011】
ここで、上記「対向する」は、真空チャンバがプラズマ形成に必要な真空雰囲気を確立するときに対向していれば良く、プラズマ処理を行っていないとき例えば保守作業時や被処理物搬入搬出時には対向していてもしていなくても良い。
【0012】
このような第1の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、第2温度調節手段によって伝熱部材が直接に温度調節されるが、それが間隙充填材を介在させて壁に展着されていることから、広い範囲に亘って熱伝達が良く行われるので、壁も適切に温度調節される。そして、それに伴って、壁から対向する被処理物への輻射熱等も大幅には変動しない安定したものとなる。その分布も均一性が増す。これにより、第1温度調節手段によって保持部が温度調節されて被処理物が保持部側から間接的に温度調節されるのに加えて、第2温度調節手段によって伝熱部材が温度調節されて被処理物が壁側からも間接的に温度調節されるので、間接的手段だけであっても温度調節の能力が向上する。
【0013】
しかも、そのような第2温度調節手段を追加しても、それを壁に直接付加するのでなく伝熱部材に付加して組み合わせるようにしたことから、プラズマ処理空間と直に接するため材質や形状などの自由度が少なくて一般に設計上や加工上の制約が多い壁は複雑にならないで済むので、製造等が容易で、コストアップも抑えられる。したがって、この発明によれば、温度調節能力の高いプラズマ処理装置を容易に実現することができる。
【0014】
[第2の解決手段]
第2の解決手段のプラズマ処理装置は、出願当初の請求項2に記載の如く、上記の第1の解決手段のプラズマ処理装置であって、前記伝熱部材が複数のものからなり、それらが積み重ねられていて、それらの間にも間隙充填材が介在させられている、というものである。
【0015】
このような第2の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、伝熱部材が複数に分割されているので、部材選択や形状等に関する設計自由度が高まるとともに加工手段や組立手順に関する選択の幅なども広がる。しかも、そのように伝熱部材を分割してもそれらの間にも間隙充填材が介在させられているので、熱伝達能力の低下は回避される又は十分に小さく抑えられる。
したがって、この発明によれば、温度調節能力の高いプラズマ処理装置であって製造等の一層容易なものを実現することができる。
【0016】
[第3の解決手段]
第3の解決手段のプラズマ処理装置は、出願当初の請求項3に記載の如く、上記の第2の解決手段のプラズマ処理装置であって、前記複数の伝熱部材のうち前記壁に近いものの方がそれより遠いものよりも熱膨張率が前記壁の熱膨張率に近くなっており、前記複数の伝熱部材のうち前記壁から遠いものの方がそれより近いものよりも熱伝導率が高くなっている、というものである。
【0017】
このような第3の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、熱伝導率の高い伝熱部材の存在により広範囲で温度が均一になるうえ、壁の近くには熱膨張率の近い伝熱部材が配置されていて、温度変化に対する伝熱部材の変形量と壁の変形量との差が小さくて済むので、壁に対して不所望な熱歪みを与えること無く温度分布の均一性を高めることができる。
したがって、この発明によれば、より温度調節能力の高いプラズマ処理装置であって製造等の一層容易なものを実現することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
このような解決手段で達成された本発明のプラズマ処理装置について、これを実施するための幾つかの形態を説明する。これらの実施形態は、既述した従来例の各プラズマ処理装置にはプラズマの発生・供給に関してそれぞれ一長一短があるということに鑑みて案出されたものである。
【0019】
すなわち、図8(a)の容量結合タイプの装置には、広範囲で均一なプラズマが得やすいという長所がある一方、エネルギー投入に限界があってプラズマ密度を高め難いという短所がある。また、図8(b)の誘導結合タイプの装置には、高周波電力を強化すればプラズマ密度が高まるという長所がある一方、エネルギー投入量を増やすとプラズマの均一性が損なわれてしまうという短所がある。これに対し、図9の分離分散タイプの装置には、それらの短所は無く、双方の長所が具わっている。具体的には、プラズマ密度を低密度から高密度まで広範囲に可変制御できるばかりか、そのようにしてもプラズマの均一性が確保されるものとなっている。
【0020】
しかしながら、その分離分散タイプの装置にも、エネルギーの利用効率を良くするのが難しいという未解決の課題がある。すなわち、発生させたプラズマが直ちにプラズマ処理に供されるようにはなっていないため、高密度プラズマのうち可成り大きな割合のものがプラズマ発生空間の壁面等で消費されてしまうので、それを補うべく高周波電源に大出力のものを採用しなければならなかった。
そこで、プラズマの均一性を損なうことなく高密度のプラズマを供給できるうえエネルギー効率も良くなるよう、更に工夫を進めることも重要である。
【0021】
そして、本発明の第1の実施形態のプラズマ処理装置は、上述した解決手段のプラズマ処理装置であって、前記壁が、前記保持部と直に向き合うものであって、その対向面に分散等して突出部の形成されたものであり、高周波印加の可能なコイルが、前記突出部に納められている、というものである。すなわち、前記プラズマ処理空間やその中のプラズマ等の気体は別として及びプラズマ処理のため動的に搬入される被処理物も別としてその他の固体を介在させること無く直に前記壁が前記保持部と向き合うものであり、前記壁のうち少なくとも前記保持部との対向面には前記プラズマ処理空間に突き出た突出部が分散等して形成されており、前記突出部には第1高周波電源による高周波印加の可能なコイルが納められている、というものである。
【0022】
ここで、上記の「分散等」とは、点状に分かれて散在しているという文字通りの分散の他、密接とは言えない程度に離れるように分割されている場合や、線状,破線状,直・曲線状などで複数の又はそれらの混在するものが分布している場合、さらには環状,円状,多角形状、スパイラル状のものが同心で若しくは非同心で多数が列設され又は単独で広く形成されている場合も該当する意味である。ただし、あくまでも突き出しているのであるから、突き出していない基底部・基底面の総面積を突出部の総面積が上回ることは無い。
【0023】
このような実施形態のプラズマ処理装置にあっては、コイルに印可された高周波が壁のうちの突出部を経てプラズマ処理空間等へ放射されるが、その突出部と共にコイルがプラズマ処理空間に填り込んだかの如き状態で設けられているので、高周波の放射エネルギーが高い割合でプラズマ処理空間に投入される。また、一般に、突出部だけ局所的に薄くしても、壁全体の強度や剛性は大して失われないうえ、裏当て等にて容易に補強することも可能なので、突出部を薄くすることで更にエネルギー効率を向上させることができる。
【0024】
これにより、高密度プラズマを効率良くプラズマ処理空間に形成することが可能となる。
また、そのようにしても、突出部と共にコイルが分散等した状態で保持部ひいては被処理物と対向するところに設置されているので、突出部の設計等に際してエネルギー投入の分布状態が均一になるよう留意する等のことで、被処理物の処理対象面が広くてもその全範囲に亘ってプラズマ密度は十分均質になる。
したがって、この実施形態によれば、良質なプラズマを効率よく供給でき温度調節能力も高いプラズマ処理装置を実現することができる。
【0025】
第2の実施形態のプラズマ処理装置は、上述した実施形態のプラズマ処理装置であって、前記伝熱部材が、導電体でできていて而も第2高周波電源による高周波を印加可能になっている、というものである。あるいは、前記伝熱部材または前記壁が半導体でできていて而も第2高周波電源による高周波を印加可能になっている、というものである。
【0026】
このような実施形態のプラズマ処理装置にあっては、コイルを介した誘導結合によるエネルギー投入に加えて、導電体や壁を介した容量結合によるエネルギー投入も利用できる。容量結合方式ではエネルギー投入量に限りがあるものの均一性を得やすいので、これを付加することにより、均一性を損なうことなくプラズマ密度を更に高めることが可能となる。
したがって、この実施形態によれば、より良質なプラズマを効率よく供給でき温度調節能力も高いプラズマ処理装置を実現することができる。
【0027】
第3の実施形態のプラズマ処理装置は、上記の第2の実施形態のプラズマ処理装置であって、前記導電体に又はそれと前記壁との接合部にガス流路が分散等して形成されており、前記真空チャンバの外から前記プラズマ処理空間へのガス供給路の途中に前記ガス流路が組み入れられている、というものである。
【0028】
このような実施形態のプラズマ処理装置にあっては、壁に導電体が付設されているのを利用してガス流路が形成されているので、ガス流路を分散等させても、壁の構造が複雑になるのを回避することができる。しかも、脆いものの多い絶縁体や半導体からなる壁は複雑な加工がし辛いのに対し、金属等からなる導電体は一般に加工し易い。
これにより、プラズマ密度の分布に加えてそれに向けた処理ガスの供給も均一な分布でなされるよう、ガス流路を分散等させても、複雑なガス配管や加工は不要となる又は少なくて済む。
したがって、この実施形態によれば、より良質なプラズマを効率よく供給でき温度調節能力も高いプラズマ処理装置を簡便に実現することができる。
【0029】
本発明の第4の実施形態は、上述した実施形態のプラズマ処理装置であって、前記保持部が第3高周波電源による高周波を印加可能になっている、というものである。
これにより、プラズマ処理に適度な異方性を付与することができる。
【0030】
本発明の第5の実施形態は、上述した実施形態のプラズマ処理装置であって、前記コイルが複数に分割されて同心状に配置されており、それらへの高周波の分配を可変する分配可変手段が付設されている、というものである。
これにより、エネルギー投入の分布状態を動的に調整することが可能となり、プラズマ密度の均一性を一層良くすることができる。
【0031】
このような解決手段や実施形態で達成された本発明のプラズマ処理装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の第1〜第3実施例により説明する。
図1〜図5に示した第1実施例は、上述した第1の解決手段および第1〜第5の実施形態を具現化したものであり、図6に示した第2実施例は、上述した第2,第3の解決手段および第2の実施形態を具現化したものであり、図7に示した第3実施例は、それらの変形例である。
なお、それらの図示に際し従来と同様の構成要素には同一の符号を付して示したので、重複する再度の説明は割愛し、以下、従来との相違点を中心に説明する。
【0032】
【第1実施例】
本発明のプラズマ処理装置の第1実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、その全体構造を示すブロック図であり、図2は、そのうち壁および保持部を含む要部すなわちプラズマ処理空間周辺部の縦断面図であり、図3は、壁のうち保持部との対向面を示し、図4は、分配可変手段の一例を示している。
【0033】
このプラズマ処理装置が従来例のものと相違するのは、対向壁2や対向壁20に代えて対向壁30が導入されている点と、放熱による温度調節を可能にするため冷却装置70(第2温度調節装置)に配管71(第2温度調節手段)を介して冷却液受給可能に連結された伝熱部材40も導入されている点と、コイル9とは別に高周波を印可するために伝熱部材40が導電体から作られている点と、RFケーブル9aに分配可変手段90が介挿接続されている点である。
【0034】
対向壁30は、アルミナや窒化アルミ等の絶縁体の板にフライス加工や穿孔等を施して作られるが、プラズマ処理空間3a側の表面すなわち保持部5との対向面には、同心円状に配置された幾つかの線状突出部31が形成される。また、それらの突出部31を避けて多数の貫通小孔63が貫通形成されており、それを介してプラズマ処理空間3aへ供給されるプラズマ処理用ガスやその励起にて発生したプラズマ7が閉じ込められることの無いよう、内外の突出部31間の距離は、十分広く採られて、突出部31の幅よりも広くなっている。このような対向壁30は、対向面が凹凸になっている点で対向壁2と相違し、突出部31が分散等している点で凹み側のプラズマ発生空間21が分散等している対向壁20と相違する。対向面に導電板10が付設されておらず対向面が直に保持部5の被処理物保持面と向き合う点でも相違するものとなっている。
【0035】
対向壁30の上面・裏面には、コイル9を収納可能な溝32が突出部31に対応して同心円状に形成されている。溝32は、突出部31の内部にまで深く彫り込まれていて、コイル9が突出部31の内側に納まるようになっている。また、突出部31の壁厚が対向壁30の板厚より可成り薄くされて、コイル9とプラズマ処理空間3aとの距離が従来より各段に短縮されている。なお、溝32の形成にて低下した対向壁30の強度や剛性を補強すべく溝32に詰め物を入れても良いが、この例では、伝熱部材40を対向壁30の上面・裏面に展開状態で固着させることで、対向壁30が真空圧力に耐えるのに十分な強度や剛性を具備したものとなっている。
【0036】
また、その展着に際して、対向壁30と伝熱部材40との間には接着剤や弾性膜からなる間隙充填材73が介在させられて、熱伝達の良くない空隙が無い又は少ないものとなっている。間隙充填材73には、耐熱性および伝熱性に優れた有機系の接着剤やシリコンゴムの薄膜などが適している。伝熱部材40と対向壁30との固着は、接着だけでも良く、締結具や係止具など利用した固定的な取着だけでも良く、それらを併用したものでも良い。
【0037】
伝熱部材40は、従来例の導電板9zと同様に良導体からなり、高周波の印可を可能とするために、真空チャンバ外のRF電源42(第2高周波電源)から延びたRFケーブル41が接続されている。また、伝熱部材40は、内部に液体流路72(第2温度調節手段)が形成されている点でも、導電板9zと異なる。液体流路72は伝熱部材40のほぼ全体に張り巡らすように形成され、それには配管71が連通接続されていて、真空チャンバ外の冷却装置70から供給された冷却液が液体流路72を一巡してから戻るようになっている。なお、冷却装置70は従来の冷却装置53と同様のものでも別種のものでも良く、配管71は従来の配管5dと同様のものでも別種のものでも良い。
【0038】
さらに、伝熱部材40は、各種のプラズマ処理用ガスを供給するために真空チャンバ外のガス供給ユニット60から延びたガス配管61が接続されている点や、ガス流路62が形成されている点でも、導電板9zとは異なる。ガス流路62は、加工の容易な溝で形成されており、伝熱部材40を対向壁30に装着した状態でガス配管61と貫通小孔63とをもれなく連通させるため、同心円状や網状に張り巡らされている。このようなガス流路62は、導電体の伝熱部材40と絶縁体の対向壁30との接合部に分散等して形成され、真空チャンバの外からプラズマ処理空間3aへのガス供給路の途中に組み込まれたものとなっている。
【0039】
各コイル9も、アンテナ役を果たせる良導体からなり、高周波の印可を可能とするために真空チャンバ外のRF電源8(第1高周波電源)やマッチャー8aから延びたRFケーブル9aが接続されているが、そのRFケーブル9aが分岐して各コイル9に至るところには、分配可変手段90が介挿されている。分配可変手段90は、コイル9と同数か、それより一つだけ少なく、設けられる。コントローラの制御に従ってインピーダンスを変えられるものであれば良く、例えば、RFケーブル9aの途中に直列接続された空芯コイル部91に磁性体の芯92を出し(図4(a)参照)入れ(図4(b)参照)するインダクタンス可変方式のもの等が採用される。
【0040】
保持部5にも、プラズマ処理に異方性を付与する高周波の印可を可能とするために、真空チャンバ外のRF電源51(第3高周波電源)から延びたRFケーブル5bが接続され、被処理物保持面に張り付けた静電チャック5fを機能させるために、真空チャンバ外の高圧電源52から延びた静電圧印可用ケーブル5cが接続され、被処理物4と保持部5との熱伝達を良くするために、真空チャンバの外に在ってヘリウム等の熱伝達用媒体を供給するガス供給ユニット54から延びた細管5eが接続されている。この保持部5も、従来例と同様に、内部に液体流路5gが形成されていてそれに配管5dが連通接続されるとともに(第1温度調節手段)、その配管5dを介して液体流路5gに真空チャンバ外の冷却装置53(第1温度調節装置)から冷却液が供給されるようになっている。
【0041】
この第1実施例のプラズマ処理装置の使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図5は、対向壁30の温度変化を示すグラフであり、実線グラフが本発明の装置のものなのに対し、破線グラフは対比のために示した従来装置のものである。なお、被処理物4の搬入搬出(特開平10−329061号公報など参照)や、そのチャッキング(特開2000−3953号公報など参照)、分配可変手段90を用いた高周波電力の分配(特開2000−58296号公報など参照)、レシピに則ったプラズマプロセスの制御たとえば真空圧力の制御・ガス供給の制御・RF電源51から保持部5への印可電圧の制御(特開平10−294307号公報など参照)等は、説明を割愛し、以下、プラズマ励起エネルギーが投入されるところと、温度調節とを中心に説明する。
【0042】
RF電源8からRFケーブル9aを介してコイル9に高周波が印可されると、コイル9から電磁波等が放射されて、プラズマ処理空間3a内のプラズマ7やガスとコイル9との誘導結合が成り立つので、コイル9からプラズマ処理空間3aへ電力が送給される。その際、介在する突出部31の壁が従来より薄くなっているうえ、突出部31そしてコイル9の周りを囲むプラズマ処理空間3aも三方に来ていて従来より広角な範囲を占めているので、プラズマ励起エネルギーの投入が従来より効率良く行われる。しかも、突出部31及びコイル9が同心円状に分割・分散して設けられているうえ、各コイル9への電力分配が分配可変手段90を利用して動的に調整されるので、プラズマ7は高密度であっても被処理物4の上面全域に亘って均一に分布する。
【0043】
また、RF電源42からRFケーブル41を介して伝熱部材40に高周波が印可されると、導電体の伝熱部材40とプラズマ処理空間3a内のプラズマ7やガスとの間で容量結合が成立して、対向壁30を介して変位電流が流れるので、伝熱部材40からもプラズマ処理空間3aへ電力が送給される。伝熱部材40は対向壁30の上面に広く展開しているので、容量結合による電力送給は、プラズマ密度の均一性を損なうことなく、プラズマ7の密度を更に高める。
こうして、このプラズマ処理装置にあっては、単独でも効率の良い誘導結合でのエネルギー投入に加えて、容量結合でのエネルギー投入も行われるので、プラズマ処理空間内でプラズマを発生・形成させるものであっても、従来より密度の高いプラズマを供給することができる。しかも、プラズマの均一性も確保されるので、良質なプラズマが効率よく供給される。
【0044】
しかも、そのようなプラズマ処理を断続的に繰り返した場合、対向壁30の温度が処理時に上がり休止時に下がり、その温度差は、処理内容にも依るので一概には言えないが、例えばシリコンウエハのエッチングの場合、従来では約100゜Cも有った(図5のΔT1参照)。これに対し、この第1実施例のプラズマ処理装置にあっては、対向壁30の熱が、間隙充填材73を介して効率良く伝熱部材40に伝えられ、さらに伝熱部材40から冷却液にて冷却装置70へ運び去られるので、対向壁30の温度変化は、従来より可成り小さくなり、10゜C程度に収まる(図5のΔT2参照)。また、これと並行して保持部5に対する温度調節も従来同様に行われる。
【0045】
こうして、エネルギー投入量が同じであれば勿論、高密度のプラズマを供給するためにエネルギー投入量を増やしたときでも、対向壁30の温度は従来より安定するので、しかも保持部5の温度も安定しているので、被処理物4の温度は表裏いずれも安定する。その結果、被処理物に対する処理が更に微細化・高精度化しても、適切なプラズマ処理を効率良く行えることとなる。
【0046】
【第2実施例】
図6に壁や伝熱部材を含む要部の縦断面図すなわち第2温度調節手段周りを示した本発明のプラズマ処理装置が上述した第1実施例のものと相違するのは、伝熱部材40と対向壁30との間にもう一つの伝熱部材74が介挿されている点と、RFケーブル41が伝熱部材40でなく対向壁30に接続されている点である。なお、図6ではRFケーブル9aやガス配管61等の図示を割愛した。
【0047】
RF電源42による高周波の印加が対向壁30に対して行われるので、対向壁30には、シリコンやSiC等の半導体からなるものが採用される。その電気抵抗率は2Ωcm以上が望ましい。
また、伝熱部材40は上述したように金属等の導電体から出来ているが、伝熱部材74は対向壁30同様にシリコンやSiC等の半導体から作られる。
さらに、対向壁30と伝熱部材74との間に加えて、伝熱部材40と伝熱部材74との間にも、間隙充填材73が介在させられる。
【0048】
この場合、複数の伝熱部材40,74が対向壁30の上に積み重ねられた状態で固定されて、対向壁30が保持部5と対向する状態では、伝熱部材74の方が伝熱部材40より対向壁30に近くなり、伝熱部材40の方が伝熱部材74より対向壁30から遠くなる。
また、材質の一致している伝熱部材74と対向壁30とは熱膨張率も一致しているのに対し、材質の異なる伝熱部材40と対向壁30とは熱膨張率も異なるのが通例である。さらに、一般に、導電体の伝熱部材40は絶縁体の伝熱部材74より熱伝導率が高くなっている。
【0049】
そして、温度変化に対応して各部材が伸縮すると、熱膨張率の異なる対向壁30と伝熱部材40とでは伸縮量も異なるため、伝熱部材40と対向壁30とを直に緊結した場合にはバイメタル的な不所望な熱変形も考慮して対向壁30や伝熱部材40を設計しなければならないところ、伝熱部材40と伝熱部材74との伸縮量が一致しているうえ、その伝熱部材74が伝熱部材40と対向壁30とに介在しているため、伝熱部材40の伸縮が対向壁30の変形に及ぼす影響は無くなる或いは大幅に緩和される。
【0050】
また、対向壁30の熱は、間隙充填材73を介して効率良く伝熱部材74に伝えられ、それから、もう一つの間隙充填材73を介して効率よく伝熱部材40に伝えられるので、この場合も、対向壁30の温度変化は、従来より可成り小さくなる。
さらに、RF電源42から対向壁30に印可された高周波は、対向壁30を介して容量係合的にプラズマ処理空間3aのプラズマ7やガスへ伝達される。
【0051】
こうして、この場合も、上述した第1実施例の場合と同様に、従来より密度の高いプラズマを均一に供給することができるうえ、そのようにしても対向壁の温度が安定していて被処理物に対する処理を更に高精細に行うことができる。しかも、この場合は、伝熱部材40の設計に際しては対向壁30への熱変形の影響を深く考慮する必要が無いので、伝熱部材40は放熱中心で設計し、伝熱部材74は対向壁30と伝熱部材40と組立容易性等を中心に設計する等のことで、製造も容易になる。
【0052】
【第3実施例】
図7に対向壁30の対向面を示した本発明のプラズマ処理装置が上述した第1実施例のものと相違するのは、突出部31及びコイル9が概ね長方形になっている点である。
被処理物4が円板状のシリコンウエハ等の場合に上述の丸い対向壁30が適しているのに対し、この四角い対向壁30は、被処理物4が角形の液晶パネル等の場合に適している。
また、基板の大形化に伴って、同心状に分割配置された突出部31やコイル9の個数が2個から4個に増え、貫通小孔63の個数も増えている。
【0053】
【その他】
なお、上記の各実施例では、冷却の重要なエッチングを行う場合を事例にして具体的には冷却装置53を用いて保持部5を冷却するとともに冷却装置70を用いて対向壁30も冷却するようにしたが、成膜(CVD)を行う場合には加熱装置を用いて温度調節するのが良く、その場合、液体流路5g,72のところに電熱線を埋め込めば、液体を流さないでも温度調節を行うことができる。また、冷却と加熱との何れか一方を行うだけでも良いが、冷却手段と加熱手段との双方を設けておいて適宜切り替えて温度調節するようにしても良い。なお、温度調節の仕方は、放熱・加熱を継続して行うだけの単純な方式でも良く、オンオフ制御やフィードバック制御でも良い。
【0054】
さらに、保持部5と対向壁30とは、被処理物が平坦な基板の場合には上述したような一対の平行平板形のもので良いが、被処理物が平坦で無い場合には、その形状に基づいて適宜変形される。例えば被処理物が湾曲している場合には、その裏面形状等に対応して保持部5の被処理物保持面は曲面に仕上げられる。これに対し、対向壁30は、プロセス条件等にも依るが、同様に湾曲していても良く、それより緩やかな曲面になっていても良く、平板のままでも良い。
【0055】
また、対向壁30や伝熱部材74が半導体からなる場合には、伝熱部材40は導電体でなくても良く例えば伝熱部材74同様に対向壁30と同じか性質の似た半導体でも良く、その場合、RFケーブル41を対向壁30に接続しても良く、伝熱部材74に接続しても良い。
対向壁30の突出部31に限らず伝熱部材40や伝熱部材74も、線状等に分散させても良く、同心状等に分割しても良い。分割数も任意である。
【0056】
可変バルブ6aに代えて特開平10−294307号公報や特開2000−58298号公報に示したような可動壁体を利用して圧力制御を行うようにしても良い。
貫通小孔63の直径は、通常0.5mm〜1mm程度であるが、これに限られる訳でなく、キリ穴や丸穴に限られるものでも無い。
【0057】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の第1の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、被処理物に表裏両側から間接的な温度調節を施すようにしたことにより、しかも、その際、壁には間隙充填材を介在させて伝熱部材を組み合わせたことにより、温度調節能力の高いプラズマ処理装置であって製造等の容易なものを実現することができたという有利な効果が有る。
【0058】
また、本発明の第2の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、熱伝達能力の低下を招くことなく伝熱部材を分割したことにより、温度調節能力の高いプラズマ処理装置であって製造等の一層容易なものを実現することができたという有利な効果を奏する。
【0059】
さらに、本発明の第3の解決手段のプラズマ処理装置にあっては、異質の伝熱部材を重ね合わせたことにより、より温度調節能力の高いプラズマ処理装置であって製造等の一層容易なものを実現することができたという有利な効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプラズマ処理装置の第1実施例について、全体構造を示すブロック図である。
【図2】 壁および保持部を含む要部の縦断面図である。
【図3】 壁のうち保持部と対向する面である。
【図4】 分配可変手段の一例である。
【図5】 壁の温度変化を示すグラフである。
【図6】 本発明のプラズマ処理装置の第2実施例について、壁および伝熱部材を含む要部の縦断面図である。
【図7】 本発明のプラズマ処理装置の第3実施例について、壁のうち保持部と対向する面である。
【図8】 従来のプラズマ処理装置の全体構造を示し、(a)が容量結合形式の基本的なもの、(b)が誘導結合形の基本的なものである。
【図9】 従来のプラズマ処理装置を改良した既存装置の構造を示し、(a)がチャンバ部の縦断面図、(b)がプラズマ発生空間部の拡大図である。
【符号の説明】
1 チャンバ上蓋(真空チャンバ)
2 対向壁(真空チャンバ)
3 チャンバ本体(真空チャンバ)
3a プラズマ処理空間
3b 排気口(吸出口)
4 被処理物(基板、シリコンウエハ、プラスチックフィルム)
5 保持部(真空チャンバ内の電極兼用サセプタ)
5a サポート
5b RFケーブル(第3高周波電源に至る高周波印加可能手段)
5c ケーブル(静電チャックへの高電圧印可を可能とする手段)
5d 配管(冷却液の供給路・帰還路、第1温度調節手段)
5e 細管(伝熱用ガスの供給路・帰還路)
5f 静電チャック(被処理物を保持する手段)
5g 液体流路(冷却液の循環路、第1温度調節手段)
6 真空ポンプ
6a 可変バルブ(可変絞り、圧力制御機構、圧力制御手段)
7 プラズマ
8 RF電源(第1高周波電源)
8a マッチャー
9 コイル(アンテナコイル、誘導結合手段)
9a RFケーブル(第1高周波電源に至る高周波印加可能手段)
9z 導電板(容量結合手段)
10 導電板(プラズマ処理空間とプラズマ発生空間との仕切)
11 処理ガス供給口
12 プラズマ噴出口
20 対向壁(プラズマ発生機構部、真空チャンバ)
21 プラズマ発生空間
22 磁石(電子封止手段)
23 プラズマ用ガス供給路
30 対向壁(直に向き合う絶縁体の又は半導体の壁、真空チャンバ)
31 突出部
32 溝(コイル格納空間)
40 伝熱部材(導電体、容量結合手段、積重部材では壁から遠い方)
41 RFケーブル(第2高周波電源に至る高周波印加可能手段)
42 RF電源(第2高周波電源)
51 RF電源(第3高周波電源)
52 高圧電源(静電チャック用電源)
53 冷却装置(チラー、液冷装置、第1温度調節装置)
54 ガス供給ユニット(伝熱用ガスの微量供給手段)
60 ガス供給ユニット(プラズマ処理用ガス供給源)
61 ガス配管(プラズマ処理用ガス供給路)
62 ガス流路(プラズマ処理用ガス供給路)
63 貫通小孔(プラズマ処理用ガス供給路)
70 冷却装置(チラー、液冷装置、第2温度調節装置)
71 配管(冷却液の供給路・帰還路、第2温度調節手段)
72 液体流路(冷却液の循環路、第2温度調節手段)
73 間隙充填材(接着剤、弾性膜)
74 伝熱部材(積み重ねられた複数部材のうち対向壁に近い方)
90 分配可変手段(インピーダンス分布の調整部)

Claims (2)

  1. 真空チャンバ内で被処理物の保持部と絶縁体又は半導体の壁とがプラズマ処理空間を挟んで対向するプラズマ処理装置において、
    前記壁の対向面に形成された線状の突出部の内部に納められた、高周波電力を印加可能なコイルと、
    前記保持部の温度を調節する第1温度調節手段と、
    熱伝導率が高い導電体である金属からなり、内部に液体流路を備え、前記壁に対し前記プラズマ処理空間の反対側から間隙充填材を介在させて展着された伝熱部材と、
    前記液体流路に液体を流すことによって前記伝熱部材の温度を調節する第2温度調節手段と
    を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 真空チャンバ内で被処理物の保持部と絶縁体又は半導体の壁とがプラズマ処理空間を挟んで対向するプラズマ処理装置において、
    前記壁の対向面に形成された線状の突出部の内部に納められた、高周波電力を印加可能なコイルと、
    前記保持部の温度を調節する第1温度調節手段と、
    熱伝導率が高い導電体である金属からなり、内部に液体流路を備え、第2の伝熱部材に対し前記プラズマ処理空間の反対側から間隙充填材を介在させて展着された第1の伝熱部材と、
    前記第1の伝熱部材と前記壁との間に間隙充填材を介在させて積み重ねられた状態で固定され、前記壁と同じ材質からなる第2の伝熱部材と、
    前記液体流路に液体を流すことによって前記第1の伝熱部材の温度を調節する第2温度調節手段と
    を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
JP2001049701A 2001-02-26 2001-02-26 プラズマ処理装置 Expired - Lifetime JP4522003B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001049701A JP4522003B2 (ja) 2001-02-26 2001-02-26 プラズマ処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001049701A JP4522003B2 (ja) 2001-02-26 2001-02-26 プラズマ処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002252215A JP2002252215A (ja) 2002-09-06
JP4522003B2 true JP4522003B2 (ja) 2010-08-11

Family

ID=18910766

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001049701A Expired - Lifetime JP4522003B2 (ja) 2001-02-26 2001-02-26 プラズマ処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4522003B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6872909B2 (en) * 2003-04-16 2005-03-29 Applied Science And Technology, Inc. Toroidal low-field reactive gas and plasma source having a dielectric vacuum vessel
US9137884B2 (en) * 2006-11-29 2015-09-15 Lam Research Corporation Apparatus and method for plasma processing
JP5377749B2 (ja) * 2010-02-25 2013-12-25 シャープ株式会社 プラズマ生成装置
US9934942B1 (en) * 2016-10-04 2018-04-03 Applied Materials, Inc. Chamber with flow-through source
WO2018183557A1 (en) * 2017-03-31 2018-10-04 Lam Research Corporation Electrostatic chuck with flexible wafer temperature control

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11135296A (ja) * 1997-07-14 1999-05-21 Applied Materials Inc マルチモードアクセスを有する真空処理チャンバ
JP2000269189A (ja) * 1999-03-15 2000-09-29 Sony Corp プラズマエッチング法
JP2000331991A (ja) * 1999-03-15 2000-11-30 Sony Corp 半導体装置の製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11135296A (ja) * 1997-07-14 1999-05-21 Applied Materials Inc マルチモードアクセスを有する真空処理チャンバ
JP2000269189A (ja) * 1999-03-15 2000-09-29 Sony Corp プラズマエッチング法
JP2000331991A (ja) * 1999-03-15 2000-11-30 Sony Corp 半導体装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002252215A (ja) 2002-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8449679B2 (en) Temperature controlled hot edge ring assembly
US8282769B2 (en) Shower head and plasma processing apparatus having same
KR102175862B1 (ko) 플라즈마 처리 장치
KR101364319B1 (ko) 반경방향 온도 제어 성능을 갖는 정전 척
US8696862B2 (en) Substrate mounting table, substrate processing apparatus and substrate temperature control method
JP5029089B2 (ja) プラズマ処理装置用の載置台及びプラズマ処理装置
US7993460B2 (en) Substrate support having dynamic temperature control
JP5357639B2 (ja) プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
US8536494B2 (en) Method and apparatus for controlling the spatial temperature distribution across the surface of a workpiece support
KR100404778B1 (ko) 진공 처리 장치
CN109075059B (zh) 用于高功率等离子体蚀刻处理的气体分配板组件
JP4256503B2 (ja) 真空処理装置
KR20100034770A (ko) 기판의 온도의 공간 및 시간 제어를 위한 장치
JP2007005491A (ja) 電極アッセンブリ及びプラズマ処理装置
JP2011244011A (ja) 空間温度分布の制御方法及び装置
JP2019135749A (ja) プラズマ処理装置
JP4522003B2 (ja) プラズマ処理装置
JP4471514B2 (ja) プラズマ処理装置
US8052364B2 (en) Coupling member and plasma processing apparatus
CN115315798A (zh) 高温微区静电吸盘
JP2002248345A (ja) プラズマ処理装置
TW202303675A (zh) 上部電極組件

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060209

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080221

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100114

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100430

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100525

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4522003

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130604

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130604

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130604

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term