JP4256503B2 - 真空処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体ウエハ等の被処理基板を載置台に静電吸着させて真空処理を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハに集積回路を形成する工程として、成膜やエッチングなどを行うために真空中で処理する工程がある。このような真空処理はウエハWを真空チャンバ内の載置台に載置させて行われるが、載置台に設けられた温調手段によりウエハを所定の温度に均一に維持させるためには、ウエハを載置台に押し付けることが必要である。真空中では真空チャックを使用できないため、例えば静電気力でウエハを載置台表面に吸着保持する静電チャックが使用されている。
【0003】
図13に真空処理装置としてECR(電子サイクロトロン共鳴)を利用したプラズマ処理装置を例にとって、載置台も含めた全体の概略構成を示す。この真空処理装置は、プラズマ生成室1A内に例えば2.45GHzのマイクロ波を導波管11を介して供給すると共に、例えば875ガウスの磁界を電磁コイル12により印加して、マイクロ波と磁界との相互作用でプラズマ生成用ガス例えばArガスやO2 ガスを高密度プラズマ化し、このプラズマにより成膜室1B内に導入された反応性ガス例えばSiH4 ガスを活性化させて半導体ウエハW表面に薄膜を形成するものである。
【0004】
ここで載置台10について説明すると、載置台10は例えばアルミニウムからなる載置台本体13の上面に、例えばバイトン、カルレッツ等の樹脂製のOリング14を介して誘電体プレ−ト15を設けて構成されている。この誘電体プレ−ト15は、その内部の表面近傍に例えばタングステンからなる金属電極16が設けられており、表面部が静電チャックとして構成されている。また前記載置台本体13内には冷媒流路17が設けられると共に、誘電体プレ−ト15内には例えばタングステンの電極からなるヒ−タ18が設けられている。
【0005】
前記載置台本体13の表面と誘電体プレ−ト15の裏面とは共に完全な平坦面ではないので、両者を単に重ねただけでは両者の間にはわずかな隙間が形成されることになるが、この載置台10は真空中に置かれるため、この隙間が断熱領域となってしまう。このため既述のようにOリング14を介在させ、Oリング14により閉じ込められた領域にHeガスを供給して均一な熱伝導を確保するようにしている。
【0006】
このような載置台10は、既述のようにウエハWを静電気力で載置面上に吸着保持するものであるが、ウエハWを所定温度に加熱するという役割をも果たしており、冷媒を冷媒流路17に通流させることにより載置台本体13の表面を150℃に調整して基準温度を得、ヒ−タ18との組み合わせによりウエハを常に一定温度にコントロ−ルしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述の載置台10では、載置台本体13と誘電体プレ−ト15の間にOリング14が設けられているが、このOリング14は樹脂製であって耐熱温度がせいぜい200℃であるため、それ以上の温度になると変質してしまい、気密性を保持できなくなってしまう。従ってOリング14と接触する誘電体プレ−ト15の裏面側を200℃以上にすることはできない。
【0008】
ところで近年デバイスの動作についてより一層の高速化を図るために、層間絶縁膜をSiO2 膜よりも比誘電率が低いSiOF膜又はCFx膜により形成することが進められている。このSiOF膜又はCFx膜も上述のECRプラズマ装置において成膜できるが、処理はSiO2 膜よりも高温で行なわれ、プロセス中の誘電体プレ−ト15の表面は320〜400℃程度の温度にすることが要求される。
【0009】
ここで前記誘電体プレ−ト15は焼結体であるため厚さの大きいものを製造することは困難であり、厚くてもせいぜい十数mm程度が限度である。この程度の厚さでは、仮に誘電体プレ−ト15の表面が320℃程度になるまで加熱すると、当該プレ−ト15の裏面側の温度は300℃程度になってしまうので、このような高温プロセスでは上述の載置台10を用いることができない。
【0010】
本発明は、このような事情の下になされたものであり、その目的は、高温のプロセスにおいても載置台に設けられたOリングの変質を抑え、また面内均一性の高い真空処理を行うことができる真空処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、真空室と、この真空室内に設けられた被処理基板の載置台とを備え、誘電体プレ−トに加熱手段と被処理基板吸着用の静電チャックを構成するための電極とを設け、この誘電体プレ−トを冷却手段を備えた載置台本体の上に設けて前記載置台を構成した真空処理装置において、前記載置台本体の表面にリング状の樹脂製シ−ル材を介して接合され、静電チャックを構成するための電極が表面部に埋め込まれた中間誘電体プレ−トと、前記シ−ル材で囲まれた領域に熱伝導用の気体を供給するための手段とを備え、前記中間誘電体プレ−トの表面に、当該中間誘電体プレ−トの静電チャックによる静電気力により前記誘電体プレ−トを接合したことを特徴とする。この際前記中間誘電体プレ−トは複数枚設けてもよいし、前記中間誘電体プレ−トに加熱手段を設けてもよい。
【0012】
また本発明は、真空室と、この真空室内に設けられた被処理基板の載置台とを備え、誘電体プレ−トに加熱手段と被処理基板吸着用の静電チャックを構成するための電極とを設け、この誘電体プレ−トを冷却手段を備えた載置台本体の上に設けて前記載置台を構成した真空処理装置において、前記載置台本体と誘電体プレ−トとの間に設けられた中間誘電体プレ−トと、前記中間誘電体プレ−トと誘電体プレ−トとの接合面に熱伝導用の気体を供給するための手段とを備え、前記中間誘電体プレ−トと誘電体プレ−トとの接合面に熱伝導用の気体を供給し、当該接合面内の前記熱伝導用の気体の圧力を調整することにより、前記中間誘電体プレ−トと誘電体プレ−トとの間の熱伝導度を制御することを特徴とする。
【0013】
この際前記中間誘電体プレ−トと誘電体プレ−トとの接合面に凹凸が形成され、これにより前記中間誘電体プレ−トと誘電体プレ−トとの接合面に形成された隙間に熱伝導用の気体が供給されるようにしてもよい。また前記中間誘電体プレ−トに静電チャックを構成するための電極が埋め込み、前記中間誘電体プレ−トと誘電体プレ−トとを静電チャックの静電気力により接合するようにしてもよい。
【0014】
さらに本発明は、真空室と、この真空室内に設けられた被処理基板の載置台とを備え、誘電体プレ−トに加熱手段と被処理基板吸着用の静電チャックを構成するための電極とを設け、この誘電体プレ−トを冷却手段を備えた冷却部の上に設けて前記載置台を構成した真空処理装置において、前記誘電体プレ−トの被処理基板の載置面と反対の面側に設けられ、静電チャックを構成するための電極が埋め込まれた中間誘電体プレ−トを備え、前記中間誘電体プレ−トと冷却部とを静電チャックの静電気力により接合したことを特徴とする。
【0015】
ここで本発明においては前記冷却部と中間誘電体プレ−トとの接合面に熱伝導用の気体を供給し、当該接合面内の前記熱伝導用の気体の圧力を調整することにより、前記冷却部と中間誘電体プレ−トとの間の熱伝導度を制御するようにしてもよいし、誘電体プレ−トと中間誘電体プレ−トとの間に導電性プレ−トを設け、さらにこれらの接合面に熱伝導用の気体を供給し、当該接合面内の前記熱伝導用の気体の圧力を調整することにより、前記中間誘電体プレ−トと導電性プレ−トとの間の熱伝導度を制御するようにしてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の第1の実施の形態について説明するが、本実施の形態は真空処理装置において、静電チャック用電極と加熱手段とを埋め込んだ誘電体プレ−トとリング状の樹脂製シ−ル材との間に、静電チャック用の電極が埋め込まれた中間誘電体プレ−トを介在させ、この中間誘電体プレ−トと前記誘電体プレ−トとを静電気力により接合させることにより、中間誘電体プレ−トと誘電体プレ−トとの熱伝導の面内均一性を向上させながら、加熱手段とシ−ル材との間を熱的に分離し、高温のプロセスにおいてもシ−ル材が熱により変質しないようにするものである。
【0017】
図1は本発明を真空処理装置例えばECRプラズマ装置に適用した実施の形態を示す概略断面図であり、図2は被処理基板例えば半導体ウエハ(以下ウエハという)の載置台を示す断面図である。先ずECRプラズマ装置の全体構成について簡単に説明すると、この装置は真空容器2の上部側のプラズマ室21内に、高周波電源部20よりの例えば2.45GHzのマイクロ波Mを導波管22から透過窓23を介して導くと共に、プラズマガス用ノズル24からプラズマ室21内にArガスやO2 ガス等のプラズマガスを供給し、更にプラズマ室21の外側に設けた電磁コイル25により磁界Bを印加して電子サイクロトロン共鳴を発生させるように構成されている。また真空容器2の下部側の反応室26においては、反応性ガスノズル27が突入されて反応性ガス供給部28を介して反応性ガスが供給されるように構成されている。また反応室26の底部には排気管29が接続されている。
【0018】
そして反応室26の内部には、被処理基板であるウエハを保持するための載置台3が昇降自在に設けられている。この載置台3は、例えば冷却部31の上に1枚以上例えば2枚の中間誘電体プレ−ト4A,4Bを積層して設け、この上面にウエハW載置用の誘電体プレ−ト5を設けて構成されている。なお前記誘電体とは一般にいう絶縁体の他に半導体をも含むものである。このような載置台3は円柱状の支持部材33の上部に設けられており、前記支持部材33は真空容器2の底壁Tを貫通するように設けられていて、真空容器2に対して気密性を保持しつつ昇降できるように構成されている。
【0019】
続いて載置台3の詳細について図2により説明する。前記冷却部31は例えばアルミニウムにより構成され、内部に冷媒を通流させるための冷媒流路32が設けられている。この冷媒は例えば150℃に正確に温度調整されて、冷却部31の表面を均一な基準温度面とする役割を果たしている。この冷却部31の上面には例えばバイトン、カルレッツ等の樹脂により構成された樹脂製シ−ル材をなすOリング33を介して第1の中間誘電体プレ−ト4Aと第2の中間誘電体プレ−ト4Bとが積層して設けられている。
【0020】
この両プレ−ト4A、4B間のOリング33により囲まれた気密な領域には、真空雰囲気に対して陽圧例えば200Torrの圧力をかけた状態で熱伝導ガス例えばHe(ヘリウム)ガスが封入されている。このHeガスは冷却部31と第1の中間誘電体プレ−ト4Aとの間において熱を均一に伝導する役割を果たしている。
【0021】
前記各誘電体プレ−ト4A、4B、5は、例えばいずれもAlN(窒化アルミニウム)等の誘電体により構成され、例えば厚さ15mm、直径196〜205mm(8インチのウエハを処理する場合)の円形状に成形されている。これら誘電体プレ−ト4A、4B、5には、表面側に近い位置に例えばタングステン箔よりなる静電チャック用の電極41(51)が埋設されて表面部が静電チャックとして構成されると共に、さらにその内部に加熱手段である抵抗発熱体よりなるヒ−タ42(52)が埋設されている。
【0022】
前記電極41(51)及びヒ−タ42(52)については図示の便宜上略解的に記載してあるが、実際には図3にて誘電体プレ−ト5を代表して示すように、電極51(51a,51b)は例えば双極であり、これらの電極51には給電線53によりスイッチ54を介して静電チャック用の直流電源55が接続されている。さらに電極51にはウエハWにイオンを引き込むためのバイアス電圧を印加するように高周波電源部56も接続されている。またヒ−タ52を構成する抵抗発熱体の両端には夫々給電線57が接続されており、この給電線57を介して電源部58が接続されている。なお給電線53、57は夫々筒状体53a、57a内に挿入されている。
また誘電体プレ−ト5の裏面側(第2の中間誘電体プレ−ト4B側)の表面に近い位置には、便宜上図示はしていないが、第2の中間誘電体プレ−ト4Bの電極41の対向電極が埋設されており、この対向電極には図示しない静電チャック用の直流電源が接続されている。同様に第2の中間誘電体プレ−ト4Bの裏面側(第1の中間誘電体プレ−ト4A側)の表面に近い位置には、第1の中間誘電体プレ−ト4Aの電極41の対向電極が埋設されている。これにより誘電体プレ−ト5と第2の中間誘電体プレ−ト4Bとの間、及び第2の中間誘電体プレ−ト4Bと第1の中間誘電体プレ−ト4Aとの間では静電気力が発生し、静電吸着が行われるが、仮に誘電体プレ−ト5や第2の中間誘電体プレ−ト4Bの裏面側に対向電極を設けない場合であっても、これらのプレ−トにヒ−タ52,42が設けられているので、このヒ−タ52,42と電極41とにより静電吸着が行われる。
【0023】
このような載置台3は、冷却部31と第1及び第2の中間誘電体プレ−ト4A、4Bを貫通して誘電体プレ−ト5の下部側に至るように、各部材の周縁領域例えば電極41、51の外側の領域に形成された図示しないネジ孔にネジ36を螺合させることにより、各部材がネジ止めによって着脱自在に接合されるように構成されている。
【0024】
続いて上述の実施の形態の作用について、ウエハW上に層間絶縁膜であるSiOF膜を成膜する場合を例にとって説明する。先ず図示しないロ−ドロック室から図示しない搬送ア−ムにより、ウエハWの受け渡し位置にある載置台3の誘電体プレ−ト5上に、載置台3に内蔵された図示しないリフトピンとの協動作用によりウエハWを受け渡し、ウエハWを当該誘電体プレ−ト5上に静電吸着させる。このとき電極41の印加電圧は例えば1.5kVであり、電極51の印加電圧は例えば1.5kVである。
【0025】
続いて載置台3を支持部材33によりプロセス位置まで上昇させ、冷却手段である冷媒流路32の冷媒及びヒ−タ42、52の組み合わせによりウエハWの温度を所定の温度例えば340℃に加熱する。一方排気管29により真空容器2内を所定の真空度に維持しながら、プラズマガス用ノズル24からプラズマガス例えばArガス及びO2 ガスと、反応性ガス用ノズル27から反応性ガス例えばSiH4 ガス、O2 ガス、SiF4 ガスとを夫々所定の流量で導入する。そして反応室26内に流れ込んだプラズマイオンにより前記反応性ガスを活性化させてウエハW上にSiOF膜を生成する。
【0026】
この際載置台3では、図4に示すように、冷却部31の表面は冷媒により150℃に調整されており、第1の中間誘電体プレ−ト4Aの表面はヒ−タ42により例えば200℃程度、第2の中間誘電体プレ−ト4Bの表面はヒ−タ42により例えば270℃程度、誘電体プレ−ト5の表面はヒ−タ52により例えば340℃程度に調整されている。
【0027】
ここで冷却部31と第1の中間誘電体プレ−ト4Aとの間にはOリング33が設けられており、既述のようにHeガスにより均一に熱が伝導されているが、第1の中間誘電体プレ−ト4Aと第2の中間誘電体プレ−ト4Bとの間、第2の中間誘電体プレ−ト4Bと誘電体プレ−ト5との間では、誘電体プレ−トが200℃以上の温度となるのでOリング33は用いることができず、誘電体プレ−ト同士の面接触により熱が伝導されている。
【0028】
この際各誘電体プレ−トはネジ止めにより接合されているが、誘電体プレ−トの表面は完全な平坦面ではないので、例えば図5(a)に第1及び第2の中間誘電体プレ−ト4A、4Bを代表して示すように、両者の間にはわずかな隙間が形成されており、周縁領域をネジ止めしているため、中央領域の接合力は周縁領域に比べて弱くなり、中央領域ではこの隙間が大きくなってしまう。
【0029】
ところが本実施の形態では、第1及び第2の中間誘電体プレ−ト4A、4Bの間と、第2の誘電体プレ−ト4Bと誘電体プレ−ト5との間を静電吸着力により接合させているので、例えば図5(b)に示すように、中間誘電体プレ−ト4A、4Bが静電力により互いに引き付けられ、当該プレ−ト4A、4B間に存在する隙間が小さくなる。
【0030】
ここで誘電体プレ−ト4A、4B、5の接合部分における隙間は真空雰囲気であるため、この部分では熱はほとんど伝導されず、従って接触している部位と接触していない部位との間で熱伝導の面内均一性が悪くなる。このため隙間が小さいと熱伝導の面内均一性が高くなり、この結果誘電体プレ−ト5の表面の温度の均一化が図られ、面内均一性の高い真空処理を行うことができる。
【0031】
また各誘電体プレ−ト4A、4B、5をネジ止めにより接合した場合には、周縁領域ではネジ止めにより大きな接合力が得られ、ネジ33よりも内側であって電極41、51が設けられている中央領域では静電吸着力による大きな接合力が得られるので、面内全体に亘って大きな接合力が得られる。これにより各誘電体プレ−ト4A、4B、5の接合部分の隙間が面内に亘って小さいものとなり、熱伝導の面内均一性が高くなる。このようにネジ止めによる接合はより有効であると考えられるが、本実施の形態においてはネジ止めによる接合は必ずしも必要な構成ではない。
【0032】
さらに第1及び第2の中間誘電体プレ−ト4A、4Bと誘電体プレ−ト5に夫々ヒ−タ42、52を設け、各誘電体プレ−ト4A、4B、5を独立して温度コントロ−ルを行っているため、各プレ−ト間の熱伝導が均一になりやすい。何故ならプレ−トの接合面には隙間の存在する部位と接触している部位とがあって熱の伝わり方を完全に均一にすることはできないが、プレ−ト自体に内蔵されているヒ−タによりある程度各プレ−トの表面(裏面)の温度の均一化が図られているため、プレ−ト間の温度勾配つまり接合部分の対向している面同士の温度勾配を制御できる。このため前記温度勾配を小さくすることにより熱の伝わり方の差を小さく抑えることができるので、この結果熱伝導の面内均一性を高め、面内均一性の高い真空処理を行うことができる。
【0033】
さらにまた誘電体プレ−ト5のみにヒ−タ52を設けると、誘電体プレ−ト5の表面を所定の温度まで上昇させようとしても、当該誘電体プレ−ト5と中間誘電体プレ−ト4A、4Bとの温度勾配が大きいので、誘電体プレ−ト4B等へ伝導していく熱量が多く、なかなか誘電体プレ−ト5の表面の温度が上昇しないが、中間誘電体プレ−ト4A、4Bにもヒ−タ42を設けて所定の温度まで加熱するようにすれば、初期段階においても誘電体プレ−ト5と第2の中間誘電体プレ−ト4Bとの温度勾配が小さくなるので、その分当該プレ−ト4Bへ伝導していく熱量が減り、この結果誘電体プレ−ト5が所定の温度に安定するまでの時間が短縮される。従って上述実施の形態のように中間誘電体プレ−ト4A、4Bにもヒ−タ42を設けることは有効である。
【0034】
このように本実施の形態の載置台3では、Oリング33とウエハWとの間に第1及び第2の中間誘電体プレ−ト4A、4Bと誘電体プレ−ト5を介在させ、各誘電体プレ−トの温度をウエハWに近付くに連れて高くなるように制御することにより、Oリング33とウエハWとの間の温度差を大きくとることができる。この際載置台3では誘電体プレ−ト5から冷却部31に向けて温度が低くなるように温度勾配があるので、各誘電体プレ−トでは表面側よりも裏面側の方が温度が低くなっている。
【0035】
従ってウエハWの載置面を340℃と300℃以上の温度としながらもOリング33と接触する中間誘電体プレ−ト4Aの温度は200℃以下とすることができる。これによりOリング33は200℃以下の面と150℃の面(冷却部31の表面)との間に介在することになるので、Oリング33自身は200℃よりもかなり低い温度になり、Oリング33の変質を防止することができ、この結果気密性を保持できる。
【0036】
なお上述の第1及び第2の中間誘電体プレ−ト4A、4B間の接合を、従来の装置において誘電体プレ−ト5と冷却部31との間に適用する構成(第1及び第2の中間誘電体プレ−ト4A、4Bを用いない構成)とすると、冷却部31の表面のいわば装置の温度の基準となる150℃程度の基準冷却面に、直接300℃以上の温度の誘電体プレ−ト5が接合されることになる。従って誘電体プレ−ト5から基準冷却面に直接大きな熱量が伝わってしまうので、当該基準冷却面の温度均一性が崩れ、温度調整が行いにくいという不都合が生じる。
【0037】
また本発明の真空処理装置では、中間誘電体プレ−ト同士の接合面のいずれか一方あるいは、中間誘電体プレ−トと誘電体プレ−トの接合面のいずれか一方に、例えば図6に示すような凹凸加工を施すようにしてもよい。このような構成では、凹部は真空雰囲気の隙間となるので、この部分での熱伝導はほとんど起こらないため、熱伝導の程度を制御することができる。例えば各誘電体プレ−トをネジ止めにより接合した場合には、ネジ止めした領域の方が接合力が強くて熱伝導率が大きくなるが、この場合例えばネジ止めした領域以外の領域では凸部の面積を大きくすることにより、面内における熱伝導率を均一にすることができる。
【0038】
続いて本発明の第2の実施の形態について図7により説明する。本実施の形態が上述の実施の形態と異なる点は、載置台6において、冷却部31とウエハW載置用の誘電体プレ−ト5との間に中間誘電体プレ−ト60を設け、この中間誘電体プレ−ト60と誘電体プレ−ト5との間の隙間に熱伝導ガス例えばHeガスを充填し、このHeガスの圧力を調整することにより両者の間の熱伝導度を調整して誘電体プレ−ト5の温度を制御し、結果としてウエハWの温度を制御するようにしたことである。
本実施の形態の載置台6を具体的に説明すると、冷却部31と誘電体プレ−ト5との間に設けられた中間誘電体プレ−ト60の誘電体プレ−ト5と接合する面のほぼ全面には例えば四角柱形状の凹部61aが多数形成されており、こうして当該接合面に凹凸が形成され、これにより中間誘電体プレ−ト60と誘電体プレ−ト5との間には隙間が形成されることとなる。ここで中間誘電体プレ−ト60と誘電体プレ−ト5とは凸部61bの上面を介して接合されるが、この接合部分の面積は誘電体プレ−ト5と冷却部31の温度差に応じて決定され、例えば誘電体プレ−ト5の接合面の面積の20%〜50%程度に設定される。また中間誘電体プレ−ト60の内部には通気室62が形成されており、この通気室62と前記凹部61aのいくつかとは通気管63により連通されている。
【0039】
さらに例えば通気室62の底部には例えば載置台6の中央部から下側に向けて伸びるガス供給管64が接続されており、このガス供給管64の他端側は載置台6の外部において、バルブV1,圧力調整バルブV2を介してHeガス供給源65に接続されている。この際圧力調整バルブV2は、例えば圧力調整バルブV2とHeガス供給源65との間のガス供給管64内の圧力を圧力計66により検出し、この検出値に基づいて圧力コントロ−ラ67により開度が調整されるように構成されている。本実施の形態では、Heガス供給源65やガス供給管64、通気室62や通気管63により誘電体プレ−ト5と中間誘電体プレ−ト60との隙間にHeガスを供給する手段が構成されている。
【0040】
このような中間誘電体プレ−ト60は、第1の実施の形態の中間誘電体プレ−ト4A,4Bと同様に表面側に近い位置に静電チャック用の電極68が埋設されて表面部が静電チャックとして構成されており、こうして中間誘電体プレ−ト60と誘電体プレ−ト5とは静電チャックにより接合されている。
【0041】
また誘電体プレ−ト5のウエハWが載置される表面は鏡面加工されており、冷却部31と中間誘電体プレ−ト60と誘電体プレ−ト5とは、上述の実施の形態の載置台3と同様にネジ36により周縁領域を着脱自在に接合されている。この他の構成は上述の第1の実施の形態と同様である。
【0042】
このような載置台6では、バルブV1を開いてHeガス供給源65よりガス供給管64を介してHeガスを供給すると、Heガスは通気室62から通気管63を介して凹部61a内に供給され、さらに中間誘電体プレ−ト60と誘電体プレ−ト5の接合面は完全な平坦面ではなく、両者の間にはわずかな隙間が形成されているので、この隙間を介して中間誘電体プレ−ト60と誘電体プレ−ト5との間の全ての隙間に拡散していく。
【0043】
このように前記隙間内にHeガスを供給すると、中間誘電体プレ−ト60と誘電体プレ−ト5との間はHeガスにより熱伝導され、両者の間の熱伝導度はHeガスの圧力に応じて変化する。つまりこれらの間の熱伝導度はHeガスの量に依存し、例えば隙間内のHeガスの圧力が高い場合には、熱伝導の媒体となるHeガスの量が多いので熱伝導度が大きくなり、誘電体プレ−ト5と中間誘電体プレ−ト60との温度差△T(図8参照)が小さくなる。反対に例えば隙間内のHeガスの圧力が低い場合には、熱伝導の媒体となるHeガスの量が少なく、真空に近い状態となるで熱伝導度が小さくなり、前記△Tは大きくなる。
【0044】
このように前記隙間内のHeガスの圧力と前記△Tとの間には図9に示すような比例関係があるが、このHeガスの圧力は、ガス供給管64内の圧力を圧力計66にて検出し、この検出値64に基づいて圧力調整バルブV2の開度を圧力コントロ−ラ67により調整することにより制御することができる。
【0045】
ところでウエハWの温度はプラズマからの熱の供給量と、誘電体プレ−ト5から冷却部31へ向けて流れる熱の放熱量とのバランスで決まってくるので、前記熱伝導度を調整することによりウエハWの温度を制御することができる。従って前記隙間内のHeガスの圧力を調整することにより△Tが調整され、これにより誘電体プレ−ト5から冷却部31へ向けて伝導する熱量が制御されるので、誘電体プレ−ト5のヒ−タ52やプラズマによる加熱と冷却部31による冷却との組み合わせにより誘電体プレ−ト5の表面の温度が調整され、ウエハWの温度が制御される。
【0046】
実際のプロセスでは予め前記隙間内のHeガスの圧力と前記△Tとの関係を求めておき、この関係に基づいて誘電体プレ−ト5の表面を所定の温度に設定するための圧力が決定されるので、ウエハWを載置する前に前記隙間内のHeガスの圧力を決定された圧力範囲内に維持してウエハWの温度を制御することができる。
【0047】
ここで誘電体プレ−ト5と中間誘電体プレ−ト60との間の隙間にHeガスを充填しない場合には、当該隙間は真空領域となり熱伝導が起こらないので当該隙間を熱抵抗とすることができず、誘電体プレ−ト5の温度制御が困難になる。
【0048】
本実施の形態では中間誘電体プレ−ト60の表面に凹凸を設け、ここにHeガスを供給する構成としたが、凹凸は誘電体プレ−ト5側に形成するようにしてもよいし、誘電体プレ−ト5と中間誘電体プレ−ト60との両方に形成するようにしてもよい。また両プレ−ト5,60の接合面に凹凸を形成せず、両者の接合面の平面度に応じて存在するわずかな隙間にHeガスを供給するようにしてもよい。
【0049】
さらに中間誘電体プレ−ト60に第1の実施の形態の中間誘電体プレ−ト4A,4Bと同様にヒ−タを設ける構成としてもよく、この場合には温度制御をさらに容易に行うことができる。また中間誘電体プレ−ト60と誘電体プレ−ト5との間のみならず、ウエハWと誘電体プレ−ト5との間の隙間にHeガスを供給し、その圧力により熱伝導度を変えてウエハWの温度を制御するようにしてもよい。さらにまた冷却部31と中間誘電体プレ−ト60と誘電体プレ−ト5とをネジにより接合する構成としたが、中間誘電体プレ−ト60と誘電体プレ−ト5とを静電チャックのみで接合させるようにしてもよい。
【0050】
続いて本発明の第3の実施の形態の載置台7について図10により説明する。この例の載置台7は、冷却部31の上に載置される中間誘電体プレ−ト70の冷却部31側の表面に近い位置に例えばタングステン箔よりなる静電チャック用の第1の電極71を埋設し、冷却部31と中間誘電体プレ−ト70との間を静電チャックによる静電吸着力により接合するように構成されている。この場合中間誘電体プレ−ト70には、上述の第1の実施の形態の中間誘電体プレ−ト4と同様に、誘電体プレ−ト5との間を静電吸着するための静電チャック用の第2の電極72が表面側に埋設されると共に、加熱手段であるヒ−タ73が設けられている。また第1及び第2の電極71,72は夫々静電チャック用の直流電源74,75、ヒ−タ73は電源部76にに夫々接続されている。冷却部31や誘電体プレ−ト5の構成は上述の実施の形態と同様である。
【0051】
このような載置台7では、冷却部31と中間誘電体プレ−ト70との間が静電吸着力により接合されているので、両者の界面の隙間が小さくなる。このため既述のようにこの間の熱伝導の面内均一性が高くなるので、冷却部31の表面の温度(基準温度)が均一性の高い状態で伝導され、ウエハWの温度調整が容易になる。
【0052】
ここで本実施の形態は第2の実施の形態の載置台6に適用してもよい。またこの例では、冷却部31と中間誘電体プレ−ト70との間を静電吸着力とネジとの組み合わせで接合する構成としたが、静電チャックのみで接合させるようにしてもよい。
【0053】
以上において本発明は、図11や図12に示す載置台8,9に適用するようにしてもよい。図11に示す載置台は、中間誘電体プレ−ト80の底面のほぼ中央部を円筒体の支持部材81により支持し、この支持部材81の外周囲を囲むようにリング状の冷却部82を設けるように構成した例であり、中間誘電体プレ−ト80の上面にはウエハW載置用の誘電体プレ−ト5が設けられている。
【0054】
冷却部82は上述の実施の形態の冷却部31と同様に例えばアルミニウムよりなり、接地されていると共に、内部に冷媒を通流させるための冷媒流路82aが形成されていて、冷却部82の表面は均一な基準温度面になるように構成されている。この冷却部82の上面には樹脂製のOリング83を介して前記中間誘電体プレ−ト80が設けられており、冷却部82と中間誘電体プレ−ト80との接合面には、熱伝導ガスであるHeガスが供給され、第2の実施の形態の中間誘電体プレ−ト70と誘電体プレ−ト5との間と同様に、Heガスの圧力制御がなされるように構成されている。
【0055】
前記冷却部82の下面の一部は樹脂製のOリング84を介して真空容器2の底壁に接合されている。また真空容器2の底壁の一部には前記支持部材81の底部に合わせて凹部85が形成されており、当該凹部85と支持部材81の底面との間は樹脂製のOリング86を介して接合されている。
【0056】
前記中間誘電体プレ−ト80には第3の実施の形態の中間誘電体プレ−ト70と同様に、冷却部82との間を静電吸着するための第1の電極80aと、誘電体プレ−ト5との間を静電吸着するための第2の電極80bと、ヒ−タ80cとが埋設されている。誘電体プレ−ト5の構成は上述の実施の形態と同様である。
【0057】
このような載置台8では、冷却部82と中間誘電体プレ−ト80との間ではHeガスにより熱伝導され、中間誘電体プレ−ト80と誘電体プレ−ト5との間では誘電体プレ−ト同士の面接触により熱伝導される。そしてプラズマからの熱の供給量と、誘電体プレ−ト5から冷却部82への熱の放熱量とのバランスでウエハWの温度が調整される。
【0058】
この際冷却部82と中間誘電体プレ−ト80との間は静電チャックの静電吸着により接合されているので、両者の界面の隙間が小さくなり、面内均一性の高い熱伝導が行われる上、両者の間の熱伝導度は既述のようにHeガスの圧力により制御される。このためOリング83とウエハW載置面とを熱的に分離し、Oリング83の熱による変質を抑えながら、ウエハWの温度を所定の処理温度にするための温度制御をより容易に行うことができる。
【0059】
また図12に示す載置台9は、誘電体プレ−ト5と中間誘電体プレ−ト90との間に導電性材料例えばアルミニウムによりなる導電性プレ−ト91を介在させた例であり、導電性プレ−ト91の底面のほぼ中央部を円筒体の支持部材92により支持し、この支持部材92の外周囲を囲むようにリング状の中間誘電体プレ−ト90と冷却部93とを設けるように構成されている。
【0060】
冷却部93は例えばアルミニウムよりなり、内部に冷媒を通流させるための冷媒流路93aが形成されていて、冷却部93の表面は均一な基準温度面になるように構成されていると共に、冷却部93の上面には樹脂製のOリング94を介して前記リング状の中間誘電体プレ−ト90が設けられている。
【0061】
この中間誘電体プレ−ト90は冷却部93との間を静電吸着するための電極90aとヒ−タ90bとを備えており、中間誘電体プレ−ト90と導電性プレ−ト91との接合面には、熱伝導ガスであるHeガスが供給され、第2の実施の形態の中間誘電体プレ−ト70と誘電体プレ−ト5との間と同様に、Heガスの圧力制御がなされるように構成されている。誘電体プレ−ト5の構成は上述の実施の形態と同様である。
【0062】
このような載置台9では、冷却部93と中間誘電体プレ−ト90との間では面接触により、中間誘電体プレ−ト90と導電性プレ−ト91との間ではHeガスにより、導電性プレ−ト91と誘電体プレ−ト5との間は面接触により夫々熱伝導されて、プラズマからの熱の供給量と誘電体プレ−ト5から冷却部93への熱の放熱量とのバランスでウエハWの温度が調整される。
【0063】
この載置台9においては、冷却部93と中間誘電体プレ−ト90との間や導電性プレ−ト91と誘電体プレ−ト5との間は静電チャックの静電吸着により接合されているので両者の界面の隙間が小さくなり、面内均一性の高い熱伝導が行われると共に、中間誘電体プレ−ト90と導電性プレ−ト91との間の熱伝導度はHeガスの圧力により制御される。このためOリング94とウエハW載置面とを熱的に分離し、Oリング94の熱による変質を抑えながら、ウエハWの温度を所定の処理温度にするための温度制御をより容易に行うことができる。
【0064】
本発明では、図11に示す載置台8の中間誘電体プレ−ト80や図12に示す載置台9の中間誘電体プレ−ト90を、第2の実施の形態の中間誘電体プレ−ト60のように構成してもよい。また図12に示す載置台9では誘電体プレ−ト5と導電性プレ−ト91との間に第1或いは第2の実施の形態の中間誘電体プレ−ト4,60を設けるようにしてもよいし、中間誘電体プレ−ト90に静電チャック用の電極を埋め込み、導電性プレ−ト91と中間誘電体プレ−ト90との間を静電吸着させるようにしてもよい。
【0065】
以上において本発明はECRプラズマ装置以外の真空処理装置にも適用することができる。また第1の実施の形態及び第2に実施の形態の中間誘電体プレ−トは1枚であってもよいし、2枚以上積層して設けるようにしてもよく、さらに第1の実施の形態の中間誘電体プレ−トと第2の実施の形態の中間誘電体プレ−トとを積層して設けるようにしてもよい。さらにまた第1の実施の形態の中間誘電体プレ−トにはヒ−タを設けない構成としてもよいし、第1或いは第2の実施の形態の載置台3,6の誘電体プレ−ト5と中間誘電体プレ−ト4,60との間に導電性プレ−トを設ける構成としてもよい。
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、高温のプロセスにおいても載置台に設けられたOリングの変質を抑え、また面内均一性の高い真空処理を行うことができ、特に請求項3〜5の発明によれば、誘電体プレ−トと中間誘電体プレ−トとの間の熱伝導度が調整できるので被処理基板の温度を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る真空処理装置の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の真空処理装置に用いられる載置台の一例を示す断面図である。
【図3】前記載置台の一部を示す断面図である。
【図4】層間絶縁膜を成膜する際の載置台の温度を示す説明図である。
【図5】前記載置台の作用を説明するための説明図である。
【図6】本発明の真空処理装置に用いられる載置台の他の例を示す断面図である。
【図7】本発明の真空処理装置に用いられる載置台のさらに他の例を示す断面図である。
【図8】前記載置台の作用を説明するための説明図である。
【図9】前記載置台の作用を説明するための特性図である。
【図10】本発明の真空処理装置に用いられる載置台のさらに他の例を示す断面図である。
【図11】本発明の真空処理装置に用いられる載置台のさらに他の例を示す断面図である。
【図12】本発明の真空処理装置に用いられる載置台のさらに他の例を示す断面図である。
【図13】従来のECRプラズマ装置を示す断面図である。
【符号の説明】
2 真空容器
21 プラズマ室
26 反応室
3,6,7,8,9 載置台
31,82,93 冷却部
32,82a,93a 冷媒流路
33,83,94 Oリング
4A 第1の中間誘電体プレ−ト
4B 第2の中間誘電体プレ−ト
41,51 電極
42,52 ヒ−タ
5 誘電体プレ−ト
60,70,80,90 中間誘電体プレ−ト
61 凹部
71,72,80a,80b,90a 電極
91 導電性プレ−ト
Claims (11)
- 真空室と、この真空室内に設けられた被処理基板の載置台とを備え、誘電体プレ−トに加熱手段と被処理基板吸着用の静電チャックを構成するための電極とを設け、この誘電体プレ−トを冷却手段を備えた冷却部の上に設けて前記載置台を構成した真空処理装置において、
前記冷却部の表面にリング状の樹脂製シ−ル材を介して接合され、静電チャックを構成するための電極が表面部に埋め込まれた中間誘電体プレ−トと、
前記シ−ル材で囲まれた領域に熱伝導用の気体を供給するための手段とを備え、
前記中間誘電体プレ−トの表面に、当該中間誘電体プレ−トの静電チャックによる静電気力により前記誘電体プレ−トを接合したことを特徴とする真空処理装置。 - リング状の樹脂製シ−ル材と誘電体プレ−トとの間に、静電チャックを構成するための電極が埋め込まれた中間誘電体プレ−トを複数枚設け、中間誘電体プレ−ト同士を静電気力により接合したことを特徴とする請求項1記載の真空処理装置。
- 真空室と、この真空室内に設けられた被処理基板の載置台とを備え、誘電体プレ−トに加熱手段と被処理基板吸着用の静電チャックを構成するための電極とを設け、この誘電体プレ−トを冷却手段を備えた冷却部の上に設けて前記載置台を構成した真空処理装置において、
前記誘電体プレ−トの被処理基板の載置面と反対の面側に設けられた中間誘電体プレ−トと、
前記中間誘電体プレ−トと誘電体プレ−トとの接合面に熱伝導用の気体を供給するための手段とを備え、
前記中間誘電体プレ−トと誘電体プレ−トとの接合面に熱伝導用の気体を供給し、当該接合面内の前記熱伝導用の気体の圧力を調整することにより、前記中間誘電体プレ−トと誘電体プレ−トとの間の熱伝導度を制御することを特徴とする真空処理装置。 - 前記中間誘電体プレ−トと誘電体プレ−トとの接合面に凹凸が形成され、これにより前記中間誘電体プレ−トと誘電体プレ−トとの接合面に形成された隙間に熱伝導用の気体が供給されることを特徴とする請求項3記載の真空処理装置。
- 前記中間誘電体プレ−トに静電チャックを構成するための電極を埋め込み、前記中間誘電体プレ−トと誘電体プレ−トとを静電チャックの静電気力により接合したことを特徴とする請求項3又は4記載の真空処理装置。
- 真空室と、この真空室内に設けられた被処理基板の載置台とを備え、誘電体プレ−トに加熱手段と被処理基板吸着用の静電チャックを構成するための電極とを設け、この誘電体プレ−トを冷却手段を備えた冷却部の上に設けて前記載置台を構成した真空処理装置において、
前記誘電体プレ−トの被処理基板の載置面と反対の面側に設けられ、静電チャックを構成するための電極が埋め込まれた中間誘電体プレ−トを備え、
前記中間誘電体プレ−トと冷却部とを静電チャックの静電気力により接合したことを特徴とする真空処理装置。 - 前記中間誘電体プレ−トに静電チャックを構成するための電極を埋め込み、前記中間誘電体プレ−トと冷却部とを静電チャックの静電気力により接合したことを特徴とする請求項1,2,3,4,又は5記載の真空処理装置。
- 前記中間誘電体プレ−トに加熱手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2,3,4,5,6,7記載の真空処理装置。
- 前記冷却部と中間誘電体プレ−トとの接合面に熱伝導用の気体を供給し、当該接合面内の前記熱伝導用の気体の圧力を調整することにより、前記冷却部と中間誘電体プレ−トとの間の熱伝導度を制御することを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の真空処理装置。
- 誘電体プレ−トと中間誘電体プレ−トとの間に導電性プレ−トを設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載の真空処理装置。
- 前記中間誘電体プレ−トと導電性プレ−トとの接合面に熱伝導用の気体を供給し、当該接合面内の前記熱伝導用の気体の圧力を調整することにより、前記中間誘電体プレ−トと導電性プレ−トとの間の熱伝導度を制御することを特徴とする請求項10記載の真空処理装置。
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