JPH11135296A - マルチモードアクセスを有する真空処理チャンバ - Google Patents

マルチモードアクセスを有する真空処理チャンバ

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JPH11135296A
JPH11135296A JP10199207A JP19920798A JPH11135296A JP H11135296 A JPH11135296 A JP H11135296A JP 10199207 A JP10199207 A JP 10199207A JP 19920798 A JP19920798 A JP 19920798A JP H11135296 A JPH11135296 A JP H11135296A
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JP
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chamber
roof
cold plate
plasma
subunit
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Withdrawn
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JP10199207A
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English (en)
Inventor
Michael Rice
ライス マイケル
Gerhard Schneider
シュナイダー ゲーハード
Eric Askarinam
アスカリナム エリック
Kenneth S Collins
エス. コリンズ ケネス
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Applied Materials Inc
Original Assignee
Applied Materials Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 マルチモードチャンバアクセス構造を有し、
ワークピースを処理するためのチャンバを得ることを目
的とする。 【解決手段】 真空チャンバ本体への接続は、クランプ
された接続を介して行なわれる、真空チャンバルーフア
ッセンブリ4000を提供することにより、真空処理チ
ャンバのメンテナンス性とコンポーネント交換の容易性
が促進される。例えば、冷却、加熱、RFパワー等、ル
ーフアセンブリに必要なアクセサリー類は、アクセサリ
ー類支持コールドプレートに独立して支持されて終端を
成し、同コールドプレートは、例えばチャンバ本体から
ヒンジ回転させることにより簡単に動かせるよう、独立
して装着されている。従って、チャンバのルーフはチャ
ンバ本体から簡単に分離し交換できる。更に進んだモー
ドでは、チャンバルーフ4014が簡単に持ち上げら
れ、処理チャンバ内部のモジュラーコンポーネントへの
容易なアクセスを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、処理すべきワーク
ピース上方に横たわる反応装置チャンバ天井と、天井近
傍の誘導コイルアンテナを有するタイプの、誘導結合R
Fプラズマ反応装置における加熱および冷却装置に関す
る。
【0002】[関連出願]本願は、次に掲げる開示内容を
引用して本出願に組み込まれている。
【0003】(a)1991年6月27日出願の第07
/722,340号の継続出願である、1993年4月
1日出願の第08/041,796号の継続出願であ
る、1995年12月20日出願の、Kenneth S. Colli
ns等による第08/580,026号と、(b)199
3年10月15日出願の第08/138,060号の分
割出願である、1995年7月18日出願のMichael Ri
ce等による第08/503,467号と、そして(c)
(すでに放棄された)1992年12月1日出願の第0
7/984,045号の継続出願である、1994年8
月11日出願の第08/289,336号の一部継続出
願である、(すでに放棄された)1995年8月31日
出願の第08/521,668号の一部継続出願であ
る、1996年2月2日出願の、Kenneth Collinsによ
る第08/597,577号である。
【0004】本願は、上述の同時係属中米国出願の一部
継続出願である。すなわち、上述の同時係属中米国出願
の一部継続出願である、1996年5月13日出願の米
国特許出願第08/648,254号、Kenneth S. Col
lins他による発明の名称「オーバーヘッドソレノイドア
ンテナを有する誘導結合RFプラズマ反応装置」の一部
継続出願である、1996年10月21日出願の米国特
許出願第08/733,555号、Kenneth S. Collins
他による発明の名称「オーバーヘッドソレノイドアンテ
ナを有する誘導結合RFプラズマ反応装置のための温度
制御装置」の一部継続出願である。
【0005】加えて、1996年5月13日出願の、Ke
nneth S. Collins等による米国特許出願第08/64
8,265号、発明の名称「ポリマー硬化前駆体材料の
加熱されたソース(source)を有するプラズマ」が、関連
する主題内容を開示している。
【0006】
【従来の技術】プラズマ処理チャンバ、特に高密度プラ
ズマ処理チャンバでは、RF(無線周波)パワーを用い
て、処理チャンバ内でプラズマを生成、維持する。上記
引用出願の中で詳しく開示されている通り、処理条件に
よって強要され、時間によって変化する熱負荷に関係な
く、また時間によって変化するその他の周辺条件に関係
なく、プロセスチャンバ内の表面温度を制御する必要が
多い。ウィンドウ/電極が半導体材料であるいくつかの
場合では、ウィンドウの適正な電気的特性を得るため
に、ウィンドウ/電極の温度を、ある温度範囲内に制御
しておく必要性があるだろう。すなわち、ウィンドウ/
電極が、ウィンドウおよび電極として同時に機能するに
は、半導体では温度によって電気抵抗率が決まることか
ら、ウィンドウ/電極の温度は、ある温度範囲内になる
よう操作されるのが最もよい。プラズマを発生、維持さ
せるためにRFパワーを印加することは、(RFまたは
マイクロ波パワーの誘導結合または電磁結合に用いられ
るような)ウィンドウあるいは、(RFパワーの容量結
合または静電結合、あるいはそのようなRFパワーの容
量結合または静電結合の接地経路または戻り経路を終端
処理するまたは提供するために用いられるような)電
極、あるいはウィンドウ/電極の組み合わせを含む、チ
ャンバ内部の各表面を加熱する。これら表面の加熱は、
1)イオン衝撃または電子衝撃、2)励起された核種
(species)から放出される光の吸収、3)電磁フィー
ルドまたは静電フィールドからのパワーの直接吸収、
4)チャンバー内部の他の表面からの輻射、5)伝導
(中性ガス圧力が低い時には一般に輻射が小さい)、
6)対流(質量流量が小さい時には一般に効果も小さ
い)、7)化学反応(すなわち、プラズマ中の活性核種
との反応によって起きる、ウィンドウまたは電極表面で
の化学反応)によって起こり得る。
【0007】プラズマプロセスチャンバで実行されてい
るプロセスに応じて、上記で説明した内部熱ソース(in
ternal sources of heat)によりウィンドウまたは電極
が達する温度を上回る温度になるよう、ウィンドウまた
は電極を加熱する必要があり、あるいは何か別の部分の
運転プロセスまたは一連のプロセスの間に、内部熱ソー
スによりウィンドウまたは電極が達すると考えられる温
度より低い温度までウィンドウまたは電極を冷却する必
要がある。このような場合に、ウィンドウまたは電極の
中へ熱を結合する方法、並びにウィンドウまたは電極か
ら外へ熱を結合する方法が求められる。
【0008】プロセスチャンバ外部からウィンドウ/電
極を加熱する方法には次の各項が含まれる。
【0009】1.外部輻射ソース(すなわち、ランプ、
または輻射加熱器、または誘導熱ソース)によってウィ
ンドウ/電極を加熱する。
【0010】2.外部対流ソース(すなわち、輻射、伝
導、または対流により加熱される強制流体)によってウ
ィンドウ/電極を加熱する。
【0011】3.外部伝導ソース(すなわち、抵抗加熱
器)によってウィンドウ/電極を加熱する。
【0012】上述の加熱方法では、冷却手段が全くない
ため、ウィンドウあるいは電極の操作のために可能な温
度範囲は、内部的な熱ソースのみの働きでウィンドウま
たは電極が到達する温度よりも高い温度に限定される。
【0013】プロセスチャンバ外部からウィンドウ/電
極を冷却する方法には次の各項が含まれる。
【0014】1.より低温の外部表面に対して輻射を行
うことによってウィンドウ/電極を冷却する。
【0015】2.外部対流ソース(すなわち自然対流ソ
ースまたは強制対流ソース)によってウィンドウ/電極
を冷却する。
【0016】3.外部ヒートシンクへの伝導によってウ
ィンドウ/電極を冷却する。
【0017】上述の冷却方法では、内部的な熱ソース以
外には加熱手段が全くないため、ウィンドウあるいは電
極の操作時に可能な温度範囲は、内部的な熱ソースのみ
の働きでウィンドウまたは電極が到達する温度よりも低
い温度に限定される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】更に、上述の冷却方法
には次のような問題がある。
【0019】1.輻射によってウィンドウ/電極を冷却
する方法は、低温時、熱伝導率が低く限定される(この
ような低い熱伝導率は、ウィンドウあるいは電極の必要
温度範囲、およびウィンドウまたは電極への内部加熱率
に対して不十分な場合が多い)。熱伝導率が低い理由
は、輻射パワーがT4に依存しているためであり、ここ
でTは、熱を輻射または吸収する表面の絶対(ケルビ
ン)温度である。
【0020】2.外部対流ソースによってウィンドウ/
電極を冷却する方法は、熱伝導率が高い液体を用いるこ
とで大きな熱伝導率を提供することができ、また大きな
流量を用いることで密度と比熱の大きな積を提供できる
が、液体対流冷却には次のような問題がある。
【0021】A)温度(すなわち沸点)に関して液体が
蒸気圧に依存しているため、最大操作温度に限定され
る。(但し位相変化が許容される場合はこの限りでない
が、しかしその場合にはまた、独自の問題−すなわち、
位相変化の温度固定、制御レンジがないこと、並びに安
全上の問題点−が生じる。) B)液体の電気的特性によっては、液体冷却と電気的環
境とが両立しない。
【0022】C)反応装置の構造部材に接触する液体と
の一般的統合性の問題。ウィンドウまたは電極を外部対
流ソース(例えば冷却ガス)で冷却する方法は、熱伝導
率が低く限定され、このような低い熱伝導率は、ウィン
ドウあるいは電極の必要温度範囲、およびウィンドウま
たは電極への内部加熱率に対して不十分な場合が多い。
3.外部ヒートシンクへの伝導によってウィンドウ/
電極を冷却する方法については、ウィンドウまたは電極
とヒートシンクとの間の接触抵抗が十分に低ければ高い
熱伝導率を提供できるが、実際では、低い接触抵抗を得
るのは困難である。
【0023】プロセスチャンバ外部からウィンドウ/電
極に対して加熱および冷却の両方を行う方法には、外部
伝導ソース(すなわち抵抗加熱器)によるウィンドウ/
電極の加熱と、外部ヒートシンクへの伝導によるウィン
ドウ/電極の冷却とを併用する方法が含まれる。ひとつ
の実装では、次のような構造である。すなわち、ウィン
ドウまたは電極は、ウィンドウ電極の外面に隣接して加
熱板(抵抗加熱器を埋め込んだ板)を有している。更
に、ヒートシンク(一般に液体冷式)が、ウィンドウま
たは電極から見て加熱板のほぼ反対側に置かれている。
ウィンドウまたは電極と加熱板との間、および加熱板と
ヒートシンクとの間に接触抵抗が存在する。ウィンドウ
または電極の自動温度制御装置と統合されたこのような
装置では、制御されるウィンドウまたは電極の温度測定
が(継続的または周期的に)行われ、測定温度と目標値
温度が比較され、測定温度と目標値温度との差異に基づ
いてコントローラが制御アルゴリズムを用いて抵抗加熱
器にどれだけのパワーを加えるべきか、あるいは逆にヒ
ートシンクにどれだけの冷却を割り当てるべきかを決定
すると、コントローラが、決定された加熱または冷却レ
ベルの出力するよう、出力変換器に命令する。ウィンド
ウまたは電極温度の目標値温度への収束がある所望の段
階に達するまで、このプロセスが(継続的または周期的
に)反復される。そして、内部的な加熱または冷却レベ
ルの変化、あるいは目標値温度の変化に起因する加熱ま
たは冷却要求の変化にいつでも対応できるよう、制御シ
ステムは活動状態を維持する。ウィンドウまたは電極の
温度制御システムの冷却能力に制約を与える接触抵抗の
問題の他、このシステムでは、プラズマ反応装置の運転
中に内部的な加熱負荷または冷却負荷が変化した場合に
必要とされる、ウィンドウまたは電極からヒートシンク
への熱の伝達に、時間的な遅れが現れる。これは、ウィ
ンドウまたは電極と加熱器との間の接触抵抗、および加
熱器とヒートシンクとの間の接触抵抗、並びに加熱器、
およびウィンドウまたは電極の熱キャパシタンスに原因
の一端がある。例えば、あるプロセスまたは一連のプロ
セスにおいて内部的な熱負荷が高まると、システムは、
ウィンドウまたは電極温度の上昇を測定することによっ
て、上昇を検知する。上述した通り、システムは、ウィ
ンドウまたは電極温度の上昇に応じて加熱器のパワーを
下げるか、または冷却パワーを上げるのだが、熱が、ウ
ィンドウまたは電極と加熱器との間の接触抵抗を渡り、
加熱板を通過し、加熱器とヒートシンクとの間の接触抵
抗を渡って、ウィンドウまたは電極から発散されるまで
には時間的な遅れが生じる。そのうえ、加熱器の中に
「蓄積」された「余分」な熱が、加熱器とヒートシンク
との間の接触抵抗を渡って発散される。このような時間
的な遅れがあるために、内部的な熱負荷または冷却負荷
の変化に応じたウィンドウまたは電極の温度制御が一層
困難になり、一般に目標値付近でウィンドウまたは電極
温度がいくらか変動する結果を招く。
【0024】更に、ウィンドウ/電極(電磁または誘導
RFまたはマイクロ波パワーを、ウィンドウまたはウィ
ンドウ/電極を介してチャンバ外部からチャンバ内部へ
結合できる型のもの)に伴うこの他の問題として、熱伝
導装置(加熱器および/またはヒートシンク)の存在
が、そのような電磁または誘導RFあるいはマイクロ波
パワーの結合を妨げる点、および/またはRFパワーま
たはマイクロ波パワーの結合装置が、加熱器および/ま
たはヒートシンクと、ウィンドウまたはウィンドウ/電
極との間の熱伝導を妨げる可能性がある点である。
【0025】従って、ウィンドウまたは電極、あるいは
ウィンドウ電極の温度を目標値に十分近い値に制御する
ことができ、チャンバの内部的な加熱負荷または冷却負
荷の変化、またはその他の周辺条件の変化に関係なく所
望の一プロセスまたは一連のブロセスがプラズマプロセ
スチャンバ内で実行されるよう、プラズマ処理チャンバ
内で用いるウィンドウまたは電極、あるいはウィンドウ
電極を加熱および/または冷却する方法が求められてい
る。
【0026】更に、ウィンドウまたはウィンドウ/電極
を介した、電磁または誘導RFあるいはマイクロ波パワ
ーの結合を妨げずにウィンドウまたはウィンドウ/電極
の温度を、目標値に十分近い値に制御することができ、
内部的な加熱負荷と冷却負荷の変化またはその他周辺条
件の変化に関係なく、プラズマプロセスチャンバ内で、
所望の一プロセスまたは一連のプロセスが実行可能であ
るように、プラズマ処理チャンバ内で用いるウィンドウ
または電極、あるいはウィンドウ電極を加熱および/ま
たは冷却する方法が求められている。
【0027】更に、RFパワーの容量結合または静電結
合を妨げることなく、または、そのようなRFパワーの
容量結合または静電結合のための終端処理、あるいは接
地経路または戻り経路の提供を妨げることなく、電極あ
るいはウィンドウ/電極の温度を目標値に十分近い値に
制御することができ、内部的な加熱負荷と冷却負荷の変
化またはその他周辺条件の変化に関係なく、プラズマプ
ロセスチャンバ内で、所望の一プロセスまたは一連のプ
ロセスが実行可能であるように、プラズマ処理チャンバ
内で用いる電極またはウィンドウ電極を加熱および/ま
たは冷却する方法が求められている。
【0028】更に、RFパワーの容量結合または静電結
合を妨げることなく、またはそのようなRFパワーの容
量結合または静電結合のための終端処理、あるいは接地
経路または戻り経路の提供を妨げることなく、電極ある
いはウィンドウ/電極の温度を目標値に十分近い値に制
御することができ、かつ、ウィンドウまたはウィンドウ
/電極を介した電磁または誘導RFあるいはマイクロ波
パワーの結合を妨げることなく、内部的な加熱負荷と冷
却負荷の変化またはその他周辺条件の変化に関係なく、
プラズマプロセスチャンバ内で、所望の一プロセスまた
は一連のプロセスが実行可能であるように、プラズマ処
理チャンバ内で用いるウィンドウまたは電極、あるいは
ウィンドウ/電極を加熱および/または冷却する方法が
求められている。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明による構成は、マ
ルチモードのチャンバサービスアクセス構造を有するワ
ークピース処理用のチャンバを含む。チャンバは、処理
対象のワークピースを装着するための、一般に平坦な表
面を画成するペデスタルを有する本体サブユニットと、
チャンバの本体サブユニット上に取り外し可能な密閉状
態に係合できるチャンバルーフサブユニットを含み、ル
ーフサブユニットは、チャンバ本体サブユニット上に係
合された時、ペデスタルのワークピース面に沿って、ワ
ークピース面とは距離をおいた関係をもって延在するチ
ャンバルーフを含み、またルーフサブユニットは、ルー
フおよびペデスタルから側方に離れて行く方向に延在す
る、少なくとも1つ以上の延長部材を含む。チャンバは
また、チャンバルーフから距離をおいた関係で配置され
るよう、少なくとも1つの延長部材と取り外し可能に係
合できるコールドプレートサブユニットと、チャンバル
ーフに隣接して配置できるよう、コールドプレートサブ
ユニットで支持されるコイルであって、RFパワーを受
け、誘導によりチャンバ内部のガス中にプラズマを確立
させられる能力を有するコイルと、ヒンジの回転軸を中
心として、チャンバールーフサブユニットと共に、ある
いは同ユニットとは独立してコールドプレートサブユニ
ットを動かすよう、チャンバルーフサブユニットとコー
ルドプレートサブユニットの両方を周縁部に取り付ける
ヒンジアセンブリと、を含む。第1のモードでは、チャ
ンバルーフとコールドプレートサブユニットの両方を、
チャンバ内部にアクセスするため単一アセンブリとして
チャンバ本体サブユニットから離して旋回させることが
可能である。第2のモードでは、チャンバルーフサブユ
ニットとは独立して、コールドプレートサブユニットを
チャンバ本体サブユニットから離れる方向に旋回させ、
チャンバルーフサブユニットにアクセスさせるよう許容
する、またはチャンバルーフサブユニットを、チャンバ
本体サブユニットおよびコールドプレートサブユニット
から簡単かつ即座に取り外せるよう許容すると同時に、
通常はルーフサブユニットに面するコールドプレートお
よびコイルコンポーネントにアクセスさせるよう許容す
る。コールドプレートサブユニットは、冷却流体用の液
体循環ラインを受容できるよう、またRFパワーをコイ
ルまで伝導させるRF供給用コネクタを装備できるよう
に調整される。コールドプレートサブユニットは、コー
ルドプレートおよびルーフサブユニットがチャンバ本体
サブユニットと係合している状態で、チャンバルーフに
向かって延在する一連の加熱ランプを含む。コールドプ
レートサブユニットは複数のコイルを装着できる。チャ
ンバは、同心状に配列した複数の延長部材を含んでよ
い。複数のコイルが、同心状の配列の中またはその外に
位置するよう、分配および支持されてもよい。延長部材
は熱伝導材料で作されてもよい。チャンバルーフはシリ
コン材料でよい。延長部材はシリコン材料でよい。延長
部材とコールドプレートとの間に熱従属性材料層(ther
mally compliant material)を配置し、熱伝導率を向上
させるために圧縮してもよい。
【0030】本発明の別の局面においては、プラズマチ
ャンバの構造体は、プラズマ処理チャンバの真空リミッ
トの一部を、チャンバ本体アセンブリと共にシールおよ
び形成するプラズマ処理チャンバルーフと、このルーフ
とほぼ平行で、かつルーフから離れて配列されたコール
ドプレートと、前記ルーフとコールドプレートとの間に
熱ブリッジを作成する複数の熱伝導性部材とを含んでも
よく、ここで熱ブリッジは、コールドプレートまたはル
ーフのいずれかと分離可能に連結されていて、コールド
プレートがルーフから分離している時には直ちにルー
フ、およびコールドプレートとルーフの間の空間にアク
セスできるようにようになっている。チャンバはまた、
ヒンジ機構を含んでもよい。ルーフはシリコンベースの
材料で製作してもよい。コールドプレートがヒンジ機構
に固定されていて、コールドプレートがルーフから分離
されると、チャンバ本体に固定されているヒンジ軸を中
心としてコールドプレートがヒンジ回転される結果、ル
ーフとコールドプレートの分離が行われる仕組みとして
もよい。熱伝導性の複数部材がリングを形成し、リング
はチャンバルーフに固定され、かつ従属性熱伝導材料を
介してコールドプレートと結合してもよい。従属性熱伝
導材料は、グラフォイル(Grafoil)でもよい。チャン
バは、処理チャンバ内にプラズマを誘導し、コールドプ
レートに固定されて支持されるコイルを含んでよい。チ
ャンバルーフを加熱するために配列された一連の加熱器
/ランプは、コールドプレートで支持されてもよい。チ
ャンバルーフの温度を検知するための温度センサを、コ
ールドプレートで支持してもよい。熱伝導性部材は、一
連のばね部材によってコールドプレートとの接触を促進
してもよい。チャンバルーフアセンブリに、選択的にリ
フトリングを取り付けることも可能であり、チャンバ本
体と係合している時のリフトリングは、ルーフとコール
ドプレートとを一体として一緒に動かす。コールドプレ
ートはチャンバ本体を介してヒンジ機構に固定されてい
て、ヒンジ機構は、コールドプレートとルーフを一体と
してチャンバ本体に固定されているヒンジ軸を中心に回
転させる。コールドプレートに供給されコールドプレー
トによって支持される各種ユーティリティは、コールド
プレートとルーフがヒンジ軸を中心として回転する前に
結合を解く必要がないように構成される。
【0031】
【発明の実施の形態】アンテナとワークピースとの隙間
が小さいプラズマ反応装置では、誘導アンテナパターン
中央のナル(null)に対応するワークピース上の中央領
域付近での、プラズマイオン密度の低下を最少限にする
ために、本発明は、中央領域における誘導電界を増大さ
せることを目的とする。本発明は、天井の上方に置かれ
ている誘導コイルの巻き数をアンテナの対称軸付近に集
中し、アンテナと、中央領域におけるプラズマとの間の
磁束結合変化率(RFソース周波数における変化率)を
最大化することにより、これを達成する。
【0032】本発明によれば、対称軸を取り巻くソレノ
イドコイルが、誘導コイルの巻き数を軸付近に集中させ
ると同時に、ワークピース近傍の中央領域におけるアン
テナとプラズマの磁束結合変化率を最大化させる。これ
は、中央領域のプラズマに対する、強い磁束結合と相互
的に密な結合を得るために必要とされる、多くの巻き数
と小さなコイル直径によって得られるものである。(こ
れとは対照的に、従来の平面コイルアンテナは、誘導フ
ィールドを半径方向の広範囲にわたり広げ、半径方向へ
のパワー分散を、周縁部に向けて押し広げている。)
本明細書においては、ソレノイド型アンテナとは、複数
の誘導エレメントを、ワークピースの面またはワークピ
ース支持面、または上方に置かれているチャンバー天井
に対して非平面に分散させたもの、あるいは(チャンバ
内のワークピース支持用ペデスタルによって画成され
る)ワークピース支持平面に対して横断方向にさまざま
な間隔をあけて分散させたもの、または上方に置かれて
いるチャンバ天井に対して横断方向にさまざまな間隔を
あけて分散させたもの、と理解される。本明細書におい
ては、誘導エレメントとは、チャンバ内のプラズマおよ
び/またはアンテナのその他の誘導エレメントと、相互
に誘導結合された導電エレメントと理解される。
【0033】本発明の好ましい実施形態は、二重のソレ
ノイドコイルアンテナを含み、一方のソレノイドは中央
付近に、他方は外側の周縁部半径上にある。2個のソレ
ノイドは異なるRF周波数で駆動されてもよく、また同
一周波数で駆動されてもよいが、どちらの場合にもソレ
ノイドを位相ロックするのが好ましく、更にそれらの電
界が構造的に相互作用するような方法で位相ロックする
のがより好ましい。内側と外側のソレノイドは実質的に
可能なかぎり位置をずらすのが好ましいが、その理由
は、ワークピース周辺部でのエッチング速度に対するワ
ークピース中央でのエッチング速度の制御を、最も融通
がきく形で提供するためである。熟練した作業者なら
ば、RFパワー、チャンバ圧力および(分子と不活性ガ
スの適切な比率を選択することにより)プロセスガス混
合物の電気陰性度を容易に変化させて、ワークピース全
体のエッチング速度の半径方向の均一性を(プラズマ反
応装置を用いて)最適化する、より広範囲のプロセスウ
ィンドウを得ることができる。好ましい実施形態の独立
した内側および外側ソレノイド間の距離を最大化するこ
とにより、次のような利点がもたらされる。
【0034】(1)最大限の均一化制御と調節、 (2)内側ソレノイドと外側ソレノイド間の最大隔離に
より、一方のソレノイドのフィールドと他方のフィール
ドとの干渉を防止する、 (3)温度制御エレメントのための天井スペース(内側
ソレノイドと外側ソレノイドとの間)を最大化し、天井
温度制御を最適化する。
【0035】図4(a)は、ワークピースと天井の間に
短い隙間を持つ、すなわち誘導フィールドの浸透厚さ
(skin depth)が略隙間長さである誘導結合RFプラズ
マ反応装置の、単一ソレノイドを用いた実施形態を示す
(好ましい実施形態ではない)。本明細書においては、
略隙間長さである浸透厚さとは、隙間長さの因数が10
以内(すなわち、約10分の1から約10倍まで)と理
解される。
【0036】図8は、二重ソレノイドを用いた誘導結合
RFプラズマ反応装置の実施形態を示し、本発明の好ま
しい実施形態である。二重ソレノイドを特色とする点以
外は、図4(a)と図8の実施形態の反応装置構造は略
同一であり、ここでは図4(a)を参照して説明する。
反応装置は、図1と同様の円筒型チャンバ40を含む
が、ただし、図4(a)の反応装置は非平面コイルアン
テナ42を有し、その巻線44は非平面状態で、アンテ
ナ対称軸46付近に密接して集中している。図示の実施
形態では、巻線44は対称であって、その対称軸46は
チャンバの中心軸と一致しているが、本発明はこれとは
異なる方法で実施することも可能である。例えば、巻線
は対称でなくても良く、および/または巻線の対称軸が
一致していなくてもよい。ただし、対称なアンテナの場
合には、チャンバ中央またはワークピース中央と一致す
るアンテナの対称軸46付近に、輻射パターンのナル
(null)がある。中心軸46の周りに巻線44を密に集
中させるとこのようなナルが補正されるので、ソレノイ
ドのような方法で巻線44を垂直に積み重ね、それぞれ
の巻線をチャンバの中心軸46から最短距離に置くこと
によってこのような補正を達成している。これによっ
て、図3(d)および3(e)に関して上記で論議した
通り、ワークピースから天井までの高さが短い場合にこ
れまでプラズマイオン密度がもっとも不十分であった、
チャンバ中心軸46付近における電流(I)とコイルの
巻き数(N)との積が大きくなる。その結果、非平面コ
イルアンテナ42に印加されるRFパワーが、ウェハ中
央、すなわち、アンテナの対称軸46において、(周縁
領域に対して)より大きな誘導 [d/dt] [N・I]
を生じさせる。従って、当該領域でより高いプラズマイ
オン密度を生じさせ、その結果得られるプラスマイオン
密度が、ワークピースから天井までの高さが小さいにも
かかわらず、均一により近い状態となる。このように本
発明は、プロセスの均一性を損なわずに、天井の高さを
低くしプラズマプロセス性能を強化する方法を提供す
る。
【0037】図4(b)の図面が、図4(a)および図
8の実施形態で採用されている巻線の好ましい実装を最
も良く示している。巻線44がワークピース56の面に
対して少なくとも平行に近い状態になるように、巻線
は、通常のらせん方式で巻かれるのではなく、周回と周
回の間(水平面から次の水平面への間)の段差または移
行部44aを除き、個々の周回がワークピース56の
(水平)面に対して平行になるように巻かれる方が好ま
しい。
【0038】円筒型チャンバ40は、円筒形の側壁5
0、および、側壁50と天井52がシリコン等の単一材
料片となるように、側壁50と一体形成された円形天井
52とから成る。しかし、本明細書中で後述するよう
に、本発明は、それぞれ別個に形成された側壁50と天
井52をもって実施されてもよい。円形天井52は、平
面(図4(a))、ドーム形(図5)、円錐形(図
6)、円錐台形(図7)、円筒形、またはこれらの形状
や回転曲線を任意に組み合わせた形状等、任意の適切な
断面形状のものとしてもよい。そのような組み合わせに
関しては、本明細書中で後に検討する。一般にソレノイ
ド42の垂直方向ピッチ(すなわち、ソレノイドの垂直
方向の高さを、その水平方向の幅で割った値)は、たと
え、ドーム形、円錐形、円錐台形、その他等、3次元の
面を画成する天井であっても、天井52の垂直方向ピッ
チを超える。本明細書中ですでに検討したとおり、少な
くとも好ましい実施形態においては、アンテナの誘導を
アンテナ対称軸付近に集中させることがこの目的であ
る。天井のピッチを超えるピッチを有するソレノイド
を、ここでは非形状追従性ソレノイドと呼び、一般に、
ソレノイド形状が天井の形状と一致していないこと、よ
り具体的には、ソレノイドの垂直方向ピッチが天井の垂
直方向ピッチより大きいことを意味する。2次元の、ま
たは平坦な天井では垂直方向ピッチはゼロであるが、3
次元天井では垂直方向ピッチはゼロ以外の値となる。
【0039】チャンバ40の底部にあるペデスタル54
は、処理中、平面状のワークピースをワークピース支持
面で支持する。一般にワークピース56は半導体ウェハ
であって、ワークピース支持面は一般にウェハまたはワ
ークピース56の面である。チャンバ40は、環状通路
58から、チャンバ40の下側部分を取り囲むポンピン
グ環状体60を介してポンプ(図示せず)により減圧さ
れる。ポンピング環状体内部は交換可能な金属ライナ6
0aで内張りしてもよい。環状通路58は、円筒状の側
壁50の底縁50aと、ペデスタル54を取り巻く平面
リング62によって画成される。プロセスガスは、さま
ざまなガス供給管のうちいずれか一箇所、または全てを
介して、チャンバ40内部へと供給される。ワークピー
ス中央付近におけるプロセスガスの流れを制御するた
め、中央ガス供給管64aは、天井52の中央から、ワ
ークピース56の中央(またはワークピース支持面の中
央)に向かって下方に延在できる。ワークピース周縁部
付近(またはワークピース支持面の周縁部付近)のガス
流を制御するため、複数の半径方向ガス供給管64b
が、中央ガス供給管64aとは別個に制御可能な状態
で、側壁50からワークピース周縁部方向に(またはワ
ークピースの支持面周縁部方向に)、半径上に内側に向
かって延在し、あるいは、ベース軸方向ガス供給管64
cが、ペデスタル54付近からワークピース周縁部方向
に、上方に向かって延在し、あるいは天井の軸方向ガス
供給管64dが、天井52からワークピース周縁部方向
に、下方に向かって延在できる。ワークピース全体の輻
射方向に、より均一なエッチング速度分布を達成するた
めに、ワークピース中央方向および周縁部方向へのプロ
セスガス流を、それぞれ中央ガス供給管64a、及び外
側のガス供給管64b−dまでのうちのいずれかを介し
て制御することにより、ワークピース中央部および周縁
部のエッチング速度を、互いに相関的関係を持たせなが
らそれぞれ別個に調整することができる。本発明のこの
特色は、中央ガス供給管64aと、周縁部ガス供給管6
4b−dのうちのいずれか1個のみを用いて実施可能で
ある。
【0040】ソレノイド型コイルアンテナ42は、中央
ガス供給管64を取り囲むハウジング66の周囲に巻か
れている。プラズマソースRF電源68は、コイルアン
テナ42にわたって接続されており、またバイアスRF
電源70はペデスタル54に接続されている。
【0041】オーバーヘッドコイルアンテナ42の位置
が天井52の中央領域に制限される結果、天井52のト
ップ面の大きな部分が空いたまま残されることになるた
め、例えばタングステンハロゲン電球等複数の輻射加熱
器72と、例えば銅またはアルミニウムで作られ、その
中を貫通して延在する冷却流体通路74aを有する水冷
式コールドプレート74とを含む温度制御装置との直接
接触に、空き部分を利用することができる。冷却流体通
路74aは、アンテナまたはソレノイド42に電気的負
荷をかけないよう、熱伝導性は高いが電気伝導率は低
い、既知の各種冷却流体を含むのが好ましい。コールド
プレート74が、天井52の定常的な冷却を提供する一
方で、必要に応じてコールドプレート74による冷却を
圧倒できるよう、最大出力の輻射加熱器72が選択さ
れ、天井52に対する素早い、安定した温度制御を促進
する。ヒーター72が照射する広い天井面積は、より優
れた均一性と効率の温度制御を提供する。(本発明の実
施では、輻射加熱は必ずしも必要ではなく、当業者は代
わりに、本明細書中で後述する電気的な加熱エレメント
を用いる方法を選択してもよい。)1996年2月2日
に出願され、Kenneth S.Collins他による同時係属中の
米国出願第08/597,577号中で開示されている
ように、もし天井52がシリコンであれば、このように
天井全体の温度制御の均一性および効率を増すことによ
って大きな利点が得られる。詳細には、ポリマー前駆体
およびエッチング剤前駆体プロセスガス(例えばフルオ
ロカーボンガス)が使用され、かつ、エッチング剤(例
えばフッ素)の掃気が所望される場合には、天井52と
温度制御用加熱器72の接触面積を大きくすることによ
り、天井52全体でのポリマー堆積速度、および/また
は天井52がフッ素エッチング剤のスカベンジャ材料
(シリコン)をプラズマ内に供給する速度をより良く制
御することができる。ソレノイドの巻線44が天井52
の中心軸に集中しているため、ソレノイドアンテナ42
は天井52上で活用可能な接触面積を増大させる。
【0042】熱接触のために活用可能な天井52上の面
積増加分は、好ましい実施形態の中で、熱伝導率が高い
トーラス75(窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、
または窒素シリコン等のセラミック、または軽度のドー
ピング処理済み、あるいはドーピング未処理の炭化ケイ
素、またはシリコンのような非セラミックで形成され
る)のための用途に活用されている。トーラス75のボ
トム面は天井52上に載せられ、またトップ面はコール
ドプレート74を支持する。トーラス75のひとつの特
色は、コールドプレート74の位置をソレノイド42の
かなり上方までずらしている点である。この特色は実質
的に、ソレノイド42とプラズマ間の誘導結合の減少を
緩和、またはほとんど排除する。コールドプレート74
の導電面とソレノイド42が極めて近接していることか
ら、この特色がなければ誘導結合の減少は避けられない
ものと考えられる。このような誘導結合の減少を防止す
るため、コールドプレート74とソレノイド42上端の
巻線との距離は、少なくともソレノイド42の全高に対
して相当大きな(substantial)分数(例えば2分の
1)とするのが好ましい。トーラス75を貫通して延在
する軸方向の複数の穴75aは、2つの同心円上に間隔
をあけて配置され、複数の輻射加熱器またはランプ72
を保持して、それらが天井52を直接照射するのを許容
する。ランプ効率を最大とするために、穴の内部表面を
反射(例えばアルミニウム)層で内張りしてもよい。図
4の中央ガス供給管64aは、特定の反応装置形状およ
びプロセス条件によって、輻射加熱器72(図8に示さ
れている)と置き換えてもよい。天井温度は、ランプ加
熱器72によって占有されていない穴75aの1つを貫
通して延在する熱電対76等のセンサーによって検知さ
れる。良好な熱接触を得るため、セラミック製トーラス
75と銅製コールドプレート74の間、およびセラミッ
ク製トーラス74とシリコン製天井52との間に、窒化
ホウ素で含浸したシリコーンゴム等、熱伝導性が極めて
高いエラストマ73が配置される。
【0043】上述した同時係属中出願で開示されている
通り、チャンバ40は全面的に半導体チャンバとしても
よく、その場合、天井52と側壁50は共に、シリコン
や炭化ケイ素等の半導体材料である。上述した同時係属
中出願で説明されている通り、天井52または壁50の
うちいずれかの温度、およびそれらに印加されるRFバ
イアスパワーを制御することにより、プラズマ中にそれ
が供給するフッ素スカベンジャの前駆体材料(シリコ
ン)の程度を調節できる。あるいはその代わりに、それ
がポリマーで被覆される程度を調節できる。天井52の
材料はシリコンに限定されず、シリコンの代わりに炭化
ケイ素、二酸化シリコン(石英)、窒化シリコン、窒化
アルミニウム、または酸化アルミニウム等のセラミック
を材料としてもよい。
【0044】上述した同時係属中出願で説明されている
通り、チャンバ壁面または天井50,52は、必ずしも
フッ素スカベンジャ材料のソースとして使われる必要は
ない。その代わりとして、使い捨て半導体(例えばシリ
コンまたは炭化ケイ素)部材をチャンバ40内側に配置
したうえ、それを十分高温に維持して、同部材上へのポ
リマー堆積を防止し、シリコン材料が同部材から離れて
フッ素スカベンジング材料としてプラズマ中へ入り込む
ことを許容する方法も可能である。この場合、壁面50
および天井52はシリコンとする必要はなく、あるいは
もしシリコンとする場合には、ポリマーの堆積温度(お
よび/またはポリマー堆積RFバイアス閾値)の付近ま
たはそれを下回る温度(および/またはRFバイアス)
を維持して、それらが消費されないようプラズマからの
ポリマーで被覆させてもよい。使い捨てシリコン部材は
適切な任意の形状をとってよいが、図4の実施形態では
ペデスタル54を取り巻く環状リング62が使い捨てシ
リコン部材となっている。環状リング62は、極めて純
度の高いシリコンとするのが好ましく、その電気的特性
または光学的特性を改変するためにドーピングを行って
もよい。シリコンリング62を十分な温度に維持し、プ
ラズマプロセスに好ましく関与できる(例えば、フッ素
スカベンジングのためにシリコン材料をプラズマ中へ拠
出するなど)よう保証するために、環状リング62の下
側で円形に配置された複数の輻射(例えばタングステン
ハロゲンランプ)加熱器77が、石英ウィンドウ78を
介してシリコンリング62を加熱する。上述した同時係
属出願の中で説明されている通り、加熱器77は、光高
温計または蛍光プローブ等のリモートセンサーでもよい
温度センサー79によって検知されるシリコンリング6
2の測定温度に基づいて、制御される。センサー79
は、部分的にリング62中の非常に深い穴62aの中へ
延在していても良く、穴の深さと狭さが、温度によるシ
リコンリング62の熱輻射能の変動を少なくとも部分的
に遮蔽するために役立って、センサーがむしろ灰色体輻
射器のような動きを示し、より信頼性の高い温度測定を
実現する。
【0045】上述した米国出願第08/597,577
号の中で説明されている通り、全面半導体チャンバの利
点は、例えば、金属等、汚染物質を生じる材料とプラズ
マとが接触しない点にある。この目的のため、環状開口
部58に隣接するプラズマ閉込めマグネット80および
82は、ポンピング環状体60へのプラズマの流れを防
止、または減少させている。例えば、引用した同時係属
出願中で開示されている通り、ポリマーの凝縮温度を実
質的に下回る温度にライナ60aを保つことによって、
ポリマー前駆体および/または活動核種がポンピング環
状体60へ進入し続ける程度までならば、その結果交換
可能な内側ライナ60a上に生じるポリマーまたは汚染
物質の堆積物がプラズマチャンバ40に再進入するのを
防止することができる。
【0046】ポンピング環状体60の外側壁面を貫通す
るウェハスリットバルブ84は、ウェハ入口および出口
を収容する。チャンバ40とポンピング環状体60との
間の環状開口部58は、非対称のポンプポート位置にも
かかわらずチャンバ圧力の分布をより対称的なものとす
るため、円筒状側壁50のボトム面縁部の傾斜を利用し
て、ウェハスリットバルブ84の近傍でより大きく、反
対側で最も小さくなっている。
【0047】垂直方向に積み上げたソレノイド巻線44
によって、チャンバの中央軸46付近での最大相互イン
ダクタンスが達成される。図4の実施形態では、巻線の
垂直スタック44の外側だがボトムソレノイド巻線44
aと同じ水平面上にある、別の巻線45を加えることが
できる。ただし追加巻線45は、ボトムソレノイド巻線
44aと接近していなければならない。
【0048】ここで特に図8の好ましい二重ソレノイド
の実施形態について言及すると、外側位置(すなわち、
熱伝導性のトーラス75の外側円周面に突きあてた状
態)にある巻線122の第二の外側垂直スタックまたは
ソレノイド120は、内側のソレノイド巻線44の垂直
スタックから半径方向の距離にしてδRだけ位置がずれ
ている。図8では、内側のソレノイドアンテナ42を中
央に制限し、外側のソレノイドアンテナ120を周縁部
に制限しているため、天井52の最頂面のうち広い部分
を、図4(a)の通り、温度制御装置72、74、75
との直接接触のために利用可能にしておくことができ
る。ひとつの利点は、天井52と温度制御装置との広い
表面接触が、天井52のより効率的でより均一な温度制
御を提供することである。
【0049】例えば側壁と天井が単一シリコン部品で形
成されている、内径12.6インチ(32cm)の反応
装置の場合、ウェハから天井までの隙間は3インチ
(7.5cm)であり、内側ソレノイドの平均直径が
3.75インチ(9.3cm)であったのに対し、外側
ソレノイドの平均直径は11.75インチ(29.3c
m)であって、厚さ0.03のテフロン絶縁層で覆われ
た、3/16インチ直径の中空の銅管を用い、各ソレノ
イドは4回巻きで構成され、高さは1インチ(2.54
cm)であった。外側のスタックまたはソレノイド12
0は、独立制御可能な第2のプラズマソースRF電源9
6により印加される。この目的は、ユーザーが選択可能
な、さまざまなプラズマソースパワーレベルを、ワーク
ピースまたはウェハ56に関してさまざまな半径方向位
置に印加されるようにして、ウェハ表面全体における既
知の処理不均一性を補正するという、実質的な長所を可
能にすることである。独立制御可能な中央ガス供給管6
4aおよび周縁部ガス供給管64b−dとの組み合わせ
により、内側ソレノイド42に印加されるRFパワー
を、外側ソレノイド90に印加されるRFパワーとの相
対的関係で調節し、また中央ガス供給管64aを通るガ
ス流量を、外側ガス供給管64b−dを通る流量との相
対的関係で調節して、ワークピース中央におけるエッチ
ング性能を周縁部でのエッチング性能との相対的関係で
調整することが可能となる。上述で説明したように、イ
ンダクタンスフィールドの中央ナルまたは弛みの問題に
関しては、プラズマ反応装置が解消するか、または少な
くとも改善するのだが、その他にもプラズマ処理に伴う
非均一性の問題が存在し得るのであって、そのような問
題点は、対応能力の高い図8の実施形態により、内側ア
ンテナと外側アンテナに印加される相対的なRFパワー
レベルを調整して補正することができる。より高い利便
性をもってこの目的を果たすため、内側および外側ソレ
ノイド42、90へのそれぞれのRF電源68、96
を、共通電源97aとパワースプリッター97bに置き
換え、内側および外側ソレノイド42、90の相対的な
パワー配分をユーザーが変更できるようにする一方で、
内側および外側ソレノイド42、90のフィールド間の
固定的な位相関係を保存する方法も可能である。2個の
ソレノイド42、90が同じ周波数でRFパワーを受け
る場合には、この点は特に重要となる。そうではなく、
2個の独立した電源68、96を用いる場合、異なるR
F周波数での給電が可能となり、その場合には、2つの
ソレノイド間の結合による周波数外(off frequency)
フィードバックを回避するため、各RF電源68、96
の出力部にRFフィルタを装着するのが好ましい。この
場合、周波数の差は、2個のソレノイド間の、結合の時
間平均外まで大きくすべきであり、更にRFフィルター
の拒絶帯域よりも大きくすべきである。好ましいモード
は、各周波数をそれぞれのソレノイドと個別に共振適合
させるものであって、更に、従来のインピーダンス適合
技術の代わりに、プラズマインピーダンスの変化に追従
するように各周波数を変動させ(それによって共振を維
持するようにし)てもよい。言い換えれば、チャンバ内
のプラズマインピーダンスによって負荷をかけられてい
る間、アンテナに印加されるRF周波数をアンテナの共
振周波数に追従させるのである。このような実施形態で
は、2個のソレノイドの周波数域は互いに相容れないも
のとすべきである。上記に代わるモードでは、2個のソ
レノイドが同じRF周波数で駆動され、この場合には、
2個のソレノイドのフィールドに構成的な相互作用が生
じるような、またはそれらが重ね合わせられるような、
2つの位相間の関係を作るのが好ましい。一般に、2個
のソレノイドが両方とも同じ方向に巻かれているのであ
れば、それらに与える信号間の位相角をゼロとすること
によって、この要件を満足できると考えられる。そうで
はなく、2個のソレノイドが反対方向に巻かれているな
らば、180度の位相角が好ましい。いずれにせよ、本
明細書中で以下検討される通り、内側と外側ソレノイド
42、90の距離を比較的大きくすることによって、内
側と外側のソレノイド間の結合を最小限にする、または
回避できる。
【0050】外側ソレノイド90の半径を大きくして内
側と外側ソレノイド42、90の距離を大きくし、2個
のソレノイド42、90の効果を、それぞれワークピー
スの中央と縁部とによりいっそう限定することによっ
て、このような調節で達成可能な範囲はより大きくな
る。これにより、2個のソレノイド42、90の効果を
重ね合せた時の制御域を増大させることが可能になる。
例えば、内側ソレノイド42の半径は、ワークピース半
径の約半分以下とすべきであり、できればその約3分の
1以下とするのが好ましい。(内側ソレノイド42の最
小半径は、ソレノイド42を形成する導体の直径によっ
て影響される部分と、また、インダクタンスを生じさせ
る弓形、例えば円弧の電流路を得るために、有限のゼロ
ではない円周を必要とする点に影響される部分があ
る。)外側コイル90の半径は、ワークピースの半径と
同等以上とするべきであり、できればワークピース半径
の1.5倍以上とするのが好ましい。このような構成を
用いれば、内側および外側ソレノイド42、90がそれ
ぞれ中央および縁部に与える影響は非常に顕著となり、
内側ソレノイドへのパワーを増大させれば、均一なプラ
ズマを供給しながら同時にチャンバ圧をmT(mTorr)の
百倍単位で上昇させることができ、また外側ソレノイド
90へのパワーを増大させれば、均一なプラズマを供給
しながら同時にチャンバ圧を0.01mTの位まで低下
させることができる。外側ソレノイド90の半径をこの
ように大きくすることで得られるもう1つの利点は、内
側と外側ソレノイド42,90間の結合を最小限にする
ことである。
【0051】図8では、チャンバ直径が非常に大きい場
合に、第3のソレノイドを所望により任意で追加できる
ことが点線で示されている。
【0052】図9は、外側ソレノイド90が平面状の巻
線100に置き換えられている図8の実施形態の変形例
を示す。
【0053】図10(a)は、図4の実施形態の変形例
を示し、中央ソレノイド巻線は、巻線44の垂直スタッ
ク42のみならず、第1のスタックに隣接する追加の第
2の巻線104の垂直スタック102を含み、2つのス
タックが二重巻線ソレノイド106を構成している。図
10(b)を参照すると、二重巻線ソレノイド106
は、個別に巻かれた2つの単一ソレノイド42、102
による構成が可能であって、内側ソレノイド42は巻線
44a、44bその他から成り、外側ソレノイド102
は巻線104a、104bその他から成る。別の構造と
して図10(c)を参照すると、二重巻線ソレノイド1
06は、少なくとも同一平面に近い巻線を対にして垂直
スタックとする構成が可能である。図10(c)の別構
造として、同一平面に近い巻線から成るそれぞれの対
(例えば44aと104aの対、または44bと104
bの対)を、単一の導体を螺旋状に巻いて形成してもよ
い。ここで使われる「二重巻線」という用語は、図10
(b)または図10(c)のいずれかに示された型の巻
線を指す。更に、ソレノイドの巻線は単に二重巻線に限
定されず、三重またはそれ以上とすることが可能であっ
て、一般に対称軸に沿った各平面での複数の巻線で構成
される。このような複数巻線のソレノイドは、図8の二
重ソレノイド実施形態における内側および外側ソレノイ
ド42、90のうち、いずれか一方、または両方に採用
することが可能である。
【0054】図11は、内側ソレノイド106から半径
方向にδRの距離に、外側二重巻線ソレノイド110
が、内側二重巻線ソレノイド106と同心に配置されて
いる図10(a)の実施形態の変形例を示す。
【0055】図12は、外側二重巻線ソレノイド110
が、図11の実施形態で採用されている外側ソレノイド
に相当する通常の外側ソレノイド112と置き換えられ
ている図8の実施形態の変形例を示す。
【0056】図13は、もう1つの好ましい実施形態を
示し、図8のソレノイド42が、中央ガス供給管ハウジ
ング66から半径方向にδrの距離だけずれた場所に配
置されている。図4の実施形態ではδrがゼロであり、
一方図13の実施形態では、円筒形の側壁50の半径の
うち相当大きな部分がδrとなっている。δrを図13
に示されている程度まで大きくすることは、図3(d)
および図3(e)に関して説明した、中央部における通
常のプラズマイオン密度の減少に加えて生じる不均一性
を補正するという点から見て、図4、8、10(a)〜
(c)、および11の実施形態に対する別構造として有
効であろう。同様に図13の実施形態は、(図4のよう
に)チャンバ中央軸46から最短の位置にソレノイド4
2を配置するとウェハ56の中央付近のプラズマイオン
密度が上昇し過ぎて、中央付近での通常のプラズマイオ
ン密度の低下を過修正し、プラズマのプロセス挙動にさ
らにまた別の不均一性を生じてしまう、といった場合に
有効であろう。このような場合には、プラズマイオン密
度に最高の均一性を提供するよう、最適値のδrを選択
する図13の実施形態が好ましい。この場合理想として
δrは、中央付近での通常のプラズマイオン密度の低下
を過修正することもなく、修正不足になることもないよ
うに選択される。δrの最適値の決定は、当業者が、ソ
レノイド42を半径方向のさまざまな位置に配置しなが
ら試行錯誤を繰り返し、かつ、それぞれの段階において
プラズマイオン密度の半径方向形状を判定する慣習的な
技法を採用しながら行なうことができる。
【0057】図14は、ソレノイドを倒立円錐形とした
実施形態を示し、一方図15は、ソレノイド42を直立
円錐形とした実施形態を示す。
【0058】図16は、ソレノイド42が平面螺旋巻線
120と結合された実施形態を示す。平面螺旋巻線に
は、一部のRFパワーを中央よりいくらか離れた場所に
分散させることで、ソレノイド巻線42によるワークピ
ース中央付近への誘導フィールドの集中程度を弱めると
いう効果がある。この特色は、通常の中央ナルに対する
過修正を避ける必要がある場合に有効となり得る。誘導
フィールドの中央からのこのような逸脱度合いは、平面
螺旋巻線120の半径に対応する。図17は、図16の
実施形態の変形例を示し、ソレノイド42が図14のよ
うに倒立円錐形を有している。図18は、図16の実施
形態のもう1つの変形例を示し、ソレノイド42が図1
5の実施形態のように直立円錐形を有している。
【0059】例えば、天井へのポリマー堆積を防止する
ために、その有効容量性電極面積を、チャンバの他の電
極(例えば、ワークピースおよび側壁)に対して縮小す
ることにより、天井52のRFポテンシャルを増大させ
ることができる。図19は、外側環状体200上に縮小
面積バージョンの天井52’を支持して、環状体から小
面積天井52’を絶縁することにより、これを遂行する
方法を示す。環状体200は、天井52’と同一材料
(例えばシリコン)により形成可能であり、また、円錐
台形(点線で示す)としても、ドーム形台形(実線で示
す)としてもよい。ワークピース中央と縁部とのプロセ
ス調整度を大きくできるよう、別個のRF電源205を
環状体200に接続することも可能である。
【0060】図20は、図8の実施形態の変形例を示
し、天井52および側壁50は別個の半導体(例えばシ
リコン)部品であって、互いに絶縁され、それぞれのR
Fソース210、212により別個に制御されるRFバ
イアスパワーレベルが与えられて、縁部に対する中央の
エッチング速度および選択性の制御を促進している。上
述で参照した、1996年2月2日出願の、Kenneth S.
Collins等による第08/597,577号により詳し
く述べられている通り、天井52は、ドーピングされた
半導体(例えばシリコン)材料とし、天井に与えられる
RFバイパスパワーをチャンバ内へと容量結合する電極
として機能すると同時に、ソレノイド42に与えられる
RFパワーがチャンバ内へと電磁結合されるためのウィ
ンドウとして機能するようにしてもよい。このようなウ
ィンドウ−電極の利点は、(例えばイオンエネルギー制
御のために)RFポテンシャルをウェハ上に直接確立で
きる一方、それと同時にウェハ上でRFパワーを直接電
磁結合できる点にある。このような後者の特色は、別個
に制御される内側および外側ソレノイド42、90、並
びに中央および周縁部ガス供給管64a、64bと相互
に制御、ワークピース縁部に対するワークピース中央部
でのイオン密度、イオンエネルギー、エッチング速度、
およびエッチング選択性等、最高の均一性を達成するた
めのさまざまなプラズマプロセスパラメーターの調節能
力を大幅に高めている。この組み合わせにおいて、個別
のガス供給管を通るガス流は、そのようなプラズマプロ
セスパラメーターの最高の均一性を達成するため、個別
に独立して制御されている。
【0061】図20は、ランプ加熱器72がどのように
電気的な加熱エレメント72’と置き換えられるかを示
す。図4の実施形態のように、使い捨てのシリコン部材
がペデスタル54を取り巻く環状リング62になってい
る。環状リング62は、極めて純度の高いシリコンとす
るのが好ましく、その電気的特性または光学的特性を改
変するためにドーピングを行ってもよい。シリコンリン
グ62を十分な温度に保ち、プラズマプロセスへの好ま
しい関与(例えば、フッ素スカベンジングのためにシリ
コン材料をプラズマ中へ提供すること)を保証するた
め、環状リング62の下に円形に配置された複数の輻射
(例えばタングステンハロゲンランプ)加熱器77が、
石英ウィンドウ78を介してシリコンリング62を加熱
する。上記参照の同時係属中出願で説明されている通
り、光高温計または蛍光プローブ等のリモートセンサー
でもよい温度センサー79によって検知されるシリコン
リング62の測定温度に基づいて、加熱器77は制御さ
れる。センサー79は、部分的にリング62中の非常に
深い穴62aの中へ延在していても良く、穴の深さと狭
さが、温度によるシリコンリング62の熱輻射能の変動
を少なくとも部分的に遮蔽するために役立って、センサ
ーがむしろ灰色体輻射器のような挙動を示し、より信頼
性の高い温度測定を実現する。
【0062】図21は、もう1つの変形例を示している
が、ここでは天井52自体を分割して、互いに電気的に
絶縁され、差動制御される単一のRFパワーソースから
得られる別個の出力であってもよい独立したRFパワー
ソース214、216により個別にバイアスされる、内
側のディスク52aと外側の環状体52bとしてもよ
い。
【0063】他の実施形態では、例えば従来のマイクロ
プロセッサとメモリを含むプログラム式電子制御装置等
の、図20および図21に示すユーザーアクセス可能な
中央制御装置300が接続されて、中央および周縁部ガ
ス供給管64a、64を通るガスの流量、内側および外
側アンテナ42、90に与えられるRFプラズマソース
のパワーレベル、天井52と側壁50にそれぞれ与えら
れるRFバイアスパワーレベル(図20)、また、内側
および外側天井部分52a、52bに与えられるRFバ
イアスパワーレベル(図21)、天井52の温度および
シリコンリング62の温度を同時に制御する。天井温度
制御装置218は、天井温度センサー76による測定温
度と、予めコントローラに記憶されている所望の温度と
を比較して、ランプパワーソース220から加熱器ラン
プ72’に印加されるパワーを管理する。リング温度制
御装置222は、リングセンサー79が測定するリング
温度と、コントローラ300に予め記憶されている所望
リング温度とを比較して、加熱器パワーソース224か
ら、シリコンリング62に面している加熱器ランプ77
に印加されるパワーを制御する。主制御装置(master co
ntroller)300は、温度制御装置218および222
の所望温度と、ソレノイドパワーソース68、96のR
Fパワーレベルと、バイアスパワーソース210、21
2(図20)または214、216(図21)のRFパ
ワーレベルと、RFパワーソースによって印加されるウ
ェハバイアスレベルと、各種ガス供給源(または別個の
バルブ) によってガス入口64a−dに供給されるガ
ス流量と、を管理する。ウェハのバイアスレベルを制御
するために重要な点は、ウェハペデスタル54と天井5
2とのRF電位の差異である。従ってペデスタルRFパ
ワーソース70あるいは天井RFパワーソース212の
いずれかを、単純にRFアースへの短絡としてもよい。
このような、プログラム方式の統合制御装置を用いれ
ば、ユーザーは、ワークピース中央と周縁部の間の、R
Fソースパワー、RFバイアスパワー、およびガス流量
の配分を簡単に最適化でき、ワークピース表面全体にわ
たって、中央部から縁部までの最大のプロセス均一性
(例えばエッチング速度およびエッチングの選択性に関
する均一な半径方向の分布)を達成できる。更に、(制
御装置300を介して)ペデスタル54と天井52のR
Fパワーの差異に対し、ソレノイド42、90に印加さ
れるRFパワーを調節することにより、ユーザーは誘導
結合を基調とするモードあるいは容量結合を基調とする
モードで反応装置を作動させることができる。
【0064】図20中で、ソレノイド42、90、天井
52、側壁50、(あるいは図21のように内側および
外側の天井部分52aおよび52b)に接続される各種
パワーソースについては、これまでRF周波数で作動す
る、と述べてきたが、本発明は特定周波数域に限定され
ることはなく、本発明の実施に際して当業者により、R
F以外の周波数が選択されてもよい。
【0065】本発明の好ましい実施形態において、熱伝
導率の高いスペーサ75、天井52、および側壁50
は、一片の結晶シリコンから共に一体形成される。
【0066】図8を再度参照すると、好ましいプラズマ
処理チャンバは、ウィンドウ/電極52を含む。上記引
用した各出願中に詳しく述べられている通り、ウィンド
ウ/電極52は、半導体材料で製作されており、1個以
上の外部(外側チャンバ)アンテナまたはコイルからチ
ャンバ内のプラズマへのRF電磁または誘導パワー結合
に対するウィンドウとしての役目と、チャンバ内部のプ
ラズマへのRFパワーの静電的または容量的結合のため
の(または、そのようなRFパワーの容量的または静電
的結合の終端処理を行なったり、接地経路または戻り経
路を提供したりするための)、あるいはワークピースま
たはウェハをバイアスさせるための電極としての役目の
両方を果たす。
【0067】ウィンドウ/電極52は、上記参照の各出
願で述べられている通り、どのような形状としてもよい
が、この例では略平坦なディスクであって、上記引用出
願で述べられているようなプラズマの制限等の目的で、
ディスクから外部方向に延在する円筒形壁面またはスカ
ート(skirt)をオプションで含む場合がある。
【0068】ウィンドウ/電極52は、熱伝導材料75
を介してヒートシンク74と境界を接している。一般に
ヒートシンク74は水冷式の金属プレートで、アルミニ
ウムまたは銅等の良好な熱導体とするのが好ましいが、
任意で非金属としてもよい。ヒートシンク74は一般に
冷却装置であって、水やエチレングリコール等の液体冷
却剤を使用し、ヒートシンク74内にあって十分な表面
積を持つ冷却通路の中を、閉ループ式熱交換器つまり冷
却器によって、冷却流体を強制的に流動させる型が好ま
しい。液体の流量または温度は、ほぼ一定に維持され、
温度制御システムの出力変数としてもよい。
【0069】ウィンドウ/電極に熱を与えるには、輻射
加熱を利用するのが好ましい。輻射加熱器72は、ハロ
ゲンと不活性ガスの混合気を充填させた石英エンベロー
プを利用する複数のタングステンフィラメントランプで
ある。輻射加熱器が他の型の加熱器よりも好ましいの
は、サーマルラグが最小限で済むからである。タングス
テンフィラメントランプの熱キャパシタンスは非常に低
いため、パワーセッティングの変化に対するフィラメン
ト温度(すなわちパワーアウトプットも同様)の時間応
答が非常に短く(<1秒)、更に、ランプフィラメント
と負荷との間の熱伝導メカニズムは輻射によるものなの
で、加熱に対する全体的なサーマルラグが最小限度で済
む。加えて、タングステンフィラメントランプの熱キャ
パシタンスは非常に低いため、ランプ内に蓄えられる熱
エネルギーの量が非常に小さく、制御装置から加熱パワ
ーの低減が要求された場合でもフィラメントの温度を迅
速に低下させることができると同時に、ランプの出力も
即座に低下する。図8に示されている通り、ランプ72
は負荷(ウィンドウ/電極52)に対して直接輻射を行
い、可能な限り最も迅速なレスポンスを得る。しかし、
別構造として、ランプ72は熱伝導材料75に輻射して
もよい。ウィンドウ/電極の熱均一性を向上させるた
め、1つ以上のゾーンで、すなわちウィンドウ/電極の
中心軸から2カ所以上の半径位置にランプを置いて、ラ
ンプ加熱を提供してもよい。最大の熱均一性を得るた
め、2つ以上のゾーンに置かれたランプに個別の制御機
能を提供し、各ゾーンがそれぞれ独自の温度測定、制御
装置および出力変換器を活用する方式としてもよい。こ
の方式は特に、プロセスパラメーター、プロセスの内
容、プロセスシーケンスまたはその他の周辺条件によっ
て、チャンバ内部からの熱流束が変化する場合に有効で
ある。
【0070】熱伝導材料75とウィンドウ/電極52が
2個の独立した部品である場合に存在する熱接触抵抗を
排除するため、熱伝導材料75は、同一材料で作られる
ウィンドウ/電極52と一体で形成し単一部品構造とし
てもよい。別構造として、熱伝導材料75とウィンドウ
/電極52は、熱伝導材料75とウィンドウ/電極52
の間の熱接触抵抗を最小限に抑えながら、同一または異
なる材料の2個の部品を一体に接合したもの(ウィンド
ウ/電極52は誘導アンテナ90、92、および/また
は42、44を使ったRFパワーまたはマイクロ波パワ
ーの誘導または電磁結合のために用いられることから、
電気抵抗の大きい材料を使用するのが好ましい。)とし
てもよい。
【0071】また別構造として、熱伝導材料75とウィ
ンドウ/電極52を同一または異なる材料の2個の部品
とし、接触抵抗を介してインターフェース連結してもよ
い。この場合、熱伝導材料75は電気抵抗が大きく、熱
伝導率の高い材料でできているのが好ましい。加えて、
密度と比熱の積が小さい方が好ましい。例として、Si
C、Si、AlN、およびAl23が挙げられる。
【0072】SiCの特性を以下に示す。
【0073】 熱伝導率: 130ワット/メートル*ケルビン 電気抵抗: >105オーム*センチメートル 比熱: 0.66ジュール/グラム*ケルビン 密度: 3.2グラム/cm3 軽く(激しくない)ドーピングが施され(すなわち10
14/cm3)ていて、かつ以下の特性を有していれば、
シリコンを使用してもよい。
【0074】 熱伝導率: 80ワット/メートル*ケルビン 電気抵抗: 20−100オーム*センチメートル 比熱: 0.7ジュール/グラム*ケルビン 密度: 2.3グラム/cm3 この他、窒化アルミニウムまたは酸化アルミニウムも使
用できる。
【0075】ヒートシンク74の近接区域に電気抵抗の
高い接合材料が要求される制約がなければ、既知の技術
(例えば、熱可塑性材料、エポキシ等の接合材料、ある
いはその他の有機または無機接合材料の使用)により、
熱伝導材料75をヒートシンク74に接合してもよい。
この方法では、熱伝導材料75とヒートシンク74との
間の熱接触抵抗が非常に低くなる。
【0076】熱伝導材料75はまた、金属製の場合には
それぞれの誘導アンテナ90、92および/または4
2,44の近傍に生じる誘導フィールドに対して接地平
面またはリフレクタを形成するヒートシンク74から、
誘導アンテナ90、92および/または42、44を分
離する役割も果たす。ヒートシンク74が金属製で、し
かも誘導アンテナ90、92および/または42、44
に近過ぎる場合には、接地平面に渦電流が誘導され、誘
電損を招く。そのうえ、アンテナ90、92および/ま
たは42、44を通るRF電流が、一定のRFパワーを
駆動する電流としては非常に大きくなって、回路内のI
2R損失を増大させる。アンテナ90、92および/ま
たは42、44はそれぞれ、外径1/4”のテフロン管
で絶縁を施した直径3/16”の水冷銅管から成る4回
巻きの巻線であり、全高1”のコイルとなっている。ウ
ィンドウ/電極52と金属製ヒートシンク74との間の
容認できる距離は、約2”であるため、アンテナ90、
92および/または42,44のトップとヒートシンク
74との間には約1”の距離ができることになる。
【0077】上述した通り、材料を一体に接合すること
により、熱伝導材料75とウィンドウ、電極52の間、
および熱伝導材料75とヒートシンク74の間の熱接触
抵抗を最小限に抑えることができる。また上記ではウィ
ンドウ/電極52と熱伝導材料75とを一片の材料で形
成し、1つの熱接触抵抗を排除する例も述べた。しか
し、場合によっては、1つあるいは両方の熱接触抵抗を
排除できないことがある。しかしながら、プラズマ反応
装置のある特色によって、その熱接触抵抗を最小限に抑
えることができるので、以下にその特色を紹介する。
【0078】2つのパーツ間の熱接触抵抗は2つの並立
するエレメントから成り、1)パーツ間の機械的な点接
触、そして2)空気(または他の媒体)を介するパーツ
間の伝導である。空気またはその他の媒体がないと、2
つのパーツ間の熱接触抵抗は非常に高くなり、一般的な
プラズマ反応装置の作動中にウィンドウ/電極52に大
きな熱負荷がかかるため、ウィンドウ/電極52の加熱
および/または冷却に関しては一般に許容できる範囲に
ない。空気の存在により機械的な点接触のみの場合より
も熱接触抵抗は低くなるが、両部分の表面粗さと平面度
とによって決まる部分間の有効隙間の大きさにより、略
限界状態にある。パーツ間の有効隙間に対して気体の平
均自由行程が小さい、連続高圧状態にある空気では、気
体の圧力に対して空気の熱伝導率が不変であるため、単
位面積当たりの熱伝導係数は単に、有効隙間に対する空
気の熱伝導率の割合となる。大気圧下で摂氏100度の
空気では、熱伝導率はおよそ0.03ワット/メートル
*ケルビンである。低いチャンバ圧力と、2つの部分間
の機械的な接触は点接触に限られているという事実によ
り、隙間を介する熱伝導は制限される。
【0079】熱伝導を向上させるために、(好ましく
は)ヘリウム、またはアルゴン、キセノン、その他の不
活性ガスのうちのいずれかのような熱伝導性ガスを、熱
伝導材料75とヒートシンク74の間の隙間、および/
または、熱伝導材料75とウィンドウ/電極52の間の
隙間に、プラズマ反応装置の第一の実施形態に従って配
置することができる。隙間の熱伝導性ガスは、チャンバ
圧を上回る高さから、大気圧と同じ高さまでに加圧され
るのが最もよいが、隙間の熱伝導ガスの圧力はチャンバ
圧と大気圧の間とするのが好ましい。ヘリウムは大気圧
下摂氏100度において、0.18ワット/メートル*
ケルビンの熱伝導率を有するため、熱伝導性ガスとして
好ましい選択と言える。熱伝導材料75とヒートシンク
74の間の熱接触抵抗を最小限に抑えるために、本明細
書の以下の部分で説明する通り、ヒートシンク74内部
にあるヘリウム分配用マニフォルドを介して各部の間の
インターフェースにそれぞれヘリウムを供給することが
できる。同じく以下に詳しく説明する通り、小さな断面
積と低いデュロメータ(硬度計)値のO−リングを使っ
て、ヘリウムの漏れ、および熱伝導材料75とヒートシ
ンク74の間の熱伝導を少なくすることができる。熱伝
導材料またはリング75のトップ面からの貫通穴によ
り、ヒートシンク74と熱伝導材料リング75の間の上
側インターフェースから、熱伝導材料75とウィンドウ
/電極52の間のインターフェースまでヘリウムの通路
を連結できる。それぞれの熱伝導リング75は、RFフ
ィールドを吸収する傾向を持たない任意の優れた熱導体
で形成してよい(例えば電気抵抗が相対的に高い熱導
体)。適切な材料として炭化ケイ素が挙げられるが、他
の材料を使用しても良く、窒化シリコン、窒化アルミニ
ウム、または酸化アルミニウムを含む種類のセラミック
材料等の、半導体または誘電体が使用可能である。ただ
し、熱伝導リング75用の材料としては炭化ケイ素が好
ましい。ヒートシンク74内部に位置する上述のヘリウ
ム分配用マニフォルドには、空気によるヘリウムの希釈
を最小限に抑えるために大気圧を幾らか上回る圧力で、
ヘリウムを供給することができる。このようにしない
と、熱接触抵抗が大きくなる恐れがある。
【0080】熱接触抵抗を最小限に押さえるため、熱伝
導材料75とウィンドウ/電極52との間、そして熱伝
導材料75とヒートシンク74との間に他の材料を使用
してもよい。例として、窒化ホウ素、または炭化ケイ
素、またはシリコン、または窒化アルミニウム、または
酸化アルミニウム、およびそれらの類似材料等、熱伝導
性の従属性エラストマパッド(compliant elastomeric
pads)が挙げられる。ヒートシンク74近傍のインター
フェースには、金属を含浸処理を施したエラストマパッ
ドを使用してもよいが、一般にウィンドウ電極52の近
傍には導体を配置してはならない、という上記説明と同
じ理由で、ウィンドウ/電極52近傍ではそのようなパ
ッドを使用してはならない。1100系アルミニウム、
インジウム、銅、またはニッケルのようなソフトメタル
は、ヒートシンク74近傍のインターフェースには使用
してもよいが、上記で説明した理由によりウィンドウ/
電極近傍では使用してはならない。
【0081】冷却容量および加熱パワー要件は、1)そ
のウィンドウ/電極について必要とされる温度制御域、
2)最小および最大の、熱の内部負荷(heat internal
loads)、3)ウィンドウ/電極、熱伝導材料、ヒート
シンクプレート、および、ヒートシンクプレート、熱伝
導材料、およびウィンドウ/電極の間のインターフェー
スに関する、材料の特性および物理的寸法、そして4)
ヒートシンクの温度、に応じて最適に選択されるか、サ
イズを決定する。一般に、内部的な熱負荷が最も高い状
態で必要とされる、ウィンドウ/電極の最低作動温度に
対応して、冷却容量のサイズを決定し、そして内部的な
熱負荷が最も低い状態(一般に内部熱負荷ゼロ)で必要
とされる、ウィンドウ/電極の最高作動温度に対する冷
却を圧倒するように、加熱パワーのサイズを決定する。
【0082】図22は図8の一部についての拡大図に相
当し、半導体ウィンドウ電極52と一体形成されない熱
伝導性のスペーサ75の両面(トップ面およびボトム
面)にある、熱伝導性ガスインターフェースについて上
記コンセプトの1つの実施形態を示す。図22では、上
方に置かれたコールドプレート74が、複数の円筒形ス
ペーサリング75と下方に横たわる半導体ウィンドウ電
極52とを、図8に示されている通り間に挟んでいる。
上記で検討したように、それぞれのスペーサまたはトー
ラス75は、半導体ウィンドウ電極52とは異なる材料
とすることも可能である。コールドプレート74の中に
はマニフォルド1000が形成され、この中にヘリウム
等の熱伝導性ガスをソース1010から正圧で供給する
ことができる。2つの部分間の細い隙間内部での圧力
が、反応装置チャンバ圧を実質的に上回るが、大気圧よ
りは低い状態に保たれるようソース1010の正圧を選
択するのが好ましいが、必ずしもそのようにしなくても
よい。ガスオリフィス1020は、コールドプレート7
4とスペーサ75の間のトップ面インターフェース10
30に、マニフォルド1000を連結して、熱伝導性ガ
ス(例えばヘリウム)をインターフェース1030中の
ボイドに充填させる。スペーサ75のトップ面とボトム
面の間を貫いて、軸上通路1040が設けられている。
軸上通路1040は、トップ面インターフェース103
0と、スペーサ75のボトム面と下に横たわる半導体ウ
ィンドウ電極52との間にあるボトム面インターフェー
ス1050を連結する。軸上通路1040は、トップ面
インターフェース1030からボトム面インターフェー
ス1050への熱伝導性ガスの流れを許容し、ボトム面
インターフェース1050中のボイドに充填させて、ト
ップ面およびボトム面のインターフェース1030、1
050の両方に熱伝導性ガスを充填させる。ガス源10
10が熱伝導性ガスのマニフォルド1000を正圧に
(例えばチャンバ圧よりも5psi高く)保つため、ガ
スは両インターフェース1030、1050へと流れ
る。インターフェース1030、1050からの熱伝導
性ガスの漏れを減じるまたは防止するため、組立時に、
トップ面およびボトム面インターフェース中に小さい断
面積のO−リング1070、1080がそれぞれ挟み込
まれている。O−リング1070、1080は、それぞ
れのガスマニフォルド1000、1040と連通してい
る、それぞれのインターフェース1030、1050
の、ほぼ無限小に薄いガス含有容積を画成する。
【0083】図23は、半導体ウィンドウ電極52と一
体形成された、一揃いの伝導性トーラススペーサ75を
収容するように、図22の実施形態をどのように改変す
るかを示す。この場合、熱伝導性ガスで充填させるべき
インターフェースは、トップ面のインターフェース10
30のみである。
【0084】図24は、図8の一部拡大図に相当し、半
導体ウィンドウ電極52と一体形成されない熱伝導性の
スペーサ75の両面(トップ面およびボトム面)にあ
る、固体インターフェース材料について上記コンセプト
の1つの実施形態を示す。図22では、上方に置かれた
冷却版74が、複数の円筒形スペーサリング75と下方
に横たわる半導体ウィンドウ電極52とを、図8に示さ
れている通り間に挟んでいる。上記で検討したように、
それぞれのスペーサまたはトーラス75は、半導体ウィ
ンドウ電極52とは異なる材料とすることも可能であ
る。熱伝導性の固体インターフェース材料層1085、
1090が、トップ面およびボトム面インターフェース
1030、1050のいずれか一方、または両方それぞ
れに配置される。トップ面およびボトム面インターフェ
ース1030、1050の片方のみに固体材料層を配置
する場合には、残りのインターフェースに図22の方法
で熱伝導性ガスを充填させてもよい。ただし図24で
は、熱伝導性固体インターフェース材料層が、両インタ
ーフェース1030、1050にある場合を図示してい
る。上記で検討した通り、トップ面インターフェース1
030の固体インターフェース材料層1085はソフト
メタルでもよいが、ボトム面インターフェース1050
の固体インターフェース材料層1090は、電極52の
隣にあるため、導電性が高くてはならない。トップ面の
層1085は、ソフトアルミニウム、インジウム、銅、
またはニッケル、あるいはそのような金属の粉または粒
子で含浸したエラストマとしてもよい。トップ面および
ボトム面層1085、1090のうちどちらか一方は、
窒化ホウ素、電気抵抗の大きい(例えばバルク(bul
k))炭化ケイ素またはシリコン、窒化アルミニウム、
酸化アルミニウムおよび類似の材料等の、熱伝導性で電
気的絶縁性である材料の粉または粒子で含浸したエラス
トマでもよい。別構造として、材料層1085、109
0のいずれか一方または両方を、熱可塑性材料、エポキ
シ等の接合材料、あるいはその他の有機または無機接合
材料としてもよい。
【0085】図25は、半導体ウィンドウ電極52と一
体形成された、一揃いの伝導性トーラススペーサ75を
収容するように、図24の実施形態をどのように改変す
るかを示す。この場合、充填させるべきインターフェー
スは、トップ面のインターフェース1030のみであ
る。
【0086】本発明はまた、図8に関連して上述した、
ポリマー硬化前駆体材料の加熱された使い捨てリング6
2等、反応装置チャンバ内部の、冷却が困難な加熱され
た部品に関する厳しい冷却の問題も解決する。(加熱器
が備えられていない場合、リング62はプラズマ加熱に
よってのみ加熱され得るのだが、それでもなお冷却を必
要とする。)更に本発明は、直接加熱が困難な反応装置
チャンバ内部の加熱部分の問題についても解決する。
【0087】図26および27に関して、リング62の
真下にあって熱接触するコールドプレート1100は、
冷却流体循環ポンプ1120から冷却流体を受ける内部
冷却流体ジャケット1110を有する。コールドプレー
ト1110とリング62の間のインターフェース113
0は、(図26のような)熱伝導性ガスまたは(図27
のような)熱伝導性の固体材料層1140等の、熱伝導
性強化物質で満たされている。熱伝導性ガスは、不活性
ガス等、熱を伝導する能力を持ったガスなら何でも良
く、あるいは反応装置チャンバ中で使われるプロセスガ
スに類似するガスでさえも可能であるが、ヘリウムのよ
うな不活性ガスの方が好ましい。熱伝導性ガスを使った
図26の実施形態の場合、コールドプレート1100を
貫通するマニフォルド1150が、熱伝導性ガス源11
60に連結されていて、これがマニフォルド1160を
介して熱伝導性ガスをインターフェース1130の中に
供給する。リングを所定の位置に装着する際、コールド
プレート1100とシリコンリング62の間に、エラス
トマ製で断面積が小さいO−リング1070’を挟み込
むことによって、インターフェース1130からのガス
漏れを制御し、損失を少なくするか、または防止するの
が好ましい。
【0088】隙間の中の熱伝導性ガスとしてはヘリウム
が好ましいが、準大気圧反応装置チャンバ内部の加熱さ
れた、あるいは冷却された部分に応用する場合には、処
理ガスを含む全てのガスを、チャンバ圧より大きいが大
気圧より低い圧力下におけば十分である。そのような場
合には、チャンバ内へのガスの漏洩を許容しても良く、
O−リングまたはエラストマ等の周縁部シール材を使用
する必要がない。熱伝導性ガス(または「熱伝導ガ
ス」)がチャンバ圧を上回るように加圧されているた
め、何らかのクランプ力を印加しなければならない。そ
のようなクランプ力は、機械的なものでも、またはプレ
ート1100とリング62との間に静電的に誘導された
ものでもよい。そのような静電クランプ機能は、プレー
ト1100とリング62との間に置かれ、少なくとも部
分的に電気絶縁ができる材料が必要となる。このような
機能があれば、熱伝導性ガスの漏洩を制御するための周
縁部シール材は不要となる。このような静電クランプ機
能については、図30を参照して本明細書の以下に述べ
る。
【0089】熱伝導性ガスは任意の適切なガス源(sourc
e,ソース)から導くことができる。例えば、ウェハのペ
デスタルが、ウェハの下にヘリウム冷却を使用している
のであれば、共通のヘリウム源を使って、ウェハの冷却
と同時にチャンバ内の他のもの(例えばリング62)も
冷却するようにしてもよい。
【0090】図27の実施形態において、固体熱伝導性
材料の層1140は、軟アルミニウム、インジウム、
銅、またはニッケル、あるいはそのような金属の粉体ま
たは粒子を含浸したエラストマとしてもよい。あるいは
窒化ホウ素、電気抵抗の大きい(例えばバルク(bul
k))炭化ケイ素またはシリコン、窒化アルミニウム、
酸化アルミニウムおよび類似の材料等、熱伝導性で電気
的絶縁性である材料の粉体または粒子を含浸したエラス
トマとしてもよい。
【0091】プラズマ反応装置はまた、チャンバ壁面お
よびチャンバライナの冷却についても同様に配慮してい
る。図28を参照すると、上記で検討した任意の反応装
置のチャンバ側壁50は、壁50の外側部分に隣接する
外側コールドプレート1210によって冷却され得る。
コールドプレートは、内部冷却流体ジャケット1220
を含み、その中を冷却ポンプ1230により冷却流体が
再循環している。コールドプレート1210と側壁50
との間のインターフェース1240は、ガスを正圧に保
つガス源からコールドプレート1210を貫通するマニ
フォルド1245を介してインターフェース1240に
送られる熱伝導性ガス(ヘリウム等)で満たされる。イ
ンターフェース1240からの熱伝導性ガスの漏れは、
組立時にコールドプレート1210と側壁50との間に
挟み込まれたO−リング1260により削減または防止
される。O−リング1260は、ほぼ無限小に薄くかつ
マニフォルド1245と連通するインターフェース12
40のガス含有容積を画成する。
【0092】内部チャンバーライナ1300は、側壁5
0等、冷却された本体への熱伝導によって冷却され得
る。プラズマ反応装置によれば、ライナ1300と側壁
50の内側表面との間のインターフェース1310を、
ヘリウムのような熱伝導性ガスで満たすことにより、そ
のような冷却は促進される。この目的のため、半径方向
の狭いガスチャネル1320が側壁50を貫通して設け
られ、外側側壁表面上のインターフェース1240と内
側側壁表面上のインターフェース1310との間にガス
流を提供する。マニフォルド1245を介して供給され
る熱伝導性ガスが、外側表面のインターフェース124
0を満たし、チャネル1320を介して、ライナー13
00と側壁50との間にある内部表面インターフェース
1310を満たす。ガスの漏れを防止または削減するた
め、側壁50とライナ1300との間に組立時、O−リ
ング1370を挟み込む。O−リング1370は、側壁
50内のガスチャネル1245と連通するインターフェ
ース1310内部の、ほぼ無限小に薄いガス含有容積を
画成する。
【0093】図29は、熱伝導性ガスを、インターフェ
ース1240および1310中の、各固体材料層137
0、1380で置き換えることにより、図28の実施形
態がどのように改変されるかを示している。図29の実
施形態において、固体熱伝導性材料のそれぞれの層13
70、1380は、ソフトアルミニウム、インジウム、
銅、またはニッケル、あるいはそのような金属の粉また
は粒子で含浸したエラストマとしてもよい。あるいは窒
化ホウ素、電気抵抗の大きい(例えばバルク(bulk))
炭化ケイ素またはシリコン、窒化アルミニウム、酸化ア
ルミニウムおよび類似の材料等の、熱伝導性で電気的絶
縁性である材料の粉体または粒子を含浸したエラストマ
としてもよい。
【0094】図30は、コールドプレート1100にリ
ング62の静電クランプ機能を含めるために、図26の
実施形態がどのように改変され得るかを示している。図
26では、ポリマー硬化前駆体リング62とコールドプ
レート1100との間に、誘電層1410が挿入され、
クランプスイッチ1430を介してDC電圧ソース14
20からの静電クランプ電圧がコールドプレート110
0に与えられる。絶縁または誘電層1410の導入によ
り、コールドプレート1100と絶縁層1410の間の
隙間1130a、およびリング62と絶縁層1410の
間の隙間1130bが生じる。絶縁層1410には、そ
れを貫通する通路1412があって、通路1150から
隙間1130aに供給されるガスが、他方の隙間113
0bに流れ込むことが可能となっている。図30には両
隙間1130aおよび1130bをシールするO−リン
グ1070’が示されているが、誘導される静電クラン
プ力の大きさによってはこのようなO−リングは不必要
な場合もある。
【0095】プラズマ反応装置は、チャンバ内側の反応
装置受熱エレメント(チャンバーライナ、使い捨てシリ
コンリング等)あるいは、チャンバ外側の反応装置受熱
エレメント(ウィンドウ電極、側壁等)、並びにコール
ドプレートまたは冷却シンクの間のインターフェースに
またがる熱伝導性について、大幅な(ヘリウムを導入す
る場合にはおよそ6倍の規模で)向上を見せる。その結
果、プラズマ反応装置の多数の主要部品について温度の
自動制御性が向上し、先行技術を超える新たな性能に到
達する。本発明は、さまざまなインターフェースにおけ
る2種類の特性モードのいずれかにより、あるいはそれ
らを組み合わせてこれを達成する。すなわち、(a)熱
伝導性ガスをインターフェース内部に導入し、(b)イ
ンターフェースに熱伝導性の固体層を導入する。このこ
とが、効果的に制御された同エレメントの加熱操作との
組み合わせで、加熱および冷却されるそのような各エレ
メントの正確なフィードバック制御を許容する。
【0096】熱伝導材料の選択および/または反応装置
の物理的な大きさを選択する際の、冷却伝導度要件
(G)は、以下のように決定される。
【0097】すなわち、G=総合最大内部熱負荷(ワッ
ト)/デルタT1(摂氏)である。ここで、デルタT1
はヒートシンク温度と、ウィンドウ/電極の最低温度と
の差である。
【0098】代替として、すでに熱伝導材料および物理
的な寸法が選択されている場合には、上記の等式を、G
の関数としてデルタT1を求める式に変換し、単純に計
算してもよい。
【0099】ついで、加熱力は以下のように決められ
る。
【0100】すなわち、P=制御面に伝えられる、総合
外部加熱力要件(ワット)とすると、P=(G*デルタ
T2)−Pminである。
【0101】ここで、Gは、上記よりの冷却伝導度(単
位ワット/摂氏)、デルタT2=ヒートシンク温度とウ
ィンドウ/電極の最高温度との差、Pminは、ウィン
ドウ/電極上の最小内部熱負荷である。
【0102】実施例1 ウィンドウ/電極52および熱伝導リング75が、モノ
リシックな一片として一体形成され、ウィンドウ/電極
52は直径12.81インチ、厚さ0.85インチの平
坦な円盤である。以下の内径および外形を持つ、同軸の
円筒形状を持つ高さ2”の一揃い4個の熱伝導リング
(75)が、ウィンドウ/電極と一体形成されている: 1.外側熱伝導リング − 外径12.80”、内径1
0.79” 2.中間熱伝導リング − 外径9.010”、内径
7.595” 3.内側熱伝導リング − 外径5.715”、内径
3.940” 4.中心熱伝導リング − 外径2.260”、内径
0.940” ウィンドウ/電極52と、一体化された一揃いの同軸円
筒形熱伝導リング75は、以下の熱特性および電気特性
を有する多結晶性シリコンの単一のインゴットから共に
製造される。
【0103】ドーピングレベル: 1014/cm3、ホ
ウ素またはリン 熱伝導性: 80ワット/メートル*ケルビン 電気抵抗: 20から100オーム*cm 比熱: 0.7ジュール/グラム*ケルビン 密度: 2.3グラム/cm3 複数の750ワット@120ボルトrmsタングステン
フィラメントランプ76を使用する。ランプの数は、実
測73%効率(出力電力/ac入力電力)、並びに(ラ
ンプの寿命を長く保つため)400ワット@80ボルト
rms最大作動レベルに基いて選択する。2つのヒート
ゾーンを使用し、外円上の複数ランプが1つ(外側)の
ゾーンを有し、また内円上および中央の複数ランプが第
二(内側)のゾーンを有する。各ゾーンが独自の温度測
定装置(ウィンドウ/電極にスプリングで押し付けられ
たK型熱電対)と、同じく独自の出力変換器(位相角制
御装置)を有している。Sylvania製ランプを次
のように配備する。
【0104】直径13.55”の円上に、等角度間隔
(24度)でランプを15個、直径6.655”の円上
に、等角度間隔(24度)でランプを15個、中央軸上
にランプを1個。
【0105】外側のランプ環を、ヒートシンク74と一
体の、艶出しアルミニウム製の円筒形リフレクタで外側
を囲う。
【0106】外側のソレノイドアンテナ90は、外径1
/4”のテフロン管で絶縁を施した直径3/16”の水
冷銅管から成る4回巻きの巻線であり、上記引用した特
許出願で説明されている通りに巻かれた全高1”、平均
径10”のコイルとなっている。
【0107】内側のソレノイドアンテナ42は、外径1
/4”のテフロン管で絶縁を施した直径3/16”の水
冷銅管から成る4回巻きの巻線であり、上記引用した特
許出願で説明されている通りに巻かれた全高1”、平均
径3.25”のコイルとなっている。
【0108】ヒートシンク板74は、2ガロン/分の流
速を持つ、50/50%−水/エチレングリコール混合
流体を使った閉ループ式熱交換器によって摂氏75度に
保たれる水冷のアルミニウム板である。ヒートシンク7
4は、ランプソケットを覆い、ランプが本質的に持つソ
ケットへの損失(約27%)のために必要となるランプ
76への冷却を提供する。ヒートシンク板74は、内側
および外側のソレノイドアンテナ42、90のためのフ
ィードスルーを含む。ヒートシンク74はまた、アンテ
ナ42、90のための接地面としても機能する。ヒート
シンク板74は、各熱伝導リング75外径のすぐ内側お
よび各熱伝導リング75内径のすぐ外側に配備される、
直径0.139インチ、30デュロメーターの軟質O−
リングを収容するためのO−リング溝を含む。ヒートシ
ンク74は、一体化された一揃いの同軸円筒型熱伝導リ
ング75のトップ部上に装着される。両表面(ヒートシ
ンク74のボトム面および、熱伝導リング75のトップ
面)の面粗さは1マイクロインチ未満である。各表面の
平面度は0.0005インチ未満である。ヒートシンク
ボトム面と熱伝導リングトップ面との有効隙間は、0.
001インチ未満である。
【0109】実施例2 ウィンドウ/電極52と熱伝導リング75は、異なる材
料で形成される別個の部材である。ウィンドウ/電極5
2は、直径14.52インチ、厚さ0.85インチの平
らな円盤である。以下の内径および外形で、同軸の円筒
形状を持つ高さ2”の独立した4個一揃いの熱伝導リン
グ75が、ヒートシンク板とウィンドウ電極との間に配
置されている: 1.外側熱伝導リング − 外径12.70”、内径1
0.67” 2.中間熱伝導リング − 外径8.883”、内径
7.676” 3.内側熱伝導リング − 外径5.576”、内径
3.920” 4.中心熱伝導リング − 外径2.080”、内径
1.050” ウィンドウ/電極52は、以下の熱特性および電気特性
を有する多結晶性シリコンの単一のインゴットから製造
される。
【0110】ドーピングレベル: 1014/cm3、ホ
ウ素またはリン 熱伝導性: 80ワット/メートル*ケルビン 電気抵抗: 20から100オーム*cm 比熱: 0.7ジュール/グラム*ケルビン 密度: 2.3グラム/cm3 同軸の円筒形状を持つ一揃いの熱伝導リング75は、以
下の熱特性および電気特性を有するSiC(炭化ケイ
素)から製作される。
【0111】 熱伝導性: 130ワット/メートル*ケルビン 電気抵抗: 105オーム*cm 比熱: 0.655ジュール/グラム*ケルビン 密度: 3.2グラム/cm3 複数の750ワット@120ボルトrmsタングステン
フィラメントランプ76を使用する。ランプの数は、実
測73%効率(出力電力/ac入力電力)、並びに(ラ
ンプの寿命を長く保つため)400ワット@80ボルト
rms最大作動レベルに基いて選択する。2つのヒート
ゾーンを使用し、外円上の複数ランプが1つ(外側)の
ゾーンを有し、また内円上および中央の複数ランプが第
二(内側)のゾーンを有する。各ゾーンが独自の温度測
定装置(ウィンドウ/電極にスプリングで押し付けられ
たK型熱電対)と、同じく独自の出力変換器(位相角制
御装置)を有している。Sylvania製ランプ76
を次のように配備する。
【0112】直径13.55”の円上に、等角度間隔
(24度)でランプを15個; 直径6.626”の円上に、等角度間隔(24度)でラ
ンプを15個; 中央軸上にランプを1個。
【0113】外側のランプ環を、ヒートシンクと一体
の、艶出しアルミニウム製の円筒形リフレクタで外側を
囲う。
【0114】外側のソレノイドアンテナ90は、外径1
/4”のテフロン管で絶縁を施した直径3/16”の水
冷銅管から成る4回巻きの巻線であり、上記参照の特許
出願で説明されている通りに巻かれた全高1”、平均径
10”のコイルとなっている。
【0115】内側のソレノイドアンテナ42は、外径1
/4”のテフロン管で絶縁を施した直径3/16”の水
冷銅管から成る4回巻きの巻線であり、上記参照の特許
出願で説明されている通りに巻かれた全高1”、平均径
3.25”のコイルとなっている。
【0116】ヒートシンク板74は、2ガロン/分の流
速を持つ、50/50%−水/エチレングリコール混合
流体を使った閉ループ式熱交換器によって摂氏75度に
保たれる水冷のアルミニウム板である。ヒートシンクは
ランプソケットを覆い、ランプが本質的に持つソケット
への損失(約27%)のために必要となるランプへの冷
却を提供する。ヒートシンク板74は、上述した内側お
よび外側のソレノイドアンテナ42、90のためのフィ
ードスルーを含む。ヒートシンク74はまた、アンテナ
のための接地面としても機能する。ヒートシンク板74
と、ウィンドウ/電極52は、各熱伝導リング75外径
のすぐ内側および各熱伝導リング75内径のすぐ外側に
配備される、直径0.139インチ、30デュロメータ
ーの軟質O−リングを収容するためのO−リング溝を含
む。ヒートシンク74は、一揃いの同軸円筒型熱伝導リ
ング75のトップ部上に装着される。全ての表面(ヒー
トシンクのボトム面および、熱伝導リングのトップ面、
熱伝導リングのボトム面および、ウィンドウ/電極のト
ップ面)の面粗さは1マイクロインチ未満である。各表
面の平面度は0.0005インチ未満である。ヒートシ
ンクボトム面と、熱伝導リングトップ面との有効隙間
は、0.001インチ未満である。熱伝導リングボトム
面とウィンドウ/電極のトップ面との有効隙間は、0.
001インチ未満である。
【0117】「取り外し可能型プラズマ閉込めマグネッ
トモジュール」ここで図31を参照すると、ポンピング
環状体60を保護するプラズマ閉込めマグネット80、
82は、それぞれモジュラー型(取り外し可能型)マグ
ネットライナーモジュールに収納してもよい。従って、
マグネットライナーモジュール2010がプラズマ閉込
めマグネット80を保持する一方で、マグネットライナ
ーモジュール2020がプラズマ閉込めマグネット82
を保持している。各マグネットライナーモジュール20
10、2020は、アルミニウム等の非磁性金属で形成
されるのが好ましい。シリコン天井52がライナーモジ
ュール2010上に載設されていると同時に、ライナー
モジュール2010がチャンバ側壁または本体50上に
載設されている。RFガスケット2012およびO−リ
ング2014が、ライナーモジュール2010と天井5
2の間に押圧されている。他のRFガスケット2016
と、他のO−リング2018は、ライナーモジュール2
010とチャンバ本体50との間に押圧されている。図
32を参照すると、各ライナーモジュール2010、2
020は、開口部または方形の凹部2030を有し、そ
の中にマグネット(例えばマグネット80)が滞留して
いる。マグネット80は、マブネット80とマグネット
ライナーモジュールとの間の接合層2040(これは例
えばエポキシ材料でよい)によって開口部2030の外
向きの面に接合されている。マグネット80は、マグネ
ットライナーモジュールにレーザー溶接または電子ビー
ム溶接されて開口部を密閉し得るアルミニウムカバー2
050により、開口部2030の内側に保護されながら
シールされている。これによって、カバー2050とラ
イナーモジュールとの間に溶接層2060が形成され
る。マグネット80、82がプラズマとの各インタラク
ション領域にできるだけ近い位置にくるよう、ライナー
モジュール2010、2020はポンピング環状体60
の内部壁面上に配置される。この実施形態の1つの利点
は、マグネット80、82がプラズマインタラクション
領域から最小限の距離にありながら、それぞれのライナ
ーモジュール2010、2020の中に密閉されている
ことである。もう1つの利点は、熱伝導性(アルミニウ
ム)ライナーと壁面との接触により、マグネットが、冷
却された本体(すなわちチャンバ壁面)と熱的に結合さ
れていて、その結果、マグネット80、82が冷却され
ることである。これにより、プラズマ閉込めマグネット
がキュリー温度より十分に低い温度に維持され、従って
その有効性を維持できる。このために、コールドプレー
ト74を貫通する冷却流体通路74aに加えて、プラズ
マ閉込めマグネットライナーモジュール2010、20
20との接触領域近傍のチャンバ壁面内に、追加冷却流
体通路2070を備えることが可能である。マグネット
ライナーモジュールからチャンバ壁面への熱伝導を更に
向上させるため、隣接するチャンバ壁面に、各ライナー
モジュール2010、2020を固定具2080で固定
してもよい。マグネットライナーモジュール2010、
2020の1つの特色は、チャンバアセンブリから簡単
に取り外しができ、清掃が容易な点である。
【0118】プラズマ閉込めマグネット対80、82に
よるポンプ環状体60の保護に加えて、反応装置は、ウ
ェハスリットバルブ2082を備えてもよい。このウェ
ハスリットバルブ2082は、図32を参照しながら上
記で検討した特徴を有する一対の閉込めマグネットライ
ナーモジュール2088、2090の中に収納された、
別の一対のプラズマ閉込めマグネット2084、208
6によって保護され得る。 プラズマ閉込めマグネット
対は、ウェハスリットバルブ、チャンバ内へのガス入
口、ポンピング環状体、チャンバのウィンドウ、または
チャンバ壁面自体さえも含むこれら等の物理的なバリア
(チャンバ壁)の、任意の隙間を介したプラズマ漏れを
防止するために使用できる。プラズマ閉込めマグネット
により、チャンバのガス入口を介したプラズマ漏れをど
のように防止できるかの一例を、オーバーヘッド中央ガ
ス供給管2092に関して図31に示す。中央ガス供給
管2092は、中央ガス供給管2092を挟んで互いに
向き合う少なくとも一対のプラズマ閉込めマグネット2
096a、2096bを保持する、ライナーモジュール
2094を収容している。別構造として、ライナーモジ
ュール2094を、2個の独立したモジュールに分割
し、それぞれが、一対のプラズマ閉込めマグネット20
96a、2096bのうち一方を保持してもよい。中央
ガス供給管ライナーモジュル2094をアルミニウムと
することが可能だが、シリコン天井52との適合性とい
う点から、1つの選択肢としてライナーモジュール20
94にシリコンを使用することも可能である。反応装置
の各オリフィスまたはガス入口に、同様のプラズマ閉込
めマグネットライナーモジュールを有することができ
る。
【0119】中央ガス供給管プラズマ閉込めマグネット
を、天井内のライナーモジュール内部に配置する代わり
に、ライナーモジュールを使わずマグネットを天井のト
ップ面に配置することも可能である。
【0120】ここで言及したライナーモジュールは、必
ずしもチャンバのライナー(例えば、チャンバの内部表
面を覆う取り外し可能な部品)でなくても良く、ライナ
ーとして機能せずにプラズマ閉込めマグネット用の単な
る保護ハウジングとして機能してもよい。
【0121】上記プラズマ閉込めマグネット対の磁気配
向(orientations)は、上記引用の同時係属中出願のひと
つ、すなわち米国出願第08/597,577号の開示
に相当し、図35(a)から図35(e)に示す選択肢
のうちいずれに準じてもよい。
【0122】「天井の不均等な加熱/冷却の克服」再び
図31を参照すると、各熱伝導性リング75を介して行
われる天井52からコールドプレート74への熱伝導
は、コールドプレート74と熱伝導性リング75との隙
間74’を挟む熱抵抗に依存する。この熱抵抗は、隙間
74’によって大部分が決定づけられ、更にそれは表面
の平面度およびリング75をコールドプレート74に保
持する力によって決まる。熱伝導性リング75とコール
ドプレート74との間の全ての隙間74’を挟む熱抵抗
が、少なくとも略同等でない限り、異なる同心熱伝導性
リング75からコールドプレート74への熱伝導は異な
るであろう。各リング75の異なる各区域は、天井52
の異なる各区域と接触するため、異なる各リング75に
よる熱伝導の格差が、天井52の面全体における熱伝導
に空間的な不均一分布を生じさせる。従って、分散され
た加熱器ランプ72による、天井52の均一な加熱を前
提としても、天井52全体の熱伝導分布は不均一であ
り、重大な問題、すなわち天井52全体での温度格差が
生じるものと考えられる。このような問題を回避するの
はほとんど不可能のように思われる。直径15インチの
天井52全体にわたって、真に均一な温度分布を得るに
は、コールドプレート74とリング75との間の隙間
は、コールドプレート直径の端から端まで全て(隙間が
空気で満たされている場合)10分の1から10分の2
ミル(1/1000インチ)の公差内に入るよう維持さ
れねばならない。現実的には、炭化ケイ素材料で公差は
10分の2から10分の3、またアルミニウム材料では
公差は10分の5以下である。従ってコールドプレート
74および熱伝導性リング75がどれだけきつく一緒に
固定されているかによって、天井52はその直径全体で
過度の温度格差を経験する可能性がある。
【0123】必要なのはコールドプレート74と各熱伝
導性リング75との間のインターフェースであり、この
インターフェースは、コールドプレート74を熱伝導性
リング75から上方にヒンジで持ち上げる(電気、ガ
ス、または冷却液の連結または結合を切断する必要なく
持ち上げる)ことを許容し、同時に均一な熱接触抵抗を
提供する。このような素早い取り外し機能は、天井の定
期的なメンテナンスまたは交換を行うために必要であ
る。従って、熱伝導性リング75をコールドプレート7
4と接合することによって均一な熱接触抵抗を有するイ
ンターフェースを提供しようとする試みは、取り外し機
能を妨げることになるため、実行可能な解決方法ではな
い。隙間74’に軟性アルミニウム材料を使用する方法
によっても熱接触抵抗の均一化を促進することは可能で
あるが、この方法は、コールドプレート74と熱伝導性
リング75との間に過度の圧縮力を必要とする。(コー
ルドプレート74全体に対して隙間74’の幅の変動が
大きいため)。隙間74’に熱伝導性のグリースを使う
方法により接触抵抗の均一性を促進することは可能であ
るが、この方法はあまりに清浄性を欠き、プラズマ処理
中の高い汚染レベルという危険性を伴う。
【0124】我々は、隙間74’内部に、熱伝導性層3
010としてグラフォイル(Grafoil)のような、熱伝導
性を持ち弾性的に変形する材料を使用することで、コー
ルドプレート74と熱伝導性リング75の間に過度の圧
縮力を必要とせずに天井52の半径全体にわたる比較的
均一な熱接触抵抗が提供され、上述した隙間の公差不足
が補われることを発見した。(グラフォイルは、UCAR C
arbon Co., Inc., P.O.Box 94364, Cleveland, Ohio 44
101が販売する商品である。)隙間74’内部に配置さ
れ、弾性的に変形する熱伝導性層3010の厚みを小さ
くすることにより、必要とされる圧縮力が小さくなる。
層3010は、コールドプレート74と熱伝導性リング
75の間の圧縮により弾性的に変形する。しかし、隙間
厚さの大きな公差を補正するために、弾性的に変形可能
な層3010の熱伝導性材料が必要とする最小厚さを超
えるまで、層3010の厚みを小さくすることはできな
い。従って、厚みと剛性との間にトレードオフの関係が
存在する。このトレードオフを最適化するために、弾性
的に変形する熱伝導性層3010の好ましい厚みが、約
0.04から0.16インチの範囲内であること、更に
約0.06から0.125インチの範囲内にある方が好
ましいことを、我々は見い出した。
【0125】弾性的に変形する熱伝導性層3010に関
して我々が遭遇したひとつの問題点は、それが誘導コイ
ル42、90からRFパワーを吸収し、コールドプレー
トに熱を分路させてしまうことである。我々は、熱伝導
性層3010と熱伝導性リング75との間に、コイル4
2、90からの誘導フィールドを反射しそれによって熱
伝導性層3010によるRFパワーの吸収を防止する電
気伝導性層3020を配置することで、この問題を解決
した。電気伝導性層3020はアルミニウムとし、厚み
は約1−10ミル程度、できれば2−3ミルとするのが
好ましいと考える。好都合なことに、上述したグラフォ
イルのメーカーが、グラフォイルテープの一方の面にア
ルミニウムをコーティングしたグラフォイルテープを供
給している。反射層3020には、銅、ニッケル、銀ま
たは金等、アルミニウム以外の適切な材料を使用するこ
とができる。そのような材料は、十分な熱伝導性とコイ
ル42、90からの誘導RFフィールドに対する高い反
射率という二重の要件を満たしているべきである。
【0126】熱伝導性層3010の好ましい材料、アル
ミニウム層付きグラフォイルテープの利点は、弾性的に
変形可能であって、薄く、コールドプレート74および
熱伝導性リング75の両方から容易に分離可能である一
方で、アルミニウムコーティングがRF誘導フィールド
に対する良好なリフレクタを提供することである。
【0127】ひとつの可能性のある代替実施形態による
と、コールドプレート74と熱伝導性リング75との間
に、弾性的に変形する熱伝導性層3010を配置するこ
とに加えて、天井52と各熱伝導性リング75との間の
隙間75’に、同様の弾性的に変形可能な熱伝導性材料
の層を使用して、各熱伝導性リング75と半導体の天井
52との隙間75’を挟む熱接触抵抗を改善することが
可能である。このように、弾性的に変形する熱伝導性層
3035(グラフォイル等)を、各熱伝導性リング75
と天井52との隙間75’に配置することができる。し
かし、リング75と天井52は熱伝導を最適化するよう
一緒に接合されているため、半導体の天井52と熱伝導
性リング75は単一のモジュラーアセンブリを構成する
方が好ましく、そのためにリング75が天井52と分離
できない方が好ましい。
【0128】「モジュール性と強化された生産性」モジ
ュール性(分離性)は、メンテナンスを容易にするため
に重要である。冷却プレート74、ソースパワーコイル
42、90、および加熱器ランプ72を含む上側アセン
ブリ3040は、熱伝導性リング75および半導体天井
52を含む下側アセンブリ3050から独立してヒンジ
係合している。下側アセンブリ3050自体は、チャン
バとヒンジ係合する。上側アセンブリ3040と下側ア
センブリ3050の分離性により、流体的および電気的
連結を断つことなく、半導体天井52を交換できる。こ
のような交換は、100,000枚程度のウェハ処理を
行った後に必要となる。下側アセンブリ3050の(上
側アセンブリをそこに取り付けたままの状態での)分離
性により、取り外しや清掃時にプラズマ閉込めマグネッ
トモジュール2010、2020へのアクセスが可能に
なると同時に、チャンバの内部表面についても、拭き取
り時、流体的または電気的連結を断つことなくアクセス
することができる。このような処置は、3,000枚か
ら4,000枚程度のウェハ処理を行った後に必要とな
る場合がある。
【0129】ヒンジ装置(冷却プレート74をヒンジ回
転するため、および天井52をヒンジ回転するための装
置)、並びに、冷却プレート74を熱伝導性リング75
にクランプするための、そしてシリコン天井52をマグ
ネットライナーモジュール2010にクランプするため
のクランプ装置については、図31に示されていない。
【0130】「半導体リフトピン付き静電チャック」本
発明のもうひとつの局面によれば、ウェハのデチャッキ
ング時、プラズマを介してウェハを放電させる必要性を
排除する特徴により、静電チャックは機能強化される。
従来、静電チャックからウェハをデチャッキングするに
は、次の各ステップを実施しなければならなかった。す
なわち、(1)ウェハと静電チャックの間のヘリウムガ
ス真空を解放する、(2)静電チャックの裏側を接地す
る、(3)プラズマを介してウェハが放電するのを待
ち、その後でウェハを取り出す。
【0131】この方法に伴なう問題点は、厚い誘電体コ
ーティングを有するウェハが、プラズマを介したウェハ
の放電速度を低下させる、あるいは完全な放電を阻害す
るので、ウェハを取り出す際に過剰な力が必要となるこ
とである。つまり、ウェハ上に蓄積した電荷が大きすぎ
ると、実施上の時間枠の中で完全に放電できない。
【0132】本発明では、チャック内に、接地された半
導体ピンまたはリフトピンを設けて、ウェハを取り出し
たい時またはウェハをデチャッキングしたい時、随時ピ
ンを上昇させてウェハ背面と接触させることにより、従
来の静電チャックに伴う上記の問題点を克服する。ウェ
ハは、ウェハ背面から半導体ピンへの表面漏洩、または
トンネリング(tunneling)、またはオーミックコンタ
クトによって放電される。図31を参照すると、ウェハ
56とチャック54の間の静電チャック誘電体層54a
全体に与えられる電界を介する静電力により、静電チャ
ック54はウェハ56を下方に押え保持する。図中に示
す通り、チャック54を一時的に電圧ソースと接続し
て、静電チャック54に電荷をかけることにより、静電
力を生じさせてもよい。チャック54を貫通し、ウェハ
背面に向かって上方に延在する、1個以上の半導体リフ
トピン4010を追加することで、静電チャック54が
強化される。半導体ピン4010の対向端を支持するリ
フトスパイダー4020は、アクチュエータ4030に
よって昇降され、所望される通りに半導体リフトピン4
010を昇降する。ウェハをデチャッキングする時に
は、半導体リフトピンが接地され、半導体リフトピンが
ウェハ背面に接触するまで、アクチュエータ4030が
リフトスパイダー4020を上昇させる。次いで、ウェ
ハは非常に急速に放電し、放電後ウェハを取り出すこと
ができる。この利点は、ウェハが厚い誘電体コーティン
グを有しているか、または大きな蓄積電荷を有している
かに関わらずウェハは完全に放電させられるので、デチ
ャッキング中のウェハ破損のリスクはほとんど、あるい
は全くないことである。半導体リフトピン4010は炭
化ケイ素が好ましいが、例えばシリコン等、適切な任意
の半導体材料であってもよい。炭化ケイ素材料は、化学
的気相堆積により形成されてもよい。多くの場合このよ
うなピンは1個で十分である。
【0133】金属ピンをしのぐ半導体接地またはリフト
ピンが有利な点は、金属の場合、導電率が非常に大きい
ので、ウェハ背面上でのアーク発生を避けるために抵抗
器を使用しなければならないこと、また、たとえそのよ
うな抵抗器を用いても、アーク発生またはガス絶縁破壊
のポイント、並びに、その結果反応装置内の他の場所へ
電流を分路させてしまうポイントが、金属ピンの長手方
向に生じることである。そのうえ、金属ピンは摩耗しや
すい。これと対照的に、半導体(例えば炭化ケイ素)リ
フトピンの電気抵抗率は高いので、アーク発生のリスク
は金属ピンほど大きくなく、かつ耐久性が高い。
【0134】「静電チャックの炭化ケイ素カラー」静電
チャック54は、その周縁に炭化ケイ素カラー(collar)
4050を付加することによって更に強化してもよい。
炭化ケイ素カラー4050は、化学的気相堆積によって
形成してもよい。炭化ケイ素カラー4050は、静電チ
ャック54と加熱されたシリコンリング62の間にあ
る。図に示した通り、カラー4050は、高さにおいて
静電チャック54と共に延在するのが好ましい。しか
し、実施形態によっては、カラー4050がチャック5
4の平面上方まで延在し、チャック54上に支持されて
いるウェハの縁部を覆ってもよい。
【0135】半導体カラー4050は、静電チャックの
エッチングを防止する。さもなければ、静電チャックの
汚染が生じ、高価な静電チャックの交換を頻繁に行わざ
るを得なくなる可能性がある。更に、カラー4050の
半導体材料は、例えば石英等の他の材料に比べてエッチ
ングの影響を受けにくい(またはエッチングの進行がよ
り遅い)。
【0136】「加熱されたシリコンリングのスリット」
図33に最も良く示す通り、加熱されたシリコンリング
62は、それを貫通する半径方向のスリット4060を
備えることによって強化されてもよい。スリット406
0によって、シリコンリング62は、破損せずにより大
きく膨張することができる。
【0137】「方位角的に均等な巻き数のRF誘導コイ
ル」先に同時係属中出願で先に開示した通り、誘導アン
テナは複数の、(単一の螺旋巻線とは異なる)同一平面
の円形巻線で形成されてもよい。それぞれの巻線は、隣
接する平面間にある導体の段差によって、隣の巻線と連
結されている。図34にこれが示されているが、ここで
は、積み上げられた複数の平面円形巻線5010は、隣
接する平面から降りてくる一端5020から始まり、次
の隣接する平面へ降りてゆく他端5040で終端を成
す。上昇方向および下降方向の端部5020、5040
が、複数の巻線5010を形成するもととなっているモ
ノリシック導体5065中の1つの段差5060を画成
する。導体5065中に段差5060があるので、スタ
ックに含まれる巻き数は元々不均等である。この原因
は、一部には、トップの巻線5010aが巻線5010
の各平面に平行な方向から、鋭く曲げられて垂直方向へ
と突然離脱する点にある。このような突然の離脱が、ボ
トムからトップまでの巻き数に不足を引き起こし、不均
等を生じさせる。
【0138】本発明によれば、導体5065のボトムリ
ターン脚部5070を、導体5065の段差5060の
一端5060aから他端5060bまで延在する、上側
に突き出した弧状経路(例えば円形経路)に沿って取り
回すことにより、このような不均等性が補正される。ボ
トムリターン脚部5070の円形経路の半径は、巻線5
010の平面にほとんど平行な段差端5060a付近の
最大インダクタンスに寄与するとともに、巻線5010
の平面にほとんど垂直な段差他端5060b付近の最小
インダクタンスに寄与するような半径である。ボトムリ
ターン脚部5070のインダクタンス寄与度のスムーズ
な移行ということは、積み上げた巻線数が最少の一端5
060a(リターン脚部5070は除く)から、積み上
げた巻き数が最大の他端5060bまでの、導体506
5の段差5060の長さに沿う移行に相当する。このこ
とは、有効巻き数に最適な均一性を提供する。
【0139】図36は、ヒンジ軸4004を介してヒン
ジアセンブリを支持するチャンバ本体4002の斜視図
であって、ヒンジアセンブリが今度はチャンバルーフア
センブリ4000のための旋回可能な支持体を提供して
いる。冷却液、機器配線、プロセスガス、およびプロセ
スパワー配線等のユーティリティは、プロセスチャンバ
4008内側へのアクセスを得るために、チャンバルー
フアセンブリ4000を通常通りヒンジで持ち上げてい
る間、阻害されることのない4006等の柔軟性のある
接続を介するように取り回されている。図36で示すよ
うに、ひとたびチャンバが開放されると、上側と下側の
チャンバライナー4011,4012を簡単に取り外す
ことができると同時に、チャンバ内でサービスを必要と
する可能性があるコンポーネント(例えば、加熱ラン
プ、シリコンリング、または静電チャック)についてサ
ービス作業を簡単に実施することができる。ひとたびチ
ャンバルーフアセンブリ4000を持ち上げれば、これ
らコンポーネントを簡単に取り外し、交換し、そしてチ
ャンバを速やかにサービス状態に戻すことができる。図
36では、チャンバルーフ4014のボトム側を見るこ
とができる。チャンバルーフ4014の縁部は、チャン
バルーフアセンブリ4000に固定されているリフトリ
ング4009に捕捉されている。このような連結につい
て、以下で詳しく検討する。
【0140】図37は、上記とは別のサービスを概略的
に示す斜視図であり、ここでチャンバルーフアセンブリ
4000は持ち上げられているが、チャンバルーフ40
14は所定の位置に留まっている。この図では、熱伝導
リング4016、4018、4021、4022を見る
ことができる。これら熱伝導リングはルーフ4014の
延長部分であって、熱伝導部材であることが好ましく、
またシリコン支持材料であることが好ましい。都合のよ
いことには、リングを予め製作してルーフ4014のト
ップ面に固定することができる。このように、ルーフ4
014と熱伝導リング4016、4018、4021、
4022が、チャンバルーフサブユニットを備える。チ
ャンバルーフサブユニットを除く全てのチャンバトップ
エレメントを旋回させて離すことができるので、この構
成ならば、洗浄時や交換時、チャンバルーフサブユニッ
トを、チャンバ本体4002からの制約を受けることな
く、即座に取り外せる状態にしておくことができる。
【0141】コールドプレートサブアセンブリ、つまり
サブユニット4024は、図37と41で最もよく分か
るように、ルーフアセンブリ4000のための加熱およ
び冷却、プラズマ誘導、および検知のエレメント全てを
装備している。同心状に配列された一連の加熱ランプ、
例えば4026、4028、4031は、コールドプレ
ート4024を貫通して、チャンバルーフ4014のト
ップ面と向き合うように取り付けられる。高い反射性を
持つガイド管の中に装着された、2個のスプリングの負
荷を受ける温度センサー4032、4034が、コール
ドプレート4024のボトムからチャンバルーフ401
4に向かって延在し、チャンバルーフアセンブリ400
が閉鎖位置にある時には、チャンバルーフと接触してそ
の温度を検知する。一連のブラケット、例えば404
0、4042中に保持された2個のRFコイル403
6、4038は、ルーフアセンブリ400が所定の位置
に下げられた時、それぞれ熱伝導リング4016、40
18および4021、4022の間に延在し、チャンバ
ルーフ4014の極めて近くまで接近する。コイルは、
その中を冷却液が循環するよう中空である。コイルと係
合して位置決めする、例えば4040、4042等のブ
ラケットは、コールドプレート4024に連結されてい
る。ブラケットは、耐熱プラスチック等、耐熱性があっ
て、かつRF透過性を持つ材料で製作される。
【0142】図38は、コールドプレート4024の平
面図を示し、コールドプレート中心の周りに、概ね等間
隔の円形パターンで加熱ランプが装着される位置を示し
ている。加熱ランプ4031と、加熱ランプの第1のリ
ング4044に含まれる加熱ランプ(例えば加熱ランプ
4028および中央のランプ4031を含む)とが、第
1の加熱ゾーンを形成する。温度センサーの装着、およ
び/またはチャンバルーフトップ面へのアクセスを目的
として、コールドプレートを貫く余分な穴例えば404
6等が加熱ランプの間に設けられている。良好な熱接触
を保証するため、回転方向と直線方向とに対応するスプ
リング負荷センサが用いられている。温度センサーの読
みが可能な限り正確であるように、また例えば4052
のように装着穴に隣接して装着される加熱ランプに暴露
されて読みが歪められることのないように、温度センサ
ーはコールドプレートからチャンバールーフ4014に
極めて近接したところまで延在する、反射性が高くて熱
伝導性の高いハウジング内部に装着され、加熱ランプに
よる輻射への直接的な暴露からセンサー端部およびその
配線が遮蔽されている。例えば4042、4034等の
熱伝導性のハウジングが装着されているコールドプレー
ト4024は、その中を循環する冷却媒体を介して、迅
速に熱を伝導し逃がす。
【0143】外側加熱ランプ円4054には、第2の加
熱ゾーンのための加熱ランプが配置される。ここでも同
様に、外側の円4054を作る装着穴の中に、例えば4
026等の加熱ランプが互いにほぼ等間隔で装着され、
また、温度センサーあるいはチャンバルーフ4014の
トップ面へのその他のアクセス装置を装着するために、
例えば4056等不規則な開口部が配置されている。前
記ですでに述べた通り、第1の加熱ゾーンは、第2の加
熱ゾーンとは別個に制御される。
【0144】コールドプレート4024は、コールドプ
レート4024の中心から互いに120度の向きに設定
されている、一連の3つの支持位置4062、406
4、4066を介して、チャンバルーフアセンブリ40
00に装着されている。コールドプレートはチャンバル
ーフアセンブリに固定支持されているのではなく、以下
に説明するように、スプリングおよびストップリンク機
構を介して取り付けられる。
【0145】内側コイル4038と外側コイル4036
の両方の2つの端部がそれぞれのフィードスルー開口部
4068、4070を介して接続されるように、コール
ドプレート内にはコイルフィールドスルー開口部406
8、4070が提供されている。各コイルの2個の端部
コネクタは、それぞれ(RF)電源および液冷回路に接
続される。(コイルは、例えば中空の管で構成され
る。) コールドプレートはまた、周縁スロット4073、40
75、4077をも含み、これらは、チャンバルーフア
センブリ4000を上側リフトリング4009(図38
には示されず)へ選択的にクランプする蝶ねじ用通路を
提供する。リフトリング/蝶ねじの配置については、以
下で説明する。周縁スロットは、互いに120度の間隔
で、かつ、コールドプレート4024がチャンバルーフ
アセンブリ4000へと装着される支持位置から60度
ずらした場所に位置している。
【0146】図39は、チャンバ本体4002とチャン
バルーフ4014を含むルーフアセンブリ4000との
シールと連結の構造を示す概略断面図である。下側ライ
ナーモジュール4072は、チャンバ本体4002の周
縁部に位置している。上側ライナーモジュール4074
は、チャンバ本体4002とチャンバルーフ4014の
間の隙間を橋渡し及びシールする役割を果たし、また処
理チャンバの真空限界(vacuum limit)を創出するとい
う特徴を含む。真空限界とは、その内側ではプロセスチ
ャンバの真空状態が維持され、その外側で周辺大気圧が
存在する、外囲容器(envelope)である。この構成で
は、各部品間をシールするO−リング4076、407
8の位置で真空限界が決められる。上側ライナモジュー
ル4074は、“Z”型の断面を有する。外側フランジ
4080は、下側本体部材4002の上側縁部のトップ
面と重なっている。外側フランジ4080は、O−リン
グ4078のための溝と、従属性(compliant)の電気
接続リング4082(RFガスケット)を受けるための
溝とを含む。内側フランジ4084もまたO−リング4
076を有し、更に従属性の電気接続リング4087
(RFガスケット)を受けるための溝を有する。チャン
バルーフはシリコン、あるいは同様の脆性を持つ他の材
料で作られるのが好ましいが、チャンバプラズマ処理の
ためのエンクロージャとして適切な任意の他の材料で作
られても良く、シリコンベースまたはその他脆性のチャ
ンバルーフは、そのような材料に亀裂を生じやすくする
応力集中が起きないよう保護される必要がある。チャン
バルーフ4014のボトム面を、上側ライナーモジュー
ル4074の内側フランジ4084トップ面に対してシ
ールする部分では、4074のアルミニウム材料と、チ
ャンバルーフ4014のシリコン材料との間に直接接触
がない方が好ましい。シール用O−リング4076は、
内側フランジ4084の面よりも突き出ていて、間に隙
間を設けながら内側フランジのトップ面よりも上方でチ
ャンバルーフ4014を支持する。例えば、もし温度の
過上昇による酸化でO−リングが壊れた場合、あるいは
技術者がO−リングの装着状態を見落とした場合、上側
ライナーモジュールの内側フランジ4084のアルミニ
ウム表面が、チャンバルーフフランジ4014aのボト
ム面と直接接触する可能性があり、そうすると両表面の
間に大きな応力集中が起きてひび割れが生じ得る。その
ような事態に陥らないための保護手段として、ポリマー
ベースの(ナイロン等の)耐熱性“L”型インサート4
086が、O−リングよびRFガスケット4076、4
086の溝に隣接するフランジ表面に備えられている。
【0147】図39では、リフトリング4009が浮遊
状態で示されている。リフトリングは、上側ライナーモ
ジュール4074の外側フランジ4080上方で、チャ
ンバルーフアセンブリ4000の支持フランジ4001
下方に位置している。大きなシャンク4090、細いシ
ャンク4092、ネジ部4094,および頭部4096
を含む蝶ネジ4088が、チャンバルーフアセンブリ4
000の蝶ネジ開口部4098の中に位置している。蝶
ネジ4088はスプリング入りで、スプリング4100
により上方へ動く。(一部のみ示す。スプリングは、頭
部4096のボトム面と、支持フランジ4001のトッ
プ面に境を接している。)蝶ネジ4088が押し下げら
れると、そのネジ部4094が、リフトリング4009
中のネジ付き開口部4102と係合する。蝶ネジ408
8が締め上げられると、リフトリング4009は、支持
フランジ4001に固く締め付けられた関係になる(図
42を参照)。従属性インサート4104(プラスチッ
ク、ナイロン、または他の類似した耐熱材料)が、ネジ
(図示せず)でリフトリング4009に固定されてい
て、アルミニウム製のリフトリング4009が、シリコ
ンチャンバルーフ4014またはそのリフトフランジ4
014bとの直接接触するのを阻止している。上述した
蝶ネジアセンブリは、図38で見られる、例えば407
5等の周縁スロットを通過するように位置付けられる。
【0148】図39はまた、チャンバルーフ4014の
構造、およびチャンバルーフとコールドプレート402
4とのインターフェースを詳しく示している。チャンバ
ルーフ4014は、一般にそれぞれの熱伝導リングとチ
ャンバルーフ4014のトップ面との恒久的な接合を提
供する、熱伝導性の接着剤または接合材を介して、例え
ば4022などの熱伝導リングと接合される。例えば4
022などの熱伝導リングの各トップ面は、例えばグラ
フォイル4108等の従属性の熱伝導性熱伝導材料によ
って覆われていて、これが今度はコールドプレート40
24により、熱伝導リングのトップ面に押し当てられ
(締め付けられ)る。図39で見られる通り、コールド
プレート4024は、例えば4026等の加熱ランプ、
外側バリア壁(リフレクタ)4106、例えば外側の4
036等の誘導コイル、および例えば4042等のコイ
ル用支持ブラケットを支持する。
【0149】図40は、コールドプレート4024をチ
ャンバルーフアセンブリ4000の支持フランジ400
1から吊り下げ、更にコールドプレート4024をチャ
ンバルーフサブユニットと接触するように付勢する、一
組のスプリング部材の概略断面を示す。クランプ部材
は、実際には互いに120度の間隔で方向付けられてい
るが、明快さを重視して図上では互いに反対側に示して
いる。コールドプレート4024は、例えば4064等
の支持位置に穴を有するクランプフランジ4110を含
み、この穴を貫通するように、クランプ/ガイド用スタ
ッド4112が配置されている。クランプ/ガイドスタ
ッド4112は、チャンバルーフアセンブリ4000の
支持フランジ4001に固定されている。クランプ/ガ
イドスタッド4112の位置合わせ部4114は、支持
フランジ4001の下方に延在し、上側ライナーモジュ
ール4074と協同して円形の基準位置合わせ(refere
ncealignment)を提供する。位置合わせ部4114を前
記のクランプ/ガイドスタッド4112の長手方向の軸
から逸脱させ、クランプ/ガイドスタッド4112のト
ップ部にあるナット4116がクランプされる時の、位
置合わせ部の回転防止に役立ててもよい。
【0150】一方のモードではルーフに向かう方向に働
き、他方のモードではルーフから離れる方向に働く、コ
ールドプレート4024のスプリング支持部について以
下に説明する。チャンバルーフ全体を均一の温度とする
には、チャンバルーフ4014の幅全体を通じて、概ね
均一な熱エネルギーの供給と除去があることが必要とな
る。供給は、例えば4026のような加熱/ランプの強
度制御によって成されるが、熱伝導の仕組みは、隣接部
材間の接合維持に依存しているのではないため、ランプ
とチャンバのルーフとの距離を少し変えても、その輻射
効果への影響は最小限に留まる。これはチャンバルーフ
4014の温度制御に伴う冷却モードとは対照的であっ
て、こちらの場合、熱の除去経路は熱伝導リング401
6、4018、4021、4022を介し、矢印411
8、4122で示す、例えば4120等の隙間を介し、
図40には示されないが隙間内に置かれた従属性熱伝導
材料を介し、コールドプレート4024に至る。熱伝導
リング4016、4018、4021、4022のトッ
プ部間の隙間4120およびその他は、部分的に従属性
熱伝導材料で満たされている。そのような材料の1つ
が、先に検討したグラフォイルである。このような材料
は圧縮抵抗が小さく、このようなインターフェースを通
る熱的熱伝導は、隣接部材間のクランプ締付け圧と接触
面圧に部分的に依存している。一部従属性材料の圧縮あ
るいは歪みにより、熱伝導に多大な影響を与え、チャン
バルーフ全体の温度分布(均一性)を大きく歪める隙
間、あるいは歪みが材料内に生じる場合がある。そのよ
うな変則状態を回避するため、従属的熱伝導材料を包含
する隙間4120を挟む部材間の接触を均一に保つ構造
が備えられている。共に極めて平面度の高い公差で、例
えば旋盤切削を施したように平面化された、熱伝導リン
グのトップ部とコールドプレート4024のボトムの間
の各隙間に入っている、従属性熱伝導材料の厚みを均一
としたうえ、ルーフのリングを覆うように、そして例え
ば4112等のクランプ/ガイドスタッドによって案内
されながら、コールドプレート4024が静かに置かれ
ている。チャンバルーフアセンブリ4000とチャンバ
本体4002は、チャンバアセンブリのヒンジ軸400
4に対して反対側にあり、例えば4124として一部が
示されているラッチにより、相関的に閉じた状態でクラ
ンプされている。解放スプリング4120は、チャンバ
ルーフアセンブリの支持フランジ4001と、コールド
プレート4024のクランプフランジ4112との間の
分離力を提供する。解放スプリング4120は、チャン
バルーフ4014の熱伝導リングから分離した後のコー
ルドプレート4024を支持する。クランプスプリング
が解放されると、解放スプリング4120はコールドプ
レートを持ち上げるための上方への分離力を提供する。
クランプスプリング4122は、コールドプレート40
24の締め付けフランジ4112の上に位置していて、
チャンバ外辺部を囲む例えば4116等のナットが、ま
すます大きなトルク定格へと漸進的、増進的に締め上げ
られてゆくと同時に、ナット4116のボトム面と締め
付けフランジ4112の間で作動する。最初の締め上げ
で解放スプリングの力が打ち負かされ、コールドプレー
ト4024が均等に降下して、熱伝導リングとコールド
プレートの間の隙間に入れられた従属性熱伝導材料のト
ップ面と接触し、それを押しつける。そして、クランプ
スプリング4122の方が、長いクランプ距離を有しば
ね比率が高く非常に実質的なスプリングであるため、解
放スプリング4120の力が打ち負かされ、例えば41
12のような、さまざまなクランプ/ガイドスタッドが
最大締め付け力の値まで締め上げられるにつれて、ルー
フ上方での従属性熱伝導材料の均一的な押しつぶし動作
が起きる。これにより、コールドプレート4024をチ
ャンバルーフの方向に促すクランプ力が除去される時ま
で、チャンバルーフ4014とコールドプレートとの間
の熱的な接続がここに確保される。
【0151】締め付け力の解放が起きる構成のひとつと
して、チャンバルーフ4014がチャンバ本体4002
に支持されていて、チャンバルーフアセンブリ4000
とチャンバ本体4002を一緒に保持しているラッチが
解放される場合が挙げられる。例えば4016等の熱伝
導リングのトップ面にコールドプレート4024を締め
付けているばね力が解放され、チャンバルーフアセンブ
リが、ヒンジアセンブリのヒンジ軸4004を中心とし
て回転するにつれて、コールドプレートがチャンバルー
フから分離する。コールドプレートおよびコールドプレ
ートによって支持される全ての構造物が、チャンバルー
フに近接した位置から除去され、コールドプレートボト
ム面のコイルおよびその他要素へのアクセスが容易に確
保される。同様に、チャンバルーフも全てのユーティリ
ティとの連結から解放されて自由になり、簡単な持ち上
げ操作だけで取り外し、および交換が可能になる。
【0152】図42は、チャンバルーフ4014のトッ
プ部に締めつけられた、コールドプレート4024の概
略断面図を示す。リフトリング4009は、例えば40
88等の蝶ねじにより、チャンバルーフアセンブリ40
00の支持フランジ4001にしっかりと締め付けられ
ている。この構成では、リフトリング4009は支持フ
ランジ4001にしっかりと締め付けられているもの
の、チャンバルーフ4014およびリング隙間4126
の外側周辺部で、緩く配置している。リフトリング40
09の従属性挿入物4104トップ部と、チャンバルー
フのリフトフランジ4014bボトム面との間に、わず
かな1インチの何分の1かが存在する。ラッチ4124
の解放と共に、チャンバルーフアセンブリ4000がま
た、チャンバ本体4002から離れる方向に上昇し始め
る一方で、締め付けスプリング4122がコールドプレ
ート4024を下側の支持フランジ4001に向けて押
さえつける。
【0153】図43は、リフトリングアセンブリの上側
縁部がチャンバルーフ4014のリフトフランジ401
4bに接触して、チャンバールーフアセンブリの垂直方
向の動きが停止し、先にそこに存在したリング隙間41
26が無くなることを示す。そして、リフトリング40
09が、例えば4122等の締め付けスプリングのそれ
以上の伸長を妨げるため、隙間4120の垂直方向の寸
法は変わらず、一方隙間4120の中の従属性熱伝導材
料を挟む高レベルの締め付け力は維持される。先のリン
グ隙間4026の垂直方向の寸法分だけ、締め付けスプ
リング4122が伸びたことになるが、取り付け状態で
締め付けスプリングの長さが数インチあることを考える
と、これは非常に小さな変化であるといえる。太い矢印
4128、4130、4132、4134は、チャンバ
ルーフ4014とコールドプレートを一緒に締め付けて
いる力と、そのおおよその方向を示す。
【0154】図44は、図36で示された位置関係に向
かって、更に上方へヒンジ回転させた図43の構成の一
例を示す。
【0155】コールドプレートの、垂直方向の従属性の
あるクランプ編成は、コールドプレートとの全てのユー
ティリティ連結に適応していなければならない。加熱ラ
ンプとの配線接続、およびコールドプレート内の冷却流
体通路(流体循環ライン)への冷却液用ホースについて
は、当該技術において遍く理解されている。ハイパワー
RF供給コネクタは、RFコイル4036、4038に
電力を供給する。各コイルは、例えば4136,413
8の、2個の終端接続を持ち、この接続が冷却液源、ま
たは好ましくは電気的に不導体である柔軟性のパイプま
たは管4140、4142を介して、ループに接続され
ている。加えて、垂直方向に柔軟性を持たせて取り付け
た一組のバスバー4144、4146(RF供給コネク
タ)を、冷却液が通って流れているコイル管の側方へク
ランプすることによって、電気がコイル両端に供給され
る。コールドプレートと共にコイルが上下動する時に
も、各ユーティリティとの接続は影響を受けない。これ
ら接続部分で交換が必要なものには、迅速で簡便なメン
テナンスを促進するために、クイック脱着式コネクタが
装備されている。
【0156】
【発明の効果】上記明細書の中で先に詳細に検討した通
り、略平坦なペデスタル4150上に支持されるワーク
ピース(基板)4148は、チャンバルーフ4014の
反対側に配置される。
【0157】本発明を、特定の実施形態について説明し
たが、当該技術の当業者は、本発明の精神および範囲か
ら逸脱することなく、形および細部に変更を加えること
が可能であることを認識するだろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】略平面のコイルアンテナを用いる、上記で参照
した同時係属中の米国特許出願に用いられているタイプ
の誘導結合プラズマ反応装置の側断面図である。
【図2】誘導フィールドのプラズマへの浸透厚さをcm
で表した対数−対数スケールの線図(実線)と、電子の
中性粒子への弾性衝突平均自由度をtorrで示す圧力
の関数(水平軸)として表した対数−対数スケールの線
図(破線)である。
【図3】(a)は、ワークピースから天井までの高さが
4インチの時、図1の反応装置内におけるワークピース
の中心に対する半径方向の関数としてのプラズマイオン
密度を示す線図であって、AおよびBと記された曲線は
それぞれ、外側および内側のコイルアンテナによって生
じたプラズマイオンの密度に相当する。(b)は、ワー
クピースから天井までの高さが3インチの時、図1の反
応装置内におけるワークピースの中心に対する半径方向
の関数としてのプラズマイオン密度を示す線図であっ
て、AおよびBと記された曲線はそれぞれ、外側および
内側のコイルアンテナによって生じたプラズマイオンの
密度に相当する。(c)は、ワークピースから天井まで
の高さが2.5インチの時、図1の反応装置内における
ワークピースの中心に対する半径方向の関数としてのプ
ラズマイオン密度を示す線図であって、AおよびBと記
された曲線はそれぞれ、外側および内側のコイルアンテ
ナによって生じたプラズマイオンの密度に相当する。
(d)は、ワークピースから天井までの高さが1.25
インチの時、図1の反応装置内におけるワークピースの
中心に対する半径方向の関数としてのプラズマイオン密
度を示す線図であって、AおよびBと記された曲線はそ
れぞれ、外側および内側のコイルアンテナによって生じ
たプラズマイオンの密度に相当する。(e)は、ワーク
ピースから天井までの高さが0.8インチの時、図1の
反応装置内におけるワークピースの中心に対する半径方
向の関数としてのプラズマイオン密度を示す線図であっ
て、AおよびBと記された曲線はそれぞれ、外側および
内側のコイルアンテナによって生じたプラズマイオンの
密度に相当する。
【図4】(a)は、単一の3次元中央非平面ソレノイド
巻線を使用した、プラズマ反応装置の側断面図である。
(b)は、(a)に示す反応装置の部分拡大図であり、
ソレノイド巻線の好ましい巻き方を示す。
【図5】ドーム型の天井を有すること以外は図4(a)
と同じプラズマ反応装置の側断面図である。
【図6】円錐形の天井を有すること以外は図4(a)と
同じプラズマ反応装置の側断面図である。
【図7】円錐台形の天井を有すること以外は図4(a)
と同じプラズマ反応装置の側断面図である。
【図8】内側よび外側の垂直ソレノイド巻線を使用した
プラズマ反応装置の側断面図である。
【図9】図8に対応する、外側巻線が平坦なプラズマ反
応装置の側断面図である。
【図10】(a)は、図4に対応する、中央ソレノイド
巻線が複数の直立円筒形巻線より成るプラズマ反応装置
の側断面図である。(b)は、図10(a)の実施形態
に関する第1の実装を示す詳細図である。(c)は、図
10(a)の実施形態に関する第2の実装を示す詳細図
である。
【図11】図8に対応する、内側および外側の両巻線が
複数の直立円筒形巻線より成るプラズマ反応装置の側断
面図である。
【図12】図8に対応する、内側巻線が複数の直立円筒
形巻線より成り、外側巻線が単一の直立円筒形巻線より
成るプラズマ反応装置の側断面図である。
【図13】プラズマイオン密度を最大限に均等化するた
め、単一のソレノイド巻線を最適な半径方向位置に配置
したプラズマ反応装置の側断面図である。
【図14】図4に対応する、ソレノイド巻線を倒立円錐
形としたプラズマ反応装置の側断面図である。
【図15】図4に対応する、ソレノイド巻線を直立円錐
形としたプラズマ反応装置の側断面図である。
【図16】ソレノイド巻線が内側の直立円筒形部分と外
側平坦部分とから成る、プラズマ反応装置の側断面図で
ある。
【図17】図13に対応する、ソレノイド巻線に倒立円
錐形部分と平坦部分の両方が含まれる、プラズマ反応装
置の側断面図である。
【図18】図15に対応する、ソレノイド巻線に直立円
錐形部分と平坦部分の両方が含まれる、プラズマ反応装
置の側断面図である。
【図19】平面、円錐形、およびドーム形天井エレメン
トの組み合わせを示す図である。
【図20】個別にバイアスされたシリコンの側壁および
天井と、使用された電熱器とを示す図である。
【図21】個別にバイアスされた内側および外側のシリ
コン天井部と、使用された電熱器とを示す図である。
【図22】図8における熱伝導性トーラスの各面に熱伝
導性のガスインターフェースを有する、プラズマ反応装
置の第1の実施形態を示す側断面図である。
【図23】半導体ウィンドウ電極と一体形成された熱伝
導性トーラスの1つの面に熱伝導性のガスインターフェ
ースを有する、プラズマ反応装置の第2の実施形態を示
す側断面図である。
【図24】図8における熱伝導性トーラスの各面に熱伝
導性の固体インターフェース材料を有する、プラズマ反
応装置の第3の実施形態を示す側断面図である。
【図25】半導体ウィンドウ電極と一体形成された熱伝
導性トーラスの1つの面に熱伝導性の固体インターフェ
ース材料を有する、プラズマ反応装置の第4の実施形態
を示す側断面図である。
【図26】コールドプレートと使い捨てシリコンリング
との間の熱伝導性ガスインターフェースを伴うコールド
プレートによって、図8の使い捨てシリコン包含リング
が冷却される、プラズマ反応装置の第5の実施形態を示
す側断面図である。
【図27】コールドプレートと使い捨てシリコンリング
との間の熱伝導性固体インターフェース材料を伴うコー
ルドプレートによって、図8の使い捨てシリコン包含リ
ングが冷却される、プラズマ反応装置の第6の実施形態
を示す側断面図である。
【図28】チャンバ壁と内部チャンバライナーが、熱伝
導路を渡ったインターフェース内にある熱伝導性ガスを
使って冷却される、プラズマ反応装置の第7の実施形態
を示す図である。
【図29】インターフェースがそれぞれ熱伝導性ガスで
はなく固体の熱伝導性層によって満たされている図28
の実施形態の変形例を示す図である。
【図30】熱伝導性ガスを密封するためにリングが静電
的に締めつけられている図26の実施形態を示す図であ
る。
【図31】モジュラープラズマ閉込めマグネットライナ
等、プラズマ反応装置の異なる実施形態によるプラズマ
反応装置を示す図である。
【図32】モジュラープラズマ閉込めマグネットライナ
の部分拡大図であり、マグネットがどのようにライナー
内部に密封されるかを示す図である。
【図33】図31の反応装置で使用され、熱膨張を許容
するための貫通スリットを有する、加熱されたシリコン
リングを示す図である。
【図34】図31の反応装置で使用され、その方位角全
体に均等数の有効ウィンドウを有する、誘導アンテナを
示す図である。
【図35】(a)から(e)は、図31の反応装置で使
用される、何対かのプラズマ閉込めマグネットについて
のさまざまな磁気配位を示す図である。
【図36】チャンバルーフを含むチャンバルーフアセン
ブリを有し、ルーフアセンブリがチャンバ本体から分離
され、チャンバルーフ内部を含む内部表面が露出した状
態の、本発明による実施形態を示す概略斜視図である。
【図37】図36に示した本発明による実施形態の概略
斜視図であり、この図では、チャンバルーフ(外側が観
察できる状態)がまだ定位置にあって、チャンバルーフ
に取り付けられている加熱ランプ、センサーおよびコイ
ルが観察できる。
【図38】チャンバルーフアセンブリの一部を成し、加
熱ランプ、誘導コイル、および温度センサーを支持して
いる、コールドプレートサブアセンブリを示す概略平面
図である。
【図39】本発明に拠るチャンバを示す部分断面図であ
り、チャンバ縁部における、チャンバルーフアセンブリ
と本体アセンブリの間の密封構造について、両アセンブ
リ間のヒンジ連結を概略的に示している。
【図40】本発明に拠るチャンバを示す概略断面図であ
り、チャンバルーフおよびチャンバ本体からのチャンバ
ルーフ支持物近傍の部品間の相関関係を、チャンバ本体
に対してチャンバルーフアセンブリが閉じた位置にある
構造において示している。
【図41】図40の構造を示す概略断面図であり、チャ
ンバルーフは定位置に残されている一方で、チャンバル
ーフアセンブリおよびコールドプレートサブアセンブリ
またはサブユニットは、チャンバ本体からヒンジ構造で
離されている状態にある。
【図42】図30のチャンバルーフアセンブリを示す概
略断面図であり、本構造においてチャンバルーフを持ち
上げるためのリフトリングを装着する方法を示す。
【図43】本発明に拠るチャンバ本体を示す概略断面図
であり、チャンバルーフアセンブリの上向き動作によ
り、チャンバールーフの持ち上げ動作が開始されている
が、チャンバルーフアセンブリの上向き動作が、持ち上
げリングとチャンバルーフの間の隙間を減少させてい
て、ルーフは全く動かず、上向き動作が更に進むとチャ
ンバルーフが上方に動く(ヒンジされる)状態を示す。
【図44】チャンバールーフアセンブリが、コールドプ
レートアセンブリまたはサブユニットおよびチャンバル
ーフを伴って一緒に上方にヒンジする際の、持ち上げ動
作(ヒンジ回転)の進行状態を示す、概略断面図であ
る。
【符号の説明】
40…円筒型チャンバ、42…非平面コイルアンテナ、
44…巻線、44a…段差または移行部(ボトムソレノ
イド巻線)、46…アンテナ対称軸、50…側壁、50
a…底縁、52…天井、54…ペデスタル、56…ワー
クピース、60…ポンピング環状体、60a…金属ライ
ナ、62…平面リング、64a…中央ガス供給管、64
b…半径方向ガス供給管、64c…ベース軸方向ガス供
給管、64d…軸方向ガス供給管、68…プラズマソー
スRF電源、70…バイアスRF電源、72…輻射加熱
器、73…エラストマ、74a…冷却流体通路、75…
トーラス、79…センサー、80,82…プラズマ閉込
めマグネット、90…外側ソレノイド、97a…電源、
97b…パワースプリッター、102…垂直スタック、
104…第2の巻線、104a、104b…巻線、10
6…二重巻線ソレノイド、112…外側ソレノイド、1
20…平面螺旋巻線、200…外側環状体、210,2
12…RFソース、218,222…温度制御装置、3
00…コントローラ、1000…マニフォルド、101
0…ソース、1020…ガスオリフィス、1030…ト
ップ面インターフェース、1040…軸上通路、105
0…ボトム面インターフェース、1070,1080,
1260,1370,2014…O−リング、108
5,1090…固体インターフェース材料層、1110
…コールドプレート、1140…固体材料層、115
0、1245…マニフォルド、1160…熱伝導性ガス
源、1210…外側コールドプレート、1240,13
10…インターフェース、1300…内部チャンバーラ
イナ、1320…ガスチャネル、1380…固体材料
層、2010,2020…マグネットライナーモジュー
ル、2030…開口部、2040…接合部、2050…
アルミニウムカバー、2082…ウェハスリットバル
ブ、2084,2086,2096a,2096b…プ
ラズマ閉込めマグネット、2088,2090…閉込め
マグネットライナーモジュール、2092…オーバーヘ
ッド中央ガス供給管、3010,3035…熱伝導性
層、3020…電気伝導性層、3040…上側アセンブ
リ、3050…下側アセンブリ、4000…チャンバル
ーフアセンブ、4002…チャンバ本体、4010…半
導体リフトピン、4014…チャンバルーフ、401
6、4018、4021、4022…熱伝導リング、4
020…リフトスパイダー、4030…アクチュエー
タ、4036…外側コイル、4038…内側コイル、4
050…炭化ケイ素カラー、4060…スリット、40
68、4070…フィードスルー開口部、4073、4
075、4077…周縁スロット、4074…上側ライ
ナモジュール、4084…内側フランジ、5010…平
面円形巻線、5020…一端、5040…他端、506
0…段差、5065…導体、5070…ボトムリターン
脚部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゲーハード シュナイダー アメリカ合衆国, カリフォルニア州, クパティノ, アリシア コート 10425 (72)発明者 エリック アスカリナム アメリカ合衆国, カリフォルニア州, サニーヴェイル, ポーリン ドライヴ 1332 (72)発明者 ケネス エス. コリンズ アメリカ合衆国, カリフォルニア州, サン ノゼ, ナイツヘイヴン ウェイ 165

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルチモードチャンバアクセス構造を有
    し、ワークピースを処理するためのチャンバであって、 処理されるワークピースを載せる略平坦な面を画成する
    ペデスタルを含むチャンバ本体サブユニットと、 前記チャンバ本体サブユニット上に、取り外し可能かつ
    密封状態で係合可能なチャンバルーフサブユニットであ
    って、このチャンバルーフサブユニットは、前記チャン
    バ本体サンブユニット上に係合されている時には、前記
    ペデスタルワークピース表面に沿って、それと間隔をあ
    けて延在するチャンバルーフを含み、前記チャンバルー
    フサブユニットは、前記ルーフから、また前記ペデスタ
    ルから離れて横方向に延在する少なくとも1つの延長部
    材を含む、チャンバルーフサブユニットと、 前記チャンバルーフと間隔をあけて配置されるように、
    前記少なくとも1つの延長部材に取り外し可能に係合可
    能なコールドプレートサブユニットと、 前記チャンバルーフに隣接して配置可能であるように、
    前記コールドプレートから支持されるコイルであって、
    このコイルは、RFパワーを受け入れ、誘導により、前
    記チャンバ内のガス中にプラズマを確立し得るコイル
    と、 前記チャンバルーフサブユニットから独立してまたはそ
    れと共に、ヒンジ回転軸を中心として前記コールドプレ
    ートサブユニットを動かすように、前記チャンバールー
    フサブユニットと前記コールドプレートサブユニットと
    の両方を、周縁部に装着するヒンジアッセンブリとを備
    え、 これにより、第1モードでは、チャンバ内部へのアクセ
    スのため、チャンバルーフとコールドプレートサブユニ
    ットの両方が、単一のアッセンブリとしてチャンバ本体
    サブユニットから遠ざかるように旋回され、 また第2モードでは、チャンバルーフサブユニットにア
    クセスできるように、あるいはチャンバ本体サブユニッ
    トおよびコールドプレートサブユニットから簡単かつ直
    ちに取り外せるように、また常時はルーフサブユニット
    に面するコールドプレートおよびコイルコンポーネント
    へアクセスできるように、チャンバルーフサブユニット
    からは独立して、コールドプレートサブユニットがチャ
    ンバ本体サブユニットから遠ざかるように旋回されるこ
    とを特徴とするチャンバ。
  2. 【請求項2】 前記コールドサブユニットは、冷却流体
    用の流体体循環ラインを受け入れ、またRFパワーを前
    記コイルへ伝達可能とするためにRF供給コネクタを装
    着することを特徴とする請求項1に記載のチャンバ。
  3. 【請求項3】 コールドプレートサブユニットおよびル
    ーフサブユニットがチャンバ本体サブユニットと係合し
    ている時、前記コールドプレートサブユニットは、前記
    チャンバルーフに向かって延在する一連の加熱ランプを
    含み、前記ランプが前記少なくとも1つの延長部材のう
    ち2つの間に延在することを特徴とする請求項1に記載
    のチャンバ。
  4. 【請求項4】 前記コールドプレートサブユニットは、
    複数の前記コイルを装着することを特徴とする請求項1
    に記載のチャンバ。
  5. 【請求項5】 前記チャンバは、前記少なくとも1つの
    延長部材を複数、同心アレイ状に含むことを特徴とする
    請求項1に記載のチャンバ。
  6. 【請求項6】 更に複数のコイルを含み、前記コイル
    は、前記同心アレイの内部または外側に配置されるよう
    に、分布され支持されることを特徴とする請求項5に記
    載のチャンバ。
  7. 【請求項7】 前記拡張部材は、熱伝導性材料で作られ
    ていることを特徴とする請求項5に記載のチャンバ。
  8. 【請求項8】 前記チャンバルーフは、シリコン材料で
    あることを特徴とする請求項1に記載のチャンバ。
  9. 【請求項9】 前記延長部材は、シリコン材料であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のチャンバ。
  10. 【請求項10】 前記少なくとも1つの延長部材と前記
    コールドプレートとの間に、熱的従属性を持つ層が配置
    され、この層は、改善された熱伝導性を得るために両者
    間で圧縮されていることを特徴とする請求項1に記載の
    チャンバ。
  11. 【請求項11】 プラズマチャンバのための構造体であ
    って、 チャンバ本体アッセンブリにシールされ、チャンバ本体
    アセンブリと共に、プラズマ処理チャンバの真空限界の
    一部を形成する、プラズマ処理チャンバルーフと、 前記プラズマ処理チャンバルーフとほぼ平行で、かつオ
    フセットして配設されるコールドプレートと、 前記ルーフと前記コールドプレートの間に熱ブリッジを
    形成する、複数の熱伝導部材とを備え、 前記熱ブリッジは、前記コールドプレートまたは前記ル
    ーフのいずれかと取り外し可能に連結され、前記コール
    ドプレートが前記ルーフから分離される時に、前記ルー
    フおよび両者間の空間にアクセス可能となることを特徴
    とするプラズマチャンバ構造体。
  12. 【請求項12】 前記ルーフと前記コールドプレート間
    の分離は、前記コールドプレートがヒンジ機構に固定さ
    れていて、前記コールドプレートを前記ルーフから分離
    する時、前記コールドプレートをヒンジ軸まわりにヒン
    ジ回転されることにより行なわれ、ここで前記ヒンジ軸
    は前記チャンバ本体に固定されていることを特徴とする
    請求項11に記載のプラズマチャンバ構造体。
  13. 【請求項13】 前記一連の熱伝導性部材がリングを含
    み、前記リングは前記ルーフに固定されて、従属性熱伝
    導材料を介して前記コールドプレートと結合されている
    ことを特徴とする請求項11に記載のプラズマチャンバ
    構造体。
  14. 【請求項14】 前記熱伝導性部材は、一組のスプリン
    グ部材により付勢されて、前記コールドプレートと接触
    することを特徴とする請求項11のプラズマチャンバ構
    造体。
  15. 【請求項15】 リフトリングがチャンバルーフアッセ
    ンブリに選択的に取付可能であって、前記リフトリング
    は、前記チャンバルーフアセンブリと係合した時、前記
    ルーフを前記コールドプレートと共に1つのユニットと
    して動かすことを特徴とする請求項11に記載のプラズ
    マチャンバ構造体。
  16. 【請求項16】 前記コールドプレートは、前記チャン
    バルーフアセンブリを介してヒンジ機構に固定され、前
    記ヒンジ機構はコールドプレート、ルーフ、およびチャ
    ンバルーフアセンブリを、ひとつのユニットとしてヒン
    ジ軸まわりにヒンジ回転させ、ここで前記ヒンジ軸は前
    記チャンバ本体に固定されていることを特徴とする請求
    項15に記載のプラズマチャンバ構造体。
  17. 【請求項17】 コールドプレート、ルーフおよびチャ
    ンバルーフアセンブリがヒンジ軸まわりにヒンジ回転さ
    れる前に接続を断たれる必要がないように、前記コール
    ドプレートに供給されて、かつ支持されるユーティリテ
    ィが構成されることを特徴とする請求項16に記載のプ
    ラズマチャンバ構造体。
  18. 【請求項18】 メンテナンスが簡単な真空処理チャン
    バであって、 チャンバ本体アセンブリと、 真空エンクロージャを形成するために、前記チャンバ本
    体とシール状態で係合可能なチャンバルーフを含むチャ
    ンバールーフアセンブリと、 熱交換表面、およびRFエネルギーを受け入れて共に電
    気的絶縁状態で前記表面上に支持されるコイルを含み、
    前記ルーフ上方に配置可能なユーティリティ支持アセン
    ブリと、および前記熱交換表面とルーフとの間に配置可
    能で、前記アセンブリを前記ルーフおよび本体の上に支
    持し、ルーフと熱交換表面との間の熱伝導経路を提供す
    る、熱伝導性スペーサとを備え、 前記ユーティリティ支持アッセンブリは、前記ルーフか
    ら独立して前記本体から取り外し可能であり、前記ルー
    フはその上にあって、熱交換およびRF機能を分解する
    ことなく、ルーフまたはチャンバ内部のサービスのため
    に取り外し可能であることを特徴とする真空処理チャン
    バ。
  19. 【請求項19】 前記真空処理チャンバは更に、前記ル
    ーフを妨げることなく前記ユーティリティ支持アセンブ
    リが旋回して前記チャンバ本体から離れることができる
    ように、前記ユーティリティ支持アセンブリを、前記チ
    ャンバ本体アッセンブリの上に回転可能に装着するヒン
    ジアセンブリを含むことを特徴とする請求項18に記載
    の真空処理チャンバ。
  20. 【請求項20】 前記熱伝導部材は、ルーフサブユニッ
    トを形成するよう前記ルーフに接合され、前記ユーティ
    リティ支持アッセンブリは、前記ルーフサブユニットか
    ら独立して取り外し可能であり、ここで、複数の前記熱
    伝導部材が設けられ、複数の前記熱伝導部材は更に、 前記熱交換表面と熱伝導部材との間に配置された熱伝導
    材料の圧縮層と、 前記ユーティリティ支持アッセンブリと前記熱伝導部材
    を一緒に付勢して、前記ルーフと接触させる少なくとも
    1つのスプリングテンショナとを含むことを特徴とする
    請求項18に記載の真空処理チャンバ。
JP10199207A 1997-07-14 1998-07-14 マルチモードアクセスを有する真空処理チャンバ Withdrawn JPH11135296A (ja)

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