JP2000081773A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000081773A
JP2000081773A JP11091885A JP9188599A JP2000081773A JP 2000081773 A JP2000081773 A JP 2000081773A JP 11091885 A JP11091885 A JP 11091885A JP 9188599 A JP9188599 A JP 9188599A JP 2000081773 A JP2000081773 A JP 2000081773A
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Koji Ida
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境変化、長期の使用、記録速度の向上等が
生じても画像のムラが生じにくい画像形成装置を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 画像形成の前に、帯電用高圧電源116
は、帯電ローラ102の状態(抵抗を反映した状態)を
検出する。具体的には、定電流制御で帯電ローラ102
の所定値の電流を流して、この時の帯電用高圧電源11
6自身の出力電圧をモニタする。その後、画像形成動作
に移る。画像形成時には、帯電用高圧電源116は、定
電圧制御で帯電ローラ102に電圧を印加する。この時
印加する電圧の電圧値は、先に行ったモニタ結果、すな
わち、出力電圧(平均値)に基づいて決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真記録方式
の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真記録装置では、帯電、露
光、現像、転写、定着、クリーニングの各記録プロセス
によって画像を形成する装置が、既によく知られてい
る。
【0003】帯電装置としては、一般的にコロナ帯電器
を用いているが、コロナ帯電器には、5〜10kVとい
う高電圧電源を必要とするために人体に危険であり、こ
の高電圧電源は大変高価なものである。またこのコロナ
帯電器は、環境安定性特に湿度の影響を受けて、静電潜
像担持体の帯電電位が変動してしまうという問題点と、
コロナ帯電器は、コロナ放電現象を利用するために、オ
ゾンを発生し、静電潜像担持体の特性を著しく劣化させ
てしまうことや、人体にも悪影響を与える。この人体へ
の影響を防ぐために、画像形成装置にオゾン吸収分解フ
ィルタを設けてオゾンの画像形成装置外への流出を防止
している。このオゾン吸収分解フィルタのオゾンを吸収
分解できる寿命は短いために、定期的に交換作業を行わ
なければならないという問題点もある。
【0004】そこで、このようなコロナ帯電器の問題点
を解消するために、特開昭63―208878号公報に
開示された技術では、電気抵抗値が105〜106Ωの導
電性帯電ローラを静電潜像担持体に接触させて、この導
電体に直流電圧を印加し、静電潜像担持体を帯電させる
接触型帯電装置が提案されている。
【0005】このような接触型帯電装置を備えた従来の
画像形成装置の概要を図24および図25を用いて説明
する。
【0006】静電潜像担持体である感光ドラム1は、回
転可能に構成されており、その周囲には、画像形成プロ
セスの順に、帯電ローラ2、LEDヘッド3等を備えた
露光装置、現像器4、転写ローラ7、クリーニング装置
9が配置されている。そして、感光ドラム1の回転に伴
って、感光ドラム1の表面に対して、この配置順に処理
が施されてゆく。つまり、帯電ローラ2は、定電圧電源
である帯電用電源10’によって印加される電圧によっ
てマイナスに帯電している。この帯電ローラ2が接触す
ることで、感光ドラム1が帯電される(S501)。通
常では感光ドラム1の表面電位は−800Vになるよう
に帯電用電源10’の電圧を調整される。感光ドラム1
の帯電された表面領域に対して、LEDヘッド3などの
光源を備えた露光装置によって光が照射されることで、
印刷したい画像の静電潜像が形成される(S502)。
次に、現像器4によって帯電したトナー5が付着させら
れることで、この静電潜像が現像されてトナー像が形成
される(S503)。このトナー像5は、転写用電源8
によってプラス電圧が印加された転写ローラ7と感光ド
ラム1との間に発生する転写電界によって、感光ドラム
1上から用紙6上に転写される(S504)。転写され
ることなく感光ドラム1に残ったトナーは、クリーニン
グ装置9によって感光ドラム1上から除去される(S5
05)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
63―208878号公報に開示された技術では、高温
高湿の環境下では静電潜像担持体に直径約0.5mmの
円形状に極端に帯電しすぎた部分が多数発生し、局部的
な帯電ムラがおこることがあった。
【0008】また低温低湿の環境下では、所望の帯電電
位にならず帯電電位が低下してしまい非記録部にトナー
が付着する現象、いわゆる「かぶり」が生じるという問
題点があった。このかぶりは、静電潜像担持体の回転周
速度が速い場合に特に発生しやすかった。
【0009】また、図24を用いて説明した従来の画像
形成装置には、以下のような問題があった。
【0010】感光ドラム1の電位は、帯電ローラ2に印
加される電圧と、感光ドラム1のキャパシタンス、帯電
ローラ2のインピーダンスにより決まる。
【0011】ここでは、感光ドラム1の表面電位を、例
えば−800Vに設定する。また、そのときの、帯電ロ
ーラ2のインピーダンス、感光ドラム1のキャパシタン
ス、帯電用電源10’の出力電圧(帯電用電源電圧)を
それぞれ、以下のように設定し、これを標準の値とす
る。
【0012】帯電用電源電圧=Vch(V) 感光ドラムキャパシタンス=Cch(F) 帯電ローラインピーダンス=Rch(Ω) この場合、帯電ローラ2のインピーダンスがRch
(Ω)より高いとき、感光ドラム1の電位は通常の−8
00Vに対して、プラスの値(0V)に近い電位にな
る。感光ドラム1のキャパシタンスがCch(F)より
大きいとき、感光ドラム1の電位は通常の−800Vに
対して、プラスの値(0V)に近い電位になる。実際の
プリンタにおいては、帯電ローラ2のインピーダンスお
よび、感光ドラム1のキャパシタンスは製造上のばらつ
きが出てしまう。さらに、帯電ローラ2のインピーダン
スは、そのプリンタがおかれている環境(温度、湿度
等)に応じて変動しやすい。これらの帯電ローラ2のイ
ンピーダンスと感光ドラム1のキャパシタンスとの違い
により、プリンタ実機における感光ドラム1の表面電位
は大きく影響を受ける。
【0013】帯電ローラ2、感光ドラム1、現像器4、
クリーニング装置9からなる構造体を「ID」と略記す
る。あるID Aと、ID Bを10℃20%RH、2
8℃80%RHの環境下で、帯電用電源10’の電圧を
−1350Vとして感光ドラム1の表面電位を測定した
結果を図26に示す。この図に示したように、ID、環
境に応じて、感光ドラム1の表面電位は、目的の−80
0Vからずれる。
【0014】感光ドラム1の表面電位は、標準の−80
0Vを外れると画像不良となって現れる。例えば感光ド
ラム1の表面電位が基準の電位に対してプラス方向にな
った場合(例えば−600V)は、現像器4において、
感光ドラム1上の露光されていない非現像部にもトナー
が付着してしまい、その結果が白紙部分の汚れとなって
現れる。また、感光ドラム1上の露光部と非露光部の電
位差が小さくなるため、画像の鮮明さが失われたり、印
刷結果が濃くなったりする。逆に感光ドラム1の電位が
基準電位に対してマイナス方向にずれてしまった場合
(例えば−1000V)は、感光ドラム1上の露光部の
除電がうまく行われず、現像器4で付着するトナーが減
少し印刷結果が薄くなる。
【0015】このように、製造上のばらつき、環境変化
(温度、湿度の変化)、経時等に伴って生じる、感光ド
ラム1のキャパシタンスおよび帯電ローラ2のインピー
ダンス(抵抗)の変化によって、感光ドラム1の表面電
位は影響を受け、それが印刷結果に悪影響を及ぼしてい
た。
【0016】また、正常な画像が形成可能な、帯電ロー
ラ2の抵抗値の範囲は、記録速度によっても変動する。
記録速度が高まると、良好な画像が得られる抵抗値の範
囲が狭まる。そのため、記録速度の向上に伴って、環境
等による帯電ローラ2の抵抗値変化に対応しきれなくな
り、帯電不良が発生する可能性がある。
【0017】本発明は、帯電ムラが少なく、且つ、かぶ
りが生じることのない画像形成装置を提供することを目
的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものでありその第1の態様として
は、静電潜像担持体にトナーを付着させることでトナー
像を形成しこれを転写材に転写することで転写材上に画
像を形成する電子写真方式の画像形成装置において、静
電潜像を担持する静電潜像担持体と、電圧が印加された
状態において前記静電潜像担持体に接触することで、前
記静電潜像担持体を帯電させる帯電部材と、前記帯電部
材の状態を検出して、その状態を示す指標値を出力する
状態検出手段と、画像形成時には、前記状態検出手段の
出力する指標値に応じた値の電圧を前記帯電部材に印加
する電源手段とを有することを特徴とする画像形成装置
が提供される。
【0019】前記状態検出手段は、前記帯電部材の抵抗
値を反映した量を検出するものであってもよい。
【0020】前記状態検出手段は、非画像形成時に前記
帯電部材に定電流制御で所定値の電流を流すとともにこ
のときの電圧を検出し、該検出値に基づいて決定された
値を前記帯電部材の状態を示す指標値として出力するも
のであってもよい。
【0021】前記状態検出手段は、非画像形成時に前記
帯電部材に定電圧制御で所定値の電圧を印加するととも
にこのときの電流値を検出し、該検出値に基づいて決定
された値を前記帯電部材の状態を示す指標値として出力
するものであってもよい。
【0022】前記電源手段は、前記状態検出手段の出力
する指標値と、当該指標値によって示された状態にある
帯電部材に対して画像形成時に印加する電圧値とを対応
づけたテーブルを格納した記憶手段を備え、前記状態検
出手段の出力する指標値に基づいて前記テーブルを参照
することで、画像形成時に前記帯電部材に印加する電圧
値を決定するものであってもよい。
【0023】前記状態検出手段によって定電流制御で電
流が流されるのに対応して、前記静電潜像担持体に帯電
している電荷を除去する除電手段を有することが好まし
い。前記除電手段は、転写後も前記静電潜像担持体に付
着しているトナーを、前記静電潜像担持体に接触するこ
とで除去するクリーニング部材と、前記静電潜像担持体
に帯電している電荷を、前記クリーニング部材に交流電
圧を印加することで除去する交流電源とを含んで構成さ
れてもよい。
【0024】前記除電手段は、前記静電潜像担持体に接
触して設置されており、別途供給されてくる転写材を前
記静電潜像担持体との間に挟んでこれを前記静電潜像担
持体に圧接させることで、前記トナー像を該転写材に転
写する転写部材と、前記静電潜像担持体に帯電している
電荷を、前記転写部材に交流電圧を印加することで除去
する交流電源とを含んで構成されてもよい。
【0025】前記除電手段は、前記静電潜像担持体に帯
電している電荷を、前記静電潜像担持体に光を照射する
ことで除去する光照射手段を含んで構成されてもよい。
【0026】前記帯電部材に付着したトナーを除去する
トナー除去手段を有することが好ましい。
【0027】前記帯電部材は、ローラであり、前記トナ
ー除去手段は、その外周面が前記ローラの外周面と接触
した状態で設置されて前記ローラの回転に伴って従動回
転可能に構成された、少なくともその表面が導電性を備
えた補助ローラと、前記補助ローラに、前記電源手段と
同じタイミングで同じ電圧値の電圧を印加する補助電源
手段とを備えて構成されてもよい。
【0028】前記帯電部材は、ローラであり、前記トナ
ー除去手段は、その外周面が前記ローラの外周面と接触
した状態で設置されて前記ローラの回転に伴って従動回
転可能に構成された、少なくともその表面が導電性を備
えた補助ローラと、画像形成時には、前記指標値に応じ
た値の電圧であり、且つ前記電源手段が前記ローラに印
加する電圧よりも絶対値の大きな電圧を、前記補助ロー
ラに印加する補助電源手段とを備えて構成されてもよ
い。
【0029】前記補助電源手段は、前記ローラに印加さ
れる電圧との差が一定になるように、前記補助ローラに
前記電圧を印加してもよい。
【0030】前記補助電源手段は、前記ローラに印加さ
れる電圧との差が前記指標値に応じて変化するように、
前記補助ローラに前記電圧を印加してもよい。
【0031】本発明の第2の態様としては、静電潜像担
持体にトナーを付着させることでトナー像を形成しこれ
を転写材に転写することで転写材上に画像を形成する電
子写真方式の画像形成装置において、静電潜像を担持す
る静電潜像担持体と、電圧が印加され且つその表面にト
ナーが付着された状態において、帯電状態にある前記静
電潜像担持体に接触することで、前記静電潜像担持体の
表面にトナーを付着させてトナー像を形成する現像部材
と、前記現像部材の状態を検出し、その状態を示す指標
値を出力する現像部材状態検出手段と、画像形成時に
は、前記現像部材状態検出手段の出力する指標値に応じ
た値の電圧を前記現像部材に印加する現像用電源手段
と、電圧が印加された状態において前記現像部材に接触
することで、前記現像部材にトナーを供給するトナー供
給部材と、前記トナー供給部材の状態を検出し、その状
態を示す指標値を出力するトナー供給部材状態検出手段
と、画像形成時には、前記トナー供給部材状態検出手段
の出力する指標値に応じた値の電圧を前記トナー供給部
材に印加するトナー供給用電源手段と、電圧が印加され
た状態において前記静電潜像担持体に接触することで、
前記静電潜像担持体に付着したトナーを除去するクリー
ニング部材と、前記クリーニング部材の状態を検出し、
その状態を示す指標値を出力するクリーニング部材状態
検出手段と、画像形成時には、前記クリーニング部材状
態検出手段の出力する指標値に応じた値の電圧を前記ク
リーニング部材に印加するクリーニング用電源手段とを
有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0032】前記現像部材状態検出手段、前記トナー供
給部材状態検出手段および前記クリーニング部材状態検
出手段は、それぞれ、非画像形成時に前記現像部材、前
記トナー供給部材、前記クリーニング部材に定電流制御
で所定値の電流を流すとともにこのときの電圧を検出
し、該検出値に基づいて決定された値をそれぞれの指標
値として出力するものであってもよい。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を用い
て説明する。
【0034】実施の形態1 本実施の形態1は、画像形成開始前に、帯電ローラの状
態を確認することで、記録速度が早い場合でも環境変化
に対して安定して静電潜像担持体を帯電可能にしたこと
を主な特徴とするものである。これを実現するため本実
施の形態1では、画像形成を行う前に、後述する帯電用
高圧電源116の制御方法を、一旦、定電流制御とし、
このときの電圧をモニタすることで、帯電ローラ、静電
潜像担持体の状態を確認している。画像形成時には定電
圧制御に切り替えるが、このときの設定電圧値は、定電
流制御時のモニタ結果に基づいて決定している。以下、
詳細に説明する。
【0035】まず、本実施の形態における画像形成装置
の概要を図1を用いて説明する。
【0036】画像形成動作中は、図示しないメインモー
タによって、ドラム状の静電潜像担持体101が図示矢
印方向(a)に一定周速度で回転させられる。
【0037】帯電装置102は、静電潜像担持体101
の表面を一様均一に帯電させる。続いて、露光装置10
3は、画像信号に対応した光を静電潜像担持体101に
照射することで、静電潜像担持体101上に静電潜像を
形成する。なお、露光装置103としては、LEDアレ
イとセルフォックレンズ(商品名)を組み合わせたもの
や、レーザと作像光学系を組み合わせたものなどいずれ
も利用できる。
【0038】現像装置104は、この静電潜像を現像す
る。すなわち、現像装置104のトナー担持体105
は、トナー106を吸着して、図示矢印方向に回転する
ことで搬送する。この場合、本実施の形態では反転現像
を採用しており、導電性支持体101aとトナー担持体
105との間にはバイアス電圧が印加されている。その
ため、トナー担持体105と静電潜像担持体101との
間の空間には、静電潜像担持体101に形成された静電
潜像に伴う電気力線が生じている。トナー担持体105
上の帯電したトナー106は、静電気力によって、静電
潜像担持体101上に付着することで静電潜像を顕像化
する。なお、現像装置104としては、二成分磁気ブラ
シ現像器、一成分磁気ブラシ現像器、一成分非磁性現像
器など公知の技術がいずれも利用できる。
【0039】ところで、紙カセット107に収容されて
いる記録紙108が、給紙ローラ109によって紙カセ
ット107から取り出される。そして、回転が停止され
ている送紙ローラ110に向けて搬送されこれに当接さ
せられることで、記録紙108の斜行が矯正される。こ
の後、送紙ローラ110が回転を開始し、記録紙108
は転写部へと送られてゆく。
【0040】転写装置111は、この送られて来た記録
紙108に静電潜像担持体101上に形成されたトナー
像を転写する。
【0041】その後、記録紙108は、定着装置114
へ搬送されここで画像が定着させられる。すなわち、定
着装置114においては、発熱ローラ113の熱がトナ
ー106を溶融させるとともに、加圧ローラ112によ
る加圧によってこの溶融したトナーが記録紙108の繊
維間に浸透させられる。トナー像が定着させられた記録
紙108は装置外部へ送出される。
【0042】なお、転写後の静電潜像担持体101には
若干のトナーが残留する場合があるが、この残留トナー
は、クリーニング用高圧電源117によって所定の電圧
が印加され且つ静電潜像担持体101に当接して設けら
れたクリーニングローラ115によって除去される。
【0043】こうして静電潜像担持体101は繰り返し
利用される。
【0044】また、該画像形成装置を構成する各部の動
作タイミング等は、主制御装置130によって指示され
ている。
【0045】以上で画像形成装置全体の概要説明を終わ
る。
【0046】既に述べたとおり本実施の形態1の装置
は、帯電装置102への電圧印加制御に主な特徴を有す
るものである。従って、これ以降は、該特徴に関連した
部分(帯電用高圧電源116等)と、電圧印加の対象と
なる静電潜像担持体101および帯電装置102とを中
心に説明を行う。
【0047】まず、静電潜像担持体101について説明
する。
【0048】静電潜像担持体101は、導電性支持体1
01aと、光導電層101bとによって構成されてい
る。
【0049】導電性支持体101aとしては、ここでは
外径30mmのアルミニウムの金属パイプを用いた。導
電性支持体101aとしては、これ以外にも、ステンレ
ス、鋼鉄等の金属製のパイプが使用可能である。
【0050】光導電層101bとしては、ここでは厚さ
約0.5μmの電荷発生層と、厚さ約18μmの電荷輸
送層とを順次積層した有機系感光体を用いた。しかし、
これ以外にも、電荷輸送層と電荷発生層とを順次積層し
た積層型でも構わない。また、電荷発生層と電荷輸送層
とを同一層とした単層型でも構わない。また、本実施の
形態では光導電層101bを有機系感光体を用いて構成
しているが、セレン感光体、酸化亜鉛感光体、アモルフ
ァスシリコン感光体などいずれも使用できる。帯電装置
102について説明する。
【0051】帯電装置102の帯電部材として帯電ロー
ラを用いている。以下、この帯電ローラを「帯電ローラ
102」と呼ぶ。帯電ローラ102は、金属シャフト1
02aに半導電性ゴム層102bをモールドしたもので
ある。
【0052】金属シャフト102aとして、ここでは、
直径6mmのステンレスシャフトを用いている。金属シ
ャフト102aとしては、これ以外にも、鋼鉄、アルミ
ニウム等の金属性のシャフトを用いることができる。
【0053】半導電性ゴム層102bとして、ここでは
ウレタンゴムに導電性カーボンブラックを添加させた半
導電性ウレタンゴムを用いて、これを仕上がり外径が1
4mm、長手方向の長さが320mmとなるようにモー
ルドしている。なお、半導電性ゴム層102bの長手方
向の長さは、静電潜像担持体101の光導電層101b
の長手方向の長さに応じて決まる。静電潜像担持体10
1は製作上、静電潜像担持体101の長手方向の両端部
の円周上には、光導電層101bが形成しずらい。そこ
で、半導電性ゴム層102bの長手方向の長さは、静電
潜像担持体101への帯電用高圧電源116の電流がリ
ークしないように、静電潜像担持体101の光導電層1
01bの長手方向の長さよりも若干短くしている。
【0054】半導電性ゴム層102bとしては、これ以
外にも、ゴム材に導電性粉末、金属粉末、金属繊維等を
添加させたものであればいずれでもよい。ゴム材として
は、例えば、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ウレタン
ゴム、シリコンゴム、ニトリルゴム、スチレンゴム、ブ
タジエンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴムを
用いることができる。導電性粉末としては、例えば、カ
ーボン、グラファイトを用いることができる。金属粉
末、金属繊維としては、例えば、フェライト、アルミニ
ウム粉、銅粉、ブロンズ粉、ステンレス粉、酸化チタ
ン、酸化スズ等の粉末あるいは繊維を用いることができ
る。
【0055】帯電ローラ102は、静電潜像担持体10
1への接触を均一にするために弾性体であることが望ま
れる。上述したゴム材料を用いた場合、半導電性ゴム層
102bの硬度は、ソリッド状の半導電性ゴム層102
bの場合では、40゜以下(JIS A)、フォーム状
の場合では、20〜60゜(ASKER C)が良好で
あった。
【0056】金属シャフト102aと静電潜像担持体1
01の導電性支持体101aとの間には、帯電用高圧電
源116が接続されている。この金属シャフト102a
を通して帯電ローラ102に直流電圧が印加される。
【0057】次に、帯電用高圧電源116および除電装
置119について詳細に説明する。帯電用高圧電源11
6は、帯電装置102に所望の帯電電圧を付与すること
で、最終的には、静電潜像担持体101を所望の電位に
帯電させるものである。本実施の形態における帯電用高
圧電源116は、その制御方法が変更可能な構成となっ
ている。具体的には、画像形成を行う前(例えば、画像
形成装置の立ち上げ時、画像形成開始時)には、帯電用
高圧電源116は定電流制御となる。一方、画像形成時
には、帯電用高圧電源116は、定電圧制御となる。こ
のとき、設定される電圧値は、モニタ結果(電圧値)に
応じた値とされる。
【0058】帯電用高圧電源116の帯電ローラ102
への印加電圧値は、定電圧制御のときには−1.35k
Vとしている。この印加電圧値は、−1kV〜−1.7
kVを帯電ローラ102へ印加することによって、静電
潜像担持体101は、−400V〜−1000V帯電さ
せることができる。
【0059】本実施の形態における帯電用高圧電源11
6は、具体的には、図2に示すとおり、電流検出器11
6a、制御部116b、定電圧回路116cを備えて構
成されている。
【0060】定電圧回路116cは、制御部116bか
らの指示に従って所望の電圧を発生可能な電源回路であ
る。該定電圧回路116cの発生した電圧は、電流検出
器116aを介して、帯電ローラ102に印加される構
成となっている。
【0061】電流検出器116aは、定電圧回路116
cから帯電ローラ102に流れる電流値を検出するため
のものである。
【0062】制御部116bは、定電圧回路116cを
制御するためのものである。メモリ、プロセッサ、各種
ドライバ回路などを備えて構成されている。プロセッサ
は、メモリに格納された制御プログラムを実行すること
で、様々な機能を実現している。例えば、帯電ローラ1
02への所定電圧での電圧を印加(定電圧制御)する機
能を備えている。また、この制御部116bは、電流検
出器116aの検出結果に基づいて、定電圧回路116
cを制御することで、帯電ローラ102に所望の電流値
での通電(定電流制御)を可能にしている。さらに、こ
の制御部116bは、定電流制御中においては、電圧を
モニタする機能を備えている。各機能の詳細については
以下のとおりである。
【0063】静電潜像担持体101の帯電電位と、定電
流制御時の設定電流値とについては、あらかじめ実験に
よって求められた所望の帯電電位と電流値との関係をメ
モリに格納し、この関係を参照することで決定してい
る。これ以外にも、下記の数式(1)に基づいて求めて
もよい。
【0064】 設定電流値i=Vp*L*e0*eS*Vs/t ・・・(1) ここで、t:光導電層101bの厚さ[m] eS:光導電層101bの比誘電率 Vp:静電潜像担持体101の回転周速度[m/se
c] L:半導電性ゴム層102bの長手方向の長さ[m] Vs:静電潜像担持体101の所望の帯電電位[V] e0:真空の誘電率[F/m] 帯電ローラ102の回転1周期分の帯電用高圧電源11
6の出力電圧の平均値は、帯電ローラ102の回転速度
[m/s]と、帯電ローラ102の外周距離[m]か
ら、帯電ローラ102が1回転するのに要する時間t2
(図3参照)を計算して、この時間t2内の印加電圧の
平均値を求めている。
【0065】なお、帯電用高圧電源116の帯電ローラ
102への印加電圧の極性は、ここではマイナスであ
る。但し、ここで極性をマイナスにしているのは、マイ
ナス帯電型の静電潜像担持体101を用いているためで
ある。プラス帯電型の静電潜像担持体101を用いる場
合には、帯電用高圧電源116の帯電ローラ102への
印加電圧の極性はプラスとする。
【0066】除電装置119(図1)は、静電潜像担持
体101を除電するためのものであり、本実施の形態で
は、静電潜像担持体101に光を照射することで除電す
るタイプのものを使用している。また、除電装置119
による除電の対象とする領域は、クリーニングローラ1
15の下流側且つ帯電ローラ102の上流側である。除
電装置119の光源としては、除電を効率よく行うた
め、波長および強度が露光装置103のLEDアレイと
一致しているLEDアレイを用いている。但し、静電潜
像担持体101の除電にさらに効率のよい光(波長等)
を出力可能な光源があればこれを用いてもよい。
【0067】なお、このような除電装置119を設けた
のは以下のような事情によるものである。つまり、帯電
用高圧電源116を定電流制御にすると、静電潜像担持
体101の帯電電位はどんどん上昇してしまう。例えば
記録速度が200mm/secであり、帯電電位が−6
00Vとなるように、電流値を−55μAで定電流制御
している場合について考える。静電潜像担持体101の
1周期目の帯電電位は−600Vとなる。しかし、2周
期目の帯電電位は−1200V、3周期目の帯電電位は
−1800Vと回転を重ねるごとに帯電電位が変化して
しまう。帯電用高圧電源116を定電流制御にするため
には、静電潜像担持体101の帯電ローラ102のすぐ
上流側領域での帯電電位が、常に一定値になっている必
要がある。例えば、静電潜像担持体101の残留電位
が、電位0V、電位−100Vである必要があることが
各種の実験よりわかった。
【0068】次に、この画像形成装置の画像形成開始時
の動作を図3を用いて説明する。
【0069】ここでは、記録速度が200mm/sec
の場合を例にとって説明する。
【0070】画像形成を行うために、画像形成装置に駆
動信号が入力されると、メインモータの回転によって静
電潜像担持体101が回転を始める。これと同時に除電
装置119が発光し、静電潜像担持体101を除電す
る。
【0071】静電潜像担持体101の回転に伴って、静
電潜像担持体101の表面領域のうち除電装置119に
よって除電された領域が、帯電ローラ102との接触領
域に移動してくる。
【0072】除電を開始してから遅れ時間(t1)以上
の時間が経過後、帯電用高圧電源116の制御部116
bは電流検出器116aの検出結果を確認しつつ定電流
制御で帯電ローラ102への通電を開始することで静電
潜像担持体101を帯電させる。「遅れ時間(t1)」
とは、静電潜像担持体101のある表面領域が、除電装
置119による除電を受けてから、帯電ローラ102に
到達するまでの時間である。これは、静電潜像担持体1
01の回転速度と、除電装置119と帯電ローラ102
の静電潜像担持体101に対する配置関係とから計算で
きる。
【0073】なお、ここでは、所望の帯電電位−800
Vとなるように電流値−73.5μAが設定されてい
る。
【0074】このとき、制御部116bは、定電圧回路
116cの出力電圧、実際には自らの制御値をモニタし
ている。そして、帯電ローラ102の回転1周期分の出
力電圧の平均値(以下「平均電圧値」という)を求め
る。
【0075】この後、制御部116bは、所定のタイミ
ングにおいて定電圧制御に移行し、通常の画像形成動作
を行う。このときの設定電圧値は、制御部116bが先
ほど求めた平均電圧値とする。定電圧制御に移行した後
は、除電装置119による除電は行わない。
【0076】次に、本実施の形態1の効果をより明確に
するべく、実験1−1〜実験1−6を行った。実験1−
1〜実験1−3は、従来技術についてのものである。実
験1−4〜実験1−6は、本実施の形態1の装置につい
てのものである。実験内容そのものについては、実験1
−1〜実験1−3と同様である。
【0077】実験1−1〜実験1−6においては、以下
に示す5種類の帯電ローラ102を用いて行った。
【0078】(1) 半導電性ゴム層102bとしてウ
レタンゴムに導電性カーボンブラックを添加し、半導電
性ゴム層102bの抵抗値を5*104Ωとした半導電
性ウレタンゴムローラを帯電ローラ102として用い
た。
【0079】(2) 半導電性ゴム層102bとしてウ
レタンゴムに導電性カーボンブラックを添加し、半導電
性ゴム層102bの抵抗値を1*105Ωとした半導電
性ウレタンゴムローラを帯電ローラ102として用い
た。
【0080】(3) 半導電性ゴム層102bとしてウ
レタンゴムに導電性カーボンブラックを添加し、半導電
性ゴム層102bの抵抗値を5*105Ωとした半導電
性ウレタンゴムローラを帯電ローラ102として用い
た。
【0081】(4) 半導電性ゴム層102bとしてウ
レタンゴムに導電性カーボンブラックを添加し、半導電
性ゴム層102bの抵抗値を1*106Ωとした半導電
性ウレタンゴムローラを帯電ローラ102として用い
た。
【0082】(5) 半導電性ゴム層102bとしてウ
レタンゴムに導電性カーボンブラックを添加し、半導電
性ゴム層102bの抵抗値を5*106Ωとした半導電
性ウレタンゴムローラを帯電ローラ102として用い
た。
【0083】上記した5種類の帯電ローラ102は、い
ずれも半導電性ゴム層102bの長手方向の長さを32
0mmとしている。
【0084】実験1−1 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度20℃、湿度65%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表1に示す。以下の表中
の記号は、〇は帯電良好、×は帯電不良を表す。
【0085】帯電不良には2種類あり、帯電ローラ10
2の抵抗値が低い場合には、静電潜像担持体101に直
径約0.5mmの円形状に極端に帯電しすぎた部分が多
数発生し、これによって本実施例のように反転現像の場
合では、画像部に白ヌケとして記録濃度ムラが発生し
た。また帯電ローラ102の抵抗値が高い場合には、静
電潜像担持体101の帯電電位が所望の帯電電位以下と
なってしまい、非記録部にトナーが付着するいわゆる
“かぶり”とよばれる印字記録劣化が発生した。
【0086】
【表1】
【0087】実験1−2 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度40℃、湿度80%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表2に示す。
【0088】
【表2】
【0089】実験1−3 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度10℃、湿度35%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0090】
【表3】
【0091】表1、表2、表3の結果から、環境変化、
記録速度について以下のことがわかった。
【0092】環境変化に対しては、記録速度が150m
m/sec以下の場合では帯電ローラ102の抵抗値を
5*105Ωとすれば、環境が低温低湿から高温高湿ま
で変化しても帯電不良が発生せずに良好な帯電特性が得
られた。
【0093】しかし、記録速度が200mm/sec以
上では、帯電ローラ102の抵抗値をいずれの値にして
も、環境が低温低湿から高温高湿まで変化すると帯電不
良が発生してしまい、良好な帯電が得られなかった。
【0094】この原因は、帯電ローラ102の抵抗値が
環境によって変化してしまうためであった。具体的に記
載すれば、低温低湿では帯電ローラ102の抵抗値は高
くなり、また反対に高温高湿の場合では低くなった。こ
の環境変化による帯電ローラ102の抵抗値の変化は、
本実施例の半導電性ウレタンゴムローラの場合では、約
1桁あった。
【0095】記録速度に関しては、記録速度が150m
m/sec以下の場合では、帯電ローラ102抵抗値の
良好範囲は約2桁存在するため、帯電ローラ102の抵
抗値が環境によって変化しても、帯電ローラ102抵抗
値の良好範囲で吸収できるため、帯電不良が発生せずに
良好な帯電特性が得られた。
【0096】これに対して、記録速度が200mm/s
ec以上の場合では帯電ローラ102の抵抗値の良好範
囲は約1桁しか存在しないため、帯電ローラ102の抵
抗値が環境によって変化すると、帯電ローラ102の抵
抗値の良好範囲で吸収できないため、帯電不良が発生し
てしまうことがわかった。
【0097】実験1−4 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度20℃、湿度65%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表4に示す。
【0098】
【表4】
【0099】実験1−5 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度40℃、湿度80%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表5に示す。
【0100】
【表5】
【0101】実験1−6 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度10℃、湿度35%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表6に示す。
【0102】
【表6】
【0103】表4、表5、表6の結果から、環境変化、
記録速度について以下のようなことがわかった。
【0104】環境変化に対しては、いずれの記録速度に
おいても帯電ローラ102の抵抗値を5*105Ω以上
とすれば、環境が低温低湿から高温高湿まで変化しても
帯電不良が発生せずに良好な帯電特性が得られた。
【0105】記録速度に関しては、記録速度がいずれの
値でも、帯電状態が良好な帯電ローラ102の抵抗値の
範囲は変化していない。帯電不良の発生を招くことな
く、良好な帯電特性が得られた。
【0106】以上のことから帯電ローラ102の抵抗値
を5*105Ω以上とすれば、記録速度が200mm/
sec以上の場合でも帯電ローラ102の抵抗値の良好
範囲は約2桁以上存在し、また、帯電ローラ102の抵
抗値が環境によって変化しても帯電不良が発生せずに、
画像部に白ヌケとしての記録濃度ムラや非画像部にかぶ
りのないコントラストのある画像を長期間にわたって、
安定に記録できることがわかった。
【0107】以上、説明したとおり本実施の形態1によ
れば、記録速度が早い画像形成装置においても、静電潜
像担持体101を均一に安定に帯電させることが可能で
あり、画像部に白ヌケ、また非画像部にかぶりのない画
像が得られる。
【0108】コントラストの高い、高解像度、または高
階調数の画像を長期間にわたって、且つ環境変化に対し
ても安定に記録できた。
【0109】また本発明では、帯電ローラ102の抵抗
値範囲を従来の方法よりも広く設定することが可能とな
るため、帯電ローラ102の低コスト化にも効果があ
る。
【0110】実施の形態2 本実施の形態2は、帯電用高圧電源116の制御方法の
変更順が実施の形態1とは異なる。具体的には、本実施
の形態2における帯電用高圧電源116の制御部116
bは、その制御を、定電圧制御、定電流制御、定電圧制
御の順に変更する構成となっている。これ以外の点は、
基本的には実施の形態1と同様である。従って、以下の
説明は実施の形態1と異なる点を中心に行うことにす
る。
【0111】画像形成開始時の動作を図4を用いて説明
する。
【0112】ここでは、記録速度が200mm/sec
であるものとする。
【0113】画像形成を行うために画像形成装置に駆動
信号が入力されると、メインモータの回転に伴って静電
潜像担持体101が回転を始める。これと同時に除電装
置119が発光し、静電潜像担持体101を除電する。
【0114】また帯電用高圧電源116は、定電圧制御
で帯電ローラ102に−1350Vを印加することで、
静電潜像担持体101を帯電させる。
【0115】静電潜像担持体101の回転に伴って、静
電潜像担持体101の除電装置119によって除電され
た領域が、帯電ローラ102との接触領域に移動してく
る。除電を開始してから遅れ時間(t1)以上の時間が
経過後、帯電用高圧電源116の制御部116bは、定
電圧制御から定電流制御へと制御方法を変更する。「遅
れ時間(t1)」とは、静電潜像担持体101のある表
面領域が、除電装置119による除電を受けてから、帯
電ローラ102に到達するまでの時間である。これは、
静電潜像担持体101の回転速度と、除電装置119と
帯電ローラ102の静電潜像担持体101に対する配置
関係とから計算できる。
【0116】なお、ここでは、所望の帯電電位−800
Vとなるように電流値−73.5μAが設定されてい
る。
【0117】このとき、制御部116bは、定電圧回路
116cの出力電圧、実際には自らの制御値をモニタし
ている。そして、帯電ローラ102の回転1周期分の出
力電圧の平均値(以下「平均電圧値」という)を求め
る。
【0118】この後、制御部116bは、所定のタイミ
ングにおいて、再び、定電圧制御に移行し、通常の画像
形成動作を行う。このときの設定電圧値は、制御部11
6bが先ほど求めた平均電圧値とされる。定電圧制御に
移行した後は、除電装置119による除電は行わない。
【0119】本実施の形態2の効果を確認する実験を行
った。実験内容については、帯電用高圧電源116の制
御方法を、定電圧制御、定電流制御、定電圧制御の順に
変化させることを除き、実験1―4、実験1―5、実験
1―6と同様である。
【0120】この実験結果は、前述した実験1−4(表
4)、実験1−5(表5)、実験1−6(表6)と同様
であった。従って帯電ローラ102の抵抗値を5*10
5Ω以上とすれば、記録速度が200mm/sec以上
の場合でも帯電ローラ102の抵抗値の良好範囲は約2
桁以上存在する。また、帯電ローラ102の抵抗値が環
境によって変化しても、帯電不良が発生せずに画像部に
白ヌケとしての記録濃度ムラや非画像部にかぶりのない
コントラストのある画像を長期間にわたって、安定に記
録できた。
【0121】以上、説明したとおり実施の形態2によれ
ば、記録速度が早い画像形成装置においても、静電潜像
担持体101を均一に安定に帯電させることが可能であ
る。画像部に白ヌケ、また非画像部にかぶりのないコン
トラストの高い、高解像度、または高階調数の画像を長
期間にわたって、且つ環境変化に対しても安定に記録で
きた。
【0122】また、帯電ローラ102の抵抗値範囲を従
来の方法よりも広く設定できるため、帯電ローラ102
を低コスト化できる。
【0123】反転現像方法を採用している場合には、静
電潜像担持体101が帯電していないとトナー106が
静電潜像担持体101に付着してしまうという問題点が
ある。しかし、実施の形態2では静電潜像担持体101
を静電潜像担持体101の回転と同時に帯電ローラ10
2によって帯電させるため、このトナー106が付着す
る時間(面積)が、実施の形態1に比べて遅れ時間t1
だけ短くなる。その結果、トナー106の無駄な消費を
抑えて、ランニングコストを低減できる。
【0124】ここまでに説明した実施の形態1、実施の
形態2については、以下のような構成とすることもでき
る。
【0125】帯電装置102として、半導電性のゴムロ
ーラを用いた帯電ローラ102を用いていた。しかし、
帯電装置は、これに限定されるものではなく、例えば、
特開平2―264974号公報に開示されている半導電
性板状部材を用いたブレード型の帯電ブレード、また、
特開平1―309076号公報に開示されている半導電
性繊維を用いたブラシ型の帯電ブラシでも構わない。半
導電性シート、フィルムをエンドレス状にした帯電ベル
トでも構わない。さらに、特開昭60―147756号
公報に開示されている半導電性位板状部材を用い、帯電
とクリーニングを同時に行うようなクリーニング兼用帯
電ブレードでも構わない。
【0126】除電装置119によって除電する位置はこ
れに限定されるものではない。例えば、転写装置111
の下流且つクリーニングローラ115の上流に配置して
もよい。また除電装置119としては、光によって除電
するタイプのものに限定されるものではない。半導電性
部材を静電潜像担持体101に圧接もしくは接触させ
て、この半導電性部材にAC電圧を印加する接触除電タ
イプのものでもよい。
【0127】前述した実施の形態1、実施の形態2で
は、帯電用高圧電源116の定電流制御時に帯電ローラ
102の回転1周期分の出力電圧をモニタすることで、
出力電圧の平均値を求めていた。しかし、モニタする期
間はこれに限定されるものではない。帯電ローラ102
の回転2周期分、3周期分の出力電圧をモニタし、その
平均値を求めてもよい。さらに、静電潜像担持体101
の回転1周期分の出力電圧をモニタして出力電圧の平均
値を求めてもよい。
【0128】実施の形態3 本実施の形態3を図5、図6を用いて説明する。
【0129】本実施の形態3は、前述した実施の形態1
と比べて、転写装置111を利用して静電潜像担持体1
01を除電する点を主な特徴とするものである(図5参
照)。また、帯電用高圧電源116の制御の変更を、画
像形成開始前のみならず、紙間等の画像非形成時一般に
実行するようにしている。これ以外の点は、実施の形態
1と同様である。これ以降の説明は、実施の形態1と異
なる点を中心に説明を行う。
【0130】本実施の形態3における転写装置111
は、ローラを備えて構成されている。以下、このローラ
を、「転写ローラ111」と呼ぶ。この転写ローラ11
1は、図5に示すとおり、転写用高圧電源118とは別
に、除電用電源120が接続されている。そして、スイ
ッチ121によって、転写用高圧電源118と除電用電
源120とのいずれか一方が選択的に転写ローラ111
に接続される構成となっている。
【0131】除電用電源120は、所定周波数の交流電
圧を発生させる電源である。この除電用電源120が供
給する交流電圧を転写ローラ111に印加することで、
転写ローラ111をAC除電装置としても機能させるよ
うになっている。
【0132】なお、ここには特にデータは示さないが、
本願発明者は、除電に使用する交流電圧の電圧値および
周波数の最適値を決定するべく各種実験を行った。その
結果によれば、印加する交流電圧は、転写ローラ111
の抵抗値にもよるが、およそ1kVp‐pから4kVp
‐p(オフセット電圧は0)、実効値は片側350から
1200Vが良好であった。また周波数は、低すぎても
高すぎても除電ムラが発生する。転写ローラ111と静
電潜像担持体101との間において微小放電が生じる区
間を通過する間に電圧の極性が複数回(好ましくは10
回以上)切り替わることが好ましい。静電潜像担持体1
01の回転周速度にもよるが、おおむね40〜3000
HZが良好であった。
【0133】スイッチ121の選択状態の切り換えは、
主制御装置130からの指示に従ってなされる構成とな
っている。
【0134】なお、本実施の形態3では、除電装置11
9は備えていない。
【0135】ここでの説明では、帯電用高圧電源116
の帯電ローラ102への印加電圧値は、定電圧制御のと
きには、−1.4kVとしている。この印加電圧値は、
−1kV〜−1.7kVを帯電ローラ102へ印加する
ことによって、静電潜像担持体101は、−400V〜
−1000Vに帯電させることができる。但し、印加し
た電圧の電圧値が同じ場合であっても、帯電電圧は、光
導電層101bの厚さ、比誘電率等によっても異なる。
【0136】次に、この画像形成装置の画像形成開始時
の動作を図6を用いて説明する。
【0137】画像形成を行うために、画像形成装置に駆
動信号が入力されると、メインモータの回転によって静
電潜像担持体101が回転を始める。
【0138】これと同時に除電用電源120が転写ロー
ラ111に交流電圧を印加し、静電潜像担持体101の
除電を開始する。なお、除電用電源120によって交流
電圧を印加する期間の長さは、帯電ローラ102が2回
転する時間とする。帯電ローラ102が2回転する期間
の経過後は、除電用電源120による交流電圧の発生を
停止すると共に、スイッチ121を転写用高圧電源11
8の側に切り換える。これ以降は通常の画像形成動作に
備えて、この転写用高圧電源118の発生する直流電圧
を、転写ローラ111に印加させる。このとき印加する
直流電圧は、転写ローラ111の抵抗値、記録紙108
の厚さ等にもよるが+500〜5000Vとする。
【0139】静電潜像担持体101の回転に伴って、静
電潜像担持体101の表面領域のうち転写ローラ111
によって除電された領域が、帯電ローラ102との接触
領域に移動してくる。
【0140】除電を開始してから遅れ時間(t3)以上
の時間が経過後、帯電用高圧電源116の制御部116
bは電流検出器116aの結果を確認しつつ定電流制御
で帯電ローラ102への通電を開始することで静電潜像
担持体101を帯電させる。「遅れ時間(t3)」と
は、静電潜像担持体101のある表面領域が、転写ロー
ラ111による除電を受けてから、帯電ローラ102に
到達するまでの時間である。これは、静電潜像担持体1
01の回転速度と、転写ローラ111と帯電ローラ10
2の静電潜像担持体101に対する配置関係とから計算
できる。
【0141】なお、ここでは、所望の帯電電位となるよ
うに電流値−60μAが設定されている。
【0142】このとき、制御部116bは、定電圧回路
116cの出力電圧、実際には自らの制御値をモニタし
ている。そして、帯電ローラ102の回転1周期分の出
力電圧の平均値(以下「平均電圧値」という)を求め
る。なお、帯電ローラ102が1回転するのに要する時
間(t4)は、帯電ローラ102の回転周速度と、帯電
ローラ102の外周距離に基づいて求めている。
【0143】この後、制御部116bは、所定のタイミ
ングにおいて定電圧制御に移行し、通常の画像形成動作
を行う。このときの設定電圧値は、制御部116bが先
ほど求めた平均電圧値とする。
【0144】次に本実施の形態3の効果をより明確にす
るべく、本実施の形態3の装置を用いて、実験3−1〜
実験3−3を行った。実験には、以下に示す5種類の帯
電ローラ102を用いて行った。なお、この5種類の帯
電ローラ102は、前述した実験1−1〜実験1−6に
おいて使用したものと同じ仕様である。 (1) 半導電性ゴム層102bとしてウレタンゴムに
導電性カーボンブラックを添加し、半導電性ゴム層10
2bの抵抗値を5*104Ωとした半導電性ウレタンゴ
ムローラを帯電ローラ102として用いた。 (2) 半導電性ゴム層102bとしてウレタンゴムに
導電性カーボンブラックを添加し、半導電性ゴム層10
2bの抵抗値を1*105Ωとした半導電性ウレタンゴ
ムローラを帯電ローラ102として用いた。 (3) 半導電性ゴム層102bとしてウレタンゴムに
導電性カーボンブラックを添加し、半導電性ゴム層10
2bの抵抗値を5*105Ωとした半導電性ウレタンゴ
ムローラを帯電ローラ102として用いた。 (4) 半導電性ゴム層102bとしてウレタンゴムに
導電性カーボンブラックを添加し、半導電性ゴム層10
2bの抵抗値を1*106Ωとした半導電性ウレタンゴ
ムローラを帯電ローラ102として用いた。 (5) 半導電性ゴム層102bとしてウレタンゴムに
導電性カーボンブラックを添加し、半導電性ゴム層10
2bの抵抗値を5*106Ωとした半導電性ウレタンゴ
ムローラを帯電ローラ102として用いた。
【0145】上記した5種類の帯電ローラ102は、い
ずれも半導電性ゴム層102bの長手方向の長さを32
0mmとしている。
【0146】実験3−1 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度20℃、湿度65%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表7に示す。以下の表中
の記号は、〇は帯電良好、×は帯電不良を表す。
【0147】
【表7】
【0148】実験3−2 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度40℃、湿度80%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表8に示す。以下の表中
の記号は、〇は帯電良好、×は帯電不良を表す。
【表8】 実験3−3 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度10℃、湿度35%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表9に示す。以下の表中
の記号は、〇は帯電良好、×は帯電不良を表す。
【表9】 表7、表8、表9の結果から、環境変化、記録速度につ
いて以下のようなことがわかった。
【0149】環境変化に対しては、いずれの記録速度に
おいても帯電ローラ102の抵抗値を5*105Ω以上
とすれば、環境が低温低湿から高温高湿まで変化しても
帯電不良が発生せずに良好な帯電特性が得られた。
【0150】記録速度に関しては、記録速度がいずれの
値でも、帯電状態が良好な帯電ローラ102の抵抗値の
範囲は変化していない。帯電不良の発生を招くことな
く、良好な帯電特性が得られた。
【0151】以上のことから帯電ローラ102の抵抗値
を5*105Ω以上とすれば、記録速度が200mm/
sec以上の場合でも帯電ローラ102の抵抗値の良好
範囲は約2桁以上存在し、また、帯電ローラ102の抵
抗値が環境によって変化しても帯電不良が発生せずに、
画像部に白ヌケとしての記録濃度ムラや非画像部にかぶ
りのないコントラストのある画像を長期間にわたって、
安定に記録できることがわかった。
【0152】以上、説明したとおり本実施の形態3によ
れば、記録速度が早い画像形成装置においても、静電潜
像担持体101を均一に安定に帯電させることが可能で
あり、画像部に白ヌケ、また非画像部にかぶりのない画
像が得られる。
【0153】コントラストの高い、高解像度、または高
階調数の画像を長期間にわたって、且つ環境変化に対し
ても安定に記録できた。
【0154】また本発明では、帯電ローラ102の抵抗
値範囲を従来の方法よりも広く設定することが可能とな
るため、帯電ローラ102の低コスト化にも効果があ
る。
【0155】実施の形態4 本発明の実施の形態4を図7を用いて説明する。
【0156】実施の形態3と異なる点は、除電用電源1
20を転写ローラ111ではなくクリーニングローラ1
15に接続している点である(図7参照)。つまり、ク
リーニングローラ115によって、クリーニングと除電
との2つの機能を実現している。これ以外の点は、実施
の形態3と同様である。スイッチ121の選択状態の切
り換えも同様に主制御装置130からの指示に従ってな
される構成となっている。
【0157】次の本実施の形態4における動作を説明す
る。
【0158】画像形成を行うために、画像形成装置に駆
動信号が入力されると、メインモータの回転によって静
電潜像担持体101が回転を始める。
【0159】これと同時に除電用電源120がクリーニ
ングローラ115に交流電圧を印加し、静電潜像担持体
101の除電を開始する。なお、除電用電源120によ
って交流電圧を印加する期間の長さは、帯電ローラ10
2が2回転する時間とする。帯電ローラ102が2回転
する期間が経過後は、除電用電源120による交流電圧
の発生を停止すると共に、スイッチ121をクリーニン
グ用高圧電源117の側に切り換える。これ以降は通常
の画像形成動作に備えて、クリーニング用高圧電源11
7の発生する直流電圧を、クリーニングローラ115に
印加させる。
【0160】静電潜像担持体101の回転に伴って、静
電潜像担持体101の表面領域のうちクリーニングロー
ラ115によって除電された領域が、帯電ローラ102
との接触領域に移動してくる。
【0161】除電を開始してから遅れ時間以上の時間が
経過後、帯電用高圧電源116の制御部116bは電流
検出器116aの結果を確認しつつ定電流制御で帯電ロ
ーラ102への通電を開始することで静電潜像担持体1
01を帯電させる。ここでいう「遅れ時間」とは、静電
潜像担持体101のある表面領域が、クリーニングロー
ラ115による除電を受けてから、帯電ローラ102に
到達するまでの時間である。これは、静電潜像担持体1
01の回転速度と、クリーニングローラ115と帯電ロ
ーラ102の静電潜像担持体101に対する配置関係と
から計算できる。
【0162】なお、ここでは、所望の帯電電位となるよ
うに電流値−60μAが設定されている。
【0163】このとき、制御部116bは、定電圧回路
116cの出力電圧、実際には自らの制御値をモニタし
ている。そして、帯電ローラ102の回転1周期分の出
力電圧の平均値(以下「平均電圧値」という)を求め
る。なお、帯電ローラ102が1回転するのに要する時
間は、帯電ローラ102の回転周速度と、帯電ローラ1
02の外周距離に基づいて求めている。
【0164】この後、制御部116bは、所定のタイミ
ングにおいて定電圧制御に移行し、通常の画像形成動作
を行う。このときの設定電圧値は、制御部116bが先
ほど求めた平均電圧値とされる。
【0165】次に本実施の形態4の効果をより明確にす
るべく、本実施の形態4の装置を用いて、実験4−1〜
実験4−3を行った。実験には、前述した実施の形態3
における実験3−1〜実験3−3において使用したもの
と同じ仕様の5種類の帯電ローラ102を使用した。
【0166】実験4−1 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度20℃、湿度65%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表10に示す。以下の表
中の記号は、〇は帯電良好、×は帯電不良を表す。
【0167】
【表10】
【0168】実験4−2 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度40℃、湿度80%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表11に示す。以下の表
中の記号は、〇は帯電良好、×は帯電不良を表す。
【0169】
【表11】
【0170】実験4−3 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度10℃、湿度35%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表12に示す。以下の表
中の記号は、〇は帯電良好、×は帯電不良を表す。
【0171】
【表12】
【0172】表10、表11、表12の結果から、環境
変化、記録速度について以下のようなことがわかった。
【0173】環境変化に対しては、いずれの記録速度に
おいても帯電ローラ102の抵抗値を5*105Ω以上
とすれば、環境が低温低湿から高温高湿まで変化しても
帯電不良が発生せずに良好な帯電特性が得られた。
【0174】記録速度に関しては、記録速度がいずれの
値でも、帯電状態が良好な帯電ローラ102の抵抗値の
範囲は変化していない。帯電不良の発生を招くことな
く、良好な帯電特性が得られた。
【0175】以上のことから帯電ローラ102の抵抗値
を5*105Ω以上とすれば、記録速度が200mm/
sec以上の場合でも帯電ローラ102の抵抗値の良好
範囲は約2桁以上存在し、また、帯電ローラ102の抵
抗値が環境によって変化しても帯電不良が発生せずに、
画像部に白ヌケとしての記録濃度ムラや非画像部にかぶ
りのないコントラストのある画像を長期間にわたって、
安定に記録できることがわかった。
【0176】以上、説明したとおり本実施の形態4によ
れば、記録速度が早い画像形成装置においても、静電潜
像担持体101を均一に安定に帯電させることが可能で
あり、画像部に白ヌケ、また非画像部にかぶりのない画
像が得られる。
【0177】コントラストの高い、高解像度、または高
階調数の画像を長期間にわたって、且つ環境変化に対し
ても安定に記録できた。
【0178】また本発明では、帯電ローラ102の抵抗
値範囲を従来の方法よりも広く設定することが可能とな
るため、帯電ローラ102の低コスト化にも効果があ
る。
【0179】さらに、本実施の形態4では、実施の形態
3と比べて以下のような点において優れている。
【0180】クリーニングローラ115は転写ローラ1
11よりも下流側、つまり、帯電ローラ102のすぐ上
流に配置されているため、本実施の形態4では、除電を
行う位置から帯電ローラ102までの距離が、実施の形
態3のそれよりも短い。つまり、除電が施された領域が
帯電ローラ102に到達するのに要する時間が短い。従
って、この時間が短かい分だけ、単位時間当たりの記録
枚数を多くすることが可能である。
【0181】また一般的には、転写ローラ111の抵抗
値よりも、クリーニングローラ115の抵抗値の方が小
さい。この抵抗値が小さい分だけ除電用電源120の出
力電圧を小さくできるため、除電用電源120の低コス
ト化、小型化を図ることができる。
【0182】実施の形態5 本実施の形態5を図8を用いて説明する。
【0183】本実施の形態5は、これまで述べた実施の
形態3、4と比べて、露光装置103を利用して除電を
行うことを主な特徴とする。これに伴って、除電用電源
120およびスイッチ121は備えていない(図8参
照)。これ以外の点は、実施の形態3、4と同様であ
る。
【0184】次に、本実施の形態5の動作を説明する。
【0185】静電潜像担持体101の帯電電位を除電す
るために露光装置103を用いた場合について説明す
る。
【0186】画像記録を行うために、画像形成装置に駆
動信号が入力されると、静電潜像担持体101が回転を
始める。これと同時に静電潜像担持体101に対して露
光装置103を全面露光して、静電潜像担持体101を
除電する。
【0187】静電潜像担持体101の回転に伴って、静
電潜像担持体101の表面領域のうち除電された領域
が、帯電ローラ102との接触領域に移動してくる。
【0188】除電を開始してから所定の遅れ時間以上の
時間が経過後、帯電用高圧電源116の制御部116b
は電流検出器116aの結果を確認しつつ定電流制御で
帯電ローラ102への通電を開始することで静電潜像担
持体101を帯電させる。「遅れ時間」とは、静電潜像
担持体101のある表面領域が、除電を受けてから帯電
ローラ102に到達するまでの時間である。これは、静
電潜像担持体101の回転速度と、露光装置103によ
って光照射する静電潜像担持体101上の位置と、帯電
ローラ102との静電潜像担持体101に対する配置関
係とから計算できる。
【0189】なお、ここでは、所望の帯電電位となるよ
うに電流値−60μAが設定されている。
【0190】このとき、制御部116bは、定電圧回路
116cの出力電圧、実際には自らの制御値をモニタし
ている。そして、帯電ローラ102の回転1周期分の出
力電圧の平均値(以下「平均電圧値」という)を求め
る。なお、帯電ローラ102が1回転するのに要する時
間は、帯電ローラ102の回転周速度と、帯電ローラ1
02の外周距離に基づいて求めている。
【0191】この後、制御部116bは、所定のタイミ
ングにおいて定電圧制御に移行し、通常の画像形成動作
を行う。このときの設定電圧値は、制御部116bが先
ほど求めた平均電圧値とする。定電圧制御に移行した後
は、露光装置103を全面露光を停止して、通常の記録
動作へと戻る。
【0192】次に本実施の形態5の効果をより明確にす
るべく、本実施の形態5の装置を用いて、実験5−1〜
実験5−3を行った。実験には、前述した実施の形態3
における実験3−1〜実験3−3において使用したもの
と同じ仕様の5種類の帯電ローラ102を使用した。
【0193】実験5−1 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度20℃、湿度65%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表13に示す。以下の表
中の記号は、〇は帯電良好、×は帯電不良を表す。
【0194】
【表13】
【0195】実験5−2 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度40℃、湿度80%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表14に示す。以下の表
中の記号は、〇は帯電良好、×は帯電不良を表す。
【0196】
【表14】
【0197】実験5−3 上記5種類の帯電ローラ102に対して、画像形成装置
を温度10℃、湿度35%の環境下に放置し、画像形成
装置の記録速度を、100、150、200、250m
m/secの4種類変化させたときの記録速度と帯電特
性の評価を行った。その結果を表15に示す。以下の表
中の記号は、〇は帯電良好、×は帯電不良を表す。
【0198】
【表15】
【0199】表13、表14、表15の結果から、環境
変化、記録速度について以下のようなことがわかった。
【0200】環境変化に対しては、いずれの記録速度に
おいても帯電ローラ102の抵抗値を5*105Ω以上
とすれば、環境が低温低湿から高温高湿まで変化しても
帯電不良が発生せずに良好な帯電特性が得られた。
【0201】記録速度に関しては、記録速度がいずれの
値でも、帯電状態が良好な帯電ローラ102の抵抗値の
範囲は変化していない。帯電不良の発生を招くことな
く、良好な帯電特性が得られた。
【0202】以上のことから帯電ローラ102の抵抗値
を5*105Ω以上とすれば、記録速度が200mm/
sec以上の場合でも帯電ローラ102の抵抗値の良好
範囲は約2桁以上存在し、また、帯電ローラ102の抵
抗値が環境によって変化しても帯電不良が発生せずに、
画像部に白ヌケとしての記録濃度ムラや非画像部にかぶ
りのないコントラストのある画像を長期間にわたって、
安定に記録できることがわかった。
【0203】以上、説明したとおり本実施の形態5によ
れば、記録速度が早い画像形成装置においても、静電潜
像担持体101を均一に安定に帯電させることが可能で
あり、画像部に白ヌケ、また非画像部にかぶりのない画
像が得られる。
【0204】コントラストの高い、高解像度、または高
階調数の画像を長期間にわたって、且つ環境変化に対し
ても安定に記録できた。
【0205】また本発明では、帯電ローラ102の抵抗
値範囲を従来の方法よりも広く設定することが可能とな
るため、帯電ローラ102の低コスト化にも効果があ
る。
【0206】また、実施の形態5の装置は、実施の形態
3、実施の形態4と比較して、除電用電源120を使用
しないため、装置の低コスト化および小型化の面で有利
である。
【0207】これまでに述べた実施の形態3、実施の形
態4、実施の形態5については、さらに以下のような構
成とすることもできる。
【0208】帯電装置102として、半導電性のゴムロ
ーラを用いた帯電ローラ102を用いていた。しかし、
帯電装置は、これに限定されるものではなく、例えば、
特開平2―264974号公報に開示されている半導電
性位板状部材を用いたブレード型の帯電ブレード、ま
た、特開平1―309076号公報に開示されている半
導電性繊維を用いたブラシ型の帯電ブラシでも構わな
い。半導電性シート、フィルムをエンドレス状にした帯
電ベルトでも構わない。さらに、特開昭60―1477
56号公報に開示されている半導電性位板状部材を用
い、帯電とクリーニングを同時に行うようなクリーニン
グ兼用帯電ブレードでも構わない。また、帯電用高圧電
源116の定電流制御の動作時間、静電潜像担持体10
1の除電時間や、その制御タイミング、モニタした出力
電圧値の平均値の算出方法等、ここに記載したものに限
定されるものではなく、種々変更可能である。
【0209】実施の形態6 本発明の実施の形態を図9、図10、図11、図12、
図13および図14を用いて説明する。
【0210】本実施の形態6は、定電圧制御下における
通電電流値を検出し、その検出結果(電流値)に応じて
帯電用電源10の出力電圧値(すなわち、感光ドラム1
への印加電圧)を調整することで、感光ドラム1の表面
電位をより正確に安定して制御できることを主な特徴と
する。
【0211】ここではまず、本実施の形態6の画像形成
装置の概要について図9を用いて説明する。特徴点につ
いては、この後、図10、図11、図12、図13、図
14を用いて説明する。
【0212】この画像形成装置においては、回転可能に
構成された感光ドラム1の周囲に、帯電ローラ2、現像
器4、転写ローラ7、クリーニング装置9等が配置され
ている。また、感光ドラム1の露光は、帯電ローラ2と
現像器4との間においてなされるようになっている。
【0213】画像形成時には、感光ドラム1は図示しな
いモータによって回転させられている。この感光ドラム
1は、実施の形態1における静電潜像担持体101に相
当するものであり、静電潜像担持体101と同様の構成
(導電性支持体101a、光導電層101b)となって
いる。
【0214】まず、帯電用電源10が、帯電ローラ2に
電圧を印加することでこれをマイナスに帯電させる。こ
の帯電ローラ2は、実施の形態1における帯電ローラ1
02に相当するものであり、この帯電ローラ102と同
様の構成(導電性支持体101a、光導電層101b)
となっている。すると、帯電した帯電ローラ2は、回転
する感光ドラム1の表面領域のうち接触した領域をマイ
ナスに帯電させる(図中、マイナス電荷に符号「11」
を付した)。なお、通常は感光ドラム1の表面電位は−
800Vになるように帯電用電源10の電圧は調整され
ている。
【0215】このようにしてマイナスに帯電させられた
領域は、感光ドラム1の回転に伴ってLEDヘッド3に
よる光の照射位置に達する。LEDヘッド3等の光源
は、別途入力される画像データに応じて光を照射するこ
とで、画像データに応じた静電潜像を感光ドラム1上に
形成する。
【0216】感光ドラム1の静電潜像の形成された領域
は、感光ドラム1の回転に伴って、現像器4に達する。
現像器4は、感光ドラム1に付着させることで、静電潜
像を現像してトナー像を形成させる。
【0217】このトナー像は、感光ドラム1の回転に伴
って、転写ローラ7による転写位置に達し、ここで用紙
6に転写される。なお、転写ローラ7には、転写用電源
8によってプラスの電圧が印加されており、この転写ロ
ーラ7と感光ドラム1との間に発生する転写電界によっ
て転写は行われる。
【0218】転写されることなく感光ドラム1上に残留
したトナーは、クリーニング装置9によって感光ドラム
1から除去される。
【0219】この後、クリーニング装置9によってクリ
ーニングされた領域は、感光ドラム1の回転に伴って再
び帯電ローラ2の位置に戻る。画像形成動作中は、以上
の動作を継続して繰り返し行う。
【0220】以上述べた動作は、プリンタ制御部14か
らの指示に従って実行されている。以上で装置の概要説
明を終わる。
【0221】既に述べたとおり本実施の形態は、帯電用
電源10の検知結果(電流値)に応じて帯電用電源10
の出力電圧値(すなわち、感光ドラム1への印加電圧)
をプリンタ制御部14が調整することで、表面電位を所
望の値により正確に制御できることを特徴とする。この
ような特徴は、主にプリンタ制御部14および帯電用電
源10によって実現されているものである。従ってこれ
以降はこの特徴点を中心に説明を行う。
【0222】帯電用電源10およびプリンタ制御部14
の機能ブロック図を図10に、また、各機能ブロックの
具体的な回路構成を図11に示した。
【0223】帯電用電源10は、プリンタ制御部14か
らの指示に従って帯電ローラ2に電圧を印加するもので
あり、図10に示すとおり、電源制御部15と、高圧発
生部16と、電圧検知部17と、電流検知部18とを備
えて構成されている。
【0224】電源制御部15は、プリンタ制御部14か
らの指示および電圧検知部17の検知結果に従って高圧
発生部16を制御することで、出力電圧を目的の電圧値
に制御するものである。電源制御部15は、具体的に
は、図11に示すとおり、プリンタ制御部14に接続さ
れた電圧基準レジスタREG10、ロジック回路で構成
されたデジタル値を比較する比較器CM10、アンドゲ
ートG10、矩形波を出力する発振回路OSC10を備
えて構成されている。
【0225】高圧発生部16は、帯電ローラ2に印加す
る電圧を生成し出力するものである。該高圧発生部16
は、具体的には、図11に示すとおり、スイッチング用
のトランジスタTR20、トランジスタTR20の保護
用のダイオードD20、コンデンサC20、高圧トラン
スT20、整流用のダイオードD21、整流用のコンデ
ンサC21を備えて構成される。
【0226】電圧検知部17は、高圧発生部16が出力
している電圧の電圧値を検知するためのものである。電
圧検知部17は、具体的には、図11に示すとおり、ト
ランスT20の一部と、整流用のダイオードD30、コ
ンデンサC30、電圧分圧用の抵抗R30、抵抗R3
1、A/DコンバータAD30により構成される。
【0227】電流検知部18は、高圧発生部16が出力
している電流を検知するためのものである。この電流検
知部18は、具体的には、図11に示すとおり、高圧発
生部16のトランスT20に接続された抵抗R40、A
/DコンバータAD40を備えて構成されている。
【0228】プリンタ制御部14は、この画像形成装置
全体を制御するものであり、具体的には、様々な制御プ
ログラム、データを記憶されたメモリ、これらプログラ
ムを実行するCPU、ロジック回路等を備えて構成され
ており、CPUがプログラムを実行することで様々な機
能を実現している。特に、本実施の形態におけるプリン
タ制御部14は、帯電用電源10の出力電圧を決定し指
示する機能を備えている。この出力電圧は、図12に示
した制御直線Sに従って決定されている。図12は、帯
電用電源から−1350Vの電圧を出力したときの検知
電流と、その構造体ID、環境において、感光ドラムの
表面電位を−800Vにするために必要な帯電用電源電
圧の関係を示したグラフである。この図12に示したよ
うに、感光ドラムの電位を目的の−800Vにするため
に必要な電圧は、電流検知部18の検知電流に対してほ
ぼ比例直線に近似される。従って、プリンタ制御部14
は、電流検知部18の検知結果と、この制御直線Sとに
基づいて、出力電圧を決定している。この制御直線Sを
規定したデータあるいは制御直線Sに対応したプログラ
ム(計算式)は、プリンタ制御部14のメモリ中にあら
かじめ格納されている。
【0229】次に動作を説明する。
【0230】まず、プリンタ制御部14の動作を説明す
る。
【0231】プリンタ制御部14は、ウォーミングアッ
プ時には、例えば−1350Vを出力するように帯電用
電源10に指示を出す。なお、ウォーミングアップと
は、プリンタが印刷前のプリンタのプロセスを安定化さ
せるために行う動作である。
【0232】帯電用電源10は、この指示に従って−1
350Vを出力する。また、帯電用電源10の電流検知
部18は、このとき感光ドラム1から帯電用電源10に
流れ込む電流値を検知し、プリンタ制御部14へ出力す
る。
【0233】プリンタ制御部14は、電流検知部18の
検知した電流値に応じて制御直線Sを規定したデータを
参照することで(あるいは、制御直線Sを規定した計算
式にこの電流値を入力することで)、感光ドラムの表面
電位を−800Vにするために必要な電圧値を求める。
そして、この求めた電圧値を電源制御部15に指示す
る。この指示は、具体的には、電源制御部15の電圧基
準レジスタREG10に書き込むことで行われる。
【0234】以上の結果、高圧発生部16からは、制御
直線Sに基づいて決定された電圧が出力されることにな
る。従って、感光ドラムの表面電位を目的の−800V
に近づけることができる。
【0235】帯電用電源10の動作を図11、図13を
用いて詳細に説明する。
【0236】プリンタ制御部14が、電源制御部15内
の電圧基準レジスタREG10に所望の電圧値を指定す
るデジタル値を書き込む。
【0237】すると、帯電用電源10は、以下のように
してこの電圧基準レジスタREG10に記載されている
電圧値の電圧を出力する。
【0238】電源制御部15では、高圧発生部16を制
御する信号を生成する。つまり、比較器CM10は、図
13のように、REG10のデジタル値と、電圧検知部
17の検知結果(AD30の出力)とを比較する。この
比較の結果、式(2)の関係が成立しているときには、
その出力をHighレベルにする。そうでないときは、
0Vを出力する。
【0239】 REG10のデジタル値>AD30の出力値 ・・・(2) 一方、発振回路OSC10は図13のような、矩形波を
出力している。アンドゲートG10は、比較器CM10
の出力と、発振回路OSC10の出力との論理積を取
り、その結果を指示信号(パルス信号)として高圧発生
部16に対して出力する。
【0240】高圧発生部16は、電源制御部15からの
指示信号に従った電圧値の電圧を生成し出力する。つま
り、トランジスタTR20は、入力された指示信号(パ
ルス)に応じてON/OFFする。すると、このON/
OFFに応じて、トランスT20に電流が流れて高電圧
が誘起される。ダイオードD21およびコンデンサC2
1は、この誘起された高電圧を整流したうえで、この整
流によって得たマイナスの電圧を帯電用電源10の出力
として出力する。
【0241】ところで、電圧検知部17のダイオードD
30には、高圧発生部16の出力電圧と所定の関係を有
する電圧が入力されている。両電圧間の関係は、トラン
スT20の巻数比に基づいて決まる。ダイオードD30
およびコンデンサC30は、この入力された電圧を整流
する。さらに、抵抗R30、R31は、この整流後の電
圧を分圧する。A/DコンバータAD30は、分圧によ
って得られた電圧を、デジタル値に変換し、そのデジタ
ル値を電源制御部15の比較器CM10に送っている。
そのため、A/DコンバータAD30の出力値は、トラ
ンスT20の巻数比と、抵抗R30、R31の比とで決
まる。この出力値は、高圧発生部16から出力される電
圧と比例関係にあり、出力電圧が高いほど、このデジタ
ル値の値が大きくなる。
【0242】電流検知部18の抵抗R40には高圧発生
部16の高圧出力から電流が流れ込み、抵抗R40の両
端に電圧を発生させる。この電圧は、抵抗R40の抵抗
値と高圧発生部16に流れ込む電流値の積で決まり、流
れ込む電流とは比例関係にある。A/DコンバータAD
40は、この電圧をデジタル値に変換し、そのデジタル
値をプリンタ制御部14に出力している。
【0243】このように動作することで、帯電用電源1
0は、プリンタ制御部14によって電圧基準レジスタR
EG10に書き込まれた値の電圧を出力することができ
る。また、プリンタ制御部14は、帯電用電源10から
出力されている電流値を電流検知部18からの信号によ
り検知することができる。
【0244】以上述べたとおり本実施の形態6では帯電
用電源の電圧を制御しているため、感光ドラム1の表面
電位が環境変化や物のばらつきの影響を受け難くい。従
って、感光ドラム1の表面電位を目的の電圧(本実施の
形態では−800V)に近づけることができる。このよ
うに制御直線Sに基づき帯電電圧を制御したときの感光
ドラム1の表面電位を測定した結果は、図14に示した
とおり、目的とする電位(ここでは、−800V)に近
くなっていた。
【0245】このように、感光ドラム1の表面電位が安
定することで、環境要因に起因した印刷結果の濃度の差
を小さくすることができる。例えば、低温低湿度環境下
における感光ドラムの帯電不良に起因した、白紙部分の
汚れを防ぐことができる。また、感光ドラム1のキャパ
シタンスや、帯電ローラ2のインピーダンスの差が、感
光ドラム1の表面電位に与える影響を小さくできるた
め、感光ドラム1のキャパシタンスおよび帯電ローラ2
のインピーダンスの製造ばらつきの許容範囲を広く取る
ことができる。これは、製造コストの低減につながる。
【0246】また、電圧決定の別方法としてはこれ以外
にも以下のような方法が考えられる。
【0247】モニタによって得られた出力電流値iと、
目標とする帯電電圧に帯電させるために必要な電流値i
0との比を計算し、その比を目標とする帯電電位に積算
する。続いて、この積算結果を感光ドラム(静電潜像担
持体)1の帯電開始電圧値に加算する。そして、このよ
うにして得られた電圧値となるように帯電用電源10を
定電圧制御する。以上の内容を数式化すると下記式
(3)のようになる。
【0248】 Vch=Vth+(Vs*i0/i) ・・・(3) 但し、式(3)において、Vchは定電圧制御時の帯電
用電源10の電圧値である。Vth[V]は感光ドラム
1の帯電開始電圧、Vs[V]は感光ドラム1の帯電に
際して目標とする帯電電圧値、i0[μ]は目標とする
帯電電圧値にまで感光ドラム1を帯電させるために必要
な電流値、i[μ]は制御前の帯電用電源10の電流モ
ニタ値である。
【0249】式(3)における帯電開始電圧Vthは、
実験によって求めることができるが、下記式(4)によ
って求めることもできる。
【0250】 Vth=√(7737.6*(t/ε))+312+6.2*(t/ε) ・・・(4) 但し、式(4)において、t[m]は感光ドラム1の光
導電層101bの厚さ、εは感光ドラム1の光導電層1
01bの比誘電率である。
【0251】式(3)における電流値i0は、実験によ
って求めることができるが、下記式(5)によって求め
ることもできる。
【0252】 i0=(vp*L*ε0*ε*Vs)/t ・・・(5) 但し、式(5)において、t[m]は感光ドラム1の光
導電層101bの厚さ、εは感光ドラム1の光導電層1
01bの比誘電率、vp[m/sec]は感光ドラム1
の回転周速度、L[m]は帯電ローラ102の半導電性
ゴム層102bの長手方向の長さ、Vs[V]は感光ド
ラム1の所望の帯電電位、ε0は真空の誘電率である。
【0253】上述した式(3)に基づいた定電圧制御の
電圧値決定を図15を用いてさらに具体的に説明する。
【0254】ここでは、感光ドラム1の目標とする帯電
電圧が−800V、帯電開始電圧が−500Vであるも
のとする。図15において、直線(1)は常温常湿環境
下、直線(2)は低温低湿環境下、直線(3)は高温高
湿環境下での特性を示している。
【0255】常温常湿環境下(直線(1)参照)では、
帯電印加電圧を−1300V(=(−800V)+(−
500V))とすることで、目標とする帯電電圧(ここ
では−800V)が得られる。そのときの帯電印加電流
は20μAである。この状態を示す位置に符号Xを付し
た。
【0256】低温低湿環境下では、帯電ローラ102の
抵抗値が高くなることに起因して、帯電印加電流と感光
ドラム1の帯電電位の関係が直線(2)のように変化す
る。そのため、帯電印加電圧が−1300Vであっても
帯電印加電流が−15μAと低下し、感光ドラム1の帯
電電位は目標値(−800V)よりも低くなってしま
う。図中、この状態を示す位置に符号Aを付した。この
場合には、式(3)に基づいて求めた電圧値(ここで
は、−1566V)で帯電を行うことで、所望の帯電印
加電流(状態B)すなわち、目標とする帯電電圧(−8
00V)が得られる。
【0257】また、常温常湿環境下で帯電ローラ102
の抵抗値が高い場合には、帯電印加電流と感光ドラム1
の帯電電位の関係が直線(3)のように変化する場合が
ある。そのため、帯電印加電圧が−1300Vであって
も帯電印加電流が−10μAと低下し、感光ドラム1の
帯電電位は目標値(−800V)よりも低くなってしま
う。図中、この状態を示す位置に符号“C”を付した。
この場合には、式(3)に基づいて求めた電圧値(ここ
では、−2100V)で帯電を行うことで、所望の帯電
印加電流(状態D)すなわち目標とする帯電電圧(−8
00V)が得られる。
【0258】なお、電圧調整に対応して帯電ローラ上流
側を除電することが好ましい。これは、電流値をモニタ
する際に感光ドラム1の上に電荷が残存していると、そ
の残存している電荷がモニタ結果に影響を与えるためで
ある。除電のための手段としては、本実施の形態および
他の実施の形態で示した、転写装置、クリーニングロー
ラ、光照射装置等を利用して構成可能である。
【0259】実施の形態7 本発明の第7の実施の形態を図16、図17を用いて説
明する。
【0260】従来のプリンタでは、転写材に転写しきれ
ず感光ドラムに残ったトナー(転写残トナー)はクリー
ニング装置によってかき取られるようになっていた。し
かし、転写残トナーのすべてを取り除くのは困難であ
り、除去しきれなかったトナーは、帯電ローラに付着
し、感光ドラムの帯電電位を下げてしまっていた。つま
り、付着したトナーの量によっては、感光ドラムの帯電
電位が不安定になるという問題があった。
【0261】そこで、本実施の形態7は、後述する帯電
ローラ2に付着したトナーを除去する手段を備えること
で、帯電ローラ2へのトナーの付着量を減らし感光ドラ
ム1の帯電をより安定して行うことを主な特徴としてい
る。具体的には、前述した実施の形態6と同様の構成に
加え、さらに、補助帯電用電源12および補助帯電ロー
ラ13を備えている。それ以外の点は基本的には、同様
である。
【0262】補助帯電ローラ13は、図16に示すよう
に、帯電ローラ2に密着して取り付けられ、帯電ローラ
2の回転に従って回転する従動ローラである。この補助
帯電ローラ13は、帯電ローラ2と同じかそれ以上の幅
を持ち、金属で構成されている。補助帯電ローラ13に
は、補助帯電用電源12に接続されており、所望の電圧
が印加されるようになっている。
【0263】補助帯電用電源12は、図17に示すよう
に、電流検知部18を備えていない点を除き、実施の形
態6における帯電用電源10と同様の構成である。この
補助帯電用電源12の出力電圧は、プリンタ制御部14
からの指示により設定できるようになっている。
【0264】本実施の形態7では、補助帯電用電源12
の電圧印加のタイミングは、帯電用電源10と同じであ
る。また、画像形成時に補助帯電用電源12が補助帯電
ローラ13に印加する電圧の大きさは、帯電用電源10
が帯電ローラ2に印加する電圧と同じであるか、あるい
は帯電用電源10による印加電圧よりもその絶対値が大
きい。
【0265】本実施の形態7におけるプリンタ制御部1
4は、帯電用電源10の出力電圧および補助帯電用電源
12の出力電圧を決定し、指示する機能を備えている。
【0266】次に動作を説明する。
【0267】まず、画像形成時の補助帯電ローラ13に
よる印加電圧を帯電ローラ2による印加電圧と同じにす
る場合の動作を以下に説明する。
【0268】ウォーミングアップ時において、プリンタ
制御部14は、例えば−1350Vを出力するように帯
電用電源10および補助帯電用電源12に指示を出し、
帯電用電源10の電流検知部18により、感光ドラム1
から帯電用電源10に流れ込む電流値を検知し、上記第
6の実施形態と同様に、図12の制御直線Sに従って画
像形成時の帯電用電源10の出力電圧および補助帯電用
電源12の出力電圧を求める。
【0269】そして、画像形成時において、帯電用電源
10および補助帯電用電源12は、図12の制御直線S
に従って決められた上記の電圧(同じ電圧値)を出力す
る。
【0270】ウォーミングアップ時および画像形成時に
おいて、補助帯電ローラ13は、帯電ローラ2の回転に
従って回転する。その結果、帯電ローラ2に付着したト
ナーは、補助帯電ローラ13に移る。つまり、帯電ロー
ラ2に付着しているトナーの量が減少する。このとき、
補助帯電用電源12は、プリンタ制御部14の指示に従
って、帯電用電源10と同じ電圧を同じタイミングで補
助帯電ローラ13に出力している。従って、補助帯電ロ
ーラ13の存在が、帯電ローラ2による感光ドラム1の
帯電に影響を与えることはない。
【0271】この場合、補助帯電ローラ13の表面積の
広さ分だけトナーが付着する面積が大きい。また、帯電
ローラ2に付着したトナーは、補助帯電ローラ13に移
る。従って、帯電ローラ2に付着しているトナーが少な
くなることで、実施の形態6と同様の効果に加えて、感
光ドラム1の表面電位をより安定させることができる。
【0272】次に、画像形成時の補助帯電ローラ13に
よる印加電圧(の絶対値)を帯電ローラ2による印加電
圧よりも大きくする場合の動作を以下に説明する。
【0273】ウォーミングアップ時において、プリンタ
制御部14は、例えば−1350Vを出力するように帯
電用電源10および補助帯電用電源12に指示を出し、
帯電用電源10の電流検知部18により、感光ドラム1
から帯電用電源10に流れ込む電流値を検知し、図27
の制御直線Sc1に従って画像形成時の帯電用電源10
の出力電圧を求めるとともに、図27の制御直線Ss1
に従って画像形成時の補助帯電用電源12の出力電圧を
求める。
【0274】図27は、帯電用電源10および補助帯電
用電源12から−1350Vの電圧を出力したときの検
知電流と、その構造体ID、環境において、感光ドラム
の表面電位を−800Vにするために必要な帯電用電源
電圧および補助帯電用電源電圧との関係を示したグラフ
である。なお、図27には、上記実施の形態6の制御直
線S(図12参照)も併せて示してある。
【0275】上記実施の形態6のように補助帯電用電源
12を設けない場合、あるいは帯電用電源10および補
助帯電用電源12の出力電圧を同じにする場合には、1
個の検知電流値に対し、感光ドラムの表面電位を−80
0Vにする電源電圧は一意的に決まる。しかし、補助帯
電用電源12の出力電圧(の絶対値)を帯電用電源10
の出力電圧よりも大きくする場合には、1個の検知電流
値に対し、感光ドラムの表面電位を−800Vにする帯
電用電源電圧と補助帯電用電源電圧の組合せが多数存在
する。つまり、帯電用電源電圧制御直線Sc1と補助帯
電用電源電圧制御直線Ss1の組合せが多数存在し、こ
の多数の組合せの内の1つが図27に示されている。
【0276】本実施の形態7では、帯電用電源電圧制御
直線Sc1と補助帯電用電源電圧制御直線Ss1の多数
の組合せの内、帯電用電源と補助帯電用電源の電位差V
dが、検知電流値にかかわらず一定であり、且つ所定値
になるものを採用している。図27の帯電用電源電圧制
御直線Sc1と補助帯電用電源電圧制御直線Ss1は、
帯電用電源と補助帯電用電源の間に電位差Vd=650
Vを設けるようにしたものであり、制御直線Sc1とS
s1とは平行である。なお、帯電用電源電圧制御直線S
c1は上記実施の形態6の制御直線Sよりも0Vに近い
側にシフトしており、帯電用電源電圧制御直線Sc1と
制御直線Sとは平行である。これは、補助帯電ローラ1
3が帯電ローラ2に対して負電位になっており、帯電ロ
ーラ2の電位が補助帯電ローラ13から影響を受けるた
めである。
【0277】画像形成時において、帯電用電源10は図
27の制御直線Sc1に従って決められた負電圧を出力
し、補助帯電用電源12は図27の制御直線Ss1に従
って決められた負電圧であり且つ帯電用電源電圧よりも
絶対値が650V大きい負電圧を出力する。例えば、帯
電用電源10の出力電圧が−1350Vのとき、補助帯
電用電源12の出力電圧は−2000Vである。
【0278】画像形成時において、帯電ローラ2よりも
電位がよりマイナス電位の補助帯電ローラ13は、帯電
ローラ2の回転に従って回転する。その結果、帯電ロー
ラ2に付着したトナーは、補助帯電ローラ13に移ると
ともに、補助帯電ローラ13のマイナス電位によってマ
イナスに帯電させられることで帯電ローラ2および補助
帯電ローラ13から除去される。これにより、帯電ロー
ラ2に付着しているトナーの量が減少する。このとき、
補助帯電用電源12および帯電用電源10は、プリンタ
制御部14の指示に従って、感光ドラム1の電位を−8
00Vにする電圧を補助帯電ローラ13および帯電ロー
ラ2にそれぞれ出力している。従って、補助帯電ローラ
13の存在が、帯電ローラ2による感光ドラム1の帯電
に影響を与えることはない。
【0279】この場合にも、感光ドラム1との接触部に
おいて帯電ローラ2に付着したトナーが、補助帯電ロー
ラ13との接触部において補助帯電ローラ13に移るこ
とにより、帯電ローラ2に残留するトナーの量を少なく
することができる。さらに、感光ドラム1との接触部に
おいて帯電ローラ2に付着したトナーは、補助帯電ロー
ラ13の電位が帯電ローラ2の電位よりもさらにマイナ
ス電位のため、補助帯電ローラ13と帯電ローラ2の接
触部においてマイナスに帯電させられることで、除去さ
れやすくなる。これにより、補助帯電ローラ13に移る
トナーの量が減少するとともに、補助帯電ローラ13と
の接触部を通過してもなお帯電ローラ2に残留するトナ
ーの量が減少する。つまり、補助帯電ローラ13と帯電
ローラ2の間に電位差Vdを持たせることにより、帯電
ローラ2に残留するトナーの量を少なくすることができ
る。なお、上記の電位差Vdが大きいほど、帯電ローラ
2に残留するトナーの量を少なくすることができる。従
って、帯電ローラ2にトナーが残留しにくくなるため、
上記実施の形態6と同様の効果に加えて、感光ドラム1
の表面電位をより安定させることができる。
【0280】図27の制御直線Sc1とSs1は、例え
ば次のようにして求める。構造体IDにバラツキのある
複数のプリンタ、および異なる複数のプリンタ動作環境
を用意する。まず、それぞれの環境下のそれぞれのプリ
ンタにおいて、帯電用電源10および補助帯電用電源1
2から−1350Vの電圧を出力したときの検知電流を
それぞれ求める。
【0281】次に、ある環境下のあるプリンタを選び、
そのプリンタにおいて、感光ドラム1を−800Vにす
るように補助帯電用電源12および帯電用電源10の出
力電圧を変化させ、補助帯電用電源12と帯電用電源1
0の電位差の変化に対する帯電ローラ2の残留トナー量
の変化を調べる。そして、残留トナー量を考慮して、補
助帯電用電源12と帯電用電源10の電位差Vd、つま
り制御直線Sc1とSs1の電位差Vd(検知電流値に
かかわらず一定の値)を決める。
【0282】次に、それぞれの環境下のそれぞれのプリ
ンタにおいて、上記の電位差Vdを持ち、且つ感光ドラ
ム1を−800Vにする帯電用電源10および補助帯電
用電源12の出力電圧の組をそれぞれ求める。以上によ
り、検知電流値と電位差Vdの出力電圧の組との関係、
つまり図27の制御直線Sc1および制御直線Ss1が
求まる。
【0283】補助帯電ローラ13と帯電ローラ2の間に
電位差Vdを持たせる場合には、プリンタ制御部14
は、電流検知部18の検知結果と、制御直線Sc1およ
びSs1とに基づいて、帯電用電源10および補助帯電
用電源12の出力電圧を決定している。この制御直線S
c1およびSs1を規定したデータあるいは制御直線S
c1およびSs1に対応したプログラム(計算式)は、
プリンタ制御部14のメモリ中にあらかじめ格納されて
いる。
【0284】以上説明したとおり本実施の形態7では、
帯電ローラ2に従動する補助帯電ローラ13を設け、こ
の補助帯電ローラ13に、帯電ローラ2と同じ電圧、あ
るいは帯電ローラ2に印加する電圧よりも絶対値が大き
な電圧を印加することにより、帯電ローラ2に残留する
トナーの量を少なくすることができるので、上記実施の
形態6と同様の効果に加えて、感光ドラム1の表面電位
をより安定させることができる。
【0285】実施の形態8 本実施の形態8は、上記実施の形態7において、補助帯
電ローラ13と帯電ローラ2の電位差Vdを検知電流値
に応じて変えるようにしたことを特徴とするものであ
り、これ以外は上記実施の形態7と同様である。
【0286】プリンタのプロセスにおいて、高温多湿環
境下では、帯電ローラ2にトナーが付着しやすくなる。
また、高温多湿環境下では、検知電流値が大きくなる。
さらに、上記の電位差Vdが大きいほど、帯電ローラ2
に残留するトナーの量を少なくすることができる。
【0287】そこで、本実施の形態8では、検知電流値
が大きくなり、トナーが帯電ローラ2に付着しやすくな
るほど、画像形成時の補助帯電ローラ13と帯電ローラ
2の電位差Vdを大きくし、帯電ローラ2に付着するト
ナーの除去効果が高くなるようにしている。
【0288】次に、動作を説明する。
【0289】ウォーミングアップ時において、プリンタ
制御部14は、例えば−1350Vを出力するように帯
電用電源10および補助帯電用電源12に指示を出し、
帯電用電源10の電流検知部18により、感光ドラム1
から帯電用電源10に流れ込む電流値を検知し、図28
の制御直線Sc2に従って画像形成時の帯電用電源10
の出力電圧を求めるとともに、図28の制御直線Ss1
に従って画像形成時の補助帯電用電源12の出力電圧を
求める。
【0290】図28は、帯電用電源10および補助帯電
用電源12から−1350Vの電圧を出力したときの検
知電流と、その構造体ID、環境において、感光ドラム
の表面電位を−800Vにするために必要な帯電用電源
電圧および補助帯電用電源電圧との関係を示したグラフ
である。なお、図28には、上記実施の形態6の制御直
線S(図12参照)も併せて示してある。
【0291】上記実施の形態7でも説明したように、補
助帯電用電源12の出力電圧(の絶対値)を帯電用電源
10の出力電圧よりも大きくする場合には、1個の検知
電流値に対し、感光ドラムの表面電位を−800Vにす
る帯電用電源電圧と補助帯電用電源電圧の組合せが多数
存在する。つまり、帯電用電源電圧制御直線Sc2と補
助帯電用電源電圧制御直線Ss2の組合せが多数存在
し、この多数の組合せの内の1つが図28に示されてい
る。
【0292】本実施の形態8では、帯電用電源電圧制御
直線Sc2と補助帯電用電源電圧制御直線Ss2の多数
の組合せの内、帯電用電源と補助帯電用電源の電位差V
dが、検知電流値に応じて線形的に変化し、検知電流値
が大きくなるほど大きくなるものを採用している。図2
8の帯電用電源電圧制御直線Sc2と補助帯電用電源電
圧制御直線Ss2の間隔は、検知電流値が大きくなり、
補助帯電用電源電圧および帯電用電源電圧の絶対値が小
さくなるほど、大きくなる。なお、帯電用電源電圧制御
直線Sc2は上記実施の形態6の制御直線Sよりも0V
に近い側にシフトしており、帯電用電源電圧制御直線S
c2と制御直線Sの間隔は検知電流値が大きくなるほど
大きくなる。これは、補助帯電ローラ13が帯電ローラ
2に対して負電位になっており、帯電ローラ2の電位が
補助帯電ローラ13から影響を受けるためである。
【0293】画像形成時において、帯電用電源10は図
28の制御直線Sc2に従って決められた負電圧を出力
し、補助帯電用電源12は図28の制御直線Ss2に従
って決められた負電圧を出力する。
【0294】画像形成時において、帯電ローラ2よりも
電位が低い補助帯電ローラ13は、帯電ローラ2の回転
に従って回転する。その結果、帯電ローラ2に付着した
トナーは、補助帯電ローラ13に移るとともに、補助帯
電ローラ13のマイナス電位によってマイナスに帯電さ
せられることで帯電ローラ2および補助帯電ローラ13
から除去される。これにより、帯電ローラ2に付着して
いるトナーの量が減少する。
【0295】補助帯電ローラ13と帯電ローラ2の間に
電位差Vdを持たせることにより、感光ドラム1から帯
電ローラ2に付着したトナーは補助帯電ローラ13との
接触部においてマイナスに帯電させられることで、除去
されやすくなり、帯電ローラ2に残留するトナーの量を
少なくすることができる。さらに、高温多湿環境下にお
いて、検知電流値が大きくなり、帯電ローラ2にトナー
が付着しやすくなると、上記の電位差Vdが大きくな
り、これにより補助帯電ローラ13によるトナーの除去
効果が高くなる。従って、帯電ローラ2にトナーが残留
しにくくなるため、上記実施の形態6と同様の効果に加
えて、感光ドラム1の表面電位をより安定させることが
できる。なお、検知電流値が大きくなり、上記の電位差
Vdを大きくしても、補助帯電ローラ13および帯電ロ
ーラ2に印加する電圧自体は小さくなる(図28参
照)。
【0296】図28の制御直線Sc2とSs2は、例え
ば次のようにして求める。構造体IDにバラツキのある
複数のプリンタ、および異なる複数のプリンタ動作環境
を用意する。まず、それぞれの環境下のそれぞれのプリ
ンタにおいて、帯電用電源10および補助帯電用電源1
2から−1350Vの電圧を出力したときの検知電流を
それぞれ求める。
【0297】次に、あるプリンタを選び、検知電流値の
異なるそれぞれの環境下において、つまり異なる検知電
流値ごとに、感光ドラム1を−800Vにするように補
助帯電用電源12および帯電用電源10の出力電圧を変
化させ、補助帯電用電源12と帯電用電源10の電位差
の変化に対する帯電ローラ2の残留トナー量の変化をそ
れぞれ調べる。そして、検知電流値ごとの残留トナー量
を考慮して、検知電流値に対する補助帯電用電源12と
帯電用電源10の電位差Vdを、検知電流値に応じて線
形的に変化し、検知電流値が大きくなるほど大きくなる
ように決める。つまり、検知電流値と電位差Vdとの関
係を決める。
【0298】次に、それぞれの環境下のそれぞれのプリ
ンタにおいて、最初に求めてある検知電流値に対応する
電位差Vdを持ち、且つ感光ドラム1を−800Vにす
る帯電用電源10および補助帯電用電源12の出力電圧
の組をそれぞれ求める。以上により、検知電流値と電位
差Vdの出力電圧の組との関係、つまり図28の制御直
線Sc2および制御直線Ss2が求まる。
【0299】本実施の形態8におけるプリンタ制御部1
4は、電流検知部18の検知結果と、制御直線Sc2お
よびSs2とに基づいて、帯電用電源10および補助帯
電用電源12の出力電圧を決定している。この制御直線
Sc2およびSs2を規定したデータあるいは制御直線
Sc2およびSs2に対応したプログラム(計算式)
は、プリンタ制御部14のメモリ中にあらかじめ格納さ
れている。
【0300】以上説明したとおり本実施の形態8では、
帯電ローラ2に従動する補助帯電ローラ13を設け、こ
の補助帯電ローラ13に帯電ローラ2に印加する電圧よ
りも絶対値が大きな電圧を印加し、検知電流値が大きく
なるほどその電位差Vdを大きくすることにより、高温
多湿環境下においても帯電ローラ2に残留するトナーの
量を少なくすることができるので、上記実施の形態6と
同様の効果に加えて、感光ドラム1の表面電位をより安
定させることができる。
【0301】実施の形態9 本実施の形態9は、画像形成装置の立ち上げ時、画像形
成開始前に、帯電ローラの状態(ここでは抵抗値)を確
認することで、長期間にわたって且つ環境変化に対して
安定して静電潜像担持体を帯電可能にしたことを主な特
徴とするものである。これを実現するため本実施の形態
9では、画像形成を行う前等に、後述する帯電用高圧電
源116の制御方法を、一旦、定電流制御とし、このと
きの電圧をモニタすることで、帯電ローラの抵抗値を確
認している。画像形成時には定電圧制御に切り替える
が、このときの設定電圧値は、定電流制御時に求めた抵
抗値に基づいてあらかじめ用意した帯電ローラ抵抗テー
ブルを参照することで決定している。以下、詳細に説明
する。
【0302】まず、装置全体の構成概要を図18を用い
て説明する。本実施の形態の特徴部分についてはこの概
要説明の後述べる。
【0303】ドラム状に形成された静電潜像担持体10
1は、図示しない駆動手段により、図示矢印方向(a)
に一定周速度で回転する。この静電潜像担持体101は
導電性支持体101a上に光導電層101bを設けたも
ので、本実施の形態では、負帯電型有機光導電性材を用
いており、誘電層の誘電率ε=3.5ε0(ε0=8.8
55×10-17C/Vm:真空の誘電率)、厚さdp=
18μmである。
【0304】始めに、静電潜像担持体101の表面に対
持して設けられた帯電装置102は、静電潜像担持体1
01の表面を一様均一に帯電させる。この帯電装置10
2は、静電潜像担持体101に所定の圧力を以って接
し、静電潜像担持体101に従動する導電性ゴムローラ
であり、金属シャフト102aと半導電性ゴム層102
bによって構成されている。以下この導電性ゴムローラ
を「帯電ローラ102」と記す。この帯電ローラ102
は、図示矢印方向に回転する。また、この帯電ローラ1
02の金属シャフト102aには、帯電用高圧電源11
6によって所定の電圧が印加されている。帯電用高圧電
源116によって電圧を印加された帯電ローラ102と
の接触によって、静電潜像担持体101の表面は、所定
の電位に均一に帯電されることになる。
【0305】帯電行程を終えた静電潜像担持体101の
表面は、図示矢印方向への回転により露光装置103の
下に達する。
【0306】露光装置103は、画像信号に対応した光
が静電潜像担持体101に照射され静電潜像を形成す
る。潜像の書き込みが行われた部分の静電潜像担持体1
01の表面電位は、非露光部よりも0V側に近い値とな
っている。
【0307】潜像の書き込みが終わった静電潜像担持体
101の表面は、引き続き図示矢印方向への回転によっ
て、現像装置104による現像行程(トナー担持体10
5との接触領域)に入る。
【0308】トナー担持体105はトナー106を吸着
して、これを図示矢印方向に搬送し、静電潜像担持体1
01上に形成された静電潜像に対応して現像するもので
ある。
【0309】現像方式は、トナーが静電潜像担持体10
1の均一帯電性と同極性の電荷を持つ反転現像であり、
静電潜像担持体101の導電性支持体101aとトナー
担持体105間にはバイアス電圧が印加される。このよ
うな構成で、トナー担持体105と静電潜像担持体10
1との間には、静電潜像担持体101に形成された静電
潜像に伴う電気力線が発生する。このため、トナー担持
体105上の帯電したトナー106は静電気力によって
静電潜像担持体101上に付着し、トナー像が形成され
る。なお、図中付した記号「126」は現像用高圧電源
を、「127」はトナー供給用高圧電源を、「128」
はトナー供給装置を指している。
【0310】その後、紙カセット107に収容された記
録紙108は給紙ローラ109により、紙カセット10
7から取り出され、回転が停止された送紙ローラ110
に送られ、記録紙108のスキュウが矯正される。
【0311】ここで送紙ローラ110が起動し、記録紙
108は転写部へと送られ、静電潜像担持体101に対
抗して設けられた転写装置111によって、記録紙10
8に静電潜像担持体101上に形成されたトナー像を転
写する。転写装置111は所定の圧力で静電潜像担持体
101に接触従動する構造になっており、図示矢印方向
に回転する。転写用高圧電源118からトナー電荷と逆
極性である正電圧が供給され、静電潜像担持体101上
のトナーは、不図示の手段により矢印方向に進行する記
録紙108に転写される。転写行程終了後、記録紙10
8は除電手段125により静電潜像担持体101から分
離され、加圧ローラ112と発熱ローラ113で構成さ
れる定着装置114に搬送される。発熱ローラ113の
熱がトナー106を溶融し、記録紙108の繊維間に加
圧の作用によりトナー106が浸透し、記録紙108へ
の定着が行われる。定着された記録紙108は印刷物と
して装置外部に排出される。
【0312】一方、転写後の静電潜像担持体101には
トナーの一部が若干未転写トナーとして残る場合がある
が、この残留トナー106は、静電潜像担持体101に
当接して設けられたクリーニングローラ115によって
除去される。こうして静電潜像担持体101は繰り返し
利用される。
【0313】該画像形成装置を構成する各部の動作タイ
ミング等は、主制御装置130によって指示されてい
る。
【0314】以上で装置全体の概要説明を終わる。
【0315】既に述べたとおり本実施の形態9の装置
は、帯電装置102への電圧印加制御に主な特徴を有す
るものである。従って、これ以降は、該特徴に関連した
部分(帯電用高圧電源116等)を中心に説明を行う。
【0316】帯電用高圧電源116は、帯電装置102
に所望の帯電電圧を付与することで、最終的には、静電
潜像担持体101を所望の電位に帯電させるものであ
る。本実施の形態における帯電用高圧電源116は、そ
の制御方法が変更可能であるとともに、帯電ローラ10
2の抵抗値を求める機能等を備えている。具体的には、
画像形成を行う前(例えば、画像形成装置の立ち上げ
時、画像形成開始時)には、帯電用高圧電源116は定
電流制御となる。そして、このときの電圧値をモニタす
ると共にモニタ結果に基づいて、帯電ローラ102の抵
抗値を求める。一方、画像形成時には、帯電用高圧電源
116は、定電圧制御となる。このとき、設定される電
圧値は、抵抗値に応じた値とする。
【0317】本実施の形態9における帯電用高圧電源1
16は、具体的には、実施の形態1における帯電用高圧
電源116(図2参照)と同様に電流検出器116a、
制御部116b、定電圧回路116cを備えて構成され
ている。
【0318】定電圧回路116cは、制御部116bか
らの指示に従って所望の電圧を発生可能な電源回路であ
る。該定電圧回路116cの発生した電圧は、電流検出
器116aを介して、帯電ローラ102に印加される構
成となっている。
【0319】電流検出器116aは、定電圧回路116
cから帯電ローラ102に流れる電流値を検出するため
のものである。
【0320】制御部116bは、定電圧回路116cを
制御するためのものである。メモリ、プロセッサ、各種
ドライバ回路などを備えて構成されている。プロセッサ
は、メモリに格納された制御プログラムを実行すること
で、様々な機能を実現している。例えば、帯電ローラ1
02へ所望の電圧値で電圧を印加する機能(定電圧制
御)を備えている。また、この制御部116bは、電流
検出器116aの検出結果に基づいて定電圧回路116
cを制御することで、帯電ローラ102に所望の電流値
での通電(定電流制御)を可能にしている。さらに、こ
の制御部116は、定電流制御中においては電圧をモニ
タするとともに、そのモニタ結果に基づいて帯電ローラ
102の抵抗値を求める機能を備えている。各機能の詳
細については以下のとおりである。
【0321】画像形成時に印加する電圧の値は、帯電ロ
ーラ102の抵抗値と、当該抵抗値の帯電ローラ102
について最適な帯電電位とのあらかじめ実験によって求
められた関係を定義したテーブル(「帯電ローラ抵抗テ
ーブル」という)をメモリに格納し、このテーブルを参
照することで決定している。帯電ローラ抵抗テーブルの
一例を図19に示した。但し、オームの関係からも明ら
かなとおり、通電電流一定の下では、抵抗値と電圧値と
の間には一意の対応関係がある。従って、この図19の
帯電ローラ抵抗テーブルでは、抵抗値を電圧の大きさと
して表現して記載している。図19の帯電ローラ抵抗テ
ーブルにおいて、「CH発生電圧」とは、定電流制御時
における電圧値である。「A/Dread値」とは、定
電流制御時における電圧値をA/D変換した値である。
「CH−V」とは、画像形成時に印加する電圧値であ
る。「CH−V(D/A)」とは、画像形成時に印加す
る電圧値をD/A変換した場合におけるレベルである。
テーブル中に示した印加電圧の極性は、すべてマイナス
である。ここで極性をマイナスにしているのは、マイナ
ス帯電型の静電潜像担持体101を用いているためであ
る。プラス帯電型の静電潜像担持体101を用いる場合
には、帯電用高圧電源116の帯電ローラ102への印
加電圧の極性はプラスとする。この図19の帯電ローラ
抵抗テーブルにおいて定義されている関係を図20にグ
ラフで示した。
【0322】帯電ローラ102の回転1周期は、帯電ロ
ーラ102の回転速度[m/s]と、帯電ローラ102
の外周距離[m]から、帯電ローラ102が1回転する
のに要する時間を計算することで得ている。
【0323】次に動作を図21および図22を用いて説
明する。
【0324】画像形成を行うために、画像形成装置に駆
動信号が入力されると、メインモータの回転によって静
電潜像担持体101が回転を始める。
【0325】静電潜像担持体101の回転に伴って、静
電潜像担持体101の表面領域のうちクリーニングロー
ラ115によってクリーニングされた領域が、帯電ロー
ラ102との接触領域に移動してくる。
【0326】すると、帯電用高圧電源116の制御部1
16bは電流検出器116aの検出結果を確認しつつ定
電流制御で帯電ローラ102への通電を行うことで静電
潜像担持体101を帯電させる。
【0327】このとき、制御部116bは、定電圧回路
116cの出力電圧、実際には自らの制御値をモニタし
ている。そして、この出力電圧に基づいて帯電ローラ1
02のそのときの抵抗値を算出する(S201)。この
抵抗値の算出を、帯電ローラ102の回転1周期分行う
ことで、帯電ローラ102の1回転分の抵抗の平均値
(以下「平均抵抗値」という)を求める(S202)。
そして、求めた平均抵抗値をA/D変換し、変換によっ
て得られたデジタル値に基づいて帯電ローラ抵抗値テー
ブルを参照することで、電圧値を得る(S203,S2
04)。但し、本実施の形態における実際の帯電ローラ
抵抗値テーブルは、抵抗値をその抵抗値に対応する電圧
の大きさとして表現しているため、上述したS201〜
S204においては、帯電ローラ102の1周分だけ定
電圧回路116cの出力電圧をモニタするとともにその
平均値(電圧)をA/D変換することで得られたデジタ
ル値に基づいて帯電ローラ抵抗値テーブルを参照するこ
とで、電圧値を得ている。例えば、そのときの平均電圧
値が2460Vであれば、図19に示した帯電ローラ抵
抗テーブルでは[1F]の欄にアクセスし、電圧−13
49Vを得ることになる。 この後、制御部116b
は、所定のタイミングにおいて定電圧制御に移行する
(S205)。このときの設定電圧値は、制御部116
bが先ほど帯電ローラ抵抗値テーブルを参照することで
得た電圧値(先ほどの例では、−1349V)とする。
そして、そのうえで、通常の画像形成動作、つまり、露
光(S206)、現像(S207)、転写(S20
8)、クリーニング(S209)を行う。
【0328】以上説明したとおり本発明の実施の形態9
によれば、帯電装置102の抵抗変化による静電潜像担
持体101の帯電の差をなくすことで、感光体ドラム1
を常に一定に帯電させ、濃度差の発生を抑制することが
できる。また、記録速度が早い画像形成装置において
も、静電潜像担持体101を均一に安定させることが可
能となり、長期間にわたって、且つ環境変化に対しても
安定に記録できる。
【0329】また、帯電ローラ102の抵抗値範囲を従
来の方法よりも広く設定することが可能となるため、帯
電ローラ102の低コスト化にも効果がある。
【0330】さらに、帯電ローラ102の抵抗変化に対
し、帯電ローラ抵抗テーブルを設け制御を行うため、帯
電ローラ抵抗検出時の電流値を任意の値に設定できる。
この検出電流を低く設定すれば、抵抗検出時の帯電用高
圧電源116の負担を軽減することが可能となる。ま
た、帯電ローラ102の抵抗変化に対し、非線形的な制
御も可能である。
【0331】図19の例では、帯電ローラ抵抗テーブル
において、抵抗値を[00]〜[3F]の64段階に分
けて定義していた。しかし、抵抗値の区分の仕方はこれ
に限定されるものではない。帯電ローラへの印加電圧を
より正確に制御する必要があれば、抵抗値をよりきめ細
かく区分し、逆に、印加電圧をさほど正確に制御する必
要がなければ、区分を減らしてもよい。
【0332】また、図19、図20に示した例では、そ
の制御曲線、すなわち、帯電ローラの抵抗値と設定電圧
値との関係が、1次式で表現されるものであった。しか
し、この制御曲線は、1次に限定されるものではなく、
そのローラの特性に合わせて2次、3次、または離散的
な電圧設定曲線による制御でも何ら問題はない。
【0333】帯電ローラ抵抗テーブルへのアクセスを、
アナログの入力値(抵抗値あるいは電圧値)をデジタル
値に変換したうえで行っていた。しかし、テーブルへの
アクセス方法は、これに限定されるものではない。入力
値(抵抗値あるいは電圧値)のフィードバックとして帯
電ローラ抵抗テーブルにアクセスするものであれば、こ
れ以外の方法でも構わない。
【0334】実施の形態10 既に実施の形態9の説明で述べたように、帯電ローラ1
02はその抵抗値が変動するものであり、また個体ごと
にばらつきがあるため、常時一定の電圧を供給したので
は帯電を正確に制御できない。なお、帯電ローラ102
の抵抗値の変動は、環境変化、経時、記録速度の変動等
に起因して生じる。この現象は、帯電ローラ102のみ
ならず、トナー担持体105(以下「現像ローラ」と呼
ぶ)、トナー供給装置128(以下「スポンジローラ1
28」と呼ぶ)、クリーニングローラ115にも生じ
る。
【0335】そこで、本実施の形態10は、画像形成装
置の立ち上げ時、画像形成の開始等行う前に、トナー担
持体105等についてその抵抗値を検出し、検出結果に
応じてこれらへ印加する電圧等を制御することを主な特
徴とするものである。抵抗値の検出方法は、実施の形態
8と同様、定電流での通電時における電圧を検出し、こ
の電圧値に基づいて算出している。
【0336】本実施の形態10における構成は、現像用
高圧電源126、トナー供給用高圧電源127、クリー
ニング用高圧電源117を除き、実施の形態9(図1
8)と同様である。これ以降においては、実施の形態9
と異なる部分を中心に説明を行うことにする。
【0337】現像用高圧電源126は、現像ローラ10
5に所望の電圧を印加するための電源である。トナー供
給用高圧電源127は、スポンジローラ128に所望の
電圧を印加するための電源である。クリーニング用高圧
電源117は、クリーニングローラ115に所望の電圧
を印加するための電源である。これら現像用高圧電源1
26、トナー供給用高圧電源127、クリーニング用高
圧電源117は、帯電用高圧電源116と同様、その制
御方法(定電流制御、定電圧制御)を変更可能であると
共に、定電流制御時には電圧値を検出しこの検出結果に
基づいて各ローラの抵抗値を算出する機能を備えてい
る。さらに、これらの抵抗値と画像形成時にこれらに印
加する電圧値とを対応づけて記載した抵抗テーブルもそ
れぞれが備えている。以下、現像用高圧電源126、ト
ナー供給用高圧電源127およびクリーニング用高圧電
源117を総称して、「電源126,127,117」
と呼ぶ。現像ローラ105、スポンジローラ128およ
びクリーニングローラ115を、総称して「ローラ10
5,115,128」と呼ぶ。
【0338】動作を図23を用いて説明する。
【0339】実施の形態9と同様に、メインモータ起動
後、電源126,127,117は、ローラ105,1
15,128に所望の電流値で通電する(定電流制
御)。そして、そのときの出力電圧を各ローラの回転1
周期分以上モニタしたうえで、モニタした電圧値の平均
値(平均電圧値)を求める。そして、求めたこの平均電
圧値に基づいて各抵抗テーブルを参照することで、電圧
値を得る。なお、各ローラの回転1周期は、各ローラの
回転速度と、各ローラの外周距離とに基づいて算出す
る。
【0340】この後、電源126,127,117は、
定電圧制御に変更したうえで、通常の画像形成動作へと
戻る。このときの電源126,127,117の出力電
圧は、先ほど抵抗テーブルに基づいて得た値とする。
【0341】以上説明したとおり本実施の形態10にお
いては、長期間にわたって、且つ環境変化に対しても安
定に記録できる。現像ローラ105、スポンジローラ1
28、クリーニングローラ115の抵抗値の範囲を従来
よりも広くできるため、各ローラの低コスト化にも効果
がある。
【0342】各ローラの抵抗検出のための定電流制御時
の電流値(検出電流値)は、任意の値に設定できる。こ
の検出電流値を低く設定しておけば、抵抗検出の際にお
ける電源126,127,117の負担を小さくでき
る。
【0343】また、画像形成時における印加電圧の決定
にはあらかじめ用意した抵抗テーブルを用いているた
め、各ローラ105,115,128の抵抗変化に対し
て非線形的な制御も可能である。
【0344】以上述べた実施の形態1〜実施の形態10
は、本発明の例示であり、上述した構成のすべてを備え
ている必要はない。本発明の目的が達成できる限りにお
いては、一部の構成を備えているだけでもよい。また、
上記各実施の形態に示した様々な構成を組み合わせても
構わない。
【0345】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明の画像形成装
置によれば、記録速度が速い場合でも、画像のムラなど
が生じにくい。また、長期の使用、環境(温度、湿度)
変化に伴って、帯電装置のインピーダンス(抵抗)、感
光ドラムのキャパシタンスが変動しても、画像のムラ等
が生じることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の画像形成装置の概要を
示す図である。
【図2】帯電用高圧電源の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】各種電圧を印加するタイミングを示したタイム
チャートである。
【図4】本発明の実施の形態2における、各種電圧を印
加するタイミングを示したタイムチャートである。
【図5】本発明の実施の形態3の画像形成装置の概要を
示す図である。
【図6】各種電圧を印加するタイミングを示したタイム
チャートである。
【図7】本発明の実施の形態4の画像形成装置の概要を
示す図である。
【図8】本発明の実施の形態5の画像形成装置の概要を
示す図である。
【図9】本発明の実施の形態6における画像形成装置の
概要を示す図である。
【図10】プリンタ制御部および帯電用電源の機能ブロ
ック図である。
【図11】帯電用電源の具体的な回路構成図である。
【図12】感光ドラムを−800Vに帯電させるのに要
する電圧と、1350Vの電圧を印加したときの電流値
との関係を示すグラフである。
【図13】帯電用電源を構成する回路の電圧およびデジ
タル値の関係を示す図である。
【図14】実施の形態6を適用した装置において、様々
な環境下、感光ドラムを帯電させた場合における感光ド
ラム表面電位を示すグラフである。
【図15】帯電印加電圧と帯電電流との関係を示すグラ
フである。
【図16】本発明の実施の形態7における画像形成装置
の概要を示す図である。
【図17】プリンタ制御部、帯電用電源および補助用帯
電電源の機能ブロック図である。
【図18】本発明の実施の形態9の装置の構成を示す模
式図である。
【図19】帯電ローラ抵抗テーブルの一例を示す図であ
る。
【図20】図19に示した帯電ローラ抵抗テーブルの内
容を示すグラフである。
【図21】印刷工程の概要を示すフローチャートであ
る。
【図22】動作タイミングを示すタイミングチャートで
ある。
【図23】本発明の実施の形態10における動作タイミ
ングを示すタイミングチャートである。
【図24】従来の電子写真方式の画像形成装置の構成を
示す図である。
【図25】従来の電子写真方式の処理動作の概要を示す
フローチャートである。
【図26】様々な構造体IDおよび環境における、感光
ドラム表面電位を示す図である。
【図27】本発明の実施の形態7において、感光ドラム
を−800Vに帯電させるのに要する帯電用電源電圧お
よび補助帯電用電源電圧と、1350Vの電圧を印加し
たときの検知電流値との関係を示すグラフである。
【図28】本発明の実施の形態8において、感光ドラム
を−800Vに帯電させるのに要する帯電用電源電圧お
よび補助帯電用電源電圧と、1350Vの電圧を印加し
たときの検知電流値との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 感光ドラム、 2 帯電ローラ、 3 LEDヘッ
ド、 4 現像器、5 トナー、 6 用紙、 7 転
写ローラ、 8 転写用電源、 9 クリーニング装
置、 10 帯電用電源、 11 マイナス電荷、 1
2 補助帯電用電源、 13 補助帯電ローラ、 14
プリンタ制御部、 15 電源制御部、 16 高圧
発生部、 17 電圧検知部、 18 電流検知部、
101静電潜像担持体、 101a 導電性支持体、
101b 光導電層、 102帯電装置、 102a
金属シャフト、 102b 半導電性ゴム層、 103
露光装置、 104 現像装置、 105 トナー担
持体、 106 トナー、 107 紙カセット、 1
08 記録紙、 109 給紙ローラ、 110 送紙
ローラ、 111 転写装置、 112 加圧ローラ、
113 発熱ローラ、 114 定着装置、 115
クリーニングローラ、 116 帯電用高圧電源、1
16a 電流検出器、 116b 制御部、 116c
定電圧回路、 117 クリーニング用高圧電源、
118 転写用高圧電源、 119 除電装置、 12
0 除電用電源、 121 スイッチ、 125 除電
手段、 126 現像用高圧電源、 127 トナー供
給用高圧電源、 128トナー供給装置、 130 主
制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石崎 公英 東京都港区芝浦4丁目11番地22号 株式会 社沖データ内 (72)発明者 井田 幸司 東京都港区芝浦4丁目11番地22号 株式会 社沖データ内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像担持体にトナーを付着させるこ
    とでトナー像を形成しこれを転写材に転写することで転
    写材上に画像を形成する電子写真方式の画像形成装置に
    おいて、 静電潜像を担持する静電潜像担持体と、 電圧が印加された状態において前記静電潜像担持体に接
    触することで、前記静電潜像担持体を帯電させる帯電部
    材と、 前記帯電部材の状態を検出して、その状態を示す指標値
    を出力する状態検出手段と、 画像形成時には、前記状態検出手段の出力する指標値に
    応じた値の電圧を前記帯電部材に印加する電源手段とを
    有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記状態検出手段は、前記帯電部材の抵
    抗値を反映した量を検出するものであることを特徴とす
    る請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記状態検出手段は、非画像形成時に前
    記帯電部材に定電流制御で所定値の電流を流すとともに
    このときの電圧を検出し、該検出値に基づいて決定され
    た値を前記帯電部材の状態を示す指標値として出力する
    ものであることを特徴とする請求項1または2記載の画
    像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記状態検出手段は、非画像形成時に前
    記帯電部材に定電圧制御で所定値の電圧を印加するとと
    もにこのときの電流値を検出し、該検出値に基づいて決
    定された値を前記帯電部材の状態を示す指標値として出
    力するものであることを特徴とする請求項1または2記
    載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記電源手段は、 前記状態検出手段の出力する指標値と、当該指標値によ
    って示された状態にある帯電部材に対して画像形成時に
    印加する電圧値とを対応づけたテーブルを格納した記憶
    手段を備え、 前記状態検出手段の出力する指標値に基づいて前記テー
    ブルを参照することで、画像形成時に前記帯電部材に印
    加する電圧値を決定するものであることを特徴とする請
    求項3または4記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記状態検出手段によって定電流制御で
    電流が流されるのに対応して、前記静電潜像担持体に帯
    電している電荷を除去する除電手段を有することを特徴
    とする請求項3記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記除電手段は、 転写後も前記静電潜像担持体に付着しているトナーを、
    前記静電潜像担持体に接触することで除去するクリーニ
    ング部材と、 前記静電潜像担持体に帯電している電荷を、前記クリー
    ニング部材に交流電圧を印加することで除去する交流電
    源とを含んで構成されることを特徴とする請求項6記載
    の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記除電手段は、 前記静電潜像担持体に接触して設置されており、別途供
    給されてくる転写材を前記静電潜像担持体との間に挟ん
    でこれを前記静電潜像担持体に圧接させることで、前記
    トナー像を該転写材に転写する転写部材と、 前記静電潜像担持体に帯電している電荷を、前記転写部
    材に交流電圧を印加することで除去する交流電源とを含
    んで構成されることを特徴とする請求項6記載の画像形
    成装置。
  9. 【請求項9】 前記除電手段は、前記静電潜像担持体に
    帯電している電荷を、前記静電潜像担持体に光を照射す
    ることで除去する光照射手段を含んで構成されることを
    特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記帯電部材に付着したトナーを除去
    するトナー除去手段を有することを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の画像形
    成装置。
  11. 【請求項11】 前記帯電部材は、ローラであり、 前記トナー除去手段は、 その外周面が前記ローラの外周面と接触した状態で設置
    されて前記ローラの回転に伴って従動回転可能に構成さ
    れた、少なくともその表面が導電性を備えた補助ローラ
    と、 前記補助ローラに、前記電源手段と同じタイミングで同
    じ電圧値の電圧を印加する補助電源手段とを備えて構成
    されることを特徴とする請求項10記載の画像形成装
    置。
  12. 【請求項12】 前記帯電部材は、ローラであり、 前記トナー除去手段は、 その外周面が前記ローラの外周面と接触した状態で設置
    されて前記ローラの回転に伴って従動回転可能に構成さ
    れた、少なくともその表面が導電性を備えた補助ローラ
    と、 画像形成時には、前記指標値に応じた値の電圧であり、
    且つ前記電源手段が前記ローラに印加する電圧よりも絶
    対値の大きな電圧を、前記補助ローラに印加する補助電
    源手段とを備えて構成されることを特徴とする請求項1
    0記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記補助電源手段は、前記ローラに印
    加される電圧との差が一定になるように、前記補助ロー
    ラに前記電圧を印加することを特徴とする請求項12記
    載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記補助電源手段は、前記ローラに印
    加される電圧との差が前記指標値に応じて変化するよう
    に、前記補助ローラに前記電圧を印加することを特徴と
    する請求項12記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 静電潜像担持体にトナーを付着させる
    ことでトナー像を形成しこれを転写材に転写することで
    転写材上に画像を形成する電子写真方式の画像形成装置
    において、 静電潜像を担持する静電潜像担持体と、 電圧が印加され且つその表面にトナーが付着された状態
    において、帯電状態にある前記静電潜像担持体に接触す
    ることで、前記静電潜像担持体の表面にトナーを付着さ
    せてトナー像を形成する現像部材と、 前記現像部材の状態を検出し、その状態を示す指標値を
    出力する現像部材状態検出手段と、 画像形成時には、前記現像部材状態検出手段の出力する
    指標値に応じた値の電圧を前記現像部材に印加する現像
    用電源手段と、 電圧が印加された状態において前記現像部材に接触する
    ことで、前記現像部材にトナーを供給するトナー供給部
    材と、 前記トナー供給部材の状態を検出し、その状態を示す指
    標値を出力するトナー供給部材状態検出手段と、 画像形成時には、前記トナー供給部材状態検出手段の出
    力する指標値に応じた値の電圧を前記トナー供給部材に
    印加するトナー供給用電源手段と、 電圧が印加された状態において前記静電潜像担持体に接
    触することで、前記静電潜像担持体に付着したトナーを
    除去するクリーニング部材と、 前記クリーニング部材の状態を検出し、その状態を示す
    指標値を出力するクリーニング部材状態検出手段と、 画像形成時には、前記クリーニング部材状態検出手段の
    出力する指標値に応じた値の電圧を前記クリーニング部
    材に印加するクリーニング用電源手段とを有することを
    特徴とする画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記現像部材状態検出手段、前記トナ
    ー供給部材状態検出手段および前記クリーニング部材状
    態検出手段は、それぞれ、非画像形成時に前記現像部
    材、前記トナー供給部材、前記クリーニング部材に定電
    流制御で所定値の電流を流すとともにこのときの電圧を
    検出し、該検出値に基づいて決定された値をそれぞれの
    指標値として出力するものであることを特徴とする請求
    項15記載の画像形成装置。
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