JP2000081206A - 部分燃焼炉の起動制御方法及び停止制御方法並びに起動・停止制御装置 - Google Patents
部分燃焼炉の起動制御方法及び停止制御方法並びに起動・停止制御装置Info
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- JP2000081206A JP2000081206A JP10250853A JP25085398A JP2000081206A JP 2000081206 A JP2000081206 A JP 2000081206A JP 10250853 A JP10250853 A JP 10250853A JP 25085398 A JP25085398 A JP 25085398A JP 2000081206 A JP2000081206 A JP 2000081206A
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Abstract
全、かつ、短時間の起動・停止を実現する。 【解決手段】 流動層部分燃焼炉10の起動制御におい
て、散気管14に一次空気を供給して、流動層16を形
成させるとともに流動層16を所定の温度まで昇温させ
た後、給じん装置18から被焼却物(ごみ)を一挙に定
格まで上げて供給し、かつ、起動時には炉内頂部の冷却
水噴霧口28から冷却水を噴霧してフリーボード部26
の異常昇温を抑制する。また、流動層部分燃焼炉10の
停止制御において、給じん装置18からの被焼却物(ご
み)の供給を一挙に停止させ、散気管14への一次空気
の供給は一定時間継続させ、かつ、停止時には冷却水噴
霧口28から冷却水を噴霧して流動層16の異常昇温を
抑制する。
Description
棄物等を流動層部分燃焼炉で部分燃焼させてガス化し、
生成した熱分解ガスを燃焼させるとともに、生成した未
燃固形分(チャー)を溶融処理又は燃焼処理するシステ
ムにおいて、安全、かつ、短時間の起動・停止を実現す
るための起動制御方法及び停止制御方法、並びに起動・
停止制御装置に関するものである。
市ごみ、産業廃棄物等のごみを部分燃焼炉で部分燃焼さ
せてガス化し、生成した熱分解ガスをボイラで燃焼させ
るとともに、生成した未燃固形分(チャー)を溶融炉で
溶融処理するガス化溶融システムが注目されている。従
来の都市ごみ焼却炉等の流動層炉の起動は、一次空気に
より流動化させた流動層を起動バーナにより昇温させた
後、被焼却物を投入し、排ガス中のCO濃度が高くなら
ないように注意しながら、流動層温度、炉内温度が所定
の温度となるまで徐々に被焼却物の投入量を増加させて
いた。また、従来の都市ごみ焼却炉等の流動層炉の停止
は、被焼却物の供給を停止した後、一次空気の供給は継
続させ、流動層内に残留した未燃固形分(チャー)を焼
却してから停止を完了させていた。この場合、被焼却物
の供給停止後は流動層温度が下降するため、必要であれ
ばバーナを着火する。
は、都市ごみ等の固形廃棄物を流動層熱分解炉にて部分
燃焼させてガス化し、ガス、油等の燃料を製造する装置
において、停止時に空気の代わりに排ガスの一部を循環
させて流動化ガスとすることにより、流動層内に残留し
ているチャーの燃焼を抑制しながら停止操作を行い、流
動層内の異常昇温を防止する停止方法が記載されてい
る。また、起動時に流動層内に残留したチャーを有効な
補助燃料として使用し、起動時間を短縮するとともに、
起動用の助燃燃料を節約する方法が記載されている。
比での燃焼のため、温度の他にも、熱分解ガス流量や熱
分解ガス成分、未燃固形分(チャー)等といった安定化
に関連する要素が多く、起動・停止を制御する技術は重
要である。また、安全性等の面からも起動・停止操作が
重要となる。従来の部分燃焼炉の起動では、バーナ着火
時のフリーボード部温度の異常昇温を防止するために、
上記のように徐々に被焼却物を供給しているが、起動時
間が長くかかるという問題がある。また、従来の部分燃
焼炉の停止では、被焼却物の供給を停止した後、流動層
内に残留した未燃固形分(チャー)を焼却する際に、流
動層温度が異常に昇温するおそれがある。
報記載の発明は、流動層内に残留したチャーを起動用の
助燃燃料として使用し起動時間を短縮するものである
が、助燃燃料を使用することにより、起動時にフリーボ
ード部温度が異常に昇温するという問題がある。また、
初期の起動時(立上げ時)など流動層内の残留チャーが
存在しない場合に、短時間で熱分解ガス生成量や熱分解
ガス発熱量を安定させる起動方法が必要となる。また、
停止後に流動層内にチャーが残留していると、自然発火
が起こったり、CO等の有害ガスが生成し続ける可能性
があり、安全性の面で問題がある。したがって、流動層
内に残留したチャーを焼却しながら、流動層温度の異常
昇温を抑制する停止方法が必要となる。
で、本発明の目的は、都市ごみ、産業廃棄物等を流動層
部分燃焼炉で部分燃焼させてガス化し、生成した熱分解
ガスを燃焼させるとともに、生成した未燃固形分(チャ
ー)を溶融処理又は燃焼処理するシステムにおいて、短
時間での起動・停止が可能であり、起動時のフリーボー
ド部温度の異常昇温を抑制でき、かつ、停止時の流動層
温度の異常昇温を抑制でき、しかも、停止後の未燃固形
分(チャー)の自然発火やCO等の有害ガスの生成がな
く安全性の高い起動制御方法及び停止制御方法、並びに
起動・停止制御装置を提供することにある。
めに、本発明の部分燃焼炉の起動制御方法は、固体可燃
物を被焼却物として流動層部分燃焼炉で部分燃焼させて
ガス化し、生成した熱分解ガスを燃焼させるとともに、
生成した未燃固形分(チャー)を溶融処理又は燃焼(焼
却)処理する方法において、流動層部分燃焼炉内に設定
された流量の一次空気を供給して、流動媒体を流動化さ
せて流動層を形成させるとともに、バーナによる流動層
の助燃により流動層温度を所定の温度まで昇温させるに
際し、炉内頂部近傍から水を噴霧してフリーボード部の
温度が異常に昇温するのを抑制し、所定の温度に昇温さ
れた炉内に被焼却物を一挙に定格まで上げて供給するよ
うに構成されている(図1、図5、図7、図15参
照)。
物を被焼却物として流動層部分燃焼炉で部分燃焼させて
ガス化し、生成した熱分解ガスを燃焼させるとともに、
生成した未燃固形分(チャー)を溶融処理又は燃焼(焼
却)処理する方法において、流動層部分燃焼炉内に設定
された流量の一次空気を供給して、流動媒体を流動化さ
せて流動層を形成させるとともに、熱量目標値に相当す
る流量の燃料が供給されるバーナによる流動層の助燃に
より流動層温度を所定の温度まで昇温させるに際し、炉
内頂部近傍から水を噴霧してフリーボード部の温度が異
常に昇温するのを抑制し、所定の温度に昇温された炉内
に、被焼却物を一挙に定格まで上げて供給して焼却量を
設定値まで増加させつつ、被焼却物と燃料との合計熱量
が一定になるようにバーナに供給する燃料の流量を減少
させ、ついで、一次空気の流量を前記の流量による制御
から流動層温度による制御に切り換えることを特徴とし
ている(図1、図5、図7、図15参照)。
み、産業廃棄物等のごみを被焼却物として流動層部分燃
焼炉で部分燃焼させてガス化し、生成した熱分解ガスを
燃焼させるとともに、生成した未燃固形分(チャー)を
溶融処理又は焼却処理する方法において、空気比、ごみ
低位発熱量及びごみ供給量の設定値から演算された流量
の一次空気を流動層部分燃焼炉内に供給して、流動媒体
を流動化させて流動層を形成させるとともに、燃料発熱
量から演算された目標流量の燃料が供給されるバーナに
よる流動層の助燃により流動層温度を所定の温度まで昇
温させるに際し、炉出口ガス温度又はフリーボード温度
の異常昇温を検知することにより、炉内頂部近傍から水
を噴霧してフリーボード部の温度が異常に昇温するのを
抑制し、所定の温度に昇温された炉内に、被焼却物であ
るごみを一定変化率で一挙にごみ供給量の設定値まで上
げて供給して焼却量を設定値まで増加させつつ、一定変
化率で増加中のごみ供給量とごみ低位発熱量及び燃料発
熱量から演算された流量の燃料をバーナに供給して、ご
みと燃料との合計熱量が一定になるように燃料の流量を
減少させていき、ついで、一次空気の流量を前記の流量
による制御から流動層温度による制御に切り換えること
を特徴としている(図1、図5、図7、図15参照)。
体可燃物を被焼却物として流動層部分燃焼炉で部分燃焼
させてガス化し、生成した熱分解ガスを燃焼させるとと
もに、生成した未燃固形分(チャー)を溶融処理又は燃
焼(焼却)処理する方法において、流動層部分燃焼炉に
設定された流量の一次空気を供給している状態で、被焼
却物の供給を一挙に停止させ、流動層内に滞留している
未燃固形分(チャー)を燃焼させるとともに、炉内に注
水して流動層の温度が異常に昇温するのを抑制すること
を特徴としている(図1、図12、図14、図15参
照)。上記の本発明の停止制御方法において、炉内に注
水する代わりに、流動層内に伝熱管を設置して熱回収を
行い、流動層の温度が異常に昇温するのを抑制すること
もできる。
物を被焼却物として流動層部分燃焼炉で部分燃焼させて
ガス化し、生成した熱分解ガスを燃焼させるとともに、
生成した未燃固形分(チャー)を溶融処理又は燃焼(焼
却)処理する方法において、流動層部分燃焼炉に設定さ
れた流量の一次空気を供給している状態で、被焼却物の
供給を一挙に停止させ、流動層内に滞留している未燃固
形分(チャー)を燃焼させるとともに、炉内頂部近傍か
ら水を噴霧して流動層の温度が異常に昇温するのを抑制
することを特徴としている(図1、図12、図14、図
15参照)。
み、産業廃棄物等のごみを被焼却物として流動層部分燃
焼炉で部分燃焼させてガス化し、生成した熱分解ガスを
燃焼させるとともに、生成した未燃固形分(チャー)を
溶融処理又は焼却処理する方法において、流動層部分燃
焼炉に供給する一次空気の流量を流動層温度による制御
から流量による制御に切り換えて、一次空気の流量を設
定された一定値に制御している状態で、被焼却物である
ごみの供給を一定変化率で一挙に停止させた後、設定さ
れた流量の一次空気の供給を一定時間継続させて、炉内
の未燃ガスのパージを行い、かつ、流動層内に滞留して
いる未燃固形分(チャー)を燃焼させるとともに、炉内
頂部近傍から水を噴霧して流動層の温度が異常に昇温す
るのを抑制することを特徴としている(図1、図12、
図14、図15参照)。
は、被焼却物であるごみ(都市ごみ、産業廃棄物等)を
部分燃焼させてガス化する流動層部分燃焼炉と、流動層
部分燃焼炉内に被焼却物であるごみを供給する給じん装
置と、流動層部分燃焼炉の下部又は下側に流動化兼燃焼
用の一次空気を供給する一次空気送風機と、燃料を供給
して着火・燃焼させることにより流動層及びフリーボー
ド部の温度を昇温させて流動層部分燃焼炉を起動させる
起動バーナとを備えた装置において、空気比、ごみ低位
発熱量及びごみ供給量の設定値から起動操作中及び停止
操作中の一次空気流量を演算する一次空気流量演算手段
が、流動層温度により一次空気流量を制御する一次空気
流量制御手段と切換え可能に、一次空気送風機の制御調
節手段に接続され、燃料発熱量から起動時の目標とする
燃料流量を演算するとともに、ごみ供給量を設定焼却量
まで一挙に増加させるときにごみと燃料との合計熱量が
一定になるように燃料流量を減少させていく燃料流量演
算・制御手段が、起動バーナの燃料制御調節手段に接続
され、ごみ供給量を一定変化率で設定焼却量まで一挙に
増加させ、ごみ供給量を一定変化率で一挙に停止させる
焼却量制御手段が、燃料流量演算・制御手段に接続され
るとともに、起動開始後及び停止開始後に切換え可能に
給じん装置に接続され、起動時のフリーボード部温度の
異常昇温を抑制し、停止時の流動層温度の異常昇温を抑
制するための、冷却水制御調節手段と接続された冷却水
噴霧手段が、炉内頂部近傍に設けられたことを特徴とし
ている(図1、図15参照)。
について検討するが、その前提として、図1に基づいて
流動層部分燃焼炉の概略構成(図1において、一点鎖線
で隔てられた右下部分)を簡単に説明する。なお、図1
についての詳細な説明は後述する。図1に示すように、
流動層部分燃焼炉10においては、一次空気送風機12
により一次空気が散気管14に供給され、これにより流
動媒体が流動化され流動層16が形成される。この流動
層16に給じん装置18から被焼却物であるごみ(都市
ごみ、産業廃棄物等)が連続的に投入され、被焼却物
(ごみ)は流動層16内で部分燃焼されてガス化する。
流動層部分燃焼炉10内に投入される被焼却物(ごみ)
の量は、給じん装置18の搬送装置(例えば、スクリュ
ーフィーダ)20の回転数を調節することにより増減で
きるようになっている。流動層部分燃焼炉10の流動層
16内に投入された被焼却物(ごみ)は、低空気比(例
えば、0.2〜0.6)のためガス化し、熱分解ガス、
未燃固形分(チャー)となる。未燃固形分(チャー)の
一部は熱分解ガスとともに流動層部分燃焼炉10の炉出
口22から排出され、図示していないが、固気分離され
た後、未燃固形分(チャー)は溶融炉等に供給され、熱
分解ガスはボイラ等に供給され、それぞれ溶融処理、焼
却処理される。また、未燃固形分(チャー)の残部、す
なわち、層内滞留チャーは、流動層16内でガス化燃焼
を継続する。24は起動バーナ、26はフリーボード
部、28は冷却水噴霧口(ノズル)である。
の流動層炉の起動は、一次空気により流動化させた流動
層16を起動バーナ24により昇温させた後、被焼却物
であるごみを投入し、排ガス中のCO濃度が高くならな
いように注意しながら、流動層温度、炉内温度が所定の
温度となるまで徐々に給じん装置18の搬送装置(例え
ば、スクリューフィーダ)20の回転数を上げている。
部分燃焼炉の起動では、バーナ着火時のフリーボード部
温度の異常昇温、起動時間を考慮する必要があり、これ
らの観点から、ごみ供給方法、一次空気供給方法による
起動特性をシミュレーションにより検討した。図2に示
す起動方法は、ごみ供給方法として、ごみ供給量を一
挙に定格まで上げ、一次空気供給方法として、一次空気
流量を一挙に定格まで上げるものである。図3に示す起
動方法は、ごみ供給方法として、ごみ供給量を徐々に
上げ、一次空気供給方法として、一次空気流量を一挙に
定格まで上げるものである。図4に示す起動方法は、
ごみ供給方法として、ごみ供給量を徐々に上げ、一次空
気供給方法として、一次空気流量を徐々に上げるもので
ある。
定した時点を起動完了とすれば、図6の下段の熱分解ガ
ス発熱量の経時変化からもわかるように、起動方法が
最も短時間で起動を完了させることが可能である。しか
しながら、図6の上段に示すように、起動方法におい
てもフリーボード部温度がかなり上昇する(図6では、
約900℃)。そこで、起動方法のごみ供給方法、一
次空気供給方法に冷却水噴霧を加えた方法を検討する。
すなわち、図5に示す起動方法は、ごみ供給方法とし
て、ごみ供給量を一挙に定格まで上げ、一次空気供給方
法として、一次空気流量を一挙に定格まで上げるととも
に、起動中に炉頂部から冷却水を噴霧するものである。
起動方法では、図7に示すように、フリーボード部温
度が約700℃未満までしか上昇せず、しかも、熱分解
ガス発熱量の経時変化は、起動方法の場合とほとんど
同じである。つまり、この方式では、フリーボード部温
度の上昇を抑制でき、かつ、短時間での起動が可能とな
る。
却炉等の流動層炉の停止は、給じん装置18からのごみ
供給を停止した後、一次空気送風機12による一次空気
の供給は継続させ、流動層16内に残留した未燃固形分
(チャー)を焼却してから停止を完了させている。な
お、ごみ供給停止後は流動層温度が下降するため、必要
であればバーナ24を着火する。部分燃焼炉の停止で
は、ごみ供給を停止した後、空気比が上がり、流動層内
に残留した未燃固形分(チャー)を焼却する際に、流動
層温度は上昇する。そこで、停止では流動層の異常昇温
と停止時間を考慮し、これらの観点から、ごみ供給停止
方法、一次空気停止方法による停止特性をシミュレーシ
ョンにより検討した。図8に示す停止方法は、ごみ供
給停止方法として、ごみ供給量を一挙に停止させ、一次
空気停止方法として、一定の空気量を一定時間継続して
供給した後、一次空気流量を一挙に停止させるものであ
る。図9に示す停止方法は、ごみ供給停止方法とし
て、ごみ供給量を一挙に停止させ、一次空気停止方法と
して、一次空気流量を徐々に停止させるものである。図
10に示す停止方法は、ごみ供給停止方法として、ご
み供給量を徐々に停止させ、一次空気停止方法として、
一定の空気量を一定時間継続して供給した後、一次空気
流量を一挙に停止させるものである。図11に示す停止
方法は、ごみ供給停止方法として、ごみ供給量を徐々
に停止させ、一次空気停止方法として、一次空気流量を
徐々に停止させるものである。
量が0となった時点を停止完了とすれば、図13の下段
からもわかるように、停止方法が最も短時間で停止を
完了させることが可能である。しかしながら、図13の
上段に示すように、停止方法においても、ごみ供給停
止後、流動層温度がかなり上昇する(図13では、約7
50℃)。そこで、停止方法のごみ供給停止方法、一
次空気停止方法に冷却水噴霧を加えた方法を検討する。
すなわち、図12に示す停止方法は、ごみ供給停止方
法として、ごみ供給量を一挙に停止させ、一次空気停止
方法として、一定の空気量を一定時間継続して供給した
後、一次空気流量を一挙に停止させるとともに、停止中
に炉頂部から冷却水を噴霧するものである。停止方法
では、図14に示すように、流動層温度が600℃前後
までしか上昇せず、しかも、熱分解ガス発熱量の経時変
化は、停止方法の場合とほとんど同じである。つま
り、この方式では、流動層温度の上昇を抑制でき、か
つ、短時間での停止が可能となる。
て詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態による
部分燃焼炉の起動・停止制御装置を示している。本実施
の形態は、部分燃焼炉の一例として流動層部分燃焼炉を
用い、この流動層部分燃焼炉で都市ごみ、産業廃棄物等
のごみを部分燃焼させてガス化する際の起動・停止を制
御するものである。図1において、流動層部分燃焼炉1
0の起動制御では、一次空気流量演算装置30で演算さ
れた一次空気流量の設定値が制御調節器32に入力さ
れ、一次空気送風機12から一次空気導管34に送入さ
れる一次空気流量が、一次空気導管34に設けられた流
量指示調節計(FIC)36及び制御弁38と制御調節
器32とにより、上記の設定値の流量に制御される。な
お、一次空気流量演算装置30では、一例として、空気
比、ごみ低位発熱量及びごみ供給量の設定値に基づいて
一次空気流量を演算している。
で一挙に上げられた一次空気は、一次空気導管34を通
って、流動層部分燃焼炉10内下部の散気管14に供給
される。散気管14から噴出される一次空気により、流
動層部分燃焼炉10内の流動媒体(例えば、珪砂等の
砂)は流動化され、散気管14の上側に流動層16が形
成される。なお、散気管14の下側は移動層となってい
る。また、本実施の形態では、散気管を設けた流動層炉
を用いているが、風箱、ガス分散板を設けた流動層炉等
を用いる構成とすることも可能である。流動層部分燃焼
炉10内が設定流量の一次空気にてパージされている状
態で、燃料流量演算・制御装置40で演算された燃料流
量の設定値が制御調節器42に入力され、燃料導管44
から起動バーナ24に供給される燃料流量が、燃料導管
44に設けられた流量指示調節計(FIC)46及び制
御弁48と制御調節器42とにより、上記の設定値の流
量に制御される。なお、燃料流量演算・制御装置40で
は、一例として、燃料発熱量の設定値に基づいて燃料流
量を演算している。また、起動バーナ24に供給される
燃料としては、一例として、重油等の油、LPG等のガ
ス、微粉炭等の固体燃料、石炭・水スラリーが用いられ
る。
標値の設定流量に増加されると、設定流量の一次空気で
流動している流動層16が昇温され、例えば、流動層1
6の温度が400℃程度まで上昇すると、被焼却物であ
るごみを投入できる状態となる。しかしながら、起動バ
ーナ24の着火により、フリーボード部26の温度がか
なり上昇し、そのままにしておくとフリーボード部26
が異常昇温することになる。そこで、流動層部分燃焼炉
10の炉出口22に設けられた温度指示調節計(TI
C)50により、炉出口ガス温度を検出し、例えば、炉
出口ガス温度が約700℃以上になると、温度指示調節
計(TIC)50に接続された冷却水制御調節器52で
冷却水導管54に設けられた制御弁56の開度を調節し
て、流動層部分燃焼炉10内の頂部近傍に設けられた冷
却水噴霧口28から水が噴霧されるようにする。これに
より、フリーボード部26の温度上昇が抑制される。な
お、炉出口ガス温度を検出して水噴霧を制御する代わり
に、フリーボード部26に温度指示調節計(TIC)を
設けて水噴霧を制御することも可能である。本実施形態
では、冷却水導管54、制御弁56、冷却水噴霧口(ノ
ズル)28で冷却水噴霧装置が構成されている。
と、流動層部分燃焼炉10内に給じん装置18から被焼
却物であるごみ(都市ごみ、産業廃棄物等)が連続的に
供給される。このとき、給じん装置18の搬送装置(例
えば、スクリューフィーダ)20の駆動モータ58は、
焼却量一定変化率プログラムを備えた焼却量制御装置6
0との接続に切り換わっており、この一定変化率プログ
ラムにより、給じん装置18の搬送装置20の回転数が
一挙に上げられ、被焼却物であるごみの供給量は一挙に
設定焼却量まで増加される。ごみ供給量が設定焼却量ま
で一挙に増加される際には、燃料流量演算・制御装置4
0に組み込まれた合計熱量一定プログラムにより、ごみ
と燃料との合計熱量が一定になるような燃料流量が演算
され、この燃料流量が制御調節器42に入力され、燃料
導管44から起動バーナ24に供給される燃料流量は、
燃料導管44に設けられた流量指示調節計(FIC)4
6及び制御弁48と制御調節器42とにより、ごみ供給
量の増加に合わせて減少されていく。なお、燃料流量演
算・制御装置40の合計熱量一定プログラムでは、一例
として、焼却量制御装置60でのごみ供給量、ごみ低位
発熱量、燃料発熱量に基づいて燃料流量を演算してい
る。
加され、かつ、起動バーナ24への燃料流量が0になっ
た後、流動層16の温度が設定値に到達し、熱分解ガス
発熱量が安定してくると、これまで一次空気流量演算装
置30で演算された流量により制御されていた一次空気
流量は、流動層16の層温度を検出する温度指示調節計
(TIC)62と接続された制御調節器64による制御
に切り換わる。すなわち、温度指示調節計(TIC)6
2で計測された流動層温度が流動層温度の設定値で一定
になるように、制御調節器64からの一次空気流量信号
が制御調節器32に入力され、一次空気送風機12から
一次空気導管34を経て散気管14に送入される一次空
気流量が、一次空気導管34に設けられた流量指示調節
計(FIC)36及び制御弁38と制御調節器32とに
より、層温度制御される。
は、被焼却物であるごみ(都市ごみ、産業廃棄物等)が
部分燃焼されてガス化する。流動層部分燃焼炉10内に
投入された被焼却物であるごみは、低空気比(例えば、
0.2〜0.6)のためガス化し、熱分解ガス、未燃固
形分(チャー)となる。未燃固形分(チャー)の一部は
熱分解ガスとともに流動層部分燃焼炉10の炉出口22
から排出され、図示していないが、サイクロン等の固気
分離器で固気分離された後、未燃固形分(チャー)は溶
融炉等(一例として、旋回溶融炉)に供給され、熱分解
ガスはボイラ等に供給され、それぞれ溶融処理、焼却処
理される。また、未燃固形分(チャー)の残部、すなわ
ち、層内滞留チャーは、流動層16内でガス化燃焼を継
続する。また、散気管14の上側で流動層16を形成す
る流動媒体(例えば、珪砂等の砂)は、未燃固形分(チ
ャー)及びごみ中の不燃物等とともに、散気管14の下
側を下方に移動して流動層部分燃焼炉10の下部から搬
送装置(例えば、スクリューフィーダ)66によって抜
き出される。流動層部分燃焼炉10の下部から抜き出さ
れた流動媒体(砂)、未燃固形分(チャー)及びごみ中
の不燃物等は、振動ふるい等の分級機68により、大粒
径の不燃物等が系外に排出され、未燃固形分(チャー)
を含む流動媒体(砂)は流動媒体循環導管70を通って
流動層16に循環される。72は駆動モータである。
では、これまで温度指示調節計(TIC)62で計測さ
れた流動層温度が流動層温度の設定値で一定になるよう
に、制御調節器64による層温度制御で一次空気流量が
制御されていた状態から、一次空気流量演算装置30で
演算された設定流量により一次空気流量が制御されるモ
ードに切り換えられ、一次空気送風機12から一次空気
導管34を経て散気管14に送入される一次空気流量
は、一次空気導管34に設けられた流量指示調節計(F
IC)36及び制御弁38と制御調節器32とにより、
設定値の流量で一定に制御される。一次空気が設定流量
で散気管14に供給され、流動層16が形成されている
状態で、流動層部分燃焼炉10内への被焼却物であるご
み(都市ごみ、産業廃棄物等)の供給が一挙に停止され
る。このとき、給じん装置18の搬送装置(例えば、ス
クリューフィーダ)20の駆動モータ58は、焼却量一
定変化率プログラムを備えた焼却量制御装置60との接
続に切り換わっており、この一定変化率プログラムによ
り、給じん装置18の搬送装置20の回転数が一挙に下
げられ、被焼却物であるごみの供給量は一挙に0まで減
少される。
分燃焼炉10内の空気比は上昇し、設定流量で供給され
る一次空気により、流動層16内に残留(滞留)してい
る未燃固形分(チャー)が焼却(完全燃焼)されるとと
もに、流動層部分燃焼炉10内のパージが行われ、未燃
ガスも除去される。しかしながら、流動層16内に残留
(滞留)している未燃固形分(チャー)の燃焼に伴い、
流動層16の温度はかなり上昇し、そのままにしておく
と流動層16が異常昇温することになる。そこで、ごみ
供給の停止に合わせて、冷却水制御調節器52により冷
却水導管54に設けられた制御弁56を開けて、流動層
部分燃焼炉10内の頂部近傍に設けられた冷却水噴霧口
28から水が噴霧されるようにする。これにより、流動
層16の温度上昇が抑制される。なお、流動層部分燃焼
炉10の側部等から流動層16の直上に注水したり、流
動層16内に伝熱管等を設置して熱回収する構成とする
ことも可能である。
御の全体を、図15に示す起動・停止制御モードを用い
て説明する。 起動開始流動層部分燃焼炉を設定一次空気量にてパ
ージを行う。このとき、一次空気流量は一挙に増加させ
る。 部分燃焼炉バーナ着火 起動バーナを着火し、目標流量まで燃料(ここでは、一
例として、重油)流量を増加させる。このとき、空気比
が重油専焼目標値(重専目標値)となるようにする。こ
れにより、流動層が所定の温度に昇温される。また、フ
リーボード部温度も上昇する。 部分燃焼炉水噴霧 炉出口ガス温度による制御で、冷却水の噴霧を行い、フ
リーボード部温度の異常昇温を抑制する。 ごみ焼却開始 一定変化率プログラムにて、ごみ供給量を設定焼却量ま
で一挙に増加させる。同時に、合計熱量一定プログラム
にて、ごみと燃料との合計熱量が一定になるように燃料
(重油)流量を減少させる。 流動層温度制御 一次空気流量を流量制御から流動層温度制御に切り換え
る。 起動完了 生成ガス(熱分解ガス)発熱量が安定する。また、空気
比は低空気比(最終目標値)で安定する。
ら流量制御に切り換えて一定とする。 ′ごみ供給停止 一定変化率プログラムにて、ごみ供給量を0まで一挙に
減少させる。ごみ供給停止に合わせて生成ガス(熱分解
ガス)発熱量は減少する。また、空気比が上昇し、流動
層内の滞留チャーは完全燃焼する。このとき流動層温度
が上昇する。 ′流動層水噴霧 冷却水の噴霧を行い、流動層温度の異常昇温を抑制す
る。 ′炉内パージ 一定時間空気量は一定とし、炉内のパージを行う。これ
により未燃ガスが除去される。 ′停止完了 一次空気流量を一挙に0まで減少させる。
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 部分燃焼炉の起動制御において、一次空気を供
給して、流動層を形成させるとともに流動層を所定の温
度まで昇温させた後、被焼却物を一挙に定格まで上げて
供給し、かつ、起動時に炉内頂部近傍から冷却水を噴霧
するので、短時間での起動が可能になると同時に、起動
時にフリーボード部の温度が異常に昇温するのを抑制で
きる。 (2) 部分燃焼炉の停止制御において、被焼却物の供
給を一挙に停止させ、一次空気の供給は一定時間継続さ
せ、かつ、停止時に流動層に注水等を行うので、流動層
内に滞留した未燃固形分(チャー)の完全燃焼と炉内の
未燃ガスのパージができ、しかも、未燃固形分(チャ
ー)の燃焼の際に流動層温度が異常に昇温するのを抑制
できる。 (3) 部分燃焼炉の停止制御において、流動層内に滞
留した未燃固形分(チャー)の完全燃焼と炉内の未燃ガ
スのパージが行えるので、停止後の未燃固形分(チャ
ー)の自然発火やCO等の有害ガスの生成がなくなる。 (4) 本発明の起動・停止制御装置により、上記の優
れた効果を有する起動制御方法及び停止制御方法が容易
に実現できる。
停止制御装置を示す概略構成図である。
供給方法による起動特性のシミュレーション結果(起動
方法)を示すグラフである。
供給方法による起動特性のシミュレーション結果(起動
方法)を示すグラフである。
供給方法による起動特性のシミュレーション結果(起動
方法)を示すグラフである。
供給方法による起動特性のシミュレーション結果(起動
方法)を示すグラフである。
び熱分解ガス発熱量の経時変化を示すグラフである。
分解ガス発熱量の経時変化を示すグラフである。
空気停止方法による停止特性のシミュレーション結果
(停止方法)を示すグラフである。
空気停止方法による停止特性のシミュレーション結果
(停止方法)を示すグラフである。
次空気停止方法による停止特性のシミュレーション結果
(停止方法)を示すグラフである。
次空気停止方法による停止特性のシミュレーション結果
(停止方法)を示すグラフである。
次空気停止方法による停止特性のシミュレーション結果
(停止方法)を示すグラフである。
解ガス発熱量の経時変化を示すグラフである。
ス発熱量の経時変化を示すグラフである。
モードを示す説明図である。
2)
めに、本発明の部分燃焼炉の起動制御方法は、都市ご
み、産業廃棄物等のごみを被焼却物として流動層部分燃
焼炉で低空気比で部分燃焼させてガス化し、生成した熱
分解ガスを燃焼させるとともに、生成した未燃固形分
(チャー)を溶融処理又は燃焼(焼却)処理する方法に
おいて、流動層部分燃焼炉内に設定された流量の一次空
気を供給して、流動媒体を流動化させて流動層を形成さ
せるとともに、バーナによる流動層の助燃により流動層
温度を所定の温度まで昇温させるに際し、炉内頂部近傍
から水を噴霧してフリーボード部の温度が異常に昇温す
るのを抑制しつつ、所定の温度に昇温された炉内に被焼
却物を一挙に定格まで上げて供給するように構成されて
いる(図1、図5、図7、図15参照)。
み、産業廃棄物等のごみを被焼却物として流動層部分燃
焼炉で低空気比で部分燃焼させてガス化し、生成した熱
分解ガスを燃焼させるとともに、生成した未燃固形分
(チャー)を溶融処理又は燃焼(焼却)処理する方法に
おいて、流動層部分燃焼炉内に設定された流量の一次空
気を供給して、流動媒体を流動化させて流動層を形成さ
せるとともに、熱量目標値に相当する流量の燃料が供給
されるバーナによる流動層の助燃により流動層温度を所
定の温度まで昇温させるに際し、炉内頂部近傍から水を
噴霧してフリーボード部の温度が異常に昇温するのを抑
制しつつ、所定の温度に昇温された炉内に、被焼却物を
一挙に定格まで上げて供給して焼却量を設定値まで増加
させつつ、被焼却物と燃料との合計熱量が一定になるよ
うにバーナに供給する燃料の流量を減少させ、ついで、
一次空気の流量を前記の流量による制御から流動層温度
による制御に切り換えることを特徴としている(図1、
図5、図7、図15参照)。
み、産業廃棄物等のごみを被焼却物として流動層部分燃
焼炉で低空気比で部分燃焼させてガス化し、生成した熱
分解ガスを燃焼させるとともに、生成した未燃固形分
(チャー)を溶融処理又は焼却処理する方法において、
空気比、ごみ低位発熱量及びごみ供給量の設定値から演
算された流量の一次空気を流動層部分燃焼炉内に供給し
て、流動媒体を流動化させて流動層を形成させるととも
に、燃料発熱量から演算された目標流量の燃料が供給さ
れるバーナによる流動層の助燃により流動層温度を所定
の温度まで昇温させるに際し、炉出口ガス温度又はフリ
ーボード温度の異常昇温を検知することにより、炉内頂
部近傍から水を噴霧してフリーボード部の温度が異常に
昇温するのを抑制し、所定の温度に昇温された炉内に、
被焼却物であるごみを一定変化率で一挙にごみ供給量の
設定値まで上げて供給して焼却量を設定値まで増加させ
つつ、一定変化率で増加中のごみ供給量とごみ低位発熱
量及び燃料発熱量から演算された流量の燃料をバーナに
供給して、ごみと燃料との合計熱量が一定になるように
燃料の流量を減少させていき、ついで、一次空気の流量
を前記の流量による制御から流動層温度による制御に切
り換えることを特徴としている(図1、図5、図7、図
15参照)。
市ごみ、産業廃棄物等のごみを被焼却物として流動層部
分燃焼炉で低空気比で部分燃焼させてガス化し、生成し
た熱分解ガスを燃焼させるとともに、生成した未燃固形
分(チャー)を溶融処理又は燃焼(焼却)処理する方法
において、流動層部分燃焼炉に設定された流量の一次空
気を供給している状態で、被焼却物の供給を一挙に停止
させ、流動層内に滞留している未燃固形分(チャー)を
燃焼させるとともに、炉内に注水して流動層の温度が異
常に昇温するのを抑制することを特徴としている(図
1、図12、図14、図15参照)。上記の本発明の停
止制御方法において、炉内に注水する代わりに、流動層
内に伝熱管を設置して熱回収を行い、流動層の温度が異
常に昇温するのを抑制することもできる。
み、産業廃棄物等のごみを被焼却物として流動層部分燃
焼炉で低空気比で部分燃焼させてガス化し、生成した熱
分解ガスを燃焼させるとともに、生成した未燃固形分
(チャー)を溶融処理又は燃焼(焼却)処理する方法に
おいて、流動層部分燃焼炉に設定された流量の一次空気
を供給している状態で、被焼却物の供給を一挙に停止さ
せ、流動層内に滞留している未燃固形分(チャー)を燃
焼させるとともに、炉内頂部近傍から水を噴霧して流動
層の温度が異常に昇温するのを抑制することを特徴とし
ている(図1、図12、図14、図15参照)。
み、産業廃棄物等のごみを被焼却物として流動層部分燃
焼炉で低空気比で部分燃焼させてガス化し、生成した熱
分解ガスを燃焼させるとともに、生成した未燃固形分
(チャー)を溶融処理又は焼却処理する方法において、
流動層部分燃焼炉に供給する一次空気の流量を流動層温
度による制御から流量による制御に切り換えて、一次空
気の流量を設定された一定値に制御している状態で、被
焼却物であるごみの供給を一定変化率で一挙に停止させ
た後、設定された流量の一次空気の供給を一定時間継続
させて、炉内の未燃ガスのパージを行い、かつ、流動層
内に滞留している未燃固形分(チャー)を燃焼させると
ともに、炉内頂部近傍から水を噴霧して流動層の温度が
異常に昇温するのを抑制することを特徴としている(図
1、図12、図14、図15参照)。
Claims (8)
- 【請求項1】 固体可燃物を被焼却物として流動層部分
燃焼炉で部分燃焼させてガス化し、生成した熱分解ガス
を燃焼させるとともに、生成した未燃固形分を溶融処理
又は燃焼処理する方法において、 流動層部分燃焼炉内に設定された流量の一次空気を供給
して、流動媒体を流動化させて流動層を形成させるとと
もに、バーナによる流動層の助燃により流動層温度を所
定の温度まで昇温させるに際し、炉内頂部近傍から水を
噴霧してフリーボード部の温度が異常に昇温するのを抑
制し、所定の温度に昇温された炉内に被焼却物を一挙に
定格まで上げて供給することを特徴とする部分燃焼炉の
起動制御方法。 - 【請求項2】 固体可燃物を被焼却物として流動層部分
燃焼炉で部分燃焼させてガス化し、生成した熱分解ガス
を燃焼させるとともに、生成した未燃固形分を溶融処理
又は燃焼処理する方法において、 流動層部分燃焼炉内に設定された流量の一次空気を供給
して、流動媒体を流動化させて流動層を形成させるとと
もに、熱量目標値に相当する流量の燃料が供給されるバ
ーナによる流動層の助燃により流動層温度を所定の温度
まで昇温させるに際し、炉内頂部近傍から水を噴霧して
フリーボード部の温度が異常に昇温するのを抑制し、所
定の温度に昇温された炉内に、被焼却物を一挙に定格ま
で上げて供給して焼却量を設定値まで増加させつつ、被
焼却物と燃料との合計熱量が一定になるようにバーナに
供給する燃料の流量を減少させ、ついで、一次空気の流
量を前記の流量による制御から流動層温度による制御に
切り換えることを特徴とする部分燃焼炉の起動制御方
法。 - 【請求項3】 ごみを被焼却物として流動層部分燃焼炉
で部分燃焼させてガス化し、生成した熱分解ガスを燃焼
させるとともに、生成した未燃固形分を溶融処理又は焼
却処理する方法において、 空気比、ごみ低位発熱量及びごみ供給量の設定値から演
算された流量の一次空気を流動層部分燃焼炉内に供給し
て、流動媒体を流動化させて流動層を形成させるととも
に、燃料発熱量から演算された目標流量の燃料が供給さ
れるバーナによる流動層の助燃により流動層温度を所定
の温度まで昇温させるに際し、炉出口ガス温度又はフリ
ーボード温度の異常昇温を検知することにより、炉内頂
部近傍から水を噴霧してフリーボード部の温度が異常に
昇温するのを抑制し、所定の温度に昇温された炉内に、
被焼却物であるごみを一定変化率で一挙にごみ供給量の
設定値まで上げて供給して焼却量を設定値まで増加させ
つつ、一定変化率で増加中のごみ供給量とごみ低位発熱
量及び燃料発熱量から演算された流量の燃料をバーナに
供給して、ごみと燃料との合計熱量が一定になるように
燃料の流量を減少させていき、ついで、一次空気の流量
を前記の流量による制御から流動層温度による制御に切
り換えることを特徴とする部分燃焼炉の起動制御方法。 - 【請求項4】 固体可燃物を被焼却物として流動層部分
燃焼炉で部分燃焼させてガス化し、生成した熱分解ガス
を燃焼させるとともに、生成した未燃固形分を溶融処理
又は燃焼処理する方法において、 流動層部分燃焼炉に設定された流量の一次空気を供給し
ている状態で、被焼却物の供給を一挙に停止させ、流動
層内に滞留している未燃固形分を燃焼させるとともに、
炉内に注水して流動層の温度が異常に昇温するのを抑制
することを特徴とする部分燃焼炉の停止制御方法。 - 【請求項5】 炉内に注水する代わりに、流動層内に伝
熱管を設置して熱回収を行い、流動層の温度が異常に昇
温するのを抑制する請求項4記載の部分燃焼炉の停止制
御方法。 - 【請求項6】 固体可燃物を被焼却物として流動層部分
燃焼炉で部分燃焼させてガス化し、生成した熱分解ガス
を燃焼させるとともに、生成した未燃固形分を溶融処理
又は燃焼処理する方法において、 流動層部分燃焼炉に設定された流量の一次空気を供給し
ている状態で、被焼却物の供給を一挙に停止させ、流動
層内に滞留している未燃固形分を燃焼させるとともに、
炉内頂部近傍から水を噴霧して流動層の温度が異常に昇
温するのを抑制することを特徴とする部分燃焼炉の停止
制御方法。 - 【請求項7】 ごみを被焼却物として流動層部分燃焼炉
で部分燃焼させてガス化し、生成した熱分解ガスを燃焼
させるとともに、生成した未燃固形分を溶融処理又は焼
却処理する方法において、 流動層部分燃焼炉に供給する一次空気の流量を流動層温
度による制御から流量による制御に切り換えて、一次空
気の流量を設定された一定値に制御している状態で、被
焼却物であるごみの供給を一定変化率で一挙に停止させ
た後、設定された流量の一次空気の供給を一定時間継続
させて、炉内の未燃ガスのパージを行い、かつ、流動層
内に滞留している未燃固形分を燃焼させるとともに、炉
内頂部近傍から水を噴霧して流動層の温度が異常に昇温
するのを抑制することを特徴とする部分燃焼炉の停止制
御方法。 - 【請求項8】 被焼却物であるごみを部分燃焼させてガ
ス化する流動層部分燃焼炉と、流動層部分燃焼炉内に被
焼却物であるごみを供給する給じん装置と、流動層部分
燃焼炉の下部又は下側に流動化兼燃焼用の一次空気を供
給する一次空気送風機と、燃料を供給して着火・燃焼さ
せることにより流動層及びフリーボード部の温度を昇温
させて流動層部分燃焼炉を起動させる起動バーナとを備
えた装置において、 空気比、ごみ低位発熱量及びごみ供給量の設定値から起
動操作中及び停止操作中の一次空気流量を演算する一次
空気流量演算手段が、流動層温度により一次空気流量を
制御する一次空気流量制御手段と切換え可能に、一次空
気送風機の制御調節手段に接続され、 燃料発熱量から起動時の目標とする燃料流量を演算する
とともに、ごみ供給量を設定焼却量まで一挙に増加させ
るときにごみと燃料との合計熱量が一定になるように燃
料流量を減少させていく燃料流量演算・制御手段が、起
動バーナの燃料制御調節手段に接続され、 ごみ供給量を一定変化率で設定焼却量まで一挙に増加さ
せ、ごみ供給量を一定変化率で一挙に停止させる焼却量
制御手段が、燃料流量演算・制御手段に接続されるとと
もに、起動開始後及び停止開始後に切換え可能に給じん
装置に接続され、 起動時のフリーボード部温度の異常昇温を抑制し、停止
時の流動層温度の異常昇温を抑制するための、冷却水制
御調節手段と接続された冷却水噴霧手段が、炉内頂部近
傍に設けられたことを特徴とする部分燃焼炉の起動・停
止制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25085398A JP3004629B1 (ja) | 1998-09-04 | 1998-09-04 | 部分燃焼炉の起動制御方法及び停止制御方法並びに起動・停止制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25085398A JP3004629B1 (ja) | 1998-09-04 | 1998-09-04 | 部分燃焼炉の起動制御方法及び停止制御方法並びに起動・停止制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3004629B1 JP3004629B1 (ja) | 2000-01-31 |
JP2000081206A true JP2000081206A (ja) | 2000-03-21 |
Family
ID=17213989
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25085398A Expired - Lifetime JP3004629B1 (ja) | 1998-09-04 | 1998-09-04 | 部分燃焼炉の起動制御方法及び停止制御方法並びに起動・停止制御装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3004629B1 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009249600A (ja) * | 2008-04-10 | 2009-10-29 | Yanmar Co Ltd | ガス化装置、バイオマスガス化システム、及びバイオマスガス化システムにおけるガス化装置の運転停止方法 |
JP2011094868A (ja) * | 2009-10-29 | 2011-05-12 | Osaka Gas Co Ltd | 流動床式焼却炉のガスノズル |
JP2011094869A (ja) * | 2009-10-29 | 2011-05-12 | Osaka Gas Co Ltd | 流動床式焼却炉の運転方法 |
JP2014037956A (ja) * | 2012-07-20 | 2014-02-27 | Ebara Environmental Plant Co Ltd | 廃棄物の処理方法及び廃棄物焼却炉 |
KR20150045923A (ko) * | 2012-03-26 | 2015-04-29 | 츠키시마기카이가부시키가이샤 | 가압유동로 시스템의 운전 방법 |
-
1998
- 1998-09-04 JP JP25085398A patent/JP3004629B1/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
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JP2009249600A (ja) * | 2008-04-10 | 2009-10-29 | Yanmar Co Ltd | ガス化装置、バイオマスガス化システム、及びバイオマスガス化システムにおけるガス化装置の運転停止方法 |
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JP2011094869A (ja) * | 2009-10-29 | 2011-05-12 | Osaka Gas Co Ltd | 流動床式焼却炉の運転方法 |
KR20150045923A (ko) * | 2012-03-26 | 2015-04-29 | 츠키시마기카이가부시키가이샤 | 가압유동로 시스템의 운전 방법 |
KR102086185B1 (ko) * | 2012-03-26 | 2020-03-06 | 츠키시마기카이가부시키가이샤 | 가압유동로 시스템의 운전 방법 |
JP2014037956A (ja) * | 2012-07-20 | 2014-02-27 | Ebara Environmental Plant Co Ltd | 廃棄物の処理方法及び廃棄物焼却炉 |
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