JP3824627B1 - 廃アスベストの溶融処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】廃アスベストを安全かつ安価に溶融処理できる方法を提供する。
【解決手段】梱包された状態の廃アスベストAと、廃紙、廃木材、廃プラスチックからなる群から選択される少なくとも1種の廃棄物Bとをガス化炉1に収納する工程と、ガス化炉1内で廃棄物Bを乾留して生じた可燃性ガスを燃焼炉2に導入して燃焼させる工程と、ガス化炉1内で廃アスベストAの梱包を燃焼させて廃アスベストAを露出せしめ、廃アスベストAと廃棄物Bの焼却灰とを混合させる工程と、ガス化炉1内で、該焼却灰と混合された廃アスベストAを加熱して溶融する工程とを備える。廃アスベストAは、耐水性材料で二重に梱包されている。廃アスベストAと、廃棄物Bとは、廃アスベスト:廃棄物=1:9〜6:4の重量比の範囲で、ガス化炉1に収納する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば石綿スレート、吹き付けアスベスト等の建築材料等を廃棄することにより生じる廃アスベストの溶融処理方法に関するものである。
アスベスト(石綿)は繊維状の鉱物であり、耐火性、耐熱性に優れているため、石綿スレート、吹き付けアスベスト等の建築材料等として広く用いられている。ところが、前記アスベストは、微細な繊維の状態で呼吸器系から体内に入ると、中皮腫やアスベスト肺の原因となることが指摘されている。
そこで、前記石綿スレート、吹き付けアスベスト等のアスベストを含む建築材料等を廃棄する際には、該建築材料等の廃アスベストをプラスチック材等の耐水性材料により二重に梱包し、埋め立て処分することが行われている。しかし、近年では、処分場の用地確保自体が困難となっている上、前記埋め立て処分ではアスベストの繊維形態はそのまま維持されていて無害化されていないとの問題がある。
前記問題を解決するために、前記廃アスベストを溶融処理することが提案されている(例えば特許文献1参照)。前記アスベストには、クリソタイル、アモサイト、クロンドライト等の種類があり、その融点はクリソタイルが1521℃、アモサイトが1399℃、クロンドライトが1193℃である。従って、前記廃アスベストを溶融処理する際には、一般に該廃アスベストにガラスカレット等の融剤を添加して、融点を降下させることが行われている。
しかしながら、前記廃アスベストに前記融剤を添加する際には前記二重梱包を解梱しなければならず、作業に従事する者がアスベストの微細繊維を吸引する虞があるという不都合がある。また、前記溶融処理では、前記廃アスベストを溶融する燃料を必要とする上、前記融剤を使用することにより、さらに処理コストが増加するという不都合もある。
特開平9−19672号公報
本発明は、かかる不都合を解消して、廃アスベストを安全かつ安価に溶融処理することができる方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の廃アスベストの溶融処理方法は、梱包された状態の廃アスベストと、廃紙、廃プラスチックからなる群から選択される少なくとも1種の廃棄物とを、廃アスベスト:廃棄物=1:9〜6:4の重量比の範囲で、ガス化炉に収納する工程と、該ガス化炉内で該廃棄物の一部を燃焼させつつ該燃焼熱により該廃棄物の残部を乾留して可燃性ガスを生ぜしめ、該可燃性ガスを燃焼炉に導入して燃焼させる工程と、該ガス化炉内で該廃アスベストの梱包を燃焼させて該廃アスベストを露出せしめると共に、露出せしめられた該廃アスベストと該廃棄物の燃焼により生じた焼却灰とを混合させる工程と、該ガス化炉内で、該焼却灰と混合された該廃アスベストを加熱して溶融する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の方法では、まず、梱包された状態の廃アスベストと、前記廃棄物とをガス化炉に収容する。
次に、前記ガス化炉に収容された前記廃棄物の下部に着火してその一部の燃焼を開始する。そして、前記廃棄物の燃焼熱により、該廃棄物の残部を加熱、乾留して可燃性ガスを発生させ、該可燃性ガスを前記燃焼炉に導入して燃焼させることにより、該廃棄物の乾留ガス化焼却処理が行われる。
このとき、前記ガス化炉内では、収容された前記廃棄物の上方から順に、可燃性ガス層、伝熱層、流動化層、赤熱層が形成されると共に、最下部に灰化層と火床とが形成され、該火床に該廃棄物の焼却灰が堆積する。一方、前記廃アスベストは、前記廃棄物の燃焼熱により、前記梱包が燃焼せしめられ、該廃アスベストが露出する。そこで、前記ガス化炉内で、前記焼却灰と、前記廃アスベストとが混合される。
前記廃棄物は、廃紙、廃プラスチックから選択される少なくとも1種の廃棄物であり、該廃棄物の焼却灰は、SiO、CaO、Al、塩化物等の成分により、前記廃アスベストの融点を下げる融剤として作用する。この結果、前記ガス化炉内で前記焼却灰と混合された前記廃アスベストは、融点が下がり、該ガス化炉内での加熱により溶融される。
従って、本発明の方法によれば、前記廃アスベストを梱包されたまま前記ガス化炉に収容すればよく解梱する必要が無いので、該廃アスベストの溶融処理を安全に行うことができる。また、本発明の方法によれば、前記廃アスベストは前記廃棄物の焼却灰を融剤として、溶融されるので、特に融剤を加えたり、溶融のための燃料を用いる必要が無く、該廃アスベストの溶融処理を安価に行うことができる。
また、本発明の方法において、前記廃アスベストと、前記廃棄物とは、廃アスベスト:廃棄物=1:9〜6:4の重量比の範囲で、前記ガス化炉に収納することが好ましい。本発明の方法において、前記ガス化炉に収納される前記廃アスベストと前記廃棄物とは、該廃アスベスト6重量部に対して該廃棄物が4重量部未満では、該廃アスベストの融点を降下させる効果と、所要の熱量とが十分に得られず、該廃アスベストを溶融させることができないことがある。また、該廃アスベスト1重量部に対して該廃棄物が9重量部を超えると、該廃アスベストの融点を降下させる効果と、所要の熱量とが過剰になり、該廃アスベストの処理効率が低下する。
本発明の方法において、前記廃アスベストは、例えばプラスチック材等の耐水性材料で二重に梱包されているものを用いることができる。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本実施形態に用いる乾留ガス化焼却処理装置のシステム構成図であり、図2は燃焼炉における可燃性ガスの燃焼温度と、ガス化炉における炉内温度との経時変化を示すグラフである。
本実施形態の廃アスベスト溶融処理方法は、図1に示す乾留ガス化焼却処理装置を用いることにより有利に行うことができる。
図1に示す乾留ガス化焼却処理装置は、廃アスベストAと、廃紙、廃木材、廃プラスチック等の廃棄物Bとを収納し、廃棄物Bの乾留・ガス化並びに燃焼・灰化を行うと共に、廃アスベストAの溶融を行うガス化炉1、ガス化炉1で廃棄物Bの乾留により生じる可燃性ガスを燃焼させる燃焼炉2、燃焼炉2における可燃性ガスの燃焼温度Tを検知する温度センサ3、ガス化炉1に酸素(空気)を供給する酸素供給手段4、燃焼炉2に酸素(空気)を供給する酸素供給手段5、燃焼炉2の燃焼排気を排出する排出手段6を備えている。
ガス化炉1の上面部には、開閉自在な投入扉7を有する投入口8が形成され、該投入口8から、廃アスベストA、廃棄物Bがガス化炉1内に投入できるようになっている。そして、ガス化炉1は、投入扉7を閉じた状態では、その内部が実質的に外気と遮断されるようになっている。ガス化炉1の下部は空室となっており、該空室に酸素供給手段4が接続されている。そして、酸素供給手段4から前記空室に供給される酸素を複数の給気ノズル9を介してガス化炉1の内部に供給するようになっている。
ガス化炉1の下側部には、点火バーナ等により構成される着火装置10が取付けられている。着火装置10は、図示しない燃料供給装置から供給される助燃油等の燃料を燃焼させることにより、ガス化炉1の内部に向かって燃焼炎を生ぜしめ、この燃焼炎によりガス化炉1内の廃棄物Bに着火するようになっている。また、ガス化炉1の外周部には、その冷却構造として該ガス化炉1の内部と隔離されたウォータジャケット11が形成され、ウォータジャケット11はガス化炉1の外部に設けられた図示しない給水装置から給水されるようになっている。
前記燃焼炉2は、その基部(バーナ部)にガス化炉1の上部に設けられた接続部12から導出されたガス通路13が接続され、ガス化炉1で廃棄物Bの乾留により生じる可燃性ガスが導入されるようになっている。燃焼炉2の後端部には着火装置14が取付けられ、前記ガス通路13から導入される可燃性ガスに着火するようになっている。着火装置14は、前記着火装置10と同様に点火バーナ等により構成され、図示しない燃料供給装置から供給される助燃油等の燃料を燃焼させることにより、燃焼炉2の内部に向かって燃焼炎を生ぜしめるようになっている。
燃焼炉2の外周部は空室となっており、該空室に酸素供給手段5が接続されている。そして、酸素供給手段5から前記空室に供給される酸素を燃焼炉2の外周壁に設けられた複数のノズル孔15を介して燃焼炉2の内部に供給するようになっている。
ガス化炉1に酸素を供給する前記酸素供給手段4は、ガス化炉1の外部に設けられた押込ファン等の酸素供給源16と、該酸素供給源16から導出された主酸素供給管17と、該主酸素供給管17から分岐されてガス化炉1の下部に接続された副酸素供給管18とからなる。副酸素供給管18には温度センサ3から入力される検知信号に従って開度が調整される調整弁19が設けられている。
また、燃焼炉2に酸素を供給する前記酸素供給手段5は、前記酸素供給源16と、該酸素供給源16から導出された主酸素供給管17と、該主酸素供給管17から分岐されて燃焼炉2の外周部に接続された副酸素供給管20とからなる。副酸素供給管20には温度センサ3から入力される検知信号に従って開度が調整される調整弁21が設けられている。
燃焼炉2の燃焼排気を排出する前記排出手段6は、該燃焼排気を冷却する冷却炉22、消石灰、活性炭等により該燃焼排気の脱硫と脱臭を行う脱硫・脱臭装置23、バグフィルタ24、該燃焼排気を煙突25に押し込む押込ファン26とを備えている。
次に、図1に示す装置を用いる本実施形態の廃アスベスト溶融処理方法について、説明する。
本実施形態の廃アスベスト溶融処理方法では、まず、ガス化炉1の投入扉7が開かれて、廃棄物Bが投入口8から該ガス化炉1内に投入され、次いで、廃棄物Bの上に廃アスベストAが投入される。廃アスベストAは、プラスチック材等により二重に梱包されているが、本実施形態では、前記梱包を解梱することなく、二重に梱包されたままガス化炉1内に投入する。
廃棄物Bは、廃紙、廃木材、廃プラスチックからなる群から選択される少なくとも1種の廃棄物である。ここで、投入される廃アスベストAと廃棄物Bとの重量比は、廃棄物Bが廃紙または廃木材である場合には、例えば廃アスベストA:廃棄物B=1:9とし、廃棄物Bが廃プラスチックである場合には、例えば廃アスベストA:廃棄物B=6:4とする。また、廃棄物Bが廃紙、廃木材、廃プラスチックの混合物である場合には、例えば廃アスベストA:廃紙:廃木材:廃プラスチック=4:2:2:2とする。
次に、投入扉7を閉じた後に、着火装置10が所定時間作動されることにより、ガス化炉1内の廃棄物Bの下層部に着火され、該廃棄物Bの部分的燃焼が開始される。
前記廃棄物Bの部分的燃焼の開始に際して、ガス化炉1に接続された副酸素供給管18の調整弁19は、わずかな開度で開かれており、酸素供給源16からガス化炉1内に比較的少量の酸素(空気)が供給される。このため、廃棄物Bの部分的燃焼は、ガス化炉1内に存在していた酸素と、酸素供給源16から供給される比較的少量の酸素とを用いて開始される。
このようにガス化炉1内の廃棄物Bの下層部における部分的燃焼が開始されると、その燃焼熱により廃棄物Bの上層部の乾留が開始され、該乾留により可燃性ガスの生成が始まる。そして、ガス化炉1内で生成した可燃性ガスは、ガス通路13を介して燃焼炉2の基端部(バーナ部)に導入され、燃焼炉2の着火装置14により着火されて燃焼を開始する。
このとき、ガス化炉1では、副酸素供給管18の調整弁19の開度を、ガス化炉1への酸素供給量が廃棄物Bの下層部における継続的な部分的燃焼に必要な程度になるように制限しつつ、段階的に徐々に増大させる。このようにすると、ガス化炉1における廃棄物Bの部分的燃焼は、酸素供給源16から供給される少量の酸素を消費しつつ徐々に安定化する一方、その燃焼範囲が酸素供給源16から供給される酸素量に応じて、廃棄物Bの下層部において徐々に拡大していく。そして、廃棄物Bの下層部における燃焼の安定化に伴って、その燃焼熱による廃棄物Bの上層部の乾留も徐々に活発化して安定に進行するようになり、該乾留により生成する可燃性ガスの量も徐々に増大していく。
この結果、図2に示すように、温度センサ3により検知される燃焼炉2における可燃性ガスの燃焼温度Tも上昇していく。尚、ガス化炉1の着火装置10は、廃棄物Bの下層部における燃焼が安定化したことが確認された時点で停止される。
次いで、温度センサ3により検知される可燃性ガスの燃焼温度Tがさらに上昇し、該可燃性ガスが自然燃焼し得る温度として予め設定された設定温度T1a、例えば900℃に達すると、調整弁19は燃焼温度Tが設定温度T1aよりも高温の設定温度T1b、例えば950℃に略一定に維持されるように自動的にフィードバック制御される。
具体的には、温度センサ3により検知される可燃性ガスの燃焼温度Tが設定温度T1bより小さくなると、調整弁19の開度を大きくしてガス化炉1への酸素供給量を増加させ、可燃性ガスの生成を促進する。逆に、温度センサ3により検知される可燃性ガスの燃焼温度Tが設定温度T1bより大きくなると、調整弁19の開度を小さくしてガス化炉1への酸素供給量を低減させ、可燃性ガスの生成を抑制する。このように、調整弁19の開度をフィードバック制御することにより、図2に示すように、燃焼炉2における可燃性ガスの燃焼温度Tが略一定の設定温度T1bに維持され、ガス化炉1内の廃棄物Bの下層部の燃焼と、上層部の乾留とが安定に進行する。
燃焼炉2における可燃性ガスの燃焼温度Tが略一定の設定温度T1bに維持されるようになると、燃焼炉2の着火装置14が停止され、該可燃性ガスは継続的に自然燃焼することとなる。尚、燃焼炉2における可燃性ガスの燃焼に際しては、温度センサ3により検知される可燃性ガスの燃焼温度Tに対応して、燃焼炉2に接続された副酸素供給管20の調整弁21の開度が自動的に調節され、該可燃性ガスの完全燃焼に必要とされる量の酸素が燃焼炉2内に供給される。
燃焼炉2における可燃性ガスの燃焼により生じた燃焼排気(排ガス)は、冷却塔22で冷却され、脱硫・脱臭装置23で消石灰、活性炭により脱硫、脱臭された後、バグフィルター24で微細な塵埃が除去される。そして、最終的には押込ファン26により煙突25に導入され、煙突25から大気中に排出される。
一方、ガス化炉1では、前述のように廃棄物Bの下層部における部分的燃焼が開始されると、図2に示すように炉内温度Tが上昇するが、その後、廃棄物Bの下層部の燃焼熱が上層部の乾留のために消費されるために、一旦下降する。そして、燃焼炉2の着火装置14が停止され、前記可燃性ガスが継続的に自然燃焼するようになると、ガス化炉1の炉内温度Tは再び上昇に転じ、廃棄物Bの乾留の進行と共に次第に高温になって行く。
廃棄物Bの乾留が進行する段階では、ガス化炉1内に、廃棄物Bの上方から順に可燃性ガス層、伝熱層、流動化層、赤熱層が形成されると共に、最下部に灰化層と火床とが形成され、該火床に廃棄物Bの焼却灰が堆積する。一方、廃アスベストAは、廃棄物Bの燃焼熱により、前記梱包が燃焼せしめられて廃アスベストAが露出し、露出した廃アスベストAはガス化炉1内で次第に下方に移動する。そして、前記火床に至った廃アスベストAが、前記焼却灰と混合される。
ここで、廃棄物Bは、前述のように廃紙、廃木材、廃プラスチックから選択される少なくとも1種の廃棄物であり、廃棄物Bの焼却灰は、SiO、CaO、Al、塩化物等の成分を含んでいる。従って、廃棄物Bの焼却灰は廃アスベストAの融点を下げる融剤として作用し、廃アスベストAの融点が降下する。
また、本実施形態では、廃アスベストAと廃棄物Bとの重量比が前述のように設定されているので、前記火床は約1000℃の温度となっており、前記のように融点が降下した廃アスベストAの溶融に十分な熱量を得ることができる。この結果、廃アスベストAはガス化炉1内での廃棄物Bの燃焼熱により溶融され、無害化される。
廃棄物Bの部分的燃焼が進行すると、前記灰化層は次第に拡大し、これに伴って前記赤熱層もまた下層部から上層部に向かって徐々に上昇、移行して行く。また、前記灰化層の拡大と前記赤熱層の上昇により、廃棄物Bの乾留が進行する前記流動化層、伝熱層が減少し、乾留し得る廃棄物Bの量が減少して行く。
前述のように、廃棄物Bの乾留が進行して乾留し得る部分が乏しくなってくると、燃焼炉2内の燃焼温度Tを設定温度T1aに維持すべくガス化炉1内への酸素供給量を増加させても、必要な量の前記可燃性ガスを発生することができなくなる。この結果、ガス化炉2に導入される前記可燃性ガスの量が次第に減少し、燃焼炉2内の燃焼温度Tは設定温度T1aから下降して行く。
次に、廃棄物Bの乾留し得る部分が無くなると、廃棄物Bはガス化炉1内で直燃状態となり、炉内温度Tは一旦急上昇するが、廃棄物Bの可燃部分が完全に無くなると下降に転じ、廃棄物Bの灰化と共に次第に低下して行く。また、ガス化炉1内の炉内温度Tの下降に伴って、燃焼炉2内の燃焼温度Tも次第に下降して行き、廃アスベストAの溶融処理が終了する。
溶融された廃アスベストAは、ガス化炉1内の炉内温度Tが十分に低下するのを待って、ガス化炉1の下部に設けられた灰出し口(図示せず)から、廃棄物Bの焼却灰と共に排出される。このとき、廃アスベストAは、上述のように溶融されて無害化されているので、安全に取り扱うことができる。
本発明の廃アスベストの溶融処理方法に用いる乾留ガス化焼却処理装置のシステム構成図。 燃焼炉における可燃性ガスの燃焼温度と、ガス化炉における炉内温度との経時変化を示すグラフ。
符号の説明
1…ガス化炉、 2…燃焼炉、 A…廃アスベスト、 B…廃棄物。

Claims (2)

  1. 梱包された状態の廃アスベストと、廃紙、廃プラスチックからなる群から選択される少なくとも1種の廃棄物とを、廃アスベスト:廃棄物=1:9〜6:4の重量比の範囲で、ガス化炉に収納する工程と、
    該ガス化炉内で該廃棄物の一部を燃焼させつつ該燃焼熱により該廃棄物の残部を乾留して可燃性ガスを生ぜしめ、該可燃性ガスを燃焼炉に導入して燃焼させる工程と、
    該ガス化炉内で該廃アスベストの梱包を燃焼させて該廃アスベストを露出せしめると共に、露出せしめられた該廃アスベストと該廃棄物の燃焼により生じた焼却灰とを混合させる工程と、
    該ガス化炉内で、該焼却灰と混合された該廃アスベストを加熱して溶融する工程とを備えることを特徴とする廃アスベストの溶融処理方法。
  2. 前記廃アスベストは、耐水性材料で二重に梱包されていることを特徴とする請求項1記載の廃アスベストの溶融処理方法。
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