JPH06109221A - 廃棄物焼却炉 - Google Patents

廃棄物焼却炉

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JPH06109221A
JPH06109221A JP4280987A JP28098792A JPH06109221A JP H06109221 A JPH06109221 A JP H06109221A JP 4280987 A JP4280987 A JP 4280987A JP 28098792 A JP28098792 A JP 28098792A JP H06109221 A JPH06109221 A JP H06109221A
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combustion furnace
gas
primary
burning furnace
waste
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Yutaka Kimoto
豊 木元
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダイオキシンを排出せず、しかもエネルギー
経費の低い廃棄物を焼却炉の提供。 【構成】 一次燃焼炉1と二次燃焼炉2とを上下に配置
し、両方の炉を連結口19で連結した縦型構造を採用し
た。二次燃焼炉2は電気発熱体22により1700℃程
度の高温に加熱する。二次燃焼炉2からの輻射熱または
高温ガスで一次燃焼炉1内の下部の廃棄物を加熱する。
一次燃焼炉1では送風機9から送られる空気で酸素を送
り、加熱された廃棄物を燃焼させる。一次燃焼炉1で発
生したガスはガス誘導管18で二次燃焼炉2へ導き、炉
2で不完全燃焼ガスを完全に燃焼させるとともに、ダイ
オキシン等の有害ガスを分解し、無害化する。一次燃焼
炉1では下部の高温部で金属、砂、灰等の不燃物が溶融
され、または半溶融状態にされ、連結口19から二次燃
焼炉2へ落下し、完全に溶融されるとともに熱分解によ
り無害化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック、ゴム、
紙、金属等を含み、工場、オフィス、家庭等から排出さ
れる廃棄物を焼却するのに用いられる炉に関する。
【0002】
【従来の技術】地方自治体や工場などにおいては大量に
排出される各種の廃棄物を処分するために焼却炉が設置
されている。従来のこの種の焼却炉には、灯油や重油な
どの石油燃料と空気とを炉内で混合し、混合気に着火し
て廃棄物を加熱するとともに、加熱された廃棄物に空気
を供給して廃棄物を燃焼させる、いわゆる自然燃焼炉が
採用されていた。この自然燃料炉により得られる最高燃
焼温度は700℃程度である。更に高い温度で燃焼させ
得る炉としてはアーク炉がある。アーク炉では1600
℃の温度で燃焼させられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の自然燃焼炉で
は、700℃程度以下の温度で燃焼させるから、廃棄物
の中に含まれる塩素化合物が他の物質と化合し、ダイオ
キシンが生成される。このような焼却炉から出る排気ガ
スを浄化する目的で、補助燃料で燃焼させるバーナーに
排気ガスを通し、排気ガス中の有害物質を燃焼させ分解
する装置も開発されている。しかしながら、バーナーの
燃焼温度は900℃程度以下であるから、一酸化炭素、
炭化水素、すす等の一部の有害物質を燃焼させて排ガス
を無色無臭化することはできても、ダイオキシンを分解
することはできない。各種のダイオキシンを熱分解する
には1400〜1700℃以上の高温下に排気ガスを晒
す必要がある。
【0004】残滓および排ガス中の有害物質の濃度を自
然燃焼炉で焼却するときより低減するために、アーク炉
が廃棄物の焼却に用いられることもあった。しかし、ア
ーク炉では、焼却物の量当りの所要エネルギー費が自然
燃焼炉に比べ格段に高く、経費上不利であり、一般には
用いられていない。
【0005】そこで、本発明はの目的は、ダイオキシン
を排出せず、しかもエネルギー経費の低い廃棄物焼却炉
の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに本発明が提供する手段は、焼却しようとする廃棄物
の大部分を燃焼させる一次燃焼炉と、その一次燃焼炉で
燃焼し尽されずに残った可燃物および可燃ガスを電気抵
抗発熱体で加熱して一次燃焼炉より高い温度で燃焼させ
る二次燃焼炉とを備える廃棄物焼却炉であって、前記一
次燃焼炉を前記二次燃焼炉の直上に配置してなる縦型構
造とし、該一次燃焼炉の下床から前記二次燃焼炉の天井
に直結する連結口を設け、前記一次燃焼炉に空気を強制
的に供給する手段と、前記一次燃焼炉で発生したガスを
前記二次燃焼炉に導くガス誘導管とを設け、前記一次燃
焼炉は、前記二次燃焼炉から前記連結口を通して輻射熱
または高温ガスを受け、該輻射熱または高温ガスの熱で
廃棄物を発火させることを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明では、一次燃焼炉の直下に二次燃焼炉を
配置した縦型構造を採用し、一次燃焼炉の下床と二次燃
焼炉の天井との間の隔壁に連結口を設けている。この構
造においては、二次燃焼炉を電気抵抗発熱体で高温にす
るだけで、二次燃焼炉の熱が輻射または高温ガスとして
連結口を介して一次燃焼炉に伝達される。一次燃焼炉に
投入され下床に堆積された廃棄物は二次燃焼炉から伝達
される熱により高温に加熱される。一次燃焼炉には空気
が強制的に供給されるから、高温に加熱された廃棄物は
空気中の酸素と反応して激しく燃焼し、その廃棄物の燃
焼は一次燃焼炉内において下方から上向に向けて急速に
燃え広がる。燃焼により発生したガスはガス誘導管を通
って二次燃焼炉へ導かれる。二次燃焼炉に導かれたガス
には一酸化炭素、炭化水素などの可燃ガス及びすす、並
びにダイオキシン等の有害ガスが含まれている。二次燃
焼炉において電気抵抗発熱体で高温に加熱されることに
より、可燃ガス及びすすは燃焼し、ダイオキシン等の有
害ガスは分解され、無害化される。
【0008】廃棄物中に含まれる金属や土などの不燃
物、及び木や紙等の燃焼により生じた灰は一次燃焼炉側
の連結口の開口付近で溶融するか又は半溶融状態になっ
て二次燃焼炉内に落下する。連結口を通って二次燃焼炉
に落下して来る物に含まれる可燃物は二次燃焼炉におい
て高温に晒され、燃焼する。連結口からの落下物に含ま
れる有害物質も二次燃焼炉において熱分解される。
【0009】一次燃焼炉側の連結口の開口は、一般的な
自然燃焼炉におけるロストル(可燃物を載せ、灰を落下
させる棚)の作用をする。一次燃焼炉に投入された廃棄
物は、その開口を塞ぐように堆積され、二次燃焼炉から
輻射される熱、及び上昇して来る高温ガスの熱をその開
口に面する部分で受け、燃焼し又は溶融し若しくは半溶
融状態になって変形する。燃焼した物はガス化し、溶融
し又半溶融状態になって変形した物は二次燃焼炉内へ落
下する。二次燃焼炉内に落下する物は、連結口を通るま
でに溶けるか又は半溶融状態になって弾力を失っている
から、落下物が二次燃焼炉内の電気抵抗発熱体や炉壁を
損傷することは少ない。一次燃焼炉では、廃棄物に含ま
れる缶、ビン、その他の空気を含む物、及び加熱により
内部からガスが発生する物が破裂し、飛び散ったり、曲
げられた金属が急に伸びたりすることがある。しかし、
一次燃焼炉には加熱装置は必要でないし、また、一次燃
焼炉では二次燃焼炉に比べて燃焼温度が低いから炉を大
きくしたり、炉壁材として機械的に強靱な物を使うこと
ができる。そこで、靱性に優れ、破裂等の外力により損
傷を受け難い一次燃焼炉を安価に製造することは容易で
ある。
【0010】
【実施例】次に実施例を挙げ本発明を一層詳しく説明す
る。図1は本発明の一実施例の構造を模式的に示す断面
図、図2は図1の実施例から排出される高温ガスを無害
化し大気中に放出するガス浄化装置の構造を模式的に示
す断面図、図3は図1の実施例における二次燃焼炉及び
電気抵抗発熱体を詳しく示す図である。
【0011】図1の実施例は、一次燃焼炉1、二次燃焼
炉2、送風機9、シリンダー13及び15、送風管1
7、ガス誘導管18、油圧ポンプ20、油圧パイプ20
a、バルブ20b及び20c、防護案内筒23、キャタ
ピラ25、冷却水槽26、排ガス導出管27、給水管2
8を備えてなる。なお、図1において、一次燃焼炉1、
2次燃焼炉2、シリンダー13,15、送風管17、ガ
ス誘導管18、冷却水槽26等については切断面だけが
描かれ、切断面より後方の部分が描かれていない。多数
の線の錯綜による図面の複雑化を避けるためである。一
次燃焼炉1は耐火レンガ11、耐火壁12および蓋14
でなり、二次燃焼炉2は耐火壁21、電気抵抗発熱体2
2、蓋16および防護案内筒23からなる。一次燃焼炉
1の上部にはトラック100等から廃棄物を投入するた
めの投入口10が設けられている。一次燃焼炉1の下床
から二次燃焼炉2の天井に直結する連結口19が設けら
れている。二次燃焼炉2の下部には排出口24が設けら
れている。一次燃焼炉1、二次燃焼炉2、投入口10、
連結口19、排出口24及び防護案内筒23は1つの共
通な軸を有し、その軸は鉛直である。そして、その軸に
直交する平面(水平面)においてその軸を共有する各部
の断面は円形である。耐火壁12及び21は、例えば、
不定形耐火物なる名称で東芝セラミックス株式会社から
販売されている粉状体に水を加えて練ってから枠に入れ
て固化させて成形することにより得られる。不定形耐火
物の一例としては同社製のTOCAST−18Kがあ
る。電気抵抗発熱体22は、二珪化モリブデンを縦に長
いU字形に成形した抵抗素子でなり、ここではカンタル
・ガデリウス(株)製のカンタルスーパー1900を用
いた。複数のU字形抵抗素子は、縦方向に長い形をな
し、その長手方向は二次燃焼炉2の側壁に平行に等間隔
に配置されている。これらU字形抵抗素子は電源に対し
互いに並列に接続されており、炉を運転中に故障した素
子は炉の運転を継続したまま交換できる。
【0012】図1の実施例による廃棄物焼却の原理を説
明する。油圧ポンプ20は油圧パイプ20aを通してシ
リンダー13及び15へ油圧を供給する。バルブ20
b,20cの開閉により、シリンダー13と15との内
のどちらへでも任意に油圧を加えることができる。シリ
ンダー13により蓋14を左右に移動し、投入口10を
開閉する。また、シリンダー15により蓋16を左右に
移動し、連結口19を開閉する。図1は蓋14及び16
を開いた状態で描かれている。トラック100に積載さ
れている廃棄物は、蓋14を開け、蓋16を閉じた状態
で投入口10から一次燃焼炉1に投入される。その後に
蓋14を閉じる。
【0013】この状態で電気抵抗発熱体22に通電し、
蓋16を開き、発熱体自体を1900℃程度の温度まで
加熱することにより二次燃焼炉2内の温度を1700℃
まで上昇させる。結合口19の一次燃焼炉1側の開口
は、一般の自然燃焼炉におけるロストルの作用をする。
そこで、廃棄物は、その開口からほとんど落下すること
なく、二次燃焼炉2から輻射される熱、および一次燃焼
炉1と二次燃焼炉2との温度差により二次燃焼炉2から
上昇する1700℃程度の高温空気を受けて急速に加熱
され、着火し燃焼を始める。一次燃焼炉1内の廃棄物に
は二次燃焼炉2から受ける高熱で着火するから、一次燃
焼炉1には格別な装置は必要でない。一次燃焼炉1へは
送風機9から送風管17及び送風口17a〜17hを経
て空気を送り、一次燃焼炉1における廃棄物の燃焼を促
進する。その燃焼は一次燃焼炉1内において下から上へ
向けて拡大する。
【0014】一次燃焼炉1における燃焼により大量のガ
スが発生する。そのガスには二酸化炭素、水蒸気の他
に、一酸化炭素、炭化水素等の可燃ガス、微小な炭素粒
(即ち、すす)を主成分とする煙、及びダイオキシン等
の有害物質が含まれる。送風管17はガス誘導管18を
貫通しており、その貫通部分において、送風管17はガ
ス誘導管18より細い。このような構造であるから、送
風管17の外壁とガス誘導管18の内壁との間隔は十分
にあり、ガス誘導管18内のガスは送風管17の脇を通
ってガス排出口18bから二次燃焼炉2内へ導出され
る。送風口17iは、ガス誘導管18を貫通する送風管
17に連通し、ガス吹出口18bより内側に設けられて
いる。そこで、送風口17iから吹き出す空気は、ガス
吹出口18bをガス吸入口18aより負圧にする。そこ
で、一次燃焼炉1の上部のガスは、ガス誘導管18を介
して二次燃焼炉2へ導かれる。また、二次燃焼炉2の温
度は一次燃焼炉1の上部の温度より格段に高いから、ガ
ス吹出口18bとガス吸入口18aとの間に大きな温度
差が生じ、ガス吹出口18bはガス吸入口18aに対し
負圧になり、一次燃焼炉1の上部のガスは二次燃焼炉2
へ送出される。
【0015】一次燃焼炉1における燃焼により、可燃物
がガス化するだけでなく、金属は融けるか又は柔軟化し
て下方へ落下し、連結口19付近では全ての金属が溶融
し、連結口19を介して二次燃焼炉2へ落下する。廃棄
物に含まれる砂や石などの不燃物、木や紙等の燃焼によ
り生じた灰も連結口19付近で溶融するか又は半溶融状
態になり、溶融金属と混ざり合って二次燃焼炉2へ落下
する。
【0016】二次燃焼炉2において、ガス誘導管18か
ら吹き出したガスは1700℃以上の高温に晒される。
そのガスのうち一酸化炭素、炭化水素、すす等は燃焼
し、二酸化炭素や水蒸気になり無色、無臭化され、ダイ
オキシンは分解され、無害化される。二次燃焼炉2でほ
ぼ無害化された排ガスは、排ガス導出管27を経て、図
2のガス浄化装置へ送られる。
【0017】一次燃焼炉1側の連結口19の開口付近に
ある溶融状態または半溶融状態にある金属並びに砂、石
及び灰の混合物は、防護案内筒23を経て二次燃焼炉2
内に落下する。防護案内筒23は、落下物が電気抵抗発
熱体22を損傷するのを防ぐために設けてある。二次燃
焼炉2へ落下した物のうち溶融していない部分は二次燃
焼炉2において完全に溶融する。二次燃焼炉2内の溶融
物は排出口24を経てキャタピラ25上に流れ出す(図
1において、キャタピラ25だけは斜視図で描かれてい
る)。キャタピラ25はモーターから回転力を受けて回
転しており、溶融物を空気に触れさせて冷却し固まらせ
て、この実施例の廃棄物焼却炉外へ搬出する。キャタピ
ラ25は、溶融廃棄物から高熱を受けるので、冷却水槽
26内の水26aにより帰路に冷やされ、長寿命化が図
られている。キャタピラ25により炉外へ搬出された不
燃物の塊りは建設材料などに用いられるか、又は急冷し
て多孔質化することにより断熱材として用いられる。一
次燃焼炉1で生成される灰成分には有害物質も含まれる
ことが多いが、その有害物質の大部分は二次燃焼炉2で
高温に晒され、分解し、無害化される。
【0018】図3は二次燃焼炉2を詳しく示す図であ
り、同図(a),(b)は軸を通る平面で縦方向に切断
した炉の斜視図、同図(c)は電気抵抗発熱体22の斜
視図であり、22aは接栓である。
【0019】図2は図1の廃棄物焼却炉から排ガス導出
管27を経て送られる排ガスを浄化する装置を模式的に
示す断面図である。本図のガス浄化装置は、消石灰サイ
ロ3、熱交換器4、反応塔5、調温器6、電気集塵機
7、灰ピット8、給水管28,29、ダスト搬出装置3
1、スラリタンク32、送水ポンプ33、スラリ調整水
管34、アトマイザ(霧化器)35、連結管41、温水
管42、蒸気排出口43、塵導管51,71、ガス誘導
管52、煙突72、ガス採取口73、および沈下塵灰排
出口74を備えてなる。
【0020】排ガス導出管27から供給された高温の排
ガスは、熱交換器4で冷却水との熱交換により温度を下
げられ、連結管41を経て反応塔5へ送られる。図では
熱交換器4内の螺旋形ガス管は描かれていない。螺旋形
ガス管から熱を受けて蒸発する水蒸気は蒸気排出管43
から取り出され、暖房等の熱エネルギーとして利用され
る。
【0021】スラリタンク32からスラリを受けた送水
ポンプ33は、スラリ調整水管34を介してアトマイザ
35へスラリ調整水を送る。アトマイザ35で霧化され
たスラリ調整水と排ガスの物質とは反応塔5で反応し、
固化され、固形物は塵導管51で調温機6へ送られる。
反応塔5でHCL,SOx ,NOx 等が除去される。反
応塔5からガス誘導管52を経て送られたガスは電気集
塵機7で更に浄化される。電気集塵機7で集められた塵
は塵導管71で調温機6へ送られる。調温機6に集めら
れた灰は灰排出口61を介して灰ピット8に送られ、灰
ピット8で搬出される。電気集塵機7から排出されるガ
スは煙突72で大気中へ放出される。放出ガスの成分を
調べるためにガス採取口73が設けられている。煙突7
2内で沈下する塵灰は沈下塵灰排出口74から排出され
る。図1の焼却炉から搬出されるガスには有害物質が微
量ながら含まれていることもあるが、これらの有害物質
は図2のガス浄化装置でほとんど除去され、煙突72か
らはほぼ完全に無害化された空気、水蒸気および二酸化
炭素が放出される。
【0022】図4は本発明の別の実施例における連結口
近傍を示す図であり、(a)は平面図、(b)は縦断面
図、(c)は下面図である。図において、90は一次燃
焼炉の下部を示す。91は耐熱セラミックファイバーで
なる耐火壁、93は連結口、94a及び94bは溶融物
導出路、95は一次燃焼炉と二次燃焼炉との隔壁であ
る。この実施例では一次燃焼炉と二次燃焼炉とが隔壁9
5で仕切られているから、一次燃焼炉に投入された廃棄
物は隔壁95上に堆積される。したがって、連結口93
は図1の連結口19より大口径にしても、廃棄物が二次
燃焼炉へ落下するおそれはほとんどない。二次燃焼炉の
高温ガスは溶融物導出路94a,94bから連結口93
へ導かれ、二次燃焼炉の熱は隔壁95を介しても連結口
93へ伝導される。連結口93へ流れ込んだ金属や砂や
灰などの不燃物の溶融物は溶融物導出路94a,94b
で二次燃焼炉へ導かれる。図4の実施例では、末溶融物
質が一次燃焼炉から二次燃焼炉へ廃棄物が落下するのを
隔壁95により阻止できるから、この実施例は大形の廃
棄物焼却炉に適する。
【0023】図1の実施例においては電気抵抗発熱体2
2として二珪化モリブデンを用いたが、本発明では22
80℃まで加熱できるジルコニア系の発熱体[例えば、
カンタル社製ZIRCOTHAL(登録商標)]を用い
て、より高温で有害物質を熱分解することもできる。ま
た、図1の実施例において、キャタピラ25の各連結素
辺を箱形にしておくことにより、溶融排出物をレンガ状
に成形して固化できる。レンガ状に成形された塊は、断
熱材等として利用し易いし、運搬上も有利である。な
お、図1の実施例における防護案内筒23は、電気抵抗
発熱体22の防護のために設けてあるが、焼却物が破裂
し難い物であったり、二次燃焼炉2が大きい場合にはな
くても差し支えない。
【0024】
【発明の効果】以上に実施例を挙げて詳しく説明したと
おり、本発明においては、一次燃焼炉において廃棄物を
自然燃焼させるから、廃棄物は自らの燃焼により発生す
る熱で加熱されて燃焼を継続する。したがって、大部分
の廃棄物は、他から格別のエネルギーを受けることなく
燃焼するから、単位重量の廃棄物の焼却に要するエネル
ギー費用はアーク炉に比べて格段に優れており、従来の
自然燃焼炉と同等である。一次燃焼炉における自然燃焼
で生じたダイオキシン等の有害ガス及び一次燃焼炉から
二次燃焼炉へ落下した不燃物に含まれる有害物質は、電
気抵抗発熱体で強制的に高温にした二次燃焼炉で分解さ
れ、無害化される。二次燃焼炉から排出される不燃物
は、一旦溶融されているから、炉外で固化することによ
り断熱材等の有用物に転用できるし、固化されてから体
積も小さいから運搬も容易である。このように、本発明
によれば、ダイオキシンその他の各種有害物質を排出せ
ず、しかもエネルギー経費の低い廃棄物焼却炉を提供で
きる。例えば、本発明の炉により古タイヤを焼却すれ
ば、排ガスにダイオキシンが含まれず、内部の鋼線も溶
融され有用な金属として再利用され、しかもエネルギー
経費は従来の自然燃焼炉程度に低廉である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す模式的断面図。
【図2】図1の実施例から排出されるガスを浄化する装
置の模式的断面図。
【図3】図1の実施例における二次燃焼炉を詳しく示す
図。
【図4】本発明の別の実施例における連結口近傍を示す
図。
【符号の説明】
1 一次燃焼炉 2 二次燃焼炉 3 消石灰サイロ 4 熱交換器 5 反応塔 6 調温機 7 電気集塵機 8 灰ピツト 9 送風機 10 投入口 11 耐火レンガ 12 耐火壁 13 シリンダー 14 蓋 15 シリンダー 16 蓋 17 送風管 17a〜17i 送風口 18 ガス誘導管 18a ガス吸入口 18b ガス吹出口 19 連結口 20 油圧ポンプ 20a 油圧パイプ 20b バルブ 20c バルブ 21 耐火壁 22 発熱体 23 防護案内筒 24 排出口 25 キャタピラ 26 冷却水槽 27 排ガス導出管 28 給水管 28a 給水口 29 給水管 31 ダスト搬出装置 32 スラリタンク 33 送水ポンプ 34 スラリ調整水管 35 アトマイザ 41 連結管 42 温水管 43 蒸気排出口 51 塵導管 52 ガス誘導管 61 灰排出口 71 塵導管 72 煙突 73 ガス採取口 74 沈下塵灰排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 3/42 7913−3K 3/62 7913−3K

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却しようとする廃棄物の大部分を燃焼
    させる一次燃焼炉と、その一次燃焼炉で燃焼し尽されず
    に残った可燃物および可燃ガスを電気抵抗発熱体で加熱
    して一次燃焼炉より高い温度で燃焼させる二次燃焼炉と
    を備える廃棄物焼却炉において、 前記一次燃焼炉を前記二次燃焼炉の直上に配置してなる
    縦型構造とし、 該一次燃焼炉の下床から前記二次燃焼炉の天井に直結す
    る連結口を設け、 前記一次燃焼炉に空気を強制的に供給する手段と、前記
    一次燃焼炉で発生したガスを前記二次燃焼炉に導くガス
    誘導管とを設け、 前記一次燃焼炉は、前記二次燃焼炉から前記連結口を通
    して輻射熱または高温ガスを受け、該輻射熱または高温
    ガスの熱で廃棄物を発火させることを特徴とする廃棄物
    焼却炉。
  2. 【請求項2】 前記一次焼却炉へ廃棄物を投入する投入
    口が前記連結口の直上に設けてあり、前記二次焼却炉か
    ら溶融残滓を排出する排出口が前記連結口の直下に設け
    てあり、前記投入口、連結口および排出口の中心がほぼ
    1つの鉛直線上にあり、前記鉛直線に直交する平面にお
    ける前記一次燃焼炉および二次燃焼炉の断面形がほぼ円
    形をなしていることを特徴とする請求項1に記載の廃棄
    物焼却炉。
  3. 【請求項3】 前記電気抵抗発熱体は二珪化モリブデン
    を主成分とする複数のU字形抵抗素子でなり、これら複
    数のU字形抵抗素子は、縦方向に長い形をなし、長手方
    向を前記二次焼却炉の側壁に平行にして配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の廃棄物焼却炉。
JP4280987A 1992-09-25 1992-09-25 廃棄物焼却炉 Withdrawn JPH06109221A (ja)

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