JP2000079739A - 開閉カバーのロック装置および画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】開閉カバーの片締まりの発生を防止する開閉カ
バーのロック装置を提供する。 【解決手段】回転軸１１のまわりに回動可能な開閉カバ
ー１を閉じ位置で被カバー体４にロックするための主ク
ロック手段（２１，２２）を両側に有する開閉カバーの
ロック装置において、前記両側の主ロック手段（２１，
２２）の間に、前記開閉カバー１を閉じ方向に引込力を
与えながらのロックする補助ロック手段（４ａ，１ａ、
４ｂ，１ｂ）を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は開閉カバーのロック
装置および画像形成装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】プリンタ、ファクシミリ、コピー等の画
像形成装置、あるいはそれらを一体的に組み合わせた複
合画像形成装置において、ユーザがジャム処理あるいは
プロセスカートリッジの交換を行うために、外観カバー
の一部を開閉可能にしているものが多い。

【０００３】ここに開閉カバーが大きい場合、あるいは
重量が重い場合、開閉カバーを本体側に確実にロックさ
せるために、カバーの両サイドにロック機構を設けたも
のがある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、ユーザが所定
のジャム処理あるいはプロセスカートリッジ交換した後
に開閉カバーを閉じる際に、開閉カバーの片側のロック
機構周辺のみを押込んで閉じようとした場合、押込んだ
方のロック機構みがロックされ、他方のロック機構がロ
ックされない、いわゆる片締まりが発生することがあ
る。

【０００５】一方、画像形成装置において、装置本体に
対して開閉可能な部分は、安全性の観点から、装置電源
スイッチ、あるいはレーザシャッターに連動しているこ
とが多い。

【０００６】したがって、開閉カバーが片締まりしてい
ると電源が入らないで作動しなかったり、あるいはレー
ザシャッターが十分開放されないためにドラム上に所定
のレーザ光量が得られず、結果的に画像不良を起こすこ
とがあった。そのため、開閉カバーを閉じる時は、ユー
ザが必ず両側ロック部を両手で持って閉じるように注意
を促していた。

【０００７】本出願に係る発明の目的は、開閉カバーの
片締まりの発生を防止し、電源入らずあるいは画像不良
を発生させない、ユーザビリティに優れた開閉カバーの
ロック装置および画像形成装置を提供しようとするもの
である。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の構成は、回転軸
のまわりに回動可能でかつ両側に主ロック手段を持つ開
閉カバーにおいて、該主ロック手段の間に少なくとも１
つ以上の補助ロック手段を設けることを特徴とする。

【０００９】これにより、片側の主ロック手段の周辺を
押込んだ時に、最初に押込んだ側の主ロック手段がロッ
クされる。次に補助ロック手段がロックされる。さらに
補助ロック手段の引き込み力により、他方の主ロック手
段もロックされる。

【００１０】したがってロックを連鎖的に行うことによ
り、開閉カバーの片締まりを防止することが可能であ
る。

【００１１】

【発明の実施の形態】（第１の実施の形態）図１および
図２は本発明の第１の実施の形態を示す。

【００１２】図１はレーザービームプリンター等の開閉
カバーに本発明を適用した外観斜視図、図２は図１のロ
ック装置の断面図を示す。

【００１３】１は回転軸１１の回りに回動可能でかつ主
ロック手段を構成するロックレバー２１およびロックレ
バー２２を両側に有する開閉カバーである。このロック
レバー２１および２２は、図２に示すように、図中Ａ方
向（開閉カバー１を閉じる方向）に圧縮バネ３１および
３２により所定の位置まで付勢されるようになってお
り、Ａ方向とは反対方向であるＢ方向に摺動自在に保持
されている。

【００１４】ロックレバー２１および２２は断面がコ字
形状に形成され、下方の先端部２１ａおよび２２ａに形
成されたロック爪は、Ａ方向に向かって凸形状をなして
おり、回転軸１１を介して開閉カバー１と一体的に構成
されている画像形成装置本体４のサイドカバー４１およ
び４２の凹部４１ａおよび４２ａに係合し、ロック状態
となる。

【００１５】１ａおよび１ｂは、モールド材料で一体的
に成形された開閉カバー１の上背面から下方向に一体的
に延びた弾力を有するロックバネ部である。

【００１６】ロックバネ部１ａおよび１ｂは、補助ロッ
ク手段を構成すべく、ロックレバー２１およびロックレ
バー２２の間を概略３等分した位置にある。さらにロッ
クバネ部１ａおよび１ｂの先端形状は山形形状に形成さ
れ、画像形成装置本体４の外装カバーの天面から上方に
突き出た引っ掛け部４ａおよび４ｂと係合することによ
りロックが可能となる。

【００１７】上記構成において、開閉カバー１のロック
状態を解除するには、まずロックレバー２１および２２
の端部２１ｂおよび２２ｂをＢ方向に押すことにより、
先端部２１ａおよび２２ａをサイドカバー４１および４
２の凹部４１ａおよび４２ａから待避させる。

【００１８】次に、この状態を維持しながら、開閉カバ
ー１を手前側に開こうとすると、ロックバネ部１ａおよ
び１ｂの山形形状の係合部分が引っ掛け部４ａおよび４
ｂから両係合面が摺動するようにして外れ、結果、開閉
カバー１を完全に開くことができる。

【００１９】これに対し、開閉カバー１を閉じる場合
は、ロックレバー２１およびロックレバー２２周辺を各
々手で押しながら、画像形成装置本体４の図示しないス
トップ位置まで押込めば、再度ロックすることが可能で
ある。

【００２０】ここで、開閉カバー１の片側である例えば
ロックレバー２２の周辺を片手で押して閉じようとした
場合、開閉カバー１は、押し込み速度による慣性力が開
閉カバー１自身の剛性より上回ったときに、回転方向に
ねじれを発生する。

【００２１】このねじれ量をロックレバー２２の先端部
２２ａ上面と、ロックレバー２１の先端部２１ａ上面と
の高さ方向の段差量をａとし、ロックレバー２２の先端
部２２ａの上面とサイドカバー４２凹部４２ａ下面との
ギャップ量をｂとすると、ａ＞ｂでかつロックバネ１ａ
および１ｂを有していない、つまり従来例の場合、片締
まりが発生する。

【００２２】しかし、本実施の形態では、ロックレバー
２１およびロックレバー２２の間にロックバネ１ａおよ
びロックバネ１ｂさらに引っ掛け部４ａおよび４ｂを有
するために、開閉カバー１の片側のみを押込んでねじれ
を生じさせても片締まりが発生しない。

【００２３】すなわち、開閉カバー１を最初に押込んで
いる側のロックレバー２２先端部２２ａがサイドカバー
４２の凹部４２ａにロックされる。

【００２４】この時、開閉カバー１は、ロックレバー２
２側の方がロックレバー２１側の方よりも画像形成装置
本体４に接近する方向に僅かに捩じれているので、ロッ
クバネ１ａと引っ掛け部４ａとの距離が、ロックバネ１
ｂと引っ掛け部４ｂとの距離あるいはロックレバー２１
の先端２１ａとサイドカバー４１凹部４１ａとの距離よ
りも短くなる。

【００２５】したがって、次にロックバネ１ａと引っ掛
け部４ａとがロックされる。

【００２６】さらに、この時にロックバネ１ａと引っ掛
け部４ａとの係合により開閉カバー１をロック方向に引
き込む引き込み力が発生することにより、開閉カバー１
が下方にわずかに沈み、次にロックバネ１ｂと引っ掛け
部４ｂとがロックされる。

【００２７】さらに、ロックバネ１ｂと引っ掛け部４ｂ
とがロックされると、この時に発生する引き込み力によ
り、開閉カバー１が下方に僅かに沈み、その結果、ロッ
クレバー２１の先端部２１ａがサイドカバー４１の凹部
４１ａにロックされる。

【００２８】このようにロックレバー２２がロックされ
ると、ロックバネ１ａ、ロックバネ１ｂ、ロックレバー
２１と連鎖的にロックが行われることにより、片締まり
を防止することが可能である。

【００２９】（第２の実施の形態）第２の実施の形態
は、第１の実施の形態における開閉カバー１の容量が大
きい場合、開閉時の操作性を向上させるために、回転軸
１１のまわりに図示しないダンパーを備えたものであ
る。それ以外の構成要素については、第１の実施の形態
と全く同じであるので図および詳細説明を省略する。

【００３０】本実施の形態の場合、開閉カバー１の片側
である例えばロックレバー２２の周辺を片手で押して閉
じようとした時、回転方向に発生するねじれの度合い
は、ダンパーが発生する逆方向の回転モーメントによ
り、ダンパーがない場合に比較して一層大きくなる。

【００３１】したがって、何ら対策を施さないと、ダン
パーがない場合に比較して、片締まり発生の確率が増え
る。

【００３２】しかし、本実施の形態の場合、ロックレバ
ー２１および２２の間に、ロックバネ１ａ，１ｂさらに
引っ掛け部４ａ，４ｂを設けることにより、第１の実施
の形態の場合と同じ作用のもとで、片締まりを防止する
ことが可能である。

【００３３】（第３の実施の形態）図３は第３の実施の
形態を示す。

【００３４】本実施の形態は、開閉カバー内に画像読み
取り手段１０００を備えたものであり、まず読み取り手
段１０００について説明する。

【００３５】読み取り手段１０００の原稿搬送路は、記
録手段２０００の略Ｕの字形状搬送路の外側に配置され
ており、かつ記録手段２０００の底部にある軸部２００
０ａの回りに回動可能に支持されている。なお、回動範
囲は破線で記す。

【００３６】１０は記録手段２０００の底部の軸部２０
００ａの回りに回動可能に支持されている開閉カバーで
ある。

【００３７】２０は開閉カバー１０に固着されており、
かつ以下に詳細を述べる給紙ローラ６０、搬送ローラ１
２０、コンタクトイメージセンサ２００、排紙ローラ１
６０を内蔵保持する下フレームである。

【００３８】３０は、軸２０ａを中心として回動自在
で、かつ以下に詳細を述べる紙有無検知レバー１１０、
予備搬送アーム７０、分離パッド９０、搬送コロ１３
０、紙先端検知レバー２３０、抑え板２１０、加圧板バ
ネ１５０、排紙コロ１８０を内蔵保持し、かつ原稿搬送
路の上側のガイド部を兼ねる上フレームである。

【００３９】１０ｂは、原稿１０２０の前半分のエリア
を積載するための積載台である。

【００４０】４０は、積載台１０ｂの上流側に位置し、
原稿の後半分のエリアを積載する原稿トレーである。原
稿トレー４０は、開閉カバー１０の一部に差込および取
り外し可能に保持されている。

【００４１】５０は、積載台１０ｂの上をスライド可能
に支持され、原稿の幅方向の位置決めを行う原稿スライ
ダである。

【００４２】６０は、積載台１０ｂおよび原稿トレー４
０に積載された原稿の中から、最下位の原稿を繰り出す
ために反時計方向に回転する給紙ローラである。なお、
給紙ローラ６０の回転軸６０ａには、図示しないワンウ
ェイクラッチが同軸上に装着されており、給紙ローラ６
０の外周面を反時計方向に回すように外力を与えると、
つれまわり回転するようになっている。

【００４３】７０は回転軸１００ａの回りに回動自在に
支持されており、引っ張りバネ８０により給紙ローラ６
０に圧接している予備搬送アームである。

【００４４】９０は、回転軸１００ａを中心に回動自在
に支持されているホルダー１００と一体的に構成されて
おり、図示しないバネによって、給紙ローラ６０に常
時、圧接しており、給紙ローラ６０との間に進入した複
数枚の原稿から１枚のみを分離するための分離パッドで
ある。

【００４５】１１０は、軸１１０ａを中心に回動自在に
支持されており、原稿が給紙ローラ６０と予備搬送アー
ム７０の間に挿入されると、時計方向に回動し、その動
きを、図示しないフォトセンサによって検知するための
紙有無検知レバーである。

【００４６】１２０は、給紙ローラ６０によって繰り出
された１枚の原稿をさらに下流側に搬送するために、給
紙ローラ６０の下流側に位置し、反時計方向に回転する
搬送ローラである。搬送ローラ１２０の回転速度は、給
紙ローラ６の回転速度の約２倍に設定されている。

【００４７】搬送コロ１３０は、回転軸１４０の回りに
回転自在に支持され、回転軸１４０に圧接した加圧板バ
ネ１５０を介して、搬送ローラ１２０に圧接している。

【００４８】１６０は、搬送ローラ１２０と搬送コロ１
３０との間でニップ搬送している原稿を、原稿排紙トレ
ー１７０に導くために、搬送ローラ１２０の下流側に位
置し、反時計方向に回転する排紙ローラである。排紙ロ
ーラ１２０の回転速度は、搬送ローラ１２０の回転速度
とほぼ同じである。

【００４９】排紙コロ１８０は、回転軸１９０の回りに
回転自在に支持され、回転軸１９０に圧接した加圧板バ
ネ１５０を介して、排紙ローラ１６０に圧接している。

【００５０】原稿排紙トレー１７０の装置からの飛び出
し量は、記録手段２０００が通紙可能な最大サイズの記
録シート材の長さと概略同じである。

【００５１】２００は、原稿表面上の画像情報を読み取
るために、搬送ローラ１２０および排紙ローラ１６０の
間にあるコンタクトイメージセンサである。

【００５２】２１０は、コンタクトイメージセンサ２０
０に対向した位置にあり、圧縮バネ２２０によってコン
タクトイメージセンサ２００のガラス表面２００ａに軽
く接触している抑え板である。抑え板２１０の働きは、
波打ちあるいはカールしている原稿を、ガラス表面２０
０ａに密着させ、画像ボケを防止することである。

【００５３】２３０は、コンタクトイメージセンサ２０
の上流側にあり、回転軸１４の回りに回転自在に支持さ
れ、図示しないフォトセンサによって、搬送中の原稿先
端を検知するための紙先端検知レバーである。

【００５４】１０１０は、テンキー等複数のキーを備え
た操作部であり、上フレームと一体的に固定されてい
る。操作部１０１０は、上フレーム３０と同様に軸部２
０ａの回りを回動可能である。

【００５５】開閉カバー１０を記録手段２０００にロッ
クするための、ロックレバー２１，２２およびロックバ
ネ１ａ，１ｂおよび引っ掛け部４ａ，４ｂは、実施の形
態１と全く同じであるので、図および説明を省略する。

【００５６】上記した構成においては、開閉カバーに画
像読み取り手段を備えたものにおいても、第１の実施の
形態と同様な作用のもと、片締まりを防止することが可
能である。

【００５７】なお、上記した各実施の形態において、開
閉カバーの片締まりを防止するため、モールドバネの弾
力を利用したロック機構を設けたが、代わりに家具の扉
等によく用いられているローラキャッチ方式のロック機
構を開閉カバーの中央に設けても、第１の実施の形態の
場合と同様な作用の元、同様な効果が得られるのは明ら
かである。

【００５８】

【発明の効果】請求項１〜５に係る発明によれば、片締
まりが発生しないのでユーザビリティに優れた開閉カバ
ーを提供することが可能である。

【００５９】また、請求項２に係る発明では、特にロッ
ク手段が開閉カバーと一体的に成形可能なので、低コス
ト化が図れる。

【００６０】また、請求項３に係る発明では、特に補助
ロック手段の耐久性が向上するため、開閉耐久性が向上
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態を示す外観斜視図。

【図２】図１のロック部周辺を示す断面図。

【図３】第３の実施の形態を示す図。

【符号の説明】 １，１０ 開閉カバー １ａ，１ｂ ロックバネ ４ａ，４ｂ 引っ掛け部 １１ 回転軸 ２１，２２ ロックレバー ２０００ 画像読み取り手段

フロントページの続き Ｆターム(参考） 2C061 AP03 AP04 AQ06 BB10 BB15 BB35 CD07 CD13 CD16 2H071 AA18 AA31 4E360 AA01 AB03 BA04 BB02 BB12 BB16 BB22 BB28 BC03 BC04 BC06 BC07 BD03 BD05 CA08 EA18 EC11 ED04 ED12 ED13 ED23 GA02 GA08 GA46 GB24 GB48

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転軸のまわりに回動可能な開閉カバー
   を閉じ位置で被カバー体にロックするための主クロック
   手段を両側に有する開閉カバーのロック装置において、 前記両側の主ロック手段の間に、前記開閉カバーを閉じ
   方向に引込力を与えながらのロックする補助ロック手段
   を少なくとも１つ以上設けたことを特徴とする開閉カバ
   ーのロック装置。
2. 【請求項２】 前記補助ロック手段は、弾性を有する爪
   部により構成されていることを特徴とする請求項１に記
   載の開閉カバーのロック装置。
3. 【請求項３】 前記補助ロック手段は、ローラキャッチ
   方式により構成されていることを特徴とする請求項１に
   記載の開閉カバーのロック装置。
4. 【請求項４】 前記回転軸の回りにダンパー手段を備え
   たことを特徴とする請求項１、２または３に記載の開閉
   カバーのロック装置。
5. 【請求項５】 請求項１、２、３または４に記載の開閉
   カバーのロック装置を有し、前記開閉カバーは、原稿面
   上の画像情報を読み取るための画像読み取り手段を備え
   ていることを特徴とする画像形成装置。