JP2000074857A - 蛍光x線分析装置 - Google Patents

蛍光x線分析装置

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JP2000074857A
JP2000074857A JP10241191A JP24119198A JP2000074857A JP 2000074857 A JP2000074857 A JP 2000074857A JP 10241191 A JP10241191 A JP 10241191A JP 24119198 A JP24119198 A JP 24119198A JP 2000074857 A JP2000074857 A JP 2000074857A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光X線分析において、指定された合計測定
時間や分析精度、さらに試料における元素濃度に応じ
て、適切な時間と分析精度での測定を自動的に行う装置
を提供する。 【解決手段】 試料からの蛍光X線のピークおよびバッ
クグラウンド強度を所定の仮測定時間で測定する第1測
定手段12と、それらの仮測定強度に基づき、指定された
合計測定時間において、最良の分析精度が得られるピー
クおよびバックグラウンド測定時間を算出する第1算出
手段16と、それらの算出された測定時間で、ピークおよ
びバックグラウンド強度を測定する第2測定手段20等を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料に1次X線を
照射して発生する蛍光X線の強度を測定し、その測定強
度に基づいて、試料における元素の濃度を求める蛍光X
線分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、試料に1次X線を照射して、
試料中の元素から発生する蛍光X線の強度を測定し、そ
の測定強度に基づいて、試料における元素の濃度(含有
率)を求めるいわゆる蛍光X線分析がある。この蛍光X
線分析でいわゆるバックグラウンド除去を行う場合にお
いて、分析対象の元素について試料が高濃度でピーク強
度が大きい場合には、バックグラウンド強度との比も大
きく、精度的にも、バックグラウンド強度の測定時間
は、ピーク強度の測定時間よりも短くてもよい。一方、
分析対象の元素が微量元素の場合には、ピーク位置(波
長に対応する分光角)とバックグラウンド位置は通常ほ
とんど同一であり、バックグラウンド強度の測定時間を
ピーク強度の測定時間と同一とするのが適切である。す
なわち、ピーク強度とバックグラウンド強度の各測定時
間は、試料における元素濃度や分析精度を考慮して、最
適に定められるべきである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の蛍光X
線分析においては、例えば、試料における元素濃度等を
特に考慮せず、一律に、ピーク強度とバックグラウンド
強度をそれぞれ所定の測定時間で測定する等の手段が取
られている。これでは、十分な分析精度が得られなかっ
たり、無駄な測定時間が費やされるおそれがある。ま
た、バックグラウンド除去を行わない場合においても、
ピーク強度の測定時間は、試料における元素濃度や分析
精度を考慮して、最適に定められるべきである。さら
に、測定時間が非現実的に長くならないように配慮する
必要もある。
【0004】本発明は前記従来の問題に鑑みてなされた
もので、いわゆる蛍光X線分析において、指定された合
計測定時間や分析精度、さらに試料における元素濃度に
応じて、適切な時間と分析精度での測定を自動的に行う
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の蛍光X線分析装置は、まず、試料が固定
される試料台と、試料に1次X線を照射するX線源と、
試料から発生する2次X線の強度を測定する検出手段と
を備える。さらに、以下の第1測定手段、第1算出手段
および第2測定手段段を備える。前記第1測定手段は、
試料に前記X線源から1次X線を照射させ、その試料中
の元素から発生する蛍光X線のピーク強度およびバック
グラウンド強度を所定の仮測定時間で前記検出手段に測
定させる。
【0006】前記第1算出手段は、前記第1測定手段に
より測定されたピーク仮測定強度およびバックグラウン
ド仮測定強度に基づいて、指定された合計測定時間にお
いて、最も良い分析精度が得られるピーク測定時間およ
びバックグラウンド測定時間を算出する。前記第2測定
手段は、試料に前記X線源から1次X線を照射させ、前
記蛍光X線のピーク強度およびバックグラウンド強度
を、前記第1算出手段により算出されたピーク測定時間
およびバックグラウンド測定時間で、前記検出手段に測
定させる。
【0007】請求項1の装置によれば、ピーク仮測定強
度およびバックグラウンド仮測定強度に基づいて、指定
された合計測定時間において、最も良い分析精度が得ら
れるピーク測定時間およびバックグラウンド測定時間を
算出し、それらの各測定時間で測定を行うので、指定さ
れた合計測定時間および試料における元素濃度に応じ
て、適切な時間と分析精度での測定を自動的に行うこと
ができる。
【0008】請求項2の蛍光X線分析装置は、まず、請
求項1の装置と同様に、試料台と、X線源と、検出手段
と、第1測定手段とを備える。さらに、以下の第2算出
手段および第3測定手段を備える。前記第2算出手段
は、前記第1測定手段により測定されたピーク仮測定強
度およびバックグラウンド仮測定強度に基づいて、指定
されたネット強度の相対精度が得られ、かつ、合計測定
時間が最短となるピーク測定時間およびバックグラウン
ド測定時間を算出する。前記第3測定手段は、試料に前
記X線源から1次X線を照射させ、前記蛍光X線のピー
ク強度およびバックグラウンド強度を、前記第2算出手
段により算出されたピーク測定時間およびバックグラウ
ンド測定時間で、前記検出手段に測定させる。
【0009】請求項2の装置によれば、ピーク仮測定強
度およびバックグラウンド仮測定強度に基づいて、指定
されたネット強度の相対精度が得られ、かつ、合計測定
時間が最短となるピーク測定時間およびバックグラウン
ド測定時間を算出し、それらの各測定時間で測定を行う
ので、指定されたネット強度の相対精度(分析精度)お
よび試料における元素濃度に応じて、適切な時間と分析
精度での測定を自動的に行うことができる。
【0010】請求項3の蛍光X線分析装置は、まず、請
求項1の装置と同様に、試料台と、X線源と、検出手段
とを備える。さらに、以下の第4測定手段、第3算出手
段および第5測定手段を備える。前記第4測定手段は、
試料に前記X線源から1次X線を照射させ、その試料中
の元素から発生する蛍光X線のピーク強度を指定された
ピーク測定時間で、バックグラウンド強度を所定の仮測
定時間で前記検出手段に測定させる。前記第3算出手段
は、前記第4測定手段により測定されたピーク測定強度
およびバックグラウンド仮測定強度に基づいて、前記指
定されたピーク測定時間との合計測定時間に対して最も
良い精度が得られるバックグラウンド測定時間を算出す
る。前記第5測定手段は、試料に前記X線源から1次X
線を照射させ、前記蛍光X線のバックグラウンド強度
を、前記第3算出手段により算出されたバックグラウン
ド測定時間で、前記検出手段に測定させる。
【0011】請求項3の装置によれば、ピーク強度につ
いては、指定されたピーク測定時間で測定を行い、バッ
クグラウンド強度については、そのピーク測定強度およ
びバックグラウンド仮測定強度に基づいて、前記指定さ
れたピーク測定時間との合計測定時間に対して最も良い
精度が得られるバックグラウンド測定時間を算出し、そ
のバックグラウンド測定時間で測定を行うので、指定さ
れたピーク測定時間および試料における元素濃度に応じ
て、適切な時間と分析精度での測定を自動的に行うこと
ができる。
【0012】請求項4の蛍光X線分析装置は、まず、請
求項1の装置と同様に、試料台と、X線源と、検出手段
とを備える。さらに、以下の第6測定手段、第4算出手
段および第7測定手段を備える。前記第6測定手段は、
試料に前記X線源から1次X線を照射させ、その試料中
の元素から発生する蛍光X線のピーク強度を所定の仮測
定時間で前記検出手段に測定させる。前記第4算出手段
は、前記第6測定手段により測定されたピーク仮測定強
度に基づいて、指定された相対精度が得られるピーク測
定時間を算出する。前記第7測定手段は、前記第4算出
手段により算出されたピーク測定時間が指定されたピー
ク測定時間以下である場合には、試料に前記X線源から
1次X線を照射させ、前記蛍光X線のピーク強度を前記
算出されたピーク測定時間で前記検出手段に測定させ、
一方、前記算出されたピーク測定時間が前記指定された
ピーク測定時間よりも長い場合には、試料に前記X線源
から1次X線を照射させ、前記蛍光X線のピーク強度を
前記指定されたピーク測定時間で前記検出手段に測定さ
せる。
【0013】請求項4の装置によれば、ピーク仮測定強
度に基づいて、指定された相対精度が得られるピーク測
定時間を算出し、それが指定されたピーク測定時間以下
である場合には、算出されたピーク測定時間で測定し、
指定されたピーク測定時間よりも長い場合には、その指
定されたピーク測定時間で測定を行うので、指定された
相対精度およびピーク測定時間、ならびに試料における
元素濃度に応じて、適切な時間と分析精度での測定を自
動的に行うことができる。
【0014】請求項5の蛍光X線分析装置は、まず、請
求項1の装置と同様に、試料台と、X線源と、検出手段
と、第1測定手段と、第1算出手段とを備える。また、
請求項2の装置と同様に、第2算出手段を備える。さら
に、以下の第8測定手段を備える。前記第8測定手段
は、前記第2算出手段により算出された合計測定時間が
指定された合計測定時間以下である場合には、試料に前
記X線源から1次X線を照射させ、前記蛍光X線のピー
ク強度およびバックグラウンド強度を前記第2算出手段
により算出されたピーク測定時間およびバックグラウン
ド測定時間で前記検出手段に測定させ、一方、前記第2
算出手段により算出された合計測定時間が前記指定され
た合計測定時間よりも長い場合には、試料に前記X線源
から1次X線を照射させ、前記第1算出手段により算出
されたピーク測定時間およびバックグラウンド測定時間
で前記検出手段に測定させる。
【0015】請求項5の装置によれば、ピーク仮測定強
度およびバックグラウンド仮測定強度に基づいて、指定
されたネット強度の相対精度が得られ、かつ、合計測定
時間が最短となるピーク測定時間およびバックグラウン
ド測定時間を算出し、その合計測定時間が指定された合
計測定時間以下である場合には、算出された各測定時間
で測定を行う。一方、合計測定時間が前記指定された合
計測定時間よりも長い場合には、ピーク仮測定強度およ
びバックグラウンド仮測定強度に基づいて、指定された
合計測定時間において、最も良い分析精度が得られるピ
ーク測定時間およびバックグラウンド測定時間を算出
し、それらの各測定時間で測定を行う。したがって、指
定されたネット強度の相対精度および合計測定時間、な
らびに試料における元素濃度に応じて、適切な時間と分
析精度での測定を自動的に行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態の装置
について説明する。まず、この装置の構成について、図
1にしたがって説明する。この装置は、まず、試料3が
固定される試料台8と、試料3に1次X線2を照射する
X線源1と、試料3から発生する2次X線6の強度を測
定する検出手段10とを備えている。検出手段10は、
試料3から発生した2次X線4を分光する分光器5と、
分光器5で分光された波長ごとの2次X線6の強度を測
定する検出器7からなる。この装置は、分光器5と検出
器7がゴニオメータによって連動されるいわゆるスキャ
ン型の装置である。また、この装置は、以下の第1測定
手段12、第4測定手段14、第6測定手段15、第1
算出手段16、第2算出手段17、第3算出手段18、
第4算出手段19、第2測定手段20、第3測定手段2
1、第5測定手段22、第7測定手段23、第8測定手
段24を含む制御手段25を備えている。
【0017】前記第1測定手段12、第4測定手段1
4、第6測定手段15は、試料3にX線源1から1次X
線2を照射させ、それぞれ以下のように、試料3中の元
素から発生する蛍光X線4のピーク強度等を検出手段1
0に測定させる。前記第1測定手段12は、ピーク強度
およびバックグラウンド強度を所定の仮測定時間で測定
させる。前記第4測定手段14は、ピーク強度を指定さ
れたピーク測定時間で、バックグラウンド強度を所定の
仮測定時間で測定させる。前記第6測定手段15は、ピ
ーク強度を所定の仮測定時間で測定させる。
【0018】前記第1算出手段16、第2算出手段1
7、第3算出手段18、第4算出手段19は、それぞれ
以下のように、前記第1測定手段12等により測定され
た強度に基づいて、ピーク測定時間等を算出する。前記
第1算出手段16は、前記第1測定手段12により測定
されたピーク仮測定強度およびバックグラウンド仮測定
強度に基づいて、指定された合計測定時間において、最
も良い分析精度が得られるピーク測定時間およびバック
グラウンド測定時間を算出する。前記第2算出手段17
は、前記第1測定手段12により測定されたピーク仮測
定強度およびバックグラウンド仮測定強度に基づいて、
指定されたネット強度の相対精度が得られ、かつ、合計
測定時間が最短となるピーク測定時間およびバックグラ
ウンド測定時間を算出する。
【0019】前記第3算出手段18は、前記第4測定手
段14により測定されたピーク測定強度およびバックグ
ラウンド仮測定強度に基づいて、前記指定されたピーク
測定時間との合計測定時間に対して最も良い精度が得ら
れるバックグラウンド測定時間を算出する。前記第4算
出手段19は、前記第6測定手段15により測定された
ピーク仮測定強度に基づいて、指定されたピーク強度の
相対精度が得られるピーク測定時間を算出する。
【0020】前記第2測定手段20、第3測定手段2
1、第5測定手段22、第7測定手段23、第8測定手
段24は、試料3にX線源1から1次X線2を照射さ
せ、それぞれ以下のように、試料3中の元素から発生す
る蛍光X線4のピーク強度等を検出手段10に測定させ
る。前記第2測定手段20は、ピーク強度およびバック
グラウンド強度を、前記第1算出手段12により算出さ
れたピーク測定時間およびバックグラウンド測定時間で
測定させる。前記第3測定手段21は、ピーク強度およ
びバックグラウンド強度を、前記第2算出手段17によ
り算出されたピーク測定時間およびバックグラウンド測
定時間で測定させる。前記第5測定手段22は、バック
グラウンド強度を、前記第3算出手段18により算出さ
れたバックグラウンド測定時間で測定させる。
【0021】前記第7測定手段23は、前記第4算出手
段19により算出されたピーク測定時間が指定されたピ
ーク測定時間以下である場合には、ピーク強度を前記算
出されたピーク測定時間で測定させ、一方、前記算出さ
れたピーク測定時間が前記指定されたピーク測定時間よ
りも長い場合には、ピーク強度を前記指定されたピーク
測定時間で測定させる。前記第8測定手段24は、前記
第2算出手段17により算出された合計測定時間が指定
された合計測定時間以下である場合には、ピーク強度お
よびバックグラウンド強度を前記第2算出手段17によ
り算出されたピーク測定時間およびバックグラウンド測
定時間で測定させ、一方、前記第2算出手段17により
算出された合計測定時間が前記指定された合計測定時間
よりも長い場合には、前記第1算出手段12により算出
されたピーク測定時間およびバックグラウンド測定時間
で測定させる。
【0022】次に、この装置の動作について説明する。
最初に、試料3についてピーク強度IP およびバックグ
ラウンド強度IB を測定する場合であって、ピーク測定
時間TP (sec) とバックグラウンド測定時間TB (sec)
との合計測定時間T(sec) (T=TP +TB )を指定す
る場合について説明する。操作者により、試料3につい
てピーク強度IP およびバックグラウンド強度IB を測
定する旨、指定の合計測定時間Tが、制御手段25に入
力されると、第1測定手段12は、試料3にX線源1か
ら1次X線2を照射させ、その試料3中の元素から発生
する蛍光X線4のピーク強度 TP (cps) およびバック
グラウンド強度 TB (cps) を、所定の短い仮測定時
間、例えば1(sec) で測定させる(添字 Tは、仮測定で
あることを示す)。
【0023】続いて、第1算出手段16が、その第1測
定手段12により測定されたピーク仮測定強度 TP
よびバックグラウンド仮測定強度 TB に基づいて、指
定された合計測定時間Tにおいて、最も良い分析精度が
得られるピーク測定時間TPおよびバックグラウンド測
定時間TB を算出する。
【0024】ここで、一般に、バックグラウンド測定点
が2点以下のとき、ネット強度INは次式(1)で示さ
れる。kB1,kB2は、ピーク位置、各バックグラウンド
測定位置の関係から求められる。
【0025】
【数1】
【0026】また、与えられたピーク測定時間とバック
グラウンド測定時間との合計測定時間T(T=TP +T
B1+TB2)に対して、最も良い分析精度が得られると
き、統計的観点から、各測定強度IP ,IB1,IB2と各
測定時間TP ,TB1,TB2との関係は、次式(2)で示
される。
【0027】
【数2】
【0028】また、前述したように、次式(3)が成立
する。
【0029】
【数3】
【0030】なお、ネット強度の精度σN (cps) は、次
式(4)で示される。
【0031】
【数4】
【0032】すなわち、所定の短い仮測定時間で、ピー
ク強度 TP およびバックグラウンド強度 TB1 T
B2を測定すれば、式(2),(3)により、最も良い分
析精度(ネット強度の精度σN )が得られるときの各測
定時間TP ,TB1,TB2間の比率が算出でき、与えられ
た合計測定時間Tを分配して、最も良い分析精度σN
得られるピーク測定時間TP およびバックグラウンド測
定時間TB1,TB2を算出できる。なお、バックグラウン
ド測定点が1点のときは、式(1)の右辺の第3項、式
(2)の右側の式、式(3)の右辺の第3項、式(4)
の右辺の第3項を無視すればよく、この場合にはkB1
1とすることが多い。すなわち、次式(5)〜(8)に
よることになる。
【0033】
【数5】
【0034】
【数6】
【0035】
【数7】
【0036】
【数8】
【0037】本実施形態の装置の第1算出手段16にお
いても、前記第1測定手段12により測定されたピーク
仮測定強度 TP およびバックグラウンド仮測定強度 T
Bに基づいて、式(6),(7)により、指定された
合計測定時間Tを分配し、最も良い分析精度σN が得ら
れるピーク測定時間TP およびバックグラウンド測定時
間TB を算出する。そして、第2測定手段20が、試料
3にX線源1から1次X線2を照射させ、前記蛍光X線
4のピーク強度IP およびバックグラウンド強度I
B を、前記第1算出手段16により算出されたピーク測
定時間TP およびバックグラウンド測定時間TB で、検
出手段10に測定させる。
【0038】例えば、合計測定時間T=100(sec) が
指定され、ピーク仮測定強度 TP=40000(cps)
およびバックグラウンド仮測定強度 TB =100(cp
s) が得られたとすると、第1算出手段16において、
式(6),(7)により、ピーク測定時間TP =95(s
ec) およびバックグラウンド測定時間TB =5(sec) が
算出され(小数点以下四捨五入)、第2測定手段20に
より、それらの各測定時間でピーク強度IP およびバッ
クグラウンド強度IB が測定される。このときのネット
強度の精度σN は、式(8)より、21.0(cps) であ
る。
【0039】これを、単純に、ピーク測定時間TP およ
びバックグラウンド測定時間TB のどちらも50(sec)
で測定すると、ネット強度の精度σN は、28.3(cp
s) という悪い値になり、また、ピーク測定時間TP
よびバックグラウンド測定時間TB を同一時間にして、
本実施形態の装置と同等の21.0(cps) という精度を
得るためには、合計182(sec) という長い測定時間を
要し、182−100=82(sec) が無駄に費やされ
る。
【0040】すなわち、本実施形態の装置によれば、ピ
ーク仮測定強度 TP およびバックグラウンド仮測定強
TB に基づいて、指定された合計測定時間Tにおい
て、最も良い分析精度σN が得られるピーク測定時間T
P およびバックグラウンド測定時間TB を算出し、それ
らの各測定時間TP ,TB で測定を行うので、指定され
た合計測定時間Tおよび試料3における元素濃度(ピー
ク仮測定強度 TP とバックグラウンド仮測定強度 T
B との大小関係に反映)に応じて、適切な時間と分析精
度での測定を自動的に行うことができる。
【0041】次に、試料3についてピーク強度IP およ
びバックグラウンド強度IB を測定する場合であって、
ネット強度の相対精度σR を指定する場合について説明
する。操作者により、ピーク強度IP およびバックグラ
ウンド強度IB を測定する旨、指定のネット強度の相対
精度σR が、制御手段25に入力されると、前述した合
計測定時間Tが指定される場合と同様に、第1測定手段
12が、ピーク仮測定強度 TP およびバックグラウン
ド仮測定強度 TB を検出手段10に測定させる。
【0042】続いて、第2算出手段17が、第1測定手
段12により測定されたピーク仮測定強度 TP および
バックグラウンド仮測定強度 TB に基づいて、指定さ
れたネット強度の相対精度σR が得られ、かつ、合計測
定時間Tが最短となるピーク測定時間TP およびバック
グラウンド測定時間TB を、以下のように算出する。
【0043】まず、前式(5)からネット強度IN を求
め、次式(9)に代入して、指定されたネット強度の相
対精度σR に対応するネット強度の精度σN を算出す
る。
【0044】
【数9】
【0045】このネット強度の精度σN を用いて、前式
(6),(8)、さらにそれらから導かれる次式(1
0)により、指定されたネット強度の相対精度σR が得
られ、かつ合計測定時間Tが最短となるピーク測定時間
P およびバックグラウンド測定時間TB が算出され
る。そして、第3測定手段21が、前述した場合の第2
測定手段20と同様に、試料3にX線源1から1次X線
2を照射させ、前記蛍光X線4のピーク強度IP および
バックグラウンド強度IB を、算出されたピーク測定時
間TP およびバックグラウンド測定時間TB で、検出手
段10に測定させる。
【0046】
【数10】
【0047】このように、本実施形態の装置によれば、
ピーク仮測定強度 TP 、バックグラウンド仮測定強度
TB に基づいて、指定されたネット強度の相対精度σ
R が得られ、かつ、合計測定時間Tが最短となるピーク
測定時間TP およびバックグラウンド測定時間TB を算
出し、それらの各測定時間TP ,TB で測定を行うの
で、指定されたネット強度の相対精度σR および試料3
における元素濃度に応じて、適切な時間と分析精度での
測定を自動的に行うことができる。
【0048】次に、試料3についてピーク強度IP およ
びバックグラウンド強度IB を測定する場合であって、
ピーク測定時間TP を指定する場合について説明する。
操作者により、ピーク強度IP およびバックグラウンド
強度IB を測定する旨、指定のピーク測定時間TP が、
制御手段25に入力されると、第4測定手段14が、試
料3にX線源1から1次X線2を照射させ、その試料3
中の元素から発生する蛍光X線のピーク強度IP を指定
されたピーク測定時間TP で、バックグラウンド強度 T
B を所定の仮測定時間で検出手段10に測定させる。
【0049】続いて、第3算出手段18が、第4測定手
段により測定されたピーク測定強度IP およびバックグ
ラウンド仮測定強度 TB に基づいて、前式(6)によ
り、指定されたピーク測定時間TP との合計測定時間T
に対して最も良い精度σN が得られるバックグラウンド
測定時間TB を算出する。そして、第5測定手段22
が、試料3にX線源1から1次X線2を照射させ、前記
蛍光X線4のバックグラウンド強度IB を、第3算出手
段18により算出されたバックグラウンド測定時間TB
で、検出手段10に測定させる。
【0050】例えば、高濃度の試料3に対して、ピーク
測定時間TP =40(sec) が指定され、ピーク測定強度
P =40000(cps) およびバックグラウンド仮測定
強度 TB =100(cps) が得られたとすると、第3算
出手段18において、式(6)により、バックグラウン
ド測定時間TB =2.0(sec) が算出され、第5測定手
段22により、その測定時間TB でバックグラウンド強
度IB が測定される。このときのネット強度の精度σN
は、式(8)により、32.4(cps) である。これを、
単純に、バックグラウンド測定時間TB もピーク測定時
間TP と同じ40(sec) で測定すると、ネット強度の精
度σN は、31.7(cps) でほとんど変わらないのに、
合計測定時間Tで(40+40)−(40+2)=38
(sec) も無駄に長くなってしまう。
【0051】また、低濃度の試料3に対し、ピーク測定
時間TP =50(sec) が指定され、ピーク測定強度IP
=120(cps) およびバックグラウンド仮測定強度 T
B =100(cps) が得られたとすると、第3算出手段1
8において、バックグラウンド測定時間TB =46(se
c) が算出され、第5測定手段22により、そのバック
グラウンド測定時間TB でバックグラウンド強度IB
測定される。このときのネット強度の精度σN は、2.
1(cps) である。これを、単純に、バックグラウンド測
定時間TB もピーク測定時間TP と同じ50(sec) で測
定しても、ネット強度の精度σN は、やはり2.1(cp
s) で変わらないのに、合計測定時間Tで(50+5
0)−(50+46)=4(sec) だけ長くなる。
【0052】このように、本実施形態の装置によれば、
ピーク強度IP については、指定されたピーク測定時間
P で測定を行い、バックグラウンド強度IB について
は、そのピーク測定強度IP およびバックグラウンド仮
測定強度 TB に基づいて、指定されたピーク測定時間
P との合計測定時間Tに対して最も良い精度σN が得
られるバックグラウンド測定時間TB を算出し、そのバ
ックグラウンド測定時間TB で測定を行うので、指定さ
れたピーク測定時間TP および試料3における元素濃度
(ピーク測定強度IP とバックグラウンド仮測定強度 T
B との大小関係に反映)に応じて、適切な時間と分析
精度での測定を自動的に行うことができる。また、仮測
定をバックグラウンド強度に対してのみ行うので、測定
全体におけるゴニオメータの駆動が少なくて済むという
利点もある。
【0053】次に、試料3についてピーク強度IP のみ
を測定する場合であって、ネット強度の相対精度σR
ピーク測定時間の上限 LP (添字 Lは、上限値である
ことを示す)とを指定する場合について説明する。ま
ず、操作者により、ピーク強度IP のみを測定する旨、
指定のネット強度の相対精度σR およびピーク測定時間
の上限 LP が、制御手段25に入力される。
【0054】ここで、指定すべきピーク測定時間の上限
LP は、以下のように求めることができる。まず、こ
の測定において、濃度とピーク強度に直線的な関係があ
るとすると、濃度がそれぞれ0.01mass%,5.0ma
ss%の試料におけるピーク強度I0.01,I5.0 は、次式
(11),(12)で表される。
【0055】
【数11】
【0056】
【数12】
【0057】両式中、R1.0 は濃度1mass%あたりのネ
ット強度(cps) 、RB は濃度に無関係とした場合のバッ
クグラウンド強度(cps) であり、標準試料を用いて、例
えば、R1.0 =10000、RB =100と求めること
ができる。
【0058】さて、バックグラウンドを除去しない場合
のネット強度の相対精度σR は、ピーク強度の精度σP
を用いて次式(13)で表され、ピーク強度の精度σP
は、さらに次式(14)で表される。
【0059】
【数13】
【0060】
【数14】
【0061】さらに、前式(5)を用いると、次式(1
5)が得られる。
【0062】
【数15】
【0063】今、指定しようとする所望の相対精度σR
が0.002であるとすると、例えば、濃度5.0mass
%の試料に対しては、式(15),(12)から、次式
(16)のように、ピーク測定時間TP (この場合はす
なわち測定時間全体)が求められ、十分短時間の測定で
済むことが確認できる。
【0064】
【数16】
【0065】一方、例えば、濃度0.01mass%の試料
に対しては、所望の相対精度σR を0.01にまで下げ
てみると、式(15),(11)から、次式(17)の
ように、ピーク測定時間TP が求められる。
【0066】
【数17】
【0067】これに対し、濃度0.01mass%未満の試
料があったとしても、それについて、所望の相対精度σ
R =0.01に固執して、200(sec) を超えるピーク
測定時間TP で測定することにあまり意味がないと考え
られるときには、200(sec) をピーク測定時間の上限
LP として指定すればよい。
【0068】このようにして、操作者により、ピーク強
度IP のみを測定する旨、指定のネット強度の相対精度
σR およびピーク測定時間の上限 LP が、制御手段2
5に入力されると、第6測定手段15が、試料3にX線
源1から1次X線2を照射させ、その試料3中の元素か
ら発生する蛍光X線のピーク強度 TP を所定の仮測定
時間で検出手段10に測定させる。続いて、第4算出手
段19が、第6測定手段15により測定されたピーク仮
測定強度 TP に基づいて、指定されたネット強度の相
対精度σR が得られるピーク測定時間TP を、前式(1
5)により算出する。なお、バックグラウンド強度IB
については、標準試料を用いて求めた前述のRB を用い
ることができる。
【0069】そして、第7測定手段23が、第4算出手
段19により算出されたピーク測定時間TP が指定され
たピーク測定時間 LP 以下である場合には、試料3に
X線源1から1次X線2を照射させ、前記蛍光X線4の
ピーク強度IP を算出されたピーク測定時間TP で検出
手段10に測定させ、一方、算出されたピーク測定時間
P が指定されたピーク測定時間 LP よりも長い場合
には、指定されたピーク測定時間 LP で同様に測定さ
せる。
【0070】例えば、前述したように、R1.0 =100
00、RB =100で、ネット強度の相対精度σR
0.01に、ピーク測定時間の上限 LP が200に指
定された場合、各濃度の試料3に対する濃度の精度とピ
ーク測定時間は、次表1のようになる。なお、濃度の精
度 (mass%) とは、ネット強度の相対精度σR (濃度の
相対精度でもある)に濃度を乗じたものである。
【0071】
【表1】
【0072】以上のように、本実施形態の装置によれ
ば、ピーク仮測定強度 TP に基づいて、指定された相
対精度σR が得られるピーク測定時間TP を算出し、そ
れが指定されたピーク測定時間 LP 以下である場合に
は、算出されたピーク測定時間TP で測定し、指定され
たピーク測定時間 LP よりも長い場合には、その指定
されたピーク測定時間 LP で測定を行うので、指定さ
れた相対精度σR およびピーク測定時間 LP 、ならび
に試料3における元素濃度に応じて、適切な時間と分析
精度での測定を自動的に行うことができる。すなわち、
表1に示すように、低濃度においては、指定されたピー
ク測定時間 LP を優先して現実的、実際的な測定時間
LP で、高濃度においては、指定された相対精度σR
を優先して無駄な測定時間を費やさずその相対精度σR
が得られる最短の測定時間TP で、自動的に測定を行う
ことができる。
【0073】なお、ネット強度の相対精度に代えてピー
ク強度(グロス強度)の相対精度で考えることもでき
る。この場合は、前式(13),(15)に代えて、次
式(18),(19)を用いる。
【0074】
【数18】
【0075】
【数19】
【0076】実際のところ、式(19)を用いて表1に
相当するものを作成しても、ほとんど差がないものがで
きる。また、この場合には、式(18)に前式(14)
を代入して、次式(20)が得られることから、相対精
度σR として、積算強度(トータルカウント)Nの平方
根の逆数を用いることもできる。すなわち、積算強度N
を指定することは、相対精度σR を指定することと同じ
意味をもち、本願請求項4にいう「指定された相対精
度」には、「指定された積算強度」も含まれる。
【0077】
【数20】
【0078】次に、試料3についてピーク強度IP およ
びバックグラウンド強度IB を測定する場合であって、
ネット強度の相対精度σR およびピーク測定時間TP
バックグラウンド測定時間TB との合計測定時間の上限
LTを指定する場合について説明する。操作者により、
ピーク強度IP およびバックグラウンド強度IB を測定
する旨、指定のネット強度の相対精度σR および合計測
定時間の上限 LTが、制御手段25に入力されると、前
述した合計測定時間Tのみが指定される場合と同様に、
前記第1測定手段12が、ピーク仮測定強度 TP およ
びバックグラウンド仮測定強度 TB を検出手段10に
測定させる。
【0079】続いて、前述したネット強度の相対精度σ
R のみが指定される場合と同様に、第2算出手段17
が、前記第1測定手段12により測定されたピーク仮測
定強度 TP およびバックグラウンド仮測定強度 TB
に基づいて、指定されたネット強度の相対精度σR が得
られ、かつ、合計測定時間 2T( 2T= 2P
2B)が最短となるピーク測定時間 2P およびバッ
クグラウンド測定時間 2B を算出する。
【0080】また、第1算出手段16も、前述した合計
測定時間Tのみが指定される場合と同様に、第1測定手
段12により測定されたピーク仮測定強度 TP および
バックグラウンド仮測定強度 TB に基づいて、指定さ
れた合計測定時間 LTを分配し、最も良い分析精度σN
が得られるピーク測定時間 1P およびバックグラウン
ド測定時間 1B を算出する。なお、添字 12 は、そ
れぞれ第1算出手段16、第2算出手段17により算出
された値であることを示す。
【0081】そして、第8測定手段24は、第2算出手
段17により算出された合計測定時間 2Tが指定された
合計測定時間 LT以下である場合には、試料3にX線源
1から1次X線2を照射させ、ピーク強度IP およびバ
ックグラウンド強度IB を第2算出手段17により算出
されたピーク測定時間 2P およびバックグラウンド測
定時間 2B で検出手段10に測定させ、一方、第2算
出手段17により算出された合計測定時間 2Tが指定さ
れた合計測定時間 LTよりも長い場合には、第1算出手
段16により算出されたピーク測定時間 1P およびバ
ックグラウンド測定時間 1B で測定させる。
【0082】なお、ネット強度の相対精度σR および合
計測定時間の上限 LTの指定については、例えば、前述
の第7測定手段23を用いる場合と同様に、R1.0 =1
0000、RB =100で、濃度5.0mass%の試料に
対し所望の相対精度σR が0.002であるとすると、
式(10),(6)により、次式(21)のように、ピ
ーク測定時間TP およびバックグラウンド測定時間TB
が求められ、十分短時間の合計測定時間で済むことが確
認できる。
【0083】
【数21】
【0084】一方、濃度0.01mass%の試料に対して
は、所望の相対精度σR を0.02にまで下げてみる
と、式(10),(6)から、次式(22)のように、
ピーク測定時間TP およびバックグラウンド測定時間T
B が求められ、それぞれ小数点以下を四捨五入すると、
合計測定時間Tは、145(sec) となる。
【0085】
【数22】
【0086】これに対し、濃度0.01mass%未満の試
料があったとしても、それについて、所望の相対精度σ
R =0.02に固執して、145(sec) を超える合計測
定時間Tで測定することにあまり意味がないと考えられ
るときには、145(sec) を合計測定時間の上限 LTと
して指定すればよい。
【0087】実際の測定については、このように、R
1.0 =10000、RB =100で、ネット強度の相対
精度σR が0.01に、合計測定時間の上限 LTが14
5に指定された場合、各濃度の試料に対する濃度の精度
とピーク測定時間およびバックグラウンド測定時間は、
次表2のようになる。
【0088】
【表2】
【0089】このように、本実施形態の装置によれば、
ピーク仮測定強度 TP 、バックグラウンド仮測定強度
TB に基づいて、指定されたネット強度の相対精度σ
R が得られ、かつ、合計測定時間 2Tが最短となるピー
ク測定時間 2P およびバックグラウンド測定時間 2
B を算出し、その合計測定時間 2Tが指定された合計測
定時間 LT以下である場合には、算出された各測定時間
2P 2B で測定を行う。一方、合計測定時間 2
が指定された合計測定時間 LTよりも長い場合には、ピ
ーク仮測定強度 TP 、バックグラウンド仮測定強度 T
B に基づいて、指定された合計測定時間 LTにおい
て、最も良い分析精度σN が得られるピーク測定時間 1
P およびバックグラウンド測定時間 1B を算出し、
それらの各測定時間 1P 1B で測定を行う。した
がって、指定されたネット強度の相対精度σR および合
計測定時間 LT、ならびに試料3における元素濃度に応
じて、適切な時間と分析精度での測定を自動的に行うこ
とができる。
【0090】すなわち、表2に示すように、低濃度にお
いては、指定された現実的、実際的な合計測定時間 L
を優先して、最も良い分析精度σN が得られるピーク測
定時間 1P およびバックグラウンド測定時間 1
B で、高濃度においては、指定された相対精度σR を優
先して、無駄な測定時間を費やさずその相対精度σR
得られる最短のピーク測定時間 2P およびバックグラ
ウンド測定時間 2B で、自動的に測定を行うことがで
きる。
【0091】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、蛍光X線分析において、指定された合計測定時間
や分析精度、さらに試料における元素濃度に応じて、適
切な時間と分析精度での測定を自動的に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の蛍光X線分析装置を示す
概略図である。
【符号の説明】
1…X線源、2…1次X線、3…試料、4,6…2次X
線(蛍光X線)、8…試料台、10…検出手段、12…
第1測定手段、14…第4測定手段、15…第6測定手
段、16…第1算出手段、17…第2算出手段、18…
第3算出手段、19…第4算出手段、20…第2測定手
段、21…第3測定手段、22…第5測定手段、23…
第7測定手段、24…第8測定手段。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料が固定される試料台と、 試料に1次X線を照射するX線源と、 試料から発生する2次X線の強度を測定する検出手段
    と、 試料に前記X線源から1次X線を照射させ、その試料中
    の元素から発生する蛍光X線のピーク強度およびバック
    グラウンド強度を所定の仮測定時間で前記検出手段に測
    定させる第1測定手段と、 その第1測定手段により測定されたピーク仮測定強度お
    よびバックグラウンド仮測定強度に基づいて、指定され
    た合計測定時間において、最も良い分析精度が得られる
    ピーク測定時間およびバックグラウンド測定時間を算出
    する第1算出手段と、 試料に前記X線源から1次X線を照射させ、前記蛍光X
    線のピーク強度およびバックグラウンド強度を、前記第
    1算出手段により算出されたピーク測定時間およびバッ
    クグラウンド測定時間で、前記検出手段に測定させる第
    2測定手段とを備えた蛍光X線分析装置。
  2. 【請求項2】 試料が固定される試料台と、 試料に1次X線を照射するX線源と、 試料から発生する2次X線の強度を測定する検出手段
    と、 試料に前記X線源から1次X線を照射させ、その試料中
    の元素から発生する蛍光X線のピーク強度およびバック
    グラウンド強度を所定の仮測定時間で前記検出手段に測
    定させる第1測定手段と、 その第1測定手段により測定されたピーク仮測定強度お
    よびバックグラウンド仮測定強度に基づいて、指定され
    たネット強度の相対精度が得られ、かつ、合計測定時間
    が最短となるピーク測定時間およびバックグラウンド測
    定時間を算出する第2算出手段と、 試料に前記X線源から1次X線を照射させ、前記蛍光X
    線のピーク強度およびバックグラウンド強度を、前記第
    2算出手段により算出されたピーク測定時間およびバッ
    クグラウンド測定時間で、前記検出手段に測定させる第
    3測定手段とを備えた蛍光X線分析装置。
  3. 【請求項3】 試料が固定される試料台と、 試料に1次X線を照射するX線源と、 試料から発生する2次X線の強度を測定する検出手段
    と、 試料に前記X線源から1次X線を照射させ、その試料中
    の元素から発生する蛍光X線のピーク強度を指定された
    ピーク測定時間で、バックグラウンド強度を所定の仮測
    定時間で前記検出手段に測定させる第4測定手段と、 その第4測定手段により測定されたピーク測定強度およ
    びバックグラウンド仮測定強度に基づいて、前記指定さ
    れたピーク測定時間との合計測定時間に対して最も良い
    精度が得られるバックグラウンド測定時間を算出する第
    3算出手段と、 試料に前記X線源から1次X線を照射させ、前記蛍光X
    線のバックグラウンド強度を、前記第3算出手段により
    算出されたバックグラウンド測定時間で、前記検出手段
    に測定させる第5測定手段とを備えた蛍光X線分析装
    置。
  4. 【請求項4】 試料が固定される試料台と、 試料に1次X線を照射するX線源と、 試料から発生する2次X線の強度を測定する検出手段
    と、 試料に前記X線源から1次X線を照射させ、その試料中
    の元素から発生する蛍光X線のピーク強度を所定の仮測
    定時間で前記検出手段に測定させる第6測定手段と、 その第6測定手段により測定されたピーク仮測定強度に
    基づいて、指定された相対精度が得られるピーク測定時
    間を算出する第4算出手段と、 その第4算出手段により算出されたピーク測定時間が指
    定されたピーク測定時間以下である場合には、試料に前
    記X線源から1次X線を照射させ、前記蛍光X線のピー
    ク強度を前記算出されたピーク測定時間で前記検出手段
    に測定させ、一方、前記算出されたピーク測定時間が前
    記指定されたピーク測定時間よりも長い場合には、試料
    に前記X線源から1次X線を照射させ、前記蛍光X線の
    ピーク強度を前記指定されたピーク測定時間で前記検出
    手段に測定させる第7測定手段とを備えた蛍光X線分析
    装置。
  5. 【請求項5】 試料が固定される試料台と、 試料に1次X線を照射するX線源と、 試料から発生する2次X線の強度を測定する検出手段
    と、 試料に前記X線源から1次X線を照射させ、その試料中
    の元素から発生する蛍光X線のピーク強度およびバック
    グラウンド強度を所定の仮測定時間で前記検出手段に測
    定させる第1測定手段と、 その第1測定手段により測定されたピーク仮測定強度お
    よびバックグラウンド仮測定強度に基づいて、指定され
    たネット強度の相対精度が得られ、かつ、合計測定時間
    が最短となるピーク測定時間およびバックグラウンド測
    定時間を算出する第2算出手段と、 前記第1測定手段により測定されたピーク仮測定強度お
    よびバックグラウンド仮測定強度に基づいて、指定され
    た合計測定時間において、最も良い分析精度が得られる
    ピーク測定時間およびバックグラウンド測定時間を算出
    する第1算出手段と、 前記第2算出手段により算出された合計測定時間が指定
    された合計測定時間以下である場合には、試料に前記X
    線源から1次X線を照射させ、前記蛍光X線のピーク強
    度およびバックグラウンド強度を前記第2算出手段によ
    り算出されたピーク測定時間およびバックグラウンド測
    定時間で前記検出手段に測定させ、一方、前記第2算出
    手段により算出された合計測定時間が前記指定された合
    計測定時間よりも長い場合には、試料に前記X線源から
    1次X線を照射させ、前記第1算出手段により算出され
    たピーク測定時間およびバックグラウンド測定時間で前
    記検出手段に測定させる第8測定手段とを備えた蛍光X
    線分析装置。
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