JP2000072876A - 含フッ素ポリイミド樹脂およびそれらを用いた光導波路 - Google Patents

含フッ素ポリイミド樹脂およびそれらを用いた光導波路

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JP2000072876A
JP2000072876A JP10297490A JP29749098A JP2000072876A JP 2000072876 A JP2000072876 A JP 2000072876A JP 10297490 A JP10297490 A JP 10297490A JP 29749098 A JP29749098 A JP 29749098A JP 2000072876 A JP2000072876 A JP 2000072876A
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fluorine
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Reiko Udagawa
礼子 宇田川
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  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可視光および近赤外線領域において、耐熱性
に優れ、吸湿率が小さく、透明度が高く、屈折率を自由
に制御できる含フッ素ポリイミド樹脂を提供する。更に
これらの含フッ素ポリイミド樹脂を用いることにより、
ICの製造工程で300℃の高温に耐え、光損失が小さ
く、屈折率が自由に制御でき、ストレスが小さく、耐久
性に優れ、物理的に安定であり、高密度の包装が可能で
あり、製造コストが安価で、軽量であり、光通信に利用
される近赤外波長領域での透明度の高い光導波路を提供
する。 【解決手段】 式 【化1】 (式中、R〜RはH,CF,C,C
またはCからなる群より選択され、パーフルオロ
アルキル基の数は少なくとも2以上)および式 【化2】 (式中、R〜RはH,CF,C,C
またはCからなる群より選択される)で表される
2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン化合物を縮合して得られる含フッ素ポリイミド
樹脂が用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 〔発明の詳細な説明〕本発明は、含フッ素ナフタレンテ
トラカルボン酸無水物とビス(4−アミノフェニル)ヘ
キサフルオロプロパンを縮重合して得られる含フッ素ポ
リイミド樹脂、ならびにそれらを用いた光通信用の光導
波路に関する。
【0002】
【従来の技術】光信号によって非常に大容量の情報を伝
送できる光通信が、従来の電気信号に替わって急速に利
用されるようになった。従来のIC製造工程およびデバ
イスの信頼性を保証するうえで、耐熱性に優れた材料が
望まれている。中でもポリイミド樹脂は耐熱性に優れて
いるので、電子材料にしばしば使用されている。St.
Clair等はC(CF基あるいはSO基を有
する含フッ素ポリイミド樹脂は、従来のポリイミド樹脂
と比較して光学的透明性に優れている事を報告してい
る。(Polym.Mater.Sci.Eng.
,62(1984))。Beuhler等は光架橋性
基を有する含フッ素ポリイミド樹脂を用いた低損失の光
導波路の製造に成功している。(SPIE,1849
92(1993))しかしこれらの光導波路は光学的透
明性に劣っているので、長距離光通信に利用される近赤
外波長領域(1.3〜1.5μm)において透明度の高
い含フッ素ポリイミド樹脂が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の1つの目的
は、可視光および近赤外線領域において、耐熱性に優
れ、吸湿率が小さく、透明度が高く、屈折率が制御でき
る含フッ素ポリイミド樹脂を提供することである。
【0004】本発明のさらなる目的は、そのような含フ
ッ素ポリイミド樹脂を用いることにより、ICの製造工
程での300℃の高温に耐え、光損失が小さく、屈折率
の制御が自由にでき、ストレスが小さく、物理的、化学
的および機械的衝撃に対して、耐久性に優れ、物理的に
安定であり、高密度の包装が可能で、製造コストが安価
で、軽量であり、光通信に利用される近赤外波長領域で
の透明度の高い高分子光導波路を得るための技術を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、含フッ素ナ
フタレンテトラカルボン酸無水物と含フッ素ビスアミノ
フェニルヘキサフルオロプロパンを縮重合することによ
り、耐熱性に優れ、吸湿性が小さく、透明度が高くさら
に屈折率が制御できる含フッ素ポリイミド樹脂を見い出
し、これらの含フッ素ポリイミド樹脂を用いることによ
り、ICの製造工程での300℃の高温に耐え、光損失
が小さく、屈折率の制御が自由にでき、ストレスが小さ
く、物理的、化学的および機械的衝撃に対して、耐久性
に優れ、物理的に安定であり、高密度の包装が可能で、
製造コストが安価で、軽量であり、光通信に利用される
近赤外波長領域での透明度の高い高分子光導波路を見い
出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明によ
る含フッ素ナフタレンテトラカルボン酸無水物は、式
【0006】
【化3】
【0007】(式中、R〜RはH,CF,C
,CまたはCからなる群より選択され、
パーフルオロアルキル基の数は少なくとも2以上)で表
されるナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸
無水物化合物からなる。
【0008】また本発明による含フッ素ジアミン化合物
は、式
【0009】
【化4】
【0010】(式中、R〜RはH,CF,C
,CまたはCからなる群より選択され
る)で表されるものが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明による含フッ素ポリイミド
樹脂は、可視光および近赤外線領域において、耐熱性に
優れ、吸湿率が小さく、透明度が高く、さらに屈折率を
自由に制御できる。このような含フッ素ポリイミド樹脂
を用いることにより、ICの製造工程で300℃の高温
に耐え、光損失が小さく、屈折率の制御が自由にでき、
ストレスが小さく、耐久性に優れ、物理的に安定であ
り、高密度の包装が可能であり、製造コストが安価であ
り、光通信に利用される近赤外波長領域での透明度の高
い高分子光導波路を得ることができる。
【0012】本発明による含フッ素ポリイミド樹脂とし
ては、例えば などが挙げられるが、2,6−トリフルオロメチル−ナ
フタレン−1,4,5,8−テトラカルボキシリックジ
アンハイドライドと2,2’−ビス(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパンを縮重合して得られる含フ
ッ素ポリイミド樹脂が特に好ましい。以下に本発明を実
施例によりより具体的に説明するが、本発明は、これら
の実施例によって限定されるものではない。
【0013】
【実施例】実施例1】乾燥窒素雰囲気中で2,6−トリ
フルオロメチル−ナフタレン−1,4,5,8−テトラ
カルボキシリックジアンハイドライド12.12g(3
0mmol)をジメチルアセトアミド206gに溶解さ
せ、激しく撹拌しながら、10.03g(30mmo
l)の2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパンを滴下し、48時間室温で撹拌すると高
粘度の溶液が得られる。このポリアミック酸溶液を、清
浄なシリコン基板上に塗布し、乾燥窒素雰囲気中で、7
0℃で2時間、160℃で1時間、250℃で30分そ
して350℃で1時間加熱することにより、厚さ10μ
mのポリイミドフィルムが得られた。赤外吸収スペクト
ルによれば、1740cm−1および1790cm−1
にイミド基の吸収が見られた。ポリイミドフィルムのガ
ラス転移温度、吸水率、熱膨張係数および光損失の測定
結果を表1に示す。又屈折率、nTE(インプレイン屈
折率),nTM(アウトオブプレイン屈折率を図1に示
す。 光導波路の製造;スピンキャスティング、フォートグラ
フィックパターニングおよび反応性イオンエッチングを
用いて含フッ素化ポリイミドから製造した。基板上にア
ンダークラディング層とポリイミドからなるコア層を形
成し、コアリッジはフォートグラフィックパターニング
と酸素を用いて反応性イオンエッチングを行い、その後
基板をポリイミド光導波路フィルムから除去して製造し
た。干渉マイクログラフを用いて、コア層とクラッド層
の屈折率の差を測定したところ、約0.4%であった。 光損失;光導波路フィルムの分極による接続損失を含め
た光損失の波長との関係を図2に示す。この光導波路は
通信波長(1.3μm)において光損失が0.3dB/
cm以下であった。 耐熱性;ある温度で1時間熱処理した後の光導波路フィ
ルムの光損失を図3に示す。加熱温度が420℃以下ま
では、光損失は0.3dB/cmを保持した。単一モー
ド特性も保持できたが、450℃以上になると単一モー
ドからマルチモードへの変化が見られた。 耐湿性;85℃の85%RH中に400時間以上暴露し
ても光損失の変化は見られなかった。 曲げ損失;この光導波路フィルムは可とう性に優れてい
る。種々の曲げ半径で曲げた場合の光導波路の光損失を
図4に示す。 複屈折;セナルモント法により、光導波路フィルムの複
屈折を測定したところ、9×10−5と非常に小さかっ
た。
【0014】比較例1 ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボキリックジ
アンハイドライドと2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)スルホンを用いた以外は実施例1と同様な方法によ
りポリイミドフィルムを作製した。ポリイミドフィルム
の特性を表1に示すが、光損失は実施例1と比較して非
常に大きかった。 比較例2 ベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボキリックアン
ハイドライドと4,4’−ジアミノフェニルエーテルを
用いた以外は実施例1と同様の方法によりポリイミドフ
ィルムを作製した。ポリイミドフィルムの特性を表1に
示すが、光損失は実施例1と比較して非常に大きかっ
た。
【0015】
【発明の効果】上述したとおり、本発明によれば可視光
および近赤外線領域において、耐熱性に優れ、吸湿率が
小さく透明度が高く、屈折率を自由に制御できる含フッ
素ポリイミド樹脂を得ることができる。本発明は、たと
えば光通信に利用される近赤外波長領域で透明度が高
く、光損失の小さい光導波路に有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 (式中、R〜RはH,CF,C,C
    またはCからなる群より選択され、パーフルオロ
    アルキル基の数は少なくとも2以上)で表されるナフタ
    レン−1,4,5,8−テトラカルボン酸無水物化合物
    および式 【化2】 (式中、R〜RはH,CF,C,C
    またはCからなる群より選択される)で表される
    2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロ
    プロパン化合物を縮重合して得られる含フッ素ポリイミ
    ド樹脂。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の含フッ素ポリイミド樹脂
    を用いた光通信用の光導波路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003021742A (ja) * 2001-07-06 2003-01-24 Toppan Printing Co Ltd 高分子光学フィルムの製造方法および高分子光学フィルム
WO2007091596A1 (ja) * 2006-02-08 2007-08-16 Hitachi Chemical Company, Ltd. フレキシブル光導波路および光モジュール
CN100478719C (zh) * 2003-05-19 2009-04-15 日东电工株式会社 聚合物光导材料

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