JP2000072716A - (メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法

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JP2000072716A
JP2000072716A JP10237613A JP23761398A JP2000072716A JP 2000072716 A JP2000072716 A JP 2000072716A JP 10237613 A JP10237613 A JP 10237613A JP 23761398 A JP23761398 A JP 23761398A JP 2000072716 A JP2000072716 A JP 2000072716A
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忠司 原
Takeyoshi Kawasaki
剛美 川▲さき▼
Junji Momota
潤二 百田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、(メタ)アクリル酸エステ
ル化合物を短時間で収率良く、且つ安全に製造すること
である。 【解決手段】 本発明は、アルコールと(メタ)アクリ
ル酸のアルキルエステルを炭酸セシウム等の塩基性セシ
ウム化合物触媒の存在下に接触させてエステル交換反応
を行うことを特徴とする(メタ)アクリル酸エステル化
合物の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、(メタ)アクリ
ル酸エステル化合物の製造法に関し、詳しくは反応速度
が速く、高収率で(メタ)アクリル酸エステル化合物を
製造する方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】(メタ)アクリル酸エステル化合物の製
造法として、(メタ)アクリル酸のアルキルエステルと
アルコールとのエステル交換が用いられることは公知で
ある。この際、一般的に用いられる触媒としては、硫
酸、p−トルエンスルホン酸等の酸、アルカリ金属アル
コキシド、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキ
シド等が知られている。
【0003】しかしながら、これらの触媒は種々の問題
を有している。即ち、酸触媒を用いた場合には反応速度
が遅く、また副生成物が多量に生成するといった問題が
ある。また、アルカリ金属アルコキシドを用いると、触
媒が経時的に失活したり、アルコキシドと(メタ)アク
リル酸エステルが付加反応し、副生成物を生成する。さ
らに、アルミニウムアルコキシドやチタンアルコキシド
はアルカリ金属アルコキシドに比較して触媒活性が低
く、しかも反応系中の水分により失活しやすいという問
題を有する。
【0004】このため、種々のエステル交換反応の触媒
が提案されている。例えば、特開昭56−32438号
公報には触媒に水素化カルシウムを用いることが提案さ
れている。しかしながら、この触媒を用いても反応速度
が遅く、反応収率が十分には上がらなかった。また、特
開昭58−170730号公報にはエステル交換反応の
触媒に有機スズハロゲン化物または有機スズ化合物を用
いることが提案されている。これらの化合物は反応触媒
としては優れているものの、毒性が高く、取り扱いや廃
液処理等が問題である。さらに、特開昭58−1707
31号公報には炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム等の炭酸塩を触媒に用いることが提案されてい
る。しかしながら、炭酸リチウムや炭酸ナトリウムを用
いると非常に反応が遅く、十分な反応収率を達成するた
めには極めて長い反応時間を要する。また、炭酸カリウ
ムを触媒にするとかなり反応速度は速くなるが、それで
も工業的には十分とは言えない。しかも、これらの炭酸
塩はアルカリ金属アルコキシド同様経時的に失活すると
いった問題を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、上記従来技術
の欠点を補う新しい技術の開発、即ち、エステル交換反
応にて(メタ)アクリル酸エステル化合物を製造するに
際し、反応速度が速く、且つ目的物を高収率で生成し、
さらには毒性の低い新たな触媒の提供が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記技術
課題を解決すべく鋭意研究を行ってきた。その結果、塩
基性セシウム化合物がエステル交換の触媒として極めて
優れていることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】即ち、本発明は(メタ)アクリル酸のアル
キルエステルとアルコールとを触媒の存在下にエステル
交換反応せしめるに際して、触媒として塩基性セシウム
化合物を用いることを特徴とする(メタ)アクリル酸エ
ステル化合物の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、エステル交換反応の触
媒に塩基性セシウム化合物を用いることを特徴とする。
セシウム化合物はそのイオン半径が大きいため、一般的
に有機溶媒に溶けやすいと言われている。本発明の効果
も、明確ではないが、この理由によるものと推測され
る。塩基性セシウム化合物としては、炭酸セシウム、炭
酸水素セシウム、水酸化セシウム等を挙げることがで
き、好適には、炭酸セシウムである。
【0009】触媒としての塩基性セシウム化合物の使用
量は、原料として用いるアルコールや(メタ)アクリル
酸エステル化合物によって適宜選択してゆけばよいが、
一般的には用いたアルコールの0.01〜100重量%
であり、好ましくは0.02〜50重量%であり、より
好ましくは0.05〜20重量%である。塩基性セシウ
ム化合物は単独で用いてもよいし、他の塩基性触媒と組
み合わせて用いても良い。この時に組み合わせる塩基性
触媒としては、公知の触媒が何ら制限無く用いられる
が、炭酸カリウムのような、副生成物を生成しない化合
物が好ましい。他の塩基性触媒の使用量は特に制限され
ないが、一般的には用いたアルコールの0.1〜50重
量%であり、好ましくは0.2〜20重量%である。
【0010】一方、本発明で原料に用いられるアルコー
ルとしては公知の化合物が何ら制限無く選択される。該
アルコールとしては、下記一般式(1)
【0011】
【化1】
【0012】〔但し、R1はエチレン基又はプロピレン
基であり、X1及びX2は各々独立に酸素原子又は硫黄原
子であり、a、b、c及びdはそれぞれ0〜10の整数
であり、R2は酸素原子または硫黄原子を含んでいても
よい炭素数2〜10のアルキレン基又は下記式
【0013】
【化2】
【0014】で示される基又は
【0015】
【化3】
【0016】で示される基又は
【0017】
【化4】
【0018】(但し、R3は炭素数1〜3のアルキレン
基又は硫黄原子であり、R4,R5,R6及びR7はそれぞ
れ同一又は異なる、フッ素原子を除くハロゲン原子であ
る。)で示される基又は
【0019】
【化5】
【0020】(但し、eは0〜2の整数である。)で示
される基である。〕で示されるアルコール;下記一般式
(2)
【0021】
【化6】
【0022】(但し、R8はエチレン基又はプロピレン
基であり、Xは酸素原子又は硫黄原子であり、fは0〜
10の整数であり、gは0又は1であり、hは0〜2の
整数であり、R9は水素原子、ヒドロキシメチル基又は
メチル基、エチル基等のアルキル基である。)で示され
るアルコール;及び下記一般式(3)
【0023】
【化7】
【0024】〔但し、R10およびR11はそれぞれ同種又
は異種の、ヒドロキシル基で置換されていてもよい炭素
数1〜4のアルキレン基又は
【0025】
【化8】
【0026】(但し、R3は炭素数1〜3のアルキレン
基又は硫黄原子であり、R4,R5,R6及びR7はそれぞ
れ同一又は異なる、フッ素原子を除くハロゲン原子であ
る。)で示される基であり、R12はグリシジル基または
ヒドロキシル基で置換されていてもよい炭素数1〜10
のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜1
2のアリール基、又は置換基を有していてもよい炭素数
7〜15のアラルキル基であり、X1及びX2は各々独立
に酸素原子又は硫黄原子であり、i及びjはそれぞれ0
〜4の整数である。〕で示されるアルコール等の一価、
二価、三価及び四価以上のアルコールから選択される。
【0027】上記一般式(1)、(2)及び(3)で示
されるアルコールを具体的に例示すると、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼ
ン、2,2’−チオジエタノール、3,6−ジチアオク
タン−1,8−ジオール、3,6,9−トリチアウンデ
カン−1,11−ジオール、4,7,10−トリチアト
リデカン−1,2,12,13−テトラオール、2,5
−ビス(2−ヒドロキシエチルチオメチル)−1,4−
ジチアン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチルチオ)
ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチルチオメ
チル)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチル
チオエチル)ベンゼン、4,4’−イソプロピリデンビ
ス[2−(2,6−ジブロモフェノキシ)エタノー
ル]、4,4’−ビス[4−(ヒドロキシエチルチオ)
フェニル]スルフィド等の一般式(1)で示されるアル
コール;トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、5,5−ビス(ヒドロキシエチルチオメチル)−3
−チオ−1−ヘキサノール、5,5−ビス(ヒドロキシ
エチルチオメチル)−3−チオ−1−ヘプタノール、ト
リス(ヒドロキシエチルチオメチル)メタン等の一般式
(2)で示されるアルコール;メチルアルコール、エチ
ルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコー
ル、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチル
アルコール、オクチルアルコール、カプリルアルコー
ル、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシル
アルコール、ラウリルアルコール、ベンジルアルコー
ル、1−ナフタレンメタノール、2−メチルチオエタノ
ール、(2−ヒドロキシエチルチオ)ベンゼン、(2−
ヒドロキシエチルチオメチル)ベンゼン、(2−ヒドロ
キシエチルチオエチル)ベンゼン、2−(2−ヒドロキ
シエチルチオ)ナフタレン等の一般式(3)で示される
アルコールを挙げることができる。
【0028】本発明で原料に用いられるアルコールとし
ては、好適には一価、二価、三価及び四価のアルコール
であり、さらに好適には一価及び二価のアルコールであ
る。また、本発明の製造方法は触媒に塩基性セシウム化
合物を使用するため、チオエーテル結合を有するアルコ
ールの(メタ)アクリル酸エステル化に極めて有効であ
る。酸触媒を用いる反応では、チオエーテル結合が開裂
するため、非常に収率が低く実用的ではない。
【0029】また、他方の原料である(メタ)アクリル
酸のアルキルエステルとしては公知の化合物が何ら制限
無く用いられるが、反応終了後、未反応の(メタ)アク
リル酸エステルを蒸留により除去する場合、低沸点の化
合物であることが好ましい。同様に、原料の(メタ)ア
クリル酸エステルに由来するアルコールも蒸留により除
去する場合、低分子量且つ低沸点のアルコール残基を有
する(メタ)アクリル酸エステルがさらに好ましい。こ
のため、該(メタ)アクリル酸エステルとしては単官能
であることが好ましく、これを具体的に例示すると、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート等の(メタ)アクリル酸の低級アルキルエス
テルが挙げられ、さらに好ましくはメチル(メタ)アク
リレートである。メチル(メタ)アクリレートは最も低
沸点の(メタ)アクリル酸エステルであるため反応系か
らの蒸留による除去が容易であり、且つ最も安価である
ため工業原料として好ましい。
【0030】上記エステル交換法は種々の溶媒を用いて
行うことができる。一般的に用いられる溶媒としては、
ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;エチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロ
ロエチレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等
のハロゲン系溶媒を挙げることができる。これらの溶媒
は用いる触媒によって適宜選択してゆけばよいが、好ま
しくは炭化水素系溶媒であり、さらに好ましくはヘキサ
ン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒である。
【0031】反応温度は特には制限されないが、一般的
には0〜200℃の範囲である。反応温度は低いときに
はエステル化反応が平衡に達するまでに時間がかかり、
また高いときにはゲル化の恐れがあるため、好ましくは
30〜150℃、より好ましくは50〜120℃の範囲
である。
【0032】反応時間は、反応温度及び要求される反応
収率によって異なるが、一般的には1〜50時間であ
る。好ましい温度範囲を採用したときには反応時間は2
〜30時間、より好ましい範囲では3〜20時間であ
る。
【0033】上記エステル交換反応は、原料である(メ
タ)アクリル酸のアルキルエステル及び反応生成物の重
合を防止するため、重合禁止剤を添加して行うことが望
ましい。該重合禁止剤としては公知の化合物が何ら制限
無く用いられるが、具体的には、ハイドロキノン、p−
メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メ
チルフェノール、p−t−ブチルカテコール等のフェノ
ール系重合禁止剤;フェノチアジン、塩化銅(II)、塩
化鉄(III)等を挙げることができる。これらの中でも
重合禁止能力、生成物の着色、及び反応後に反応生成物
から除去する際の容易性を勘案すると、p−メトキシフ
ェノール及びp−t−ブチルカテコールが好ましい。ま
た、該重合禁止剤の使用量は禁止剤の種類、反応温度に
もよるが、一般的には用いたアルコールの0.01〜1
0重量%であり、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0034】上記エステル交換反応は平衡反応であるた
め、反応を速く、高収率で行うためには、反応の結果生
成してきたアルコールを反応系から除去しながら反応を
行うことが好ましい。除去方法としては公知の方法が制
限無く用いられるが、具体的な方法を挙げると、蒸留に
よって除去する方法、モレキュラーシーブ等の吸着剤に
吸着させて除去する方法等を挙げることができる。ま
た、蒸留によってアルコールを除去する場合、反応に用
いる溶媒との分離をよくするため、精留塔を備えた装置
を用いることが好ましい。
【0035】本発明の製造方法で製造された(メタ)ア
クリル酸エステル化合物を単離する方法は公知の方法を
何ら制限無く用いることができる。反応収率が高いた
め、特に精製操作や脱色操作を行わなくても良いとき
は、触媒を濾過した後、未反応の(メタ)アクリル酸エ
ステル化合物と溶媒を留去しただけでも構わないし、必
要に応じて精製操作や脱色操作を行っても構わない。精
製操作としては公知の方法が何ら制限無く用いられる
が、例えば蒸留やカラムクロマトグラフィー等が挙げら
れる。また、脱色操作としては公知の方法が何ら制限無
く用いられるが、例えば活性炭処理やシリカ処理などの
吸着剤処理、或いは水、塩酸水や水酸化ナトリウム水溶
液での洗浄等が挙げられる。
【0036】
【発明の効果】本発明の製造方法は、反応速度が速く、
(メタ)アクリル酸エステル化合物を短時間に高収率
で、しかも毒性の強い化合物を用いることなく製造しう
る方法を提供するものであり、とりわけ分子中にチオエ
ーテル結合を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物
の製造法として最適である。本発明の製造方法で製造さ
れた(メタ)アクリル酸エステル化合物はメガネレン
ズ、光学機器レンズや光ファイバーを始めとする光学材
料に好適に使用できる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明するために、実
施例を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。
【0038】以下の例で使用した化合物及び略称は下記
の通りである。
【0039】(1)アルコール NMA:1−ナフタレンメタノール HDA:1,6−ヘキサンジオール DMA:3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−
ジオール TDE:2,2’−チオジエタノール MPSOH:4,4’−ビス〔4−(ヒドロキシエチル
チオ)フェニル〕スルフィド (2)エステル交換に用いられる(メタ)アクリル酸エ
ステル化合物 MMA:メタクリル酸メチル MA:アクリル酸メチル EMA:メタクリル酸エチル (3)(メタ)アクリル酸エステル化合物 NzMA:(1−ナフチル)メチルメタクリレート HDMA:1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート 3S4G:ビス(メタクリロイルオキシエチルチオエチ
ル)スルフィド 1S2G:ビス(メタクリロイルオキシエチル)スルフ
ィド MPSM:4,4’−ビス〔4−(メタクリロイルオキ
シエチルチオ)フェニル〕スルフィド 3S4GA:ビス(アクリロイルオキシエチルチオエチ
ル)スルフィド 1S2GA:ビス(アクリロイルオキシエチル)スルフ
ィド MPSMA:4,4’−ビス〔4−(アクリロイルオキ
シエチルチオ)フェニル〕スルフィド 以下の実施例において、反応速度は、一定時間毎に反応
収率を測定し、反応収率が80%に達するまでに要した
時間で表した。反応収率は以下の式で算出した。
【0040】反応収率(%)=(目的エステル化合物
(mol)/原料アルコール(mol))×100 目的エステル化合物、原料アルコール及び中間体のエス
テルはガスクロマトグラフィーまたは液体クロマトグラ
フィーにより定量した。
【0041】本発明のように固体触媒を用いた反応で
は、撹拌状態がその反応速度に大きく影響を及ぼす。こ
のため、以下の実施例では撹拌条件を同一にするため、
全てマグネティックスターラーを用い、回転子の回転速
度は1300回転/分で反応を行った。
【0042】実施例1 マグネティックスターラー、温度計、精留塔を備えた3
00mlのフラスコにDMA50g(0.21mo
l)、MMA120g(3.60mol)、炭酸セシウ
ム1g、p−メトキシフェノール1g、ヘキサン20m
lを仕込み、還流温度で10時間反応させた。この時の
反応速度は1.5時間であり、10時間反応後の反応収
率は99%であった。この間、遊離してきたメタノール
をヘキサンとの共沸蒸留で反応系から除去した。反応
後、ヘキサンと過剰のMMAを減圧下で留去し、トルエ
ン90ml、ヘキサン300mlを加えた。反応に用い
た触媒等の固体を濾過した後、10%水酸化ナトリウム
水溶液で3回、20%塩化ナトリウム水溶液で3回それ
ぞれ洗浄した。活性炭1.5gを加え、1時間撹拌した
後に活性炭を濾別し、溶媒を留去して微黄色油状の3S
4G71g(単離収率91%)を得た。
【0043】実施例2〜11 原料のアルコール及び/または(メタ)アクリル酸エス
テルを表1に示したものに変更した以外は、実施例1と
同様の仕込みや操作で行った。この時の反応速度、反応
時間10時間の時の反応収率及び単離収率を表1に示し
た。
【0044】比較例1 触媒に炭酸カリウムを用い、反応時間を30時間とした
以外は実施例1と同じ仕込みや操作で行った。反応速
度、反応時間30時間の時の反応収率及び単離収率を表
1に示した。
【0045】実施例1と比較例1とで反応速度を比較す
ると、1.5時間(実施例1)に対し16時間(比較例
1)と実施例1における反応速度は比較例1の反応速度
より10倍速く、反応速度の差は明らかであり、触媒と
して炭酸セシウムを用いた場合の効果が著しいことがわ
かる。また、比較例1では反応収率が低いため、単離し
た3S4G中にはDMAのハーフエステルが約10%含
まれており、メガネレンズなどの光学材料に用いるに
は、機械的特性や樹脂の均一性といった観点から、好ま
しくない。
【0046】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 BA02 BA29 BA32 KA03 TA04 TB14 TB36 TB76 TB81 4H039 CA66 CD10 CD40 CE10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸のアルキルエステル
    とアルコールとを触媒の存在下にエステル交換反応せし
    めるに際して、触媒として塩基性セシウム化合物を用い
    ることを特徴とする(メタ)アクリル酸エステル化合物
    の製造方法。
JP10237613A 1998-08-24 1998-08-24 (メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法 Pending JP2000072716A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002020348A (ja) * 2000-07-07 2002-01-23 Nissan Chem Ind Ltd ジオール誘導体の製造法
JP2002241341A (ja) * 2001-02-13 2002-08-28 Japan U-Pica Co Ltd 高純度(メタ)アクリル酸エステルの製造方法
JP2008037847A (ja) * 2006-08-10 2008-02-21 Mitsubishi Rayon Co Ltd モノエステルの製造方法

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