JP2000072052A - 装軌式車両 - Google Patents

装軌式車両

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JP2000072052A
JP2000072052A JP10262408A JP26240898A JP2000072052A JP 2000072052 A JP2000072052 A JP 2000072052A JP 10262408 A JP10262408 A JP 10262408A JP 26240898 A JP26240898 A JP 26240898A JP 2000072052 A JP2000072052 A JP 2000072052A
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Japan
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drive shaft
drive
wheel
shaft
crawler belt
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Inventor
Fujio Sato
藤男 佐藤
Toshikazu Murai
俊和 村井
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟泥地等を走行するときでも安定した走行を
得ることができる上に、履帯装置の組立、分解作業を容
易に行えるようにする。 【解決手段】 フロントアクスル装置9のドライブシャ
フト12を、アクスルハウジング10内に挿通された第
1軸部13と、この第1軸部13に着脱可能に設けられ
た第2軸部14とによって構成する。また、第2軸部1
4の周囲には筒部材18を挿嵌し、この筒部材18の外
周側には軸受体19等を介して揺動ブラケット21のボ
ス部21Aを相対回転可能に取付ける。さらに、駆動輪
23のハブ24内周に設けた雄スプライン溝を第2軸部
14に設けた雌スプライン溝14Cにスプライン結合
し、このハブ24を筒部材18にボルト26を用いて着
脱可能に固定する。そして、揺動ブラケット21には複
数の転輪22を設け、この転輪22と駆動輪23との間
には履帯30を巻回する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の建設機械に用いられる装軌式車両に関し、特に、
不整地な路上を走行するのに好適に用いられる装軌式車
両に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル等の建設機械は、
車両のトラックフレームと、該トラックフレームの左,
右両側に設けた一対の履帯装置等とからなる装軌式車両
として構成されている。(以下、第1の従来技術とい
う)。
【0003】また、ホイール式油圧ショベル等からなる
他の従来技術にあっては、前記第1の従来技術で述べた
履帯装置に替えてトラックフレームの前,後方向の左,
右側に位置して合計4個のホイールを設け、該各ホイー
ルを回転駆動することにより路上走行を行うホイール式
車両として構成している(以下、第2の従来技術とい
う)。
【0004】さらに、このようなホイール式油圧ショベ
ルとしては、例えば車体の前側にリフトアーム、バケッ
ト等からなる作業装置を備えたホイールローダ式の油圧
ショベルが知られている。(以下、第3の従来技術とい
う)。
【0005】この従来技術にあっては、例えばトラック
への積荷作業を行うときに、予めバケットを低い位置ま
で降ろしておき、この状態でホイールを駆動させること
により、バケットを前方に押出しつつ荷物をバケット内
に取込む。そして、この状態でバケットをリフトアーム
によって持上げることにより、荷物をトラックに積込
む。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した第
1の従来技術では、例えば起伏の激しい凹凸状の路面を
乗り越えるときには、油圧ショベルの重心位置が起伏の
最も高い凸の部分を通過するまで、履帯装置の前方部分
が路面から浮き上がってしまう。そして、この油圧ショ
ベルは、重心位置が凸の部分を通過した途端に前側に倒
れてしまい、このときの「ばたつき」により走行性が低
下し、オペレータに恐怖感を与え易くなるという問題が
ある。
【0007】また、トラックフレームの前,後方向の
左,右側に位置して4個のホイールを設けた第2の従来
技術では、常に前,後のホイールを路面に対して接地さ
せることができ、上述したような起伏のある路面に対し
ては走行性の面で比較的有利である。
【0008】しかし、この従来技術にあっては、路面に
接する各ホイールの接地面積が小さくなるため、泥濘地
等の地盤が柔らかい不整地な路面を走行するときには、
スリップが生じ易く、走行性等が低下するという問題が
ある。
【0009】特に、第3の従来技術によるホイールロー
ダ式のものでは、ホイールの走行力によってバケットを
前方に押出すことにより積荷作業等を行う構成としてい
るため、泥濘地等で積荷作業を行うときには、タイヤが
さらにスリップし易くなり、作業性が低下するという問
題がある。
【0010】そこで、このような問題を解決するため
に、例えばホイールが取付けられる駆動軸の両端側にこ
れらのホイールに替えて履帯装置をそれぞれ揺動可能に
設ける方法が検討されている。
【0011】そして、このような履帯装置としては、例
えば、駆動軸の両端の周囲に相対回転可能に設けられ、
該駆動軸を中心にして揺動する揺動ブラケットと、前記
駆動軸から離間して該揺動ブラケットに回転可能に設け
られた転輪と、該転輪と前記駆動軸に設けた駆動輪との
間に巻回された履帯とによって構成されたものが知られ
ている。
【0012】この従来技術では、凹凸状の路面を走行す
るときでも泥濘地等を走行するときでも、前,後方向の
左,右側の履帯装置の履帯をそれぞれ常に路面に対して
広く接地させることが可能となり、安定した走行性を得
ることができる。
【0013】しかし、このような従来技術にあっては、
履帯装置は、駆動輪をボルト等によって駆動軸に締着す
る構成としているため、この履帯装置の組立作業時に
は、ボルトによる駆動輪の取付作業が作業者にとって比
較的面倒な作業となり、全体の作業性が低下するという
問題がある。
【0014】また、揺動ブラケットは軸受体等を介して
駆動軸の周囲に挿嵌する構成としているため、履帯装置
の組立作業時には、揺動ブラケットを軸受体と共に駆動
軸の周囲に挿嵌するときの挿嵌作業等が作業者にとって
面倒な作業となり、これによっても全体の作業性が低下
するという問題がある。
【0015】本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み
なされたもので、本発明は、起伏の激しい路面等を乗り
越えるときでも、不整地な路面を走行するときでも、走
行性を高めることができ、しかも、履帯装置の組立、分
解作業を容易に行えるようにした装軌式車両を提供する
ことを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために請求項1の発明による装軌式車両は、車体の前,
後に離間して該車体に設けられたアクスルハウジング
と、該アクスルハウジング内に回動可能に挿通して設け
られた前,後の駆動軸と、該駆動軸の周囲に揺動可能に
設けられ、該駆動軸により走行される前,後の履帯装置
とを備え、前記履帯装置は、前記駆動軸の周囲に挿嵌し
て設けられた筒部材と、該筒部材の周囲に軸受体を介し
て回転可能に設けられたボス部を有し前記駆動軸を中心
に揺動する揺動ブラケットと、該揺動ブラケットに回転
可能に設けられた転輪と、前記駆動軸の先端の周囲にス
プライン結合して設けられると共に前記筒部材に固定さ
れた駆動輪と、前記転輪と駆動輪との間に巻回された履
帯とによって構成している。
【0017】このように構成したことにより、履帯装置
の組立時に揺動ブラケットを駆動軸に取付けるときに
は、予め軸受体を筒部材と共に揺動ブラケットのボス部
内に取付けておき、この状態で筒部材を駆動軸に挿嵌す
る。これにより軸受体を揺動ブラケットのボス部と筒部
材との間で位置決めした状態で、この揺動ブラケットを
駆動軸の周囲に取付けることができる。また、駆動輪を
駆動軸に取付けるときには、駆動輪を駆動軸にスプライ
ン結合することによって、該駆動輪を駆動軸に対して廻
止め状態で取付けることができる。
【0018】また、請求項2の発明では、筒部材に対し
て駆動輪は締結手段によって着脱可能に固定している。
【0019】このように構成したことにより、駆動輪を
ボルト等の締結手段を用いて筒部材に容易に固定するこ
とができる。
【0020】さらに、請求項3の発明による装軌式車両
は、車体の前,後に離間して該車体に設けられたアクス
ルハウジングと、該アクスルハウジング内に回動可能に
挿通して設けられた前,後の駆動軸と、該駆動軸の周囲
に揺動可能に設けられ、該駆動軸により走行される前,
後の履帯装置とを備え、前記履帯装置は、前記駆動軸の
周囲にスプライン結合して設けられた筒部材と、該筒部
材の周囲に軸受体を介して回転可能に設けられたボス部
を有し前記駆動軸を中心に揺動する揺動ブラケットと、
前記揺動ブラケットに回転可能に設けられた転輪と、前
記駆動軸の先端の周囲に前記筒部材と共にスプライン結
合して設けられた駆動輪と、前記転輪と駆動輪との間に
巻回された履帯とによって構成している。
【0021】このように構成した場合でも、履帯装置の
組立時には請求項1の発明と同様に、軸受体を筒部材に
より揺動ブラケットのボス部内に位置決めした状態で、
このボス部を駆動軸の周囲に取付けることができると共
に、駆動輪を駆動軸に対して廻止め状態で取付けること
ができる。また、筒部材を駆動軸と共に駆動輪に廻止め
して取付けることができる。
【0022】さらに、請求項4の発明では、駆動軸は、
アクスルハウジング内を軸方向に延びる第1軸部と、該
第1軸部の先端に着脱可能に設けられ前記駆動輪がスプ
ライン結合される第2軸部とによって構成している。
【0023】このように構成したことにより、例え履帯
装置が直接取付けられる第2軸部に損傷等が生じたとし
ても、駆動軸のうち第2軸部のみを第1軸部から取外し
て交換することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
装軌式車両を油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、
添付図面に従って詳細に説明する。
【0025】ここで、図1ないし図8は本発明の第1の
実施の形態を示している。図中、1は油圧ショベルの車
体で、該車体1は、後述の作業装置8、前側の履帯装置
17が設けられた前部車体2と、後述する後側の履帯装
置31が設けられ連結装置3を介して前部車体2に連結
された後部車体4とによって構成されている。また、後
部車体4の内部には、原動機、油圧ポンプ等が収容され
る機械室(いずれも図示せず)が画成されると共に、こ
の後部車体4の上部側には運転席5、ハンドル6等が設
けられている。
【0026】そして、前部車体2と後部車体4との間に
は、ハンドル6によって伸縮するステアリングシリンダ
7が配設され、該ステアリングシリンダ7は、連結装置
3を中心として後部車体4を前部車体2に対して左,右
方向に揺動させ、車体1の走行方向を制御する構成とな
っている。
【0027】8は前部車体2の前側に俯仰動可能に設け
られた作業装置で、該作業装置8は、リフトアーム8
A、バケット8B等を備え、これらのリフトアーム8
A、バケット8Bは、それぞれリフトシリンダ8C、バ
ケットシリンダ8Dによって作動する。
【0028】9は前部車体2の下部側に設けられたフロ
ントアクスル装置で、該フロントアクスル装置9は、後
述のアクスルハウジング10、ドライブシャフト12等
によって構成され、後部車体4側に設けた油圧モータに
より履帯装置17を走行駆動させるものである。
【0029】また、後部車体4についても、フロントア
クスル装置9とほぼ同様に構成されたリヤアクスル装置
(図示せず)が設けられ、該リヤアクスル装置は、アク
スルハウジング、ドライブシャフト等を備えている。
【0030】10はフロンドアクスル装置9の外枠を構
成するアクスルハウジングで、該アクスルハウジング1
0は、図3に示す如く左,右方向に延びた角筒体として
形成され、その内部にはドライブシャフト12が挿通さ
れている。また、このアクスルハウジング10の長さ方
向中間部分には、ディファレンシャルギヤ11、減速機
および走行用のブレーキ装置(いずれも図示せず)等が
設けられている。
【0031】12はアクスルハウジング10内に回転可
能に挿通して設けられた駆動軸としての前側のドライブ
シャフトで、該ドライブシャフト12は、図3ないし図
5に示す如くアクスルハウジング10内を軸方向に延
び、基端側がディファレンシャルギヤ11側に連結され
先端側が段付円板状のフランジ部13Aとなって外部に
突出した左,右の第1軸部13,13と、後述の第2軸
部14,14とからなり、後部車体4側の油圧モータか
らの駆動力を後述の駆動輪23に伝達する構成となって
いる。
【0032】14,14は第1軸部13の先端側に着脱
可能に設けられた左,右の第2軸部で、該第2軸部14
は、図5に示す如く大径部14Aと小径部14Bとから
なる段付円柱状に形成されている。そして、この第2軸
部14の大径部14Aは、複数個のボルト15等によっ
て第1軸部13のフランジ部13Aに嵌合した状態で締
結され、第1軸部13と一体となって回転駆動する。
【0033】また、第2軸部14の小径部14B先端側
には、全周に亘って雄スプライン溝14Cが形成されて
いる。ここで、該雄スプライン溝14Cは、後述する駆
動輪23のハブ24内周の軸方向長さと対応する範囲に
設けられている。
【0034】16は第2軸部14の小径部14Bに挿嵌
して設けられた円板状のスペーサで、該スペーサ16
は、その両面側がそれぞれ第2軸部14の大径部14A
端面と後述する筒部材18の端面とに当接し、ドライブ
シャフト12に対する履帯装置17の軸方向のがたつき
をストッパプレート27との間で抑える構成となってい
る。
【0035】17,17はフロントアクスル装置9の軸
方向の左,右両側に離間してドライブシャフト12の周
囲に揺動可能に設けられた前側の履帯装置を示し、該履
帯装置17は、後述の筒部材18、揺動ブラケット2
1、転輪22、駆動輪23および履帯30等によって構
成され、前記駆動輪23により走行駆動されるものであ
る。
【0036】18はドライブシャフト12の第2軸部1
4周囲に摺動可能に挿嵌して設けられた筒部材で、該筒
部材18の外周側には、後述する揺動ブラケット21の
ボス部21Aとの間に位置して軸受体19,19および
ダストシール20,20等が設けられている。
【0037】また、筒部材18はその一端側の端面に駆
動輪23が締着され、該駆動輪23と一体となって第2
軸部14の周囲を相対回転する構成となっている。そし
て、この筒部材18は、揺動ブラケット21のボス部2
1Aとの間で前記軸受体19、ダストシール20等を位
置決めした状態で保持する構成となっている。
【0038】21はドライブシャフト12の第2軸部1
4周囲に揺動可能に設けられた揺動ブラケットで、該揺
動ブラケット21は、図2および図4に示す如く複数枚
の板材等を互いに溶接することによって骨組み構造体と
して構成されている。
【0039】ここで、揺動ブラケット21は、左,右に
離間して配置され、上部側にボス部21Aが固着された
略三角形状の立て板21B,21Bと、該各立て板21
Bの下端側に固着され前,後方向に水平に延びた水平板
21Cと、該水平板21Cの下側面に左,右に離間して
固着され転輪22が取付けられるブラケット板21D,
21Dとによって大略構成されている。そして、この揺
動ブラケット21は、ボス部21Aが各軸受体19によ
ってドライブシャフト12に設けた筒部材18に対し相
対回転可能に支持されている。
【0040】22,22,…は駆動輪23から下側に離
間して揺動ブラケット21の各ブラケット板21D間に
回転可能に設けられた転輪で、該各転輪22は、揺動ブ
ラケット21の下側で履帯30を案内するものである。
【0041】23は筒部材18と共にドライブシャフト
12の第2軸部14周囲に設けられた駆動輪で、該駆動
輪23は、図5、図7に示す如く内周側に雌スプライン
溝24Aが形成されたハブ24と、該ハブ24の外周側
に一体に設けられたスプロケット25とから構成されて
いる。
【0042】ここで、駆動輪23のハブ24は雌スプラ
イン溝24Aが第2軸部14の雄スプライン溝14Cと
スプライン結合して取付けられ、この状態で締結手段と
なる複数個のボルト26によって筒部材18の一端側に
着脱可能に固定されている。
【0043】27は駆動輪23をドライブシャフト12
の第2軸部14に対して抜止めするためのストッパプレ
ートで、該ストッパプレート27は、第2軸部14の小
径部14B先端にボルト28等によって締着されてい
る。また、29は駆動輪23のハブ24に締着された保
護カバーで、該保護カバー29は、ボルト26,28お
よびストッパプレート27等を土砂等の衝撃物から保護
するものである。
【0044】30は該各転輪22と駆動輪23との間に
巻回された履帯を示し、該履帯30は、駆動輪23に噛
合することにより、駆動輪23と各転輪22との間で揺
動ブラケット21の周囲を周回動作するものである。
【0045】31は後部車体4の下部側に位置し、リヤ
アクスル装置の左,右両側に離間してドライブシャフト
の周囲に揺動可能に設けられた後側の履帯装置で、該履
帯装置31についても、図1に示す如く前側の履帯装置
17と同様に、揺動ブラケット32、転輪33、駆動輪
34および履帯35等によって構成されている。
【0046】本実施の形態による油圧ショベルは、上述
の如き構成を有するもので、路上走行時には履帯装置1
7,31の駆動輪23,34を油圧モータ等によって回
転駆動させることにより、履帯30,35をそれぞれ各
転輪22,33と駆動輪23,34との間で周回動作さ
せ、車体1を走行駆動させる。
【0047】また、トラックへの積荷作業を行うとき
に、予めリフトアーム8Aによってバケット8Bを低い
位置まで降ろしておき、この状態で履帯装置17,31
を駆動し、バケット8Bを前方に押出すことによって、
荷物をバケット8B内に取込む。そして、この状態でバ
ケット8Bをリフトアーム8Aによって持上げることに
より、荷物をトラックに積込む。
【0048】ここで、本実施の形態では、履帯装置1
7,31をそれぞれ前側のドライブシャフト12、後側
のドライブシャフトに揺動可能に設ける構成としたか
ら、起伏の激しい路面を乗り越えるときには、履帯装置
17,31がドライブシャフト12を中心に揺動するこ
とによって、履帯30,35を常に路面に広く接地させ
ることができ、走行性を高めることができる。
【0049】また、泥檸地等の比較的軟らかい地盤で上
述したトラックへの積荷作業を行うときでも、履帯3
0,35を常に路面に広く接地させることができるか
ら、履帯30,35の接地圧を小さくでき、従来技術で
述べたようなスリップを防止でき、作業を円滑に行うこ
とができる。
【0050】次に、履帯装置17の組立方法について図
6、図7を参照しつつ説明する。まず、図6に示すよう
にドライブシャフト12の第2軸部14をボルト15に
よって第1軸部13に締着し、この第2軸部14にはス
ペーサ16を挿嵌する。また、揺動ブラケット21のブ
ラケット板21D間には転輪22を取付ける。
【0051】次に、ボス部21A内には軸受体19、ダ
ストシール20等を筒部材18と共に取付け、この状態
で筒部材18を第2軸部14に挿嵌する。これにより軸
受体19、ダストシール20等をボス部21Aと筒部材
18との間で位置決めした状態で、該ボス部21Aを第
2軸部14の周囲に取付けることができる。
【0052】そして、次に図7に示すように駆動輪23
のハブ24を第2軸部14の小径部14B先端に挿嵌
し、ボルト26を用いてハブ24を筒部材18に締着す
る。ここで、駆動輪23のハブ24を第2軸部14にス
プライン結合する構成としたから、駆動輪23を第2軸
部14に取付けるときには、駆動輪23を雄スプライン
溝14Cによって第2軸部14に対し廻止め状態で取付
けることができる。
【0053】これにより、例えば駆動輪23を第2軸部
14に廻止めするためのボルト等を不要にでき、このよ
うなボルトを締着するときのボルト挿通穴とねじ穴との
位置合わせ作業等を省略して全体の作業性を高めること
ができる。
【0054】そして、次にストッパプレート27を第2
軸部14の先端に締着すると共に、保護カバー29をハ
ブ24に締着し、最後に履帯30を駆動輪23と各転輪
22との間に巻回する。
【0055】従って、本実施の形態によれば、履帯装置
17の組立時には、筒部材18によって、揺動ブラケッ
ト21、軸受体19およびダストシール20等の組付性
を向上できると共に、第2軸部14に設けた雄スプライ
ン溝14Cによって駆動輪23の組付性についても向上
することができる。また、履帯装置17の分解作業時つ
いても、上述した履帯装置17の組立作業と逆の手順で
作業を行うことにより、全体の作業効率を高めることが
できる。
【0056】また、ドライブシャフト12は、駆動輪2
3が取付けられる第2軸部14をアクスルハウジング1
0内に挿嵌される第1軸部13に着脱可能に取付ける構
成としたから、例え第2軸部14の雄スプライン溝14
C等に損傷が生じたしても、ドライブシャフト12のう
ち第2軸部14のみを交換することができ、このような
交換時の作業性等を向上することができる。
【0057】さらに、図8に示すようにストッパプレー
ト27および保護カバー29を取外し、この状態で履帯
装置17全体を第2軸部14から取外して保管しておく
ことにより、車体1には履帯装置17に替えて、例えば
従来技術で述べたホイールを一体に設けることができ
る。これによって当該油圧ショベルをホイールローダ式
の油圧ショベルとして用いることができ、地盤の固い路
面を走行するときの走行性等を高めることができる。
【0058】次に、図9は本発明の第2の実施の形態を
示し、本実施の形態の特徴は、筒部材を駆動輪と共に駆
動軸にスプライン結合する構成としたことにある。な
お、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一の
構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するもの
とする。
【0059】41は本実施の形態に係る駆動軸としての
ドライブシャフトで、該ドライブシャフト41は、前記
第1の実施の形態で述べたドライブシャフト12とほぼ
同様に構成されているものの、第1軸部13のフランジ
部13Aには第1の実施の形態による第2軸部14の代
わりに第2軸部42が設けられている。
【0060】ここで、第2軸部42は大径部42Aと小
径部42Bとによって構成され、該小径部42Bの先端
には、後述する筒部材44の雌スプライン溝44Aと駆
動輪45の雌スプライン溝46Aとにそれぞれ対応する
範囲に亘って雄スプライン溝42Cが形成されている。
【0061】43は第1の実施の形態で述べた履帯装置
17に替えて、ドライブシャフト41の第2軸部42に
設けられた本実施の形態で用いる履帯装置で、該履帯装
置43は、第1の実施の形態による履帯装置17とほぼ
同様に、揺動ブラケット21、後述の筒部材44および
駆動輪45等によって構成されている。
【0062】44は本実施の形態で用いる筒部材で、該
筒部材44は、前記第1の実施の形態で述べた筒部材1
8とほぼ同様に形成されているものの、該筒部材44
は、駆動輪45側となる一端側の内周が雌スプライン溝
44Aとして形成されている。そして、この筒部材44
は、雌スプライン溝44Aが後述のハブ46と共に、ド
ライブシャフト41の第2軸部42に設けた雄スプライ
ン溝42Cにスプライン結合して取付けられている。
【0063】45は本実施の形態で用いる駆動輪で、該
駆動輪45は、前記第1の実施の形態で述べた駆動輪2
3とほぼ同様に、スプロケット25とハブ46とによっ
て構成されている。そして、ハブ46は内周側が雌スプ
ライン溝46Aとして形成され、該雌スプライン溝46
Aはドライブシャフト41の雄スプライン溝42Cにス
プライン結合して取付けられている。
【0064】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。特に本実施の形態では、筒部材4
4を駆動輪45と共にドライブシャフト41の第2軸部
42先端にスプライン結合する構成としたから、筒部材
44を第2軸部42に対して廻止めすることができ、こ
れによって例えば第1の実施の形態で述べたように筒部
材18を駆動輪23に締結するためのボルト26等を不
要にでき、全体の部品点数を削減することができる。
【0065】なお、各実施の形態では、履帯装置17
を、揺動ブラケット21の上,下に回動可能に設けた駆
動輪23および4個の転輪22と、該各転輪22と駆動
輪23との間に巻回された履帯30とから構成するもの
として述べた。
【0066】しかし、本発明の履帯装置17は、実施の
形態のものに限ることなく、例えば図10に示す変形例
のように、履帯装置51を、前,後方向に延びた揺動ブ
ラケット52と、該揺動ブラケット52の前側に設けら
れた駆動輪53と、同じく揺動ブラケット52の後側に
設けられた1個の転輪54と、該駆動輪53と転輪54
との間に巻回された履帯55とから構成してもよい。
【0067】なお、この変形例では、装軌式車両として
バックホウ式の油圧ショベルを用い、この油圧ショベル
は、下部走行体56と、該下部走行体56上に旋回可能
に設けられ上部旋回体57と、該上部旋回体57の前部
に設けられた作業装置58とによって構成されている。
【0068】また、各実施の形態では、装軌式車両とし
て油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本発明はこれ
に限らず、例えば、トラック等の荷物運搬車に履帯装置
を適用してもよい。
【0069】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、駆動軸の周囲に筒部材を挿嵌し、該筒部材
の周囲には軸受体を介して揺動ブラケットのボス部を回
転可能に設ける構成としたから、履帯装置の組立時に揺
動ブラケットを駆動軸の周囲に取付けるときには、予め
軸受体等を筒部材によってボス部内に位置決めした状態
で、ボス部を駆動軸の周囲に取付けることができ、揺動
ブラケットを軸受体と共に駆動軸に取付けるときの作業
性を高めることができる。
【0070】また、駆動輪を駆動軸の周囲にスプライン
結合して筒部材に固定する構成としたから、例えば駆動
輪を駆動軸に廻止めするためのボルト等を不要にでき、
このようなボルトを締着するときのボルト挿通穴とねじ
穴との位置合わせ作業等を省いて、駆動輪の取付作業を
効率よく行うことができる。
【0071】また、請求項2の発明では、駆動輪を締結
手段を用いて筒部材に固定する構成としたから、駆動輪
を締結手段によって筒部材に容易に取付け、取外しする
ことができ、履帯装置の組立、分解作業時の作業性等を
より高めることができる。
【0072】さらに、請求項3の発明のように、筒部材
を駆動輪と共に駆動軸にスプライン結合する構成とした
場合には、筒部材を駆動軸と共に駆動輪に対して廻止め
することができるから、例えば筒部材を駆動軸に対して
廻止めするためのボルト等を不要にでき、全体の部品点
数等を削減することができる。
【0073】さらに、請求項4の発明では、駆動軸は、
アクスルハウジング内を軸方向に延びる第1軸部の先端
に第2軸部を着脱可能に設け、この第2軸部に駆動輪を
スプライン結合する構成としたから、履帯装置が直接取
付けられる第2軸部に損傷等が生じたとしても、駆動軸
のうち第2軸部のみを第1軸部から取外して交換するこ
とができ、このような駆動軸の交換作業時における作業
性等を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による油圧ショベル
を示す外観図である。
【図2】図1中の前左側の履帯装置を拡大して示す正面
図である。
【図3】フロントアクスル装置、履帯装置等を図1中の
矢示III −III 方向からみた拡大断面図である。
【図4】図3中の前右側の履帯装置等を拡大して示す部
分断面図である。
【図5】図4中のドライブシャフト、揺動ブラケットお
よび駆動輪等を示す要部拡大断面図である。
【図6】図4中のドライブシャフトおよび揺動ブラケッ
ト等を示す組立図である。
【図7】図4中のドライブシャフト、揺動ブラケットお
よび駆動輪等を示す組立図である。
【図8】図4中の履帯装置をドライブシャフトから取外
した状態で示す分解図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態によるドライブシャ
フト、揺動ブラケットおよび駆動輪等を示す図5と同様
位置からみた要部拡大断面図である。
【図10】本発明の変形例による油圧ショベルを示す外
観図である。
【符号の説明】
1 車体 9 フロントアクスル装置 10 アクスルハウジング 12,41 ドライブシャフト(駆動軸) 13 第1軸部 14,42 第2軸部 14C,42C 雄スプライン溝 17,31,43,51 履帯装置 18,44 筒部材 19 軸受体 21,32,52 揺動ブラケット 21A ボス部 22,33,54 転輪 23,34,45,53 駆動輪 24,46 ハブ 24A,44A,46A 雌スプライン溝 26 ボルト(締結手段) 30,35,55 履帯

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の前,後に離間して該車体に設けら
    れたアクスルハウジングと、該アクスルハウジング内に
    回動可能に挿通して設けられた前,後の駆動軸と、該駆
    動軸の周囲に揺動可能に設けられ、該駆動軸により走行
    される前,後の履帯装置とを備え、 前記履帯装置は、前記駆動軸の周囲に挿嵌して設けられ
    た筒部材と、該筒部材の周囲に軸受体を介して回転可能
    に設けられたボス部を有し前記駆動軸を中心に揺動する
    揺動ブラケットと、該揺動ブラケットに回転可能に設け
    られた転輪と、前記駆動軸の先端の周囲にスプライン結
    合して設けられると共に前記筒部材に固定された駆動輪
    と、前記転輪と駆動輪との間に巻回された履帯とによっ
    て構成してなる装軌式車両。
  2. 【請求項2】 前記筒部材に対して前記駆動輪は締結手
    段によって着脱可能に固定してなる請求項1に記載の装
    軌式車両。
  3. 【請求項3】 車体の前,後に離間して該車体に設けら
    れたアクスルハウジングと、該アクスルハウジング内に
    回動可能に挿通して設けられた前,後の駆動軸と、該駆
    動軸の周囲に揺動可能に設けられ、該駆動軸により走行
    される前,後の履帯装置とを備え、 前記履帯装置は、前記駆動軸の周囲にスプライン結合し
    て設けられた筒部材と、該筒部材の周囲に軸受体を介し
    て回転可能に設けられたボス部を有し前記駆動軸を中心
    に揺動する揺動ブラケットと、前記揺動ブラケットに回
    転可能に設けられた転輪と、前記駆動軸の先端の周囲に
    前記筒部材と共にスプライン結合して設けられた駆動輪
    と、前記転輪と駆動輪との間に巻回された履帯とによっ
    て構成してなる装軌式車両。
  4. 【請求項4】 前記駆動軸は、アクスルハウジング内を
    軸方向に延び先端側が該アクスルハウジングから突出し
    た第1軸部と、該第1軸部の先端に着脱可能に設けられ
    前記駆動輪がスプライン結合される第2軸部とによって
    構成してなる請求項1,2または3に記載の装軌式車
    両。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002087339A (ja) * 2000-09-18 2002-03-27 Iseki & Co Ltd セミクローラ型作業車両のスプロケット取付装置
JP2009073354A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 作業車輌
JP2010184677A (ja) * 2009-02-13 2010-08-26 Yanmar Co Ltd セミクローラ型作業車両
KR102493824B1 (ko) * 2021-07-30 2023-01-30 남영석 궤도바퀴용 조립식 구동축

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