JP2004353398A - 旋回式建設機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】下部走行体のトラックフレームと回転継手との間に中間部材を介在させ、新車としての組立時における作業性を向上できると共に、回転継手の交換作業等も作業現場において容易に行うことができるようにする。
【解決手段】工場内での組立時には、センタジョイント40の取付フランジ41Aを中間プレート35に下側からボルト49等を介して予め取付ける。そして、この状態でセンタフレーム12の丸胴16内には、センタジョイント40をセンタフレーム12に取付けるための中間プレート35をボルト37を介して上方から着脱可能に取付ける。また、作業現場でセンタジョイント40の交換作業等を行うときには、各ボルト49を下側から取外してセンタジョイント40を中間プレート35から下方に抜き取るようにする。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば土砂等の掘削作業を行う油圧ショベル等に好適に用いられる旋回式建設機械に関し、特に、下部走行体と上部旋回体との間にセンタジョイントと呼ばれる回転継手を備えてなる旋回式建設機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油圧ショベル等の旋回式建設機械は、トラックフレームを有する下部走行体と、該下部走行体のトラックフレーム上に旋回輪を介して旋回可能に設けられた旋回フレームを有し該旋回フレーム上に運転席、エンジンおよび油圧源等を搭載した上部旋回体と、該上部旋回体の前部側に俯仰動可能に設けられた作業装置等とにより構成されている。
【0003】
そして、前記下部走行体のトラックフレームと上部旋回体の旋回フレームとの間には、前記旋回輪の中心側に位置して回転継手が設けられ、該回転継手は、上部旋回体が下部走行体上で旋回動作しているときでも、上部旋回体の前記油圧源から下部走行体側の走行用油圧モータ等に圧油が給排されるのを許す構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
実開昭59−98950号公報
【0005】
この種の従来技術による旋回式建設機械では、下部走行体のトラックフレームに回転継手用の取付板を溶接して設け、この取付板に対して回転継手をトラックフレームの下方から複数のボルトにより締結する構成としている。
【0006】
また、他の従来技術としては、下部走行体のトラックフレームに対して回転継手を、その上方から複数のボルトを用いて締結する構成とした旋回式建設機械も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献2】
実開昭54−165001号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した特許文献1による従来技術では、下部走行体のトラックフレームに設けた取付板に対し、回転継手をトラックフレームの下方から複数のボルトにより締結する構成としているので、例えば作業現場等において回転継手を保守点検したり、交換したりする場合に、トラックフレームの下方から複数のボルトを取外すことによって回転継手の交換作業等を行うことができるものの、下記のような問題がある。
【0009】
即ち、旋回式建設機械を新車として組立てる工場では、回転継手をトラックフレームの下方から複数のボルトにより締結する作業を行う場合に、組立て治具等を用いてトラックフレームを予め上方に持ち上げた状態でボルトの締結作業を行うが、このためにはトラックフレームを上方に持ち上げる大型の設備が必要となる上に、必ずしも組立時の作業効率を向上できないという問題がある。
【0010】
そこで、新車の組立工程においては、回転継手をトラックフレームに取付けるために予めトラックフレームの上,下を反転させ、この反転状態でボルトの締結作業を行う等の対策がとられている。しかし、この場合でもトラックフレームを反転させる反転用の機械設備が必要となる上に、このような反転作業によって組立時の工数が増大するという問題がある。
【0011】
一方、上述した特許文献2による他の従来技術では、下部走行体のトラックフレームに対し、回転継手を上方から複数のボルトにより締結する構成としているので、新車工場における組立時に前述の如き反転用の機械設備等は必要なく、組立時の工数が増大することもない。
【0012】
しかし、この場合には、例えば作業現場等において回転継手を保守点検したり交換したりする場合に、下部走行体のトラックフレーム上に設けた上部旋回体をクレーン等で持ち上げて取外さない限り、回転継手を脱着することは不可能であり、回転継手の交換作業等に多大な労力と時間を費やすという問題がある。
【0013】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、下部走行体のトラックフレームと回転継手との間に中間部材を介在させることにより、新車としての組立時における作業性を向上できると共に、作業現場等で回転継手を保守点検したり、交換したりする作業も効率的に行うことができるようにした旋回式建設機械を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明は、トラックフレームを有する下部走行体と、該下部走行体のトラックフレーム上に旋回輪を介して旋回可能に搭載された上部旋回体と、前記旋回輪の中心側に位置して前記下部走行体のトラックフレームと上部旋回体との間に設けられ該上部旋回体と下部走行体との間で圧油が流通するのを許す回転継手とを備えてなる旋回式建設機械に適用される。
【0015】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記下部走行体のトラックフレームには、前記回転継手を該トラックフレームに取付けるための中間部材を着脱可能に設け、前記回転継手は、該中間部材に対して下側から着脱可能に取付ける構成としたことにある。
【0016】
このように構成することにより、例えば新車として当該旋回式建設機械を組立てるときには、回転継手を中間部材に予め取付けた状態で、この中間部材をトラックフレームに対し上方から取付けることができ、従来技術のようにトラックフレームを反転させる等の面倒な作業を不要にできる。そして、作業現場等で回転継手の保守点検、交換作業を行うときには、中間部材に下側から取付けられた回転継手をトラックフレームの下方から容易に取外すことができる。
【0017】
また、請求項2の発明によると、中間部材はボルトを用いてトラックフレームに上方から取付ける構成とし、回転継手は他のボルトを用いて前記中間部材に下方から取付ける構成としている。
【0018】
これにより、新車としての組立工程では、請求項1の発明と同様に中間部材はボルトを用いてトラックフレームに上方から取付けることができ、組立時の作業性を向上できる。そして、回転継手は他のボルトを用いて前記中間部材に下方から取付けられているので、例えば作業現場等での保守点検、交換時等に回転継手をトラックフレームの下側から脱着することができる。
【0019】
一方、請求項3の発明によると、トラックフレームは、その中央部に位置するセンタフレームと、該センタフレームの左,右両側にそれぞれ脚部を介して連結され前,後方向に延びた左,右のサイドフレームとにより構成し、前記センタフレームは、上,下で対向して互いに連結され中央部に回転継手が挿入される貫通穴を有した上板部および下板部と、旋回輪を下側から支持するため前記上板部の貫通穴を径方向外側から取囲んで前記上板部の上面側に設けられた丸胴とにより構成している。
【0020】
これにより、トラックフレームのセンタフレームを、上板部、下板部および丸胴等により構成でき、この丸胴により旋回輪を下側から支持することができる。そして、回転継手の交換時等には、前記上板部および下板部の貫通穴を通じて回転継手をセンタフレームの下方へと脱着し取出すことができる。
【0021】
また、請求項4の発明によると、中間部材は、センタフレームの丸胴内に位置し貫通穴を跨いで上板部の上面側に配置される板状体よって構成し、前記中間部材は、前記貫通穴を跨いだ長さ方向両端側が前記上板部の上面側に固定される固定部となり、その長さ方向中央部には回転継手が挿通される挿通穴を有する構成としている。
【0022】
これにより、板状体からなる中間部材には、中央部の挿通穴内に回転継手を挿入した状態で回転継手のフランジ部等を挿通穴の周囲に衝合させ、この状態でボルト等を用いて回転継手を中間部材に締結することができる。そして、中間部材は、上板部の貫通穴を跨いだ長さ方向両端側をセンタフレームの上板部に対する固定部として上板部の上面側に着脱可能に締結することができる。
【0023】
また、請求項5の発明によると、丸胴の内周側には、旋回輪に形成した内歯歯車に潤滑油を供給するためのグリースバスを嵌合して設け、中間部材は、該グリースバスを前記丸胴の内周側に取付けるための取付台座を兼用する構成としている。
【0024】
これにより、センタフレームの丸胴に対しグリースバスを取付けるときには、丸胴の径方向内側に位置する中間部材をグリースバス用の取付台座として用いることができ、前記丸胴の内周側にグリースバスを安定した状態で取付けることができる。
【0025】
また、請求項6の発明によると、回転継手は、旋回輪の中心軸上に位置して互いに相対回転可能に連結された内側継手部と外側継手部とを有し、該内側継手部と外側継手部のうち一方の継手部には、中間部材に下側から当接して締結される取付フランジを設け、他方の継手部には、上部旋回体に対する回転を規制する廻止め用のストッパ部を設ける構成としている。
【0026】
これにより、回転継手を構成する内側継手部と外側継手部のうち一方の継手部は、中間部材に下側から締結される取付フランジを介してトラックフレームに固定することができ、他方の継手部はストッパ部により上部旋回体に対し廻止め状態で取付けることができる。また、この場合のストッパ部は、上部旋回体に対する回転継手の軸方向移動を許すことにより、例えば作業現場での交換時等には回転継手を上部旋回体に対して軸方向に抜取るように取外すことができる。
【0027】
さらに、請求項7の発明によると、中間部材は、長さ方向両端側がトラックフレームに固定される固定部となり、中央部に他方の継手部が挿通される挿通穴を有した板状体により構成し、回転継手の取付フランジは、前記中間部材の挿通穴の周囲に下側から衝合状態で取付ける構成としている。
【0028】
これにより、板状体からなる中間部材には、中央部の挿通穴内に回転継手を挿入した状態で取付フランジを挿通穴の周囲に衝合させ、この状態でボルト等を用いて取付フランジを中間部材に締結することができる。そして、中間部材の長さ方向両端側を固定部としてトラックフレームにそれぞれ着脱可能に締結することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による旋回式建設機械を、後方小旋回式の油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、添付図面の図1ないし図15に従って詳細に説明する。
【0030】
図中、1は後方小旋回式の油圧ショベルに用いるクローラ式の下部走行体で、該下部走行体1は、後述のセンタフレーム12およびサイドフレーム21等からなるトラックフレーム11を備え、サイドフレーム21の長さ方向一側にはアイドラとしての遊動輪2が設けられている。
【0031】
また、サイドフレーム21の長さ方向他側には、走行用の油圧モータ(図示せず)等により駆動されるスプロケットとしての駆動輪3が設けられ、該駆動輪3と遊動輪2との間には、サイドフレーム21の長さ方向に延びて左,右の履帯4(図1中に一方のみ図示)が巻装されている。
【0032】
そして、下部走行体1は、前記油圧モータで履帯4を駆動することにより路上走行等を行い、例えば山岳地、泥濘地等の不整地でも安定して走行できるものである。また、下部走行体1の前部側には、土砂等の排土作業、地均し作業等を行う排土板5が上,下に回動可能に設けられている。
【0033】
6は下部走行体1上に旋回可能に搭載された上部旋回体を示し、該上部旋回体6は、トラックフレーム11上に後述の旋回輪28を介して設けられた旋回フレーム7と、該旋回フレーム7上に設けられた運転席8、外装カバー9およびキャノピー10等とにより構成されている。
【0034】
そして、上部旋回体6の外装カバー9は、旋回フレーム7上でエンジン、油圧ポンプ(いずれも図示せず)等を収容する機械室を画成している。また、上部旋回体6の旋回フレーム7には、その前部側に後述の作業装置55が設けられている。
【0035】
11は本実施の形態によるトラックフレームで、該トラックフレーム11は、図2および図3に示すように、後述のセンタフレーム12と、該センタフレーム12の左,右両側に位置する左,右のサイドフレーム21,21と、これらのサイドフレーム21,21をセンタフレーム12に連結する左,右の脚部27,27等とにより構成されている。
【0036】
12はトラックフレーム11の中央部に位置するセンタフレームで、該センタフレーム12は、図4ないし図9に示す如く平板状の上板部13と、該上板部13に上,下方向で対向して配置された下板部14と、該下板部14と上板部13とを後端側で互いに連結した後板部15と、後述の旋回輪28を下側から支持するために上板部13の上面側に溶接手段により接合して設けられた丸胴16とにより構成されている。
【0037】
即ち、センタフレーム12は、図4ないし図9に示す如く鋼板等からなる上板部13、下板部14および後板部15を溶接手段を用いて接合することにより扁平な箱状体として形成されている。そして、センタフレーム12の上板部13と下板部との間には、図3、図14に示すように後述の脚部27,27が左,右両側から嵌合して固着されるものであるされている。
【0038】
この場合、センタフレーム12の上板部13は、図7ないし図9に示す如く平板材を用いて左,右対称な形状(例えば、半楕円形状)に形成され、その中央部には後述のセンタジョイント40よりも十分に大きい貫通穴13Aが穿設されている。そして、丸胴16は、図8、図15に示す旋回輪28の中心軸O−O上に位置して貫通穴13Aを外側から取囲むように上板部13の上面から上向きに立設されている。
【0039】
また、下板部14の前端側には、断面L字状をなして上向きに折曲げられ後板部15と同様の高さ寸法をもった前側立上げ部14Aが一体形成され、該前側立上げ部14Aの上端が上板部13の前側下面に接合されている。そして、下板部14の中央部には、上板部13の貫通穴13Aと上,下で対向する位置に同様の貫通穴14Bが穿設されている。
【0040】
また、後板部15は、図9に示す如く上板部13と下板部14の後端側を覆うように配置され、その上,下方向両端が上板部13,下板部14の後端側に溶接(接合)されている。そして、後板部15は、前側立上げ部14Aと一緒に上板部13と下板部14との間を高強度に接合しているものである。
【0041】
さらに、丸胴16には、多数のねじ穴16A,16A,…が周方向に離間して設けられ、これらのねじ穴16Aには、図15に示す如く後述する旋回輪28の内輪30を丸胴16上に固定するために各ボルト29が螺着されるものである。
【0042】
17はセンタフレーム12の一部をなす前上板で、該前上板17は、丸胴16の前側に位置して後述の取付ブラケット18を上側から覆うように取付ブラケット18の上面側に溶接により固着されている。そして、前上板17は、図5、図8に示すように後端側が上板部13の前端上面側に接合され、センタフレーム12に対する取付ブラケット18の接合強度を高めるものである。
【0043】
18は前上板17の下側に位置してセンタフレーム12の前面側中央部に設けられた取付ブラケットで、該取付ブラケット18は、センタフレーム12の前面側中央部に溶接手段を用いて接合され、センタフレーム12から前側に向けて突出している。そして、取付ブラケット18には、図1に示す排土板5を上,下に昇降させる油圧シリンダ(図示せず)が回動可能に連結されるものである。
【0044】
19,19は取付ブラケット18の左,右両側に位置してセンタフレーム12の前端側に設けられた一対の支持ブラケットで、該各支持ブラケット19は、取付ブラケット18とほぼ同様に溶接手段を用いて接合され、センタフレーム12から前側へと斜め下向きに突出している。そして、各支持ブラケット19には、図1に示す排土板5に設けた左,右の支持アーム(図示せず)がそれぞれ回動可能に連結されるものである。
【0045】
20,20はセンタフレーム12の上板部13上に設けられたねじ座で、該各ねじ座20は、図7ないし図9に示すように長方形状の小型ブロックとして形成され、上板部13の貫通穴13Aを挟んで前,後で対向する位置に配設されている。そして、これらのねじ座20には、後述する中間プレート35の長さ方向両端側が着脱可能に締結されるものである。
【0046】
21,21はトラックフレーム11の一部をなす左,右のサイドフレームで、該各サイドフレーム21は、図2および図3に示すようにセンタフレーム12の左,右両側に後述の脚部27を介して設けられ、前,後方向に延びて配設されている。そして、サイドフレーム21は、後述の中間フレーム部22、遊動輪ブラケット部24およびモータブラケット部26等からなり、その長さ方向には図1に示す如く履帯4が遊動輪2と駆動輪3との間に取付けられるものである。
【0047】
22はサイドフレーム21の本体部を構成する前,後方向に延びた中間フレーム部で、該中間フレーム部22は、鋼板等の金属板材を略台形状に折曲げることにより中空構造に形成されている。そして、中間フレーム部22の長さ方向一側には、図3に示す如く端板23を介して遊動輪ブラケット部24が溶接により設けられている。
【0048】
また、中間フレーム部22の長さ方向他側には、他の端板25を介してモータブラケット部26が溶接により設けられ、該モータブラケット部26には、図2に示すように円形の取付穴26Aが形成されている。そして、該取付穴26Aには走行用の油圧モータ(図示せず)等が取付けられ、図1に示す駆動輪3は走行用の油圧モータで回転駆動されることにより、履帯4を遊動輪2との間で周回動作させるものである。
【0049】
27,27は左,右のサイドフレーム21,21をセンタフレーム12に連結した脚部で、該各脚部27は、例えば鋳造、鋳鋼等の手段を用いて図2に示す如く二又形状をなす中空脚体として形成されている。そして、各脚部27は、センタフレーム12とサイドフレーム21との間を左,右方向に延び、その一側はセンタフレーム12に溶接により接合されている。
【0050】
この場合、脚部27の基端側は、センタフレーム12の上板部13と下板部14との間に嵌合され、この状態で上板部13,下板部14間に高強度に接合されている。また、図2、図3に示す如く前,後に二又状をなして延びる脚部27の先端側は、斜め下向きに傾斜した状態でサイドフレーム21の中間フレーム部22等に溶接により接合されている。
【0051】
次に、28はセンタフレーム12の丸胴16と上部旋回体6の旋回フレーム7との間に設けられた旋回輪で、該旋回輪28は、図15に示す如く丸胴16の上面にボルト29等を用いて固着された内輪30と、旋回フレーム7の下面に他のボルト31等を用いて固着された外輪32と、内輪30と外輪32との間に配設された複数の転動体としての鋼球33,33,…(2個のみ図示)とにより構成され、旋回フレーム7を丸胴16上で旋回可能に支持するものである。
【0052】
また、旋回輪28には内輪30の内周側に内歯歯車34が全周にわたって形成され、この内歯歯車34には、旋回フレーム7上に設けた旋回用減速機のピニオン(図示せず)が噛合している。そして、旋回輪28は、前記ピニオンの公転力が旋回用減速機側に伝えられると、外輪32が旋回フレーム7を伴って内輪30の周囲を回転し、これにより上部旋回体6は下部走行体1に対し低速、高トルクで旋回駆動されるものである。
【0053】
35はセンタフレーム12の上板部13上にねじ座20,20を介して設けられた中間部材としての中間プレートで、該中間プレート35は、例えば鋼板等により図5、図10、図11に示す如く略長方形の板状体として形成されている。そして、中間プレート35の長さ方向両端側は、貫通穴13Aを跨いで上板部13の上面側に固定される固定部としての固定板部35A,35Aとなり、これらの固定板部35A,35A間の中央部は、後述するセンタジョイント40の取付フランジ41Aが取付けられる取付板部35Bとなっている。
【0054】
そして、中間プレート35は、各固定板部35Aと取付板部35Bとの間が略く字状に折曲げられ、取付板部35Bは各固定板部35Aよりも予め決められた寸法だけ高い位置に配置されている。また、取付板部35Bには、図10に示す如く略十字形状をなす挿通穴35Cが穿設され、該挿通穴35C内には、後述するセンタジョイント40の筒形ボディ42等が隙間をもって挿通されるものである。
【0055】
36,36,…は中間プレート35の各固定板部35Aに穿設された合計4個のボルト穴、37,37,…は該各ボルト穴36に挿通された合計4個のボルトで、該各ボルト37は、図3ないし図6に示す如く上板部13の貫通穴13Aを跨いだ中間プレート35の両端側(図10に示す各固定板部35A)を、センタフレーム12の上板部13上に各ねじ座20を介して上側から締結し、中間プレート35をトラックフレーム11のセンタフレーム12(上板部13)に上方から着脱可能に取付けるものである。
【0056】
38,38,…は中間プレート35の各固定板部35Aに穿設された合計4個のねじ穴で、該各ねじ穴38は、図10に示す如く中間プレート35の幅方向でボルト穴36の外側となる位置に形成されている。そして、これらのねじ穴38には、後述のグリースバス50を取付けるための固定ボルト52が螺着され、中間プレート35の各固定板部35Aは、グリースバス50用の取付台座を兼用するものである。
【0057】
39,39,…は中間プレート35の取付板部35Bに穿設された合計4個のねじ穴で、該各ねじ穴39は、図10に示す如く略十字状をなす挿通穴35Cの角隅側に位置して挿通穴35Cの周囲に形成されている。そして、これらのねじ穴39には、後述するセンタジョイント40の取付フランジ41Aがボルト49等を用いて締結されるものである。
【0058】
40は下部走行体1と上部旋回体6との間で圧油が流通するのを許す回転継手としてのセンタジョイントで、該センタジョイント40は、内側継手部としてのスピンドル41と外側継手部としての筒形ボディ42とからなり、該スピンドル41と筒形ボディ42とは、図5、図15に示す如く丸胴16(旋回輪28)の中心軸O−O上に位置して互いに相対回転可能に連結されている。
【0059】
そして、センタジョイント40の筒形ボディ42は、図12に示す如く略円筒状に形成され、その上端側にはカバー43が設けられている。また、スピンドル41は、筒形ボディ42内に回転可能に挿嵌され、その上端側はリング44および止め輪45等を用いて筒形ボディ42とカバー43との間に抜止め状態で取付けられている。
【0060】
また、筒形ボディ42から下向きに突出するスピンドル41の下部側には、取付フランジ41Aと大径部41Bとが一体に設けられ、取付フランジ41Aは、図13に示す如く略正方形の平板状に形成されている。そして、取付フランジ41Aは、中間プレート35の挿通穴35C内にセンタジョイント40の筒形ボディ42側を挿通した状態で取付板部35Bの下面に衝合(当接)され、後述のボルト49を用いて中間プレート35に着脱可能に取付けられている。
【0061】
ここで、筒形ボディ42とスピンドル41との間には、図12に示す如く上、下に離間して複数の環状流路46,46,…が形成され、これらの環状流路46は、筒形ボディ42の径方向に形成した複数の上側接続口47,47,…と個別に連通している。そして、これらの上側接続口47には、上部旋回体6側の油圧配管(図示せず)がそれぞれ個別に接続されるものである。
【0062】
また、スピンドル41には、前記各環状流路46と個別に連通する複数の給排流路(図示せず)が例えば上,下方向に延びて形成され、スピンドル41の大径部41B側には、これらの給排流路と個別に連通する複数の下側接続口48,48,…が設けられている。そして、これらの下側接続口48には、下部走行体1側の油圧配管(図示せず)がそれぞれ個別に接続されるものである。
【0063】
これにより、上部旋回体6側の前記油圧配管は、センタジョイント40の各上側接続口47、各環状流路46、前記各給排流路および各下側接続口48を介して下部走行体1側の各油圧配管と個別に接続され、例えば前記油圧ポンプからの圧油が走行用の油圧モータ等に上部旋回体6の旋回動作時にも、センタジョイント40を通じて給排されるものである。
【0064】
また、センタジョイント40の筒形ボディ42には、図4ないし図6に示す如く径方向外向きに突出したストッパ部としての突起42Aが形成され、該突起42Aは、図15に示す如く後述の廻止め板53に係合される。これにより、センタジョイント40の筒形ボディ42は、上部旋回体6の旋回フレーム7に廻止めされ、旋回動作時にはスピンドル41の周囲を旋回フレーム7と一体に回転するものである。
【0065】
49,49,…はセンタジョイント40のスピンドル41側を中間プレート35に着脱可能に取付けるためのボルトで、これらのボルト49は、図13に示す如くスピンドル41の取付フランジ41Aを中間プレート35の取付板部35Bに下側から当接させた状態で、取付板部35Bの各ねじ穴39(図10に示す)に螺着され、中間プレート35に対して取付フランジ41Aを下方から着脱可能に締結するものである。
【0066】
これにより、センタジョイント40は、スピンドル41側が取付フランジ41A、中間プレート35を介して下部走行体1のトラックフレーム11(センタフレーム12の上板部13)に取付けられ、上側の筒形ボディ42は、突起42A、廻止め板53を介して上部旋回体6の旋回フレーム7に廻止め状態で保持されるものである。
【0067】
また、センタジョイント40を図5に示す中間プレート35から下方に脱着するときには、スピンドル41の取付フランジ41Aから各ボルト49を取外した後に、センタジョイント40の筒形ボディ42側を中間プレート35の挿通穴35C内から下方に抜取ると共に、センタフレーム12(上板部13,下板部14)の貫通穴13A,14B等を通じてセンタジョイント40全体をトラックフレーム11の下側へと取出すようにする。
【0068】
50はセンタフレーム12の丸胴16内に設けられたグリースバスで、該グリースバス50は、図13ないし図15に示すように中間プレート35の各固定板部35A上に筒状の各スペーサ51、各固定ボルト52を介して取付けられている。
【0069】
この場合、中間プレート35の各固定板部35Aは、グリースバス50用の取付台座を兼用し、丸胴16に対するグリースバス50の高さ位置は、各スペーサ51の高さ寸法(軸方向寸法)を変えることによって、適宜に調整されるものである。
【0070】
また、グリースバス50は、図15に示す如く外周側が丸胴16の内周側に嵌合して設けられ、旋回輪28の内輪30に形成した内歯歯車34の下側に配置されている。そして、グリースバス50は、内部にグリース等の潤滑油(図示せず)を収容し、この潤滑油を内輪30の内歯歯車34と前記ピニオンとの噛合部等に供給するものである。
【0071】
53はセンタジョイント40の筒形ボディ42を上部旋回体6の旋回フレーム7に対して廻止め状態に保持する廻止め板で、該廻止め板53は、図15に示す如く旋回フレーム7にボルト54等を用いて固定され、その先端側は筒形ボディ42の突起42Aに廻止め状態で係合している。
【0072】
そして、廻止め板53は、旋回輪28の中心軸O−O上でセンタジョイント40が上,下方向(軸方向)に移動するのを許し、センタジョイント40の筒形ボディ42側が中心軸O−Oの周囲で回転するのを突起42Aを介して規制するものである。
【0073】
55は図1に示す如く上部旋回体6の前部に配設された作業装置で、該作業装置55は、例えばスイングポスト式の作業装置からなり、旋回フレーム7の前部側に左,右に揺動可能で、かつ上,下に俯仰動可能に設けられている。そして、作業装置55は、例えば側溝堀を含めた土砂等の掘削作業を行うものである。
【0074】
本実施の形態による後方小旋回式の油圧ショベルは、上述の如き構成を有するもので、次に、その組立作業について説明する。
【0075】
まず、トラックフレーム11のセンタフレーム12を組立てるときには、図4ないし図9に示す如く鋼板等からなる上板部13、下板部14および後板部15を溶接手段を用いて接合し、上板部13の上面側には、旋回輪28を下側から支持するための丸胴16を溶接により固着する。
【0076】
次に、このように形成されたセンタフレーム12に対し、図3に示す如く左,右のサイドフレーム21,21を左,右の脚部27,27を介して溶接手段等により接合し、トラックフレーム11を頑丈な溶接構造体として組立てる。なお、図4ないし図6中では、サイドフレーム21と脚部27とを省略した状態でセンタフレーム12を示している。
【0077】
そして、このようなトラックフレーム11に対して図2、図3に示す如くセンタジョイント40を組付けるときには、まず、センタジョイント40の取付フランジ41Aを中間プレート35に下側から取付けた状態で、中間プレート35をセンタフレーム12の丸胴16内にねじ座20等を介して上側から取付けるようにする。
【0078】
即ち、油圧ショベルを新車として組立てる工場では、センタジョイント40の筒形ボディ42側を図5、図6に示す如く中間プレート35の挿通穴35C内に挿通し、スピンドル41の取付フランジ41Aを中間プレート35の取付板部35Bに下側から当接させた状態で、合計4個のボルト49を取付板部35Bの各ねじ穴39(図10に示す)に螺着する。
【0079】
これによりセンタジョイント40は、取付フランジ41Aが中間プレート35に対して下方から着脱可能に締結され、中間プレート35とセンタジョイント40とが単一の予備組立体として組立てられるものである。
【0080】
次に、この状態で中間プレート35は、長さ方向両側の固定板部35A,35Aがセンタフレーム12の上板部13上に各ねじ座20を介して載置され、この上から合計4個のボルト37をねじ座20に螺着することにより、中間プレート35をトラックフレーム11のセンタフレーム12に上方から着脱可能に取付ける。
【0081】
そして、このようにセンタジョイント40を中間プレート35と一緒にセンタフレーム12の上板部13上に取付けた状態で、中間プレート35の上側には、図13ないし図15に示す如くグリースバス50を筒状のスペーサ51、固定ボルト52等を介して組付ける。これにより、グリースバス50を丸胴16の内周側に嵌合して設け、内部にグリース等の潤滑油を収容できるようにする。
【0082】
また、中間プレート35の各固定板部35Aは、複数のスペーサ51等を介してグリースバス50用の取付台座を兼用することができ、丸胴16に対するグリースバス50の高さ位置は、各スペーサ51の高さ寸法(軸方向寸法)を変えることにより適宜に調整できる。
【0083】
次に、上述の如くトラックフレーム11の丸胴16内に中間プレート35、センタジョイント40およびグリースバス50等を組付けた状態(図14に示す状態)で、この上から上部旋回体6の旋回フレーム7等を旋回輪28を介して旋回可能に組付けるようにする。
【0084】
これにより、上部旋回体6の旋回フレーム7は、図15に示す如くトラックフレーム11の丸胴16上に旋回輪28を介して旋回可能に取付けられ、グリースバス50は、旋回輪28の内輪30に形成した内歯歯車34の下側に配置されることにより、内部のグリース(潤滑油)を内輪30の内歯歯車34等に供給することができる。
【0085】
また、旋回フレーム7にはボルト54等を用いて廻止め板53を取付け、該廻止め板53の先端側をセンタジョイント40(筒形ボディ42)の突起42Aに廻止め状態で係合させることにより、センタジョイント40の筒形ボディ42を上部旋回体6の旋回フレーム7に対して廻止め状態に保持することができる。
【0086】
そして、このような廻止め板53を用いることにより、センタジョイント40は、旋回フレーム7に対し旋回輪28の中心軸O−O上で上,下方向(軸方向)に移動可能に連結され、上側の筒形ボディ42等が中心軸O−Oの周囲で回転するのを突起42Aを介して規制できるものである。
【0087】
かくして、本実施の形態によれば、下部走行体1のトラックフレーム11(センタフレーム12の丸胴16内)には、センタジョイント40をセンタフレーム12に取付けるための中間部材として、中間プレート35をボルト37を介して上方から着脱可能に設ける構成としているので、下記のような作用効果を得ることができる。
【0088】
即ち、油圧ショベルを新車として工場内で組立てるときには、センタジョイント40を中間プレート35に下側からボルト49等を介して予め取付けた状態で、この中間プレート35をセンタフレーム12の丸胴16内に上方からボルト37を用いて取付けることができ、従来技術のようにトラックフレームを反転させる等の面倒な作業を不要にできると共に、組立時の作業性を確実に向上することができる。
【0089】
また、このような油圧ショベルは、長時間にわたる稼働によってセンタジョイント40の保守点検、交換作業を行う必要が生じる。そして、作業現場等でセンタジョイント40の保守点検、交換作業を行うときには、図15に示す如くセンタジョイント40の取付フランジ41Aを中間プレート35に締結した各ボルト49を、トラックフレーム11の下方から容易に取外すことができる。
【0090】
これにより、作業現場におけるセンタジョイント40の交換時には、図15に示すセンタフレーム12(上板部13,下板部14)の貫通穴13A,14B等を通じてセンタジョイント40をトラックフレーム11の下側から脱着することができ、センタジョイント40の保守点検作業、新品との交換作業等を円滑に行うことができる。
【0091】
従って、本実施の形態によれば、トラックフレーム11のセンタフレーム12とセンタジョイント40との間に中間部材として中間プレート35を介在させることにより、新車としての組立時における作業性を向上できると共に、作業現場等でセンタジョイント40を保守点検したり、交換したりする作業も効率的に行うことができる。
【0092】
また、中間プレート35の上側には、図13ないし図15に示す如くグリースバス50を筒状のスペーサ51、固定ボルト52等を介して組付けることにより、グリースバス50を丸胴16の内周側に嵌合して設ける構成としているので、中間プレート35の各固定板部35Aを複数のスペーサ51を介したグリースバス50用の取付台座として用いることができ、グリースバス50を特別に溶接する作業等を不要にすることができる。
【0093】
さらに、この場合には各スペーサ51の高さ寸法を変えることにより、丸胴16に対するグリースバス50の高さ位置を適宜に調整することができ、丸胴16内でのグリースバス50の組付け作業を大幅に簡略化できると共に、グリースバス50の取付コスト等を削減することができる。
【0094】
なお、前記実施の形態では、図15中に実線で示すようにグリースバス50の内周側を、丸胴16の上端とほぼ同等の高さ位置まで上向きに突出させる場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図15中に仮想線で示すようにグリースバス50の内周側を、丸胴16の上端よりも上方に突出させ、グリースバス50内でのグリースの飛散を防止を図ったり、グリースの貯蔵量を増加させたりする構成としてもよいものである。
【0095】
また、前記実施の形態では、センタジョイント40をスピンドル41(内側継手部)と筒形ボディ42(外側継手部)等とにより構成し、スピンドル41の取付フランジ41Aをトラックフレーム11側に取付ける場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば実開昭59−98950号公報に記載の如く、外側継手部をトラックフレーム側に取付け、内側継手部を上部旋回体側に取付ける構成としてもよいものである。
【0096】
また、前記実施の形態では、上部旋回体6の旋回フレーム7上に運転席8を上方から覆うキャノピー10を設ける形式の油圧ショベルを例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば旋回フレーム上に運転室を画成するキャブを備えた油圧ショベルに適用してもよい。
【0097】
また、前記実施の形態では、旋回フレーム7の前部に所謂スイングポスト式の作業装置55を設けた後方小旋回式の油圧ショベルを例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばオフセットブーム式の作業装置を備えた小旋回式の油圧ショベル、標準機と呼ばれる中型の油圧ショベル等、種々の形式の油圧ショベルにも適用できる。さらに、油圧クレーン等の他の旋回式建設機械にも適用できる。
【0098】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1に記載の発明によれば、回転継手を中間部材に対し下側から着脱可能に取付けると共に、この中間部材を下部走行体のトラックフレームに着脱可能に設ける構成としているので、例えば新車として当該旋回式建設機械を組立てるときには、回転継手を中間部材に予め取付けた状態で、この中間部材をトラックフレームに対し上方から取付けることができ、従来技術のようにトラックフレームを反転させる等の作業を不要にできる。そして、作業現場等で回転継手の保守点検、交換作業を行うときには、中間部材に取付けられた回転継手をトラックフレームの下方から容易に取外すことができる。従って、下部走行体のトラックフレームと回転継手との間に中間部材を介在させることにより、新車としての組立時における作業性を向上できると共に、回転継手の交換作業等も作業現場等で容易に行うことができる。
【0099】
また、請求項2に記載の発明によると、中間部材はボルトを用いてトラックフレームに上方から取付ける構成とし、回転継手は他のボルトを用いて前記中間部材に下方から取付ける構成としているので、新車としての組立工程では、中間部材をトラックフレームに上方からボルトを用いて取付けることができ、組立時の作業性を向上できる。そして、回転継手は他のボルトを用いて前記中間部材に下方から取付けられているので、例えば作業現場等での保守点検、交換時等に回転継手をトラックフレームの下側から脱着することができる。
【0100】
一方、請求項3に記載の発明は、トラックフレームを、センタフレームと、該センタフレームの左,右両側にそれぞれ脚部を介して連結された左,右のサイドフレームとにより構成し、前記センタフレームは、上板部および下板部と、上板部の上面側に設けられた丸胴とにより構成しているので、トラックフレームのセンタフレームを、上板部、下板部および丸胴等により構成でき、この丸胴により旋回輪を下側から支持することができる。そして、回転継手の交換時等には、前記上板部および下板部の貫通穴を通じて回転継手をセンタフレームの下方へと脱着し取出すことができる。
【0101】
また、請求項4に記載の発明によると、板状体からなる中間部材は、センタフレームの丸胴内に位置して上板部の貫通穴を跨いだ長さ方向両端側が前記上板部の上面側に固定される固定部となり、その長さ方向中央部には回転継手が挿通される挿通穴を有する構成としているので、板状体からなる中間部材には、中央部の挿通穴内に回転継手を挿通した状態でボルト等を用いて回転継手を中間部材に締結することができる。そして、中間部材の長さ方向両端側を固定部としてトラックフレームにそれぞれ着脱可能に締結することができる。
【0102】
また、請求項5に記載の発明によると、丸胴の内周側には、旋回輪に形成した内歯歯車に潤滑油を供給するためのグリースバスを嵌合して設け、中間部材は、該グリースバスを前記丸胴の内周側に取付けるための取付台座を兼用する構成としているので、センタフレームの丸胴に対しグリースバスを取付けるときには、丸胴の径方向内側に位置する中間部材をグリースバス用の取付台座として用いることができ、前記丸胴の内周側にグリースバスを安定した状態で取付けることができる。
【0103】
また、請求項6に記載の発明は、回転継手を内側継手部と外側継手部とにより構成し、該内側継手部と外側継手部のうち一方の継手部には、中間部材に下側から当接して締結される取付フランジを設け、他方の継手部には、上部旋回体に対する回転を規制する廻止め用のストッパ部を設ける構成としているので、取付フランジを有する一方の継手部を中間部材に対し下側から締結してトラックフレームに固定することができ、他方の継手部はストッパ部により上部旋回体に対し廻止め状態で取付けることができる。また、この場合のストッパ部は、上部旋回体に対する回転継手の軸方向移動を許す構成とすることにより、例えば作業現場での交換時等には回転継手を上部旋回体に対して軸方向に抜取るように取外すことができる。
【0104】
さらに、請求項7に記載の発明によると、中間部材は、長さ方向両端側がトラックフレームに固定される固定部となり、中央部に他方の継手部が挿通される挿通穴を有した板状体により構成し、回転継手の取付フランジは、前記中間部材の挿通穴の周囲に下側から衝合状態で取付ける構成としているので、板状体からなる中間部材には、中央部の挿通穴内に回転継手を挿入した状態で取付フランジを挿通穴の周囲に衝合させ、この状態でボルト等を用いて取付フランジを中間部材に締結することができる。そして、中間部材の長さ方向両端側を固定部としてトラックフレームにそれぞれ着脱可能に締結することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に適用される後方小旋回式の油圧ショベルを示す外観図である。
【図2】図1中のトラックフレームを拡大して示す正面図である。
【図3】図2に示すトラックフレームの平面図である。
【図4】図3中のセンタフレームを拡大して示す平面図である。
【図5】センタフレームを図4中の矢示V−V方向から拡大してみた縦断面図である。
【図6】図4に示すセンタフレームの斜視図である。
【図7】図4中のセンタフレームから中間プレートとセンタジョイントを取外した状態を示す平面図である。
【図8】センタフレームを図7中の矢示VIII−VIII方向から拡大してみた縦断面図である。
【図9】図7に示すセンタフレームの斜視図である。
【図10】図4中の中間プレートを単体として示す平面図である。
【図11】中間プレートを図10中の矢示XI−XI方向からみた縦断面図である。
【図12】センタジョイントを拡大して示す縦断面図である。
【図13】センタジョイントとグリースバスを中間プレートに取付けた状態を示す斜視図である。
【図14】トラックフレームの丸胴内にセンタジョイント、グリースバスを中間プレートと一緒に組付けた状態を示す斜視図である。
【図15】旋回フレームをトラックフレームの丸胴上に旋回輪を介して組付けた状態を示す図5と同様位置での縦断面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体
2 遊動輪
3 駆動輪
4 履帯
5 排土板
6 上部旋回体
7 旋回フレーム
8 運転席
11 トラックフレーム
12 センタフレーム
13 上板部
14 下板部
15 後板部
16 丸胴
20 ねじ座
21 サイドフレーム
27 脚部
28 旋回輪
34 内歯歯車
35 中間プレート(中間部材)
35A 固定板部(固定部、取付台座)
35B 取付板部
35C 挿通穴
37 ボルト
40 センタジョイント(回転継手)
41 スピンドル(内側継手部)
41A 取付フランジ
42 筒形ボディ(外側継手部)
42A 突起(ストッパ部)
49 ボルト
50 グリースバス
51 スペーサ
52 固定ボルト
53 廻止め板
55 作業装置

Claims (7)

  1. トラックフレームを有する下部走行体と、該下部走行体のトラックフレーム上に旋回輪を介して旋回可能に搭載された上部旋回体と、前記旋回輪の中心側に位置して前記下部走行体のトラックフレームと上部旋回体との間に設けられ該上部旋回体と下部走行体との間で圧油が流通するのを許す回転継手とを備えてなる旋回式建設機械において、
    前記下部走行体のトラックフレームには、前記回転継手を該トラックフレームに取付けるための中間部材を着脱可能に設け、前記回転継手は、該中間部材に対して下側から着脱可能に取付ける構成としたことを特徴とする旋回式建設機械。
  2. 前記中間部材はボルトを用いて前記トラックフレームに上方から取付ける構成とし、前記回転継手は他のボルトを用いて前記中間部材に下方から取付ける構成としてなる請求項1に記載の旋回式建設機械。
  3. 前記トラックフレームは、その中央部に位置するセンタフレームと、該センタフレームの左,右両側にそれぞれ脚部を介して連結され前,後方向に延びた左,右のサイドフレームとにより構成し、前記センタフレームは、上,下で対向して互いに連結され中央部に前記回転継手が挿入される貫通穴を有した上板部および下板部と、前記旋回輪を下側から支持するため前記上板部の貫通穴を径方向外側から取囲んで前記上板部の上面側に設けられた丸胴とにより構成してなる請求項1または2に記載の旋回式建設機械。
  4. 前記中間部材は、前記センタフレームの丸胴内に位置し前記貫通穴を跨いで前記上板部の上面側に配置される板状体よって構成し、前記中間部材は、前記貫通穴を跨いだ長さ方向両端側が前記上板部の上面側に固定される固定部となり、その長さ方向中央部には前記回転継手が挿通される挿通穴を有する構成としてなる請求項3に記載の旋回式建設機械。
  5. 前記丸胴の内周側には、前記旋回輪に形成した内歯歯車に潤滑油を供給するためのグリースバスを嵌合して設け、前記中間部材は、該グリースバスを前記丸胴の内周側に取付けるための取付台座を兼用する構成としてなる請求項3または4に記載の旋回式建設機械。
  6. 前記回転継手は、前記旋回輪の中心軸上に位置して互いに相対回転可能に連結された内側継手部と外側継手部とを有し、該内側継手部と外側継手部のうち一方の継手部には、前記中間部材に下側から当接して締結される取付フランジを設け、他方の継手部には、前記上部旋回体に対する回転を規制する廻止め用のストッパ部を設ける構成としてなる請求項1,2,3,4または5に記載の旋回式建設機械。
  7. 前記中間部材は、長さ方向両端側が前記トラックフレームに固定される固定部となり、中央部に前記他方の継手部が挿通される挿通穴を有した板状体により構成し、前記回転継手の取付フランジは、前記中間部材の挿通穴の周囲に下側から衝合状態で取付ける構成としてなる請求項6に記載の旋回式建設機械。
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