JP2000071961A - 車両の挙動制御装置 - Google Patents
車両の挙動制御装置Info
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Abstract
を悪化させることなく維持できる車両の挙動制御装置を
得る。 【解決手段】 車両状態演算部8は、舵角センサ3から
得たステアリング舵角δを用いて算出した第1目標ヨー
レートω1の絶対値よりも横加速度センサ7から得た横
方向の加減速度Gyを用いて算出した第2目標ヨーレー
トω2の絶対値の方が小さく、第2目標ヨーレートω2を
目標ヨーレートωtとして用いる場合、第1目標ヨーレ
ートω1と第2目標ヨーレートω2との差に対する、第1
目標ヨーレートω1に応じた5〜20%の補正値ωm1を
算出し、該算出した補正値ωm1を第2目標ヨーレートω
2に加算して補正した。
Description
置に関するものであり、特に、走行時における車両のド
リフトアウトやスピン等の異常な車両挙動を抑制するた
めの車両の挙動制御装置に関するものである。
定状態の発生を検出して該ドリフトアウトやスピンを抑
制するように車両の挙動を制御する従来の制御装置は、
各種センサから得られるデータを基にして算出される目
標ヨーレートとヨーレートセンサから得られる車両のヨ
ーレートとの偏差に応じて車両の挙動を制御していた。
例えば、特開平6−183288号公報及び特開平7−
223520号公報では、車速及びステアリング舵角か
ら算出されるヨーレートを路面の摩擦係数μ等に応じて
制限をかけて目標ヨーレートとしている。
応じて目標ヨーレートを制限する従来の方法では、ドラ
イバが行う操舵の状態をまったく考慮していないため、
操舵追従性が悪くなるという問題があった。
めになされたものであり、ステアリング舵角と車体速度
から算出した第1目標ヨーレートよりも、車両の横方向
の加減速度と車体速度から算出した第2目標ヨーレート
が小さく、第2目標ヨーレートを目標ヨーレートとして
使用する場合、第1目標ヨーレートと第2目標ヨーレー
トとの差に応じた補正値、又は該補正値を更にステアリ
ングの操舵速度に応じて補正した補正値を第2目標ヨー
レートに加算するようにして、車両の走行安定性を低下
させず、操舵追従性を悪化させることなく維持できる車
両の挙動制御装置を得ることを目的とする。
動制御装置は、各種センサから得られるデータを基にし
て算出される目標ヨーレートとヨーレートセンサから得
られる車両のヨーレートとの偏差から、車両状態の判定
を行い、該判定に応じて所定の制動力制御及び駆動力制
御を行って車両の挙動制御を行う挙動制御装置におい
て、ステアリングの操舵角を検出する舵角センサから得
られたステアリング舵角を用いて第1目標ヨーレートを
算出する第1目標ヨーレート算出手段と、車両の横方向
の加減速度を検出する横加速度センサから得られた横加
減速度を用いて第2目標ヨーレートを算出する第2目標
ヨーレート算出手段と、第1目標ヨーレートと第2目標
ヨーレートとを比較し、絶対値の小さい方を目標ヨーレ
ートとする目標ヨーレート算出手段とを備え、目標ヨー
レート算出手段は、第2目標ヨーレートを目標ヨーレー
トとする際、第1目標ヨーレートと第2目標ヨーレート
との差に応じた第1補正値を第2目標ヨーレートに加算
して補正するものである。
標ヨーレートを用いて目標ヨーレートを算出する際、第
1補正値をステアリング舵角の角速度に応じて補正した
第2補正値を、第1補正値に代えて第2目標ヨーレート
に加算して補正するようにしてもよい。
標ヨーレートを用いて目標ヨーレートを算出する際、上
記補正した第2目標ヨーレートとヨーレートセンサから
得られるヨーレートとの偏差に、所定の時定数で追従す
る偏差フィルタ値を第2目標ヨーレートに加算して補正
するようにしてもよい。
づいて、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の実
施の形態1における車両の挙動制御装置の例を示した概
略のブロック図である。
各車輪の車輪速度を検出する車輪速センサ2、ステアリ
ングの操舵角を検出する舵角センサ3、車両に発生して
いるヨーレートを検出するヨーレートセンサ4、スロッ
トル開度を検出するスロットルセンサ6及び車両の横方
向の加減速度を検出する横加速度センサ7の各種センサ
と、該各センサからの入力信号より車両の状態を判定す
るための様々なデータを算出すると共に該算出したデー
タから、オーバステア状態を解消するように行われる制
御であるオーバステア制御及びアンダステア状態を解消
するように行われる制御であるアンダステア制御の実施
判定を行う車両状態演算部8とを備えている。
演算部8からの様々なデータ及び各種判定から各車輪に
対する制動力の制御量を算出する制動力演算部9と、車
両状態演算部8からの各データ及び各種判定から駆動力
の制御量を算出する駆動力演算部10と、制動力演算部
9で算出された制動力の制御量から各車輪のブレーキ制
御を行うブレーキアクチュエータ11と、駆動力演算部
10で算出された駆動力の制御量からスロットルの制御
を行うスロットルアクチュエータ12とを備えている。
トセンサ4、スロットルセンサ6及び横加速度センサ7
は、それぞれ車両状態演算部8に接続され、該車両状態
演算部8は制動力演算部9及び駆動力演算部10にそれ
ぞれ接続され、制動力演算部9はブレーキアクチュエー
タ11に、駆動力演算部10はスロットルアクチュエー
タ12に接続されている。
8は、車輪速センサ2からの入力信号より得られた各車
輪の車輪速度から車体速度Vを算出すると共に、舵角セ
ンサ3からの入力信号よりステアリング舵角δを、ヨー
レートセンサ4からの入力信号より車両の実際のヨーレ
ートである実ヨーレートωrを、スロットルセンサ6か
らの入力信号よりスロットル開度を、横加速度センサ7
からの入力信号より横方向の加減速度Gyをそれぞれ得
る。車両状態演算部8は、これら各センサからのそれぞ
れの入力信号から得られた各値より、車両の状態を判定
するための様々なデータの算出を行い、該算出した各デ
ータから車両の挙動制御であるオーバステア制御及びア
ンダステア制御の実施判定を行う。
出された各データ及び上記各制御実施判定から各車輪の
制動力の制御量を算出してブレーキアクチュエータ11
の制御を行う。また、駆動力演算部10は、車両状態演
算部8で算出された各データ及び上記各制御実施判定か
ら駆動力の制御量を算出してスロットルアクチュエータ
12の制御を行う。
ア制御及びアンダステア制御からなる車両の挙動制御の
実施判定方法について説明する。車両状態演算部8は、
上記各センサから得られた値の内、車体速度V及びステ
アリング舵角δを用いて第1目標ヨーレートω1を下記
(1)式より算出する。 ω1=V×δ/{(1−k×V2)×L} ……………(1) なお、上記(1)式において、kはスタビリティファク
タであり高μ(摩擦係数)路を旋回する場から求めた定
数であり、Lはホイールベースを示す定数である。
得られた値の内、車体速度V及び横方向の加減速度Gy
を用いて第2目標ヨーレートω2を下記(2)式より算
出する。 ω2=Gy/V ………………………………………(2)
レートω1と第2目標ヨーレートω2の内、絶対値の小さ
い方の値を選択し、第1目標ヨーレートω1を選択する
と、該第1目標ヨーレートω1を第3目標ヨーレートω3
とする。
レートω2を選択すると、第1目標ヨーレートω1と第2
目標ヨーレートω2との差に応じた補正値ωm1を、例え
ば下記(3)式より算出する。 ωm1=(ω1−ω2)×g(ω1)………………………(3) 上記(3)式において、g(ω1)は、第1目標ヨーレー
トω1に関する関数であり、第1目標ヨーレートω1に応
じて図2で示すような変化をする。
で示しているように、算出した補正値ωm1を第2目標ヨ
ーレートω2に加算して第3目標ヨーレートω3とする。 ω3=ω2+ωm1 ……………………………………(4)
している路面が傾斜している場合、横加速度センサ7で
検出した横方向の加減速度Gyが実際の値から変化す
る。このことによって、上記(2)式で算出した第2目
標ヨーレートω2は、本来の期待する値に対して次第に
オフセットを持つようになる。そこで、車両状態演算部
8は、上記(2)式で算出した第2目標ヨーレートω2
に発生するオフセットを、徐々にキャンセルして補正す
る低周波の補正値を算出する。
値Δωf(n)の算出方法は公知であり、車両状態演算部
8は、例えば低周波フィルタ値Δωf(n)を下記(5)
式より算出する。なお、Δωf(n)におけるnは、自然
数であり制御サイクル数を示している。 Δωf(n)=Δωf(n−1)×(k1−1)/k1+(ω3−ωr)/k1……(5) 上記(5)式において、k1は定数であり、Δωf(n)
は、今回の制御サイクルにおける低周波フィルタ値であ
り、Δωf(n−1)は、前回の制御サイクルにおける低
周波フィルタ値である。また、最初の制御サイクル、す
なわちn=1の場合、Δωf(0)=0とする。
ているように、算出した低周波フィルタ値Δωf(n)を
第3目標ヨーレートω3に加算して目標ヨーレートωtと
する。 ωt=ω3+Δωf(n)………………………………(6)
て得られた目標ヨーレートωtとヨーレートセンサ4か
ら得られた実ヨーレートωrとの比較を行い、偏差であ
るヨーレート偏差Δωを算出する。ヨーレート偏差Δω
は下記(7)式より算出される。 Δω=ωr−ωt ……………………………………(7)
りのときに正、右回りのときに負とすると、車両状態演
算部8は、車両が左旋回を行っている場合、算出したヨ
ーレート偏差Δωが、正の値であるオーバステアしきい
値Thosを超えるとオーバステア制御開始判定を行い、
算出したヨーレート偏差Δωが、負の値であるアンダス
テアしきい値Thus未満であるとアンダステア制御開始
判定を行う。また、車両が右旋回を行っている場合、車
両状態演算部8は算出したヨーレート偏差Δωが、負の
値であるオーバステアしきい値Thos未満であるとオー
バステア制御開始判定を行い、算出したヨーレート偏差
Δωが、正の値であるアンダステアしきい値Thusを超
えるとアンダステア制御開始判定を行う。
ブレーキアクチュエータ11及びスロットルアクチュエ
ータ12に対して、車両状態演算部8がオーバステア制
御開始判定を行うと所定のオーバステア制御を行わせ、
車両状態演算部8がアンダステア制御開始判定を行うと
所定のアンダステア制御を行わせる。なお、本実施の形
態では、車両の旋回方向に応じて正又は負となる値につ
いては、左回りを正、右回りを負となる場合を例にして
説明する。
は、オーバステア状態を解消するために外前輪に付加す
る制動力制動量を算出する。該制動力制御量は、ヨーレ
ート偏差Δωが大きい、すなわちオーバステアの度合い
が大きいときほど大きい値が、ヨーレート偏差Δωが小
さい、すなわちオーバステアの度合いが小さいときほど
小さい値が算出される。同時に、駆動力演算部10は、
所定の方法で駆動力制御量を算出し、例えば駆動力を減
少させるようにする。
算部9は、アンダステア状態を解消するために内後輪に
付加する制動力制動量を算出する。該制動力制御量は、
ヨーレート偏差Δωが大きい、すなわちアンダステアの
度合いが大きいときほど大きい値が、ヨーレート偏差Δ
ωが小さい、すなわちアンダステアの度合いが小さいと
きほど小さい値が算出される。同時に、駆動力演算部1
0は、所定の方法で駆動力制御量を算出し、例えば駆動
力を減少させるようにする。
て算出される第2目標ヨーレートω2を目標ヨーレート
ωtに用いる場合、図2から分かるように第1目標ヨー
レートω1と第2目標ヨーレートω2との差の5〜20%
の値を算出し、該算出した値を第2目標ヨーレートω2
に加算し補正した。更に該補正した値に低周波フィルタ
値Δωf(n)を加算して目標ヨーレートωtとした。
御装置1の動作例を示したフローチャートであり、図4
は、図3における目標ヨーレートωtの算出ルーチンの
例を示したフローチャートである。図3及び図4を用い
て車両の挙動制御装置1の動作についてもう少し詳細に
説明する。
演算部8は、車輪速センサ2からの入力信号より得られ
る各車輪の車輪速度から車体速度Vを算出すると共に、
舵角センサ3からの入力信号よりステアリング舵角δ
を、ヨーレートセンサ4からの入力信号より実ヨーレー
トωrを、スロットルセンサ6からの入力信号よりスロ
ットル開度を、横加速度センサ7からの入力信号より横
方向の加減速度Gyをそれぞれ得る。次に、車両状態演
算部8は、ステップS2で、目標ヨーレートωtを算出
する。
態演算部8による目標ヨーレートωtの算出例を、図4
のフローチャートを用いて説明する。なお、特に明記し
ない限り、図4で行われる処理はすべて車両状態演算部
8で行われるものである。図4において、ステップS1
1で、上記(1)式を用いて第1目標ヨーレートω1を
算出すると共に上記(2)式を用いて第2目標ヨーレー
トω2を算出する。次に、ステップS12で、第1目標
ヨーレートω1の絶対値と第2目標ヨーレートω2の絶対
値とを比較し第2目標ヨーレートω2の絶対値が第1目
標ヨーレートω1の絶対値よりも小さいか否かを調べ
る。第2目標ヨーレートω2の絶対値が第1目標ヨーレ
ートω1の絶対値よりも小さい場合(YES)、ステッ
プS13に進む。
補正値ωm1を算出した後、ステップS14で、上記
(4)式のように、第2目標ヨーレートω2に補正値ωm
1を加算して第3目標ヨーレートω3を算出する。次に、
ステップS15で、上記(5)式を用いて低周波フィル
タ値Δωf(n)を算出し、ステップS16で、上記
(6)式のように、第3目標ヨーレートω3に低周波フ
ィルタ値Δωf(n)を加算して目標ヨーレートωtを算
出して、本フローは終了し図3のステップS3に進む。
また、ステップS12で、第2目標ヨーレートω2の絶
対値よりも第1目標ヨーレートω1の絶対値の方が小さ
い場合(NO)、ステップS17に進み、第1目標ヨー
レートω1を第3目標ヨーレートω3とした後、ステップ
S15に進む。
て、ステップS1で得た実ヨーレートωr及びステップ
S2で算出した目標ヨーレートωtからヨーレート偏差
Δωを算出する。次に、ステップS4で、車両状態演算
部8は、オーバステアしきい値Thos及びアンダステア
しきい値Thusの各しきい値を算出して設定する。
テップS3で算出したヨーレート偏差ΔωとステップS
4で設定されたオーバステアしきい値Thosとの比較を
行い、オーバステア制御を開始するか否かの判定を行
う。例えば、ヨーレートセンサ4の極性が左回りのとき
正、右回りのときに負であるとすると、左旋回時におい
ては、オーバステアしきい値Thosは正の値となり、ヨ
ーレート偏差Δωがオーバステアしきい値Thosを超え
ているか否かを調べる。車両状態演算部8は、ヨーレー
ト偏差Δωがオーバステアしきい値Thosを超え、オー
バステア制御を開始する判定を行うと(YES)、ステ
ップS6に進む。
バステア制御開始判定により、制動力演算部9は外前輪
制動力の制動量の算出を行い、駆動力演算部10は駆動
力の制御量を算出する。次に、ステップS7で、制動力
演算部9は該算出した制動量の外前輪制動力制御の実施
をブレーキアクチュエータ11に実行させ、駆動力演算
部10は駆動量の駆動制御の実施をスロットルアクチュ
エータに実行させて本フローは終了する。
偏差Δωがオーバステアしきい値Thos以下であって、
オーバステア制御開始の判定が行われなかった場合(N
O)、ステップS8に進む。ステップS8で、車両状態
演算部8は、ステップS3で算出したヨーレート偏差Δ
ωとステップS4で設定されたアンダステアしきい値T
husとの比較を行い、アンダステア制御を開始するか否
かの判定を行う。例えば、ヨーレートセンサ4の極性が
左回りのとき正、右回りのときに負であるとすると、左
旋回時においては、アンダステアしきい値Thusは負の
値となり、ヨーレート偏差Δωがアンダステアしきい値
Thos未満であるか否かを調べ、ヨーレート偏差Δωが
アンダステアしきい値Thus未満であり、アンダステア
制御を開始する判定を行うと(YES)、ステップS9
に進む。
ダステア制御開始判定により、制動力演算部9は内後輪
制動力の制動量の算出を行い、駆動力演算部10は駆動
力の制御量を算出した後、ステップS7の処理を行って
ステップS1に戻る。また、ステップS8で、例えばヨ
ーレート偏差Δωがアンダステアしきい値Thus以上で
あって、アンダステア制御開始の判定が行われなかった
場合(NO)、ステップS1に戻る。
の挙動制御装置は、ステアリング舵角δを用いて算出さ
れる第1目標ヨーレートω1の絶対値よりも横方向の加
減速度Gyを用いて算出される第2目標ヨーレートω2の
絶対値の方が小さく、第2目標ヨーレートω2を目標ヨ
ーレートωtとして用いる場合、第1目標ヨーレートω1
と第2目標ヨーレートω2との差に対する、第1目標ヨ
ーレートω1に応じた5〜20%の補正値ωm1を算出
し、該算出した補正値ωm1を第2目標ヨーレートω2に
加算して補正した。このことから、操舵追従性の低下を
防止することができると共に、目標ヨーレートωtが過
大となって走行安定性が低下することを防止できる。
制御装置は、第2目標ヨーレートω2に低周波フィルタ
値を加算することによって、横加速度センサのドリフト
や路面の傾きによるセンサ値の誤差を偏差フィルタで補
正しており、該センサ値の誤差による目標ヨーレートω
tと実ヨーレートωrの疑似偏差で、車両の挙動制御が過
剰又は過小になることを防止できる。
正値ωm1を算出する際、ドライバによる操舵速度を考慮
していなかったが、該補正値ωm1をドライバによる操舵
速度に応じて変えるようにしてもよく、このようにした
ものを本発明の実施の形態2とする。なお、本発明の実
施の形態2における車両の挙動制御装置の例を示した概
略のブロック図は、図1の車両状態演算部8を車両状態
演算部21に、図1の車両の挙動制御装置1を車両の挙
動制御装置20にしたこと以外は図1と同じであるので
省略し、図1を参照しながら車両状態演算部8を車両状
態演算部21に置き換えて図1との相違点のみ説明す
る。
(2)式を用いて、第1目標ヨーレートω1及び第2目
標ヨーレートω2をそれぞれ算出する。更に、車両状態
演算部21は、該算出した第1目標ヨーレートω1及び
第2目標ヨーレートω2の内、絶対値の小さい方の値を
選択し、第1目標ヨーレートω1を選択すると該第1目
標ヨーレートω1を第3目標ヨーレートω3とする。
ーレートω2を選択すると、第1目標ヨーレートω1と第
2目標ヨーレートω2との差に応じた補正値ωm2を、例
えば下記(7)式より算出する。 ωm2=(ω1−ω2)×g(ω1)×h(δ’)………………………(7) 上記(7)式において、h(δ’)は、ステアリング舵角
δを微分して得られるステアリング角速度δ’に関する
関数であり、ステアリング角速度δ’に応じて図5で示
すような変化をする。
式で示しているように、算出した補正値ωm2を第2目標
ヨーレートω2に加算して第3目標ヨーレートω3とす
る。 ω3=ω2+ωm2 ……………………………………(8)
式で示しているように、(5)式を用いて算出した低周
波フィルタ値Δωf(n)を上記(8)式の第3目標ヨー
レートω3に加算して目標ヨーレートωtとする。
て算出される第2目標ヨーレートω2を目標ヨーレート
ωtに用いる場合、第1目標ヨーレートω1と第2目標ヨ
ーレートω2との差に対する第1目標ヨーレートω1に応
じた5〜20%の補正値ωm1を算出し、該補正値ωm1に
対するステアリング角速度δ’に応じた20〜100%
の補正値ωm2を算出して第2目標ヨーレートω2に加算
し補正した。更に、該補正した値に低周波フィルタ値Δ
ωf(n)を加算して目標ヨーレートωtとした。
示したフローチャートは、図3における車両状態演算部
8を車両状態演算部21に置き換えることと、ステップ
S2の目標ヨーレートωtの算出方法が異なる以外は、
図3と同じであるので省略し、車両状態演算部21によ
る目標ヨーレートωtの算出動作例を図6のフローチャ
ートを用いて説明する。なお、図6では、車両状態演算
部8を車両状態演算部21に置き換える以外、同じ処理
を行うフローは同じ符号で示しており、ここではその説
明を省略すると共に図4との相違点のみ説明する。ま
た、特に明記しない限り、図6で行われる処理はすべて
車両状態演算部21で行われるものである。
テップS13をステップS21に、図4のステップS1
4をステップS22に置き換えたことにある。図6にお
いて、図4のステップS11の処理を行った後、図4の
ステップS12で、第2目標ヨーレートω2の絶対値が
第1目標ヨーレートω1の絶対値よりも小さい場合(Y
ES)、ステップS21に進む。
補正値ωm2を算出した後、ステップS22で、上記
(8)式のように、第2目標ヨーレートω2に補正値ωm
2を加算して第3目標ヨーレートω3を算出する。この
後、図4のステップS15及びステップS16の処理を
行って本フローは終了し、図3のステップS3に進んで
図3のステップS3以降の処理を行う。また、ステップ
S12で、第2目標ヨーレートω2の絶対値よりも第1
目標ヨーレートω1の絶対値の方が小さい場合(N
O)、図4のステップS17の処理を行った後、図4の
ステップS15及びステップS16の処理を行って本フ
ローは終了し、図3のステップS3に進んで図3のステ
ップS3以降の処理を行う。
の挙動制御装置は、実施の形態1で算出した補正値ωm1
を、更にステアリング角速度δ’に応じて補正した補正
値ωm2を算出し、該算出した補正値ωm2を第2目標ヨー
レートω2に加算して補正した。このことから、操舵追
従性の低下を更に防止することができると共に、目標ヨ
ーレートωtが過大となって走行安定性が低下すること
を防止できる。更に、実施の形態1と同様、第2目標ヨ
ーレートω2に低周波フィルタ値を加算することによっ
て、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
の車両の挙動制御装置によれば、ステアリング舵角を用
いて算出される第1目標ヨーレートの絶対値よりも横方
向の加減速度を用いて算出される第2目標ヨーレートの
絶対値の方が小さく、第2目標ヨーレートを用いて目標
ヨーレートを算出する場合、第1目標ヨーレートと第2
目標ヨーレートとの差に応じた第1補正値を加算して補
正した。このことから、路面の状態に応じて目標ヨーレ
ートを制限することができると共に、操舵追従性の低下
を防止することができる。
グ角速度に応じて補正した第2補正値を算出し、上記第
1補正値に代えて該算出した第2補正値を第2目標ヨー
レートに加算して補正した。このことから、路面の状態
に応じて目標ヨーレートを制限することができると共
に、操舵追従性の低下を更に防止することができる。
レートセンサから得られるヨーレートとの偏差に、所定
の時定数で追従する偏差フィルタ値を第2目標ヨーレー
トに加算して補正した。このことから、センサのドリフ
トや路面の傾きによるセンサ値の誤差を偏差フィルタで
補正しており、センサ値の誤差による目標ヨーレートと
ヨーレートセンサから得られるヨーレートとの疑似偏差
で、車両の挙動制御が過剰又は過小になることを防止で
きる。
御装置の例を示した概略のブロック図である。
を示したフローチャートである。
チンを示したフローチャートである。
御装置の目標ヨーレートωt算出ルーチンを示したフロ
ーチャートである。
Claims (3)
- 【請求項1】 各種センサから得られるデータを基にし
て算出される目標ヨーレートとヨーレートセンサから得
られる車両のヨーレートとの偏差から、車両状態の判定
を行い、該判定に応じて所定の制動力制御及び駆動力制
御を行って車両の挙動制御を行う挙動制御装置におい
て、 ステアリングの操舵角を検出する舵角センサから得られ
たステアリング舵角を用いて第1目標ヨーレートを算出
する第1目標ヨーレート算出手段と、 車両の横方向の加減速度を検出する横加速度センサから
得られた横加減速度を用いて第2目標ヨーレートを算出
する第2目標ヨーレート算出手段と、 上記第1目標ヨーレートと第2目標ヨーレートとを比較
し、絶対値の小さい方を目標ヨーレートとする目標ヨー
レート算出手段とを備え、 該目標ヨーレート算出手段は、第2目標ヨーレートを目
標ヨーレートとする際、第1目標ヨーレートと第2目標
ヨーレートとの差に応じた第1補正値を第2目標ヨーレ
ートに加算して補正することを特徴とする車両の挙動制
御装置。 - 【請求項2】 上記目標ヨーレート算出手段は、第2目
標ヨーレートを用いて目標ヨーレートを算出する際、上
記第1補正値をステアリング舵角の角速度に応じて補正
した第2補正値を、上記第1補正値に代えて第2目標ヨ
ーレートに加算して補正することを特徴とする請求項1
に記載の車両の挙動制御装置。 - 【請求項3】 上記目標ヨーレート算出手段は、第2目
標ヨーレートを用いて目標ヨーレートを算出する際、上
記補正した第2目標ヨーレートとヨーレートセンサから
得られるヨーレートとの偏差に、所定の時定数で追従す
る偏差フィルタ値を第2目標ヨーレートに加算して補正
することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか
に記載の車両の挙動制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24701398A JP3662747B2 (ja) | 1998-09-01 | 1998-09-01 | 車両の挙動制御装置 |
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