JP2000066433A - 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置Info
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- JP2000066433A JP2000066433A JP24771998A JP24771998A JP2000066433A JP 2000066433 A JP2000066433 A JP 2000066433A JP 24771998 A JP24771998 A JP 24771998A JP 24771998 A JP24771998 A JP 24771998A JP 2000066433 A JP2000066433 A JP 2000066433A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】滑り性に優れ、摺擦による表面の摩耗や傷の発
生等に対して耐久性を有する、また繰り返し電子写真プ
ロセスにおいて発生するコロナ生成物付着による表面抵
抗の低下がなく、高湿下においても高品位の画質を保つ
ことのできる電子写真感光体を提供することである。 【解決手段】導電性支持体上に感光層及び保護層をこの
順に有する電子写真感光体において、該保護層がアクリ
ル系硬化樹脂とポリエン−ポリチオ−ル系硬化樹脂を組
み合わせた硬化系樹脂で形成されていることを特徴とす
る電子写真感光体。
生等に対して耐久性を有する、また繰り返し電子写真プ
ロセスにおいて発生するコロナ生成物付着による表面抵
抗の低下がなく、高湿下においても高品位の画質を保つ
ことのできる電子写真感光体を提供することである。 【解決手段】導電性支持体上に感光層及び保護層をこの
順に有する電子写真感光体において、該保護層がアクリ
ル系硬化樹脂とポリエン−ポリチオ−ル系硬化樹脂を組
み合わせた硬化系樹脂で形成されていることを特徴とす
る電子写真感光体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体並び
に該電子写真感光体を備えたプロセスカ−トリッジ及び
電子写真装置に関する。
に該電子写真感光体を備えたプロセスカ−トリッジ及び
電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体には、運用される電子写
真プロセスに応じた所要の感度、電気特性、光学特性を
備えていることが要求されるが、更に、繰り返し使用さ
れる感光体にあっては、感光体の表面層、即ち、支持体
より最も隔離する層には、コロナ帯電、トナ−現像、紙
への転写、クリ−ニング処理等の電気的、機械的外力が
直接に加えられるために、それらに対する耐久性が要求
される。具体的には、摺擦による表面の摩耗や傷の発
生、また、コロナ帯電時に発生するオゾンによる表面の
劣化等に対する耐久性が要求される。一方、トナ−の現
像、クリ−ニングの繰り返しによる表面層へのトナ−付
着という問題もあり、これに対しては表面層のクリ−ニ
ング性を向上することが求められている。
真プロセスに応じた所要の感度、電気特性、光学特性を
備えていることが要求されるが、更に、繰り返し使用さ
れる感光体にあっては、感光体の表面層、即ち、支持体
より最も隔離する層には、コロナ帯電、トナ−現像、紙
への転写、クリ−ニング処理等の電気的、機械的外力が
直接に加えられるために、それらに対する耐久性が要求
される。具体的には、摺擦による表面の摩耗や傷の発
生、また、コロナ帯電時に発生するオゾンによる表面の
劣化等に対する耐久性が要求される。一方、トナ−の現
像、クリ−ニングの繰り返しによる表面層へのトナ−付
着という問題もあり、これに対しては表面層のクリ−ニ
ング性を向上することが求められている。
【0003】上記のような表面層に要求される特性を満
たすために、樹脂を主成分とする表面保護層を設ける試
みがなされている。例えば特開昭57−30843号公
報には、導電性粉末として金属酸化物を添加して抵抗を
制御した保護層が提案されている。
たすために、樹脂を主成分とする表面保護層を設ける試
みがなされている。例えば特開昭57−30843号公
報には、導電性粉末として金属酸化物を添加して抵抗を
制御した保護層が提案されている。
【0004】電子写真感光体用の保護層に金属酸化物を
分散するのは、保護層自体の電気抵抗を制御し、電子写
真プロセスの繰り返しにおける感光体内での残留電位の
増加を防止するのがその主な目的であり、他方、電子写
真感光体用の保護層の適切な抵抗値は1010〜1015Ω
・cmであることが示されている。しかしながら、前記
の範囲の抵抗値においては、保護層の電気抵抗はイオン
電導によって影響を受けやすく、そのために環境の変化
によって電気抵抗が大きく変化する傾向にある。
分散するのは、保護層自体の電気抵抗を制御し、電子写
真プロセスの繰り返しにおける感光体内での残留電位の
増加を防止するのがその主な目的であり、他方、電子写
真感光体用の保護層の適切な抵抗値は1010〜1015Ω
・cmであることが示されている。しかしながら、前記
の範囲の抵抗値においては、保護層の電気抵抗はイオン
電導によって影響を受けやすく、そのために環境の変化
によって電気抵抗が大きく変化する傾向にある。
【0005】更に、特に高湿下において、繰り返し帯電
により発生するオゾン、窒素酸化物等のコロナ生成物が
表面に付着することにより感光体の表面抵抗の低下を引
き起こし、画像流れが発生する等の問題が生じている。
また、高寿命化に向けて結着樹脂素そのものの離型性、
摺擦による摩耗や傷に対する耐久性も十分でなく、未だ
保護層として満足できる電子写真特性を示すものが得ら
れていないのが現状である。
により発生するオゾン、窒素酸化物等のコロナ生成物が
表面に付着することにより感光体の表面抵抗の低下を引
き起こし、画像流れが発生する等の問題が生じている。
また、高寿命化に向けて結着樹脂素そのものの離型性、
摺擦による摩耗や傷に対する耐久性も十分でなく、未だ
保護層として満足できる電子写真特性を示すものが得ら
れていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、滑り
性に優れ、摺擦による表面の摩耗や傷の発生等に対して
耐久性を有する電子写真感光体の提供、繰り返し電子写
真プロセスにおいて発生するコロナ生成物付着による表
面抵抗の低下がなく、高湿下においても高品位の画質を
保つことのできる電子写真感光体を提供することであ
る。また、該電子写真感光体を用いたプロセスカ−トリ
ッジ並びに電子写真装置を提供することである。
性に優れ、摺擦による表面の摩耗や傷の発生等に対して
耐久性を有する電子写真感光体の提供、繰り返し電子写
真プロセスにおいて発生するコロナ生成物付着による表
面抵抗の低下がなく、高湿下においても高品位の画質を
保つことのできる電子写真感光体を提供することであ
る。また、該電子写真感光体を用いたプロセスカ−トリ
ッジ並びに電子写真装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性支持体
上に感光層及び保護層をこの順に有する電子写真感光体
において、該保護層がアクリル系硬化樹脂とポリエン−
ポリチオ−ル系硬化樹脂を組み合わせた硬化系樹脂で形
成されていることを特徴とする電子写真感光体から構成
される。
上に感光層及び保護層をこの順に有する電子写真感光体
において、該保護層がアクリル系硬化樹脂とポリエン−
ポリチオ−ル系硬化樹脂を組み合わせた硬化系樹脂で形
成されていることを特徴とする電子写真感光体から構成
される。
【0008】また、本発明は、前記本発明の電子写真感
光体、及び帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段から
なる群より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持
し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とす
るプロセスカ−トリッジから構成される。
光体、及び帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段から
なる群より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持
し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とす
るプロセスカ−トリッジから構成される。
【0009】また、本発明は、前記本発明の電子写真感
光体、帯電手段、像露光手段、現像手段及び転写手段を
有することを特徴とする電子写真装置から構成される。
光体、帯電手段、像露光手段、現像手段及び転写手段を
有することを特徴とする電子写真装置から構成される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の電子写真感光体は、導電
性支持体上に感光層と保護層を有する電子写真感光体で
ある。
性支持体上に感光層と保護層を有する電子写真感光体で
ある。
【0011】保護層について説明すると、本発明におい
て用いられるアクリル硬化樹脂は、アクリルモノマ−あ
るいはアクリルオリゴマ−を熱や光で重合させる化合物
と共に用いることで生成できる。一般的には、紫外線照
射によるラジカル重合が用いられる。その種類は、モノ
マ−においては、単官能及び多官能アクリレ−トともに
多岐にわたり、また、その基本骨格も脂肪族型、脂環
型、芳香族型、更には水酸基、アリル基、グリシジル
基、カルボキシル基、Cl、Br基等の官能基含有型等
がある。更に、リンやその他の金属を含有した特殊なア
クリレ−トモノマ−等も選択できる。オリゴマ−におい
てもポリエステル系、ウレタン系、ポリエ−テル系、エ
ポキシ系、ポリブタジエン系、シリコ−ン系等その種類
は多岐にわたる。これらモノマ−、オリゴマ−は各々単
独で用いてもよく、また2種類以上を混合することも可
能である。
て用いられるアクリル硬化樹脂は、アクリルモノマ−あ
るいはアクリルオリゴマ−を熱や光で重合させる化合物
と共に用いることで生成できる。一般的には、紫外線照
射によるラジカル重合が用いられる。その種類は、モノ
マ−においては、単官能及び多官能アクリレ−トともに
多岐にわたり、また、その基本骨格も脂肪族型、脂環
型、芳香族型、更には水酸基、アリル基、グリシジル
基、カルボキシル基、Cl、Br基等の官能基含有型等
がある。更に、リンやその他の金属を含有した特殊なア
クリレ−トモノマ−等も選択できる。オリゴマ−におい
てもポリエステル系、ウレタン系、ポリエ−テル系、エ
ポキシ系、ポリブタジエン系、シリコ−ン系等その種類
は多岐にわたる。これらモノマ−、オリゴマ−は各々単
独で用いてもよく、また2種類以上を混合することも可
能である。
【0012】本発明において用いられるラジカル重合開
始剤は、熱あるいは光照射によってラジカルを発生し得
る化合物であればよく、アリ−ルアルキルケトン類、オ
キシムキチン類、アシルフォスフィンオキシド類、ベン
ゾインエ−テル類、チオ安息香酸S−フェニル、チタノ
セン類、芳香族ケトン類、チオキサントン類、アゾ化合
物類、有機酸化化合物類等が挙げられるが、これらに限
定するものではない。る。また、これらを単独で用いる
だけでなく、2種類以上を混合することも可能である。
始剤は、熱あるいは光照射によってラジカルを発生し得
る化合物であればよく、アリ−ルアルキルケトン類、オ
キシムキチン類、アシルフォスフィンオキシド類、ベン
ゾインエ−テル類、チオ安息香酸S−フェニル、チタノ
セン類、芳香族ケトン類、チオキサントン類、アゾ化合
物類、有機酸化化合物類等が挙げられるが、これらに限
定するものではない。る。また、これらを単独で用いる
だけでなく、2種類以上を混合することも可能である。
【0013】本発明において用いられるポリエンとポリ
チオ−ルの重合体は、多官能性チオ−ルから適当なラジ
カル開始剤による水素引き抜き反応によって生成するチ
イルラジカルの炭素−炭素不飽和結合への付加によって
生成するが、この反応においては、開始剤由来のラジカ
ルが酸素によって失活しても活性なこのチイルラジカル
が存在するため、酸素による硬化阻害を抑制できる利点
を有している。
チオ−ルの重合体は、多官能性チオ−ルから適当なラジ
カル開始剤による水素引き抜き反応によって生成するチ
イルラジカルの炭素−炭素不飽和結合への付加によって
生成するが、この反応においては、開始剤由来のラジカ
ルが酸素によって失活しても活性なこのチイルラジカル
が存在するため、酸素による硬化阻害を抑制できる利点
を有している。
【0014】本発明においては、このチイルラジカルを
生成させる目的で、先のラジカル開始剤において、少な
くとも1種類以上の水素引き抜き型開始剤(チオキサン
ソン系、ベンゾフェノン系等)を含有することが必要で
ある。
生成させる目的で、先のラジカル開始剤において、少な
くとも1種類以上の水素引き抜き型開始剤(チオキサン
ソン系、ベンゾフェノン系等)を含有することが必要で
ある。
【0015】本発明において用いられるポリエン化合
物、ポリチオ−ル化合物のそれぞれの具体例を表1〜2
に示すが、これ等に限定するものではなく、また、これ
等の化合物は単独でも2種類以上を混合しても用いるこ
とができる。
物、ポリチオ−ル化合物のそれぞれの具体例を表1〜2
に示すが、これ等に限定するものではなく、また、これ
等の化合物は単独でも2種類以上を混合しても用いるこ
とができる。
【0016】
【表1】
【表2】
【0017】本発明において、アクリル硬化系樹脂とポ
リエンとポリチオ−ル系重合樹脂との混合比については
下記の範囲で適宜選択できる。
リエンとポリチオ−ル系重合樹脂との混合比については
下記の範囲で適宜選択できる。
【0018】本発明において用いる導電性金属酸化物と
しては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチ
モン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをド−プし
た酸化インジウム、アンチモンをド−プした酸化スズ、
酸化ジルコニウム等の微粒子の中から1種または2種以
上混合して用いることができる。
しては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチ
モン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをド−プし
た酸化インジウム、アンチモンをド−プした酸化スズ、
酸化ジルコニウム等の微粒子の中から1種または2種以
上混合して用いることができる。
【0019】これら導電性微粒子と結着剤とは、表面保
護層としての抵抗を決定する因子であるので、その量比
は慎重に決められる。本発明における保護層中の導電性
微粒子の割合は、直接的に保護層の抵抗を決定する要因
の一つであり、保護層の抵抗は1010〜1015Ω・cm
の範囲であることが好ましく、従って、量比はこの抵抗
の範囲で決められる。
護層としての抵抗を決定する因子であるので、その量比
は慎重に決められる。本発明における保護層中の導電性
微粒子の割合は、直接的に保護層の抵抗を決定する要因
の一つであり、保護層の抵抗は1010〜1015Ω・cm
の範囲であることが好ましく、従って、量比はこの抵抗
の範囲で決められる。
【0020】本発明における保護層において、導電性微
粒子の分散性の向上、平滑性の向上を目的として種々の
添加剤を加えることができる。特に分散性の向上に関し
ては、導電性微粒子の表面処理を行うことが非常に有効
である。表面処理剤としては特に含フッ素シランカップ
リング剤、フッ素変性シリコ−ンオイル、フッ素系界面
活性剤及びフッ素系グラフトポリマ−が好ましい。
粒子の分散性の向上、平滑性の向上を目的として種々の
添加剤を加えることができる。特に分散性の向上に関し
ては、導電性微粒子の表面処理を行うことが非常に有効
である。表面処理剤としては特に含フッ素シランカップ
リング剤、フッ素変性シリコ−ンオイル、フッ素系界面
活性剤及びフッ素系グラフトポリマ−が好ましい。
【0021】保護層の平滑性の向上を目的として、フッ
素原子含有樹脂を加えることができる。フッ素原子含有
樹脂としては、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化エチレ
ン樹脂、六フッ化塩化エチレンプロピレン樹脂、フッ化
ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エ
チレン樹脂及びこれらの共重合体の中から1種あるいは
2種以上を適宜選択するのが好ましいが、特に四フッ化
エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂が好ましい。保護
層中のフッ素原子含有樹脂粒子の割合は、5〜70wt
%、好ましくは10〜60wt%の範囲である。樹脂の
分子量や粒子の粒径は適宜選択することができ、特に制
限されるものではない。
素原子含有樹脂を加えることができる。フッ素原子含有
樹脂としては、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化エチレ
ン樹脂、六フッ化塩化エチレンプロピレン樹脂、フッ化
ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エ
チレン樹脂及びこれらの共重合体の中から1種あるいは
2種以上を適宜選択するのが好ましいが、特に四フッ化
エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂が好ましい。保護
層中のフッ素原子含有樹脂粒子の割合は、5〜70wt
%、好ましくは10〜60wt%の範囲である。樹脂の
分子量や粒子の粒径は適宜選択することができ、特に制
限されるものではない。
【0022】本発明においては前記保護層中に、耐候性
を向上させる目的で酸化防止剤等の添加剤を加えてもよ
い。
を向上させる目的で酸化防止剤等の添加剤を加えてもよ
い。
【0023】このようにして保護層は、前記結着樹脂中
に前記金属酸化物微粒子を分散した溶液を塗布、硬化し
て形成される。
に前記金属酸化物微粒子を分散した溶液を塗布、硬化し
て形成される。
【0024】本発明における保護層の膜厚は0.2〜7
μm、好ましくは0.5〜5μmの範囲である。
μm、好ましくは0.5〜5μmの範囲である。
【0025】感光層と保護層の間に平滑性、耐候性を向
上させる目的で中間層を設けてもよいが、その結着樹脂
としてはポリエステル、ポリカ−ボネ−ト、ポリウレタ
ン、フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポ
リスチレン、ポリビニルブチラ−ル、ポリアミド、アク
リル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
アクリル共重合体、ポリアクリル酸及びそのエステル、
ポリメタクリル酸及びそのエステル、セルロ−ス、カゼ
イン、ゼラチン等が挙げられる。中間層の膜厚は0.0
1〜10μm、好ましくは0.1〜3μmである。ま
た、中間層には酸化防止剤、導電性材料、紫外線吸収
剤、界面活性剤等が含有されてもよい。
上させる目的で中間層を設けてもよいが、その結着樹脂
としてはポリエステル、ポリカ−ボネ−ト、ポリウレタ
ン、フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポ
リスチレン、ポリビニルブチラ−ル、ポリアミド、アク
リル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
アクリル共重合体、ポリアクリル酸及びそのエステル、
ポリメタクリル酸及びそのエステル、セルロ−ス、カゼ
イン、ゼラチン等が挙げられる。中間層の膜厚は0.0
1〜10μm、好ましくは0.1〜3μmである。ま
た、中間層には酸化防止剤、導電性材料、紫外線吸収
剤、界面活性剤等が含有されてもよい。
【0026】次に感光層について説明する。本発明の電
子写真感光体の感光層の構成は、電荷発生物質と電荷輸
送物質双方を含有する単層型、あるいは電荷発生層と電
荷輸送層を導電性支持体上に積層した積層型のいずれか
である。
子写真感光体の感光層の構成は、電荷発生物質と電荷輸
送物質双方を含有する単層型、あるいは電荷発生層と電
荷輸送層を導電性支持体上に積層した積層型のいずれか
である。
【0027】積層型の感光層の構成としては、導電性支
持体上に電荷発生層、電荷輸送層をこの順に積層したも
のと、逆に電荷輸送層、電荷発生層の順に積層したもの
がある。
持体上に電荷発生層、電荷輸送層をこの順に積層したも
のと、逆に電荷輸送層、電荷発生層の順に積層したもの
がある。
【0028】本発明において用いる支持体は導電性を有
するものであればよく、例えばアルミニウム、銅、クロ
ム、ニッケル、亜鉛、ステンレス等の金属や合金をドラ
ム状またはシ−ト状に成型したもの、アルミニウムや銅
等の金属箔をプラスチックフィルムにラミネ−トしたも
の、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズ等をプラ
スチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独ま
たは結着樹脂とともに塗布して導電層を設けた金属、プ
ラスチックフィルム、紙等が挙げられる。
するものであればよく、例えばアルミニウム、銅、クロ
ム、ニッケル、亜鉛、ステンレス等の金属や合金をドラ
ム状またはシ−ト状に成型したもの、アルミニウムや銅
等の金属箔をプラスチックフィルムにラミネ−トしたも
の、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズ等をプラ
スチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独ま
たは結着樹脂とともに塗布して導電層を設けた金属、プ
ラスチックフィルム、紙等が挙げられる。
【0029】積層型感光体の電荷輸送層は、主鎖または
側鎖にビフェニレン、アントラセン、ピレン、フェナン
トレン等の構造を有する多環芳香族化合物、インド−
ル、カルバゾ−ル、オキサジアゾ−ル、ピラゾリン等の
含窒素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物等
の電荷輸送物質を成膜性を有する樹脂に溶解させた塗工
液を用いて形成される。このような成膜性を有する樹脂
としてはポリエステル、ポリスチレン、ポリメタクリル
酸エステル等が挙げられる。電荷輸送層の厚さは5〜4
0μm、好ましくは10〜30μmである。
側鎖にビフェニレン、アントラセン、ピレン、フェナン
トレン等の構造を有する多環芳香族化合物、インド−
ル、カルバゾ−ル、オキサジアゾ−ル、ピラゾリン等の
含窒素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物等
の電荷輸送物質を成膜性を有する樹脂に溶解させた塗工
液を用いて形成される。このような成膜性を有する樹脂
としてはポリエステル、ポリスチレン、ポリメタクリル
酸エステル等が挙げられる。電荷輸送層の厚さは5〜4
0μm、好ましくは10〜30μmである。
【0030】積層型感光体の電荷発生層は、ス−ダンレ
ッド、ダイアンブル−等のアゾ顔料、ピレンキノン、ア
ントアントロン等のキノン顔料、キノシアニン顔料、ペ
リレン顔料、インジゴ、チオインジゴ等のインジゴ顔
料、フタロシアニン顔料等の電荷発生物質をポリビニル
ブチラ−ル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル
樹脂等の結着樹脂に分散させて、この分散液を塗工する
か、前記顔料を真空蒸着することによって形成する。電
荷発生層の厚さは5μm以下、好ましくは0.05〜3
μmである。
ッド、ダイアンブル−等のアゾ顔料、ピレンキノン、ア
ントアントロン等のキノン顔料、キノシアニン顔料、ペ
リレン顔料、インジゴ、チオインジゴ等のインジゴ顔
料、フタロシアニン顔料等の電荷発生物質をポリビニル
ブチラ−ル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル
樹脂等の結着樹脂に分散させて、この分散液を塗工する
か、前記顔料を真空蒸着することによって形成する。電
荷発生層の厚さは5μm以下、好ましくは0.05〜3
μmである。
【0031】本発明の電子写真感光体においては、導電
層と感光層の中間にバリア−機能と接着機能を持つ下引
き層を設けることもできる。下引き層は、カゼイン、ポ
リビニルアルコ−ル、ニトロセルロ−ス、エチレン−ア
クリル酸共重合体、アルコ−ル可溶ポリアミド、ポリウ
レタン、ゼラチン等によって形成できる。下引き層の膜
厚は0.1〜3μmが適当である。
層と感光層の中間にバリア−機能と接着機能を持つ下引
き層を設けることもできる。下引き層は、カゼイン、ポ
リビニルアルコ−ル、ニトロセルロ−ス、エチレン−ア
クリル酸共重合体、アルコ−ル可溶ポリアミド、ポリウ
レタン、ゼラチン等によって形成できる。下引き層の膜
厚は0.1〜3μmが適当である。
【0032】上述したように、本発明の電子写真感光体
は、感光層上にアクリル化合物とポリエン−ポリチオ−
ル化合物を組み合わせた硬化系樹脂からなる保護層を形
成した電子写真感光体である。これにより、耐久性に優
れ、高湿下においても帯電時のコロナ生成物付着による
表面抵抗の低下が抑制された保護層の形成が可能とな
り、結果的に傷による画像欠陥や高湿下の画像流れのな
い高品質な電子写真感光体の提供が可能となった。
は、感光層上にアクリル化合物とポリエン−ポリチオ−
ル化合物を組み合わせた硬化系樹脂からなる保護層を形
成した電子写真感光体である。これにより、耐久性に優
れ、高湿下においても帯電時のコロナ生成物付着による
表面抵抗の低下が抑制された保護層の形成が可能とな
り、結果的に傷による画像欠陥や高湿下の画像流れのな
い高品質な電子写真感光体の提供が可能となった。
【0033】本発明の電子写真感光体は、複写機、レ−
ザ−ビ−ムプリンタ−、LEDプリンタ−、液晶シャッ
タ−プリンタ−等の電子写真応用装置一般に適応でき
る。
ザ−ビ−ムプリンタ−、LEDプリンタ−、液晶シャッ
タ−プリンタ−等の電子写真応用装置一般に適応でき
る。
【0034】次に、本発明のプロセスカ−トリッジ並び
に電子写真装置について説明する。図1に本発明の電子
写真感光体を有するプロセスカ−トリッジを有する電子
写真装置の概略構成を示す。図において、1はドラム状
の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方
向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1は回転過
程において、一次帯電手段3によりその周面に正または
負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光
やレ−ザ−ビ−ム走査露光等の像露光手段(不図示)か
らの画像露光光4を受ける。こうして感光体1の周面に
静電潜像が順次形成されていく。
に電子写真装置について説明する。図1に本発明の電子
写真感光体を有するプロセスカ−トリッジを有する電子
写真装置の概略構成を示す。図において、1はドラム状
の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方
向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1は回転過
程において、一次帯電手段3によりその周面に正または
負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光
やレ−ザ−ビ−ム走査露光等の像露光手段(不図示)か
らの画像露光光4を受ける。こうして感光体1の周面に
静電潜像が順次形成されていく。
【0035】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
によりトナ−現像され、現像されたトナ−現像像は、不
図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体
1の回転と同期取りされて給送された転写材7に、転写
手段6により順次転写されていく。像転写を受けた転写
材7は感光体面から分離されて像定着手段8へ導入され
て像定着を受けることにより複写物(コピ−)として装
置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体1の表
面は、クリ−ニング手段9によって転写残りトナ−の除
去を受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)か
らの前露光光10により除電処理がされた後、繰り返し
画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ロ
−ラ−等を用いた接触帯電手段である場合は、前露光は
必ずしも必要ではない。
によりトナ−現像され、現像されたトナ−現像像は、不
図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体
1の回転と同期取りされて給送された転写材7に、転写
手段6により順次転写されていく。像転写を受けた転写
材7は感光体面から分離されて像定着手段8へ導入され
て像定着を受けることにより複写物(コピ−)として装
置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体1の表
面は、クリ−ニング手段9によって転写残りトナ−の除
去を受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)か
らの前露光光10により除電処理がされた後、繰り返し
画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ロ
−ラ−等を用いた接触帯電手段である場合は、前露光は
必ずしも必要ではない。
【0036】本発明においては、上述の感光体1、一次
帯電手段3、現像手段5及びクリ−ニング手段9等の構
成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジとし
て一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジを
複写機やレ−ザ−ビ−ムプリンタ−等の電子写真装置本
体に対して着脱可能に構成してもよい。例えば一次帯電
手段3、現像手段5及びクリ−ニング手段9の少なくと
も1つを感光体1と共に一体に支持してカ−トリッジ化
し、装置本体のレ−ル12等の案内手段を用いて装置本
体に着脱可能なプロセスカ−トリッジ11とすることが
できる。また、画像露光光4は、電子写真装置が複写機
やプリンタ−である場合には、原稿からの反射光や透過
光を用いる、あるいは、センサ−で原稿を読み取り、信
号化し、この信号に従って行われるレ−ザ−ビ−ムの走
査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッタ−アレイの駆
動等により照射される光である。
帯電手段3、現像手段5及びクリ−ニング手段9等の構
成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジとし
て一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジを
複写機やレ−ザ−ビ−ムプリンタ−等の電子写真装置本
体に対して着脱可能に構成してもよい。例えば一次帯電
手段3、現像手段5及びクリ−ニング手段9の少なくと
も1つを感光体1と共に一体に支持してカ−トリッジ化
し、装置本体のレ−ル12等の案内手段を用いて装置本
体に着脱可能なプロセスカ−トリッジ11とすることが
できる。また、画像露光光4は、電子写真装置が複写機
やプリンタ−である場合には、原稿からの反射光や透過
光を用いる、あるいは、センサ−で原稿を読み取り、信
号化し、この信号に従って行われるレ−ザ−ビ−ムの走
査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッタ−アレイの駆
動等により照射される光である。
【0037】
【実施例】実施例1 アルミニウムシリンダ−上に、アルコ−ル可溶性ポリア
ミド(商品名アミランCM−8000、東レ(株)製)
10部、メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名トレ
ジンEF−30T、帝国科学(株)製)30部をメタノ
−ル150部、ブタノ−ル150部の混合溶媒中に溶解
した調製液を浸漬塗工し、90℃で10分間乾燥させ、
膜厚1μmの下引き層を形成した。
ミド(商品名アミランCM−8000、東レ(株)製)
10部、メトキシメチル化6ナイロン樹脂(商品名トレ
ジンEF−30T、帝国科学(株)製)30部をメタノ
−ル150部、ブタノ−ル150部の混合溶媒中に溶解
した調製液を浸漬塗工し、90℃で10分間乾燥させ、
膜厚1μmの下引き層を形成した。
【0038】次に下記構造式のジスアゾ顔料4部、
【化1】 ブチラ−ル樹脂(商品名エスレックBL−S、積水化学
(株)製)2部及びシクロヘキサノン100部をサンド
ミルで48時間分散した後、テトラヒドロフラン100
部を加えて、電荷発生層用の塗工液を調製した。この塗
工液を下引き層上に浸漬塗工し、80℃で15分間乾燥
させて、膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。
(株)製)2部及びシクロヘキサノン100部をサンド
ミルで48時間分散した後、テトラヒドロフラン100
部を加えて、電荷発生層用の塗工液を調製した。この塗
工液を下引き層上に浸漬塗工し、80℃で15分間乾燥
させて、膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。
【0039】次に下記構造式のスチリル化合物10部
【化2】 及びポリカ−ボネ−ト樹脂(商品名ユ−ピロンZ−20
0、三菱ガス化学(株)製)10部をジクロロメタン2
0部、モノクロルベンゼン60部の混合溶媒中に溶解
し、電荷輸送層用塗工液を調製した。この塗工液を電荷
発生層上に浸漬塗布し、120℃で60分間乾燥さ
せ、、膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
0、三菱ガス化学(株)製)10部をジクロロメタン2
0部、モノクロルベンゼン60部の混合溶媒中に溶解
し、電荷輸送層用塗工液を調製した。この塗工液を電荷
発生層上に浸漬塗布し、120℃で60分間乾燥さ
せ、、膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
【0040】次に、保護層用の塗工液を下記の工程で調
製した。平均粒径0.02μmのアンチモン含有酸化ス
ズ微粒子(商品名T−1、三菱マテリアル(株)製)1
00部、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメ
トキシシラン(商品名LS−1090、信越化学(株)
製)30部、95%エタノ−ル−5%水溶液300部を
ミリング処理した後、溶液をろ過、エタノ−ル洗浄後、
乾燥、120℃、1時間の加熱処理により酸化スズ微粒
子の表面処理を行った。
製した。平均粒径0.02μmのアンチモン含有酸化ス
ズ微粒子(商品名T−1、三菱マテリアル(株)製)1
00部、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメ
トキシシラン(商品名LS−1090、信越化学(株)
製)30部、95%エタノ−ル−5%水溶液300部を
ミリング処理した後、溶液をろ過、エタノ−ル洗浄後、
乾燥、120℃、1時間の加熱処理により酸化スズ微粒
子の表面処理を行った。
【0041】この表面処理済の酸化スズ微粒子に下記構
造式のアクリルモノマ−化合物80部、
造式のアクリルモノマ−化合物80部、
【化3】 下記構造式のポリエン化合物15部、
【化4】 下記構造式のポリチオ−ル化合物5部、
【化5】 下記構造式のラジカル重合開始剤(1)を20部、
【化6】 下記構造式のラジカル重合開始剤(2)を5部、
【化7】
【0042】エタノ−ル300部を混合してサンドミル
で96時間分散し、この分散液に四フッ化エチレン樹脂
粒子(商品名ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製)
100部を混合し、更にサンドミルで4時間分散し、保
護層用の塗工液を調製した。
で96時間分散し、この分散液に四フッ化エチレン樹脂
粒子(商品名ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製)
100部を混合し、更にサンドミルで4時間分散し、保
護層用の塗工液を調製した。
【0043】この塗工液を電荷輸送層上に浸漬塗布し、
メタルハライドランプにて500mW/cm2の光強度
で30秒間紫外線照射して、膜厚3μmの保護層を形成
し、電子写真感光体を作成した。
メタルハライドランプにて500mW/cm2の光強度
で30秒間紫外線照射して、膜厚3μmの保護層を形成
し、電子写真感光体を作成した。
【0044】作成した電子写真感光体を帯電−露光−現
像−転写−クリ−ニングのプロセスを1.5秒サイクル
で繰り返す複写機に取り付け、20℃、50%RHの常
温常湿下で電子写真特性の評価を行い、10℃、15%
RHの低温低湿下及び35℃、85%RHの高温高湿下
での画像評価を行った。更に常温常湿下で繰り返し画出
し耐久を7万回行った。その結果、後記比較例1の保護
層なしの電子写真感光体、また、比較例2及び3のポリ
エン−ポリチオ−ルを混合させない、またはその含有量
が少ない電子写真感光体と比較して、感度、残留電位は
同等であり、画像流れに発生も見られなかった。しかも
7万回の繰り返し画出し耐久においても安定した画像を
保つことができた。結果を表3及び4に示す。暗部電位
はコロナ放電電圧−5KVで放電したときの感光体の表
面電位であり、その値が大きいほど帯電能が良いことを
示す。また、感度は表面電位が−700Vから−200
Vに減衰するのに必要な露光量で示す。
像−転写−クリ−ニングのプロセスを1.5秒サイクル
で繰り返す複写機に取り付け、20℃、50%RHの常
温常湿下で電子写真特性の評価を行い、10℃、15%
RHの低温低湿下及び35℃、85%RHの高温高湿下
での画像評価を行った。更に常温常湿下で繰り返し画出
し耐久を7万回行った。その結果、後記比較例1の保護
層なしの電子写真感光体、また、比較例2及び3のポリ
エン−ポリチオ−ルを混合させない、またはその含有量
が少ない電子写真感光体と比較して、感度、残留電位は
同等であり、画像流れに発生も見られなかった。しかも
7万回の繰り返し画出し耐久においても安定した画像を
保つことができた。結果を表3及び4に示す。暗部電位
はコロナ放電電圧−5KVで放電したときの感光体の表
面電位であり、その値が大きいほど帯電能が良いことを
示す。また、感度は表面電位が−700Vから−200
Vに減衰するのに必要な露光量で示す。
【0045】実施例2 実施例1において、アクリルモノマ−化合物50部、ポ
リエン化合物40部、ポリチオ−ル化合物10部、ラジ
カル重合開始剤(1)15部、ラジカル重合開始剤
(2)10部とした他は、実施例1と全く同様にして電
子写真感光体を作成し、評価を行った。結果を表3及び
4に示す。
リエン化合物40部、ポリチオ−ル化合物10部、ラジ
カル重合開始剤(1)15部、ラジカル重合開始剤
(2)10部とした他は、実施例1と全く同様にして電
子写真感光体を作成し、評価を行った。結果を表3及び
4に示す。
【0046】実施例3 実施例1において、ポリエン化合物を下記構造式の化合
物に代えた他は、実施例1と全く同様にして電子写真感
光体を作成し、評価を行った。結果を表3及び4に示
す。構造式
物に代えた他は、実施例1と全く同様にして電子写真感
光体を作成し、評価を行った。結果を表3及び4に示
す。構造式
【化8】
【0047】実施例4 実施例1において、ポリエン化合物を下記構造式の化合
物、ポリチオ−ル化合物を下記構造式の化合物に代えた
他は、実施例1と全く同様にして電子写真感光体を作成
し、評価を行った。結果を表3及び4に示す。ポリエン
化合物構造式
物、ポリチオ−ル化合物を下記構造式の化合物に代えた
他は、実施例1と全く同様にして電子写真感光体を作成
し、評価を行った。結果を表3及び4に示す。ポリエン
化合物構造式
【化9】 ポリチオ−ル化合物構造式
【化10】
【0048】比較例1 実施例1において、保護層をなしとした他は、実施例1
と全く同様にして電子写真感光体を作成し、評価を行っ
た。結果を表3及び4に示す。初期の電子写真特性は良
好であったが、耐久を行ったところ、7,500枚頃か
ら良好な画像が得られなくなった。
と全く同様にして電子写真感光体を作成し、評価を行っ
た。結果を表3及び4に示す。初期の電子写真特性は良
好であったが、耐久を行ったところ、7,500枚頃か
ら良好な画像が得られなくなった。
【0049】比較例2 実施例1において、ポリエン−ポリチオ−ル化合物及び
ラジカル重合開始剤(2)を混合せず、アクリルモノマ
−化合物を100部とラジカル重合開始剤(1)25部
とした他は、実施例1と全く同様にして電子写真感光体
を作成し、評価を行った。結果を表3及び4に示す。初
期の電子写真特性は良好であったが、耐久を行ったとこ
ろ、3万枚頃から良好な画像が得られなくなった。ま
た、高温高湿下において画像流れが生じた。
ラジカル重合開始剤(2)を混合せず、アクリルモノマ
−化合物を100部とラジカル重合開始剤(1)25部
とした他は、実施例1と全く同様にして電子写真感光体
を作成し、評価を行った。結果を表3及び4に示す。初
期の電子写真特性は良好であったが、耐久を行ったとこ
ろ、3万枚頃から良好な画像が得られなくなった。ま
た、高温高湿下において画像流れが生じた。
【0050】比較例3 実施例1において、アクリルモノマ−化合物30部、ポ
リエン化合物50部、ポリチオ−ル化合物20部、ラジ
カル重合開始剤(1)7.5部、ラジカル重合開始剤
(2)20部とした他は、実施例1と全く同様にして電
子写真感光体を作成し、評価を行った。結果を表3及び
4に示す。初期の電子写真特性は良好であったが、耐久
を行ったところ、2万枚頃から良好な画像が得られなく
なった。また、高温高湿下において画像流れが生じた。
リエン化合物50部、ポリチオ−ル化合物20部、ラジ
カル重合開始剤(1)7.5部、ラジカル重合開始剤
(2)20部とした他は、実施例1と全く同様にして電
子写真感光体を作成し、評価を行った。結果を表3及び
4に示す。初期の電子写真特性は良好であったが、耐久
を行ったところ、2万枚頃から良好な画像が得られなく
なった。また、高温高湿下において画像流れが生じた。
【0051】
【表3】
【表4】
【0052】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、特定の保護
層を有することにより、耐久性が向上し、また、高温高
湿下においても画像流れが生ぜず、環境安定性に優れ、
繰り返し使用後においても高品位な画像を得るという顕
著な効果を奏する。また、プロセスカ−トリッジ及び電
子写真装置に装着して同様に優れた効果を奏する。
層を有することにより、耐久性が向上し、また、高温高
湿下においても画像流れが生ぜず、環境安定性に優れ、
繰り返し使用後においても高品位な画像を得るという顕
著な効果を奏する。また、プロセスカ−トリッジ及び電
子写真装置に装着して同様に優れた効果を奏する。
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカ−
トリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す図。
トリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す図。
【符号の説明】 1 本発明の電子写真感光体 2 軸 3 一次帯電手段 4 画像露光光 5 現像手段 6 転写手段 7 転写材 8 像定着手段 9 クリ−ニング手段 10 前露光光 11 プロセスカ−トリッジ 12 レ−ル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 博幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 丸山 晶夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA03 AA05 AA06 AA21 BB07 BB08 BB20 BB31 BB50 BB57 CA22 CA29 CA37 CA40 FA27 FC01 FC05 FC08 FC11 FC15
Claims (5)
- 【請求項1】 導電性支持体上に感光層及び保護層をこ
の順に有する電子写真感光体において、該保護層がアク
リル系硬化樹脂とポリエン−ポリチオ−ル系硬化樹脂を
組み合わせた硬化系樹脂で形成されていることを特徴と
する電子写真感光体。 - 【請求項2】 請求項1記載の保護層が導電性金属酸化
物の超微粒子を樹脂に分散した膜である請求項1記載の
電子写真感光体。 - 【請求項3】 請求項1記載の保護層がフッ素原子含有
樹脂微粒子を樹脂に分散した膜である請求項1または2
記載の電子写真感光体。 - 【請求項4】 請求項1記載の電子写真感光体、及び帯
電手段、現像手段、クリ−ニング手段からなる群より選
ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、クリ−ニ
ング手段からなる群より選ばれる少なくとも一つの手段
を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるこ
とを特徴とするプロセスカ−トリッジ。 - 【請求項5】 請求項1記載の電子写真感光体、帯電手
段、像露光手段、現像手段及び転写手段を有することを
特徴とする電子写真装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24771998A JP2000066433A (ja) | 1998-08-19 | 1998-08-19 | 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24771998A JP2000066433A (ja) | 1998-08-19 | 1998-08-19 | 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000066433A true JP2000066433A (ja) | 2000-03-03 |
Family
ID=17167665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24771998A Withdrawn JP2000066433A (ja) | 1998-08-19 | 1998-08-19 | 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000066433A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007072436A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-03-22 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置用プロセスカートリッジ、画像形成装置、電子写真感光体の製造方法 |
JP2007322483A (ja) * | 2006-05-30 | 2007-12-13 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体、およびそれを用いた画像形成方法、画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ |
JP2010197462A (ja) * | 2009-02-23 | 2010-09-09 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 電子写真感光体と画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
-
1998
- 1998-08-19 JP JP24771998A patent/JP2000066433A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007072436A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-03-22 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置用プロセスカートリッジ、画像形成装置、電子写真感光体の製造方法 |
JP4716507B2 (ja) * | 2005-08-08 | 2011-07-06 | 株式会社リコー | 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置用プロセスカートリッジ、画像形成装置、電子写真感光体の製造方法 |
JP2007322483A (ja) * | 2006-05-30 | 2007-12-13 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体、およびそれを用いた画像形成方法、画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ |
JP2010197462A (ja) * | 2009-02-23 | 2010-09-09 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 電子写真感光体と画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20051101 |