JP2000063914A - 還元拡散法による希土類合金粉末の製造方法 - Google Patents
還元拡散法による希土類合金粉末の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の還元拡散法における崩壊処理の管理方
法を改良し、磁石などの最終製品の特性が向上する低酸
素の希土類合金粉末が得られる製造方法を提供する。 【解決手段】 希土類酸化物粉末と、遷移金属粉末と、
必要によりその他の原料粉末と、希土類酸化物粉末を還
元するのに十分な量の金属Ca粉との混合物を、非酸化
性雰囲気中、所定温度に所定時間保持して、希土類酸化
物粉末を希土類金属に還元すると同時に遷移金属粉末中
に拡散させ、冷却後、熱処理物を水中に投入し、水を撹
拌しながら崩壊処理し、水温が40℃以上50℃以下に
到達したところで崩壊処理を終了し、続いて水洗処理
し、乾燥して、目的組成の合金粉末を得る還元拡散法に
よる希土類合金粉末の製造方法。
法を改良し、磁石などの最終製品の特性が向上する低酸
素の希土類合金粉末が得られる製造方法を提供する。 【解決手段】 希土類酸化物粉末と、遷移金属粉末と、
必要によりその他の原料粉末と、希土類酸化物粉末を還
元するのに十分な量の金属Ca粉との混合物を、非酸化
性雰囲気中、所定温度に所定時間保持して、希土類酸化
物粉末を希土類金属に還元すると同時に遷移金属粉末中
に拡散させ、冷却後、熱処理物を水中に投入し、水を撹
拌しながら崩壊処理し、水温が40℃以上50℃以下に
到達したところで崩壊処理を終了し、続いて水洗処理
し、乾燥して、目的組成の合金粉末を得る還元拡散法に
よる希土類合金粉末の製造方法。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、還元拡散法の改
良に関し、より詳しくは、例えば磁石原料を製造した場
合に低酸素で優れた磁気特性を有する磁石が得られる、
還元拡散法による希土類合金粉末の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】還元拡散法は、均一で微細な結晶構造を
有する合金が、粗粉砕不要な粉末で得られるため、Tb
FeCo系ターゲット材料、Sm−Co系磁石材料、N
d−Fe−B系磁石材料等の製造に工業的に用いられて
いる。 【0003】この還元拡散法は、希土類酸化物粉末と、
遷移金属粉末と、必要によりその他の原料粉末と、希土
類酸化物粉末を還元するのに十分な量の金属Ca粉との
混合物を、例えばAr雰囲気などの非酸化性雰囲気中、
金属Ca粉の融点以上の温度に所定時間保持して、希土
類酸化物粉末を希土類金属に還元すると同時に遷移金属
粉末中に拡散させ、冷却後、熱処理物を水中に投入し、
水を撹拌しながら崩壊処理し、更に、生成した酸化C
a、残留Ca、及びその他の不要物を多量の水を用いて
水洗処理し、乾燥して、遷移金属、希土類元素、その他
の原料を成分とする合金粉末を得る方法である。上記そ
の他の不要物には、冷却後の熱処理物の崩壊性向上のた
めに混合物に添加する塩化物や、未反応物などが含まれ
る。上記水洗処理は、撹拌とデカンテーションを何度も
繰り返し、pH値がアルカリ側から所定の値に低下する
まで行う。 【0004】従来、上記崩壊処理は、水中に静置する時
間で管理していた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の崩
壊処理の管理方法では、崩壊しきれなかった部分が水洗
処理の際に水と反応して発熱し、これによる水温上昇に
よって合金が酸化してしまう。一方、崩壊処理を無闇に
長時間行うと、水中の成分によってやはり合金が酸化し
てしまう。従って、従来の崩壊処理の管理方法では、得
られる合金粉末の酸素濃度の低減に限界があった。合金
の酸化は、最終製品の特性を低下させる要因となる。 【0006】そこで、本発明は、従来の還元拡散法にお
ける崩壊処理の管理方法を改良し、磁石などの最終製品
の特性が向上する低酸素の希土類合金粉末が得られる製
造方法を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の還元拡散法による希土類合金粉末の製造方法
は、希土類酸化物粉末と、遷移金属粉末と、必要により
その他の原料粉末と、該希土類酸化物粉末を還元するの
に十分な量の金属Ca粉との混合物を、非酸化性雰囲気
中、該金属Ca粉の融点以上の温度に所定時間保持し
て、該希土類酸化物粉末を希土類金属に還元すると同時
に該遷移金属粉末中に拡散させ、冷却後、熱処理物を水
中に投入し、水を撹拌しながら崩壊処理し、更に、生成
した酸化Ca、残留Ca、及びその他の不要物を多量の
水を用いて水洗処理し、乾燥して、該遷移金属、該希土
類元素、その他の原料を成分とする合金粉末を得る還元
拡散法による希土類合金粉末の製造方法において、前記
崩壊処理を、水温が40℃以上50℃以下に到達したと
ころで終了することを特徴とする。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明において、希土類酸化物粉
末は、目的とする合金の組成、予め求めた収率などによ
ってその種類、混合率が決められる。遷移金属粉末は、
例えば、鉄粉やコバルト粉等であるが、必要によりフェ
ロボロン粉等の合金粉末も添加することができる。還元
剤の金属Ca粉は、希土類酸化物粉末を還元するのに十
分な量を混合すればよいが、実際は収率を考慮して、還
元当量の1〜2倍量が用いられる。還元拡散反応は、ア
ルゴンフロー中、真空中等、合金や還元剤が酸化されな
い雰囲気で行う必要があり、金属Ca粉の融点(841
℃)以上の温度、通常は900℃以上で行われ、合金の
融点以下、通常1100℃以下の温度で行うことができ
る。還元拡散反応時間は、0.5〜10時間が操業上好
ましい。 【0009】還元拡散反応により、希土類酸化物粉末は
還元剤の金属Caにより希土類金属に還元され、同時に
遷移金属粉末中に拡散して目的組成の合金となる。 【0010】還元拡散反応後は、常温まで冷却し反応容
器内より取り出すと、緩く焼結した塊となっているの
で、これを水中に投入して、水を撹拌しながら崩壊処理
する。 【0011】この崩壊処理は、当初酸化Ca、残留C
a、その他の物質と水との反応により、水素を激しく発
生しながら焼結体が崩壊し、これに伴い水温が上昇する
が、しばらくすると反応が静まってくる。本発明では、
水温が40℃以上50℃以下に到達したところで崩壊処
理を終了し、続いて水洗処理を行う。50℃を超える水
温で崩壊処理を終了すると、崩壊不十分で残留Ca等が
多く残り、次の水洗処理で発熱して酸素濃度が高くなっ
てしまうからである。一方、40℃未満では、崩壊処理
中に水中の成分によって合金が酸化し、やはり酸素濃度
が高くなってしまうからである。 【0012】水洗処理では、還元拡散反応で生成した酸
化Ca、残留Ca、及びその他の不要物を多量の水を用
いて洗い流す。水洗処理後は水中に合金粉末が沈殿する
が、これを回収し、乾燥して、目的組成の合金粉末を回
収する。 【0013】 【実施例】実施例1 ・・・ 純度99%のネオジム酸
化物(Nd203)を205.5kg、純度99%の酸化
ディスプロシウム(Dy203)を6.62kg、B含有
量19.1wt%のFeB粉末を29.57kg、純度
99%のFe粉を318.3kg、純度99%のCo粉
を13.64kg、純度99%のCu粉を0.48k
g、純度99%の金属カルシウム粒を132.05k
g、無水塩化カルシウムを31.8kg混合した。この
混合物をステンレス製容器内に入れ、Ar気流中にて昇
温し、975℃で4.5時間保持して還元拡散反応を行
なわせた。冷却後取り出した反応生成物(焼結体)を水
槽に満たした純水中に投入し、スクリューで撹拌しなが
ら崩壊処理した。この時、水槽の底部に水温計を設置し
た。水槽底部の水温が50℃に到達したところで崩壊処
理を終了し、撹拌とデカンテーションを繰り返して水洗
処理した。焼結体の水中投入から崩壊処理終了までは9
1分間であった。 【0014】沈殿した合金粉末を回収し、水分をエタノ
ールで置換し、真空乾燥してNd−Dy−Fe−Co−
B系合金粉末を得た。 【0015】得られた合金粉末の組成は、化学分析の結
果、Nd:30.3wt%、Dy:1.00wt%、C
o:2.48wt%、Cu:0.10wt%、残部Fe
であり、また、酸素濃度は0.22wt%であった。 【0016】実施例2 ・・・ 水槽底部の水温が40
℃に到達したところで崩壊処理を終了した他は、実施例
1と同様に還元拡散法による合金を得た。焼結体の水中
投入から崩壊処理終了までは102分間であった。 【0017】得られた合金の組成は、Nd:30.2w
t%、Dy:1.00wt%、Co:2.50wt%、
Cu:0.10wt%、残部Feであり、また、酸素濃
度は0.23wt%であった。 【0018】比較例1 ・・・ 水槽底部の水温が10
0℃に到達したところで崩壊処理を終了した他は、実施
例1と同様に還元拡散法による合金を得た。焼結体の水
中投入から崩壊処理終了までは63分間であった。 【0019】得られた合金の組成は、Nd:30.8w
t%、Dy:1.01wt%、Co:2.49wt%、
Cu:0.10wt%、残部Feであり、また、酸素濃
度は0.26wt%であった。 【0020】比較例2 ・・・ 水槽底部の水温が30
℃に到達したところで崩壊処理を終了した他は、実施例
1と同様に還元拡散法による合金を得た。焼結体の水中
投入から崩壊処理終了までは120分間であった。 【0021】得られた合金の組成は、Nd:30.7w
t%、Dy:1.01wt%、Co:2.46wt%、
Cu:0.10wt%、残部Feであり、また、酸素濃
度は0.26wt%であった。 【0022】なお、酸素濃度は0.25wt%以下であ
ることが望ましい。 【0023】 【発明の効果】従来の還元拡散法を改良した本発明によ
り、従来より酸素濃度の低い合金粉末が得られた。
良に関し、より詳しくは、例えば磁石原料を製造した場
合に低酸素で優れた磁気特性を有する磁石が得られる、
還元拡散法による希土類合金粉末の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】還元拡散法は、均一で微細な結晶構造を
有する合金が、粗粉砕不要な粉末で得られるため、Tb
FeCo系ターゲット材料、Sm−Co系磁石材料、N
d−Fe−B系磁石材料等の製造に工業的に用いられて
いる。 【0003】この還元拡散法は、希土類酸化物粉末と、
遷移金属粉末と、必要によりその他の原料粉末と、希土
類酸化物粉末を還元するのに十分な量の金属Ca粉との
混合物を、例えばAr雰囲気などの非酸化性雰囲気中、
金属Ca粉の融点以上の温度に所定時間保持して、希土
類酸化物粉末を希土類金属に還元すると同時に遷移金属
粉末中に拡散させ、冷却後、熱処理物を水中に投入し、
水を撹拌しながら崩壊処理し、更に、生成した酸化C
a、残留Ca、及びその他の不要物を多量の水を用いて
水洗処理し、乾燥して、遷移金属、希土類元素、その他
の原料を成分とする合金粉末を得る方法である。上記そ
の他の不要物には、冷却後の熱処理物の崩壊性向上のた
めに混合物に添加する塩化物や、未反応物などが含まれ
る。上記水洗処理は、撹拌とデカンテーションを何度も
繰り返し、pH値がアルカリ側から所定の値に低下する
まで行う。 【0004】従来、上記崩壊処理は、水中に静置する時
間で管理していた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の崩
壊処理の管理方法では、崩壊しきれなかった部分が水洗
処理の際に水と反応して発熱し、これによる水温上昇に
よって合金が酸化してしまう。一方、崩壊処理を無闇に
長時間行うと、水中の成分によってやはり合金が酸化し
てしまう。従って、従来の崩壊処理の管理方法では、得
られる合金粉末の酸素濃度の低減に限界があった。合金
の酸化は、最終製品の特性を低下させる要因となる。 【0006】そこで、本発明は、従来の還元拡散法にお
ける崩壊処理の管理方法を改良し、磁石などの最終製品
の特性が向上する低酸素の希土類合金粉末が得られる製
造方法を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の還元拡散法による希土類合金粉末の製造方法
は、希土類酸化物粉末と、遷移金属粉末と、必要により
その他の原料粉末と、該希土類酸化物粉末を還元するの
に十分な量の金属Ca粉との混合物を、非酸化性雰囲気
中、該金属Ca粉の融点以上の温度に所定時間保持し
て、該希土類酸化物粉末を希土類金属に還元すると同時
に該遷移金属粉末中に拡散させ、冷却後、熱処理物を水
中に投入し、水を撹拌しながら崩壊処理し、更に、生成
した酸化Ca、残留Ca、及びその他の不要物を多量の
水を用いて水洗処理し、乾燥して、該遷移金属、該希土
類元素、その他の原料を成分とする合金粉末を得る還元
拡散法による希土類合金粉末の製造方法において、前記
崩壊処理を、水温が40℃以上50℃以下に到達したと
ころで終了することを特徴とする。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明において、希土類酸化物粉
末は、目的とする合金の組成、予め求めた収率などによ
ってその種類、混合率が決められる。遷移金属粉末は、
例えば、鉄粉やコバルト粉等であるが、必要によりフェ
ロボロン粉等の合金粉末も添加することができる。還元
剤の金属Ca粉は、希土類酸化物粉末を還元するのに十
分な量を混合すればよいが、実際は収率を考慮して、還
元当量の1〜2倍量が用いられる。還元拡散反応は、ア
ルゴンフロー中、真空中等、合金や還元剤が酸化されな
い雰囲気で行う必要があり、金属Ca粉の融点(841
℃)以上の温度、通常は900℃以上で行われ、合金の
融点以下、通常1100℃以下の温度で行うことができ
る。還元拡散反応時間は、0.5〜10時間が操業上好
ましい。 【0009】還元拡散反応により、希土類酸化物粉末は
還元剤の金属Caにより希土類金属に還元され、同時に
遷移金属粉末中に拡散して目的組成の合金となる。 【0010】還元拡散反応後は、常温まで冷却し反応容
器内より取り出すと、緩く焼結した塊となっているの
で、これを水中に投入して、水を撹拌しながら崩壊処理
する。 【0011】この崩壊処理は、当初酸化Ca、残留C
a、その他の物質と水との反応により、水素を激しく発
生しながら焼結体が崩壊し、これに伴い水温が上昇する
が、しばらくすると反応が静まってくる。本発明では、
水温が40℃以上50℃以下に到達したところで崩壊処
理を終了し、続いて水洗処理を行う。50℃を超える水
温で崩壊処理を終了すると、崩壊不十分で残留Ca等が
多く残り、次の水洗処理で発熱して酸素濃度が高くなっ
てしまうからである。一方、40℃未満では、崩壊処理
中に水中の成分によって合金が酸化し、やはり酸素濃度
が高くなってしまうからである。 【0012】水洗処理では、還元拡散反応で生成した酸
化Ca、残留Ca、及びその他の不要物を多量の水を用
いて洗い流す。水洗処理後は水中に合金粉末が沈殿する
が、これを回収し、乾燥して、目的組成の合金粉末を回
収する。 【0013】 【実施例】実施例1 ・・・ 純度99%のネオジム酸
化物(Nd203)を205.5kg、純度99%の酸化
ディスプロシウム(Dy203)を6.62kg、B含有
量19.1wt%のFeB粉末を29.57kg、純度
99%のFe粉を318.3kg、純度99%のCo粉
を13.64kg、純度99%のCu粉を0.48k
g、純度99%の金属カルシウム粒を132.05k
g、無水塩化カルシウムを31.8kg混合した。この
混合物をステンレス製容器内に入れ、Ar気流中にて昇
温し、975℃で4.5時間保持して還元拡散反応を行
なわせた。冷却後取り出した反応生成物(焼結体)を水
槽に満たした純水中に投入し、スクリューで撹拌しなが
ら崩壊処理した。この時、水槽の底部に水温計を設置し
た。水槽底部の水温が50℃に到達したところで崩壊処
理を終了し、撹拌とデカンテーションを繰り返して水洗
処理した。焼結体の水中投入から崩壊処理終了までは9
1分間であった。 【0014】沈殿した合金粉末を回収し、水分をエタノ
ールで置換し、真空乾燥してNd−Dy−Fe−Co−
B系合金粉末を得た。 【0015】得られた合金粉末の組成は、化学分析の結
果、Nd:30.3wt%、Dy:1.00wt%、C
o:2.48wt%、Cu:0.10wt%、残部Fe
であり、また、酸素濃度は0.22wt%であった。 【0016】実施例2 ・・・ 水槽底部の水温が40
℃に到達したところで崩壊処理を終了した他は、実施例
1と同様に還元拡散法による合金を得た。焼結体の水中
投入から崩壊処理終了までは102分間であった。 【0017】得られた合金の組成は、Nd:30.2w
t%、Dy:1.00wt%、Co:2.50wt%、
Cu:0.10wt%、残部Feであり、また、酸素濃
度は0.23wt%であった。 【0018】比較例1 ・・・ 水槽底部の水温が10
0℃に到達したところで崩壊処理を終了した他は、実施
例1と同様に還元拡散法による合金を得た。焼結体の水
中投入から崩壊処理終了までは63分間であった。 【0019】得られた合金の組成は、Nd:30.8w
t%、Dy:1.01wt%、Co:2.49wt%、
Cu:0.10wt%、残部Feであり、また、酸素濃
度は0.26wt%であった。 【0020】比較例2 ・・・ 水槽底部の水温が30
℃に到達したところで崩壊処理を終了した他は、実施例
1と同様に還元拡散法による合金を得た。焼結体の水中
投入から崩壊処理終了までは120分間であった。 【0021】得られた合金の組成は、Nd:30.7w
t%、Dy:1.01wt%、Co:2.46wt%、
Cu:0.10wt%、残部Feであり、また、酸素濃
度は0.26wt%であった。 【0022】なお、酸素濃度は0.25wt%以下であ
ることが望ましい。 【0023】 【発明の効果】従来の還元拡散法を改良した本発明によ
り、従来より酸素濃度の低い合金粉末が得られた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 希土類酸化物粉末と、遷移金属粉末と、
必要によりその他の原料粉末と、該希土類酸化物粉末を
還元するのに十分な量の金属Ca粉との混合物を、非酸
化性雰囲気中、該金属Ca粉の融点以上の温度に所定時
間保持して、該希土類酸化物粉末を希土類金属に還元す
ると同時に該遷移金属粉末中に拡散させ、冷却後、熱処
理物を水中に投入し、水を撹拌しながら崩壊処理し、更
に、生成した酸化Ca、残留Ca、及びその他の不要物
を多量の水を用いて水洗処理し、乾燥して、該遷移金
属、該希土類元素、その他の原料を成分とする合金粉末
を得る還元拡散法による希土類合金粉末の製造方法にお
いて、前記崩壊処理を、水温が40℃以上50℃以下に
到達したところで終了することを特徴とする還元拡散法
による希土類合金粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10238046A JP2000063914A (ja) | 1998-08-25 | 1998-08-25 | 還元拡散法による希土類合金粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10238046A JP2000063914A (ja) | 1998-08-25 | 1998-08-25 | 還元拡散法による希土類合金粉末の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000063914A true JP2000063914A (ja) | 2000-02-29 |
Family
ID=17024370
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10238046A Pending JP2000063914A (ja) | 1998-08-25 | 1998-08-25 | 還元拡散法による希土類合金粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000063914A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105057683A (zh) * | 2015-08-05 | 2015-11-18 | 南昌航空大学 | 一种添加稀土氧化物改善搅拌摩擦加工制备复合材料均匀性的方法 |
-
1998
- 1998-08-25 JP JP10238046A patent/JP2000063914A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105057683A (zh) * | 2015-08-05 | 2015-11-18 | 南昌航空大学 | 一种添加稀土氧化物改善搅拌摩擦加工制备复合材料均匀性的方法 |
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