JP2000063469A - 膜モジュールのシール材用注型ポリウレタン樹脂形成性組成物 - Google Patents
膜モジュールのシール材用注型ポリウレタン樹脂形成性組成物Info
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- JP2000063469A JP2000063469A JP10249161A JP24916198A JP2000063469A JP 2000063469 A JP2000063469 A JP 2000063469A JP 10249161 A JP10249161 A JP 10249161A JP 24916198 A JP24916198 A JP 24916198A JP 2000063469 A JP2000063469 A JP 2000063469A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 人工腎臓、浄水器等の膜モジュールのシール
材として好適な、速硬化性でありかつ低粘度で注型性に
優れ、しかも血液中へ溶出する可能性のある物質を含ま
ない注型ポリウレタン樹脂形成性組成物の提供。 【解決手段】 ポリオール成分(A)、ポリイソシアネ
ート成分(B)および下記一般式(1) (R1)4-m−Sn−(OOC−R2)m (1) [式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、R2はオキシ
酸のカルボキシル基を除いた基を表し、mは1〜4の整
数を表す。]で示される有機錫化合物(c1)またはオ
キシ酸の第1錫塩(c2)を含んでなる金属系触媒
(C)からなることを特徴とする。
材として好適な、速硬化性でありかつ低粘度で注型性に
優れ、しかも血液中へ溶出する可能性のある物質を含ま
ない注型ポリウレタン樹脂形成性組成物の提供。 【解決手段】 ポリオール成分(A)、ポリイソシアネ
ート成分(B)および下記一般式(1) (R1)4-m−Sn−(OOC−R2)m (1) [式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、R2はオキシ
酸のカルボキシル基を除いた基を表し、mは1〜4の整
数を表す。]で示される有機錫化合物(c1)またはオ
キシ酸の第1錫塩(c2)を含んでなる金属系触媒
(C)からなることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は膜モジュール(とく
に血液処理器または浄水器)のシール材用注型ポリウレ
タン樹脂形成性組成物に関する。
に血液処理器または浄水器)のシール材用注型ポリウレ
タン樹脂形成性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、血液処理器または浄水器のシール
材として用いられる注型用ポリウレタン樹脂形成性組成
物としては、例えば、ポリオール成分としてヒマシ油系
ポリオールとN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒ
ドロキシプロピル)−エチレンジアミンの混合物を用い
たものが知られている(例えば特開昭53−61695
号公報)。
材として用いられる注型用ポリウレタン樹脂形成性組成
物としては、例えば、ポリオール成分としてヒマシ油系
ポリオールとN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒ
ドロキシプロピル)−エチレンジアミンの混合物を用い
たものが知られている(例えば特開昭53−61695
号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、血液処理器また
は浄水器の生産性向上のため、注型用ポリウレタン樹脂
形成性組成物として速硬化性のものが要望されている。
しかしながら従来のN,N,N’,N’−テトラキス
(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジアミンをポリ
オール成分の一部に用いる場合、速硬化性にするために
はその含有量を多くせねばならず、注型前の混合液の粘
度が高くなり、注型作業がしづらい等の問題がある。一
方、速硬化性にするためにジブチル錫ジラウレート等の
金属系触媒を使用する方法もあるが、血液処理器等の用
途に使用すると金属が血液中に溶出する可能性があり安
全性に問題がある。
は浄水器の生産性向上のため、注型用ポリウレタン樹脂
形成性組成物として速硬化性のものが要望されている。
しかしながら従来のN,N,N’,N’−テトラキス
(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジアミンをポリ
オール成分の一部に用いる場合、速硬化性にするために
はその含有量を多くせねばならず、注型前の混合液の粘
度が高くなり、注型作業がしづらい等の問題がある。一
方、速硬化性にするためにジブチル錫ジラウレート等の
金属系触媒を使用する方法もあるが、血液処理器等の用
途に使用すると金属が血液中に溶出する可能性があり安
全性に問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題に
鑑み、速硬化性でありかつ低粘度で注型性に優れ、しか
も血液中に溶出する可能性のある物質を含まない注型用
ポリウレタン樹脂形成性組成物を得るべく鋭意検討した
結果、触媒として特定の有機錫化合物を用いることによ
りこれらの特性が得られることを見いだし、本発明に到
達した。
鑑み、速硬化性でありかつ低粘度で注型性に優れ、しか
も血液中に溶出する可能性のある物質を含まない注型用
ポリウレタン樹脂形成性組成物を得るべく鋭意検討した
結果、触媒として特定の有機錫化合物を用いることによ
りこれらの特性が得られることを見いだし、本発明に到
達した。
【0005】すなわち本発明は、ポリオール成分
(A)、ポリイソシアネート成分(B)および下記一般
式(1) (R1)4-m−Sn−(OOC−R2)m (1) [式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、R2はオキシ
酸のカルボキシル基を除いた基を表し、mは1〜4の整
数を表す。]で示される有機錫化合物(c1)またはオ
キシ酸の第1錫塩(c2)を含んでなる金属系触媒
(C)からなる膜モジュールのシール材用注型ポリウレ
タン樹脂形成性組成物;並びに、該組成物をシール材に
用いてなる中空糸型血液処理器または浄水器である。
(A)、ポリイソシアネート成分(B)および下記一般
式(1) (R1)4-m−Sn−(OOC−R2)m (1) [式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、R2はオキシ
酸のカルボキシル基を除いた基を表し、mは1〜4の整
数を表す。]で示される有機錫化合物(c1)またはオ
キシ酸の第1錫塩(c2)を含んでなる金属系触媒
(C)からなる膜モジュールのシール材用注型ポリウレ
タン樹脂形成性組成物;並びに、該組成物をシール材に
用いてなる中空糸型血液処理器または浄水器である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の注型ポリウレタン樹脂形
成性組成物に用いられる金属系触媒(C)を構成する上
記一般式(1)で示される有機錫化合物(c1)におい
て、R1は炭素数が通常1〜8、好ましくは4〜8のア
ルキル基である。炭素数が8を越えると触媒活性が低下
する。該アルキル基としては直鎖または分岐のもの、例
えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−、sec−もしくはtert−ブチル基、n
−ヘキシル基およびn−オクチル基が挙げられ、好まし
くはn−ブチル基およびn−オクチル基である。R2は
オキシ酸のカルボキシル基を除いた基を表し、該オキシ
酸としては脂肪族オキシ酸(グリコール酸、乳酸、ヒド
ロアクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルト
ロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、ヒマシ油脂肪酸
[リシノレイン酸等]等);芳香族オキシ酸(サリチル
酸、m−もしくはp−オキシ安息香酸、没食子酸、マン
デル酸、トロパ酸等)が挙げられる。これらのうち好ま
しいものは脂肪族オキシ酸であり、特に好ましいものは
ヒマシ油脂肪酸および乳酸である。また、上記一般式
(1)におけるmは通常1〜4、好ましくは2である。
mが2以上の場合のm個のR2は同一でも異なっていて
もよい。
成性組成物に用いられる金属系触媒(C)を構成する上
記一般式(1)で示される有機錫化合物(c1)におい
て、R1は炭素数が通常1〜8、好ましくは4〜8のア
ルキル基である。炭素数が8を越えると触媒活性が低下
する。該アルキル基としては直鎖または分岐のもの、例
えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−、sec−もしくはtert−ブチル基、n
−ヘキシル基およびn−オクチル基が挙げられ、好まし
くはn−ブチル基およびn−オクチル基である。R2は
オキシ酸のカルボキシル基を除いた基を表し、該オキシ
酸としては脂肪族オキシ酸(グリコール酸、乳酸、ヒド
ロアクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルト
ロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、ヒマシ油脂肪酸
[リシノレイン酸等]等);芳香族オキシ酸(サリチル
酸、m−もしくはp−オキシ安息香酸、没食子酸、マン
デル酸、トロパ酸等)が挙げられる。これらのうち好ま
しいものは脂肪族オキシ酸であり、特に好ましいものは
ヒマシ油脂肪酸および乳酸である。また、上記一般式
(1)におけるmは通常1〜4、好ましくは2である。
mが2以上の場合のm個のR2は同一でも異なっていて
もよい。
【0007】上記化合物(c1)は、例えば、ジアルキ
ル錫オキシド[(R1)2SnO2]1モルとオキシ酸2
モルおよび溶媒(例えばトルエン、キシレン等)との混
合物を溶媒の還流温度で加熱し、生成する水を共沸させ
て除いた後、溶媒を蒸発させることで容易に製造するこ
とができる。
ル錫オキシド[(R1)2SnO2]1モルとオキシ酸2
モルおよび溶媒(例えばトルエン、キシレン等)との混
合物を溶媒の還流温度で加熱し、生成する水を共沸させ
て除いた後、溶媒を蒸発させることで容易に製造するこ
とができる。
【0008】また、オキシ酸の第1錫塩(c2)として
は、上記に例示したオキシ酸の第1錫塩が挙げられ、好
ましいものは脂肪族オキシ酸の第1錫塩であり、特に好
ましいものはヒマシ油脂肪酸の第1錫塩および乳酸の第
1錫塩である。該(c2)は、例えば、ハロゲン化第1
錫(塩化第1錫等)1モルにオキシ酸のアルカリ金属塩
(ナトリウム塩、カリウム塩等)2を反応させることに
より製造することができる。
は、上記に例示したオキシ酸の第1錫塩が挙げられ、好
ましいものは脂肪族オキシ酸の第1錫塩であり、特に好
ましいものはヒマシ油脂肪酸の第1錫塩および乳酸の第
1錫塩である。該(c2)は、例えば、ハロゲン化第1
錫(塩化第1錫等)1モルにオキシ酸のアルカリ金属塩
(ナトリウム塩、カリウム塩等)2を反応させることに
より製造することができる。
【0009】本発明で用いられる該金属系触媒(C)に
は、上記(c1)または(c2)の水酸基の一部または
全部がポリイソシアネートと反応したもの、エステル交
換反応等によりエステル化されたもの、オキシアルキレ
ンエーテル化されたもの等の誘導体も含まれる。
は、上記(c1)または(c2)の水酸基の一部または
全部がポリイソシアネートと反応したもの、エステル交
換反応等によりエステル化されたもの、オキシアルキレ
ンエーテル化されたもの等の誘導体も含まれる。
【0010】本発明の組成物における金属系触媒(C)
の含有量は、組成物の重量に基づいて通常少なくとも1
0ppm、好ましくは50〜5,000ppmまたはそ
れ以上である。10ppm未満では十分な速硬化性が得
られない。
の含有量は、組成物の重量に基づいて通常少なくとも1
0ppm、好ましくは50〜5,000ppmまたはそ
れ以上である。10ppm未満では十分な速硬化性が得
られない。
【0011】本発明において、注型ポリウレタン樹脂形
成性組成物を構成するポリオール成分(A)としては、
例えばアミン系ポリオール、低分子ポリオール、ポリエ
ーテルポリオール、ヒマシ油脂肪酸エステル系ポリオー
ル、ポリエステルポリオールおよびこれらの2種以上の
混合物が挙げられる。
成性組成物を構成するポリオール成分(A)としては、
例えばアミン系ポリオール、低分子ポリオール、ポリエ
ーテルポリオール、ヒマシ油脂肪酸エステル系ポリオー
ル、ポリエステルポリオールおよびこれらの2種以上の
混合物が挙げられる。
【0012】上記アミン系ポリオールとしては、ポリア
ルキレンポリアミンのアルキレンオキシド付加物[例え
ばN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプ
ロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’,N”
−ペンタキス(2−ヒドロキシプロピル)ジエチレント
リアミン等];N,N−ジアルキルポリアルキレンポリ
アミンのアルキレンオキシド付加物(例えばN,N−ジ
メチルプロピレンジアミンのプロピレンオキシド付加物
等)、N−アミノアルキルイミダゾールのアルキレンオ
キシド付加物(例えば特願平10−156664号明細
書に記載のもの等);アルカノールアミン(例えばジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン等)等が挙げら
れる。
ルキレンポリアミンのアルキレンオキシド付加物[例え
ばN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプ
ロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’,N”
−ペンタキス(2−ヒドロキシプロピル)ジエチレント
リアミン等];N,N−ジアルキルポリアルキレンポリ
アミンのアルキレンオキシド付加物(例えばN,N−ジ
メチルプロピレンジアミンのプロピレンオキシド付加物
等)、N−アミノアルキルイミダゾールのアルキレンオ
キシド付加物(例えば特願平10−156664号明細
書に記載のもの等);アルカノールアミン(例えばジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン等)等が挙げら
れる。
【0013】低分子ポリオールとしては、2価のもの
(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、ネオペンチルグリコール、水添ビスフ
ェノールA等);3〜8価のもの(グリセリン、トリメ
チロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリス
リトール、ソルビトール、シュークローズ等)等が挙げ
られる。
(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、ネオペンチルグリコール、水添ビスフ
ェノールA等);3〜8価のもの(グリセリン、トリメ
チロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリス
リトール、ソルビトール、シュークローズ等)等が挙げ
られる。
【0014】ポリエーテルポリオールとしては、上記低
分子ポリオールの1種以上のアルキレンオキシド(例え
ばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−、
1,3−、2,3−もしくは1,4−ブチレンオキシド
およびこれらの2種以上の混合物)付加物およびアルキ
レンオキシドの開環重合物が挙げられ、具体的にはポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
オキシテトラメチレングリコール等が含まれる。該ポリ
エーテルポリオールの数平均分子量は通常200〜2,
000である。
分子ポリオールの1種以上のアルキレンオキシド(例え
ばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−、
1,3−、2,3−もしくは1,4−ブチレンオキシド
およびこれらの2種以上の混合物)付加物およびアルキ
レンオキシドの開環重合物が挙げられ、具体的にはポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
オキシテトラメチレングリコール等が含まれる。該ポリ
エーテルポリオールの数平均分子量は通常200〜2,
000である。
【0015】ヒマシ油脂肪酸エステル系ポリオールとし
ては、例えばヒマシ油、上記低分子ポリオールまたはポ
リエーテルポリオールとヒマシ油とのエステル交換反応
あるいはヒマシ油脂肪酸とのエステル化反応により得ら
れるヒマシ油脂肪酸エステル等が挙げられる。
ては、例えばヒマシ油、上記低分子ポリオールまたはポ
リエーテルポリオールとヒマシ油とのエステル交換反応
あるいはヒマシ油脂肪酸とのエステル化反応により得ら
れるヒマシ油脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0016】ポリエステルポリオールとしては、ポリカ
ルボン酸[脂肪族飽和または不飽和ポリカルボン酸(ア
ジピン酸、アゼライン酸、ドデカン酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、二量化リノール酸等)および/ま
たは芳香族ポリカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸
等)]と、ポリオール(前記の低分子ポリオールおよび
/またはポリエーテルポリオール)とからの線状または
分岐状ポリエステルポリオール;ポリラクトンポリオー
ル{例えば開始剤[グリコール(エチレングリコール
等)、トリオール等]をベースとしてこれに(置換)カ
プロラクトン(ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−
カプロラクトン、ε−メチル−ε−カプロラクトン等)
を触媒(有機金属化合物、金属キレート化合物、脂肪酸
金属アシル化物等)の存在下に開環付加重合させたポリ
オール(例えばポリカプロラクトンポリオール)};末
端にカルボキシル基および/または水酸基を有するポリ
エステルにアルキレンオキシド(エチレンオキシド、プ
ロピレンオキシド等)を付加重合させて得られるポリエ
ーテルエステルポリオール;ポリカーボネートポリオー
ル等が挙げられる。
ルボン酸[脂肪族飽和または不飽和ポリカルボン酸(ア
ジピン酸、アゼライン酸、ドデカン酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、二量化リノール酸等)および/ま
たは芳香族ポリカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸
等)]と、ポリオール(前記の低分子ポリオールおよび
/またはポリエーテルポリオール)とからの線状または
分岐状ポリエステルポリオール;ポリラクトンポリオー
ル{例えば開始剤[グリコール(エチレングリコール
等)、トリオール等]をベースとしてこれに(置換)カ
プロラクトン(ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−
カプロラクトン、ε−メチル−ε−カプロラクトン等)
を触媒(有機金属化合物、金属キレート化合物、脂肪酸
金属アシル化物等)の存在下に開環付加重合させたポリ
オール(例えばポリカプロラクトンポリオール)};末
端にカルボキシル基および/または水酸基を有するポリ
エステルにアルキレンオキシド(エチレンオキシド、プ
ロピレンオキシド等)を付加重合させて得られるポリエ
ーテルエステルポリオール;ポリカーボネートポリオー
ル等が挙げられる。
【0017】これらのうち好ましいものはヒマシ油脂肪
酸エステル系ポリオール、アミン系ポリオールおよびこ
れらの併用であり、特に好ましいものはヒマシ油および
これとアミン系ポリオールとの併用である。
酸エステル系ポリオール、アミン系ポリオールおよびこ
れらの併用であり、特に好ましいものはヒマシ油および
これとアミン系ポリオールとの併用である。
【0018】本発明において、注型ポリウレタン樹脂形
成性組成物を構成するポリイソシアネート成分(B)と
しては、炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)
2〜18の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4〜15
の脂環式ポリイソシアネート、炭素数6〜20の芳香族
ポリイソシアネート、炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリ
イソシアネート、これらのポリイソシアネートの変性物
およびイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー
からなる群より選ばれる1種以上の化合物が挙げられ
る。
成性組成物を構成するポリイソシアネート成分(B)と
しては、炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)
2〜18の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4〜15
の脂環式ポリイソシアネート、炭素数6〜20の芳香族
ポリイソシアネート、炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリ
イソシアネート、これらのポリイソシアネートの変性物
およびイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー
からなる群より選ばれる1種以上の化合物が挙げられ
る。
【0019】上記脂肪族ポリイソシアネートとしては、
例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(H
DI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,1
1−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエー
ト、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス
(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシ
アナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート
等が挙げられる。
例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(H
DI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,1
1−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエー
ト、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス
(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシ
アナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート
等が挙げられる。
【0020】脂環式ポリイソシアネートとしては、例え
ば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シ
クロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシ
レンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソ
シアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカ
ルボキシレート等が挙げられる。
ば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シ
クロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシ
レンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソ
シアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカ
ルボキシレート等が挙げられる。
【0021】芳香族ポリイソシアネートとしては、例え
ば、トリレンジイソシアネート(2,4−TDI、2,
6−TDI、粗製TDIおよびこれらの混合物)、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI、
2,4’−MDIおよびこれらの混合物)、ナフチレン
ジイソシアネート(NDI)、ポリメチレンポリフェニ
ルポリイソシアネート等が挙げられる。
ば、トリレンジイソシアネート(2,4−TDI、2,
6−TDI、粗製TDIおよびこれらの混合物)、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI、
2,4’−MDIおよびこれらの混合物)、ナフチレン
ジイソシアネート(NDI)、ポリメチレンポリフェニ
ルポリイソシアネート等が挙げられる。
【0022】芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、
例えば、キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,
α,α’,α’−テトラメチルキシリデンジイソシアネ
ート(TMXDI)、ジイソシアナトエチルベンゼン等
が挙げられる。
例えば、キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,
α,α’,α’−テトラメチルキシリデンジイソシアネ
ート(TMXDI)、ジイソシアナトエチルベンゼン等
が挙げられる。
【0023】これらのポリイソシアネート化合物の変性
物としては、上記に例示したポリイソシアネートのイソ
シアネート基の一部または全部をカルボジイミド基、ウ
レトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基、ビュレット
基、イソシアヌレート基等に変性した化合物が挙げられ
る。
物としては、上記に例示したポリイソシアネートのイソ
シアネート基の一部または全部をカルボジイミド基、ウ
レトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基、ビュレット
基、イソシアヌレート基等に変性した化合物が挙げられ
る。
【0024】イソシアネート基を有するウレタンプレポ
リマーとしては、上記に例示したポリイソシアネート化
合物およびこれらの変性物から選ばれる少なくとも1種
と、活性水素含有化合物とを反応させて得られるイソシ
アネート基末端ウレタンプレポリマーが挙げられる。該
活性水素含有化合物としては、ポリオール成分(A)と
して例示したものと同様の低分子ポリオール、ポリエー
テルポリオール、ヒマシ油脂肪酸エステル系ポリオー
ル、ポリエステルポリオール等が挙げられる。
リマーとしては、上記に例示したポリイソシアネート化
合物およびこれらの変性物から選ばれる少なくとも1種
と、活性水素含有化合物とを反応させて得られるイソシ
アネート基末端ウレタンプレポリマーが挙げられる。該
活性水素含有化合物としては、ポリオール成分(A)と
して例示したものと同様の低分子ポリオール、ポリエー
テルポリオール、ヒマシ油脂肪酸エステル系ポリオー
ル、ポリエステルポリオール等が挙げられる。
【0025】該イソシアネート基を有するウレタンプレ
ポリマーにおいて、ポリイソシアネート化合物もしくは
これらの変性物中のNCO基と活性水素含有化合物中の
水酸基の当量比(NCO/OH比)は、通常1.1〜5
0、好ましくは1.5〜30、とくに好ましくは3〜2
0である。該ウレタンプレポリマー中のNCO基含量
は、通常3〜30重量%である。
ポリマーにおいて、ポリイソシアネート化合物もしくは
これらの変性物中のNCO基と活性水素含有化合物中の
水酸基の当量比(NCO/OH比)は、通常1.1〜5
0、好ましくは1.5〜30、とくに好ましくは3〜2
0である。該ウレタンプレポリマー中のNCO基含量
は、通常3〜30重量%である。
【0026】本発明の組成物を構成するポリオール成分
(A)、ポリイソシアネート成分(B)および金属系触
媒(C)からポリウレタン樹脂を形成させる場合のNC
O/OH当量比は、通常0.5〜2、好ましくは0.7
〜1.5、さらに好ましくは0.8〜1.2である。
(A)、ポリイソシアネート成分(B)および金属系触
媒(C)からポリウレタン樹脂を形成させる場合のNC
O/OH当量比は、通常0.5〜2、好ましくは0.7
〜1.5、さらに好ましくは0.8〜1.2である。
【0027】該組成物は、ポリオール成分(A)、ポリ
イソシアネート成分(B)および金属系触媒(C)の三
液、または、該触媒(C)を予めポリオール成分(A)
またはポリイソシアネート成分(B)に混合した二液を
使用時に各々所定量計量後、スタティクミキサーまたは
メカニカルミキサー等で混合することにより反応せしめ
てポリウレタン樹脂を形成させる。ゲル化時間は通常3
〜60分であり、完全硬化には常温で12〜240時間
を要する。硬度が変化しなくなった時点を完全硬化(反
応終点)とする。なお、養生温度を高く(例えば30〜
60℃)することにより完全硬化までの時間を短縮する
ことも可能である。
イソシアネート成分(B)および金属系触媒(C)の三
液、または、該触媒(C)を予めポリオール成分(A)
またはポリイソシアネート成分(B)に混合した二液を
使用時に各々所定量計量後、スタティクミキサーまたは
メカニカルミキサー等で混合することにより反応せしめ
てポリウレタン樹脂を形成させる。ゲル化時間は通常3
〜60分であり、完全硬化には常温で12〜240時間
を要する。硬度が変化しなくなった時点を完全硬化(反
応終点)とする。なお、養生温度を高く(例えば30〜
60℃)することにより完全硬化までの時間を短縮する
ことも可能である。
【0028】上記(A)、(B)および(C)からなる
混合液の粘度(注型前粘度、30℃)は、通常50〜1
0,000mPa・s、好ましくは100〜5,000
mPa・s、さらに好ましくは200〜2,000mP
a・sである。
混合液の粘度(注型前粘度、30℃)は、通常50〜1
0,000mPa・s、好ましくは100〜5,000
mPa・s、さらに好ましくは200〜2,000mP
a・sである。
【0029】(A)および(C)と(B)とを反応させ
て得られる硬化樹脂の硬度(ショアーD;瞬間値)は通
常20〜100、好ましくは30〜80である。
て得られる硬化樹脂の硬度(ショアーD;瞬間値)は通
常20〜100、好ましくは30〜80である。
【0030】本発明の膜モジュールのシール材用注型ポ
リウレタン樹脂形成性組成物は、血液処理器または浄水
器のシール材として特に好適に使用される。対象となる
血液処理器としては、例えば中空糸型、膜型もしくはコ
イル型の人工腎臓および血奬分離用モジュール等があ
る。また、人工肺等の人工臓器にも使用できる。
リウレタン樹脂形成性組成物は、血液処理器または浄水
器のシール材として特に好適に使用される。対象となる
血液処理器としては、例えば中空糸型、膜型もしくはコ
イル型の人工腎臓および血奬分離用モジュール等があ
る。また、人工肺等の人工臓器にも使用できる。
【0031】本発明の組成物を血液処理器のシール材と
して使用する場合の具体的使用法の一例を下記に示す。
まず所定量の金属系触媒(C)を予め混合したポリオー
ル成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを個別
に減圧脱泡(0.1mmHg×2時間)する。この二液
を所定量計量後混合し、遠心成型法により中空糸を容器
に埋封する。遠心成型法の例は例えば特公昭57−58
963号公報に記載されている。埋封される中空糸とし
ては一般に、セルロース系、アクリル系、ポリビニルア
ルコール系、ポリアミド系、ポリスルホン系等の中空糸
が使用される。容器としては一般に、ポリカーボネート
製、ABS製、ポリスチレン製等のものが使用される。
該二液混合液は注入から3〜60分後にはゲル化し、モ
ジュールを成型機から取り出すことができる。ついで室
温〜60℃で養生を行い硬化を完了させる。その後、オ
ートクレーブを使用して121℃で1時間の蒸気加熱に
より滅菌処理を行い製品化する。滅菌処理は蒸気加熱以
外の方法、例えばエチレンオキシドガスまたはγ線照射
等によっても実施することができる。
して使用する場合の具体的使用法の一例を下記に示す。
まず所定量の金属系触媒(C)を予め混合したポリオー
ル成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とを個別
に減圧脱泡(0.1mmHg×2時間)する。この二液
を所定量計量後混合し、遠心成型法により中空糸を容器
に埋封する。遠心成型法の例は例えば特公昭57−58
963号公報に記載されている。埋封される中空糸とし
ては一般に、セルロース系、アクリル系、ポリビニルア
ルコール系、ポリアミド系、ポリスルホン系等の中空糸
が使用される。容器としては一般に、ポリカーボネート
製、ABS製、ポリスチレン製等のものが使用される。
該二液混合液は注入から3〜60分後にはゲル化し、モ
ジュールを成型機から取り出すことができる。ついで室
温〜60℃で養生を行い硬化を完了させる。その後、オ
ートクレーブを使用して121℃で1時間の蒸気加熱に
より滅菌処理を行い製品化する。滅菌処理は蒸気加熱以
外の方法、例えばエチレンオキシドガスまたはγ線照射
等によっても実施することができる。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下にお
いて部は重量部を、%は重量%を示す。
が、本発明はこれに限定されるものではない。以下にお
いて部は重量部を、%は重量%を示す。
【0033】製造例1
攪拌機、温度計、DEAN−STARK水トラップを付
けた玉入り冷却器を付した500mL容積の3つ口フラ
スコに、ジブチル錫オキシド24.9g(0.10モ
ル)、ヒマシ油脂肪酸[豊国製油(株)製;「CO−F
A」]70.0g(0.20モル)およびトルエン30
0mLを仕込み、110℃で4時間加熱しトルエン還流
下で生成する水を除去した。フラスコ内容物をロータリ
ーエバポレータを用いてトルエン除去し、ジブチル錫の
ジ−ヒマシ油脂肪酸塩(C−1)84.0gを得た。
けた玉入り冷却器を付した500mL容積の3つ口フラ
スコに、ジブチル錫オキシド24.9g(0.10モ
ル)、ヒマシ油脂肪酸[豊国製油(株)製;「CO−F
A」]70.0g(0.20モル)およびトルエン30
0mLを仕込み、110℃で4時間加熱しトルエン還流
下で生成する水を除去した。フラスコ内容物をロータリ
ーエバポレータを用いてトルエン除去し、ジブチル錫の
ジ−ヒマシ油脂肪酸塩(C−1)84.0gを得た。
【0034】製造例2
攪拌機、温度計および窒素導入管を付した2L容積の4
つ口フラスコに、精製ヒマシ油[豊国製油(株)製;
「ELA−DR」]1000部と製造例1で得た(C−
1)2部を仕込み、窒素気流下40〜50℃で1時間攪
拌混合し、ポリオール成分(A−1)を得た。該(A−
1)の水酸基価は161、粘度は0.5Pa・s/25
℃であった。
つ口フラスコに、精製ヒマシ油[豊国製油(株)製;
「ELA−DR」]1000部と製造例1で得た(C−
1)2部を仕込み、窒素気流下40〜50℃で1時間攪
拌混合し、ポリオール成分(A−1)を得た。該(A−
1)の水酸基価は161、粘度は0.5Pa・s/25
℃であった。
【0035】製造例3
製造例2と同様の反応容器に、精製ヒマシ油[豊国製油
(株)製;「ELA−DR」]1000部と製造例1で
得た(C−1)0.1部を仕込み、窒素気流下40〜5
0℃で1時間攪拌混合し、ポリオール成分(A−2)を
得た。該(A−2)の水酸基価は161、粘度は0.5
Pa・s/25℃であった。
(株)製;「ELA−DR」]1000部と製造例1で
得た(C−1)0.1部を仕込み、窒素気流下40〜5
0℃で1時間攪拌混合し、ポリオール成分(A−2)を
得た。該(A−2)の水酸基価は161、粘度は0.5
Pa・s/25℃であった。
【0036】製造例4
製造例2と同様の反応容器に、カルボジイミド変性4,
4’−MDI[三菱化学ダウ(株)製;「ISONAT
E 143L」]644部とポリプロピレングリコール
(数平均分子量950)のヒマシ油脂肪酸モノエステル
[伊藤製油(株)製;「URIC H−53」]356
部とを仕込み、70〜80℃で4時間反応させ、NCO
末端ウレタンプレポリマーからなるポリイソシアネート
成分(B−2)を得た。該(B−2)のNCO基含量は
16.5%、粘度は5.9Pa・s/25℃であった。
4’−MDI[三菱化学ダウ(株)製;「ISONAT
E 143L」]644部とポリプロピレングリコール
(数平均分子量950)のヒマシ油脂肪酸モノエステル
[伊藤製油(株)製;「URIC H−53」]356
部とを仕込み、70〜80℃で4時間反応させ、NCO
末端ウレタンプレポリマーからなるポリイソシアネート
成分(B−2)を得た。該(B−2)のNCO基含量は
16.5%、粘度は5.9Pa・s/25℃であった。
【0037】比較製造例1
製造例2と同様の反応容器に、精製ヒマシ油[豊国製油
(株)製;「ELA−DR」]1000部とジブチル錫
ジラウレート[三共有機合成(株)製;「STANN
BL」]2部を仕込み、窒素気流下40〜50℃で1時
間攪拌混合し、ポリオール成分(A’−1)を得た。該
(A’−1)の水酸基価は161、粘度は0.5Pa・
s/25℃であった。
(株)製;「ELA−DR」]1000部とジブチル錫
ジラウレート[三共有機合成(株)製;「STANN
BL」]2部を仕込み、窒素気流下40〜50℃で1時
間攪拌混合し、ポリオール成分(A’−1)を得た。該
(A’−1)の水酸基価は161、粘度は0.5Pa・
s/25℃であった。
【0038】比較製造例2
製造例2と同様の反応容器に、精製ヒマシ油[豊国製油
(株)製;「ELA−DR」]1000部とジブチル錫
ジラウレート[三共有機合成(株)製;「STANN
BL」]0.1部を仕込み、窒素気流下40〜50℃で
1時間攪拌混合し、ポリオール成分(A’−3)を得
た。該(A’−3)の水酸基価は161、粘度は0.5
Pa・s/25℃であった。
(株)製;「ELA−DR」]1000部とジブチル錫
ジラウレート[三共有機合成(株)製;「STANN
BL」]0.1部を仕込み、窒素気流下40〜50℃で
1時間攪拌混合し、ポリオール成分(A’−3)を得
た。該(A’−3)の水酸基価は161、粘度は0.5
Pa・s/25℃であった。
【0039】比較製造例3
製造例2と同様の反応容器に、精製ヒマシ油[豊国製油
(株)製;「ELA−DR」]700部とN,N,
N’,N’−テトラキス−(2−ヒドロキシプロピル)
−エチレンジアミン300部とを仕込み、窒素気流下4
0〜50℃で1時間攪拌混合し、ポリオール成分(A’
−4)を得た。該(A’−4)の水酸基価は343、粘
度は2.8Pa・s/25℃であった。
(株)製;「ELA−DR」]700部とN,N,
N’,N’−テトラキス−(2−ヒドロキシプロピル)
−エチレンジアミン300部とを仕込み、窒素気流下4
0〜50℃で1時間攪拌混合し、ポリオール成分(A’
−4)を得た。該(A’−4)の水酸基価は343、粘
度は2.8Pa・s/25℃であった。
【0040】実施例1
セルロース中空糸を挿入したポリカーボネート容器に、
製造例2で得られたポリオール成分(A−1)と、ポリ
イソシアネート成分(B−1)としてビュレット変性H
DI[旭化成(株)製;「デュラネート 24A−10
0」]とを組み合わせて(NCO/OH当量比=1.0
5/1)、遠心成型法により注型し40℃で養生し、モ
ジュールを作成した。以下の試験方法により錫溶出量お
よび混合液の注型前粘度、ポットライフを測定した。そ
の結果を表1に示す。 (試験方法) 錫溶出量:各モジュールのシール部から切り取ったウレ
タン樹脂部分を約1cm角厚さ約1mmの小片にしたも
の10gとエタノール50mLを100mL容積の三角
フラスコに取り密栓した。25℃の振とう器で1時間振
とうした後、上澄み液を取り、高周波誘導結合プラズマ
(ICP)法で錫濃度を測定。 注型前粘度:ポリオール成分(A)とポリイソシアネー
ト成分(B)とを25℃で均一混合し、混合開始1分後
の粘度(Pa・s)を測定。 ポットライフ:ポリオール成分(A)とポリイソシアネ
ート成分(B)とを25℃で均一混合し、混合液の粘度
が50Pa・sに到達するまでの時間を測定。
製造例2で得られたポリオール成分(A−1)と、ポリ
イソシアネート成分(B−1)としてビュレット変性H
DI[旭化成(株)製;「デュラネート 24A−10
0」]とを組み合わせて(NCO/OH当量比=1.0
5/1)、遠心成型法により注型し40℃で養生し、モ
ジュールを作成した。以下の試験方法により錫溶出量お
よび混合液の注型前粘度、ポットライフを測定した。そ
の結果を表1に示す。 (試験方法) 錫溶出量:各モジュールのシール部から切り取ったウレ
タン樹脂部分を約1cm角厚さ約1mmの小片にしたも
の10gとエタノール50mLを100mL容積の三角
フラスコに取り密栓した。25℃の振とう器で1時間振
とうした後、上澄み液を取り、高周波誘導結合プラズマ
(ICP)法で錫濃度を測定。 注型前粘度:ポリオール成分(A)とポリイソシアネー
ト成分(B)とを25℃で均一混合し、混合開始1分後
の粘度(Pa・s)を測定。 ポットライフ:ポリオール成分(A)とポリイソシアネ
ート成分(B)とを25℃で均一混合し、混合液の粘度
が50Pa・sに到達するまでの時間を測定。
【0041】実施例2
製造例3で得られたポリオール成分(A−2)と、製造
例4で得られたポリイソシアネート成分(B−2)とを
組み合わせて(NCO/OH当量比=1.05/1)、
実施例1と同様にしてモジュールの作成ならびに試験を
行った。その結果を表1に示す。
例4で得られたポリイソシアネート成分(B−2)とを
組み合わせて(NCO/OH当量比=1.05/1)、
実施例1と同様にしてモジュールの作成ならびに試験を
行った。その結果を表1に示す。
【0042】比較例1
実施例1のポリオール成分(A−1)に代えて比較製造
例1で得られた比較のポリオール成分(A’−1)を同
当量用いた以外は、実施例1と同様にしてモジュールの
作成ならびに試験を行った。その結果を表1に示す。
例1で得られた比較のポリオール成分(A’−1)を同
当量用いた以外は、実施例1と同様にしてモジュールの
作成ならびに試験を行った。その結果を表1に示す。
【0043】比較例2
実施例1の(A−1)に代えて、N,N,N’,N’−
テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジア
ミン(A’−2)を同当量用いた以外は、実施例1と同
様にしてモジュールの作成ならびに試験を行った。その
結果を表1に示す。
テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)−エチレンジア
ミン(A’−2)を同当量用いた以外は、実施例1と同
様にしてモジュールの作成ならびに試験を行った。その
結果を表1に示す。
【0044】比較例3
実施例2の(A−2)に代えて、比較製造例2で得られ
た比較のポリオール成分(A’−3)を同当量用いた以
外は、実施例2と同様にしてモジュールの作成ならびに
試験を行った。その結果を表1に示す。
た比較のポリオール成分(A’−3)を同当量用いた以
外は、実施例2と同様にしてモジュールの作成ならびに
試験を行った。その結果を表1に示す。
【0045】比較例4
実施例2の(A−2)に代えて、比較製造例3で得られ
た比較のポリオール成分(A’−4)を同当量用いた以
外は、実施例2と同様にしてモジュールの作成ならびに
試験を行った。その結果を表1に示す。
た比較のポリオール成分(A’−4)を同当量用いた以
外は、実施例2と同様にしてモジュールの作成ならびに
試験を行った。その結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明の注型ポリウレタン樹脂形成性組
成物は下記の効果を有する。 (1)低粘度であり、注型性が優れている。 (2)速硬化性であり、切断までの時間を大幅に短縮で
きる等、生産性が格段に向上する。 (3)触媒に用いる有機錫化合物または第1錫塩がポリ
オール成分と共にポリイソシアネート成分と反応して硬
化樹脂中に化学的に結合した状態で含まれるため血液や
水に対する錫の溶出量が少なく、安全性が優れている。 上記効果を奏することから本発明の膜モジュールシール
材用注型ポリウレタン樹脂形成性組成物は、血液処理器
等の人工臓器もしくは浄水器用として特に有用である。
また、該組成物から得られる硬化樹脂は電気絶縁性、耐
水性および各種基材に対する接着性に優れるので、電子
回路基板の封止等の電気絶縁用途、光ファイバーケーブ
ル接続部の封止等の止水用途、断熱アルミサッシの接着
やアルミハニカムパネルの接着等の建材用途、自動車の
エンブレムやサイドモール用ポッティング材用途等にも
使用できる。
成物は下記の効果を有する。 (1)低粘度であり、注型性が優れている。 (2)速硬化性であり、切断までの時間を大幅に短縮で
きる等、生産性が格段に向上する。 (3)触媒に用いる有機錫化合物または第1錫塩がポリ
オール成分と共にポリイソシアネート成分と反応して硬
化樹脂中に化学的に結合した状態で含まれるため血液や
水に対する錫の溶出量が少なく、安全性が優れている。 上記効果を奏することから本発明の膜モジュールシール
材用注型ポリウレタン樹脂形成性組成物は、血液処理器
等の人工臓器もしくは浄水器用として特に有用である。
また、該組成物から得られる硬化樹脂は電気絶縁性、耐
水性および各種基材に対する接着性に優れるので、電子
回路基板の封止等の電気絶縁用途、光ファイバーケーブ
ル接続部の封止等の止水用途、断熱アルミサッシの接着
やアルミハニカムパネルの接着等の建材用途、自動車の
エンブレムやサイドモール用ポッティング材用途等にも
使用できる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C09K 3/10 C09K 3/10 D
Z
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリオール成分(A)、ポリイソシアネ
ート成分(B)および下記一般式(1) (R1)4-m−Sn−(OOC−R2)m (1) [式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、R2はオキシ
酸のカルボキシル基を除いた基を表し、mは1〜4の整
数を表す。]で示される有機錫化合物(c1)またはオ
キシ酸の第1錫塩(c2)を含んでなる金属系触媒
(C)からなる膜モジュールのシール材用注型ポリウレ
タン樹脂形成性組成物。 - 【請求項2】 一般式(1)におけるR2がヒマシ油脂
肪酸のカルボキシル基を除いた基である請求項1記載の
組成物。 - 【請求項3】 (C)の含有量が、組成物の重量に基づ
いて少なくとも10ppmである請求項1または2記載
の組成物。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載の組成物を
シール材に用いてなる中空糸型血液処理器または浄水
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10249161A JP2000063469A (ja) | 1998-08-18 | 1998-08-18 | 膜モジュールのシール材用注型ポリウレタン樹脂形成性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10249161A JP2000063469A (ja) | 1998-08-18 | 1998-08-18 | 膜モジュールのシール材用注型ポリウレタン樹脂形成性組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000063469A true JP2000063469A (ja) | 2000-02-29 |
Family
ID=17188821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10249161A Pending JP2000063469A (ja) | 1998-08-18 | 1998-08-18 | 膜モジュールのシール材用注型ポリウレタン樹脂形成性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000063469A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001300265A (ja) * | 2000-04-28 | 2001-10-30 | Asahi Kasei Corp | 濾過モジュールおよびその製造方法 |
JP2008214366A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-18 | Sanyo Chem Ind Ltd | 膜モジュールのシール材用注型ポリウレタン樹脂形成性組成物 |
JP2012176345A (ja) * | 2011-02-25 | 2012-09-13 | Toray Ind Inc | スパイラル型流体分離素子 |
-
1998
- 1998-08-18 JP JP10249161A patent/JP2000063469A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001300265A (ja) * | 2000-04-28 | 2001-10-30 | Asahi Kasei Corp | 濾過モジュールおよびその製造方法 |
JP2008214366A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-18 | Sanyo Chem Ind Ltd | 膜モジュールのシール材用注型ポリウレタン樹脂形成性組成物 |
JP2012176345A (ja) * | 2011-02-25 | 2012-09-13 | Toray Ind Inc | スパイラル型流体分離素子 |
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