JP2000062411A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
空気入りラジアルタイヤInfo
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Abstract
ト端セパレーションの発生を効果的に抑制する。 【解決手段】 ベルト強化層30より幅広で補強要素37
の傾斜角Bが傾斜角Aより大であるベルト補強層35をベ
ルト層21に重ね合わせて配置すると、ベルト層21、ベル
ト強化層30全体の軸方向曲げ剛性が高められ、しかも、
突起物を踏んだときの凹み変形の支点がベルト補強層35
の軸方向外側端35aとなるため、ベルト層21に生じる凹
みの軸方向の傾斜程度が緩慢となってベルトプライ22、
23間に発生する軸方向剪断歪が小さくなる。
Description
が埋設されているベルト強化層をトレッド部に配置した
空気入りラジアルタイヤに関する。
イヤの偏平化が進んできているが、このようにタイヤが
偏平化してくると、内圧充填によるトレッド部の半径方
向外側への径成長が大きくなり、この結果、ベルト端に
セパレーションが発生し易くなってタイヤ耐久性が低下
してしまうのである。
えば特開平2ー208101号公報に記載されているよ
うな空気入りラジアルタイヤが提案されており、このも
のは、ベルト層とカーカス層の間に、内部に全体として
タイヤ赤道面に平行に延びるとともに波状に屈曲してい
る補強要素が埋設されたベルト強化層を配置し、該ベル
ト強化層のたが効果によってトレッド部の半径方向外側
への径成長を抑制するようにしたものである。
ベルト強化層をベルト層とカーカス層との間に配置する
と、ある程度ベルト端セパレーションの発生を抑制する
ことができるが、最近、タイヤの偏平化がさらに進んで
きたため、ベルト端セパレーションを充分に抑制するこ
とができなくなってきた。
述のようなベルト強化層が配置されたタイヤにおいてベ
ルト端セパレーションがどのように発生するか、鋭意研
究を行い、以下のような知見を得た。即ち、走行中に前
記タイヤによって石等の突起物を、特にタイヤ赤道面と
トレッド端との中間領域において踏むと、該突起物を踏
んだ部位のベルト層が半径方向内側に押し込まれて凹む
が、このときの凹みの傾斜の程度は周方向に比較して軸
方向で急激であるということである。そして、このよう
なことから突起物を踏んだとき、ベルト層を構成するベ
ルトプライ間に大きな軸方向剪断歪が、特にベルトプラ
イ端に最も大きな軸方向剪断歪が発生し、これが前述の
ようなベルト端セパレーションを引き起こしていたこと
を知見したのである。
が変形する原因の解析を試みた。その結果、原因は2つ
あることが判明した。第1の原因は、各ベルトプライ内
に埋設されている補強要素が、トレッド部の径成長を効
果的に抑制すべく、タイヤ赤道面に対して小さな傾斜
角、通常15度〜30度の範囲で交差し、また、ベルト強化
層内に埋設されている補強要素は前述のように全体とし
てタイヤ赤道面に平行に延びているため、ベルト層およ
びベルト強化層全体の軸方向曲げ剛性がかなり低いとい
うことである。また、第2の原因は、前述のようにベル
ト強化層内には全体としてタイヤ赤道面に平行に延びて
いる補強要素が埋設されているため、内圧充填によりタ
イヤ内に発生する周方向張力の大部分をベルト強化層が
負担することとなる。この結果、ベルト強化層の軸方向
外側端において剛性が急激に低下し、これにより、突起
物から前述のような外力を受けると、剛性の高いベルト
強化層は1枚の変形可能な板のように機能し、その軸方
向外側端を支点(不動点)として凹むよう変形するとい
うことである。
明者は鋭意研究を重ね、請求項1に記載されているよう
な、軸方向外側端がベルト強化層の軸方向外側端より軸
方向外側に位置するとともに、内部に埋設されている多
数本の補強要素のタイヤ赤道面に対する傾斜角が前記ベ
ルトプライ内の補強要素のタイヤ赤道面に対する傾斜角
より大であるベルト補強層をベルト層に重ね合わせて配
置することを案出したのである。そして、このようにベ
ルト強化層より幅広で軸方向曲げ剛性の高いベルト補強
層をベルト層に重ね合わせて配置すれば、ベルト層およ
びベルト強化層全体の軸方向曲げ剛性が該ベルト補強層
により高められるとともに、突起物から外力を受けたと
きの変形の支点がベルト強化層の軸方向外側端からベル
ト補強層の軸方向外側端まで軸方向外側に移動し、この
結果、ベルト層の凹みの傾斜の程度が緩慢となってベル
トプライ間に発生する軸方向剪断歪が小さくなり、これ
により、ベルト端セパレーションの発生が抑制されるの
である。
ば、ベルト補強層とベルト層との間に発生する剪断歪を
抑えることで、これらの間のセパレーションを効果的に
抑制することができる。さらに、請求項3に記載のよう
に構成すれば、ベルト層をカット等の外傷から有効に保
護することができるとともに、ベルト補強層が前記凹み
変形の中立面から遠く離れることになるため、ベルト
層、ベルト強化層全体の軸方向曲げ剛性を効果的に高め
ることができる。また、ベルト補強層内の補強要素の傾
斜方向を該ベルト補強層に隣接しているベルトプライ内
の補強要素の傾斜方向と逆方向とすると、ベルト補強層
とベルト層との間に大きな剪断歪が発生してセパレーシ
ョンに至るおそれがあるが、請求項4に記載のように構
成すれば、このようなセパレーションの発生を防止する
ことができる。さらに、請求項5に記載のように構成す
れば、ベルト層、ベルト強化層全体の軸方向曲げ剛性を
さらに効果的に高めることができる。また、請求項6に
記載のように構成すれば、セパレーションを防止しなが
らベルト層、ベルト強化層全体の軸方向曲げ剛性を格段
に高めることができる。さらに、請求項7に記載のよう
に構成すれば、ベルト補強層の軸方向外側端部とベルト
プライとの間の剪断歪を効果的に緩和することができ、
これにより、これらの間のセパレーションを効果的に抑
制することができる。
面に基づいて説明する。図1、2において、11はトラッ
ク、バス等に用いられ偏平比が0.60以下の重荷重用空気
入りラジアルタイヤであり、このタイヤ11は環状のビー
ドコア12が埋設された一対のビード部13と、これらビー
ド部13から略半径方向外側に向かってそれぞれ延びる一
対のサイドウォール部14と、これらサイドウォール部14
の半径方向外端同士を連ねるトレッド部15とを備えてい
る。また、このタイヤ11は一方のビードコア12から他方
のビードコア12まで延び、サイドウォール部14およびト
レッド部15を補強する略トロイダル状のカーカス層17を
有し、このカーカス層17は少なくとも1枚、ここでは1
枚のカーカスプライ18から構成されている。該カーカス
プライ18内にはほぼラジアル方向(子午線方向)に延び
る多数本の補強要素19が埋設され、これら補強要素19は
非伸張性材料、例えばスチール、アラミド繊維のコード
あるいはモノフィラメントから構成されている。前記カ
ーカス層17の半径方向外側には内圧充填等によるトレッ
ド部15の径成長を抑制するベルト層21が配置され、この
ベルト層21は2枚以上の、ここでは2枚の第1、第2ベ
ルトプライ22、23を重ね合わせることで構成している。
各ベルトプライ22、23内には内部にタイヤ赤道面Sに対
して10度〜30度、ここではいずれも22度の傾斜角Aで傾
斜した多数本の補強要素24、25が埋設され、これらの補
強要素24、25は非伸張性材料、例えばスチール、アラミ
ド繊維のコードあるいはモノフィラメントから構成され
ている。そして、前記ベルトプライ22、23内の補強要素
24、25の傾斜方向は、これら2枚のベルトプライ22、23
において逆方向となるよう、ここでは補強要素24が右上
がり、補強要素25が左上がりに配置されている。なお、
ベルトプライの枚数が3枚以上のときには、3枚目以降
のベルトプライ内の補強要素は前記補強要素24または25
と同一方向に傾斜する。前記ベルト層21の半径方向外側
にはトレッド27が配置され、このトレッド27の外表面に
は主溝、横溝等の溝28が形成されている。
置され、最小幅のベルトプライ、ここでは第2ベルトプ
ライ23より狭幅であるベルト強化層であり、このベルト
強化層30は少なくとも1枚、この実施例では2枚の強化
プライ31から構成されている。各強化プライ31内には全
体としてタイヤ赤道面Sに平行に延びる補強要素32が埋
設され、これらの補強要素32は非伸張性材料、例えばス
チール、アラミド繊維のコードあるいはモノフィラメン
トから構成されるとともに、強化プライ31の表裏面に平
行な平面内において波状、例えば正弦波、方形波、三角
波状、ジグザグ状に実質上同一波長で屈曲している。そ
して、このベルト強化層30は、例えば補強要素32を少数
本並べてゴム被覆したリボン状体をカーカス層17の外側
に螺旋状に多数回巻き付けることで構成する。
ルト補強層であり、このベルト補強層35は軸方向外側端
35aがベルト強化層30の軸方向外側端30aより軸方向外
側に位置するとともに、少なくとも1枚、ここでは1枚
の補強プライ36から構成されている。前記補強プライ36
の内部には多数本の補強要素37が埋設され、これらの補
強要素37は非伸張性材料、例えばスチール、アラミド繊
維のコードあるいはモノフィラメントから構成されると
ともに、タイヤ赤道面Sに対する傾斜角Bが前記第1、
第2ベルトプライ22、23内の補強要素24、25のタイヤ赤
道面Sに対する傾斜角Aのいずれよりも大となってい
る。このようにベルト強化層30より幅広で軸方向曲げ剛
性の高いベルト補強層35をベルト層21に重ね合わせて配
置すれば、ベルト層21およびベルト強化層30全体の軸方
向曲げ剛性が該ベルト補強層35により高められるととも
に、突起物から外力を受けたときの変形の支点がベルト
強化層30の軸方向外側端30aからベルト補強層35の軸方
向外側端35aまで軸方向外側に移動し、この結果、突起
物から外力を受けたときにベルト層21に生じる凹みの傾
斜の程度が緩慢となって第1、第2ベルトプライ22、23
間に発生する軸方向剪断歪が小さくなり、これにより、
ベルト端セパレーションの発生が抑制されるのである。
端35aは、この実施形態のように最小幅ベルトプライ、
ここでは第2ベルトプライ23の軸方向外側端23aより軸
方向内側に位置させることが好ましい。その理由は、こ
のようにすればベルト補強層35とベルト層21との間に発
生する剪断歪を抑えることで、これらの間のセパレーシ
ョンを効果的に抑制することができるからである。ま
た、前記ベルト補強層35は、この実施形態のように半径
方向最外側に位置しているベルトプライ、ここでは第2
ベルトプライ23の半径方向外側に配置することが好まし
い。その理由は、このようにすればベルト層21をカット
等の外傷から有効に保護することができるとともに、該
ベルト補強層35が前記凹み変形の中立面から遠く離れる
ことになるため、ベルト層21、ベルト強化層30全体の軸
方向曲げ剛性を効果的に高めることができからである。
なお、このベルト補強層35を、カーカス層17とベルト強
化層30との間、ベルト強化層30とベルト層21との間ある
いは第1、第2ベルトプライ22、23間に配置してもよ
く、この場合にはベルト層21、ベルト強化層30全体の軸
方向曲げ剛性をある程度高めることができる。さらに、
前記ベルト補強層35内の補強要素37のタイヤ赤道面Sに
対する傾斜方向は、この実施形態のように該ベルト補強
層35に隣接している第2ベルトプライ23内の補強要素25
の傾斜方向と同一方向、ここでは左上がりとすることが
好ましい。その理由は、前記傾斜方向を逆方向とする
と、ベルト補強層35とベルト層21、詳しくは第2ベルト
プライ23との間に大きな剪断歪が発生してセパレーショ
ンに至るおそれがあるが、前述のように傾斜方向を同一
方向とすると、ベルト補強層35とベルト層21との間に生
じる剪断歪が小さくなり、これによって該部位でのセパ
レーションの発生を防止することができるからである。
また、前記ベルト補強層35内の補強要素37のタイヤ赤道
面Sに対する傾斜角Bは、ベルト層21、ベルト強化層30
全体の軸方向曲げ剛性を効果的に高めるためには、30度
以上とすることが好ましく、40度〜70度の範囲内とする
ことが、ベルト層21とベルト補強層35との間のセパレー
ションを防止しながら、ベルト層21、ベルト強化層30全
体の軸方向曲げ剛性を格段に高めるためには、さらに好
ましい。また、この実施形態では前記ベルト補強層35の
軸方向外側端部と該ベルト補強層35に隣接するベルトプ
ライ、ここでは第2ベルトプライ23の軸方向外側端部と
の間に緩衝ゴム層41を配置し、補強プライ36、第2ベル
トプライプライ23の軸方向外側端部における補強要素3
7、25間の距離を、補強プライ36のコーティングゴム厚
さと第2ベルトプライ23のコーティングゴム厚さとの和
の値より大となるようにしている。これは、前述のよう
にベルト補強層35内の補強要素37の傾斜角Bを大とする
と、ベルト補強層35、ベルト層21の軸方向外側端部間に
おける剪断歪が増大してしまうが、このように増大した
剪断歪を効果的に吸収緩衝して該部位におけるセパレー
ションの発生を抑制するためである。ここで、このよう
なセパレーションの抑制を確実とするには、緩衝ゴム層
41として、補強プライ36、第2ベルトプライプライ23の
軸方向外側端部における補強要素37、25間の距離が 1.5
mm以上となるような肉厚のものを用いればよい。
当たっては、従来タイヤ、比較タイヤ1〜3および供試
タイヤ1〜14を準備したが、各タイヤのサイズは285/
60R22.5であり、また、第1、第2ベルトプライの幅は
それぞれ 240mm、 220mm、第1、第2ベルトプライ内の
補強要素のタイヤ赤道面に対する傾斜角は共に22度、ベ
ルト強化層の幅は 160mmであった。ここで、従来タイヤ
は、ベルト補強層が設けられていないタイヤである。ま
た、比較タイヤ1は、ベルト補強層内の補強要素の傾斜
角Bがベルト層(ベルトプライ)内の補強要素の傾斜角
Aと同一で、しかも、ベルト補強層の幅がベルト強化層
の幅より狭い(ベルト補強層の軸方向外側端がベルト強
化層の軸方向外側端より軸方向内側に位置している)タ
イヤであり、一方、比較タイヤ2は、比較タイヤ1と同
様にベルト補強層内の補強要素の傾斜角Bがベルト層
(ベルトプライ)内の補強要素の傾斜角Aと同一である
が、ベルト補強層の幅がベルト強化層の幅より広い(ベ
ルト補強層の軸方向外側端がベルト強化層の軸方向外側
端より軸方向外側に位置している)タイヤであり、さら
に、比較タイヤ3は、ベルト補強層内の補強要素の傾斜
角Bがベルト層(ベルトプライ)内の補強要素の傾斜角
Aより大であるが、ベルト補強層の幅がベルト強化層の
幅より狭い(ベルト補強層の軸方向外側端がベルト強化
層の軸方向外側端より軸方向内側に位置している)タイ
ヤである。また、供試タイヤ1〜14は、いずれもベル
ト補強層の幅がベルト強化層の幅より広く(ベルト補強
層の軸方向外側端がベルト強化層の軸方向外側端より軸
方向外側に位置しており)、かつ、ベルト補強層内の補
強要素の傾斜角Bがベルト層(ベルトプライ)内の補強
要素の傾斜角Aより大であるタイヤであるが、供試タイ
ヤ1から供試タイヤ7までは、他の諸元を同一として、
傾斜角Bを供試タイヤ7に近づくに従い大としている。
また、前述の供試タイヤ1〜7においては、ベルト補強
層の幅を最小幅ベルトプライの幅より小としている(ベ
ルト補強層の軸方向外側端を最小幅ベルトプライの軸方
向外側端より軸方向内側に位置させている)が、供試タ
イヤ8においては、ベルト補強層の幅を最小幅ベルトプ
ライの幅より大としている(ベルト補強層の軸方向外側
端を最小幅ベルトプライの軸方向外側端より軸方向外側
に位置させている)。さらに、前述の供試タイヤ1〜7
においては、ベルト補強層を半径方向最外側に位置して
いるベルトプライの半径方向外側に配置しているが、供
試タイヤ9、10、11においては、ベルト補強層をそ
れぞれベルト強化層とベルト層との間(表1にXと表
示)、カーカス層とベルト強化層との間(表1にYと表
示)およびベルト層を構成する2枚のベルトプライ間
(表1にZと表示)に配置している。また、前述の供試
タイヤ1〜7においては、ベルト補強層内の補強要素の
傾斜方向を該ベルト補強層に隣接しているベルトプライ
内の補強要素の傾斜方向と同一方向としているが、供試
タイヤ12においては、ベルト補強層内の補強要素の傾
斜方向を該ベルト補強層に隣接しているベルトプライ内
の補強要素の傾斜方向と逆方向としている。さらに、前
述の供試タイヤ1〜7においては、ベルト補強層の軸方
向外側端部と該ベルト補強層に隣接するベルトプライの
軸方向外側端部との間に緩衝ゴム層を配置することで、
これらベルト補強層、ベルトプライの補強要素間のゴム
厚さを 1.5mmとしているが、供試タイヤ13において
は、前述の緩衝ゴム層を省略し、補強要素間のゴム厚さ
を 0.6mmとしている。また、前述の供試タイヤ1〜7に
おいては、ベルト補強層の幅を 190mmとしているが、供
試タイヤ14においては、ベルト補強層の幅を供試タイ
ヤ1〜7より若干狭く、 170mmとしている。
強層内の補強要素のタイヤ赤道面に対する傾斜角、即
ち、補強要素傾斜角(度)、ベルト補強層の軸方向外側
端と該ベルト補強層に隣接するベルトプライの軸方向外
側端部における補強要素間のゴム厚さ(mm)の具体的数
値およびベルト補強層が配置されているベルト補強層位
置については、以下の表1に記載されている。
ションが第1、第2ベルトプライの軸方向外側端部間に
発生したことを、最外層端とは、セパレーションがベル
ト補強層の軸方向外側端に発生したことを意味する。
に装着して 9.0kg/cm2の内圧を充填した後、3150kgの
荷重を作用させながら突起付きドラムの周囲を時速60km
の速度で、ベルト層またはベルト補強層に故障(セパレ
ーション)が発生するまで走行させ、その走行距離を測
定した。その結果を前記表1に従来タイヤを 100として
指数で示しているが、指数 120以上が市場の要求レベル
であり、 140以上が好適範囲である。また、この表1に
は故障の発生箇所も表示している。
れる。即ち、比較タイヤ1〜3のように本願発明から外
れたタイヤにおいては、従来タイヤに比較して若干走行
距離が延びるだけで、セパレーションを殆ど抑制するこ
とができない。一方、供試タイヤ1〜7においては、ベ
ルト補強層内の補強要素の傾斜角が大きくなるほどセパ
レーションの抑制効果が高くなっているが、前記傾斜角
が70度を超えると、ベルト補強層の軸方向外側端にセパ
レーションが発生するため、走行距離が短くなってい
る。また、供試タイヤ5、8のようにベルト補強層の軸
方向外側端を最小幅ベルトプライの軸方向外側端より軸
方向外側ではなく軸方向内側に位置させたり、供試タイ
ヤ5および9〜11のようにベルト補強層をベルト強化
層とベルト層との間、カーカス層とベルト強化層との間
またはベルト層のベルトプライ間ではなく、最外側ベル
トプライの半径方向外側に配置したり、供試タイヤ5、
12のようにベルト補強層内の補強要素の傾斜方向を該
ベルト補強層に隣接しているベルトプライ内の補強要素
の傾斜方向と逆方向ではなく同一方向としたり、供試タ
イヤ5、13のようにベルト補強層の軸方向外側端部と
該ベルト補強層に隣接するベルトプライの軸方向外側端
部との間に緩衝ゴム層を配置したり、供試タイヤ5、1
4のようにベルト補強層の幅を広くした場合には、セパ
レーション抑制効果が大となっている。
ば、突起物を踏んだとき等の変形に基づくベルト端セパ
レーションの発生を効果的に抑制することができる。
面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】内部にほぼラジアル方向に延びる多数本の
補強要素が埋設されている略トロイダル状のカーカス層
と、該カーカス層の半径方向外側に配置され、タイヤ赤
道面に対して傾斜している多数本の補強要素が埋設され
た2枚以上のベルトプライから構成されるとともに、2
枚のベルトプライの補強要素の傾斜方向は逆方向である
ベルト層と、該ベルト層とカーカス層の間に配置される
とともに、内部に全体としてタイヤ赤道面に平行に延び
るとともに波状に屈曲している補強要素が埋設され、最
小幅ベルトプライより狭幅であるベルト強化層と、ベル
ト層の半径方向外側に配置されたトレッドとを備えた空
気入りラジアルタイヤにおいて、軸方向外側端がベルト
強化層の軸方向外側端より軸方向外側に位置するととも
に、内部に埋設されている多数本の補強要素のタイヤ赤
道面に対する傾斜角が前記ベルトプライ内の補強要素の
タイヤ赤道面に対する傾斜角より大であるベルト補強層
をベルト層に重ね合わせて配置したことを特徴とする空
気入りラジアルタイヤ。 - 【請求項2】前記ベルト補強層の軸方向外側端を最小幅
ベルトプライの軸方向外側端より軸方向内側に位置させ
た請求項1記載の空気入りラジアルタイヤ。 - 【請求項3】前記ベルト補強層を半径方向最外側に位置
しているベルトプライの半径方向外側に配置した請求項
1または2記載の空気入りラジアルタイヤ。 - 【請求項4】前記ベルト補強層内の補強要素の傾斜方向
は該ベルト補強層に隣接しているベルトプライ内の補強
要素の傾斜方向と同一方向である請求項3に記載の空気
入りラジアルタイヤ。 - 【請求項5】前記ベルト補強層内の補強要素の傾斜角は
30度以上である請求項1〜4のいずれかに記載の空気入
りラジアルタイヤ。 - 【請求項6】前記ベルト補強層内の補強要素の傾斜角は
40度〜70度の範囲内である請求項1〜5のいずれかに記
載の空気入りラジアルタイヤ。 - 【請求項7】前記ベルト補強層の軸方向外側端部と該ベ
ルト補強層に隣接するベルトプライの軸方向外側端部と
の間に緩衝ゴム層を配置した請求項3〜6のいずれかに
記載の空気入りラジアルタイヤ。
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