JP3808595B2 - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りラジアルタイヤ Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、重荷重用空気入りラジアルタイヤ、より詳細にはトラック及びバスなどの重車両の使途に供する空気入りラジアルタイヤに関し、特に、ビード部に余分な補強部材を追加配置することなくビード部耐久性を顕著に向上させた重荷重用空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
トラック及びバスなどの重車両に使用する空気入りラジアルタイヤの故障発生に関し、特に、カーカスプライの折返し部端からのセパレーション乃至ビード部補強コード層端からのセパレーションに代表されるビード部故障の発生は、新品タイヤの完走を阻害するばかりでなく、再三にわたるリキャップ使用に支障をきたす深刻な問題として、これまで種々の改善手段が提案され、実行されている。
【0003】
これら改善手段の多くは、タイヤの負荷転動中の接地域に連なるビード部のタイヤ外側への倒れ込みを少しでも低減して、ビード部補強コード層端やカーカス折返し部端に作用するひずみを低減することを狙いとして、ビード部補強コード層を多用したり、ビード部全体のボリュームを増やすなど、タイヤ重量の増加とコスト上昇とを伴うものである。しかしこれらの手段は現在の軽量化、コスト低減などの要請には到底対応し得ない状況にある。
【0004】
そこで上記したようなタイヤ重量増加をそれほど伴わずにビード部耐久性を向上させる手段の一例として、特開昭59−216709号公報は、要部断面を示す図10を参照して、ビード部1の倒れ込み以外にビードコア3の「へたり」にも着目し、ビード部1の補強層としての金属コード層をビードコアの内外にて分割しそれぞれ独立の外側金属コード層(折返し4t端末保護層)15aと内側金属コード層(支持強化層)15bとし、各層15a、15bの1%伸長モジュラスにつき、端末保護層15aのモジュラスを支持強化層15bのモジュラスより小さく設定すること、各層のコードの傾斜角度を、各層の上端縁を通る円周上にてタイヤの放射面となす最大角度で45〜70°(タイヤ円周線に対し20〜45°)の範囲内とすることを提案し、それまで見られなかったビード部耐久性向上を達成している。
【0005】
その理由は、ビード部補強層を折返し4t端末保護層15aと支持強化層15bとに分割(層15a、15bの分割端p、q)することにより、リムとの接触部位における各層端末15ae、15beの拘束が1層の場合に比べて著しく緩やかになり、その結果、タイヤの負荷転動時のトレッド接地域の踏み込み部及び蹴り出し部双方における顕著なタイヤ周方向剪断変形に対し各層15a、15bが追随し易くなるため、各層のタイヤ半径方向外側端部に作用するひずみ集中が大幅に緩和される効果によるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし近年、重荷重用空気入りラジアルタイヤ、なかでもトラック及びバス用タイヤの偏平化傾向が一層進むにつれ、充てん空気圧も高まり、ビード部への入力条件が厳しくなるにつれ、上記公報のビード部補強層の両金属コード層15a、15bはビードコア3の内外で分割されているため、上述のようにビードコアとリムのフランジ及びビードシートとの間での金属コード層15a、15bに対する締め付け力が殆ど期待できないため、タイヤの負荷転動時に接地域に係わる両金属コード層15a、15bはビード部1内で動き易くなる効果が却って下記するような不具合も同時に発生する。
【0007】
タイヤへの高圧の充てん空気圧によりカーカス4のプライには、図10に矢印Tで示す大きな張力が作用し、この張力Tはビードコア3から図の矢印の向きにカーカ4のスプライを引き抜こうとする力に他ならず、この力Tと金属コード層15a、15bの動き易さとが相まって、特にビード部1がタイヤ外側へ向け倒れ込む荷重負荷の下でカーカス4はビードコア4に対しその断面図形の重心Cg周りの矢印rの向きに大きく回転させる作用を及ぼす。この作用がタイヤ1回転毎にビードコア3に及び、かつ車両走行中にビード部1が高温度となるため、タイヤの走行距離が延びるほどにビードコア3は塑性変形の一種ともいえる「へたり」変形を生じ、その変形度合いが進む。
【0008】
ビードコア3の大きな「へたり」変形はビード部1の断面形状を新品当初から大きく変え、このビード部変形は、カーカス折返し部4t外側に位置するビード部補強金属コード層15aのタイヤ半径方向外側端部に作用するひずみを予め最少とする配置意図から大きく逸らす不利をもたらし、補強金属コード層15aの外側端15ae近傍部に大きなひずみを集中させる結果、この端部にセパレーションが発生し勝ちになる。
【0009】
またビード部補強層の両金属コード層15a、15bの分割位置をビードコア3周辺から外してそこからタイヤ半径方向外側として試したところ、ビードコアを構成するスチールワイヤの巻回数を減らしてより一層の軽量化としたタイヤではやはりビードコアの「へたり」変形度合いが大きくなり、これが上記同様大きなビード部形状変化をもたらし、補強金属コード層の外側端部にセパレーション故障を発生させ、所期のタイヤ寿命を達成することができないことがわかった。
【0010】
従ってこの発明の請求項1〜11に記載した発明は、先に掲げた公報の開示内容をさらに発展させ、偏平率の値がいかに小さくとも、チューブ付きタイヤ乃至チューブレスタイヤのいかんを問わず、ビードコアのスチールワイヤの巻回数を減じ、これを基礎とするビード部ゴム、主としてスティフナゴムの容積を減らしても、従来の重量級タイヤのビード部耐久性と同等以上の耐久性を有する軽量な重荷重用空気入りラジアルタイヤの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の請求項1に記載した発明は、一対のビード部内にそれぞれ埋設したビードコア相互間にわたり延びる1プライ以上のゴム被覆ラジアル配列コードになるカーカスを備え、少なくとも1プライのカーカスはビードコアの周りを巻上げる折返し部を有し、ビードコアを挟むビード部内外両側領域でそれぞれ別個に独立させた2のゴム被覆スチールコード層よりなるビード部補強層を備える重荷重用空気入りラジアルタイヤにおいて、ビード部外側領域に位置するビード部補強層はそのタイヤ半径方向外方端がカーカスの折返し部端を超えて延び、ビード部補強層は2のスチールコード層の対向する端縁相互がビードコア近傍にて隣り合う配置に成り、上記ビードコアを挟む内外両側領域に位置する各独立ビード部補強層の上記半径方向外方端部及び内方端部それぞれにおける配列スチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度につき、外方端部が15〜30°の範囲内にあり、内方端部は内外両側領域ビード部補強層の少なくとも一方の層が35〜60°の範囲内にあることを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤである。
【0012】
ここに、上記のビードコア近傍の「近傍」は、その語義に従い、距離空間で、一点Iからの距離が或る値より小さい全ての点から成る部分集合を指し、ここでいう一点Iはビードコアの断面図形上に存在する全ての点とし、さらに一点Iからの距離の或る値とは、ビードコアの表面上の点から全方向に測った距離が0.5〜25mmの範囲内にある値を指すものとする。また隣り合う配置とは、端縁相互が接する場合以外に僅か離隔する場合を含むものとする。これらは以下同じである。
【0013】
請求項1に記載した発明を実施するに際し、好適実施例においては請求項2に記載した発明のように、上記ビード部補強層の2の対向する端縁相互が突き合わせ配置に成る。この実施例の場合、好適には請求項3に記載した発明のように、ビード部補強層の2の端縁相互の突き合わせ位置が、ビードコア周辺に存在するものとする。
【0014】
また他の好適実施例では、請求項4に記載した発明のように、内外両側領域ビード部補強層のスチールコードの配列が、タイヤ半径線に関して互いに同じ傾斜方向に成る。
【0015】
また上記とは異なる好適実施例においては、請求項5に記載した発明のように、内外両側領域ビード部補強層のスチールコードの配列が、タイヤ半径線に関して互いに異なる傾斜方向に成る。
【0016】
またさらに他の好適実施例においては、請求項6に記載した発明のように、JATMA規格が定める、15°深底リム又は広幅平底リムを適用リムとするタイヤにおいて、ビード部補強層の2の隣り合う端縁相互位置が、ビードコアの断面図形の重心を通りタイヤ回転軸に直交する直線と、リムのフランジに接触するビード部表面のタイヤ半径方向最外方端からタイヤ内部に面するカーカス本体に下ろした法線との間に存在する。この種のタイヤはJATMA規格(I997年版、以下同じ)が定めるトラック及びバス用ラジアルプライタイヤで、適用リムが15°深底リムのタイヤはチューブレスタイヤであり、広幅平底リムのタイヤはチューブ付きタイヤである。なお上記タイヤ半径方向最外方端とは、上記タイヤをその適用リムに組付けたタイヤ及びリム組立体に対し、上記規格が「空気圧−負荷能力対応表」にて定めるタイヤの最大負荷能力に対応する最高空気圧を充てんしたときの位置である。
【0017】
さらに先に述べた目的を達成するための別の発明は、請求項7に記載した発明のように、一対のビード部内にそれぞれ埋設したビードコア相互間にわたり延びる1プライ以上のゴム被覆ラジアル配列コードになるカーカスを備え、少なくとも1プライのカーカスはビードコアの周りを巻上げる折返し部を有し、ビード部にて折返し部を含むカーカスを覆う、別個に独立させたゴム被覆スチールコード層よりなるビード部補強層を備える重荷重用空気入りラジアルタイヤにおいて、
上記ビード部補強層は、タイヤ内部に面するカーカス本体側の内側領域に配置した内側補強層と、これと対をなし折返し部側の外側領域に配置した外側補強層と、内側補強層と外側補強層との間にてビードコアの周りに配置した中間補強層との3のゴム被覆スチールコード層よりなり、
折返し部側の外側補強層はそのタイヤ半径方向外方端がカーカスの折返し部端を超えて延び、
のゴム被覆スチールコード層それぞれで互いに対向する端縁相互はビードコア近傍にて隣り合う配置に成り、
ビード部補強層における配列スチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度につき、2の対をなす外側補強層及び内側補強層のコード傾斜角度がタイヤ半径方向外方端部にて15〜30°の範囲内にあり、かつタイヤ半径方向内方端部にて35〜60°の範囲内にあり、中間補強層のコード配列は上記2の対をなす外側補強層及び内側補強層の各層のタイヤ半径方向内方端部コード傾斜角度より大きな傾斜角度に成ることを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤである。
【0018】
上記請求項7に記載した発明の好適実施例においては請求項8に記載した発明のように、ビード部補強層を構成するのスチールコード層のうち少なくとも2層のスチールコードの配列が、タイヤ半径線に関して互いに同じ傾斜方向に成ることである。
【0019】
また上に述べた発明の変形例では、請求項9に記載した発明のように、ビード部補強層を構成するスチールコード層のうち少なくとも1つのスチールコード層のコードの配列が、2本以上のコードを横並びに束ねた束コード配列に成るものである。
【0020】
この発明の請求項1〜9に記載した発明全体にわたり、好適には請求項10に記載した発明のように、ビード部補強層を構成するスチールコード層のうち少なくともビード部外側領域に位置するスチールコード層の被覆ゴムが、カーカスプライのコード被覆ゴムの100%モジュラスより小さな100%モジュラスを有するのが望ましい。
【0021】
また上述した発明全般にわたり、負荷荷重及び走行速度の少なくとも一方の使用条件が厳しい場合の実施例では、請求項11に記載した発明のように、ビード部補強層の表層を覆い包む1層以上の有機繊維コード層を有する構成が適合する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態例を図1〜図8に基づき説明する。
図1及び図2は、この発明による重荷重用空気入りラジアルタイヤ(以下タイヤという)のチューブレス(以下T/Lと略す)タイヤの要部片側を簡略図解した線図的断面図であり、
図3は、この発明によるチューブ付き(以下W/Tと略す)タイヤの要部片側を簡略図解した線図的断面図であり、
図4は、T/Lタイヤとその適用リムとの組立体に先に触れた最高空気圧充てん時の組立体要部片側を簡略図解した線図的断面図であり、
図5は、W/Tタイヤとその適用リムとの組立体に先に触れた最高空気圧充てん時の組立体要部片側を簡略図解した線図的断面図であり、
図6は、この発明による他の構成をもつT/Lタイヤの要部片側を簡略図解した線図的断面図であり、
図7は図6に示す構成と同様な構成をもつW/Tタイヤの要部片側を簡略図解した線図的断面図であり、
図8は、この発明によるビード部補強層のスチールコード配列の変形例の効果説明図である。
【0023】
図1〜図7において、符号1はビード部、符号2はサイドウォール部の一部であり、サイドウォール部のタイヤ半径方向(以下半径方向という)外方部分とトレッド部との図示は省略した。ここにカーカス4は、一対のビード部(片側のみ示す)内にそれぞれ埋設したビードコア3相互間にわたり1プライ以上(図示例は1プライ)のゴム被覆ラジアル配列コード、1プライの場合は望ましくはスチールコードになり、少なくとも1プライはビードコア3の周りをタイヤ内側から外側に向け巻上げる折返し部4tを有する。
【0024】
図1〜図5に示すビード部1は、それぞれ別個に独立させた2のゴム被覆スチールコード層からなるビード部補強層5、6を備え、図6及び図7に示すビード部1は、それぞれ別個に独立させた3のゴム被覆スチールコード層からなるビード部補強層5、6、7を備える。図1〜図5に示す2のビード部補強層5、6はビードコアを挟むビード部内外両領域に配置し、以下主として折返し部4t側に位置するビード部補強層5は外側補強層と呼び、主としてタイヤ内部に面するカーカス4本体側に位置するビード部補強層6は内側補強層6と呼ぶ。図6及び図7に示すビード部補強層5は折返し部4t側の外側領域に配置した外側補強層であり、ビード部補強層6はタイヤ内部に面するカーカス4本体側の内側領域に配置した内側補強層であり、外側補強層5と内側補強層6とは互いに対をなす形態を有する。補強層7は外側補強層5と内側補強層6との間にてビードコア3の周りに配置した中間補強層である。
【0025】
これら外側内側補強層5、6及び外側内側補強層5、6と中間補強層7はそれぞれ独立しているがあたかも一連りの層のように、タイヤ内部のカーカス4本体のプライ内面からビードコア3の巻上げ部のプライ内面を経て折返し部4tの外側に至る間に相互隣接配置するものとし、特にビード部1の外側領域に配置する外側補強層5はカーカス4の折返し部4tに沿いその巻上げ端4teを超えて半径方向外方に向け延びる配置とする。
【0026】
ここに、図1〜図5に示す外側内側補強層5、6及び図6、図7に示す外側内側補強層5、6と中間補強層7とはそれぞれが相対する端縁をビードコア3近傍にて隣り合わせ配置とする必要がある。この近傍とは先に説明した通り、距離空間で、一点I(図示せず)からの距離が或る値より小さい全ての点から成る部分集合を指し、一点Iはビードコア3の表面上に存在する全ての点とし、ビードコア3表面の上の全ての点から全方向に向け測った距離が0.5〜25mmの範囲内にある位置を指すものとする。なおビードコア3周辺といえば、カーカス4のプライを介在させてビードコア3と直接対向する位置をいい、よって「周辺」とは近傍のうち比較的僅かな距離内にあることを意味する。
【0027】
図1〜図5に示す外側補強層5の相対端縁Pと、外側補強層6の相対端縁Qとは相互に隣り合う関係を有し、この隣り合いとは相互接触、すなわち突き合わせの場合と、僅少の離隔の場合との双方を可とし、各図では理解し易いように僅少の離隔で図解している。
【0028】
この相対端縁P、Qの隣り合わせ位置につき、図1ではビードコア3周辺でのタイヤ内側の例を、図2はビードコア3周辺でのタイヤ外側の例を、図3はビードコア近傍でのタイヤ外側の例を、図4はビードコア周辺でのタイヤ外側の例を、そして図5もビードコア周辺でのタイヤ外側の例をそれぞれ示した。
【0029】
ここで、ビード部1の内外両側領域に位置する独立外側内側補強層5、6の半径方向外方端5e、6e近傍部(端部)における層5、6の配列スチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度は15〜30°の範囲内にあることが必要である一方、層5、6の少なくともいずれか一方の半径方向内方端、すなわち相対端縁P、Q近傍部(端部)の少なくとも一方における配列スチールコードにタイヤ円周線に対する傾斜角度が35〜60°の範囲内にあることが必要である。すなわち同じ層内にて配列スチールコードの上記傾斜角度を半径方向外方端部で最少角度とし、そこから相対端縁に向かうにつれ傾斜角度を増加させ相対端縁近傍部で最大角度とする。ここに傾斜角度を定めるタイヤ円周線は角度を特定する位置を通る円周線であり、以下同じである。
【0030】
このようなスチールコードの傾斜配分は、未加硫タイヤ成型前に外側内側補強層5、6となる未加硫部材の両表面に所定量の強制変形加工を施すことで得ることができる。この加工が必要なため、生産性を考慮してタイヤにより層5、6のうちいずれか一方の配列スチールコードに上記角度差を付すに止める場合と、使用条件の厳しさを考慮して両層5、6いずれにも角度差を付す必要がある場合とが併存する。
【0031】
ここに傾斜角度は、外方端5e、6e近傍部(端部)及び相対端縁P、Q近傍部(端部)における配列スチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度とは、コードの中心軸とタイヤ円周線との交点における円周線の接線とコード中心軸の接線とがなす角度のうち鋭角を採るものと定義する。
【0032】
以上述べた外側内側補強層5、6の構成は、以下に述べる効果を奏する。
まず、相対端縁P、Q近傍部の少なくとも一方にて配列スチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度が35〜60°の範囲内で大きくすることは、ビードコア3周囲の補強層部分が、カーカス4のプライの引き抜き張力Tが及ぼすビードコア3の断面図形の重心Cg周りの回転r(図10参照)に対して大きな抵抗力を発揮することができる。
【0033】
この抵抗力が、従来タイヤの走行距離の進行に伴いビード部に不可避的に生じてしたビードコア3の「へたり」現象を阻止、もしくは大幅に軽減する効果を奏する。この「へたり」現象の阻止、もしくは大幅軽減によりタイヤの走行中期〜末期に生じるビード部1の大きな塑性変形を抑制する結果、特に外側補強層5の半径方向端5eに作用するひずみを軽減することが可能となり、耐セパレーション性が大幅に向上する。なお「へたり」とはスチールワイヤの巻回体として構成する図示例の断面六角形のビードコア3を製造する際に必要なスチールワイヤの極薄い被覆ゴムの塑性変形に基づき生じる現象である。なおビードコア3の断面は六角形にこだわらず他の多角形でも良い。
【0034】
ここに傾斜角度が35°未満の場合は、ビードコア3の上記回転rに対する抵抗力が小さくなり過ぎて「へたり」を十分に抑制することができない一方、60°を超えると、傾斜角度が15〜30°の範囲内にある半径方向外方端5e、6e近傍部(端部)から相対端縁P、Q近傍部に至る間にスチールコードを湾曲させて傾斜角度を増すのであるから湾曲度合いが大きくなり過ぎ、タイヤの荷重負荷転動下の接地域に対応するスチールコードの湾曲部に大きな圧縮応力が繰り返し作用し、結局コード切れが発生し勝ちになるので不可である。
【0035】
次に、外側内側補強層5、6の半径方向外方端5e、6e近傍部(端部)における各層5、6の配列スチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度が15〜30°の範囲内であることが、タイヤの荷重負荷転動下でトレッド接地域の踏み込み部及び蹴り出し部に対応するビード部のタイヤ円周線に沿う変形及び半径方向の変形それぞれに伴い発生する外側内側補強層5、6の半径方向外方端5e、6e近傍部に作用するひずみを小さくすることになり、この事実と上述したビード部の塑性変形の極小化との連携によりビード部耐久性の顕著な向上が達成できる。
【0036】
併せて、外側内側補強層5、6それぞれが相対する端縁をビードコア3近傍にて隣り合わせ配置とすることにより、タイヤ及びリム組立体に対する所定空気圧充てん時、タイヤの荷重負荷転動時の外側内側補強層5、6の固定拘束を緩めることが、両層5、6の半径方向外方端5e、6e近傍部に作用するひずみを小さくするように働くので、このこともビード部耐久性向上に大きく寄与する。つまり、この働きと上記二つの働きとが三位一体となってビードコア3のスチールワイヤの巻回数を減らし、これに伴いビード部のゴム、例えばスティフナゴム9の使用量を減じて軽量タイヤとしても、従来の重量が重いタイヤのビード部耐久性に比し遜色がなく、寧ろより一層向上したビード部耐久性を実現することができる。なお符号10はインナーライナであり、T/Lタイヤの場合は空気不透過性ゴムを適用する。
【0037】
外側内側補強層5、6はその半径方向内方端の対向する相対端縁P、Qを突き合わせ配置とするとき、タイヤの荷重負荷転動時に両層5、6の動きの拘束作用が高まるのでビードコア3の「へたり」抑制により一層効果的であり、特に突き合わせ位置をビードコア3周辺とするとき「へたり」抑制を効率よく実現することができる。
【0038】
外側内側補強層5、6の配列スチールコードの傾斜方向をタイヤ半径線に関して互いに同じ傾斜方向とすることができ、このタイヤは配列スチールコードの傾斜方向と逆向きの回転方向を表示して一定の方向からのトルク入力とすれば両層5、6の半径方向端5e、6eに対するひずみ入力を軽減することができ、この発明をより一層有利に活用することができる。例えば長距離走行トラック用に適合する。
【0039】
上記とは逆に、外側内側補強層5、6の配列スチールコードの傾斜方向をタイヤ半径線に関して互いに異なる傾斜方向とすることもでき、このタイヤは回転方向に対するビード部1の剛性がほぼ同じであり、回転方向を表示する必要はない。用途としては発進、停止の繰り返し頻度が高い市内バス用に適合する。
【0040】
図4にはトラック及びバス用T/LタイヤをJATMA規格が定める適用リムとしての15°深底リム(外側輪郭のみ示す)20に組付けたタイヤ及びリム組立体に先に述べた最高空気圧を充てんしたときの要部断面を示し、図5にはトラック及びバス用W/TタイヤをJATMA規格が定める適用リムとしての広幅平底リム(外側輪郭のみ示す)21に組付けたタイヤ及びリム組立体に先に述べた最高空気圧を充てんしたときの要部断面を示す。これらの例における外側内側補強層5、6の相対端縁P、Q位置は下記の位置とすることができる。
【0041】
すなわち図4、5に示す例では、ビードコア3の断面図形の重心Cgを通りタイヤ回転軸(図示せず)に直交する直線L1 と、リム20、21のフランジ20F、21Fと接触するビード部1の表面の半径方向最外方端Aからタイヤ内部に面するカーカス4の本体に下ろした法線L2 との間の挟まれる領域に層5、6の相対端縁P、Qを位置させる。
【0042】
図1に示す例は相対端縁P、Q位置を上記の領域からより一層タイヤ内方としているが、上記の例は図2、3に示した2例と同様であり、特に外側領域に位置する外側補強層5の拘束力を緩和することができ、タイヤの荷重負荷転動時に外側補強層5の半径方向外方部分のタイヤ変形に対する追随性に優れ、外側補強層5の半径方向外方端5e近傍部に作用するひずみをより小さくする利点を有する。
【0043】
図6、7に示す外側内側補強層5、6及び中間補強層7は、上述した外側内側補強層5、6に相当する各層の相対端縁間を大きく広げ、この広げた位置に中間補強層7を配置した構成に成る。ビードコア3を挟むビード部1の内外両側領域に対として配置した外側内側補強層5、6の外方端5e、6e部における配列スチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度は15〜30°の範囲内にあり、かつ外側内側補強層5、6の内方端P、R部における配列スチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度は35〜60°の範囲内にあるものとし、この点では図1〜図5に示す例と同様である。これに対し外側内側補強層5、6との間にてビードコア3の周りに配置した中間補強層7における配列スチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度は、上記内方端P、R部における配列スチールコードの傾斜角度35〜60°より大きく90°以下とする。これら補強層5、6、7の互いに対向する端縁は、相対端縁P、Q及び相対端縁R、Sの2か所にあらわれるが、これらの位置はビードコア3を挟む両側にある他の位置関係及び隣り合わせ関係は先に述べたところと同じである。
【0044】
この場合予め未加硫部材段階の外側内側補強層5、6及び中間補強層7の配列スチールコードに形付け変形加工を施さずともよい工数上の利点を有する一方、部材数が増える不利な点もあり、合せて先の発明の実施形態例とさほど工数は変わらず、また作用効果上の点も図1〜図5に示す外側内側補強層5、6につき先に述べたところと同じであるが、図6、7に示す外側内側補強層5、6に作用する拘束力は双方共に緩和される点で外側内側補強層5、6の半径方向内方端縁P、Rの位置設定に当り設計上の自由度が増し、補強層を3層に分離することはビード部耐久性向上がより一層容易となる利点を有する。
【0045】
また上記3の外側内側補強層5、6及び中間補強層7のうち少なくとも2つの補強層のスチールコードの配列はタイヤ半径線に関して互いに同じ傾斜方向とすることができる。作用効果と適合用途とは先に述べたところと同じである。
【0046】
以上述べた外側内側補強層5、6及び中間補強層7のうち少なくとも1つ、例えば1つの補強層の場合、望ましくは外側補強層5のスチールコード配列が図8に示す展開図のように、2本以上(図示例は2本)のコードを横並び(層の表面の広がり方向)に束ねた束コード5C(6C)配列とするのが望ましい。図9に通常の補強層のコード配列のありさまを図8同様に展開図として示すが、従来補強層15のスチールコード15Cは1本毎の配列になり、このスチールコード15C端15ae縁に生じた亀裂は図示のようにタイヤ円周線にほぼ沿って繋がり易い。亀裂が一旦繋がると比較的早期にセパレーション故障に至る。
【0047】
これに対し束コード5C(6C)では、コード打込数(例えば5cm当りの本数)が同じ場合、コード間隙(勿論この間隙部分は被覆ゴム)が従来補強層15のコード間隔の約2倍と広く、しかも束コード5C(6C)の剛性がより一層高いため、図8に示すようにコード束5C(6C)の長さ方向に沿って亀裂が進み、図9に示すような亀裂の繋がりが生じ難く、容易にセパレーション故障発生には至らない利点を有するので、束コード5C(6C)配列はこの発明にうってつけの構成である。
【0048】
また外側内側補強層5、6及び中間補強層7のうち少なくともビード部1の外側領域に位置する外側補強層層5(配置次第で中間補強層7も含む)のスチールコード被覆ゴムの100%モジュラスが、カーカス4のプライゴムの100%モジュラスより小さな値であるのが推奨できる。それというのも、タイヤの荷重負荷転動下におけるビード部1の変形はほぼ定ひずみ変形であるから、上記の100%モジュラス関係を少なくとも外側補強層5の被覆ゴムに適用すれば応力はより一層小さくなり、各補強層のなかでも最も亀裂が発生し易い外側補強層5の端縁5eの亀裂発生を抑制することができ、ビード部耐久性向上に大きく寄与することに他ならないからである。
【0049】
また図2に破線にて示す有機繊維コードのゴム被覆層8を外側内側補強層5、6の表層を覆い包むように追加配置すること、特に外側補強層5の半径方向外方端5eを超える高さで配置することが有効な場合があり、この場合はビード部1への入力(負荷荷重乃至車両速度)が厳しい使用条件向けのタイヤ乃至数多くのリッキャップ回数を要求する使用者向けに推奨される。なおカーカス4の外周にてトレッド部を強化するベルトは2層以上のスチールコード交差層になる。
【0050】
【実施例】
トラック及びバス用T/Lタイヤで、サイズが11/70R22.5であり、カーカス4は1プライのラジアル配列スチールコードのゴム被覆プライになり、ベルトは4層のスチールコード交差層になる。ビードコア3は各図で示す、いわゆる六角ビードコアであり、15番線スチールワイヤの巻回数を従来の72回から65回に減じたものを用いた。このビードコア3のみでも約0.4kgの重量減になり、スティフナ9の重量減0.3kg分を合わせたタイヤ重量は従来タイヤより約0.7kgの重量減となる。
【0051】
実施例1〜9のタイヤは図1、2、4に従い、実施例10のタイヤは図6に従い、実施例1〜9には2の外側内側補強層5、6を、実施例10には2の外側内側補強層5、6と中間補強層7とをそれぞれ適用した。層5、6の半径方向外方端5e、6e近傍部、層5、6、7の相対端縁P、R及び相対端縁Q、S近傍部それぞれのタイヤ円周線に対する配列スチールコードの傾斜角度の値(度)を、タイヤを側面から見たときの傾斜方向を右上がりをR、左上がりをLの符号であらわすこととして、これら符号R、Lを傾斜角度の前に付して表1に示す。比較例には実施例1〜10と同じ軽量ビードコア3を適用し、ビード部補強層には先に触れた特開昭59−216709号公報に従う図10に示す2のスチールコード層15a、15bを用い、これら層の半径方向外方端15ae、15beを実施例と同じ位置に合わせて表1に記載した。なお表1には各例に対応する図番を表記した。
【0052】
【表1】
Figure 0003808595
【0053】
実施例1〜10及び比較例それぞれを供試タイヤとして、これらタイヤをJATMA規格(1997年版)が定める適用リムのうちの許容リム7.50×22.5に組付け、これに先に述べた最高空気圧8.50kgf/cm2 を充てんし、直径1.7mのドラムに荷重5000kg(上記規格での最大負荷能力は、シングル装着で2725kg、デュアル装着で2500kg)にて押し当て、速度60km/hで回転させ、ビード部にセパレーション故障が生じるまで走行させる耐久性テストを実施した。各供試タイヤの走行距離は、比較例を100とする指数にてまとめた。値は大なるほど良く、これらの耐久性テスト結果を表1の下段に示す。
【0054】
表1に示す結果から、比較例の傾斜角度配分に近い実施例1のタイヤでも約5%のビード部耐久性向上が達成され、傾斜角度配分が比較例から離れるほどビード部耐久性が著しく向上していることがわかる。
【0055】
【発明の効果】
この発明の請求項1〜11に記載した発明によれば、ビードコアの容積(重量)を基礎とするビード部重量を軽減しても、また偏平率の大小を問わずに、重量が重い従来タイヤのビード部耐久性にいささかも遜色なく、むしろこれを超える優れたビード部耐久性を発揮させることが可能な、軽量の重荷重用空気入りラジアルタイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による実施の形態例の要部を線図で示す断面図である。
【図2】この発明による別の実施の形態例の要部を線図で示す断面図である。
【図3】この発明による他の実施の形態例の要部を線図で示す断面図である。
【図4】この発明による実施の形態例の要部を線図で示す断面図である。
【図5】この発明による別の実施の形態例の要部を線図で示す断面図である。
【図6】この発明による他の実施の形態例の要部を線図で示す断面図である。
【図7】この発明によるさらに他の実施の形態例の要部を線図で示す断面図である。
【図8】この発明による実施の一形態例の補強層束コード配列と機能との説明図である。
【図9】従来タイヤの補強層コード配列の亀裂進展の説明図である。
【図10】従来タイヤの要部を線図で示す断面図である。
【符号の説明】
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 ビードコア
4 カーカス
4t 折返し部
4te 折返し部終端
5 外側補強層
5e 外側補強層の半径方向外方端
6 内側補強層
6e 内側補強層の半径方向外方端
7 中間補強層
8 有機繊維コード層
9 スティフナ
10 インナーライナ
20、21 適用リム
20F、21F リムのフランジ
P、Q、R、S 各補強層の相対端縁
Cg ビードコア断面図形の重心
A フランジと接触するビード部最外方表面位置
1 重心Cgを通るタイヤ回転軸と直交する直線
2 位置Aからカーカス本体への法線

Claims (11)

  1. 一対のビード部内にそれぞれ埋設したビードコア相互間にわたり延びる1プライ以上のゴム被覆ラジアル配列コードになるカーカスを備え、少なくとも1プライのカーカスはビードコアの周りを巻上げる折返し部を有し、ビードコアを挟むビード部内外両側領域でそれぞれ別個に独立させた2のゴム被覆スチールコード層よりなるビード部補強層を備える重荷重用空気入りラジアルタイヤにおいて、
    ビード部外側領域に位置するビード部補強層はそのタイヤ半径方向外方端がカーカスの折返し部端を超えて延び、
    ビード部補強層は2のスチールコード層の対向する端縁相互がビードコア近傍にて隣り合う配置に成り、
    上記ビードコアを挟む内外両側領域に位置する各独立ビード部補強層の上記半径方向外方端部及び内方端部それぞれにおける配列スチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度につき、外方端部が15〜30°の範囲内にあり、内方端部は内外両側領域ビード部補強層の少なくとも一方の層が35〜60°の範囲内にあることを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  2. 上記ビード部補強層の2の対向する端縁相互が突き合わせ配置に成る請求項1に記載したタイヤ。
  3. ビード部補強層の2の端縁相互の突き合わせ位置が、ビードコア周辺に存在する請求項1又は2に記載したタイヤ。
  4. 内外両側領域ビード部補強層のスチールコードの配列が、タイヤ半径線に関して互いに同じ傾斜方向に成る請求項1〜3のいずれか1項に記載したタイヤ。
  5. 内外両側領域ビード部補強層のスチールコードの配列が、タイヤ半径線に関して互いに異なる傾斜方向に成る請求項1〜3のいずれか1項に記載したタイヤ。
  6. JATMA規格が定める、15°深底リム又は広幅平底リムを適用リムとするタイヤにおいて、ビード部補強層の2の隣り合う端縁相互位置が、ビードコアの断面図形の重心を通りタイヤ回転軸に直交する直線と、リムのフランジに接触するビード部表面のタイヤ半径方向最外方端からタイヤ内部に面するカーカス本体に下ろした法線との間に存在する請求項1又は2に記載したタイヤ。
  7. 一対のビード部内にそれぞれ埋設したビードコア相互間にわたり延びる1プライ以上のゴム被覆ラジアル配列コードになるカーカスを備え、少なくとも1プライのカーカスはビードコアの周りを巻上げる折返し部を有し、ビード部にて折返し部を含むカーカスを覆う、別個に独立させたゴム被覆スチールコード層よりなるビード部補強層を備える重荷重用空気入りラジアルタイヤにおいて、
    上記ビード部補強層は、タイヤ内部に面するカーカス本体側の内側領域に配置した内側補強層と、これと対をなし折返し部側の外側領域に配置した外側補強層と、内側補強層と外側補強層との間にてビードコアの周りに配置した中間補強層との3のゴム被覆スチールコード層よりなり、
    折返し部側の外側補強層はそのタイヤ半径方向外方端がカーカスの折返し部端を超えて延び、
    のゴム被覆スチールコード層それぞれで互いに対向する端縁相互はビードコア近傍にて隣り合う配置に成り、
    ビード部補強層における配列スチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度につき、2の対をなす外側補強層及び内側補強層のコード傾斜角度がタイヤ半径方向外方端部にて15〜30°の範囲内にあり、かつタイヤ半径方向内方端部にて35〜60°の範囲内にあり、中間補強層のコード配列は上記2の対をなす外側補強層及び内側補強層の各層のタイヤ半径方向内方端部コード傾斜角度より大きな傾斜角度に成ることを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  8. ビード部補強層を構成するのスチールコード層のうち少なくとも2スチールコード層のコードの配列が、タイヤ半径線に関して互いに同じ傾斜方向に成る請求項7に記載したタイヤ。
  9. ビード部補強層を構成するスチールコード層のうち少なくとも1つのスチールコード層のコードの配列が、2本以上のコードを横並びに束ねた束コード配列に成る請求項1〜8に記載したタイヤ。
  10. ビード部補強層を構成するスチールコード層のうち少なくともビード部外側領域に位置するスチールコード層の被覆ゴムが、カーカスプライのコード被覆ゴムの100%モジュラスより小さな100%モジュラスを有する請求項1〜9に記載したタイヤ。
  11. ビード部補強層の表層を覆う1層以上の有機繊維コード層を有する請求項1〜10に記載したタイヤ。
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