JP2000062330A - 感熱転写用ジスアゾ系色素、感熱転写用シート及び感熱転写用インク - Google Patents
感熱転写用ジスアゾ系色素、感熱転写用シート及び感熱転写用インクInfo
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Abstract
スアゾ系色素、それを用いた感熱転写用シート及び感熱
転写用インクの提供。 【解決手段】 1.下記一般式(I) 具体的には、例えば で示される感熱転写用ジスアゾ系色素。 2.基材上に一般式(I)で示されるジスアゾ系色素及
び結着剤を含む色材層を有することを特徴とする感熱転
写用シート。 3.一般式(I)のジスアゾ系色素及び有機溶剤を含有
することを特徴とする感熱転写用インク。
Description
特に色素転写型感熱転写記録用に用いられる特定の構造
を有するジスアゾ系色素、それを用いた感熱転写用シー
ト及び感熱転写用インクに関する。
ルム上に熱移行性の色素を含む色材層を有する感熱転写
シートと、色素受容層を表面に有する受像シートを重ね
合わせ、感熱転写シートを加熱することにより感熱転写
シート中の色素を受像シートに転写することにより記録
を行う記録方法である。本記録方法は加熱エネルギーの
大きさにより色素の転写量を制御し、階調表現ができる
ため、ビデオプリンター等のフルカラー画像記録用に応
用されている。
いては、転写シート及び転写シート用のインキ組成物に
用いられる色素が転写記録のスピード、記録物の画質、
保存安定性等に大きな影響を与えるので非常に重要であ
り、このような色素としては、以下のような条件を満た
すことが必要である。 熱記録ヘッドの作動条件で容易に昇華及び/又は熱拡
散すること。 熱記録ヘッドの作動条件で熱分解しないこと。 色再現上、好ましい色相を有すること。 分子吸光係数が大きいこと。 熱、光、湿気、薬品等に対して安定であること。 合成が容易なこと。 インク化適性が優れていること。 安全性上問題のないこと。 このような条件を満たす感熱転写用ジスアゾ系色素とし
て、本発明の一般式(I)において、−OR1 基が−O
H基である色素が特開昭60−180889号公報に提
案されている。
報の色素については、シート上又は記録物上における安
定性及び色相の点で更なる改良が必要とされる。本発明
の目的は、色素転写型感熱転写記録用の色素として、上
記の全ての特性に優れた性能を有するジスアゾ系色素、
それを使用した感熱転写用シート及び感熱転写用インク
を提供することにある。
情に鑑み鋭意検討した結果、特定の構造を有するジスア
ゾ系色素が前記の条件を満足し、且つ耐光性、感度等が
良好な橙色色素であることを見出し、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明の要旨は、 1.下記一般式(I)
キル基を表し、R2 及びR3 は、それぞれ独立して、水
素原子、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしく
は非置換のアルコキシ基、ハロゲン原子、アシルアミノ
基又はヒドロキシ基を表し、環Aは置換もしくは非置換
のアルキル基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、ハ
ロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは非置換
のアルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換のアル
キルスルホニル基、又はアシルアミノ基を有していても
良いベンゼン環を表す)で示される感熱転写用ジスアゾ
系色素 2.基材上に1項に記載の一般式(I)で示されるジス
アゾ系色素及び結着剤を含む色材層を有することを特徴
とする感熱転写用シート 3.1項に記載の一般式(I)のジスアゾ系色素及び有
機溶剤を含有することを特徴とする感熱転写用インク、
にある。 本発明の色素は、製造が容易であり、また、記録物の色
濃度及び耐光性の両方が優れている。中でも、公知の感
熱転写用色素に比べて特にブラック用の配合成分として
好ましい色相を有しており、シート又は記録物の保存安
定性が優れている。
する。本発明の一般式(I)で示されるジスアゾ系色素
は、下記一般式(II)
義である)で示されるジスアゾ化合物を通常の方法に従
ってアルキル化剤で処理することにより合成することが
できる。次に、本発明の式(I)の色素について具体的
に説明する。式(I)において、R1 で表される非置換
のアルキル基としては、C1 〜C12、好ましくはC1 〜
C8 の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられ、そ
の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、n
−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル
基、n−デシル基、n−ドデシル基等が挙げられる。
すぎると色濃度が低く、転写感度が悪くなる傾向があ
り、また、炭素数が小さすぎるとシート又は記録物上で
結晶化しやすい傾向があるため、最も好ましい炭素数は
4〜8である。また、R1 で表される置換アルキル基と
しては、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アリ
ールオキシ基、アリルオキシ基、アラルキルオキシ基、
アリール基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、
アルコキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、
アシルオキシ基等で置換されたC1 〜C8 の直鎖状又は
分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。
基としては、通常C1 〜C6 の直鎖状又は分岐鎖状のア
ルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、
n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−
ブチル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。また、置換
アルキル基としては、アルコキシ基、アルコキシアルコ
キシ基、アリールオキシ基、アリルオキシ基、アラルキ
ルオキシ基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハ
ロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アリルオキシカ
ルボニル基、アシルオキシ基等で置換されたC1 〜C6
の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。
コキシ基としては、C1 〜C6 の直鎖状又は分岐鎖状の
アルコキシ基が挙げられ、具体的にはメトキシ基、エト
キシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブト
キシ基、n−ヘキシルオキシ基等が挙げられる。また、
置換アルコキシ基としては、アルコキシ基、アリール
基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルコキ
シカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、アシルオ
キシ基、アリールオキシ基、アリルオキシ基、アラルキ
ルオキシ基等で置換されたC1 〜C6 の直鎖状又は分岐
鎖状のアルコキシ基が挙げられる。
子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ
る。また、R2 及びR3 で表されるアシルアミノ基とし
てはC1 〜C4 のアルキルカルボニルアミノ基、ベンゾ
イルアミノ基等が挙げられる。環Aの置換基において、
非置換のアルキル基としてはC1 〜C6 の直鎖状もしく
は分岐鎖状の非置換のアルキル基が挙げられ、具体的に
はメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、i−ブチル基、n−ヘキシル基等が
挙げられる。置換アルキル基としては、アルコキシ基、
アルコキシアルコキシ基、アリールオキシ基、アリルオ
キシ基、アラルキルオキシ基、アリール基、シアノ基、
ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル
基、アリルオキシカルボニル基、アシルオキシ基等で置
換されたC1 〜C6 の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキ
ル基が挙げられる。
シ基としては、C1 〜C6 の直鎖状もしくは分岐鎖状の
アルコキシ基が挙げられ、具体的にはメトキシ基、エト
キシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブト
キシ基、n−ヘキシルオキシ基等が挙げられる。また、
置換アルコキシ基としては、アルコキシ基、アリール
基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルコキ
シカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、アシルオ
キシ基、アリールオキシ基、アリルオキシ基、アラルキ
ルオキシ基等で置換されたC1 〜C6 の直鎖状もしくは
分岐鎖状のアルコキシ基が挙げられる。環Aの置換基に
おいて、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素が挙げられる。
シカルボニル基としては、C1 〜C 6 の直鎖状もしくは
分岐鎖状のアルコキシカルボニル基が挙げられ、具体的
にはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n
−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル
基、n−ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニ
ル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられ
る。また、置換アルコキシカルボニル基としてはアルコ
キシ基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲ
ン原子、アシルオキシ基、アリールオキシ基、アリルオ
キシ基、アラルキルオキシ基等で置換されたC1 〜C6
の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシカルボニル基が
挙げられる。
スルホニル基としては、C1 〜C6の直鎖状もしくは分
岐鎖状のアルキルスルホニル基が挙げられ、具体的には
メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピ
ルスルホニル基、i−プロピルスルホニル基、n−ブチ
ルスルホニル基、i−ブチルスルホニル基、n−ヘキシ
ルスルホニル基等が挙げられる。また、置換アルキルス
ルホニル基としてはアルコキシ基、アリール基、シアノ
基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アシルオキシ基、ア
リールオキシ基、アリルオキシ基、アラルキルオキシ基
等で置換されたC1 〜C6 の直鎖状もしくは分岐鎖状の
アルキルスルホニル基が挙げられる。環Aの置換基にお
いてアシルアミノ基としてはC1 〜C4 のアルキルカル
ボニル基、ベンゾイルアミノ基等が挙げられる。
アルキル基の具体例としては、メトキシメチル基、2−
メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−n−プ
ロポキシエチル基、2−n−ブトキシエチル基、2−i
−ブトキシエチル基、1−メトキシ−2−メトキシエチ
ル基、3−メトキシプロピル基、3−n−ブトキシプロ
ピル基等が挙げられる。また、アラルキルオキシ基で置
換されたアルキル基の具体例としては、ベンジルオキシ
メチル基、2−ベンジルオキシエチル基、1−エチル−
2−ベンジルオキシエチル基等が挙げられる。
キル基としては、フェノキシメチル基、2−フェノキシ
エチル基等が挙げられる。また、アルコキシアルコキシ
基で置換されたアルキル基としては、メトキシメトキシ
メチル基、(2′−メトキシエトキシ)メチル基、2−
(2′−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2′−エ
トキシエトキシ)エチル基、4−(2′−メトキシエト
キシ)ブチル基等が挙げられる。
しては、シアノメチル基、2−シアノエチル基等が挙げ
られる。また、ヒドロキシ基で置換されたアルキル基と
しては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル
基、3−ヒドロキシプロピル基、1−メチル−2−ヒド
ロキシエチル基等が挙げられる。また、ハロゲン原子で
置換されたアルキル基としては、クロロメチル基、2−
クロロエチル基、2−ブロモエチル基等が挙げられる。
リルオキシカルボニル基で置換されたアルキル基として
は、メトキシカルボニルメチル基、2−メトキシカルボ
ニルエチル基、2−エトキシカルボニルエチル基、エト
キシカルボニルメチル基、アリルオキシカルボニルメチ
ル基、アリルオキシカルボニルエチル基、n−ブトキシ
カルボニルメチル基等が挙げられる。
ル基としては、アセトキシメチル基、2−アセトキシエ
チル基、ベンゾイルオキシメチル基、2−ベンゾイルオ
キシエチル基、3−アセトキシプロピル基等が挙げられ
る。また、アリール基で置換されたアルキル基として
は、ベンジル基、p−クロロベンジル基、2−フェニル
エチル基等が挙げられる。
アルコキシ基の具体例としては、メトキシメトキシ基、
2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、2
−n−プロポキシエトキシ基、2−n−ブトキシエトキ
シ基、2−i−ブトキシエトキシ基、1−メトキシ−2
−メトキシエトキシ基、3−メトキシプロポキシ基、3
−n−ブトキシプロポキシ基等が挙げられる。また、ア
ラルキルオキシ基で置換されたアルコキシ基の具体例と
しては、ベンジルオキシメトキシ基、2−ベンジルオキ
シエトキシ基、1−エチル−2−ベンジルオキシエトキ
シ基等が挙げられる。
コキシ基としては、フェノキシメトキシ基、2−フェノ
キシエトキシ基等が挙げられる。また、シアノ基で置換
されたアルコキシ基としては、シアノメトキシ基、2−
シアノエトキシ基等が挙げられる。また、ヒドロキシ基
で置換されたアルコキシ基としては、ヒドロキシメトキ
シ基、2−ヒドロキシエトキシ基、3−ヒドロキシプロ
ポキシ基、1−メチル−2−ヒドロキシエトキシ基等が
挙げられる。また、ハロゲン原子で置換されたアルコキ
シ基としては、クロロメトキシ基、2−クロロエトキシ
基、2−ブロモエトキシ基等が挙げられる。
リルオキシカルボニル基で置換されたアルコキシ基とし
ては、メトキシカルボニルメトキシ基、2−メトキシカ
ルボニルエチル基、2−エトキシカルボニルエチル基、
エトキシカルボニルメチル基、アリルオキシカルボニル
メトキシ基、アリルオキシカルボニルエトキシ基、n−
ブトキシカルボニルメトキシ基等が挙げられる。また、
アシルオキシ基で置換されたアルコキシ基としては、ア
セトキシメトキシ基、2−アセトキシエトキシ基、ベン
ゾイルオキシメトキシ基、2−ベンゾイルオキシエトキ
シ基、3−アセトキシプロポキシ基等が挙げられる。ま
た、アリール基で置換されたアルキル基としては、ベン
ジルオキシ基、p−クロロベンジルオキシ基、2−フェ
ニルエトキシ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基の具体例としては、メトキシメ
トキシカルボニル基、2−メトキシエトキシカルボニル
基、2−エトキシエトキシカルボニル基、2−n−プロ
ポキシエトキシカルボニル基、2−n−ブトキシエトキ
シカルボニル基、2−i−ブトキシエトキシカルボニル
基、1−メトキシ−2−メトキシエトキシカルボニル
基、3−メトキシプロポキシカルボニル基、3−n−ブ
トキシプロポキシカルボニル基等が挙げられる。また、
アラルキルオキシ基で置換されたアルコキシカルボニル
基の具体例としては、ベンジルオキシメトキシカルボニ
ル基、2−ベンジルオキシエトキシカルボニル基、1−
エチル−2−ベンジルオキシエトキシカルボニル基等が
挙げられる。
コキシカルボニル基としては、フェノキシメトキシカル
ボニル基、2−フェノキシエトキシカルボニル基等が挙
げられる。また、シアノ基で置換されアルコキシカルボ
ニル基としては、シアノメトキシカルボニル基、2−シ
アノエトキシカルボニル基等が、ヒドロキシ基で置換さ
れたアルコキシカルボニル基としては、ヒドロキシメト
キシカルボニル基、2−ヒドロキシエトキシカルボニル
基、3−ヒドロキシプロポキシカルボニル基、1−メチ
ル−2−ヒドロキシエトキシカルボニル基等が挙げられ
る。また、ハロゲン原子で置換されたアルコキシカルボ
ニル基としては、クロロメトキシカルボニル基、2−ク
ロロエトキシカルボニル基、2−ブロモエトキシカルボ
ニル基等が挙げられる。
キシカルボニル基としてしは、アセトキシメトキシカル
ボニル基、2−アセトキシエトキシカルボニル基、ベン
ゾイルオキシメトキシカルボニル基、2−ベンゾイルオ
キシエトキシカルボニル基、3−アセトキシプロポキシ
カルボニル基等が挙げられる。また、アリール基で置換
されたアルキルカルボニル基としては、ベンジルオキシ
カルボニル基、p−クロロベンジルオキシカルボニル
基、2−フェニルエトキシカルボニル基等が挙げられ
る。
アルキルスルホニル基の具体例としては、メトキシメチ
ルスルホニル基、2−メトキシエチルスルホニル基、2
−エトキシエチルスルホニル基、2−n−プロポキシエ
チルスルホニル基、2−n−ブトキシエチルスルホニル
基、2−i−ブトキシエチルスルホニル基、1−メトキ
シ−2−メトキシエチルスルホニル基、3−メトキシプ
ロピルスルホニル基、3−n−ブトキシプロピルスルホ
ニル基等が挙げられる。また、アラルキルオキシ基で置
換されたアルキルスルホニル基の具体例としては、ベン
ジルオキシメチルスルホニル基、2−ベンジルオキシエ
チルスルホニル基、1−エチル−2−ベンジルオキシエ
チルスルホニル基等が挙げられる。
キルスルホニル基としては、フェノキシメチルスルホニ
ル基、2−フェノキシエチルスルホニル基等が挙げられ
る。また、シアノ基で置換されたアルキル基としては、
シアノメチルスルホニル基、2−シアノエチルスルホニ
ル基等が、ヒドロキシ基で置換されたアルキルスルホニ
ル基としては、ヒドロキシメチルスルホニル基、2−ヒ
ドロキシエチルスルホニル基、3−ヒドロキシプロピル
スルホニル基、1−メチル−2−ヒドロキシエチルスル
ホニル基等が挙げられる。また、ハロゲン原子で置換さ
れたアルキルスルホニル基としては、クロロメチルスル
ホニル基、2−クロロエチルスルホニル基、2−ブロモ
エチルスルホニル基等が挙げられる。
ルスルホニル基としては、アセトキシメチルスルホニル
基、2−アセトキシエチルスルホニル基、ベンゾイルオ
キシメチルスルホニル基、2−ベンゾイルオキシエチル
スルホニル基、3−アセトキシプロピルスルホニル基等
が挙げられる。また、アリール基で置換されたアルキル
スルホニル基としては、ベンジルスルホニル基、p−ク
ロロベンジルスルホニル基、2−フェニルエチルスルホ
ニル基等が挙げられる。なお、本発明において、環Aの
置換基の数は二個以上あってもよい。その場合、置換基
は同一であっても、互いに異なっていてもよい。
ェニル基、又は塩素原子、シアノ基、メチル基、エチル
基、メトキシ基、エトキシ基、メチルスルホニル基、ア
セチルアミノ基から選ばれる基により置換されているこ
とが特に好ましい。R1 はC1 〜C8 の直鎖状もしくは
分岐鎖状のアルキル基、2−(C1 〜C4アルコキシ)
エチル基、3−(C1 〜C4 アルコキシ)プロピル基、
等のC1 〜C4 アルコキシ置換アルキル基、2−フェニ
ルエチル基、ベンジル基等のアリール置換アルキル基で
あることが好ましく、中でも、C1 〜C8 のアルキル基
であるのが最も好ましい。R2 及びR3 は水素原子、メ
チル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、塩素原
子、アセチルアミノ基、ヒドロキシ基であることが特に
好ましい。式(I)で示される色素の具体例を第1表に
示す。
に式(I)の色素を少なくとも一種含有するものであ
る。また、式(I)の色素を他の構造の色素と併用して
もよい。 本発明の感熱転写シートに上記の色素を用い
て色材層を形成する場合、その方法は特に限定されず、
通常、色素を結着剤と共に媒体中に溶解或いは微粒子状
に分散させることによりインクを調製し、該インクを基
材としてベースフィルムに塗布、乾燥することにより実
施することができる。
ルロース系、アクリル酸系、澱粉系、エポキシ系等の水
溶性樹脂及びアクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチ
レン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリ
ビニルブチラール、エチルセルロース、アセチルセルロ
ース、ポリエステル、AS樹脂、フェノキシ樹脂等の有
機溶剤に可溶性の樹脂を挙げることができる。結着剤と
色素の使用比率は、1:2〜2:1の範囲が適当であ
る。
に、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール
類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソル
ブ類、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族
類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホ
ルム、トリクロロエチレン等の塩素系溶剤、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の有機溶剤を
挙げることができる。上記のインク中には上記の成分の
他に必要に応じて有機、無機の非昇華性微粒子、分散
剤、帯電防止剤、消泡剤、酸化防止剤、粘度調製剤等を
添加することができる。
ベースフィルムとしては、コンデンサー紙、グラシン紙
のような薄葉紙、ポリエステル、ポリカーボネート、ポ
リアミド、ポリイミド、ポリアラミドのような耐熱性の
良好なプラスチックのフィルムが適しているが、それら
の厚さとしては3〜50μmの範囲を挙げることができ
る。
テレフタレートフィルムが機械的強度、耐溶剤性、経済
性等を考慮すると特に有利である。しかし、場合によっ
てはポリエチレンテレフタレートフィルムは必ずしも耐
熱性が十分でなく、サーマルヘッドの走行性が不十分で
あるので色材層の反対面に潤滑剤、滑性の高い耐熱性微
粒子、界面活性剤及び結着剤等を含む耐熱性樹脂の層を
設けることにより、サーマルヘッドの走行性を改良した
ものを用いることができる。このうち、潤滑剤として
は、例えばアミノ変性シリコーン化合物、カルボキシ変
性シリコーン化合物等が挙げられ、耐熱性微粒子として
は、シリカ等の微粒子、結着剤としてはアクリル系樹脂
等が挙げられる。
しては、グラビアコーター、リバースロールコーター、
ロッドコーター、エアドクタコーター等を使用して実施
することができ、インクは色材層の厚さが乾燥後0.1
〜5μmの範囲となるように塗布すればよい。更に、本
発明の感熱転写シートは加熱手段としてサーマルヘッド
のみならず赤外線、レーザー光等も利用することができ
る。また、ベースフィルムそのものに電気を流すことに
よって発熱する通電発熱フィルムを用いて、通電型染料
転写シートとして用いることができる。
が、本発明は、その要旨を越えない限り、かかる実施例
により限定されるものではない。 実施例1 a)第1表No.1の色素の合成 4−[{4−(フェニルアゾ)ナフチル}アゾ]フェノ
ール3.52g(0.01モル)をメチルエチルケトン
40mlに仕込み、炭酸カリウム3.04gと臭化n−
ブチル4.52gを添加し加熱還流を4時間行った。反
応液を室温まで冷却した後濾過、水洗、乾燥し橙色結晶
を3.08g得た。このもののマススペクトルは親イオ
ンピークが408で第1表のNo.1の構造式の分子量
と一致した。また、アセトン中の吸収極大波長は428
nmであった。
ンクの調製を行った。
タレートフィルム(6μm厚)上に塗布、乾燥(乾燥膜
厚約1μm)した後、背面にアクリル樹脂(商品名:B
R−80;三菱レイヨン株式会社製品)10重量部、ア
ミノ変性シリコーンオイル(商品名:KF393;信越
化学工業株式会社製品)1重量部、トルエン89重量部
からなる液を塗布、乾燥(乾燥膜厚約1μm)すること
により感熱転写シートを得た。
ニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体樹脂(商
品名:エスレックA;積水化学工業株式会社製品)30
重量部、シリコーンワニス(商品名:TSR−160
固形分濃度60%;東芝シリコーン株式会社製品)30
重量部、ヘキサメチレンジアミンイソシアネート化合物
(商品名:マイテックNY−710A、固形分濃度75
%;三菱化学株式会社製品)15重量部、アミノ変性シ
リコーン(製品名:KF−393;信越化学工業株式会
社製品)2.5重量部、メチルエチルケトン600重量
部、トルエン600重量部からなる液を合成紙(製品
名:ユポFPG150;王子油化株式会社製品)にワイ
ヤーバーで塗布、乾燥し(乾燥膜厚約5μm)、更にオ
ーブン中で80℃で30分間処理することにより作製し
た。
サーマルヘッドを用いて下記条件で記録し、第2表に示
す色調の色濃度の優れた記録物を得た。 記録条件 主走査、副走査の記録密度 :6ドット/mm 記録電力 :0.21W/ドット 通電時間 :10ミリ秒 色濃度はマクベス社製デンシトメーターTR−927型
でイエロー用フィルターを用いて測定した。
験をキセノンランプフェードメーター(スガ試験機株式
会社製品)を用いて実施し(ブラックパネル温度:63
±2℃)、80時間照射後の記録物の変退色の程度(Δ
E(L* a* b * ))を後記第2表に示した。 実施例2〜5 実施例1で用いた色素の代わりに後記第2表に示す色素
を用い、実施例1と同様の方法により色素の合成、イン
クの調製、転写シートの作製、受像体の作製及び転写記
録、耐光性試験を行い、後記第2表に示す結果を得た。
インクを用いて、実施例1と同様の方法により転写シー
トを作製、受像体の作製及び転写記録、耐光性試験を行
った結果、均一な色濃度の記録を得ることができた。ま
た、得られた記録の耐光性及び転写シートの暗所保存安
定性はいずれも良好であった。 インクの調製 実施例1と同一の色素(No.1) 6g AS樹脂(商品名:デンカAS−S;電気化学工業(株)製品) 10g トルエン 70g シクロヘキサノン 10g ─────────────────────────────────── 合計 96g 上記実施例以外の第1表に例示した本発明の色素につい
ても、上記実施例で得られたのと同様に良好な性能を有
すると予想される。
耐熱性が良好で、また低エネルギーで高い濃度の鮮明な
橙色の記録物を得ることができ、特にブラック用の配合
成分として好適に使用することができる。更にこの感熱
転写シートにより得られた記録物は、従来公知の感熱色
素に比べて特に結晶化しにくく、保存安定性が良好であ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は置換もしくは非置換のアルキル基を表
し、R2 及びR3 は、それぞれ独立して、水素原子、置
換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換の
アルコキシ基、ハロゲン原子、アシルアミノ基又はヒド
ロキシ基を表し、環Aは置換もしくは非置換のアルキル
基、置換もしくは非置換のアルコキシ基、ハロゲン原
子、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは非置換のアルコ
キシカルボニル基、置換もしくは非置換のアルキルスル
ホニル基、又はアシルアミノ基を有していても良いベン
ゼン環を表す)で示される感熱転写用ジスアゾ系色素。 - 【請求項2】 一般式(I)において、R1 が炭素数1
〜8の非置換のアルキル基である請求項1に記載の感熱
転写用ジスアゾ系色素。 - 【請求項3】 一般式(I)において、R2 及びR
3 が、それぞれ独立して、水素原子、メチル基、エチル
基、メトキシ基、エトキシ基、アセチルアミノ基又はヒ
ドロキシ基である請求項1又は2に記載の感熱転写用ジ
スアゾ系色素。 - 【請求項4】 一般式(I)において、環Aの置換基が
炭素数1〜4の非置換のアルキル基、炭素数1〜4の非
置換のアルコキシ基、塩素原子、フッ素原子、臭素原
子、炭素数1〜6の非置換のアルコキシカルボニル基、
炭素数1〜6の非置換のアルキルスルホニル基又はアセ
チルアミノ基である請求項1ないし3のいずれかに記載
の感熱転写用ジスアゾ系色素。 - 【請求項5】 基材上に請求項1ないし4のいずれかに
記載の一般式(I)で示されるジスアゾ系色素及び結着
剤を含む色材層を有することを特徴とする感熱転写用シ
ート。 - 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかに記載の一
般式(I)のジスアゾ系色素及び有機溶剤を含有するこ
とを特徴とする感熱転写用インク。
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---|---|---|---|
JP23850798A JP3669170B2 (ja) | 1998-08-25 | 1998-08-25 | 感熱転写用ジスアゾ系色素、感熱転写用シート及び感熱転写用インク |
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JP3669170B2 JP3669170B2 (ja) | 2005-07-06 |
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JP (1) | JP3669170B2 (ja) |
-
1998
- 1998-08-25 JP JP23850798A patent/JP3669170B2/ja not_active Expired - Fee Related
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