JP3368660B2 - 感熱転写シート - Google Patents

感熱転写シート

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JP3368660B2
JP3368660B2 JP05922594A JP5922594A JP3368660B2 JP 3368660 B2 JP3368660 B2 JP 3368660B2 JP 05922594 A JP05922594 A JP 05922594A JP 5922594 A JP5922594 A JP 5922594A JP 3368660 B2 JP3368660 B2 JP 3368660B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は感熱転写記録、特に色素
転写型感熱転写記録に使用される感熱転写記録用シート
に関する。 【0002】 【従来の技術】色素転写型感熱転写記録は、ベースフィ
ルム上に熱移行性の色素を含む色材層を有する感熱転写
シートと、色素受容層を表面に有する受像シートを重ね
合わせ、感熱転写シートを加熱することにより感熱転写
シート中の色素を受像シートに転写することにより記録
を行う記録方法である。本記録方法は加熱エネルギーの
大きさにより色素の転写量を制御することができるた
め、他の記録方式では難しい階調表現が容易にできる。
従って、イエロー、マゼンタ及びシアン色素の3原色色
素を用いてフルカラー画像を容易に作製することがで
き、ビデオプリンターなどに応用されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】色素転写型感熱転写記
録においては、転写シートのインキ組成物に用いられる
色素は転写記録のスピード、記録物の画質、保存安定性
などに大きな影響を与えるので非常に重要であり、例え
ば以下の様な条件を満たすことが必要である。 熱記録ヘッドの作動条件で容易に昇華及び/または
熱拡散すること。 熱記録ヘッドの作動条件で熱分解しないこと。 色再現上、好ましい色相を有すること。 分子吸光係数が大きいこと。 熱、光、湿気、薬品などに対して安定なこと。 合成が容易なこと。 インク化適性が優れていること。 安全性上問題の無いこと。 【0004】しかしながら、上記の条件を全て満足する
色素はこれまで見出されておらず、特にイエロー色素に
おいては種々の欠点を有している。例えば、本発明にお
いて一般式(I)として表わされるジスアゾ系色素は上
記の、、、、、、などに於て優れた特性
を有するが、吸収スペクトル巾が広く、また吸収スペク
トルのスペクトルの長波長側の裾切れが悪く、550n
m付近まで弱い吸収を持つためイエロー色としての色純
度が劣り色再現上問題がある。 【0005】また、本発明において一般式(II)として
表わされるジシアノビニル系の色素は上記の、、
、、、などに於て優れた特性を有する。また、
吸収スペクトル巾が狭く、非常にシャープであるため、
色純度の優れたイエロー色を再現することができる。し
かし、吸収スペクトル巾が狭く、非常にシャープである
ため、マゼンタ色素及びシアン色素との混色によりブラ
ック色を表現する場合、混色の吸収スペクトルに於て、
イエロー色素とマゼンタ色素の吸収の境界付近に吸収の
隙間が生じる。従って、一般式(II)として表わされる
イエロー色素を用いてブラック色を表現した場合、色濃
度の濃いブラック色を表現することが困難である。ま
た、一般式(II)として表わされる色素は耐光性が不十
分である欠点も有する。 【0006】また、色素構造と前記のような各種要求性
能との相関は明確となっていないため、色素を組合せて
用いた場合に得られる性能の予測は困難で、実際に組成
物を調製した中から良好な組合せを選択することが必要
である。本発明者らは、かかる課題を解決すべく鋭意検
討の結果、種々の考えられる色素の組合せの中から選択
された特定の骨格を有するジスアゾ系色素および特定の
骨格を有するジシアノビニル系色素とを含有する色材層
を有するイエロー色の感熱転写シートを用いて感熱転写
記録を行うことによって、低エネルギーで高濃度の中庸
のイエロー色調の記録物を得ることができ、また、マゼ
ンタ及びシアンとの混色で高濃度のブラック色を得るこ
とができ、更に得られた記録物のイエロー色およびブラ
ック色のいずれにおいても耐光性が非常に良好であるこ
とを見出し、本発明に到達した。 【0007】即ち、本発明の目的は、低エネルギーで高
濃度の中庸のイエロー色調の記録物を得ることができ、
また、マゼンタ及びシアンとの混色で高濃度のブラック
色を得ることができ、更に得られた記録物のイエロー色
およびブラック色のいずれにおいても耐光性が非常に良
好であるイエロー色の感熱転写シートを提供することに
ある。 【0008】しかして、かかる本発明の目的は、基材上
に少なくとも色材層を有する感熱転写シートであって、
該色材層中に樹脂よりなる結合剤、下記一般式(I)で
表わされるジスアゾ系色素、及び 【0009】 【0010】(式中、X1,X2及びX3は、それぞれ水
素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニ
トロ基、シアノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボ
ニル基、アルキルスルホニル基、置換もしくは非置換の
スルファモイル基、トリフルオロメチル基またはハロゲ
ン原子を表わし、Y1,Y2,Y3,Y4 及び 5 、そ
れぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン
原子またはヒドロキシ基を表わすか、Y1とY2及び/又
はY4とY5が相互に結合して芳香環構造を形成していて
もよい。下記一般式(II)で表わされるジシアノビニル
系色素 【0011】 (式中、 は置換基を有していても良いp−フェニレン基を表わ
し、R1 及びR2 はそれぞれ置換もしくは非置換のアル
キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、または置換
もしくは非置換のフェニル基を表わすか、R1 もしくは
2 がフェニレン基 と結合する窒素原子の該フェニレン基との結合位に対
してo−位の炭素と結合して複素5員環もしくは複素6
員環を形成するか、又は1 とR2 が相互に結合して複
素5員環もしくは複素6員環を形成していてもよい。
を含有することを特徴とするイエロー色色素転写型感熱
転写シートによって容易に達成される。 【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
使用する前記一般式(I)で示されるジスアゾ系色素
は、従来公知の方法に従って製造することができる。前
記一般式(I)において、X1 、X2 及びX3 は、それ
ぞれ水素原子;メチル基、エチル基、直鎖状もしくは分
岐鎖状のプロピル基、ブチル基等のアルキル基;メトキ
シ基、エトキシ基、直鎖状もしくは分岐鎖状のプロポキ
シ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;ヒドロキシ基;ニ
トロ基;シアノ基;トリフルオロメチル基;アセチルア
ミノ基、プロピオニル基、ベンゾイル基などのアシルア
ミノ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、直鎖状もしくは分岐鎖状のプロポキシカルボニル
基、ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル
基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、直鎖状
もしくは分岐鎖状のプロピルスルホニル基、ブチルスル
ホニル基等のアルキルスルホニル基;スルファモイル
基、メチルアミノスルホニル基、エチルアミノスルホニ
ル基、ジメチルアミノスルホニル基、ジエチルアミノス
ルホニル基、直鎖状もしくは分岐鎖状のジプロピルアミ
ノスルホニル基、ジブチルアミノスルホニル基等の置換
及び非置換のスルファモイル基;フッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を表わし、
1 、Y2 、Y3 、Y4 、Y5 及びY6 は、それぞれ水
素原子;メチル基、エチル基、直鎖状もしくは分岐鎖状
のプロピル基、ブチル基等のアルキル基;メトキシ基、
エトキシ基、直鎖状もしくは分岐鎖状のプロポキシ基、
ブトキシ基等のアルコキシ基;ヒドロキシ基;フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子
を表わすか、Y1 及びY2 並びにY4 及びY5 がそれぞ
れ相互に連結してベンゼン環などの芳香環構造を形成し
てもよい。 【0013】好ましいX1 、X2 及びX3 としては、そ
れぞれ水素原子、ヒドロキシ基、塩素原子、フッ素原
子、シアノ基、エトキシ基、メトキシ基、ニトロ基、ト
リフルオロメチル基、ジメチルアミノスルホニル基、メ
チル基、エチル基、アセチルアミノ基が挙げられ、
1 、Y2 、Y3 、Y4 、Y5 及びY6 としては、それ
ぞれ水素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基、エト
キシ基、ヒドロキシ基を表わすか、Y1 及びY2 並びに
4 及びY5 がそれぞれ相互に連結してベンゼン環を形
成しているものが挙げられる。 【0014】本発明において前記一般式(II)として表
わされるジシアノビニル系色素は、従来公知の方法に従
って製造することができる。前記一般式(II)におい
て、 【0015】 【化5】 【0016】は置換基を有していても良いp−フェニレ
ン基を表わし、R1 及びR2 はそれぞれ置換もしくは非
置換のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、
または置換もしくは非置換のフェニル基を表わすか、R
1 もしくはR2 がフェニレン基 【0017】 【化6】 と結合する窒素原子の 【0018】 【化7】 【0019】と結合位に対してo−位の炭素とそれぞれ
相互に結合して複素5員環もしくは複素6員環を形成す
るか、R1 とR2 がそれぞれ相互に結合して複素5員環
もしくは複素6員環を形成しても良い。前記 【0020】 【化8】 【0021】として表わされるp−フェニレン基が有す
る置換基としては、C1〜C4の直鎖状もしくは分岐鎖
状のアルキル基、C1〜C4の直鎖状もしくは分岐鎖状
のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等の
ハロゲン原子、トリフルオロメチル基等が挙げられる。
それらの置換位置は特に限定されず、置換基の数も1〜
4個の範囲で可能である。特に好ましい置換基としては
メチル基が挙げられ、その位置としてはアミノ基のメタ
位であることが好ましい。 【0022】前記のR1 及びR2 として表わす置換もし
くは非置換のアルキル基としては、C1〜C12の直鎖
状あるいは分岐鎖状のアルキル基であることが一般的
で、置換基としてはアルコキシ基、アミノ基、アルキル
アミノ基、アルコキシアルコキシ基、アリールオキシ
基、アリルオキシ基、アラルキルオキシ基、アリール
基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、フリル
基、テトラヒドロフリル基、アルコキシカルボニル基、
アリルオキシカルボニル基、アシルオキシ基などが挙げ
られる。 【0023】置換アルキル基の具体的なものとして、ア
ルコキシ基で置換されたアルキル基としては、2−メト
キシエチル基、2−エトキシエチル基、2−(n)プロ
ポキシエチル基、2−(iso)プロポキシエチル基、
2−(n)ブトキシエチル基、2−(iso)ブトキシ
エチル基、2−(sec)ブトキシエチル基、2−
(n)ペンチルオキシエチル基、2−(n)ヘキシルオ
キシエチル基、2−(n)オクチルオキシエチル基、2
−(2′−エチルヘキシルオキシ)エチル基、1−メチ
ル−2−メトキシエチル基、1−メチル−2−エトキシ
エチル基、1−メチル−2−(n)プロポキシエチル
基、1−メチル−2−(iso)プロポキシエチル基、
1−メチル−2−(n)ブトキシエチル基、1−メチル
−2−(iso)ブトキシエチル基、1−メチル−2−
(n)ヘキシルオキシエチル基、1−メチル−2−
(2′−エチルヘキシルオキシ)エチル基、3−メトキ
シブチル基、3−エトキシブチル基、1−エチル−2−
メトキシエチル基、1−エチル−2−エトキシエチル基
などが挙げられるが、特にC3〜C8のβ−アルコキシ
エチル基が好ましい。アミノ基、アルキルアミノ基で置
換されたアルキル基としては、2−アミノエチル基、2
−(N,N−ジエチルアミノ)エチル基、2−{N,N
−ジ(n)ブチルアミノ}エチル基、3−(N,N−ジ
エチルアミノ)プロピル基、3−(N,N−ジメチルア
ミノ)プロピル基などが挙げられる。アラルキルオキシ
基で置換されたアルキル基としては、2−ベンジルオキ
シエチル基、1−メチル−ベンジルオキシエチル基、1
−エチル−2−ベンジルオキシエチル基、2−(β−フ
ェニルエチル)オキシエチル基などが挙げられる。アリ
ルオキシ基で置換されたアルキル基としては、2−アリ
ルオキシエチル基、1−メチル−2−アリルオキシエチ
ル基、1−エチル−2−アリルオキシエチル基などが挙
げられる。アリールオキシ基で置換されたアルキル基と
しては、2−フェノキシエチル基、1−メチル−2−フ
ェノキシエチル基、1−エチル−2−フェノキシエチル
基などが挙げられる。アルコキシアルコキシ基で置換さ
れたアルキル基としては、2−(2′−メトキシエトキ
シ)エチル基、2−(2′−エトキシエトキシ)エチル
基、2−{2′−(n)ブトキシエトキシ}エチル基、
2−{2′−(n)ヘキシルオキシエトキシ}エチル
基、2−{2′−(n)オクチルエトキシ}エチル基、
2−{2′−(iso)ブトキシエトキシ}エチル基、
1−メチル−2−(2′−メトキシエトキシ)エチル
基、1−メチル−2−{2′−(n)ブトキシエトキ
シ}エチル基、3−(2′−メトキシエトキシ)ブチル
基などが挙げられるが特に、C5〜C10のβ−(β′
−アルコキシエトキシ)エチル基が好ましい。シアノ基
で置換されたアルキル基としては、2−シアノエチル
基、シアノメチル基等が、ヒドロキシ基で置換されたア
ルキル基としては、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒド
ロキシ(n)プロピル基、4−ヒドロキシ(n)ブチル
基、1−メチル−2−ヒドロキシエチル基、1−エチル
−2−ヒドロキシエチル基などが、ハロゲン原子で置換
されたアルキル基としては、2−クロロエチル基、2−
ブロモエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基等
が、フリル基で置換されたアルキル基としては、フルフ
リル基が、テトラヒドロフリル基で置換されたアルキル
としては、テトラヒドロフルフリル基が、アリール基で
置換されたアルキル基としては、ベンジル基、p−クロ
ロベンジル基、2−フェニルエチル基などが挙げられ
る。アルコキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル
基で置換されたアルキル基としては、2−メトキシカル
ボニルエチル基、2−エトキシカルボニルエチル基、2
−(iso)ブトキシカルボニルエチル基、2−(n)
ヘキシルオキシカルボニル基、1−メチル−2−メトキ
シカルボニルエチル基、1−メチル−2(n)ブトキシ
カルボニルエチル基、2−アリルオキシカルボニルエチ
ル基、1−メチル−2−アリルオキシカルボニルエチル
基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニル
メチル基、(iso)ブトキシカルボニルメチル基、
(n)ヘキシルオキシカルボニルメチル基、2−エチル
ヘキシルオキシカルボニルメチル基などが挙げられる。
アシルオキシ基で置換されたアルキル基としては2−ア
セトキシエチル基、2−プロピオニルオキシエチル基、
2−ベンゾイルオキシエチル基、3−アセトキシ(n)
プロピル基、4−アセトキシ(n)ブチル基、1−メチ
ル−2−アセトキシエチル基、1−エチル−2−アセト
キシエチル基などが挙げられる。 【0024】前記R1 及びR2 として表わすシクロアル
キル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基
などが挙げられる。前記R1 及びR2 が置換されたフェ
ニル基を表わす場合、該置換基としては、C1〜C4の
低級アルキル基、C1〜C4の低級アルコキシ基、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、ニト
ロ基、シアノ基及びトリフルオロメチル基などが挙げら
れる。 【0025】前記R1 及びR2 として表わすアルケニル
基としては、アリル基、ビニル基等が挙げられる。ま
た、R1 もしくはR2 がフェニレン基 【0026】 【化9】 と結合する窒素原子の 【0027】 【化10】 との結合位に対してo−位の炭素とそれぞれ相互に結合
して表わす複素5員環もしくは複素6員環としては、例
えば下記のようなものが挙げられる。 【0028】 【化11】 【0029】 【化12】【0030】R1 とR2 がそれぞれ相互に結合して表わ
す複素5員環もしくは複素6員環としては、例えば下記
のようなものが挙げられる。 【0031】 【化13】 (式中、R13はアルキル基を表わす) 【0032】R1 およびR2 で表わされる基がC1〜C
8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、2−ヒドロ
キシエチル基、2−シアノエチル基、2−クロロエチル
基基、ベンジル基、2−フェニルエチル基、アリル基、
2−(C1〜C4アルコキシ)エチル基、2−アリルオ
キシエチル基、2−ベンジルオキシエチル基、2−(C
1〜C4アルコキシカルボニル)エチル基、2−アセチ
ルオキシエチル基、2−(C1〜C4アルコキシカルボ
ニルオキシ)エチル基などであると特に好適である。以
下に、一般式(I)および(II)で表わされる化合物に
ついて、その代表例をあげるが、本発明に用いる化合物
はその要旨を超えない限り、これら具体例に限定される
ものではない。 【0033】 【表1】 【0034】 【表2】【0035】 【表3】 【0036】 【表4】【0037】 【表5】 【0038】 【表6】【0039】 【表7】 【0040】 【表8】【0041】 【表9】 【0042】 【表10】【0043】 【表11】 【0044】 【表12】【0045】 【表13】 【0046】本発明において、色素(I)と(II)の混
合割合としては、特に限定はされないが、2:8〜8:
2の範囲から選択することが一般的である。本発明の感
熱転写シートに上記の色素を用いて色材層を形成する場
合、その方法は特に限定されず、前記一般式(I)及び
(II)で示される色素を結着剤と共に媒体中に溶解ある
いは微粒子状に分散させることによりインクを調製し、
常法に従って該インクをベースフィルムに塗布、乾燥す
ることにより実施することができる。 【0047】インクの調製のための結着剤としては、セ
ルロース系、アクリル酸系、澱粉系、エポキシ系などの
水溶性樹脂及びアクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリス
チレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリビニルブチラール、エチルセルロー
ス、アセチルセルロース、ポリエステル、AS樹脂、フ
ェノキシ樹脂などの有機溶剤に可溶性の樹脂を挙げるこ
とができる。 【0048】インク調製のための媒体としては水の他
に、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、イソブチルアルコールなどのアルコール
類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソ
ルブ類、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳
香族類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノンなどのケトン類、塩化メチレン、
クロロホルム、トリクロロエチレンなどの塩素系溶剤、
テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、
N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン
などの有機溶剤を挙げることができる。 【0049】上記のインク中には上記の成分の他に必要
に応じて有機、無機の非昇華性微粒子、分散剤、帯電防
止剤、消泡剤、酸化防止剤、粘度調整剤などを添加する
ことができる。転写シート作製のためのインクを塗布す
るベースフィルムとしては、コンデンサー紙、グラシン
紙のような薄葉紙、ポリエステル、ポリカーボネート、
ポリアミド、ポリイミド、ポリアラミドのような耐熱性
の良好なプラスチックのフィルムが適しているが、それ
らの厚さとしては3〜50μmの範囲を挙げることがで
きる。 【0050】上記のベースフィルムのうちポリエチレン
テレフタレートフィルムが機械的強度、耐溶剤性、経済
性などを考慮すると特に有利である。しかし、場合によ
ってはポリエチレンテレフタレートフィルムは必ずしも
耐熱性が充分でなく、サーマルヘッドの走行性が不十分
であるので、色材層の反対面に潤滑剤、滑性の高い耐熱
性粒子などを含む耐熱性樹脂の層などを常法に従って設
けることにより、サーマルヘッドの走行性を改良したも
のを用いることができる。 【0051】インクをベースフィルムに塗布する方法と
しては、特に限定はされないが、例えばグラビアコータ
ー、リバースロールコーター、ロッドコーター、エアド
クタコーターなどを使用して実施することができ、イン
クの塗布層の厚さは乾燥後0.1〜5μmの範囲となる
ように塗布すれば良い。本発明の感熱転写シートには、
加熱手段としてサーマルヘッドのみならず赤外線、レー
ザー光なども利用することができる。又、ベースフィル
ムそのものに電気を流すことによって発熱する通電発熱
フィルムを用いて、通電型染料転写シートとして用いる
ことができる。 【0052】 【実施例】以下、実施例および比較例により本発明を具
体的に説明するが、かかる実施例および比較例は、その
要旨を超えない限り、本発明を限定するものではない。 実施例1 a)インクの調製 【0053】 【表14】 1)インク(A)の調整 前記色素No.1−3 3g 前記色素No.2−34 3g 酢酸セルロース 10g (製品名“L−30”;ダイセル化学(株)製) メチルエチルケトン 80g ────────────────────────────── 合計 96g 【0054】上記組成の混合物をペイントコンディショ
ナーで10分間処理し、インクの調製を行った。 2)インク(B)の調製(マゼンタインク) 前記のインク(A)で用いた色素の代りに下記構造のマ
ゼンタ色素6gを用いた他は、インク(A)と同様にし
てマゼンタインク(B)を調製した。 【0055】 【化14】 【0056】3)インク(C)の調製(シアンインク) 前記のインク(A)で用いた色素の代りに下記構造のシ
アン色素6gを用いた他は、インク(A)と同様にして
シアンインク(C)を調製した。 【0057】 【化15】 【0058】b)転写シートの作製 上記のインク(A)、(B)、(C)をそれぞれワイヤ
バーを用いて背面が耐熱滑性処理のされたポリエチレン
テレフタレートフィルム(6μm厚)上に塗布、乾燥し
(乾燥膜厚約1μm)それぞれ転写シート(A)、
(B)、(C)を得た。なお、ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの耐熱滑性処理は、ポリエチレンテレフタ
レートフィルムに下記式 【0059】 【化16】【0060】で表わされる繰返し構造単位を有するポリ
カーボネート樹脂8重量部、リン酸エステル系界面滑性
剤(製品名“プライサーフA−208B”;第一工業製
薬(株)製)1重量部、トルエン91重量部からなる液
を塗布、乾燥(乾燥膜厚約1μm)することにより行っ
た。 【0061】c)受像体の作製 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂(製品名“VYH
D”;ユニオンカーバイド社製)10部、アミノ変性シ
リコーン(製品名“KF−393”;信越化学工業
(株)製)0.5部、メチルエチルケトン15部、キシ
レン15部からなる液を合成紙(製品名“ユポFPG1
50”;王子油化合成紙(株)製)にワイヤーバーで塗
布、乾燥し(乾燥膜厚約5μm)、更にオーブン中で8
0℃で30分間処理することにより作製した。 【0062】d)転写記録 1)イエロー色転写記録 上記転写シート(A)のインク塗布面を受像体と重ね、
サーマルヘッドを用いて下記条件で記録し、中庸のイエ
ロー色調の記録物を得た。記録物の色濃度及び測色結果
を表−3に示す。 【0063】 【表15】記録条件 主走査、副走査の記録密度 :6ドット/mm 記録電力 :0.21W/ドット 通電時間 :10ミリ秒 測色は日本電色工業社製色差計SZ−Σ80を用いて測
定した。色濃度はマクベス社製デンシトメーターTR−
927で測定した。 【0064】2)ブラック色転写記録 上記の転写シート(A)、(B)、(C)をこの順序
で、上記1)と同様の記録条件で同じ受像体に重ねて転
写記録をし、ブラック色の記録物を得た。この記録物の
色濃度の測定結果を表−3に示す。 【0065】e)耐光性試験 得られたイエロー色及びブラック色記録物の耐光性試験
をキセノンランプフェードメーター(スガ試験機(株)
製)を用いて実施し(ブラックパネル温度:63±2
℃)、80時間照射後の記録物の変退色の程度{ΔE
(L* * * )}を表−3に示した。 【0066】比較例1 実施例1のインク(A)の調製で用いた混合色素の代り
に混合色素の一方の成分である、前記色素No.1−3
の色素のみを6g用いて、インクの調製、転写シートの
作製、転写記録を実施例1と同様に実施した。イエロー
色転写記録結果、ブラック色転写記録結果及び耐光性試
験結果を表−3に示した。 【0067】比較例2 実施例1のインク(A)の調製で用いた混合色素の代り
に混合色素の一方の成分である、前記色素No.2−3
4の色素のみを6g用いて、インクの調製、転写シート
の作製、転写記録を実施例1と同様に実施した。イエロ
ー色転写記録結果、ブラック色転写結果及び耐光性試験
結果を表−3に示した。 【0068】 【表16】 【0069】実施例2 実施例1で用いたインクの代りに下記方法で調製したイ
ンクを用いて、実施例1と同様の方法により転写シート
の作製、受像体の作製及び転写記録、耐光性試験を行な
った結果、中庸のイエロー色調の記録物、色濃度の高い
ブラック色記録物を得ることができた。また得られた記
録物の耐光性及び転写シートの暗所保存安定性はいずれ
も良好であった。 【0070】 【表17】 インクの調製 実施例1と同一の色素 6g AS樹脂 10g (製品名“デンカAS−S”;電気化学工業(株)製) トルエン 70g シクロヘキサノン 10g ────────────────────────────── 合計 96g 【0071】 【発明の効果】本発明の感熱転写シートを用いた場合、
低エネルギーで高い濃度の中庸のイエロー色調の記録物
を得ることができ、また、マゼンタ及びシアンとの混色
で高い濃度のブラック色を得ることができ、更に得られ
た記録物の耐光性が非常に良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−180889(JP,A) 特開 平5−147366(JP,A) 特開 昭59−78895(JP,A) 特開 昭60−110494(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 基材上に少なくとも色材層を有する感熱
    転写シートであって、該色材層中に樹脂よりなる結合
    剤、下記一般式(I)で表わされるジスアゾ系色素、及
    (式中、X1,X2及びX3は、それぞれ水素原子、アル
    キル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シア
    ノ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アル
    キルスルホニル基、置換もしくは非置換のスルファモイ
    ル基、トリフルオロメチル基またはハロゲン原子を表わ
    し、Y1,Y2,Y3,Y4 及び 5 、それぞれ水素原
    子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子またはヒ
    ドロキシ基を表わすか、Y1とY2及び/又はY4とY5
    相互に結合して芳香環構造を形成していてもよい。下記
    一般式(II)で表わされるジシアノビニル系色素 (式中、 は置換基を有していても良いp−フェニレン基を表わ
    し、R1及びR2はそれぞれ置換もしくは非置換のアルキ
    ル基、シクロアルキル基、アルケニル基、または置換も
    しくは非置換のフェニル基を表わすか、R1もしくはR2
    がフェニレン基 と結合する窒素原子の該フェニレン基との結合位置に対
    してo−位の炭素と結合して複素5員環もしくは複素6
    員環を形成するか、又はR1とR2が相互に結合して複素
    5員環もしくは複素6員環を形成していてもよい。)を
    含有することを特徴とするイエロー色色素転写型感熱転
    写シート。
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