JP2000061843A - ワイヤソー用スラリータンク - Google Patents
ワイヤソー用スラリータンクInfo
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Abstract
リーを調製し、インゴットのスライシング作業を安定化
させる。 【構成】 砥粒28は、ホッパー21からシャッター2
3を経て、固定篩24及び振動篩25を通過してタンク
本体12に収容されているクーラント(スラリー11)
に添加される。振動篩25による加振で砥粒28が解砕
されるため、複数の粒子が集合した凝集物が発生するこ
となく、個々の粒子状態で砥粒28がスラリー11に懸
濁される。 【効果】 凝集物のないスラリーがワイヤソーに供給さ
れるため、スライシング作業が安定化し、品質安定性に
優れたウェーハが得られる。
Description
にワイヤソーでスライシングする際、砥粒が均一分散し
たスラリーをスライシング領域に供給するスラリータン
クに関する。
ップ及びテールを切断分離した後、外径研削,オリエン
テーションフラット加工等の工程を経て所定厚みのウェ
ーハにスライスされる。スライシングには、内周刃を備
えたスライサーが知られているが、最近ではウェーハの
大径化に伴ってピアノ線等のワイヤソーによる切断が採
用されるようになってきた。ワイヤソー切断装置は、一
般的には図1に示すように3本のグルーブローラ1〜3
を備えており、そのうちの1本が駆動モータ4に連結さ
れている。グルーブローラ1〜3に複数回周回させるこ
とにより構成したマルチワイヤ5は、一方のワイヤリー
ル6から巻き出され、他方のワイヤリール7に巻き取ら
れる。マルチワイヤ5には、引っ張られた状態でローラ
1〜3を周回するようにテンショナー8で張力が付与さ
れる。
を介してホルダー10に装着されてグルーブローラ1と
2の間に配置され、マルチワイヤ5により複数のウェー
ハにスライスされる。このとき、スライシング作業を円
滑に行わせるため、マルチワイヤ5にスラリー11が供
給される。スラリー11は、スラリータンク12から供
給管13を経てノズル14からマルチワイヤ5に供給さ
れた後、パン15で回収され、スラリータンク12に返
送される。また、スラリー11を冷却するため、熱交換
器16とスラリータンク12との間でスラリー11を循
環させる。
中のインゴット9及びワイヤ5を冷却する油性又は水溶
性のクーラントに炭化ケイ素,コランダム,シリカ,ジ
ルコニア等の砥粒を添加し懸濁させることにより用意さ
れる。しかし、調合された砥粒は、クーラントに均一分
散されず、凝集物(いわゆる「ダマ」)になることがあ
る。凝集物を含んでいるクーラントをスラリー11とし
て循環させると、フィルタを目詰りさせ、供給管13,
ノズル14等が部分的に又は一時的に閉塞しやすくな
る。目詰りや閉塞が生じると、切断域へのスラリー11
の供給が不均一化し、正常なワイヤソー切断が阻害さ
れ、スライシングで得られるウェーハの品質が劣化す
る。また、複数個の砥粒が塊状に集合した凝集物がイン
ゴット9とワイヤ5との間に送り込まれ、切り込み量が
局部的に変動し、ウェーハの平坦度を劣化させる原因に
もなる。
題を解消すべく案出されたものであり、クーラントへの
配合に際し砥粒を個々の粒子に分断する機能をスラリー
タンクに付与することにより、スラリー中に砥粒の凝集
物が生じることを抑え、スラリーの安定供給を可能に
し、一定した品質のウェーハを切り出すことを目的とす
る。本発明のワイヤソー用スラリータンクは、その目的
を達成するため、タンク本体に収容されたクーラントを
攪拌するインペラーと、タンク本体の開口部に配置され
た砥粒投入用のホッパーと、ホッパーとタンク本体の内
部を仕切るシャッターと、シャッターの下方に配置され
た固定篩と、固定篩の下方に配置された振動篩とを備
え、タンク本体に投入される砥粒が振動篩を通過する際
に解砕されることを特徴とする。このスラリータンク
は、調合専用のタンク或いはワイヤソー切断装置のスラ
リー循環系に組み込まれたタンクの何れであっても良
い。スラリー循環系に組み込まれるタンクでは、タンク
本体とワイヤソーとの間にノズルを備えた供給管を配
し、ワイヤソーからのスラリーを回収するパンが接続さ
れる。スラリータンク内への塊状砥粒の侵入を確実に防
止する上では、インペラーを回転させる攪拌用モータ及
び振動篩を振動させる加振用モータの双方が稼動してい
るときに開放されるようにシャッターの開閉をプログラ
ムすることが好ましい。このように砥粒が均一分散した
スラリーは、半導体ウエーハ,ガラス基板,セラミック
ス基板等の各種ウエーハをインゴット等のブロック体か
ら切り出す際に使用される。また、ラッピング等の多の
研磨装置にも適用できる。
る砥粒の分散状態について種々調査検討し、複数の砥粒
粒子が集合した凝集物が生じ易い条件を調査した。凝集
物は、砥粒とクーラントが均一に混合されない場合に凝
集物が発生しやすく、一旦発生すると通常の攪拌を長く
続けても個々の砥粒粒子に解砕されない。このような凝
集物の発生は、クーラントに砥粒を添加するときの砥粒
の状態が大きく影響しており、分散度が進んだ状態で砥
粒を添加することによって効果的に抑制されることを見
出した。そこで、本発明においては、スラリータンクに
砥粒を個々の粒子に分断する機能をもたせている。具体
的には、図2に示すように砥粒投入用のホッパー21を
上部に設けたスラリータンク12に加振用モータ22を
付設している。ホッパー21は、シャッター23を底部
に備えている。シャッター23の下方には、図3の断面
に示すように固定篩24が配置され、更にその下方に振
動篩25が配置されている。振動篩24は、リンク26
を介して加振用モータ22の出力軸に連結されている。
固定篩24及び振動篩25としては、網目サイズが3〜
7mm程度のメッシュが使用される。なお、スラリータ
ンク12には、インゴット9の切断に使用されたスラリ
ー11を回収するパン15からのスラリー回収系が内部
に開口しているが、図2,図3においてはスラリー回収
系を省略している。
油性クーラントが通常使用されているが、種々の成分を
もつ水性クーラントも使用できる。クーラントに、粒径
が5〜30μm程度で炭化ケイ素,コランダム,シリ
カ,ジルコニア等の砥粒を調合することによってスラリ
ー11が調整される。スラリーは、スラリータンク21
内で調合されるが、別途の調合専用タンクを用いて調合
することもできる。調合済みのスラリーを使用する場
合、ホッパー21から供給される砥粒28は、切断に消
費された量を補う追加的な量に定められる。砥粒28
は、ホッパー21に投入され、傾斜面27に沿って流下
し、固定篩24及び振動篩25を経てスラリータンク1
2内のクーラントに添加される。砥粒添加時に加振用モ
ータ22を駆動させ、図3に矢印で示す方向に沿って振
動篩25を振動させる。振動周期は、たとえば5〜20
mmのストローク,毎秒0.5〜2サイクルの範囲で設
定される。振動篩25を通過する砥粒28は、振動篩2
5で加えられる振動により個々の粒子に分断される。
状態ではなく、個々の粒子が分断された粒状化状態で砥
粒28が添加される。他方、砥粒28が添加されるスラ
リー11は、攪拌用モータ29(図2)に連結されてい
るインペラー30(図1)で攪拌されている。したがっ
て、スラリー11に投入された砥粒28は、スラリー1
1内の一部に滞留することなく分散されるため、凝集化
が防止される。シャッター23は、不用意に砥粒28が
投入されることを防止するため、好ましくは加振用モー
タ22及び攪拌用モータ29が駆動しているときのみに
開放される。そのためには、加振用モータ22及び攪拌
用モータ29から駆動状態を表す信号を制御装置に送
り、双方のモータ22,29からの信号があるときにシ
ャッター23を開放する信号を発するプログラムに従っ
てシャッター23の回閉動作を制御することが好まし
い。
ラリー11は、凝集物がないため供給管13,ノズル1
4,フィルタ等に目詰りを起こすことなく、スライシン
グされているインゴット9の加工域に均一供給される。
したがって、一定化した条件下でインゴット9がスライ
シングされ、品質安定性に優れたウェーハが切出され
る。また、スラリー供給系に目詰りがないため、メンテ
ナンスも容易になる。たとえば、平均粒径20μmの炭
化ケイ素を砥粒28として油性クーラントに100g/
l/分の割合で添加した。このとき、砥粒28の流動経
路に5mmの網目をもつ固定篩24及び振動篩25を配
置し、振動篩25を15mmのストローク,1サイクル
/秒で振動させた。この条件下で砥粒28を配合したス
ラリー11を用いてインゴット9をスライシングしたと
ころ、供給管13やノズル14の目詰りに起因したスラ
リー供給の不安定化は10時間スライシングを継続した
時点でも検出されなかった。また、供給管13を循環し
ているスラリー11をサンプリングして砥粒の懸濁状態
を調査したところ、30μmを超える大きな凝集物が検
出されなかった。
下でスラリー11を調製し、スラリー11を循環させな
がらインゴット9をスライシングした。この場合、切断
作業開始から2時間経過した時点までノズル14から噴
出されるスラリー11に脈流が検出された。また、イン
ゴット9から切り出されたウェーハも、切断作業の時間
経過に伴って平坦度や表面粗さが劣化する傾向がみられ
た。この対比から明らかなように、砥粒28に振動を加
えて個々の粒子に分断した状態でスラリー11に投入す
るとき、砥粒28の均一分散が図られ、安定条件下での
スライシングが可能になることが確認された。
ータンクは、分散度が進んだ解砕状態の砥粒をクーラン
トに添加してスラリーを調製しているため、多数の粒子
が集合した砥粒の塊状凝縮物がスラリー中に懸濁するこ
とがなくなる。そのため、ノズルを始めスラリー供給系
に閉塞等のトラブルを発生させることなく、ワイヤソー
によるインゴット切断作業域に一定流量のスラリーが安
定供給される。したがって、インゴットのスライシング
も安定化し、品質安定性に優れたウェーハが得られる。
イヤ 6,7:ワイヤリール 8:テンショナー
9:インゴット 10:ホルダー 11:スラリー 12:スラリータンク 13:供
給管 14:ノズル 15:パン 16:熱交換器 21:ホッパー
22:加振用モータ 23:シャッター 2
4:固定篩 25:振動篩 26:リンク 27:傾斜面 28:砥粒 2
9:攪拌用モータ 30:インペラー
Claims (2)
- 【請求項1】 タンク本体に収容されたクーラントを攪
拌するインペラーと、タンク本体の開口部に配置された
砥粒投入用のホッパーと、ホッパーとタンク本体の内部
を仕切るシャッターと、シャッターの下方に配置された
固定篩と、固定篩の下方に配置された振動篩とを備え、
タンク本体に投入される砥粒が振動篩を通過する際に解
砕されることを特徴とするワイヤソー用スラリータン
ク。 - 【請求項2】 インペラーを回転させる攪拌用モータ及
び振動篩を振動させる加振用モータの双方が稼動してい
るときに開放されるようにシャッターの開閉がプログラ
ムされている請求項1記載のワイヤソー用スラリータン
ク。
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---|---|---|---|---|
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1998
- 1998-08-20 JP JP23416498A patent/JP4212155B2/ja not_active Expired - Fee Related
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DE112017005669T5 (de) | 2016-11-10 | 2019-08-08 | Sumco Corporation | Schleifkörner, beurteilungsverfahren dafür und waferherstellungsverfahren |
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