JP2000061605A - 金属射出成形機の脱気装置 - Google Patents

金属射出成形機の脱気装置

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JP2000061605A
JP2000061605A JP10255992A JP25599298A JP2000061605A JP 2000061605 A JP2000061605 A JP 2000061605A JP 10255992 A JP10255992 A JP 10255992A JP 25599298 A JP25599298 A JP 25599298A JP 2000061605 A JP2000061605 A JP 2000061605A
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精治 田村
Hiroshi Kajikawa
浩 梶川
Shinichi Okimoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱シリンダ内の溶融金属材料に混在する不
活性ガスや空気等の気体を効果的に吸引除去する。 【解決手段】 スクリュ2を内蔵する加熱シリンダ1に
脱気口1bと脱気溝1cを設け、弁装置12を介して脱
気配管11に接続する。弁装置12は、脱気口1b上の
ストッパにフロート21を着座させた状態で弁装置12
の脱気路12aを開放し、加熱シリンダ1内の溶融金属
材料の気体に混在する脱気配管11内に吸引させる。溶
融金属材料が脱気口1bから弁装置12内に流入する
と、フロート21が浮上して脱気路12aを閉じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属材料を加熱溶
融し、金型に射出して成形する金属射出成形機の脱気装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属材料を成形するための金属射出成形
機には、一般的にインラインスクリュ方式の射出装置が
用いられる。
【0003】図6は一従来例による射出装置を示すもの
で、これは、ベースB0 に支持された加熱シリンダ10
1と、加熱シリンダ101内で回転と軸方向の進退移動
が自在であるスクリュ102と、スクリュ102を回転
駆動する油圧モータ103と、スクリュ102を軸方向
に進退移動させるスクリュ駆動装置104と、加熱シリ
ンダ101の原料供給口に接続されたホッパ105と、
加熱シリンダ101の先端に一体的に配設された射出ノ
ズル106を有する。加熱シリンダ101の円筒壁と、
ホッパ105の外壁、および射出ノズル106は、それ
ぞれヒータH0によって加熱される。
【0004】ホッパ105に粒状や小片状の金属材料を
供給し、油圧モータ103によってスクリュ102を回
転駆動すると、ホッパ105内の金属材料は、加熱シリ
ンダ101の原料供給口からスクリュ102のら旋溝1
02aに落ち込み、スクリュコンベアのように射出ノズ
ル106の方向に移送される。この過程で金属材料は、
スクリュ102の回転による摩擦力、剪断力、および加
熱シリンダ101の外側のヒータH0 からの加熱等によ
って溶融され、完全溶融または半溶融の状態となる。
【0005】金属材料はこのように、加熱シリンダ10
1内をスクリュ102によって搬送される過程で溶融さ
れ、スクリュ102を後退させながら加熱シリンダ10
1の先端部101aに溜められる。加熱シリンダ101
の先端部101aに所定量の溶融金属材料が溜まった
ら、リミットスイッチ等によってスクリュ102の後退
を停止する。この停止位置を変化させることで、加熱シ
リンダ101の先端部101aに溜まる溶融金属材料の
量を調整できる。
【0006】次いでスクリュ102を射出方向に前進さ
せ、加熱シリンダ101の先端部101aの溶融金属材
料を射出ノズル106から金型107のキャビティ10
7aに射出する。マグネシウム合金等は、溶融状態にお
いて酸化しやすく、空気中の酸素と反応して火炎燃焼し
たり、酸化物を生成したりする。また、空気中の窒素と
反応して窒化物を生成することもある。そこで、ホッパ
105に不活性ガス供給装置108を接続し、ホッパ1
05内にアルゴンガスのような空気より比重の大きい不
活性ガスを充満させて、溶融金属材料が空気中の酸素や
窒素と反応するのを阻止するように構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、ホッパ内に充満させた不活性ガスの一
部分が、ホッパ内の金属材料とともに加熱シリンダ内に
供給され、加熱シリンダ内で溶融される金属材料に混入
する。また、ホッパ内に不活性ガスを充満させても、加
熱シリンダ内に供給される金属材料から完全に空気を排
除することはできない。
【0008】このようにして溶融金属材料内に残留また
は混入した空気や不活性ガスは、温度や圧力に応じて加
熱シリンダ内の溶融金属材料の体積を変化させ、射出成
形品の内部に空洞を形成したり、射出ノズルから溶融金
属材料を噴出させたりする。また、加熱シリンダ内で溶
融金属材料が酸化あるいは窒化され、酸化物や窒化物が
加熱シリンダの内壁やスクリュの表面に付着すると、ス
クリュの円滑な回転や軸方向の進退移動を妨げるという
不都合もある。
【0009】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、加熱シリンダ内の溶
融金属材料に混在する不活性ガスや空気等を効果的に吸
引除去し、射出成形品に空洞が生じたり、射出ノズルか
ら溶融金属材料が噴出する等のトラブルを回避できる金
属射出成形機の脱気装置を提供することを目的とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の金属射出成形機の脱気装置は、金属射出成
形機の加熱シリンダ内の溶融金属材料に混在する気体を
除去する脱気装置であって、前記加熱シリンダの脱気口
に接続された脱気配管と、該脱気配管を排気する排気手
段と、前記脱気口と前記脱気配管の間に配設された弁室
および該弁室を開閉する弁体を有するフロートからなる
弁装置を備えていることを特徴とする。
【0011】フロートが、球形または半球形の弁体を有
するとよい。
【0012】フロートが、円錐形状の弁体を有するもの
であってもよい。
【0013】フロートが、内部が空洞になった中空形状
であるとよい。
【0014】フロートの内部の材質が、外部の材質と異
なっていてもよい。
【0015】脱気配管に、強制冷却手段を有する脱気槽
が配設されているとよい。
【0016】
【作用】加熱シリンダの中央より射出ノズル側で、内部
の金属材料の大部分が溶融している領域に脱気口を設
け、弁装置を介して脱気配管に接続する。加熱シリンダ
内の溶融金属材料がスクリュによって移送される過程
で、溶融金属材料に混在する不活性ガスや空気等の気体
が脱気口から弁装置を経て脱気配管に吸引される。この
ようにして溶融金属材料に混在する気体を除去すること
で、射出成形品に空洞が生じたり、射出ノズルから溶融
金属材料が噴出する等のトラブルを回避する。
【0017】溶融金属材料が弁装置の弁室に侵入したと
きは、フロートが浮上して弁体が弁室の弁座に当接され
る。このようにして弁室を閉じることで、溶融金属材料
が弁装置から流出するのを防ぐ。
【0018】このように溶融金属材料の流出を防ぐため
の弁装置は、溶融金属材料によってフロートが浮上して
弁体が弁室を閉じるように構成された簡単な構造であ
り、外部からの駆動機構を必要としない。従って、必要
部品数が少なくてすみ、また各部品の形状も簡単で安価
であるうえに、弁の開閉動作が俊敏でシールの信頼性が
高く、高圧力にも耐えることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0020】図1は一実施の形態による金属射出成形機
の主要部を示すもので、これは、ベースB1 に支持され
た加熱シリンダ1と、加熱シリンダ1内で回転と軸方向
の進退移動が自在であるスクリュ2と、スクリュ2を回
転駆動する油圧モータ3と、スクリュ2を軸方向に進退
移動させるスクリュ駆動装置4と、加熱シリンダ1の原
料供給口に接続されたホッパ5と、加熱シリンダ1の先
端に一体的に配設された射出ノズル6を有する。加熱シ
リンダ1の円筒壁と、ホッパ5の外壁、および射出ノズ
ル6は、それぞれヒータH1 によって加熱される。
【0021】ホッパ5に粒状や小片状の金属材料を供給
し、油圧モータ3によってスクリュ2を回転駆動する
と、ホッパ5内の金属材料は、加熱シリンダ1の原料供
給口からスクリュ2のら旋溝2aに落ち込み、スクリュ
コンベアのように射出ノズル6の方向に移送される。こ
の過程で金属材料は、スクリュ2の回転による摩擦力、
剪断力、および加熱シリンダ1の外側のヒータH1 から
の加熱等によって溶融され、完全溶融または半溶融の状
態となる。
【0022】溶融金属材料は、加熱シリンダ1内をスク
リュ2によって搬送され、スクリュ2を後退させながら
加熱シリンダ1の先端部1aに溜められる。加熱シリン
ダ1の先端部1aに所定量の溶融金属材料が溜まった
ら、リミットスイッチ等によってスクリュ2の後退を停
止する。この停止位置を変化させることで、加熱シリン
ダ1の先端部1aに溜まる溶融金属材料の量を調整でき
る。
【0023】次いでスクリュ2を射出方向に前進させ、
加熱シリンダ1の先端部1aの溶融金属材料を射出ノズ
ル6から金型7のキャビティ7aに射出する。マグネシ
ウム合金等は、溶融状態において酸化しやすく、空気中
の酸素と反応して火炎燃焼したり、酸化物を生成したり
する。また、空気中の窒素と反応して窒化物を生成する
こともある。そこで、ホッパ5に不活性ガス供給装置8
を接続し、ホッパ5内にアルゴンガスのような空気より
比重の大きい不活性ガスを充満させて、溶融金属材料が
空気中の酸素や窒素と反応するのを阻止するように構成
されている。
【0024】ホッパ5内に充満させた不活性ガスの一部
分が、ホッパ5内の金属材料とともに加熱シリンダ1に
供給されるため、加熱シリンダ1内で溶融された金属材
料に不活性ガス等の気体が混在する。また、ホッパ5内
に不活性ガスを充満させても、加熱シリンダ1に供給さ
れる金属材料から完全に空気を排除することはできな
い。
【0025】このように溶融金属材料内に残留または混
入した空気や不活性ガス等の気体は、温度や圧力に応じ
て加熱シリンダ1から射出ノズル6を経て射出される溶
融金属材料の体積を変化させ、射出成形品の内部に空洞
を形成したり、射出ノズル6から溶融金属材料を噴出さ
せたりする。また、加熱シリンダ1内で溶融金属材料が
酸化あるいは窒化され、酸化物や窒化物が加熱シリンダ
1の内壁やスクリュ2の表面に付着すると、スクリュ2
の円滑な回転や軸方向の進退移動を妨げるという不都合
もある。
【0026】そこで、加熱シリンダ1内をスクリュ2に
よって搬送される途中の溶融金属材料から不活性ガスや
空気等の気体を除去するための脱気装置10を設ける。
脱気装置10は、加熱シリンダ1の中央より射出ノズル
6側で、内部の金属材料の大部分が溶融している領域の
円筒壁に設けられた脱気口1bに接続された脱気配管1
1と、加熱シリンダ1の脱気口1bから溶融金属材料が
流出するのを防ぐための弁装置12と、脱気配管11の
途中に設けられた脱気槽13と、脱気配管11に接続さ
れた排気手段14を有し、脱気槽13の周囲には強制冷
却手段である強制冷却用配管13aが設けられ、これに
供給される液体または気体の冷媒によって脱気槽13が
冷却される。
【0027】スクリュ2の中央より射出ノズル6側で、
ら旋溝2a内の金属材料の大部分が溶融している領域の
ら旋溝2aの一部は局部的に溝が深い深溝部分2bとな
っている。この深溝部分2bは、スクリュ2が加熱シリ
ンダ1内で軸方向に進退する際に加熱シリンダ1の脱気
口1bに対向するように配設されている。また、加熱シ
リンダ1の内壁には、脱気口1bを中心としてスクリュ
2の深溝部分2bに面した脱気溝1cが形成されてい
る。
【0028】加熱シリンダ1内の溶融金属材料に混在す
る不活性ガスや空気は、スクリュ2の深溝部分2bか
ら、加熱シリンダ1の脱気溝1cを経て、脱気口1bを
通って脱気配管11に排出される。
【0029】図2に示すように弁装置12は、上端に球
形または半球形の弁体21aを有し、かつ内部が空洞に
形成された中空形状であり加熱シリンダ1内の溶融金属
材料よりも軽いフロート21と、フロート21との間に
充分な隙間を有し、フロート21の上端の弁体21aが
当接して弁装置12の脱気路12aを塞ぐように構成さ
れた円錐面の弁座22aを有する弁室22と、弁室22
の下部に設けられ、フロート21の底部が当接した場合
でも、図2の(c)に示すように溶融金属材料の通過を
許容する形状の開口23aを備えたストッパ23とから
なり、外周部にはヒータH2 が装着されている。
【0030】図2の(a)および(b)に示すように、
溶融金属材料が弁室22内に満ちるまでは、フロート2
1の底部が自重により下方のストッパ23に当接し、弁
体21aが弁座22aから離間して脱気配管11の脱気
路12aを開放するので、加熱シリンダ1内の溶融金属
材料に混在する不活性ガスや空気が、脱気配管11を通
じて排気手段14によって吸引除去される。
【0031】排気手段14は、具体的には真空ポンプと
その駆動装置および制御装置等より構成され、脱気配管
11を通じて、加熱シリンダ1の脱気溝1cを10-3
102 Torrの真空度に保持するように制御される。
【0032】脱気配管11に流入した不活性ガスや空気
は、脱気槽13において冷却され、フィルタ13bによ
って含有不純物を除去されたのち、排気手段14を介し
て大気中に放出される。
【0033】加熱シリンダ1内の溶融金属材料が増加し
て、加熱シリンダ1の脱気口1bから弁室22内に流入
すると、図3に示すようにフロート21が浮き上がり、
弁体21aが弁座22aに当接して脱気路12aを閉鎖
し、溶融金属材料の脱気配管11への流出を阻止する。
これにより、高温の溶融金属材料が脱気配管11に流入
して、脱気配管11や脱気槽13および排気手段14等
を損傷したり、脱気配管11内で冷却されて固着し、脱
気を不能にする不具合を防止する。
【0034】次に、上記の射出装置を使用した成形工程
を説明する。ホッパ5に粒状、薄片ないし破砕小片等の
マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、錫等の純金属ある
いはこれらの合金からなる金属材料を投入する。また、
ヒータH1 によりホッパ5、加熱シリンダ1等を加熱す
る。
【0035】油圧モータ3によりスクリュ2を回転駆動
する。そうすると、ホッパ5から加熱シリンダ1内に供
給された金属材料は、スクリュ2により撹拌されながら
ら旋溝2aによって加熱シリンダ1の前方に送られる。
その過程でヒータH1 からの熱と、スクリュ2の回転駆
動による摩擦力、剪断力等によって生ずる熱とにより溶
融される。そして、加熱シリンダ1の先端部1aへ搬送
される。
【0036】このとき、スクリュ2は、加熱シリンダ1
の先端部1aへ搬送される溶融金属材料により後退す
る。あるいはスクリュ駆動装置4の内部の図示しない油
圧シリンダのロッド側に低圧の作動油を供給して後退す
る力を補助する。正常な作動状態では、スクリュ2の深
溝部分2bにホッパ5側から流入する溶融金属材料の量
よりも、スクリュ2の深溝部分2bが射出ノズル6側に
搬送する能力の方が大きいので、溶融金属材料はスクリ
ュ2の深溝部分2bや加熱シリンダ1の脱気溝1cを満
杯にすることはなく、溶融金属材料の湯面は弁装置12
のフロート21よりも低くなる。従って、フロート21
が自重によりストッパ23の上面に着座する。このた
め、弁体21aが弁座22aから離間して脱気路12a
を開放し、不活性ガスや空気の流出を許容する。
【0037】前述のように、スクリュ駆動装置4に設け
られているリミットスイッチ等の位置のセンサによって
スクリュ2が所定量後退したことを検知すると、油圧モ
ータ3の回転を停止して計量を終わる。
【0038】なお、上記の計量工程において、スクリュ
2の先端に設けられた逆流防止装置2cにおける流動抵
抗が大きくなる異常が生じて、加熱シリンダ1の先端部
1aへの搬送量が減少した場合は、溶融金属材料がスク
リュ2の深溝部分2bや加熱シリンダ1の脱気溝1cを
満杯にし、さらに脱気口1bを通じて弁装置12の弁室
22内に流入する。そうすると、溶融金属材料より軽い
フロート21が浮き上がり、フロート21上端の弁体2
1aが弁座22aに当接して脱気路12aを閉鎖する。
これにより溶融金属材料の脱気配管11への流出が阻止
される。
【0039】スクリュ駆動装置4の油圧シリンダのヘッ
ド側に高圧の作動油を供給すると、スクリュ2が前方へ
駆動され、加熱シリンダ1の先端部1aに蓄積されてい
る溶融金属材料が、型締めされている金型7のキャビテ
ィ7aに射出される。
【0040】上記の射出工程において、スクリュ2の先
端に設けられた逆流防止装置2cの逆流防止機能が不充
分になる異常が生じて、溶融金属材料の逆流量が増加し
た場合は、前述と同様に、溶融金属材料がスクリュ2の
深溝部分2bおよび加熱シリンダ1の脱気溝1cを満杯
にし、脱気口1bを通過して弁装置12の弁室22内に
流入する。そうすると、溶融金属材料より軽いフロート
21が浮き上がり、フロート21上端の弁体21aが弁
座22aに当接して脱気路12aを閉鎖する。これによ
り溶融金属材料の脱気配管11への流出が阻止される。
【0041】金型7のキャビティ7aに射出され充填さ
れた溶融金属材料は、冷却固化した後、金型7より取り
出される。このようにして、金属射出成形品を得ること
ができる。
【0042】図4は一変形例を示す。これは、フロート
31の上端の弁体31aが円錐形状であり、図5に示す
ように、弁座32aの円錐面と面接触するので、当接部
の強度が増し、溶融金属材料のシールも確実になる。ま
た、図4の(b)に示すように、フロート31の胴体の
外側に複数のガイド部31bを設けた形状であるため、
フロート31が上下動するとき、各ガイド部31bの先
端が、弁室32の内壁により案内され、フロート31の
上下動がスムーズになる。加えて、不活性ガスや空気の
通過面積も充分に確保される。
【0043】本発明は、上記の形態に限定されることな
く色々な形で実施できる。例えば、上記の実施の形態で
はフロート21,31の内部は空洞の中空形状になって
いるが、内部の材質を外部と異なる多孔質で見かけの比
重の小さい材料、例えば焼結金属のような材料で充填す
れば、外周部の部材を薄くして、フロート全体の浮力を
増すようにすることもできる。
【0044】また、フロート全体を溶融金属材料よりも
比重の小さい材料から構成すると、内部を空洞にする必
要はなくなる。例えば、鉛、亜鉛、錫のいずれかを成形
する射出成形機の弁装置のフロートに、これらの材料よ
り比重が小さく、かつ融点が高いアルミニウム合金また
はマグネシウム合金を使用すれば、内部を空洞にする必
要はない。
【0045】なお、上記の実施の形態では、加熱シリン
ダ1の中央部より射出ノズル6側すなわち溶融金属材料
が大部分を占める部分に脱気溝1cを設け、これに相対
するスクリュ2の深溝部分2bを他の部分より深くした
が、加熱シリンダ1の脱気溝1cまたはスクリュ2の深
溝部分2bのいずれか一方のみを設けることもできる。
【0046】また、上記の実施の形態では、スクリュ2
の前後進駆動および回転駆動に油圧を用いたが、他の流
体圧を用いたり、電気的駆動手段を用いることもでき
る。
【0047】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0048】加熱シリンダ内の溶融金属材料に混在する
不活性ガスや空気等を効果的に吸引除去し、射出成形品
に空洞が生じたり、射出ノズルから溶融金属材料が噴出
する等のトラブルを回避して、高品質な射出成形品を安
定して製造できる高性能な金属射出成形機を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態による金属射出成形機の主要部を
示す模式断面図である。
【図2】図1の装置の弁装置を示すもので、(a)はそ
の縦断面図、(b)は(a)のA−A線に沿ってとった
断面図、(c)はストッパを示す断面図である。
【図3】図2の弁装置の動作を説明する図である。
【図4】一変形例による弁装置を示すもので、(a)は
その縦断面図、(b)は(a)のA−A線に沿ってとっ
た断面図である。
【図5】図4の弁装置の動作を説明する図である。
【図6】一従来例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 加熱シリンダ 1a 先端部 1b 脱気口 1c 脱気溝 2 スクリュ 2a ら旋溝 2b 深溝部分 2c 逆流防止装置 3 油圧モータ 4 スクリュ駆動装置 5 ホッパ 6 射出ノズル 7 金型 8 不活性ガス供給装置 10 脱気装置 11 脱気配管 12 弁装置 13 脱気槽 14 排気手段 21,31 フロート 21a,31a 弁体 22,32 弁室 22a,32a 弁座 23 ストッパ 31b ガイド部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沖本 晋一 広島県広島市安芸区船越南1丁目6番1号 株式会社日本製鋼所内 Fターム(参考) 3H055 AA03 AA04 AA22 BA03 BA11 CC01 CC07 CC11 GG40 JJ02 JJ03 JJ15 JJ20 4F206 AA49 AK00 AM30 JA07 JD03 JF06 JL02 JM01 JN05 JQ05 JQ48 JQ90

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属射出成形機の加熱シリンダ(1)内
    の溶融金属材料に混在する気体を除去する脱気装置(1
    0)であって、前記加熱シリンダの脱気口(1b)に接
    続された脱気配管(11)と、該脱気配管を排気する排
    気手段(14)と、前記脱気口と前記脱気配管の間に配
    設された弁室(22,32)および該弁室を開閉する弁
    体(21a,31a)を有するフロート(21,31)
    からなる弁装置(12)を備えていることを特徴とする
    金属射出成形機の脱気装置。
  2. 【請求項2】 フロートが、球形または半球形の弁体を
    有することを特徴とする請求項1記載の金属射出成形機
    の脱気装置。
  3. 【請求項3】 フロートが、円錐形状の弁体を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の金属射出成形機の脱気装
    置。
  4. 【請求項4】 フロートが、内部が空洞になった中空形
    状であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1
    項記載の金属射出成形機の脱気装置。
  5. 【請求項5】 フロートの内部の材質が、外部の材質と
    異なっていることを特徴とする請求項1ないし3いずれ
    か1項記載の金属射出成形機の脱気装置。
  6. 【請求項6】 脱気配管に、強制冷却手段(13a)を
    有する脱気槽(13)が配設されていることを特徴とす
    る請求項1ないし5いずれか1項記載の金属射出成形機
    の脱気装置。
JP25599298A 1998-08-26 1998-08-26 金属射出成形機の脱気装置 Expired - Fee Related JP3544305B2 (ja)

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