JP3357302B2 - 金属材料の射出装置 - Google Patents

金属材料の射出装置

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JP3357302B2 JP30788798A JP30788798A JP3357302B2 JP 3357302 B2 JP3357302 B2 JP 3357302B2 JP 30788798 A JP30788798 A JP 30788798A JP 30788798 A JP30788798 A JP 30788798A JP 3357302 B2 JP3357302 B2 JP 3357302B2
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  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属材料を溶融す
る押出シリンダ装置と、この押出シリンダ装置で溶融さ
れた溶融金属材料を金型に射出する注湯シリンダ装置と
を組み合わせて射出成形を行なう金属材料の射出装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属射出成形品を成形するための
射出装置として、図8に示されているようなプリプラ方
式の射出装置が提案されている。これは、金属材料を溶
融する押出シリンダ装置110と、該押出シリンダ装置
110で溶融された溶融金属材料を金型130に注入す
る注湯シリンダ装置120とを備えている。
【0003】押出シリンダ装置110は、押出シリンダ
111と、該押出シリンダ111内で回転自在に配設さ
れたスクリュ112と、これを回転駆動するモータ11
3と、金属材料を供給するホッパ114等を有する。注
湯シリンダ装置120は、注湯シリンダ121と、該注
湯シリンダ121内で軸方向に移動自在である注湯ピス
トン122と、これを駆動するアクチュエータ123等
を備えている。
【0004】押出シリンダ装置110の押出シリンダ1
11の先端に設けられた湯路115は、注湯シリンダ1
21のシリンダ前室121aに連通しており、湯路11
5内には、外部から操作される開閉弁116が設けられ
ている。
【0005】開閉弁116を開いて、モータ113によ
りスクリュ112を回転駆動するとともに、ホッパ11
4から押出シリンダ111に金属材料を供給すると、ス
クリュ112の回転による摩擦力、剪断力等によって生
じる熱と、ヒータH0 によって外部から加える熱とによ
って溶融される。溶融された金属材料は、スクリュ11
2の搬送力により、湯路115から注湯シリンダ121
のシリンダ前室121aへ注湯ピストン122を後退さ
せながら送り込まれる。
【0006】所定量の溶融金属材料がシリンダ前室12
1aに蓄積されたら、開閉弁116を閉じて、アクチュ
エータ123により注湯ピストン122を射出方向に駆
動する。これによって溶融金属材料は、注湯シリンダ1
21の先端部に設けられている射出ノズル124から、
型締めされた金型130のキャビティ130aに射出さ
れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
プリプラ方式の射出装置も開閉弁を備えており、従っ
て、射出時の溶融金属材料の逆流は一応防止されるもの
の、開閉弁を外部から操作する構成であるため、高温の
溶融状態にある金属材料が開閉弁の駆動部から外部へ漏
出する危険性がある。加えて、開閉弁の開閉操作を行な
う駆動部材が溶融金属材料の注入時の高圧に耐えきれ
ず、強度不足になりやすいという未解決の課題がある。
【0008】詳しく説明すると、溶融金属材料は、溶融
樹脂材料等に比較して粘度が極めて低いので、わずかな
隙間にも容易に侵入し外部へ漏出する性質があるが、従
来の開閉弁は外部から開閉操作されるようになっている
ので、開閉弁を操作する駆動機構の隙間から外部へ漏出
することがある。このように溶融金属材料が漏出して固
化すると、開閉弁の操作が阻害される。また、マグネシ
ウムのように、溶融状態で空気と接触すると過激な燃焼
をする金属材料は、漏出すると大変危険であるから、射
出成形できないという問題もある。
【0009】さらに、注湯シリンダ装置から溶融金属材
料を金型へ注入するときは、閉鎖された開閉弁が溶融金
属材料の逆流を防止しているが、注入するときの高い圧
力(射出圧力)が開閉弁に作用するので、開閉弁には高
い強度が要求される。しかしながら従来の開閉弁では、
駆動機構の構造上強度に限界があり、充分な強度をもた
せることが困難である。
【0010】そこで、外部から開閉操作される開閉弁に
代えて、図9の(a)に示すように、押出シリンダから
の流入湯路145と注湯シリンダへの流出湯路146と
の間にバルブブロック147を介在させ、球形の弁体1
48をコイルバネ149によって押出シリンダ側の弁座
150に押し付けて、注湯シリンダからの溶融金属材料
の逆流を阻止する方式の弁も試みられたが、コイルバネ
149が溶融金属材料の数百度以上の高温によって、短
期間のうちにクリープ変形を生じ、押し付け力が低下し
て弁の開閉機能を喪失する。また、図9の(b)に示す
ように、球形の弁体の替わりに円錐形の弁部158aを
有する弁体158を用いた場合も、同様の機能喪失を生
じる。さらにコイルバネ149の替わりに皿状ばね等の
弾性体を用いた場合も、クリープ変形による弁開閉の機
能喪失を避けることは困難である。
【0011】本発明は上記従来の技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであり、金属材料を安定的に溶融
し、溶融金属材料の漏出がなく、かつ充分な逆流防止機
能と耐久性を有する金属材料の射出装置を提供すること
を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の金属材料の射出装置は、金属材料を溶融す
るための押出シリンダ装置と、該押出シリンダ装置から
押し出される溶融金属材料を金型に注入するための注湯
シリンダ装置と、該注湯シリンダ装置から前記押出シリ
ンダ装置へ前記溶融金属材料が逆流するのを防ぐための
逆流防止手段を有し、該逆流防止手段が、前記押出シリ
ンダ装置に連通する開口のまわりに配設された鉛直方向
上向きの弁座と、前記溶融金属材料より比重の大きい弁
体を備えており、該弁体が自重によって前記弁座に着座
して前記開口を閉鎖することで、前記溶融金属材料の逆
流を防ぐように構成されていることを特徴とする。
【0013】弁体が、球形であるとよい。
【0014】弁体が、円錐形状部を備えていてもよい。
【0015】
【作用】押出シリンダ装置は金属材料を過熱・溶融し、
得られた溶融金属材料を注湯シリンダ装置に供給する。
注湯シリンダ装置は押出シリンダ装置から供給された溶
融金属材料を計量し、金型内へ注入する。
【0016】溶融金属材料を金型内へ注入する工程で溶
融金属材料が押出シリンダ装置へ逆流するのを防ぐため
に、押出シリンダ装置と注湯シリンダ装置の間に逆流防
止手段が設けられる。これは、押出シリンダ装置に連通
する開口のまわりに配設された鉛直方向上向きの弁座を
有し、溶融金属材料より比重の重い弁体が、自重によっ
て弁座に着座して前記開口を閉鎖するように構成され
る。
【0017】押出シリンダ装置から注湯シリンダ装置へ
溶融金属材料を供給する工程では、溶融金属材料の供給
圧力によって弁体が弁座から浮上して前記開口を開き、
押出シリンダ装置と注湯シリンダ装置を連通させる。
【0018】注湯シリンダ装置から金型内へ溶融金属材
料を注入するときは、まず、溶融金属材料の供給が停止
するため、前述のように弁体が自重によって弁座に着座
して溶融金属材料の逆流を防ぐ。注湯シリンダ装置から
金型へ溶融金属材料を注入する射出工程では、高い注入
圧力(射出圧力)のために、弁体が弁座に押し付けられ
て、溶融金属材料の逆流を確実に阻止することができ
る。
【0019】弁体の自重等を利用して自動的に開閉動作
を行なうものであるから構成が極めて簡単であり、外部
から操作する必要がない。
【0020】外部からの駆動力によって弁の開閉操作を
行なう場合に比べて、溶融金属材料の漏出等のトラブル
がなく、作業の安全性や信頼性が高い。しかも、計量さ
れた溶融金属材料の全量を確実に金型内へ注入できるた
め、成形品にヒケ等の欠陥を生じることがなく、製品の
高品質化に貢献できる。
【0021】また、バネ等も不要であるから、これらの
クリープ変形等による機能喪失のおそれもなく、耐久性
にすぐれている。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0023】図1は一実施の形態による金属材料の射出
装置を示すもので、これは、金属材料Kを溶融する押出
シリンダ装置10と、該押出シリンダ装置10で溶融さ
れた溶融金属材料を金型30に注入する注湯シリンダ装
置20とから構成されている。
【0024】押出シリンダ装置10と注湯シリンダ装置
20は、図2に示す接続ブロック40を介して接続され
ている。押出シリンダ装置10は押出シリンダ11を有
し、該押出シリンダ11内には、スクリュ12が回転自
在に配設されている。押出シリンダ11は所定の長さを
有し、その先端部に接続ブロック40が連結されてい
る。押出シリンダ11の後部には、金属材料Kを供給す
るためのホッパ13(図1参照)が設けられ、後方端面
に軸受ボックス14が配設されている。軸受ボックス1
4の後端部にスクリュ12を回転駆動するアクチュエー
タとして油圧モータ15が設けられている。
【0025】スクリュ12の軸は、押出シリンダ11の
後端部から軸受ボックス14内にのびており、軸受14
aにより回転自在に軸支され、その後端部が油圧モータ
15の出力軸15aに結合されている。押出シリンダ1
1、ホッパ13、接続ブロック40等の外周部には、加
熱用のヒータH1 がそれぞれ設けられている。
【0026】なお、押出シリンダ装置10と注湯シリン
ダ装置20は、鉛直方向をZ方向とするXY平面(水平
面)内に配設され、前述のように接続ブロック40を介
して連結されている。
【0027】注湯シリンダ装置20は、注湯シリンダ2
1を有し、注湯シリンダ21の先端には公知の射出ノズ
ル23が設けられ、後端にはアクチュエータであるパワ
ーシリンダ24が配設されている。注湯シリンダ21内
には、注湯ピストン22が軸方向に往復移動自在に設け
られ、注湯ピストン22の前方の空間部がシリンダ前室
21aになっている。シリンダ前室21aの前方寄りに
は、後述するように接続ブロック40の弁室44に連通
する湯路25が形成されている。注湯ピストン22のピ
ストンロッド22aは、パワーシリンダ24内を軸方向
にのびてシリンダピストン24aに連結されている。
【0028】シリンダピストン24aは、パワーシリン
ダ24内をピストンロッド室P1 とピストンヘッド室P
2 とに分割する。注湯シリンダ21および射出ノズル2
3の外周部には加熱用のヒータH2 がそれぞれ設けられ
ている。
【0029】押出シリンダ装置10と注湯シリンダ装置
20を接続する接続ブロック40は、図2の(b)に示
すように、押出シリンダ装置10の押出シリンダ11の
吐出口11aに連通する湯路40aと、Y方向を軸方向
とする円筒状のバルブブロック41を収容する空所40
bを備えており、バルブブロック41は接続ブロック4
0の空所40b内で回転しないように、回り止め用の位
置決めピン42によって位置決めされている。
【0030】バルブブロック41には、接続ブロック4
0の湯路40aに連通する流入湯路43aと、この流入
湯路43aを弁室44の下方に導く連絡湯路43bと、
注湯シリンダ21のシリンダ前室21aに通じる湯路2
5に連通した流出湯路43cを備えており、弁室44
は、連絡湯路43bに向かって下向きに開口する開口で
ある流入口44aと、流出湯路43cに向かって横向き
に開口する流出口44bを有する。そして、バルブブロ
ック41の弁室44には、球形の弁体45とカバー46
が配設され、これらを含む接続ブロック40によって逆
流防止手段が構成されている。
【0031】弁室44は、所定の長さの円筒状の鉛直室
として形成されており、下向きに開口する流入口44a
には、下向きにテーパー状に縮径する円錐状であってZ
方向すなわち鉛直方向上向きの弁座47が設けられてい
る。鉛直室である弁室44の上方にはカバー46が装着
されて弁体45の上方への動きが制限される。弁室44
内に設けられている球形の弁体45は、溶融金属材料よ
り重い材料によって作られており、押出シリンダ装置1
0からの溶融金属材料の供給圧力と重力によって弁室4
4内で自動的に上下動するように構成されている。
【0032】弁室44の壁面には、弁体45が弁座47
から離間したときに充分な溶融金属材料の流路ができる
ように、複数の溝44cが設けられている(図4参
照)。
【0033】図3に示すように弁体45が上方に移動す
ると、接続ブロック40の湯路40a、バルブブロック
41の流入湯路43a、連絡湯路43b、弁室44、流
出湯路43c、注湯シリンダ21の湯路25が連通状態
になる。
【0034】押出シリンダ装置10からの溶融金属材料
の供給が停止すると、溶融金属材料より重い弁体45が
自重(重力)によって落下して弁座47に当接する。こ
れによって連絡湯路43bから流出湯路43cに通じる
流路が閉鎖される。このように弁が閉じたときにバルブ
ブロック41と注湯シリンダ21の連結部から溶融金属
材料が漏出するのを防ぐために、注湯シリンダ21とバ
ルブブロック41の接合面と、弁室44のカバー46の
周囲にシールリング48a,48bが配設されている。
【0035】次に上記の射出装置を使用した射出成形の
工程を説明する。ホッパ13に粒状、薄片あるいは破砕
小片等のマグネシウム、アルミニウム、亜鉛、錫等の純
金属またはこれらの合金からなる金属材料Kを入れる。
また、ヒータH1 によってホッパ13を加熱し、ヒータ
1 ,H2 によって押出シリンダ11、注湯シリンダ2
1、接続ブロック40等を加熱する。油圧モータ15に
よりスクリュ12を回転駆動すると、ホッパ13から供
給される金属材料Kは、スクリュ12により撹拌されな
がら押出シリンダ11の前端部へ送られる。この過程
で、ヒータH1 から供給される熱と、スクリュ12の回
転駆動による摩擦力、剪断力等によって生ずる熱とによ
り溶融され、押出シリンダ11の吐出口11aから接続
ブロック40を経て、注湯シリンダ装置20のシリンダ
前室21aへ搬送される。
【0036】このとき、弁体45は押出シリンダ11か
ら押し出される溶融金属材料の供給圧力によって押され
て上昇し、弁座47から離間している。
【0037】この状態が図3に示されている。すなわ
ち、押出シリンダ11の吐出口11a、接続ブロック4
0の湯路40a、バルブブロック41の流入湯路43
a、連絡湯路43b、弁室44、流出湯路43c、注湯
シリンダ21の湯路25が連通状態にあり、溶融金属材
料はシリンダ前室21aに搬送される。
【0038】注湯ピストン22は、搬送される溶融金属
材料に押されて後退する。あるいはパワーシリンダ24
のピストンロッド室P1 に低圧の作動油を供給して後退
する力を補助する。図1には示されていないが、例え
ば、パワーシリンダ24に設けられている位置センサ
が、シリンダピストン24aが所定量後退したことを検
知すると、油圧モータ15の回転を停止して、溶融金属
材料の供給を停止する。
【0039】溶融金属材料の供給が停止すると、弁室4
4内で弁体45を押し上げていた供給圧力が無くなるた
め、弁体45は自重によって弁座47に着座する。
【0040】パワーシリンダ24のピントンヘッド室P
2 に作動油を供給すると、シリンダピストン24aによ
り注湯ピストン22が前方へ駆動され、シリンダ前室2
1aに蓄積されている溶融金属材料が、型締めされてい
る金型30のキャビティ30aに注入(充填)される。
このとき、弁室44内の弁体45は、前述のように自重
で落下して弁座47に着座しており、さらに溶融金属材
料の射出圧力で弁座47に押し付けられるので、溶融金
属材料が連絡湯路43b、流入湯路43aを通って押出
シリンダ11の方へ逆流することはない。弁体45が着
座している状態は図2の(b)に示されている。充填さ
れた溶融金属材料の冷却固化を待って金型30を開き、
金属成形品を取り出す。以下同様なサイクルにより連続
的に金属成形品を得る。
【0041】本実施の形態によれば、以下のような効果
がある。すなわち、シリンダ前室から金型のキャビティ
に注入するとき、溶融金属材料の高い射出圧力が弁体に
作用するが、弁体は球形で弁座に当接するだけの簡単な
構造になっているため、高圧力にも耐えることができ
る。また、単純な構造で部品数も少なく、加工が容易で
あり、従って低コストであって、しかも弁動作の信頼性
が極めて高い。さらには、逆流防止手段を構成している
弁体が密封された弁室内に収納され、外部から操作され
る駆動機構を必要としないので、溶融金属材料が外部に
漏出することもない。その結果、安全性も高く、また計
量された溶融金属材料の全量が射出されることになるか
ら、重量精度の高い高品質な金属成形品を得ることがで
きる。
【0042】図5は、一変形例を示す。これは、円筒形
の弁体55を有し、その底部には弁部55aとなる円錐
形状部が形成されている。また、側部には、図7の
(a)に示すように、バルブブロック51の弁室54の
内壁の近くまで延びている4個の翼状のガイド部材55
bが周方向に間隔をおいて設けられている。図5は射出
時の弁体55の位置を、図6は供給計量時の弁体55の
位置をそれぞれ示している。これらの図からも明らかな
ように、弁体55の円錐形の弁部55aが流入路54a
のまわりのテーパー状の弁座57と面接触するため、接
触部材の強度を向上させ、高い射出圧力にも耐える構成
にすることができる。加えて、シールも確実になるとい
う利点がある。さらに、弁体55が上下動するとき、ガ
イド部材55bの先端部が弁室54の内壁により案内さ
れ、弁体55の上下動がスムーズになるという長所もあ
る。また、図6に示すように、弁体55が上昇したとき
の溶融金属材料の通過路も充分に確保される。
【0043】図7の(a)〜(d)は、それぞれ、図5
のA−A線、B−B線、C−C線、D−D線に沿ってと
った断面図である。図7の(a)および(d)に示すよ
うに、バルブブロック51の注湯シリンダ21側の端面
には、バルブブロック51を接続ブロック50から抜き
取るときの抜き出し用のねじ穴58が設けられている。
【0044】バルブブロック51にねじ穴58を設けて
おくことで、バルブブロック51を接続ブロック50か
ら簡単に分離することができる。
【0045】なお、弁体55は中空体であり、中空部と
連通する側面開口55cと上面開口55dを有する。こ
れらは弁が開いたときの溶融金属材料の流動をスムーズ
にするためのものであるが、スムーズな流動状態を確保
できれば必ずしも必要ではない。
【0046】本発明は、上記の形態に限定されることな
く色々な変更が自在である。例えば、図5の弁体55の
側部に翼状のガイド部材55bを設ける替わりに、図2
に示したものと同様に、弁室の側面に上下方向の複数の
溝を設けて、溶融金属材料の通過路の確保をすることも
できる。また、上記実施の形態においては、スクリュ、
シリンダピストン等は、油圧で駆動されるように説明し
たが、電動モータ等で駆動できることも言うまでもな
い。
【0047】弁室を鉛直に配置すれば、弁体が自重でス
ムーズに弁座に着座するが、弁体の上下移動および着座
がスムーズに行なわれる範囲で弁室を傾けてもよい。
【0048】本実施の形態による射出装置は、金属材料
を溶融する押出シリンダ装置と、この押出シリンダ装置
の溶融金属材料を金型に注入する注湯シリンダ装置とか
ら構成されているので、金属材料を安定的に溶融して射
出成形することができる。
【0049】加えて、押出シリンダの先端部と注湯シリ
ンダのシリンダ前室を連通している湯路には、上下方向
に移動可能な弁体が設けられ、弁体が自重によって弁座
に着座することで、押出シリンダの方への逆流が防止さ
れるようになっているので、射出時に溶融金属材料が押
出シリンダの方へ逆流することはない。
【0050】従って、押出シリンダのスクリュへ高い射
出圧力が作用することもなく、また計量された溶融金属
材料の全量が射出されることになる。さらには、弁体を
外部から操作するための駆動部材等を必要としないの
で、従来例のように射出時に溶融金属材料が開閉弁から
漏出することもなく、安全性が高い。また、溶融金属材
料の全量が射出されるので、重量精度が高くてヒケ等の
欠陥のない高品質な金属成形品を得ることができる。
【0051】弁体が球形であれば、構造が簡単で安価で
あるという長所がある。弁体が円錐状であれば、安価で
あるうえに弁体が弁座に面接触するため、シール効果が
向上するという利点がある。
【0052】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0053】溶融金属材料を極めて安定的に供給し、逆
流防止機能の信頼性や成形作業の安全性等を向上させる
ことができる。加えて、弁体等の構成が簡単であり、従
って低コストで強度も充分である。さらに、溶融金属材
料の漏出がないため、ヒケ等の欠陥のない高品質な金属
成形品を成形できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態を示す模式立面図である。
【図2】図1の装置を示すもので、(a)は図1のA−
A線に沿ってとった断面図、(b)は接続ブロックの先
端近傍を示す拡大部分断面図である。
【図3】図2の(b)に示す弁体の動作を説明する図で
ある。
【図4】図2の(b)のB−B線に沿ってとった断面図
である。
【図5】一変形例の主要部を示す拡大部分断面図であ
る。
【図6】図5に示す弁体の動作を説明する図である。
【図7】図5の装置を示すもので、(a)は同図のA−
A線に沿ってとった断面図、(b)はB−B線に沿って
とった断面図、(c)はC−C線に沿ってとった断面
図、(d)はD−D線に沿ってとった断面図である。
【図8】一従来例を示す断面図である。
【図9】従来例による開閉弁を説明する図である。
【符号の説明】
10 押出シリンダ装置 11 押出シリンダ 12 スクリュ 13 ホッパ 15 油圧モータ 20 注湯シリンダ装置 21 注湯シリンダ 22 注湯ピストン 23 射出ノズル 24 パワーシリンダ 30 金型 30a キャビティ 40,50 接続ブロック 41,51 バルブブロック 44,54 弁室 45,55 弁体 47,57 弁座
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−254119(JP,A) 特開 平9−103859(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/00 B22D 17/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属材料(K)を溶融するための押出シ
    リンダ装置(10)と、該押出シリンダ装置から押し出
    される溶融金属材料を金型(30)に注入するための注
    湯シリンダ装置(20)と、該注湯シリンダ装置から前
    記押出シリンダ装置へ前記溶融金属材料が逆流するのを
    防ぐための逆流防止手段(40)を有し、該逆流防止手
    段が、前記押出シリンダ装置に連通する開口(44a,
    54a)のまわりに配設された鉛直方向上向きの弁座
    (47,57)と、前記溶融金属材料より比重の大きい
    弁体(45,55)を備えており、該弁体が自重によっ
    て前記弁座に着座して前記開口を閉鎖することで、前記
    溶融金属材料の逆流を防ぐように構成されていることを
    特徴とする金属材料の射出装置。
  2. 【請求項2】 弁体(45)が、球形であることを特徴
    とする請求項1記載の金属材料の射出装置。
  3. 【請求項3】 弁体(55)が、円錐形状部(55a)
    を備えていることを特徴とする請求項1記載の金属材料
    の射出装置。
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